説明

携帯電話機

【課題】カメラ付き携帯電話機のサブディスプレイ面に複数の操作手段を設けることにより、携帯電話機を開かなくとも折り畳んだ状態で各種設定・切換や調整が可能であり、操作性および利便性が向上した携帯電話機を提供する。
【解決手段】携帯電話機は、折り畳まれた状態で第2の筐体3と対面する第1の筐体2の面に第1表示手段5と、第1の筐体2の第1表示手段5の背面に、第2表示手段20と、撮像手段21と、複数の操作手段23、24a、24bとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は撮影機能を有した携帯電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機が広く普及しているが、その形状としてはストレートタイプ、フリップタイプ、クラムシェルタイプの3種類に大きく分類される。中でもクラムシェルタイプは折り畳むことによる小型化ができるため、他の2つのタイプよりニーズが高い。
【0003】
また、最近では液晶ディスプレイの背面に液晶サブディスプレイを備えたものやカメラ機能を備えた携帯電話機が提案されている。
【0004】
図17は、従来のクラムシェルタイプのカメラ付携帯電話機100(機種名SH251i、シャープ株式会社製造、2002年6月1日発売)を開いた状態での外観を示す斜視図である。携帯電話機100は第1の筐体101と第2の筐体102からなり、第1の筐体101と第2の筐体102は、ヒンジ103を介して連結され、ヒンジ103を軸として角変位自在に動くことで折り畳み可能に構成されている。図17に示すように携帯電話機100は第1の筐体101には第1表示部104を備える。第1表示部104は携帯電話機100が折り畳まれた時に内側に位置するように配置されている。第1表示部104(メインディスプレイ)は液晶ディスプレイやELディスプレイなどで実現され、筐体内に設けられた第1表示ドライバ部を介して送られてくる画像データに基づく画像を表示する。第1の筐体101の背面にはアンテナ部105と上下可能なヘリカル部106を備え、第1の筐体101の側面には、カメラ機能の第2のシャッタボタン107を備える。また、第1表示部104の上部には通話時に使用する第1のスピーカ108を備える。
【0005】
開閉検出部109は、携帯電話機100が折り畳まれているか否かを検出する検出手段である。第1の筐体101下部のヒンジ103の近傍には小さな突起109aが形成されており、第2の筐体102上部のヒンジ103近傍には小さな孔109bが形成されている。孔109bの内部には図示しない検出スイッチが設けられており、開閉検出部109は、突起109a、孔109bおよびスイッチから構成される。携帯電話機100が折り畳まれると、第1の筐体101の突起109aが第2の筐体102の孔109bに入り、図示しない検出スイッチが働き、筐体内に設けられた制御部によって携帯電話機100が折り畳まれていることを判断する。
【0006】
次に従来の携帯電話機100の第2の筐体102について説明する。入力ボタン部110は、数字および文字を入力するためのキーなどから構成される。機能ボタン部111は携帯電話機における各種設定/機能切替を行うためのボタン群であり、電源のON/OFF切替を行う電源ボタン112、後述するカメラ機能の第1のシャッタボタン113、メール機能とガイダンス表示を行うメール/ガイダンス用ボタン114、通話開始とスピーカ受話を行う開始/スピーカ受話ボタン115、機能選択画面での上下左右選択と決定を行う4方向ボタンと決定ボタンで構成されたマルチガイドボタン116から構成される。また、第2の筐体102の下部には送話マイク117を備えている。
【0007】
一般的な携帯電話機の第2の筐体102の配置構成としては、ヒンジ103、機能ボタン群111、入力ボタン群110、送話マイク117の順番に配置するのが普通である。
【0008】
図18は、図17に示された携帯電話機100を背面側からの外観を示す斜視図である。図19は、携帯電話機100を折り畳んだ状態での外観斜視図を示し、図20は、同じく携帯電話機100を折り畳んだ状態での外観側面図である。第1の筐体101の背面は、第2表示部120、カメラ部121、ライト部122、既に説明したアンテナ部105から構成される。
【0009】
第2表示部120は携帯電話機100が折り畳まれた時に外側に位置するように配置されている。第2表示部120(サブディスプレイ)は液晶ディスプレイやELディスプレイなどで実現され、筐体内に設けられた第2表示ドライバ部を介して送られてくる画像データに基づく画像を表示する。
【0010】
カメラ部121は撮像レンズとCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサあるいはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子とRGBの3色のカラーフィルタとを備える。カメラ部2は被写体で反射されて撮像レンズに入射した光を、カラーフィルタを通してRGBの3色光にし、RGBの3色光をそれぞれ前記撮像素子に変換する。図18に示すようにカメラ部121は携帯電話機100が折り畳まれた時に外側に位置するように設けられている。
【0011】
ライト部122は、カメラ部121で撮像する際の補助光源として使われる。一般的に、キセノン管を用いるものが多いが、最近ではRGBのLEDを同時発光させて、白色光を発光させて補助光源に用いるものもある。
【0012】
第2の筐体の背面は、バッテリを格納するバッテリ部123と着信音を鳴らす第2のスピーカ124を備えている。
【0013】
従来の携帯電話機100を用いてカメラ撮影を行う場合の利用方法について、図21を用いて説明する。図21(a)は撮影者が被写体を撮影する場合の一般的な利用方法を示す。携帯電話機100を開き、カメラ部121を被写体に向け、撮影者は第1表示部104をファインダとして利用する。図21(b)は撮影者が撮影者自身を撮影する場合の一般的な利用方法を示す。この場合、撮影者は第2表示部120をファインダとして利用することにより、撮影画像を確認しながら撮影をすることが可能である。一般的な携帯電話機では、第2表示部120で表示する際には、画面確認時の違和感をなくすため、画像を左右反転させ、鏡のように表示することが多い。図21(a)において、シャッタボタンは第1のシャッタボタン113または、第1の筐体101の側面に備えた第2のシャッタボタン107のいずれかを使用することが可能である。図21(b)では、携帯電話機100を折り畳んだ状態で第2のシャッタボタン107を使用して撮影しているが、開いた状態でも撮影可能である。その場合は、第1の筐体101側面に配置された第2のシャッタボタン107を使用すればよい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記のような2つの表示手段を備えたクラムシェルタイプのカメラ付携帯電話機であっても、ユーザによる効果的なサブディスプレイの利用という課題が残されている。
【0015】
クラムシェルタイプの携帯電話機の場合、折り畳んだ状態では、第1筐体101側面に設けられたシャッタボタン107以外にユーザの入力手段が無く、カメラモード時には、サブディスプレイ120を単なるファインダとして使うだけであった。また、待ち受けモード時には、サブディスプレイ120に待ち受け画像や時計、メール着信等が表示されるが、予め携帯電話機を開いた状態でユーザが設定したものを自動的に表示するだけであった。
【0016】
従って、例えばカメラモード時において、カメラ部121横に設けたライト部122の光量を調整するためには、携帯電話機を開いてメインディスプレイ104に表示される調整量を確認しながら、第2筐体102のキー操作を行わなければならなかった。同様に待ち受け画像や時計表示の設定に関しても、携帯電話機を開いてメインディスプレイ104で確認しながら設定を行わなくてはならなかった。また、サブディスプレイ120にメールの着信表示があった場合においても、メールの内容を参照するためには、やはり携帯電話機を開いてメインディスプレイ104で確認しなければならなかった。このように折り畳んだ状態で外面にディスプレイがありながら、その表示操作をするためには、携帯電話機を開いて操作しなくてはならないという動作はユーザにとって煩わしいものである。
【0017】
また、携帯電話機を折り畳んで利用する場合と携帯電話機を開いて利用する場合では、携帯電話機の本体側の向きが逆であり、例えばユーザが折り畳んで利用していた状態から、開いて利用する状態に変える時には、携帯電話機の向きを変えるために持ち替える必要があった。
【0018】
それゆえに、この発明の目的はユーザがサブディスプレイを有効に使いやすく利用できる携帯電話機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
第1の発明は、第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、第1の筐体の第1表示手段の背面に第2表示手段と撮像手段と前記携帯電話機を折り畳んだ状態で使用される複数の操作手段とを備えたことを特徴とする携帯電話機である。
【0020】
本発明に従えば、携帯電話機が折り畳まれた時に外側に第2表示手段と前記携帯電話機を折り畳んだ状態で使用される複数の操作手段がある。これによって、ユーザは折り畳んだ状態であっても撮影機能の切り替えや第2表示手段の表示切り替え等の複数の切り替えや各種調整量の変更等を行うことができる。
【0021】
このように、ユーザは携帯電話機を開かなくても前記携帯電話機を折り畳んだ状態で使用される複数の操作手段を操作することにより、カメラ起動、ライト点灯やピクト表示切替等の複数の機能切り替えやライト光量や明るさ調整等の調整量の変更が可能になる。従って、閉じた状態で携帯電話機を使用する場合に、切り替えや調整量の変更に際し、携帯電話機を開く必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。
【0022】
また、第2の発明は、第1の発明において、前記撮像手段で撮影した撮影画像を表示することを特徴とする携帯電話機である。
【0023】
本発明に従えば、撮影手段で撮影した画像を第2表示手段で表示することができることから、上記操作手段を操作することにより、撮影条件の調整や撮影画像の加工を行うことができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で撮影条件の調整や撮影画像の加工をすることができ、操作性および利便性が向上する。
【0024】
また、第3の発明は、第1〜2の発明において、前記操作手段の1つがシャッタボタンであることを特徴とする携帯電話機である。
【0025】
本発明に従えば、前記操作手段の1つがシャッタボタンであることから、前記シャッタボタンを操作することにより、撮影操作を行うことができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で撮影することができ、操作性および利便性が向上する。
【0026】
また、第4の発明は、第1〜2の発明において、前記操作手段は撮影条件を調整する調整ボタンであることを特徴とする携帯電話機である。
【0027】
本発明に従えば、前記操作手段は撮影条件を調整する調整ボタンであることから、前記操作手段を操作することにより、撮影条件を調整することができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で撮影条件を調整することができ、操作性および利便性が向上する。
【0028】
また、第5の発明は、第1〜2の発明において、前記操作手段は前記第2表示手段の表示を操作する操作ボタンであることを特徴とする携帯電話機である。
【0029】
本発明に従えば、前記操作手段は前記第2表示手段の表示を操作する操作ボタンであることから、前記操作手段を操作することにより、前記第2表示手段の表示を操作することができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で前記第2表示手段の表示を操作することができ、操作性および利便性が向上する。
【0030】
また、第6の発明は、第4〜5の発明において、前記操作手段は前記調整ボタンと前記操作ボタンを兼用することを特徴とする携帯電話機である。
【0031】
本発明に従えば、前記操作手段は前記調整ボタンと前記操作ボタンを兼用することから、前記操作手段を操作することにより、撮影条件を調整と前記第2表示手段の表示を操作することができる。従って、携帯電話機の背面に撮影条件の調整を行う調整ボタンと前記第2表示手段の表示操作を行う操作ボタンとを個別に設けなくても兼用したボタンを設ければよい。
【0032】
このように調整ボタンと操作ボタンとを兼用することにより、携帯電話機の小型化、部品点数の減少によるコストの低減が可能になる。また、調整ボタンも操作ボタンも一般的に+ボタン(送りボタン)と−ボタン(戻りボタン)として使われることが多く、操作も似ていることから、ボタンを兼用した方がユーザも使いやすく、操作性および利便性が向上する。
【0033】
また、第7の発明は、第1〜2の発明において、前記撮像手段と同一面に照明手段を備え、前記操作手段を短押しすると押下した間だけ発光し、前記操作手段をあらかじめ決められた時間よりも長く連続押下すると常時点灯に切り替わることを特徴とする携帯電話機である。
【0034】
本発明に従えば、前記操作手段を短押しすると押下した間だけ発光し、長く連続押下すると常時点灯に切り替わる。従って、前記操作手段を短押しするか長押しするかによって、照明手段の発光状態を使い分けることができ、操作性および利便性が向上する。また、短押しと長押しで制御を切り替えることにより、操作ボタン数を増やさずに複数の制御が可能になり、携帯電話機の大型化、部品点数の増加によるコストの増大を抑制することが可能になる。
【0035】
また、第8の発明は、第1〜2の発明において、前記撮像手段と同一面に複数の発光色に変更可能な照明手段を備え、前記操作手段を短押しすると発光色が切り替わり、前記操作手段をあらかじめ決められた時間よりも長く連続押下すると常時点灯に切り替わることを特徴とする携帯電話機である。
【0036】
本発明に従えば、前記操作手段を短押しすると発光色が切り替わり、長押しすると常時点灯に切り替わる。従って、前記操作手段を短押しするか長押しするかによって、照明手段の発光色と照明手段のON/OFF切替を使い分けることができ、操作性および利便性が向上する。また、短押しと長押しで制御を切り替えることにより、操作ボタン数を増やさずに複数の制御が可能になり、携帯電話機の大型化、部品点数の増加によるコストの増大を抑制することが可能になる。
【0037】
また、第9の発明は、第1〜2の発明において、照明手段と、照明光量調整手段を備え、前記操作手段は前記照明手段の光量調整を行う光量調整ボタンであることを特徴とする携帯電話機である。
【0038】
本発明に従えば、前記操作手段は前記照明手段の光量調整を行う光量調整ボタンであることから、光量調整ボタンを操作することにより、光量を調整することができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で照明手段の光量調整を行うことができ、操作性および利便性が向上する。
【0039】
また、第10の発明は、第1〜2の発明において、複数色のLEDから構成された照明手段と、前記照明手段の発光するLEDを変更する発光色変更手段を備え、前記操作手段は前記照明手段の発光色を変更する発光色変更ボタンであることを特徴とする携帯電話機である。
【0040】
本発明に従えば、前記操作手段は前記照明手段の発光色を変更する発光色変更ボタンであることから、発光色変更ボタンを操作することにより、発光色を変更することができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で照明手段の発光色変更を行うことができ、操作性および利便性が向上する。
【0041】
また、第11の発明は、第1〜2の発明において、電話着信履歴を記憶する電話着信履歴記憶手段を備え、前記第2表示手段に表示された電話着信履歴を前記操作手段によって別の電話着信履歴に切り替えることを特徴とする携帯電話機である。
【0042】
本発明に従えば、前記第2表示手段に表示された電話着信履歴を前記操作手段によって別の電話着信履歴に切り替えることができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で第2表示手段に表示される着信履歴を切り替えることができ、操作性および利便性が向上する。
【0043】
また、第12の発明は、第1〜2の発明において、受信したメール内容を第2表示手段に表示し、前記操作手段によって他の受信メール内容に表示を切り替えることを特徴とする携帯電話機である。
【0044】
本発明に従えば、前記第2表示手段に表示された受信メール内容を前記操作手段によって別の受信メール内容に切り替えることができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で第2表示手段に表示される受信メール内容を切り替えることができ、操作性および利便性が向上する。
【0045】
また、第13の発明は、第1〜2の発明において、テレビジョン放送波を受信するアンテナと、テレビジョンチューナとテレビジョン信号処理手段を備え、第2表示手段は前記テレビジョン信号処理手段で信号処理された映像信号を表示し、前記操作手段はテレビジョン放送波の受信周波数を変更するチャンネル切り替えボタンであることを特徴とする携帯電話機である。
【0046】
本発明に従えば、第2表示手段は前記テレビジョン信号処理手段で信号処理された映像信号を表示し、前記操作手段はテレビジョン放送波の受信周波数を変更するチャンネル切り替えボタンである。従って、操作手段を操作することにより、受信チャンネルを切り替えることができる。
【0047】
これによって、第2表示手段でテレビを視聴する場合においても、チャンネル変更の際に携帯電話機を開いて数字ボタン等で操作しなくても折り畳んだ状態でチャンネル変更が可能となることから、操作性および利便性が向上する。
【0048】
また、第14の発明は、第1〜2の発明において、音声データを保存する音声データ記憶手段と、音声データを再生する音声再生手段を備え、前記操作手段は前記音声データ記憶手段内の音声データを再生操作できることを特徴とする携帯電話機である。
【0049】
本発明に従えば、前記操作手段は前記音声データ記憶手段内の音声データを再生操作できる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で音声データを再生操作することができる。
【0050】
これによって、携帯電話機で音声データを聞く場合において、再生曲変更の際に携帯電話機を開いて数字ボタン等で操作しなくても折り畳んだ状態で再生曲変更が可能となることから、操作性および利便性が向上する。
【0051】
また、第15の発明は、第1〜2の発明において、スピーカを備え、前記操作手段はスピーカの音量を調整する音量ボタンであることを特徴とする携帯電話機である。
【0052】
本発明に従えば、前記操作手段はスピーカの音量を調整する音量ボタンであることから、操作手段によってスピーカの音量を調整することができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で音量調整を操作することができる。
【0053】
これによって、携帯電話機で音声データを聞く場合において、音量変更の際に携帯電話機を開いて数字ボタン等で操作しなくても折り畳んだ状態で音量変更が可能となることから、操作性および利便性が向上する。
【0054】
また、第16の発明は、第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、第1の筐体の第1表示手段の背面に第2表示手段と撮像手段と調整項目選択手段と調整量選択手段を備えたことを特徴とする携帯電話機である。
【0055】
本発明に従えば、携帯電話機が折り畳まれた時に外側に第2表示手段と調整項目選択手段と調整量選択手段がある。これによって、ユーザは折り畳んだ状態であっても撮影機能の切り替えや第2表示手段の表示切り替え等の各種項目の切り替えと各種調整量の変更等を行うことができる。
【0056】
このように、ユーザは携帯電話機を開かなくても調整項目選択手段を操作することにより、ライト光量や明るさ調整等の調整項目を選択し、調整量を変更することが可能になる。従って、閉じた状態で調整量の変更が可能な機能については、携帯電話機を開く必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。
【0057】
また、第17の発明は、第16の発明において、前記第2表示手段は、前記撮像手段で撮影した撮影画像を表示することを特徴とする請求項16記載の携帯電話機である。
【0058】
本発明に従えば、前記第2表示手段は、前記撮像手段で撮影した撮影画像を表示することから、携帯電話機で撮影した画像を第2表示手段で確認しながら各種調整を行うことができる。これによって、ユーザは折り畳んだ状態であっても、撮像手段で撮影した撮影画像に関して、各種調整項目の切り替えと調整量の変更や加工等を行うことができ、操作性および利便性が向上する。
【0059】
また、第18の発明は、第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、第1の筐体の第1表示手段の背面に、受信したメールの内容を表示可能な第2表示手段と、撮像手段と、前記第2表示手段に表示されたメール内容を上下または左右にスクロール可能なスクロールボタンと、他のメール内容に表示を切り替える切り替えボタンを備えたことを特徴とする携帯電話機である。
【0060】
本発明に従えば、第1の筐体の第1表示手段の背面に、受信したメールの内容を表示可能な第2表示手段と、撮像手段と、前記第2表示手段に表示されたメール内容を上下または左右にスクロール可能なスクロールボタンと、他のメール内容に表示を切り替える切り替えボタンを備える。これによって、ユーザは折り畳んだ状態であっても、第2表示手段にメールを表示させ、メールのスクロールと他のメールへの切り替えが可能になる。
【0061】
これにより、メール本文を見る場合において、わざわざ携帯電話機を開いて第1表示部でメールを読み、数字ボタン等で読むメールを切り替えなくても、折り畳んだままの状態で、メールの確認/表示が可能であり、操作性および利便性が向上する。
【0062】
また、第19の発明は、第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、アンテナとテレビジョンチューナとテレビジョン信号処理手段と、折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、第1の筐体の第1表示手段の背面に、テレビジョン画像を表示可能な第2表示手段と、撮像手段と、前記第2表示手段に表示するテレビジョン信号波を変更するチャンネルボタンと、音量を調整する音量ボタンを備えたことを特徴とする携帯電話機である。
【0063】
本発明に従えば、アンテナとテレビジョンチューナとテレビジョン信号処理手段と、第1の筐体の第1表示手段の背面に、テレビジョン画像を表示可能な第2表示手段と、撮像手段と、前記第2表示手段に表示するテレビジョン信号波を変更するチャンネルボタンと、音量を調整する音量ボタンを備える。従って、ユーザは折り畳んだ状態であっても、第2表示手段にてテレビジョン画像を表示し、チャンネルボタンと音量ボタンを用いて、チャンネルならびに音量の変更を操作することができ、操作性および利便性が向上する。
【0064】
また、第20の発明は、第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、音声データを記憶する音声データ記憶手段と音声データを再生する再生手段を備え、折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、第1の筐体の第1表示手段の背面に、第2表示手段と、撮像手段と、前記音声データの再生操作を行う再生操作手段と、音量を調整する音量ボタンを備えたことを特徴とする携帯電話機である。
【0065】
本発明に従えば、音声データを記憶する音声データ記憶手段と音声データを再生する再生手段を備え、第1の筐体の第1表示手段の背面に、第2表示手段と、撮像手段と、前記音声データの再生操作を行う再生操作手段と、音量を調整する音量ボタンを備える。従って、ユーザは折り畳んだ状態であっても、再生操作手段と音量調整手段を操作することにより、音声データの再生/記録を操作することができ、操作性および利便性が向上する。
【0066】
また、第21の発明は、第1〜20の携帯電話機において、前記第2表示手段は、ユーザによって変更される調整量を視覚的に表示することを特徴とする携帯電話機である。
【0067】
本発明に従えば、前記第2表示手段は、ユーザによって変更される調整量を視覚的に表示する。従って、ユーザはわざわざ携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で、第2表示手段にて表示される調整量を視覚的に確認しながら、各種の調整を行うことができ、操作性および利便性が向上する。
【0068】
また、第22の発明は、第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、第1の筐体の第1表示手段の背面に第2表示手段と撮像手段と複数の操作手段を備え、カメラ撮影モードにおいて、前記複数の操作手段を用いて撮影条件を調整する調整モードを設けたことを特徴とする携帯電話機である。
【0069】
本発明に従えば、カメラ撮影モードにおいて、前記複数の操作手段を用いて撮影条件を調整する調整モードを設ける。従って、ユーザは折り畳んだ状態で、カメラ撮影モードにおいて、第2表示部を見ながら、明るさ調整やライト光量/色の調整を操作することが可能になり、調整後の良好な状態で撮影を行うことができる。また、携帯電話機を折り畳んだままで操作できることから、操作性および利便性が向上する。
【0070】
また、第23の発明は、第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、第1の筐体の第1表示手段の背面に第2表示手段と撮像手段と複数の操作手段を備え、カメラ撮影モードにおいて、前記複数の操作手段を用いて撮影した画像を保存する前に画像の加工を行う加工モードを設けたことを特徴とする携帯電話機である。
【0071】
本発明に従えば、カメラ撮影モードにおいて、前記複数の操作手段を用いて撮影した画像を保存する前に画像の加工を行う加工モードを設ける。従って、ユーザは折り畳んだ状態であっても、カメラ撮影モードにおいて、第2表示部を見ながら、前記複数の操作手段を用いて撮影した画像を保存する前に画像の加工を行うことができ、操作性および利便性が向上する。
【0072】
また、第24の発明は、第3〜23の発明の携帯電話機において、前記複数の操作手段は、第1決定ボタンと第2決定ボタンおよび第3決定ボタンからなることを特徴とする携帯電話機である。
【0073】
本発明に従えば、前記複数の操作手段は、第1決定ボタンと第2決定ボタンおよび第3決定ボタンからなる。従って、3つのボタンを使用することによって、撮影機能の切り替えや第2表示手段の表示切り替え等の複数の切り替えや各種調整量の変更等を行うことができる。
【0074】
また、第25の発明は、第3〜23の発明の携帯電話機において、前記複数の操作手段は、決定ボタンと右ボタンおよび左ボタンからなることを特徴とする携帯電話機である。
【0075】
本発明に従えば、前記複数の操作手段は、決定ボタンと右ボタンおよび左ボタンからなる。従って、これらのボタンを使用することによって、撮影機能の切り替えや第2表示手段の表示切り替え等の複数の切り替えや各種調整量の変更等を行うことができる。
【0076】
また、第26の発明は、第3〜23の発明の携帯電話機において、前記複数の操作手段は、第1決定ボタンと第2決定ボタンと第3決定ボタンと第4の決定ボタンおよび第5の決定ボタンからなることを特徴とする携帯電話機である。
【0077】
本発明に従えば、前記複数の操作手段は、第1決定ボタンと第2決定ボタンと第3決定ボタンと第4の決定ボタンおよび第5の決定ボタンからなる。従って、5つのボタンを使用することによって、撮影機能の切り替えや第2表示手段の表示切り替え等の複数の切り替えや各種調整量の変更等を行うことができる。
【0078】
また、第27の発明は、第3〜23の発明の携帯電話機において、前記複数の操作手段は、決定ボタンと上ボタンと下ボタンと右ボタンおよび左ボタンからなることを特徴とする携帯電話機である。
【0079】
本発明に従えば、前記複数の操作手段は、決定ボタンと上ボタンと下ボタンと左ボタンおよび右ボタンからなる。従って、これらのボタンを使用することによって、撮影機能の切り替えや第2表示手段の表示切り替え等の複数の切り替えや各種調整量の変更等を行うことができる。
【0080】
また、第28の発明は、第3〜23の発明の携帯電話機において、第1の筐体の第1表示手段の背面に、前記連結部側から前記撮像手段、前記第2表示手段、前記複数の操作手段の順に配置したことを特徴とする携帯電話機である。
【0081】
本発明に従えば、撮像手段と各ボタンの間に第2表示手段が配置されることから撮像手段と各ボタンの間に一定の距離が確保できる。これによって、ユーザが撮影しようとする際にボタンを押すユーザの手が撮像手段に被さることを防ぐことができる。従って、ズーム操作等の撮影に関する各種設定時にユーザが撮像手段の位置を気にせずに各ボタンの操作ができることから、操作性および利便性が向上すると同時に、ユーザの指が撮像手段に触れて、レンズ等の部品に傷やゴミが付くことを防ぐことができ、結果として携帯電話機の耐久性の向上ならびに性能維持が図られる。
【0082】
また、第29の発明は、第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、折り畳まれた状態で前記第1の筐体と対面する前記第2の筐体の面に複数の数字ボタンおよび操作ボタンを備え、第1の筐体の第1表示手段の背面に第2表示手段と撮像手段と複数の操作手段を備えたことを特徴とする携帯電話機である。
【0083】
本発明に従えば、折り畳まれた状態で前記第1の筐体と対面する前記第2の筐体の面に複数の数字ボタンおよび操作ボタンを備え、第1の筐体の第1表示手段の背面に第2表示手段と撮像手段と複数の操作手段を備える。従って、携帯電話機を折り畳んだ時に、複数の数字ボタンおよび操作ボタンと複数の操作手段は、同じ方向を向くことになる。
【0084】
このように、ユーザは携帯電話機本体を折り畳んで操作した後、そのまま開いた状態でもユーザ側に本体側のボタン面が向くことになり、携帯電話機を持ち替えずにスムーズに操作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0085】
この発明の実施の形態について図面を参照し説明する。図1は本発明の実施の一形態であるクラムシェルタイプのカメラ付携帯電話機1を開いた状態での外観を示す斜視図である。携帯電話機1は第1の筐体2と第2の筐体3からなり、第1の筐体2と第2の筐体3はヒンジ4を介して連結される。第1の筐体2と第2の筐体3は、ヒンジ4を軸として角変位自在に動くことで図3のように折り畳み可能に構成されている。
【0086】
図1を参照して、携帯電話機1は第1の筐体2には第1表示部5を備える。第1表示部5は携帯電話機1が折り畳まれた時に内側に位置するように配置されている。第1表示部5は液晶ディスプレイやEL(Electro Luminescent)ディスプレイなどで構成され、後述する第1表示ドライバ部43を介して与えられる画像データに基づく画像を表示する。また、第1表示部5の上部には通話時などに使用する第1のスピーカ6を備える。
【0087】
次に本発明の実施の一形態である携帯電話機1の第2の筐体3について説明する。第2の筐体3には、数字および文字を入力するためのキーなどから構成される入力ボタン群7、携帯電話機1における各種設定/機能切替を行うための機能ボタン群8、電源のON/OFF切替を行う電源ボタン9、シャッタ機能を能動化するために操作される第1のシャッタボタン10、メール機能とガイダンス表示を行うメール/ガイダンス用ボタン11、通話開始とスピーカ受話を行う開始/スピーカ受話ボタン12、および機能選択画面での上下左右選択と決定を行う4方向ボタンと決定ボタンで構成されたマルチガイドボタン13が、ユーザの操作が可能なように備えられる。さらに、第2の筐体3は下部に通話用のマイク14を備える。
【0088】
携帯電話機1の第2の筐体3のこれらの配置は、ヒンジ4、機能ボタン群8、入力ボタン群7、送話マイク14の順番に配置するのが普通であるが、これに限定されるものではない。
【0089】
図2または図3に示すように、第1の筐体2の第1表示部5の背面は、ヒンジ4側から順番にカメラ部21とライト部22が並んで配置され、第2表示部20、第2のシャッタボタン23および第2の操作ボタン24aと24bが続いて配置される。
【0090】
第2表示部20は携帯電話機1が折り畳まれた時に筐体の外側に位置するように配置されて、液晶ディスプレイやELディスプレイなどで構成される。ここでは第2表示部20の表示可能領域は第1表示部5よりも小さいとしているが、大きくてもよく、また同じ大きさであってもよい。第2表示部20には後述する第2表示ドライバ部44を介して与えられる撮影による画像データ、ならびに時刻、電波強度およびメール受信などを報知するためのキャラクタ画像のデータに基づく画像が表示される。
【0091】
このように第1表示部5および第2表示部20のそれぞれは、開いた状態の第1の筐体2または第2の筐体3の外部に呈示される面において表示画面が外部に向けられるように設けられる。特に第2表示部20は折り畳まれた状態の第1の筐体2または第2の筐体3のいずれかの外部に呈示される面において表示画面が外部を向くように設けられる。
【0092】
これらの画像を表示する際に、第2表示ドライバ部44から第2表示部20に送られてくる画像データは、表示した時にヒンジ4方向が上になるように表示される。第2表示部20は、ヒンジ4方向が上になるように画像表示を行うことにより、ユーザは携帯電話機1を折り畳んだ状態で使用する際に、ヒンジを上に向けて使用することになり、ユーザが携帯電話機1を開いた状態でも閉じた状態でも第2の筐体3の向きが変わらない。言い換えれば、携帯電話機1を開いたり閉じたりするたびに、携帯電話機1の向きを変えたり持ち替えたりする必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。第2表示部20での画像表示には撮像画像も含まれ、撮像画像を見る場合にも、携帯電話機1の向きを変えたり持ち替えたりする必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。
【0093】
また、後述するようにアンテナを第1の筐体2の背面から別の場所に移したことにより、第1の筐体2の背面に制約がなくなり、従来よりも大きなサイズの第2表示手段20を設けることができ、テキストや撮像画像の大量の情報表示が可能である。さらに第2の操作ボタン群24を設けることにより、携帯電話機1を閉じた状態であっても、メールの内容確認や住所録の参照、複数画像の順次表示等のさまざまな表示が第2表示部20にて可能になる。第2表示部20での画像表示には撮像画像も含まれ、ユーザは撮像画像を折り畳んだ状態でも第2表示部20にて大きな画面で確認することができる。従って、撮像画像を見る場合にも、携帯電話機1を開いたり閉じたりする必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。
【0094】
カメラ部21は撮像レンズとCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサあるいはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子およびRGBの3色のカラーフィルタを備える。ここでは説明を簡単にするためにカメラ部21は撮像素子としてCCDイメージセンサ(以下、単にCCDという)29を有する。カメラ部21は被写体で反射されて撮影レンズに入射した光を、カラーフィルタを通してRGBの3色光に変換し、RGBの3色光はそれぞれCCD29に入射する。図2に示すようにカメラ部21は携帯電話機1が折り畳まれた時には第1表示部5の背面であって、かつヒンジ4と第2表示部20との間に位置するように設けられる。ユーザは携帯電話機1を開いた状態でカメラ部21により撮影する時には、第2の筐体3を持って撮影する。
【0095】
カメラ部21は上記配置により、結果的にヒンジ4の近くに設けられるので、第1の筐体2を持つ時、カメラ部21の近辺を支持することから、撮影時にユーザによる手ブレの影響を減少させることができる。しかも、アンテナを第1の筐体2の背面から除いたことによる大きな第2表示部20によって、被写体撮影時に、被写体からも大きな画面にて手ブレの少ない自画像を容易に確認することができる。
【0096】
ライト部22は、カメラ部21で撮像する際の補助光源として使われる。一般的に、補助光源にはキセノン管を用いるものが多いが、最近ではRGBのLED(Light Emitting Diode)が用いられる。これらLEDを同時発光させて、白色光の照明を得ることができる。
【0097】
第2のシャッタボタン23は、第1の筐体2の第1表示部5の背面中央に配置されて、かつ図3に示す携帯電話機1を折り畳んだ状態では第2表示部20の下側に位置する。この位置に第2のシャッタボタン23を配置することにより、ユーザは折り畳んだ状態で簡単にシャッタボタン23の位置を確認し、容易にシャッタ操作することができる。
【0098】
また、従来機種のように第1の筐体の側面等に小さく設けられた、位置の確認しづらいシャッタボタンを探す必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。
【0099】
第2のシャッタボタン23の両横には、第2表示部20の表示情報を確認しながら各種のデータの設定または操作を行うための第2の操作ボタン24aと24bが設けられている。この位置に第2の操作ボタン群24を配置することにより、ユーザは折り畳んだ状態で簡単に第2の操作ボタン24aと24bの位置を確認し、容易に第2の操作ボタン24aと24bを操作することができる。
【0100】
また、第2のシャッタボタン23と第2の操作ボタン24a及び24bは、ユーザ操作により各種機能のON/OFFや特定動作の確定/終了を決定する操作ボタンとしても利用する。本発明の実施の一形態である携帯電話機1においては、ライト点灯、ライトON/OFF、メニュー画面切替、ピクト表示ON/OFF、カメラ起動、キーロックON/OFF、選択決定、表示終了、メール本文表示、調整項目切替、MP3再生/停止、ライト色変更等に利用する。
【0101】
また、第2の操作ボタン24aと24bは、ユーザ操作により各種機能の調整量の変更(アップ/ダウン、送り/戻り等)を行う調整ボタンとしても利用する。本発明の実施の一形態である携帯電話機1においては、メニュー画面での選択順送り/逆送り、各種表示画像の順送り/逆送り、ライト光量の暗く/明るく、ライト色変更の順送り/逆送り、音声着信履歴やメール受信履歴等の順送り/逆送り、TVチャンネルのアップ/ダウン、MP3再生時の戻し/早送りと前曲/次曲、音量のアップ/ダウン、ズーム調整のズームイン/ズームアウト等に利用する。第2の操作ボタン24aと24bは調整ボタンとして、主に各調整量のマイナスボタンとプラスボタンの意味合いを持たせている。なお、本実施例では、第2のシャッタボタン23を調整ボタンとして利用していないが、これに限定されるものではなく、第2のシャッタボタン23を利用してもかまわない。
【0102】
このように、ユーザは携帯電話機1を開かなくても第2のシャッタボタン23と第2の操作ボタン24a及び24bを使用することにより、カメラ起動、ライト点灯やピクト表示切替等の複数の機能切り替えと調整量の変更が可能になる。従って、閉じた状態で切り替えできる機能については、携帯電話機1を開く必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。
【0103】
また、カメラ部21で撮影した画像を第2表示部20で表示することができることから、上記第2のシャッタボタン23と第2の操作ボタン24a及び24bを操作することにより、撮影条件の調整や撮影画像の加工を行うことができる。従って、携帯電話機1を開かなくても折り畳んだ状態で撮影条件の調整や撮影画像の加工することができ、操作性および利便性が向上する。
【0104】
また、このように操作ボタンと調整ボタンとを兼用することにより、携帯電話機1の小型化、部品点数の減少によるコストの低減が可能になる。また、調整ボタンも操作ボタンも一般的に+ボタン(送りボタン)と−ボタン(戻りボタン)として使われることが多く、操作も似ていることから、ボタンを兼用した方がユーザも使いやすく、操作性および利便性が向上する。
【0105】
第2の筐体3の入力ボタン群7および機能ボタン群8の背面にはアンテナ部25と昇降可能なヘリカル部26、バッテリを格納するバッテリ部27および着信音を鳴らすための第2のスピーカ28を備えられる。
【0106】
図3と図4を参照して、第1の筐体2はヒンジ4を通して第2の筐体3と機構的に接続されるが、ヒンジ4内には第1の筐体2と第2の筐体3を電気的に接続するための図示されない可撓性基板が組み込まれている。第1の筐体2のヒンジ付近には可撓性基板やケーブルを第1の筐体2内に設けられた各種基板に接続するためのコネクタがあり、このコネクタの厚みが第1の筐体2の厚みに最も影響する。一方、カメラ部21の厚みは前記コネクタの厚みよりも薄いため、前記コネクタ近辺にカメラ部21を配置しても、第1の筐体2の厚みには影響しない。したがって、従来の携帯電話機は、カメラ部が第1の筐体2の先端付近(図3での下方付近)に配置されていたために、カメラ部の厚みによって、アンテナ部を除いた第1の筐体2の先端付近の厚みが決まっていたが、カメラ部をアンテナ部25と第2表示部20の間、すなわちヒンジ4付近に配置したことから第1の筐体2の中央部は第2表示部20の厚みを確保し、第1の筐体2の先端付近に至ってはさらなる薄型化/小型化が可能になった。図4に示すように、第1の筐体2は中央部から先端部にかけて曲線状に厚みが狭まっているが、折り畳んだ状態で携帯電話機1の下部に相当する第1の筐体2の先端付近が薄型化される形状にすることにより、ユーザが洋服のポケット等に携帯電話機1を収納する際に収納しやすく、利便性が向上している。
【0107】
また、カメラ部21と第2のシャッタボタン23または第2の操作ボタン24aと24bの間に第2表示部を配置することによりカメラ部21と第2のシャッタボタン23または第2の操作ボタン24aと24bの間に一定の距離が保つことが可能になる。ユーザが第2のシャッタボタン23または第2の操作ボタン24aと24bを操作する際に、ユーザの指が誤ってカメラ部21に触れたり、カメラ部21の視界を遮ることを防ぐことができる。ユーザの指がカメラ部21に触れて、レンズ等の部品に傷やゴミが付くことを防ぐことは、結果として携帯電話機の耐久性の向上ならびに性能維持が図られる。
【0108】
さらに、折り畳んだ状態でヒンジ4側を上にして持つように構成することにより、ユーザが折り畳んだ状態で携帯電話機1を持った時に、ユーザの手でカメラ部21を塞ぐことがなくなり、カメラ部21の位置を気にせずに携帯電話機1を持つことができる。
【0109】
本発明の実施の一形態である携帯電話機1を用いてカメラ撮影を行う場合の利用方法を、図5(a)と(b)を用いて説明する。図5(a)に示す被写体30を撮影する場合の一般的な利用方法では、ユーザは携帯電話機1を開き、カメラ部21を被写体30に向けて撮影してユーザは第1表示部5をファインダとして利用する。シャッタ操作のためには第1のシャッタボタン10を使用するが、第1の筐体2の背面に備えた第2のシャッタボタン23を使用することも可能である。図5(b)にはユーザがカメラ部21を用いてユーザ自身を撮影する場合の一般的な利用方法が示される。この場合、ユーザは第2表示部20をファインダとして利用することにより、撮影されたユーザ自身の画像を確認しながら第2シャッタボタン23を押下することによりシャッタ操作することができる。
【0110】
一般的な携帯電話機では、第2表示部20で画像を表示する際には、画面確認時の違和感をなくすため、画像を左右反転させて鏡に映した像のように表示することが多いが、それに限定されるものではない。なお、本発明の実施の一形態である携帯電話機1では、折り畳んだ状態でユーザ自身を撮影できるので使い勝手が良い。なお、ユーザ自身の撮影は携帯電話機1を折り畳んだ状態で使用する形態に限定されず、開いた状態で撮影することもできる。
【0111】
また、携帯電話機1を折り畳んだ状態で第1の筐体2と第2の筐体3の同じ面にボタンが配置されるよう構成されているため、ユーザが携帯電話機1を折り畳んで操作した後に開いて操作する場合、もしくはその逆の場合に、第2の筐体3を持ったまま第1の筐体2の開閉を行うだけで、ユーザによるボタン入力操作が可能であり、携帯電話機1を持ち替えずにスムーズに操作することができる。
【0112】
次に本発明の実施の一形態である携帯電話機1のアンテナ部25について詳細に説明する。図6は携帯電話機1の第2の筐体3の断面図である。アンテナ部25のホイップ部30が2の筐体3内の左端側に格納可能に構成されており、ヘリカル部26は筐体外に露出している。ホイップ部30とヘリカル部26は、通話時の電波強度に応じて第2の筐体3から引き出し可能である。また、必ずしも上記ホイップ部30とヘリカル部26で構成されるアンテナに限定される必要はなく、例えば図7に示すように、逆F型内蔵アンテナ32を第2の筐体3のヒンジ4近く上部(図7(a))、もしくは第1の筐体2の上部(図7(b))に配置してもよい。
【0113】
次に携帯電話機1の内部構成について、内部ブロック図である図8を参照して説明する。携帯電話機1は第1および第2表示部5および20、第1および第2のシャッタボタン10および23、カメラ部21、赤色、緑色および青色のLED22R、22Gおよび22Bからなるライト部22、アンテナ部25、スピーカ28、無線部50、通信制御部51、第1、第2および第3メモリ42、48および52、第1および第2表示ドライバ部43および44、第1および第2バックライト45および46、各部の機能を制御し、音声再生部40Aと照明光量調整部40Bと発光色変更部40Cを備えた制御部40、画像処理部41、反転処理部41A、第1および第2の操作ボタン群47および24、ならびに開閉検出部49を備える。
【0114】
制御部40は各部の機能、例えばシャッタ操作の機能、バックライトの機能、補助光源の機能および表示機能などを制御する。画像処理部41は図示されない増幅部、A/D(アナログ/デジタル)変換部および信号処理部ならびに反転処理部41Aを有する。増幅部は、カメラ部21からRGBに対応した電気信号を入力して増幅し、A/D変換部に出力する。A/D変換部は増幅部で変換されたRGBに対応した電気信号(アナログ)をデジタル信号に変換して画像データを信号処理部に出力する。信号処理部は、A/D変換部から入力した画像データに対して、画素の補間処理などの信号処理をして反転処理部41Aに与える。反転処理部41Aは、画像データを入力すると、制御部40から反転制御信号55が与えられたときは入力画像データを対応の画像が180度回転するように180度回転処理して出力するが、反転制御信号55が与えられないときは入力画像データをそのまま出力する。反転処理部41Aから出力される画像データは第1および第2メモリ42と48に与えられる。
【0115】
カメラ部21および画像処理部41は、被写体30からの反射光を受光して電気信号に変換してフレーム単位の画像データとして出力する撮影部である。第1および第2メモリ42および48は、連続的に与えられる複数フレームの画像データを制御部40の制御により一時的に記憶する。たとえば、与えられた新たな画像データを入力して記憶する際には、第1および第2メモリ42および48に記憶される複数の画像データのうち既に長時間記憶されていた画像データは消去されるか、あるいは入力した新しい画像データにより上書きされる。
【0116】
制御部40は、第1および第2表示ドライバ部43および44に制御信号を送信するとともに、第1および第2メモリ42および48に記憶された画像データを読み出して第1および第2表示ドライバ部43および44にそれぞれ与える。第1および第2表示ドライバ部43および44は、第1および第2表示部5および20に表示すべきデータに従って、すなわち第1および第2メモリ42および48から読み出されたデータに従って、第1および第2表示部5および20の各画素電極に対して駆動電圧を印加する。
【0117】
第1および第2バックライト45および46は発光素子である発光ダイオードなどから構成され、第1および第2表示部5および20に光を照射して表示画像の輝度を増加させる。第1および第2バックライト45および46の点灯および消灯の制御ならびに輝度調整などの制御は、制御部40によって行われる。第1および第2バックライト45および46は各々独立して制御することが可能であり、画像が第1表示部5に表示されている時は第1バックライト45が、第2表示部20に表示されている場合は第2バックライト46が点灯するように制御される。なお、第1および第2バックライト45および46はユーザによって消灯するための所定の操作が行われるまで点灯する構成としてもよいし、点灯してから所定時間が経過すると消灯する構成としてもよい。
【0118】
第1の操作ボタン群47は前述した第2の筐体3の入力ボタン群7と機能ボタン群8から構成される。第2の操作ボタン群24は第1の筐体2に設置されている操作ボタン24aと24bを含む。
【0119】
第1および第2のシャッタボタン10および23は、シャッタ操作のために押下される。第1(第2)のシャッタボタン10(23)が押下されると、制御部40にはシャッタ指示56(57)が与えられる。制御部40はシャッタ指示56(57)を入力すると、第1メモリ42および第2メモリ48に連続的に書き込まれて一時的に記憶されている複数の画像データのうち、ユーザが保存を希望する画像データを読み出して、第3メモリ52に書き込んで格納する。これにより、ユーザが希望する画像データは第3メモリ52において保存される。ここでは、説明を簡単にするために第1メモリ42および第2メモリ48に格納された最新の画像データが読み出されて保存される。
【0120】
開閉検出部49は携帯電話機1が折り畳まれているか否かを検出する。ヒンジ4内部には開閉状態を検知するために図示しない検出スイッチが設けられており、検出された状態(開状態および閉状態のいずれか)に応じた検出信号53が制御部40に出力される。制御部40は、検出スイッチから入力する検出信号53によって携帯電話機1が折り畳まれているか(閉状態)、開状態であるかを判断できる。
【0121】
アンテナ部25、無線部50および通信制御部51は、無線電波を介して図示されない基地局と無線通信を行うときに、制御部40の制御に従い、音声データ、文字データおよび画像データなどを送受信する。受信したデータは制御部40により第3メモリ52に格納される。
【0122】
図8に示す本発明の実施の一形態である携帯電話機1はテレビジョン信号も受信可能であり、アンテナ部25から、無線通信用電波とテレビジョン放送信号波を分離するための分波器58を備えている。分波器58は無線通信用電波を無線部50に、テレビジョン信号放送波をチューナ59に送る。テレビジョン信号放送波を受信したチューナ59は、受信したチャンネルの信号を信号処理回路60に出力する。信号処理回路60ではチューナ59から入力した信号を映像信号および音声信号に分離し、制御部40の制御に従い、映像信号は第1表示部5または第2表示部20に、音声信号は第1のスピーカ8または第2のスピーカ28にて出力される。
【0123】
受信チャンネルの変更に関しては、第1の操作ボタン群47もしくは第2の操作ボタン群24を操作することにより、ユーザは所望のチャンネルに変更することができる。第1の操作ボタン群47もしくは第2の操作ボタン群24の操作に基づき、制御部40はチューナ59に受信チャンネルの変更を制御する制御信号を送り、チューナ59にてチャンネルを切り替える。
【0124】
制御部40は、第1メモリに一時的に保存されている画像データに基づく画像を表示する表示部を、開閉検出部49の検出結果に基づいて切り換える。開閉検出部49によって、携帯電話機1が折り畳まれていることが検出された場合、制御部40は、第1メモリ42からの画像データを第2表示ドライバ部44に出力し、第2表示部20に画像を表示させる。開閉検出部49によって、携帯電話機1が折り畳まれていない(開いている)ことが検出された場合、制御部40は、第1メモリ42からの画像データを第1表示ドライバ部43に出力し、第1表示部5に画像を表示させる。
【0125】
前述のようにカメラ部21は、携帯電話機1が折り畳まれたときは撮影の方向は外側に設けられているので、携帯電話機1のユーザ以外の被写体を撮像するときは、図5(a)に示すように、ユーザは、携帯電話機1を開いた状態でカメラ部21をユーザと反対側にある被写体30側に向けて撮像する。この状態では、カメラ部21から出力された画像データに基づく画像が第1表示部5に表示される。これによって、ユーザは第1表示部5を撮像時のファインダとして使用することができる。
【0126】
一方、ユーザ自身を被写体として撮像するときは、図5(b)に示すように、ユーザは、携帯電話機1を折り畳んだ状態でカメラ部21をユーザ側に向けて撮影する。この状態では、カメラ部21から出力された画像データに基づく画像が第2表示部20に表示される。これによって、ユーザは第2表示部20を撮影時のファインダとして使用することができる。
【0127】
本発明の実施の一形態である携帯電話機1は、ユーザが携帯電話機1の第2の筐体3を固定したまま、第1の筐体2を折り畳むもしくは開くだけで、撮像時にファインダとして使用する表示部5,20が適切に切り換わり、撮影可能となるので、ユーザは被写体を切り替えるために、従来の携帯電話のように第2の筐体3を持ち替える必要がなくなり、被写体を切り替える際のユーザの手間を省くことができ、操作性および利便性が向上する。
【0128】
第1および第2バックライト45,46の制御について説明する。
制御部40は、開閉検出部49の検出結果に基づいて、第1および第2バックライト45,46の点灯、消灯を切り換える。開閉検出部49によって、携帯電話機1が折り畳まれていることが検出された場合、制御部40は、第2バックライト46を点灯し、第2表示部20の輝度を増加させる。開閉検出部49によって、携帯電話機1が開いていることが検出された場合、制御部40は、第1バックライト45を点灯し、第1表示部5の輝度を増加させる。
【0129】
前述のように、ユーザが被写体をユーザ自身以外として撮像するときは、第1表示部5がファインダとして使用され、カメラ部21から取り込まれた画像データが第1表示部5に表示される。このとき、第1バックライト45が点灯し、第1表示部5の輝度を増加させる。
【0130】
一方、ユーザが被写体をユーザ自身として撮像するときは、第2表示部20がファインダとして使用され、カメラ部21から取り込まれた画像データが第2表示部20に表示される。このとき、第2バックライト46が点灯し、第2表示部20の輝度を増加させる。
【0131】
このように、携帯電話機1を折り畳む、もしくは開くと、ファインダとして使用する表示部に光を供給するバックライトが点灯するので、表示された画像が見やすくなり、視認性が向上する。
【0132】
また、制御部40はMP3データを再生する音声再生部40Aを備える。ダウンロードもしくはパソコン等から携帯電話機にケーブル接続にて取り込まれたMP3データは、第3メモリ52に保存されており、音声再生部40Aにて再生し、スピーカ28から出力することが可能である。MP3データ再生の音量調整と再生/停止、曲送り/曲戻り操作は、第1の操作ボタン群47もしくは第2の操作ボタン群24を操作することにより、ユーザは所望の操作をすることができる。第1の操作ボタン群47もしくは第2の操作ボタン群24の操作に基づき、制御部40及び音声再生部40Aは音量と再生状態の変更を行う。
【0133】
また、制御部40はライト部22の光量を調整する照明光量調整部40Bとライト部22の発光色を変更する発光色変更部40Cを備える。照明光量調整部40Bは、ユーザが第1の操作ボタン群47もしくは第2の操作ボタン群24を操作することにより、ライト部の光量を手動で調整することができる。また、カメラ部21からの信号にて周囲の明るさを判断し自動的に光量を増減させてもよい。発光色変更部40Cは、LED22R、22G、22Bの各LEDの発行の組み合わせにより、白色光以外の赤、緑、青、黄、紫、水色等の発光色を生じさせる。発光色の変更はユーザが第1の操作ボタン群47もしくは第2の操作ボタン群24を操作することにより、所望の色を発光操作することができる。
【0134】
図9は、第2のシャッタボタン23と第2の操作ボタン24aおよび24bの操作割り当てを表形式にして示したものである。携帯電話機1には通常モードとカメラモードの2つのモードがある。携帯電話機1の電源投入後は通常モードであり、カメラ撮影するためには、カメラ機能を起動し表示部をファインダとして利用するためにカメラモードに切り替える必要がある。
【0135】
なお、本発明の実施において、図9に示された全ての機能切替と調整量の変更を第2のシャッタボタン23と第2の操作ボタン24aおよび24bに割り当てる必要はなく、携帯電話機1の製造者が必要に応じていくつかの切替/変更を上記ボタンに割り当てればよい。また、図9において、網掛け部分は機能切替を行うための決定ボタンとして利用し、網掛けでない部分は調整量の変更を行うための各方向ボタンとして利用することを示す。
【0136】
電源投入後の発着信のない状態は一般的に待ち受け状態と呼ばれ、第2表示部20にはユーザが設定した待ち受け画像や時計等の待ち受け画面が表示されている。第2表示部20では待ち受け画面とともに図10に示すピクト表示を行うことが可能であり、第2の操作ボタン24aを押下することによって、ピクトの表示/非表示を切り替えることができる。
【0137】
また、第2の操作ボタン24aを1秒以上押下することにより、第2のシャッタボタン23と第2の操作ボタン24aおよび24bをロックすることができる。第2のシャッタボタン23と第2の操作ボタン24aおよび24bは携帯電話機1を折り畳んだ状態であっても外部に露呈する面に設けられていることから、ユーザが意思とは関係なく何らかの接触により押下されてしまうこともあり、キーロック状態にすることにより、第2のシャッタボタン23と第2の操作ボタン24aおよび24bが押下されたとしても無効化することができる。キーロックの解除は再度第2の操作ボタン24aを1秒以上押下することにより解除される。
【0138】
また、第2の操作ボタン24bを押下すると、押下している間だけライト部22が点灯し、1秒以上押下することにより、ライト部22が常時点灯に切り替わる。また常時点灯時に1秒以上押下することによりライト部22を消灯することができる。このような設定にすることにより、ユーザはライト部22を手動で点滅させたり、懐中電灯のように常時点灯させたりと、ライト部22の発光状態を使い分けることができ、操作性および利便性が向上する。また、短押しと長押しで制御を切り替えることにより、操作ボタン数を増やさずに複数の制御が可能になり、携帯電話機の大型化、部品点数の増加によるコストの増大を抑制することが可能になる。
【0139】
待ち受け状態で第2のシャッタボタン23を押下すると第2表示部20の最下段に左の矢印表示、選択項目、右の矢印表示が順番に表示される。ここで第2の操作ボタン24bは順送りの選択ボタンであり、第2の操作ボタン24bを押す度に第2表示部20の矢印キー表示に挟まれた選択項目の領域には、壁紙設定→画像確認→ライト光量→ライト色→音声着信→メール着信→表示終了→壁紙設定と選択項目が順番に切り替わる。また、第2の操作ボタン24aは逆送りの選択ボタンであり、メール着信→音声着信→ライト色→ライト光量→画像確認→壁紙設定→表示終了→メール着信の順に選択項目が切り替わる。ユーザが第2の操作ボタン24aまたは24bで選択後に、ここでは決定キーを意味する第2のシャッタボタン23を押下すると、ユーザが選択した項目の操作に移る。
【0140】
壁紙設定モードは、第2表示部20に表示される待ち受け画像の設定を行うためのモードである。ここでは携帯電話機1の第3メモリ52に保存された壁紙画像や撮影画像等の画像ファイル、時計機能、アニメーション表示、JAVA(登録商標)アプリケーションの表示を選択設定することができる。ユーザが第2の操作ボタン24aまたは24bを押下する毎に第2表示部20の表示内容が切り替わり、ここでは決定キーを意味する第2のシャッタボタン23を押下することによって、設定を完了し、待ち受け状態に戻る。
【0141】
画像確認モードは、カメラ部21で撮影し第3メモリ52に保存された画像を確認表示するためのモードである。ユーザが第2の操作ボタン24a(順送り)または24b(逆送り)を押下する度に第2表示部20に撮影画像が順番に表示される。他の画像とは区別して撮影画像のみを表示させるための方法として、撮影した画像は携帯電話機1の第3メモリ内の所定のフォルダに保存するように予め設定し、そのフォルダに保存された画像を順次表示するか、カメラ部21で撮影し保存する際にその画像ファイルに対してフラグを立てておき、フラグの立っている画像ファイルのみを表示するという方法でも良い。
【0142】
ライト光量モードは、ライト部22の光量を調整するためのモードである。図11(a)に示すように、ライト光量モードでは、第2表示部20の最下段に左右の矢印表示と現在の光量を示すインジケータが画面水平方向に表示される。ユーザが第2の操作ボタン24a(明るく)または24b(暗く)を押下する度にインジケータの長さが短くなるか長くなり、それに連動してライト部22の光量も変化する。また、ユーザが左ボタン(第2の操作ボタン24b)を1秒以上の長押しにした場合には、ライト発光を終了する。このように、第2の操作ボタン24aまたは24bを操作することにより、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態でライト部22の光量調整を行うことができ、操作性および利便性が向上する。
【0143】
次に、第1の筐体2の背面に設けられたボタン23、24a、24bを用いてライト部21の光量を調整する手順について図12のフローチャートに従い説明する。ここでは、所定の操作を経て、第2表示部20でのメニュー画面からライト光量調整モードを選択し、ライト光量調整モードに入った状態からの処理を説明する。
【0144】
まず、ライト光量調整モードに入ると、制御部40は第3メモリ52から光量データLXを読み出し、光量データLXに基づいた光量にてライトを点灯する(ステップS(以下、単にSと略す)10)。この時、すでにライト部21が点灯している時には、実質的に何も変わらない。次にユーザが背面に設けられたボタン23、24a、24bを押下しているかどうか検出する(S11)。ボタンが押下されていた場合、制御部40はユーザがどのボタンを押したか検出し、メモリに記憶する(S12)。次にユーザがボタンを標準押し(短押し)したのか、長押ししたのかを判断するためにカウンター値Iを0に設定する(S13)。カウンター値Iは10msec後に1インクリメントする(S14)。ユーザがボタンを押している間は、カウンター値Iは10msec毎に1増加し(S15)、ユーザがボタンを離すと、押下していたボタンに対応した処理に進む(S16)。
【0145】
ユーザが右ボタンを押していた場合、ボタンを押していた時間(カウンター値I)を検出し(S17)、Iが100より大きい場合は「長押し」と判断する。この場合、右ボタンの長押しは規定していないことから、S27を経てLOOPへ戻る(S21)に進む。Iが100以下の場合は光量LXが最大値LX=10よりも小さいかどうかを判断する(S18)。光量LXが10以上の場合、これ以上の光量には上げられないことから、S27を経てLOOPへ戻る(S21)に進む。光量LXが10より小さい場合には、光量LXの値を1増加し(S19)、光量LXの値に応じた長さのバーを第2表示部に表示するとともにライトを光量LXで点灯させる(S20)。
【0146】
ユーザが決定ボタンを押していた場合、ボタンを押していた時間(カウンター値I)を検出し(S22)、Iが100より大きい場合は「長押し」と判断する。この場合、決定ボタンの長押しは規定していないことから、S27を経てLOOPへ戻る(S21)に進む。Iが100以下の場合は、ユーザがライト光量調整を終了することを意味し、現在の光量LXの状態でライト光量調整モードを終了する。
【0147】
ユーザが左ボタンを押していた場合、ボタンを押していた時間(カウンター値I)を検出し(S23)、Iが100より大きい場合は「長押し」と判断する。この場合、左ボタンの長押しはライトOFFを意味し、光量LXを0にする(S26)。Iが100以下の場合は光量LXが1以上かどうかを判断する(S25)。光量LXが0の場合、これ以下の光量には下げられないことから、S27を経てLOOPへ戻る(S21)に進む。光量LXが1以上の場合には、光量LXの値を1減少し(S25)、光量LXの値に応じた長さのバーを第2表示部に表示するとともにライトを光量LXで点灯させる(S20)。
【0148】
LOOPへ戻る(S21)に進んだ場合、LOOP(28)に進み、再びライト光量調整を繰り返す。
【0149】
図11(b)は光量LXの値に応じた長さのバーを表示する(S20)際の表示例を示す。光量LXが1増える毎に左側から表示ブロックが1つずつ増え、最大光量LX=10で全てのブロックが表示される。実際に第2表示部に表示される表示例が図11(a)となる。このように、調整量を視覚的に表示する第2表示部22と調整ボタンを同一面に配置することにより、ユーザは携帯電話機1を折り畳んだ状態で調整量を見ながら操作することができ、操作性および利便性が向上する。なお、以下に記載する各種調整モードにおいても、同様のバー表示を行い、ユーザは携帯電話機1を折り畳んだ状態で調整量を見ながら操作することができる。
【0150】
ライト色モードは、ライト部22の発光色を変更するためのモードである。ライト部22は赤色LED22Rと緑色LED22Gと青色LED22Bにて構成するため、各LEDの発光の組み合わせにより、白色光以外の例えば赤色、緑色、青色、黄色、紫色、水色の発光が可能である。ユーザが第2の操作ボタン24a(順送り)または24b(逆送り)を押下する度にライト部22は発光色が切り替わる。また、ユーザが左ボタン(第2の操作ボタン24b)を1秒以上の長押しにした場合には、ライト発光を終了する。このように、第2の操作ボタン24aまたは24bを操作することにより、携帯電話機1を開かなくても折り畳んだ状態でライト部22の発光色変更を行うことができ、操作性および利便性が向上する。
【0151】
音声着信履歴モードは、音声着信の履歴を表示するためのモードである。携帯電話機1に音声着信があると、その履歴が第3メモリ52に保存されており、いつ誰から電話がかかってきたのか表示することができる。第2表示部20には、着信時刻と発信者の電話番号または名前が表示され、ユーザが第2の操作ボタン24a(新しい着信)または24b(古い着信)を押下する度に第2表示部20の着信履歴が切り替わる。このように、携帯電話機1を開かなくても折り畳んだ状態で第2表示部22に表示される着信履歴を第2の操作ボタン24aまたは24bを操作して切り替えることができ、操作性および利便性が向上する。
【0152】
メール表示モードは、受信したメールを閲覧するためのモードである。第2表示部20には、件名および発信者が表示され、ユーザが第2のシャッタボタン23を押下すると、メールの本文が表示される。また、ユーザが第2の操作ボタン24a(新しいメール)または24b(古いメール)を押下する度に第2表示部20の着信履歴が切り替わる。メール表示モードを終了するためには、ユーザが第2のシャッタボタン23を長押しすると終了する。このように、携帯電話機1を開かなくても折り畳んだ状態で第2表示部22に表示される受信メール内容を第2の操作ボタン24aまたは24bを操作して切り替えることができ、操作性および利便性が向上する。
【0153】
次に、第1の筐体2の背面に設けられたボタン23、24a、24bを用いて第2表示部20にメール内容を表示する手順について図13のフローチャートに従い説明する。ここでは、所定の操作を経て、第2表示部20でのメニュー画面からメール内容表示モードを選択し、メール内容表示モードに入った状態からの処理を説明する。なお。メニュー画面からの選択以外に、携帯電話機1がメールを受信した場合、5秒以内にボタンを押せば、メール内容表示モードに入れるようにしてもよい。
【0154】
まず、メール内容表示モードに入ると、制御部40は第3メモリ52から先頭のメールを読み出し、第2表示部20に先頭のメールの差出人と題名を表示する。メモリ内でのメールボックスには先頭のメールから順番にメールの番号を示す値MXが順次割り振られており、この場合、メール番号MXは1に設定される(S30)。次にユーザが背面に設けられたボタン23、24a、24bを押下しているかどうか検出する(S31)。ボタンが押下されていた場合、制御部40はユーザがどのボタンを押したか検出し、メモリに記憶する(S32)。次にユーザがボタンを標準押し(短押し)したのか、長押ししたのかを判断するためにカウンター値Iを0に設定する(S33)。カウンター値Iは10msec後に1インクリメントする(S34)。ユーザがボタンを押している間は、カウンター値Iは10msec毎に1増加し(S35)、ユーザがボタンを離すと、押下していたボタンに対応した処理に進む(S36)。
【0155】
ユーザが右ボタンを押していた場合、ボタンを押していた時間(カウンター値I)を検出し(S37)、Iが100より大きい場合は「長押し」と判断する。この場合、右ボタンの長押しは規定していないことから、S47を経てLOOPへ戻る(S41)に進む。Iが100以下の場合はメール番号MXがメール最大保存件数よりも小さいかどうかを判断する(S38)。メール番号MXがメール最大保存件数以上の場合、次のメールが存在しないためことから、S47を経てLOOPへ戻る(S41)に進む。メール番号MXがメール最大保存件数より小さい場合には、メール番号MXの値を1増加し(S39)、第2表示部20にメール番号MXのメール差出人と題名を表示するよう、表示メモリに書き込む(S40)。
【0156】
ユーザが決定ボタンを押していた場合、ボタンを押していた時間(カウンター値I)を検出し(S42)、Iが100より大きい場合は「長押し」と判断する。この場合、決定ボタンの長押しはユーザがメール表示を終了することを意味し、メール表示モードを終了する。Iが100以下の場合は、メール番号MXのメールの本文を第2表示部20に表示し(S43)、S47を経てLOOPへ戻る(S41)に進む。
【0157】
ユーザが左ボタンを押していた場合、ボタンを押していた時間(カウンター値I)を検出し(S44)、Iが100より大きい場合は「長押し」と判断する。この場合、左ボタンの長押しは規定していないことから、S47を経てLOOPへ戻る(S41)に進む。Iが100以下の場合はメール番号MXが1より大きいかどうかを判断する(S45)。メール番号MXが1以下の場合、これが先頭のメールであることから、S47を経てLOOPへ戻る(S41)に進む。メール番号MXが1より大きい場合には、メール番号MXの値を1減少し(S46)、第2表示部20にメール番号MXのメール差出人と題名を表示するよう、表示メモリに書き込む(S40)。LOOPへ戻る(S41)に進んだ場合、LOOP(48)に進み、再びメール表示を繰り返す。
【0158】
このようにして、3つのボタンを用いて、メール差出人・題名表示の送り/戻りと本文表示並びにメール表示モードの終了の操作を行うことができる。
【0159】
音声着信履歴モードおよびメール表示モードには、待ち受け状態から選択項目を選択してモードに入る以外にも、音声着信またはメール受信があった場合に、第2のシャッタボタン23を押下することによって、モードに入ることも可能である。音声着信またはメール受信から所定の時間だけ第2表示部20に特定の表示を行い、前記特定の表示がある時のみ、ユーザが第2のシャッタボタン23を押下すると、前述した選択項目が表示されるのではなく、音声着信履歴モードまたはメール表示モードに入ることができる。
【0160】
また、携帯電話機1はテレビチューナ59を備えていることから、第2表示部20にてテレビを表示することができる。テレビ表示時においては、ユーザが第2の操作ボタン24aおよび24bの操作によってチャンネル切り替えおよび音量調整を行うことができる。チャンネル切り替えと音量調整の切り替えはユーザがシャッタボタン23を押下することにより、どちらを調整するか切り替えることができる。このように、第2表示部22でテレビを視聴する場合においても、チャンネル変更の際に携帯電話機1を開いて数字ボタン等で操作しなくても折り畳んだ状態で、第2の操作ボタン24aおよび24bを操作して、チャンネル変更が可能となることから、操作性および利便性が向上する。また、携帯電話機1で音声を聞く場合において、音量変更の際に携帯電話機1を開いて数字ボタン等で操作しなくても折り畳んだ状態で、第2の操作ボタン24aおよび24bを操作して、音量変更が可能となることから、操作性および利便性が向上する。
【0161】
また、携帯電話機1の第3メモリに蓄えられたMP3データの再生をシャッタボタン23および第2の操作ボタン24aおよび24bにて操作することができる。このように、携帯電話機1で音声データを聞く場合において、再生曲変更の際に携帯電話機1を開いて数字ボタン等で操作しなくても折り畳んだ状態で、第2の操作ボタン24aおよび24bを操作して、再生曲変更が可能となることから、操作性および利便性が向上する。
【0162】
次にカメラモード時の第2のシャッタボタン23および第2の操作ボタン24aおよび24bの操作を説明する。カメラモードへは、待ち受け状態時にユーザが第2のシャッタボタン23を長押しすることにより、カメラ部21が起動しカメラモードに入る。カメラモード時に第2のシャッタボタン23を押すことにより、シャッタ操作が行われる。
【0163】
また、ユーザが第2の操作ボタン24bを押下すると、押下する度にライト部22が発光色を変えて(白色→赤色→緑色→青色→黄色→紫色→水色→白色)、押下している間だけ点灯し、1秒以上押下することにより、その時点での発光色にてライト部22が常時点灯に切り替わる。また常時点灯時に1秒以上押下することによりライト部22を消灯することができる。このように、前記第2の操作ボタン24bを短押しするか長押しするかによって、ライト部22の発光色とライト部22のON/OFF切替を使い分けることができ、操作性および利便性が向上する。また、短押しと長押しで制御を切り替えることにより、操作ボタン数を増やさずに複数の制御が可能になり、携帯電話機1の大型化、部品点数の増加によるコストの増大を抑制することが可能になる。
【0164】
また、ユーザが第2の操作ボタン24aを押下すると、カメラモードにおいての設定が可能になる。図8に示した例では、ユーザが第2の操作ボタン24aを一度押下すると、第2表示部20の最下段に「ズーム」の文字が表示され、続けてここでは決定キーを意味する第2シャッタボタン23を押下すると、ズーム調整モードに移る。第2シャッタボタン23を押下せずに、第2の操作ボタン24aを続けて押下すると、ズーム調整→明るさ調整→ライト光量モード→ライト色モード→調整終了と切り替わる。ユーザは所望の調整項目が表示された時に決定キーを意味する第2シャッタボタン23を押下して各調整モードに入る。
【0165】
ズーム調整モードは、カメラ撮影時のズームを調整するためのモードである。前述のライト光量モードと同様に、第2表示部20の最下段に左右の矢印表示と現在のズーム状態を示すインジケータが画面水平方向に表示される。ユーザが第2の操作ボタン24a(ズームイン)または24b(ズームアウト)を押下する度にインジケータの長さが短くなるかもしくは長くなり、それに連動してズームが調整される。ズーム調整後、第2シャッタボタン23を押下することにより、調整モードは終了し、第2シャッタボタン23を押下してシャッタ操作が可能になる。
【0166】
明るさ調整モードは、撮影画像の輝度を調整するためのモードである。前述のライト光量モードと同様に、第2表示部20の最下段に左右の矢印表示と現在の光量を示すインジケータが画面水平方向に表示される。ユーザが第2の操作ボタン24a(明るく)または24b(暗く)を押下する度にインジケータの長さが短くなるか長くなり、それに連動して表示画像の輝度の調整が制御部40よって行われる。
【0167】
ここではシャッタ操作前の段階で明るさ調整を行っているが、撮影後に撮影画像の明るさ調整を行うか、このままの画像で保存を行うかのユーザ確認画面を第2表示部に表示し、ユーザが明るさ調整を希望した場合に明るさ調整モードに入るようにしてもよい。その場合、ユーザが明るさ調整を完了した後に調整済み画像を第3メモリ52に保存することができる。撮影後画像保存前に画像調整を行うようにすれば、撮影画像の明るさ調整以外にも、画像の色合いやタッチ、フレーム等の画像装飾を第2シャッタボタン23と第2の操作ボタン24を用いて設定することができる。このように、カメラ撮影を行い、撮影した画像を保存する前に第2表示部20を見ながら画像の加工を行うことにより、ユーザが画像調整や加工を行った後の画像を保存することができる。従って、ユーザが撮影直後に撮影画像の調整/加工を望む際に、一旦保存された画像を再度読み出して画像調整/加工をする手間が無くなり、操作性および利便性が向上する。
【0168】
ライト光量モードは、ライト部22の光量を調整するためのモードである。ライト光量モードでは、第2表示部20の最下段に左右の矢印表示と現在の光量を示すインジケータが画面水平方向に表示される。ユーザが第2の操作ボタン24a(明るく)または24b(暗く)を押下する度にインジケータの長さが短くなるか長くなり、それに連動してライト部22の光量も変化する。
【0169】
ライト色モードは、ライト部22の発光色を変更するためのモードである。ライト部22は赤色LED22Rと緑色LED22Gと青色LED22Bにて構成するため、各LEDの発光の組み合わせにより、白色光以外の例えば赤色、緑色、青色、黄色、紫色、水色の発光が可能である。ユーザが第2の操作ボタン24a(順送り)または24b(逆送り)を押下する度にライト部22は発光色が切り替わる。
【0170】
次に、本発明の実施の他の形態を図14に示す。図14に示す携帯電話機70は、第1の筐体71の背面に、ヒンジ4から順番にカメラ部21とライト部22が並んで配置され、続いて第2表示部20が配置される。第2表示部20に続いて携帯電話機70の特徴であるマルチボタン72が配置される。マルチボタン72は、シャッタ/決定ボタン72a、上方向ボタン72b、下方向ボタン72c、右方向ボタン72dおよび左方向ボタン72eの5つのボタンを一体化したものである。なお、先に説明した携帯電話機1と共通するものについては、同一符号を付けている。
【0171】
図15は、マルチボタン72の操作割り当てを表形式にして示したものである。携帯電話機70には通常モードとカメラモードの2つのモードがある。携帯電話機70の電源投入後は通常モードであり、カメラ撮影するためには、カメラ機能を起動し表示部をファインダとして利用するためにカメラモードに切り替える必要がある。
【0172】
マルチボタン72は上方向ボタン72bおよび下方向ボタン72cを押下することにより、各種調整項目の選択を可能にし、左方向ボタン72eおよび右方向ボタン72dを押下することにより、上方向ボタン72bおよび下方向ボタン72cにて選択された各種設定モードにおける調整量の変更を可能にする。一例を挙げると、通常モードの待ち受け状態の時に、下方向ボタン72cを1回押下すると、ライトON/OFF設定になり、続いて2回押下すると画像確認モードになる。画像確認モードにおいて右方向ボタン72dを押下すると、カメラ部21で撮影し第3メモリ52に保存された画像が順送りで第2表示部20に表示される。逆にを押すことにより、画像が逆送りで第2表示部20に表示される。
【0173】
このように、ユーザは携帯電話機を開かなくても上方向ボタン72bおよび下方向ボタン72cを操作することにより、ライトON/OFFや画像確認モード等の調整項目を選択し、右方向ボタン72dおよび左方向ボタン72eを操作して調整量を変更することが可能になる。調整項目の選択と調整量の選択を独立することにより、ユーザにとって操作がしやすくなる。また、閉じた状態で調整項目の選択と調整量の変更が可能になり、携帯電話機を開く必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。また、第2表示部20は、前記カメラ部21で撮影した撮影画像を表示することから、ユーザは折り畳んだ状態であっても、カメラ部21で撮影した撮影画像に関して、各種調整項目の切り替えと調整量の変更や加工等を行うことができ、操作性および利便性が向上する。
【0174】
なお、本実施例では上方向ボタン72bおよび下方向ボタン72cを調整項目を変更するためのボタンとして説明したが、マルチボタン72の全てのボタン(72a〜72e)をピクト表示のON/OFF切換やキーロック、ライトON/OFF等の決定ボタンとして操作割り当てをしてもよい。
【0175】
図16は図15を改良したマルチボタン72の操作割り当てを表形式にして示したものである。携帯電話機70の設定時の動作モードとして、通常モード、カメラモードの他に、メール表示モード、TVモード、MP3再生モードを独立して設定可能にしたものである。
【0176】
メール表示モードは、携帯電話機70でのメール受信直後もしくはユーザによる特定の操作(例えば決定ボタン72aをダブルクリックする)にてメール表示モードに入ることができる。メール表示モードにおいてユーザが決定ボタン72aを押下すると、最新のメールの本文が第2表示部20に表示される。メール本文が長く第2表示部20にすべての文章を表示できない場合、その一部が第2表示部20に表示されるが、下方向ボタン72cを押下することによって、第2表示部20の画面を下方向にスクロールさせ、メールの続きを表示させることができる。また、上方向ボタン72bを押下することによって、第2表示部20の画面を上方向にスクロールさせ、メールの先頭を表示させることができる。左方向ボタン72eを押下することにより、現在表示しているメールよりも1つ前の古いメールを表示し、右方向ボタン72dを押下することにより、現在表示しているメールよりも1つ新しいメールを表示することができる。メール表示モードを終了させる場合には、決定ボタン72aをダブルクリックすることにより、携帯電話機70は待ち受けモードに戻り、第2表示部20には待ち受け画像が表示される。このように、ユーザは折り畳んだ状態であっても、第2表示部22にメールを表示させ、メールのスクロールと他のメールへの切り替えが可能になる。これにより、メール本文を見る場合において、わざわざ携帯電話機70を開いて第1表示部5でメールを読み、数字ボタン等で読むメールを切り替えなくても、折り畳んだままの状態で、右方向ボタン72dと左方向ボタン72eでメールを切替え、上方向ボタン72bと下方向ボタン72cでメールのスクロール表示が可能であり、操作性および利便性が向上する。
【0177】
TVモードは、ユーザによる特定の操作にてTVモードに入ることができる。図15にて説明したマルチボタン72の操作割り当てでは、受信チャンネルの切り換えと音量調整に右方向ボタン72dおよび左方向ボタン72eを兼用しており、決定ボタン72aを押下することにより、受信チャンネルの切り換えと音量調整を切り換えていたが、ここでは、受信チャンネルの切り換えには右方向ボタン72dおよび左方向ボタン72eを、音量調整には上方向ボタン72bおよび下方向ボタン72cを割り当てて、操作を簡単にしている。このように、ユーザは折り畳んだ状態であっても、第2表示部20にてテレビジョン画像を表示し、チャンネルボタンと音量ボタンを用いて、チャンネルならびに音量の変更を操作することができ、操作性および利便性が向上する。
【0178】
MP3再生モードは、ユーザによる特定の操作にてMP3再生モードに入ることができる。図15にて説明したマルチボタン72の操作割り当てでは、再生操作と音量調整に右方向ボタン72dおよび左方向ボタン72eを兼用しており、決定ボタン72aを押下することにより、再生操作と音量調整を切り換えていたが、ここでは、再生操作には右方向ボタン72dおよび左方向ボタン72eを、音量調整には上方向ボタン72bおよび下方向ボタン72cを割り当てて、操作を簡単にしている。このように、ユーザは折り畳んだ状態であっても、再生操作手段として右方向ボタン72dおよび左方向ボタン72、音量調整手段として上方向ボタン72bおよび下方向ボタン72cを操作することにより、音声データの再生/記録を操作することができ、操作性および利便性が向上する。
【0179】
以上のように、携帯電話機1(70)に複数の操作手段である決定ボタンまたは方向ボタンを設けることにより、携帯電話機1(70)を折り畳んだ状態においても、各種の調整、設定及び切換が可能になり、携帯電話機1(70)を開いて操作する動作が不要になる。また、携帯電話機1(70)を折り畳んだコンパクトな状態で様々な用途で使えるため、利便性が向上する。また、ボタン配置を工夫したことにより、ユーザの操作性が向上する。
【0180】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0181】
以上のように本発明によれば、携帯電話機が折り畳まれた時に外側に第2表示手段と前記携帯電話機を折り畳んだ状態で使用される複数の操作手段がある。これによって、ユーザは折り畳んだ状態であっても撮影機能の切り替えや第2表示手段の表示切り替え等の複数の切り替えを行うことができる。
【0182】
このように、ユーザは携帯電話機を開かなくても操作手段を使用することにより、カメラ起動、ライト点灯やピクト表示切替等の複数の機能切り替えが可能になる。従って、閉じた状態で切り替えできる機能については、携帯電話機を開く必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。
【0183】
また、本発明によれば、撮像手段で撮影した画像を第2表示手段で表示することができることから、上記操作手段を操作することにより、撮影条件の調整や撮影画像の加工を行うことができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で撮影条件の調整や撮影画像の加工することができ、操作性および利便性が向上する。
【0184】
また、本発明によれば、前記操作手段の1つがシャッタボタンであることから、前記シャッタボタンを操作することにより、ユーザが撮影操作を行うことができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で撮影できるとともに、第2表示手段とシャッタボタンが同一面にあることから、容易にシャッタボタンを操作して撮影することが可能になり、操作性および利便性が向上する。
【0185】
また、本発明によれば、前記操作手段は撮影条件を調整する調整ボタンであることから、前記操作手段を操作することにより、撮影条件を調整することができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で撮影条件を調整することができ、操作性および利便性が向上する。
【0186】
また、本発明によれば、前記操作手段は前記第2表示手段の表示を操作する操作ボタンであることから、前記操作手段を操作することにより、前記第2表示手段の表示を操作することができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で前記第2表示手段の表示を操作することができ、操作性および利便性が向上する。
【0187】
また、本発明によれば、前記操作手段は前記調整ボタンと前記操作ボタンを兼用することから、前記操作手段を操作することにより、撮影条件を調整と前記第2表示手段の表示を操作することができる。従って、携帯電話機の背面に撮影条件の調整を行う調整ボタンと前記第2表示手段の表示操作を行う操作ボタンとを個別に設けなくても兼用したボタンを設ければよい。
【0188】
このように調整ボタンと操作ボタンとを兼用することにより、携帯電話機の小型化、部品点数の減少によるコストの低減が可能になる。また、調整ボタンも操作ボタンも一般的に+ボタン(送りボタン)と−ボタン(戻りボタン)として使われることが多く、操作も似ていることから、ボタンを兼用した方がユーザも使いやすく、操作性および利便性が向上する。
【0189】
また、本発明によれば、前記操作手段を短押しすると押下した間だけ発光し、長く連続押下すると常時点灯に切り替わる。従って、前記操作手段を短押しするか長押しするかによって、照明手段の発光状態を使い分けることができ、操作性および利便性が向上する。また、短押しと長押しで制御を切り替えることにより、操作ボタン数を増やさずに複数の制御が可能になり、携帯電話機の大型化、部品点数の増加によるコストの増大を抑制することが可能になる。
【0190】
また、本発明によれば、前記操作手段を短押しすると発光色が切り替わり、長押しすると常時点灯に切り替わる。従って、前記操作手段を短押しするか長押しするかによって、照明手段の発光色と照明手段のON/OFF切替を使い分けることができ、操作性および利便性が向上する。また、短押しと長押しで制御を切り替えることにより、操作ボタン数を増やさずに複数の制御が可能になり、携帯電話機の大型化、部品点数の増加によるコストの増大を抑制することが可能になる。
【0191】
また、本発明によれば、前記操作手段は前記照明手段の光量調整を行う光量調整ボタンであることから、光量調整ボタンを操作することにより、光量を調整することができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で照明手段の光量調整を行うことができ、操作性および利便性が向上する。
【0192】
また、本発明によれば、前記操作手段は前記照明手段の発光色を変更する発光色変更ボタンであることから、発光色変更ボタンを操作することにより、発光色を変更することができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で照明手段の発光色変更を行うことができ、操作性および利便性が向上する。
【0193】
また、本発明によれば、前記第2表示手段に表示された電話着信履歴を前記操作手段によって別の電話着信履歴に切り替えることができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で第2表示手段に表示される着信履歴を切り替えることができ、操作性および利便性が向上する。
【0194】
また、本発明によれば、前記第2表示手段に表示された受信メール内容を前記操作手段によって別の受信メール内容に切り替えることができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で第2表示手段に表示される受信メール内容を切り替えることができ、操作性および利便性が向上する。
【0195】
また、本発明によれば、第2表示手段は前記テレビジョン信号処理手段で信号処理された映像信号を表示し、前記操作手段はテレビジョン放送波の受信周波数を変更するチャンネル切り替えボタンである。従って、操作手段を操作することにより、受信チャンネルを切り替えることができる。
【0196】
これによって、第2表示手段でテレビを視聴する場合においても、チャンネル変更の際に携帯電話機を開いて数字ボタン等で操作しなくても折り畳んだ状態でチャンネル変更が可能となることから、操作性および利便性が向上する。
【0197】
また、本発明によれば、前記操作手段は前記音声データ記憶手段内の音声データを再生操作できる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で音声データを再生操作することができる。
【0198】
これによって、携帯電話機で音声データを聞く場合において、再生曲変更の際に携帯電話機を開いて数字ボタン等で操作しなくても折り畳んだ状態で再生曲変更が可能となることから、操作性および利便性が向上する。
【0199】
また、本発明によれば、前記操作手段はスピーカの音量を調整する音量ボタンであることから、操作手段によってスピーカの音量を調整することができる。従って、携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で音量調整を操作することができる。
【0200】
これによって、携帯電話機で音声を聞く場合において、音量変更の際に携帯電話機を開いて数字ボタン等で操作しなくても折り畳んだ状態で音量変更が可能となることから、操作性および利便性が向上する。
【0201】
また、本発明によれば、携帯電話機が折り畳まれた時に外側に第2表示手段と調整項目選択手段と調整量選択手段がある。これによって、ユーザは折り畳んだ状態であっても撮影機能の切り替えや第2表示手段の表示切り替え等の各種項目の切り替えと各種調整量の変更等を行うことができる。
【0202】
このように、ユーザは携帯電話機を開かなくても調整項目選択手段を操作することにより、ライト光量や明るさ調整等の調整項目を選択し、調整量選択手段を操作して調整量を変更することが可能になる。調整項目の選択と調整量の選択を独立することにより、ユーザにとって操作がしやすくなる。また、閉じた状態で調整項目の選択と調整量の変更が可能になり、携帯電話機を開く必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。
【0203】
また、本発明によれば、前記第2表示手段は、前記撮像手段で撮影した撮影画像を表示することから、携帯電話機で撮影した画像を第2表示手段で確認しながら各種調整を行うことができる。これによって、ユーザは折り畳んだ状態であっても、撮像手段で撮影した撮影画像に関して、各種調整項目の切り替えと調整量の変更や加工等を行うことができ、操作性および利便性が向上する。
【0204】
また、本発明によれば、第1の筐体の第1表示手段の背面に、受信したメールの内容を表示可能な第2表示手段と、撮像手段と、前記第2表示手段に表示されたメール内容を上下または左右にスクロール可能なスクロールボタンと、他のメール内容に表示を切り替える切り替えボタンを備える。これによって、ユーザは折り畳んだ状態であっても、第2表示手段にメールを表示させ、メールのスクロールと他のメールへの切り替えが可能になる。
【0205】
これにより、メール本文を見る場合において、わざわざ携帯電話機を開いて第1表示部でメールを読み、数字ボタン等で読むメールを切り替えなくても、折り畳んだままの状態で、メールの確認/表示が可能であり、操作性および利便性が向上する。
【0206】
また、本発明によれば、アンテナとテレビジョンチューナとテレビジョン信号処理手段と、第1の筐体の第1表示手段の背面に、テレビジョン画像を表示可能な第2表示手段と、撮像手段と、前記第2表示手段に表示するテレビジョン信号波を変更するチャンネルボタンと、音量を調整する音量ボタンを備える。従って、ユーザは折り畳んだ状態であっても、第2表示手段にてテレビジョン画像を表示し、チャンネルボタンと音量ボタンを用いて、チャンネルならびに音量の変更を操作することができ、操作性および利便性が向上する。
【0207】
また、本発明によれば、音声データを記憶する音声データ記憶手段と音声データを再生する再生手段を備え、第1の筐体の第1表示手段の背面に、第2表示手段と、撮像手段と、前記音声データの再生操作を行う再生操作手段と、音量を調整する音量ボタンを備える。従って、ユーザは折り畳んだ状態であっても、再生操作手段と音量調整手段を操作することにより、音声データの再生/記録を操作することができ、操作性および利便性が向上する。
【0208】
また、本発明によれば、前記第2表示手段は、ユーザによって変更される調整量を視覚的に表示する。従って、ユーザはわざわざ携帯電話機を開かなくても折り畳んだ状態で、第2表示手段にて表示される調整量を視覚的に確認しながら、各種の調整を行うことができる。このように、調整量を視覚的に表示する第2表示手段と操作手段を同一面に配置することにより、ユーザは携帯電話機を折り畳んだ状態で調整量を見ながら操作することができ、操作性および利便性が向上する。
【0209】
また、本発明によれば、カメラ撮影モードにおいて、前記複数の操作手段を用いて撮影条件を調整する調整モードを設ける。従って、ユーザは折り畳んだ状態で、カメラ撮影モードにおいて、第2表示部を見ながら、明るさ調整やライト光量/色の調整を操作することが可能になり、調整後の良好な状態で撮影を行うことができる。また、携帯電話機を折り畳んだままで操作できることから、操作性および利便性が向上する。
【0210】
また、本発明によれば、カメラ撮影モードにおいて、前記複数の操作手段を用いて撮影した画像を保存する前に画像の加工を行う加工モードを設ける。従って、ユーザは折り畳んだ状態で、カメラ撮影モードにおいて、第2表示部を見ながら、前記複数の操作手段を用いて撮影した画像を保存する前に画像の加工を行うことができる。
【0211】
このように、カメラ撮影を行い、撮影した画像を保存する前に第2表示部を見ながら画像の加工を行うことにより、ユーザが画像調整や加工を行った後の画像を保存することができる。従って、ユーザが撮影直後に撮影画像の調整/加工を望む際に、一旦保存された画像を再度読み出して画像調整/加工をする手間が無くなり、操作性および利便性が向上する。
【0212】
また、本発明によれば、前記複数の操作手段は、第1決定ボタンと第2決定ボタンおよび第3決定ボタンからなる。これによって、ユーザは折り畳んだ状態であっても撮影機能の切り替えや第2表示手段の表示切り替え等の複数の切り替えを行うことができる。
【0213】
このように、ユーザは携帯電話機を開かなくても第1〜第3決定ボタンを押下することにより、カメラ起動、ライト点灯やピクト表示切替等の複数の機能切り替えが可能になる。従って、閉じた状態で切り替えできる機能については、携帯電話機を開く必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。
【0214】
また、本発明によれば、前記複数の操作手段は、決定ボタンと右ボタンおよび左ボタンからなる。これによって、ユーザは折り畳んだ状態であっても撮影条件の調整や第2表示手段の表示設定において、右ボタンと左ボタンを用いて調整量の変更を行うことができる。
【0215】
このように、ユーザは携帯電話機を開かなくても決定ボタンと右ボタンおよび左ボタンを押下することにより、調整や設定等の調整量の変更が可能になる。従って、閉じた状態で調整量の変更できる機能については、携帯電話機を開く必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。
【0216】
また、本発明によれば、前記複数の操作手段は、第1決定ボタンと第2決定ボタンと第3決定ボタンと第4の決定ボタンおよび第5の決定ボタンからなる。これによって、ユーザは折り畳んだ状態であっても撮影機能の切り替えや第2表示手段の表示切り替え等の複数の切り替えを行うことができる。
【0217】
このように、ユーザは携帯電話機を開かなくても第1〜第5決定ボタンを押下することにより、メニューモード、キーロック、ライトON/OFF、カメラ起動、ライト点灯やピクト表示切替等の複数の機能切り替えが可能になる。従って、閉じた状態で切り替えできる機能については、携帯電話機を開く必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。
【0218】
また、本発明によれば、前記複数の操作手段は、決定ボタンと上ボタンと下ボタンと左ボタンおよび右ボタンからなる。これによって、ユーザは折り畳んだ状態であっても撮影条件の調整や第2表示手段の表示設定において、上ボタンと下ボタンとを用いて調整項目の選択を行い、右ボタンと左ボタンを用いて調整量の変更を行い、決定ボタンで確定することができる。
【0219】
このように、ユーザは携帯電話機を開かなくても上ボタンと下ボタンと右ボタンおよび左ボタンおよび決定ボタンを押下することにより、調整や設定等の項目を選択して調整量の変更を行い確定することが可能になる。従って、閉じた状態で調整量の変更できる機能については、携帯電話機を開く必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。また、設定項目選択用のボタンと調整量変更用のボタンが独立していることから、ユーザの設定操作が容易になる。
【0220】
また、本発明によれば、撮像手段と各ボタンの間に第2表示手段が配置されることから撮像手段と各ボタンの間に一定の距離が確保できる。これによって、ユーザが撮影しようとする際にボタンを押すユーザの手が撮像手段に被さることを防ぐことができる。従って、ズーム操作等の撮影に関する各種設定時にユーザが撮像手段の位置を気にせずに各ボタンの操作ができることから、操作性および利便性が向上すると同時に、ユーザの指が撮像手段に触れて、レンズ等の部品に傷やゴミが付くことを防ぐことができ、結果として携帯電話機の耐久性の向上ならびに性能維持が図られる。
【0221】
また、本発明によれば、折り畳まれた状態で前記第1の筐体と対面する前記第2の筐体の面に複数の数字ボタンおよび操作ボタンを備え、第1の筐体の第1表示手段の背面に第2表示手段と撮像手段と複数の操作手段を備える。従って、携帯電話機を折り畳んだ時に、複数の数字ボタンおよび操作ボタンと複数の操作手段は、同じ方向を向くことになる。
【0222】
このように、ユーザは携帯電話機本体を折り畳んで操作した後、そのまま開いた状態でもユーザ側に本体側のボタン面が向くことになり、携帯電話機を持ち替えずにスムーズに操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0223】
【図1】本実施の形態に係る携帯電話機の外観斜視図である。
【図2】本実施の形態に係る携帯電話機の背面側からの外観斜視図である。
【図3】本実施の形態に係る携帯電話機の折り畳んだ状態での外観斜視図である。
【図4】本実施の形態に係る携帯電話機の折り畳んだ状態での外観側面図である。
【図5】本実施の形態に係る携帯電話機の利用方法を示す説明図である。
【図6】本実施の形態に係る携帯電話機の断面図である。
【図7】本実施の形態に係る携帯電話機の他の例を示す断面図である。
【図8】本実施の形態に係る携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図9】本実施の形態に係る携帯電話機のボタン操作割り当て表である。
【図10】本実施の形態に係る携帯電話機のピクト表示画面である。
【図11】本実施の形態に係る携帯電話機のライト光量調整画面である。
【図12】本実施の形態に係る携帯電話機のライト光量調整手順を示すフローチャートである。
【図13】本実施の形態に係る携帯電話機のメール確認手順を示すフローチャートである。
【図14】本実施の形態に係る他の携帯電話機の折り畳んだ状態での外観正面図である。
【図15】本実施の形態に係る他の携帯電話機のボタン操作割り当て表である。
【図16】本実施の形態に係るさらなる他の携帯電話機のボタン操作割り当て表である。
【図17】従来の携帯電話機の外観斜視図である。
【図18】従来の携帯電話機の背面側からの外観斜視図である。
【図19】従来の携帯電話機の折り畳んだ状態での外観斜視図である。
【図20】従来の携帯電話機の折り畳んだ状態での外観側面図である。
【図21】従来の携帯電話機の利用方法を示す説明図である。
【符号の説明】
【0224】
1 携帯電話機
2 第1の筐体
3 第2の筐体
4 ヒンジ
5 第1表示部
10 第1のシャッタボタン
20 第2表示部
21 カメラ部
22 ライト部
23 第2のシャッタボタン
24 第2の操作ボタン群
28 スピーカ
40 制御部
40A 音声再生部
40B 照明光量調整部
40C 発光色変更部
47 第1の操作ボタン群
49 開閉検出部
52 第3メモリ
72 マルチボタン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、
折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、
第1の筐体の第1表示手段の背面に第2表示手段と撮像手段と前記携帯電話機を折り畳んだ状態で使用される複数の操作手段とを備えたことを特徴とする携帯電話機。
【請求項2】
前記第2表示手段は、前記撮像手段で撮影した撮影画像を表示することを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項3】
前記操作手段の1つがシャッタボタンであることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1つに記載の携帯電話機。
【請求項4】
前記操作手段は撮影条件を調整する調整ボタンであることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1つに記載の携帯電話機。
【請求項5】
前記操作手段は前記第2表示手段の表示を操作する操作ボタンであることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1つに記載の携帯電話機。
【請求項6】
前記操作手段は前記調整ボタンと前記操作ボタンを兼用することを特徴とする請求項4〜5に記載の携帯電話機。
【請求項7】
請求項1〜2記載の携帯電話機は、前記撮像手段と同一面に照明手段を備え、前記操作手段を短押しすると押下した間だけ発光し、前記操作手段をあらかじめ決められた時間よりも長く連続押下すると常時点灯に切り替わることを特徴とする携帯電話機。
【請求項8】
請求項1〜2記載の携帯電話機は、前記撮像手段と同一面に複数の発光色に変更可能な照明手段を備え、前記操作手段を短押しすると発光色が切り替わり、前記操作手段をあらかじめ決められた時間よりも長く連続押下すると常時点灯に切り替わることを特徴とする携帯電話機。
【請求項9】
請求項1〜2記載の携帯電話機は、照明手段と、照明光量調整手段を備え、前記操作手段は前記照明手段の光量調整を行う光量調整ボタンであることを特徴とする携帯電話機。
【請求項10】
請求項1〜2記載の携帯電話機は、複数色のLEDから構成された照明手段と、前記照明手段の発光するLEDを変更する発光色変更手段を備え、前記操作手段は前記照明手段の発光色を変更する発光色変更ボタンであることを特徴とする携帯電話機。
【請求項11】
請求項1〜2記載の携帯電話機は、電話着信履歴を記憶する電話着信履歴記憶手段を備え、前記第2表示手段に表示された電話着信を前記操作手段によって別の電話着信に切り替えることを特徴とする携帯電話機。
【請求項12】
請求項1〜2記載の携帯電話機は、受信したメール内容を第2表示手段に表示し、前記操作手段によって他の受信メール内容に表示を切り替えることを特徴とする携帯電話機。
【請求項13】
請求項1〜2記載の携帯電話機は、テレビジョン放送波を受信するアンテナと、テレビジョンチューナとテレビジョン信号処理手段を備え、第2表示手段は前記テレビジョン信号処理手段で信号処理された映像信号を表示し、前記操作手段はテレビジョン放送波の受信周波数を変更するチャンネル切り替えボタンであることを特徴とする携帯電話機。
【請求項14】
請求項1〜2記載の携帯電話機は、音声データを保存する音声データ記憶手段と、音声データを再生する音声再生手段を備え、前記操作手段は前記音声データ記憶手段内の音声データを再生操作できることを特徴とする携帯電話機。
【請求項15】
請求項1〜2記載の携帯電話機は、スピーカを備え、前記操作手段はスピーカの音量を調整する音量ボタンであることを特徴とする携帯電話機。
【請求項16】
第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、
折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、
第1の筐体の第1表示手段の背面に第2表示手段と撮像手段と調整項目選択手段と調整量選択手段を備えたことを特徴とする携帯電話機。
【請求項17】
前記第2表示手段は、前記撮像手段で撮影した撮影画像を表示することを特徴とする請求項16記載の携帯電話機。
【請求項18】
第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、
折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、
第1の筐体の第1表示手段の背面に、受信したメールの内容を表示可能な第2表示手段と、撮像手段と、前記第2表示手段に表示されたメール内容を上下または左右にスクロール可能なスクロールボタンと、他のメール内容に表示を切り替える切り替えボタンを備えたことを特徴とする携帯電話機。
【請求項19】
第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、
アンテナとテレビジョンチューナとテレビジョン信号処理手段と、
折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、
第1の筐体の第1表示手段の背面に、テレビジョン画像を表示可能な第2表示手段と、撮像手段と、前記第2表示手段に表示するテレビジョン信号波を変更するチャンネルボタンと、音量を調整する音量ボタンを備えたことを特徴とする携帯電話機。
【請求項20】
第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、
音声データを記憶する音声データ記憶手段と音声データを再生する再生手段を備え、
折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、
第1の筐体の第1表示手段の背面に、第2表示手段と、撮像手段と、前記音声データの再生操作を行う再生操作手段と、音量を調整する音量ボタンを備えたことを特徴とする携帯電話機。
【請求項21】
前記第2表示手段は、ユーザによって変更される調整量を視覚的に表示することを特徴とする請求項1〜20記載の携帯電話機。
【請求項22】
第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、
折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、
第1の筐体の第1表示手段の背面に第2表示手段と撮像手段と複数の操作手段を備え、
カメラ撮影モードにおいて、前記複数の操作手段を用いて撮影条件を調整する調整モードを設けたことを特徴とする携帯電話機。
【請求項23】
第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、
折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、
第1の筐体の第1表示手段の背面に第2表示手段と撮像手段と複数の操作手段を備え、
カメラ撮影モードにおいて、前記複数の操作手段を用いて撮影した画像を保存する前に画像の加工を行う加工モードを設けたことを特徴とする携帯電話機。
【請求項24】
前記複数の操作手段は、第1決定ボタンと第2決定ボタンおよび第3決定ボタンからなることを特徴とする請求項3〜23記載の携帯電話機。
【請求項25】
前記複数の操作手段は、決定ボタンと右ボタンおよび左ボタンからなることを特徴とする請求項3〜23記載の携帯電話機。
【請求項26】
前記複数の操作手段は、第1決定ボタンと第2決定ボタンと第3決定ボタンと第4の決定ボタンおよび第5の決定ボタンからなることを特徴とする請求項3〜23記載の携帯電話機。
【請求項27】
前記複数の操作手段は、決定ボタンと上ボタンと下ボタンと右ボタンおよび左ボタンからなることを特徴とする請求項3〜23記載の携帯電話機。
【請求項28】
第1の筐体の第1表示手段の背面に、前記連結部側から前記撮像手段、前記第2表示手段、前記複数の操作手段の順に配置したことを特徴とする請求項3〜23のいずれか1つに記載の携帯電話機。
【請求項29】
第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1および第2の筐体を接続する連結部とを備えて、前記連結部によって前記第1の筐体と前記第2の筐体は折り畳み可能に構成される携帯電話機であって、
折り畳まれた状態で前記第2の筐体と対面する前記第1の筐体の面に第1表示手段を備え、
折り畳まれた状態で前記第1の筐体と対面する前記第2の筐体の面に複数の数字ボタンおよび操作ボタンを備え、
第1の筐体の第1表示手段の背面に第2表示手段と撮像手段と複数の操作手段を備えたことを特徴とする携帯電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2007−288798(P2007−288798A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−149550(P2007−149550)
【出願日】平成19年6月5日(2007.6.5)
【分割の表示】特願2002−299430(P2002−299430)の分割
【原出願日】平成14年10月11日(2002.10.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】