説明

撮像装置及び駆動モーター

【課題】 駆動モーターの組立性の自由度の向上を図る。
【解決手段】 両端部にそれぞれ回転軸部56a、56bが設けられたシャフト56を中心として回転されるマグネット57と、撮像光学系の光路を開閉する可動部材26、27を回動方向に応じた方向へ移動させる回動アーム58と、マグネットを外側から囲むように配置されたステーターコイル61と、回転軸部の一方を支持するボビン側軸受部50を有するコイルボビン35と、該コイルボビンにボビン側軸受部の軸方向に直交する方向から取り付けられ回転軸部の他方を支持するプレート側軸受部50を有する支持プレート52と、コイルボビンの外側に配置されたステーターヨーク60とを設け、コイルボビンの内部に配置空間35aを形成し、コイルボビンに、ボビン側軸受部の軸方向に直交する方向、かつ、ステーターコイルが巻回されない位置に開口されると共に少なくともシャフトとマグネットを挿入して配置空間に配置するための挿入用開口35bを形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置及び駆動モーターについての技術分野に関する。詳しくは、アイリス又はシャッターを構成する可動部材を移動させるための駆動モーターの組立性の自由度の向上を図る技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオカメラやスチルカメラ等の撮像装置には、フォーカス制御やズーミングのための各種のレンズを光軸方向へ移動させるレンズ移動機構と、光量調節用のアイリス又はシャッターとを備え、アイリス又はシャッターを構成する可動部材(絞り羽根)を撮像光学系の光軸に対して直交する面内において駆動モーターの駆動力によって移動させることにより光学系の光路を開閉し光量調節を行うようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような撮像装置にあっては、例えば、駆動モーターの駆動力を可動部材に伝達する回動アームを設け、該回動アームの一部を駆動モーターのシャフト(モーター軸)に固定し、回動アームの先端部に設けた係合部を可動部材に形成した係合長孔に摺動自在に係合し、駆動モーターの回転に伴って回動される回動アームの回動力を可動部材の並進移動力に変換して可動部材を移動させるようにしている。
【0004】
特許文献1に記載された駆動モーターにあっては、マグネットを有するローターがコイルボビンの内部に回転自在に配置され、コイルボビンは中空とされた略円柱状に形成されローターの回転軸(シャフト)の軸方向において2分割されている。コイルボビンには、その外側にステーターコイルが巻回されている。このような構成とされた駆動モーターは、2分割されたコイルボビンの一方の部分である第1の部分と他方の部分である第2の部分とが、軸方向からローターを挟み込むようにして結合されることにより駆動モーターが組み立てられている。
【0005】
【特許文献1】特開2001−42384号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、特許文献1に記載された従来の撮像装置の駆動モーターは、上記したように、2分割されたコイルボビンの第1の部分と第2の部分とが、軸方向からローターを挟み込むようにして結合されることにより組み立てられるため、先ず、コイルボビンの内部にローターを配置し、次いで、コイルボビンの外側にステーターヨークを巻回するという手順とされていた。
【0007】
従って、組立手順が一通りに定められており、組立工程における自由度が乏しいという不都合があった。このような不都合は、例えば、生産工程において、ローターの不具合により不良が発生した場合には、ステーターコイルをコイルボビンから外した後にローターをコイルボビンの内部から取り出して不良状態を検査しなければならないが、実際には、検査工程において、このような面倒な検査を行うことが困難であるため、ローターの不良が発生した場合には駆動モーターを廃棄せざるを得ず、歩留まりの低下という問題を生じていた。
【0008】
そこで、本発明は、上記した問題点を克服し、駆動モーターの組立性の自由度の向上を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明撮像装置は、上記した課題を解決するために、駆動モーターに、回転中心とされると共に軸方向における両端部にそれぞれ回転軸部が設けられたシャフトと、該シャフトを中心として回転されるマグネットと、撮像光学系の光路を開閉する可動部材に係合されると共にマグネットと一体となって回動され可動部材を回動方向に応じた方向へ移動させる回動アームと、マグネットの回転方向と直交する方向に巻回されると共にマグネットを外側から囲むように配置されたステーターコイルと、該ステーターコイルが巻回されると共に樹脂材料によって形成され上記回転軸部の一方を支持するボビン側軸受部を有するコイルボビンと、該コイルボビンにボビン側軸受部の軸方向に直交する方向から取り付けられ上記回転軸部の他方を支持するプレート側軸受部を有する支持プレートと、上記コイルボビンの外側に配置されシャフトの軸方向に貫通された筒状に形成されたステーターヨークとを設け、上記シャフトとマグネットによりローターを構成し、支持プレートが取り付けられたコイルボビンの内部に少なくとも上記シャフトとマグネットを配置する配置空間を形成し、上記コイルボビンに、ボビン側軸受部の軸方向に直交する方向、かつ、ステーターコイルが巻回されない位置に開口されると共に少なくともシャフトとマグネットを挿入して配置空間に配置するための挿入用開口を形成したものである。
【0010】
本発明駆動モーターは、上記した課題を解決するために、回転中心とされると共に軸方向における両端部にそれぞれ回転軸部が設けられたシャフトと、該シャフトを中心として回転されるマグネットと、撮像光学系の光路を開閉する可動部材に係合されると共にマグネットと一体となって回動され可動部材を回動方向に応じた方向へ移動させる回動アームと、マグネットの回転方向と直交する方向に巻回されると共にマグネットを外側から囲むように配置されたステーターコイルと、該ステーターコイルが巻回されると共に樹脂材料によって形成され上記回転軸部の一方を支持するボビン側軸受部を有するコイルボビンと、該コイルボビンにボビン側軸受部の軸方向に直交する方向から取り付けられ上記回転軸部の他方を支持するプレート側軸受部を有する支持プレートと、上記コイルボビンの外側に配置されシャフトの軸方向に貫通された筒状に形成されたステーターヨークとを設け、上記シャフトとマグネットによりローターを構成し、支持プレートが取り付けられたコイルボビンの内部に少なくとも上記シャフトとマグネットを配置する配置空間を形成し、上記コイルボビンに、ボビン側軸受部の軸方向に直交する方向、かつ、ステーターコイルが巻回されない位置に開口されると共に少なくともシャフトとマグネットを挿入して配置空間に配置するための挿入用開口を形成したものである。
【0011】
従って、本発明撮像装置及び駆動モーターにあっては、コイルボビンに、ボビン側軸受部の軸方向に直交する方向から少なくともシャフトとマグネットが挿入されて駆動モーターが組み立てられる。
【発明の効果】
【0012】
本発明撮像装置は、内部に撮像光学系が配置されたレンズ鏡筒とアイリス又はシャッターを構成し撮像光学系の光路を開閉する可動部材を有する移動機構と該移動機構の駆動源となる駆動モーターとを備えた撮像装置であって、上記駆動モーターは、回転中心とされると共に軸方向における両端部にそれぞれ回転軸部が設けられたシャフトと、該シャフトを中心として回転されるマグネットと、上記可動部材に係合されると共にマグネットと一体となって回動され可動部材を回動方向に応じた方向へ移動させる回動アームと、マグネットの回転方向と直交する方向に巻回されると共にマグネットを外側から囲むように配置されたステーターコイルと、該ステーターコイルが巻回されると共に樹脂材料によって形成され上記回転軸部の一方を支持するボビン側軸受部を有するコイルボビンと、該コイルボビンにボビン側軸受部の軸方向に直交する方向から取り付けられ上記回転軸部の他方を支持するプレート側軸受部を有する支持プレートと、上記コイルボビンの外側に配置されシャフトの軸方向に貫通された筒状に形成されたステーターヨークとを備え、上記シャフトとマグネットによりローターが構成され、支持プレートが取り付けられたコイルボビンの内部に少なくとも上記シャフトとマグネットを配置する配置空間を形成し、上記コイルボビンに、ボビン側軸受部の軸方向に直交する方向、かつ、ステーターコイルが巻回されない位置に開口されると共に少なくともシャフトとマグネットを挿入して配置空間に配置するための挿入用開口を形成したことを特徴とする。
【0013】
従って、駆動モーターの組立手順が一通りに定められることがなく、組立工程における自由度の向上を図ることができる。特に、駆動モーターの生産工程において、ローターの不具合により不良が発生した場合においても、ステーターコイルをコイルボビンから外した後にローターをコイルボビンの内部から取り出して不良状態を検査する必要がなく、歩留まりの向上を図ることができる。
【0014】
また、コイルボビンを形成するための金型の抜き方向をコイルボビンの軸方向とすることができるため、ボビン側軸受部の内面に金型の合わせ面であるパーティングラインが形成されず、ローターの回転動作の円滑化を図ることができる。 請求項2に記載した発明にあっては、上記シャフトの回転軸部を先端に近付くに従って外径が小さくなるように形成したので、回転軸部とボビン側軸受部及びプレート側軸受け部とが線接触され、シャフトのコイルボビン及び支持プレートに対する円滑な回転動作を確保することができる。
【0015】
請求項3に記載した発明にあっては、上記支持プレートにステーターヨークの内面に近接又は当接した状態で位置される取付確認部を設けたので、支持プレートがコイルボビンから不必要に突出されているときにステーターヨークが取付確認部に接触し、支持プレートがコイルボビンに適正に取り付けられていないことを容易に確認することができ、駆動モーターの組立不良を簡単かつ確実に防止することができる。
【0016】
本発明駆動モーターは、アイリス又はシャッターを構成する可動部材を有しレンズ鏡筒の内部に配置された撮像光学系の光路を開閉する移動機構の駆動源となる駆動モーターであって、回転中心とされると共に軸方向における両端部にそれぞれ回転軸部が設けられたシャフトと、該シャフトを中心として回転されるマグネットと、上記可動部材に係合されると共にマグネットと一体となって回動され可動部材を回動方向に応じた方向へ移動させる回動アームと、マグネットの回転方向と直交する方向に巻回されると共にマグネットを外側から囲むように配置されたステーターコイルと、該ステーターコイルが巻回されると共に樹脂材料によって形成され上記回転軸部の一方を支持するボビン側軸受部を有するコイルボビンと、該コイルボビンにボビン側軸受部の軸方向に直交する方向から取り付けられ上記回転軸部の他方を支持するプレート側軸受部を有する支持プレートと、上記コイルボビンの外側に配置されシャフトの軸方向に貫通された筒状に形成されたステーターヨークとを備え、上記シャフトとマグネットによりローターが構成され、支持プレートが取り付けられたコイルボビンの内部に少なくとも上記シャフトとマグネットを配置する配置空間を形成し、上記コイルボビンに、ボビン側軸受部の軸方向に直交する方向、かつ、ステーターコイルが巻回されない位置に開口されると共に少なくともシャフトとマグネットを挿入して配置空間に配置するための挿入用開口を形成したことを特徴とする。
【0017】
従って、駆動モーターの組立手順が一通りに定められることがなく、組立工程における自由度の向上を図ることができる。特に、駆動モーターの生産工程において、ローターの不具合により不良が発生した場合においても、ステーターコイルをコイルボビンから外した後にローターをコイルボビンの内部から取り出して不良状態を検査する必要がなく、歩留まりの向上を図ることができる。
【0018】
また、コイルボビンを形成するための金型の抜き方向をコイルボビンの軸方向とすることができるため、ボビン側軸受部の内面に金型の合わせ面であるパーティングラインが形成されず、ローターの回転動作の円滑化を図ることができる。 請求項5に記載した発明にあっては、上記シャフトの回転軸部を先端に近付くに従って外径が小さくなるように形成したので、回転軸部とボビン側軸受部及びプレート側軸受け部とが線接触され、シャフトのコイルボビン及び支持プレートに対する円滑な回転動作を確保することができる。
【0019】
請求項6に記載した発明にあっては、上記支持プレートにステーターヨークの内面に近接又は当接した状態で位置される取付確認部を設けたので、支持プレートがコイルボビンから不必要に突出されているときにステーターヨークが取付確認部に接触し、支持プレートがコイルボビンに適正に取り付けられていないことを容易に確認することができ、駆動モーターの組立不良を簡単かつ確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、本発明撮像装置及び駆動モーターを実施するための最良の形態を添付図面に従って説明する。以下に示す最良の形態は、本発明撮像装置をビデオカメラに適用し、本発明駆動モーターをビデオカメラにおいて用いられる駆動モーターに適用したものである。尚、本発明の適用範囲はビデオカメラ又はこれに用いられる駆動モーターに限られることはなく、本発明は、スチルカメラの他、動画撮影又は静止画撮影の機能を有する各種の撮像装置又はこれらに用いられる駆動モーターに広く適用することができる。
【0021】
先ず、撮像装置(ビデオカメラ)の基本構成を説明する(図1参照)。
【0022】
撮像装置1は、外筐として設けられたレンズ鏡筒2に所要の各部が配置されて成り、レンズ鏡筒2には、レンズ又はレンズ群3(図には単レンズとして簡略化して示す。)と、固体撮像素子等の撮像手段4と、アイリス若しくはシャッター又はこれらの双方の機能を兼用する移動機構5とが設けられている。
【0023】
移動機構5を構成する一対の可動部材6、6は駆動モーター7の駆動力によって移動され、可動部材6、6が移動されることにより光学系の光路が開閉される。駆動モーター7としてはローターがステーターの内側に配置された所謂インナーローター型のモーターが用いられ、駆動モーター7の駆動力が可動部材6、6に伝達されて該可動部材6、6が移動される。
【0024】
被写体からレンズ又はレンズ群3を通った光は、一対の可動部材6、6として設けられた絞り羽根やシャッターによって形成される開口を通して撮像手段4に入射される。尚、光量調節時には、可動部材6、6が光軸OLに直交する面内で並進移動されるが、本発明の適用においては、可動部材の数や形状等の如何は問わず、1つ又は複数の可動部材を用いた各種形態での実施が可能である。
【0025】
次に、撮像装置の具体的な構成例について説明する(図2乃至図13参照)。
【0026】
撮像装置8のレンズ鏡筒9には、図2に示すように、被写体側から順に、対物レンズ10、変倍レンズ11、レンズ12、移動機構13、駆動モーター14、フォーカスレンズ15及び固体撮像素子16が配置されている。移動機構13はアイリス若しくはシャッター又はこれらの双方の機能を有しているが、以下には移動機構13がアイリスとシャッターの双方の機能を有している場合について説明する。
【0027】
レンズ鏡筒9の内部には、移動機構13を挟んで光軸OL方向における互いに反対側の位置に、それぞれ光軸OLに対して平行なガイドバー17、17とガイドバー18、18が配置されている。
【0028】
変倍レンズ11はホルダー19に保持されており、該ホルダー19がガイドバー17、17に摺動自在に支持されている。ホルダー19に保持された変倍レンズ11は、変倍レンズ用駆動部20の駆動力がホルダー19に伝達されることにより光軸OLに沿う方向へ移動される。
【0029】
フォーカスレンズ15はホルダー21に保持されており、該ホルダー21がガイドバー18、18に摺動自在に支持されている。ホルダー21に保持されたフォーカスレンズ15は、フォーカスレンズ用駆動部22の駆動力がホルダー21に伝達されることにより光軸OLに沿う方向へ移動される。
【0030】
固体撮像素子16によって得られる画像出力は画像処理部23に送出されて所定の処理が行われる。画像処理部23は、制御等に必要な情報を演算処理部24に送出したり、撮影画像をビユーファインダーやモニター等に送って表示させ、あるいはユーザーの操作指示に従って画像情報等を記録媒体に記録させる。マイクロコンピュータ等を有する演算処理部24は、制御部25に制御指令信号を送出し、該制御部25から駆動モーター14、変倍レンズ用駆動部20及びフォーカスレンズ用駆動部22等に制御信号が供給されることによって各部が制御される。
【0031】
移動機構13は、図3に示すように、一対の絞り羽根及びシャッターとして機能する可動部材26、27を有しており、可動部材26、27を移動させることにより、入射光量の調節機能及びシャッター機能を兼用している。移動機構13はレンズ鏡筒9の外周面から突出されることなく、レンズ鏡筒9の内部に組み込まれているため、他の部品との干渉の問題に煩わされることがなく、小型化やコンパクト化に好適である。
【0032】
可動部材26は主部28と該主部28の左右両端部からそれぞれ下方へ突出された突部29、29とが一体に形成されて成る。可動部材26には下方に開口された開口用切欠26aが形成されている。
【0033】
主部28には、一方の側縁に上下に長い被案内孔28aが形成され、上端部に左右に長い係合長孔28bが形成されている。
【0034】
突部29、29にはそれぞれ上下に長い被案内孔29a、29aが形成されている。
【0035】
可動部材27は主部30と該主部30の一方の側縁部から上方へ突出された突部31とが一体に形成されて成る。可動部材27には上方に開口された開口用切欠27aが形成されている。主部30には、左右両側縁にそれぞれ上下に長い被案内孔30a、30aが形成されている。
【0036】
突部31には上下に長い被案内孔31aが形成されている。突部31の上端部には左右に長い係合長孔31bが形成されている。
【0037】
可動部材26、27はそれぞれベース体32に上下方向へ移動自在に支持される(図4及び図5参照)。
【0038】
ベース体32は縦長の形状に形成され、左右両側縁にそれぞれ取付溝32a、32aを有している。ベース体32には上下左右に離隔して4つの案内ピン32b、32b、・・・が設けられている。ベース体32の略中央部には透過孔32cが形成され、光学系の光軸OLが透過孔32cの中心を通る位置に設定されている。
【0039】
ベース体32の3つの案内ピン32b、32b、32bは、それぞれ可動部材26の被案内孔28a、29a、29aに挿入されて摺動自在に係合される。また、ベース体32の3つの案内ピン32b、32b、32bは、それぞれ可動部材27の被案内孔30a、30a、31aに挿入されて摺動自在に係合される。即ち、2つの案内ピン32b、32bは可動部材26の被案内孔29a、29aと可動部材27の被案内孔30a、30aとに係合され、別の案内ピン32bは可動部材26の被案内孔28aのみに係合され、また別の案内ピン32bは可動部材27の被案内孔31aのみに係合される。
【0040】
ベース体32に可動部材26、27が支持された状態において、カバー体33が取り付けられる。カバー体33は縦長の形状に形成され、カバー体33の中央部には大きな開口部33aが形成されている。カバー体33の左右両側縁にはそれぞれ被取付突部33b、33bが設けられている。カバー体33には4つの被取付孔33c、33c、・・・が形成されている。
【0041】
カバー体33は被取付突部33b、33bがそれぞれ取付溝32a、32aに取り付けられると共に被取付孔33c、33c、・・・にそれぞれ案内ピン32b、32b、・・・が挿入されることにより、可動部材26、27を覆うようにしてベース体32に取り付けられる(図5参照)。カバー体33の開口部33aはベース体32の透過孔32cより大きくされており、カバー体33がベース体32に取り付けられた状態において、開口部33a内に透過孔32cが位置される。
【0042】
ベース体32の上端部にはモーター取付部材34が取り付けられる(図4及び図5参照)。モーター取付部材34には左右に離隔して挿入孔34a、34aが形成され、該挿入孔34a、34aはそれぞれ外方へ凸の円弧状に形成されている。
【0043】
駆動モーター14はインナーローター型であり、ローターにマグネットを設けステーターにコイルを設けた可動マグネットタイプである(図6参照)。
【0044】
駆動モーター14はコイルボビン35を備え、該コイルボビン35は樹脂材料によって各部が一体に形成されている(図6及び図7参照)。
【0045】
コイルボビン35は、図6乃至図10に示すように、互いに対向して平行な状態で位置する側面部36、37と該側面部36、37の3つの側縁をそれぞれ連結する連結橋部38、底面部39及び連結面部40とを有している。
【0046】
側面部36、37はそれぞれ略長方形状に形成され、長手方向における一方の側縁の一部が連結橋部38によって連結され、長手方向における他方の側縁が底面部39によって連結され、一方の長縁の一部が連結面部40によって連結されている。
【0047】
側面部36の2つの長縁にはそれぞれ外方へ突出され該長縁方向に延びる厚肉の柱部41、42が設けられ、該柱部41、42の底面部39寄りの位置にそれぞれ段差部41a、42aが設けられている。柱部41、42は、段差部41a、42aによって底面部39寄りの部分が僅かに外方へ膨出されている。柱部41、42の外周面はそれぞれ円弧面に形成されている。柱部41には段差部41aより連結橋部38側の部分に連結橋部38側及び外側へ開口された凹溝41bが形成されている。柱部41の底面部39側の端部には外方へ突出された張出部43が設けられている。
【0048】
側面部37の2つの長縁にはそれぞれ外方へ突出され該長縁方向に延びる厚肉の柱部44、45が設けられ、該柱部44、45の底面部39寄りの位置にそれぞれ段差部44a、45aが設けられている。柱部44、45は、段差部44a、45aによって底面部39寄りの部分が僅かに外方へ膨出されている。柱部44、45の外周面はそれぞれ円弧面に形成されている。柱部45には段差部45aより連結橋部38側の部分に連結橋部38側及び外側へ開口された凹溝45bが形成されている。柱部44、45の底面部39側の端部には、それぞれ外方へ突出された張出部46、47が設けられている。張出部47にはネジ挿通孔47aが形成されている。
【0049】
柱部44、45の長手方向における連結橋部38側の端面には、それぞれ取付ピン48、49が設けられている。
【0050】
底面部39には軸受孔50が形成され、該軸受孔50の連結橋部38側の開口縁の外側に円環突部39aが設けられている。軸受孔50は、後述するシャフトの回転軸部を回転自在に支持するボビン側軸受部として機能する。軸受孔50の連結橋部38側の開口縁には、連結橋部38に近付くに従って径が大きくなるように面取りされた面取り部50aが形成されている(図10参照)。
【0051】
連結面部40は側面部36、37の各一方の長縁のうち底面部39寄りの部分を除く部分間を連結し、連結面部40には側面部36、37間の中央部に底面部39側に開口されたスリット40aが形成されている。連結面部40の底面部39側の端部には、それぞれ外方へ突出された受け突部40b、40bが設けられている。連結面部40には位置決め孔40cが形成されている。
【0052】
コイルボビン35の内部空間は配置空間35aとして形成され、該配置空間35aに連通し連結面部40と反対側の開口が挿入用開口35bとされ、配置空間35aに連通し連結面部40と底面部39との間の開口が突出用開口35cとされている。
【0053】
コイルボビン35の外面側には柱部41、42間と柱部44、45間に跨るようにして周方向に延びる凹溝が形成され、該凹溝がコイル巻回部51として形成されている。コイル巻回部51の形成位置は、挿入用開口35b及び突出用開口35cが形成されていない位置とされている。
【0054】
側面部36、37の挿入用開口35b側の端縁には、その内面に、それぞれ取付用凹部36a、37aが形成されている(図6及び図10参照)。取付用凹部36a、37aは互いに対向する側及び挿入用開口35bの開口側に開口されている。
【0055】
コイルボビン35には支持プレート52が取り付けられる(図6参照)。支持プレート52は樹脂材料によって扁平な形状に形成され(図11及び図12参照)、厚み方向と直交する方向における一方の端部に位置決め突部53が設けられている。位置決め突部53の先端部の周縁には面取り部53a、53a、・・・が形成されている。
【0056】
支持プレート52には、位置決め突部53と反対側の端部に取付確認部52aが設けられている。取付確認部52aは、後述するステーターヨークの内面に対応した円弧状に形成され、厚み方向における一方の面に面取り部52bが形成されている。支持プレート52には、その幅方向に離隔して圧入部52c、52cが設けられている。圧入部52c、52cは、その厚みが他の部分より僅かに厚く形成されている。
【0057】
支持プレート52には軸受孔54が形成されている。軸受孔54は、コイルボビン35の軸受孔50と同様に、後述するシャフトの回転軸部を回転自在に支持するプレート側軸受部として機能する。軸受孔54の厚み方向における一方の開口縁には、その開口端に近付くに従って径が大きくなるように面取りされた面取り部54aが形成されている(図10参照)。
【0058】
軸受孔54の厚み方向における上記一方の開口縁の周囲の部分は、厚み方向に僅かに突出された円環突部52dとされ、該円環突部52dの内周縁に面取り部54aが形成されている。
【0059】
支持プレート52は、図6に示すように、コイルボビン35に対してその軸方向に直交する方向から挿入され、位置決め突部53が位置決め孔40cに挿入されると共に圧入部52c、52cがそれぞれ取付用凹部36a、37aに圧入されることにより、コイルボビン35に取り付けられる(図10参照)。このとき位置決め突部53に面取り部53a、53a、・・・が形成されているため、位置決め突部53を位置決め孔40cに円滑に挿入することができる。位置決め突部53が位置決め孔40cに挿入されると共に圧入部52c、52cがそれぞれ取付用凹部36a、37aに挿入されることにより、支持プレート52のコイルボビン35に対する該コイルボビン35の軸方向及び軸回り方向における位置決めが行われる。
【0060】
駆動モーター14のローター55は、シャフト56とマグネット57を有している(図6参照)。
【0061】
シャフト56は軸方向が光軸OL(図1及び図2参照)に沿うように配置され、軸方向における両端部がそれぞれ回転軸部56a、56bとして設けられている。回転軸部56a、56bは、それぞれ先端に近付くに従って径が細くなる円錐台状に形成されている。
【0062】
シャフト56はコイルボビン35の内部においてそれぞれ回転軸部56a、56bがそれぞれ支持プレート52の軸受孔54と底面部39の軸受孔50に回転自在に支持されている。
【0063】
回転軸部56a、56bがそれぞれ軸受孔54、50に支持された状態においては、回転軸部56a、56bが先細りの円錐台状に形成され軸受孔54、50にそれぞれ面取り部54a、50aが形成されているため、図13に示すように、回転軸部56aと軸受孔54が線接触されると共に回転軸部56bと軸受孔50が線接触される。従って、シャフト56のコイルボビン35及び支持プレート52に対する円滑な回転動作を確保することができる。
【0064】
尚、シャフト56の回転時には該シャフト56が軸方向へ移動される可能性があるが、シャフト56が支持プレート52側へ移動されたときには、シャフト56の軸方向における端面が支持プレート52のうち円環突部52dとのみ接触可能であるため、シャフト56の接触面積が小さく、ローター55の円滑な回転動作を確保することができる。
【0065】
一方、シャフト56がコイルボビン35の底面部39側へ移動されたときには、シャフト56の軸方向における端面が底面部39の円環突部39aとのみ接触可能であるため、ローター55の円滑な回転動作を確保することができる。
【0066】
マグネット57は円筒状に形成され、例えば、2極着磁されている。マグネット57は、図6に示すように、シャフト56の回転軸部56a、56bを除いた部分に外嵌状に固定されている。
【0067】
回動アーム58はシャフト56に一体に形成されている。回動アーム58はアーム部58a、58aと該アーム部58a、58aの各先端部に設けられた係合軸部58b、58bとから成る。アーム部58a、58aはシャフト56に連続され、該シャフト56の軸方向と略直交する互いに略反対方向へ突出されている。係合軸部58b、58bはシャフト56の軸方向へ延びるようにそれぞれアーム部58a、58aから同じ方向へ突出されている。
【0068】
回動アーム58は、アーム部58a、58aの先端部及び係合軸部58b、58bがそれぞれコイルボビン35の挿入用開口35b、突出用開口35cから外方へ突出される(図5参照)。
【0069】
駆動モーター14のステーター59は、ステーターヨーク60とステーターコイル61を有している(図5参照)。
【0070】
ステーターヨーク60は、例えば、磁性金属材料によって略円筒状に形成されている(図6参照)。ステーターヨーク60は周面部62と該周面部62からそれぞれ内方へ突出された突部63、63とから成り、該突部63、63は周面部62の180°反対側において互いに近付く方向へ突出されている。突部63、63は、ステーターコイル61への非通電時におけるマグネット57とステーターヨーク60との間の磁気的な平衡状態を保持する機能を有する。
【0071】
駆動モーター14にはステーターヨーク60の周面部62によって周方向において閉じた閉磁路が形成される。
【0072】
ステーターヨーク60はコイルボビン35に外嵌状に取り付けられ、ステーターヨーク60がコイルボビン35に取り付けられた状態においては、突部63、63がそれぞれコイルボビン35の凹溝41b、45bに挿入されて位置される。
【0073】
ステーターコイル61はコイルボビン35のコイル巻回部51に巻回され、一部がコイルボビン35とステーターヨーク60の間に位置される。従って、ステーターコイル61はマグネット57の回転方向と直交する方向に巻回されている。ステーターコイル61の両端部は、それぞれコイルボビン35の取付ピン48、49に巻回されて端末処理される。
【0074】
コイルボビン35には、例えば、フレキシブルプリント配線板である配線板64が取り付けられ(図5参照)、取付ピン48、49に巻回されたステーターコイル61の両端部がそれぞれ配線板64の各導線部に接続される。
【0075】
駆動モーター14はモーター取付部材34に取り付けられる(図4及び図5参照)。駆動モーター14はコイルボビン35の張出部47に形成されたネジ挿通孔47aに取付ネジ65が挿通され、該取付ネジ65がモーター取付部材34に螺合されることにより該モーター取付部材34に取り付けられる。駆動モーター14がモーター取付部材34に取り付けられた状態においては、回動アーム58の係合軸部58b、58bがそれぞれ挿入孔34a、34aに挿入されて可動部材26、27の係合長孔28b、31bに摺動自在に係合される。
【0076】
回動アーム58の係合軸部58b、58bがそれぞれ可動部材26、27の係合長孔28b、31bに係合された状態において、ローター55の回転に伴って回動アーム58が回動されると、可動部材26、27が案内ピン32b、32b、・・・に案内されて互いに離接する方向へ並進移動される。
【0077】
回動アーム58の回転により可動部材26、27が互いに離れる方向へ移動されると、図14に示すように、可動部材26、27の開口用切欠26a、27aによって形成される開口66の面積が大きくなり透過孔32cが開放されていくことにより入射光量が増加する。逆に、回動アーム58の逆回転により可動部材26、27が互いに近づく方向へ移動されると、図15に示すように、可動部材26、27の開口用切欠26a、27aによって形成される開口66の面積が小さくなり透過孔32cが閉塞されていくことにより入射光量が減少する。
【0078】
従って、ベース体32の透過孔32cを透過する光については、可動部材26、27による開口66の大きさによって光量調節が行われる。
【0079】
駆動モーター14にあっては、ステーターコイル61への通電が停止されたときに、突部63、63がマグネット57のN極の中央部又はS極の中央部に引き寄せられることにより、常に、回転開始前の初期状態に戻るようにされている。従って、駆動モーター14への電力の供給が遮断されたとしても、確実に光学系の光路が閉塞され、固体撮像素子16を保護することができる。
【0080】
以下に、駆動モーター14の組立手順について説明する(図16乃至図21参照)。
【0081】
先ず、図16に示すように、シャフト56の回転軸部56aを支持プレート52の軸受孔54に下側から挿入する(組立手順1)。
【0082】
次に、図17に示すように、コイルボビン35の挿入用開口35bからローター55、支持プレート52及び回動アーム58を挿入する(組立手順2)。コイルボビン35への挿入は、回動アーム58の一方のアーム部58aを挿入し、該一方のアーム部58aを連結面部40のスリット40a及び突出用開口35cから外方へ突出させる。
【0083】
続いて、図18に示すように、シャフト56の回転軸部56bを底面部39の軸受孔50に挿入する(組立手順3)。
【0084】
続いて、図19に示すように、支持プレート52の位置決め突部53をコイルボビン35の位置決め孔40cに挿入し、支持プレート52の圧入部52c、52cをそれぞれコイルボビン35の取付用凹部36a、37aに挿入して圧入する(組立手順4)。
【0085】
上記のようにシャフト56の回転軸部56bを軸受孔50に挿入すると共に支持プレート52をコイルボビン35に取り付けることにより、ローター55がコイルボビン35の配置空間35aに配置される。
【0086】
続いて、図20に示すように、コイルボビン35のコイル巻回部51にステーターコイル61を巻回する(組立手順5)。
【0087】
引き続いて、図21に示すように、ステーターヨーク60をコイルボビン35に外嵌するようにして該コイルボビン35に取り付ける(組立手順6)。ステーターヨーク60のコイルボビン35への取付は、コイルボビン35に対してステーターヨーク60を軸方向へ移動させることにより行い、このときステーターヨーク60の突部63、63がそれぞれコイルボビン35の柱部41、45の凹溝41b、45bに挿入されるように位置合わせを行う。
【0088】
ステーターヨーク60がコイルボビン35に取り付けられるときに、支持プレート52がコイルボビン35に適正に取り付けられておらず支持プレート52がコイルボビン35から不必要に突出されていると、図22に示すように、ステーターヨーク60が支持プレート52の取付確認部52aに接触する。従って、支持プレート52がコイルボビン35に適正に取り付けられていないことを容易に確認することができ、駆動モーター14の組立不良を簡単かつ確実に防止することができる。
【0089】
また、取付確認部52aには面取り部52bが形成されており、ステーターヨーク60がコイルボビン35に取り付けられる場合に支持プレート52がコイルボビン35から僅かに突出された状態とされているときには、ステーターヨーク60が面取り部52bに摺接されて支持プレート52が連結面部40側へ移動されるため、ステーターヨーク60をコイルボビン35に容易に取り付けることができる。
【0090】
ステーターヨーク60がコイルボビン35に取り付けられた状態においては、ステーターヨーク60の底面部39側に位置する端縁が、柱部41、42、43、44の段差部41a、42a、43a、44aに突き当てられ、ステーターヨーク60のコイルボビン35に対する位置決めが行われる。
【0091】
また、ステーターヨーク60がコイルボビン35に取り付けられた状態においては、ステーターヨーク60の内面に支持プレート52の取付確認部52aの外面が当接又は近接して位置され、支持プレート52のコイルボビン35からの脱落がステーターヨーク60によって防止される。
【0092】
最後に、回路基板64をコイルボビン35に取り付けて(組立手順7)、駆動モーター14の組立を完了する。
【0093】
尚、上記した駆動モーター14の組立手順は一例を示したものであり、例えば、先に、組立手順5を行ってコイルボビン35にステーターコイル61を巻回し、その後、組立手順1乃至組立手順4を行いコイルボビン35にローター55を取り付けるようにしてもよい。
【0094】
以上に記載した通り、駆動モーター14にあっては、コイルボビン35に軸受孔50の軸方向に直交する方向、かつ、ステーターコイル61が巻回されない位置に開口された挿入用開口35bを形成し、該挿入用開口35bからローター55及び回動アーム58を挿入すると共に支持プレート52を挿入してコイルボビン35に取り付けているため、コイルボビン35へのステーターコイル61の巻回の有無に依らずにコイルボビン35にローター55を配置することができる。
【0095】
従って、組立手順が一通りに定められることがなく、組立工程における自由度の向上を図ることができる。特に、駆動モーター14の生産工程において、ローター55の不具合により不良が発生した場合においても、ステーターコイル61をコイルボビン35から外した後にローター55をコイルボビン35の内部から取り出して不良状態を検査する必要がなく、歩留まりの向上を図ることができる。
【0096】
また、コイルボビン35を形成するための金型の抜き方向をコイルボビン35の軸方向とすることができるため、軸受孔50の内面に金型の合わせ面であるパーティングラインが形成されず、ローター55の回転動作の円滑化を図ることができる。
【0097】
上記した最良の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施する際の具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】図2乃至図22と共に本発明撮像装置及び駆動モーターの最良の形態を示すものであり、本図は、撮像装置の基本構成を示す概念図である。
【図2】撮像装置の構成例を示す断面図である。
【図3】可動部材の拡大背面図である。
【図4】移動機構と駆動モーターを示す分解斜視図である。
【図5】移動機構と駆動モーターを示す拡大斜視図である。
【図6】駆動モーターの拡大分解斜視図である。
【図7】コイルボビンを図6とは異なる方向から見た状態で示す拡大斜視図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】図7のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】支持プレートが取り付けられた状態で示す図7のX−X線に沿う断面図である。
【図11】支持プレートの拡大断面図である。
【図12】支持プレートの拡大側面図である。
【図13】軸受孔に対する回転軸部の支持状態を示す拡大断面図である。
【図14】図15と共に可動部材の動作を示すものであり、本図は透過孔が開放された状態を示す拡大背面図である。
【図15】透過孔が閉塞された状態を示す拡大背面図である。
【図16】図17乃至図21と共に駆動モーターの組立手順を示すものであり、本図はシャフトの一方の回転軸部が支持プレートに支持された状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
【図17】コイルボビンにシャフト等が挿入される状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
【図18】シャフトの他方の回転軸部がコイルボビンの軸受孔に挿入される状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
【図19】支持プレートがコイルボビンに取り付けられた状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
【図20】コイルボビンにステーターコイルが巻回された状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
【図21】コイルボビンにステーターヨークが取り付けられた状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
【図22】ステーターヨークのコイルボビンへの取付時に、ステーターヨークが支持プレートの取付確認部に接した状態を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
【0099】
1…撮像装置、2…レンズ鏡筒、5…移動機構、6…可動部材、7…駆動モーター、8…撮像装置、9…レンズ鏡筒、13…移動機構、14…駆動モーター、26…可動部材、27…可動部材、35…コイルボビン、35a…配置空間、35b…挿入用開口、50…軸受孔(ボビン側軸受部)、52…支持プレート、52a…取付確認部、54…軸受孔(プレート側軸受部)、55…ローター、56…シャフト、56a…回転軸部、56b…回転軸部、57…マグネット、58…回動アーム、60…ステーターヨーク、61…ステーターコイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に撮像光学系が配置されたレンズ鏡筒とアイリス又はシャッターを構成し撮像光学系の光路を開閉する可動部材を有する移動機構と該移動機構の駆動源となる駆動モーターとを備えた撮像装置であって、
上記駆動モーターは、
回転中心とされると共に軸方向における両端部にそれぞれ回転軸部が設けられたシャフトと、
該シャフトを中心として回転されるマグネットと、
上記可動部材に係合されると共にマグネットと一体となって回動され可動部材を回動方向に応じた方向へ移動させる回動アームと、
マグネットの回転方向と直交する方向に巻回されると共にマグネットを外側から囲むように配置されたステーターコイルと、
該ステーターコイルが巻回されると共に樹脂材料によって形成され上記回転軸部の一方を支持するボビン側軸受部を有するコイルボビンと、
該コイルボビンにボビン側軸受部の軸方向に直交する方向から取り付けられ上記回転軸部の他方を支持するプレート側軸受部を有する支持プレートと、
上記コイルボビンの外側に配置されシャフトの軸方向に貫通された筒状に形成されたステーターヨークとを備え、
上記シャフトとマグネットによりローターが構成され、
支持プレートが取り付けられたコイルボビンの内部に少なくとも上記シャフトとマグネットを配置する配置空間を形成し、
上記コイルボビンに、ボビン側軸受部の軸方向に直交する方向、かつ、ステーターコイルが巻回されない位置に開口されると共に少なくともシャフトとマグネットを挿入して配置空間に配置するための挿入用開口を形成した
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
上記シャフトの回転軸部を先端に近付くに従って外径が小さくなるように形成した
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
上記支持プレートにステーターヨークの内面に近接又は当接した状態で位置される取付確認部を設けた
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
アイリス又はシャッターを構成する可動部材を有しレンズ鏡筒の内部に配置された撮像光学系の光路を開閉する移動機構の駆動源となる駆動モーターであって、
回転中心とされると共に軸方向における両端部にそれぞれ回転軸部が設けられたシャフトと、
該シャフトを中心として回転されるマグネットと、
上記可動部材に係合されると共にマグネットと一体となって回動され可動部材を回動方向に応じた方向へ移動させる回動アームと、
マグネットの回転方向と直交する方向に巻回されると共にマグネットを外側から囲むように配置されたステーターコイルと、
該ステーターコイルが巻回されると共に樹脂材料によって形成され上記回転軸部の一方を支持するボビン側軸受部を有するコイルボビンと、
該コイルボビンにボビン側軸受部の軸方向に直交する方向から取り付けられ上記回転軸部の他方を支持するプレート側軸受部を有する支持プレートと、
上記コイルボビンの外側に配置されシャフトの軸方向に貫通された筒状に形成されたステーターヨークとを備え、
上記シャフトとマグネットによりローターが構成され、
支持プレートが取り付けられたコイルボビンの内部に少なくとも上記シャフトとマグネットを配置する配置空間を形成し、
上記コイルボビンに、ボビン側軸受部の軸方向に直交する方向、かつ、ステーターコイルが巻回されない位置に開口されると共に少なくともシャフトとマグネットを挿入して配置空間に配置するための挿入用開口を形成した
ことを特徴とする駆動モーター。
【請求項5】
上記シャフトの回転軸部を先端に近付くに従って外径が小さくなるように形成した
ことを特徴とする請求項4に記載の駆動モーター。
【請求項6】
上記支持プレートにステーターヨークの内面に近接又は当接した状態で位置される取付確認部を設けた
ことを特徴とする請求項4に記載の駆動モーター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2006−121773(P2006−121773A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−304135(P2004−304135)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】