説明

操作履歴によるデジタル画像分類表示方法

【課題】 画像検索手段としてユーザがキーワードと付けたり検索式を設定したりする煩雑な手間を無くし簡単で手軽な画像検索手段を提供する。
【解決手段】 画像データの撮影、保存、印刷、加工と言う操作履歴とある操作からある操作まで時間間隔の長短で操作履歴情報のグループを作成し、画像データをそのグループに分類し、アイコンを用いた直感的なGUI画面を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
デジタル画像に対する複数の操作履歴とその各操作間の時間間隔の組合せによってグループを作成し、そのグループ毎にデジタル画像を分類し、GUI画面上にグループに対応したアイコンと属するデジタル画像の枚数を表示することが可能なダイレクト プリント・ストレージ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パソコンで扱うデータの検索方法として、アプリケーションによって操作したデータに操作履歴情報を関連付けてデータ検索時の検索条件の一部として用いる検索方法が提案されている。更に、操作に対応させて画面上にアイコンを表示させ、そのアイコンをユーザが選択して検索式を作成し、所望のデータを抽出する方式が提案されている。(特許文献1参照)
【特許文献1】特開2005-250646号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来例では所望の画像を検索する際ユーザがアプリケーションの処理に対応したアイコンを選択して検索式を自ら立てなければならないと言う煩雑な手間ると言う欠点があった。
【0004】
本提案に係る第一の目的は、画像データのグループ分け(検索式の作成)をユーザが行わなくても良いと言う簡単操作を提供することにある。また、本提案に係る第二の目的は、グループ分けの要因の中に、ある操作からある操作までの時間間隔を入れることによって、ユーザの使い方に応じた重要度をグループ毎に持たせることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は画像データのヘッダー部から撮影データ日時を抽出することを特徴とする。
【0006】
また、本出願に係る第2の発明は画像データが保存、印刷、加工された日時を記憶することを特徴とする。
【0007】
また、本出願に係る第3の発明は画像データの撮影、保存、印刷、加工の日時から前記4つの操作の中の一つの操作が行われてから次の操作が行われるまでの時間間隔を算出する手段を有することを特徴とする。
【0008】
更に、本出願に係る第4の発明は前記4つの操作とその操作の中の1つの操作が行われてから次の操作が行われるまでの時間間隔の長短の組合せで画像データをグループ分けすることを特徴とする。
【0009】
最後に、本出願に係る第5の発明は前記グループ毎に対応するアイコンを有し、GUI画面に表示する際にはそのアイコンを用いさらに各グループに属する画像データの枚数を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、画像データの操作履歴とある操作と次の操作の時間間隔の組合せで画像データを分類する為のグループを作成し、装置内の画像データをそのグループに分類する。更に、各グループにアイコンを対応させて、GUI画面でグループのアイコンとそのグループに含まれる画像データの枚数を表示する。その結果、グループ分けに必要なキーワード設定等の煩雑な作業を無くし、グループ毎にユーザの使い方による画像データの重要度が自然と決定していき、簡単で探しやすい画像データの管理が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(実施例1)
図1に本実施例のカメラダイレクト プリント・ストレージ システムの構成図を示す。
【0012】
図1の1は光学的画像形成装置であるデジタルカメラ、2は、デジタル画像を印刷用紙に出力したり、保存する為のダイレクト プリント・ストレージ装置、画像出力部には昇華型プリンタ、画像記録保存部にはハードディスクドライブ20が搭載されている。
【0013】
3は、デジタルカメラ1とダイレクト プリント・ストレージ装置2の間でデータをやり取りする為のケーブル、本実施例では、データ通信にUSBプロトコルを用いているのでUSBケーブルになる。
【0014】
4は、ダイレクト プリント・ストレージ装置のプリント機能を使うかストレージ機能を使うかの切替を行う為のモード切替スイッチ。
【0015】
例えば、デジタルカメラで撮影した画像を本ダイレクト プリント・ストレージ装置に保存する場合、4のモード切替スイッチをストレージ側にスライドさせデジタルカメラ1の操作部材と液晶画面に表示されるGUIを用い所望の画像を選択し画像転送を実行する。
【0016】
画像転送が実行されるとUSBプロトコルに従ってデジタルカメラとダイレクト プリント・ストレージ装置がネゴシエーションを行い画像の転送が始まる。そのデータはUSBケーブル3を通して通信される。
【0017】
本実施例のダイレクト プリント・ストレージ装置についてもう少し説明する。
【0018】
図1の5は、メモリーカード型記録媒体と画像データをやり取りする為の複合カードスロット。6は、本ダイレクト プリント・ストレージ装置に保存されている画像データを表示したり、装置の操作を行う為のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を表示する為のLCDモニタ。7は、本装置の電源スイッチ、8は、本装置の操作部材としての各種スイッチである。
【0019】
次に本実施例のダイレクト プリント・ストレージ装置のブロック図を図2を用いて説明する。10は本装置全体を制御したり、予想印刷時間を算出したり、印刷順番を決定したり、デジタル画像の処理を行ったり、USB通信の制御やLCDの制御を行うためのCPU。11は本装置を制御するためのプログラムやLCDモニタ17に表示するGUI用のアイコンデータや画像合成を行う為のフレームデータ等を格納するFlash Memory。12は、プログラム動作時や画像処理時に使用したりLCDモニタに表示するデータを格納する為のワークメモリとしてのSDRAM。13は、昇華プリンタ部分のサーマルヘッド及びLFモータ、UDモータを制御する為のヘッド・モータ制御IC、14は昇華プリンタの主要部品であるサーマルヘッド。15は、LFモータ、UDモータを駆動するモータドライバー。16は、LCDモニタ17を駆動する為のLCDドライバ。17は、デジタル画像や本装置の操作を行う為のグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)を表示する為のLCDモニタ。18はUSBのプロトコルデータを振り分ける為のUSB HUBでカードメモリーコントローラとUSB Aコネクターに接続されている。19はUSBインターフェイスを有するカードメモリコントローラーで複合カードスロットに接続されている。20は、本装置の画像データや様々な履歴情報等を記録保存する為のハードディスクドライブ(HDD)である。
【0020】
図3に本実施例のデイレクト プリント・ストレージ装置の画像出力部分に用いている昇華型印画方式の基本原理を説明するための概略図を示す。昇華型印画方式は、染料(色素)の拡散現象を用いた方式である。図中31は、3色(イエロー、マゼンタ、シアン)の染料をプラスチックシートに塗布したインクシートである。このインクシート31は専用印刷用紙32と重ね合わされた形で、サーマルヘッド33とプラテンローラー34によって挟支されこのインクシートをサーマルヘッド33の熱により、専用印刷用紙32に昇華/熱拡散させることにより、カラープリントを得る。
【0021】
また、専用印刷用紙32には、昇華性染料35の発色を確保するために、ポリエステル系樹脂を主成分とした受容層36が塗布されている。この時サーマルヘッド33に与える熱を制御することにより階調を与えることができる。3色(イエロー、マゼンタ、シアン)それぞれに階調を与え、印画紙の同じ個所にプリントすることにより1画素単位の高精細フルカラープリントを実現できる。
【0022】
次に本発明の画像データの操作履歴に基いた分類の仕方について説明する。
【0023】
デジタルカメラダイレクト プリント・ストレージ システムにおいてユーザが画像データに対して処理可能な操作は、
撮影、保存、印刷、加工の4つの操作である。加工に関しては、元画像にフレームデータ、他の画像等を合成する作業や、元画像から必要な部分だけを切り出すトリミングの作業等が対応する。
【0024】
通常、ユーザが風景や人物、動植物等被写体を撮影することで画像データが形成される。
【0025】
デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話で撮影された画像はデジタルデータに変換されJPG圧縮されてファイルデータとして保存される。デジタル画像の画像ファイル形式としてExif( Exchangeable Image File Format )が汎用的に使われている。サムネイル画像や撮影情報等がJPGファイルのヘッダー部に埋め込まれているので撮影日はExifの撮影情報から抽出することになる。また、フラッドヘッドスキャナー、フイルムスキャナー等の画像入力装置からパソコンに取り込まれてデジタル画像化された画像データの場合はファイルが作成された日を撮影日に置き換えることにする。また、パソコン等で直接作成された画像データもそのファイルが作成された日を撮影日として置き換える。
【0026】
上記のようにして形成された画像データは、本発明のダイレクト プリント・ストレージ装置にデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話からUSBケーブル等を本装置に接続してプロトコルに従って転送され本装置内のHDDに記録される。この操作を保存と呼び、本装置内のHDDに保存された日時を保存日時とする。同様にして本発明の装置では、メモリーカード記録媒体に対応したスロットを持ちそれらの記録媒体から画像データを読み込むことができる。従って、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話で撮影されてカード型記録媒体に書き込まれた画像データやパソコン上でデジタル画像化された画像データをカード型記録媒体に書き込み本装置のカードスロットに差し込むと画像データを保存可能である。そのようにして本装置のHDDに読み込んだ日時を保存日時とする。
【0027】
また、本発明の装置では、HDDに保存した画像データを用紙に出力することも可能である。この操作が印刷になる。
【0028】
本発明の装置では、対応する印刷用紙サイズとして、クレジットカードサイズ(C)、DSCサイズL(L)、ポストカードサイズ(P)、ワイドカードサイズ(W)の4種類の用紙サイズをサポートする。印刷スタイルとしては、用紙全体に画像を印刷するフチ無し印刷。印刷した画像の上下左右部分に用紙の余白ができるフチ有り印刷。同じ画像を8枚並べる8分割印刷。異なる画像を2枚一緒に用紙に印刷する2アップ印刷。異なる画像を4枚一緒に用紙に印刷する4アップ印刷。一枚の画像を用紙の上部に印刷し下部は白紙の状態にするフィックスド印刷等の印刷スタイルをサポートする。
【0029】
更に、本装置ではHDDに画像データを保存しないでUSBケーブル等を通して画像データを受け取りそのまま印刷することも可能である。また、同様にカード型の記録媒体から画像データを読み込み印刷することも可能である。その場合、画像データは本装置に保存されないこともあるので、本装置に保存された画像データのみを対象とし操作日時を履歴情報として保存する。但し、印刷と同時に保存された画像データに関しては同じ日時を印刷日時、保存日時として保存しておくことにする。また、本装置内で加工された加工後のデータは、ユーザが保存を選択すると新しいファイル名を付け新たなファイルが保存されたものとして扱う、加工の元画像には加工操作を履歴情報として追加保存する。従って、本装置で加工後保存された画像データは、撮影後本装置に保存された画像と同様の履歴情報を持っているものとして扱う。一方、画像データを加工したがユーザが保存操作をしなかった場合は、元画像に対しては加工操作を履歴情報として付加しない。
【0030】
図4のフローを用いて、画像データの操作履歴情報を保存する手順を説明する。画像データは、デジタルカメラやデジタルビデオカメラからUSBケーブルを用いた有線通信或いは無線通信によって本装置に取り込まれる。また、本装置では、メモリーカードカード型記録媒体に対応したスロットを有しているのでそれらの記録媒体に保存されている画像データも取得することができる(101)。更に、本装置で保存されている画像データに対しても印刷、加工の操作が可能であるのでHDDから読み出した画像データであることもある(102)。画像データに施される操作によって振分けられる(103)。まず、保存(104)操作から説明する。HDDから読み出した画像データをそのまま再度保存することは無いので、画像データは101の経路を通って本装置へ新規に取得した画像データである。保存時には本装置内で新たにファイル名を付け、画像データファイルのヘッダー部から撮影日時を抽出し操作履歴情報に新規に登録する。それと同時に、保存日時を操作履歴情報に新規登録(105)する。次に、印刷(106)操作を説明する。本装置は、デジタルカメラやデジタルビデオ、携帯電話等の外部装置から直接印刷することが可能であり且つ本装置のHDDから読み出した画像データも印刷可能である。従って、101、102の経路から画像データがくることが考えられる。そこで、どちらの経路からきた画像データなのかを判定する(107)。本装置内のHDDからきた画像データであれば、既に存在する対象画像データの操作履歴情報に印刷日時を追加記録する(108)。デジタルカメラ、デジタルビデオ、携帯電話等の外部装置からきた画像データであれば、印刷後に保存するかを判定し(109)。保存するのであれば、新規にファイル名を付けて保存する(110)。その後、保存、印刷日時を操作履歴情報に新規記録する(111)。保存しないのであれば、何もしない(112)。最後に、加工(113)操作を説明する。本装置で可能な加工操作は、フレーム合成、吹き出し合成、カレンダー作成、トリミング処理等である。それぞれの加工操作後の画像を保存するかしないかを判定する(114)。保存する場合は、新規画像データとして新たにファイル名を付けてHDDに保存する(115)。その後、加工、保存日時を同日時で操作履歴情報に新規記録する(116)。デジタルカメラ、デジタルビデオ、携帯電話等の外部装置からきた画像データなのか、本装置のHDDから読み出されたデータなのかを判定する(117)。HDDから読み出されたデータであれば加工する前の元画像に操作履歴情報として加工日時を追加記録する(118)。HDDからの読み込んだ画像データでなければ、何もしない(119)。加工操作後の画像データを保存しない場合は、何もしない(120)。
【0031】
従って、印刷操作、加工操作が何回も行われる画像データも存在することになる。ある操作からある操作までの時間間隔の計算には、その操作が行われた第1回目の日時を用いる。印刷であれば始めて印刷が行われた日時、加工であれば初めて加工が行われた日時を用いてある操作からある操作までの時間間隔を算出する。このように本装置では、ある操作からある操作までの時間間隔を算出する手段を有している。2回目以降の印刷、加工の日時も履歴情報として保存しておき各操作履歴グループ内でその回数を表示したり、グループ内の画像表示順を決める要素として使用する。ある操作からある操作までの時間間隔で長いか短いかを判断する基準として本実施例では、1週間と言うに数を用いている。ある操作からある操作が行われる時間間隔が1週間未満であれば『短い』、ある操作からある操作が行われる時間間隔が1週間以上であれば『長い』と判断する。
【0032】
以上に説明したように、本実施例では、操作履歴としては次のように27種類の場合分けできる。
【0033】
(G1)撮影 → 保存 (時間間隔短い)
(G2)撮影 → 保存 (時間間隔長い)
(G3) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔短い)
(G4) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔長い)
(G5) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔短い)
(G6) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔長い)
(G7) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔短い)
(G8) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔長い)
(G9) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔短い)
(G10) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔長い)
(G11) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔短い)
(G12) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔長い)
(G13) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔短い)
(G14) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔長い)
(G15) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔短い)
(G16) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔長い)
(G17) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔短い)
(G18) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔長い)
(G19) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔短い)
(G20) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔長い)
(G21) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔短い)
(G22) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔長い)
(G23) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔短い)
(G24) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔長い)
(G25) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔短い)
(G26) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔長い)
(G27) その他
各画像の操作履歴情報をリスト化した例を図5に示す。
【0034】
図5を用いて画像操作の例を説明する。図中(1)(緑の帯の部分)は、本装置に画像データを保存のみを行った操作である。
【0035】
2005/05/01 10:03に撮影した画像を翌日の2005/05/2 13:15に本装置に保存している。これは画像撮影から保存までが1週間未満で行われているのでグループ(G2)に分類される。ファイル名 STG_0000.jpg 〜 STG_0006.jpg までは全てグループ(G2)になる。
【0036】
図中(2)(黄色の帯の部分)は、2005/05/03 09:38 に撮影されて2005/05/05 12:58 に本装置に保存されその数時間後の
2005/05/05 14:02 に本装置で印刷されている。これはグループ(G3)になる。図中(3)(青い帯の部分)は、印刷が2回行われているが一回目の印刷日時を使うので同様にグループ(G3)に分類される。一回目の印刷の1週間後に2回目の印刷が行われているので印刷回数としての履歴情報は2回となる。この画像操作の履歴から、恐らくゴールデンウイークに旅行に行って、自宅に帰り撮影画像の保存と印刷をして、後日、一緒に旅行に行った人に写真を印刷してあげたのではと想像することができる。図中(4)(赤い帯の部分)は、2回目の印刷までは(3)と同様の操作履歴になるが、更に3回目の印刷が約3ヶ月後に行われている。グループとしては、(G3)に分類され印刷回数としての履歴情報は3回となる。
【0037】
次に図中(5)(オレンジの帯の部分)は、3回の印刷操作までは図(4)と同じ操作になっているが、更に2005/12/10 13:15 に加工操作を行っている。加工操作履歴が残るということは、加工操作後の画像を保存しているはずであるが、それが図中(6)(紫の帯の部分)の画像ファイルである。図中赤の長円で囲んだようにSTG_0005.jpgの加工日時とSTG_0101.jpg の加工(撮影と見なす)と保存の日時が同一になっている。図中(6)のファイルSTG_0005.jpgは、撮影、保存、印刷までの操作はそれぞれ1週間未満の間に行われているが、加工作業が一回目の印刷の約3ヶ月後になっているのでグループ(G16)に分類される。
【0038】
最後に図中(6)(紫の帯の部分)は、図中(5)の画像が元画像でその画像を加工し保存した画像STG_0101.jpgである。その後、1回目の印刷を加工、保存と同じ日に行っているのでグループ(G3)に分類される。その後、4枚目以降の印刷を1週間後に大量に行っていることから、季節的にも年賀状用にこの画像を使ったものと考えることができる。
【0039】
このように、画像データの操作履歴ごとにグループ分けすることで、その画像データの重要性が明確化し、かつ、操作履歴を追うことで、ある程度ユーザの記憶も呼び起こしやすくなり所望の画像データを見つけやすくする手段になる。
【0040】
上記に説明したような手順によって操作履歴情報によって分類された画像データは、図6に示すような操作履歴に対応したアイコンによってまず、GUI画面にグループ単位で表示される。図6の201は各グループ番号で、撮影操作のアイコンはカメラ202、保存操作のアイコンはディスクが3枚重なったもの203、印刷操作はプリンタから用紙がでて来たもの204、加工操作は図示していないがハサミの形をしたものである。205と206の矢印は、その長さによって期間を表現している。本装置では、1週間を基準に操作間隔が長い短いを判定しているので、ある操作からある操作が行われるまでの時間間隔が1週間未満のものは短い矢印205、1週間以上のものは長い矢印206になる。各操作グループに属する画像データの枚数は207のように表示される。このウインドウ内に表示されていない操作グループは、208の上下の矢印(操作部材は不図示)を選択することで上下にスクロールして表示することができる。例えば、G2のグループ(この操作履歴は、撮影後1週間以上経過してから画像を保存した)を209選択して、グループ内表示210を選択すると、図7のようにG2の操作グループに属する画像のサムネイルがウインドウ内に表示される。不図示の本装置の操作部材でサムネイルの外側をオレンジで囲んでる枠を移動させることで画像を選択でき、その画像に対する次の操作をメニューリストから選択することが可能である。
【0041】
この様に各画像データの操作履歴とある操作からある操作までの時間間隔に応じて画像データをグループ分けすることでユーザは、検索の為に画像データにキーワード付けやユーザ自ら画像データをグループ分けする事が内。また、ユーザが行った操作情報に基いて画像データは自動的にグループ分けされ、更にそのグループ分けの際に操作と操作の時間間隔の要因が含まれている為にユーザ自身の記憶を辿るきっかけにもなり所望の画像を見つけ出しやすくすると言う利点がある。
【0042】
(実施例2)
本発明の実施例2は、実施例1とダイレクト プリント・ストレージ システムとしてのシステム構成、構成ブロック図は同一である。また、操作履歴情報として、撮影、保存、印刷、加工の日時記録保存し、それらの操作とその中のある操作からある操作が行われる時間間隔の長短の組合せによって決定された操作履歴グループに従って、画像データを分類する手段は同様なので説明を省略する。
実施例と異なる点は、ある操作とある操作が行われるまでの時間間隔が長いか短いかを決める基準となる操作間隔基準時間をユーザが選択可能だということである。その選択の為のGUI画面を図8に示した。図8に示すように、ユーザは、操作間隔基準時間を、1日、3日、1週間、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年の中から選択することが可能である。
【0043】
よりユーザの使い勝手に応じた操作履歴のグループ分けが可能になる。
【0044】
この様に各画像データの操作履歴とある操作からある操作までの時間間隔に応じて画像データをグループ分けすることでユーザは、検索の為に画像データにキーワード付けやユーザ自ら画像データをグループ分けする事が内。また、ユーザが行った操作情報に基いて画像データは自動的にグループ分けされ、更にそのグループ分けの際に操作と操作の時間間隔の要因が含まれている為にユーザ自身の記憶を辿るきっかけにもなり所望の画像を見つけ出しやすくすると言う利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】カメラダイレクト プリント・ストレージシステムの構成を説明する図。
【図2】実施例のダイレクト プリント・ストレージ装置のブロック図。
【図3】昇華型印画方式の概要を説明する図。
【図4】本装置の操作の振分けと操作日時の取得手順を説明する図。
【図5】操作履歴情報をリスト化したイメージ図。
【図6】操作履歴のグループを表示するGUI画面。
【図7】ある操作グループに属する画像の一覧表示。
【図8】実施例2の操作間隔基準時間を画面表示。
【符号の説明】
【0046】
1 デジタルカメラ
2 ダイレクト プリント・ストレージ装置
3 USBケーブル
4 モード切替スイッチ
5 複合カードスロット
6 LCDモニタ
7 電源スイッチ
10 CPU
11 Flash Memoery
12 SDRAM
13 ヘッド・モータ制御IC
14 サーマルヘッド
15 モータドライバ
16 LCDドライバ
17 LCDモニタ
18 USB HUB
19 カードメモリコントローラ
20 HDD
31 インクシート
32 専用印刷用紙
33 サーマルヘッド
34 プラテンローラ
35 昇華性染料
36 受容層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル画像のヘッダー情報から撮影日時を抽出しその日時を本装置内に記憶する手段、本装置内にデジタル画像が保存された日時、本装置からデジタル画像が印刷された日時、本装置でデジタル画像が加工処理された日時を記憶する手段、撮影、保存、印刷、加工の各操作が行われた時間間隔を算出する手段、各操作自体とある操作と操作が行われた時間間隔の組合せで画像のグループ分けを行う手段、GUI画面にグループ毎に含まれる画像の枚数を表示しグループが選択された際には、そのグループに含まれる画像を表示する手段を有することを特徴とするダイレクト プリント・ストレージ装置。
【請求項2】
光学的画像撮影装置で形成された画像データを光学的画像形成装置から通信ケーブル経由或いは無線通信を用いたり、装置本体にカード型記録媒体用のスロットを有し装置本体に画像データを取り込むことが可能な手段、前記本装置に取り込んだ画像データを保存、印刷、加工することが可能なダイレクト プリンタ・ストレージ装置において、画像データのヘッダー部から撮影日時を取得し記憶する手段、画像データの保存、印刷、加工の操作が行われた日時を保存する手段、各操作と操作の間の時間間隔を算出する手段、ある操作と操作が行われる組合せ順とその2つの動作が行われた時間間隔の長短の組合せでグループを作成し、そのグループ毎にデジタル画像を分類する手段、更に、3つの操作とそれぞれの操作が行われる時間間隔の長短の組合せでグループを作成し、そのグループ毎にデジタル画像を分類する手段、更に、4つの操作とそれぞれの操作が行われる時間間隔の長短で組合せでグループを作成し、そのグループ毎にデジタル画像を分類すると手段、それぞれのグループ毎にGUI画面上に表示し、その表示にはグループに含まれるデジタル画像の枚数も表示する手段とを有するダイレクト プリント・ストレージ装置。
【請求項3】
光学的画像撮影装置で形成された画像データを光学的画像形成装置から通信ケーブル経由或いは無線通信を用いたり、装置本体にカード型記録媒体用のスロットを有し装置本体に画像データを取り込むことが可能な手段、前記本装置に取り込んだ画像データを保存、印刷、加工することが可能なダイレクト プリンタ・ストレージ装置において、画像データのヘッダー部から撮影日時を取得し記憶する手段、画像データの保存、印刷、加工の操作が行われた日時を保存する手段を有し、各操作と操作の間の時間間隔を算出する手段を有し、各操作と操作の時間間隔の長短の基準は変更可能な手段を有することを特徴とし、各操作と操作が行われる組合せ順と各操作と操作が行われた時間間隔の組合せから以下のような組合せとなり、
(G1)撮影 → 保存 (時間間隔短い)
(G2)撮影 → 保存 (時間間隔長い)
(G3) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔短い)
(G4) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔長い)
(G5) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔短い)
(G6) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔長い)
(G7) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔短い)
(G8) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔長い)
(G9) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔短い)
(G10) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔長い)
(G11) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔短い)
(G12) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔長い)
(G13) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔短い)
(G14) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔長い)
(G15) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔短い)
(G16) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔長い)
(G17) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔短い)
(G18) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔長い)
(G19) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔短い)
(G20) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔長い)
(G21) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔短い)
(G22) 撮影 → 保存(時間間隔短い)→ 加工(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔長い)
(G23) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔短い)
(G24) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔短い)→ 印刷(時間間隔長い)
(G25) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔短い)
(G26) 撮影 → 保存(時間間隔長い)→ 加工(時間間隔長い)→ 印刷(時間間隔長い)
(G27) その他
上記グループ毎にデジタル画像を分類することを特徴とする、更に、それぞれのグループ毎に対応するアイコンを用いてGUI画面上に表示し、その表示とともにグループに含まれる画像データの枚数も表示することを特徴とするダイレクト プリント・ストレージ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−323416(P2007−323416A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−153583(P2006−153583)
【出願日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】