放送配信監視システムおよび放送配信監視方法、並びに放送配信情報取得装置および取得方法
【課題】テレビ局から放送したコンテンツが、いずれのテレビ局からいつ放送されたものであるかを簡便に抽出し、解析できるようにする。
【解決手段】生成された放送番組のテレビ放送時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込む放送時電子透かし埋め込み手段を有する。
【解決手段】生成された放送番組のテレビ放送時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込む放送時電子透かし埋め込み手段を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送配信監視システム(装置)および監視方法、並びに放送情報取得装置および取得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
広告主であるスポンサーと広告代理店との間でテレビコマーシャル(広告,CM)枠売買がなされ、これに基づいて広告代理店はCM制作会社にCMの制作を依頼する。また、広告代理店とテレビ局との間ではCM枠売買がなされる。テレビ局は、番組制作会社に番組の制作を依頼し、制作された番組にCMをつけて視聴者に向けて放送を行う。放送されたCMあるいは番組について放送検証機関はCM放送状況、番組放送状況を抽出し、解析することを行っている。
【0003】
これらのシステムにおいて、広告代理店あるいはスポンサー(以下、スポンサーという)にあっては、テレビ局と契約したCM枠において、正しい時間と正しい回数、CMが放送されたことを確認したいという願望がある。
一方、著作者にとっては、放送番組(著作物)の不正利用を検知したいとの願望がある。
【0004】
特許文献1には、広告に電子透かしを埋め込んで放送し、この放送を受信して電子透かしを検出することにより、ある広告が何時、どれだけの時間放送されたかを監視する放送内容の監視装置が記載されている。
【0005】
特許文献2には、データに電子透かしを付与するタイミングを任意に設定できるようにして、例えばデータを登録するタイミング、データを通信するタイミング、データを出力するタイミングを任意に設定できるようにした情報処理装置が記載されている。
【0006】
特許文献3には、透かしをリアルタイムでデジタル画像に組み込むことができ、透かしのサイズを変化させるハーフトーンスクリーンへの透かし情報の埋め込みを提供することが記載されている。
【0007】
特許文献4には、第1の透かし情報を電子透かしとして埋め込む第1の電子透かし埋め込み手段と、その電子透かしが加工耐性を持つ画像変換の範囲で第1の透かし情報を付加する簡易型電子透かし埋め込み手段と、簡易型電子透かしで埋め込まれた第1の透かし情報を抽出する手段と、第1の透かし情報と第2の透かし情報を合成して第3の透かし情報を作成する透かし情報加工手段と、第3の透かし情報を電子透かしとして埋め込む第2の電子透かし埋め込み手段を持つデジタルコンテンツの配信に係る著作権を保護することを特徴とする著作権保護方法並びに装置を提供することが記載されている。
【0008】
【特許文献1】特開2006−229508号公報
【特許文献2】特開2000−115517号公報
【特許文献3】特開2006−211658号公報
【特許文献4】特開2002−247342号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に示されるように、CMに電子透かしを埋め込んで放送し、放送を受信して電子透かしを検出することによって、あるCMを放送した特定の放送配信者について何時、どれだけの時間放送されたかを監視することが可能であるが、アナログ放送、デジタル放送、ワンセグ放送、インターネット配信等、複数のメディアについて当該広告がいつ、どれだけの時間放送されたかを抽出、解析するには大変な手間と労力を要する。
また、放送配信者から放送したコンテンツについて、映像素材(コンテンツの一部)が不正使用者によって流用する可能性を含めて、不正にコピーされ二次利用される危険性がある。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みて放送配信者から放送したコンテンツが、いずれの放送配信者からいつ放送されたものであるかを簡便に抽出し、解析し、各種コンテンツの同一性検証を容易にできるようにすることを目的とする。
【0011】
本発明は、より具体的には同一性検証されたCMを放送した放送配信者の特定、CMが何時、どれだけの時間放送されたかを簡便に監視できるようにすることを目的とする。
【0012】
本発明は、更により具体的には放送配信者から放送したコンテンツ(番組あるいはCM、双方を含む)について、過去の映像素材を不正使用者が流用する可能性をなくすことを含めて、不正にコピーされ二次利用される危険性をなくすことにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、制作されたコンテンツに電子透かしを埋め込み、該コンテンツについての放送配信出力を受信して電子透かしを検出し、該電子透かしから得られた情報に基づいてテレビ放送監視を行う放送配信監視システムにおいて、
制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込む制作時属性情報埋め込み手段と、
電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成する放送番組生成手段と、
生成された放送番組の放送配信時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込む放送時電子透かし埋め込み手段と、
制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた放送配信情報受信する受信手段と、
受信した放送配信情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出する属性情報抽出手段と、
抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果情報を取得する放送検証情報取得手段と、
を備えて構成されることを特徴とする放送配信監視システムを提供する。
【0014】
本発明は、また、前記制作されたコンテンツはテレビコマーシャル(CM)または放送番組であって、該テレビコマーシャルまたは番組に制作時属性情報が電子透かしで埋め込まれ、かつ該テレビコマーシャルまたは番組に放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込まれることを特徴とする放送配信監視システムを提供する。
【0015】
本発明は、また放送時属性情報を制作時属性情報に追記する形は、コンテンツを構成する画像フレームを分割した時分割方式で、コンテンツを構成する画像フレームをフレーム内領域分割した領域分割方式で、周波数分割方式で、輝度/色分割方式で追記されることを特徴とする放送配信監視システムを提供する。
【0016】
本発明は、また、前記放送形態情報取得手段によって取得された前記制作されたコンテンツについて、放送形態情報に基づいて、該CMについての放送チャンネル、放送日、放送時間、CM秒数、コンテンツとしての動画の内容である広告CM素材の内容およびコンテンツ一致性を示す検討結果を表示するCM放送確認書作成手段とを備えることを特徴とする放送配信監視システムを提供する。
【0017】
本発明は、制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込む制作時属性情報埋め込み手段と、
電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成する放送番組生成手段と、
生成された放送番組の放送配信時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込む放送時電子透かし埋め込み手段と、を備えた放送配信監視システムの放送検証情報取得装置において、
制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた放送配信情報受信する受信手段と、
受信した放送配信情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出する属性情報抽出手段と、
抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果情報を取得する放送検証情報取得手段と、
を備えて構成されることを特徴とする放送配信監視システムの放送検証情報取得装置を提供する。
【0018】
本発明は、また、前記放送検証情報取得手段は、CMの放送確認に際して放送時情報として放送事業者、放送日、CM秒数、CMコード、CM素材の内容の各項目を含め、同一性検証結果を示す内容検証項目を含めて画面表示もしくは放送確認報告書を作成することを特徴とする放送配信監視システムの放送検証情報取得装置を提供する。
【0019】
本発明は、制作されたコンテンツに電子透かしを埋め込み、該コンテンツについての放送配信出力を受信して電子透かしを検出し、該電子透かしから得られた情報に基づいて放送配信監視を行う放送配信監視システムを使用した放送監視方法において、
制作時属性情報埋め込み手段によって、制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込み、
放送番組生成手段によって、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成し、
放送時電子透かし埋め込み手段によって、生成された放送番組の放送配信時に、放送チャンネル、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込み、
受信手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれたテレビ放送情報を受信し、
属性情報抽出手段によって、受信したテレビ放送情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出し、
放送検証情報取得手段によって、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果を取得する
ことを特徴とする放送配信監視方法を提供する。
【0020】
本発明は、制作時属性情報埋め込み手段によって、制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込み、
放送番組生成手段によって、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成し、
放送時電子透かし埋め込み手段によって、生成された放送番組の放送配信時に、放送チャンネル、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込み、を備えた放送配信監視方法における放送情報取得方法において、
受信手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた放送配信情報を受信し、
属性情報抽出手段によって、受信した放送配信情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出し、
放送検証情報取得手段によって、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果を取得する
ことを特徴とする放送配信監視方法における放送配信情報取得方法を提供する。
【0021】
本発明は、また、前記放送検証情報取得手段によって、CMの放送確認に際して放送時情報として放送事業者、放送日、CM秒数、CMコード、CM素材の内容の各項目を含め、同一性検証結果を示す内容検証項目を含めて画面表示もしくは放送確認報告書が作成されることを特徴とする放送配信監視方法における放送配信情報取得方法を提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、生成された放送番組のテレビ放送時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込むようにしているので、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時属性情報を含めた放送形態情報が取得されることによって、放送配信したコンテンツが、いずれの放送配信者からいつ放送されたものであるかを簡便に抽出し、解析でき、各種コンテンツの同一性検証を容易に行うことができる。
【0023】
本発明によれば、より具体的には同一性を確認したCMを放送した放送配信者の特定、CMが何時、どれだけの時間放送されたかを簡便に監視し、報告することができる。
【0024】
本発明によれば、更により具体的には放送配信者から放送したコンテンツ(番組あるいはCM、双方を含む)について、過去の映像素材を不正使用者が流用する可能性をなくすことを含めて、不正にコピーされ二次利用される危険性をなくすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0026】
図1は、本発明の実施例の放送配信監視システムであるテレビ放送監視システムの全体システム構成を示す図である。
図1において、テレビ放送監視システム100は、広告代理店/制作会社11の施設、テレビ局12の施設、放送検証機関(放送内容の検証を行う会社等)13の施設および視聴者の施設14から構成される。
【0027】
広告代理店/制作会社11は、リアルタイム動画電子透かし埋め込み機能付きTVカメラ15を所有し、動画すなわちコンテンツを制作し、制作したコンテンツに制作時の属性情報を記録、すなわち電子透かし情報を埋め込む。コンテンツとしての動画には、CMあるいは番組が含まれる。CMの場合、制作されたCMは広告代理店あるいはスポンサー(スポンサー)に渡される。スポンサーとテレビ局12との間にはCM枠売買の契約があり、この契約に従ってテレビ局12にCM放映が委託される。
【0028】
番組の場合、広告代理店/制作会社11が番組制作会社となり、番組制作が番組制作会社に委託され、制作された番組はやはり契約に従ってテレビ局12に渡される。
放送配信者の1つであるテレビ局12は、以上のようにして放送用の番組あるいはCM(番組およびCMの組み合わせを含んで使用する。)16を確保する。
【0029】
テレビ局12は、このように確保した放送番組、CM16と記憶媒体に格納した番組/CM送出予定情報17とを番組/CMバンクシステム18に格納する。番組/CM送出予定情報17が組み合わされて、または単独で放送番組、CM16が生成され、生成された放送番組、CM16に、リアルタイム動画電子透かし埋め込みシステム17によって放送時の属性情報が記録、すなわち先に制作時に埋め込まれた電子透かし情報に追加する形で放送時属性情報が追記され、一体的なものとされる。
【0030】
このようにして制作時属性情報に放送時属性情報が電子透かしによって情報追記の形で埋め込まれた放送番組、CMはリアルタイムエンコーダー20によって読み出され、放送送信システム21を介してテレビ放送される。このように、テレビ局12は、放送番組、CM16および番組CM送出予定情報17を有し、番組/CMバンクシステム18、リアルタイム動画電子透かし埋め込みシステム19、リアルタイムエンコーダー20および放送送信システム21を備える。
【0031】
放送送信システム21から放送送信された放送番組、CMは視聴者14の施設であるテレビで受信される。放送番組、CMは直接的に、あるいは動画投稿/配信システムで配信された放送番組、CMを含むコンテンツは、放送検証機関13の放送受信システム23で受信される。また、放送送信システム21から放送送信された放送番組、CMは視聴者の14の施設であるテレビで受信され、録画装置27に録画され、パソコン28に取り入れられる。録画装置27あるいはパソコン28に記録されたコンテンツが不正アップロードされて動画投稿/配信システム29に配信される場合がある。
【0032】
放送受信システム23で受信された放送番組、CMは、リアルタイム動画電子透かし抽出・解析システム24によって制作・放送時のそれぞれの属性情報が電子透かし情報を使用することによって抽出され、更には抽出されたそれぞれの属性情報は解析されて制作・放送時の属性情報を現わす情報が取得される。このようにして取得された情報は、放送時の放送形態情報となる。すなわち、少なくとも抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時の電子透かしによるコンテンツIDがついた形での放送時の放送形態情報が取得される。このように、放送検証機関13は、放送形態情報取得手段を備える。
【0033】
取得された放送形態情報は、番組/CM配信状況DB(データベース)に蓄積、すなわち保存システム25に保存される。保存された放送形態情報は、番組・CM確認報告書作成システム26によって番組あるいはCM確認報告書の作成に使用される。
【0034】
このように、放送検証機関13は、放送受信システム23、リアルタイム動画電子透かし抽出・解析システム24、保存システム25および番組・CM確認報告書作成システム26を備える。ここで「リアルタイム」は放送時にリアルタイムでということをビデオに収録したコンテンツについてリアルタイムでということを含む概念で使用する。
【0035】
図2は、図1に示すテレビ放送監視システム100の全体構成をブロックによって機器構成として示す。
【0036】
広告代理店/制作会社11は、カメラ31、制作時属性情報埋め込み装置32、編集装置34および保存装置35を備える。制作時属性情報埋め込み装置32は制作時属性情報生成装置33およびリアルタイム動画透かし埋め込み装置34を含む。本例の場合、カメラ31は、制作時属性情報埋め込み装置32を備えており、制作されたコンテンツである動画にリアルタイムで電子透かしによって制作時の属性情報が埋め込まれる。従って、制作時属性情報生成装置33およびリアルタイム動画透かし埋め込み装置34を備えたカメラ31は、図1におけるリアルタイム動画電子透かし埋め込み機能付きTVカメラ15に該当することになる。
電子透かしが埋め込まれたコンテンツである動画は通常通りに編集装置35によって編集され、保存される。
【0037】
本例の場合、コンテンツである動画にリアルタイムで電子透かしによって制作時の属性情報を埋め込んでいるが、編集装置35による編集時に埋め込むようにしてもよいし、あるいはカメラ31による撮影時のリアルタイム埋め込みと編集時埋め込みの双方によって埋め込むようにしてもよい。いずれにしても、制作時電子透かし埋め込み手段が構成され、制作時電子透かし埋め込み手段によって制作されたコンテンツにコンテンツIDもしくはコンテンツIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報が電子透かしで埋め込まれ、編集され、保存されることになる。
【0038】
テレビ局12は、番組バンクシステム41、これに並列してCMバンクシステム42、放送時属性生成装置44およびリアルタイム動画透かし埋め込み(追記)装置45を有する放送時属性情報埋め込み装置43、エンコード装置46および送出装置47を備える。図1に示す構成との関連で、番組バンクシステム41およびCMバンクシステム42が番組/CMバンクシステム18に該当し、放送時属性情報埋め込み装置43がリアルタイム動画電子透かし埋め込みシステム19に該当し、エンコード装置46がリアルタイムエンコーダー20に該当し、送出装置47が放送送信システム21に該当する。
【0039】
図1で説明したように、編集され、保存された放送番組、CMは、番組/CM送出予定情報と共に、番組バンクシステム41あるいはCMバンクシステム42に格納される。これらバンクシステム41、42に格納された放送番組あるいはCMは、放送時属性情報埋め込み43に取り出される。放送時属性情報埋め込み装置43の放送時属性情報生成装置44は、取り出した放送番組あるいはCM独自の放送時属性情報である電子透かし情報を生成する。リアルタイム動画透かし埋め込み(追記)装置45は、透かし埋め込み情報追記機能を有して、制作時に生成され、埋め込まれている制作時属性情報に追記する形で放送時属性情報である放送時電子透かし情報を形成する。
【0040】
番組/CMバンクシステム(データベース管理情報)41,42は、予め定められたタイムテーブルに基づいて、登録されている番組およびCMを送出する。放送開始時刻、放送終了時刻、放送する番組やCMコンテンツ等を管理する機能を持ち、10桁CMコードを使用する。
【0041】
CMコードは、管理センターが発番する広告事業者を特定する4桁のコードナンバー(固定)と、広告主が自社のCM素材に独自の方法で付けた例えば6桁のコードナンバーを合わせた10桁のコードを指す(図3)。
業界全体で重複のないコードが発行でき、現在は全CMに付与されている。
【0042】
本実施例では、この10桁CMコードを、電子透かしの「コンテンツID」として適用することで、機械的なCMコンテンツの同一性検証を実現する。
【0043】
図2において、リアルタイム動画透かし埋め込み(追記)装置46は、上述したようにして形成された放送時電子透かし情報を制作した時電子透かし情報に追記する形でコンテンツである動画に埋め込まれる。
【0044】
制作時電子透かし情報および放送時電子透かし情報が埋め込まれたコンテンツは、エンコーダ装置46によってリアルタイムで読み出され、送出装置47から外部に送出、すなわちTV放送される。
【0045】
放送検証機関13は、放送受信装置51、リアルタイム動画透かし抽出装置53、埋め込み情報解析装置54を有する制作時/放送時属性情報抽出・解析装置52、保存装置55、および番組・CM確認報告書作成装置56を備える。図1に示す構成との関連で、放送受信装置51が放送受信システム23に該当し、制作時/放送時属性情報抽出・解析装置52がリアルタイム動画電子透かし抽出・解析システム24に該当し、保存装置55が保存システム25に該当し、番組・CM確認報告書作成装置56が番組・CM確認報告書作成システム26に該当する。
【0046】
放送されたコンテンツは、放送検証機関13の放送受信装置51で受信される。また、放送されたコンテンツは、視聴者/動画配信機関14の受信装置61で受信される。受信装置61で受信されたコンテンツは録画装置62に録画され、エンコード装置63によってエンコードされ、アップロード装置64でアップロードされる。この場合に、不正にアップロードされる場合がある。アップロードされたコンテンツは、動画配信装置65に配信される。動画配信装置65は動画蓄積装置66および配信装置を備え、配信されたコンテンツは放送受信装置51で受信される。受信されたコンテンツは、リアルタイム動画透かし抽出装置53に抽出され、ついで埋め込み情報解析装置54が送出され、解析される。
【0047】
放送されたコンテンツをビデオとして取得し、ビデオ情報についてリアルタイムで抽出・解析するようにしてもよい。
【0048】
リアルタイム動画透かし抽出装置53は、放出されたコンテンツである動画に埋め込まれた電子透かし情報をリアルタイムで抽出する。電子透かし情報は、制作時電子透かし情報に放送時電子透かし情報が追記された形で抽出される。
【0049】
埋め込み情報解析装置54は、取得されたコンテンツに埋め込まれた制作時電子透かし情報および放送時電子透かし情報について、後述するようにコンテンツID、コンテンツの一致性、放送局、放送日、放送時刻および放送時間並びにスポンサーについて解析する。
【0050】
解析された、あるいは抽出された情報は、制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツID、双方のコンテンツID一致、放送局、放送日、放送時刻および放送時間並びにスポンサーについての情報が保存装置55に格納される。
【0051】
番組・CM確認報告書作成装置56は、格納され、保存されている。上述の情報を用いて番組あるいはCMについての確認報告書の作成を行うことになる。
【0052】
図4は、制作時属性情報(図4(a))および放送時属性情報(図4(b))を表わす図である。
図4(a)において、制作時属性情報61は、例えば制作日時62、制作会社/広告代理店ID63、種別ID64およびコンテンツID65から構成される。制作日時は、例えば制作時刻の年月日時分秒で表わされ、32bit(ビット)構成とする。制作会社/広告代理店ID63は14bitとされて約16,000社を格納し、種別ID64は、例えばCMであることを示す00、番組01とされ、2bit構成とする。制作会社ID64は、約1000社を対象として10bitで構成する。コンテンツID65は、約1,845京コンテンツを対象として80bitで構成する。CMの場合は、10桁CMコードとされる。このような項目についての生成された制作時属性情報が動画制作時のカメラ31による撮影時に、カメラ31に付随された制作時属性情報生成装置32によってリアルタイムで計測される制作日時61と共に電子透かしによって電子透かし情報として動画であるコンテンツ内に埋め込まれる。コンテンツIDにはコンテンツID自体に加えてスポンサー情報が加えられてもよい。
【0053】
図4(b)において、放送時属性情報66は、放送日時67、地域ID68、テレビ局ID68、種別70およびコンテンツID71から構成される。放送日時67は、例えば放送日時の年月日時分秒で表わされ、32bit構成とする。地域ID68は、47都道府県および衛星放送を加えて6bitで構成する。テレビ局ID69は、256社を8bitで構成する。コンテンツID71は、約100万コンテンツを対象として20bitで構成する。種別68は、例えばCMであることを示す10とされ、放送番組の場合には放送番組であることを示す11とされる。このような項目についての放送時属性埋め込み装置43によって生成され、放送時に、透かし埋め込み情報追記機能を有するリアルタイム動画透かし埋め込み(追記)装置45によって制作時属性情報に追記される形で動画であるコンテンツ内に埋め込まれる。埋め込みの際には、暗号化を行うなどして不正続出しおよび改ざんを防止するようにしてもよい。
【0054】
予め定められたタイムテーブルに基づいて、登録されている放送番組およびCMの送出、放送開始時刻、放送終了時刻、放送する放送番組およびCMの管理は、上述した生成されたビット列によって電子透かし埋め込み情報(属性情報128bit)からなされる。
【0055】
制作されたコンテンツにコンテンツIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込む制作電子透かし埋め込み手段と、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについてテレビ放送番組を生成する放送番組生成手段と、生成された放送番組のテレビ放送時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込む放送時電子透かし埋め込み手段と、が構成される。
【0056】
図5は、制作時属性情報のID管理テーブルを示す。このID管理テーブルは広告代理店、制作会社で定義され、このID管理テーブルを用いて、制作した放送番組またはCMであるコンテンツ情報に基づき埋め込むべき属性情報(128bit)を生成する。
【0057】
図に示すように、区分1で制作会社/広告代理店IDが、区分2で種別IDが、区分3でコンテンツIDが定義され、それぞれID値、意味で定義される。例えば、これによって〇〇社、制作時CM、A社洗濯機、B社冷蔵庫が定義される。あるいは、制作時放送番組、ぶらり旅(Cテレビ局納品)、日本の車窓(Dテレビ局納品)が定義され、格納される。
【0058】
図6は、放送時属性情報のID管理テーブルを示す。このID管理テーブルはテレビ局で定義され、このID管理テーブルを用いて、番組/CMバンクシステムの情報に基づき、埋め込むべき属性情報(128bit)を生成する。図に示すように、区分1で地域IDが、区分2でテレビ局IDが、区分3で種別IDが、区分4でコンテンツIDが定義され、それぞれID値、意味で定義される。例えば、これによって東京都、Dテレビ局、放送時CM、B社冷蔵庫、E社テレビが定義される。あるいは放送時放送番組、日本の車窓(Dテレビ局納品)、テレビ小説「〇〇」が定義され、格納される。
【0059】
CMに関しては、制作時から放送時まで一貫した、明確な統一コードの体系が存在するため、それを用いれば機械的な同一性検証は容易となる。
【0060】
しかしながら、番組に関しては、そのような体系は無く、制作時と放送時にそれぞれ異なる体系に基づくID管理テーブルが構築されると考えられるため、同一番組であっても、コンテンツIDが同一になるとは限らない。故に、番組に関して機械的なコンテンツの同一性検証のためには、コンテンツIDを制作時と放送時で統一し、または「(a)制作時属性情報」と「(b)放送時属性情報」の両方のID管理テーブルを用いて、それぞれのIDが示す「意味(番組名称など)」同士を比較することを行う。
【0061】
電子透かしの追記について説明する。
図7は、電子透かしの追記の考え方を示し、図7(1)は時分割方式によって、図7(2)は領域分割方式によって制作時属性情報に放送時属性情報を追記する形で属性情報を形成し、埋め込む方法を示す。時分割方式によってあるいは領域分割方式によって埋め込むこと自体は公知である。
【0062】
図7(1)は、時分割方式、すなわちフレームを分割する方式である。フレームが6フレームから構成され、1フレームから6フレームが時間軸方向に並んでいる時に、
・奇数フレームは制作時の属性情報を埋め込み
・偶数フレームは放送時の属性情報を埋め込み
または
・1〜5フレームは制作時の属性情報を埋め込み
・6〜10フレームは放送時の属性情報を埋め込み
・以降、5フレームずつ繰り返して埋め込む
関係主体の増加により、二分割以上も可能とする。
【0063】
図7(2)は、領域分割方式、すなわちフレーム内領域分割する方式である。
・フレームの上半分に制作時の属性情報を埋め込み
・フレームの下半分に放送時の属性情報を埋め込み
上記を全フレームに適用する。
関係主体の増加により、二分割以上も可能である。
【0064】
図8は、他の電子透かしの追記の考え方を示し、図8(3)は、周波数分割方式(空間周波数の分割)によって、図8(4)は、輝度/色分割方式によって制作時属性情報に放送時属性情報を追記する形で属性情報を形成し、埋め込む方法を示す。これらの方式は、埋め込み方法自体を示すものとしては公知である。
【0065】
図8(3)に示す方法は次の通りである。
・ウェーブレット変換やDCT変換などにより、透かし情報を埋め込むための、画面全体
を構成する空間周波数領域を変えることによって同一フレーム内に追記
・関係主体の増加により、二分割以上も可能とする
【0066】
図8(4)に示す方法は次の通りである。
・一般的に電子透かし技術はピクセル毎の輝度成分に情報を埋め込むが、輝度とは独立し
た色成分に、電子透かしを追記
・原理上、二分割以上は不可である
・但し、(1)または(2)との併用で二分割以上も可能とする
このように、制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれたテレビ放送情報を受信する受信手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が受信され、受信したテレビ放送情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出する属性情報抽出手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が抽出され、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時属性情報を含めた放送形態情報を取得する放送形態情報取得手段によって、放送時の放送時属性情報を含めた放送形態情報が取得される。
【0067】
図11は、制作時と放送時にそれぞれ埋め込んだ電子透かし(属性情報)の比較検証によって同一性判定(検証)を行う方法を示す。
図11に示すように、制作時の属性情報および放送時の属性情報が、制作時の属性情報に放送時の属性情報が追記する形で埋め込まれ、TV放送される。TV放送されたコンテンツからそれぞれの電子透かしを利用して制作時属性情報および放送時属性情報が抽出される。
【0068】
抽出された制作時の属性情報と放送時の属性情報が比較され、放送の同一性が判定、すなわち検証される。このように、制作したコンテンツと放送されたコンテンツの比較(同一性検証)によって、正しい内容でコンテンツが放送されたかを第三者でする放送検証機関が機械的に判別することができる。この場合に、制作時の属性情報に放送時の属性情報を追加する形での埋め込み方法の採用によって両コンテンツの機械的な同一性検証が可能となる。
【0069】
属性情報がコンテンツと切り離されている場合、あるいは制作時の属性情報、放送時の属性情報のいずれかで同一性検証しようとしても人手が必要となって同一性検証を機械的に簡便に行うことができない。
【0070】
図9に示す方法は、例えば次に示すような場合に有効に採用される。
例1)その時間、A社のCMを流すべきところ、CMバンクシステムの登録を誤り、B社
のCMを流してしまったことを、放送検証機関が判定可能。
例2)その時間、ドラマの3話を流すべきところ、番組バンクシステムの登録を誤り、ド
ラマの4話を先に放送してしまったことを、放送検証機関が判定可能。
【0071】
図10は、制作時と放送時に、それぞれ埋め込んだ電子透かし(属性情報)を用いて不正配信(正当な配信を含む)との比較検討によって同一性判定(検証)を行う方法を示す。
【0072】
制作時属性情報および放送時属性情報が抽出されるのは図9に示す方法と同様である。図10に示す場合、更に不正配信によって、あるいは正当な配信による配信情報が受信装置61によって取得される。図では不正配信情報の例を示す。このようにして取得された各種情報の各種の比較が可能になる。例えば、制作時の属性情報および放送時の属性情報と不正配信情報との比較であり、放送時の属性情報と不正配信情報との比較であり、あるいは制作時の属性情報と不正配信情報との比較である。配信に、放送による配信を含めることによって更に比較の幅が広がる。このように、本実施例によれば、汎用性のある比較方法を提供することができる。
【0073】
図15に示す方法は、例えば次に示すような場合に有効に採用される。
例1)あるテレビ局の人気番組が、インターネット上の動画配信サイトに不正投稿され
ていることを、放送検証機関が判定可能。
【0074】
また、本実施例によれば、図9に示す比較方法と図10に示す比較方法を併用するようにして更に汎用性を持たせることができる。
【0075】
図11は、放送検証結果報告の1例を示す。先に説明したように、制作時/放送時属性情報抽出・解析装置52によって形成される放送形態情報取得手段によって制作時および放送時のコンテンツIDが一致すると判定されたコンテンツ情報が取得されると、放送番組、CM確認報告書56によって放送検証結果報告書が作成される。
【0076】
この放送結果は、図9に示すように、画面イメージとして表示され、その後報告書の形で出力される。画面には、放送受信ステータス、受信中の映画、番組/CM検出ステータスおよび検出履歴一覧が表示される。
【0077】
検出履歴一覧には、放送時の放送情報としての日付、開始、終了、種別、内容が示され、更にコンテンツについての検証結果が示され、内容にはコンテンツIDが示され、検証にはコンテンツ同一性検証結果が OK or NG の記号で示される。
「検索」に触れることによってスポンサー毎のCM情報に絞込みが可能とされ、「確認結果」に触れることによって放送確認報告書が出力可能とされている。
【0078】
図12は、CMについての放送確認報告書の1例を示す。この放送確認報告書はスポンサー毎に作成される。
放送確認報告書も画面イメージとして表示される。放送確認報告画面は、直ちに放送確認書とすることができる。
【0079】
画面には、放送時の放送情報としての放送事業者、放送日、放送時間、CM秒数、10桁CMコード、CM素材の内容(CMの内容)が示され、更にコンテンツについての内容検証結果が表示される。
CM素材の内容は10桁のCMコードが示す商品の表示であり、内容検証結果は同一性検証結果に対応して OK or NG が表示される。
【0080】
以上のように、放送検証情報取得手段は、CMの放送確認に際して放送時情報として放送事業者、放送日、CM秒数、10桁CMコード、CM素材の内容の各項目を含め、同一性検証結果を示す内容検証項目を含めて画面表示もしくは放送確認報告書を作成することを行う。ただし、CMコードは10桁に限定されない。
【0081】
図12に示す放送確認報告書には、放送番組中のCMが挿入される位置を示す枠区分(タイム・PT・SBの3パターンがあり、よく知られている)およびタイムランク区分が表示されるようにしてもよい。タイムランク区分は、放送広告料金の基準のための時間区分を示す。これらの内容を表示するには、予めデータベースにCMについての枠区分およびタイムランク区分を格納しておいて、検出履歴一覧に対応して区分していくことになる。
【0082】
図13は、放送番組についての放送確認報告書の1例を示す。この放送確認報告書は、例えばスポンサー毎に作成される。
放送確認報告書も画面イメージとして表示される。
【0083】
画面には、放送時の放送情報としての放送事業者、放送日、放送時間、コンテンツの内容としての番組分数、番組IDおよび番組の内容が示され、更にコンテンツについての内容検証結果(内容検証)が表示される。
【0084】
図14は、本発明の実施例のフローチャートを示す。
図14においてフローチャートは、(1)番組/CM制作時フローチャート、(2)番号/CM放送時フローチャートおよび(3)放送検証時のフローチャートからなる。
(1)番組/CM制作時フローチャートにおいて、対応カメラの撮影(録画)ボタンを押
下げ(S11)る。この時埋め込み情報を動的に生成し(S12)、リアルタイム
動画電子透かし埋め込み処理(S13)によって制作時属性情報を電子透かしで埋
め込む。撮影した素材を編集、番組またはCMを保存する(S15)。
(2)番組/CM放送時のフローチャートにおいて、番組/CMバンクに番組またはCM
を登録する(S21)。番組/CMバンクから番組またはCMの送出を開始する
(S22)。この時に、埋め込み情報を動的に生成し(S23)、制作時埋め込み
情報に、放送時埋め込み情報の追記を行う形で、リアルタイム動画電子透かし埋め
込み処理によって放送時埋め込み情報を制作時埋め込み情報にコンテンツである動
画に埋め込む(S24)。
放送形式に合わせてエンコードして(S25)、エンコードされた番組またはCM
を放送する(S26)。
(3)放送検証時のフローチャートにおいて、放送されている番組またはCMを受信する
(S31)。リアルタイム動画電子透かし抽出処理を行い(S32)、制作時、放
送時の属性情報を取得し(S33)、制作時、放送時の属性情報を比較検証するこ
とによってコンテンツIDの一致性を判定し(S34)、放送確認情報の蓄積を行
う(S35)。蓄積された放送確認情報から番組・CM確認報告書の作成を行う
(S36)。
【0085】
本発明の実施例によれば、
制作時電子透かし埋め込み手段によって、制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込み、
放送番組生成手段によって、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについてテレビ放送番組を生成し、
放送時電子透かし埋め込み手段によって、生成された放送番組のテレビ放送時に、放送チャンネル、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込み、
受信手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれたテレビ放送情報を受信し、
属性情報抽出手段によって、受信したテレビ放送情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出し、
放送形態情報取得手段によって、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時属性情報を含めた放送形態情報を取得することによって、次のようなメリットが取得される。
【0086】
◆スポンサーに関するメリット
・実際に放送されたCMの放送状況に応じて、正確なスポンサー料の支払いが可能
◆テレビ局に関するメリット
・正確かつ迅速なCMの放送確認手段により正当な情報をスポンサーに提供可能
・番組の不正な二次利用を確認可能
・リアルタイム透かし埋め込みにより、生放送での透かし埋め込みにも対応
・放送・インターネット等の形態によらず、同一方式で対応可能
・CM確認と番組保護を、同一技術で同時に解決可能
◆放送検証機関に関するメリット
・チェックを自動化でき、効率的な放送確認を行うことが可能
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施例の全体システム構成を示す図。
【図2】本発明の実施例の構成をブロックで示す図。
【図3】10桁のコードの例でCMを示す図。
【図4】制作時属性情報および放送属性情報の構成を示す図。
【図5】制作時属性情報のID管理テーブルを示す図。
【図6】放送時属性情報のID管理テーブルを示す図。
【図7】制作時属性情報に放送時属性情報を追記する方法を示す図。
【図8】制作時属性情報に放送時属性情報を追記する他の方法を示す図。
【図9】比較検証の例を示す図。
【図10】比較検証の他の例を示す図。
【図11】放送検証結果報告の例を示す図。
【図12】放送検証結果報告の他の例を示す図。
【図13】放送検証結果報告の他の例を示す図。
【図14】本発明の実施例のフローチャートを示す図。
【符号の説明】
【0088】
11…制作会社、12…テレビ局、13…放送検証機関、14…視聴者、15…リアルタイム動画電子透かし埋め込み機能付きTVカメラ、16…放送番組、CM、18…番組/CMバンクシステム、19…リアルタイム動画電子透かし埋め込みシステム、20…リアルタイムエンコーダー、21…放送送信システム、23…放送受信システム、24…リアルタイム動画電子透かし抽出・解析システム、25…保存システム、26…番組・CM確認報告書作成システム、31…カメラ、32…制作時属性情報生成装置、33…制作時属性情報生成装置、34…リアルタイム動画透かし埋め込み装置、41…番組バンクシステム、42…CMバンクシステム、43…放送時属性情報埋め込み装置、44…放送時属性情報生成装置、45…リアルタイム埋め込み(追記)装置、47…送出装置、51…放送受信装置、52…制作時/放送時属性情報抽出・解析装置、53…リアルタイム電子透かし抽出装置、54…埋め込み解析装置、56…番組・CM確認報告書作成装置、100…テレビ放送監視システム(放送配信監視システム)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送配信監視システム(装置)および監視方法、並びに放送情報取得装置および取得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
広告主であるスポンサーと広告代理店との間でテレビコマーシャル(広告,CM)枠売買がなされ、これに基づいて広告代理店はCM制作会社にCMの制作を依頼する。また、広告代理店とテレビ局との間ではCM枠売買がなされる。テレビ局は、番組制作会社に番組の制作を依頼し、制作された番組にCMをつけて視聴者に向けて放送を行う。放送されたCMあるいは番組について放送検証機関はCM放送状況、番組放送状況を抽出し、解析することを行っている。
【0003】
これらのシステムにおいて、広告代理店あるいはスポンサー(以下、スポンサーという)にあっては、テレビ局と契約したCM枠において、正しい時間と正しい回数、CMが放送されたことを確認したいという願望がある。
一方、著作者にとっては、放送番組(著作物)の不正利用を検知したいとの願望がある。
【0004】
特許文献1には、広告に電子透かしを埋め込んで放送し、この放送を受信して電子透かしを検出することにより、ある広告が何時、どれだけの時間放送されたかを監視する放送内容の監視装置が記載されている。
【0005】
特許文献2には、データに電子透かしを付与するタイミングを任意に設定できるようにして、例えばデータを登録するタイミング、データを通信するタイミング、データを出力するタイミングを任意に設定できるようにした情報処理装置が記載されている。
【0006】
特許文献3には、透かしをリアルタイムでデジタル画像に組み込むことができ、透かしのサイズを変化させるハーフトーンスクリーンへの透かし情報の埋め込みを提供することが記載されている。
【0007】
特許文献4には、第1の透かし情報を電子透かしとして埋め込む第1の電子透かし埋め込み手段と、その電子透かしが加工耐性を持つ画像変換の範囲で第1の透かし情報を付加する簡易型電子透かし埋め込み手段と、簡易型電子透かしで埋め込まれた第1の透かし情報を抽出する手段と、第1の透かし情報と第2の透かし情報を合成して第3の透かし情報を作成する透かし情報加工手段と、第3の透かし情報を電子透かしとして埋め込む第2の電子透かし埋め込み手段を持つデジタルコンテンツの配信に係る著作権を保護することを特徴とする著作権保護方法並びに装置を提供することが記載されている。
【0008】
【特許文献1】特開2006−229508号公報
【特許文献2】特開2000−115517号公報
【特許文献3】特開2006−211658号公報
【特許文献4】特開2002−247342号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に示されるように、CMに電子透かしを埋め込んで放送し、放送を受信して電子透かしを検出することによって、あるCMを放送した特定の放送配信者について何時、どれだけの時間放送されたかを監視することが可能であるが、アナログ放送、デジタル放送、ワンセグ放送、インターネット配信等、複数のメディアについて当該広告がいつ、どれだけの時間放送されたかを抽出、解析するには大変な手間と労力を要する。
また、放送配信者から放送したコンテンツについて、映像素材(コンテンツの一部)が不正使用者によって流用する可能性を含めて、不正にコピーされ二次利用される危険性がある。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みて放送配信者から放送したコンテンツが、いずれの放送配信者からいつ放送されたものであるかを簡便に抽出し、解析し、各種コンテンツの同一性検証を容易にできるようにすることを目的とする。
【0011】
本発明は、より具体的には同一性検証されたCMを放送した放送配信者の特定、CMが何時、どれだけの時間放送されたかを簡便に監視できるようにすることを目的とする。
【0012】
本発明は、更により具体的には放送配信者から放送したコンテンツ(番組あるいはCM、双方を含む)について、過去の映像素材を不正使用者が流用する可能性をなくすことを含めて、不正にコピーされ二次利用される危険性をなくすことにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、制作されたコンテンツに電子透かしを埋め込み、該コンテンツについての放送配信出力を受信して電子透かしを検出し、該電子透かしから得られた情報に基づいてテレビ放送監視を行う放送配信監視システムにおいて、
制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込む制作時属性情報埋め込み手段と、
電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成する放送番組生成手段と、
生成された放送番組の放送配信時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込む放送時電子透かし埋め込み手段と、
制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた放送配信情報受信する受信手段と、
受信した放送配信情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出する属性情報抽出手段と、
抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果情報を取得する放送検証情報取得手段と、
を備えて構成されることを特徴とする放送配信監視システムを提供する。
【0014】
本発明は、また、前記制作されたコンテンツはテレビコマーシャル(CM)または放送番組であって、該テレビコマーシャルまたは番組に制作時属性情報が電子透かしで埋め込まれ、かつ該テレビコマーシャルまたは番組に放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込まれることを特徴とする放送配信監視システムを提供する。
【0015】
本発明は、また放送時属性情報を制作時属性情報に追記する形は、コンテンツを構成する画像フレームを分割した時分割方式で、コンテンツを構成する画像フレームをフレーム内領域分割した領域分割方式で、周波数分割方式で、輝度/色分割方式で追記されることを特徴とする放送配信監視システムを提供する。
【0016】
本発明は、また、前記放送形態情報取得手段によって取得された前記制作されたコンテンツについて、放送形態情報に基づいて、該CMについての放送チャンネル、放送日、放送時間、CM秒数、コンテンツとしての動画の内容である広告CM素材の内容およびコンテンツ一致性を示す検討結果を表示するCM放送確認書作成手段とを備えることを特徴とする放送配信監視システムを提供する。
【0017】
本発明は、制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込む制作時属性情報埋め込み手段と、
電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成する放送番組生成手段と、
生成された放送番組の放送配信時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込む放送時電子透かし埋め込み手段と、を備えた放送配信監視システムの放送検証情報取得装置において、
制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた放送配信情報受信する受信手段と、
受信した放送配信情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出する属性情報抽出手段と、
抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果情報を取得する放送検証情報取得手段と、
を備えて構成されることを特徴とする放送配信監視システムの放送検証情報取得装置を提供する。
【0018】
本発明は、また、前記放送検証情報取得手段は、CMの放送確認に際して放送時情報として放送事業者、放送日、CM秒数、CMコード、CM素材の内容の各項目を含め、同一性検証結果を示す内容検証項目を含めて画面表示もしくは放送確認報告書を作成することを特徴とする放送配信監視システムの放送検証情報取得装置を提供する。
【0019】
本発明は、制作されたコンテンツに電子透かしを埋め込み、該コンテンツについての放送配信出力を受信して電子透かしを検出し、該電子透かしから得られた情報に基づいて放送配信監視を行う放送配信監視システムを使用した放送監視方法において、
制作時属性情報埋め込み手段によって、制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込み、
放送番組生成手段によって、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成し、
放送時電子透かし埋め込み手段によって、生成された放送番組の放送配信時に、放送チャンネル、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込み、
受信手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれたテレビ放送情報を受信し、
属性情報抽出手段によって、受信したテレビ放送情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出し、
放送検証情報取得手段によって、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果を取得する
ことを特徴とする放送配信監視方法を提供する。
【0020】
本発明は、制作時属性情報埋め込み手段によって、制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込み、
放送番組生成手段によって、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成し、
放送時電子透かし埋め込み手段によって、生成された放送番組の放送配信時に、放送チャンネル、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込み、を備えた放送配信監視方法における放送情報取得方法において、
受信手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた放送配信情報を受信し、
属性情報抽出手段によって、受信した放送配信情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出し、
放送検証情報取得手段によって、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果を取得する
ことを特徴とする放送配信監視方法における放送配信情報取得方法を提供する。
【0021】
本発明は、また、前記放送検証情報取得手段によって、CMの放送確認に際して放送時情報として放送事業者、放送日、CM秒数、CMコード、CM素材の内容の各項目を含め、同一性検証結果を示す内容検証項目を含めて画面表示もしくは放送確認報告書が作成されることを特徴とする放送配信監視方法における放送配信情報取得方法を提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、生成された放送番組のテレビ放送時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込むようにしているので、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時属性情報を含めた放送形態情報が取得されることによって、放送配信したコンテンツが、いずれの放送配信者からいつ放送されたものであるかを簡便に抽出し、解析でき、各種コンテンツの同一性検証を容易に行うことができる。
【0023】
本発明によれば、より具体的には同一性を確認したCMを放送した放送配信者の特定、CMが何時、どれだけの時間放送されたかを簡便に監視し、報告することができる。
【0024】
本発明によれば、更により具体的には放送配信者から放送したコンテンツ(番組あるいはCM、双方を含む)について、過去の映像素材を不正使用者が流用する可能性をなくすことを含めて、不正にコピーされ二次利用される危険性をなくすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0026】
図1は、本発明の実施例の放送配信監視システムであるテレビ放送監視システムの全体システム構成を示す図である。
図1において、テレビ放送監視システム100は、広告代理店/制作会社11の施設、テレビ局12の施設、放送検証機関(放送内容の検証を行う会社等)13の施設および視聴者の施設14から構成される。
【0027】
広告代理店/制作会社11は、リアルタイム動画電子透かし埋め込み機能付きTVカメラ15を所有し、動画すなわちコンテンツを制作し、制作したコンテンツに制作時の属性情報を記録、すなわち電子透かし情報を埋め込む。コンテンツとしての動画には、CMあるいは番組が含まれる。CMの場合、制作されたCMは広告代理店あるいはスポンサー(スポンサー)に渡される。スポンサーとテレビ局12との間にはCM枠売買の契約があり、この契約に従ってテレビ局12にCM放映が委託される。
【0028】
番組の場合、広告代理店/制作会社11が番組制作会社となり、番組制作が番組制作会社に委託され、制作された番組はやはり契約に従ってテレビ局12に渡される。
放送配信者の1つであるテレビ局12は、以上のようにして放送用の番組あるいはCM(番組およびCMの組み合わせを含んで使用する。)16を確保する。
【0029】
テレビ局12は、このように確保した放送番組、CM16と記憶媒体に格納した番組/CM送出予定情報17とを番組/CMバンクシステム18に格納する。番組/CM送出予定情報17が組み合わされて、または単独で放送番組、CM16が生成され、生成された放送番組、CM16に、リアルタイム動画電子透かし埋め込みシステム17によって放送時の属性情報が記録、すなわち先に制作時に埋め込まれた電子透かし情報に追加する形で放送時属性情報が追記され、一体的なものとされる。
【0030】
このようにして制作時属性情報に放送時属性情報が電子透かしによって情報追記の形で埋め込まれた放送番組、CMはリアルタイムエンコーダー20によって読み出され、放送送信システム21を介してテレビ放送される。このように、テレビ局12は、放送番組、CM16および番組CM送出予定情報17を有し、番組/CMバンクシステム18、リアルタイム動画電子透かし埋め込みシステム19、リアルタイムエンコーダー20および放送送信システム21を備える。
【0031】
放送送信システム21から放送送信された放送番組、CMは視聴者14の施設であるテレビで受信される。放送番組、CMは直接的に、あるいは動画投稿/配信システムで配信された放送番組、CMを含むコンテンツは、放送検証機関13の放送受信システム23で受信される。また、放送送信システム21から放送送信された放送番組、CMは視聴者の14の施設であるテレビで受信され、録画装置27に録画され、パソコン28に取り入れられる。録画装置27あるいはパソコン28に記録されたコンテンツが不正アップロードされて動画投稿/配信システム29に配信される場合がある。
【0032】
放送受信システム23で受信された放送番組、CMは、リアルタイム動画電子透かし抽出・解析システム24によって制作・放送時のそれぞれの属性情報が電子透かし情報を使用することによって抽出され、更には抽出されたそれぞれの属性情報は解析されて制作・放送時の属性情報を現わす情報が取得される。このようにして取得された情報は、放送時の放送形態情報となる。すなわち、少なくとも抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時の電子透かしによるコンテンツIDがついた形での放送時の放送形態情報が取得される。このように、放送検証機関13は、放送形態情報取得手段を備える。
【0033】
取得された放送形態情報は、番組/CM配信状況DB(データベース)に蓄積、すなわち保存システム25に保存される。保存された放送形態情報は、番組・CM確認報告書作成システム26によって番組あるいはCM確認報告書の作成に使用される。
【0034】
このように、放送検証機関13は、放送受信システム23、リアルタイム動画電子透かし抽出・解析システム24、保存システム25および番組・CM確認報告書作成システム26を備える。ここで「リアルタイム」は放送時にリアルタイムでということをビデオに収録したコンテンツについてリアルタイムでということを含む概念で使用する。
【0035】
図2は、図1に示すテレビ放送監視システム100の全体構成をブロックによって機器構成として示す。
【0036】
広告代理店/制作会社11は、カメラ31、制作時属性情報埋め込み装置32、編集装置34および保存装置35を備える。制作時属性情報埋め込み装置32は制作時属性情報生成装置33およびリアルタイム動画透かし埋め込み装置34を含む。本例の場合、カメラ31は、制作時属性情報埋め込み装置32を備えており、制作されたコンテンツである動画にリアルタイムで電子透かしによって制作時の属性情報が埋め込まれる。従って、制作時属性情報生成装置33およびリアルタイム動画透かし埋め込み装置34を備えたカメラ31は、図1におけるリアルタイム動画電子透かし埋め込み機能付きTVカメラ15に該当することになる。
電子透かしが埋め込まれたコンテンツである動画は通常通りに編集装置35によって編集され、保存される。
【0037】
本例の場合、コンテンツである動画にリアルタイムで電子透かしによって制作時の属性情報を埋め込んでいるが、編集装置35による編集時に埋め込むようにしてもよいし、あるいはカメラ31による撮影時のリアルタイム埋め込みと編集時埋め込みの双方によって埋め込むようにしてもよい。いずれにしても、制作時電子透かし埋め込み手段が構成され、制作時電子透かし埋め込み手段によって制作されたコンテンツにコンテンツIDもしくはコンテンツIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報が電子透かしで埋め込まれ、編集され、保存されることになる。
【0038】
テレビ局12は、番組バンクシステム41、これに並列してCMバンクシステム42、放送時属性生成装置44およびリアルタイム動画透かし埋め込み(追記)装置45を有する放送時属性情報埋め込み装置43、エンコード装置46および送出装置47を備える。図1に示す構成との関連で、番組バンクシステム41およびCMバンクシステム42が番組/CMバンクシステム18に該当し、放送時属性情報埋め込み装置43がリアルタイム動画電子透かし埋め込みシステム19に該当し、エンコード装置46がリアルタイムエンコーダー20に該当し、送出装置47が放送送信システム21に該当する。
【0039】
図1で説明したように、編集され、保存された放送番組、CMは、番組/CM送出予定情報と共に、番組バンクシステム41あるいはCMバンクシステム42に格納される。これらバンクシステム41、42に格納された放送番組あるいはCMは、放送時属性情報埋め込み43に取り出される。放送時属性情報埋め込み装置43の放送時属性情報生成装置44は、取り出した放送番組あるいはCM独自の放送時属性情報である電子透かし情報を生成する。リアルタイム動画透かし埋め込み(追記)装置45は、透かし埋め込み情報追記機能を有して、制作時に生成され、埋め込まれている制作時属性情報に追記する形で放送時属性情報である放送時電子透かし情報を形成する。
【0040】
番組/CMバンクシステム(データベース管理情報)41,42は、予め定められたタイムテーブルに基づいて、登録されている番組およびCMを送出する。放送開始時刻、放送終了時刻、放送する番組やCMコンテンツ等を管理する機能を持ち、10桁CMコードを使用する。
【0041】
CMコードは、管理センターが発番する広告事業者を特定する4桁のコードナンバー(固定)と、広告主が自社のCM素材に独自の方法で付けた例えば6桁のコードナンバーを合わせた10桁のコードを指す(図3)。
業界全体で重複のないコードが発行でき、現在は全CMに付与されている。
【0042】
本実施例では、この10桁CMコードを、電子透かしの「コンテンツID」として適用することで、機械的なCMコンテンツの同一性検証を実現する。
【0043】
図2において、リアルタイム動画透かし埋め込み(追記)装置46は、上述したようにして形成された放送時電子透かし情報を制作した時電子透かし情報に追記する形でコンテンツである動画に埋め込まれる。
【0044】
制作時電子透かし情報および放送時電子透かし情報が埋め込まれたコンテンツは、エンコーダ装置46によってリアルタイムで読み出され、送出装置47から外部に送出、すなわちTV放送される。
【0045】
放送検証機関13は、放送受信装置51、リアルタイム動画透かし抽出装置53、埋め込み情報解析装置54を有する制作時/放送時属性情報抽出・解析装置52、保存装置55、および番組・CM確認報告書作成装置56を備える。図1に示す構成との関連で、放送受信装置51が放送受信システム23に該当し、制作時/放送時属性情報抽出・解析装置52がリアルタイム動画電子透かし抽出・解析システム24に該当し、保存装置55が保存システム25に該当し、番組・CM確認報告書作成装置56が番組・CM確認報告書作成システム26に該当する。
【0046】
放送されたコンテンツは、放送検証機関13の放送受信装置51で受信される。また、放送されたコンテンツは、視聴者/動画配信機関14の受信装置61で受信される。受信装置61で受信されたコンテンツは録画装置62に録画され、エンコード装置63によってエンコードされ、アップロード装置64でアップロードされる。この場合に、不正にアップロードされる場合がある。アップロードされたコンテンツは、動画配信装置65に配信される。動画配信装置65は動画蓄積装置66および配信装置を備え、配信されたコンテンツは放送受信装置51で受信される。受信されたコンテンツは、リアルタイム動画透かし抽出装置53に抽出され、ついで埋め込み情報解析装置54が送出され、解析される。
【0047】
放送されたコンテンツをビデオとして取得し、ビデオ情報についてリアルタイムで抽出・解析するようにしてもよい。
【0048】
リアルタイム動画透かし抽出装置53は、放出されたコンテンツである動画に埋め込まれた電子透かし情報をリアルタイムで抽出する。電子透かし情報は、制作時電子透かし情報に放送時電子透かし情報が追記された形で抽出される。
【0049】
埋め込み情報解析装置54は、取得されたコンテンツに埋め込まれた制作時電子透かし情報および放送時電子透かし情報について、後述するようにコンテンツID、コンテンツの一致性、放送局、放送日、放送時刻および放送時間並びにスポンサーについて解析する。
【0050】
解析された、あるいは抽出された情報は、制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツID、双方のコンテンツID一致、放送局、放送日、放送時刻および放送時間並びにスポンサーについての情報が保存装置55に格納される。
【0051】
番組・CM確認報告書作成装置56は、格納され、保存されている。上述の情報を用いて番組あるいはCMについての確認報告書の作成を行うことになる。
【0052】
図4は、制作時属性情報(図4(a))および放送時属性情報(図4(b))を表わす図である。
図4(a)において、制作時属性情報61は、例えば制作日時62、制作会社/広告代理店ID63、種別ID64およびコンテンツID65から構成される。制作日時は、例えば制作時刻の年月日時分秒で表わされ、32bit(ビット)構成とする。制作会社/広告代理店ID63は14bitとされて約16,000社を格納し、種別ID64は、例えばCMであることを示す00、番組01とされ、2bit構成とする。制作会社ID64は、約1000社を対象として10bitで構成する。コンテンツID65は、約1,845京コンテンツを対象として80bitで構成する。CMの場合は、10桁CMコードとされる。このような項目についての生成された制作時属性情報が動画制作時のカメラ31による撮影時に、カメラ31に付随された制作時属性情報生成装置32によってリアルタイムで計測される制作日時61と共に電子透かしによって電子透かし情報として動画であるコンテンツ内に埋め込まれる。コンテンツIDにはコンテンツID自体に加えてスポンサー情報が加えられてもよい。
【0053】
図4(b)において、放送時属性情報66は、放送日時67、地域ID68、テレビ局ID68、種別70およびコンテンツID71から構成される。放送日時67は、例えば放送日時の年月日時分秒で表わされ、32bit構成とする。地域ID68は、47都道府県および衛星放送を加えて6bitで構成する。テレビ局ID69は、256社を8bitで構成する。コンテンツID71は、約100万コンテンツを対象として20bitで構成する。種別68は、例えばCMであることを示す10とされ、放送番組の場合には放送番組であることを示す11とされる。このような項目についての放送時属性埋め込み装置43によって生成され、放送時に、透かし埋め込み情報追記機能を有するリアルタイム動画透かし埋め込み(追記)装置45によって制作時属性情報に追記される形で動画であるコンテンツ内に埋め込まれる。埋め込みの際には、暗号化を行うなどして不正続出しおよび改ざんを防止するようにしてもよい。
【0054】
予め定められたタイムテーブルに基づいて、登録されている放送番組およびCMの送出、放送開始時刻、放送終了時刻、放送する放送番組およびCMの管理は、上述した生成されたビット列によって電子透かし埋め込み情報(属性情報128bit)からなされる。
【0055】
制作されたコンテンツにコンテンツIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込む制作電子透かし埋め込み手段と、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについてテレビ放送番組を生成する放送番組生成手段と、生成された放送番組のテレビ放送時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込む放送時電子透かし埋め込み手段と、が構成される。
【0056】
図5は、制作時属性情報のID管理テーブルを示す。このID管理テーブルは広告代理店、制作会社で定義され、このID管理テーブルを用いて、制作した放送番組またはCMであるコンテンツ情報に基づき埋め込むべき属性情報(128bit)を生成する。
【0057】
図に示すように、区分1で制作会社/広告代理店IDが、区分2で種別IDが、区分3でコンテンツIDが定義され、それぞれID値、意味で定義される。例えば、これによって〇〇社、制作時CM、A社洗濯機、B社冷蔵庫が定義される。あるいは、制作時放送番組、ぶらり旅(Cテレビ局納品)、日本の車窓(Dテレビ局納品)が定義され、格納される。
【0058】
図6は、放送時属性情報のID管理テーブルを示す。このID管理テーブルはテレビ局で定義され、このID管理テーブルを用いて、番組/CMバンクシステムの情報に基づき、埋め込むべき属性情報(128bit)を生成する。図に示すように、区分1で地域IDが、区分2でテレビ局IDが、区分3で種別IDが、区分4でコンテンツIDが定義され、それぞれID値、意味で定義される。例えば、これによって東京都、Dテレビ局、放送時CM、B社冷蔵庫、E社テレビが定義される。あるいは放送時放送番組、日本の車窓(Dテレビ局納品)、テレビ小説「〇〇」が定義され、格納される。
【0059】
CMに関しては、制作時から放送時まで一貫した、明確な統一コードの体系が存在するため、それを用いれば機械的な同一性検証は容易となる。
【0060】
しかしながら、番組に関しては、そのような体系は無く、制作時と放送時にそれぞれ異なる体系に基づくID管理テーブルが構築されると考えられるため、同一番組であっても、コンテンツIDが同一になるとは限らない。故に、番組に関して機械的なコンテンツの同一性検証のためには、コンテンツIDを制作時と放送時で統一し、または「(a)制作時属性情報」と「(b)放送時属性情報」の両方のID管理テーブルを用いて、それぞれのIDが示す「意味(番組名称など)」同士を比較することを行う。
【0061】
電子透かしの追記について説明する。
図7は、電子透かしの追記の考え方を示し、図7(1)は時分割方式によって、図7(2)は領域分割方式によって制作時属性情報に放送時属性情報を追記する形で属性情報を形成し、埋め込む方法を示す。時分割方式によってあるいは領域分割方式によって埋め込むこと自体は公知である。
【0062】
図7(1)は、時分割方式、すなわちフレームを分割する方式である。フレームが6フレームから構成され、1フレームから6フレームが時間軸方向に並んでいる時に、
・奇数フレームは制作時の属性情報を埋め込み
・偶数フレームは放送時の属性情報を埋め込み
または
・1〜5フレームは制作時の属性情報を埋め込み
・6〜10フレームは放送時の属性情報を埋め込み
・以降、5フレームずつ繰り返して埋め込む
関係主体の増加により、二分割以上も可能とする。
【0063】
図7(2)は、領域分割方式、すなわちフレーム内領域分割する方式である。
・フレームの上半分に制作時の属性情報を埋め込み
・フレームの下半分に放送時の属性情報を埋め込み
上記を全フレームに適用する。
関係主体の増加により、二分割以上も可能である。
【0064】
図8は、他の電子透かしの追記の考え方を示し、図8(3)は、周波数分割方式(空間周波数の分割)によって、図8(4)は、輝度/色分割方式によって制作時属性情報に放送時属性情報を追記する形で属性情報を形成し、埋め込む方法を示す。これらの方式は、埋め込み方法自体を示すものとしては公知である。
【0065】
図8(3)に示す方法は次の通りである。
・ウェーブレット変換やDCT変換などにより、透かし情報を埋め込むための、画面全体
を構成する空間周波数領域を変えることによって同一フレーム内に追記
・関係主体の増加により、二分割以上も可能とする
【0066】
図8(4)に示す方法は次の通りである。
・一般的に電子透かし技術はピクセル毎の輝度成分に情報を埋め込むが、輝度とは独立し
た色成分に、電子透かしを追記
・原理上、二分割以上は不可である
・但し、(1)または(2)との併用で二分割以上も可能とする
このように、制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれたテレビ放送情報を受信する受信手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が受信され、受信したテレビ放送情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出する属性情報抽出手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が抽出され、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時属性情報を含めた放送形態情報を取得する放送形態情報取得手段によって、放送時の放送時属性情報を含めた放送形態情報が取得される。
【0067】
図11は、制作時と放送時にそれぞれ埋め込んだ電子透かし(属性情報)の比較検証によって同一性判定(検証)を行う方法を示す。
図11に示すように、制作時の属性情報および放送時の属性情報が、制作時の属性情報に放送時の属性情報が追記する形で埋め込まれ、TV放送される。TV放送されたコンテンツからそれぞれの電子透かしを利用して制作時属性情報および放送時属性情報が抽出される。
【0068】
抽出された制作時の属性情報と放送時の属性情報が比較され、放送の同一性が判定、すなわち検証される。このように、制作したコンテンツと放送されたコンテンツの比較(同一性検証)によって、正しい内容でコンテンツが放送されたかを第三者でする放送検証機関が機械的に判別することができる。この場合に、制作時の属性情報に放送時の属性情報を追加する形での埋め込み方法の採用によって両コンテンツの機械的な同一性検証が可能となる。
【0069】
属性情報がコンテンツと切り離されている場合、あるいは制作時の属性情報、放送時の属性情報のいずれかで同一性検証しようとしても人手が必要となって同一性検証を機械的に簡便に行うことができない。
【0070】
図9に示す方法は、例えば次に示すような場合に有効に採用される。
例1)その時間、A社のCMを流すべきところ、CMバンクシステムの登録を誤り、B社
のCMを流してしまったことを、放送検証機関が判定可能。
例2)その時間、ドラマの3話を流すべきところ、番組バンクシステムの登録を誤り、ド
ラマの4話を先に放送してしまったことを、放送検証機関が判定可能。
【0071】
図10は、制作時と放送時に、それぞれ埋め込んだ電子透かし(属性情報)を用いて不正配信(正当な配信を含む)との比較検討によって同一性判定(検証)を行う方法を示す。
【0072】
制作時属性情報および放送時属性情報が抽出されるのは図9に示す方法と同様である。図10に示す場合、更に不正配信によって、あるいは正当な配信による配信情報が受信装置61によって取得される。図では不正配信情報の例を示す。このようにして取得された各種情報の各種の比較が可能になる。例えば、制作時の属性情報および放送時の属性情報と不正配信情報との比較であり、放送時の属性情報と不正配信情報との比較であり、あるいは制作時の属性情報と不正配信情報との比較である。配信に、放送による配信を含めることによって更に比較の幅が広がる。このように、本実施例によれば、汎用性のある比較方法を提供することができる。
【0073】
図15に示す方法は、例えば次に示すような場合に有効に採用される。
例1)あるテレビ局の人気番組が、インターネット上の動画配信サイトに不正投稿され
ていることを、放送検証機関が判定可能。
【0074】
また、本実施例によれば、図9に示す比較方法と図10に示す比較方法を併用するようにして更に汎用性を持たせることができる。
【0075】
図11は、放送検証結果報告の1例を示す。先に説明したように、制作時/放送時属性情報抽出・解析装置52によって形成される放送形態情報取得手段によって制作時および放送時のコンテンツIDが一致すると判定されたコンテンツ情報が取得されると、放送番組、CM確認報告書56によって放送検証結果報告書が作成される。
【0076】
この放送結果は、図9に示すように、画面イメージとして表示され、その後報告書の形で出力される。画面には、放送受信ステータス、受信中の映画、番組/CM検出ステータスおよび検出履歴一覧が表示される。
【0077】
検出履歴一覧には、放送時の放送情報としての日付、開始、終了、種別、内容が示され、更にコンテンツについての検証結果が示され、内容にはコンテンツIDが示され、検証にはコンテンツ同一性検証結果が OK or NG の記号で示される。
「検索」に触れることによってスポンサー毎のCM情報に絞込みが可能とされ、「確認結果」に触れることによって放送確認報告書が出力可能とされている。
【0078】
図12は、CMについての放送確認報告書の1例を示す。この放送確認報告書はスポンサー毎に作成される。
放送確認報告書も画面イメージとして表示される。放送確認報告画面は、直ちに放送確認書とすることができる。
【0079】
画面には、放送時の放送情報としての放送事業者、放送日、放送時間、CM秒数、10桁CMコード、CM素材の内容(CMの内容)が示され、更にコンテンツについての内容検証結果が表示される。
CM素材の内容は10桁のCMコードが示す商品の表示であり、内容検証結果は同一性検証結果に対応して OK or NG が表示される。
【0080】
以上のように、放送検証情報取得手段は、CMの放送確認に際して放送時情報として放送事業者、放送日、CM秒数、10桁CMコード、CM素材の内容の各項目を含め、同一性検証結果を示す内容検証項目を含めて画面表示もしくは放送確認報告書を作成することを行う。ただし、CMコードは10桁に限定されない。
【0081】
図12に示す放送確認報告書には、放送番組中のCMが挿入される位置を示す枠区分(タイム・PT・SBの3パターンがあり、よく知られている)およびタイムランク区分が表示されるようにしてもよい。タイムランク区分は、放送広告料金の基準のための時間区分を示す。これらの内容を表示するには、予めデータベースにCMについての枠区分およびタイムランク区分を格納しておいて、検出履歴一覧に対応して区分していくことになる。
【0082】
図13は、放送番組についての放送確認報告書の1例を示す。この放送確認報告書は、例えばスポンサー毎に作成される。
放送確認報告書も画面イメージとして表示される。
【0083】
画面には、放送時の放送情報としての放送事業者、放送日、放送時間、コンテンツの内容としての番組分数、番組IDおよび番組の内容が示され、更にコンテンツについての内容検証結果(内容検証)が表示される。
【0084】
図14は、本発明の実施例のフローチャートを示す。
図14においてフローチャートは、(1)番組/CM制作時フローチャート、(2)番号/CM放送時フローチャートおよび(3)放送検証時のフローチャートからなる。
(1)番組/CM制作時フローチャートにおいて、対応カメラの撮影(録画)ボタンを押
下げ(S11)る。この時埋め込み情報を動的に生成し(S12)、リアルタイム
動画電子透かし埋め込み処理(S13)によって制作時属性情報を電子透かしで埋
め込む。撮影した素材を編集、番組またはCMを保存する(S15)。
(2)番組/CM放送時のフローチャートにおいて、番組/CMバンクに番組またはCM
を登録する(S21)。番組/CMバンクから番組またはCMの送出を開始する
(S22)。この時に、埋め込み情報を動的に生成し(S23)、制作時埋め込み
情報に、放送時埋め込み情報の追記を行う形で、リアルタイム動画電子透かし埋め
込み処理によって放送時埋め込み情報を制作時埋め込み情報にコンテンツである動
画に埋め込む(S24)。
放送形式に合わせてエンコードして(S25)、エンコードされた番組またはCM
を放送する(S26)。
(3)放送検証時のフローチャートにおいて、放送されている番組またはCMを受信する
(S31)。リアルタイム動画電子透かし抽出処理を行い(S32)、制作時、放
送時の属性情報を取得し(S33)、制作時、放送時の属性情報を比較検証するこ
とによってコンテンツIDの一致性を判定し(S34)、放送確認情報の蓄積を行
う(S35)。蓄積された放送確認情報から番組・CM確認報告書の作成を行う
(S36)。
【0085】
本発明の実施例によれば、
制作時電子透かし埋め込み手段によって、制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込み、
放送番組生成手段によって、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについてテレビ放送番組を生成し、
放送時電子透かし埋め込み手段によって、生成された放送番組のテレビ放送時に、放送チャンネル、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込み、
受信手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれたテレビ放送情報を受信し、
属性情報抽出手段によって、受信したテレビ放送情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出し、
放送形態情報取得手段によって、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時属性情報を含めた放送形態情報を取得することによって、次のようなメリットが取得される。
【0086】
◆スポンサーに関するメリット
・実際に放送されたCMの放送状況に応じて、正確なスポンサー料の支払いが可能
◆テレビ局に関するメリット
・正確かつ迅速なCMの放送確認手段により正当な情報をスポンサーに提供可能
・番組の不正な二次利用を確認可能
・リアルタイム透かし埋め込みにより、生放送での透かし埋め込みにも対応
・放送・インターネット等の形態によらず、同一方式で対応可能
・CM確認と番組保護を、同一技術で同時に解決可能
◆放送検証機関に関するメリット
・チェックを自動化でき、効率的な放送確認を行うことが可能
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施例の全体システム構成を示す図。
【図2】本発明の実施例の構成をブロックで示す図。
【図3】10桁のコードの例でCMを示す図。
【図4】制作時属性情報および放送属性情報の構成を示す図。
【図5】制作時属性情報のID管理テーブルを示す図。
【図6】放送時属性情報のID管理テーブルを示す図。
【図7】制作時属性情報に放送時属性情報を追記する方法を示す図。
【図8】制作時属性情報に放送時属性情報を追記する他の方法を示す図。
【図9】比較検証の例を示す図。
【図10】比較検証の他の例を示す図。
【図11】放送検証結果報告の例を示す図。
【図12】放送検証結果報告の他の例を示す図。
【図13】放送検証結果報告の他の例を示す図。
【図14】本発明の実施例のフローチャートを示す図。
【符号の説明】
【0088】
11…制作会社、12…テレビ局、13…放送検証機関、14…視聴者、15…リアルタイム動画電子透かし埋め込み機能付きTVカメラ、16…放送番組、CM、18…番組/CMバンクシステム、19…リアルタイム動画電子透かし埋め込みシステム、20…リアルタイムエンコーダー、21…放送送信システム、23…放送受信システム、24…リアルタイム動画電子透かし抽出・解析システム、25…保存システム、26…番組・CM確認報告書作成システム、31…カメラ、32…制作時属性情報生成装置、33…制作時属性情報生成装置、34…リアルタイム動画透かし埋め込み装置、41…番組バンクシステム、42…CMバンクシステム、43…放送時属性情報埋め込み装置、44…放送時属性情報生成装置、45…リアルタイム埋め込み(追記)装置、47…送出装置、51…放送受信装置、52…制作時/放送時属性情報抽出・解析装置、53…リアルタイム電子透かし抽出装置、54…埋め込み解析装置、56…番組・CM確認報告書作成装置、100…テレビ放送監視システム(放送配信監視システム)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制作されたコンテンツに電子透かしを埋め込み、該コンテンツについての放送配信出力を受信して電子透かしを検出し、該電子透かしから得られた情報に基づいてテレビ放送監視を行う放送配信監視システムにおいて、
制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込む制作時属性情報埋め込み手段と、
電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成する放送番組生成手段と、
生成された放送番組の放送配信時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込む放送時電子透かし埋め込み手段と、
制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた放送配信情報受信する受信手段と、
受信した放送配信情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出する属性情報抽出手段と、
抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果情報を取得する放送検証情報取得手段と、
を備えて構成されることを特徴とする放送配信監視システム。
【請求項2】
請求項1において、前記制作されたコンテンツはテレビコマーシャル(CM)または放送番組であって、該テレビコマーシャルまたは番組に制作時属性情報が電子透かしで埋め込まれ、かつ該テレビコマーシャルまたは番組に放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込まれることを特徴とする放送配信監視システム。
【請求項3】
請求項1または2において、放送時属性情報を制作時属性情報に追記する形は、コンテンツを構成する画像フレームを分割した時分割方式で、コンテンツを構成する画像フレームをフレーム内領域分割した領域分割方式で、周波数分割方式で、輝度/色分割方式で追記されることを特徴とする放送配信監視システム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかにおいて、前記放送形態情報取得手段によって取得された前記制作されたコンテンツについて、放送形態情報に基づいて、該CMについての放送チャンネル、放送日、放送時間、CM秒数、コンテンツとしての動画の内容である広告CM素材の内容およびコンテンツ一致性を示す検討結果を表示するCM放送確認書作成手段とを備えることを特徴とする放送配信監視システム。
【請求項5】
制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込む制作時属性情報埋め込み手段と、
電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成する放送番組生成手段と、
生成された放送番組の放送配信時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込む放送時電子透かし埋め込み手段と、を備えた放送配信監視システムの放送検証情報取得装置において、
制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた放送配信情報受信する受信手段と、
受信した放送配信情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出する属性情報抽出手段と、
抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果情報を取得する放送検証情報取得手段と、
を備えて構成されることを特徴とする放送配信監視システムの放送検証情報取得装置。
【請求項6】
請求項5において、前記放送検証情報取得手段は、CMの放送確認に際して放送時情報として放送事業者、放送日、CM秒数、CMコード、CM素材の内容の各項目を含め、同一性検証結果を示す内容検証項目を含めて画面表示もしくは放送確認報告書を作成することを特徴とする放送配信監視システムの放送検証情報取得装置。
【請求項7】
制作されたコンテンツに電子透かしを埋め込み、該コンテンツについての放送配信出力を受信して電子透かしを検出し、該電子透かしから得られた情報に基づいて放送配信監視を行う放送配信監視システムを使用した放送監視方法において、
制作時属性情報埋め込み手段によって、制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込み、
放送番組生成手段によって、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成し、
放送時電子透かし埋め込み手段によって、生成された放送番組の放送配信時に、放送チャンネル、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込み、
受信手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれたテレビ放送情報を受信し、
属性情報抽出手段によって、受信したテレビ放送情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出し、
放送検証情報取得手段によって、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果を取得する
ことを特徴とする放送配信監視方法。
【請求項8】
制作時属性情報埋め込み手段によって、制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込み、
放送番組生成手段によって、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成し、
放送時電子透かし埋め込み手段によって、生成された放送番組の放送配信時に、放送チャンネル、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込み、を備えた放送配信監視方法における放送情報取得方法において、
受信手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた放送配信情報受信し、
属性情報抽出手段によって、受信した放送配信情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出し、
放送検証情報取得手段によって、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果を取得する
ことを特徴とする放送配信監視方法における放送配信情報取得方法。
【請求項9】
請求項8において、前記放送検証情報取得手段によって、CMの放送確認に際して放送時情報として放送事業者、放送日、CM秒数、CMコード、CM素材の内容の各項目を含め、同一性検証結果を示す内容検証項目を含めて画面表示もしくは放送確認報告書が作成されることを特徴とする放送配信監視方法における放送配信情報取得方法。
【請求項1】
制作されたコンテンツに電子透かしを埋め込み、該コンテンツについての放送配信出力を受信して電子透かしを検出し、該電子透かしから得られた情報に基づいてテレビ放送監視を行う放送配信監視システムにおいて、
制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込む制作時属性情報埋め込み手段と、
電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成する放送番組生成手段と、
生成された放送番組の放送配信時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込む放送時電子透かし埋め込み手段と、
制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた放送配信情報受信する受信手段と、
受信した放送配信情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出する属性情報抽出手段と、
抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果情報を取得する放送検証情報取得手段と、
を備えて構成されることを特徴とする放送配信監視システム。
【請求項2】
請求項1において、前記制作されたコンテンツはテレビコマーシャル(CM)または放送番組であって、該テレビコマーシャルまたは番組に制作時属性情報が電子透かしで埋め込まれ、かつ該テレビコマーシャルまたは番組に放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込まれることを特徴とする放送配信監視システム。
【請求項3】
請求項1または2において、放送時属性情報を制作時属性情報に追記する形は、コンテンツを構成する画像フレームを分割した時分割方式で、コンテンツを構成する画像フレームをフレーム内領域分割した領域分割方式で、周波数分割方式で、輝度/色分割方式で追記されることを特徴とする放送配信監視システム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかにおいて、前記放送形態情報取得手段によって取得された前記制作されたコンテンツについて、放送形態情報に基づいて、該CMについての放送チャンネル、放送日、放送時間、CM秒数、コンテンツとしての動画の内容である広告CM素材の内容およびコンテンツ一致性を示す検討結果を表示するCM放送確認書作成手段とを備えることを特徴とする放送配信監視システム。
【請求項5】
制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込む制作時属性情報埋め込み手段と、
電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成する放送番組生成手段と、
生成された放送番組の放送配信時に、放送局、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込む放送時電子透かし埋め込み手段と、を備えた放送配信監視システムの放送検証情報取得装置において、
制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた放送配信情報受信する受信手段と、
受信した放送配信情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出する属性情報抽出手段と、
抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果情報を取得する放送検証情報取得手段と、
を備えて構成されることを特徴とする放送配信監視システムの放送検証情報取得装置。
【請求項6】
請求項5において、前記放送検証情報取得手段は、CMの放送確認に際して放送時情報として放送事業者、放送日、CM秒数、CMコード、CM素材の内容の各項目を含め、同一性検証結果を示す内容検証項目を含めて画面表示もしくは放送確認報告書を作成することを特徴とする放送配信監視システムの放送検証情報取得装置。
【請求項7】
制作されたコンテンツに電子透かしを埋め込み、該コンテンツについての放送配信出力を受信して電子透かしを検出し、該電子透かしから得られた情報に基づいて放送配信監視を行う放送配信監視システムを使用した放送監視方法において、
制作時属性情報埋め込み手段によって、制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込み、
放送番組生成手段によって、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成し、
放送時電子透かし埋め込み手段によって、生成された放送番組の放送配信時に、放送チャンネル、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込み、
受信手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれたテレビ放送情報を受信し、
属性情報抽出手段によって、受信したテレビ放送情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出し、
放送検証情報取得手段によって、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果を取得する
ことを特徴とする放送配信監視方法。
【請求項8】
制作時属性情報埋め込み手段によって、制作されたコンテンツにコンテンツのIDもしくはコンテンツのIDおよびスポンサーを示す制作時属性情報を電子透かしで埋め込み、
放送番組生成手段によって、電子透かしで埋め込まれた制作時属性情報を備えた前記コンテンツについて放送配信番組を生成し、
放送時電子透かし埋め込み手段によって、生成された放送番組の放送配信時に、放送チャンネル、放送日、放送時刻、放送時間およびコンテンツIDを含めた放送時属性情報が電子透かしで、電子透かして埋め込まれた制作時属性情報に追記する形で埋め込み、を備えた放送配信監視方法における放送情報取得方法において、
受信手段によって、制作時属性情報および放送時属性情報が電子透かしで埋め込まれた放送配信情報受信し、
属性情報抽出手段によって、受信した放送配信情報から電子透かしを抽出して制作時属性情報および放送時属性情報を抽出し、
放送検証情報取得手段によって、抽出された制作時属性情報および放送時属性情報から制作時および放送時のコンテンツIDが一致したコンテンツについての放送時の放送時情報を含めたコンテンツ一致検証結果を取得する
ことを特徴とする放送配信監視方法における放送配信情報取得方法。
【請求項9】
請求項8において、前記放送検証情報取得手段によって、CMの放送確認に際して放送時情報として放送事業者、放送日、CM秒数、CMコード、CM素材の内容の各項目を含め、同一性検証結果を示す内容検証項目を含めて画面表示もしくは放送確認報告書が作成されることを特徴とする放送配信監視方法における放送配信情報取得方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
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【図4】
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【図11】
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【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−77164(P2009−77164A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−244318(P2007−244318)
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(596127554)日立公共システムエンジニアリング株式会社 (30)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(596127554)日立公共システムエンジニアリング株式会社 (30)
【Fターム(参考)】
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