説明

新規なアリール含有5−アシルインドリノン、その製法及びその医薬品としての使用

本発明は、下記一般式(I)のアリール含有5-アシルインドリノン
【化1】


(式中、R1〜R3は、請求項1〜7の定義どおりである)、その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及び塩に関し、これらはすべて有益な薬理学的特性、特にタンパク質キナーゼに対する阻害効果、特にグリコーゲンシンターゼキナーゼ(GSK-3)の活性に対する阻害効果を有する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、有益な薬理学的特性、例えばタンパク質キナーゼに対する阻害効果、特にグリコーゲン-シンターゼ-キナーゼ(GSK-3)の活性に対する阻害効果を有する下記一般式の新規な、アリール含有5-アシルインドリノン、その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及びその塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩、その製法、そのGSK-3活性の変化に関連する病気又は状態、特にI型及びII型糖尿病、糖尿病関連障害、例えば糖尿病性ニューロパシー、変性神経疾患、例えばアルツハイマー病、脳卒中、神経外傷性損傷、双極性障害の予防又は治療のための使用、下記一般式(I)の化合物を含有する医薬組成物又はその生理学的に許容しうる塩及びその調製方法に関する。
【0002】
【化1】

【0003】
上式I中、
1は、直鎖若しくは分岐C1-5-アルキル基(該水素原子を全体的若しくは部分的にフッ素原子と置き換えてよい)、又は
アリール基(任意に、フッ素、塩素若しくは臭素原子で置換されていてもよく、
アリール基は、フェニル若しくはナフチル基を意味する)を表し、
2は、C1-7-アルキル若しくはC3-7-シクロアルキル基、
群N、S及びOから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5若しくは6員ヘテロアリール基(任意に、1若しくは2個のフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子又は1若しくは2個のニトロ、シアノ、アミノ、C1-3-アルキル若しくはC1-3-アルコキシ基で置換されていてもよく、前記ヘテロ原子と置換基は両方とも同一又は異なってよい)、
2個の隣接炭素原子が一緒にメチレンジオキシ、エチレンジオキシ若しくはジフルオロメチレンジオキシ基を介して連結されているフェニル基、
別のフェニル環、又は群N、S及びOから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5若しくは6員ヘテロ芳香族環(該ヘテロ原子は同一又は異なってよい)が環付加している
フェニル基(該二環式基は、1若しくは2個のフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子又は1若しくは2個のニトロ、シアノ、アミノ、C1-3-アルキル若しくはC1-3-アルコキシ基で置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なってよい)、又は
1〜3個のフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、又は1〜3個のC1-3-アルキル、ニトロ、シアノ、アミノ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ、C1-3-アルキル-カルボニルアミノ、フェニルカルボニルアミノ、C1-3-アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、トリフルオロメチル、C1-3アルキルスルホニル、カルボキシ、C1-3-アルコキシ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルコキシ-カルボニル、C1-3-アルキルアミノカルボニル、ヒドロキシカルボニル-C1-3-アルキル-アミノカルボニル、C1-3-アルコキシカルボニル-C1-3-アルキル-アミノカルボニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキルアミノカルボニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-カルボニル-C1-3-アルコキシ、C1-3-アルキル-アミノ-カルボニル-C1-3-アルコキシ、カルボキシ-C1-3-アルコキシ、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル-C1-3-アルコキシ、カルボキシ-C1-3-アルキル、C1-3-アルコキシ-カルボニル-C1-3-アルキル、C1-3-アルコキシ-カルボニルアミノ-C1-3-アルキル、アミノ-C1-3-アルキル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキル-カルボニルアミノ-C1-3-アルキル、フタルイミド、ピロリル又はモノ-若しくはジ-(C1-3-アルキル)-ピロリル基で置換されていてもよいフェニル基(該置換基は同一又は異なる)を表し、かつ
3は、前記定義どおりのフェニル、ナフチル若しくはヘテロアリール基(
フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、
シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、C1-3-アルコキシ、C1-3-アルコキシカルボニル若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルコキシ基、
1-3-アルキル基(ヒドロキシカルボニル、C1-3-アルコキシ-カルボニル若しくはヘテロアリール基で置換されていてもよい)、
3〜7員シクロアルキレンイミノ基で置換されているC1-3-アルキル基(該シクロアルキレンイミノ基に2個の隣接炭素原子を介してベンゼン環が縮合していてもよい)、
アミノ-C1-3-アルキル基(該窒素原子のところで1若しくは2個のC1-3-アルキル、フェニル-C1-3-アルキル若しくはC1-4-アルコキシ-カルボニル基にて置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なる)、
1-3-アルキル-カルボニル-アミノ基(該窒素原子のところでC1-3-アルキル基、又はジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で末端置換されているC2-3-アルキル基にて置換されていてもよく、該アルキル部分内でジ-(C1-3-アルキル)-アミノ、ピペラジニル若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル基にて置換されていてもよい)、
2-3-アルキル-アミノカルボニル基(該アルキル部分内でジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基にて置換されており、該窒素原子のところでさらにC1-3-アルキル基にて置換されていてもよい)、
又はヘテロアリール基で一置換、二置換若しくは三置換されていてもよい)
を表し、
このとき前記置換基は同一又は異なってよく、
さらに上記アルキル基は直鎖又は分岐していてよい、化合物、
その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及び塩である。
【0004】
特に指定しない限り、5員ヘテロアリール基は、好ましくはフラニル、チオフェニル、ピロリル、ピラゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、トリアゾリル又はチアジアゾリル基を意味し、6員ヘテロアリール基は、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル又はピラジニル基を意味する。
アリール基とは、特に指定しない限り、フェニル又はナフチル基の意であり;フェニル基が好ましい。
一般式Iの特に好ましい化合物は、式中、
2及びR3が前記定義どおりであり、かつ
1がメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ペンチル、トリフルオロメチル又はフェニル基を表す、化合物、
その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及びその塩である。
【0005】
一般式Iの特に好ましい化合物は、式中、
1がメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ペンチル又はフェニル基を表し、
2が、C1-7-アルキル基、
2個の隣接炭素原子が一緒にメチレンジオキシ、エチレンジオキシ若しくはジフルオロメチレンジオキシ基を介して連結されているフェニル基、又は
1若しくは2個のフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子又は1若しくは2個のC1-3-アルキル、ニトロ、シアノ、アミノ、C1-3-アルキルカルボニルアミノ、フェニルカルボニルアミノ、C1-3-アルキルスルホニルアミノ、トリフルオロメチル、カルボキシ、C1-3-アルコキシ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルコキシ-カルボニル、C1-3-アルキルアミノカルボニル、ヒドロキシカルボニル-C1-3-アルキル-アミノカルボニル、C1-3-アルコキシカルボニル-C1-3-アルキル-アミノカルボニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキルアミノカルボニル、カルボキシ-C1-3-アルキル、C1-3-アルコキシ-カルボニル-C1-3-アルキル、アミノ-C1-3-アルキル若しくはC1-3-アルキル-カルボニルアミノ-C1-3-アルキル基で置換されていてもよいフェニル基(該置換基は同一又は異なる)を表し、かつ
3がフェニル基(このフェニル基は、
フッ素、塩素若しくは臭素原子、
シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、C1-3-アルコキシ、C1-3-アルコキシカルボニル若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルコキシ基、
1-3-アルキル基(ヒドロキシカルボニル、C1-3-アルコキシ-カルボニル若しくはイミダゾリル基で置換されていてもよい)、
3〜7員シクロアルキレンイミノ基で置換されているC1-3-アルキル基(該シクロアルキレンイミノ基に2個の隣接炭素原子を介してベンゼン環が縮合していてもよい)、
アミノ-C1-3-アルキル基(該窒素原子のところで1若しくは2個のC1-3-アルキル、ベンジル若しくはC1-4-アルコキシ-カルボニル基にて置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なる)、
1-3-アルキル-カルボニル-アミノ基(該窒素原子のところでC1-3-アルキル基、又はジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で末端置換されているC2-3-アルキル基にて置換されていてもよく、該アルキル部分内でジ-(C1-3-アルキル)-アミノ、ピペラジニル若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル基にて置換されていてもよい)、
2-3-アルキル-アミノカルボニル基(該アルキル部分内でジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されており、該窒素原子のところでさらにC1-3-アルキル基にて置換されていてもよい)、
又はイミダゾリル基で一置換若しくは二置換されていてもよい)を表し、
このとき前記置換基は同一又は異なってよい、化合物であり、
特に好ましくは、式中、
1がメチル基を表し、
2が、エチル、プロピル、ブチル若しくはペンチル基、
2個の炭素原子が一緒にメチレンジオキシ、エチレンジオキシ若しくはジフルオロメチレンジオキシ基を介して連結されているフェニル基、又は
1若しくは2個のフッ素、塩素、臭素原子又は1若しくは2個のC1-3-アルキル、シアノ、C1-3-アルコキシ、カルボキシ-C1-3-アルキル、C1-3-アルコキシ-カルボニル-C1-3-アルキル、アミノ-C1-3-アルキル若しくはC1-3-アルキル-カルボニルアミノ-C1-3-アルキル基で置換されていてもよいフェニル基(該置換基は同一又は異なる)を表し、かつ
3が、フェニル基(このフェニル基は、
フッ素、塩素若しくは臭素原子、
シアノ、カルボキシ、C1-3-アルコキシ若しくはC1-3-アルコキシカルボニル基、
1-3-アルキル基(ヒドロキシカルボニル若しくはC1-3-アルコキシ-カルボニル基で置換されていてもよい)、
3〜7員シクロアルキレンイミノ基で置換されているC1-3-アルキル基、
アミノ-C1-3-アルキル基(該窒素原子のところで1若しくは2個のC1-3-アルキル若しくはC1-4-アルコキシ-カルボニル基にて置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なる)、
1-3-アルキル-カルボニル-アミノ基(該窒素原子のところでC1-3-アルキル基、又はジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で末端置換されているC2-3-アルキル基にて置換されていてもよく、該アルキル部分内でジ-(C1-3-アルキル)-アミノ若しくは4-(メチル)-ピペラジン-1-イル基にて置換されていてもよい)、
又はC2-3-アルキル-アミノカルボニル基(該アルキル部分内でジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基にて末端置換されており、該窒素原子のところでさらにC1-3-アルキル基にて置換されていてもよい)で一置換されていてもよく、
或いはヒドロキシ及びジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキル基で二置換されていてもよい)を表し、
このとき該置換基は同一又は異なってよく、
さらに上記アルキル基は直鎖又は分岐していてよい、当該化合物、
その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及びその塩である。
【0006】
一般式Iの最も特に好ましい化合物は、式中、
1がメチル基を表し、
2が、2個の隣接炭素原子が一緒にメチレンジオキシ若しくはエチレンジオキシ基を介して連結されているフェニル基、又は
1若しくは2個のメトキシ基で置換されていてもよいフェニル基を表し、かつ
3が、フェニル基(このフェニル基は、
シアノ基又は
アミノ-C1-3-アルキル基(該窒素原子のところで1若しくは2個のC1-3-アルキル基にて置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なってよい)で置換されている)を表し、 このとき上記アルキル基は直鎖又は分岐していてよい、化合物、
その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及びその塩である。
【0007】
特に一般式Iの以下の化合物、並びにその互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及びその塩を挙げることができる。
(a) 5-アセチル-3-{[4-(ジエチルアミノメチル)-フェニルアミノ]-フェニル-メチリデン}-2-インドリノン
【化2】

【0008】
(b) 5-アセチル-3-{[4-(ジメチルアミノ-メチル)-フェニルアミノ]-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)-メチリデン}-2-インドリノン
【化3】

【0009】
(c) 5-アセチル-3-{[4-(ジメチルアミノメチル)-フェニルアミノ]-(3-メトキシ-フェニル)-メチリデン}-2-インドリノン
【化4】

【0010】
(d) 5-アセチル-3-{[4-(ジメチルアミノメチル)-フェニルアミノ]-(3,5-ジメトキシ-フェニル)-メチリデン}-2-インドリノン
【化5】

【0011】
(e) 5-アセチル-3-[(4-シアノ-フェニルアミノ)-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)-メチリデン]-2-インドリノン
【化6】

【0012】
(f) 5-アセチル-3-{[4-(エチルアミノメチル)-フェニルアミノ]-フェニル-メチリデン}-2-インドリノン
【化7】

【0013】
(g) 5-アセチル-3-[1-(4-(ジメチルアミノメチル)-フェニルアミノ)-ブチリデン)-2-インドリノン
【化8】

【0014】
(h) 5-アセチル-3-[1-(4-(ジメチルアミノメチル)-フェニルアミノ)-プロピリデン)-2-インドリノン
【化9】

【0015】
本発明により、一般式Iの化合物はそれ自体既知の方法、例えば以下の方法によって得られる。
a)下記一般式
【化10】

【0016】
(式中、R1及びR2は前記定義どおりであり、
18は、水素原子、又は該ラクタム基の窒素原子の保護基を表し、かつ
Zは、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルスルホニル、アルキル-アリールスルホニル、トリアルキルシリルオキシ又はアリール-アルコキシ基のような脱離基、例えば、塩素若しくは臭素原子、メトキシ、エトキシ、メタンスルホニル、トルエンスルホニル、トリメチルシリルオキシ又はベンジルオキシ基を表す)の化合物を下記一般式
3-NH2 (III)
(式中、R3は前記定義どおりである)のアミンと反応させ、
このとき基R2及び/又はR3に任意に含まれうるいずれのヒドロキシ、アミノ若しくはイミノ基も一時的に適切な保護基で保護されていてもよく;
かつ必要な場合、引き続き、該ラクタム若しくはイミノ基の窒素原子のために用いたいずれの保護基も分解する。
【0017】
ラクタム基の窒素原子の保護基は、例えば、アセチル、ベンゾイル、エトキシカルボニル、tert.ブチルオキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニル基でよく、かつ
反応は、便宜上、ジメチルホルムアミド、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、塩化メチレン又はその混合物のような溶媒中、任意に、トリエチルアミン、N-エチル-ジイソプロピルアミン又は炭酸水素ナトリウムのような不活性な塩基の存在下、20〜175℃の温度で行われ、用いたいずれの保護基も同時に分解されうる。
一般式IIの化合物中のZがハロゲン原子を意味する場合、反応は、好ましくは不活性な塩基の存在下、20〜120℃の温度で行われる。
一般式IIの化合物中のZがヒドロキシ、アルコキシ又はアリールアルコキシ基を意味する場合、反応は、好ましくは20〜200℃の温度で行われる。
いずれかの保護基を引き続き分解しなければならない場合、好都合には、水性又はアルコール性溶媒中、例えばメタノール/水、エタノール/水、イソプロパノール/水、テトラヒドロフラン/水、ジオキサン/水、ジメチルホルムアミド/水、メタノール又はエタノール中、アルカリ金属塩基、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの存在下、0〜100℃の温度、好ましくは10〜50℃の温度で加水分解的に行うか、
或いは有利には、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド及びその混合物のような溶媒中、又は使用するアミンを過剰に用いて、0〜100℃の温度、好ましくは10〜50℃の温度で、アンモニア、ブチルアミン、ジメチルアミン又はピペリジンのような有機塩基によるトランスアミド化によって行う。
【0018】
b)アミノカルボニル基を含む式Iの化合物を調製するため:カルボキシ基を含む化合物を対応するアミンと反応させて対応するアミノカルボニル化合物を生成し;
c)カルボニルアミノ基を含む式Iの化合物を調製するため:アミノ基を含む化合物を対応する酸塩化物と反応させてカルボニルアミノ化合物を生成し;
d)アミノメチル基を含む式Iの化合物を調製するため:シアノ基を含む化合物を水素化して対応するアミノメチル誘導体を生成し;
e)アミノ基を含む式Iの化合物を調製するため:ニトロ基を含む化合物を還元する。 次に、反応中任意に用いたいずれの保護基も分解し、及び/又は
このようにして得られた一般式Iの化合物をそのエナンチオマー及び/又はジアステレオマーに分割し、及び/又は
このようにして得られた式Iの化合物をその塩、特に医薬用途のため、無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩に変換することができる。
さらに、得られた一般式Iの化合物を、上述したように、そのエナンチオマー及び/又はジアステレオマーに分割することができる。従って、例えば、シス/トランス混合物をそのシス異性体とトランス異性体に分割することができ、かつ少なくとも1個の光学的に活性な炭素原子を有する化合物は、そのエナンチオマーに分離することができる。
【0019】
従って、例えば、得られたシス/トランス混合物をクロマトグラフィーでそのシス異性体及びトランス異性体に分割することができ、得られたラセミ体として存在する一般式Iの化合物は、それ自体既知の方法(Allinger N. L. and Eliel E. L. in "Topics in Stereochemistry", Vol. 6, Wiley Interscience, 1971参照)でその光学対掌体に分離することができ、少なくとも2個の不斉炭素原子を有する一般式Iの化合物は、それ自体既知の方法、例えばクロマトグラフィー及び/又は分別再結晶法を用いて、その物理的-化学的差異に基づいてそのジアステレオマーに分割することができ、さらにこれら化合物がラセミ形態で得られる場合、それらを引き続き上述したようにエナンチオマーに分割することができる。
エナンチオマーは、好ましくはキラル相上のカラム分離により、又は光学的に活性な溶媒からの再結晶によって、又はラセミ化合物と塩若しくは誘導体(例えばエステル若しくはアミド)を形成する光学的に活性な物質、特に酸及びその活性化誘導体若しくはアルコールと反応させ、このようにして得られた塩若しくは誘導体のジアステレオマー混合物を例えばその溶解度の差異に基づいて分離する(同時に、適切な薬剤の作用によって、純粋なジアステレオマー塩若しくは誘導体からフリーな対掌体が遊離されうる)ことによって、分離される。常用の光学的に活性な酸は、例えば、D-及びL-型の酒石酸若しくはジベンゾイル酒石酸、ジ-o-トリル酒石酸、リンゴ酸、マンデル酸、樟脳スルホン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸又はキナ酸である。光学的に活性なアルコールは、例えば(+)-若しくは(-)-メントールでよく、アミド中の光学的に活性なアシル基は、例えば、(+)-若しくは(-)-メンチルオキシカルボニルでよい。
【0020】
さらに、式Iの化合物をその塩、特に医薬用途のため、無機若しくは有機酸との生理学的に許容しうる塩に変換することができる。この目的のために使用しうる酸として、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、リン酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、酒石酸又はマレイン酸が挙げられる。
さらに、式Iの新規化合物がカルボキシ基を含む場合、所望により、引き続き無機若しくは有機塩基とのその塩、特に医薬用途のためその生理学的に許容しうる塩に変換することができる。この目的に好適な塩基として、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、シクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンが挙げられる。
出発原料として使用する一般式II〜IIIの化合物は文献公知であり、或いは文献公知の方法で得られる(実施例I〜VII参照)。
【0021】
既に前述したように、本発明の一般式Iの化合物及びその生理学的に許容しうる塩は、有益な薬理学的特性、特に酵素GSK-3に対する阻害効果を有する。
グリコーゲンシンターゼキナーゼ-3(GSK-3)は、2種のイソ型、すなわちGSK-3α及びGSK-3βで存在するセリン/スレオニンキナーゼである。GSK-3は、グリコーゲン合成のインスリン依存性調節の重要な酵素であるグリコーゲンシンターゼのみならず(Embi et al., Eur. J. Biochem. 107, 519-527, (1980))、多くの他の調節タンパク質をもin vitroリン酸化及び不活性化する。このタンパク質として微小管関連タンパク質Tau、伸張開始因子2b(elongation initiation factor 2b)(eIF2b)、β-カテニン、アキシン(axin)、ATP-シトレートリアーゼ(citratelyase)、熱ショック因子1、c-jun、c-myc、c-myb、CREB及びCEBPαが挙げられる。これら異なる基質は、細胞の代謝、増殖、分化及び発生の多くの分野におけるGSK-3の役割を暗示している。
2型糖尿病は、骨格筋、肝臓及び脂肪組織のような種々の組織内でのインスリン耐性並びに膵臓からのインスリン分泌の変化を特徴とする。肝臓及び筋肉内におけるグリコーゲンの蓄積は、グルコース平衡を維持するため非常に重要である。2型糖尿病ではグリコーゲンシンターゼの活性が低減するので、グリコーゲン合成の速度が低下する。GSK-3は2型糖尿病の筋肉内で広範に発現されるので、GSK-3活性の低減がグリコーゲン合成の速度低下と関連することも分かっている(Nikoulina et al., diabetes 49, 263-271, (2000))。GSK-3活性の阻害はグリコーゲンシンターゼを刺激し、ひいてはグリコーゲン合成を激化し、最終的にグルコースレベルの低減につながる。従って、GSK-3阻害は、1型及び2型糖尿病並びに糖尿病性ニューロパシーの処置のため治療上関連する。
【0022】
アルツハイマー病は、微小管関連タンパク質Tauが過剰に強くリン酸化された形態で存在することを特徴とする(Cohen & Frame, Nature Reviews: Molecular Cell Biology, 2, 1-8, (2001))。GSK-3は、Tauのこれらリン酸化部位の多くをin vitroリン酸化することによって、微小管に結合するのを妨げる。結果として、Tauは、アルツハイマー病及び神経細胞の変性の他の神経疾患の根源にある糸状体集合の増加に利用できる。インスリン又はリチウムのようなGSK-3インヒビターが神経細胞内でTauの部分的な脱リン酸を惹起することが分かっている(Cross et al., J. Neurochem. 77, 94-102 (2001))。従って、GSK-3阻害は、アルツハイマー病のような変性神経疾患の処置のため治療上関連しうる。
従って、GSK-3活性のインヒビターは、GSK-3を阻害することが有用である多くの疾患、例えば、糖尿病、糖尿病関連疾患、慢性神経変性疾患及び痴呆症、例えばアルツハイマー病、パーキンソン症候群、ピック病、皮質下動脈硬化性脳症(subcortical arteriosclerotic encephalopathy)(SAE)における痴呆、ハンチントン舞踏病、多発性硬化症、伝染病(髄膜脳炎、梅毒、脳膿瘍、クロイツフェルト-ヤーコプ病、AIDS)、レーヴィ小体による痴呆症候群、急性脳卒中のような神経外傷疾患、精神分裂症、躁うつ病、脳出血、脱毛症、肥満症、アテローム硬化性心臓血管疾患、高血圧、PCO症候群、代謝症候群、虚血、癌、白血球減少症、ダウン症候群、炎症、免疫不全に対して治療的及び/又は予防的に有益だろう。
新しい研究(Sato, N. et al., Nature Medicine 10, 55-63 (2004))は、GSK-3インヒビターが幹細胞の多能性を獲得しうることを示し、これは幹細胞を用いた再生療法の分野に新しい可能性を開くだろう。
【0023】
〔GSK-3活性の定量〕
GSK-3活性に及ぼす物質の効果の定量は、以下の試験法、すなわちグリコーゲンシンターゼ由来の26merペプチド(YRRAAVPPSPSLSRHSSFHQpSEDEEE)(その配列はGSK-3のリン酸化部位と、(pS)で表示される前リン酸化部位を含む)のリン酸化に基づく方法に従って行った。
試験物質をDMSO/水に溶かす。10mM MOPS(モルフォリノプロパンスルホン酸)、0.05mM EDTA、0.005% Brij、2.5% グリセロール、0.05% メルカプトエタノール、pH 7.0に溶かしたGSK3β(University of Dundee, UK)を10μM [33P]-ATP、0.25μMの26merペプチドと混ぜ合わせ、50mM トリス、10mM MgCl2、0.1% メルカプトエタノール、pH 7.5中、周囲温度にて前記溶解試験物質とインキュベートする。75mMのリン酸を添加して反応を終わらせた。反応混合物をホスホセルロースフィルタープレート(Millipore)上に移し、ろ過して乾燥させ、75mMのリン酸で2回洗浄した。シンチレーションカウンター(Topcount, Packard)でフィルター上の放射能を測定することによってリン酸化を定量した。種々濃度の物質を含有する反応混合物のシグナルを何も物質がない反応混合物のシグナルと比較することによって、物質がGSK-3を阻害する能力を決定する。GraphPad Prismソフトウェアを用いて非線形回帰分析でIC50値を計算する。調査した物質の典型的なIC50値は0.0001μM〜1μMだった。
【0024】
〔グリコーゲン合成の定量〕
この試験は、細胞内におけるグリコーゲン合成に及ぼす試験物質の効果を調査するのに役立つ。
C3A肝癌細胞(ATCC)を96-ウェルプレートに100000細胞/mlの密度で接種して培地の単層として集密に成長させる。培地を除去し、細胞を数回PBSで洗浄してからKRBH緩衝液(134mM NaCl、3.5mM KCl、1.2mM KH2PO4、0.5mM MgSO4、1.5mM CaCl2、5mM NaHCO3、10mM HEPES、pH 7.4)中、0.1% BSA及び0.5mM グルコースと共に60分間37℃でインキュベートする。試験物質と0.2μCi D-[U14C]グルコース(Amersham)を加え、同一条件下で細胞をさらに60分間インキュベートする。インキュベーション緩衝液の除去後、冷PBSで数回細胞を洗浄してから37℃で10分間及び周囲温度で10分間1M NaOHで溶解させる。この細胞ライセートをフィルタープレート上に移し、氷上の冷エタノール(70%)と共に2時間インキュベートすることによってグリコーゲンを沈殿させる。この沈殿をエタノールで数回洗浄し、ろ過して乾燥させる。シンチレーションカウンター(Topcount, Packard)でフィルタープレート上の放射能(取り込まれた14C-グルコース)を測定することによって、合成されたグリコーゲンを定量する。
種々濃度の物質を含有する反応混合物のシグナルと何も物質がない反応混合物のシグナルを比較することによって、物質がグリコーゲン合成を刺激する能力を決定する。
【0025】
〔経口グルコース耐性試験〕
7〜9週齢の絶食させたdb/dbマウス(Janvier, France)を秤量し、尾の先端から血液を採取した。動物を無作為化して2群に分ける基礎としてグルコースの第1測定のためにこの血液を使用する。被験物質は、0.5% Natrosol中の懸濁液として経口又は腹腔内のどちらで与えてもよい。物質の投与30分後、NaCl溶液に溶かした0.1ml/100g(体重)の体積で2g/kgのグルコースを動物に経口投与する。引き続き、グルコメーター(glucometer)(Ultra-One Touch, Lifescan)を用いて特定の時間間隔[グルコースの経口投与後30、60、120及び180分]で尾部の血液からグルコース値を定量する。例えば、化合物1.051は経口グルコース耐性試験で有意な活性を示す。
本発明により調製した化合物は、例えば、実施例1.051の化合物を10mg/kgマウスに経口投与後、該動物の行動に変化が観察されなかったように、良く耐えられる。
【0026】
本発明の化合物を他の活性物質と併用してもよい。このような併用に好適な治療薬として、例えば、メトホルミン、スルホニルウレア(例えばグリベンクラミド、トルブタミド、グリメピリド(glimepiride))、ナテグリニド、レパグリニド、チアジリジンジオン(例えば、ロシグリタゾン(rosiglitazone)、ピオグリタゾン(pioglitazone))、PPAR-γ-アゴニスト(例えばGI 262570)及びアンタゴニスト、PPAR-γ/αモジュレーター(例えばKRP 297)、α-グルコシダーゼインヒビター(例えばアカルボース、ボグリボース(voglibose))、DPPIVインヒビター、α2-アンタゴニスト、インスリン及びインスリン類似体、GLP-1及びGLP-1類似体(例えばエキセンディン-4(exendin-4))又はアミリンのような抗糖尿病薬が挙げられる。また、SGLT2-インヒビター(例えばT-1095)、タンパク質チロシンホスファターゼ1のインヒビター、肝臓内における調節が解除されたグルコース生成に影響を及ぼす物質、例えばグルコース-6-ホスファターゼ、又はフルクトース-1,6-ビスホスファターゼのインヒビター、グリコーゲンホスホリラーゼ、グルカゴンレセプターアンタゴニスト、及びホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ、ピルビン酸デヒドロキナーゼのインヒビター、脂質低減薬、例えばHMG-CoA-レダクターゼインヒビター(例えばシンバスタチン(simvastatin)、アトルバスタチン(atorvastatin))、フィブラート系薬剤(例えばベザフィブラート、フェノフィブラート)、ニコチン酸及びその誘導体、PPAR-αアゴニスト、PPAR-δアゴニスト、ACATインヒビター(例えばアバシミベ(avasimibe))又はコレステロール吸収インヒビター、例えばエゼチミベ、胆汁酸結合物質、例えばコレスチラミン、回腸の胆汁酸輸送のインヒビター、HDL-上昇化合物、例えばCETPインヒビター若しくはABC1レギュレーター、又は肥満症の治療用活性物質、例えばシブトラミン若しくはテトラヒドロリポスタチン、デクスフェンフルラミン(dexfenfluramine)、アキソキン(axokine)、カンナビノイド1レセプターのアンタゴニスト、MCH-1レセプターアンタゴニスト、MC4レセプターアゴニスト、NPY5若しくはNPY2アンタゴニスト又はβ3-アゴニスト、例えばSB-418790若しくはAD-9677並びに5HT2cレセプターのアゴニストも挙げられる。
さらに、高血圧に影響を及ぼす薬物、例えば、A-IIアンタゴニスト若しくはACEインヒビター、利尿薬、β-ブロッカー、Ca-アンタゴニスト等又はこれらの組合せとの併用も好適である。
【0027】
一般的に、種々の方法:経口、経皮、鼻腔内若しくは腸管外経路、又は特殊な場合、直腸内経路でGSK-3インヒビターを投与することができる。好ましい投与方法は、毎日経口で、できれば1日に数回である。GSK-3インヒビターは、広い用量範囲にわたって有効である。従って、用量は、例えば、0.001〜100mg/kgでよい。
この目的のため、本発明で調製した式Iの化合物を、任意に他の活性物質と一緒に、1種以上の不活性な通常の担体及び/又は希釈剤、例えば、コーンスターチ、ラクトース、グルコース、微結晶性セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、クエン酸、酒石酸、水、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビトール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロース又は脂肪物質(例えば硬質脂肪)又はこれらの適宜の混合物と共に製剤化して、通常のガレヌス製剤、例えばプレーン錠剤若しくはコーティング錠剤、カプセル剤、散剤、懸濁剤又は座剤を製造することができる。
以下の実施例は、本発明を説明することを意図する。
【0028】
出発化合物の調製:
〔実施例I〕
5-アセチル-2-インドリノン
【化11】

【0029】
171g(1.28mol)の塩化アルミニウムを氷浴内500mlの1,2-ジクロロエタン中で冷却する。次に、温度が10℃を超えないように78g(1.1mol)の塩化アセチルを滴加する。1時間後、71.3g(0.53mol)の2-インドリノン(1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン)を4バッチで加え、温度を10〜12℃に維持する。反応混合物を一晩でゆっくり周囲温度に戻す。次に溶液を激しく撹拌しながらゆっくり1kgの氷に添加する。このスラリーを1リットルの水で希釈してさらに30分撹拌する。次に沈殿を吸引ろ過する。
収量:80.9g(理論の86.3%)
Rf = 0.36 (シリカゲル, 酢酸エチル/シクロヘキサン/メタノール 9:9:2)
C10H9NO2 (MG = 175.19)
質量スペクトル: m/z = 174 (M-H)-
【0030】
以下の化合物は、実施例Iと同様に調製される。
(1) 5-プロピオニル-2-インドリノン
2-インドリノンと塩化プロピオニルから調製
収率:理論の72%
Rf = 0.44 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C11H11NO2 (MW = 189.22)
質量スペクトル: m/z = 188 (M-H)-
(2) 5-ブチリル-2-インドリノン
2-インドリノンと酪酸クロライド(塩化ブチリル)から調製
収率:理論の68%
C12H13NO2 (MW = 203.24)
質量スペクトル: m/z = 202 (M-H)-
(3) 5-イソブチリル-2-インドリノン
2-インドリノンと塩化イソブチリルから調製
収率:理論の13%
C12H13NO2 (MW = 203.24)
質量スペクトル: m/z = 202 (M-H)-
(4) 5-ヘキサノイル-2-インドリノン
2-インドリノンとヘキサン酸クロライドから調製
収率:理論の88%
Rf = 0.51 (シリカゲル, 酢酸エチル/シクロヘキサン/メタノール 9:9:2)
C14H17NO2 (MW = 231.30)
質量スペクトル: m/z = 230 (M-H)-
(5) 5-ベンゾイル-2-インドリノン
2-インドリノンと安息香酸クロライドから調製
収率:理論の80%
Rf = 0.46 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C15H11NO2 (MW = 237.26)
質量スペクトル: m/z = 236 (M-H)-
【0031】
〔実施例II〕
1,5-ジアセチル-2-インドリノン
【化12】

【0032】
140℃で油浴内400mlの無水酢酸中で48.9g(0.279mol)の5-アセチル-2-インドリノンを2時間撹拌する。この時間中に出発原料が溶解する。次に、反応混合物を冷まし、エバポレートし、吸引ろ過で沈殿を除去し、ジエチルエーテルで洗浄し、生成物を乾燥させる。
収量:56.0g(理論の92.4%)
Rf = 0.41 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 50:1)
C12H11NO3 (MW = 217.223)
質量スペクトル: m/z = 216 (M-H)-
【0033】
以下の化合物は、実施例IIと同様に調製される。
(1) 1-アセチル-5-プロピオニル-2-インドリノン
5-プロピオニル-2-インドリノンと無水酢酸から調製
収率:理論の79%
Rf = 0.68 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C13H13NO3 (MW = 231.25)
質量スペクトル: m/z = 232 (M+H)+
(2) 1-アセチル-5-ベンゾイル-2-インドリノン
5-ベンゾイル-2-インドリノンと無水酢酸から調製
収率:理論の89%
Rf = 0.60 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C17H13NO3 (MW = 279.294)
質量スペクトル: m/z = 278 (M-H)-
(3) 1-アセチル-5-ヘキサノイル-2-インドリノン
5-ヘキサノイル-2-インドリノンと無水酢酸から調製
Rf = 0.74 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C16H19NO3 (MW = 273.33)
質量スペクトル: m/z = 272 (M-H)-
【0034】
〔実施例III〕
1,5-ジアセチル-3-(エトキシ-フェニル-メチリデン)-2-インドリノン
【化13】

【0035】
32.6g(150mmol)の1,5-ジアセチル-2-インドリノンを100mlのオルト安息香酸トリエチルに懸濁させ、150mlの無水酢酸と110℃で一晩撹拌する。次に、さらに50mlのオルト安息香酸トリエチルを加えて混合物をさらに24時間撹拌する。これをエバポレートし、結果として生じる沈殿を吸引ろ過し、洗浄して乾燥させる。
収量:38g(理論の72.5%)
Rf = 0.60 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C21H19NO4 (MW = 349.384)
質量スペクトル: m/z = 350 (M+H)+
【0036】
以下の化合物は、実施例IIIと同様に調製される。
(1) 1-アセチル-5-ヘキサノイル-3-(エトキシ-フェニル-メチリデン)-2-インドリノン
1-アセチル-5-ヘキサノイル-2-インドリノンとオルト安息香酸トリエチルから調製
収率:理論の29%
Rf = 0.72 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C25H27NO4 (MW = 405.491)
質量スペクトル: m/z = 428 (M+Na)+
(2) 1-アセチル-5-ベンゾイル-3-(エトキシ-フェニル-メチリデン)-2-インドリノン
1-アセチル-5-ベンゾイル-2-インドリノンとオルト安息香酸トリエチルから調製
収率:理論の65%
Rf = 0.72 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C26H21NO4 (MW = 411.455)
質量スペクトル: m/z = 412 (M+H)+
(3) 1,5-ジアセチル-3-(1-メトキシ-プロピリデン)-2-インドリノン
1,5-ジアセチル-2-インドリノンとオルトプロピオン酸トリメチルから調製
収率:理論の80%
Rf = 0.50 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 50:1)
C16H17NO4 (MW = 287.311)
質量スペクトル: m/z = 288 (M+H)+
(4) 1,5-ジアセチル-3-(1-メトキシ-ブチリデン)-2-インドリノン
1,5-ジアセチル-2-インドリノンとオルト酪酸トリメチルから調製
収率:理論の71%
Rf = 0.53 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 50:1)
C17H19NO4 (MW = 301.337)
質量スペクトル: m/z = 302 (M+H)+
(5) 1,5-ジアセチル-3-(1-メトキシ-ペンチリデン)-2-インドリノン
1,5-ジアセチル-2-インドリノンとオルト吉草酸トリメチルから調製
収率:理論の66%
Rf = 0.60 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 50:1)
C18H21NO4 (MW = 315.364)
質量スペクトル: m/z = 316 (M+H)+
(6) 1,5-ジアセチル-3-(1-メトキシ-2-メチル-プロピリデン)-2-インドリノン
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと1,1,1-トリメトキシ-2-メチルプロパンから調製
収率:理論の40%
Rf = 0.71 (シリカゲル, 酢酸エチル:シクロヘキサン:メタノール 9:9:2)
C17H19NO4 (MW = 301.337)
質量スペクトル: m/z = 302 (M+H)+
(7) 1-アセチル-5-プロピオニル-3-(1-メトキシ-プロピリデン)-2-インドリノン
1-アセチル-5-プロピオニル-2-インドリノンとオルトプロピオン酸トリメチルから調製
【0037】
〔実施例IV〕
1-アセチル-5-ブチリル-3-(エトキシ-フェニル-メチリデン)-2-インドリノン
【化14】

【0038】
10g(49mmol)の5-ブチリル-2-インドリノン(実施例I.2)を5時間130℃にて200mlの無水酢酸中で撹拌する。次に、35mlのオルト安息香酸トリエチルを加えて混合物を100℃でさらに4時間撹拌する。これをエバポレートし、結果として生じる沈殿を吸引ろ過し、洗浄して乾燥させる。
収量:11.5g(理論の62%)
Rf = 0.79 (シリカゲル, 酢酸エチル/シクロヘキサン/メタノール 9:9:2)
C23H23NO4 (MW = 377.438)
質量スペクトル: m/z = 378 (M+H)+
【0039】
以下の化合物は、実施例IVと同様に調製される。
(1) 1-アセチル-5-イソブチリル-3-(エトキシ-フェニル-メチリデン)-2-インドリノン
5-イソブチリル-2-インドリノン、無水酢酸及びオルト安息香酸トリエチルから調製
Rf = 0.55 (シリカゲル, 酢酸エチル/シクロヘキサン/メタノール 9:9:2)
(2) 1,5-ジアセチル-3-[1-メトキシ-エチリデン]-2-インドリノン
【化15】

【0040】
5-アセチル-2-インドリノン、無水酢酸及びオルト酢酸トリメチルから調製
Rf = 0.40 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 50:1)
(3) 1-アセチル-5-プロピオニル-3-(エトキシ-フェニル-メチリデン)-2-インドリノン
【化16】

【0041】
5-プロピオニル-2-インドリノン、無水酢酸及びオルト安息香酸トリエチルから調製
Rf = 0.79 (シリカゲル, 酢酸エチル/シクロヘキサン/メタノール 9:9:2)
(4) 1-アセチル-5-ヘキサノイル-3-(エトキシ-フェニル-メチリデン)-2-インドリノン
【化17】

【0042】
5-ヘキサノイル-2-インドリノン、無水酢酸及びオルト安息香酸トリエチルから調製
Rf = 0.72 (塩化メチレン/メタノール 30:1)
(5) 1-アセチル-5-ブチリル-3-(エトキシ-フェニル-メチリデン)-2-インドリノン
【化18】

【0043】
5-ブチリル-2-インドリノン、無水酢酸及びオルト安息香酸トリエチルから調製
Rf = 0.79 (シリカゲル, 酢酸エチル/シクロヘキサン/メタノール 9:9:2)
【0044】
〔実施例V〕
1,5-ジアセチル-3-[(3,4-ジメトキシ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化19】

【0045】
4.3g(20mmol)の1,5-ジアセチル-2-インドリノン(実施例II)を一晩4gの3,4-ジメトキシ安息香酸、7.1gのTBTU(O-ベンゾトリアゾール-1-イル-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート)及び14mlのトリエチルアミンと共に80mlのDMF(ジメチルホルムアミド)中、周囲温度で撹拌する。次に、混合物を10mlの濃塩酸と300mlの氷水上に注ぎ、生じた沈殿を吸引ろ過する。残留物を少量のメタノール、次いでエーテルで洗浄する。
収量:6.2g(理論の81.3%)
Rf = 0.85 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C21H19NO6 (MW = 381.382)
質量スペクトル: m/z = 381 (M)+
【0046】
以下の化合物は、実施例Vと同様に調製される。
(1) 1,5-ジアセチル-3-[(ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化20】

【0047】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンとピペロニル酸(ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-カルボン酸)から調製
収率:理論の60%
Rf = 0.70 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C20H15NO6 (MW = 365.339)
質量スペクトル: m/z = 366 (M+H)+
(2) 1,5-ジアセチル-3-[(4-ニトロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化21】

【0048】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと4-ニトロ安息香酸から調製
収率:理論の82%
Rf = 0.38 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C19H14N2O6 (MW = 366.328)
質量スペクトル: m/z = 367 (M+H)+
(3) 1,5-ジアセチル-3-[(3-ニトロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化22】

【0049】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと3-ニトロ安息香酸から調製
収率:理論の75%
Rf = 0.38 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C19H14N2O6 (MW = 366.328)
質量スペクトル: m/z = 367 (M+H)+
(4) 1,5-ジアセチル-3-[(4-メトキシカルボニル-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化23】

【0050】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンとテレフタル酸モノメチルから調製
収率:理論の71%
Rf = 0.41 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C21H17NO6 (MW = 379.366)
質量スペクトル: m/z = 380 (M+H)+
(5) 1,5-ジアセチル-3-[(4-クロロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化24】

【0051】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと4-クロロ安息香酸から調製
収率:理論の87%
C19H14ClNO4 (MW = 355.776)
質量スペクトル: m/z = 356/358 (M+H)+
(6) 1,5-ジアセチル-3-[(3,4-ジクロロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化25】

【0052】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと3,4-ジクロロ安息香酸から調製
収率:理論の83%
C19H13Cl2NO4 (MW = 390.221)
質量スペクトル: m/z = 390/392/394 (M+H)+
(7) 1,5-ジアセチル-3-[(4-シアノ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化26】

【0053】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと4-シアノ安息香酸から調製
収率:理論の71%
Rf = 0.32 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C20H14N2O4 (MW = 346.341)
質量スペクトル: m/z = 347 (M+H)+
(8) 1,5-ジアセチル-3-[(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化27】

【0054】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと4-トリフルオロメチル-安息香酸から調製
収率:理論の83%
C20H14F3NO4 (MW = 389.328)
質量スペクトル: m/z = 390 (M+H)+
(9) 1,5-ジアセチル-3-[(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化28】

【0055】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-カルボン酸から調製
収率:理論の90%
Rf = 0.75 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C21H17NO6 (MW = 379.366)
質量スペクトル: m/z = 380 (M+H)+
(10) 1,5-ジアセチル-3-[(3-メトキシ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化29】

【0056】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと3-メトキシ安息香酸から調製
収率:理論の70%
Rf = 0.67 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
(11) 1,5-ジアセチル-3-[(4-メトキシ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化30】

【0057】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと4-メトキシ安息香酸から調製
収率:理論の59%
Rf = 0.39 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C20H17NO5 (MW = 351.356)
質量スペクトル: m/z = 350 (M-H)-
(12) 1-アセチル-5-プロピオニル-3-[(ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化31】

【0058】
1-アセチル-5-プロピオニル-2-インドリノとピペロニル酸(ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-カルボン酸)から調製
収率:理論の67%
Rf = 0.49 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C21H17NO6 (MW = 379.366)
質量スペクトル: m/z = 380 (M+H)+
(13) 1,5-ジアセチル-3-[(4-ブロモフェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化32】

【0059】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと4-ブロモ安息香酸から調製
収率:理論の89%
C19H14BrNO4 (MW = 400.227)
質量スペクトル: m/z = 400/402 (M+H)+
(14) 1,5-ジアセチル-3-[(3,5-ジクロロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化33】

【0060】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと3,5-ジクロロ安息香酸から調製
収率:理論の79%
Rf = 0.26 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C19H13Cl2NO4 (MW = 390.221)
質量スペクトル: m/z = 390/392/394 (M+H)+
(15) 1,5-ジアセチル-3-[(3,5-ジメトキシ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化34】

【0061】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと3,5-ジメトキシ安息香酸から調製
収率:理論の83%
Rf = 0.37 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C21H19NO6 (MW = 381.382)
質量スペクトル: m/z = 382 (M+H)+
(16) 1,5-ジアセチル-3-[(2-クロロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化35】

【0062】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと2-クロロ安息香酸から調製
収率:理論の96%
C19H14ClNO4 (MW = 355.776)
質量スペクトル: m/z = 356/358 (M+H)+
(17) 1,5-ジアセチル-3-[(2-メトキシ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化36】

【0063】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと2-メトキシ安息香酸から調製
収率:理論の27%
C20H17NO5 (MW = 351.356)
質量スペクトル: m/z = 352 (M+H)+
(18) 1,5-ジアセチル-3-[(2,6-ジフルオロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化37】

【0064】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと2,6-ジフルオロ安息香酸から調製
収率:理論の52%
C19H13F2NO4 (MW = 357.311)
質量スペクトル: m/z = 358 (M+H)+
(19) 1,5-ジアセチル-3-[(4-フルオロフェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化38】

【0065】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと4-フルオロ安息香酸から調製
収率:理論の77%
C19H14FNO4 (MW = 339.321)
質量スペクトル: m/z = 338 (M-H)-
(20) 1,5-ジアセチル-3-[(3,4-ジフルオロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化39】

【0066】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと3,4-ジフルオロ安息香酸から調製
収率:理論の91%
(21) 1,5-ジアセチル-3-[(2,2-ジフルオロ-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化40】

【0067】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと2,2-ジフルオロ-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-カルボン酸から調製
収率:理論の69%
C20H13F2NO6 (MW = 401.32)
質量スペクトル: m/z = 402 (M+H)+
(22) 1,5-ジアセチル-3-[(4-(2-メトキシカルボニル-エチル)-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化41】

【0068】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと4-(2-メトキシカルボニル-エチル)-安息香酸から調製
収率:理論の23%
C23H21NO6 (MW = 407.42)
質量スペクトル: m/z = 408 (M+H)+
(23) 1,5-ジアセチル-3-[(ピラジン-2-イル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化42】

【0069】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンとピラジン-2-カルボン酸から調製
収率:理論の57%
C17H13N3O4 (MW = 323.311)
質量スペクトル: m/z = 324 (M+H)+
(24) 1,5-ジアセチル-3-[(ピリジン-4-イル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化43】

【0070】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンとイソニコチン酸(ピリジン-4-カルボン酸)から調製
収率:理論の87%
C18H14N2O4 (MW = 322.323)
質量スペクトル: m/z = 323 (M+H)+
(25) 1,5-ジアセチル-3-[(フラン-3-イル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化44】

【0071】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンとフラン-3-カルボン酸から調製
収率:理論の73%
C17H13NO5 (MW = 311.297)
質量スペクトル: m/z = 312 (M+H)+
(26) 1,5-ジアセチル-3-[(4-ジエチルアミノメチル-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化45】

【0072】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと4-ジエチルアミノメチル-安息香酸から調製
収率:理論の10%
C24H26N2O4 (MW = 406.486)
質量スペクトル: m/z = 407 (M+H)+
(27) 1,5-ジアセチル-3-[(4-メトキシカルボニルメトキシ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化46】

【0073】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと4-メトキシカルボニル-メトキシ-安息香酸から調製
収率:理論の43%
C22H19NO7 (MW = 409.39)
質量スペクトル: m/z = 410 (M+H)+
(28) 1,5-ジアセチル-3-[(4-メチルスルホニル-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化47】

【0074】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと4-メチルスルホニル-安息香酸から調製
収率:理論の25%
C20H17NO6S (MW = 399.418)
質量スペクトル: m/z = 400 (M+H)+
(29) 1,5-ジアセチル-3-[(4-(2-ジエチルアミノ-エトキシ)-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化48】

【0075】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと4-ジエチルアミノ-エトキシ-安息香酸から調製
収率:理論の27%
C25H28N2O5 (MW = 436.500)
質量スペクトル: m/z = 437 (M+H)+
(30) 1,5-ジアセチル-3-[(3-(2-ジエチルアミノ-エトキシ)-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化49】

【0076】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと3-ジエチルアミノ-エトキシ-安息香酸から調製
収率:理論の43%
C25H28N2O5 (MW = 436.500)
質量スペクトル: m/z = 437 (M+H)+
(31) 1,5-ジアセチル-3-[(3-(2-ジエチルアミノ-エトキシ)-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化50】

【0077】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと3-ジエチルアミノ-エトキシ-安息香酸から調製
収率:理論の43%
C25H28N2O5 (MW = 436.500)
質量スペクトル: m/z = 437 (M+H)+
(31) 1,5-ジアセチル-3-[(3-(2-ジエチルアミノ-エトキシ)-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化51】

【0078】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンと3-ジエチルアミノ-エトキシ-安息香酸から調製
収率:理論の43%
C25H28N2O5 (MW = 436.500)
質量スペクトル: m/z = 437 (M+H)+
(32) 1,5-ジアセチル-3-(1-ヒドロキシ-ヘプチリデン)-2-インドリノン
【化52】

【0079】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンとヘプタン酸から調製
(33) 1,5-ジアセチル-3-(1-ヒドロキシ-ヘキシリデン)-2-インドリノン
【化53】

【0080】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンとヘキサン酸から調製
(34) 1,5-ジアセチル-3-(1-ヒドロキシ-3-メチル-ブチリデン)-2-インドリノン
【化54】

【0081】
1,5-ジアセチル-2-インドリノンとイソ吉草酸から調製
【0082】
〔実施例VI〕
1,5-ジアセチル-3-[(3,4-ジメトキシ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化55】

【0083】
4.0g(10.5mmol)の1,5-ジアセチル-3-[(3,4-ジメトキシ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V)を100mlの塩化メチレンに懸濁させ、3.1g(21mmol)のトリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート及び7.2mlのヒューニッヒ塩基(エチルジイソプロピルアミン)と周囲温度で混ぜ合わせる。この溶液を3時間撹拌してからさらに1.55gのトリメチルオキソニウムテトラフルオロボレートと3.5mlのヒューニッヒ塩基を加え、混合物を一晩撹拌する。同量の試薬を再添加後、混合物をさらに5時間撹拌し、反応を3回水洗し、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、回転エバポレーションで濃縮する。塩化メチレン/メタノール 9:1を用いてシリカゲルカラムで残留物をクロマトグラフ処理し、対応フラクションを混ぜ合わせて回転エバポレーションで濃縮する。
収量:1.6g(理論の37%)
Rf = 0.78 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 50:1)
C22H21NO6 (MW = 395.409)
質量スペクトル: m/z = 396 (M+H)+
【0084】
以下の化合物は、実施例VIと同様に調製される。
(1) 1,5-ジアセチル-3-[(ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化56】

【0085】
1,5-ジアセチル-3-[(ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.1)から調製
収率:理論の85%
Rf = 0.55 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C21H17NO6 (MW = 379.366)
質量スペクトル: m/z = 380 (M+H)+
(2) 1,5-ジアセチル-3-[(4-ニトロ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化57】

【0086】
1,5-ジアセチル-3-[(4-ニトロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.2)から調製
収率:理論の82%
Rf = 0.55 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C20H16N2O6 (MW = 380.354 )
質量スペクトル: m/z = 381 (M+H)+
(3) 1,5-ジアセチル-3-[(3-ニトロ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化58】

【0087】
1,5-ジアセチル-3-[(3-ニトロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.3)から調製
収率:理論の43%
Rf = 0.44 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C20H16N2O6 (MW = 380.354 )
質量スペクトル: m/z = 381 (M+H)+
(4) 1,5-ジアセチル-3-[(4-メチルオキシカルボニル-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化59】

【0088】
1,5-ジアセチル-3-[(4-メチルオキシカルボニル-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.4)から調製
収率:理論の52%
Rf = 0.56 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C22H19NO6 (MW = 393.393)
質量スペクトル: m/z = 394 (M+H)+
(5) 1,5-ジアセチル-3-[(4-クロロ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化60】

【0089】
1,5-ジアセチル-3-[(4-クロロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.5)から調製
収率:理論の65%
C20H16ClNO4 (MW = 369.802 )
質量スペクトル: m/z = 370/372 (M+H)+
(6) 1,5-ジアセチル-3-[(3,4-ジクロロ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化61】

【0090】
1,5-ジアセチル-3-[(3,4-ジクロロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.6)から調製
収率:理論の72%
C20H15Cl2NO4 (MW = 404.247 )
質量スペクトル: m/z = 404/406/408 (M+H)+
(7) 1,5-ジアセチル-3-[(4-シアノ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化62】

【0091】
1,5-ジアセチル-3-[(4-シアノ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.7)から調製
収率:理論の53%
C21H16N2O4 (MW = 360.367 )
質量スペクトル: m/z = 361 (M+H)+
(8) 1,5-ジアセチル-3-[(4-トリフルオロメチル-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化63】

【0092】
1,5-ジアセチル-3-[(4-トリフルオロメチル-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.8)から調製
収率:理論の37%
C21H16F3NO4 (MW = 403.354 )
質量スペクトル: m/z = 404 (M+H)+
(9) 1,5-ジアセチル-3-[(2,3-ジヒドロ-ベンゾ-[1,4]ジオキシン-6-イル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化64】

【0093】
11,5-ジアセチル-3-[(2,3-ジヒドロ-ベンゾ-[1,4]ジオキシン-6-イル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.9)から調製
収率:理論の52%
Rf = 0.82 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C22H19NO6 (MW = 393.393 )
質量スペクトル: m/z = 394 (M+H)+
(10) 1,5-ジアセチル-3-[(3-メトキシ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化65】

【0094】
1,5-ジアセチル-3-[(3-メトキシ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.10)から調製
収率:理論の48%
Rf = 0.40 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C21H19NO5 (MW = 365.383 )
質量スペクトル: m/z = 366 (M+H)+
(11) 1,5-ジアセチル-3-[(4-メトキシ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化66】

【0095】
1,5-ジアセチル-3-[(4-メトキシ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.11)から調製
収率:理論の85%
Rf = 0.35 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C21H19NO5 (MW = 365.383 )
質量スペクトル: m/z = 366 (M+H)+
(12) 1-ジアセチル-5-プロピオニル-3-[(ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化67】

【0096】
1-ジアセチル-5-プロピオニル-3-[(ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.12)から調製
収率:理論の98%
Rf = 0.63 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C22H19NO6 (MW = 393.393 )
質量スペクトル: m/z = 394 (M+H)+
(13) 1,5-ジアセチル-3-[(4-ブロモフェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化68】

【0097】
1,5-ジアセチル-3-[(4-ブロモフェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.13)から調製
収率:理論の48%
(14) 1,5-ジアセチル-3-[(3,5-ジクロロ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化69】

【0098】
1,5-ジアセチル-3-[(3,5-ジクロロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.14)から調製
収率:理論の44%
Rf = 0.86 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C19H13Cl2NO4 (MW = 390.221 )
質量スペクトル: m/z = 388/390/392 (Cl2, M+H)+
(15) 1,5-ジアセチル-3-[(3,5-ジメトキシ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化70】

【0099】
1,5-ジアセチル-3-[(3,5-ジメトキシ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.15)から調製
収率:理論の74%
Rf = 0.65 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C22H21NO6 (MW = 395.409 )
質量スペクトル: m/z = 396 (M+H)+
(16) 1,5-ジアセチル-3-[(2-クロロ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化71】

【0100】
1,5-ジアセチル-3-[(2-クロロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.16)から調製
収率:理論の54%
C20H16ClNO4 (MW = 369.802 )
質量スペクトル: m/z = 370/372 (M+H)+
(17) 1,5-ジアセチル-3-[(2-メトキシ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化72】

【0101】
1,5-ジアセチル-3-[(2-メトキシ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.17)から調製
収率:理論の56%
C21H19NO5 (MW = 365.383)
質量スペクトル: m/z = 366 (M+H)+
(18) 1,5-ジアセチル-3-[(2,6-ジフルオロ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化73】

【0102】
1,5-ジアセチル-3-[(2,6-ジフルオロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.18)から調製
収率:理論の59%
C20H15F2NO4 (MW = 3371.337 )
質量スペクトル: m/z = 372 (M+H)+
(19) 1,5-ジアセチル-3-[(4-フルオロフェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化74】

【0103】
1,5-ジアセチル-3-[(4-フルオロフェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.19)から調製
収率:理論の88%
C20H16FNO4 (MW = 353.347)
質量スペクトル: m/z = 354 (M+H)+
(20) 1,5-ジアセチル-3-[(3,4-ジフルオロ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化75】

【0104】
1,5-ジアセチル-3-[(3,4-ジフルオロ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.20)から調製
収率:理論の23%
C20H15F2NO4 (MW = 371.334)
質量スペクトル: m/z = 372 (M+H)+
(21) 1,5-ジアセチル-3-[(2,2-ジフルオロ-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化76】

【0105】
1,5-ジアセチル-3-[(2,2-ジフルオロ-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.21)から調製
収率:理論の6%
C21H15F2NO6 (MW = 415.346 )
質量スペクトル: m/z = 416 (M+H)+
(22) 1,5-ジアセチル-3-[(4-(2-メトキシカルボニル-エチル)-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化77】

【0106】
1,5-ジアセチル-3-[(4-(2-メトキシカルボニル-エチル)-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.22)から調製
収率:理論の63%
C24H23NO6 (MW = 421.447 )
質量スペクトル: m/z = 422 (M+H)+
(23) 1,5-ジアセチル-3-[フラン-3-イル-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化78】

【0107】
1,5-ジアセチル-3-[フラン-3-イル-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.25)から調製
収率:理論の59%
C18H15NO5 (MW = 325.324 )
質量スペクトル: m/z = 326 (M+H)+
(24) 1,5-ジアセチル-3-[(4-メトキシカルボニルメトキシ-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化79】

【0108】
1,5-ジアセチル-3-[(4-メトキシカルボニルメトキシ-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノンから調製
収率:理論の24%
C23H21NO7 (MW = 423.415)
質量スペクトル: m/z = 424 (M+H)+
(25) 1,5-ジアセチル-3-[(4-メチルスルホニル-フェニル)-メトキシ-メチリデン]-2-インドリノン
【化80】

【0109】
1,5-ジアセチル-3-[(4-メチルスルホニル-フェニル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.28)から調製
収率:理論の20%
C21H19NO6S (MW = 413.445)
質量スペクトル: m/z = 414 (M+H)+
(26) 1,5-ジアセチル-3-(1-メトキシ-オクチリデン)-2-インドリノン
【化81】

【0110】
1,5-ジアセチル-3-(1-ヒドロキシル-オクチリデン)-2-インドリノン(実施例VIII)から調製
収率:理論の82%
C21H27NO4S (MW = 357.443)
質量スペクトル: m/z = 358 (M+H)+
(27) 1,5-ジアセチル-3-(1-メトキシ-ヘプチリデン)-2-インドリノン
【化82】

【0111】
1,5-ジアセチル-3-(1-ヒドロキシ-ヘプチリデン)-2-インドリノン(実施例V.32)から調製
(28) 1,5-ジアセチル-3-(1-メトキシ-ヘキシリデン)-2-インドリノン
【化83】

【0112】
1,5-ジアセチル-3-(1-ヒドロキシ-ヘキシリデン)-2-インドリノン(実施例V.32)から調製
(29) 1,5-ジアセチル-3-(1-メトキシ-3-メチル-ブチリデン)-2-インドリノン
【化84】

【0113】
1,5-ジアセチル-3-(1-ヒドロキシ-3-メチル-ブチリデン)-2-インドリノン(実施例V.34)から調製
【0114】
〔実施例VII〕
1,5-ジアセチル-3-[クロロ-(ピラジン-2-イル)-メチリデン]-2-インドリノン
【化85】

【0115】
1.2g(3.7mmol)の1,5-ジアセチル-3-[(ピラジン-2-イル)-ヒドロキシ-メチリデン]-2-インドリノン(実施例V.23)を50mlのジオキサンに溶かし、2mlの四塩化炭素及び2gのトリフェニルホスフィンと5時間還流させる。次に、混合物を冷ましてエバポレートする。塩化メチレン/メタノール 25:1を用いてシリカゲルカラムで残留物をクロマトグラフ処理し、対応するフラクションを混ぜ合わせて回転エバポレーションで濃縮する。
収量:400mg(理論の40%)
Rf = 0.70 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 30:1)
C17H12ClN3O3 (MW = 341.756)
質量スペクトル: m/z = 342/344 (M+H)+ (CL)
【0116】
以下の化合物は、実施例VIIと同様に調製される。
(1) 1,5-ジアセチル-3-[クロロ-(4-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-フェニル)-メチリデン]-2-インドリノン
【化86】

【0117】
〔実施例VIII〕
1,5-ジアセチル-3-(1-ヒドロキシ-オクチリデン)-2-インドリノン
【化87】

【0118】
4.3g(20mmol)の1,5-ジアセチル-2-インドリノン(実施例II)を20mlのジメチルホルムアミドに溶かし、490mgのジメチルアミノピリジン(DMAP)と6mlのトリエチルアミンを加えて混合物を氷浴で冷却する。この溶液に20mlのジメチルホルムアミド中の3.8ml(22mmol)のオクタン酸クロライドを加えて混合物をさらに10分撹拌する。次に、反応混合物を150mlの塩化メチレン及び150mlの1N 塩酸に加える。有機相を分別し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、回転エバポレーションで濃縮する。塩化メチレン/メタノール 95:5を用いて残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフ処理する。
収量:740mg(理論の11%)
C20H25NO4 (MW = 343.417)
質量スペクトル: m/z = 344 (M)+
【0119】
最終化合物の調製:
溶出液:
A: 塩化メチレン/メタノール 9:1
B: 塩化メチレン/メタノール 4:1
C: 塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア 9:1:0.1
D: 塩化メチレン/メタノール 30:1
E: 塩化メチレン/メタノール/トリエチルアミン 9:1:0.1
表中の式では、自由に引かれている結合は、常に該分子中の付着点における該関連基の結合を表す。従って、表中のエントリー“-CH3”はメチル基を意味し、エントリー
【化88】

は4-ブロモフェニル基を意味する。
【0120】
〔実施例1〕
5-アセチル-3-[(4-ジメチルアミノメチルフェニルアミノ)-フェニル-メチリデン]-2-インドリノ
【化89】

【0121】
200mg(0.57mmol)の1,5-ジアセチル-3-[エトキシ-フェニル-メチリデン]-2-インドリノン(実施例III)を5mlのジメチルホルムアミドに懸濁させ、86mg(0.57mmol)の4-ジメチルアミノメチル-フェニルアミンと80℃の周囲温度で約5時間撹拌する。アセチル-保護された中間生成物を精製せずに2mlの濃アンモニアと混ぜ合わせて周囲温度で一晩撹拌する。次に、混合物をエバポレートし、溶出液として塩化メチレン/メタノール 9:1を用いてシリカゲルカラムで残留物をクロマトグラフ処理する。
収量:100mg(理論の42%)
Rf = 0.27 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1)
C26H25N3O2 (MW = 411.502)
質量スペクトル: m/z = 412 (M+H)+
【0122】
式Iの以下の化合物は、実施例1と同様に調製される。
【化90】











【0123】
【化91】



【0124】
【化92】



【0125】
【化93】



【0126】
【化94】



【0127】
【化95】



【0128】
【化96】



【0129】
【化97】






【0130】
【化98】

【0131】
〔実施例2〕
5-アセチル-3-[(4-エチルアミノメチル-フェニルアミノ)-フェニル-メチリデン]-2-インドリノン-トリフラート
【化99】

【0132】
250mg(0.49mmol)の5-アセチル-3-[(4-((tert-ブトキシカルボニル-エチル-アミノ)-メチル)-フェニル-アミノ-フェニル-メチリデン]-2-インドリノン(実施例1.038)を10mlの塩化メチレンに溶かし、バッチ形式で5mlのトリフルオロ酢酸と混ぜ合わせる。この溶液を周囲温度で3時間撹拌する。これを回転エバポレーションで濃縮乾固させて残留物をメタノールで洗浄する。
収量:300mg(理論の97%)
Rf = 0.37 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 4:1 )
C26H25N3O2 (MW = 411.51)
質量スペクトル: m/z = 412 (M+H)+
【0133】
式Iの以下の化合物は、各場合トリフラートとして実施例2と同様に調製される。
【化100】

【0134】
〔実施例3〕
5-アセチル-3-{[4-(2-カルボキシ-エチル)-フェニル]-[4-(ジメチルアミノメチル)-フェニルアミノ]-メチリデン}-2-インドリノン
【化101】

【0135】
100mg(0.20mmol)の5-アセチル-3-{[4-(2-メトキシカルボニル-エチル)-フェニル]-[4-(ジメチルアミノメチル)-フェニルアミノ]-メチリデン}-2-インドリノン(実施例1.068)を0.4mlの1N 水酸化ナトリウム溶液と4mlのメタノールに懸濁液させて一晩撹拌する。次に、混合物を冷まし、0.8mlの1N 塩酸を加えて混合物を蒸発乾固させる。残留物を20mlの塩化メチレン/メタノール 30:1に取り、硫酸ナトリウム上で乾燥させてエバポレートする。
収量:96mg(理論の98%)
Rf = 0.50 (シリカゲル, メタノール )
C29H29N3O4 (MW = 483.565 )
質量スペクトル: m/z = 484 (M+H)+
【0136】
式Iの以下の化合物は、実施例3と同様に調製される。
【化102】

【0137】
〔実施例4〕
5-アセチル-3-[(4-アミノメチル-フェニル)-(4-(メトキシカルボニルメチル)-フェニルアミノ)-メチリデン]-2-インドリノン
【化103】

【0138】
100mg(0.22mmol)の5-アセチル-3-[(4-シアノ-フェニル)-(4-(メトキシカルボニルメチル)-フェニルアミノ)-メチリデン]-2-インドリノン(実施例1.064)を12mlのメタノール性 アンモニアに溶かし、80mgのラネーニッケルと混ぜ合わせ、周囲温度で3.4×105Pa(50psi)の圧力にて7時間水素化する。次に触媒をろ別し、溶液をエバポレートする。塩化メチレン:メタノール 30:1を用いてシリカゲルカラムで残留物をクロマトグラフ処理する。所望フラクションを集めてエバポレートする。
収量:10mg(理論の9%)
Rf = 0.54 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア 9:1:0.1 )
C27H25N3O4 (MW = 455.512 )
質量スペクトル: m/z = 456 (M+H)+
【0139】
式Iの以下の化合物は、実施例4と同様に調製される。
【化104】

【0140】
〔実施例5〕
5-アセチル-3-[(4-アセチルアミノ-メチル-フェニル)-(4-(メトキシカルボニルメチル)-フェニルアミノ)-メチリデン]-2-インドリノン
【化105】

【0141】
80mg(0.17mmol)の5-アセチル-3-[(4-アミノメチル-フェニル)-(4-(メトキシカルボニルメチル)-フェニルアミノ)-メチリデン]-2-インドリノン(実施例4)を4mlの塩化メチレンに入れて75μlのトリエチルアミンと混ぜ合わせる。この溶液に氷で冷却しながら40μlの塩化アセチルを滴加してから混合物を10分撹拌する。これを周囲温度に戻して5時間撹拌する。溶液を水洗し、有機相を硫酸ナトリウム上で洗浄し吸引ろ過して回転エバポレーションで濃縮する。
収量:46mg(理論の52%)
Rf = 0.53 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール 9:1 )
C29H27N3O5 (MW = 497.548 )
質量スペクトル: m/z = 496 (M-H)-
【0142】
式Iの以下の化合物は、実施例5と同様に調製される。
【化106】

【0143】
〔実施例6〕
75mgの活性物質を含有するコーティング錠
1錠剤コアは以下の成分を含む:
活性物質 75.0mg
リン酸カルシウム 93.0mg
コーンスターチ 35.5mg
ポリビニルピロリドン 10.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 15.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.5mg
230.0mg
製法:
活性物質をリン酸カルシウム、コーンスターチ、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及び指定量の半分のステアリン酸マグネシウムと混合する。錠剤製造機で直径13mmのブランクを製造し、適切な機械を用いてこれらブランクをメッシュサイズ1.5mmの篩いで裏ごしし、残りのステアリン酸マグネシウムと混合する。この顆粒を錠剤製造機で圧縮して所望形状の錠剤を形成する。
コアの重量:230mg
ダイ:9mm、凸状
このようにして製造した錠剤コアを本質的にヒドロキシプロピルメチルセルロースから成るフィルムでコーティングする。この完成フィルムコーティング錠を蜜蝋で磨く。
コーティング錠の重量:245mg。
【0144】
〔実施例7〕
100mgの活性物質を含有する錠剤
組成:
1錠剤は以下の成分を含む:
活性物質 100.0mg
ラクトース 80.0mg
コーンスターチ 34.0mg
ポリビニルピロリドン 4.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
220.0mg
調製方法:
活性物質、ラクトース及びコーンスターチを一緒に混合し、ポリビニルピロリドンの水溶液で一様に湿らせる。この湿った組成物を篩い(2.0mmのメッシュサイズ)、ラック型乾燥器内で50℃にて乾燥させた後、再び篩って(1.5mmのメッシュサイズ)潤沢剤を添加する。完成混合物を圧縮して錠剤を形成する。
錠剤の重量:220mg
直径:10mm、二平面、両面に小面を切り出し、一面に刻み目をつける。
【0145】
〔実施例8〕
150mgの活性物質を含有する錠剤
組成:
1錠剤は以下の成分を含む:
活性物質 150.0mg
粉末ラクトース 89.0mg
コーンスターチ 40.0mg
コロイドシリカ 10.0mg
ポリビニルピロリドン 10.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.0mg
300.0mg
製法:
ラクトース、コーンスターチ及びシリカと混合した活性物質を20%のポリビニルピロリドン水溶液で湿らせ、メッシュサイズ1.5mmの篩いに通す。45℃で乾燥させた顆粒を同じ篩いに再び通し、指定量のステアリン酸マグネシウムと混合する。この混合物から錠剤をプレス加工する。
錠剤の重量:300mg
ダイ:10mm、フラット
【0146】
〔実施例9〕
150mgの活性物質を含有する硬ゼラチンカプセル剤
1カプセルは以下の成分を含む:
活性物質 150.0mg
コーンスターチ(乾燥) 約180.0mg
ラクトース(粉末) 約87.0mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
約420.0mg
製法:
活性物質を賦形剤と混合し、メッシュサイズ0.75mmの篩いに通し、適切な装置を用いて均質に混合する。完成混合物を1号サイズの硬ゼラチンカプセルに詰める。
カプセル充填物:約320mg
カプセルシェル:1号サイズの硬ゼラチンカプセル
【0147】
〔実施例10〕
150mgの活性物質を含有する座剤
1座剤は以下の成分を含む:
活性物質 150.0mg
ポリエチレングリコール1500 550.0mg
ポリエチレングリコール6000 460.0mg
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 840.0mg
2,000.0mg
製法:
座剤練薬を溶融させた後、その中に活性物質を均質に分散させ、該溶融物をチルド型に注ぐ。
【0148】
〔実施例11〕
50mgの活性物質を含有する懸濁剤
100mlの懸濁剤は以下の成分を含む:
活性物質 1.00g
カルボキシメチルセルロース-Na塩 0.10g
p-ヒドロキシ安息香酸メチル 0.05g
p-ヒドロキシ安息香酸プロピル 0.01g
グルコース 10.00g
グリセロール 5.00g
70%ソルビトール溶液 20.00g
香料 0.30g
蒸留水を加えて 100ml
製法:
蒸留水を70℃に加熱する。この中でp-ヒドロキシ安息香酸メチルとp-ヒドロキシ安息香酸プロピルをグリセロール及びカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩と一緒に撹拌しながら溶かす。この溶液を周囲温度に冷まし、この中に活性物質を加えて撹拌しながら均質に分散させる。糖、ソルビトール溶液及び香料を添加かつ溶解後、懸濁液を撹拌しながら排気して空気を除去する。
5mlの懸濁剤は50mgの活性物質を含有する。
【0149】
〔実施例12〕
10mgの活性物質を含有するアンプル
組成:
活性物質 10.0mg
0.01Nの塩酸 適量
2回蒸留した水を加えて 2.0ml
製法:
活性物質を必要量の0.01N HClに溶かし、塩化ナトリウムで等張にし、滅菌ろ過して2mlのアンプルに移す。
〔実施例13〕
50mgの活性物質を含有するアンプル
組成:
活性物質 50.0mg
0.01Nの塩酸 適量
2回蒸留した水を加えて 10.0ml
製法:
活性物質を必要量の0.01N HClに溶かし、塩化ナトリウムで等張にし、滅菌ろ過して10mlのアンプルに移す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式の化合物、その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及びその塩。
【化1】

(式中、
1は、直鎖若しくは分岐C1-5-アルキル基(該水素原子を全体的若しくは部分的にフッ素原子と置き換えてよい)、又は
アリール基(任意に、フッ素、塩素若しくは臭素原子で置換されていてもよく、
アリール基は、フェニル若しくはナフチル基を意味する)を表し、
2は、C1-7-アルキル若しくはC3-7-シクロアルキル基、
群N、S及びOから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5若しくは6員ヘテロアリール基(任意に、1若しくは2個のフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子又は1若しくは2個のニトロ、シアノ、アミノ、C1-3-アルキル若しくはC1-3-アルコキシ基で置換されていてもよく、前記ヘテロ原子と置換基は両方とも同一又は異なってよい)、
2個の隣接炭素原子が一緒にメチレンジオキシ、エチレンジオキシ若しくはジフルオロメチレンジオキシ基を介して連結されているフェニル基、
別のフェニル環、又は群N、S及びOから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5若しくは6員ヘテロ芳香族環(該ヘテロ原子は同一又は異なってよい)が環付加しているフェニル基(該二環式基は、1若しくは2個のフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子又は1若しくは2個のニトロ、シアノ、アミノ、C1-3-アルキル若しくはC1-3-アルコキシ基で置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なってよい)、又は
1〜3個のフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、又は1〜3個のC1-3-アルキル、ニトロ、シアノ、アミノ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ、C1-3-アルキル-カルボニルアミノ、フェニルカルボニルアミノ、C1-3-アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、トリフルオロメチル、C1-3アルキルスルホニル、カルボキシ、C1-3-アルコキシ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルコキシ-カルボニル、C1-3-アルキルアミノカルボニル、ヒドロキシカルボニル-C1-3-アルキル-アミノカルボニル、C1-3-アルコキシカルボニル-C1-3-アルキル-アミノカルボニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキルアミノカルボニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-カルボニル-C1-3-アルコキシ、C1-3-アルキル-アミノ-カルボニル-C1-3-アルコキシ、カルボキシ-C1-3-アルコキシ、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル-C1-3-アルコキシ、カルボキシ-C1-3-アルキル、C1-3-アルコキシ-カルボニル-C1-3-アルキル、C1-3-アルコキシ-カルボニルアミノ-C1-3-アルキル、アミノ-C1-3-アルキル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキル-カルボニルアミノ-C1-3-アルキル、フタルイミド、ピロリル又はモノ-若しくはジ-(C1-3-アルキル)-ピロリル基で置換されていてもよいフェニル基(該置換基は同一又は異なる)を表し、かつ
3は、前記定義どおりのフェニル、ナフチル若しくはヘテロアリール基(
フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、
シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、C1-3-アルコキシ、C1-3-アルコキシカルボニル若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルコキシ基、
1-3-アルキル基(ヒドロキシカルボニル、C1-3-アルコキシ-カルボニル若しくはヘテロアリール基で置換されていてもよい)、
3〜7員シクロアルキレンイミノ基で置換されているC1-3-アルキル基(該シクロアルキレンイミノ基に2個の隣接炭素原子を介してベンゼン環が縮合していてもよい)、
アミノ-C1-3-アルキル基(該窒素原子のところで1若しくは2個のC1-3-アルキル、フェニル-C1-3-アルキル若しくはC1-4-アルコキシ-カルボニル基にて置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なる)、
1-3-アルキル-カルボニル-アミノ基(該窒素原子のところでC1-3-アルキル基、又はジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で末端置換されているC2-3-アルキル基にて置換されていてもよく、該アルキル部分内でジ-(C1-3-アルキル)-アミノ、ピペラジニル若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル基にて置換されていてもよい)、
2-3-アルキル-アミノカルボニル基(該アルキル部分内でジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基にて置換されており、該窒素原子のところでさらにC1-3-アルキル基にて置換されていてもよい)、
又はヘテロアリール基で一置換、二置換若しくは三置換されていてもよい)を表し、
このとき前記置換基は同一又は異なってよく、
さらに上記アルキル基は直鎖又は分岐していてよい。)
【請求項2】
式中、
2及びR3が請求項1の定義どおりであり、かつ
1がメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ペンチル、トリフルオロメチル又はフェニル基を表す、
請求項1記載の一般式Iの化合物、その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及びその塩。
【請求項3】
式中、
1がメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ペンチル又はフェニル基を表し、
2が、C1-7-アルキル基、
2個の隣接炭素原子が一緒にメチレンジオキシ、エチレンジオキシ若しくはジフルオロメチレンジオキシ基を介して連結されているフェニル基、又は
1若しくは2個のフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子又は1若しくは2個のC1-3-アルキル、ニトロ、シアノ、アミノ、C1-3-アルキルカルボニルアミノ、フェニルカルボニルアミノ、C1-3-アルキルスルホニルアミノ、トリフルオロメチル、カルボキシ、C1-3-アルコキシ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルコキシ-カルボニル、C1-3-アルキルアミノカルボニル、ヒドロキシカルボニル-C1-3-アルキル-アミノカルボニル、C1-3-アルコキシカルボニル-C1-3-アルキル-アミノカルボニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキルアミノカルボニル、カルボキシ-C1-3-アルキル、C1-3-アルコキシ-カルボニル-C1-3-アルキル、アミノ-C1-3-アルキル若しくはC1-3-アルキル-カルボニルアミノ-C1-3-アルキル基で置換されていてもよいフェニル基(該置換基は同一又は異なる)を表し、かつ
3がフェニル基(このフェニル基は、
フッ素、塩素若しくは臭素原子、
シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、C1-3-アルコキシ、C1-3-アルコキシカルボニル若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルコキシ基、
1-3-アルキル基(ヒドロキシカルボニル、C1-3-アルコキシ-カルボニル若しくはイミダゾリル基で置換されていてもよい)、
3〜7員シクロアルキレンイミノ基で置換されているC1-3-アルキル基(該シクロアルキレンイミノ基に2個の隣接炭素原子を介してベンゼン環が縮合していてもよい)、
アミノ-C1-3-アルキル基(該窒素原子のところで1若しくは2個のC1-3-アルキル、ベンジル若しくはC1-4-アルコキシ-カルボニル基にて置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なる)、
1-3-アルキル-カルボニル-アミノ基(該窒素原子のところでC1-3-アルキル基、又はジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で末端置換されているC2-3-アルキル基にて置換されていてもよく、該アルキル部分内でジ-(C1-3-アルキル)-アミノ、ピペラジニル若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル基にて置換されていてもよい)、
2-3-アルキル-アミノカルボニル基(該アルキル部分内でジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されており、該窒素原子のところでさらにC1-3-アルキル基にて置換されていてもよい)、
又はイミダゾリル基で一置換若しくは二置換されていてもよい)を表し、
このとき前記置換基は同一又は異なってよい、
請求項2記載の一般式Iの化合物、その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及びその塩。
【請求項4】
式中、
1がメチル基を表し、
2が、エチル、プロピル、ブチル若しくはペンチル基、
2個の炭素原子が一緒にメチレンジオキシ、エチレンジオキシ若しくはジフルオロメチレンジオキシ基を介して連結されているフェニル基、又は
1若しくは2個のフッ素、塩素、臭素原子又は1若しくは2個のC1-3-アルキル、シアノ、C1-3-アルコキシ、カルボキシ-C1-3-アルキル、C1-3-アルコキシ-カルボニル-C1-3-アルキル、アミノ-C1-3-アルキル若しくはC1-3-アルキル-カルボニルアミノ-C1-3-アルキル基で置換されていてもよいフェニル基(該置換基は同一又は異なる)を表し、かつ
3が、フェニル基(このフェニル基は、
フッ素、塩素若しくは臭素原子、
シアノ、カルボキシ、C1-3-アルコキシ若しくはC1-3-アルコキシカルボニル基、
1-3-アルキル基(ヒドロキシカルボニル若しくはC1-3-アルコキシ-カルボニル基で置換されていてもよい)、
3〜7員シクロアルキレンイミノ基で置換されているC1-3-アルキル基、
アミノ-C1-3-アルキル基(該窒素原子のところで1若しくは2個のC1-3-アルキル若しくはC1-4-アルコキシ-カルボニル基にて置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なる)、
1-3-アルキル-カルボニル-アミノ基(該窒素原子のところでC1-3-アルキル基、又はジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で末端置換されているC2-3-アルキル基にて置換されていてもよく、該アルキル部分内でジ-(C1-3-アルキル)-アミノ若しくは4-(メチル)-ピペラジン-1-イル基にて置換されていてもよい)、
又はC2-3-アルキル-アミノカルボニル基(該アルキル部分内でジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基にて末端置換されており、該窒素原子のところでさらにC1-3-アルキル基にて置換されていてもよい)で一置換されていてもよく、
或いはヒドロキシ及びジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキル基で二置換されていてもよい)を表し、
このとき該置換基は同一又は異なってよく、
さらに上記アルキル基は直鎖又は分岐していてよい、
請求項3記載の一般式Iの化合物、その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及びその塩。
【請求項5】
式中、
1がメチル基を表し、
2が、2個の隣接炭素原子が一緒にメチレンジオキシ若しくはエチレンジオキシ基を介して連結されているフェニル基、又は
1若しくは2個のメトキシ基で置換されていてもよいフェニル基を表し、かつ
3が、フェニル基(このフェニル基は、
シアノ基又は
アミノ-C1-3-アルキル基(該窒素原子のところで1若しくは2個のC1-3-アルキル基にて置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なってよい)で置換されている)を表し、 このとき上記アルキル基は直鎖又は分岐していてよい、
請求項4記載の一般式Iの化合物、その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及びその塩。
【請求項6】
請求項1記載の一般式Iの以下の化合物:
(a) 5-アセチル-3-{[4-(ジエチルアミノメチル)-フェニルアミノ]-フェニル-メチリデン}-2-インドリノン
【化2】

(b) 5-アセチル-3-{[4-(ジメチルアミノ-メチル)-フェニルアミノ]-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)-メチリデン}-2-インドリノン
【化3】

(c) 5-アセチル-3-{[4-(ジメチルアミノメチル)-フェニルアミノ]-(3-メトキシ-フェニル)-メチリデン}-2-インドリノン
【化4】

(d) 5-アセチル-3-{[4-(ジメチルアミノメチル)-フェニルアミノ]-(3,5-ジメトキシ-フェニル)-メチリデン}-2-インドリノン
【化5】

(e) 5-アセチル-3-[(4-シアノ-フェニルアミノ)-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン-6-イル)-メチリデン]-2-インドリノン
【化6】

(f) 5-アセチル-3-{[4-(エチルアミノメチル)-フェニルアミノ]-フェニル-メチリデン}-2-インドリノン
【化7】

(g) 5-アセチル-3-[1-(4-(ジメチルアミノメチル)-フェニルアミノ)-ブチリデン)-2-インドリノン
【化8】

(h) 5-アセチル-3-[1-(4-(ジメチルアミノメチル)-フェニルアミノ)-プロピリデン)-2-インドリノン
【化9】

並びにその互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及びその塩。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物の、無機若しくは有機酸又は塩基との生理学的に許容しうる塩。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物又は請求項7記載の生理学的に許容しうる塩を含有し、任意に1種以上の不活性な担体及び/又は希釈剤を一緒に含んでよい、医薬組成物。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物の、I型及びII型糖尿病、糖尿病性ニューロパシーのような糖尿病関連障害、並びにアルツハイマー病のような変性神経疾患、脳卒中、神経外傷性損傷及び双極性障害の治療に適した医薬組成物を調製するための使用。
【請求項10】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物を、1種以上の不活性な担体及び/又は希釈剤中に非化学的方法で組み入れることを特徴とする請求項8記載の医薬組成物の調製方法。
【請求項11】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の一般式Iの化合物の調製方法であって、
a)下記一般式
【化10】

(式中、R1及びR2は、請求項1〜6のいずれか1項のとおりに定義され、
18は、水素原子、又は該ラクタム基の窒素原子の保護基を表し、かつ
Zは脱離基を表す)の化合物を下記一般式のアミンと反応させ、
3-NH2 (III)
(式中、R3は、請求項1〜6のいずれか1項のとおりに定義され、基R2及び/又はR3に含まれるいずれのヒドロキシ、アミノ若しくはイミノ基も一時的に適切な保護基で保護されていてもよい)
b)アミノカルボニル基を含む式Iの化合物を調製するため、カルボキシ基を含む化合物を対応するアミンと反応させ、
c)カルボニルアミノ基を含む式Iの化合物を調製するため、アミノ基を含む化合物を対応する酸塩化物と反応させ、
d)アミノメチル基を含む式Iの化合物を調製するため、シアノ基を含む化合物を水素化して対応するアミノメチル誘導体を形成し、
e)アミノ基を含む式Iの化合物を調製するため、ニトロ基を含む化合物を水素化し、及び/又は
次に、反応中に使用しうるいずれの保護基も分解し、及び/又は
このようにして得られた一般式Iの化合物をそのエナンチオマー及び/又はジアステレオマーに分割し、及び/又は
このようにして得られた一般式Iの化合物をその塩、特に医薬用途のため、無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に許容しうる塩に変換することを特徴とする方法。

【公表番号】特表2007−528882(P2007−528882A)
【公表日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−502260(P2007−502260)
【出願日】平成17年3月5日(2005.3.5)
【国際出願番号】PCT/EP2005/002405
【国際公開番号】WO2005/087726
【国際公開日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】