説明

新規ピロール誘導体

【課題】 新規な糖尿病治療剤の提供。
【解決手段】 式1


(式中、R2は、一つあるいは複数あってもよく、独立して水素原子、置換されてもよい低級アルキル、置換されてもよいアリール、またはハロゲン原子を表し、Ar1は、置換されてもよいアリール、または置換されてもよいヘテロアリールを表し、W2は、置換されてもよい低級アルキレン、置換されてもよい低級アルケニレンを表し、Ar2は、置換されてもよいアリーレン、または置換されてもよいヘテロアリーレンを表し、Ar3は、置換されてもよいアリーレン、または置換されてもよいヘテロアリーレンを表し、W3は、単結合、置換されてもよい低級アルキレン、置換されてもよい低級アルケニレンを表し、W4は、単結合、置換されてもよい低級アルキレンを表し、R1は、水素原子、または置換されてもよい低級アルキル)で表される新規なピロール誘導体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗糖尿病作用を有する新規なピロール化合物またはその塩に関する。詳しくはインスリン抵抗性を改善し、より安全に血糖値をコントロールする抗糖尿病作用を有する新規なピロール化合物に関する。さらに詳しくは、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)α活性化作用、PPARγ活性化作用、PPARα/γ活性化作用、またはPPARα/γ活性化調節作用を有する新規なピロール化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の生活習慣の変化に伴い、糖尿病患者数は増加の一途を辿っており、1997年に我が国で行われた調査では、糖尿病が強く疑われる人が690万人、糖尿病の可能性を否定できない人が680万人いると推定されている。我が国の糖尿病患者の大半は、インスリン分泌能の低下とインスリン抵抗性を基本的病態とする2型糖尿病に分類され、それぞれの病態に対する薬剤が開発されてきた。
インスリン分泌能の低下に対しては、古くから知られているスルホニルウレア(SU)剤が広く使用されているが、重篤な副作用として低血糖の危険性があるほか、肥満が生じやすいことが知られている。
【0003】
一方、インスリン抵抗性改善剤としては、チアゾリジンジオン系薬剤がある。
チアゾリジンジオン系薬剤として最初に発売されたのはトログリタゾンであるが、重篤な肝障害を生じ、発売中止となった。我が国では、現在、ピオグリタゾンが臨床の場で使用されているが、重篤な副作用として、循環血漿量の増加による心不全が報告されたため、平成12年10月に緊急安全性情報が出され、心不全、浮腫に対する注意が必要であることが示されている。欧米で用いられているロシグリタゾンについても、上気道感染、貧血、浮腫、体重増加などの副作用があるとされており、肝障害、循環器系の副作用などに対する懸念のないチアゾリジンジオン系薬剤は未だ発売されていない。
チアゾリジンジオン系薬剤はPPARγを活性化することにより、抗糖尿病作用を発揮すると考えられている。PPARにはα、γ、δ(β)などのサブタイプがあることが知られているが、高脂血症治療薬として用いられているフィブラート系薬剤(クロフィブラート、フェノフィブラートなど)は、PPARαを活性化することにより、薬理作用を発現すると考えられている。動物モデルにPPARα活性化剤を投与することにより、インスリン抵抗性が改善されることが近年報告されており(例えば、非特許文献1)、PPARα活性化剤が、高脂血症のみならず糖尿病に対しても良好な作用を示す可能性が示されつつある。
PPARγあるいはαとγ両者を活性化する化合物は、チアゾリジンジオン系薬剤以外にもイソオキサゾリジンジオンなど多数報告されているが(例えば、特許文献2)、臨床の場での有効性、安全性については、未だ不明である。現在、良好な抗糖尿病作用を示す安全性の高いPPARαアゴニスト、PPARγアゴニスト、PPARα/γアゴニストまたはPPARα/γ活性化調節剤が切望されている。
また、ピロール基を有する糖尿病治療剤が知られている(例えば、特許文献1、3、特許文献2 参照)が、臨床の場での有効性、安全性についての報告はない。
【特許文献1】特開2002―121186
【特許文献2】WO 02/085851
【特許文献3】WO 2004/048341
【非特許文献1】ジャーナル オブ バイオロジカル ケミストリー(Jornal of Biological Chemistry)、Vol. 275、16638頁、2000年
【非特許文献2】ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(Jornal of Medicinal Chemistry)、43、527頁、2000年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、PPARα活性化作用、PPARγ活性化作用、またはPPARα/γ活性化作用を有し、インスリン抵抗性を改善し、安全性にも優れた、糖尿病予防または治療剤を供給することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、鋭意研究した結果、新規ピロール誘導体がPPARα、PPARγ、またはPPARα/γを活性化し、インスリン抵抗性を改善することにより、高血糖状態を改善するとともに、安全性にも優れ、糖尿病の予防・治療に対して有用であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1) 式(1)
【0006】
【化1】

〔式中、R2は、一つあるいは複数あってもよく、独立して水素原子、置換されてもよい低級アルキル、置換されてもよいアリール、またはハロゲン原子を表し、
Ar1は、置換されてもよいアリール、または置換されてもよいヘテロアリールを表し、
2は、置換されてもよい低級アルキレン、置換されてもよい低級アルケニレン、または−Y1−W6−(式中、Y1は、酸素原子、硫黄原子、−S(O)−または−S(O)2−を表し、W6は、置換されてもよい低級アルキレン、または置換されてもよい低級アルケニレンを表す)を表し、
Ar2は、置換されてもよいアリーレン、または置換されてもよいヘテロアリーレンを表し、
Ar3は、置換されてもよいアリーレン、または置換されてもよいヘテロアリーレンを表し、
3は、単結合、置換されてもよい低級アルキレン、置換されてもよい低級アルケニレン、−Y2−W7−、または−W7−Y2−(式中、Y2は、酸素原子、硫黄原子、−S(O)−、−S(O)2−、−NR11−、−CONR11−、−NR11CO−、(式中、R11は、水素原子、または置換されてもよい低級アルキルを表す)を表し、W7は、置換されてもよい低級アルキレン、または置換されてもよい低級アルケニレンを表す)を表し、
4は、単結合、置換されてもよい低級アルキレン、または−W8−Y3−(式中、Y3は、酸素原子、硫黄原子、−S(O)−、−S(O)2−を表し、W8は、置換されてもよい低級アルキレン、または置換されてもよい低級アルケニレンを表す)を表し、
1は、水素原子、または置換されてもよい低級アルキルを表す。〕で表されるピロール誘導体、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【0007】
(2)R2が水素原子または低級アルキルであり、W4が単結合または置換されてもよい低級アルキレンである上記1で記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
(3)W3が単結合、置換されてもよいC1−C4アルキレン、置換されてもよいC2−C4アルケニレン、−Y2−W7−、または−W7−Y2−(式中、Y2が、酸素原子、硫黄原子、−S(O)−、−S(O)2−、−NR11−、(式中、R11は、水素原子、または置換されてもよいC1−C4アルキルである)であり、W7がC1−C4アルキレン、またはC2−C4アルケニレンである)である上記1‐2いずれか記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【0008】
(4)Ar2が式(2)
【0009】
【化2】

のいずれか一つであり、Ar3が式(3)
【0010】
【化3】

(式中、R4は、一つあるいは複数あってもよく、独立して水素原子、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいアリール、またはハロゲン原子を表す)のいずれか一つである、上記1‐3いずれか記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【0011】
(5)Ar3が式(4)
【0012】
【化4】

(式中、R4は、一つあるいは複数あってもよく、独立して水素原子、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいアリール、またはハロゲン原子を表す)のいずれか一つであり、Ar2がフェニレンである上記1‐3いずれか記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
(6)W2が置換されてもよいC1−C5アルキレン、置換されてもよいC2−C5アルケニレン、または−Y1−W6−(式中、Y1が、酸素原子であり、W6が、置換されてもよいC1−C4アルキレンである)である上記1‐5いずれか記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【0013】
(7)―CO―Ar1がピロール環の2位に置換している、上記1‐6いずれか記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
(8)Ar1が置換されてもよいフェニルである上記項1‐7いずれか記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【0014】
(9)―CO―Ar1がピロール環の2位に置換しており、Ar2が式(5)
【0015】
【化5】

のいずれか一つであり、Ar3が式(6)
【0016】
【化6】

(式中、R4は、水素原子、置換されてもよい低級アルキル、置換されてもよい低級アルコキシ、またはハロゲン原子である)であり、
2が水素原子であり、Ar1がフッ素原子で置換されてもよいC1−C3アルキル、またはフッ素原子で置換されてもよいC1−C3アルコキシで置換されてもよいフェニルであり、W2がC2−C3アルキレン、またはC2−C3アルケニレンであり、W3が単結合、C1−C3アルキレン、または−Y2−W7−(式中、Y2が、酸素原子であり、W7が、C1−C2アルキレンである)であり、W4が単結合、またはC1−C2アルキレンであり、R1が水素原子であるピロール誘導体、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【0017】
(10)―CO―Ar1がピロール環の2位に置換しており、Ar3が式(7)
【0018】
【化7】

(式中、R4は、水素原子、置換されてもよい低級アルキル、置換されてもよい低級アルコキシ、置換されてもよいアリール、またはハロゲン原子である)のいずれか一つであり、置換様式としてW3とW4の結合位置が1−2位置換であり、Ar2がフェニレンであり、置換様式としてW2がW3の結合位置が1−3位置換であり、R2が水素原子であり、Ar1がフッ素原子で置換されてもよいC1−C3アルキル、またはフッ素原子で置換されてもよいC1−C3アルコキシで置換されてもよいフェニルであり、W2がC2−C3アルキレン、またはC2−C3アルケニレンであり、W3が単結合、C1−C3アルキレン、または−Y2−W7−(式中、Y2が、酸素原子であり、W7がC1−C2アルキレンである)であり、W4が単結合、またはC1−C2アルキレンであり、R1が水素原子であるピロール誘導体、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【発明の効果】
【0019】
本発明により、インスリン抵抗性を改善し、より安全にコントロールする、糖尿病に対する予防薬、または治療薬として有用な、新規ピロール誘導体またはその塩の提供が可能になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、以下の新規なピロール誘導体およびその塩等に関する。
本発明に係る式(1)で表されるピロール誘導体の、該式中の定義につき、以下に具体的に説明する。
ピロール環としては、例えばピロール−1,2−ジイル、ピロール−1,3−ジイル等が挙げられ、置換可能な位置に1−3個の置換基を有していてもよい。
2におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくはフッ素、塩素が挙げられる。
2における「置換されてもよい低級アルキル」の低級アルキルとしては、例えば、C1−C8の直鎖、分枝状または環状構造を含むアルキルが挙げられ、好ましくはメチル、エチル、2−プロピル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル等が挙げられる。
2における「置換されてもよいアリール」のアリールとしては、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等が挙げられ、好ましくはフェニルが挙げられる。
2における、「置換されてもよい低級アルキル、置換されてもよいアリール」の置換基としては、例えばハロゲン、C1−C3の直鎖または分枝状アルコキシ、C1−C3の直鎖または分枝状アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ等が挙げられ、好ましくは、フッ素、塩素、メトキシ、エトキシ、2−プロポキシ、メチル、エチル、2−プロピル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ等が挙げられる。
【0021】
Ar1における、「置換されてもよいアリール」のアリールとしては、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等が挙げられる。好ましくはフェニルが挙げられる。
Ar1における、「置換されてもよいヘテロアリール」のヘテロアリールとしては、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子からなる群から任意に選ばれる1から3個のヘテロ原子を含む単環性または二環性のヘテロアリールが挙げられる。具体的には、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール等の単環性5員環ヘテロアリール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン等の単環性6員環ヘテロアリール、インドール、イソインドール、インドリジン、インダゾール、プリン、4−H−キノリジン、キノリン、イソキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、ベンズイミダゾール、ベンズチアゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン等の二環性ヘテロアリール等が挙げられ、好ましくは、チオフェン、フラン、ピロール、ピリジン、インドール、ベンズチアゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェンが挙げられる。
【0022】
Ar2における、「置換されてもよいアリーレン」のアリーレンとしては、例えばC6−C10アリーレン基が挙げられ、具体的には1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−1,2−ジイル、ナフタレン−1,3−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル等が挙げられる。好ましくは1,3−フェニレン、1,4−フェニレンが挙げられる。
Ar2における、「置換されてもよいヘテロアリーレン」のヘテロアリーレンとしては、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子からなる群から任意に選ばれる1から3個のヘテロ原子を含む単環性または二環性のヘテロアリーレン基が挙げられる。具体的には、ピリジン−ジイル、ピリミジン−ジイル、ピラジン−ジイル、ピリダジン−ジイル、トリアジン−ジイル等の単環性6員環ヘテロアリーレン、チオフェン−ジイル、トリアゾール−ジイル、フラン−ジイル、ピロール−ジイル、イミダゾール−ジイル、ピラゾール−ジイル、チアゾール−ジイル、オキサゾール−ジイル、イソチアゾール−ジイル、イソオキサゾール−ジイル等の単環性5員環ヘテロアリーレン、インドール−ジイル、イソインドール−ジイル、インドリジン−ジイル、インダゾール−ジイル、プリン−ジイル、4−H−キノリジン−ジイル、キノリン−ジイル、イソキノリン−ジイル、フタラジン−ジイル、ナフチリジン−ジイル、キノキサリン−ジイル、キナゾリン−ジイル、ベンズイミダゾール−ジイル、ベンズチアゾール−ジイル、ベンズオキサゾール−ジイル、ベンゾフラン−ジイル、ベンゾチオフェン−ジイル等の二環性ヘテロアリーレン等が挙げられ、好ましくは、ピリジン−ジイル、チオフェン−ジイル、チアゾール−ジイル、オキサゾール−ジイル、イミダゾール−ジイル、ピラゾール−ジイル、トリアゾール−ジイルが、より好ましくはピラゾール−ジイル、チオフェン−ジイルが挙げられる。
【0023】
Ar3における、「置換されてもよいアリーレン」のアリーレンとしては、Ar2におけるアリーレンと同様であり、好ましくは1,2−フェニレン、1,3−フェニレンが挙げられる。
Ar3における、「置換されてもよいヘテロアリーレン」のヘテロアリーレンとしては、Ar2におけるヘテロアリーレンと同様であり、好ましくは、ピリジン−ジイル、チオフェン−ジイル、フラン−ジイル、チアゾール−ジイル、オキサゾール−ジイル、ピロール−ジイル、インドール−ジイルが、より好ましくはチオフェン−ジイル、インドール−ジイルが挙げられる。
Ar1における「置換されてもよいアリール」、「置換されてもよいヘテロアリール」、Ar2における「置換されてもよいアリーレン」、「置換されてもよいヘテロアリーレン」、Ar3における「置換されてもよいアリーレン」、「置換されてもよいヘテロアリーレン」の置換基の数としては、それぞれ置換可能な位置に1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基を有してもよい。該置換基としては、例えば置換されてもよい低級アルキル、低級アルケニル、置換されてもよいアリール、置換されてもよいヘテロアリール、置換されてもよい非芳香族複素環、ハロゲン原子、置換されてもよいアミノ、置換されてもよいアシル、置換されてもよいヒドロキシ基、置換されてもよいチオール、アルキルスルホニル、シアノ、ニトロ、アルキル置換されていてもよいカルバモイル基が挙げられる。
【0024】
1、R4およびR11における、「置換されてもよい低級アルキル」の低級アルキルとしては、例えば、直鎖状、分枝状、または環状構造を含むC1−C8アルキルが挙げられ、具体的には、直鎖状、または分枝状のアルキルとしては、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、t−ブチルが挙げられる。環状構造を含むアルキルとしては、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロブチルメチル、シクロペンチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル等が挙げられる。好ましくは、メチル、エチル、2−プロピル、シクロプロピルが挙げられる。
該「置換されてもよい低級アルキル」における置換基としては、水酸基、オキソ、アミノ、C1−C8モノアルキルアミノ(例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ等)、C2−C12ジアルキルアミノ(例えばジメチルアミノ、エチルメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、C1−C8アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、1−プロピルオキシ、2−プロピルオキシ等)、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素等)、C1−C8ハロアルコキシ(例えばトリフルオロメトキシ等)、非芳香族複素環(例えばモルホリノ、ピペリジノ、ピロリジノ、4−メチル−1−ピペラジノ等)、アリール(例えばフェニル、1−ナフチル等)、またはヘテロアリール(例えばピリジル、チエニル、フラニル等)が挙げられ、好ましくはメチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メトキシ、エトキシ、2−プロピルオキシ、フッ素、塩素、トリフルオロメトキシ、モルホリノ、ピペリジノ、ピロリジノ、フェニル、ピリジルが挙げられる。
「低級アルケニル」としては、直鎖状、分枝状、または環状構造を含むC2−C8アルケニルが挙げられ、例えばビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル等が挙げられ、好ましくはビニル、2−プロペニルが挙げられる。
2、R3およびR4における、「置換されてもよいアリール」のアリールとしては、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等が挙げられ、好ましくはフェニルが挙げられる。
3における、「置換されてもよいヘテロアリール」のヘテロアリールは、Ar1におけるヘテロアリールと同様であり、好ましくはチオフェン、フラン、ピロール、ピリジン等が挙げられる。
【0025】
「置換されてもよい非芳香族複素環」の非芳香族複素環としては、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし3個含有する炭素数2〜6のものが挙げられ、例えばモルホリノ、チオモルホリノ、ピペリジノ、ピロリジノ、4−メチル−1−ピペラジノ等が挙げられ、好ましくはモルホリノ、ピペリジノ、ピロリジノが挙げられる。
該「置換されてもよいアリール、置換されてもよいヘテロアリール、置換されてもよい非芳香族複素環」における置換基としては、C1−C8アルキル(例えば、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、t−ブチル等)、C1−C8アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、1−プロピルオキシ、2−プロピルオキシ等)、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素等)、C1−C8ハロアルコキシ(例えばトリフルオロメトキシ等)、C1−C8ハロアルキル(トルフルオロメチル等)が挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、2−プロピル、メトキシ、エトキシ、フッ素、塩素、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルが挙げられる。
ハロゲン原子の例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくはフッ素、塩素が挙げられる。
【0026】
「置換されてもよいアミノ」としては、アミノ、C1−C8アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル等)、C1−C8アシル(例えばアセチル、プロピオニル等)、アリール(例えば、フェニル等)、またはヘテロアリールでモノまたはジ置換されてもよいアミノが挙げられる。好ましくは、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、フェニルアミノ等が挙げられる。
「置換されてもよいアシル」のアシルとしては、ホルミルの他、C1−C8アルキル(例えば、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、t−ブチル等)、アリール(例えば、フェニル等)、またはヘテロアリール(例えばチエニル、ピリジル等)とカルボニル基が結合した基が挙げられる。アシルとして好ましくは、アセチル、プロピオニル、シクロブタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、ベンゾイル等が挙げられる。
該アシルは置換可能な位置に1−3個の置換基を有していてもよく、この場合の置換基としては、C1−C3の直鎖または分枝状アルキル(好ましくはメチル、エチル、2−プロピル等)、C1−C3の直鎖または分枝状アルコキシ(好ましくは、メトキシ、エトキシ、2−プロポキシ等)、ハロゲン(好ましくはフッ素、塩素)、ヒドロキシ、アミノ等が挙げられる。
「置換されてもよいヒドロキシ基」としては、ヒドロキシ、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいアラルキルオキシ、置換されてもよいアリールオキシ、または置換されてもよいアシルオキシ等が挙げられる。
【0027】
「置換されてもよいアルコキシ」のアルコキシとしては、C1−C8アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、2−プロポキシ、シクロペンチルオキシ等)が挙げられ、好ましくは、メトキシ、エトキシ、2−プロピルオキシが挙げられる。また、隣接してアルキル、アルコキシがある場合は、隣接基と置換基を有する環を形成しても良く、具体的には、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、2−メチル−メチレンジオキシ、2−メチル−エチレンジオキシ、1−オキシ−2−エチレン、1−オキシ−2−プロピレン等が挙げられ、好ましくは、メチレンジオキシ、エチレンジオキシが挙げられる。
「置換されてもよいアラルキルオキシ」のアラルキルオキシとしては、例えばフェニル−(C1−C4アルキル)オキシが挙げられ、好ましくはベンジルオキシ、フェネチルオキシが挙げられる。
「置換されてもよいアリールオキシ」のアリールオキシとしては、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ等が挙げられ、好ましくはフェニルオキシが挙げられる。
「置換されてもよいアシルオキシ」のアシルオキシとしては、例えばアセチルオキシ、プロピオニルオキシ等が挙げられる。
上記「置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいアラルキルオキシ、置換されてもよいアリールオキシ、または置換されてもよいアシルオキシ」の置換基としては、例えばハロゲン(好ましくはフッ素、塩素)、C1−C3の直鎖または分枝状アルコキシ(好ましくは、メトキシ、エトキシ、2−プロポキシ)、C1−C3の直鎖または分枝状アルキル(好ましくはメチル、エチル、2−プロピル等)、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ等が挙げられる。
【0028】
「置換されてもよいチオール」としては、チオール、アルキルチオ、アラルキルチオ、アリールチオ、またはヘテロアリールチオ等が挙げられる。
アルキルチオとしては、例えばメチルチオ、エチルチオ、2−プロピルチオ、またはシクロペンチルチオ等が挙げられ、好ましくはメチルチオ、エチルチオが挙げられる。
アラルキルチオとしては、例えばフェニル−(C1−C8アルキル)チオが挙げられ、好ましくはベンジルチオ、フェネチルチオが挙げられる。
アリールチオとしては、例えばフェニルチオ、1−ナフチルチオ等が挙げられ、好ましくはフェニルチオが挙げられる。
ヘテロアリールチオとしては、好ましくはピリジルチオ、イミダゾリルチオ等が挙げられる。
アルキルスルホニルとしては、直鎖または分枝のC1−C8アルキルスルホニルが挙げられ、好ましくはメタンスルホニル、エタンスルホニル、2−プロピルスルホニル等が挙げられる。
「アルキル置換されていてもよいカルバモイル基」としては、例えば、カルバモイル、直鎖もしくは分枝鎖のC1−C6モノアルキルアミノカルボニル、または直鎖もしくは分枝鎖のC2−C12ジアルキルアミノカルボニルが挙げられる。直鎖または分枝鎖のC1−C6アルキルアミノカルボニルとしては、好ましくは、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、プロピルアミノカルボニル、2−プロピルアミノカルボニルが挙げられる。直鎖または分枝鎖のC2−C12ジアルキルアミノカルボニルとしては、例えば、同一または異なるアルキルで置換されたカルバモイルが挙げられ、好ましくは、ジメチルアミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、エチルメチルアミノカルボニル、メチルプロピルアミノカルボニル、ジシクロヘキシルアミノカルボニルが挙げられる。
【0029】
2およびW6における「置換されてもよい低級アルキレン」の低級アルキレンとしては、例えば、直鎖状、または分枝状のC1−C10アルキレンもしくは環状構造を含むC3−C10アルキレンが挙げられ、好ましくは、直鎖状、または分枝状のC1−C5アルキレンもしくは環状構造を含むC3−C5アルキレンが挙げられる。直鎖状、または分枝状のC1−C5アルキレンとしてはメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、1−メチル−エチレン、1,1−ジメチル−エチレン、1−メチル−プロピレン、1,1−ジメチル−プロピレン等が、環状構造を含むC3−C5アルキレンとしては、式(8)

で表されるアルキレンが挙げられ、より好ましくはエチレン、トリメチレン、テトラメチレンが挙げられる。
2およびW6における、低級アルケニレンとしては、C2−C8アルケニレンが挙げられ、好ましくはC2−C5アルケニレンが挙げられる。C2−C5アルケニレンとしては、例えば直鎖状、または分枝状のC2−C5アルケニレンが挙げられ、具体的にはシスまたはトランス−ビニレン、シスまたはトランス−1−プロペニレン、シスまたはトランス−2−プロペニレン、シスまたはトランス−1−ブテニレン、シスまたはトランス−2−ブテニレン、シスまたはトランス−3−ブテニレン、シスまたはトランス−1−メチル−2−プロペニレン、シスまたはトランス−3−メチル−2−プロペニレン、シスまたはトランス−2−メチル−2−プロペニレン、シスまたはトランス−1−メチル−2−プロペニレン等が挙げられ、より好ましくは、トランス−ビニレン、トランス−1−プロペニレン、トランス−1−ブテニレンが挙げられる。
【0030】
3およびW7における「置換されてもよい低級アルキレン」の低級アルキレンとしては、W2における低級アルキレンと同様であり、好ましくは、直鎖状、または分枝状のC1−C5アルキレンもしくは環状構造を含むC3−C5アルキレンが挙げられる。直鎖状、または分枝状のC1−C5アルキレンもしくは環状構造を含むC3−C5アルキレンとしては、W2における意義と同様であり、より好ましくは、メチレン、エチレン、トリメチレンが挙げられる。
3およびW7における低級アルケニレンとしては、W2における低級アルケニレンと同様であり、好ましくはC2−C5アルケニレンが挙げられる。C2−C5アルケニレンとしては、W2における意義と同様であり、より好ましくは、シスまたはトランス−ビニレン、シスまたはトランス−1−プロペニレンが挙げられる。
【0031】
4およびW8における「置換されてもよい低級アルキレン」の低級アルキレンとしては、W2における低級アルキレンと同様であり、好ましくは、直鎖状、または分枝状のC1−C5アルキレンもしくは環状構造を含むC3−C5アルキレンが挙げられる。直鎖状、または分枝状のC1−C5アルキレンもしくは環状構造を含むC3−C5アルキレンとしては、W2における意義と同様であり、より好ましくは、メチレン、エチレンが挙げられる。
4およびW8における低級アルケニレンとしては、W2における低級アルケニレンと同様であり、好ましくはC2−C5アルケニレンが挙げられる。C2−C5アルケニレンとしては、W2における意義と同様であり、より好ましくは、シスまたはトランス−ビニレンが挙げられる。
【0032】
2およびW6、W3およびW7、W4およびW8における「置換されてもよい低級アルキレン」、「置換されてもよい低級アルケニレン」の置換基としては、例えば置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアリール、置換されてもよいヘテロアリール、ハロゲン原子、置換されてもよいアミノ、置換されてもよいアシル、置換されてもよいチオール、または置換されてもよいヒドロキシ基等が挙げられ、さらにオキソ等が挙げられる。但し、オキソが置換する場合、安息香酸エステルは含まないものとする。該置換基の数は、置換可能な位置に1〜5個、好ましくは1〜2個の置換基を有してもよい。
該「置換されてもよい低級アルキル」、「置換されてもよいアリール」、「置換されてもよいヘテロアリール」、ハロゲン原子、置換されてもよいアミノ、置換されてもよいアシル、「置換されてもよいヒドロキシ基」および「置換されてもよいチオール」については、Ar1における「置換されてもよいアリール」、「置換されてもよいヘテロアリール」の置換基として定義されたものと同様である。
2およびW6、W3およびW7、W4およびW8における「置換されてもよい低級アルキレン」、「置換されてもよい低級アルケニレン」の置換基として好ましくは、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、シクロプロピル、トリフルオロメチル、フッ素、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、アセチル、メチルチオ、エチルチオ、メトキシ、エトキシ、1−プロピルオキシ、2−プロピルオキシ、オキソ等が挙げられる。
【0033】
11における「置換されてもよい低級アルキル」の低級アルキルとしては、直鎖のC1−C10アルキルもしくは環状構造を含むC3−C10アルキル等が挙げられ、好ましくは、直鎖のC1−C5アルキルもしくは環状構造を含むC3−C5アルキルが挙げられ、具体的にはメチル、エチル、2−プロピル等が挙げられる。
該「R11における、置換されてもよいC1−C8アルキル」の置換基としては、例えば、ハロゲン、C1−C3の直鎖または分枝状アルコキシ、C1−C3の直鎖または分枝状アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フェニル、ピリジル等が挙げられ、好ましくは、フッ素、塩素、メトキシ、エトキシ、2−プロポシ、メチル、エチル、2−プロピル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フェニル、ピリジルが挙げられる。
1における「置換されてもよい低級アルキル」の低級アルキルとしては、例えば、C1−C8の直鎖、分枝状または環状構造を含むアルキルが挙げられ、好ましくはメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、t-ブチル等が挙げられる。
1における、「置換されてもよい低級アルキル」の置換基としては、例えばハロゲン、C1−C3の直鎖または分枝状アルコキシ、C1−C3の直鎖または分枝状アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ等が挙げられ、好ましくは、フッ素、塩素、メトキシ、エトキシ、2−プロポキシ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ等が挙げられる。
【0034】
4における「置換されてもよい低級アルキル」の低級アルキルとしては、例えば、C1−C8の直鎖、分枝状または環状構造を含むアルキルが挙げられ、好ましくはメチル、エチル等が挙げられる。
4における「置換されてもよい低級アルコキシ」の低級アルコキシとしては、(例えば、メトキシ、エトキシ、2−プロポキシ等)が挙げられ、好ましくは、メトキシ、エトキシ、2−プロピルオキシが挙げられる。
4における、「置換されてもよいアリール」のアリールとしては、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等が挙げられ、好ましくはフェニルが挙げられる。
4におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくはフッ素、塩素、臭素が挙げられる。
【0035】
4における「置換されてもよい低級アルキル」、「置換されてもよい低級アルコキシ」、「置換されてもよいアリール」の置換基としては、例えばハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素等)、C1−C3の直鎖または分枝状アルキル(例えばメチル、エチル、2−プロピル等)、C1−C3の直鎖または分枝状アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、1−プロピルオキシ、2−プロピルオキシ等)、置換されてもよいアリール(例えばフェニル、1−ナフチル等)、C1−C3ハロアルコキシ(例えばトリフルオロメトキシ等)、またはヘテロアリール(例えばピリジル、フラニル等)が挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、フッ素、塩素、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、フェニルが挙げられる。
該「置換されてもよいアリール」における置換基としては、C1−C8アルキル(例えば、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル等)、C1−C8アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、1−プロピルオキシ等)、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素等)、C1−C8ハロアルコキシ(例えばトリフルオロメトキシ等)、C1−C8ハロアルキル(トルフルオロメチル等)が挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、フッ素、塩素、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルが挙げられる。
【0036】
プロドラッグとしては、生体内で化学的または生化学的に加水分解されて本発明の化合物を再生するものを言う。例えば、本発明ヘテロアリール化合物がカルボキシルを有する場合には、そのカルボキシルが適当なエステルに変換された化合物が挙げられる。このエステルの具体例としては、メチルエステル、エチルエステル、1−プロピルエステル、2−プロピルエステル、ピバロイルオキシメチルエステル、アセチルオキシメチルエステル、シクロヘキシルアセチルオキシメチルエステル、1−メチルシクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル、エチルオキシカルボニルオキシ−1−エチルエステル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ−1−エチルエステル等が挙げられる。
薬学上許容される塩としては、本発明のピロール化合物またはその薬学上許容される塩が酸性基を有する場合は、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、亜鉛塩等の無機金属塩、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリヒドロキシメチルアミノメタン、アミノ酸等有機塩基塩等が挙げられる。本発明のヘテロアリール化合物またはその薬学上許容される塩が塩基性基を有する場合は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等の無機酸塩、および酢酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩等が挙げられる。
本発明には、式(1)のピロール化合物のプロドラッグも含まれる。また、本発明には、式(1)のピロール化合物もしくはプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩の水和物、エタノール溶媒和物等の溶媒和物も含まれる。
【0037】
本発明のピロール化合物は、例えば以下に詳述する製造法、もしくはこれらに準ずる方法によって製造することができる。
なお、原料化合物として用いられる化合物は、それぞれ塩として用いてもよい。このような塩としては、薬学上許容される塩が挙げられる。
本発明のピロール化合物のヘテロアリール部分は、自体公知の方法、例えばThe Chemistry of Heterocyclic Compounds(例えば、ピロール誘導体:vol.48 part1,part2; ピラゾール誘導体:vol.22; イミダゾール誘導体:vol.6 part1; トリアゾール誘導体:vol.6 part1; インドール誘導体:vol.25 partII,partIII,part4; インダゾール誘導体:vol.22; ベンズイミダゾール誘導体:vol.40 part1,part2等が挙げられる)、Methoden der Organischen Chemie(Houben−Weyl)(例えば、ピロール誘導体:Hetarene I,TEIL1,E6a,p556−798; ピラゾール誘導体:Hetarene III,TEIL 2,E8b,p399−710; イミダゾール誘導体:Hetarene III,TEIL 3,E8c,p1−215; トリアゾール誘導体:Hetarene II,TEIL 2,E7b,p286−686; インドール誘導体:Hetarene I,TEIL 2a,E6b1,p546−848,E6b2,p849−1336; インダゾール誘導体:Hetarene III,TEIL 2,E8b,p764−856; ベンズイミダゾール誘導体:Hetarene III,TEIL 3,E8c,p216−391等が挙げられる)、Comprehensive Heterocyclic Chemistry(例えば、ピロール誘導体、インドール誘導体:vol.4; ピラゾール誘導体、インダゾール誘導体:vol.5; イミダゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体:vol.5; トリアゾール誘導体:vol.5などが挙げられる)、Comprehensive Heterocyclic Chemistry II(例えば、ピロール誘導体、インドール誘導体:vol.2; ピラゾール誘導体、インダゾール誘導体:vol.3; イミダゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体:vol.3; トリアゾール誘導体:vol.4等が挙げられる)、ヘテロ環化合物の化学(講談社、1988年発行)、新実験化学講座14巻[IV](丸善、1977発行)、WO 02/085851、WO 02/10131−A1等に記載されている方法あるいはそれに準じた方法によって製造することができる。
なお、これらの反応は単なる例示であり、有機合成に習熟している者の知識に基づき、適宜、他の方法で製造することもできる。
【0038】
以降の各反応において、必要に応じて、官能基を保護することができる。保護基およびその保護、脱保護の技術はT.W.Greene and P.G.M.Wuts, ”Protective Groups in Organic Synthesis”, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York(1999)に詳しく述べられている。

製造法(1)
【0039】
【化8】

式(1)のピロール誘導体は、a−fの部分でそれぞれ結合を形成することで、製造することができる。a−f部分の結合形成方法は、製造法(1−1)−製造法(1−4)のように例示することができる。a−f部分の結合形成の順番については、適宜変更することができる。また各製造法における出発物質は、公知の原料からa−f部分の結合形成方法を組み合わせることで製造することができる。

製造法(1−1)a部分、b部分の合成
【0040】
【化9】

(式中、Mは、ナトリウム、カリウム、亜鉛等の金属原子を表し、L1は、塩素、臭素、ヨウ素、トリフレート、X1は塩素、臭素、ヨウ素、メシレート、トシレート等の脱離基を表し、Aは、アルキレン(例えばメチレンまたはエチレン)、Bは、トリフェニルホスホニウム塩、またはホスホン酸ジエステル、Cは、カルボニル基(例えばケトンまたはアルデヒド)を表し、R0は、メチル、エチル、t−ブチル等のアルキルを表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。)
【0041】
化合物(100)、化合物(101)、化合物(102)、化合物(103)、および化合物(104)は、例えば、新実験化学講座14巻(丸善、1977年発行)、実験化学講座19〜26巻(丸善、1992年発行)、精密有機合成(南江堂、1983年発行)、ペプチド合成の基礎と実験(丸善、1985年発行)、Compendium of Organic Synthetic Methods, Vol. 1−9 (John Wiley & Sons)、Comprehensive Organic Synthesis, Vol. 1−9 (1991、Pergamon Press)、Comprehensive Organic Transformations (1989、VCH Publishers)等に記載されている方法あるいはそれに準じた方法によって製造することができる。
【0042】
化合物(105)は、化合物(102)から自体公知の方法、例えば加水分解反応およびエステル化反応によって製造できる。あるいは、化合物(105)は、化合物(103)と化合物(104)から不活性溶媒中、塩基存在下、反応させることで製造することができる。すなわち、実験化学講座24巻(丸善、1992年発行)等記載のWittg反応あるいはHorner−Wadsworth−Emmons反応あるいはそれに準じた方法によって製造することができる。化合物(102)は化合物(100)と化合物(101)から不活性溶媒中、塩基存在下、反応させることで製造することができる。あるいは、化合物(105)は、芳香族アルデヒドを不活性溶媒中、塩基存在下、FAMSOと縮合させた後、塩酸等を用いた加アルコール分解(Bull. Chem. Soc. Jpn, 52, 2013, (1979)、Rev. Heteroatom Chem, 5, 85 (1991)等記載の方法、またはそれに準じた方法)により、製造できる。
不活性溶媒としては、例えばエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテル系溶媒、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジメチルスルフォキシド、N、N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の非プロトン溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、2種類以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
塩基としては、例えば水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属ヒドリド、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸セシウム等の金属炭酸塩、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン等のアルキルアミン類、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシドが挙げられる。
反応温度は、約−20℃から溶媒の沸点付近の範囲から選択され、好ましくは約0℃から溶媒の沸点付近の範囲が挙げられる。

製造法(1−2) c部分、d部分の合成
【0043】
【化10】

(式中、L2は、塩素、臭素、ヨウ素、トリフレート、L3は、臭素、ヨウ素、トリフレート、ホウ酸、ホウ酸エステル、X2は塩素、臭素、ヨウ素、メシレート、トシレート等の脱離基を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。)
【0044】
化合物(106)、化合物(108)、化合物(109)、化合物(110)、化合物(111)、および化合物(112)は、例えば、新実験化学講座14巻(丸善、1977年発行)、実験化学講座19〜26巻(丸善、1992年発行)、精密有機合成(南江堂、1983年発行)、ペプチド合成の基礎と実験(丸善、1985年発行)、Compendium of Organic Synthetic Methods, Vol. 1−9 (John Wiley & Sons)、Comprehensive Organic Synthesis, Vol. 1−9 (1991、Pergamon Press)、Comprehensive Organic Transformations (1989、VCH Publishers)等に記載されている方法あるいはそれに準じた方法によって製造することができる。
【0045】
化合物(113)は、化合物(105)と化合物(106)から不活性溶媒中、塩基、遷移金属触媒存在下、反応させることで製造することができる。すなわち、実験化学講座19、25巻(丸善、1992年発行)等記載のUllmann反応、Suzukiカップリング反応等の遷移金属触媒反応あるいはそれに準じた方法によって製造することができる。
不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、トルエン、n−ヘキサン等の炭化水素系溶媒、N、N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド、アセトニトリル等の非プロトン性溶媒等が挙げられる。
塩基としては、例えば炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸銀等の金属炭酸塩、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン等のアルキルアミン類等が挙げられる。
遷移金属触媒としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウムジベンジリデン錯体等の0価のパラジウム触媒、酢酸パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等の2価のパラジウム触媒、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、ビス(シクロオクタジエン)ニッケル等の0価のニッケル触媒、銅触媒等が挙げられる。
本反応には、必要に応じ反応助剤を加えることができる。
反応助剤としては、例えばトリフェニルホスフィン、トリス(o−トリル)ホスフィン等の単座配位子、ジフェニルホスフィノプロパン、ジフェニルホスフィノブタン、ジフェニルホスフィノフェロセン等の二座配位子等を加えてもよい。
遷移金属触媒下の反応温度は、約0℃から溶媒の沸点付近の範囲から選択され、好ましくは約40℃から溶媒の沸点付近の範囲が挙げられる。
【0046】
また、化合物(113)は、化合物(107)と化合物(108)、あるいは化合物(109)と化合物(110)、あるいは化合物(111)と化合物(112)から不活性溶媒中、塩基存在下、反応させることで製造することができる。すなわち、実験化学講座20巻(丸善、1992年発行)等記載のアルコール、アミン等のアルキル化反応あるいはそれに準じた方法によって製造することができる。
また、化合物(113)は、Ar3がオキサゾール−ジイルの場合には、Synth. Commun, 2, 237, (1972)等記載の方法、またはそれに準じた方法においても製造できる。あるいは、化合物(113)は、Ar3がピロール−ジイルの場合には、Tetrahedron Lett, 5337, (1972)等記載の方法、またはそれに準じた方法においても製造できる。
不活性溶媒としては、例えばエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)等のエーテル系溶媒、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジメチルスルフォキシド、N、N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の非プロトン溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、2種類以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
【0047】
塩基としては、例えば水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属ヒドリド、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸セシウム等の金属炭酸塩、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン等のアルキルアミン類、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシドが挙げられる。
反応温度は、約−20℃から溶媒の沸点付近の範囲から選択され、好ましくは約0℃から溶媒の沸点付近の範囲が挙げられる。
本反応には、必要に応じ反応助剤を加えることができる。反応助剤としては、例えばテトラn−ブチルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムブロミド、メチルトリカプリルアンモニウムクロリド等の相間移動触媒等が挙げられる。Synthesis,565(1974)、Synthesis,447(1975)
【0048】
化合物(107)は、化合物(114)あるいは化合物(115)を用いて、製造法(1−1)を用いて化合物(116)を得、化合物(116)を通常の脱保護反応を行うことにより得ることができる。
【0049】
【化11】

(式中、Pgは保護基を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。)
化合物(114)、および化合物(115)は、例えば、新実験化学講座14巻(丸善、1977年発行)、実験化学講座19〜26巻(丸善、1992年発行)、精密有機合成(南江堂、1983年発行)、Compendium of Organic Synthetic Methods, Vol. 1−9 (John Wiley & Sons)等に記載されている方法、あるいはそれに準じた方法によって製造することができる。

製造法(1−3) e部分、f部分の合成
【0050】
【化12】

(式中、X3は塩素、臭素、ヨウ素、メシレート、トシレート等の脱離基を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。)
e部分の結合形成方法、f部分の結合形成方法、および化合物(117)、(119)の製造方法については、例えばWO 02/085851、WO 02/10131−A1に記載の方法、あるいはそれに準じた方法によって製造することができる。
【0051】
化合物(118)は、化合物(121)、化合物(122)、化合物(123)、あるいは化合物(124)を用いて、製造法(1−2)を用いて化合物(125)を得、化合物(111)を通常の脱保護反応を行うことにより得ることができる。
【0052】
【化13】

(式中、全ての記号は前記と同じ意味を表す。)
化合物(121)、化合物(122)、化合物(123)、あるいは化合物(124)は、例えば、新実験化学講座14巻(丸善、1977年発行)、実験化学講座19〜26巻(丸善、1992年発行)、精密有機合成(南江堂、1983年発行)、Compendium of Organic Synthetic Methods, Vol. 1−9 (John Wiley & Sons)等に記載されている方法、あるいはそれに準じた方法によって製造することができる。

製造法(1−4)
【0053】
【化14】

(式中、全ての記号は前記と同じ意味を表す。)
化合物(126)は、化合物(120)から自体公知の方法、酸または塩基存在下、加水分解反応によって得られる。
酸としては、例えば塩酸、硫酸、酢酸、臭化水素酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルフォン酸等が挙げられる。
溶媒としては、例えばエーテル、THF、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、ジメチルスルフォキシド、N、N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の非プロトン溶媒、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒等が挙げられ、1種類以上の溶媒と水を適宜の割合で混合して用いてよく、また無溶媒で行ってもよい。
反応温度は、約−20℃から溶媒の沸点付近の範囲から選択され、好ましくは約−10℃から溶媒の沸点付近の範囲が挙げられる。
【0054】
塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の金属炭酸塩等が挙げられ、含水溶媒中で行われる。
含水溶媒としては、例えばエーテル、THF、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、ジメチルスルフォキシド、N、N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の非プロトン溶媒、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒等から選ばれる1種類以上の溶媒と適宜の割合の水との混合溶媒が用いられる。
反応温度は、約−20℃から溶媒の沸点付近の範囲から選択され、好ましくは約−10℃から溶媒の沸点付近の範囲が挙げられる。
【0055】
化合物(1)は、化合物(126)から自体公知の方法、例えば新実験化学講座14巻(丸善、1977年発行)、実験化学講座19〜26巻(丸善、1992年発行)、精密有機合成(南江堂、1983年発行)、ペプチド合成の基礎と実験(丸善、1985年発行)、Compendium of Organic Synthetic Methods, Vol. 1−9 (John Wiley & Sons)、Comprehensive Organic Synthesis, Vol. 1−9 (1991、Pergamon Press)、Comprehensive Organic Transformations (1989、VCH Publishers)等に記載されている方法あるいはそれに準じた方法によって製造することができる。
【0056】
本発明のピロール誘導体もしくはプロドラッグは、不斉が生じる場合または不斉炭素を有する置換基を有する場合があり、そのような化合物にあっては光学異性体が存在する。本発明化合物にはこれらの各異性体の混合物や単離されたものを含む。そのような光学異性体を純粋に得る方法としては、例えば光学分割が挙げられる。
光学分割法としては、本発明化合物またはその中間体を不活性溶媒中(例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル等およびこれらの混合溶媒)、光学活性な酸(例えば、マンデル酸、N−ベンジルオキシアラニン、乳酸などのモノカルボン酸類、酒石酸、o−ジイソプロピリデン酒石酸、リンゴ酸などのジカルボン酸類、カンファースルフォン酸、ブロモカンファースルフォン酸などのスルフォン酸類)と塩を形成させることもできる。
本発明のピロール誘導体もしくはプロドラッグまたはその中間体がカルボキシル基等の酸性置換基を有する場合は光学活性なアミン(例えばα−フェネチルアミン、1、2−ジフェニル−エタノールアミン、キニン、キニジン、シンコニジン、シンコニン、ストリキニーネ等の有機アミン類)と塩を形成させることもできる。
【0057】
塩を形成させる温度としては、室温から溶媒の沸点の範囲が挙げられる。光学純度を向上させるためには、一旦、溶媒の沸点付近まで温度を上げることが望ましい。析出した塩を濾取する前に必要に応じて冷却し、収率を向上させることができる。光学活性な酸またはアミンの使用量は、基質に対し約0.5〜約2.0当量の範囲、好ましくは1当量前後の範囲が適当である。必要に応じ結晶を不活性溶媒中(例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエ−テル等のエ−テル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル等およびこれらの混合溶媒)で再結晶し、高純度の光学活性な塩を得ることもできる。必要に応じ、得られた塩を通常の方法で酸または塩基と処理しフリー体を得ることもできる。
【0058】
本発明のピロール誘導体またはその塩は経口的または非経口的に投与することができる。経口的に投与する場合、通常用いられる投与形態で投与することができる。非経口的には、局所投与剤、注射剤、経皮剤、経鼻剤等の形で投与することができる。経口剤または直腸投与剤としては、例えば、カプセル、錠剤、ピル、散剤、カシェ剤、座剤、液剤等が挙げられる。注射剤としては、例えば、無菌の溶液または懸濁液等が挙げられる。局所投与剤としては、例えば、クリーム、軟膏、ロ−ション、経皮剤(通常のパッチ剤、マトリクス剤)等が挙げられる。
上記の剤形は通常の方法で、薬学的に許容される賦形剤、添加剤とともに製剤される。薬学的に許容される賦形剤、添加剤としては、担体、結合剤、香料、緩衝剤、増粘剤、着色剤、安定剤、乳化剤、分散剤、懸濁化剤、防腐剤等が挙げられる。
薬学的に許容される担体としては、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、澱粉、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロ−ス、低融点ワックス、カカオバター等が挙げられる。カプセルは、本発明化合物を薬学的に許容される担体と共に中に入れることにより製剤できる。本発明化合物は薬学的に許容される賦形剤と共に混合し、または賦形剤なしにカプセルの中に入れることができる。カシェ剤も同様の方法で製造できる。
【0059】
注射用液剤としては、溶液、懸濁液、乳剤等が挙げられる。例えば、水溶液、水−プロピレングリコール溶液等が挙げられる。液剤は、水を含んでもよい、ポリエチレングリコールまたは/およびプロピレングリコールの溶液の形で製造することもできる。経口投与に適切な液剤は、本発明化合物を水に加え、着色剤、香料、安定化剤、甘味剤、溶解剤、増粘剤等を必要に応じて加え製造することができる。また経口投与に適切な液剤は、本発明化合物を分散剤とともに水に加え、粘重にすることによっても製造できる。増粘剤としては、例えば、薬学的に許容される天然または合成ガム、レジン、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースまたは公知の懸濁化剤等が挙げられる。
局所投与剤としては、上記の液剤および、クリーム、エアロゾル、スプレー、粉剤、ローション、軟膏等が挙げられる。上記の局所投与剤は、本発明化合物と通常に使用される薬学的に許容される希釈剤および担体と混合し製造できる。軟膏およびクリ−ムは、例えば、水性または油性の基剤に増粘剤および/またはゲル化剤を加えて製剤化して得られる。該基剤としては、例えば、水、液体パラフィン、植物油(ピーナッツ油、ひまし油等)等が挙げられる。増粘剤としては、例えばソフトパラフィン、ステアリン酸アルミニウム、セトステアリルアルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ラノリン、水素添加ラノリン、蜜蝋等が挙げられる。
ローションは、水性または油性の基剤に、一種類またはそれ以上の薬学的に許容される安定剤、懸濁化剤、乳化剤、拡散剤、増粘剤、着色剤、香料等を加えることができる。
散剤は、薬学的に許容される散剤の基剤と共に製剤化される。基剤としては、タルク、ラクトース、澱粉等が挙げられる。ドロップは水性または非水性の基剤と一種またはそれ以上の薬学的に許容される拡散剤、懸濁化剤、溶解剤等と共に製剤化できる。
局所投与剤は、必要に応じて、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、クロロクレゾール、ベンズアルコニウムクロリド等の防腐剤、細菌増殖防止剤を含んでもよい。
【0060】
本発明のピロール誘導体またはその塩は、糖尿病の患者、特に2型糖尿病またはインスリン非依存型糖尿病患者に対して投与できる。また、または本発明のヘテロアリール誘導体またはその塩は、糖尿病の患者の血糖値をコントロールすることができる。その際の、投与量、投与回数は症状、年齢、体重、投与形態等によって異なるが、経口投与する場合には、通常は成人に対し1日あたり約1〜約500mgの範囲、好ましくは約5〜約100mgの範囲を1回または数回に分けて投与することができる。注射剤として投与する場合には約0.1〜約300mgの範囲、好ましくは約1〜約100mgの範囲を1回または数回に分けて投与することができる。
【0061】
本化合物は、その効果の増強を目的として、糖尿病治療剤、糖尿病性合併症治療剤、抗高脂血症剤、降圧剤、抗肥満剤、利尿剤などの薬剤(以下、併用薬剤と略記する)と組み合わせて用いることができる。本化合物および併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本化合物と併用薬剤との配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択することができる。例えば投与対象がヒトである場合、本化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
【0062】
なお、糖尿病治療剤としては、インスリン製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌、イーストを用い、遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤など)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート等)、ビグアナイド剤(例、メトホルミン等)、インスリン分泌促進剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド等のスルホニルウレア剤;レパグリニド、セナグリニド、ナテグリニド、ミチグリニド、GLP−1、エキセナタイド、リラグルタイド等)、プロテインチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸等)、β3アゴニスト(例、GW−427353B、N−5984等)、DPP-IV阻害剤(例、LAF−237,MK−431等)が挙げられる。
【0063】
糖尿病性合併症治療剤としては、アルドース還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタット、ゼナレスタット、ゾポレスタット、ミナレスタット、フィダレスタット、SK−860、CT−112等)、神経栄養因子(例、NGF、NT−3、BDNF等)、PKC阻害剤(例、LY−333531等)、AGE阻害剤(例、ALT946、ピマゲジン、ピラトキサチン、N−フェナシルチアゾリウム ブロマイド(ALT766)等)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸等)、脳血管拡張剤(例、チアプリド、メキシレチン等)が挙げられる。抗高脂血剤としては、HMG−CoA還元酵素阻害剤(例、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、イタバスタチンまたはそれらのナトリウム塩等)、スクアレン合成酵素阻害剤、ACAT阻害剤等が挙げられる。降圧剤としては、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、アラセプリル、デラプリル、リジノプリル、イミダプリル、ベナゼプリル、シラザプリル、テモカプリル、トランドラプリル等)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、カンデサルタン シレキセチル、ロサルタン、エプロサルタン、バルサンタン、テルミサルタン、イルベサルタン、タソサルタン等)、カルシウム拮抗剤(例、塩酸ニカルジピン、塩酸マニジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ニルバジピン、アムロジピン等)等が挙げられる。
【0064】
抗肥満剤としては、例えば中枢性抗肥満薬(例、フェンテルミン、シブトラミン、アンフェプラモン、デキサンフェタミン、マジンドール、SR−141716A等)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット等)、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチン、CNTF(毛様体神経栄養因子)等)、コレシストキニンアゴニスト(例、リンチトリプト、FPL−15849等)等が挙げられる。利尿剤としては、例えばキサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフルチジド、ポリチアジド、メチクロチアジド等)、抗アルドステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド等)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミド等が挙げられる。
【0065】
併用薬剤は、好ましくはインスリン製剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、ビグアナイド剤、インスリン分泌促進剤などである。上記併用薬剤は、2種以上を適宜の割合で組み合せて用いてもよい。2種以上の併用薬剤を用いる場合の好ましい組み合わせとしては、例えば以下のものが挙げられる。
1)ビグアナイド剤およびインスリン製剤;
2)ビグアナイド剤およびインスリン分泌促進剤;
3)ビグアナイド剤およびα−グルコシダーゼ阻害剤;
4)α−グルコシダーゼ阻害剤、インスリン製剤およびビグアナイド剤;
5)ビグアナイド剤、インスリン製剤およびインスリン分泌促進剤;
6)インスリン分泌促進剤、インスリン製剤およびα−グルコシダーゼ阻害剤;
および
7)α−グルコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進剤およびビグアナイド剤;
【0066】
本化合物が、併用薬剤と組み合せて使用される場合には、これらの薬剤の使用量は、薬剤の反対効果を考えて安全な範囲内で低減できる。特に、インスリン分泌促進剤およびビグアナイド剤は通常の投与量よりも低減できる。したがって、これらの薬剤により引き起こされるであろう反対効果は安全に防止できる。それに加えて、糖尿病合併症剤、抗高脂血症剤、降圧剤などの投与量は低減でき、その結果これらの薬剤により引き起こされるであろう反対効果は効果的に防止できる。
【0067】
本発明によって得られる一般式(1)を有する化合物の具体例としては、例えば以下に示した表1〜5に示した化合物を挙げることができる。
【0068】
【表1】

【0069】
【表2】

【0070】
【表3】


【0071】
【表4】

【0072】
【表5】

【0073】
以下参考例および実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

LC-MS分析条件
本体:API 150EX(PE SCIEX社)、イオン化法:ESI
カラム:CombiScreen Hydrosphere C18 S-5μm (4.6x50mm)(YMC社)
A液:0.05%トリフルオロ酢酸水
B液:0.035%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
流速:3.5ml/min
分析条件;
0.0min → 0.5min:A液 90%一定(B液 10%)
0.5min → 4.2min:A液 90% →1%(B液 10% →99%)
4.2min → 4.4min A液 1%一定(B液 99%)
4.4min → 4.8min A液 1%→99%(B液 99%→1%)
4.8min → 6.3min A液 99%→100%(B液 1%→0%)
R.T. = Retention Time

参考例1
【0074】
(1−アリル−1H−ピロ−ル−2−イル)(4−メチルフェニル)メタノンの合成
参考例1−1
(4−メチルフェニル)[1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロ−ル−2−イル]メタノンの合成
【0075】
【化15】

窒素気流下、1−ベンゼンスルホニル1H−ピロ−ル(284 g, 1.37 mol)のジクロロメタン(1.0 L)溶液に塩化p−トルオイル(318 g, 2.06 mol)と三フッ化ホウ素エ−テル錯体(350 g, 2.47 mol)を加え、混合物を室温で7日間放置した。反応溶液を1N塩酸水(750 mL)で2回、1N水酸化ナトリウム水溶液(750 mL)、飽和食塩水(100 mL)で、それぞれ順に洗浄し、乾燥、濾過した。濾液を常圧で約500mlになるまで濃縮し、ヘキサン(500 mL)を加えた。さらに、約500mlになるまで濃縮し、10℃まで冷却し、結晶を濾取した。これをヘキサン、トルエンで順に洗浄、乾燥し、表題化合物を得た(315 g, 71 %)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz)δ8.12 (d, 2H, J = 8.3Hz), 7.75 - 7.78 (m, 1H), 7.72 (brd, 2H, J = 7.9Hz), 7.65 (brt, 1H, J = 7.9Hz), 7.58 (brt, 2H, J = 7.9Hz), 7.25 (d, 2H, J = 8.3Hz), 6.69 - 6.72 (m, 1H), 6.35 (dd, 1H, J = 3.1, 0.5Hz), 2.42 (s, 3H).
参考例1−2
【0076】
(4−メチルフェニル)(1H−ピロ−ル−2−イル)メタノンの合成
【0077】
【化16】

参考例1−1の化合物(145 g, 446 mmol) をメタノ−ル (1.0 L) に懸濁し、5N 水酸化ナトリウム水 (1.1 kg) を加え、30分間加熱還流した。この溶液を0℃まで冷却し、析出した結晶を濾取し、乾燥して表題化合物を得た。(80 g, 97 %)
1H NMR (CDCl3, 300 MHz)δ9.52 (brs, 1 H), 8.25 (d, 2 H, J = 8.3 Hz), 7.29 (d, 2 H, J = 8.3 Hz), 7.12 (brs, 1 H), 6.88 - 6.91 (m, 1 H), 6.32 - 6.36 (m, 1 H), 2.44 (s, 3 H).
参考例1−3
【0078】
(1−アリル−1H−ピロ−ル−2−イル)(4−メチルフェニル)メタノンの合成
【0079】
【化17】

t−ブトキシカリウム(1.05 g, 9.36 mmol)をテトラヒドロフラン(THF)(10 mL)に溶解し、参考例1−2の化合物(1.65 g, 8.91 mmol)を加えた。室温で30分間攪拌し、臭化アリル(1.62 g, 13.4 mmol)を加えた。2時間攪拌し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、表題の化合物を合成した(1.61 g, 80 %)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.71 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 6.98 (dd, 1 H, J = 1.6, 2.5 Hz), 6.74 (dd, 1 H, J = 1.6, 4.0 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5, 4.0 Hz), 6.07 (ddt, 1 H, J = 10.3, 16.7, 5.6 Hz), 5.16 (dq, 1 H, J = 10.3, 1.3 Hz), 5.07 (dq, 1 H, J = 16.7, 1.3 Hz), 5.05 (dt, 2 H, J = 5.6, 1.3 Hz), 2.42 (s, 3 H).
参考例2
【0080】
(1-ブト-3-エン-1-イル-1H-ピロール-2-イル)(4-メチルフェニル)メタノンの合成
【0081】
【化18】

参考例1−2の化合物と4−ブロモ−1−ブテンを用いて、参考例1−3と同様にして表題の化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.71 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 6.95 (dd, 1 H, J = 1.7, 2.4 Hz), 6.72 (dd, 1 H, J = 1.7, 4.0 Hz), 6.14 (dd, 1 H, J = 2.4, 4.0 Hz), 5.79 (ddt, 1 H, J = 10.2, 17.1, 6.9 Hz), 5.00-5.09 (m, 2 H), 4.46 (t, 2 H, J = 7.1 Hz), 2.57 (brq, 2 H, J = 7.1 Hz), 2.43 (s, 3 H).
参考例3
【0082】
[1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピロール-2-イル](4-メチルフェニル)メタノンの合成
参考例3−1
[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]酢酸メチルの合成
【0083】

参考例1−2の化合物(220 mg, 1.19 mmol)のTHF(3 ml)溶液に、t−ブトキシカリウム(170 mg, 1.52 mmol)を加え、室温にて15分間攪拌した。この反応液にブロモ酢酸メチル(215 mg, 1.41 mmol)を加え室温にて6時間攪拌した。反応液に5%硫酸水素カリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1→3:1)にて分離精製し、表題化合物を得た(257 mg, 収率 84%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 6.94 (dd, 1 H, J = 2.5, 1.7 Hz), 6.82 (dd, 1 H, J = 4.0, 1.7 Hz), 6.25 (dd, 1 H, J = 4.0, 2.5 Hz), 5.11 (s, 2 H), 3.79 (s, 3 H), 2.42 (s, 3 H).
参考例3−2
【0084】
[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]酢酸の合成
【0085】

参考例3−1の化合物(255 mg, 0.991 mmol)のTHF(2 ml)、1N水酸化リチウム水溶液(2 ml)、メタノール(2 ml)溶液を室温にて30分間攪拌した。反応液に希塩酸水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、表題化合物を得た(232 mg, 収率 96%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.77 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.28 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.06 (dd, 1 H, J = 2.5, 1.7 Hz), 6.86 (dd, 1 H, J = 4.1, 1.7 Hz), 6.30 (dd, 1 H, J = 4.1, 2.5 Hz), 5.02 (s, 2 H), 2.45 (s, 3 H).
参考例3−3
【0086】
[1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピロール-2-イル](4-メチルフェニル)メタノンの合成
【0087】
【化19】

参考例3−2の化合物(1.34 g, 5.51 mmol)のTHF(20 ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.60 g, 5.93 mmol)、クロロ炭酸エチル(0.90 g, 8.29 mmol)を加え0℃にて1時間攪拌した。この反応液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.40 g, 10.6 mmol)の水(10 ml)溶液を加え0℃にて1時間攪拌した。反応液に希塩酸水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1→2:3)にて分離精製し、表題化合物を得た(1.04 g, 収率82%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.73 (dd, 2 H, J = 8.1Hz), 7.26 (d, 2 H, J = 8.1Hz), 7.06 (dd, 1H, J = 2.5, 1.7 Hz), 6.77 (dd, 1H, J = 4.1, 1.7 Hz), 6.23 (dd, 1H, J = 4.1, 2.5 Hz), 4.53 (t, 2 H, J = 5.0 Hz), 4.03 (dt, 2 H, J = 5.0, 5.0 Hz), 3.20 (brt, 1H, J = 5.0 Hz), 2.43 (s, 3 H).
参考例4
【0088】
3-(3-ヒドロキシフェニル)チオフェン-2-カルボン酸メチルの合成
【0089】
【化20】

窒素気流下、3−ブロモチオフェン−2−カルボン酸メチルエステル(663 mg, 3.0 mmol)のジメトキシエタン(15 mL)/水(3 mL)溶液に3−ヒドロキシフェニルボロン酸(414 mg, 3.0 mmol)と炭酸水素ナトリウム(522 mg, 6.2 mmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(173 mg, 150 μmol)を加え、混合物を80℃で10時間攪拌した。室温放冷後、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液(50 mL)を加え、酢酸エチル(50 mL)で2回抽出した。有機層を水(50 mL)、飽和食塩水(50 mL)で、それぞれ順に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 4/1)で精製し、表題化合物を得た(513 mg, 73%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.50 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 7.26 (dd, 1 H, J = 7.9 and 8.1 Hz), 7.07 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 7.00 (ddd, 1 H, J = 0.9 and 1.7 and 7.9 Hz), 6.93 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.83 (ddd, 1 H, J = 0.9 and 2.5 and 8.1 Hz), 5.13 (s, 1 H), 3.78 (s, 3 H).
参考例5
【0090】
5-(3-ヒドロキシフェニル)チオフェン-2-カルボン酸メチルの合成
【0091】
【化21】

参考例4の化合物と同様に表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.75 (d, 1 H, J = 4.0 Hz), 7.28 (dd, 1 H, J = 7.8 and 7.9 Hz), 7.26 (d, 1 H, J = 4.0 Hz), 7.21 (ddd, 1 H, J = 1.0 and 1.5 and 7.8 Hz), 7.13 (dd, 1 H, J = 1.5 and 2.5 Hz), 6.84 (ddd, 1 H, J = 1.0 and 2.5 and 7.9 Hz), 5.19 (s, 1 H), 3.91 (s, 3 H).
参考例6
【0092】
5-(3-ブロモフェニル)-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸メチルの合成
【0093】
【化22】

窒素気流下、3−ブロモベンゾイルクロリド(2.19 g, 10.0 mmol)のテトラヒドロフラン(30 mL)溶液にトリエチルアミン(2.1 mL, 15.0 mmol)、メチルイソシアノアセテート(1.09 g, 11.0 mmol)を加え、室温で72時間攪拌した。反応溶液に水(100 mL)を加え、酢酸エチル(100 mL)で2回抽出した。有機層を飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 3/1)で精製し、表題化合物を得た(1.40 g, 50%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 8.28 (dd, 1 H, J = 1.3 and 1.7 Hz), 8.09 (ddd, 1 H, J = 0.9 and 1.3 and 7.9 Hz), 7.94 (s, 1 H), 7.61 (ddd, 1 H, J = 0.9 and 1.7 and 8.0 Hz), 7.37 (dd, 1 H, J = 7.9 and 8.0 Hz), 3.97 (s, 3 H).
参考例7
【0094】
5-(3-ブロモベンジル)-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸メチルの合成
【0095】
【化23】

参考例6の化合物と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.78 (s, 1 H), 7.44 (s, 1 H), 7.40 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.24-7.16 (m, 2 H), 4.38 (s, 2 H), 3.96 (s, 3 H).
参考例8
【0096】
5-(3-ブロモフェニル)-2-フェニル-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸エチルの合成
【0097】
【化24】

参考例6の化合物と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 8.32 (s, 1 H), 8.12-8.08 (m, 3 H), 7.62-7.50 (m, 4 H), 7.39-7.35 (m, 2 H), 4.46 (q, 2 H, J = 7.1 Hz), 1.43 (t, 3 H, J = 7.1 Hz).
参考例9
【0098】
3-(3-{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}フェニル)チオフェン-2-カルボン酸メチルの合成
【0099】
【化25】

窒素気流下、参考例4の化合物(201 mg, 0.86 mmol)、トリエチルアミン(0.16 mL, 1.15 mmol)のジクロロメタン(10 mL)溶液に、無水トリフルオロメタンスルホン酸(0.16 mL, 0.95 mmol)を0℃で加えて2時間攪拌した。反応溶液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン/酢酸エチル = 4/1)にて分離し、表題化合物を得た(290 mg, 92%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.56 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 7.50-7.46 (m, 2 H), 7.39 (s, 1 H), 7.31-7.27 (m, 1 H), 7.08 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 3.79 (s, 3 H).
参考例10
【0100】
4-(3-ブロモフェニル)-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルの合成
【0101】
【化26】

窒素気流下、3−ブロモ−トランス−けい皮酸メチルエステル(1.20 g, 5.0 mmol)のテトラヒドロフラン(25 mL)溶液にp−トルエンスルホニルメチルイソシアニド(976 mg, 5.0 mmol)を加えた後、t−ブトキシカリウム(1.12 g, 10.0 mmol)を0℃で加え、70℃で6時間攪拌した。室温放冷後、反応溶液に5%硫酸水素カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 2/1)で精製し、表題化合物を得た(1.10 g, 78%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 8.53 (br, 1 H), 7.63 (dd, 1 H, J = 1.4 and 1.9 Hz), 7.51-7.49 (m, 1 H), 7.44 (ddd, 1 H, J = 1.0 and 1.4 and 7.7 Hz), 7.40 (ddd, 1 H, J = 1.0 and 1.9 and 7.9 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 7.7 and 7.9 Hz), 6.82-6.80 (m, 1 H), 3.75 (s, 3 H).
参考例11
【0102】
4-(3-ブロモフェニル)-1-メチル-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルの合成
【0103】
【化27】

窒素気流下、参考例10の化合物(280 mg, 1.0 mmol)のテトラヒドロフラン(15 mL)溶液にt−ブトキシカリウム(123 mg, 1.1 mmol)を加えた後、ヨウ化メチル(0.1 mL, 1.0 mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応溶液に5%硫酸水素カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 3/1)で精製し、表題化合物を得た(280 mg, 98%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.61 (dd, 1 H, J = 1.4 and 1.9 Hz), 7.43 (ddd, 1 H, J = 1.0 and 1.4 and 7.9 Hz), 7.39 (ddd, 1 H, J = 1.0 and 1.9 and 8.0 Hz), 7.31 (d, 1 H, J = 2.5 Hz), 7.21 (dd, 1 H, J = 7.9 and 8.0 Hz), 6.62 (d, 1 H, J = 2.5 Hz), 3.73 (s, 3 H), 3.70 (s, 3 H).
参考例12
【0104】
4-(3-ブロモフェニル)-1-(4-クロロベンジル)-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルの合成
【0105】
【化28】

参考例11の化合物と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.60 (dd, 1 H, J = 1.4 and 1.9 Hz), 7.42 (ddd, 1 H, J = 1.0 and 1.4 and 7.9 Hz), 7.38 (ddd, 1 H, J = 1.0 and 1.9 and 8.0 Hz), 7.34 (d, 2 H, J = 8.2 Hz), 7.36 (d, 1 H, J = 2.5 Hz), 7.20 (dd, 1 H, J = 7.9 and 8.0 Hz), 7.13 (d, 2 H, J = 8.2 Hz), 6.66 (d, 1 H, J = 2.5 Hz), 5.03 (s, 2 H), 3.73 (s, 3 H).
参考例13
【0106】
3-[4-(3-ブロモフェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロール-3-イル]プロピオン酸エチルの合成
参考例13−1
4-(3-ブロモフェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロール-3-カルボン酸メチルの合成
【0107】
【化29】

窒素気流下、参考例10の化合物(1.00 g, 3.57 mmol)のテトラヒドロフラン(30 mL)溶液に60%水素化ナトリウム(160 mg, 4.0 mmol)を加えた後、ベンゼンスルホニルクロリド(0.53 mL, 4.0 mmol)を加え、室温で8時間攪拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 3/1)で精製し、表題化合物を得た(1.30 g, 86%)。
LC-MS R.T. 4.46 min., m/z 421 (M+1)
参考例13−2
【0108】
4-(3-ブロモフェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロール-3-カルボアルデヒドの合成
【0109】
【化30】

窒素気流下、参考例13−1の化合物(880 mg, 2.09 mmol)のトルエン(12 mL)溶液に、−78℃で1.5M水素化ジイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(1.4 mL, 2.10 mmol)を加え、−78℃で1時間攪拌した。反応溶液に1規定塩酸水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 3/1)で精製し、表題化合物を得た(600 mg, 74%)。
LC-MS R.T. 4.41 min., m/z 391 (M+1)
参考例13−3
【0110】
(2E)-3-[4-(3-ブロモフェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロール-3-イル]アクリル酸エチルの合成
【0111】
【化31】

窒素気流下、トリエチルホスホノアセテート(316 mg, 1.41 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)溶液に60%水素化ナトリウム(61 mg, 1.52 mmol)を加えて、室温で10分間攪拌した後、参考例13−2の化合物(500 mg, 1.28 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)溶液を加え、40℃で5時間攪拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 4/1)で精製し、表題化合物を得た(430 mg, 72%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.95-7.92 (m, 2 H), 7.65-7.60 (m, 1 H), 7.55-7.50 (m, 2 H), 7.50-7.45 (m, 4 H), 7.26-7.19 (m, 3 H), 6.14 (d, 1 H, J = 16.1 Hz), 4.20 (q, 2 H, J = 7.1 Hz), 1.28 (t, 3 H, J = 7.1 Hz).
参考例13−4
【0112】
3-[4-(3-ブロモフェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロール-3-イル]プロピオン酸エチルの合成
【0113】
【化32】

参考例13−3の化合物(430 mg, 0.93 mmol)のメタノール(20 ml)溶液に、5%ロジウムー炭素(10 mg)を加えて、室温で常圧水素下6時間攪拌を行った。濾過をして、濾液の溶媒を減圧留去して、表題化合物を得た(380 mg, 88%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.89-7.86 (m, 2 H), 7.73-7.67 (m, 1 H), 7.59-7.57 (m, 2 H), 7.47 (s, 1 H), 7.44-7.41 (m, 1 H), 7.25-7.21 (m, 2 H), 7.17 (d, 1 H, J = 2.4 Hz), 7.01-7.00 (m, 1 H), 4.07 (q, 2 H, J = 7.1 Hz), 2.82 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 2.47 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 1.20 (t, 3 H, J = 7.1 Hz).
参考例14
【0114】
3-(3-ブロモベンジル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸エチルの合成
参考例14−1
2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸エチルの合成
【0115】
【化33】

窒素気流下、3−ブロモピルビン酸エチル(1.95 g, 10.0 mmol)のトルエン(150 mL)溶液にカルバミン酸エチル(4.45 g, 50 mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸銀(2.57 g, 10 mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物(190 mg, 1.0 mmol)を加えて、加熱還流下で16時間攪拌した。室温放冷後、反応溶液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/酢酸エチル = 9/1)で精製し、表題化合物を得た(600 mg, 38%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.84 (br, 1 H), 7.38 (s, 1 H), 4.35 (q, 2 H, J = 7.2 Hz), 1.36 (t, 3 H, J = 7.2 Hz).
参考例14−2
【0116】
3-(3-ブロモベンジル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸エチルの合成
【0117】
【化34】

窒素気流下、参考例14−1の化合物(280 mg, 1.78 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)溶液に60%水素化ナトリウム(75 mg, 1.87 mmol)を加えて、室温で10分間攪拌した後、3−ブロモベンジルブロミド(450 mg, 1.80 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応溶液に5%硫酸水素カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 3/1)で精製し、表題化合物を得た(500 mg, 86%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.52 (s, 1 H), 7.46 (s, 1 H), 7.42 (d, 1 H, J = 7.9 Hz), 7.31 (d, 1 H, J = 7.9 Hz), 7.20 (dd, 1 H, J = 7.9 and 7.9 Hz), 5.09 (s, 2 H), 4.30 (q, 2 H, J = 7.2 Hz), 1.31 (t, 3 H, J = 7.2 Hz).
参考例15
【0118】
(1-{(2E)-3-[3-(ブロモメチル)フェニル]プロプ-2-エン-1-イル}-1H-ピロール-2-イル)(4-メチルフェニル)メタノンの合成
参考例15−1
(1-{(2E)-3-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロプ-2-エン-1-イル}-1H-ピロール-2-イル)(4-メチルフェニル)メタノンの合成
【0119】
【化35】

窒素気流下、3−ブロモベンジルアルコール(1.87 g, 10.0 mmol)、参考例1の化合物(2.25 g, 10.0 mmol)、酢酸パラジウム(112 mg, 0.50 mmol)、トリ−o−トリルホスフィン(304 mg, 1.00 mmol)、トリエチルアミン(2.8 mL, 20.0 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20 ml)溶液を80℃にて10時間攪拌した。室温放冷後、反応液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン/酢酸エチル = 3/1)にて分離し、表題化合物を得た(2.20 g、66%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.73 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.37 (s, 1 H), 7.30-7.15 (m, 5 H), 7.04 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.77 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.53-6.41 (m, 2 H), 6.20 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.20 (d, 2 H, J = 4.7 Hz), 4.66 (d, 2 H, J = 5.9 Hz), 2.42 (s, 3 H), 1.74 (t, 1 H, J = 5.9 Hz).
参考例15−2
【0120】
(1-{(2E)-3-[3-(ブロモメチル)フェニル]プロプ-2-エン-1-イル}-1H-ピロール-2-イル)(4-メチルフェニル)メタノンの合成
【0121】
【化36】

窒素気流下、参考例15−1の化合物(880 mg, 2.66 mmol)、トリフェニルホスフィン(720 mg, 2.75 mmol)のジクロロメタン(40 ml)溶液に、N−ブロモスクシンイミド(490 mg, 2.75 mmol)を0℃で加えた後、室温にて3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン/酢酸エチル = 3/1)にて分離し、表題化合物を得た(430 mg、41%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.74 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.38 (s, 1 H), 7.30-7.24 (m, 5 H), 7.04 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.77 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.51-6.43 (m, 2 H), 6.21 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.20 (d, 2 H, J = 4.4 Hz), 4.46 (s, 2 H), 2.43 (s, 3 H).
参考例16
【0122】
(1-{(2E)-3-(3-ブロモフェニル)プロプ-2-エン-1-イル}-1H-ピロール-2-イル)(4-メチルフェニル)メタノンの合成
【0123】
【化37】

窒素気流下、3−ブロモヨードベンゼン(1.42 g, 5.0 mmol)、参考例1の化合物(1.12 g, 5.0 mmol)、酢酸パラジウム(112 mg, 0.50 mmol)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(1.14 g, 5.0 mmol)、炭酸水素ナトリウム(840 mg, 10.0 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20 ml)溶液を60℃にて6時間攪拌した。室温放冷後、反応液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン/酢酸エチル = 5/1)にて分離し、表題化合物を得た(1.00 g、52%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.73 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.50 (s, 1 H), 7.34 (d, 1 H, J = 7.9 Hz), 7.26 (d, 1 H, J = 7.9 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.15 (dd, 1 H, J = 7.9 and 7.9 Hz), 7.03 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.77 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.46 (dt, 1 H, J = 15.9 and 5.7 Hz), 6.38 (brd, 1 H, J = 15.9 Hz), 6.21 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.20 (d, 2 H, J = 5.7 Hz), 2.43 (s, 3 H).
参考例17
【0124】
(4-メチルフェニル) (1-{(2E)-3-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]プロプ-2-エン-1-イル}-1H-ピロール-2-イル)メタノンの合成
【0125】
【化38】

窒素気流下、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(20 mg)の1,4−ジオキサン(5 mL)溶液に15%トリシクロヘキシルホスフィンのトルエン溶液(250 mg)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液にビス(ピナコラト)ジボロン(280 mg, 1.10 mmol)と酢酸カリウム(150 mg, 1.50 mmol)と参考例16の化合物(380 mg, 1.00 mmol)を加え、80℃で8時間攪拌した。室温放冷後、水を加え、トルエンで抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 3/1)で精製し、表題化合物を得た(400 mg, 93%)。
LC-MS R.T. 4.45 min., m/z 428 (M+1)
参考例18
【0126】
3-ヨード-1H-インドール-2-カルボン酸エチルの合成
【0127】
【化39】

窒素気流下、インドール−2−カルボン酸エチル(1.89 g, 10.0 mmol)のアセトン(50 mL)溶液にN−ヨードスクシンイミド(2.25 g, 10.0 mmol)を加え、室温で8時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 4/1)で精製し、表題化合物を得た(620 mg, 20%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 9.19 (br, 1 H), 7.57 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.39-7.37 (m, 2 H), 7.26-7.21 (m, 1 H), 4.46 (q, 2 H, J = 7.2 Hz), 1.47 (t, 3 H, J = 7.2 Hz).
参考例19
【0128】
(3-ブロモ-2-チエニル)酢酸メチルの合成
【0129】
【化40】

窒素気流下、粉末状の水酸化ナトリウム(70 mg, 1.75 mmol)とメチル−メチルスルフィニルメチルスルフィド(3.0 ml, 28.8 mmol)の混合物を80℃で30分間攪拌した後、3−ブロモ−2−ホルミルチオフェン(1.00 g, 5.23 mmol)を加えて、80℃で3時間攪拌した。室温放冷後、水を加え、トルエンで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で、それぞれ順に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮した。
得られた残渣(1.0 g)をエタノール(20 mL)に溶かし、塩化銅(II)二水和物(330 mg, 1.94 mmol)、4N塩酸/ジオキサン(2 mL)を加えて加熱還流下で6時間攪拌した。室温放冷後、反応溶液を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した後、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 3/1)で精製し、表題化合物を得た(730 mg, 65%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.24 (d, 1 H, J = 5.4 Hz), 6.96 (d, 1 H, J = 5.4 Hz), 4.21 (q, 2 H, J = 7.2 Hz), 3.83 (s, 2 H), 1.29 (t, 3 H, J = 7.2 Hz).
参考例20
【0130】
2-[(4-ヨード-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸メチルの合成
参考例20−1
2-(ブロモメチル)安息香酸メチルの合成
【0131】
【化41】

窒素気流下、o−トルイル酸メチル(3.00 g, 20.0 mmol)の四塩化炭素(80 mL)溶液にN−ブロモスクシンイミド(3.60 g, 20.2 mmol)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(164 mg, 1.00 mmol)を加え、加熱還流下で4時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 4/1)で精製し、表題化合物を得た(4.50 g, 98%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.97 (dd, 1 H, J = 1.2 and 7.9 Hz), 7.51-7.45 (m, 2 H), 4.96 (s, 2 H), 3.95 (s, 3 H).
参考例20−2
【0132】
2-[(4-ヨード-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸メチルの合成
【0133】
【化42】

窒素気流下、4−ヨードピラゾール(1.00 g, 5.15 mmol)、参考例20−1の化合物(1.20 g, 5.24 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)溶液に炭酸カリウム(1.10 g, 7.23 mmol)を加えて、50℃で5時間攪拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 5/1)で精製し、表題化合物を得た(840 mg, 52%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.01 (dd, 1 H, J = 1.4 and 7.8 Hz), 7.57 (s, 1 H), 7.56 (s, 1 H), 7.48 (ddd, 1 H, J = 1.4 and 7.7 and 7.7 Hz), 7.38 (ddd, 1 H, J = 1.0 and 7.7 and 7.8 Hz), 6.97 (dd, 1 H, J = 1.0 and 7.7 Hz), 5.76 (s, 2 H), 3.92 (s, 3 H).
参考例21
【0134】
2-[2-(4-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)エチル]ベンゾニトリルの合成
参考例21−1
1-[2-(2-ブロモフェニル)エチル]-4-ヨード-1H-ピラゾールの合成
【0135】
【化43】

窒素気流下、2−ブロモフェネチルアルコール(2.01 g, 10.0 mmol)、トリエチルアミン(1.8 mL, 12.9 mmol)のテトラヒドロフラン(5 mL)溶液に、氷冷下で塩化メタンスルホニル(1.0 mL, 12.9 μmol)を加えた後、室温で1時間攪拌した。反応溶液に水を加えて、エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、得られた残渣をN,N−ジメチルホルムアミド(10 mL)に溶かし、窒素気流下、4−ヨードピラゾール(1.90 g, 9.80 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(40 mL)溶液に加えた。混合物に炭酸カリウム(2.80 g, 20.3 mmol)を加えて、50℃で18時間攪拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 3/1)で精製し、表題化合物を得た(2.10 g, 55%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.56 (dd, 1 H, J = 1.3 and 7.9 Hz), 7.53 (s, 1 H), 7.23 (s, 1 H), 7.18 (ddd, 1 H, J = 1.3 and 7.7 and 7.9 Hz), 7.11 (ddd, 1 H, J = 1.8 and 7.5 and 7.9 Hz), 6.98 (dd, 1 H, J = 1.8 and 7.5 Hz), 4.37 (t, 2 H, J = 7.4 Hz), 3.24 (t, 2 H, J = 7.4 Hz).
参考例21−2
【0136】
[1-((2E)-3-{1-[2-(2-ブロモフェニル)エチル]-1H-ピラゾール-4-イル}プロプ-2-エン-1-イル)-1H-ピロール-2-イル](4-メチルフェニル)メタノンの合成
【0137】
【化44】

窒素気流下、参考例21−1の化合物(1.10 g, 2.92 mmol)、参考例1の化合物(700 mg, 3.11 mmol)、酢酸パラジウム(30 mg, 0.13 mmol)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(700 mg, 3.07 mmol)、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン(600 mg, 3.07 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10 ml)溶液を70℃にて6時間攪拌した。室温放冷後、反応液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン/酢酸エチル = 3/1)にて分離し、表題化合物を得た(1.00 g, 72%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.56 (s, 1 H), 7.55 (dd, 1 H, J = 1.3 and 7.7 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.18 (s, 1 H), 7.15 (ddd, 1 H, J = 1.3 and 7.7 and 7.7 Hz), 7.07 (ddd, 1 H, J = 1.8 and 7.6 and 7.7 Hz), 7.02 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.98 (dd, 1 H, J = 1.8 and 7.6 Hz), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.31 (brd, 1 H, J = 15.9 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.11 (dt, 1 H, J = 15.9 and 6.3 Hz), 5.10 (d, 2 H, J = 6.3 Hz), 4.29 (t, 2 H, J = 7.4 Hz), 3.26 (t, 2 H, J = 7.4 Hz), 2.42 (s, 3 H).
参考例21−3
【0138】
2-[2-(4-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)エチル]ベンゾニトリルの合成
【0139】
【化45】

窒素気流下、参考例21−2の化合物(160 mg, 0.34 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5 ml)溶液に、シアン化亜鉛(40 mg, 0.34 mmol)、ビス(トリt−ブチルホスフィン)パラジウム(20 mg, 0.04 mmol)を加えて、110℃にて24時間攪拌した。室温放冷後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン/酢酸エチル = 1/1)にて分離し、表題化合物を得た(100 mg, 70%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.63 (dd, 1 H, J = 1.3 and 7.7 Hz), 7.55 (s, 1 H), 7.41 (ddd, 1 H, J = 1.3 and 7.7 and 7.7 Hz), 7.30 (ddd, 1 H, J = 1.0 and 7.7 and 7.8 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.16 (s, 1 H), 7.04 (dd, 1 H, J = 1.0 and 7.8 Hz), 7.02 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.28 (brd, 1 H, J = 15.9 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.11 (dt, 1 H, J = 15.9 and 6.2 Hz), 5.10 (d, 2 H, J = 6.2 Hz), 4.36 (t, 2 H, J = 7.0 Hz), 3.36 (t, 2 H, J = 7.0 Hz), 2.42 (s, 3 H).
参考例22
【0140】
2-[(5-ブロモ-2-チエニル)メトキシ]安息香酸メチルの合成
【0141】
参考例22−1
2-ブロモ-5-(ブロモメチル)チオフェンの合成
【0142】
【化46】

窒素気流下、2−ブロモ−5−メチルチオフェン(1.77 g, 10.0 mmol)の四塩化炭素(50 mL)溶液にN−ブロモスクシンイミド(1.80 g, 10.1 mmol)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(164 mg, 1.00 mmol)を加え、加熱還流下で8時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 5/1)で精製し、表題化合物を得た(2.47 g, 96%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 6.89 (d, 1 H, J = 3.8 Hz), 6.86 (d, 1 H, J = 3.8 Hz), 4.64 (s, 2 H).
参考例22−2
【0143】
2-[(5-ブロモ-2-チエニル)メトキシ]安息香酸メチルの合成
【0144】
【化47】

窒素気流下、サリチル酸メチル(760 mg, 5.00 mmol)、参考例22−1の化合物(1.28 g, 5.00 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20 mL)溶液に炭酸カリウム(2.00 g, 14.5 mmol)を加えて、50℃で5時間攪拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 5/1)で精製し、表題化合物を得た(1.10 g, 67%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.83 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.48-7.43 (m, 1 H), 7.06-7.00 (m, 2 H), 6.94 (d, 1 H, J = 3.7 Hz), 6.86 (d, 1 H, J = 3.7 Hz), 5.22 (s, 2 H), 3.91 (s, 3 H).
参考例23
【0145】
2-[(4-ヨードフェノキシ)メチル]安息香酸メチルの合成
【0146】
【化48】

参考例20と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 8.03 (d, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.70 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.58-7.53 (m, 3 H), 7.38 (dd, 1 H, J = 7.5 and 7.7 Hz), 6.77 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 5.47 (s, 2 H), 3.89 (s, 3 H).
参考例24
【0147】
4'-(ブロモメチル)ビフェニル-2-カルボン酸メチルの合成
【0148】
【化49】

参考例20−1と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.85 (dd, 1 H, J = 1.2 and 7.7 Hz), 7.56-7.52 (m, 1 H), 7.45-7.37 (m, 4 H), 7.30-7.26 (m, 2 H), 4.55 (s, 2 H), 3.65 (s, 3 H).
【実施例1】
【0149】
3-(3-{2-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]エトキシ}フェニル)チオフェン-2-カルボン酸の合成
実施例1−1
3-(3-{2-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]エトキシ}フェニル)チオフェン-2-カルボン酸メチルの合成
【0150】
【化50】

窒素気流下、参考例4の化合物(234 mg, 1.0 mmol)、参考例3の化合物(230 mg, 1.0 mmol)とトリフェニルホスフィン(288 mg, 1.1 mmol)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液に0℃でジエチルアゾジカルボキシレートの40%トルエン溶液(500 mg, 1.1 mmol)を加え、室温で18時間攪拌した。反応溶液に水(50 mL)を加え、酢酸エチル(50 mL)で2回抽出した。有機層を飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 4/1)で精製し、表題化合物を得た(231 mg, 52%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.70 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.49 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 7.28 (dd, 1 H, J = 7.9 and 8.1 Hz), 7.24 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.14 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 7.05 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 7.02 (ddd, 1 H, J = 0.8 and 1.4 and 7.8 Hz), 6.96 (dd, 1 H, J = 1.4 and 2.5 Hz), 6.89 (ddd, 1 H, J = 0.8 and 2.5 and 8.1 Hz), 6.76 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.16 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 4.79 (t, 2 H, J = 4.9 Hz), 4.38 (t, 2 H, J = 4.9 Hz), 3.75 (s, 3 H), 2.42 (s, 3 H).
実施例1−2
【0151】
3-(3-{2-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]エトキシ}フェニル)チオフェン-2-カルボン酸の合成
【0152】
【化51】

窒素気流下、実施例1−1の化合物(230 mg, 0.52 mmol)のテトラヒドロフラン(3 mL)、2N水酸化ナトリウム水溶液(2 ml)、メタノール(3 ml)溶液を50℃で6時間攪拌した。室温放冷後、減圧濃縮し、希塩酸水溶液を加えた。析出した沈殿物を濾過、水で洗浄後、減圧下で乾燥し、表題化合物を得た(211 mg, 95%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.69 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.54 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 7.27 (dd, 1 H, J = 7.8 and 8.1 Hz), 7.24 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.12 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 7.05 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 7.02 (dd, 1 H, J = 1.5 and 7.8 Hz), 6.97 (dd, 1 H, J = 1.5 and 2.4 Hz), 6.88 (dd, 1 H, J = 2.4 and 8.1 Hz), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.16 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 4.77 (t, 2 H, J = 5.0 Hz), 4.38 (t, 2 H, J = 5.0 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例2】
【0153】
5-(3-{2-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]エトキシ}フェニル)チオフェン-2-カルボン酸の合成
【0154】
【化52】

参考例5を用いて実施例1と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.67 (d, 1 H, J = 3.9 Hz), 7.66 (d, 2 H, J = 8.2 Hz), 7.52 (d, 1 H, J = 3.9 Hz), 7.36 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 7.27-7.25 (m, 4 H), 7.16 (dd, 1 H, J = 1.5 and 2.4 Hz), 6.88 (dd, 1 H, J = 2.4 and 8.1 Hz), 6.66 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 4.77 (t, 2 H, J = 5.3 Hz), 4.37 (t, 2 H, J = 5.3 Hz), 2.40 (s, 3 H).
【実施例3】
【0155】
5-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸の合成
実施例3−1
5-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸メチルの合成
【0156】
【化53】

窒素気流下、参考例6の化合物(310 mg, 1.10 mmol)、参考例1の化合物(270 mg, 1.20 mmol)、ビス(トリt−ブチルホスフィン)パラジウム(30 mg, 0.06 mmol)、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン(235 mg, 1.20 mmol)のジオキサン(5 ml)溶液を80℃にて10時間攪拌した。室温放冷後、反応液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン/酢酸エチル = 10/1)にて分離し、表題化合物を得た(320 mg, 68%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 8.08 (s, 1 H), 7.98 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.91 (s, 1 H), 7.74 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.48 (d, 1 H, J = 7.9 Hz), 7.41 (dd, 1 H, J = 7.7 and 7.9 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.07 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.78 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.57-6.49 (m, 2 H), 6.22 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.22 (d, 2 H, J = 4.2 Hz), 3.94 (s, 3 H), 2.43 (s, 3 H).
実施例3−2
【0157】
5-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸の合成
【0158】
【化54】

実施例3−1の化合物(320 mg, 0.75 mmol)のテトラヒドロフラン(5 mL)、2N水酸化ナトリウム水溶液(2 ml)、メタノール(5 ml)溶液を50℃で6時間攪拌した。室温放冷後、減圧濃縮し、5%硫酸水素カリウム水溶液を加えた。析出した沈殿物を濾過、水で洗浄後、減圧下で乾燥し、表題化合物を得た(280 mg, 収率 90%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.32-8.31 (m, 2 H), 8.00 (d, 1 H, J = 6.8 Hz), 7.66 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.39-7.30 (m, 5 H), 6.69 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.52 (dt, 1 H, J = 15.9 and 5.5 Hz), 6.41 (brd, 1 H, J = 15.9 Hz), 6.24 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.21 (d, 2 H, J = 5.5 Hz), 2.39 (s, 3 H).
【実施例4】
【0159】
実施例4
5-(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}フェニル)-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸の合成
【0160】
【化55】

実施例3の化合物(51 mg, 0.12 mmol)のメタノール(20 ml)溶液に、5%ロジウムー炭素(10 mg)を加えて、室温で常圧水素下3時間攪拌を行った。濾過をして、濾液の溶媒を減圧留去して、表題化合物を得た(51 mg, 99%)。
LC-MS R.T. 4.19 min., m/z 415 (M+1)
【実施例5】
【0161】
5-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}ベンジル)-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸の合成
【0162】
【化56】

参考例1の化合物と参考例7の化合物を用いて実施例3と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.74-7.71 (m, 3 H), 7.30-7.14 (m, 6 H), 7.01 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.76 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.48-6.39 (m, 2 H), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.18 (d, 2 H, J = 4.3 Hz), 4.37 (s, 2 H), 2.41 (s, 3 H).
【実施例6】
【0163】
5-(3-{(1E)-4-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]ブト-1-エン-1-イル}フェニル)-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸の合成
【0164】
【化57】

参考例2の化合物と参考例6の化合物を用いて実施例3と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.12 (s, 1 H), 8.04-8.01 (m, 1 H), 7.94 (s, 1 H), 7.67 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.41-7.36 (m, 2 H), 7.18 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 6.99 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.71 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.41 (brd, 1 H, J = 15.8 Hz), 6.28 (dt, 1 H, J = 15.8 and 7.2 Hz), 6.15 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 4.56 (t, 2 H, J = 7.1 Hz), 2.72 (dt, 2 H, J = 7.2 and 7.1 Hz), 2.41 (s, 3 H).
【実施例7】
【0165】
5-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-2-フェニル-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸の合成
【0166】
【化58】

参考例1の化合物と参考例8の化合物を用いて実施例3と同様にして表題化合物を合成した。
LC-MS R.T. 4.74 min., m/z 489 (M+1)
【実施例8】
【0167】
3-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)チオフェン-2-カルボン酸の合成
【0168】
【化59】

参考例1の化合物と参考例9の化合物を用いて実施例3と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.54 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 7.44 (s, 1 H), 7.34-7.27 (m, 3 H), 7.24 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.06 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 7.03 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.4 Hz), 6.76 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.50 (brd, 1 H, J = 15.8 Hz), 6.44 (dt, 1 H, J = 15.8 and 5.2 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.4 and 4.0 Hz), 5.17 (d, 2 H, J = 5.2 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例9】
【0169】
1-メチル-4-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-1H-ピロール-3-カルボン酸の合成
【0170】
【化60】

参考例1の化合物と参考例11の化合物を用いて実施例3と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.73 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.47 (s, 1 H), 7.39-7.34 (m, 2 H), 7.28-7.26 (m, 2 H), 7.24 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.05 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.4 Hz), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.61 (d, 1 H, J = 2.5 Hz), 6.50 (brd, 1 H, J = 15.8 Hz), 6.44 (dt, 1 H, J = 15.8 and 5.6 Hz), 6.18 (dd, 1 H, J = 2.4 and 4.0 Hz), 5.20 (d, 2 H, J = 5.6 Hz), 3.70 (s, 3 H), 2.42 (s, 3 H).
【実施例10】
【0171】
1-メチル-4-(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}フェニル)-1H-ピロール-3-カルボン酸の合成
【0172】
【化61】

実施例9の化合物を用いて実施例4と同様にして表題化合物を合成した。
LC-MS R.T. 4.37 min., m/z 427 (M+1)
【実施例11】
【0173】
1-(4-クロロベンジル)-4-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-1H-ピロール-3-カルボン酸の合成
【0174】
【化62】

参考例1の化合物と参考例12の化合物を用いて実施例3と同様にして表題化合物を合成した。
LC-MS R.T. 4.85 min., m/z 535 (M+1)
【実施例12】
【0175】
3-[4-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-1H-ピロール-3-イル]プロピオン酸の合成
実施例12−1
3-[4-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-ピロール-3-イル]プロピオン酸エチルの合成
【0176】
【化63】

参考例1の化合物と参考例13の化合物を用いて実施例3と同様にして表題化合物を合成した。
LC-MS R.T. 4.47 min., m/z 607 (M+1)
実施例12−2
【0177】
3-[4-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-1H-ピロール-3-イル]プロピオン酸の合成
【0178】
【化64】

実施例12−1の化合物を用いて実施例3−2と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.13 (br, 1 H), 7.74 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.41 (s, 1 H), 7.32-7.22 (m, 5 H), 7.07 (dd, 1 H, J = 1.6 and 2.4 Hz), 6.84-6.82 (m, 1 H), 6.77 (dd, 1 H, J = 1.6 and 4.0 Hz), 6.67 (s, 1 H), 6.54 (brd, 1 H, J = 15.8 Hz), 6.46 (dt, 1 H, J = 15.8 and 5.7 Hz), 6.20 (dd, 1 H, J = 2.4 and 4.0 Hz), 5.20 (d, 2 H, J = 5.7 Hz), 2.97 (t, 2 H, J = 7.6 Hz), 2.58 (t, 2 H, J = 7.6 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例13】
【0179】
3-[1-メチル-4-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-1H-ピロール-3-イル]プロピオン酸の合成
【0180】
【化65】

窒素気流下、実施例12の化合物(23 mg, 52.4 μmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液にt−ブトキシカリウム(20 mg, 178 μmol)を加えた後、ヨウ化メチル(11 μL, 110 μmol)を加え、50℃で3時間攪拌した。反応溶液に2N水酸化ナトリウム水溶液(5 mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、5%硫酸水素カリウム水溶液を加えた。析出した沈殿物を濾過、水で洗浄後、減圧下で乾燥し、表題化合物を得た(15 mg, 収率 68%)。
LC-MS R.T. 4.79 min., m/z 453 (M+1)
【実施例14】
【0181】
3-[1-ベンジル-4-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-1H-ピロール-3-イル]プロピオン酸の合成
【0182】
【化66】

実施例13と同様にして表題化合物を合成した。
LC-MS R.T. 4.83 min., m/z 429 (M+1)
【実施例15】
【0183】
3-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}ベンジル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1,3-オキサゾール-4-カルボン酸の合成
【0184】
【化67】

参考例1の化合物と参考例13の化合物を用いて実施例3と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.71 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.49 (s, 1 H), 7.41 (s, 1 H), 7.26-7.21 (m, 5 H), 7.05 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.77 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.46-6.40 (m, 2 H), 6.20 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.17 (d, 2 H, J = 4.7 Hz), 5.06 (s, 2 H), 2.42 (s, 3 H).
【実施例16】
【0185】
1-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}ベンジル)-1H-インドール-2-カルボン酸の合成
【0186】
【化68】

窒素気流下、インドール−2−カルボン酸エチル(76 mg, 401 μmol)のテトラヒドロフラン(5 mL)溶液にt−ブトキシカリウム(45 mg, 401 μmol)を加えた後、参考例15の化合物(160 mg, 405 μmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応溶液に5%硫酸水素カリウム水溶液を加えて、エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 3/1)で精製し、表題化合物のエチルエステル体を得た(140 mg, 69%)。
上記エチルエステル(140 mg)のテトラヒドロフラン(5 mL)、2N水酸化ナトリウム水溶液(2 ml)、メタノール(5 ml)溶液を50℃で5時間攪拌した。室温放冷後、減圧濃縮し、5%硫酸水素カリウム水溶液を加えた。析出した沈殿物を濾過、水で洗浄後、減圧下で乾燥し、表題化合物を得た(130 mg, 98%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.74-7.69 (m, 3 H), 7.52 (s, 1H), 7.36-7.32 (m, 2 H), 7.26-7.21 (m, 3 H), 7.19-7.13 (m, 3 H), 7.02 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.85 (d, 1H, J = 7.7 Hz), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.45-6.39 (m, 2 H), 6.18 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.81 (s, 2 H), 5.16 (d, 2 H, J = 4.9 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例17】
【0187】
1-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}ベンジル)-1H-インドール-3-カルボン酸の合成
【0188】
【化69】

実施例16と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.22 (d, 1 H, J = 7.9 Hz), 7.91 (s, 1 H), 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.33-7.23 (m, 7 H), 7.20 (s, 1 H), 7.02 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.99 (d, 1 H, J = 7.6 Hz), 6.76 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.44-6.38 (m, 2 H), 6.20 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.32 (s, 2 H), 5.18 (d, 2 H, J = 3.2Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例18】
【0189】
3'-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}ビフェニル-2-カルボン酸の合成
【0190】
【化70】

窒素気流下、参考例16の化合物(200 mg, 0.53 mmol)のジメトキシエタン(2 mL)/水(1 mL)溶液に2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸エチル(145 mg, 0.53 mmol)と炭酸水素ナトリウム(100 mg, 1.19 mmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(30 mg, 26 μmol)を加え、混合物を90℃で8時間攪拌した。室温放冷後、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で、それぞれ順に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 5/1)で精製し、表題化合物のエチルエステル体を得た(105 mg, 44%)。
上記エチルエステル(105 mg)のテトラヒドロフラン(5 mL)、2N水酸化ナトリウム水溶液(2 ml)、メタノール(3 ml)溶液を50℃で5時間攪拌した。室温放冷後、減圧濃縮し、5%硫酸水素カリウム水溶液を加えた。析出した沈殿物を濾過、水で洗浄後、減圧下で乾燥し、表題化合物を得た(100 mg, 98%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.92 (dd, 1 H, J = 1.2 and 7.8 Hz), 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.55 (ddd, 1 H, J = 1.2 and 7.7 and 7.8 Hz), 7.42 (ddd, 1 H, J = 1.4 and 7.6 and 7.7 Hz), 7.37-7.30 (m, 4 H), 7.26-7.20 (m, 3 H), 7.04 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.76 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.54-6.44 (m, 2 H), 6.20 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.19 (d, 2 H, J = 4.9Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例19】
【0191】
3'-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}ビフェニル-3-カルボン酸の合成
【0192】
【化71】

実施例18と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.31 (s, 1 H), 8.08 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.81 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.74 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.59 (s, 1 H), 7.54 (dd, 1 H, J = 7.7 and 7.8 Hz), 7.50-7.47 (m, 1 H), 7.41-7.39 (m, 2 H), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.08 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.78 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.60-6.53 (m, 2 H), 6.22 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.24 (d, 2 H, J = 4.7Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例20】
【0193】
3-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸の合成
【0194】
【化72】

窒素気流下、参考例17の化合物(340 mg, 0.80 mmol)のジメトキシエタン(5 mL)/水(3 mL)溶液に参考例18の化合物(240 mg, 0.76 mmol)と炭酸水素ナトリウム(140 mg, 1.67 mmol)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(30 mg, 26 μmol)を加え、80℃で12時間攪拌した。室温放冷後、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で、それぞれ順に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 3/1)で精製し、表題化合物のエチルエステル体を得た(280 mg, 71 %)。
上記エチルエステル(30 mg)のテトラヒドロフラン(3 mL)、2N水酸化ナトリウム水溶液(2 ml)、メタノール(3 ml)溶液を50℃で5時間攪拌した。室温放冷後、減圧濃縮し、5%硫酸水素カリウム水溶液を加えた。析出した沈殿物を濾過、水で洗浄後、減圧下で乾燥し、表題化合物を得た(20 mg, 71%)。
LC-MS R.T. 4.64 min., m/z 461 (M+1)
【実施例21】
【0195】
1-メチル-3-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸の合成
【0196】
【化73】

参考例20の化合物を用いて実施例13と同様にして表題化合物を合成した。
LC-MS R.T. 4.84 min., m/z 475 (M+1)
【実施例22】
【0197】
1-ベンジル-3-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸の合成
【0198】
【化74】

参考例20の化合物を用いて実施例13と同様にして表題化合物を合成した。
LC-MS R.T. 5.11 min., m/z 551 (M+1)
【実施例23】
【0199】
[3-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェニル)-2-チエニル]酢酸の合成
【0200】
【化75】

参考例1の化合物と参考例19の化合物を用いて実施例3と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.73 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.46 (s, 1 H), 7.36-7.27 (m, 3 H), 7.26-7.21 (m, 3 H), 7.06-7.04 (m, 2 H), 6.78 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.61-6.54 (m, 2 H), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.10 (d, 2 H, J = 4.8 Hz), 3.83 (s, 2 H), 2.42 (s, 3 H).
【実施例24】
【0201】
2-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0202】
【化76】

窒素気流下、参考例20の化合物(600 mg, 1.75 mmol)、参考例1の化合物(400 mg, 1.77 mmol)、酢酸パラジウム(20 mg, 0.09 mmol)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(450 mg, 1.97 mmol)、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン(350 mg, 1.79 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(6 ml)溶液を60℃にて6時間攪拌した。室温放冷後、反応液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン/酢酸エチル = 5/1)にて分離し、表題化合物のメチルエステル体を得た(350 mg, 45%)。
上記メチルエステル(350 mg)のテトラヒドロフラン(3 mL)、2N水酸化ナトリウム水溶液(2 ml)、メタノール(3 ml)溶液を60℃で2時間攪拌した。室温放冷後、減圧濃縮し、5%硫酸水素カリウム水溶液を加えた。析出した沈殿物を濾過、水で洗浄後、減圧下で乾燥し、表題化合物を得た(330 mg, 98%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.00 (dd, 1 H, J = 1.4 and 7.7 Hz), 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.59 (s, 1 H), 7.52 (s, 1 H), 7.46 (ddd, 1 H, J = 1.4 and 7.7 and 7.7 Hz), 7.39 (ddd, 1 H, J = 1.2 and 7.7 and 7.8 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.02 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.99 (dd, 1 H, J = 1.2 and 7.8 Hz), 6.76 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.34 (brd, 1 H, J = 15.8 Hz), 6.20 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.18 (dt, 1 H, J = 15.8 and 6.2 Hz), 5.58 (s, 2 H), 5.11 (d, 2 H, J = 6.2 Hz), 2.42 (s, 3 H).

以下、実施例24と同様に合成した化合物を例示する。(実施例25〜36)
【実施例25】
【0203】
3-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0204】
【化77】

1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.04-8.00 (m, 2 H), 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.61 (s, 1 H), 7.46-7.40 (m, 2 H), 7.40 (s, 1 H), 7.24 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.02 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.33 (brd, 1 H, J = 15.8 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.17 (dt, 1 H, J = 15.8 and 6.2 Hz), 5.30 (s, 2 H), 5.10 (d, 2 H, J = 6.2 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例26】
【0205】
4-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0206】
【化78】

1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.04 (d, 2 H, J = 8.2 Hz), 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.60 (s, 1 H), 7.39 (s, 1 H), 7.25 (d, 2 H, J = 8.2 Hz), 7.24 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.02 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.34 (brd, 1 H, J = 15.8 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.18 (dt, 1 H, J = 15.8 and 5.8 Hz), 5.32 (s, 2 H), 5.10 (d, 2 H, J = 5.8 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例27】
【0207】
2-メトキシ-6-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0208】
【化79】

1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.53 (s, 1 H), 7.50 (s, 1 H), 7.35 (dd, 1 H, J = 7.8 and 8.2 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.01 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.95 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.65 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 6.31 (brd, 1 H, J = 15.9 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.18 (dt, 1 H, J = 15.9 and 6.1 Hz), 5.38 (s, 2 H), 5.11 (d, 2 H, J = 6.1 Hz), 3.92 (s, 3 H), 2.42 (s, 3 H).
【実施例28】
【0209】
4-メトキシ-2-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0210】
【化80】

1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.06 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.61 (s, 1 H), 7.50 (s, 1 H), 7.24 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.04 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.84 (dd, 1 H, J = 2.6 and 8.8 Hz), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.36 (brd, 1 H, J = 15.8 Hz), 6.35 (d, 1 H, J = 2.6 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.18 (dt, 1 H, J = 15.8 and 6.3 Hz), 5.68 (s, 2 H), 5.12 (d, 2 H, J = 6.3 Hz), 3.75 (s, 3 H), 2.42 (s, 3 H).
【実施例29】
【0211】
3-メトキシ-2-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0212】
【化81】

1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.7 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.48 (s, 1 H), 7.36-7.27 (m, 3 H), 7.24 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.00 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.92-6.88 (m, 1 H), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.25 (brd, 1 H, J = 16.0 Hz), 6.18 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.8 (dt, 1 H, J = 16.0 and 6.0 Hz),, 5.36 (s, 2 H), 5.08 (d, 2 H, J = 6.0 Hz), 3.80 (s, 3 H), 2.42 (s, 3 H).
【実施例30】
【0213】
2-クロロ-6-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0214】
【化82】

1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.71 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.51 (s, 1 H), 7.49 (s, 1 H), 7.42 (d, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.29 (dd, 1 H, J = 7.5 and 7.7 Hz), 7.23 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.10 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.00 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.76 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.28 (brd, 1 H, J = 15.8 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.18 (dt, 1 H, J = 15.8 and 5.9 Hz), 5.21 (s, 2 H), 5.11 (d, 2 H, J = 5.9 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例31】
【0215】
5-クロロ-2-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0216】
【化83】

【0217】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.96 (d, 1 H, J = 2.3 Hz), 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.59 (s, 1 H), 7.51 (s, 1 H), 7.41 (dd, 1 H, J = 2.3 and 8.3 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.03 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.92 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 6.76 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.34 (brd, 1 H, J = 15.9 Hz), 6.20 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.19 (dt, 1 H, J = 15.9 and 6.1 Hz), 5.55 (s, 2 H), 5.12 (d, 2 H, J = 6.1 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例32】
【0218】
4-クロロ-2-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0219】
【化84】

1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.94 (d, 1 H, J = 8.4 Hz), 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.60 (s, 1 H), 7.52 (s, 1 H), 7.36 (dd, 1 H, J = 2.1 and 8.4 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.04 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.96 (d, 1 H, J = 2.1 Hz), 6.76 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.35 (brd, 1 H, J = 15.8 Hz), 6.20 (dt, 1 H, J = 15.8 and 6.0 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.55 (s, 2 H), 5.13 (d, 2 H, J = 6.0 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例33】
【0220】
3-クロロ-2-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0221】
【化85】

1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.73 (dd, 1 H, J = 1.3 and 7.8 Hz), 7.71 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.67 (s, 1 H), 7.52 (s, 1 H), 7.50 (dd, 1 H, J = 1.3 and 7.9 Hz), 7.38 (dd, 1 H, J = 7.8 and 7.9 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.01 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.76 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.30 (brd, 1 H, J = 15.9 Hz), 6.18 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.18 (dt, 1 H, J = 15.8 and 5.8 Hz), 5.48 (s, 2 H), 5.12 (d, 2 H, J = 5.8 Hz), 2.43 (s, 3 H).
【実施例34】
【0222】
3-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]チオフェン-2-カルボン酸の合成
【0223】
【化86】

1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.59 (s, 1 H), 7.52 (s, 1 H), 7.46 (d, 1 H, J = 5.0 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.02 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 7.78 (d, 1 H, J = 5.0 Hz), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.34 (brd, 1 H, J = 16.0 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.17 (dt, 1 H, J = 16.0 and 6.2 Hz), 5.60 (s, 2 H), 5.12 (d, 2 H, J = 6.2 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例35】
【0224】
{2-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]フェニル}酢酸の合成
【0225】
【化87】

1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.55 (s, 1 H), 7.42-7.39 (m, 2 H), 7.38-7.36 (m, 2 H), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.18 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.00 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.28 (brd, 1 H, J = 15.9 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.18 (dt, 1 H, J = 15.9 and 6.1 Hz), 5.29 (s, 2 H), 5.10 (d, 2 H, J = 6.1 Hz), 3.79 (s, 2 H), 2.42 (s, 3 H).
【実施例36】
【0226】
2-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)アセチル]安息香酸の合成
【0227】
【化88】

LC-MS R.T. 4.03 min., m/z 454 (M+1)
【実施例37】
【0228】
2-[(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0229】
【化89】

実施例24の化合物(30 mg, 71 μmol)のメタノール(10 ml)溶液に、5%ロジウムー炭素(10 mg)を加えて、室温で常圧水素下3時間攪拌を行った。濾過をして、濾液の溶媒を減圧留去して、表題化合物を得た(27 mg, 89%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.87 (d, 1 H, J = 6.8 Hz), 7.71 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.41-7.26 (m, 4 H), 7.26 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.10 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 6.93 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.73 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.15 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.45 (s, 2 H), 4.38 (t, 2 H, J = 7.4 Hz), 2.49 (t, 2 H, J = 7.4 Hz), 2.42 (s, 3 H), 2.08 (tt, 1 H, J = 7.4 and 7.4 Hz).

以下、実施例37と同様に合成した化合物を例示する。(実施例38〜48)
【実施例38】
【0230】
3-[(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0231】
【化90】

1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.04-7.99 (m, 2 H), 7.70 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.43-7.38 (m, 3 H), 7.29-7.23 (m, 3 H), 6.92 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.72 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.14 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.29 (s, 2 H), 4.40 (t, 2 H, J = 7.2 Hz), 2.50 (t, 2 H, J = 7.4 Hz), 2.41 (s, 3 H), 2.09 (tt, 1 H, J = 7.2 and 7.4 Hz).
【実施例39】
【0232】
4-[(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0233】
【化91】

1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.02 (d, 2 H, J = 7.6 Hz), 7.70 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.41 (s, 1 H), 7.27-7.22 (m, 5 H), 6.93 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.73 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.15 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.32(s, 2 H), 4.42 (t, 2 H, J = 7.2 Hz), 2.52 (t, 2 H, J = 7.5 Hz), 2.42 (s, 3 H), 2.10 (tt, 1 H, J = 7.2 and 7.5 Hz).
【実施例40】
【0234】
2-メトキシ-6-[(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0235】
【化92】

LC-MS R.T. 4.11 min., m/z 458 (M+1)
【実施例41】
【0236】
4-メトキシ-2-[(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0237】
【化93】

LC-MS R.T. 4.22 min., m/z 458 (M+1)
【実施例42】
【0238】
3-メトキシ-2-[(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0239】
【化94】

LC-MS R.T. 4.17 min., m/z 458 (M+1)
【実施例43】
【0240】
2-クロロ-6-[(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0241】
【化95】

LC-MS R.T. 4.23 min., m/z 462 (M+1)
【実施例44】
【0242】
5-クロロ-2-[(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0243】
【化96】

LC-MS R.T. 4.40 min., m/z 462 (M+1)
【実施例45】
【0244】
4-クロロ-2-[(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0245】
【化97】

LC-MS R.T. 4.41 min., m/z 462 (M+1)
【実施例46】
【0246】
3-クロロ-2-[(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]安息香酸の合成
【0247】
【化98】

LC-MS R.T. 4.34 min., m/z 462 (M+1)
【実施例47】
【0248】
3-[(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]チオフェン-2-カルボン酸の合成
【0249】
【化99】

LC-MS R.T. 4.13 min., m/z 434 (M+1)
【実施例48】
【0250】
{2-[(3-{3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロピル}-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]フェニル}酢酸の合成
【0251】
【化100】

LC-MS R.T. 4.17 min., m/z 442 (M+1)
【実施例49】
【0252】
2-[2-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)エチル]安息香酸の合成
【0253】
【化101】

参考例21の化合物(100 mg, 0.24 mmol)のエチレングリコール(5 mL)、水(1 ml)、テトラヒドロフラン(0.5 ml)、メタノール(0.5 ml)溶液に、水酸化カリウム(200 mg)を加えて180℃で72時間攪拌した。室温放冷後、水で希釈し、トルエンで洗浄した。水相減に5%硫酸水素カリウム水溶液を加えて酸性とした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、表題化合物を得た(95 mg, 90%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.03 (dd, 1 H, J = 1.4 and 7.8 Hz), 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.54 (s, 1 H), 7.37 (ddd, 1 H, J = 1.4 and 7.7 and 7.8 Hz), 7.29 (ddd, 1 H, J = 1.3 and 7.7 and 7.8 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.23 (s, 1 H), 7.02 (dd, 1 H, J = 1.3 and 7.8 Hz), 7.02 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.30 (brd, 1 H, J = 15.9 Hz), 6.18 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.11 (dt, 1 H, J = 15.9 and 6.3 Hz), 5.11 (d, 2 H, J = 6.3Hz), 4.40 (t, 2 H, J = 7.1 Hz), 3.51 (t, 2 H, J = 7.1 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例50】
【0254】
2-[3-(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-1H-ピラゾール-1-イル)プロピル]安息香酸の合成
【0255】
【化102】

実施例49と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.03 (dd, 1 H, J = 1.4 and 7.8 Hz), 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.54 (s, 1 H), 7.44-7.42 (m, 2 H), 7.28-7.18 (m, 4 H), 7.03 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.76 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.31 (brd, 1 H, J = 15.9 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 6.19 (dt, 1 H, J = 15.9 and 6.3 Hz), 5.10 (d, 2 H, J = 6.3Hz), 4.15 (t, 2 H, J = 6.9 Hz), 2.98 (t, 2 H, J = 7.7 Hz), 2.42 (s, 3 H), 2.98 (tt, 2 H, J = 6.9 and 7.7 Hz).
【実施例51】
【0256】
2-[(5-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}-2-チエニル)メトキシ]安息香酸の合成
【0257】
【化103】

参考例1の化合物と参考例22の化合物を用いて実施例24と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.20 (dd, 1 H, J = 1.8 and 7.9 Hz), 7.72 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.56 (ddd, 1 H, J = 1.8 and 7.5 and 8.3 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.16 (dd, 1 H, J = 7.5 and 7.9 Hz), 7.12 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.03 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 7.01 (d, 1 H, J = 3.6 Hz), 6.84 (d, 1 H, J = 3.6 Hz), 6.77 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.55 (brd, 1 H, J = 15.7 Hz), 6.27 (dt, 1 H, J = 15.7 and 6.1 Hz), 6.22 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.37 (s, 2 H), 5.17 (d, 2 H, J = 6.1 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例52】
【0258】
2-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}ベンジル)オキシ]安息香酸の合成
【0259】
【化104】

参考例15を用いて実施例16と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.20 (dd, 1 H, J = 1.8 and 7.9 Hz), 7.73 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.55 (ddd, 1 H, J = 1.8 and 7.5 and 8.3 Hz), 7.46 (s, 1 H), 7.39-7.28 (m, 3 H), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.15 (dd, 1 H, J = 7.5 and 7.9 Hz), 7.10 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.05 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.78 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.57-6.46 (m, 2 H), 6.22 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.26 (s, 2 H), 5.20 (d, 2 H, J = 4.6 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例53】
【0260】
2-[(4-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}ベンジル)オキシ]安息香酸の合成
【0261】
【化105】

実施例52と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.20 (dd, 1 H, J = 1.8 and 7.9 Hz), 7.73 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.54 (ddd, 1 H, J = 1.8 and 7.5 and 8.3 Hz), 7.42 (d, 2 H, J = 8.2 Hz), 7.35 (d, 2 H, J = 8.2 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.15 (dd, 1 H, J = 7.5 and 7.9 Hz), 7.10 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.05 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.78 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.58-6.47 (m, 2 H), 6.22 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.27 (s, 2 H), 5.20 (d, 2 H, J = 4.5 Hz), 2.43 (s, 3 H).
【実施例54】
【0262】
2-[(4-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェノキシ)メチル]安息香酸の合成
【0263】
【化106】

参考例1の化合物と参考例23の化合物を用いて実施例3と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.13 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.76 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.73 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.59 (dd, 1 H, J = 7.6 and 8.3 Hz), 7.41 (dd, 1 H, J = 7.6 and 7.8 Hz), 7.30 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.05 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.92 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 6.75 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.47 (brd, 1 H, J = 15.8 Hz), 6.30 (dt, 1 H, J = 15.8 and 6.2 Hz), 6.19 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.22 (s, 2 H), 5.17 (d, 2 H, J = 6.2 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例55】
【0264】
2-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェノキシ)メチル]安息香酸の合成
【0265】
【化107】

実施例54と同様にして表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.11 (dd, 1 H, J = 1.3 and 7.8 Hz), 7.77 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.73 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.59 (ddd, 1 H, J = 1.3 and 7.7 and 8.3 Hz), 7.39 (dd, 1 H, J = 7.7 J = 7.8 Hz), 7.25 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.20 (dd, 1 H, J = 7.8 J = 8.2 Hz), 7.04 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 7.03 (d, 1 H, J = 1.8 Hz), 6.95 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 6.95 (dd, 1 H, J = 1.8 and 8.2 Hz), 6.77 (dd, 1 H, J = 1.7 and 4.0 Hz), 6.51-6.44 (m, 2 H), 6.20 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.53 (s, 2 H), 5.18 (d, 2 H, J = 4.6 Hz), 2.42 (s, 3 H).
【実施例56】
【0266】
{2-[(3-{(1E)-3-[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]プロプ-1-エン-1-イル}フェノキシ)メチル]フェニル}酢酸の合成
【0267】
【化108】

実施例54と同様にして表題化合物を合成した。
LC-MS R.T. 4.60 min., m/z 466 (M+1)
【実施例57】
【0268】
(4'-{[2-(4-メチルベンゾイル)-1H-ピロール-1-イル]メチル}ビフェニル-2-イル)カルボン酸の合成
【0269】
【化109】

窒素気流下、参考例1−2の化合物(118 mg, 0.64 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)溶液に炭酸カリウム(150 mg, 1.08 mmol)を加えた後、参考例24の化合物(195 mg, 0.64 mmol)を加え、60℃で6時間攪拌した。反応溶液に水を加えて、エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 5/1)で精製し、表題化合物のメチルエステル体を得た(140 mg, 53%)。
上記メチルエステル(140 mg)のテトラヒドロフラン(5 mL)、2N水酸化ナトリウム水溶液(2 ml)、メタノール(5 ml)溶液を50℃で5時間攪拌した。室温放冷後、減圧濃縮し、5%硫酸水素カリウム水溶液を加えた。析出した沈殿物を濾過、水で洗浄後、減圧下で乾燥し、表題化合物を得た(130 mg, 97%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.92 (dd, 1 H, J = 1.3 and 7.8 Hz), 7.70 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.53 (ddd, 1 H, J = 1.3 and 7.6 and 7.8 Hz), 7.40 (ddd, 1 H, J = 1.2 and 7.6 and 7.7 Hz), 7.33 (dd, 1 H, J = 1.2 and 7.7 Hz), 7.28 (d, 2 H, J = 8.2 Hz), 7.23 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.19 (d, 2 H, J = 8.2 Hz), 7.05 (dd, 1 H, J = 1.7 and 2.5 Hz), 6.78 (dd, 1 H, J = 1.5 and 4.0 Hz), 6.58-6.47 (m, 2 H), 6.22 (dd, 1 H, J = 2.5 and 4.0 Hz), 5.69 (s, 2 H), 2.43 (s, 3 H).
【実施例58】
【0270】
PPARαまたはγアゴニスト活性の評価
レポ−タ−プラスミドの作成
ヒトPPARαのリガンド結合領域(アミノ酸残基167−468を含む)をコ−ドする遺伝子断片、またはヒトPPARγのリガンド結合領域(アミノ酸残基204−505を含む)をコ−ドする遺伝子断片取得を、酵母GAL4蛋白のDNA結合領域を含む発現ベクタ−pM(クロ−ンテック)のマルチクロ−ニングサイトに挿入し、GAL4蛋白DNA結合領域とヒトPPARαまたはγリガンド結合領域の融合蛋白を発現するベクタ−プラスミドを得た。
レポ−タ−プラスミドとして、ホタルルシフェラ−ゼ遺伝子を含むpGL3−basicベクタ−(プロメガ)にGAL4蛋白応答配列UASとウサギβグロビンプロモ−タ−を挿入したものを用いた。
形質転換効率の補正用に、lacZ遺伝子を含むプラスミドpβgal control(クロ−ンテック)を用いた。
【0271】
ルシフェラ−ゼアッセイ
COS−1細胞は、5%活性炭・デキストラン処理ウシ胎児血清(ギブコ)を含むフェノ−ルレッド不含ダルベッコ改変イ−グル培地(DMEM)(ギブコ)を用い、5%二酸化炭素存在下、37℃で培養した。COS−1細胞を24ウェルプレ−トに5×104個/ウェルの密度で播種し、一晩培養した。培地を5%活性炭・デキストラン処理ウシ胎児血清不含培地に交換し、1ウェル当たり、GAL4−PPARαまたはγ発現プラスミド5ng、レポ−タ−プラスミド 50ng、pβgal control 350ngのDNAをリポフェクトアミンプラス試薬(ギブコ)を用いてトランスフェクションした。4時間培養後、培地を5%活性炭・デキストラン処理ウシ胎児血清含有培地に交換し、本発明化合物を最終濃度1μMまたは10μMとなるように添加した。24時間培養後、ルシフェラ−ゼアッセイシステム(プロメガ)添付の細胞溶解液を用いて細胞を溶解し、同添付のルシフェラ−ゼ測定試薬を用いて、ルミノメ−タ−にてルシフェラ−ゼ活性を測定した。β−ガラクトシダ−ゼ活性は、β−ガラクトシダ−ゼ酵素測定システム(プロメガ)を用いて測定し、形質転換効率を補正した。
PPARαまたはγアゴニスト活性は、対照として溶媒(DMSO)を添加したウェルのルシフェラ−ゼ活性を1とした相対活性で示した。10μMでのPPARαアゴニスト活性、PPARγアゴニスト活性は以下の表に示した。
【0272】
【表6】





【実施例59】
【0273】
動物モデルでの評価
実施例に記載の被検物質を0.5% カルボメチルセルロース溶液に溶解または懸濁し、7から8週齢の雄性db/dbマウスに最終投与量として、30 mg/kgとなるよう1日1回2週間強制経口投与する。最終日に、尾静脈より採取した血液に直ちに過塩素酸を添加して除蛋白処置を施した後、グルコースCIIテストワコー(和光純薬工業)を用いて血糖値を測定する。
血糖降下作用は、以下の計算式により導く。
【0274】
【数1】

【実施例60】
【0275】
動物モデルでのメトホルミンとの併用効果の評価
実施例に記載の被検物質およびメトホルミンを0.5% カルボメチルセルロース溶液に溶解または懸濁し、7から8週齢の雄性db/dbマウスに最終投与量として、被検物質およびメトホルミンがそれぞれ30 mg/kg、400 mg/kgとなるよう1日1回2週間強制経口投与する。最終日に、尾静脈より採取した血液に直ちに過塩素酸を添加して除蛋白処置を施した後、グルコースCIIテストワコー(和光純薬工業)を用いて血糖値を測定する。
血糖降下作用は、以下の計算式により導く。
【0276】
【数2】

【産業上の利用可能性】
【0277】
本発明に係わる新規ピロール誘導体(1)またはその薬学的に許容される塩は、糖尿病治療薬、または予防薬、あるいは血糖調節剤として使用しうる。




【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)
【化1】

〔式中、R2は、一つあるいは複数あってもよく、独立して水素原子、置換されてもよい低級アルキル、置換されてもよいアリール、またはハロゲン原子を表し、
Ar1は、置換されてもよいアリール、または置換されてもよいヘテロアリールを表し、
2は、置換されてもよい低級アルキレン、置換されてもよい低級アルケニレン、または−Y1−W6−(式中、Y1は、酸素原子、硫黄原子、−S(O)−または−S(O)2−を表し、W6は、置換されてもよい低級アルキレン、または置換されてもよい低級アルケニレンを表す)を表し、
Ar2は、置換されてもよいアリーレン、または置換されてもよいヘテロアリーレンを表し、
Ar3は、置換されてもよいアリーレン、または置換されてもよいヘテロアリーレンを表し、
3は、単結合、置換されてもよい低級アルキレン、置換されてもよい低級アルケニレン、−Y2−W7−、または−W7−Y2−(式中、Y2は、酸素原子、硫黄原子、−S(O)−、−S(O)2−、−NR11−、−CONR11−、−NR11CO−、(式中、R11は、水素原子、または置換されてもよい低級アルキルを表す)を表し、W7は、置換されてもよい低級アルキレン、または置換されてもよい低級アルケニレンを表す)を表し、
4は、単結合、置換されてもよい低級アルキレン、または−W8−Y3−(式中、Y3は、酸素原子、硫黄原子、−S(O)−、−S(O)2−を表し、W8は、置換されてもよい低級アルキレン、または置換されてもよい低級アルケニレンを表す)を表し、
1は、水素原子、または置換されてもよい低級アルキルを表す。〕で表されるピロール誘導体、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項2】
2が水素原子または低級アルキルであり、W4が単結合または置換されてもよい低級アルキレンである請求項1で記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項3】
3が単結合、置換されてもよいC1−C4アルキレン、置換されてもよいC2−C4アルケニレン、−Y2−W7−、または−W7−Y2−(式中、Y2が、酸素原子、硫黄原子、−S(O)−、−S(O)2−、−NR11−、(式中、R11は、水素原子、または置換されてもよいC1−C4アルキルである)であり、W7がC1−C4アルキレン、またはC2−C4アルケニレンである)である請求項1‐2いずれか記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項4】
Ar2が式(2)
【化2】

のいずれか一つであり、Ar3が式(3)
【化3】

(式中、R4は、一つあるいは複数あってもよく、独立して水素原子、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいアリール、またはハロゲン原子を表す)のいずれか一つである、請求項1‐3いずれか記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項5】
Ar3が式(4)
【化4】

(式中、R4は、一つあるいは複数あってもよく、独立して水素原子、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいアリール、またはハロゲン原子を表す)のいずれか一つであり、Ar2がフェニレンである請求項1‐3いずれか記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項6】
2が置換されてもよいC1−C5アルキレン、置換されてもよいC2−C5アルケニレン、または−Y1−W6−(式中、Y1が、酸素原子であり、W6が、置換されてもよいC1−C4アルキレンである)である請求項1‐5いずれか記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項7】
―CO―Ar1がピロール環の2位に置換している、請求項1‐6いずれか記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項8】
Ar1が置換されてもよいフェニルである請求項項1‐7いずれか記載のピロール化合物、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項9】
―CO―Ar1がピロール環の2位に置換しており、Ar2が式(5)
【化5】

のいずれか一つであり、Ar3が式(6)
【化6】

(式中、R4は、水素原子、置換されてもよい低級アルキル、置換されてもよい低級アルコキシ、またはハロゲン原子である)であり、
2が水素原子であり、Ar1がフッ素原子で置換されてもよいC1−C3アルキル、またはフッ素原子で置換されてもよいC1−C3アルコキシで置換されてもよいフェニルであり、W2がC2−C3アルキレン、またはC2−C3アルケニレンであり、W3が単結合、C1−C3アルキレン、または−Y2−W7−(式中、Y2が、酸素原子であり、W7が、C1−C2アルキレンである)であり、W4が単結合、またはC1−C2アルキレンであり、R1が水素原子であるピロール誘導体、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項10】
―CO―Ar1がピロール環の2位に置換しており、Ar3が式(7)
【化7】

(式中、R4は、水素原子、置換されてもよい低級アルキル、置換されてもよい低級アルコキシ、置換されてもよいアリール、またはハロゲン原子である)のいずれか一つであり、置換様式としてW3とW4の結合位置が1−2位置換であり、Ar2がフェニレンであり、置換様式としてW2がW3の結合位置が1−3位置換であり、R2が水素原子であり、Ar1がフッ素原子で置換されてもよいC1−C3アルキル、またはフッ素原子で置換されてもよいC1−C3アルコキシで置換されてもよいフェニルであり、W2がC2−C3アルキレン、またはC2−C3アルケニレンであり、W3が単結合、C1−C3アルキレン、または−Y2−W7−(式中、Y2が、酸素原子であり、W7がC1−C2アルキレンである)であり、W4が単結合、またはC1−C2アルキレンであり、R1が水素原子であるピロール誘導体、そのプロドラッグまたはそれらの薬学上許容される塩。


【公開番号】特開2006−36730(P2006−36730A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−222700(P2004−222700)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【出願人】(000183370)住友製薬株式会社 (29)
【Fターム(参考)】