説明

施設検索装置、施設検索方法、施設検索プログラムおよび記録媒体

【課題】言語を使用できない者が必要とする施設を迅速に検索すること。
【解決手段】施設検索装置100は、移動体に搭載され、地図情報を用いて施設を検索する。検知部101は、移動体内の音を検知する。抽出部102は、検知部101によって検知された音から発話以外の所定の音を抽出する。検索部104は、抽出部102によって抽出された所定の音に基づいて、地図情報内の施設を検索する。検索部104は、具体的には、ペットの鳴き声が抽出された場合はペット用の施設を検索し、乳幼児の泣き声が抽出された場合には乳幼児用の施設を検索する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、移動体内で発せられた音に基づいて施設を検索する施設検索装置、施設検索方法、施設検索プログラムおよび記録媒体に関する。ただし、この発明の利用は、上述した施設検索装置、施設検索方法、施設検索プログラムおよび記録媒体に限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、音声認識を利用して、ユーザの発話から特定した施設を検索する技術が知られている(たとえば、下記特許文献1参照。)。下記特許文献1には、絞込辞書として全てのジャンル名称辞書と地域名称辞書を同時に参照することにより、任意の手順で入力される地域名称と施設の種別名称を絞込条件として認識し、絞込条件を満たす施設名称の数を取得し、施設名称の数が所定の施設数以下であるときに施設名称辞書を作成し、作成された施設名称辞書を用いて音声入力される施設名称の音声認識処理をおこなう技術が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−123279号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術にあっては、ユーザの発話、すなわち言語を用いなければ施設の検索をおこなうことができないという問題点が一例として挙げられる。車両には、ペットや乳幼児のように言語を使うことができない者が乗車する場合がある。一般に、これらの者が施設への立ち寄りを必要とする場合は、ユーザがその意志をくみ取り、言語を用いるなどして施設を検索する。この場合、ユーザにとって煩雑な作業が生じる上、運転中など迅速に対応できない状況では施設を検索するのが遅れてしまうという問題点が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる施設検索装置は、移動体に搭載され、地図情報を用いて施設を検索する施設検索装置であって、前記移動体内の音を検知する検知手段と、前記検知手段によって検知された前記音から発話以外の所定の音を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記所定の音に基づいて、前記地図情報内の施設を検索する検索手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
また、請求項5の発明にかかる施設検索方法は、移動体において地図情報を用いて施設を検索する施設検索方法であって、前記移動体内の音を検知する検知工程と、前記検知工程で検知された前記音から発話以外の所定の音を抽出する抽出工程と、前記抽出工程で抽出された前記所定の音に基づいて、前記地図情報内の施設を検索する検索工程と、を含んだことを特徴とする。
【0007】
また、請求項6の発明にかかる施設検索プログラムは、請求項5に記載の施設検索方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0008】
また、請求項7の発明にかかる記録媒体は、請求項6に記載の施設検索プログラムをコンピュータに読み取り可能な状態で記録したことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施の形態にかかる施設検索装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】施設検索装置による施設検索処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】ナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】ナビゲーション装置による施設検索処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】施設の検索結果の表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る施設検索装置、施設検索方法、施設検索プログラムおよび記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる施設検索装置の機能的構成を示すブロック図である。実施の形態にかかる施設検索装置100は、たとえば車両などの移動体に搭載され、地図情報を用いて施設を検索する。また、施設検索装置100は、検知部101、抽出部102、識別部103、検索部104によって構成される。
【0012】
検知部101は、移動体内の音を検知する。検知部101は、たとえばマイクなどであり、移動体内の音を種別に関わらず検知する。
【0013】
抽出部102は、検知部101によって検知された音から発話以外の所定の音を抽出する。抽出部102は、所定の音として、たとえば、ペットの鳴き声や乳幼児の泣き声を抽出する。抽出部102は、たとえば、音の高低や周波数が特徴的な音を所定の音として抽出する。
【0014】
識別部103は、抽出部102によって抽出された所定の音のパターンを識別する。音のパターンとは、音の高低や周波数のパターンである。識別部103は、たとえば、ペットや乳幼児が特定の状態にある場合に発する鳴き声(泣き声)をパターン化しておき、抽出された鳴き声(泣き声)がどのパターンと一致するかによって、ペットや乳幼児の状態を識別する。具体的には、たとえば、「お腹がすいた」「動きたい」「トイレに行きたい」「どこかが痛い」などの状態を識別する。
【0015】
検索部104は、抽出部102によって抽出された所定の音に基づいて、地図情報内の施設を検索する。検索部104は、たとえば、抽出部102によってペットの鳴き声が抽出された場合にはペット用の施設を検索し、乳幼児の泣き声が抽出された場合には乳幼児用の施設を検索する。
【0016】
また、検索部104は、識別部103によって特定のパターンが識別された場合、その識別結果に基づいて検索する施設を決定する。具体的には、たとえば、鳴き声(泣き声)が「お腹がすいた」時のパターンと識別された場合には、ペットまたは乳幼児が食事できる施設を検索し、「動きたい」時のパターンと識別された場合には、ペットまたは乳幼児が利用できる休憩所などを検索する。
【0017】
図2は、施設検索装置による施設検索処理の手順を示すフローチャートである。図2のフローチャートにおいて、施設検索装置100は、検知部101によって移動体内の音を検知するまで待機する(ステップS201:Noのループ)。音を検知すると(ステップS201:Yes)、施設検索装置100は、検知した音から所定の音を抽出する(ステップS202)。
【0018】
つぎに、施設検索装置100は、抽出した音のパターンを識別し(ステップS203)、識別結果に基づいて施設を検索して(ステップS204)、本フローチャートによる処理を終了する。なお、ステップS203において、音のパターンが識別できない場合、検索部104は、抽出した音に基づいて一般的な施設を検索する。
【0019】
以上説明したように、施設検索装置100は、発話以外の所定の音に基づいて施設を検索する。これにより、言語を使用できない者が施設への立ち寄りを必要とする場合に、必要とされる施設を検索することができる。より詳細には、ペットや乳幼児のように、言語を使用できない者が移動体に乗っている場合に、飼い主や親が操作をおこなうことなく必要な施設を検索することができる。これにより、飼い主や親の操作負担が軽減されるとともに、ペットや乳幼児の要求を迅速に満たすことができる。
【0020】
また、施設検索装置100は、音のパターンを識別し、識別されたパターンに基づいて施設を検索する。これにより、ペットや乳幼児の要求を把握し、要求に即した施設をより迅速に検索することができる。
【実施例】
【0021】
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、車両に搭載されたナビゲーション装置300を施設検索装置100として本発明を適用した場合の一例について説明する。
【0022】
(ナビゲーション装置300のハードウェア構成)
まず、ナビゲーション装置300のハードウェア構成について説明する。図3は、ナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図3において、ナビゲーション装置300は、CPU301、ROM302、RAM303、磁気ディスクドライブ304、磁気ディスク305、光ディスクドライブ306、光ディスク307、音声I/F(インターフェース)308、マイク309、スピーカ310、入力デバイス311、映像I/F312、ディスプレイ313、カメラ314、通信I/F315、GPSユニット316、各種センサ317を備えている。また、各構成部301〜317は、バス320によってそれぞれ接続されている。
【0023】
まず、CPU301は、ナビゲーション装置300の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラム、経路探索プログラムなどのプログラムを記録している。また、RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU301は、RAM303をワークエリアとして使用しながら、ROM302に記録された各種プログラムを実行することによって、ナビゲーション装置300の全体の制御を司る。
【0024】
磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク305としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
【0025】
また、光ディスクドライブ306は、CPU301の制御にしたがって光ディスク307に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク307は、光ディスクドライブ306の制御にしたがってデータが読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク307は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。着脱可能な記録媒体として、光ディスク307のほか、MO、メモリカードなどを用いることができる。
【0026】
磁気ディスク305または光ディスク307には地図データが記録されている。地図データは、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)をあらわす背景データや道路の形状をあらわす道路形状データを含んでいる。背景データには、地図上の施設の形状をあらわす3次元データや当該施設の説明をあらわす文字データが含まれている、また、道路形状データには、交通条件データとして、たとえば、各ノードについて、信号や横断歩道などの有無、高速道路の出入り口やジャンクションの有無、各リンクについての長さ(距離)、道幅、進行方向、道路種別(高速道路、有料道路、一般道路など)などの情報が含まれている。
【0027】
音声I/F308は、音声入力用のマイク309および音声出力用のスピーカ310に接続される。マイク309に受音された音声は、音声I/F308内でA/D変換される。マイク309は、たとえば、車両のダッシュボード付近に設置され、その数は単数でも複数でもよい。スピーカ310からは、所定の音声信号を音声I/F308内でD/A変換した音声が出力される。
【0028】
入力デバイス311は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、タッチパネルなどが挙げられる。また、音声認識によってユーザからの指示入力を受け付ける場合には、マイク309が入力デバイス311として機能する。入力デバイス311は、リモコン、キーボード、タッチパネルなどのうちいずれか1つの形態によって実現されてもよいが、複数の形態によって実現することも可能である。
【0029】
映像I/F312は、ディスプレイ313に接続される。映像I/F312は、具体的には、たとえば、ディスプレイ313全体を制御するグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいてディスプレイ313を制御する制御ICなどによって構成される。
【0030】
カメラ314は、車両内部あるいは外部の画像を撮影する。画像は静止画像あるいは動画像のどちらでもよく、たとえば、カメラ314によって車両外部の風景や地物、車両内部の搭乗者などを撮影し、撮影した映像を映像I/F312を介して磁気ディスク305や光ディスク307などの記録媒体に出力する。また、ナビゲーション装置300に搭載されたカメラ314の他、ユーザが保有するデジタルカメラや携帯電話を映像I/F312に接続して、ナビゲーション装置300に取り込めるようにしてもよい。
【0031】
ディスプレイ313には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。ディスプレイ313には、上述した地図データが、2次元または3次元に描画される。ディスプレイ313に表示された地図データには、ナビゲーション装置300を搭載した車両の現在位置をあらわすマークなどを重ねて表示することができる。車両の現在位置は、CPU301によって算出される。ディスプレイ313としては、たとえば、TFT液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどを用いることができる。
【0032】
通信I/F315は、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU301とのインターフェースとしても機能する。また、通信I/F315は、テレビやラジオなどの放送波を受信する。通信I/F315で受信された放送波は、音声I/F308や映像I/F312を介して、スピーカ310やディスプレイ313に、音声情報や画像情報として出力される。
【0033】
GPSユニット316は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の現在位置を示す情報を出力する。GPSユニット316の出力情報は、後述する各種センサ317の出力値とともに、CPU301による車両の現在位置の算出に際して利用される。現在位置を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
【0034】
各種センサ317は、車速センサ、加速度センサ、角速度センサなどの、車両の位置や挙動を判断するための情報を出力する。各種センサ317の出力値は、CPU301による車両の現在位置の算出や、速度や方位の変化量の算出に用いられる。
【0035】
図1に示した施設検索装置100の検知部101、抽出部102、識別部103、検索部104は、図3に示したナビゲーション装置300におけるROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU301が所定のプログラムを実行し、ナビゲーション装置300における各部を制御することによってその機能を実現する。
【0036】
(ナビゲーション装置300による施設検索処理)
つぎに、ナビゲーション装置300による施設検索処理について説明する。ナビゲーション装置300は、自装置内に記憶する地図データを用いて各種の施設を検索する施設検索機能を有する。通常、ナビゲーション装置300が施設検索をおこなう場合、ユーザから施設のジャンルや位置などの指定を受け付け、指定された条件に該当する施設を検索する。検索条件の指定は、入力デバイス311を介しておこなう他、ユーザが検索条件の内容を発話することによって実現することもできる。
【0037】
また、ナビゲーション装置300は、車内で発せられる発話以外の音を解析し、その音に基づいて施設を検索することもできる。具体的には、ナビゲーション装置300は、車内でペットの鳴き声や乳幼児の泣き声が発せられた場合、その種別に基づいて施設を検索する。すなわち、ナビゲーション装置300は、言語以外の音に基づいて施設を検索することができる。
【0038】
ペットや乳幼児は、言語で感情や要求を表現することができない。このため、ペットや乳幼児が施設への立ち寄りを必要とする場合は、ユーザ(飼い主や親)がその意志をくみ取り、言語を用いるなどして施設を検索するのが一般的である。しかし、このような方法ではユーザにとって煩雑な作業が生じる上、運転中など迅速に対応できない状況では施設を検索するのが遅れてしまい、ペットや乳幼児の要求が満たされるまでに時間がかかってしまう。また、ペットや乳幼児が鳴き(泣き)続けるような状況が長引くことは、ユーザにとって大きな心理的負担になる。
【0039】
このため、ナビゲーション装置300は、ペットの鳴き声や乳幼児の鳴き声に基づいて施設を検索する。これにより、ユーザの負担を軽減して、ペットや乳幼児とのドライブをより快適なものにすることができる。
【0040】
図4は、ナビゲーション装置による施設検索処理の手順を示すフローチャートである。図4のフローチャートにおいて、ナビゲーション装置300は、マイク309を用いて集音した車内の音を解析し(ステップS401)、特殊な音が含まれているか否かを判断する(ステップS402)。特殊な音とは、たとえばペットの鳴き声や乳幼児の泣き声などである。
【0041】
特殊な音が含まれていない場合は(ステップS402:No)、ステップS401に戻り、音声の解析を継続する。一方、特殊な音が検知された場合は(ステップS402:Yes)、ナビゲーション装置300は、検知された音が登録されたパターン音か否かを判断する(ステップS403)。
【0042】
ここで、ユーザは、特殊な音のうち特定のパターンを有するものと特定の施設(または施設の種別)とを関連づけて登録することができる。具体的には、たとえば特殊な音が乳幼児の泣き声である場合、空腹時の泣き方とおむつを交換して欲しい場合の泣き方は異なる場合がある。この場合、ユーザは、空腹時の泣き方のパターンには乳幼児が食事または授乳ができる施設を関連づけて登録し、おむつを交換して欲しい場合の泣き方のパターンにはおむつ交換台のある施設を登録する。
【0043】
なお、このような関連づけは、ナビゲーション装置300によって自動的におこなってもよい。すなわち、特殊な音からその音を発した者(ペットや乳幼児)の気分や要求をナビゲーション装置300が解析し、その気分や要求に即した施設を自動的に検索するようにしてもよい。
【0044】
登録されたパターン音である場合(ステップS403:Yes)、ナビゲーション装置300は、パターン音に関連づけられた施設を検索する(ステップS404)。なお、ナビゲーション装置300は、自装置が記録している地図データおよび自装置の現在位置情報を用いて施設の検索をおこない、一般的には複数の施設を検索する。
【0045】
一方、登録されたパターン音でない場合(ステップS403:No)、ナビゲーション装置300は、その音の種別に応じた一般的な施設を検索する(ステップS405)。一般的な施設とは、たとえば特殊な音がペットの鳴き声である場合には、ドッグランがあるパーキングエリア、ペット同伴可能な飲食店、駐車場がある公園、ペットフードを売っている店などが挙げられる。また、たとえば特殊な音が乳幼児の泣き声である場合には、ベビー用休憩室がある施設、おむつ交換台があるトイレ、離乳食の取り扱いがある飲食店、おむつを売っている店などが挙げられる。
【0046】
ナビゲーション装置300は、ステップS404またはS405で検索した施設の検索結果をユーザに提示し(ステップS406)、提示した検索結果から少なくとも1つの施設が選択されるまで待機する(ステップS407:Noのループ)。施設が選択されると(ステップS407:Yes)、ナビゲーション装置300は、選択された施設までの経路を探索し(ステップS408)、探索した経路に沿って経路誘導をおこなって(ステップS409)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0047】
図5は、施設の検索結果の表示例を示す説明図である。図5の検索結果表示画面500は、検索対象施設501としてペット同伴可能な飲食店を検索した検索結果を表示している。検索結果表示画面500には、検索された施設の名称情報502(502a〜502e)および施設の位置を示す地図情報503が表示されている。ユーザは、検索された施設から利用する施設を選択し、その施設までの経路を得る。
【0048】
以上説明したように、ナビゲーション装置300は、発話以外の所定の音に基づいて施設を検索する。これにより、言語を使用できない者が施設への立ち寄りを必要とする場合に、必要とされる施設を検索することができる。より詳細には、ペットや乳幼児のように、言語を使用できない者が車両に乗っている場合に、飼い主や親が操作をおこなうことなく必要な施設を検索することができる。これにより、飼い主や親の操作負担が軽減されるとともに、ペットや乳幼児の要求を迅速に満たすことができる。
【0049】
また、ナビゲーション装置300は、音のパターンを識別し、識別されたパターンに基づいて施設を検索する。これにより、ペットや乳幼児の要求を把握し、要求に即した施設をより迅速に検索することができる。
【0050】
なお、本実施の形態で説明した施設検索方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【符号の説明】
【0051】
100 施設検索装置
101 検知部
102 抽出部
103 識別部
104 検索部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に搭載され、地図情報を用いて施設を検索する施設検索装置であって、
前記移動体内の音を検知する検知手段と、
前記検知手段によって検知された前記音から発話以外の所定の音を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された前記所定の音に基づいて、前記地図情報内の施設を検索する検索手段と、
を備えたことを特徴とする施設検索装置。
【請求項2】
前記抽出手段は、ペットの鳴き声を抽出し、
前記検索手段は、前記ペット用の施設を検索することを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項3】
前記抽出手段は、乳幼児の泣き声を抽出し、
前記検索手段は、前記乳幼児用の施設を検索することを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項4】
前記抽出手段によって抽出された前記所定の音のパターンを識別する識別手段を備え、
前記検索手段は、前記識別手段による識別結果に基づいて、検索する前記施設を決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の施設検索装置。
【請求項5】
移動体において地図情報を用いて施設を検索する施設検索方法であって、
前記移動体内の音を検知する検知工程と、
前記検知工程で検知された前記音から発話以外の所定の音を抽出する抽出工程と、
前記抽出工程で抽出された前記所定の音に基づいて、前記地図情報内の施設を検索する検索工程と、
を含んだことを特徴とする施設検索方法。
【請求項6】
請求項5に記載の施設検索方法をコンピュータに実行させることを特徴とする施設検索プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載の施設検索プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−176423(P2010−176423A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−18704(P2009−18704)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(500403929)パイオニアシステムテクノロジー株式会社 (58)
【出願人】(502196463)株式会社テック・エキスパーツ (37)
【Fターム(参考)】