説明

映像情報記録再生方法および映像情報処理方法および映像情報記録再生装置および映像情報処理装置

【課題】 映像情報記録再生装置に記録されたイベント画像を、ネットワークを経由した映像情報処理装置から高速に検索する手段を簡易な構成で実現する。
【解決手段】 ネットワークを介してイベント画像の検索を行う場合に、記録された各フレーム画像のデータの全てを送出せずその一部分のみを送出して粗い画質での一覧表示をおこない、詳細確認時には各フレームの全データを送出して高精細な表示を行うものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像情報記録再生方法および装置に関するものであり、特に、監視カメラ用途などに適用されてネットワークを介して接続された端末から記録映像を検索する処理方法、並びに、装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の映像信号記録装置においては、映像を記録する際にカメラなどから入力された映像信号を符号化して、ビデオテープやハードディスクなどに記録する方法が一般的であり、長時間の記録を必要とする用途の場合には、たとえば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)などの画像圧縮技術を用いてデータサイズを小さくして記録する手法が広く用いられている。
【0003】
また、この画像圧縮技術で圧縮したデータを、LANやインターネットなどのネットワーク技術を用いて遠隔地に送信する技術も実用化し、普及してきている。
【0004】
さらに、監視用途などにおいては、センサでイベントを感知した際などの重要な映像箇所については、その時点の映像が後で判別可能となるように映像の記録位置とアラームなどのイベント情報とを関連付けて記録し、後でその中から所望の映像を検索するということがよく行われる。
【0005】
このような状況において、記録された多くのイベント関連画像からいかに効率良く所望の映像を検索できるかが課題となっている。
【0006】
この改善策として、映像を記憶媒体に記録する段階において、異常検出などの手段を用いてイベントが発生した場合にのみ画像圧縮率を下げて通常時よりもより多くの符号量を割り当てることで、検索時に詳細が確認できるように高画質で記録するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
あるいは、画像圧縮のための符号化処理手段を複数備え、あるいは、符号化手段とは別に画像の形式を変換する手段を備えることで、ネットワークで簡易に見られる形態の符号化形態と詳細に記録する符号化形態の2通りの符号化を行うものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】特開2001−333380号公報(第2頁、第1図)
【特許文献2】特開2004−254248号公報(第19頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら従来の技術では、上記文献1のようにイベントの発生に呼応して高画質で記録した場合、検索時に高画質の画像を見られることで視認性は向上するが、ネットワークを経由して検索および視聴を行う場合には、ネットワークの帯域がデータ量に対して十分でない場合にデータ転送に時間がかかってしまい、検索および視聴に時間を要する問題点があった。
【0009】
また、上記文献2のように、複数の符号化を可能とする構成とした場合、その符号化の制御をハードウェアで実現する場合でもソフトウェアで実現する場合でも1種類の符号化手段の場合に比べて構成が複雑となりコストアップする問題があった。
【0010】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、映像記録再生装置に記録されたイベント関連画像をネットワークを介した遠隔地の情報処理装置から高速に検索する映像情報処理方法および映像情報記録再生装置を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、
映像情報記録再生装置において、フレームによって構成された入力画像を符号化して記録し、
少なくとも1つ以上のイベント信号が入力された際にイベントが発生したこととその時点の記録画像データの記録アドレスとを関連付けて記録し、
ネットワークを介して映像情報処理手段からの画像データの送信要求を受け付けた場合に記録した画像データを読み出して上記ネットワークを介して前記映像情報処理手段に画像データを送信する映像情報記録再生処理方法において、
前記イベントが発生したときに記録された画像を検索するためのデータ送出要求を上記ネットワークを介して前記映像情報処理手段から受けた際に、記録されたフレーム画像データの一部のみを順次送出する
ことを特徴とした映像情報記録再生処理方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0012】
以上、本発明によれば、イベントに関連した記録画像をネットワーク経由で検索する際に、まず記録したフレーム画像データの一部のみを送出するようにしているので多数のイベント画像を高速で送出可能となり情報処理装置での画像表示をすばやく行え、所望画像の検索を高速化する効果があり、さらに、詳細な動画での確認が必要な場合には記録されたフレーム画像データの全データを送出することで高画質で詳細な検索が可能となり、このときにネットワークで送信するために別の符号化形式へ変換しているわけではないので簡易な構成で実現でき、さらに、画像データの蓄積も1種類の形式のみで記録しているため記憶媒体の容量を節約できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による映像情報記録再生装置を説明する図であり、より具体的には装置を実現するためのブロック図である。
【0014】
図1において、映像情報記録再生装置1は、画像入力部2、入力された画像を符号化して圧縮する画像符号化部3、データ蓄積部4、画像データおよびイベントデータを蓄積部に書き込むためのデータ記録部5、記録された画像および管理データを読み出すためのデータ読み出し部6、フレーム画像データの一部分を取り出すための画像データ部分取り出し制御部7、LANやインターネットなどのネットワークへ読み出された画像データを送出するデータ送信部8、ネットワークからデータの送出要求などのコマンドを取得するためのコマンド受信部9、外部のイベント発生装置からのイベント信号入力部10、受信したイベント信号を処理するイベント処理部11、記録の際の画質制御を行ったり、コマンド受信部9を介して入力されたコマンドに応じて動作するための処理制御部12を備える。
データ送信部8及びコマンド受信部9はLANやインターネットなどのネットワーク13を介して映像情報処理装置14に接続されている。
【0015】
映像情報処理装置14は、映像情報記録再生手段1に記録された画像データをネットワーク13を介して視聴するためのものであり、例えば図2に示すように、映像情報記録再生装置1からの画像データを受信するデータ受信部15と、受信された画像データを復号化する復号化部16と、画像データなどを表示する表示部17と、制御部18と、画像データ送信要求や画像検索要求などを送信するためのコマンド送信部19と、指定手段80とを有する。指定手段80は、ユーザが検索範囲や表示方法などを指定するために操作をする手段であり、後述のように、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)で構成されていても良く、ユーザが操作するキー入力部などで構成されていても良い。制御手段18は、指定手段80からの指定入力を受け、コマンド送信部19を制御してコマンドを送信させたり、データ受信部15におけるデータ受信、復号化部16における復号化、表示部17における表示などを制御する。
【0016】
なお、図1においては、映像情報記録再生装置1へ直接接続されて記録の開始や停止などを制御するコマンド入力手段、機器の状態を表示する手段、画像処理時に一時的にデータを格納するフレームメモリ、直接接続された表示装置、あるいは、記録された映像を表示するためのデータ復号化処理手段など、本発明の効果に直接影響を及ぼさない部分は省略して示している。
【0017】
本実施の形態1の映像情報記録再生装置1では、画像入力部2に接続されたカメラなどから入力された映像を、処理制御部12により所定の画質および記録間隔に制御されて画像符号化部3にて符号化を行い、その符号化データをデータ記録部5によりデータの記録媒体であるデータ蓄積部4に記録する。また、イベント信号入力部10には外部のセンサなどが接続され、そのセンサイベントを感知した際にはイベント信号処理部11が処理制御部12へ対してイベント処理要求を発行し、そのイベント発生時点の画像とイベントとを関連付けて記録する。
【0018】
また、映像情報記録再生装置1は、映像情報処理装置14からネットワーク13およびコマンド受信部9を経由してデータ蓄積部4に記録されたデータの送信要求を受けた場合に、制御処理部12にて必要な処理を判断し、画像データ読み出し部6がデータ蓄積部4から必要なフレーム画像データを読み出し、データ送信部8からネットワーク13を介して映像情報処理装置に画像データを送信する。
【0019】
本実施の形態1の画像符号化部3は入力画像を符号化する際に階層性を有したエンベデッド符号化を行うものであり、1フレーム画像分の全データの中からある階層の符号データを取り出せばその取り出し量に応じた品質の画像が得られるように符号化する。図3にエンベデッド符号化のひとつであるJPEG2000の符号化データ例を示す。図3は、1フレームの画像データを示したものであり、図3において20は画像データの復号化に必要な情報を格納したヘッダ、21〜26はパケットデータを階層的に区切ったレイヤである。図3では6つの階層でデータを構成した例であり、21はレイヤ1、22はレイヤ2、23はレイヤ3、24はレイヤ4、25はレイヤ5、26はレイヤ6である。レイヤ1は、パケット0からパケット17までのパケットで構成され、レイヤ2はパケット18からパケット35までのパケットで構成され、レイヤ3はパケット36からパケット53までのパケットで構成され、レイヤ4はパケット54からパケット71のパケットで構成され、レイヤ5はパケット72からパケット89までのパケットで構成され、レイヤ6はパケット90からパケット107までのパケットで構成される。
【0020】
図3のようにレイヤで分割された階層データは、レイヤ番号が小さいほど画質が粗いデータで構成されており、レイヤ番号が大きくなるにつれて画質が向上するように配置されている。すなわち、レイヤ1のパケット0からパケット17までのみのデータを用いて復号化した場合に一番粗い画像となり、パケット0からパケット35までのデータを用いて復号化することで画質が向上し、パケット0からパケット107までの全データを用いて復号化した場合に、記録画像の最高品質が得られる。
【0021】
本実施の形態1の映像情報記録再生装置1は、映像情報処理装置14から、記録画像の送信要求をコマンド受信部9で受信した場合、その要求が通常の画像送信要求なのかイベント画像の検索要求であるのかを処理制御部12で判断し、イベント画像の検索要求であると判断した場合にのみ画像データ部分取り出し制御部7を動作させる。この画像データ部分取り出し制御部7の動作時には、各イベント画像データの全レイヤを読み込まず、一部の階層までを読み込む。すなわち全データを読む場合では図3で示すところのヘッダ20、レイヤ1データ21、レイヤ2データ22、レイヤ3データ23、レイヤ4データ24、レイヤ5データ25、レイヤ6データ26のデータを読むことになるが、本実施の形態1では、全レイヤ数よりも少ないレイヤ数のデータのみを読み込み、たとえば図3で示すところのヘッダ20、レイヤ1データ21、レイヤ2データ22、レイヤ3データ23のみをデータ蓄積部から読み出し、それらのデータをデータ送信部8から映像情報処理装置14へイベント発生時刻が早いものから順次送信する。
【0022】
このように構成したことで、イベント画像をネットワーク経由で検索する場合に、例えば6レイヤで階層的に記録した符号化データの中から3レイヤ分のパケットのみを送信することで、送信データ量を通常時の約半分とすることが出来るため、高速に複数枚のイベント画像データの送信を実現することが可能となり、その結果として映像情報処理装置14で複数のイベント画像を高速に表示することが可能となる。このときに従来例のように再度別の形式で符号化しているわけではないため簡易な構成で実現可能である。
【0023】
また、本構成では、通常画質用とは別にネットワーク送出用としてデータを蓄積部4に記録しているわけではないので、蓄積部4での記録データサイズの増大を抑制する効果がある。
【0024】
なお、イベント画像検索時の送信データ量の決定方法については、例えば記録時レイヤ数の半分のレイヤとするというように固定としても良いし、ユーザが任意に選択できるものであっても良いし、あるいは、記録画質に応じてレイヤ数を可変としてもよい。イベント画像検索時の送出レイヤ数を可変とする場合、画像記録時の1フレームあたりのデータ量はユーザが目的や状況に応じて設定を変更できることが多いため、例えば、事前に1フレームあたりの目標送出データサイズを設定しておき、そのデータサイズに一番近いレイヤ数を選択するという方法が考えられる。このとき、本実施の形態の効果を発揮するためには、目標画像データサイズは記録時の画像データサイズよりも小さいものでなければならない。
【0025】
また、映像情報処理装置14にて映像情報記録再生装置1から受け取った一部の階層データを復号化する際に、そのデータが記録された階層数よりも少ないことが分かるように、映像情報記録再生装置1はフレーム画像データに先立って送出階層数を示すデータを送るなどの方法によって復号化を実現できる。
【0026】
実施の形態2.
図4は、本発明を実施するための実施の形態2による映像情報記録再生装置の動作を説明するための図であり、より具体的には装置を実現するための管理データ図である。
【0027】
図4において、30はイベント管理テーブル、31はイベント番号、32はイベント発生日付、33はイベント発生時刻、34はそのイベントが発生した時点の画像指定情報(画像番号)、35は当該画像データが記録されている、データ蓄積部4内のアドレスである。この図4に示した管理テーブルはデータ蓄積部4に管理データとして記録され、イベントの発生順番とそのイベントの発生日時とが時系列で管理されるとともに、その時点で記録した画像データを一意に指定する画像番号という形でイベントと画像データとが関連付けされる。
【0028】
本実施の形態の映像情報記録再生装置が記録したイベント画像データに対して、ネットワークを介した映像情報処理装置からイベント画像検索のためのデータ送信要求を受けた場合、映像情報記録再生装置は図4に示した管理データを読み取り、イベント画像を検索してそのデータの一部を順次送出する。このときに本実施の形態の映像情報記録装置は、イベント画像よりも時間的に前に位置するフレーム画像および時間的に後に位置するフレーム画像もイベント関連画像として時系列で送出する。同時に送信するイベント前のフレーム画像枚数、および、同時に送信するイベント後画像枚数は事前に設定される。
【0029】
本実施の形態により送出されるデータを、図4、図5に基づいて説明する。イベント画像の検索要求を受けた際にイベント画像と連続しておくるイベント前後の画像枚数を、イベント画像よりも時間的に前の画像枚数は1枚、時間的に後ろの画像は3枚と設定した場合で説明すると、まず、ネットワークを介した映像情報処理装置からイベント画像検索のためのデータ送信要求を受けた場合、制御処理部は管理データ30を読み込み、時間的に一番早いイベントを検索する。図4においてはイベント番号が00001の時点であり、このときのイベント画像番号は102番である。このときに、イベント画像の1時点前の画像は101番であり、イベント画像の後の3枚は、103番、104番、105番と同定される。よって、本実施の形態の映像情報記録装置は、図5に示したように、まず101番画像を送信し、次に、102番、103番、104番、105番と順次画像データを送信する。続いて、時間的に00001番の次のイベントを検索し対象イベント画像を同定する。図4の例では3055番の画像が2番目のイベント画像となり、この2番目のイベント画像に対して、その前後の画像を管理テーブル30から検索すると画像番号3054番、および、3056番、3057番、3058番が該当するため、先ほどのデータに引き続き図5に示したように3054番から、3058番までを時系列で送信する。以下イベントの発生順に同様の処理を繰り返す。このとき、本実施の形態の映像情報記録装置は、いずれの画像についても全レイヤのデータを全て送信するわけではなく、限定されたレイヤのデータのみを送信する。
【0030】
このような構成としていることで、枚数の多いイベント画像およびイベント関連画像データを高速で送信するとともに、これらデータで受信した映像情報処理装置でイベント前後の画像をイベント画像と連続で確認することが出来るため、所望イベントの検索時に視認性を良好なものとすることが可能となる。
【0031】
なお、管理テーブル30は、本実施例の形態のみに限定されるわけではなく、例えば日付や時刻の情報は直接的に日付や時刻の値である必要は無く、算術演算などを用いて日時が一意に決定されればよく、たとえば日付と時刻とを同時にシリアルな連続値で示す方法でも良いし、また、別の効果を目的としてこの管理テーブルの項目以外で例えばカメラ番号やイベントセンサの出力信号の状態などの属性データを含んでいてもなんら問題は無い。
【0032】
また、イベント画像データおよびその前後のイベント画像データが存在しない場合には、復号後に全域が白となるダミーデータを送出しても良いし、あるいは、データが無いことを示す固有のマーカを送信し、データを受信した映像情報処理装置においてその対象画像をマスクするなどの方法で処理しても良い。
【0033】
実施の形態3.
図6は、本発明を実施するための実施の形態3による映像情報記録再生装置の動作を説明するための図であり、より具体的には装置を実現するためのデータ構成説明図である。また、図7は、本発明を実施するための実施の形態3による映像情報記録再生装置を説明する図であり、より具体的には装置を実現するブロック図である。
【0034】
図6において、50は1フレーム画像のデータストリーム、51はデータ復号化のための情報を含んだメインヘッダ、52はストリームデータ、53はデータの終了を示すマーカである。このメインヘッダの中には符号化形式を示すためのセグメントが規定されており、この部分に本画像データが何階層で符号化されているかが記述されている。また、図7において60はヘッダ書き換え部であり、そのほか、図1と同じ番号を付した部分は図1と同じかあるいはそれに相当するものである。
【0035】
本実施の形態3に関わる映像情報記録再生装置は、図7のネットワーク13を経由して映像情報処理装置14からイベント画像の検索要求を受けた場合に、データ蓄積部4に階層化して記録されたフレーム画像データの一部の階層のみをデータ送信部8より送信する。このように全階層データではなく一部の階層のみのデータを送出する場合に、本実施の形態においてはヘッダ書き換え部60でフレーム画像データごとにヘッダ中に記述された階層数のパラメータを書き換えて送出するものである。例えば、記録時に6階層で記録されているデータにおいてはヘッダの中にレイヤ数として6という値が書き込まれているが、データ送信時に3階層のみを送出する場合この値を3に書き換えてデータを送信する。さらに、データの終了位置を示すマーカ53も、一部分の階層で構成されたデータの終端に位置するように付加する。なお、ヘッダの書き換えは送信データに対してのみ行うものであり、データ蓄積部4に記録されたデータそのもののヘッダを書き換えるものではない。
【0036】
このように構成したことで、本実施の形態3の映像情報記録再生装置1からネットワークを介して画像データを受信した映像情報処理装置14は、一部の階層データのみで構成された符号化データであっても通常の全データで構成されたデータとなんら処理構成を変えることなく復号化処理を行うことが可能となる。
【0037】
実施の形態4.
図8は、本発明を実施するための実施の形態4による映像情報処理装置を説明するための図であり、より具体的には、受信したデータを復号した画像の表示状態を示す図である。
【0038】
図8において、70は映像情報処理装置14の表示部17の表示画面、71はイベント発生順序乃至時刻を示す矢印、72はイベントの前後のフレーム配置方向を示す矢印、73は矢印71が示す方向に表示画像をスクロールするためのスクロールバーであり、図示しないマウスなどにより操作される。また、201はあるイベント発生時のイベント画像、200はイベント画像201の1フレーム前のイベント関連画像、202は201の1フレーム後のイベント関連画像、203はイベント画像201の2フレーム後の画像、204はイベント画像201の3フレーム後のイベント関連画像である。同様に、211は201の次のイベント画像、210〜214は、イベント画像211の前後のイベント関連画像であり、220〜224はイベント画像221の次のイベントとその前後のイベント関連画像、230〜234はイベント画像231の次のイベントとその前後のイベント関連画像である。
【0039】
本実施の形態では、イベント発生時の記録データの中から所望のデータをネットワーク経由で探しだす過程において、イベント発生時とそのイベント発生前後のデータを受信しそれらを復号化して、図8で矢印71が示す縦方向にイベント画像を時系列で表示し、その軸と直交する方向である矢印72が示す横方向に、そのイベントが発生した前後のフレーム画像を時系列で表示する。イベントが多数発生して表示装置内に表示しきれない場合には、スクロールバー73を用いてイベント発生時系列方向に表示範囲の変更を可能としている。
【0040】
なお、ネットワークからデータを受信する際には、本発明の特徴であるデータの一部の階層みを受信しているため、記録画像本来の画質より劣った状態で表示されている。
【0041】
ここでひとつの例として、入室、退出のための扉を有するある室内の映像をカメラで記録し、この扉が開いた時点をイベントのトリガとした場合で説明する。扉が開いた時にアラームが発生してその時点の画像データがイベントと関連付けられて記録されている。このようにして記録された画像の検索を行った場合に、本実施例における検索のための表示画面では、画像201が1回目に扉が開いた時点の画像であり、200がイベント発生前の画像202から204がイベント発生後の画像である。次の行の211が2回目に扉が開いたときのイベント画像であり210並びに212から214はそのイベント画像211の前後の画像となる。以下同様に画面の矢印71の方向でイベントの発生順で時系列に各イベント画像を表示し、加えて、その前後の画像を矢印72方向に並べて表示する。本実施例の構成では、各フレームの画像の画質は粗いものであるため表示画像から人物の細部にわたる情報を取得することは難しいが、画像に映っている人物の性別や身体的特徴は十分に判別でき、また、イベント画像の前後のフレーム画像も時間軸に沿って並べて表示していることでその人物の挙動も判別できるため、たとえば、「扉を開けて入室した挙動不審な長身の男性」といった事象で記録映像を検索する場合に、どのイベント時点の画像が所望の画像かをひとめで検索可能であり、大幅な検索性の向上を実現する。
【0042】
なお、一部のレイヤのみで構成された画像データを復号した場合は全レイヤを用いて画像を復号した場合に比べて当然ながら画質は劣化するが、実験の結果では1枚の画像データに約30Kバイトの符号を割り当てこの画像を6階層の画質で階層的に構成した場合、この1階層分となる約5Kバイト程度のデータ量でも人物の性別、ならびに、身体的特徴の判別が可能であった。
【0043】
実施の形態5.
図9は、本発明を実施するための実施の形態5による映像情報処理装置を説明するための図であり、より具体的には、受信したデータを復号した画像の表示部を示す図である。
【0044】
図9において図8と同一の符号を付したものは、同一、またはこれに相当するものである。図9において、81は検索範囲の開始日時を指定するための入力ボックス、82は検索範囲の終了日時を指定するための入力ボックス、83はイベント画像と並べて表示するイベント前の画像のフレーム数の入力ボックス、84はイベント画像と並べて表示するイベント後の画像のフレーム数の入力ボックス、85はイベント画像と並べて表示するイベント前後の画像を記録時のフレーム間隔に対してどれだけスキップして表示するかを指定するフレームスキップ入力ボックス、86はイベント検索を開始するイベント検索実行ボタンである。
【0045】
本実施の形態における映像処理装置においてネットワーク経由でイベント画像を検索する際に、検索開始日時入力ボックス81および検索終了日時入力ボックス82で検索の時間範囲を指定することが可能である。通常、映像情報記録装置で監視映像などを記録する場合には、複数日に渡って連続して記録することが一般的であるため、映像情報記録再生装置の蓄積部には複数のイベント画像データが記録されていることが一般的であり、そのため、イベントの条件によっては非常に多数のイベント画像が存在する場合が考えられる。本実施の形態では、検索開始日時入力ボックス81および検索終了日時入力ボックス82で検索範囲の指定を可能とすることでイベント画像とその前後の画像とを2次元的に複数枚表示する際に、莫大な枚数の画像データをネットワーク経由で読み込むことを防止できるため、表示のために長い時間を費やす必要が無く、その結果として検索時の快適な操作を実現する。
【0046】
また、本実施の形態における映像処理装置においてネットワーク経由でイベント画像を検索する際に、イベント画像と並べて表示するイベント前後の画像枚数を、イベント前フレーム数入力ボックス83およびイベント後フレーム数入力ボックス84で指定することが可能としている。たとえば対象とする検索映像の検索対象がほとんど動きを伴わない場合には、前後のフレーム数を減少させても認知情報量としては減少することなくデータ送信画像枚数を減少可能であるためよりいっそうの高速な表示を実現し、また、対象が大きく動く場合には前後の表示フレーム数を増やすことで対象物の動作的特長を見て取ることが可能となる。このように本実施の形態の構成により、検索対象映像の特質によって検索に適した表示形態を実現可能であり、検索時の視認性を向上する。
【0047】
また、本実施の形態における映像処理装置においてネットワーク経由でイベント画像を検索する際に、フレームスキップ入力ボックスで、イベント画像と並べて表示するイベント前後の関連画像を、イベント画像から連続したフレームのみならず、指定したフレームでスキップして指定可能としている。長時間の記録を行う映像情報記録装置においては有限容量の記憶媒体に長時間の記録を行うために、記録映像の間隔を調整する手法が一般的であり、たとえば、記録用途に応じて1秒間隔のフレーム画像のみを記録する場合や、あるいは、より細かい記録が必要な場合には0.1秒間隔の画像を記録するなど、フレーム間隔を調整する手法が広くとられている。特に、アラームによるイベントが発生した場合にはその部分の映像は重要と考えられるためより短い時間間隔で記録される傾向にある。この場合に、イベントの画像とその前後の画像とを記録された時と同一のフレーム間隔で表示すると、イベント前後の画像とイベント画像とがほぼ同じ内容となってしまう問題が発生する。すなわち0.1秒間隔でイベント画像を記録していた場合、イベント発生からイベント後の3フレームの画像では、わずか0.3秒の範囲の情報しか得られないことになり、用途によっては検索のための認知情報が少ないものになってしまう。本実施の形態では、フレームスキップ入力ボックスからフレームの表示間隔を指定可能としているため、表示する時間範囲を調整でき、たとえば、0.1秒間隔で記録されている画像に対してフレームスキップを10で指定することで、イベント+1の時点はイベント画像から1秒後の画像、イベント+2はイベント発生から2秒後の画像、イベント+3はイベント発生から3秒後の画像となり、表示枚数は同じでも時間的に広い範囲の画像を表示可能となり、検索時の情報量を向上する。
【0048】
なお、本実施の形態では、図9で示したように検索範囲指定、表示フレーム数指定、フレームスキップ指定を画面上のダイアログを用いて入力する構成としており、ダイアログボックスを有するグラフィカルユーザインターフェースが検索範囲、表示フレーム、フレームスキップ数を指定する手段(図2の符号80で示される指定手段)を構成しているが、これらの値の指定方法は本実施の形態に限定されるものではなく、たとえば、本映像処理装置の本体にこれらパラメータの設定のためのグラフィカルユーザインターフェースのボタンやキー入力部などを設けこれを指定手段として用いるなど別の形態としても良い。
【0049】
また、本実施の形態で説明した検索範囲指定、表示フレーム枚数指定、フレームスキップ指定の全てをユーザが指定する必要は無く、その一部を事前に設定した情報にもとづいて映像情報処理装置が自動で設定してもよい。
【0050】
実施の形態6.
図10は、本発明を実施するための実施の形態6による映像情報処理装置を説明するための図であり、より具体的には、受信したデータを復号した画像の表示部を示す図である。
【0051】
図10において図8と同一の符号を付したものは、同一、またはこれに相当するものである。図10において、91は画像表示エリアの幅方向ピクセル数の入力ボックスである。
【0052】
図10では、イベント後のフレーム数を5として設定した例で表示しており、この実施の形態では表示領域の幅方向サイズをエリア幅サイズ入力ボックス91から取得し、この表示エリア幅方向サイズと、1つのイベント画像と同時に並べて表示するイベント前後のフレーム数とから、1つのイベント関連画像を横方向1列に収まるように各フレーム画像を縮小して表示するようにしているため、イベント画像検索時の視認性向上を実現する。
【0053】
各フレーム画像のサイズの決定方法は、取得したエリア幅サイズと、同時に並べて表示する画像枚数と、画像間の間隔寸法とから算出しても良いし、各フレームの画像サイズをたとえば10段階のサイズなどに決めておき、表示エリアに収まる最小サイズとなるように段階的に変化する方法であっても良い。
【0054】
なお、図10では、表示エリアの幅方向寸法を画面上の入力ボックス91から入力する方法を示しているが、この表示エリア幅方向寸法を画像表示のための処理部が画像を表示デバイス上に描画をおこなう処理部から自動的に取得する方法であってもよい。
【0055】
即ち、上記のようにイベント関連画像を2次元的に複数枚表示する際に、表示部17の画像解像度を取得し、1つのイベント画像に対して並べて表示するフレーム画像の指定枚数と取得した画像解像度とから自動的に表示するフレーム画像サイズを変更することとしても良い。
【0056】
実施の形態7.
図11は、本発明を実施するための実施の形態7による映像情報処理装置を説明するための図であり、より具体的には、受信したデータを復号した画像の表示部を示す図である。また、図12は本実施の形態において図11から状態遷移したあとの画像表示部を示す図である。また、図13は図11の別の例であり、120から123はイベント選択ボタンである。
【0057】
図11および図12において図8と同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものである。図11において、101はフレーム画像選択枠、図112はフレーム画像指示用ポインタ、103は動画再生ボタンである。また、図12において、110は動画再生領域、111は動画停止ボタンである。
【0058】
本実施の形態7の映像情報処理装置は、イベント画像の検索を行った時点では図11に示したように表示部17の表示画面70には縦方向にイベントの発生日時順にイベント画像が201、211、221、231と並べられ、横方向にそのイベント画像の前後のフレーム画像が時系列でそれぞれ並べられ、記録状態よりも粗い画質にて表示されている。この表示状態において所望のイベント画像を発見した場合や、あるいは、現在表示されている画質よりもさらに詳細な確認を行いたい場合に、映像処理装置に接続されたマウスを用いてフレーム画像指示用ポインタ102を所望の画像上へ移動させ、フレーム画像選択枠101が表示された後、再生ボタン103を押すことで、それまで表示されていた2次元の複数枚表示画面に変わって、図12に示したように動画再生領域110に指定したフレームからの画像を順次表示し動画として表示するものである。
【0059】
図11のように2次元の複数枚表示を行っていた際には記録されたデータの一部分の階層のみを受信しており記録時の画質に比べて粗い画質で表示していたが、図12に示したように詳細確認のために動画として表示する場合には、記録されたデータの全階層のデータを取得するように構成している。この構成により、記録された最高の画質で視聴できるため、細部にわたる確認を実現する効果がある。しかも、2種類の形式で記録しているわけではないため、蓄積装置の容量は効率的に利用していることとなる。
【0060】
なお、本実施の形態では、所望画像の選択を映像情報処理装置に接続されたマウスを用いて行っているが画像選択手段はマウスに限定されるものではなく、その他のポインティングデバイスであっても良いし、あるいは、映像処理装置に接続されたキーボードの上下左右指示キーであっても良いし、あるいは、映像処理装置に直接設けられたボタンなどのハードウェア手段によって画像を選択するものであっても良い。また、所望イベントの選択は、図11で説明したように1枚の画像を選択する方法のほかに、図13に示したようにイベントごとに選択するための選択ボタン120〜123を設け、イベントのグループで選択する方法であっても良い。
【0061】
以上、実施の形態を説明したが、いずれの実施形態においても、映像記録再生装置は専用のハードウェアをもってして構成しても良いし、汎用のパーソナルコンピュータ上でソフトウェアによる処理手段により実現しても良い。また、同様に映像処理装置はハードウェアをもってして構成しても良いし、汎用のパーソナルコンピュータ上でソフトウェアによる処理手段により実現しても良い。
【0062】
また、いずれの実施形態においても、イベント画像のトリガとなるアラーム信号は外部から入力されるものに限らず、画像記録時の映像の差分信号などを用いた動き検知処理などにより映像情報記録再生装置の内部で発生させるイベントでもよく、また、フットスイッチなどを用いて人、例えば監視者が手動で入力する形態であってもかまわない。さらに、映像情報記録再生装置に直接接続された手段に限らず、ネットワークを経由してイベント信号を受信する形態あっても良い。また、イベントは1つに限る必要は無く、複数のイベント発生手段が存在してもかまわず、複数のイベントの条件を組み合わせたものをトリガとしても良い。
【0063】
また、今回はフレーム単位で処理を行う形態で説明をしたが、インターレース方式のフィールド画像データとして記録されたものに対しても本発明の原理および効果は変わらずに適用されるものであり、その場合には2次元的に複数枚の画像を表示する段階で広く公知の技術として用いられているフィールド合成処理や補間処理を用いてフレームの画像として表示すればよいものである。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】実施の形態1の映像情報記録再生装置を説明するための、ブロック図である。
【図2】図1の映像情報処理装置の構成の概要を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1の映像情報記録再生装置を説明するための階層構造データ形式の構成図である。
【図4】実施の形態2の映像情報記録再生装置を説明するための、管理データの構成図である。
【図5】実施の形態2の映像情報記録再生装置を説明するための、データ送出順番の説明図である。
【図6】実施の形態3の映像情報記録再生装置を説明するための、データ構造の構成図である。
【図7】実施の形態3の映像情報記録再生装置を説明するための、ブロック図である。
【図8】実施の形態4の映像情報処理装置を説明するための表示部構成図である。
【図9】実施の形態5の映像情報処理装置を説明するための表示部構成図である。
【図10】実施の形態6の映像情報処理装置を説明するための表示部構成図である。
【図11】実施の形態7の映像情報処理装置を説明するための表示部構成図である。
【図12】実施の形態7の映像情報処理装置を説明するための表示部構成図である。
【図13】実施の形態7の映像情報処理装置を説明するための表示部構成図である。
【符号の説明】
【0065】
1 映像情報記録再生装置、 2 画像入力部、 3 画像符号化部、 4 データ蓄積部、 5 データ記録部、 6 データ読み出し部、 7 画像データ部分取り出し制御部、 8 データ送信部、 9 コマンド受信部、 10 イベント信号入力部、 11 イベント処理部、 12 制御処理部、 13 ネットワーク、 14 映像情報処理装置、 15 データ受信部、 16 復号化部、 17 表示部、 18 制御部、 19 コマンド送信部、 20 ヘッダ、 21 レイヤ1、 22 レイヤ2、 23 レイヤ3、 24 レイヤ4、 25 レイヤ5、 26 レイヤ6、 30 イベント管理テーブル、 31 イベント番号、 32 イベント発生日付、 33 イベント発生時刻、 34 画像番号、 35 記録アドレス、 50 1画像データ、 51 メインヘッダ、 52 ストリームデータ、 53 データ終了マーカ、 60 ヘッダ書き換え部、 70 表示画面、 71 イベント方向図示矢印、 72 イベント関連画像方向図示矢印、 73 スクロールバー、 80 指定手段、 81 検索開始日時入力ボックス、 82 検索終了日時入力ボックス、 83 イベント前フレーム数入力ボックス、 84 イベント後フレーム数入力ボックス、 85 フレーム間隔入力ボックス、 86 イベント検索実行ボタン、 91 表示エリア幅入力ボックス、 101 フレーム画像選択枠、 102 フレーム画像指示用ポインタ、 103 動画再生ボタン、 110 動画再生領域、 111 動画再生停止ボタン、 120 イベント選択ボタン、 121 イベント選択ボタン、 122 イベント選択ボタン、 123 イベント選択ボタン、 200 イベント前画像、 201 イベント画像、 202 イベント後画像、 203 イベント後画像、 204 イベント後画像、 210 イベント前画像、 211 イベント画像、 212 イベント後画像、 213 イベント後画像、 214 イベント後画像、 220 イベント前画像、 221 イベント画像、 222 イベント後画像、 223 イベント後画像、 224 イベント後画像、 230 イベント前画像、 231 イベント画像、 232 イベント後画像、 233 イベント後画像、 234 イベント後画像。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像情報記録再生装置において、フレームによって構成された入力画像を符号化して記録し、
少なくとも1つ以上のイベント信号が入力された際にイベントが発生したこととその時点の記録画像データの記録アドレスとを関連付けて記録し、
ネットワークを介して映像情報処理手段からの画像データの送信要求を受け付けた場合に記録した画像データを読み出して上記ネットワークを介して前記映像情報処理手段に画像データを送信する映像情報記録再生処理方法において、
前記イベントが発生したときに記録された画像を検索するためのデータ送出要求を上記ネットワークを介して前記映像情報処理手段から受けた際に、記録されたフレーム画像データの一部のみを順次送出する
ことを特徴とした映像情報記録再生処理方法。
【請求項2】
前記画像の符号化において、フレーム画像データを階層的に符号化することを特徴とする請求項1に記載の映像情報記録再生処理方法。
【請求項3】
記録されたイベント画像データの送出要求を前記ネットワークを介して前記映像情報処理手段から受けた際に、イベントと関連付けされたフレーム画像データとともに、時間的にそのイベント画像の前後のフレーム画像データについても枚数分を時系列に順次送出することを特徴とした請求項1に記載の映像情報記録再生処理方法。
【請求項4】
前記イベントと関連付けされたフレーム画像データとともに送信される前記イベント画像の前後のフレーム画像データの枚数が予め設定されたものであることを特徴とする請求項3に記載の映像情報記録再生処理方法。
【請求項5】
前記階層的に符号化されたフレーム画像データの一部のみを送出する際には、フレーム画像データの属性を示すヘッダ情報の一部を変更することを特徴とする請求項1に記載の映像情報記録再生処理方法。
【請求項6】
ネットワークを介してイベント発生画像を検索する映像情報処理方法において、
受信したイベント発生にかかわる一部分のフレーム画像データを復号化し、イベントの発生時刻を一方の軸方向に時系列で配置し各イベント画像の前後の画像を先の軸と直交する方向に時間軸で配置し、2次元的に複数枚並べて表示する映像情報処理方法。
【請求項7】
前記イベント発生にかかわる一部分のフレーム画像データの送信を要求する際に、検索開始日時、検索終了日時、あるいはイベント前の表示すべきフレーム数、あるいはイベント後の表示すべきフレーム数、あるいはフレームスキップ間隔のうちの一つ以上を指定することを特徴とする請求項6に記載の映像情報処理方法。
【請求項8】
前記イベント関連画像を2次元的に複数枚表示する際に、表示手段の画像解像度を取得し、1つのイベント画像に対して並べて表示するフレーム画像の指定枚数と取得した画像解像度とから自動的に表示するフレーム画像サイズを変更することを特徴とする請求項6に記載の映像情報処理方法。
【請求項9】
イベント画像データを蓄積した映像情報記録装置に記録されている映像をネットワークを介して再生する映像情報処理方法において、
記録されている各フレーム画像データの一部のみを取得して2次元的な複数枚の表示を行い、
この複数枚表示された画像のなかから所望の画像を指定することで指定したフレームからのデータを各フレームとも記録されている全データを取得して連続再生する
ことを特徴とする映像情報処理方法。
【請求項10】
フレームによって構成された画像の入力部と、
入力された画像を階層的に符号化する手段と、
符号化したフレーム画像データを記録するデータ蓄積手段と、
少なくとも1つ以上のイベント信号入力部と、
画像の記録時においてイベント信号が発生した際にはイベントが発生したこととその時点の記録画像データの記録アドレスとを関連付けて前記データ蓄積手段に記録する処理制御手段と、
前記データ蓄積手段から画像データを読み出す読出し手段と、
ネットワークを介して情報処理装置に対して画像データを送信するデータ送信手段とを備え、
ネットワークを介して情報処理装置からのデータ送信要求を受け付けた場合に前記データ蓄積手段に記録した画像データを読み出し前記ネットワークを介して前記情報処理装置に送信するデータ送信手段とを備え、
前記処理制御手段は、前記ネットワークを介して映像情報処理装置から、前記データ蓄積手段に記録されたイベント画像の送出要求を受けた際に、前記データ読み出し手段に前記データ蓄積手段から記録されたフレーム画像データの一部のみを読み出させ、前記データ送信手段により該フレーム画像データを送出させ、この時に、イベント画像と時間的に前後するフレーム画像データについても指定枚数を時系列に順次送出させることを特徴とした映像情報記録再生装置。
【請求項11】
前記データ読出し手段が読み出した画像データのヘッダの一部を書き換えるヘッダ書換え手段をさらに有し、
前記処理制御手段は、前記映像情報処理装置からの、イベント画像の送出要求に応じて、前記データ読み出し手段が前記データ蓄積手段から読み出したフレーム画像データにつき、前記ヘッダ書き換え手段によりヘッダの一部を書き換えさせた後、前記データ送信手段に前記画像データの送出を行わせることを特徴とする請求項10に記載の映像情報記録再生装置。
【請求項12】
ネットワークを介してフレーム画像データを受信する手段と、
受信した符号化データを復号化する手段と、
復号化した画像を表示する手段と、
イベント発生にかかわるフレーム画像データの各フレームの一部の階層データのみをデータ受信手段によって取得して前記復号化手段によって復号化させ、この復号化されたイベント関連画像を、前記表示手段の表示画面上において、イベント発生時刻を一方の軸方向に時系列で配置し、各イベント発生時のフレーム画像の前後の画像を前記イベント発生時刻の軸と直交する方向に配置して2次元的に複数枚表示させる制御手段と
を備える映像情報処理装置。
【請求項13】
イベント関連画像データの送出を要求する際に検索開始日時と検索終了日時とイベント前後のフレーム画像枚数の指定する手段をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の映像情報処理装置。
【請求項14】
前記2次元的に複数枚表示された画像の中から所望の1フレームを指定する手段をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の映像情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−245756(P2006−245756A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−55747(P2005−55747)
【出願日】平成17年3月1日(2005.3.1)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】