説明

材料装入装置及び材料装入方法

【課題】シリンダ部材に供給される成形材料による目詰まりが発生するのを防止し、ペレットを除湿し、成形品の品質を向上させることができるようにする。
【解決手段】成形材料をシリンダ部材に供給するための供給口15に臨ませて配設され、成形材料を収容するための材料収容部と、駆動部と、回転自在に配設され、熱風を噴射するための複数の噴射穴を備え、前記駆動部を駆動することによって回転させられて成形材料を攪拌する目詰まり防止ユニット73と、空気を加熱し、熱風を前記目詰まり防止ユニット73に供給する加熱装置とを有する。シリンダ部材に供給される成形材料に向けて熱風が送られるとともに、成形材料が攪拌されるので、重なり合うペレットpt間の隙間に進入した水分を十分に除去することができる。攪拌に伴って、ペレットptの向きが常に変更され、熱風をペレットptの全体に当てることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料装入装置及び材料装入方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、成形機、例えば、射出成形機においては、シリンダ部材としての加熱シリンダ内において加熱され溶融させられた成形材料としての樹脂を、高圧で射出して金型装置のキャビティ空間に充填し、該キャビティ空間内において冷却して固化させた後、成形品として取り出すようになっている。
【0003】
前記射出成形機は前記金型装置、型締装置、射出装置等を有し、前記型締装置は、固定プラテン及び可動プラテンを備え、型締用モータを駆動することによって可動プラテンを進退させることにより型閉じ、型締め及び型開きが行われる。
【0004】
一方、前記射出装置は、ホッパから供給された樹脂を加熱して溶融させる前記加熱シリンダ、及び溶融させられた樹脂を射出する射出ノズルを備え、前記加熱シリンダ内にスクリューが進退自在に、かつ、回転自在に配設される。そして、計量用モータを駆動することによってスクリューを回転させると、加熱シリンダ内におけるスクリューより前方に計量された樹脂が溜められ、射出用モータを駆動することによってスクリューを前進させると、前方に溜められた樹脂が射出され、型締めが行われた状態の金型装置のキャビティ空間に充填される。
【0005】
そして、該キャビティ空間内の樹脂が冷却されて成形品になり、続いて型開きが行われると、エジェクタピンが前進させられ、前記成形品が突き出され、離型される。
【0006】
ところで、ホッパ内の樹脂は、粒状のペレットから成り、ホッパ内から落下して加熱シリンダに供給されるが、ホッパ内の樹脂を重力で落下させる場合、ホッパ内の下端部において目詰まりが発生し、ブリッジが形成されてしまうことがある。
【0007】
図2は従来の射出装置におけるホッパ内の状態を示す図である。
【0008】
図において、15は供給口、16はホッパ、16aは投入口、ptはペレット、Brは、前記ホッパ16内の下端部において目詰まりが発生し、各ペレットptによって形成されたブリッジである。
【0009】
該ブリッジBrは、供給口15を閉鎖してしまうので、樹脂を安定させて図示されない加熱シリンダに供給することができなくなり、成形品の品質が低下してしまう。
【0010】
なお、前記目詰まりは、ペレットpt同士が摩擦によって噛み合い、更に、ホッパ16内の湿度が高くなって摩擦が助長されることによって発生する。そして、前記湿度は、前記投入口16aを介して進入する空気中の水分によって高くなったり、加熱シリンダ内で発生した比較的高温の水蒸気が、供給口15を介してホッパ16内に戻ることによって高くなったりする。
【0011】
そこで、ホッパ16内に熱風を供給し、ホッパ16内の湿度を低くすることによって、目詰まりが発生するのを防止するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平8−217187号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、前記従来の射出装置においては、ホッパ16内に熱風が供給されるだけであり、目詰まりが発生した部分において、各ペレットptは重なり合っているので、重なり合うペレットpt間の隙間に進入した水分を十分に除去することができない。したがって、ペレットptによる目詰まりが発生するのを確実に防止することができない。さらに、ペレットpt自体が含水すると、成形品の品質が低下するだけでなく、成形不良を発生させてしまう。
【0013】
本発明は、前記従来の射出装置の問題点を解決して、シリンダ部材に供給される成形材料による目詰まりが発生するのを防止することができ、成形品の品質を向上させ、成形不良が発生することがない材料装入装置及び材料装入方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
そのために、本発明の材料装入装置においては、成形材料をシリンダ部材に供給するための供給口に臨ませて配設され、成形材料を収容するための材料収容部と、駆動部と、回転自在に配設され、熱風を噴射するための複数の噴射穴を備え、前記駆動部を駆動することによって回転させられて成形材料を攪拌する目詰まり防止ユニットと、空気を加熱し、熱風を前記目詰まり防止ユニットに供給する加熱装置とを有する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、材料装入装置においては、成形材料をシリンダ部材に供給するための供給口に臨ませて配設され、成形材料を収容するための材料収容部と、駆動部と、回転自在に配設され、熱風を噴射するための複数の噴射穴を備え、前記駆動部を駆動することによって回転させられて成形材料を攪拌する目詰まり防止ユニットと、空気を加熱し、熱風を前記目詰まり防止ユニットに供給する加熱装置とを有する。
【0016】
この場合、シリンダ部材に供給される成形材料に向けて熱風が送られるとともに、成形材料が攪拌されるので、重なり合うペレット間の隙間に進入した水分を十分に除去することができ、しかも、攪拌に伴って、ペレットの向きが常に変更され、熱風をペレットの全体に当てることができる。したがって、目詰まりが発生するのを確実に防止することができる。また、ペレット自体を十分に除湿することができ、成形品の品質を向上させることができ、成形不良が発生するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
図3は本発明の実施の形態における射出成形機の概念図である。
【0019】
図3において、10は射出装置、11はシリンダ部材としての加熱シリンダ、12は該加熱シリンダ11内において回転自在に、かつ、進退自在に配設された射出部材としてのスクリュー、13は前記加熱シリンダ11の前端に取り付けられた射出ノズル、14は該射出ノズル13に形成されたノズル口、15は、前記加熱シリンダ11の後端の近傍の所定の箇所に形成され、多数のペレットから成る成形材料としての図示されない樹脂を供給するための供給口、16は、前記樹脂を収容し、前記供給口15に臨ませて配設され、供給口15を介して加熱シリンダ11に樹脂を供給するための材料収容部としてのホッパである。
【0020】
前記スクリュー12の後端に、計量用の駆動部としての図示されない計量用モータ、射出用の駆動部としての図示されない射出用モータ等が配設される。
【0021】
前記スクリュー12は、フライト部21、及び該フライト部21の前端に取り付けられたスクリューヘッド22を備える。そして、前記フライト部21はスクリュー12の本体、すなわち、スクリュー本体の外周面に螺旋状に形成されたフライト23を備え、該フライト23に沿って螺旋状の溝24が形成される。
【0022】
また、スクリュー12には、後方から前方にかけて順に、ホッパ16から落下した樹脂が供給される供給部、供給された樹脂を圧縮しながら溶融させるための圧縮部、及び溶融させられた樹脂を一定量ずつ計量するための計量部が形成される。前記溝24の底である、フライト部21の本体、すなわち、フライト部本体の外径は、供給部において比較的小さくされ、圧縮部において後方から前方にかけて徐々に大きくされ、計量部において比較的大きくされる。したがって、加熱シリンダ11の内周面とフライト部本体の外周面との間の間隙は、前記供給部において比較的大きくされ、圧縮部において後方から前方にかけて徐々に小さくされ、計量部において比較的小さくされる。
【0023】
前記射出装置10の前方に金型装置51が配設され、該金型装置51は、第1の金型としての固定金型52、及び該固定金型52に対して進退自在に配設された第2の金型としての可動金型53から成り、図示されない型締装置を作動させることによって前記金型装置51の型閉じ、型締め及び型開きを行うことができ、型締め時に固定金型52と可動金型53との間にキャビティ空間Cが形成されるようになっている。そのために、前記型締装置は、前記固定金型52を取り付けるための固定プラテン、前記可動金型53を取り付けるための可動プラテン、該可動プラテンを進退させるとともに、型締力を発生させる型締用の駆動部としての型締用モータ等を備える。
【0024】
計量工程時に、前記計量用モータを駆動することによって前記スクリュー12を正方向に回転させると、ホッパ16内の樹脂が供給口15を介して前記供給部に供給され、溝24内を前進させられ、圧縮部において圧縮され、溶融させられる。それに伴って、スクリュー12が後退させられ、溶融させられた樹脂が計量部を経てスクリューヘッド22の前方に溜められる。なお、前記樹脂は、ホッパ16、供給口15及び溝24内の供給部においてはペレットから成るが、圧縮部において半溶融状態になり、計量部において完全に溶融させられて液状になる。
【0025】
射出工程時に、前記射出用モータを駆動することによって前記スクリュー12を前進させると、スクリューヘッド22の前方に溜められた樹脂は、射出ノズル13から射出され、前記キャビティ空間Cに充填される。このとき、スクリューヘッド22の前方に溜められた樹脂が逆流しないように、スクリューヘッド22の周囲に図示されない逆止リング及びシールリングから成る逆流防止装置が配設される。
【0026】
ところで、前記加熱シリンダ11の外周には複数のヒータh1〜h5が軸方向に隣接させて配設され、射出ノズル13の外周にはヒータh6〜h8が配設され、該ヒータh1〜h8を個別に通電することによって、前記加熱シリンダ11内の樹脂を加熱し、溶融させることができる。
【0027】
なお、加熱シリンダ11の軸方向における所定の複数の箇所、本実施の形態においては、ヒータh1の中央部分、ヒータh2、h3間及びヒータh4、h5間に温度検出部としてのヒータ温度センサs1〜s3が配設される。
【0028】
そして、該ヒータ温度センサs1〜s3は、加熱シリンダ11における前端の近傍、中央及び後端の近傍の所定の箇所の温度を検出し、検出された各温度を制御部31に送る。該制御部31の図示されない成形温度制御処理手段(成形温度制御処理部)は、成形温度制御処理を行い、検出された温度に基づいて前記ヒータh1〜h8を通電し、樹脂の温度が設定温度になるように制御する。そして、前記制御部31に操作部32及び表示部33が接続され、前記操作部32を操作することによって設定温度を設定することができる。また、前記制御部31の図示されない表示処理手段(表示処理部)は、表示処理を行い、設定温度、検出された温度等を表示部33に表示する。
【0029】
ところで、前記供給口15における加熱シリンダ11の温度が樹脂の融点より高いと、供給部に供給された樹脂が直ちに溶融させられてしまい、円滑に計量を行うことができない。そこで、前記供給口15の周囲の所定の箇所、本実施の形態においては、前方及び後方の供給口15に隣接する箇所に冷却要素としての熱電冷却素子61〜64が配設されるとともに、冷却用のジャケット(水冷シリンダ)66が形成され、該ジャケット66に、図示されない温調装置から冷却媒体としての水が供給される。
【0030】
また、前記供給口15の周囲の所定の箇所、本実施の形態においては、供給口15より後方において供給口15と隣接する箇所に、温度検出部としての温度センサs13及び湿度検出部としての湿度センサs14が配設され、前記温度センサs13は、供給口15の温度を検出し、検出された温度を制御部31に送り、前記湿度センサs14は、供給口15の湿度を検出し、検出された湿度を制御部31に送る。
【0031】
ところで、前記ホッパ16内の樹脂は、粒状のペレットの状態で、ホッパ16内から落下して加熱シリンダ11に供給されるが、ホッパ16内の樹脂を重力で落下させる場合、ホッパ16内の下端部で目詰まりが発生し、ブリッジが形成されると、樹脂を安定させて加熱シリンダ11に供給することができなくなり、成形品の品質が低下してしまう。
【0032】
なお、前記目詰まりは、樹脂を構成するペレット同士が摩擦によって噛み合い、更に、ホッパ16内の湿度が高くなって摩擦が助長されることにより発生する。そして、前記湿度は、ホッパ16の上端に形成された投入口を介して進入する空気中の水分によって高くなったり、加熱シリンダ11内で発生した比較的高温の水蒸気が、供給口15を介してホッパ16内に戻ることによって高くなったりする。
【0033】
そこで、本実施の形態においては、ホッパ16内に熱風を供給し、樹脂を乾燥させるとともに、ホッパ16内の樹脂を攪拌し、目詰まりが発生するのを防止するようにしている。
【0034】
図1は本発明の実施の形態における材料装入装置の概念図、図4は本発明の実施の形態における材料装入装置の要部拡大図である。
【0035】
図において、11は加熱シリンダ、15は供給口、16はホッパ、17は前記投入口を開閉するための蓋体、71は送風機、72は空気を加熱する加熱装置としてのヒータ、73はホッパ16内において各ペレットptを乾燥させ、かつ、攪拌する目詰まり防止ユニット、74は前記蓋体17に取り付けられ、前記目詰まり防止ユニット73を回転させるための駆動部としてのモータ、75はヒータ72によって発生させられた熱風をホッパ16内に供給する熱風供給管である。
【0036】
前記目詰まり防止ユニット73は、ホッパ16の上端の蓋体17の中央から下方に向けて延在させて配設され、モータ74を駆動することによって矢印方向に回転させられる筒状体76、及び該筒状体76の下端の近傍で、かつ、ホッパ16内における下端の近傍に、筒状体76に対して直角の方向に延在させて配設された腕部としての攪拌部材77を備える。
【0037】
前記筒状体76は、前記熱風供給管75と連通させて配設され、熱風供給管75を介して供給された熱風を下方に案内するとともに、モータ74の回転を攪拌部材77に伝達する。該攪拌部材77は、ホッパ16内の下端の近傍において、各ペレットptによってブリッジが形成されるのを防止するとともに、仮に、ブリッジが形成されたときに、ブリッジを崩す。
【0038】
また、前記筒状体76の下端は閉鎖部81によって、攪拌部材77の両端は閉鎖部83によって閉鎖され、筒状体76の下端の近傍及び攪拌部材77の両端の近傍に、熱風をホッパ16内の空間に向けて矢印方向に噴射するための噴射穴82、84が形成される。そして、前記閉鎖部83にも、熱風をホッパ16内の空間に向けて矢印方向に噴射するための噴射穴85が形成される。本実施の形態においては、筒状体76は、攪拌部材77より下方に突出する突出部を構成し、前記噴射穴82は、突出部の全体に複数形成され、攪拌部材77より上方の部分には形成されない。また、本実施の形態においては、筒状体76に対して一つの攪拌部材77が配設されるようになっているが、筒状体76に対して二つ以上の攪拌部材を配設することができる。その場合、筒状体76の高さ方向における1箇所から各攪拌部材を放射状に延在させて配設したり、筒状体76の高さ方向における複数箇所から各攪拌部材を放射状に延在させて配設することができる。
【0039】
次に、前記構成の材料装入装置の動作について説明する。
【0040】
前記制御部31(図3)の図示されない熱風発生処理手段(熱風発生処理部)は、熱風発生処理を行い、送風機71を作動させて空気を吸引してヒータ72に送り、ヒータ72は、通電して空気を所定の温度に加熱し、乾燥させた熱風を発生させる。また、制御部31の図示されない攪拌処理手段(攪拌処理部)は、攪拌処理を行い、モータ74を駆動して目詰まり防止ユニット73を回転させる。
【0041】
その結果、熱風は、熱風供給管75を通り、続いて筒状体76及び攪拌部材77を通り、噴射穴82、84、85からホッパ16内に噴射される。
【0042】
この場合、樹脂に向けて熱風が送られるとともに、樹脂が攪拌されるので、ホッパ16内の湿度を低くすることができるだけでなく、重なり合うペレットpt間の隙間に進入した水分を十分に除去することができる。しかも、攪拌に伴って、ペレットptの向きが常に変更され、熱風をペレットptの全体に当てることができる。したがって、ホッパ16内の下端部において、目詰まりが発生するのを確実に防止することができ、成形品の品質を向上させることができる。
【0043】
その結果、各ペレットptによってブリッジが形成されるのを防止するとともに、仮に、ブリッジが形成されたときに、ブリッジを崩すことができる。また、前記各ペレットpt自体が含水するのを防止することができ、しかも、十分に除湿することができるので、成形品の品質を向上させることができ、成形不良が発生するのを防止することができる。さらに、目詰まりによるペレットの供給の中断を防止できるので、安定した成形を行うことができるだけでなく、樹脂の消費量を低減することができる。
【0044】
なお、攪拌部材77によって一次乾燥部が、筒状体76における攪拌部材77より下方に突出する部分によって二次乾燥部が構成される。
【0045】
ところで、ホッパ16内において、相対湿度が100〔%〕を超えると、結露が生じ、水滴がペレットptに付着すると、ペレットpt同士が付着してしまう。そこで、前記熱風発生処理手段は、前記湿度センサs14によって検出された湿度を読み込み、相対湿度が100〔%〕より低くなるように、ヒータ72によって空気を加熱する。なお、本実施の形態においては、相対湿度が90〔%〕以下になるように制御が行われる。
【0046】
また、各ペレットptの表面の温度が樹脂によって決まる融点以上になると、各ペレットptの表面が溶融し始め、ペレットpt同士が付着してしまう。そこで、前記熱風発生処理手段は、前記温度センサs13によって検出された温度を読み込み、温度が前記融点以上にならないように、ヒータ72をオン・オフさせる。
【0047】
そして、前記攪拌処理手段は、前記温度センサs13によって検出された温度を読み込み、温度が低いほどモータ74の回転速度を低くし、温度が高いほどモータ74の回転速度を高くする。
【0048】
なお、本実施の形態においては、温度が前記融点以上にならないように、ヒータ72をオン・オフさせるようになっているが、温度がガラス転移点以上にならないように、ヒータ72をオン・オフさせることができる。
【0049】
本実施の形態においては、ホッパ16内の下端部の近傍に攪拌部材77を配設するようになっているが、供給口15内に攪拌部材を配設することができる。その場合、供給口15の内周面に複数の穴を形成し、該穴を介して熱風を供給口15内のペレットptに向けて送ることができる。
【0050】
また、本実施の形態においては、噴射穴82から噴射される熱風、及び噴射穴84、85から噴射される熱風の各温度及び各湿度は等しくされるが、噴射穴82から噴射される熱風、及び噴射穴84、85から噴射される熱風を互いに独立させ、温度及び湿度を互いに異ならせることができる。
【0051】
そして、前記供給口15に開閉弁を配設し、前記温度が融点になったときに、開閉弁を閉鎖し、樹脂の供給を停止させることができる。
【0052】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態における材料装入装置の概念図である。
【図2】従来の射出装置におけるホッパ内の状態を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における射出成形機の概念図である。
【図4】本発明の実施の形態における材料装入装置の要部拡大図である。
【符号の説明】
【0054】
11 加熱シリンダ
15 供給口
16 ホッパ
31 制御部
72 ヒータ
73 目詰まり防止ユニット
74 モータ
76 筒状体
77 攪拌部材
82、84、85 噴射穴
pt ペレット
s13 温度センサ
s14 湿度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)成形材料をシリンダ部材に供給するための供給口に臨ませて配設され、成形材料を収容するための材料収容部と、
(b)駆動部と、
(c)回転自在に配設され、熱風を噴射するための複数の噴射穴を備え、前記駆動部を駆動することによって回転させられて成形材料を攪拌する目詰まり防止ユニットと、
(d)空気を加熱し、熱風を前記目詰まり防止ユニットに供給する加熱装置とを有することを特徴とする材料装入装置。
【請求項2】
前記目詰まり防止ユニットは、前記材料収容部の上端から下方に向けて延在させて配設された筒状体、及び該筒状体に対して直角の方向に延在させて配設された攪拌部材を備える請求項1に記載の材料装入装置。
【請求項3】
(a)前記筒状体は、攪拌部材より下方に突出させて形成された突出部を備え、
(b)該突出部の全体に前記各噴射穴が形成される請求項2に記載の材料装入装置。
【請求項4】
前記熱風は、筒状体及び攪拌部材のそれぞれに独立して供給される請求項1に記載の材料装入装置。
【請求項5】
(a)供給口の温度を検出する温度検出部と、
(b)検出された温度に基づいて加熱装置の制御を行う制御部とを有する請求項1に記載の材料装入装置。
【請求項6】
(a)供給口の湿度を検出する湿度検出部と、
(b)検出された湿度に基づいて加熱装置の制御を行う制御部とを有する請求項1に記載の材料装入装置。
【請求項7】
材料収容部に収容された成形材料を、供給口を介してシリンダ部材に供給する材料装入方法において、
(a)空気を加熱して熱風を発生させ、該熱風を成形材料に向けて送り、
(b)攪拌部材を回転させることによって成形材料を攪拌することを特徴とする材料装入方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−183764(P2008−183764A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−17867(P2007−17867)
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】