説明

板状体移載設備

【課題】合流処理しての搬出を、搬送による板状体の損傷や、搬送姿勢や搬送停止位置の乱れを減少して行え、高速搬送を容易に実現した板状体移載設備を提供する。
【解決手段】複数並列した搬送装置10A,10Bの端部外方間に、各搬送装置からの板状体5,6を受け入れて合流処理したのち搬出する合流処理装置20を配設した。合流処理装置は、搬送装置に対向したそれぞれの縦送りコンベア部21A,21Bと、縦送りコンベア部間に位置した仮置き部31と、縦送りコンベア部と仮置き部とに亘ってそれぞれ設けた横送り手段41A,41Bからなる。横送り手段にはそれぞれ、昇降自在でかつ縦送りコンベア部と仮置き部とに亘って移動自在な板状体支持部70A,70Bを設け、板状体支持部は昇降によって、縦送りコンベア部の搬送面21a,21bや仮置き部の仮置き支持面31aに対して出退動自在に構成した。少なくとも1つの縦送りコンベア部に、単数枚搬送装置130に対して板状体を搬出可能な板状体渡し域90を形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば複数の搬送装置で搬送されてきたガラス基板(プラズマディスプレイパネル)などの板状体を受け入れて合流処理したのち搬出する板状体移載設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものとしては、次のような構成が提供されている。すなわち、複数台の基板枚葉送り出し装置とプロセス装置との間に、基板枚葉送り出し装置と同数の基板直交搬送コンベアと、これら基板直交搬送コンベア間を接続する基板待機コンベアと、プロセス装置に基板を供給するプロセス側基板搬送コンベアとが配置されている。そして基板直交搬送コンベアは、ローラ形式の主基板搬送コンベアと、主基板搬送コンベアの搬送ローラの隙間から主基板搬送コンベアの搬送面に対して垂直に浮上、沈下する搬送面をもつローラ形式の副基板搬送コンベアと、副基板搬送コンベアを浮上、沈下させる浮上機構を備えている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
この従来構成によると、次のように動作される。すなわち、プロセス装置に対向している基板枚葉送り出し装置から搬出された基板は、基板直交搬送コンベアとプロセス側基板搬送コンベアとを介して直線状に搬送される。また、対向していない基板枚葉送り出し装置から搬出された基板は、基板直交搬送コンベアの主基板搬送コンベア上を搬送され、次いで浮上させた副基板搬送コンベアにより持ち上げられたのち、この副基板搬送コンベアから基板待機コンベアへと直交状に搬送されて、この基板待機コンベア上で待機され、そして基板待機コンベアから、浮上させた副基板搬送コンベアへと搬送されたのち、副基板搬送コンベアの沈下により主基板搬送コンベア上に渡され、その後に主基板搬送コンベアからプロセス側基板搬送コンベアへと直交状に搬送される。
【特許文献1】特開2004−284772号公報(第10−12頁、図11−図13)
【特許文献2】特開2005−212943号公報
【特許文献3】特開2006−103862号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし上記した従来構成によると、対向していない基板枚葉送り出し装置からプロセス装置への基板の搬送が、主基板搬送コンベア、副基板搬送コンベア、基板待機コンベア、副基板搬送コンベア、主基板搬送コンベア、プロセス側基板搬送コンベアへと、全てローラ形式のコンベア群により行われることから、基板に対するローラ群の摩擦回転や、送り開始時や送り停止時の摺接動などによって、ローラ群が接触する基板の面を損傷する恐れがあり、さらに搬送姿勢や搬送停止位置の乱れにより、プロセス側基板搬送コンベアでは不規則な姿勢で搬送されることになる。これらのことは、高速搬送のときに顕著に現れる。
【0005】
そこで本発明の請求項1記載の発明は、合流処理しての搬出を、搬送による板状体の損傷や、搬送姿勢や搬送停止位置の乱れを減少して行えるとともに、高速搬送を容易に実現し得る板状体移載設備を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の板状体移載設備は、板状体を搬送する搬送装置が複数並列され、これら搬送装置の端部外方間に、各搬送装置で搬送されてきた板状体を受け入れて合流処理したのち搬出する合流処理装置が配設され、この合流処理装置は、各搬送装置に対向されたそれぞれの縦送りコンベア部と、隣接した縦送りコンベア部間に位置された仮置き部と、縦送りコンベア部と仮置き部とに亘ってそれぞれ設けられた横送り手段とからなり、各横送り手段にはそれぞれ、昇降自在でかつ縦送りコンベア部と仮置き部とに亘って移動自在な板状体支持部が設けられるとともに、板状体支持部は昇降によって、縦送りコンベア部の搬送面や仮置き部の仮置き支持面に対して出退動自在に構成され、少なくとも1つの縦送りコンベア部には、搬送装置群とは反対側の単数枚搬送装置に対して板状体を搬出可能な板状体渡し域が形成されていることを特徴としたものである。
【0007】
したがって請求項1の発明によると、各搬送装置で支持している板状体を、合流処理装置で合流処理したのち、単数枚搬送装置に搬出させるに際して、合流処理装置では、各横送り手段を下降させることによって、板状体支持部を、縦送りコンベア部の搬送面や仮置き部の仮置き支持面に対して退入動させている。このような状態において、或る搬送装置から切り出し供給した板状体を、縦送りコンベア部により支持搬送して板状体支持部の上方に位置させる。次いで、横送り手段を上昇させて、板状体支持部を搬送面に対して突出動させることにより、縦送りコンベア部上の板状体を板状体支持部によって持ち上げ支持し得る。この状態で、板状体支持部を仮置き部側に移動させることで、支持している板状体を横方向に搬送し得る。
【0008】
そして、板状体を仮置き部の上方に位置させたのち、横送り手段を下降して板状体支持部を仮置き支持面に対して退入動させることにより、板状体を、仮置き支持面に支持させて仮置き部に仮置きし得る。次いで、別の横送り手段を上昇させて、板状体支持部を仮置き支持面に対して突出動させることにより、仮置き部上の板状体を板状体支持部によって持ち上げ支持し得る。この状態で、板状体支持部を仮置き部から離れる側に移動させることで、支持している板状体を横方向に搬送し得る。この板状体を板状体渡し域の上方に位置させたのち、横送り手段を下降して板状体支持部を搬送面に対して退入動させることにより、板状体を、縦送りコンベア部により支持し得る。そして、縦送りコンベア部による支持搬送によって、板状体を単数枚搬送装置へと送り出し、この単数枚搬送装置によって搬送し得る。
【0009】
このような動作の繰り返しによって、或る搬送装置からの板状体を、複数の横送り手段と、単数または複数の仮置き部とを介して、単数枚搬送装置へと効率良く送り出し得る。また特定の搬送装置からの板状体は、横送り手段のみを介して単数枚搬送装置へと効率良く送り出し得る。
【0010】
また本発明の請求項2記載の板状体移載設備は、上記した請求項1記載の構成において、板状体渡し域には、板状体を板状体支持部の移動方向で位置決めするセンタリング装置が設けられていることを特徴としたものである。
【0011】
したがって請求項2の発明によると、板状体渡し域の縦送りコンベア部で支持した板状体を、センタリング装置によって板状体支持部の移動方向で位置決めしたのち、単数枚搬送装置へと送り出し得る。
【0012】
そして本発明の請求項3記載の板状体移載設備は、上記した請求項1または2記載の構成において、各搬送装置は、複数列の板状体を各列毎に搬送可能に構成されていることを特徴としたものである。
【0013】
したがって請求項3の発明によると、搬送装置から各列毎に搬送されてくる板状体を、順次、複数の横送り手段と、単数または複数の仮置き部とを介して、単数枚搬送装置へと効率良く送り出し得る。
【0014】
さらに本発明の請求項4記載の板状体移載設備は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成において、合流処理装置は、複数枚の板状体を同時に横送り可能に構成されていることを特徴としたものである。
【0015】
したがって請求項4の発明によると、搬送装置から切り出し供給した複数枚の板状体を、縦送りコンベア部により支持搬送して板状体支持部の上方に位置し得、次いで、横送り手段を上昇させて板状体支持部を搬送面に対して突出動させることにより、縦送りコンベア部上の複数枚の板状体を板状体支持部によって持ち上げ支持し得、この状態で板状体支持部を移動させることで、支持している複数枚の板状体を同時に横方向に搬送し得る。
【発明の効果】
【0016】
上記した本発明の請求項1によると、各搬送装置で支持している板状体を、合流処理装置で合流処理したのち、単数枚搬送装置に搬出させるに際して、合流処理装置では、各横送り手段を下降させることによって、板状体支持部を、縦送りコンベア部の搬送面や仮置き部の仮置き支持面に対して退入動できる。このような状態において、或る搬送装置から切り出し供給した板状体を、縦送りコンベア部により支持搬送して板状体支持部の上方に位置でき、次いで、横送り手段を上昇させて、板状体支持部を搬送面に対して突出動させることにより、縦送りコンベア部上の板状体を板状体支持部によって持ち上げ支持できる。この状態で、板状体支持部を仮置き部側に移動させることで、支持している板状体を横方向に搬送できる。そして、板状体を仮置き部の上方に位置させたのち、横送り手段を下降して板状体支持部を仮置き支持面に対して退入動させることにより、板状体を、仮置き支持面に支持させて仮置き部に仮置きできる。
【0017】
次いで、別の横送り手段を上昇させて、板状体支持部を仮置き支持面に対して突出動させることにより、仮置き部上の板状体を板状体支持部によって持ち上げ支持でき、この状態で、板状体支持部を仮置き部から離れる側に移動させることで、支持している板状体を横方向に搬送できる。この板状体を板状体渡し域の上方に位置させたのち、横送り手段を下降して板状体支持部を搬送面に対して退入動させることにより、板状体を、縦送りコンベア部により支持でき、そして縦送りコンベア部による支持搬送によって、板状体を単数枚搬送装置へと送り出し、この単数枚搬送装置によって搬送できる。
【0018】
このような動作の繰り返しによって、或る搬送装置からの板状体を、複数の横送り手段と、単数または複数の仮置き部とを介して、単数枚搬送装置へと効率良く送り出すことができる。また特定の搬送装置からの板状体は、横送り手段のみを介して単数枚搬送装置へと効率良く送り出すことができる。その際に、横送り手段による搬送は、板状体に対する摩擦回転や、送り開始時や送り停止時に摺接動など生じない状態で、すなわち、板状体支持部により板状体を持ち上げ支持した持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して行うことができる。これにより、合流処理しての搬出を、搬送による板状体の損傷や、搬送姿勢や搬送停止位置の乱れを減少して行うことができるとともに、高速搬送を容易に実現できることになる。
【0019】
また上記した本発明の請求項2によると、板状体渡し域の縦送りコンベア部で支持した板状体を、センタリング装置によって板状体支持部の移動方向で位置決めしたのち、単数枚搬送装置へと送り出しでき、以て複数の搬送装置からの板状体を合流処理したのち、それぞれセンタリングした状態で単数枚搬送装置へと効率良く送り出すことができる。
【0020】
そして上記した本発明の請求項3によると、搬送装置から各列毎に搬送されてくる板状体を、順次、複数の横送り手段と、単数または複数の仮置き部とを介して、単数枚搬送装置へと効率良く送り出すことができる。
【0021】
さらに上記した本発明の請求項4によると、搬送装置から切り出し供給した複数枚の板状体を、縦送りコンベア部により支持搬送して板状体支持部の上方に位置でき、次いで、横送り手段を上昇させて板状体支持部を搬送面に対して突出動させることにより、縦送りコンベア部上の複数枚の板状体を板状体支持部によって持ち上げ支持でき、この状態で板状体支持部を移動させることで、支持している複数枚の板状体を同時に横方向に搬送でき、以て搬送装置からの板状体を効率良く合流処理できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
[実施の形態1]
以下に、本発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。
図1において、板状体移載設備9は、並列された一対(複数)の搬送装置10A,10Bと、これら搬送装置10A,10Bで搬送されてきた板状体を受け入れて合流処理したのち、板状体渡し域(後述する。)から単数枚搬送装置130に搬出させる合流処理装置20などにより構成されている。ここで板状体としては、長尺寸法Lかつ幅広寸法Mで長方形状の大型ガラス基板(板状体の一例)5と、短尺寸法lかつ幅狭寸法mで長方形状の小型ガラス基板(板状体の一例)6とが、一例として示されている。
【0023】
図1、図2、図7において、前記搬送装置10A,10Bは同様な構成であって、それぞれ複数列のガラス基板5,6を、各列毎に搬送可能に構成されている。すなわち、前記搬送装置10A,10Bはローラコンベア形式であって、コンベアフレーム11A,11Bと、搬送経路15A,15Bの方向の複数箇所に、その回転軸心を横方向(コンベア幅方向)として配設された回転軸12A,12Bと、各回転軸12A,12Bの長さ方向の複数箇所に外嵌して設けられたローラ体13A,13Bと、前記回転軸12A,12B群に連動する駆動手段(後述する。)などにより構成されている。ここで回転軸12A,12B群はコンベアフレーム11A,11B側に回転自在に支持され、そしてローラ体13A,13B群によって搬送装置10A,10Bの搬送面10a,10bが形成されている。
【0024】
ここで搬送装置10A,10Bは、それぞれ横方向(コンベア幅方向)において4つ(複数)のゾーン、すなわち、右側ゾーン16Sと、中央右側ゾーン16Sと、中央左側ゾーン16Sと、左側ゾーン16Sとにより形成されている。その際に、中央右側ゾーン16Sや中央左側ゾーン16Sの幅は、右側ゾーン16Sや左側ゾーン16Sの幅に対して狭く、かつ中央右側ゾーン16Sと中央左側ゾーン16Sとを加算した幅は、右側ゾーン16Sや左側ゾーン16Sの幅に対して少し広く形成されている。
【0025】
さらに回転軸12A,12Bは、各ゾーン16S,16S,16S,16Sに対応して横方向で4分割され、そして各分割した回転軸12A,12B群に連動する駆動手段、すなわち、右側ゾーン16Sの右側駆動手段14Mと、中央右側ゾーン16Sの中央右側駆動手段14Mと、中央左側ゾーン16Sの中央左側駆動手段14Mと、左側ゾーン16Sの左側駆動手段14Mとが設けられ、以て各ゾーン16S,16S,16S,16Sは各別に駆動可能に構成されている。ここで駆動手段14M,14M,14M,14Mは、各回転軸12A,12Bにそれぞれ連動するモータなどからなる。以上の11A,11B〜16S,16S,16S,16Sなどにより、複数列のガラス基板5,6を、各列毎に搬送可能に構成された搬送装置10A,10Bの一例が構成される。
【0026】
なお、搬送装置10A,10Bは、ボックス体(カセットケース)3内に収納されているガラス基板5,6を搬送(搬出)させるものである。ここでボックス体3は、ガラス基板5,6を上下方向に間隔を置いて複数段に収納可能に構成されている。その際にボックス体3は各段において、たとえば大型ガラス基板5を、図1の実線で示すように、その長尺寸法Lの方向を搬送装置10A,10Bの搬送方向(前後方向)として前後2列かつ左右3列で支持し、また小型ガラス基板6を、図1の仮想線で示すように、その幅狭寸法mの方向を搬送装置10A,10Bの搬送方向(前後方向)として前後4列かつ左右2列で支持するように構成されている。そして、ボックス体3を、床1上に配設した昇降装置(図示せず。)にセットした状態で、昇降装置により1段分ずつ下降させることで、下段のガラス基板5,6群から順に搬送装置10A,10Bのローラ体13A,13B群上に載置し得るように構成されている。
【0027】
図1〜図9において、前記合流処理装置20は搬送装置10A,10Bの端部外方間に配設されるものであって、各搬送装置10A,10Bに対向されたそれぞれの縦送りコンベア部21A,21Bと、隣接した縦送りコンベア部21A,21B間に位置された仮置き部31と、縦送りコンベア部21A,21Bと仮置き部31とに亘ってそれぞれ設けられた横送り手段41A,41Bなどから構成されている。
【0028】
両縦送りコンベア部21A,21Bは同様な構成であって、それぞれ複数列のガラス基板5,6を支持搬送可能に構成されている。すなわち、縦送りコンベア部21A,21Bはローラコンベア形式であって、コンベアフレーム22A,22Bと、前記搬送経路15A,15Bの延長線方向の複数箇所に、その回転軸心を横方向として配設された回転軸23A,23Bと、各回転軸23A,23Bの長さ方向の複数箇所に外嵌して設けられたローラ体24A,24Bと、前記回転軸23A,23Bに連動する駆動手段(モータなど)25A,25Bなどにより構成されている。ここで回転軸23A,23B群はコンベアフレーム22A,22B側に回転自在に支持され、そしてローラ体24A,24B群によって縦送りコンベア部21A,21Bの搬送面21a,21bが形成されている。
【0029】
その際に両縦送りコンベア部21A,21Bは、それぞれ横方向(コンベア幅方向)において2つ(複数)のゾーン、すなわち、右側ゾーン26Sと左側ゾーン26Sとにより形成され、そして回転軸23A,23Bは、各ゾーン26S,26Sに対応して横方向で2分割されている。各分割した回転軸23A,23B群に連動する駆動手段、すなわち、右側ゾーン26Sの各回転軸23A,23Bにそれぞれ連動する駆動手段25A,25Bと、左側ゾーン26Sの各回転軸23A,23Bにそれぞれ連動する駆動手段25A,25Bとが設けられ、以て両ゾーン26S,26Sの各分割した回転軸23A,23Bは各別に駆動可能に構成されている。したがって、かかる縦送りコンベア部21A,21Bによると、各駆動手段25A,25Bによって各回転軸23A,23Bを回動させることで、搬送面21a,21bを形成するローラ体24A,24B群を回動し得、以てガラス基板5,6を搬送し得る。
【0030】
以上の22A,22B〜26S,26Sなどにより、前記搬送装置10A,10Bと搬送方向を同一状とした縦送りコンベア部21A,21Bの一例が構成される。そして縦送りコンベア部21A,21Bは箱枠状の保持枠体28A,28B上に配設され、また保持枠体28A,28Bは、レベル調整自在な複数の脚部材29A,29Bを介して床1上に設置される。
【0031】
前記仮置き部31は両縦送りコンベア部21A,21B間に位置されるものであって、前記搬送経路15A,15Bの方向に沿った方向の複数箇所において前記保持枠体28A,28Bの上部間に配設された連結部材32と、これら連結部材32上に立設されたプレート状部材33と、各プレート状部材33の上面に敷設された支持部材34などにより、一例が構成される。その際に支持部材34は、たとえばウレタン製からなり、そして支持部材34群の上面によって、縦送りコンベア部21A,21Bの搬送面21a,21bと同レベル状の仮置き支持面31aが扁平状で形成される。なお仮置き支持面31aは、1枚の大型ガラス基板5、または2枚の小型ガラス基板6を支持可能な広さに設定されている。またプレート状部材33などは、縦送りコンベア部21A,21Bの回転軸23A,23B間に位置して配設されている。
【0032】
両横送り手段41A,41Bは同様な構成であって、それぞれの横送り搬送経路89A,89Bは、対向される縦送りコンベア部21A,21Bから仮置き部31に亘って形成されるように構成されている。すなわち横送り手段41A,41Bは、昇降部材42A,42Bと、この昇降部材42A,42Bを昇降動させる昇降駆動部50A,50Bと、横送り搬送経路89A,89Bに沿った方向として前記昇降部材42A,42B上に設けられたガイド部材60A,60Bと、このガイド部材60A,60Bに支持案内されて横送り搬送経路89A,89Bに沿った方向に移動自在な板状体支持部70A,70Bと、この板状体支持部70A,70Bを横移動させる横移動駆動部80A,80Bなどにより構成されている。
【0033】
前記昇降部材42A,42Bは型レール状であって、横送り搬送経路89A,89Bに沿った方向として、前記回転軸23A,23B間でかつ1つ置きの隙間の下方に位置して4箇所(複数箇所)に配設されている。その際に、一方の横送り手段41Aにおける昇降部材42A群の配設位置に対して、他方の横送り手段41Bにおける昇降部材42B群の配設位置は1つ置きの隙間分だけ位置をずらして配設されている。前記昇降部材42A,42B群は、隣接した下面間が、前記搬送経路15A,15Bの延長線に沿った方向の連結部材43A,43B群により連結されることで、一体的に昇降自在に構成されている。そして昇降は、保持枠体28A,28B側の受け部材44A,44Bとの間に設けられた複数の昇降ガイド体45A,45Bを介して安定して行われ、また連結部材43A,43Bの下面側に設けられたストッパー体46A,46Bが受け部材44A,44Bの上面に当接されることで、その下降限が規制されるように構成されている。
【0034】
前記昇降駆動部50A,50Bは、搬送経路15A,15Bの延長線に沿った方向に配設された回転軸51A,51Bを横送り搬送経路89A,89Bの方向の2箇所に有し、これら回転軸51A,51Bは、軸受体52A,52Bを介して保持枠体28A,28B側で回転自在に支持されている。そして回転軸51A,51Bの2箇所には、くの字状の折り曲げリンク体53A,53Bの中間部が固定され、この折り曲げリンク体53A,53Bの上部側遊端にはカムローラ54A,54Bが遊転自在に設けられるとともに、これらカムローラ54A,54Bは、連結部材43A,43Bの下面側に設けられた水平状のカム体55A,55Bに下方から当接されている。前記折り曲げリンク体53A,53Bの下部側遊端間には押し引き体56A,56Bが相対揺動自在に連結され、この押し引き体56A,56Bは、保持枠体28A,28B側に配設されたシリンダー装置57A,57Bのピストンロッドに連結されている。
【0035】
かかる構成によると、シリンダー装置57A,57Bの伸縮動によって押し引き体56A,56Bを押し引き動させることで、回転軸51A,51Bの回転を伴いながら折り曲げリンク体53A,53B群を揺動してカムローラ54A,54Bを昇降させ、以てカム体55A,55B、連結部材43A,43Bを介して昇降部材42A,42B群を昇降し得る。以上の51A,51B〜57A,57Bなどにより昇降駆動部50A,50Bの一例が構成される。
【0036】
前記ガイド部材60A,60Bは、前記昇降部材42A,42Bの上方に平行状で位置されるとともに、連結部材64A,64Bを介して昇降部材42A,42B側に連結されている。そしてガイド部材60A,60Bは、前記昇降部材42A,42Bに対して前記仮置き部31側に突出され、その突出部分には、前記昇降部材42A,42Bと同様なレベルとした短尺昇降部材42a,42bが連結部材64A,64Bを介して連結されている。このガイド部材60A,60Bには、上方開放の上部ガイド溝61A,61Bと、搬送装置10A,10B側の側方開放の側部ガイド溝62A,62Bと、下方開放の下部ガイド溝63A,63Bとが、長さ方向(横送り搬送経路89A,89Bの方向)の全長に形成されている。なお、昇降部材42A,42Bや短尺昇降部材42a,42bは下面開放で逆U字状の型レール状であって、その上位平板部を介して連結部材64A,64Bが連結されている。
【0037】
前記板状体支持部70A,70Bの本体部分74A,74Bには、前記ガイド部材60A,60Bの上部ガイド溝61A,61Bに嵌合案内される上部被ガイド体71A,71Bと、側部ガイド溝62A,62Bに嵌合案内される側部被ガイド体72A,72Bと、下部ガイド溝63A,63Bに嵌合案内される下部被ガイド体73A,73Bとが設けられている。そして本体部分74A,74Bの上面側には、ローラ体24A,24B間に位置されるロッド状の支持部分75A,75Bが、横送り搬送経路89A,89Bの方向において所定間隔置きの6箇所(複数箇所)から立設状に設けられている。
【0038】
これら支持部分75A,75Bの上端面間に亘って、板状体支持部70A,70Bの板状体支持面70a,70bが扁平状で形成され、その際に板状体支持面70a,70bは、両ガラス基板5,6を安定して支持可能な広さを確保するように設定されている。そして板状体支持面70a,70bは、昇降駆動部50A,50Bによる昇降によって、縦送りコンベア部21A,21Bの搬送面21a,21bや仮置き部31の仮置き支持面31aに対して出退動自在に構成されている。その際に前述したように、一方の横送り手段41Aにおける昇降部材42A群の配設位置に対して、他方の横送り手段41Bにおける昇降部材42B群の配設位置が1つ置きの隙間分だけ位置をずらしていることで、仮置き部31の部分において板状体支持部70A,70Bは、ずれた状態で互いに干渉することなく移動自在となる。
【0039】
なお、各部の被ガイド体71A,71B、72A,72B、73A,73Bとして、各部のガイド溝61A,61B、62A,62B、63A,63Bに遊転自在に嵌合案内されるローラ形式が示されているが、これは摺動自在に嵌合案内される突起体形式などであってもよい。以上の71A,71B〜75A,75Bなどにより、板状体支持部70A,70Bの一例が構成される。
【0040】
前記横移動駆動部80A,80Bは、その駆動源となる減速機付きのモータ81A,81Bが、前記昇降部材42A,42B群のうちの1本の昇降部材42A,42Bの外端下面に設けられている。そして昇降部材42A,42B群の外端下面間に亘って駆動軸82A,82Bが回転自在に配設され、この駆動軸82A,82Bは前記モータ81A,81Bの出力軸に巻き掛け連動機構83A,83Bを介して連動連結されるとともに、前記駆動軸82A,82Bの前記昇降部材42A,42Bに対向する部分には、それぞれ駆動輪体84A,84Bが設けられている。
【0041】
逆U字状の前記昇降部材42A,42Bや短尺昇降部材42a,42bの内部で複数箇所には案内輪体85A,85Bが遊転自在に設けられ、また昇降部材42A,42Bの外端上面と短尺昇降部材42a,42bの上面には、それぞれ反転案内輪体86A,86B、87A,87Bが遊転自在に設けられている。そして、駆動輪体84A,84Bに巻回された駆動ベルト88A,88Bが、案内輪体85A,85Bから反転案内輪体86A,86B、87A,87Bに亘って巻回されるとともに、駆動ベルト88A,88Bの遊端が、前記板状体支持部70A,70Bの本体部分74A,74Bに連結されている。なお、案内輪体85A,85Bの一部を位置調整自在として、駆動ベルト88A,88Bの張力調整を可能としている。以上の81A,81B〜88A,88Bなどにより、板状体支持部70A,70Bを縦送りコンベア部21A,21Bと仮置き部31とに亘って移動させる横移動駆動部80A,80Bの一例が構成される。
【0042】
かかる構成によると、モータ81A,81Bの正逆駆動により巻き掛け連動機構83A,83Bを介して駆動軸82A,82Bを正逆回転させることで、駆動ベルト88A,88Bを回動させて板状体支持部70A,70Bを横送り搬送経路89A,89Bの方向に往復移動し得る。その際に板状体支持部70A,70Bの往復移動は、各部の被ガイド体71A,71B、72A,72B、73A,73Bが各部のガイド溝61A,61B、62A,62B、63A,63Bに嵌合案内されることで、常に安定して行われる。
【0043】
前記縦送りコンベア部21A,21Bのうちの他方(少なくとも1つ)の縦送りコンベア部21Bには、搬送装置10A,10B群とは反対側の単数枚搬送装置130に対してガラス基板5,6を搬出可能な板状体渡し域90が形成されている。すなわち、縦送りコンベア部21Bにおける横送り搬送経路89Bの他方側半分部分が板状体渡し域90に形成され、そして板状体渡し域90には、ガラス基板5,6を板状体支持部70A,70Bの移動方向で位置決めするセンタリング装置91が設けられている。
【0044】
このセンタリング装置91は、縦送りコンベア部21Bの下方で横送り搬送経路89Bの方向の両端部分に配設される昇降体92,93と、これら昇降体92,93を昇降動させる昇降駆動部94と、前記昇降体92,93の上方間に設けられた横送り搬送経路89Bの方向のガイド部材97と、このガイド部材97に支持案内されて横方向に移動自在な一対の板状体把持体101,102と、これら板状体把持体101,102を互いに接近離間動させる接近離間駆動部110などにより構成されている。
【0045】
前記昇降体92,93は型レール状であって、搬送経路15Bの延長線に沿った方向(横送り搬送経路89Bに対して直交方向)に配設されている。前記昇降駆動部94はシリンダー装置形式であって、保持枠体28Bの下部に設けられるとともに、その上向きのピストンロッドが昇降体92,93の下部に連結されている。そして昇降体92,93上には、前記回転軸23B間でかつ1つ置きの隙間の下方に位置された4箇所(複数箇所)、すなわち、板状体支持部70Bなどが対向していない1つ置きの隙間の下方に位置されて、それぞれ保持体95が設けられている。前記ガイド部材97群は、前記保持体95の上方間に位置されるとともに、連結部材96を介して保持体95側に連結され、以て一体的に昇降自在に構成されている。このガイド部材97には、上方開放の上部ガイド溝98と、搬送装置10B側の側方開放の側部ガイド溝99と、下方開放の下部ガイド溝100とが、長さ方向(横送り搬送経路89Bの方向)の全長に形成されている。
【0046】
前記板状体把持体101,102の本体部分103には、ガイド部材97の上部ガイド溝98に嵌合案内される上部被ガイド体105と、側部ガイド溝99に嵌合案内される側部被ガイド体106と、下部ガイド溝100に嵌合案内される下部被ガイド体107とが設けられている。そして本体部分103の上面側には、ローラ体24B間に位置されるロッド状の把持用部分104が立設状に設けられている。これら把持用部分104の相対向面によって、板状体把持体101,102の板状体把持面101a,102aが形成され、そして板状体把持体101,102の把持用部分104は、昇降駆動部94による昇降によって、縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して出退動自在に構成されている。なお、各部の被ガイド体105,106、107として、各部のガイド溝98,99、100に遊転自在に嵌合案内されるローラ形式が示されているが、これは摺動自在に嵌合案内される突起体形式などであってもよい。以上の103〜107などにより、板状体把持体101,102の一例が構成される。
【0047】
前記接近離間駆動部110は、その駆動源となる減速機付きのモータ111が外側の昇降体92に設けられている。そして外側の保持体95の上部間に亘って、搬送経路15Bの延長線に沿った方向(横送り搬送経路89Bに対して直交方向)の駆動軸112が回転自在に配設され、この駆動軸112は前記モータ111の出力軸に巻き掛け連動機構113を介して連動連結されている。前記駆動軸112の前記ガイド部材97に対向する部分には、それぞれ駆動輪体114が設けられるとともに、内側の各保持体95には、前記ガイド部材97に対向する反転案内輪体115がそれぞれ遊転自在に設けられている。また、内側、外側の各保持体95の内部で複数箇所には案内輪体116が遊転自在に設けられている。
【0048】
そして、駆動輪体114に有端の駆動ベルト117が巻回され、この駆動ベルト117の一端が、外側の板状体把持体101の本体部分103に連結具118を介して連結されている。また駆動ベルト117の他端側は、外側の案内輪体116に案内され、外側の板状体把持体101の下方を通過したのち、その中間部分が内側の板状体把持体102の本体部分103に連結具119を介して連結されている。さらに駆動ベルト117の他端側は、内側の案内輪体116から反転案内輪体115に亘って巻回され、そして内側の板状体把持体102の部分を通過したのち、外側の板状体把持体101の本体部分103に連結具120を介して連結されている。なお、案内輪体116の一部を位置調整自在として、駆動ベルト117の張力調整を可能としている。以上の111〜120などにより、接近離間駆動部110の一例が構成される。
【0049】
かかる構成によると、昇降駆動部94により昇降体92,93を昇降させることによって、保持体95、連結部材96、ガイド部材97を介して板状体把持体101,102を昇降し得、以て板状体把持体101,102の把持用部分104を縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して出退し得る。そして、モータ111の正逆駆動により巻き掛け連動機構113を介して駆動軸112を正逆回転させることで、駆動ベルト117を回動させて板状体把持体101,102を、横送り搬送経路89A,89Bの方向で互いに接近離間移動し得る。その際に板状体把持体101,102の接近離間移動は、各部の被ガイド体105,106、107が各部のガイド溝98,99、100に嵌合案内されることで、常に安定して行われる。
【0050】
以上の92〜120などにより、板状体渡し域90においてガラス基板5,6を板状体支持部70A,70Bの移動方向で位置決めするセンタリング装置91の一例が構成される。そして21A,21B〜120などにより、合流処理装置20の一例が構成される。
【0051】
前記単数枚搬送装置130は、たとえば製造工程(製造ライン)にガラス基板5,6を1枚ずつ搬送(供給)するもので、ベルト形式やローラ形式などからなる。
以下に、上記した実施の形態1において、大型ガラス基板5を取り扱う作用を、図1〜図15に基づいて説明する。
【0052】
図1の実線では、ボックス体3内に収納されている大型ガラス基板5のうち、その長尺寸法Lの方向を搬送装置10A,10Bの搬送方向(前後方向)として前後2列かつ左右3列とした最下段の6枚の大型ガラス基板5群を、搬送装置10A,10Bのローラ体13A,13B群により支持している。すなわち大型ガラス基板5を、右側ゾーン16Sと、中央右側ゾーン16Sと中央左側ゾーン16Sとを加算した幅の中央ゾーン(16S+16S)と、左側ゾーン16Sとに対応して、搬送経路15A,15B上において左右3列、前後2列で支持し得、その際に大型ガラス基板5を、それぞれローラ体13A,13B群を介して搬送面10a,10b上に支持している。
【0053】
そして右側ゾーン16Sの右側駆動手段14Mと、中央ゾーン(16S+16S)の中央右側駆動手段14Mならびに中央左側駆動手段14Mと、左側ゾーン16Sの左側駆動手段14Mとを各別に駆動することで、大型ガラス基板5を、右側ゾーン16Sと中央ゾーン(16S+16S)と左側ゾーン16Sとにおいて、3列(3つのゾーン)で各別に搬送し得る。このとき、中央右側駆動手段14Sと中央左側駆動手段14Sとは同期駆動するように制御している。
【0054】
上述したように大型ガラス基板5群を、搬送装置10A,10Bの搬送経路15A,15B上で支持して、3列(3つのゾーン)でストレージしている状態から、これら大型ガラス基板5を、合流処理装置20で合流処理したのち、単数枚搬送装置130に搬出させるに、たとえば次のように動作される。なお、以下の説明においては、図10(a)に示すように、一方の搬送装置10Aにおける右側ゾーン16Sからの大型ガラス基板は5a、中央ゾーン(16S+16S)からの大型ガラス基板は5b、左側ゾーン16Sからの大型ガラス基板は5cで示し、また他方の搬送装置10Bにおける右側ゾーン16Sからの大型ガラス基板は5d、中央ゾーン(16S+16S)からの大型ガラス基板は5e、左側ゾーン16Sからの大型ガラス基板は5fで示す。
【0055】
合流処理を行うに際して合流処理装置20では、横送り手段41A,41Bの昇降部材42A,42B群を昇降駆動部50A,50Bにより下降させることによって、板状体支持部70A,70Bの板状体支持面70a,70bを、縦送りコンベア部21A,21Bの搬送面21a,21bや仮置き部31の仮置き支持面31aに対して退入動させている。そして図4の実線に示すように、一方の板状体支持部70Aを右側ゾーン16Sの外方に位置させるとともに、他方の板状体支持部70Bを仮置き部31に位置させている。また、センタリング装置91における板状体把持体101,102の把持用部分104を、昇降駆動部94により昇降体92,93を上昇させることで、図6の仮想線や図7の仮想線に示すように、縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して突出動させるとともに、板状体把持体101,102を接近離間駆動部110によって互いに離間動させている。
【0056】
このような状態において、まず一方側の搬送装置10Aにおける右側駆動手段14Mと、右側ゾーン26Sの駆動手段25Aとを駆動して、右側ゾーン16Sから大型ガラス基板5aを切り出し供給するとともに、この大型ガラス基板5aを、駆動させた縦送りコンベア部21Aのローラ体24A群によって支持搬送する。そして、大型ガラス基板5aが縦送りコンベア部21A上に完全に乗り移ったことを検出するなどして、右側駆動手段14Mと駆動手段25Aとの駆動を停止させることで、図4の実線や図10(a)に示すように、大型ガラス基板5aを板状体支持部70Aの上方に位置し得る。
【0057】
次いで、昇降駆動部50Aにより横送り手段41Aを上昇させることによって、図4の仮想線イに示すように、板状体支持部70Aにおける扁平状の板状体支持面70aを縦送りコンベア部21Aの搬送面21aに対して突出動させ得、以て縦送りコンベア部21A上の大型ガラス基板5aを支持部分75A群によって持ち上げ支持し得る。この状態で、モータ81Aにより駆動ベルト88Aを回動させて板状体支持部70Aを仮置き部31側に移動させることで、支持部分75A群によって支持している大型ガラス基板5aを、横送り搬送経路89A上で幅広寸法Mの方向(横方向)に、持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送し得る。
【0058】
そして図4の仮想線ロに示すように、大型ガラス基板5aが仮置き部31の上方に位置したことを検出するなどして、モータ81Aを停止して横方向への搬送を停止させるとともに、横送り手段41Aを昇降駆動部50Aにより下降させることによって、板状体支持部70Aの板状体支持面70aを仮置き部31の仮置き支持面31aに対して退入動し得る。これにより図5の実線や図10(b)に示すように、大型ガラス基板5aを、支持部材34扁平状の仮置き支持面31a群によって支持して仮置き部31に仮置きし得る。この直後に、前述と同様にして、中央右側駆動手段14Mならびに中央左側駆動手段14Mと、左右のゾーン26S,26Sの各駆動手段25Aとを駆動して、中央ゾーン(16S,16S)から大型ガラス基板5bを切り出し供給するとともに、駆動させた縦送りコンベア部21Aのローラ体24A群によって支持搬送する。
【0059】
次いで、大型ガラス基板5bが縦送りコンベア部21A上に完全に乗り移ったことを検出するなどして、中央右側駆動手段14Mならびに中央左側駆動手段14Mと、両駆動手段25Aとの駆動を停止させる。この状態で、モータ81Aにより駆動ベルト88Aを逆回動させることで、図10(c)に示すように、仮置き部31に位置していた板状体支持部70Aを移動させ、その支持部分75A群を、縦送りコンベア部21Aにより支持している大型ガラス基板5bの下方に位置し得る。
【0060】
これと同時に、他方の昇降駆動部50Bにより横送り手段41Bを上昇させることによって、板状体支持部70Bの扁平状の板状体支持面70bを仮置き部31の仮置き支持面31aに対して突出動させ得、以て図5の仮想線イに示すように、支持部材34群上の大型ガラス基板5aを支持部分75B群によって持ち上げ支持し得る。この状態で、モータ81Bにより駆動ベルト88Bを回動させることで、支持部分75B群によって支持している大型ガラス基板5aを、横送り搬送経路89B上で幅広寸法Mの方向に、持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送し得る。その際に大型ガラス基板5aは、搬送面21bに対して突出動している把持用部分104の少し上方を移動する。
【0061】
そして図10(c)に示すように、大型ガラス基板5aが板状体渡し域90の上方に位置したことを検出するなどして、モータ81Bを停止して横方向への搬送を停止させるとともに、昇降駆動部50Bにより横送り手段41Bを下降させることによって、板状体支持部70Bの板状体支持面70bを縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して退入動させる。これにより図5の仮想線ロや図6や図7に示すように、大型ガラス基板5aを縦送りコンベア部21Bによって支持し得る。その際に大型ガラス基板5aを、互いに離間動している板状体把持体101,102の把持用部分104間に位置し得る。
【0062】
次いで図11(a)に示すように、センタリング装置91の接近離間駆動部110により板状体把持体101,102を互いに接近動させることで、板状体把持面101a,102aにより大型ガラス基板5aを幅広寸法Mの方向から把持し得、以て大型ガラス基板5aをセンタリング(位置決め)し得る。これに相前後して、一方側の横送り手段41Aによって次の大型ガラス基板5bを仮置き部31に仮置きし得るとともに、他方側の横送り手段41Bのモータ81Bにより駆動ベルト88Bを逆回動させることで、下降している支持部分75B群を仮置き部31における仮置き支持面31aの下方に位置させる。この直後に、前述と同様にして、左側駆動手段14Mと、左側ゾーン26Sの駆動手段25Aとを駆動して、左側ゾーン16Sから大型ガラス基板5cを切り出し供給するとともに、駆動させた縦送りコンベア部21Aのローラ体24A群によって支持搬送する。
【0063】
そして図11(b)に示すように、センタリング装置91の接近離間駆動部110により板状体把持体101,102を互いに離間動させて、センタリング済みの大型ガラス基板5aに対する把持を開放したのち、縦送りコンベア部21Bを駆動して、そのローラ体24B群による支持搬送によって、センタリング済みの大型ガラス基板5aを単数枚搬送装置130へと送り出し、この単数枚搬送装置130によって搬送し得る。この前後に、下降している支持部分75A群を縦送りコンベア部21A上に送り出されている大型ガラス基板5cの下方に位置させる。この状態で、横送り手段41Aを上昇させることにより、縦送りコンベア部21A上の大型ガラス基板5cを支持部分75A群による扁平状の板状体支持面70aによって持ち上げ支持し得るとともに、横送り手段41Bを上昇させることにより、仮置き部31の支持部材34群により支持していた大型ガラス基板5bを支持部分75B群による扁平状の板状体支持面70bによって持ち上げ支持し得る。
【0064】
次いで図11(c)に示すように、横送り手段41Aを横送り作動させることで、支持部分75A群によって支持している大型ガラス基板5cを、横送り搬送経路89A上で持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送して仮置き部31の上方に位置し得、これと同時またはほぼ同時に横送り手段41Bを横送り作動させることで、支持部分75B群によって支持している大型ガラス基板5bを、横送り搬送経路89B上で持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送して板状体渡し域90の上方に位置し得る。そして、両昇降駆動部50A,50Bにより両横送り手段41A,41Bを下降させることにより、大型ガラス基板5cを仮置き部31に仮置きし得るとともに、大型ガラス基板5bを、縦送りコンベア部21Bにより支持させて、互いに離間動している板状体把持体101,102の把持用部分104間に位置し得る。このような動作中において、搬送装置10Aにおいては、次の(後列の)大型ガラス基板5a,5b,5c群を搬送して、搬送経路15Aの終端で停止させている。
【0065】
そして図12(a)に示すように、センタリング装置91により大型ガラス基板5bをセンタリング(位置決め)し得る。これに相前後して、一方側の横送り手段41Aの下降している支持部分75A群を右側ゾーン16Sに対向して位置させるとともに、他方側の横送り手段41Bの下降している支持部分75B群を仮置き部31における仮置き支持面31aの下方に位置させる。この直後に、前述と同様にして、右側ゾーン16Sから大型ガラス基板5aを切り出し供給するとともに、駆動させた縦送りコンベア部21Aのローラ体24A群によって支持搬送する。
【0066】
次いで図12(b)に示すように、センタリング装置91の板状体把持体101,102を互いに離間動させて、センタリング済みの大型ガラス基板5bに対する把持を開放したのち、縦送りコンベア部21Bを駆動して大型ガラス基板5bを単数枚搬送装置130へと送り出す。この前後に、横送り手段41Bを上昇させることにより、仮置き部31で支持していた大型ガラス基板5cを支持部分75B群によって持ち上げ支持し得る。
【0067】
そして図12(c)に示すように、横送り手段41Aを上昇させることにより、縦送りコンベア部21A上の大型ガラス基板5aを支持部分75A群によって持ち上げ支持し得るとともに、これと同時またはほぼ同時に横送り手段41Bを横送り作動させることで、支持部分75B群によって支持している大型ガラス基板5cを、横送り搬送経路89B上で持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送して板状体渡し域90の上方に位置し得る。そして、横送り手段41Bを下降させることにより、大型ガラス基板5cを、縦送りコンベア部21Bにより支持させて、互いに離間動している板状体把持体101,102の把持用部分104間に位置し得る。
【0068】
これにより、大型ガラス基板5cに対して図10(c)に示す状態において、次の大型ガラス基板5aに対して図10(a)に示す状態となり、以下において同様に繰り返し動作し得る。このようにして、一方側の搬送装置10Aからの大型ガラス基板5a,5b,5c群を、それぞれセンタリングした状態で単数枚搬送装置130へと効率良く送り出し得る。そして適宜に、他方側の搬送装置10Bからの大型ガラス基板5d,5e,5f群を合流処理して単数枚搬送装置130へと送り出すように切り換えられる。
【0069】
すなわち、切り換え時に一方の横送り手段41Aは、その板状体支持部70Aを一方側の搬送装置10Aにおける右側ゾーン16Sの外方に位置させるとともに、板状体支持面70aを縦送りコンベア部21Aの搬送面21aに対して退入動させた状態で、非使用(待機)となっている。また他方の横送り手段41Bは、その板状体支持部70Bを他方側の搬送装置10Bにおける右側ゾーン16Sの外方に位置させるとともに、板状体支持面70bを、縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して退入動させている。そして図6の実線や図7の実線に示すように、センタリング装置91における板状体把持体101,102の把持用部分104を、昇降駆動部94により昇降体92,93を下降させることで、縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して退入動させるとともに、板状体把持体101,102を接近離間駆動部110によって互いに離間動させている。
【0070】
このような状態において、まず他方側の搬送装置10Bにおける右側駆動手段14Mと、右側ゾーン26Sの駆動手段25Bとを駆動して、右側ゾーン16Sから大型ガラス基板5dを切り出し供給するとともに、この大型ガラス基板5dを、駆動させた縦送りコンベア部21Bのローラ体24B群によって支持搬送する。そして、大型ガラス基板5dが縦送りコンベア部21B上に完全に乗り移ったことを検出するなどして、右側駆動手段14Mと駆動手段25Bとの駆動を停止させることで、図13(a)に示すように、大型ガラス基板5dを板状体支持部70Bの上方に位置し得る。
【0071】
次いで、昇降駆動部50Bにより横送り手段41Bを上昇させることによって、板状体支持部70Bにおける扁平状の板状体支持面70bを縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して突出動させ得、以て図8の仮想線に示すように、縦送りコンベア部21B上の大型ガラス基板5dを支持部分75B群によって持ち上げ支持し得る。この状態で、モータ81Bにより駆動ベルト88Bを回動させて板状体支持部70Bを仮置き部31側に移動させることで、支持部分75B群によって支持している大型ガラス基板5dを、横送り搬送経路89B上で幅広寸法Mの方向(横方向)に持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送し得る。
【0072】
そして図13(b)に示すように、大型ガラス基板5dが板状体渡し域90の上方に位置したことを検出するなどして、モータ81Bを停止して横方向への搬送を停止させるとともに、横送り手段41Bを昇降駆動部50Bにより下降させることによって、板状体支持部70Bの板状体支持面70bを縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して退入動し得る。これにより図9に示すように、大型ガラス基板5dをローラ体24B群によって支持し得、その際に大型ガラス基板5dを、互いに離間動している板状体把持体101,102の把持用部分104の上方間に位置し得る。したがって図9の仮想線に示すように、昇降駆動部94により昇降体92,93を上昇させて、板状体把持体101,102の把持用部分104を搬送面21bに対して突出動させることで、互いに離間動している把持用部分104間に大型ガラス基板5dを位置し得る。
【0073】
次いで図13(c)に示すように、センタリング装置91の接近離間駆動部110により板状体把持体101,102を互いに接近動させることで、板状体把持面101a,102aにより大型ガラス基板5dを幅広寸法Mの方向から把持し得、以て大型ガラス基板5dをセンタリング(位置決め)し得る。これに相前後して、他方側の横送り手段41Bのモータ81Bにより駆動ベルト88Bを逆回動させることで、下降している支持部分75B群を中央ゾーン(16S,16S)の外方に位置させる。
【0074】
そして図14(a)に示すように、センタリング装置91の接近離間駆動部110により板状体把持体101,102を互いに離間動させて、センタリング済みの大型ガラス基板5dに対する把持を開放したのちに、昇降駆動部94により昇降体92,93を下降させて、板状体把持体101,102の把持用部分104を搬送面21bに対して退入動させる。この退入動に相前後して、縦送りコンベア部21Bを駆動することで、そのローラ体24B群による支持搬送によって、センタリング済みの大型ガラス基板5dを単数枚搬送装置130へと送り出す。このとき、前述と同様にして、中央ゾーン(16S,16S)から大型ガラス基板5eを切り出し供給するとともに、駆動させた縦送りコンベア部21Bのローラ体24B群によって支持搬送する。
【0075】
次いで図14(b)に示すように、大型ガラス基板5eが縦送りコンベア部21B上に完全に乗り移ったことを検出するなどして、中央右側駆動手段14Mならびに中央左側駆動手段14Mと、両駆動手段25Bとの駆動を停止させる。この状態で、昇降駆動部50Bにより横送り手段41Bを上昇させることによって、板状体支持部70Bにおける扁平状の板状体支持面70bを縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して突出動させ得、以て縦送りコンベア部21B上の大型ガラス基板5eを支持部分75B群によって持ち上げ支持し得る。そして、昇降駆動部94により昇降体92,93を上昇させて、板状体把持体101,102の互いに離間動している把持用部分104を搬送面21bに対して突出動させる。
【0076】
この状態で、モータ81Bにより駆動ベルト88Bを逆回動させることで、中央ゾーン(16S,16S)の外方に位置していた板状体支持部70Bを移動させ、その支持部分75B群によって支持している大型ガラス基板5eを、横送り搬送経路89B上で幅広寸法Mの方向に持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送し得る。そして図14(c)に示すように、大型ガラス基板5eが板状体渡し域90の上方に位置したことを検出するなどして、モータ81Bを停止して横方向への搬送を停止させるとともに、横送り手段41Bを昇降駆動部50Bにより下降させることによって、板状体支持部70Bの板状体支持面70bを縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して退入動し得る。これにより、大型ガラス基板5eをローラ体24B群によって支持し得、その際に大型ガラス基板5eを、互いに離間動している板状体把持体101,102の把持用部分104間に位置し得る。
【0077】
次いで図15(a)に示すように、センタリング装置91の接近離間駆動部110により板状体把持体101,102を互いに接近動させることで、板状体把持面101a,102aにより大型ガラス基板5eを幅広寸法Mの方向から把持し得、以て大型ガラス基板5eをセンタリング(位置決め)し得る。これに相前後して、他方側の横送り手段41Bのモータ81Bにより駆動ベルト88Bを逆回動させることで、下降している支持部分75B群を左側ゾーン16Sの外方に位置させる。
【0078】
そして図15(b)に示すように、センタリング装置91の接近離間駆動部110により板状体把持体101,102を互いに離間動させて、センタリング済みの大型ガラス基板5eに対する把持を開放したのちに、昇降駆動部94により昇降体92,93を下降させて、板状体把持体101,102の把持用部分104を搬送面21bに対して退入動させる。この退入動に相前後して、縦送りコンベア部21Bを駆動することで、そのローラ体24B群による支持搬送によって、センタリング済みの大型ガラス基板5eを単数枚搬送装置130へと送り出す。このとき、前述と同様にして、左側ゾーン16Sから大型ガラス基板5fを切り出し供給するとともに、駆動させた縦送りコンベア部21Bのローラ体24B群によって支持搬送する。
【0079】
次いで図15(c)に示すように、大型ガラス基板5fが縦送りコンベア部21B上に完全に乗り移ったことを検出するなどして、左側駆動手段14Mと、駆動手段25Bとの駆動を停止させる。この状態で、昇降駆動部94により昇降体92,93を上昇させて、板状体把持体101,102の互いに離間動している把持用部分104を搬送面21bに対して突出動させる。このとき、昇降駆動部50Bにより横送り手段41Bを上昇させることによって、板状体支持部70Bにおける扁平状の板状体支持面70bを縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して突出動させ得、以て縦送りコンベア部21B上の大型ガラス基板5fを支持部分75B群によって持ち上げ支持し得る。このような動作中において、搬送装置10Bにおいては、次の大型ガラス基板5d,5e,5f群を搬送して、搬送経路15Bの終端で停止させている。
【0080】
これにより、大型ガラス基板5fに対して図14(b)に示す状態において、次の大型ガラス基板5dに対して図14(c)に示す状態となり、以下において同様に繰り返し動作し得る。このようにして、他方側の搬送装置10Bからの大型ガラス基板5d,5e,5f群を、それぞれセンタリングした状態で単数枚搬送装置130へと効率良く送り出し得る。
【0081】
次に、上記した実施の形態1において、小型ガラス基板6を取り扱う作用を、図1、図16〜図21に基づいて説明する。
図1の仮想線では、ボックス体3内に収納されている小型ガラス基板6のうち、その幅狭寸法mの方向を搬送装置10A,10Bの搬送方向(前後方向)として前後4列かつ左右2列とした最下段の8枚の小型ガラス基板6群を、搬送装置10A,10Bのローラ体13A,13B群により支持している。すなわち、小型ガラス基板6を、右側ゾーン16Sと中央右側ゾーン16Sとを加算した幅の右ゾーン(16S+16S)と、中央左側ゾーン16Sと左側ゾーン16Sとを加算した幅の左ゾーン(16S+16S)とに対応して、搬送経路15A,15B上において左右2列、前後6列で支持し得、その際に小型ガラス基板6を、それぞれローラ体13A,13B群を介して搬送面10a,10b上に支持している。
【0082】
そして、右ゾーン(16S+16S)の右側駆動手段14Mと中央右側駆動手段14Mとを同期駆動させ、左ゾーン(16S+16S)の中央左側駆動手段14Mと左側駆動手段14Mとを同期駆動させるように制御することで、小型ガラス基板6を、右ゾーン(16S+16S)と左ゾーン(16S+16S)とにおいて、2列(2つのゾーン)で各別に搬送し得る。
【0083】
上述したように小型ガラス基板6群を、搬送装置10A,10Bの搬送経路15A,15B上で搬送して、2列(2つのゾーン)でストレージしている状態から、これら小型ガラス基板6を、合流処理装置20で合流処理したのち、単数枚搬送装置130に搬出させるに、たとえば次のように動作される。なお、以下の説明においては、図16(a)に示すように、一方の搬送装置10Aにおける右ゾーン(16S+16S)からの小型ガラス基板は6a、左ゾーン(16S+16S)からの小型ガラス基板は6bで示し、また他方の搬送装置10Bにおける右ゾーン(16S+16S)からの小型ガラス基板は6c、左ゾーン(16S+16S)からの小型ガラス基板は6dで示す。
【0084】
合流処理を行うに際して合流処理装置20では、横送り手段41A,41Bの昇降部材42A,42B群を昇降駆動部50A,50Bにより下降させることによって、板状体支持部70A,70Bの板状体支持面70a,70bを、縦送りコンベア部21A,21Bの搬送面21a,21bや仮置き部31の仮置き支持面31aに対して退入動させている。そして、一方の板状体支持部70Aを右ゾーン(16S+16S)の外方に位置させるとともに、他方の板状体支持部70Bを仮置き部31に位置させている。また、センタリング装置91における板状体把持体101,102の把持用部分104を、昇降駆動部94により昇降体92,93を上昇させることで、縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して突出動させるとともに、板状体把持体101,102を接近離間駆動部110によって互いに離間動させている。
【0085】
このような状態において、まず一方側の搬送装置10Aにおける右側駆動手段14Mならびに中央右側駆動手段14Mと、右側ゾーン26Sの駆動手段25Aとを駆動して、右ゾーン(16S+16S)から2枚の小型ガラス基板6aを連続して切り出し供給するとともに、これら小型ガラス基板6aを、駆動させた縦送りコンベア部21Aのローラ体24A群によって支持搬送する。そして、2枚の小型ガラス基板6aが縦送りコンベア部21A上に完全に乗り移ったことを検出するなどして、右側駆動手段14Mならびに中央右側駆動手段14Mと駆動手段25Aとの駆動を停止させることで、図16(a)に示すように、2枚の小型ガラス基板6aを板状体支持部70Aの上方に位置し得る。
【0086】
次いで、昇降駆動部50Aにより横送り手段41Aを上昇させることによって、板状体支持部70Aにおける扁平状の板状体支持面70aを縦送りコンベア部21Aの搬送面21aに対して突出動させ得、以て縦送りコンベア部21A上の両小型ガラス基板6aを支持部分75A群によって持ち上げ支持し得る。この状態で、モータ81Aにより駆動ベルト88Aを回動させて板状体支持部70Aを仮置き部31側に移動させることで、支持部分75A群によって支持している両小型ガラス基板6aを、横送り搬送経路89A上で短尺寸法lの方向(横方向)に持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送し得る。
【0087】
そして、両小型ガラス基板6aが仮置き部31の上方に位置したことを検出するなどして、モータ81Aを停止して横方向への搬送を停止させるとともに、横送り手段41Aを昇降駆動部50Aにより下降させることによって、板状体支持部70Aの板状体支持面70aを仮置き部31の仮置き支持面31aに対して退入動し得る。これにより図16(b)に示すように、両小型ガラス基板6aを、支持部材34群の扁平状の仮置き支持面31aによって支持して仮置き部31に仮置きし得る。この直後に、前述と同様にして、中央左側駆動手段14Mならびに左側駆動手段14Mと、左側ゾーン26Sの駆動手段25Aとを駆動して、左ゾーン(16S+16S)から2枚の小型ガラス基板6bを連続して切り出し供給するとともに、駆動させた縦送りコンベア部21Aのローラ体24A群によって支持搬送する。
【0088】
次いで、2枚の小型ガラス基板6bが縦送りコンベア部21A上に完全に乗り移ったことを検出するなどして、中央左側駆動手段14Mならびに左側駆動手段14Mと、左側ゾーン26Sの駆動手段25Aとの駆動を停止させる。この状態で、モータ81Aにより駆動ベルト88Aを逆回動させることで、図16(c)に示すように、仮置き部31に位置していた板状体支持部70Aを移動させ、その支持部分75A群を、縦送りコンベア部21Aにより支持している両小型ガラス基板6bの下方に位置し得る。
【0089】
これと同時に、他方の昇降駆動部50Bにより横送り手段41Bを上昇させることによって、板状体支持部70Bの扁平状の板状体支持面70bを仮置き部31の仮置き支持面31aに対して突出動させ得、以て支持部材34群上の両小型ガラス基板6aを支持部分75B群によって持ち上げ支持し得る。この状態で、モータ81Bにより駆動ベルト88Bを回動させることで、支持部分75B群によって支持している両小型ガラス基板6aを、横送り搬送経路89B上で短尺寸法lの方向に、持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送し得る。その際に両小型ガラス基板6aは、搬送面21bに対して突出動している把持用部分104の少し上方を移動する。
【0090】
そして、両小型ガラス基板6aが板状体渡し域90の上方に位置したことを検出するなどして、モータ81Bを停止して横方向への搬送を停止させるとともに、昇降駆動部50Bにより横送り手段41Bを下降させることによって、板状体支持部70Bの板状体支持面70bを縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して退入動させる。これにより両小型ガラス基板6aを縦送りコンベア部21Bによって支持し得る。その際に両小型ガラス基板6aを、互いに離間動している板状体把持体101,102の把持用部分104間に位置し得る。
【0091】
次いで図17(a)に示すように、センタリング装置91の接近離間駆動部110により板状体把持体101,102を互いに接近動させることで、板状体把持面101a,102aにより両小型ガラス基板6aを短尺寸法lの方向から把持し得、以て両小型ガラス基板6aをセンタリング(位置決め)し得る。これに相前後して、横送り手段41Aを上昇させることで、縦送りコンベア部21A上の両小型ガラス基板6bを支持部分75A群によって持ち上げ支持し得るとともに、他方側の横送り手段41Bのモータ81Bにより駆動ベルト88Bを逆回動させることで、下降している支持部分75B群を仮置き部31における仮置き支持面31aの下方に位置させる。このような動作中において、搬送装置10Aにおいては、次の(後列の)小型ガラス基板6a,6b群を搬送して、搬送経路15Aの終端で停止させている。
【0092】
そして図17(b)に示すように、センタリング装置91の接近離間駆動部110により板状体把持体101,102を互いに離間動させて、センタリング済みの両小型ガラス基板6aに対する把持を開放したのち、縦送りコンベア部21Bを駆動して、そのローラ体24B群による支持搬送によって、センタリング済みの両小型ガラス基板6aを単数枚搬送装置130へと送り出す。その際に、1枚目の送り出しが行われている間に、横送り手段41Aを横送り作動させることで、支持部分75A群によって支持している両小型ガラス基板6bを横送り搬送経路89A上で、持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送して仮置き部31の上方に位置し得る。そして、両昇降駆動部50Aにより横送り手段41Aを下降させることにより、両小型ガラス基板6bを仮置き部31に仮置きし得る。
【0093】
また、2枚目の送り出しが行われている前後には、図17(c)に示すように、下降している一方の支持部分75A群を右ゾーン(16S+16S)の外方に位置させるとともに、横送り手段41Bを上昇させることにより、仮置き部31の支持部材34群により支持していた両小型ガラス基板6bを支持部分75B群によって持ち上げ支持し得る。さらに、右ゾーン(16S+16S)から2枚の小型ガラス基板6aを連続して切り出し供給するとともに、これら小型ガラス基板6aを、駆動させた縦送りコンベア部21Aのローラ体24A群によって支持搬送する。そして、両小型ガラス基板6aが縦送りコンベア部21A上に完全に乗り移ったことを検出するなどして、右側駆動手段14Mならびに中央右側駆動手段14Mと駆動手段25Aとの駆動を停止させることで、2枚の小型ガラス基板6aを板状体支持部70Aの上方に位置し得る。
【0094】
次いで図18(a)に示すように、一方側の昇降駆動部50Aにより横送り手段41Aを上昇させることによって、縦送りコンベア部21A上の両小型ガラス基板6aを支持部分75A群の扁平状の板状体支持面70aによって持ち上げ支持し得る。これに相前後して、他方側の横送り手段41Bの支持部分75B群によって支持している両小型ガラス基板6bを、横送り搬送経路89B上で短尺寸法lの方向に、持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送させる。そして、両小型ガラス基板6bが板状体渡し域90の上方に位置したことを検出するなどして横方向への搬送を停止させるとともに、昇降駆動部50Bにより横送り手段41Bを下降させることによって、両小型ガラス基板6bを縦送りコンベア部21Bにより支持させる。その際に両小型ガラス基板6bを、互いに離間動している板状体把持体101,102の把持用部分104間に位置し得る。
【0095】
次いで図18(b)に示すように、センタリング装置91により両小型ガラス基板6bをセンタリング(位置決め)し得る。これに相前後して、支持部分75A群によって支持している両小型ガラス基板6aを、横送り搬送経路89A上で短尺寸法lの方向に、持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送して、仮置き部31の上方に位置させたのち、横送り手段41Aの下降により両小型ガラス基板6aを、支持部材34群に支持させて仮置き部31に仮置きし得る。さらに、他方側の下降している支持部分75B群を仮置き部31における仮置き支持面31aの下方に位置させる。このような動作中において、前述と同様にして、左ゾーン(16S+16S)から2枚の小型ガラス基板6bを連続して切り出し供給するとともに、駆動させた縦送りコンベア部21Aのローラ体24A群によって支持搬送する。
【0096】
そして図18(c)に示すように、センタリング装置91の板状体把持体101,102を互いに離間動させて、センタリング済みの両小型ガラス基板6bに対する把持を開放したのち、縦送りコンベア部21Bを駆動して両小型ガラス基板6bを単数枚搬送装置130へと送り出す。その際に、1枚目の送り出しが行われている間に、下降している一方の支持部分75A群を左ゾーン(16S+16S)の外方に位置させるとともに、横送り手段41Bを上昇させることにより、仮置き部31の支持部材34群により支持していた両小型ガラス基板6aを支持部分75B群によって持ち上げ支持し得る。さらに、左ゾーン(16S+16S)からの両小型ガラス基板6bが縦送りコンベア部21A上に完全に乗り移ることで、両小型ガラス基板6bを板状体支持部70Aの上方に位置し得る。
【0097】
これにより、両小型ガラス基板6bに対して図17(b)に示す状態において、次の両小型ガラス基板6bに対して図17(c)に示す状態となり、以下において同様に繰り返し動作し得る。このようにして、一方側の搬送装置10Aからの小型ガラス基板6a,6b群を、それぞれセンタリングした状態で単数枚搬送装置130へと効率良く送り出し得る。そして適宜に、他方側の搬送装置10Bからの小型ガラス基板6c,6d群を合流処理して単数枚搬送装置130へと送り出すように切り換えられる。
【0098】
すなわち、切り換え時に一方の横送り手段41Aは、その板状体支持部70Aを一方側の搬送装置10Aにおける右ゾーン(16S+16S)の外方に位置させるとともに、板状体支持面70aを縦送りコンベア部21Aの搬送面21aに対して退入動させた状態で、非使用(待機)となっている。また他方の横送り手段41Bは、その板状体支持部70Bを他方側の搬送装置10Bにおける右ゾーン(16S+16S)の外方に位置させるとともに、板状体支持面70bを、縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して退入動させている。そして、センタリング装置91における板状体把持体101,102の把持用部分104を、昇降駆動部94により昇降体92,93を下降させることで、縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して退入動させるとともに、板状体把持体101,102を接近離間駆動部110によって互いに離間動させている。
【0099】
このような状態において、まず他方側の搬送装置10Bにおける右側駆動手段14Mならびに中央右側駆動手段14Mと、右側ゾーン26Sの駆動手段25Bとを駆動して、右ゾーン(16S+16S)から2枚の小型ガラス基板6cを連続して切り出し供給するとともに、両小型ガラス基板6cを、駆動させた縦送りコンベア部21Bのローラ体24B群によって支持搬送する。そして、両小型ガラス基板6cが縦送りコンベア部21B上に完全に乗り移ったことを検出するなどして、右側駆動手段14Mならびに中央右側駆動手段14Mと駆動手段25Bとの駆動を停止させることで、図19(a)に示すように、両小型ガラス基板6cを板状体支持部70Bの上方に位置し得る。
【0100】
次いで、昇降駆動部50Bにより横送り手段41Bを上昇させることによって、板状体支持部70Bにおける扁平状の板状体支持面70bを縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して突出動させ得、以て縦送りコンベア部21B上の両小型ガラス基板6cを支持部分75B群によって持ち上げ支持し得る。この状態で、モータ81Bにより駆動ベルト88Bを回動させて板状体支持部70Bを仮置き部31側に移動させることで、支持部分75B群によって支持している両小型ガラス基板6cを、横送り搬送経路89B上で幅広寸法Mの方向(横方向)に、持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送し得る。
【0101】
そして、両小型ガラス基板6cが板状体渡し域90の上方に位置したことを検出するなどして、モータ81Bを停止して横方向への搬送を停止させるとともに、横送り手段41Bを昇降駆動部50Bにより下降させることによって、板状体支持部70Bの板状体支持面70bを縦送りコンベア部21Bの搬送面21bに対して退入動し得る。これにより図19(b)に示すように、両小型ガラス基板6cをローラ体24B群によって支持し得、その際に両小型ガラス基板6cを、互いに離間動している板状体把持体101,102の把持用部分104の上方間に位置し得る。したがって、昇降駆動部94により昇降体92,93を上昇させて、板状体把持体101,102の把持用部分104を搬送面21bに対して突出動させることで、互いに離間動している把持用部分104間に両小型ガラス基板6cを位置し得る。
【0102】
次いで図19(c)に示すように、センタリング装置91の接近離間駆動部110により板状体把持体101,102を互いに接近動させることで、板状体把持面101a,102aにより両小型ガラス基板6cを幅広寸法Mの方向から把持し得、以て両小型ガラス基板6cをセンタリング(位置決め)し得る。これに相前後して、他方側の横送り手段41Bのモータ81Bにより駆動ベルト88Bを逆回動させることで、下降している支持部分75B群を左ゾーン(16S+16S)の外方に位置させる。
【0103】
そして図20(a)に示すように、センタリング装置91の接近離間駆動部110により板状体把持体101,102を互いに離間動させて、センタリング済みの両小型ガラス基板6cに対する把持を開放したのちに、昇降駆動部94により昇降体92,93を下降させて、板状体把持体101,102の把持用部分104を搬送面21bに対して退入動させる。この退入動に相前後して、縦送りコンベア部21Bを駆動することで、そのローラ体24B群による支持搬送によって、センタリング済みの1枚目の両小型ガラス基板6cを単数枚搬送装置130へと送り出す。
【0104】
また、センタリング済みの2枚目の送り出しが行われている前後には、図20(b)に示すように、前述と同様にして、左ゾーン(16S+16S)から両小型ガラス基板6dを切り出し供給するとともに、駆動させた縦送りコンベア部21Bのローラ体24B群によって支持搬送する。
【0105】
次いで図20(c)に示すように、両小型ガラス基板6dが縦送りコンベア部21B上に完全に乗り移ったことを検出するなどして、中央左側駆動手段14Mならびに左側駆動手段14Mと、両駆動手段25Bとの駆動を停止させる。この状態で、昇降駆動部50Bにより横送り手段41Bを上昇させることによって、縦送りコンベア部21B上の両小型ガラス基板6dを支持部分75B群によって持ち上げ支持し得る。そして、昇降駆動部94により昇降体92,93を上昇させて、板状体把持体101,102の互いに離間動している把持用部分104を搬送面21bに対して突出動させる。このような動作中において、搬送装置10Bにおいては、次の(後列の)小型ガラス基板6c,6d群を搬送して、搬送経路15Bの終端で停止させている。
【0106】
この状態で、左ゾーン(16S+16S)の外方に位置していた板状体支持部70Bを移動させ、その支持部分75B群によって支持している両小型ガラス基板6dを横送り搬送経路89B上で短尺寸法lの方向に、持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して搬送し得る。そして図21(a)に示すように、両小型ガラス基板6dが板状体渡し域90の上方に位置したことを検出するなどして、横方向への搬送を停止させるとともに横送り手段41Bを下降させることにより、両小型ガラス基板6dをローラ体24B群によって支持し得、その際に両小型ガラス基板6dを、互いに離間動している板状体把持体101,102の把持用部分104間に位置し得る。
【0107】
次いで図21(b)に示すように、センタリング装置91の接近離間駆動部110により板状体把持体101,102を互いに接近動させることで、板状体把持面101a,102aにより両小型ガラス基板6dを把持してセンタリング(位置決め)し得る。そして図21(c)に示すように、センタリング装置91の板状体把持体101,102を互いに離間動させて、センタリング済みの両小型ガラス基板6dに対する把持を開放したのちに、昇降駆動部94により昇降体92,93を下降させて、板状体把持体101,102の把持用部分104を搬送面21bに対して退入動させる。この退入動に相前後して、縦送りコンベア部21Bを駆動することで、そのローラ体24B群による支持搬送によって、センタリング済みの両小型ガラス基板6dを単数枚搬送装置130へと送り出す。
【0108】
これにより、両小型ガラス基板6dに対して図18(c)に示す状態において、次の両小型ガラス基板6cに対して図19(a)に示す状態となり、以下において同様に繰り返し動作し得る。このようにして、他方側の搬送装置10Bからの小型ガラス基板6c,6d群を、それぞれセンタリングした状態で単数枚搬送装置130へと効率良く送り出し得る。
【0109】
上記した実施の形態1によると、一対の搬送装置10A,10Bで支持しているガラス基板5,6を、合流処理装置20で合流処理したのち、単数枚搬送装置130に搬出させるに際して、合流処理装置20では、両横送り手段41A,41Bを下降させることによって、板状体支持部70A,70Bを、縦送りコンベア部21A,21Bの搬送面21a,21bや仮置き部31の仮置き支持面31aに対して退入動させている。このような状態において、一方の搬送装置10Aから切り出し供給したガラス基板5,6を、縦送りコンベア部21Aにより支持搬送して板状体支持部70Aの上方に位置させる。次いで、一方の横送り手段41Aを上昇させて、板状体支持部70Aを搬送面21aに対して突出動させることにより、縦送りコンベア部21A上のガラス基板5,6を板状体支持部70Aによって持ち上げ支持し得る。この状態で、板状体支持部70Aを仮置き部31側に移動させることで、支持しているガラス基板5,6を横方向に搬送できる。
【0110】
そして、ガラス基板5,6を仮置き部31の上方に位置させたのち、横送り手段41Aを下降して板状体支持部70Aを仮置き支持面31aに対して退入動させることにより、ガラス基板5,6を、仮置き支持面31aに支持させて仮置き部31に仮置きできる。次いで、他方の横送り手段41Bを上昇させて、板状体支持部70Bを仮置き支持面31aに対して突出動させることにより、仮置き部31上のガラス基板5,6を板状体支持部70Bによって持ち上げ支持できる。この状態で、板状体支持部70Bを仮置き部31から離れる側に移動させることで、支持しているガラス基板5,6を横方向に搬送できる。このガラス基板5,6を板状体渡し域90の上方に位置させたのち、横送り手段41Bを下降して板状体支持部70Bを仮置き支持面31aに対して退入動させることにより、ガラス基板5,6を、縦送りコンベア部21Bにより支持できる。そして、縦送りコンベア部21Bによる支持搬送によって、ガラス基板5,6を単数枚搬送装置130へと送り出し、この単数枚搬送装置130によって搬送できる。
【0111】
このような動作の繰り返しによって、一方の搬送装置10Aからのガラス基板5,6を、一対の横送り手段41A,41Bと、一つの仮置き部31とを介して、単数枚搬送装置130へと効率良く送り出しできる。また他方の搬送装置10Bからのガラス基板5,6は、横送り手段41Bのみを介して単数枚搬送装置130へと効率良く送り出しできる。その際に、横送り手段41A,41Bによる搬送は、ガラス基板5,6に対する摩擦回転や、送り開始時や送り停止時に摺接動など生じない状態で、すなわち、板状体支持部70A,70Bの扁平状の板状体支持面70a,70bによりガラス基板5,6を持ち上げ支持した持ち上げ姿勢を乱すことなく安定して行える。これにより、合流処理しての搬出を、搬送によるガラス基板5,6の損傷や、搬送姿勢や搬送停止位置の乱れを減少して行えるとともに、高速搬送を容易に実現できることになる。
【0112】
上記した実施の形態1によると、板状体渡し域90の縦送りコンベア部21Bで支持したガラス基板5,6を、センタリング装置91によって板状体支持部70A,70Bの移動方向で位置決めしたのち、単数枚搬送装置130へと送り出しでき、以て一対の搬送装置10A,10Bからのガラス基板5,6を合流処理したのち、それぞれセンタリングした状態で単数枚搬送装置130へと効率良く送り出しできる。
【0113】
上記した実施の形態1によると、両搬送装置10A,10Bから各列毎(複数のゾーン毎)に搬送されてくるガラス基板5,6を、順次、一対の横送り手段41A,41Bと、一つの仮置き部31とを介して、単数枚搬送装置130へと効率良く送り出しできる。
【0114】
上記した実施の形態1によると、搬送装置10A,10Bから切り出し供給した2枚のガラス基板6を、縦送りコンベア部21A,21Bにより支持搬送して板状体支持部70A,70Bの上方に位置でき、次いで、横送り手段41A,41Bを上昇させて板状体支持部70A,70Bを搬送面21a,21bに対して突出動させることにより、縦送りコンベア部21A,21B上の2枚のガラス基板6を板状体支持部70A,70Bによって持ち上げ支持でき、この状態で板状体支持部70A,70Bを移動させることで、支持している2枚のガラス基板6を同時に横方向に搬送でき、以て搬送装置10A,10Bからのガラス基板6を効率良く合流処理できる。
【0115】
上記した実施の形態1では、一対の搬送装置10A,10Bからのガラス基板5,6を、合流処理装置20で合流処理したのち、単数枚搬送装置130に搬出させる形式が示されているが、これは3以上(複数)の搬送装置からのガラス基板を、合流処理装置20で合流処理したのち、単数枚搬送装置130に搬出させる形式などであってもよく、この場合に、縦送りコンベア部や横送り手段は3以上(複数)に設けられ、そして仮置き部は2以上(複数)に設けられる。
【0116】
上記した実施の形態1では、単数枚搬送装置130が1箇所に設けられた形式が示されているが、これは単数枚搬送装置130が複数箇所に設けられた形式などであってもよい。
【0117】
上記した実施の形態1では、板状体渡し域90に、ガラス基板5,6を板状体支持部70A,70Bの移動方向で位置決めするセンタリング装置91が設けられた形式が示されているが、これはセンタリング装置91が省略された形式などであってもよい。
【0118】
上記した実施の形態1では、両搬送装置10A,10Bは、3列または2列(複数列)のガラス基板5,6を各列毎に搬送可能に構成された形式が示されているが、これは1列(単数列)のガラス基板5,6を搬送可能に構成された形式や、さらに多数列(複数列)のガラス基板5,6を各列毎に搬送可能に構成された形式などであってもよい。
【0119】
上記した実施の形態1では、合流処理装置20として、2枚(複数枚)のガラス基板6を同時に横送り可能に構成された形式が示されているが、これは1枚(単数枚)のガラス基板6を横送り可能に構成された形式、2枚以上(複数枚)のガラス基板6を同時に横送り可能に構成された形式などであってもよい。
【0120】
上記した実施の形態1では、板状体としてガラス基板5,6が示されているが、これは金属板や樹脂板などであってもよい。
上記した実施の形態1では、板状体として大型ガラス基板5と小型ガラス基板6との2種類が示されているが、これは1種類、または2種類以上であってもよい。
【0121】
上記した実施の形態1では、搬送装置10A,10Bや縦送りコンベア部21A,21Bの駆動として、各回転軸12A,12B、23A,23Bにそれぞれ駆動手段14M,14M,14M,14M、25A,25Bを連動した形式が示されているが、これは回転軸間がベルト連動された形式などであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明の実施の形態1を示し、板状体移載設備の平面図である。
【図2】同板状体移載設備の拡大平面図である。
【図3】同板状体移載設備における合流処理装置の側面図である。
【図4】同板状体移載設備の合流処理装置であって、図2におけるA−A矢視面図である。
【図5】同板状体移載設備の合流処理装置であって、図2におけるB−B矢視面図である。
【図6】同板状体移載設備の合流処理装置であって、図2におけるC−C矢視面図である。
【図7】同板状体移載設備における合流処理装置の正面図である。
【図8】同板状体移載設備の合流処理装置であって、図3におけるD−D矢視面図である。
【図9】同板状体移載設備の合流処理装置であって、図3におけるE−E矢視面図である。
【図10】同板状体移載設備における大型ガラス基板の取り扱いを示し、一方の搬送装置に対応した前段取り扱い時の概略平面図である。
【図11】同板状体移載設備における大型ガラス基板の取り扱いを示し、一方の搬送装置に対応した中間段取り扱い時の概略平面図である。
【図12】同板状体移載設備における大型ガラス基板の取り扱いを示し、一方の搬送装置に対応した後段取り扱い時の概略平面図である。
【図13】同板状体移載設備における大型ガラス基板の取り扱いを示し、他方の搬送装置に対応した前段取り扱い時の概略平面図である。
【図14】同板状体移載設備における大型ガラス基板の取り扱いを示し、他方の搬送装置に対応した中間段取り扱い時の概略平面図である。
【図15】同板状体移載設備における大型ガラス基板の取り扱いを示し、他方の搬送装置に対応した後段取り扱い時の概略平面図である。
【図16】同板状体移載設備における小型ガラス基板の取り扱いを示し、一方の搬送装置に対応した前段取り扱い時の概略平面図である。
【図17】同板状体移載設備における小型ガラス基板の取り扱いを示し、一方の搬送装置に対応した中間段取り扱い時の概略平面図である。
【図18】同板状体移載設備における小型ガラス基板の取り扱いを示し、一方の搬送装置に対応した後段取り扱い時の概略平面図である。
【図19】同板状体移載設備における小型ガラス基板の取り扱いを示し、他方の搬送装置に対応した前段取り扱い時の概略平面図である。
【図20】同板状体移載設備における小型ガラス基板の取り扱いを示し、他方の搬送装置に対応した中間段取り扱い時の概略平面図である。
【図21】同板状体移載設備における小型ガラス基板の取り扱いを示し、他方の搬送装置に対応した後段取り扱い時の概略平面図である。
【符号の説明】
【0123】
3 ボックス体
5 大型ガラス基板(板状体)
5a 大型ガラス基板(板状体)
5b 大型ガラス基板(板状体)
5c 大型ガラス基板(板状体)
5d 大型ガラス基板(板状体)
5e 大型ガラス基板(板状体)
5f 大型ガラス基板(板状体)
6 小型ガラス基板(板状体)
6a 小型ガラス基板(板状体)
6b 小型ガラス基板(板状体)
6c 小型ガラス基板(板状体)
6d 小型ガラス基板(板状体)
9 板状体移載設備
10A 搬送装置
10a 搬送面
10B 搬送装置
10b 搬送面
13A ローラ体
13B ローラ体
14M 右側駆動手段
14M 中央右側駆動手段
14M 中央左側駆動手段
14M 左側駆動手段
15A 搬送経路
15B 搬送経路
16S 右側ゾーン
16S 中央右側ゾーン
16S 中央左側ゾーン
16S 左側ゾーン
20 合流処理装置
21A 縦送りコンベア部
21a 搬送面
21B 縦送りコンベア部
21b 搬送面
24A ローラ体
24B ローラ体
25A 駆動手段
25B 駆動手段
26S 右側ゾーン
26S 左側ゾーン
31 仮置き部
31a 仮置き支持面
41A 横送り手段
41B 横送り手段
50A 昇降駆動部
50B 昇降駆動部
60A ガイド部材
60B ガイド部材
70A 板状体支持部
70a 板状体支持面
70B 板状体支持部
70b 板状体支持面
80A 横移動駆動部
80B 横移動駆動部
88A 駆動ベルト
88B 駆動ベルト
89A 横送り搬送経路
89B 横送り搬送経路
90 板状体渡し域
91 センタリング装置
97 ガイド部材
101 板状体把持体
101a 板状体把持面
102 板状体把持体
102a 板状体把持面
110 接近離間駆動部
117 駆動ベルト
130 単数枚搬送装置
L 長尺寸法
M 幅広寸法
l 短尺寸法
m 幅狭寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状体を搬送する搬送装置が複数並列され、これら搬送装置の端部外方間に、各搬送装置で搬送されてきた板状体を受け入れて合流処理したのち搬出する合流処理装置が配設され、この合流処理装置は、各搬送装置に対向されたそれぞれの縦送りコンベア部と、隣接した縦送りコンベア部間に位置された仮置き部と、縦送りコンベア部と仮置き部とに亘ってそれぞれ設けられた横送り手段とからなり、各横送り手段にはそれぞれ、昇降自在でかつ縦送りコンベア部と仮置き部とに亘って移動自在な板状体支持部が設けられるとともに、板状体支持部は昇降によって、縦送りコンベア部の搬送面や仮置き部の仮置き支持面に対して出退動自在に構成され、少なくとも1つの縦送りコンベア部には、搬送装置群とは反対側の単数枚搬送装置に対して板状体を搬出可能な板状体渡し域が形成されていることを特徴とする板状体移載設備。
【請求項2】
板状体渡し域には、板状体を板状体支持部の移動方向で位置決めするセンタリング装置が設けられていることを特徴とする請求項1記載の板状体移載設備。
【請求項3】
各搬送装置は、複数列の板状体を各列毎に搬送可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の板状体移載設備。
【請求項4】
合流処理装置は、複数枚の板状体を同時に横送り可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の板状体移載設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2008−94524(P2008−94524A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−275910(P2006−275910)
【出願日】平成18年10月10日(2006.10.10)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】