検索システム、ナビゲーション装置及び検索プログラム
【課題】繰り返し行われることがあるPOI探索において、選択可能な複数の検索手法から選択される一種以上の検索手法を使用して検索を行う場合にあって、検索要件を満たすPOIにできるだけ迅速に到達することができる施設検索システムを得る。
【解決手段】受付手段4aにより受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、地点検索手段4bにより抽出されなかった場合に、第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法を、受付手段4aが受付可能に構成され、第2検索手法の検索要件である第2検索要件を満たす検索対象地点が抽出された場合に、当該抽出された検索対象地点の第1検索手法での検索要件を出力する適正検索要件出力手段4fを備える。
【解決手段】受付手段4aにより受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、地点検索手段4bにより抽出されなかった場合に、第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法を、受付手段4aが受付可能に構成され、第2検索手法の検索要件である第2検索要件を満たす検索対象地点が抽出された場合に、当該抽出された検索対象地点の第1検索手法での検索要件を出力する適正検索要件出力手段4fを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースと、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付手段と、
前記受付手段により受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索手段と、
前記地点検索手段により検索された検索対象地点を出力する地点出力手段とを備えた検索システムに関するとともに、このような検索システムを備えたナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本願に係る検索システムは、例えばナビゲーション装置に装備されて使用される。
ナビゲーション装置は、その主な機能として、設定された出発地或いは現在の自車位置(以下現在地という)から目的地に至る好適な案内経路を求め、その案内経路に従って、経路案内を行う機能を有している。この経路案内に際しては、自車位置と自車の方位とを、現在、自車がいる周辺地図上に表示し、経路案内を矢印等で表示して、良好に経路案内を実行することができる。
上記の経路案内を実行するに際して、目的地を設定する必要が生じる。この種の目的地の設定は、目的地の名称、電話番号、住所等が明確な場合はその名称・住所等を入力することで、ナビゲーション装置側で、目的地の位置情報を割り出し、その地点が目的地として設定される。
【0003】
上記では、ナビゲーション装置における目的地の設定を行う場合を例に採って説明したが、この種の地点は、装置の使用者等が興味をもっている地点と言え、一般にPOI(Point of interest)と呼ばれる。
【0004】
ナビゲーション装置にはデータベースが備えられ、当該データベース内に、POIがその位置情報、属性情報とともに多数登録記憶されている。POIの例としては、汎用的なPOIである文化施設、アミューズメントセンター、ファミレス、デパート、旅館、コンビニ、ガソリンスタンド、公共機関等を挙げることができる。さらに、ナビゲーション装置にあっては、個人的なPOIである装置使用者の自宅、使用者が働く会社、使用者の友人宅、親類宅等が登録される。
【0005】
データベースに記憶されている多くのPOIから、そのときどきに必要な、あるいは興味のあるPOIが抽出される。先に説明したナビゲーション装置における目的地設定の場合は、行きたい地点を決めて、目的地とする。従って、検索システムとしては、システムの使用者により設定される検索手法、検索要件に従って、データベースに登録・記憶された多くの地点の中から、検索要件を満たす地点を抽出することとなる。そこで、本願では、位置情報・属性情報を伴って記憶されており、検索対象となる地点を、個々に検索対象地点と呼ぶ。
【0006】
さて、この種の検索は、本願にいう検索システムに相当する、所謂、POI検索装置によって実現される。装置が実行するPOI検索は、検索要件を、様々な検索手法で特定するようになっている。即ち、例えば、山田二郎さんの家がPOIである場合に、山田二郎の名称を五十音で入力して検索する五十音に基づく検索、住所の一部である地域名を入力することによる検索、町名レベルまでの住所を入力することによる検索、電話番号を入力することによる検索、さらには、友人の家といったジャンルを入力することによる検索等である。
【0007】
後に検索フローとともに説明する、図6には、この種の検索手法の選択を可能とする検索手法表示画面を示している。さらに、図7〜11には、それぞれ、五十音による検索、電話番号による検索、地域名等の住所を入力することによる検索、ジャンル(図10の場合は個人宅というジャンル、図11の場合は友人というジャンル)による検索等を行う場合の入力画面を示している。
【0008】
先のナビゲーション装置に戻って、目的地を入力するために五十音によって友人である山田二郎さんの家を検索しようとする場合、まず使用者は目的地設定を実行する必要がある。この状況で、ナビゲーション装置の表示画面には、検索手法表示画面(図6)が表示される。この画面には、五十音、電話番号、住所、ジャンル等の検索手法のリストが表示され、使用者が、リストから五十音を選択して検索手法の選択決定キーを押下すると、図7に示す文字入力画面に五十音表が表示される。そこで、使用者が、五十音表の各文字キーを押下し、地点の名称を構成する各文字を順次入力すると、入力された文字の数が変化するたびに検索が行われ、候補となる検索対象地点の絞り込みが可能とされている。
【0009】
この種の検索に関して、特許文献1には、サクライという名称に対して、ジャンル、地域からPOIを抽出する手法が開示されており、候補地点が十分に少なくなった時点で使用者が完了キーを押下すると、候補地点表示画面に候補地点の名称のリストが表示され、リスト内の各候補地点から使用者が所望する候補地点を選択して名称キーを押下すると、地点設定画面に候補地点の周辺の地図が表示される例が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−107171号公報。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
先に説明した例は、POIに関して、その位置情報若しくは属性情報について、個別のPOIを特定できるレベルまで、位置情報若しくは属性情報が、正確に確定できる場合は問題ないが、以下のように、個々のPOIに関して、個別のPOIを確定できるレベルになく、或いは、情報の確度が低く、何らかの理由でPOIを絞り込めない場合がある。
例えば、先に説明したように、山田さんの家に行きたいのだが、確か家の住所は名古屋市名東区にあったとか、近くにファミリーレストラン△△△があったとか、いった場合である。さらに、名古屋市周辺のアミューズメントセンターに行きたいとか、フランス料理店であることは明確なのだが名古屋駅近くにあったことしか覚えていないとか、名古屋駅近くの○○○銀行の支店に行きたいとかといった場合がある。
これらの場合は、POI自体は特定できないが、その地域、ジャンル等は特定できる場合である。
【0012】
このような場合、最初に、複数準備されている検索手法のうちから何れかの手法を選択して、先ず、検索を行ってみることとなる。先に示した山田さんの家がPOIとされる場合は、不確定ではあるが、山田二郎と山田さんの名前まで入力してデータベース内を探索したり、名古屋市名東区を入力して、その住所から直接、データベース内に記憶されている名古屋市名東区内で登録されている個人名を検索したり、同区の地図を表示させて、地図上に表示される家の形状から検索したりするのである。
このような探索手順を経た場合、選択した探索手法によっては、目的としてPOIに到達したり、しないことがある。
しかしながら、繰り返し特定のPOIを探索して特定する場合、各個人は、その手法として、各人毎に習慣的に決まった手法の順で、探索を行うことが往々にある。即ち、ある人は、電話番号から探索を行い、ある人は地図上で探索するといった状況である。さらに、ある銀行員の場合は、当該銀行員が勤めている銀行の支店を起点として探索を行うことを習慣としている場合もある。
【0013】
このような場合に、当該使用者が、先ず選択する可能性が高い検索手法による場合に、POIはどのように特定しておくことが好ましいかが判明していると好ましいのであるが、このような情報を得ることは従来できなかった。
例えば、先に説明した山田さんの家の場合、使用者は名前を次郎と記憶していたのであるが実際は二郎であったとか、家の近くにあるコンビニは、×××ではなく◎◎◎であったとかいった場合である。
【0014】
本発明の目的は、繰り返し行われることがあるPOI探索において、選択可能な複数の検索手法から選択される一種以上の検索手法を使用して検索を行う場合にあって、検索要件を満たすPOIにできるだけ迅速に到達することができる検索システムを得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するための、
複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースと、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付手段と、
前記受付手段により受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索手段と、
前記地点検索手段により検索された検索対象地点を出力する地点出力手段とを備えた検索システムの特徴構成は、
前記受付手段により受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索手段により抽出されなかった場合に、前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法を、前記受付手段が受付可能に構成され、
前記第2検索手法の検索要件である第2検索要件を満たす検索対象地点が抽出された場合に、当該抽出された検索対象地点の前記第1検索手法での検索要件を出力する適正検索要件出力手段を備えたことにある。
【0016】
この検索システムでは、第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索手段により抽出されなかった場合に、前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法を、前記受付手段が受け付ける。そして、第2検索手法で検索対象地点が抽出された場合、適正検索要件出力手段が、当該抽出された検索対象地点の第1検索手法での検索要件を出力する。
【0017】
結果、使用者は、第1検索手法では、どのような検索要件を入力すれば、目的とする検索対象地点の検索を行えたかを知ることができ、再度、検索を、例えば、第1検索手法で行う場合に、容易且つ迅速に目的の検索対象地点の検索を行える。
【0018】
さらに、上記目的を達成するための、
複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースと、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付手段と、
前記受付手段により受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索手段と、
前記地点検索手段により検索された検索対象地点を出力する地点出力手段とを備えた検索システムであって、
前記受付手段により受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索手段により抽出された場合に、
前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法で前記検索対象地点を抽出するための検索要件を出力する異種検索要件出力手段を備えたことにある。
【0019】
この検索システムでは、第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索手段により抽出された場合に、前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法で当該検索対象地点を抽出するための検索要件を異種検索要件出力手段が、当該抽出された検索対象地点の第2検索手法での検索要件を出力する。
【0020】
結果、使用者は、第1検索手法とは異なる検索手法では、どのような検索要件を入力すれば、目的とする検索対象地点の検索を行えるかを知ることができ、例えば、使用者が第2検索手法をよく使用をする場合に、容易且つ迅速に目的の検索対象地点の検索を行える。
【0021】
さて、前記検索手法として、名称検索、電話番号検索、住所検索、ジャンル別検索及び前記検索対象地点を地図上に表示した縮尺度の異なる地図表示画面上での検索の何れか2種以上が実行可能であることが好ましい。
この種の検索手法群は、使用者が比較的確度の高い情報を得ている場合に採用することが多々ある検索手法群であり、これら複数の検索手法のうちのすくなくとも一つで、検索要件を満足できる目的の検索対象地点を見出す確率が高いためである。
【0022】
この構成において、前記検索手法としてのジャンル別検索として、分類レベルの異なる大分類レベルのジャンルと、前記大分類レベルにそれぞれ属する小分類レベルのジャンル別検索が実行可能であることが、好ましい。
一般にPOIは、施設と呼べるものが多いが、分類レベルの異なるジャンルを設けることで、目的とするPOIへの絞り込みが容易となるためである。
【0023】
また、特定の前記検索手法の実行において、前記検索要件の絞り込みが可能であり、絞り込みに従って検索結果が候補地点数として出力されることが好ましい。
候補地点数に従って、絞り込みの程度、検索要件の的確性を判断することができるとともに、例えば、絞り込みがある程度進んだ状態で、候補地点を地図表示上に表示させて、目的とする検索対象地点を見出すことも可能となるためである。
【0024】
一方、前記検索要件を満足する前記検索対象地点が抽出されなかった場合に、当該検索の検索手法及び当該検索手法の検索要件と、当該検索要件を満足する検索対象地点が抽出されなかった旨が出力されることが好ましい。
使用者が、目的とする検索対象地点を見出せない状況を、検索手法及びその検索手法での検索要件との関連で、的確に把握できるためである。
【0025】
以上が、本願に係る検索システムに関する説明であるが、
出発地もしくは現在地から目的地までの案内経路を探索する案内経路探索手段を備えるとともに、前記案内経路探索手段により探索された案内経路に従って経路案内を実行するナビゲーション装置に、これまで説明した検索システムを備え、
前記検索要件を満足した検索対象地点を、前記出発地若しくは前記目的地として設定可能に構成しておくと、出発地の設定、目的地の設定等の場合に、的確且つ迅速に設定を行える。
【0026】
さらに、複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースに関連して、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付ステップと、
前記受付ステップにより受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索ステップと、
前記地点検索ステップにより検索された検索対象地点を出力する地点出力ステップとをコンピュータで実行する検索プログラムに、
前記受付ステップで受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索ステップにより抽出されなかった場合に、前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法を、前記受付ステップで受付可能に構成され、
前記第2検索手法の検索要件である第2検索要件を満たす検索対象地点が抽出された場合に、当該抽出された検索対象地点の前記第1検索手法での検索要件を出力する適正検索要件出力ステップをコンピュータで実行する機能を備えておくと、この検索プログラムにより、先に説明した検索システムを実現できる。
【0027】
さらに、複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースに関連して、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付ステップと、
前記受付ステップにより受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索ステップと、
前記地点検索ステップにより検索された検索対象地点を出力する地点出力ステップとをコンピュータで実行する検索プログラムであって、
前記受付ステップで受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索ステップにより抽出された場合に、
前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法で前記検索対象地点を抽出するための検索要件を出力する異種検索要件出力ステップをコンピュータで実行する機能を備えておくと、この検索プログラムにより、先に説明した検索システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施形態に係るナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図
【図2】地図データベースに記憶されている地図情報の構成の例を示す図
【図3】地図データベースに記憶されているリンク情報の例を示す図
【図4】地点データベースに記憶されている地点情報の例を示す図
【図5】経路案内時の表示画面の説明図
【図6】検索手法表示画面の表示例を示す図
【図7】五十音検索を行う場合の入力表示画面の表示例を示す図
【図8】電話番号検索を行う場合の入力表示画面の表示例を示す図
【図9】住所検索を行う場合の入力表示画面の表示例を示す図
【図10】大分類のジャンル別検索を行う場合の入力表示画面の表示例を示す図
【図11】小分類のジャンル別検索を行う場合の入力表示画面の表示例を示す図
【図12】五十音検索を行った後の目的地設定画面の表示例を示す図
【図13】電話番号検索を行った場合の目的地設定画面の表示例を示す図
【図14】住所検索を行った場合の目的地設定画面の表示例を示す図
【図15】適正検索要件表示画面の表示例を示す図
【図16】経路案内を実行する場合の処理フローの概略を示す図
【図17】目的地設定ルーチンの処理フローを示す図
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の実施の形態について、本願に係る地点検索システムを備えたナビゲーション装置1を、以下、図面に基づいて説明する。
図1に示すナビゲーション装置1の各機能部、具体的には、自車位置情報取得部2、案内経路探索部3、POI検索部4及びナビゲーション用演算部5は、CPU等の演算処理装置を中核部材として、入力されたデータに対して種々の処理を行うための機能部がハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により実装されて構成されている。そして、これらの各機能部は、互いに情報の受け渡しを行うことができるように構成されている。
ナビゲーション用演算部5にはアプリケーションプログラムAPに従って動作する表示入力装置6が接続されている。また、ナビゲーション装置1が参照する地図データベースDB1、地点データベースDB2は、例えば、ハードディスク、DVD−ROM、CD−ROM等のような記録媒体に記憶されており、これらを駆動するための駆動手段をハードウェア構成として備えている。
以下、本実施形態に係るナビゲーション装置1の各部の構成について詳細に説明する。
【0030】
1.データベース
ナビゲーション装置1には、地図データベースDB1、地点データベースDB2が備えられている。
地図データベースDB1は、所定の区画毎に分けられた地図情報Mが記憶されたデータベースである。
地点データベースDB2は、前記地図情報Mと、その地点情報(座標位置情報)を介して関連づけられ、目的地設定等のおりに検索対象となる多数の地点情報Iが記憶されたデータベースである。
図2は、地図データベースDB1に記憶されている地図情報Mの構成の例を示す図である。この図に示すように、地図情報Mは、交差点に対応する多数のノードnと、各交差点間を結ぶ道路に対応するリンクkとの接続関係により道路ネットワークを表す道路情報Raを有している。なお、図2においては、一つの区画の道路情報Raのみを図示し、他の区画の道路情報Raは省略して示している。各ノードnは、他のノードnと識別するための識別情報(ノード番号)緯度及び経度で表現された地図上の位置(座標)の情報を有する。図3はリンク情報の構成の例を示す図である。各リンクkは、図3に示すように一又は二以上のノードnを介して接続されたものとして特定され、その属性情報として、道路種別(高速道路、有料道路、国道、県道等の種別)、リンク長、道路幅、地域種別、リンク形状を表現するための形状補間点等の情報を有する。
【0031】
地点データベースDB2は、検索対象となる各検索対象地点Fと、その検索対象地点Fに関連付けられた位置情報Fxy及び属性情報Fa〜Feとから構成された検索対象地点情報I(図1には単に地点情報Iと記載)が記憶されたデータベースである。図4は、地点データベースDB2に記憶されている検索対象地点情報Iの構成例を示す図である。この図に示すように、検索対象地点情報Iは、その内容として各地点を他の地点と識別するための識別情報(地点番号Fn)、各地点の位置情報Fxy及び属性情報Fa〜Feを含んでいる。ここで、位置情報Fxyは、各地点の代表点の緯度及び経度で表現された地図上の位置(座標(x、y))の情報であり、各地点の代表点は例えば、各地点の長さ方向及び幅方向の中心位置に設定される。属性情報Fa〜Feは各地点の属性を表す情報であり、例えば、その地点にある施設名Fa、電話番号Fb、住所Fc、その施設の属するジャンル名Fd、Fe等を含む情報である。
【0032】
ここで、施設名Faは五十音順の文字情報であり、電話番号Fbは連続する数字の情報であり、住所Fcは、府県、区、町、番地名等を含む情報である。さらにジャンル名Fd,Fe等とは、その地点にある設備の機能を中心とした機能を識別できる名前である。この種のジャンル名は、例えば、「個人宅」、「見る」、「遊ぶ」、「食べる」、「買う」、「泊まる」、「温泉」、「イベント」、「コンビニ」、「ガソリンスタンド」、「公共機関」等に分類される大分類Fdと、各大分類Fd内の小分類Feに分けられている。
上記の小分類Feに関しては、大分類Fdの「見る」に属する小分類Feとしては、文化施設、史跡、建造物、観光案内、工場見学、自然地形等がある。一方、「遊ぶ」に属する小分類Feとしては、アミューズメント、観戦、体験、研修、歩く、釣り等がある。さらに、「食べる」には、ファミレス、ファーストフード、和食店、外国料理店(フランス料理店、イタリア料理店、タイ料理店等)、喫茶、甘味等がある。また、「公共施設」には、銀行、道の駅、警察署、消防署、郵便局、図書館、JRの駅、私鉄の駅等がある。
また、「個人宅」には、友人、だれだれの友人等がある。
【0033】
従って、図4に示すように、各検索対象地点は、地点識別情報(番号Fn)を識別指標として、その地点にある施設名Fa、電話番号Fb、住所Fc、大分類Fdのジャンル名、小分類Feのジャンル名がそれぞれ格納されるように構成されている。各地点は、これら施設名Fa、電話番号Fb、住所Fc、大分類Fdのジャンル名、小分類Feのジャンル名に従って、検索することができる。
【0034】
さらに、地図データベースDB1に記憶されている地図情報Mと地点データベースDB2に記憶されている地点情報Iとの間は、各地点の位置情報Fxyを介して関連付けられており、例えば、検索要件として、小分類Feのジャンル名がフランス料理店である場合に、表示対象となる地域の地図表示上に検索要件を満たす地点をジャンル名とともに表示できるように構成されている。
従って、表示された地図上の地点あるいるそこに表示される施設を指定することで、検索対象とする地点を特定することができる。
【0035】
2.自車位置情報取得部
自車位置情報取得部2は、自車両の現在位置を示す自車位置情報Pを取得する自車位置情報取得手段として機能する。ここでは、自車位置情報取得部2は、GPS受信機21、方位センサ22、及び距離センサ23と接続されている。ここで、GPS受信機21は、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を受信する装置である。こ
のGPS信号は、通常1秒おきに受信され、自車位置情報取得部2へ出力される。自車位置情報取得部2では、GPS受信機21で受信されたGPS衛星からの信号を解析し、自車両の現在位置(緯度及び経度)、進行方位、移動速度等の情報を取得することができる。方位センサ22は、自車両の進行方位又はその進行方位の変化を検出するセンサである。この方位センサ22は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ、ハンドルの回転部に取り付けた光学的な回転センサや回転型の抵抗ボリューム、車輪部に取り付ける角度センサ等により構成される。そして、方位センサ22は、その検出結果を自車位置情報取得部2へ出力する。距離センサ23は、自車両の車速や移動距離を検出するセンサである。この距離センサ23は、例えば、車両のドライブシャフトやホイール等が一定量回転する毎にパルス信号を出力する車速パルスセンサ、自車両の加速度を検知するヨー・Gセンサ及び検知された加速度を積分する回路等により構成される。そして、距離センサ23は、その検出結果としての車速及び移動距離の情報を自車位置情報取得部2へ出力する。
【0036】
そして、自車位置情報取得部2は、これらのGPS受信機21、方位センサ22及び距離センサ23からの出力に基づいて、公知の方法により自車位置を特定する演算を行う。また、自車位置情報取得部2は、地図データベースDB1から抽出された自車位置周辺の道路情報Raを取得し、それに基づいて公知のマップマッチングを行うことにより自車位置を道路情報Raに示される道路上に合わせる補正も行う。このようにして、自車位置情報取得部2は、緯度及び経度で表された自車両の現在位置の情報、及び自車両の進行方位の情報を含む自車位置情報Pを取得する。このように自車位置情報取得部2により取得された自車位置情報Pは、表示入力装置6に表示される。図5に示す例では、自車位置が丸付き三角印で示されている。
【0037】
3.案内経路探索部
案内経路探索部3は、地図データベースDB1に記憶された情報を参照して、設定された目的地までの経路を探索する案内経路探索手段として機能する。案内経路探索部3は、ユーザにより目的地が設定された際に、出発地から目的地Dまでの案内経路Gを探索して決定する処理を行う。図5に示す場合、出発地は、自車位置情報取得部2により取得される自車位置情報Pに基づいて定まるが、ユーザが表示入力装置6又はリモコン入力装置6aにより入力して設定することもできる。
【0038】
案内経路探索部3により案内経路Gを探索して決定する処理は、公知の各種の方法により行うことができ、例えば、以下の方法により行うことができる。
【0039】
この方法は、案内経路Gを構成する各リンクkのリンク長を基本とするものである。例えば、出発地と目的地Dが決定されると、両地点を結ぶ複数の経路候補G1、G2、G3・・・が挙げられる。そして、各経路候補G1、G2、G3・・・は、その経路候補を構成する連続したリンクkの集合として認識される。これらの各リンクkについては、既に説明した通り、リンク長の情報が地図データベースDB1に記憶されている。案内経路探索部3は地図データベースDB1を参照して各経路候補G1、G2、G3・・・を構成する各リンクkのリンク長の情報を取得することにより、全ての経路候補G1、G2、G3・・・に対して経路全体のリンク長の合計、即ち目的地Dまでの道なり距離を算定することが可能である。そして、例えば、この経路全体のリンク長の合計を経路通過に要するコストと見なして、そのコストが最低となる経路候補を案内経路Gとして決定する。
【0040】
なお、以上の説明では、説明を簡単にするために、コストを決定する要素としてリンク長に関して説明したが、従来から知られているように、各リンクkにおける旅行時間、各リンクkのリンク情報に含まれる道路の種別(高速道路、有料道路、国道、県道等の種別)や幅員、リンクk間を繋ぐノードnが交差点である場合に交差点を通過するための時間、更には、出発地からのリンクkあるいはノードnまでの距離、右左折、道路の車線数等をコスト計算に含めても良い。
【0041】
4.表示入力装置
表示入力装置6は液晶表示装置等の表示装置とタッチパネル等の入力装置が一体となったものである。表示入力装置6は、後述するナビゲーション用演算部5に接続されており、アプリケーションプログラムAPに従って動作するとともに、ナビゲーション用演算部5に対して目的地Dや検索条件等を入力するためのインターフェースとして機能する。
【0042】
表示装置としての表示入力装置6は、ナビゲーション装置1が経路案内を実行している状態にあっては、先に説明したように、図5に示すように、自車位置周辺の地図上に、自車位置及び自車方位を表示するとともに、案内経路Gを矢印等で表示する。この経路案内に関する表示入力装置の役割は、従来からのナビゲーション装置1における表示入力装置6のそれと変わるところはない。
【0043】
一方、目的地設定段階における表示入力装置6は、先に従来技術の項で説明したように、検索手法表示画面S1の表示、各検索手法に従った検索要件の入力、さらには、検索結果の表示の用に供されることとなる。
図6には、この種の検索手法の選択を可能とする検索手法表示画面S1を示している。さらに、図7、図8、図9〜図11には、それぞれ、五十音による検索、電話番号による検索、住所による検索、ジャンル(大分類及び小分類)による検索等を行う場合の入力画面を示している。
【0044】
先のナビゲーション装置1の例に戻って、目的地Dを入力するために五十音によって友人である山田二郎さんの家を検索しようとする場合、まず使用者は目的地設定に移る。この状態で、ナビゲーション装置1の表示画面には、検索手法表示画面S1が表示される。図6に示すように、この画面には、五十音、電話番号、住所、ジャンル、地図等での検索手法のリストが表示され、使用者が、図6に示される前記リストから五十音を選択して検索手法選択決定キーK1を押下すると、図7に示す文字入力画面S2に五十音表が表示される。そこで、使用者が、五十音表の各文字キーを押下し、地点の名称(施設名称であることが多い)を構成する各文字を順次入力すると、入力された文字の数が変化するたびに検索が行われ、候補となる検索対象地点が絞り込まれ、候補地点の数が表示される。
【0045】
使用者が、検索結果の件数が十分に少なくなった時点で完了キーK2を押下すると、地点表示画面に候補地点が表示される。
図12、図13、図14は、このような地点設定画面S7,S8,S9の例を示しており、検索結果である候補地点が一地点に絞られた場合を示している。ここで、S7は、名称から検索対象地点を絞り込んだ例であり、S8は電話番号から検索対象地点を絞り込んだ例である。さらに、S9は住所から検索対象地点を絞り込んだ例である。
【0046】
5.ナビゲーション用演算部
ナビゲーション用演算部5は、自車位置表示、出発地から目的地Dまでの進路案内、目的地D検索等のナビゲーション機能を実行するためにアプリケーションプログラムAPに従って動作する演算処理手段である。例えば、ナビゲーション用演算部5は、地図データベースDB1から自車位置周辺の地図情報Mを取得して表示入力装置6に地図の画像を表示するとともに、当該地図の画像上に、自車位置情報Pに基づいて自車位置マークを重ね合わせて表示する処理を行う。また、ナビゲーション用演算部5は、案内経路探索部3によって決定された案内経路Gと自車位置情報とに基づいて、表示入力装置6及び音声出力装置5aの一方又は双方を用いて進路案内を行う。
【0047】
6.POI検索部
POI検索部4は、使用者により入力される検索要件を満足するPOIである検索対象地点を検索する機能部である。図1に示すように、このPOI検索部4には、受付手段4a、地点検索手段4b、検索判定手段4c、適正検索要件抽出手段4d、地点出力手段4e、適正検索要件出力手段4f、異種検索要件抽出手段4g、異種検索要件出力手段4hを備えている。これら各手段も、先に示したように、CPU等の演算処理装置を中核部材として、入力されたデータに対して種々の処理を行うための機能部がハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により実装されて構成されている。
【0048】
受付手段4aは、前記複数の検索対象地点に関して、それぞれ対応して記憶されている位置情報及び属性情報について、検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける手段である。
具体的には、本実施形態に係るナビゲーション装置1の場合、図6に示す検索要件表示画面S1を表示し、検索手法を受付ける。検索手法の種類の選択があった場合に、その手法に従って、それぞれ、図7、図8〜図11等の画面を表示し、具体的且つ詳細な検索要件を受付ける。
この受付手段4aによる検索手法及び検索要件の受付は、検索を良好に完了できなかった場合に、新たな検索手法及び検索要件の受付をさらに行えるように構成されている。具体的には、先ず、第1の検索手法に従った第1の検索要件を受付け、その検索要件に従って検索を実行した場合に、目的とする地点が検索されなかった等の場合には、第1検索手法とは異なる検索手法である第2の検索手法に従った検索要件である第2検索要件を受付る。この検索要件の受付は、順次、何度も繰り返し可能とされている。
【0049】
地点検索手段4bは、受付手段4aにより受付られた検索要件に従って、地点データベースDB2に記憶された複数の検索対象地点から検索要件を満たす検索対象地点を検索する。 即ち、五十音による検索、電話番号による検索、地域名を含む住所による検索、ジャンルによる検索、異なった縮尺の地図上での検索等、検索要件それぞれに従った検索を実行する。この地点検索手段4bによる検索は、地点データベースDB2に記憶されている検索対象地点について、入力されている要件のレベルに従った数だけ検索要件を満たす検索対象地点を抽出するものであるため、要件が具体的なほど、確度の高い検索対象地点を抽出することとなる。一方、検索要件を満たす検索対象地点が抽出できなかった場合は、地点が抽出できないということとなる。
【0050】
検索判定手段4cは、地点検索手段4bによる検索が良好に行われた否かを判定する。この検索判定手段4cでは、地点検索手段4bにより一地点でも検索対象地点が抽出された場合は、その地点が目的地Dとして設定されたかどうかの判定を行い、検索結果の判定を行う。
即ち、目的地Dとして設定された場合は、的確な検索が行われたと判定する。一方、目的地設定が行われなかった場合、或いは、地点検索手段4bが、検索要件を満足する検索地点を抽出できなかった場合は、的確な検索が行われなかったと判定する。
【0051】
適正検索要件抽出手段4dは、受付手段4aにより、異なった検索手法又は検索要件により検索を実行された場合に、良好に検索を終えることができなった検索手法又は検索要件の具体的内容を抽出する手段である。この適正検索要件抽出手段4dは、前記検索判定手段4cにより検索が良好に行われたと判定されたことを条件として働くように構成されており、本実施形態の場合は、目的地設定が行われたことを条件として働く。
この適正検索要件抽出手段4dが働く状況では、目的地Dとされる検索対象地点が特定されていることから、その検索対象地点の位置情報及び属性情報は、地点データベースDB2に記憶されてそれぞれ特定されている。そこで、目的地Dの設定において、例えば、先に説明した第1検索手法及び検索要件、第2検索手法及び検索要件のように、少なくとも複数種の検索要件の設定が実行された場合は、良好に検索を終えられなかった検索手法、即ち、この例の場合は、その目的地D(検索対象地点)について第1検索手法又は検索要件として、本来、設定すべきであった検索手法又は検索要件を抽出するのである。
検索手法の場合を例にとって説明すると、山田二郎(ヤマダジロウ)さんの家を目的地Dとして検索しようとしていた場合に、五十音検索の具体的な検索要件として山田五郎(ヤマダゴロウ)としていた状況で、地図上から山田二郎(ヤマダジロウ)さんの家が特定できた場合は、五十音検索では、具体的な検索要件として山田二郎(ヤマダジロウ)とすべきであったといった適正な検索要件を抽出する。
別の例としては、電話番号が0527011である山田二郎(ヤマダジロウ)さんの家を目的地Dとして検索しようとしていた場合に、電話番号検索の具体的な検索要件として0529012としていた状況で、住所検索で山田二郎(ヤマダジロウ)さんの家が特定できた場合は、電話番号検索では、具体的な検索要件として0527011とすべきであったといった適正な検索要件を抽出する。
【0052】
異種検索要件抽出手段4gは、特定の検索手法又は検索要件により検索を良好に終えることができた場合に、その検索手法とは異なる検索手法又は検索要件の具体的内容を抽出する手段である。この異種検索要件抽出手段4gも、前記検索判定手段4cにより検索が良好に行われたと判定されたことを条件として働くように構成されており、本実施形態の場合は、目的地設定が行われたことを条件として働く。この異種検索要件抽出手段4gは、特定の検索手法で検索できたか否かに関わらず働くように構成されている。
この異種検索要件抽出手段4gが働く状況では、目的地Dとされる検索対象地点が特定されていることから、その検索対象地点の位置情報及び属性情報は、地点データベースDB2に記憶されてそれぞれ特定されている。そこで、目的地Dの設定において、例えば、先に説明した第1検索手法及び検索要件及び第2検索手法及び検索要件で、特定の検索要件の設定が実行された場合は、良好に検索を終えられた検索手法、即ち、良好に検索を終えられた検索手法が第1検索手法又はその検索要件である場合は、その目的地D(検索対象地点)について第2検索手法又はその検索要件を抽出する。
検索手法の場合を例にとって説明すると、山田二郎(ヤマダジロウ)さんの家を目的地Dとして検索しようとしていた場合に、五十音検索の具体的な検索要件として正しい山田二郎(ヤマダジロウ)としていた状況で、正しく山田二郎(ヤマダジロウ)さんの家が特定できた場合は、住所検索では、具体的な検索要件として○○○市×××町△△△番地と検索要件をすべきであるといった異なったを抽出する。
別の例としては、電話番号検索の具体的な検索要件として0527011とすべきであるといった適正な検索要件を抽出する。
【0053】
出力手段としては、地点出力手段4e、適正検索要件出力手段4f、異種検索要件出力手段4hとを備えている。
地点出力手段4eは、地点検索手段4bにより検索された検索対象地点を出力する手段であり、例えば、図12、図13、図14に示されているように、検索要件を満足する検索対象地点周辺の地図上に、検索された地点を表示する。これら表示画面S7,S8,S9には、目的地Dとして設定するか否かD1、検索対象地点として新たに登録するか否かD2、さらには、前の画面に戻って新たな検索要件を入力するかどうか等の入力を行うためD3の入力操作部も設けられている。
適正検索要件出力手段4fは、適正検索要件抽出手段4dにより抽出される検索要件を出力する手段である。本実施例のナビゲーション装置1の場合、目的地Dの設定が行われた場合には、その目的地Dについて、具体的な検索要件として入力すべきであった具体的な検索要件を出力する。図15に、この出力状況を示した。例えば、受付手段4aにより最初に受付られた検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、地点検索手段4bにより抽出されなかった場合に、第1検索要件とは異なる検索要件である第2検索要件を受付け、この第2検索要件を満たす検索対象地点が抽出された場合に、当該抽出された検索対象地点の第1検索要件を出力するのである。
図15に示す例では、正しい具体的な検索要件を全て表示する例である。
異種検索要件出力手段4hは、異種検索要件抽出手段4gにより抽出される検索要件を出力する手段である。本実施例のナビゲーション装置1の場合、目的地Dの設定が行われた場合には、その目的地Dについて、具体的な検索要件として入力すべき具体的な検索要件を出力する。図15に、この出力状況を示した。例えば、受付手段4aにより最初に受付られた検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、地点検索手段4bにより抽出された場合に、第1検索要件とは異なる検索要件である第2検索要件を出力するのである。
【0054】
以上が、本願に係る検索システムを備えたナビゲーション装置1の構成の説明であるが、以下、図16、図17に基づいて、装置が実行する経路案内処理、及び目的地設定処理について説明する。検索システムは、これまでも説明してきたように、目的地設定において、本願独特の働きをする。以下の説明では、経路案内は、目的地設定の後、出発地若しくは現在地から目的地Dまでの経路案内を行う状況について説明する。
【0055】
経路案内処理
この経路案内処理においては、目的地Dの設定を先ず行う必要がある。従って、図16に示すように目的地設定ルーチンに先ず入る(ステップ#1)。
目的地Dが設定されるまでは、逐次設定ルーチンを繰り返す(ステップ#2;no)。
目的地Dが設定されると(ステップ#2;yes)、出発地若しくは現在地から設定された目的地Dまでの案内経路を探索し、決定する(ステップ#3)。案内経路が決定されると、目的地Dに到着するまで、その案内経路にそって誘導を繰り返す(ステップ#5、ステップ#6;no)。そして、目的地Dに到着することにより経路案内を終了する(ステップ#6;yes)。
【0056】
目的地設定処理
この目的地設定処理においては、受付手段4aが先に説明した図17に示す地点検索手法画面S1を表示する(ステップ#11)。
検索手法の設定を待って(ステップ#12;yes)、指定された検索手法に従った入力画面(図7〜図11)を表示し、地点検索手段4bは入力される検索要件に従って検索対象地点を検索する。そして、地点出力手段4eにより、検索結果は、先に説明した図12、図13、図14等の形態で表示され、使用者が目的とする検索対象地点が表示されている場合は、その地点が目的地Dの候補地点として表示される(ステップ#13)。
【0057】
そして目的地Dとして設定された場合(ステップ#14;yes)、この目的地Dの検索が最初の目的地検索手法(第1検索手法の一例)で抽出された場合に(ステップ#15;no)、異種検索要件抽出手段4gにより最初の目的地検索手法とは異なる検索手法(第2検索手法の一例)での検索要件を抽出し(ステップ#17−1)、異種検索要件出力手段4hによりその抽出された検索要件を出力(表示入力装置6に表示)し(ステップ#18−1)、目的地設定処理を終える。一方、検索判定手段4cで検索が適格におこなわれなかったと判定され、受付手段4cにより、最初の目的地検索手法ではない、異なった他の検索手法(第2検索手法の一例)が受付られた場合には(ステップ#15;yes)、適正検索要件抽出手段4dにより最初の目的地検索手法での適切な検索要件を抽出する(ステップ#17−2)。そして、この抽出された検索要件を適正検出要件出力手段4fが出力(表示入力装置6に表示)する(ステップ#18−2)。このようにすることで、検索対象地点について、使用者が適正な検索要件を知ることができる。
【0058】
他方、目的地Dとして設定されなかった場合(ステップ#14;no)、検索判定手段4cで検索が適格におこなわれなかったと判定され、他の目的地検索手法をトライするか否かを使用者に質問し、トライする場合は(ステップ#16;yes)、受付手段4cにより、地点検索手法画面S1に戻る(ステップ#11)。トライしない場合は(ステップ#16;no)、そのまま処理を終える。
【0059】
〔別実施形態〕
本願の別実施の形態について以下説明する。
1 上記の実施の形態では、ナビゲーション装置において、目的地Dの設定に本願に係る検索システムを使用する場合を示したが、経路探索における出発地の設定に使用してもかまわない。
2 さらに、上記の実施の形態にあってはナビゲーション装置に本願に係る検索システムを採用する例を示したが、経路案内とは関わりなく、一般のPOI検索装置に本願に係る検索システムを採用することができる。
3 上記の実施の形態では、特定の検索手法において検索要件を絞り込んでいくことで、最終的に目的とする検索対象地点の検索が可能となる例に関して説明したが、複数の検索手法で絞り込んでいってもいっこうに構わない。但し、本願は、ある検索手法若しくは検索要件を採った場合に、目的とする検索対象地点を検索できない場合の対策であるため、検索できない状況で、最終的に検索できた検索対象地点に関して、検索ができなかった検索手法、検索要件がデータベースに記憶されていることが必要となる。
4 上記の実施の形態では主に、検索手法間における検索の可否に基づいて、検索できなった検索手法における適正検索要件を出力する例を示したが、特定の検索手法において、検索レベルが異なる場合(例えば、住所検索において、府県レベルでの検索、区レベルでの検索、町レベルでの検索、番地レベル)に、これら異なった検索レベル間で、検索の可否が起こった場合に、検索が行えなかったレベルでの適正検索要件を出力できるようにしてもよい。
5 上記の実施の形態では、適正検索要件の出力は、目的地Dの設定が終了した時点、即ち、目的に合致したPOI検索が完了した時点とした。しかしながら、POI検索を適正に完了できなった検索状況(どの検索手法を選択し、どのような検索要件を入力したところ、目的とする検索対象地点に到達できなかったといった状況)を、特定の検索対象地点に関連づけて別途記憶しておき、その検索対象地点について、特定の検索対象地点に本来使用すべきであった、本願における適正な検索手法、検索要件の出力とともに、「この検索対象地点を、よく、住所を名古屋市名西区と誤って入力されています」等の誤った検索要件を出力して、使用者の記憶上の誤り、癖等を早期に正すようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
繰り返し行われることがあるPOI探索において、選択可能な複数の検索手法から選択される一種以上の検索手法を使用して検索を行う場合にあって、検索要件を満たすPOIにできるだけ迅速に到達することができる検索システムを得ることができた。
【符号の説明】
【0061】
1 ナビゲーション装置
4 POI検索部
4a 受付手段
4b 地点検索手段
4c 検索判定手段
4d 適正検索要件抽出手段
4e 地点出力手段
4f 適正検索要件出力手段
4g 異種検索要件抽出手段
4h 異種検索要件出力手段
5 ナビゲーション用演算部
6 表示入力装置
F 地点情報
Fn 地点識別情報(地点番号)
Fxy 地点位置情報(位置情報)
Fa 名称(属性情報I)
Fb 電話番号(属性情報I)地点
Fc 住所(属性情報I)
Fd ジャンル(大分類)(属性情報I)
Fe ジャンル(小分類)(属性情報I)
DB1 地図データベース
DB2 地点データベース
M 地図情報
S1 検索手法表示画面
S2 検索要件入力画面
S3 検索要件入力画面
S4 検索要件入力画面
S5 検索要件入力画面
S6 検索要件入力画面
S7 目的地設定画面
S8 目的地設定画面
S9 目的地設定画面
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースと、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付手段と、
前記受付手段により受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索手段と、
前記地点検索手段により検索された検索対象地点を出力する地点出力手段とを備えた検索システムに関するとともに、このような検索システムを備えたナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本願に係る検索システムは、例えばナビゲーション装置に装備されて使用される。
ナビゲーション装置は、その主な機能として、設定された出発地或いは現在の自車位置(以下現在地という)から目的地に至る好適な案内経路を求め、その案内経路に従って、経路案内を行う機能を有している。この経路案内に際しては、自車位置と自車の方位とを、現在、自車がいる周辺地図上に表示し、経路案内を矢印等で表示して、良好に経路案内を実行することができる。
上記の経路案内を実行するに際して、目的地を設定する必要が生じる。この種の目的地の設定は、目的地の名称、電話番号、住所等が明確な場合はその名称・住所等を入力することで、ナビゲーション装置側で、目的地の位置情報を割り出し、その地点が目的地として設定される。
【0003】
上記では、ナビゲーション装置における目的地の設定を行う場合を例に採って説明したが、この種の地点は、装置の使用者等が興味をもっている地点と言え、一般にPOI(Point of interest)と呼ばれる。
【0004】
ナビゲーション装置にはデータベースが備えられ、当該データベース内に、POIがその位置情報、属性情報とともに多数登録記憶されている。POIの例としては、汎用的なPOIである文化施設、アミューズメントセンター、ファミレス、デパート、旅館、コンビニ、ガソリンスタンド、公共機関等を挙げることができる。さらに、ナビゲーション装置にあっては、個人的なPOIである装置使用者の自宅、使用者が働く会社、使用者の友人宅、親類宅等が登録される。
【0005】
データベースに記憶されている多くのPOIから、そのときどきに必要な、あるいは興味のあるPOIが抽出される。先に説明したナビゲーション装置における目的地設定の場合は、行きたい地点を決めて、目的地とする。従って、検索システムとしては、システムの使用者により設定される検索手法、検索要件に従って、データベースに登録・記憶された多くの地点の中から、検索要件を満たす地点を抽出することとなる。そこで、本願では、位置情報・属性情報を伴って記憶されており、検索対象となる地点を、個々に検索対象地点と呼ぶ。
【0006】
さて、この種の検索は、本願にいう検索システムに相当する、所謂、POI検索装置によって実現される。装置が実行するPOI検索は、検索要件を、様々な検索手法で特定するようになっている。即ち、例えば、山田二郎さんの家がPOIである場合に、山田二郎の名称を五十音で入力して検索する五十音に基づく検索、住所の一部である地域名を入力することによる検索、町名レベルまでの住所を入力することによる検索、電話番号を入力することによる検索、さらには、友人の家といったジャンルを入力することによる検索等である。
【0007】
後に検索フローとともに説明する、図6には、この種の検索手法の選択を可能とする検索手法表示画面を示している。さらに、図7〜11には、それぞれ、五十音による検索、電話番号による検索、地域名等の住所を入力することによる検索、ジャンル(図10の場合は個人宅というジャンル、図11の場合は友人というジャンル)による検索等を行う場合の入力画面を示している。
【0008】
先のナビゲーション装置に戻って、目的地を入力するために五十音によって友人である山田二郎さんの家を検索しようとする場合、まず使用者は目的地設定を実行する必要がある。この状況で、ナビゲーション装置の表示画面には、検索手法表示画面(図6)が表示される。この画面には、五十音、電話番号、住所、ジャンル等の検索手法のリストが表示され、使用者が、リストから五十音を選択して検索手法の選択決定キーを押下すると、図7に示す文字入力画面に五十音表が表示される。そこで、使用者が、五十音表の各文字キーを押下し、地点の名称を構成する各文字を順次入力すると、入力された文字の数が変化するたびに検索が行われ、候補となる検索対象地点の絞り込みが可能とされている。
【0009】
この種の検索に関して、特許文献1には、サクライという名称に対して、ジャンル、地域からPOIを抽出する手法が開示されており、候補地点が十分に少なくなった時点で使用者が完了キーを押下すると、候補地点表示画面に候補地点の名称のリストが表示され、リスト内の各候補地点から使用者が所望する候補地点を選択して名称キーを押下すると、地点設定画面に候補地点の周辺の地図が表示される例が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−107171号公報。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
先に説明した例は、POIに関して、その位置情報若しくは属性情報について、個別のPOIを特定できるレベルまで、位置情報若しくは属性情報が、正確に確定できる場合は問題ないが、以下のように、個々のPOIに関して、個別のPOIを確定できるレベルになく、或いは、情報の確度が低く、何らかの理由でPOIを絞り込めない場合がある。
例えば、先に説明したように、山田さんの家に行きたいのだが、確か家の住所は名古屋市名東区にあったとか、近くにファミリーレストラン△△△があったとか、いった場合である。さらに、名古屋市周辺のアミューズメントセンターに行きたいとか、フランス料理店であることは明確なのだが名古屋駅近くにあったことしか覚えていないとか、名古屋駅近くの○○○銀行の支店に行きたいとかといった場合がある。
これらの場合は、POI自体は特定できないが、その地域、ジャンル等は特定できる場合である。
【0012】
このような場合、最初に、複数準備されている検索手法のうちから何れかの手法を選択して、先ず、検索を行ってみることとなる。先に示した山田さんの家がPOIとされる場合は、不確定ではあるが、山田二郎と山田さんの名前まで入力してデータベース内を探索したり、名古屋市名東区を入力して、その住所から直接、データベース内に記憶されている名古屋市名東区内で登録されている個人名を検索したり、同区の地図を表示させて、地図上に表示される家の形状から検索したりするのである。
このような探索手順を経た場合、選択した探索手法によっては、目的としてPOIに到達したり、しないことがある。
しかしながら、繰り返し特定のPOIを探索して特定する場合、各個人は、その手法として、各人毎に習慣的に決まった手法の順で、探索を行うことが往々にある。即ち、ある人は、電話番号から探索を行い、ある人は地図上で探索するといった状況である。さらに、ある銀行員の場合は、当該銀行員が勤めている銀行の支店を起点として探索を行うことを習慣としている場合もある。
【0013】
このような場合に、当該使用者が、先ず選択する可能性が高い検索手法による場合に、POIはどのように特定しておくことが好ましいかが判明していると好ましいのであるが、このような情報を得ることは従来できなかった。
例えば、先に説明した山田さんの家の場合、使用者は名前を次郎と記憶していたのであるが実際は二郎であったとか、家の近くにあるコンビニは、×××ではなく◎◎◎であったとかいった場合である。
【0014】
本発明の目的は、繰り返し行われることがあるPOI探索において、選択可能な複数の検索手法から選択される一種以上の検索手法を使用して検索を行う場合にあって、検索要件を満たすPOIにできるだけ迅速に到達することができる検索システムを得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するための、
複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースと、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付手段と、
前記受付手段により受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索手段と、
前記地点検索手段により検索された検索対象地点を出力する地点出力手段とを備えた検索システムの特徴構成は、
前記受付手段により受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索手段により抽出されなかった場合に、前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法を、前記受付手段が受付可能に構成され、
前記第2検索手法の検索要件である第2検索要件を満たす検索対象地点が抽出された場合に、当該抽出された検索対象地点の前記第1検索手法での検索要件を出力する適正検索要件出力手段を備えたことにある。
【0016】
この検索システムでは、第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索手段により抽出されなかった場合に、前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法を、前記受付手段が受け付ける。そして、第2検索手法で検索対象地点が抽出された場合、適正検索要件出力手段が、当該抽出された検索対象地点の第1検索手法での検索要件を出力する。
【0017】
結果、使用者は、第1検索手法では、どのような検索要件を入力すれば、目的とする検索対象地点の検索を行えたかを知ることができ、再度、検索を、例えば、第1検索手法で行う場合に、容易且つ迅速に目的の検索対象地点の検索を行える。
【0018】
さらに、上記目的を達成するための、
複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースと、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付手段と、
前記受付手段により受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索手段と、
前記地点検索手段により検索された検索対象地点を出力する地点出力手段とを備えた検索システムであって、
前記受付手段により受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索手段により抽出された場合に、
前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法で前記検索対象地点を抽出するための検索要件を出力する異種検索要件出力手段を備えたことにある。
【0019】
この検索システムでは、第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索手段により抽出された場合に、前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法で当該検索対象地点を抽出するための検索要件を異種検索要件出力手段が、当該抽出された検索対象地点の第2検索手法での検索要件を出力する。
【0020】
結果、使用者は、第1検索手法とは異なる検索手法では、どのような検索要件を入力すれば、目的とする検索対象地点の検索を行えるかを知ることができ、例えば、使用者が第2検索手法をよく使用をする場合に、容易且つ迅速に目的の検索対象地点の検索を行える。
【0021】
さて、前記検索手法として、名称検索、電話番号検索、住所検索、ジャンル別検索及び前記検索対象地点を地図上に表示した縮尺度の異なる地図表示画面上での検索の何れか2種以上が実行可能であることが好ましい。
この種の検索手法群は、使用者が比較的確度の高い情報を得ている場合に採用することが多々ある検索手法群であり、これら複数の検索手法のうちのすくなくとも一つで、検索要件を満足できる目的の検索対象地点を見出す確率が高いためである。
【0022】
この構成において、前記検索手法としてのジャンル別検索として、分類レベルの異なる大分類レベルのジャンルと、前記大分類レベルにそれぞれ属する小分類レベルのジャンル別検索が実行可能であることが、好ましい。
一般にPOIは、施設と呼べるものが多いが、分類レベルの異なるジャンルを設けることで、目的とするPOIへの絞り込みが容易となるためである。
【0023】
また、特定の前記検索手法の実行において、前記検索要件の絞り込みが可能であり、絞り込みに従って検索結果が候補地点数として出力されることが好ましい。
候補地点数に従って、絞り込みの程度、検索要件の的確性を判断することができるとともに、例えば、絞り込みがある程度進んだ状態で、候補地点を地図表示上に表示させて、目的とする検索対象地点を見出すことも可能となるためである。
【0024】
一方、前記検索要件を満足する前記検索対象地点が抽出されなかった場合に、当該検索の検索手法及び当該検索手法の検索要件と、当該検索要件を満足する検索対象地点が抽出されなかった旨が出力されることが好ましい。
使用者が、目的とする検索対象地点を見出せない状況を、検索手法及びその検索手法での検索要件との関連で、的確に把握できるためである。
【0025】
以上が、本願に係る検索システムに関する説明であるが、
出発地もしくは現在地から目的地までの案内経路を探索する案内経路探索手段を備えるとともに、前記案内経路探索手段により探索された案内経路に従って経路案内を実行するナビゲーション装置に、これまで説明した検索システムを備え、
前記検索要件を満足した検索対象地点を、前記出発地若しくは前記目的地として設定可能に構成しておくと、出発地の設定、目的地の設定等の場合に、的確且つ迅速に設定を行える。
【0026】
さらに、複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースに関連して、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付ステップと、
前記受付ステップにより受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索ステップと、
前記地点検索ステップにより検索された検索対象地点を出力する地点出力ステップとをコンピュータで実行する検索プログラムに、
前記受付ステップで受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索ステップにより抽出されなかった場合に、前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法を、前記受付ステップで受付可能に構成され、
前記第2検索手法の検索要件である第2検索要件を満たす検索対象地点が抽出された場合に、当該抽出された検索対象地点の前記第1検索手法での検索要件を出力する適正検索要件出力ステップをコンピュータで実行する機能を備えておくと、この検索プログラムにより、先に説明した検索システムを実現できる。
【0027】
さらに、複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースに関連して、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付ステップと、
前記受付ステップにより受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索ステップと、
前記地点検索ステップにより検索された検索対象地点を出力する地点出力ステップとをコンピュータで実行する検索プログラムであって、
前記受付ステップで受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索ステップにより抽出された場合に、
前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法で前記検索対象地点を抽出するための検索要件を出力する異種検索要件出力ステップをコンピュータで実行する機能を備えておくと、この検索プログラムにより、先に説明した検索システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施形態に係るナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図
【図2】地図データベースに記憶されている地図情報の構成の例を示す図
【図3】地図データベースに記憶されているリンク情報の例を示す図
【図4】地点データベースに記憶されている地点情報の例を示す図
【図5】経路案内時の表示画面の説明図
【図6】検索手法表示画面の表示例を示す図
【図7】五十音検索を行う場合の入力表示画面の表示例を示す図
【図8】電話番号検索を行う場合の入力表示画面の表示例を示す図
【図9】住所検索を行う場合の入力表示画面の表示例を示す図
【図10】大分類のジャンル別検索を行う場合の入力表示画面の表示例を示す図
【図11】小分類のジャンル別検索を行う場合の入力表示画面の表示例を示す図
【図12】五十音検索を行った後の目的地設定画面の表示例を示す図
【図13】電話番号検索を行った場合の目的地設定画面の表示例を示す図
【図14】住所検索を行った場合の目的地設定画面の表示例を示す図
【図15】適正検索要件表示画面の表示例を示す図
【図16】経路案内を実行する場合の処理フローの概略を示す図
【図17】目的地設定ルーチンの処理フローを示す図
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の実施の形態について、本願に係る地点検索システムを備えたナビゲーション装置1を、以下、図面に基づいて説明する。
図1に示すナビゲーション装置1の各機能部、具体的には、自車位置情報取得部2、案内経路探索部3、POI検索部4及びナビゲーション用演算部5は、CPU等の演算処理装置を中核部材として、入力されたデータに対して種々の処理を行うための機能部がハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により実装されて構成されている。そして、これらの各機能部は、互いに情報の受け渡しを行うことができるように構成されている。
ナビゲーション用演算部5にはアプリケーションプログラムAPに従って動作する表示入力装置6が接続されている。また、ナビゲーション装置1が参照する地図データベースDB1、地点データベースDB2は、例えば、ハードディスク、DVD−ROM、CD−ROM等のような記録媒体に記憶されており、これらを駆動するための駆動手段をハードウェア構成として備えている。
以下、本実施形態に係るナビゲーション装置1の各部の構成について詳細に説明する。
【0030】
1.データベース
ナビゲーション装置1には、地図データベースDB1、地点データベースDB2が備えられている。
地図データベースDB1は、所定の区画毎に分けられた地図情報Mが記憶されたデータベースである。
地点データベースDB2は、前記地図情報Mと、その地点情報(座標位置情報)を介して関連づけられ、目的地設定等のおりに検索対象となる多数の地点情報Iが記憶されたデータベースである。
図2は、地図データベースDB1に記憶されている地図情報Mの構成の例を示す図である。この図に示すように、地図情報Mは、交差点に対応する多数のノードnと、各交差点間を結ぶ道路に対応するリンクkとの接続関係により道路ネットワークを表す道路情報Raを有している。なお、図2においては、一つの区画の道路情報Raのみを図示し、他の区画の道路情報Raは省略して示している。各ノードnは、他のノードnと識別するための識別情報(ノード番号)緯度及び経度で表現された地図上の位置(座標)の情報を有する。図3はリンク情報の構成の例を示す図である。各リンクkは、図3に示すように一又は二以上のノードnを介して接続されたものとして特定され、その属性情報として、道路種別(高速道路、有料道路、国道、県道等の種別)、リンク長、道路幅、地域種別、リンク形状を表現するための形状補間点等の情報を有する。
【0031】
地点データベースDB2は、検索対象となる各検索対象地点Fと、その検索対象地点Fに関連付けられた位置情報Fxy及び属性情報Fa〜Feとから構成された検索対象地点情報I(図1には単に地点情報Iと記載)が記憶されたデータベースである。図4は、地点データベースDB2に記憶されている検索対象地点情報Iの構成例を示す図である。この図に示すように、検索対象地点情報Iは、その内容として各地点を他の地点と識別するための識別情報(地点番号Fn)、各地点の位置情報Fxy及び属性情報Fa〜Feを含んでいる。ここで、位置情報Fxyは、各地点の代表点の緯度及び経度で表現された地図上の位置(座標(x、y))の情報であり、各地点の代表点は例えば、各地点の長さ方向及び幅方向の中心位置に設定される。属性情報Fa〜Feは各地点の属性を表す情報であり、例えば、その地点にある施設名Fa、電話番号Fb、住所Fc、その施設の属するジャンル名Fd、Fe等を含む情報である。
【0032】
ここで、施設名Faは五十音順の文字情報であり、電話番号Fbは連続する数字の情報であり、住所Fcは、府県、区、町、番地名等を含む情報である。さらにジャンル名Fd,Fe等とは、その地点にある設備の機能を中心とした機能を識別できる名前である。この種のジャンル名は、例えば、「個人宅」、「見る」、「遊ぶ」、「食べる」、「買う」、「泊まる」、「温泉」、「イベント」、「コンビニ」、「ガソリンスタンド」、「公共機関」等に分類される大分類Fdと、各大分類Fd内の小分類Feに分けられている。
上記の小分類Feに関しては、大分類Fdの「見る」に属する小分類Feとしては、文化施設、史跡、建造物、観光案内、工場見学、自然地形等がある。一方、「遊ぶ」に属する小分類Feとしては、アミューズメント、観戦、体験、研修、歩く、釣り等がある。さらに、「食べる」には、ファミレス、ファーストフード、和食店、外国料理店(フランス料理店、イタリア料理店、タイ料理店等)、喫茶、甘味等がある。また、「公共施設」には、銀行、道の駅、警察署、消防署、郵便局、図書館、JRの駅、私鉄の駅等がある。
また、「個人宅」には、友人、だれだれの友人等がある。
【0033】
従って、図4に示すように、各検索対象地点は、地点識別情報(番号Fn)を識別指標として、その地点にある施設名Fa、電話番号Fb、住所Fc、大分類Fdのジャンル名、小分類Feのジャンル名がそれぞれ格納されるように構成されている。各地点は、これら施設名Fa、電話番号Fb、住所Fc、大分類Fdのジャンル名、小分類Feのジャンル名に従って、検索することができる。
【0034】
さらに、地図データベースDB1に記憶されている地図情報Mと地点データベースDB2に記憶されている地点情報Iとの間は、各地点の位置情報Fxyを介して関連付けられており、例えば、検索要件として、小分類Feのジャンル名がフランス料理店である場合に、表示対象となる地域の地図表示上に検索要件を満たす地点をジャンル名とともに表示できるように構成されている。
従って、表示された地図上の地点あるいるそこに表示される施設を指定することで、検索対象とする地点を特定することができる。
【0035】
2.自車位置情報取得部
自車位置情報取得部2は、自車両の現在位置を示す自車位置情報Pを取得する自車位置情報取得手段として機能する。ここでは、自車位置情報取得部2は、GPS受信機21、方位センサ22、及び距離センサ23と接続されている。ここで、GPS受信機21は、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を受信する装置である。こ
のGPS信号は、通常1秒おきに受信され、自車位置情報取得部2へ出力される。自車位置情報取得部2では、GPS受信機21で受信されたGPS衛星からの信号を解析し、自車両の現在位置(緯度及び経度)、進行方位、移動速度等の情報を取得することができる。方位センサ22は、自車両の進行方位又はその進行方位の変化を検出するセンサである。この方位センサ22は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ、ハンドルの回転部に取り付けた光学的な回転センサや回転型の抵抗ボリューム、車輪部に取り付ける角度センサ等により構成される。そして、方位センサ22は、その検出結果を自車位置情報取得部2へ出力する。距離センサ23は、自車両の車速や移動距離を検出するセンサである。この距離センサ23は、例えば、車両のドライブシャフトやホイール等が一定量回転する毎にパルス信号を出力する車速パルスセンサ、自車両の加速度を検知するヨー・Gセンサ及び検知された加速度を積分する回路等により構成される。そして、距離センサ23は、その検出結果としての車速及び移動距離の情報を自車位置情報取得部2へ出力する。
【0036】
そして、自車位置情報取得部2は、これらのGPS受信機21、方位センサ22及び距離センサ23からの出力に基づいて、公知の方法により自車位置を特定する演算を行う。また、自車位置情報取得部2は、地図データベースDB1から抽出された自車位置周辺の道路情報Raを取得し、それに基づいて公知のマップマッチングを行うことにより自車位置を道路情報Raに示される道路上に合わせる補正も行う。このようにして、自車位置情報取得部2は、緯度及び経度で表された自車両の現在位置の情報、及び自車両の進行方位の情報を含む自車位置情報Pを取得する。このように自車位置情報取得部2により取得された自車位置情報Pは、表示入力装置6に表示される。図5に示す例では、自車位置が丸付き三角印で示されている。
【0037】
3.案内経路探索部
案内経路探索部3は、地図データベースDB1に記憶された情報を参照して、設定された目的地までの経路を探索する案内経路探索手段として機能する。案内経路探索部3は、ユーザにより目的地が設定された際に、出発地から目的地Dまでの案内経路Gを探索して決定する処理を行う。図5に示す場合、出発地は、自車位置情報取得部2により取得される自車位置情報Pに基づいて定まるが、ユーザが表示入力装置6又はリモコン入力装置6aにより入力して設定することもできる。
【0038】
案内経路探索部3により案内経路Gを探索して決定する処理は、公知の各種の方法により行うことができ、例えば、以下の方法により行うことができる。
【0039】
この方法は、案内経路Gを構成する各リンクkのリンク長を基本とするものである。例えば、出発地と目的地Dが決定されると、両地点を結ぶ複数の経路候補G1、G2、G3・・・が挙げられる。そして、各経路候補G1、G2、G3・・・は、その経路候補を構成する連続したリンクkの集合として認識される。これらの各リンクkについては、既に説明した通り、リンク長の情報が地図データベースDB1に記憶されている。案内経路探索部3は地図データベースDB1を参照して各経路候補G1、G2、G3・・・を構成する各リンクkのリンク長の情報を取得することにより、全ての経路候補G1、G2、G3・・・に対して経路全体のリンク長の合計、即ち目的地Dまでの道なり距離を算定することが可能である。そして、例えば、この経路全体のリンク長の合計を経路通過に要するコストと見なして、そのコストが最低となる経路候補を案内経路Gとして決定する。
【0040】
なお、以上の説明では、説明を簡単にするために、コストを決定する要素としてリンク長に関して説明したが、従来から知られているように、各リンクkにおける旅行時間、各リンクkのリンク情報に含まれる道路の種別(高速道路、有料道路、国道、県道等の種別)や幅員、リンクk間を繋ぐノードnが交差点である場合に交差点を通過するための時間、更には、出発地からのリンクkあるいはノードnまでの距離、右左折、道路の車線数等をコスト計算に含めても良い。
【0041】
4.表示入力装置
表示入力装置6は液晶表示装置等の表示装置とタッチパネル等の入力装置が一体となったものである。表示入力装置6は、後述するナビゲーション用演算部5に接続されており、アプリケーションプログラムAPに従って動作するとともに、ナビゲーション用演算部5に対して目的地Dや検索条件等を入力するためのインターフェースとして機能する。
【0042】
表示装置としての表示入力装置6は、ナビゲーション装置1が経路案内を実行している状態にあっては、先に説明したように、図5に示すように、自車位置周辺の地図上に、自車位置及び自車方位を表示するとともに、案内経路Gを矢印等で表示する。この経路案内に関する表示入力装置の役割は、従来からのナビゲーション装置1における表示入力装置6のそれと変わるところはない。
【0043】
一方、目的地設定段階における表示入力装置6は、先に従来技術の項で説明したように、検索手法表示画面S1の表示、各検索手法に従った検索要件の入力、さらには、検索結果の表示の用に供されることとなる。
図6には、この種の検索手法の選択を可能とする検索手法表示画面S1を示している。さらに、図7、図8、図9〜図11には、それぞれ、五十音による検索、電話番号による検索、住所による検索、ジャンル(大分類及び小分類)による検索等を行う場合の入力画面を示している。
【0044】
先のナビゲーション装置1の例に戻って、目的地Dを入力するために五十音によって友人である山田二郎さんの家を検索しようとする場合、まず使用者は目的地設定に移る。この状態で、ナビゲーション装置1の表示画面には、検索手法表示画面S1が表示される。図6に示すように、この画面には、五十音、電話番号、住所、ジャンル、地図等での検索手法のリストが表示され、使用者が、図6に示される前記リストから五十音を選択して検索手法選択決定キーK1を押下すると、図7に示す文字入力画面S2に五十音表が表示される。そこで、使用者が、五十音表の各文字キーを押下し、地点の名称(施設名称であることが多い)を構成する各文字を順次入力すると、入力された文字の数が変化するたびに検索が行われ、候補となる検索対象地点が絞り込まれ、候補地点の数が表示される。
【0045】
使用者が、検索結果の件数が十分に少なくなった時点で完了キーK2を押下すると、地点表示画面に候補地点が表示される。
図12、図13、図14は、このような地点設定画面S7,S8,S9の例を示しており、検索結果である候補地点が一地点に絞られた場合を示している。ここで、S7は、名称から検索対象地点を絞り込んだ例であり、S8は電話番号から検索対象地点を絞り込んだ例である。さらに、S9は住所から検索対象地点を絞り込んだ例である。
【0046】
5.ナビゲーション用演算部
ナビゲーション用演算部5は、自車位置表示、出発地から目的地Dまでの進路案内、目的地D検索等のナビゲーション機能を実行するためにアプリケーションプログラムAPに従って動作する演算処理手段である。例えば、ナビゲーション用演算部5は、地図データベースDB1から自車位置周辺の地図情報Mを取得して表示入力装置6に地図の画像を表示するとともに、当該地図の画像上に、自車位置情報Pに基づいて自車位置マークを重ね合わせて表示する処理を行う。また、ナビゲーション用演算部5は、案内経路探索部3によって決定された案内経路Gと自車位置情報とに基づいて、表示入力装置6及び音声出力装置5aの一方又は双方を用いて進路案内を行う。
【0047】
6.POI検索部
POI検索部4は、使用者により入力される検索要件を満足するPOIである検索対象地点を検索する機能部である。図1に示すように、このPOI検索部4には、受付手段4a、地点検索手段4b、検索判定手段4c、適正検索要件抽出手段4d、地点出力手段4e、適正検索要件出力手段4f、異種検索要件抽出手段4g、異種検索要件出力手段4hを備えている。これら各手段も、先に示したように、CPU等の演算処理装置を中核部材として、入力されたデータに対して種々の処理を行うための機能部がハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により実装されて構成されている。
【0048】
受付手段4aは、前記複数の検索対象地点に関して、それぞれ対応して記憶されている位置情報及び属性情報について、検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける手段である。
具体的には、本実施形態に係るナビゲーション装置1の場合、図6に示す検索要件表示画面S1を表示し、検索手法を受付ける。検索手法の種類の選択があった場合に、その手法に従って、それぞれ、図7、図8〜図11等の画面を表示し、具体的且つ詳細な検索要件を受付ける。
この受付手段4aによる検索手法及び検索要件の受付は、検索を良好に完了できなかった場合に、新たな検索手法及び検索要件の受付をさらに行えるように構成されている。具体的には、先ず、第1の検索手法に従った第1の検索要件を受付け、その検索要件に従って検索を実行した場合に、目的とする地点が検索されなかった等の場合には、第1検索手法とは異なる検索手法である第2の検索手法に従った検索要件である第2検索要件を受付る。この検索要件の受付は、順次、何度も繰り返し可能とされている。
【0049】
地点検索手段4bは、受付手段4aにより受付られた検索要件に従って、地点データベースDB2に記憶された複数の検索対象地点から検索要件を満たす検索対象地点を検索する。 即ち、五十音による検索、電話番号による検索、地域名を含む住所による検索、ジャンルによる検索、異なった縮尺の地図上での検索等、検索要件それぞれに従った検索を実行する。この地点検索手段4bによる検索は、地点データベースDB2に記憶されている検索対象地点について、入力されている要件のレベルに従った数だけ検索要件を満たす検索対象地点を抽出するものであるため、要件が具体的なほど、確度の高い検索対象地点を抽出することとなる。一方、検索要件を満たす検索対象地点が抽出できなかった場合は、地点が抽出できないということとなる。
【0050】
検索判定手段4cは、地点検索手段4bによる検索が良好に行われた否かを判定する。この検索判定手段4cでは、地点検索手段4bにより一地点でも検索対象地点が抽出された場合は、その地点が目的地Dとして設定されたかどうかの判定を行い、検索結果の判定を行う。
即ち、目的地Dとして設定された場合は、的確な検索が行われたと判定する。一方、目的地設定が行われなかった場合、或いは、地点検索手段4bが、検索要件を満足する検索地点を抽出できなかった場合は、的確な検索が行われなかったと判定する。
【0051】
適正検索要件抽出手段4dは、受付手段4aにより、異なった検索手法又は検索要件により検索を実行された場合に、良好に検索を終えることができなった検索手法又は検索要件の具体的内容を抽出する手段である。この適正検索要件抽出手段4dは、前記検索判定手段4cにより検索が良好に行われたと判定されたことを条件として働くように構成されており、本実施形態の場合は、目的地設定が行われたことを条件として働く。
この適正検索要件抽出手段4dが働く状況では、目的地Dとされる検索対象地点が特定されていることから、その検索対象地点の位置情報及び属性情報は、地点データベースDB2に記憶されてそれぞれ特定されている。そこで、目的地Dの設定において、例えば、先に説明した第1検索手法及び検索要件、第2検索手法及び検索要件のように、少なくとも複数種の検索要件の設定が実行された場合は、良好に検索を終えられなかった検索手法、即ち、この例の場合は、その目的地D(検索対象地点)について第1検索手法又は検索要件として、本来、設定すべきであった検索手法又は検索要件を抽出するのである。
検索手法の場合を例にとって説明すると、山田二郎(ヤマダジロウ)さんの家を目的地Dとして検索しようとしていた場合に、五十音検索の具体的な検索要件として山田五郎(ヤマダゴロウ)としていた状況で、地図上から山田二郎(ヤマダジロウ)さんの家が特定できた場合は、五十音検索では、具体的な検索要件として山田二郎(ヤマダジロウ)とすべきであったといった適正な検索要件を抽出する。
別の例としては、電話番号が0527011である山田二郎(ヤマダジロウ)さんの家を目的地Dとして検索しようとしていた場合に、電話番号検索の具体的な検索要件として0529012としていた状況で、住所検索で山田二郎(ヤマダジロウ)さんの家が特定できた場合は、電話番号検索では、具体的な検索要件として0527011とすべきであったといった適正な検索要件を抽出する。
【0052】
異種検索要件抽出手段4gは、特定の検索手法又は検索要件により検索を良好に終えることができた場合に、その検索手法とは異なる検索手法又は検索要件の具体的内容を抽出する手段である。この異種検索要件抽出手段4gも、前記検索判定手段4cにより検索が良好に行われたと判定されたことを条件として働くように構成されており、本実施形態の場合は、目的地設定が行われたことを条件として働く。この異種検索要件抽出手段4gは、特定の検索手法で検索できたか否かに関わらず働くように構成されている。
この異種検索要件抽出手段4gが働く状況では、目的地Dとされる検索対象地点が特定されていることから、その検索対象地点の位置情報及び属性情報は、地点データベースDB2に記憶されてそれぞれ特定されている。そこで、目的地Dの設定において、例えば、先に説明した第1検索手法及び検索要件及び第2検索手法及び検索要件で、特定の検索要件の設定が実行された場合は、良好に検索を終えられた検索手法、即ち、良好に検索を終えられた検索手法が第1検索手法又はその検索要件である場合は、その目的地D(検索対象地点)について第2検索手法又はその検索要件を抽出する。
検索手法の場合を例にとって説明すると、山田二郎(ヤマダジロウ)さんの家を目的地Dとして検索しようとしていた場合に、五十音検索の具体的な検索要件として正しい山田二郎(ヤマダジロウ)としていた状況で、正しく山田二郎(ヤマダジロウ)さんの家が特定できた場合は、住所検索では、具体的な検索要件として○○○市×××町△△△番地と検索要件をすべきであるといった異なったを抽出する。
別の例としては、電話番号検索の具体的な検索要件として0527011とすべきであるといった適正な検索要件を抽出する。
【0053】
出力手段としては、地点出力手段4e、適正検索要件出力手段4f、異種検索要件出力手段4hとを備えている。
地点出力手段4eは、地点検索手段4bにより検索された検索対象地点を出力する手段であり、例えば、図12、図13、図14に示されているように、検索要件を満足する検索対象地点周辺の地図上に、検索された地点を表示する。これら表示画面S7,S8,S9には、目的地Dとして設定するか否かD1、検索対象地点として新たに登録するか否かD2、さらには、前の画面に戻って新たな検索要件を入力するかどうか等の入力を行うためD3の入力操作部も設けられている。
適正検索要件出力手段4fは、適正検索要件抽出手段4dにより抽出される検索要件を出力する手段である。本実施例のナビゲーション装置1の場合、目的地Dの設定が行われた場合には、その目的地Dについて、具体的な検索要件として入力すべきであった具体的な検索要件を出力する。図15に、この出力状況を示した。例えば、受付手段4aにより最初に受付られた検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、地点検索手段4bにより抽出されなかった場合に、第1検索要件とは異なる検索要件である第2検索要件を受付け、この第2検索要件を満たす検索対象地点が抽出された場合に、当該抽出された検索対象地点の第1検索要件を出力するのである。
図15に示す例では、正しい具体的な検索要件を全て表示する例である。
異種検索要件出力手段4hは、異種検索要件抽出手段4gにより抽出される検索要件を出力する手段である。本実施例のナビゲーション装置1の場合、目的地Dの設定が行われた場合には、その目的地Dについて、具体的な検索要件として入力すべき具体的な検索要件を出力する。図15に、この出力状況を示した。例えば、受付手段4aにより最初に受付られた検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、地点検索手段4bにより抽出された場合に、第1検索要件とは異なる検索要件である第2検索要件を出力するのである。
【0054】
以上が、本願に係る検索システムを備えたナビゲーション装置1の構成の説明であるが、以下、図16、図17に基づいて、装置が実行する経路案内処理、及び目的地設定処理について説明する。検索システムは、これまでも説明してきたように、目的地設定において、本願独特の働きをする。以下の説明では、経路案内は、目的地設定の後、出発地若しくは現在地から目的地Dまでの経路案内を行う状況について説明する。
【0055】
経路案内処理
この経路案内処理においては、目的地Dの設定を先ず行う必要がある。従って、図16に示すように目的地設定ルーチンに先ず入る(ステップ#1)。
目的地Dが設定されるまでは、逐次設定ルーチンを繰り返す(ステップ#2;no)。
目的地Dが設定されると(ステップ#2;yes)、出発地若しくは現在地から設定された目的地Dまでの案内経路を探索し、決定する(ステップ#3)。案内経路が決定されると、目的地Dに到着するまで、その案内経路にそって誘導を繰り返す(ステップ#5、ステップ#6;no)。そして、目的地Dに到着することにより経路案内を終了する(ステップ#6;yes)。
【0056】
目的地設定処理
この目的地設定処理においては、受付手段4aが先に説明した図17に示す地点検索手法画面S1を表示する(ステップ#11)。
検索手法の設定を待って(ステップ#12;yes)、指定された検索手法に従った入力画面(図7〜図11)を表示し、地点検索手段4bは入力される検索要件に従って検索対象地点を検索する。そして、地点出力手段4eにより、検索結果は、先に説明した図12、図13、図14等の形態で表示され、使用者が目的とする検索対象地点が表示されている場合は、その地点が目的地Dの候補地点として表示される(ステップ#13)。
【0057】
そして目的地Dとして設定された場合(ステップ#14;yes)、この目的地Dの検索が最初の目的地検索手法(第1検索手法の一例)で抽出された場合に(ステップ#15;no)、異種検索要件抽出手段4gにより最初の目的地検索手法とは異なる検索手法(第2検索手法の一例)での検索要件を抽出し(ステップ#17−1)、異種検索要件出力手段4hによりその抽出された検索要件を出力(表示入力装置6に表示)し(ステップ#18−1)、目的地設定処理を終える。一方、検索判定手段4cで検索が適格におこなわれなかったと判定され、受付手段4cにより、最初の目的地検索手法ではない、異なった他の検索手法(第2検索手法の一例)が受付られた場合には(ステップ#15;yes)、適正検索要件抽出手段4dにより最初の目的地検索手法での適切な検索要件を抽出する(ステップ#17−2)。そして、この抽出された検索要件を適正検出要件出力手段4fが出力(表示入力装置6に表示)する(ステップ#18−2)。このようにすることで、検索対象地点について、使用者が適正な検索要件を知ることができる。
【0058】
他方、目的地Dとして設定されなかった場合(ステップ#14;no)、検索判定手段4cで検索が適格におこなわれなかったと判定され、他の目的地検索手法をトライするか否かを使用者に質問し、トライする場合は(ステップ#16;yes)、受付手段4cにより、地点検索手法画面S1に戻る(ステップ#11)。トライしない場合は(ステップ#16;no)、そのまま処理を終える。
【0059】
〔別実施形態〕
本願の別実施の形態について以下説明する。
1 上記の実施の形態では、ナビゲーション装置において、目的地Dの設定に本願に係る検索システムを使用する場合を示したが、経路探索における出発地の設定に使用してもかまわない。
2 さらに、上記の実施の形態にあってはナビゲーション装置に本願に係る検索システムを採用する例を示したが、経路案内とは関わりなく、一般のPOI検索装置に本願に係る検索システムを採用することができる。
3 上記の実施の形態では、特定の検索手法において検索要件を絞り込んでいくことで、最終的に目的とする検索対象地点の検索が可能となる例に関して説明したが、複数の検索手法で絞り込んでいってもいっこうに構わない。但し、本願は、ある検索手法若しくは検索要件を採った場合に、目的とする検索対象地点を検索できない場合の対策であるため、検索できない状況で、最終的に検索できた検索対象地点に関して、検索ができなかった検索手法、検索要件がデータベースに記憶されていることが必要となる。
4 上記の実施の形態では主に、検索手法間における検索の可否に基づいて、検索できなった検索手法における適正検索要件を出力する例を示したが、特定の検索手法において、検索レベルが異なる場合(例えば、住所検索において、府県レベルでの検索、区レベルでの検索、町レベルでの検索、番地レベル)に、これら異なった検索レベル間で、検索の可否が起こった場合に、検索が行えなかったレベルでの適正検索要件を出力できるようにしてもよい。
5 上記の実施の形態では、適正検索要件の出力は、目的地Dの設定が終了した時点、即ち、目的に合致したPOI検索が完了した時点とした。しかしながら、POI検索を適正に完了できなった検索状況(どの検索手法を選択し、どのような検索要件を入力したところ、目的とする検索対象地点に到達できなかったといった状況)を、特定の検索対象地点に関連づけて別途記憶しておき、その検索対象地点について、特定の検索対象地点に本来使用すべきであった、本願における適正な検索手法、検索要件の出力とともに、「この検索対象地点を、よく、住所を名古屋市名西区と誤って入力されています」等の誤った検索要件を出力して、使用者の記憶上の誤り、癖等を早期に正すようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
繰り返し行われることがあるPOI探索において、選択可能な複数の検索手法から選択される一種以上の検索手法を使用して検索を行う場合にあって、検索要件を満たすPOIにできるだけ迅速に到達することができる検索システムを得ることができた。
【符号の説明】
【0061】
1 ナビゲーション装置
4 POI検索部
4a 受付手段
4b 地点検索手段
4c 検索判定手段
4d 適正検索要件抽出手段
4e 地点出力手段
4f 適正検索要件出力手段
4g 異種検索要件抽出手段
4h 異種検索要件出力手段
5 ナビゲーション用演算部
6 表示入力装置
F 地点情報
Fn 地点識別情報(地点番号)
Fxy 地点位置情報(位置情報)
Fa 名称(属性情報I)
Fb 電話番号(属性情報I)地点
Fc 住所(属性情報I)
Fd ジャンル(大分類)(属性情報I)
Fe ジャンル(小分類)(属性情報I)
DB1 地図データベース
DB2 地点データベース
M 地図情報
S1 検索手法表示画面
S2 検索要件入力画面
S3 検索要件入力画面
S4 検索要件入力画面
S5 検索要件入力画面
S6 検索要件入力画面
S7 目的地設定画面
S8 目的地設定画面
S9 目的地設定画面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースと、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付手段と、
前記受付手段により受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索手段と、
前記地点検索手段により検索された検索対象地点を出力する地点出力手段とを備えた検索システムであって、
前記受付手段により受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索手段により抽出されなかった場合に、前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法を、前記受付手段が受付可能に構成され、
前記第2検索手法の検索要件である第2検索要件を満たす検索対象地点が抽出された場合に、当該抽出された検索対象地点の前記第1検索手法での検索要件を出力する適正検索要件出力手段を備えた検索システム。
【請求項2】
複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースと、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付手段と、
前記受付手段により受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索手段と、
前記地点検索手段により検索された検索対象地点を出力する地点出力手段とを備えた検索システムであって、
前記受付手段により受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索手段により抽出された場合に、
前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法で前記検索対象地点を抽出するための検索要件を出力する異種検索要件出力手段を備えた検索システム。
【請求項3】
前記検索手法として、名称検索、電話番号検索、住所検索、ジャンル別検索及び前記検索対象地点を地図上に表示した縮尺度の異なる地図表示画面上での検索の何れか2種以上が実行可能である請求項1又は2記載の検索システム。
【請求項4】
前記検索手法としてのジャンル別検索として、分類レベルの異なる大分類レベルのジャンル別検索と、前記大分類レベルにそれぞれ属する小分類レベルのジャンル別検索が実行可能である請求項3記載の検索システム。
【請求項5】
特定の前記検索手法の実行において、前記検索要件の絞り込みが可能であり、絞り込みに従って検索結果が候補地点数として出力される請求項1〜4の何れか一項記載の検索システム。
【請求項6】
前記検索要件を満足する前記検索対象地点が抽出されなかった場合に、当該検索の検索手法及び当該検索手法の検索要件と、当該検索要件を満足する検索対象地点が抽出されなかった旨が出力される請求項1〜5の何れか一項記載の検索システム。
【請求項7】
出発地もしくは現在地から目的地までの案内経路を探索する案内経路探索手段を備えるとともに、前記案内経路探索手段により探索された案内経路に従って経路案内を実行するナビゲーション装置であって、
請求項1〜6の何れか一項記載の検索システムを備え、
前記検索要件を満足した検索対象地点を、前記出発地若しくは前記目的地として設定可能に構成されるナビゲーション装置。
【請求項8】
複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースに関連して、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付ステップと、
前記受付ステップにより受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索ステップと、
前記地点検索ステップにより検索された検索対象地点を出力する地点出力ステップとをコンピュータで実行する検索プログラムであって、
前記受付ステップで受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索ステップにより抽出されなかった場合に、前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法を、前記受付ステップで受付可能に構成され、
前記第2検索手法の検索要件である第2検索要件を満たす検索対象地点が抽出された場合に、当該抽出された検索対象地点の前記第1検索手法での検索要件を出力する適正検索要件出力ステップをコンピュータで実行する検索プログラム。
【請求項9】
複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースに関連して、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付ステップと、
前記受付ステップにより受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索ステップと、
前記地点検索ステップにより検索された検索対象地点を出力する地点出力ステップとをコンピュータで実行する検索プログラムであって、
前記受付ステップで受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索ステップにより抽出された場合に、
前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法で前記検索対象地点を抽出するための検索要件を出力する異種検索要件出力ステップをコンピュータで実行する検索プログラム。
【請求項1】
複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースと、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付手段と、
前記受付手段により受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索手段と、
前記地点検索手段により検索された検索対象地点を出力する地点出力手段とを備えた検索システムであって、
前記受付手段により受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索手段により抽出されなかった場合に、前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法を、前記受付手段が受付可能に構成され、
前記第2検索手法の検索要件である第2検索要件を満たす検索対象地点が抽出された場合に、当該抽出された検索対象地点の前記第1検索手法での検索要件を出力する適正検索要件出力手段を備えた検索システム。
【請求項2】
複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースと、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付手段と、
前記受付手段により受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索手段と、
前記地点検索手段により検索された検索対象地点を出力する地点出力手段とを備えた検索システムであって、
前記受付手段により受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索手段により抽出された場合に、
前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法で前記検索対象地点を抽出するための検索要件を出力する異種検索要件出力手段を備えた検索システム。
【請求項3】
前記検索手法として、名称検索、電話番号検索、住所検索、ジャンル別検索及び前記検索対象地点を地図上に表示した縮尺度の異なる地図表示画面上での検索の何れか2種以上が実行可能である請求項1又は2記載の検索システム。
【請求項4】
前記検索手法としてのジャンル別検索として、分類レベルの異なる大分類レベルのジャンル別検索と、前記大分類レベルにそれぞれ属する小分類レベルのジャンル別検索が実行可能である請求項3記載の検索システム。
【請求項5】
特定の前記検索手法の実行において、前記検索要件の絞り込みが可能であり、絞り込みに従って検索結果が候補地点数として出力される請求項1〜4の何れか一項記載の検索システム。
【請求項6】
前記検索要件を満足する前記検索対象地点が抽出されなかった場合に、当該検索の検索手法及び当該検索手法の検索要件と、当該検索要件を満足する検索対象地点が抽出されなかった旨が出力される請求項1〜5の何れか一項記載の検索システム。
【請求項7】
出発地もしくは現在地から目的地までの案内経路を探索する案内経路探索手段を備えるとともに、前記案内経路探索手段により探索された案内経路に従って経路案内を実行するナビゲーション装置であって、
請求項1〜6の何れか一項記載の検索システムを備え、
前記検索要件を満足した検索対象地点を、前記出発地若しくは前記目的地として設定可能に構成されるナビゲーション装置。
【請求項8】
複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースに関連して、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付ステップと、
前記受付ステップにより受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索ステップと、
前記地点検索ステップにより検索された検索対象地点を出力する地点出力ステップとをコンピュータで実行する検索プログラムであって、
前記受付ステップで受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索ステップにより抽出されなかった場合に、前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法を、前記受付ステップで受付可能に構成され、
前記第2検索手法の検索要件である第2検索要件を満たす検索対象地点が抽出された場合に、当該抽出された検索対象地点の前記第1検索手法での検索要件を出力する適正検索要件出力ステップをコンピュータで実行する検索プログラム。
【請求項9】
複数の検索対象地点を、当該検索対象地点それぞれの位置情報及び属性情報とともに記憶した地点データベースに関連して、
前記検索対象地点を検索する検索手法及び当該検索手法における要件である検索要件を受付ける受付ステップと、
前記受付ステップにより受付られた検索要件に従って、前記地点データベースに記憶された複数の検索対象地点から前記検索要件を満たす検索対象地点を検索する地点検索ステップと、
前記地点検索ステップにより検索された検索対象地点を出力する地点出力ステップとをコンピュータで実行する検索プログラムであって、
前記受付ステップで受付られた検索手法である第1検索手法の検索要件である第1検索要件を満たす検索対象地点が、前記地点検索ステップにより抽出された場合に、
前記第1検索手法とは異なる検索手法である第2検索手法で前記検索対象地点を抽出するための検索要件を出力する異種検索要件出力ステップをコンピュータで実行する検索プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−165298(P2010−165298A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−9027(P2009−9027)
【出願日】平成21年1月19日(2009.1.19)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月19日(2009.1.19)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】
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