説明

洗浄機構

【課題】洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることのできる洗浄機構を提供する。
【解決手段】流通管120から供給された流体を吐出する吐出部110を含む洗浄機構において、前記吐出部110から吐出される流体の吐出方向を周期的に変化させる流体素子10が前記吐出部110に設けられる。蛇口100には、流通管120から供給された水を吐出する吐出部110が設けられている。吐出部110内には、吐出される水の吐出方向を周期的に変化させる流体素子10が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出部から供給された流体を吐出する吐出部を含む洗浄機構に関する。
【背景技術】
【0002】
上記洗浄機構の一例として、特許文献1に記載のものが挙げられる。
この文献の洗浄機構は、吐水口から吐出される流体の吐出方向をモータにより変化させることにより、洗浄力を高めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−17707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記洗浄機構においては、モータの異常が生じたときに流体の吐出方向が変化しなくなるため、洗浄力が低下する。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることのできる洗浄機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下に上記目的を達成するための手段を示す。
・本発明の洗浄機構は、流通管から供給された流体を吐出する吐出部を含む洗浄機構において、前記吐出部から吐出される流体の吐出方向を周期的に変化させる流体素子が前記吐出部に設けられることを特徴とする。
【0006】
・この洗浄機構においては、前記流体素子は、前記吐出部に取り付けられる素子本体と、この素子本体に設けられる複数の分流壁部と、前記素子本体に設けられて前記吐出部からの流体の吐出方向を周期的に変化させるための内部流路とを含み、この内部流路は、前記複数の分流壁部により形成されて互いに平行となる複数の第1平行流路と、前記複数の分流壁部により形成されて互いに平行となる複数の第2平行流路とを含み、前記複数の第1平行流路と前記複数の第2平行流路とが交叉することにより前記第1平行流路および前記第2平行流路のそれぞれに流路の交叉点が複数形成されることが好ましい。
【0007】
・この洗浄機構においては、前記流体素子は、前記吐出部からの流体の吐出方向を周期的に変化させるための内部流路を含み、この内部流路は、前記流体素子の入口を含む入口流路と、この入口流路の出口に接続されて同入口流路よりも通路面積の大きい中間室と、この中間室の流体を前記吐出部の第1出口から吐出するための第1出口流路と、前記中間室の流体を前記吐出部の第2出口から吐出するための第2出口流路と、前記中間室のうちの前記入口流路の出口と前記第1出口流路の入口および前記第2出口流路の入口との間にある2つの部位をそれぞれ第1中間室部分および第2中間室部分として、これら第1中間室部分および第2中間室部分を互いに接続する連通流路とを含むことが好ましい。
【0008】
・この洗浄機構においては、前記流体素子は、前記吐出部からの流体の吐出方向を周期的に変化させるための内部流路を含み、この内部流路は、前記流体素子の入口から出口までにわたり形成されるとともに前記入口から前記出口にかけて通路面積が大きくなる主流路と、この主流路のうちの上流側に位置する流路上流部分と下流側に位置する流路下流部分とを互いに連通する第1副流路と、この第1副流路とは独立して前記流路上流部分と前記流路下流部分とを互いに連通する第2副流路とを含むことが好ましい。
【0009】
・この洗浄機構においては、前記流体素子は、前記流通管の吐出部に取り付けられる素子本体と、この素子本体に設けられて前記吐出部からの流体の吐出方向を周期的に変化させるための内部流路と、この内部流路上において流路の分岐点として設けられる分流壁部とを含み、この内部流路は、前記流体素子の入口を含む入口流路と、この入口流路の出口に接続されて同入口流路の出口に対向する部位に前記分流壁部が設けられる出口流路とを含み、この出口流路は、前記入口流路の出口に接続される第1出口流路と、前記流体素子の出口を含む第2出口流路と、前記分流壁部により前記第1出口流路から分岐して形成され、かつそれぞれ前記第1出口流路と前記第2出口流路とを接続する第1分岐流路および第2分岐流路とを含むことが好ましい。
【0010】
・この洗浄機構においては、前記流体素子が複数設けられることが好ましい。
・この洗浄機構においては、前記吐出部には、前記流体素子を介して流体が吐出される第1出口と、この第1出口の外周を囲むように形成された第2出口とが設けられていることが好ましい。
【0011】
・この洗浄機構においては、前記吐出部には、前記第2出口を含む外周流路と、この外周流路に空気を供給するための空気流路とが設けられることが好ましい。
・この洗浄機構においては、前記外周流路の外側に前記空気流路が設けられることが好ましい。
【0012】
・この洗浄機構においては、前記外周流路の内側に前記空気流路が設けられることが好ましい。
・この洗浄機構においては、当該洗浄機構は、前記流通管に供給された高圧の流体を前記吐出部から吐出する高圧洗浄装置であることが好ましい。
【0013】
・この洗浄機構においては、当該洗浄機構は、水道管の先に取り付けられて前記吐出部から水を吐出する蛇口であることが好ましい。
・この洗浄機構においては、当該洗浄機構は、前記吐出部から流体を吐出するシャワーであることが好ましい。
【0014】
・この洗浄機構においては、当該洗浄機構は、前記吐出部から人体の頭髪に流体を吐出する自動洗髪装置であることが好ましい。
・この洗浄機構においては、当該洗浄機構は、前記吐出部から回転ドラムに流体を吐出する洗濯機であることが好ましい。
【0015】
・この洗浄機構においては、当該洗浄機構は、前記吐出部から浴槽に流体を吐出する浴槽洗浄装置であることが好ましい。
・この洗浄機構においては、当該洗浄機構は、前記吐出部から車両に流体を吐出する車両洗浄装置であることが好ましい。
【0016】
・この洗浄機構においては、当該洗浄機構は、前記吐出部から床に流体を吐出する床洗浄装置であることが好ましい。
・この洗浄機構においては、当該洗浄機構は、前記吐出部から人体の口腔に流体を吐出する口腔洗浄装置であることが好ましい。
【0017】
・この洗浄機構においては、当該洗浄機構は、前記吐出部から食器に流体を吐出する食器洗浄装置であることが好ましい。
・この洗浄機構においては、当該洗浄機構は、前記吐出部から人体の局部に流体を吐出する洗浄便座装置であることが好ましい。
【0018】
・この洗浄機構においては、当該洗浄機構は、前記吐出部から人体に空気を吐出するエアシャワー装置であることが好ましい。
・この洗浄機構においては、当該洗浄機構は、前記流通管とは各別に形成されて同流通管への取り付けおよび同流通管からの取り外しが可能なアタッチメントであることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることのできる洗浄機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の洗浄機構を蛇口として具体化した第1実施形態について、(a)は吐出口の部分断面構造を示す部分断面図、(b)は流体素子の斜視構造を示す斜視図、(c)は分流壁部の全体構造を示す正面図。
【図2】同実施形態の蛇口の吐出口について、図1のX1−X1線に沿う断面構造を示す断面図。
【図3】同実施形態の蛇口の吐出口について、図2のX2−X2線に沿う断面構造を示す断面図。
【図4】本発明の洗浄機構を蛇口として具体化した第2実施形態について、吐出口の断面構造を示す断面図。
【図5】本発明の洗浄機構を蛇口として具体化した第3実施形態について、吐出口の断面構造を示す断面図。
【図6】本発明の洗浄機構を蛇口として具体化した第4実施形態について、(a)は吐出口の断面構造を示す断面図、(b)は流体素子の斜視構造を示す斜視図。
【図7】同実施形態の蛇口の吐出口について、図6のX6−X6線に沿う断面構造を示す断面図。
【図8】同実施形態の蛇口の吐出口について、(a)〜(c)は内部の水の流通態様を示す断面図。
【図9】本発明の洗浄機構を蛇口として具体化した第5実施形態について、吐出口の断面構造を示す断面図。
【図10】同実施形態の蛇口の吐出口について、図9のX9−X9線に沿う断面構造を示す断面図。
【図11】同実施形態の蛇口の吐出口について、(a)〜(c)は内部の水の流通態様を示す断面図。
【図12】本発明の洗浄機構を蛇口として具体化した第6実施形態について、吐出口の断面構造を示す断面図。
【図13】同実施形態の蛇口の吐出口について、図12のX12−X12線に沿う断面構造を示す断面図。
【図14】同実施形態の蛇口の吐出口について、(a)および(b)は内部の水の流通態様を示す断面図。
【図15】本発明の洗浄機構を蛇口のアタッチメントとして具体化した第7実施形態について、その部分断面構造を示す部分断面図。
【図16】本発明の洗浄機構をシャワーとして具体化した第8実施形態について、その吐出口の部分断面構造を示す部分断面図。
【図17】本発明の洗浄機構を自動洗髪装置として具体化した第9実施形態について、(a)はその全体構造を示す正面図、(b)はその吐出部の拡大構造を示す断面図。
【図18】本発明の洗浄機構を洗濯機として具体化した第10実施形態について、(a)はその全体構造を示す正面図、(b)はその吐出部の拡大構造を示す断面図。
【図19】本発明の洗浄機構を車両洗浄装置として具体化した第11実施形態について、(a)はその全体構造を示す正面図、(b)はその吐出部の拡大構造を示す断面図。
【図20】本発明の洗浄機構を浴槽洗浄装置として具体化した第12実施形態について、(a)はその全体構造を示す斜視図、(b)はその吐出部の拡大構造を示す断面図。
【図21】本発明の洗浄機構を床洗浄装置として具体化した第13実施形態について、(a)はその全体構造を示す正面図、(b)はその吐出部の拡大構造を示す断面図。
【図22】本発明の洗浄機構を口腔洗浄装置として具体化した第14実施形態について、(a)はその全体構造を示す正面図、(b)はその吐出部の拡大構造を示す断面図。
【図23】本発明の洗浄機構を食器洗浄装置として具体化した第15実施形態について、(a)はその全体構造を示す断面図、(b)はその吐出部の拡大構造を示す断面図。
【図24】本発明の洗浄機構を洗浄便座装置として具体化した第16実施形態について、(a)はその全体構造を示す斜視図、(b)はその吐出部の拡大構造を示す断面図。
【図25】本発明の洗浄機構をエアシャワー装置として具体化した第17実施形態について、(a)はその全体構造を示す正面図、(b)はその吐出部の拡大構造を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1実施形態)
図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に蛇口100の全体構成を示す。
【0022】
蛇口100は、水道管(図示略)に接続される流通管120と、流通管120の先端に設けられて水を吐出する吐出部110と、水道管から流通管120に供給される水の流量を調整するための水栓130とを含む。また、吐出部110から吐出される水の吐出方向を周期的に変化させるための複数の流体素子10を含む。
【0023】
蛇口100の内部には、水道管から供給された水を流すための素子流路140が設けられている。素子流路140は、流通管120内に形成された管内流路121と、吐出部110内に形成された各流路とを含む。
【0024】
吐出部110は、複数の流体素子10が嵌め込まれた本体部111と、本体部111の周囲全体を取り囲むように形成された外壁部112とを含む。本体部111および外壁部112は、同一の素材により一体の要素として構成されている。本体部111には5つの流体素子10が嵌め込まれている。外壁部112には、流通管120が接続されている。
【0025】
吐出部110内には、流通管120の管内流路121に接続される供給流路113と、各流体素子10内の素子流路14と、本体部111の周囲全体を取り囲む外周流路114とが形成されている。供給流路113と素子流路14および外周流路114とは互いに連通している。
【0026】
吐出部110には、蛇口100においての水の出口となる第1出口115および第2出口116が設けられている。第1出口115は、それぞれの流体素子10の素子流路14の出口に相当する。第2出口116は、外周流路114の出口に相当する。
【0027】
流体素子10の構造の詳細について説明する。なお、図1(b)は1つの流体素子10の斜視構造を示す。また、図1(c)は流体素子10のそれぞれに設けられている分流壁部13の正面構造を示す。
【0028】
図1(b)に示されるように、流体素子10は、その本体となる底部11と、底部11の両端部に設けられた一対の側壁12と、底部11において一対の側壁12に間に設けられた複数の分流壁部13とを含む。また、底部11上に素子流路14が形成されている。
【0029】
各分流壁部13は、正面視において菱形の形状となるように形成されている。また、対角線Aおよび対角線Bのうちの長い方の対角線Bが流体素子10(側壁12)の長手方向に沿うように形成されている。
【0030】
流体素子10には、幅方向に所定の間隔をおいて配置された3つの分流壁部13からなる列と、幅方向に所定の間隔をおいて配置された4つの分流壁部13からなる列と、幅方向に所定の間隔をおいて配置された3つの分流壁部13からなる列とが設けられている。素子流路14は、各分流壁部13の間に形成された流路、および各分流壁部13と各側壁12との間に形成された流路とにより構成されている。
【0031】
各分流壁部13の間に形成された流路は、互いに平行となる複数の第1平行流路14Aと、互いに平行となる複数の第2平行流路14Bとにより構成されている。各第1平行流路14Aは、上流側から下流側に向かうにつれて、流体素子10の幅方向において図中右側から左側に向けて水が流れる流路として形成されている。各第2平行流路14Bは、上流側から下流側に向かうにつれて、流体素子10の幅方向において図中左側から右側に向けて水が流れる流路として形成されている。各第1平行流路14Aと各第2平行流路14Bとが交叉することにより、各第1平行流路14Aおよび各第2平行流路14Bのそれぞれには流路の交叉点が複数形成されている。
【0032】
図2を参照して、吐出部110の詳細な構造について説明する。
吐出部110には、5つの流体素子10、すなわち第1流体素子10Aおよび第2流体素子10Bおよび第3流体素子10Cおよび第4流体素子10Dおよび第5流体素子10Eが設けられている。各流体素子10A〜10Eは、吐出部110に対する各分流壁部13の配列態様が同じになるように重ね合わせられている。
【0033】
第1流体素子10Aは、各分流壁部13Aが本体部111の壁面と接触するように設けられている。第2流体素子10Bは、各分流壁部13Bが第1流体素子10Aの底部11Aと対向するように設けられている。第3流体素子10Cは、各分流壁部13Cが第2流体素子10Bの底部11Bと対向するように設けられている。第4流体素子10Dは、各分流壁部13Dが第3流体素子10Cの底部11Cと対向するように設けられている。第5流体素子10Eは、各分流壁部13Eが第4流体素子10Dの底部11Dと対向するように、また底部11Eが本体部111の壁面と接触するように設けられている。
【0034】
図3を参照して、吐出部110内の水の流れについて説明する。
水栓130が開かれているとき、水道管の水が流通管120内の管内流路121を流れる。管内流路121の水は、吐出部110内の供給流路113に流れ込む。供給流路113の水は、素子流路14または外周流路114に流れ込む。
【0035】
素子流路14の水は、第1平行流路14Aおよび第2平行流路14Bを入口側から出口側に向けて流れる。この水の流速が一定の速度を超えたとき、同流路14においてフリップフロップ流が生じる。
【0036】
フリップフロップ流が生じているとき、素子流路14の出口(第1出口115)から流れ出る水の流れは一定の周期で流れの方向が変化する。すなわち、矢印ZAで示される第1の方向に水が吐出する状態と、矢印ZBで示される第2の方向に水が吐出する状態とが一定の周期で切り替わる。
【0037】
フリップフロップ流は次のように生じると考えられる。なお、ここでは1つの分流壁部13において菱形を形成する4つの側面について、そのうちの対角線Aよりも出口側かつ対角線Bよりも図中右側にあるものを右出口側面、対角線Aよりも出口側かつ対角線Bよりも図中左側にあるものを左出口側面としている。
【0038】
素子流路14に流れ込んだ水は、コアンダ効果により分流壁部13の側面に付着して素子流路14を流通する。このため、第1平行流路14Aに沿う水の流れまたは第2平行流路14Bに沿う水の流れが素子流路14に形成される。
【0039】
例えば、素子流路14において第1平行流路14Aに沿う流れが形成されているとき、すなわち第1出口115から矢印A方向に水が吐出されているとき、素子流路14においては分流壁部13の右出口側面付近に剥離渦が発生している。この剥離渦は、時間の経過とともに右出口側面付近から左出口側面付近に移動する。
【0040】
そして、このような剥離渦の移動、ならびに第1平行流路14Aおよび第2平行流路14Bの合流部での流れの合流によるせん断層の振動が関連して、素子流路14の水の流れが第1平行流路14Aに沿う流れから第2平行流路14Bに沿う流れに変化すると考えられる。すなわち、フリップフロップ流が発生すると考えられる。
【0041】
本実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)蛇口100の吐出部110には、吐出部110から吐出される流体の吐出方向を周期的に変化させる流体素子10が設けられている。この構成によれば、吐出部110から吐出される水の吐出方向が周期的に変化するため、被洗浄物の洗浄面に対して水が断続的に当てられる。これにより、被洗浄物の洗浄面に衝撃が加えられるため、洗浄力が向上する。また、吐出部110に流体素子10を設けることにより、このような洗浄力の向上の効果を維持しているため、電力により駆動する電気装置を用いて洗浄力を高める洗浄機構のように電気装置の異常に起因して洗浄力の低下をまねくおそれがない。すなわち、洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる。
【0042】
(2)蛇口100の吐出部110には、流体素子10を介して流体が吐出される第1出口115と、この第1出口115の周囲全体を囲むように形成された第2出口116とが設けられている。この構成によれば、周期的に吐出方向の変化する第1出口115からの水の流れが第2出口116から吐出する水の流れに取り囲まれているため、第1出口115から吐出した水が周囲に飛散することが第2出口116から吐出した水の流れにより抑制される。
【0043】
(第2実施形態)
図4を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態の蛇口100は、第1実施形態の蛇口100に対して次の変更を加えたものとして構成されている。すなわち、第1実施形態の蛇口100の吐出部110には、本体部111の外周に素子流路14とは別の流路として外周流路114のみが形成されている。これに対して、本実施形態の蛇口100の吐出部150には、素子流路14とは別の流路として、本体部111の外周において水を流通させるための外周流路156、および外周流路156の外周において空気を流通させるための空気流路157が形成されている。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0044】
図4に示されるように、吐出部150は、複数の流体素子10が嵌め込まれた本体部151と、本体部151の周囲全体を取り囲むように形成された外壁部152と、本体部151と外壁部152との間に形成された中間壁153とを含む。中間壁153は、本体部151の下流側の部分の周囲全体を取り囲むように形成されている。本体部151および外壁部152および中間壁153は、同一の素材により一体の要素として構成されている。本体部151には、5つの流体素子10が嵌め込まれている。外壁部152には、流通管120(図1参照)が接続されている。
【0045】
吐出部150内には、流通管120の管内流路121に接続される供給流路155と、各流体素子10内の素子流路14と、本体部151の周囲全体を取り囲む外周流路156と、外周流路156に空気を供給するための空気流路157とが形成されている。供給流路155と素子流路14および外周流路156とは互いに連通している。
【0046】
外壁部152において中間壁153の上流側の部分には、外周流路156の入口側から出口側に向かうにつれて縮径する縮径部154が設けられている。このため、外周流路156の各部位の通路面積は次のように互いに異なる大きさとなる。
【0047】
すなわち、縮径部154よりも入口側の部分においては、外周流路156のなかで通路面積が最も大きく、かつ入口側から出口側にわたり通路面積が一定となる。縮径部154においては、入口側から出口側に向かうにつれて通路面積が次第に小さくなる。縮径部154よりも出口側の部分においては、外周流路156のなかで通路面積が最も小さく、かつ入口側から出口側までにわたり通路面積が一定となる。
【0048】
吐出部150には、蛇口100においての水の出口となる第1出口158および第2出口159が設けられている。第1出口158は、それぞれの流体素子10の素子流路14の出口に相当する。第2出口159は、外周流路156の出口に相当する。
【0049】
外周流路156の水の流れについて説明する。
外周流路156の縮径部154に対応する部分においては、水の流速が同部分よりも上流側の部分に比べて速くなる。このため、縮径部154に対応する部分の圧力は、同部分よりも上流側の部分に比べて小さくなる。これにより、外周流路156において空気流路157との接続部分には空気流路157を介して外部の空気が流れ込むため、第2出口159からは空気を含む水が吐出される。
【0050】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に加えて、以下に示す効果がさらに得られる。
【0051】
(3)蛇口100の吐出部150には、外周流路156に空気を供給するための空気流路157が設けられている。この構成によれば、外周流路156を流れる水に空気が供給されるため、第2出口159からは空気を含む水が吐出される。これにより、第2出口159から吐出される水に空気が含まれない場合と比較して、同出口159から吐出された水が飛散しにくくなる。
【0052】
(第3実施形態)
図5を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態の蛇口100は、第2実施形態の蛇口100に対して次の変更を加えたものとして構成されている。すなわち、第2実施形態の蛇口100の吐出部150においては、外周流路156の外側に空気流路157が形成されている。これに対して、本実施形態の蛇口100の吐出部160においては、外周流路166の内側に空気流路167が形成されている。以下、第2実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第2実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0053】
図5に示されるように、吐出部160は、複数の流体素子10が嵌め込まれた本体部161と、本体部161の周囲全体を取り囲むように形成された外壁部162と、本体部161と外壁部162との間に形成された中間壁163とを含む。中間壁163は、本体部161の下流側の部分の周囲全体を取り囲むように形成されている。本体部151および外壁部162および中間壁163は、同一の素材により一体の要素として構成されている。本体部161には、5つの流体素子10が嵌め込まれている。外壁部162には、流通管120(図1参照)が接続されている。
【0054】
吐出部160内には、流通管120の管内流路121に接続される供給流路165と、各流体素子10内の素子流路14と、本体部161の周囲全体を取り囲む外周流路166と、外周流路166に空気を供給するための空気流路167とが形成されている。供給流路165と素子流路14および外周流路166とは互いに連通している。
【0055】
本体部161において中間壁163の上流側の部分には、外周流路166の入口側から出口側に向かうにつれて拡径する拡径部164が設けられている。このため、外周流路166の各部位の通路面積は次のように互いに異なる大きさとなる。
【0056】
すなわち、拡径部164よりも入口側の部分においては、外周流路166のなかで通路面積が最も大きく、かつ入口側から出口側にわたり通路面積が一定となる。拡径部164においては、入口側から出口側に向かうにつれて通路面積が次第に小さくなる。拡径部164よりも出口側の部分においては、外周流路166のなかで通路面積が最も小さく、かつ入口側から出口側までにわたり通路面積が一定となる。
【0057】
吐出部160には、蛇口100においての水の出口となる第1出口168および第2出口169が設けられている。第1出口168は、それぞれの流体素子10の素子流路14の出口に相当する。第2出口169は、外周流路166の出口に相当する。
【0058】
外周流路166の水の流れについて説明する。
外周流路166の拡径部164に対応する部分においては、水の流速が同部分よりも上流側の部分に比べて速くなる。このため、拡径部164に対応する部分の圧力は、同部分よりも上流側の部分に比べて小さくなる。これにより、外周流路166において空気流路167との接続部分には空気流路167を介して外部の空気が流れ込むため、第2出口169からは空気を含む水が吐出される。
【0059】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果、および第2実施形態の前記(3)の効果に加えて、以下に示す効果がさらに得られる。
【0060】
(4)蛇口100の吐出部160には、外周流路166に空気を供給するための空気流路167が外周流路166の内側に設けられている。この構成によれば、外周流路166の水が空気流路167に流れ込むことにともない同流路167から外部に水が吐出されたとしても、吐出された水の流れが第2出口169から吐出する水の流れに取り囲まれている。このため、空気流路167から吐出した水が周囲に飛散することが第2出口169から吐出した水の流れにより抑制される。
【0061】
(第4実施形態)
図6〜図8を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態の蛇口100は、第1実施形態の蛇口100に対して次の変更を加えたものとして構成されている。すなわち、第1実施形態の蛇口100の吐出部110には、図1に示される形状の流体素子10が設けられている。これに対して、本実施形態の蛇口100の吐出部170には、図6に示される形状の流体素子20が設けられている。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0062】
吐出部170は、複数の流体素子20が嵌め込まれた本体部171と、本体部171の周囲全体を取り囲むように形成された外壁部172とを含む。本体部171および外壁部172は、同一の素材により一体の要素として構成されている。本体部171には、12個の流体素子20が嵌め込まれている。外壁部172には、流通管120(図1参照)が接続されている。
【0063】
吐出部170内には、流通管120の管内流路121に接続される供給流路173と、各流体素子20内の素子流路21と、本体部171の周囲全体を取り囲む外周流路174とが形成されている。供給流路173と素子流路21および外周流路174とは互いに連通している。
【0064】
吐出部170には、蛇口100においての水の出口となる第1出口175および第2出口176が設けられている。第1出口175は、それぞれの流体素子20の素子流路21の出口に相当する。第2出口176は、外周流路174の出口に相当する。
【0065】
図6(b)を参照して、流体素子20の構造の詳細について説明する。
流体素子20の内部には、流体素子20の入口から出口までにわたり水を流通させるための素子流路21が形成されている。素子流路21は、供給流路173に連通する入口流路22と、入口流路22に連通するとともに入口流路22よりも通路面積が大きい中間室23と、中間室23に連通する第1出口流路24および第2出口流路25とを含む。さらに、入口流路22と第1出口流路24および第2出口流路25との間において中間室23に連通する連通流路26を含む。第1出口流路24および第2出口流路25の出口はそれぞれ素子流路21の出口に相当する。
【0066】
連通流路26は、中間室23のうちの入口流路22の出口と第1出口流路24および第2出口流路25の入口との間の部分である第1中間室部分23Aおよび第2中間室部分23Bを互いに連通する。第1中間室部分23Aおよび第2中間室部分23Bは、それぞれ中間室23において水の流れによどみが生じる部分に相当する。
【0067】
図7に示されるように、吐出部170の本体部171には、合計12個の流体素子20が設けられている。具体的には、流体素子20の長手方向において互いに隣り合うように配置された3つの流体素子20を一列として、この流体素子20の列が4つ設けられている。
【0068】
図8を参照して、吐出部170の水の流れについて説明する。
水栓130が開かれているとき、水道管の水が流通管120内の管内流路121を流れる(図1参照)。管内流路121の水は、吐出部170内の供給流路173に流れ込む。供給流路173の水は、素子流路21または外周流路174に流れ込む。
【0069】
素子流路21の入口流路22に流れ込んだ水は、中間室23において第1出口流路24側の壁面または第2出口流路25側の壁面に沿うように流れる。これは、流体のコアンダ効果に基づくものと考えられる。
【0070】
図8(a)に示されるように、中間室23において第1出口流路24側の壁面に沿うように水が流れているとき、第2中間室部分23B付近に比べて第1中間室部分23A付近の流速が大きくなるため、第1中間室部分23Aの圧力が第2中間室部分23Bの圧力よりも小さくなる。このため、連通流路26においては同流路26の中間部分から第1中間室部分23Aに向かう水の流れが生じる。
【0071】
図8(b)に示されるように、連通流路26において生じた水の流れにより中間室23の水の流れが第1中間室部分23A側から第2中間室部分23B側に押される。このため、図8(c)に示されるように、入口流路22に流れ込んだ水が中間室23において第2出口流路25側の壁面に沿うように流れる。これにより、流体素子20(吐出部170)からは、吐出部170の第1出口175としての第2出口流路25の出口を介して水が吐出される。
【0072】
図8(c)に示されるように、中間室23において第2出口流路25側の壁面に沿うように水が流れているとき、第1中間室部分23A付近に比べて第2中間室部分23B付近の流速が大きくなるため、第2中間室部分23Bの圧力が第1中間室部分23Aの圧力よりも小さくなる。このため、連通流路26においては同流路26の中間部分から第2中間室部分23Bに向かう水の流れが生じる。
【0073】
図8(b)に示されるように、連通流路26において生じた水の流れにより中間室23の水の流れが第2中間室部分23B側から第1中間室部分23A側に押される。このため、図8(a)に示されるように、入口流路22に流れ込んだ水が中間室23において第1出口流路24側の壁面に沿うように流れる。これにより、流体素子20(吐出部170)からは、吐出部170の第1出口175としての第1出口流路24の出口を介して水が吐出される。
【0074】
このように、流体素子20においては、第1出口流路24に向かう水の流れと第2出口流路25に向かう水の流れとが交互に形成される。これにより、吐出部170から吐出される水の流れの方向が周期的に変化する。
【0075】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0076】
(第5実施形態)
図9〜図11を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。
本実施形態の蛇口100は、第1実施形態の蛇口100に対して次の変更を加えたものとして構成されている。すなわち、第1実施形態の蛇口100の吐出部110には、図1に示される形状の流体素子10が設けられている。これに対して、本実施形態の蛇口100の吐出部180には、図9に示される形状の流体素子30が設けられている。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0077】
吐出部180は、複数の流体素子30が嵌め込まれた本体部181と、本体部181の周囲全体を取り囲むように形成された外壁部182とを含む。本体部181および外壁部182は、同一の素材により一体の要素として構成されている。本体部181には、12個の流体素子30が嵌め込まれている。外壁部182には、流通管120(図1参照)が接続されている。
【0078】
吐出部180内には、流通管120の管内流路121に接続される供給流路183と、各流体素子30内の素子流路31と、本体部181の周囲全体を取り囲む外周流路184とが形成されている。供給流路183と素子流路31および外周流路184とは互いに連通している。
【0079】
吐出部180には、蛇口100においての水の出口となる第1出口185および第2出口186が設けられている。第1出口185は、それぞれの流体素子30の素子流路31の出口に相当する。第2出口186は、外周流路184の出口に相当する。
【0080】
流体素子30の構造の詳細について説明する。
流体素子30の内部には、流体素子30の入口から出口までにわたり水を流通させるための素子流路31が形成されている。素子流路31は、流体素子30の入口から出口までにわたり形成されるとともに入口から出口にかけて通路面積が大きくなる主流路32と、主流路32の流路上流部分32Aおよび流路下流部分32Bを互いに連通する第1副流路33および第2副流路34とを含む。主流路32の入口は、供給流路183と連通している。主流路32の出口は、素子流路31の出口に相当する。第1副流路33および第2副流路34は、それぞれ独立して流路上流部分32Aおよび流路下流部分32Bを連通している。
【0081】
図10に示されるように、吐出部180の本体部181には、合計12個の流体素子30が設けられている。具体的には、流体素子30の長手方向において互いに隣り合うように配置された3つの流体素子30を一列として、この流体素子30の列が4つ設けられている。
【0082】
図11を参照して、吐出部180の水の流れについて説明する。
水栓130が開かれているとき、水道管の水が流通管120内の管内流路121を流れる(図1参照)。管内流路121の水は、吐出部180内の供給流路183に流れ込む。供給流路183の水は、素子流路31または外周流路184に流れ込む。
【0083】
素子流路31の主流路32に流れ込んだ水は、主流路32において第1副流路33側の壁面または第2副流路34側の壁面に沿うように流れる。これは、流体のコアンダ効果に基づくものと考えられる。
【0084】
図11(a)に示されるように、主流路32において第1副流路33側の壁面に沿うように水が流れているとき、流れの一部が流路下流部分32Bから第1副流路33に流れ込む。このため、第1副流路33においては流路下流部分32Bから流路上流部分32Aに向かう水の流れが生じる。
【0085】
図11(b)に示されるように、第1副流路33において生じた水の流れにより主流路32の水の流れが第1副流路33側から第2副流路34側に押される。このため、図11(c)に示されるように、流体素子30に流れ込んだ水が主流路32において第2副流路34側の壁面に沿うように流れる。
【0086】
図11(c)に示されるように、主流路32において第2副流路34側の壁面に沿うように水が流れているとき、流れの一部が流路下流部分32Bから第2副流路34に流れ込む。このため、第2副流路34においては流路下流部分32Bから流路上流部分32Aに向かう水の流れが生じる。
【0087】
図11(b)に示されるように、第2副流路34において生じた水の流れにより主流路32の水の流れが第2副流路34側から第1副流路33側に押される。このため、図11(a)に示されるように、流体素子30に流れ込んだ水が主流路32において第1副流路33側の壁面に沿うように流れる。
【0088】
このように、流体素子30においては、第1副流路33側の壁面に沿う水の流れと第2副流路34側の壁面に沿う水の流れとが交互に形成される。これにより、吐出部180から吐出される水の流れの方向が周期的に変化する。
【0089】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0090】
(第6実施形態)
図12〜図14を参照して、本発明の第6実施形態について説明する。
本実施形態の蛇口100は、第1実施形態の蛇口100に対して次の変更を加えたものとして構成されている。すなわち、第1実施形態の蛇口100の吐出部110には、図1に示される形状の流体素子10が設けられている。これに対して、本実施形態の蛇口100の吐出部190には、図12に示される形状の流体素子40が設けられている。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0091】
吐出部190は、1つの流体素子40が嵌め込まれた本体部191と、本体部191の周囲全体を取り囲むように形成された外壁部192とを含む。本体部191および外壁部192は、同一の素材により一体の要素として構成されている。外壁部192には、流通管120(図1参照)が接続されている。
【0092】
吐出部190内には、流通管120の管内流路121に接続される供給流路193と、流体素子40内の素子流路43と、本体部191の周囲全体を取り囲む外周流路194とが形成されている。供給流路193と素子流路43および外周流路194とは互いに連通している。
【0093】
吐出部190には、蛇口100においての水の出口となる第1出口197および第2出口198が設けられている。第1出口197は、流体素子40の素子流路43の出口に相当する。第2出口198は、外周流路194の出口に相当する。
【0094】
図12および図13を参照して、流体素子40の構造の詳細について説明する。
流体素子40は、吐出部190に取り付けられる素子本体41と、この素子本体41内に設けられて吐出部190からの流体の吐出方向を周期的に変化させるための素子流路43と、この素子流路43上において流路の分岐点として設けられる分流壁部42とを含む。素子本体41および分流壁部42は、同一の素材により一体の要素として構成されている。
【0095】
素子流路43は、流体素子40の入口を含む入口流路44と、この入口流路44の出口に接続されて同流路44の出口に対向する部位に分流壁部42が設けられる出口流路45とを含む。
【0096】
出口流路45は、入口流路44の出口に接続される第1出口流路46と、流体素子40の出口を含む第2出口流路47と、分流壁部42により第1出口流路46から分岐して形成された第1分岐流路48および第2分岐流路49とを含む。第1分岐流路48および第2分岐流路49は、それぞれ第1出口流路46と第2出口流路47とを接続している。入口流路44の入口は、供給流路193と連通している。第2出口流路47の出口は、素子流路43の出口に相当する。第1出口流路46には、水の流れによどみが生じる部分となる第1流路部分46Aおよび第2流路部分46Bが形成されている。
【0097】
図14を参照して、吐出部190の水の流れについて説明する。
水栓130が開かれているとき、水道管の水が流通管120内の管内流路121を流れる(図1参照)。管内流路121の水は、吐出部190内の供給流路193に流れ込む。供給流路193の水は、素子流路43または外周流路194に流れ込む。
【0098】
素子流路43の入口流路44に流れ込んだ水は、出口流路45において第1分岐流路48側の壁面に沿う流れが支配的となる第1の流れ、または出口流路45において第2分岐流路49側の壁面に沿う流れが支配的となる第2の流れを形成する。これは、流体のコアンダ効果に基づくものと考えられる。
【0099】
図14(a)に示されるように、素子流路43において第1分岐流路48側の壁面に沿う流れが支配的となるとき、第2分岐流路49を通過した流れが第2出口流路47において第1分岐流路48を通過した流れに向けて流れる。これにより、流体素子40(吐出部190)から吐出される水は、第1分岐流路48側の壁面に偏った流れを形成する。このとき、第1流路部分46Aおよび第2流路部分46Bには剥離渦が形成されている。
【0100】
図14(b)に示されるように、素子流路43において第2分岐流路49側の壁面に沿う流れが支配的となるとき、第1分岐流路48を通過した流れが第2出口流路47において第2分岐流路49を通過した流れに向けて流れる。これにより、流体素子40(吐出部190)から吐出される水は、第2分岐流路49側の壁面に偏った流れを形成する。このとき、第1流路部分46Aおよび第2流路部分46Bには剥離渦が形成されている。
【0101】
そして、流体素子40においては上述した図14(a)の流れと図14(b)の流れとが交互に形成される。これにより、吐出部190から吐出される水の流れの方向が周期的に変化する。なお、このように水の流れが変化する理由は今のところ明確にされていないものの、第1流路部分46Aおよび第2流路部分46Bに形成される剥離渦が水の流れの変化に影響を及ぼしていると考えられる。
【0102】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0103】
(第7実施形態)
図15を参照して、本発明の第7実施形態について説明する。
第1実施形態では、本発明の洗浄機構を蛇口100として具体化している。本実施形態では、これに代えて、蛇口230の吐出部に取り付けるためのアタッチメント200として本発明の洗浄機構を具体化している。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0104】
図15に示されるように、アタッチメント200は、流体素子10が設けられたアタッチメント本体210と、同本体210を蛇口230の吐出部に取り付けるための取付部220とを含む。アタッチメント本体210内には、第1実施形態の吐出部110に準じた態様で複数の流体素子10が嵌め込まれている。
【0105】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0106】
(第8実施形態)
図16を参照して、本発明の第8実施形態について説明する。
第1実施形態では、本発明の洗浄機構を蛇口100として具体化している。本実施形態では、これに代えて、シャワー300として本発明の洗浄機構を具体化している。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0107】
図16に示されるように、シャワー300は、使用者が使用時に把持するための持ち手320と、持ち手320の先端に取り付けられて水を吐出する吐出部310とを含む。吐出部310内には、第1実施形態の吐出部110に準じた態様で複数の流体素子10が嵌め込まれている。
【0108】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0109】
(第9実施形態)
図17を参照して、本発明の第9実施形態について説明する。
第1実施形態では、本発明の洗浄機構を蛇口100として具体化している。本実施形態では、これに代えて、自動洗髪装置400として本発明の洗浄機構を具体化している。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0110】
図17(a)に示されるように、自動洗髪装置400は、人の頭部を覆うように形成された装置本体420と、人の頭部に向けて水を吐出するための複数の吐出部410とを含む。図17(b)に示されるように、各吐出部410内には第1実施形態の吐出部110に準じた態様で複数の流体素子10が嵌め込まれている。
【0111】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0112】
(第10実施形態)
図18を参照して、本発明の第10実施形態について説明する。
第1実施形態では、本発明の洗浄機構を蛇口100として具体化している。本実施形態では、これに代えて、洗濯機500として本発明の洗浄機構を具体化している。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0113】
図18(a)に示されるように、洗濯機500は、洗濯物を洗濯するための室を形成する回転ドラム530と、回転ドラム530の室に向けて水を吐出するための吐出部510と、吐出部510に水を供給する供給装置520とを含む。図18(b)に示されるように、吐出部510内には第1実施形態の吐出部110に準じた態様で複数の流体素子10が嵌め込まれている。
【0114】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0115】
(第11実施形態)
図19を参照して、本発明の第11実施形態について説明する。
第1実施形態では、本発明の洗浄機構を蛇口100として具体化している。本実施形態では、これに代えて、高圧洗浄装置の一つである車両洗浄装置600として本発明の洗浄機構を具体化している。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0116】
図19(a)に示されるように、車両洗浄装置600は、車両に向けて水を吐出するための吐出部610と、吐出部610への水の供給源としての供給装置620と、供給装置620から吐出部610に水を供給するホース630とを含む。図19(b)に示されるように、吐出部610内には第1実施形態の吐出部110に準じた態様で複数の流体素子10が嵌め込まれている。
【0117】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0118】
(第12実施形態)
図20を参照して、本発明の第12実施形態について説明する。
第1実施形態では、本発明の洗浄機構を蛇口100として具体化している。本実施形態では、これに代えて、浴槽洗浄装置700として本発明の洗浄機構を具体化している。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0119】
図20(a)に示されるように、浴槽洗浄装置700は、浴槽に向けて水を吐出するための吐出部710と、吐出部710への水の供給源としての供給装置720と、供給装置720から吐出部710に水を供給するホース730とを含む。図20(b)に示されるように、吐出部710内には第1実施形態の吐出部110に準じた態様で複数の流体素子10が嵌め込まれている。
【0120】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0121】
(第13実施形態)
図21を参照して、本発明の第13実施形態について説明する。
第1実施形態では、本発明の洗浄機構を蛇口100として具体化している。本実施形態では、これに代えて、床洗浄装置800として本発明の洗浄機構を具体化している。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0122】
図21(a)に示されるように、床洗浄装置800は、床に向けて水を吐出するための吐出部810と、吐出部810への水の供給源としての供給装置820と、供給装置820から吐出部810に水を供給するホース830とを含む。図21(b)に示されるように、吐出部810内には第1実施形態の吐出部110に準じた態様で複数の流体素子10が嵌め込まれている。
【0123】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0124】
(第14実施形態)
図22を参照して、本発明の第14実施形態について説明する。
第1実施形態では、本発明の洗浄機構を蛇口100として具体化している。本実施形態では、これに代えて、口腔洗浄装置900として本発明の洗浄機構を具体化している。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0125】
図22(a)に示されるように、口腔洗浄装置900は、口腔内に向けて水を吐出するための吐出部910と、吐出部910への水の供給源としての供給装置920と、供給装置920から吐出部910に水を供給するホース930とを含む。図22(b)に示されるように、吐出部910内には第1実施形態の吐出部110に準じた態様で複数の流体素子10が嵌め込まれている。
【0126】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0127】
(第15実施形態)
図23を参照して、本発明の第15実施形態について説明する。
第1実施形態では、本発明の洗浄機構を蛇口100として具体化している。本実施形態では、これに代えて、食器洗浄装置1000として本発明の洗浄機構を具体化している。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0128】
図23(a)に示されるように、食器洗浄装置1000は、食器に向けて水を吐出するための吐出部1010と、吐出部1010への水の供給源としての供給部1020と、供給部1020から吐出部1010に水を供給する供給管1030とを含む。図23(b)に示されるように、吐出部1010内には第1実施形態の吐出部110に準じた態様で複数の流体素子10が嵌め込まれている。
【0129】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0130】
(第16実施形態)
図24を参照して、本発明の第16実施形態について説明する。
第1実施形態では、本発明の洗浄機構を蛇口100として具体化している。本実施形態では、これに代えて、洗浄便座装置1100として本発明の洗浄機構を具体化している。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0131】
図24(a)に示されるように、洗浄便座装置1100は、使用者の局部に向けて水を吐出するための吐出部1110と、吐出部1110への水の供給源としての供給部1120と、供給部1120から吐出部1110に水を供給するホース1130とを含む。図24(b)に示されるように、吐出部1110内には第1実施形態の吐出部110に準じた態様で複数の流体素子10が嵌め込まれている。
【0132】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0133】
(第17実施形態)
図25を参照して、本発明の第17実施形態について説明する。
第1実施形態では、本発明の洗浄機構を蛇口100として具体化している。本実施形態では、これに代えて、エアシャワー装置1200として本発明の洗浄機構を具体化している。以下、第1実施形態からの変更点の詳細について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0134】
図25(a)に示されるように、エアシャワー装置1200は、使用者に向けてエアを吐出するための吐出部1210と、吐出部1210へのエアの供給源としての供給部1220と、供給部1220から吐出部1210にエアを供給する供給管1230とを含む。図25(b)に示されるように、吐出部1210内には第1実施形態の吐出部110に準じた態様で複数の流体素子10が嵌め込まれている。
【0135】
本実施形態によれば、先の第1実施形態の前記(1)の効果すなわち洗浄力の低下が生じる頻度を少なくすることができる旨の効果、および前記(2)の効果に準じた効果が得られる。
【0136】
(その他の実施形態)
本発明の洗浄機構の具体的な構成は、上記各実施形態に例示した内容に限られるものではなく、これを例えば以下に示すように変更することもできる。また、以下の各変形例は、上記各実施形態についてのみ適用されるものでなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0137】
・上記第1〜第3実施形態では、3つの分流壁部13からなる列、4つの分流壁部13からなる列、および3つの分流壁部13からなる列を1つの流体素子10に設けたが、流体素子10の分流壁部13の数はこれに限られない。すなわち、フリップフロップ流を形成することができる範囲内であれば、流体素子10の分流壁部13の数は適宜変更することができる。
【0138】
・上記第2および第3実施形態では、空気流路157の開口部を外周流路156の開口部と同じ面に形成したが、外壁部152の周面上に空気流路157の開口部を形成することもできる。
【0139】
・上記第4実施形態では、吐出部170に1つの流体素子40を設けたが、複数の流体素子40を吐出部170に設けることもできる。
・上記第4実施形態では、3つの流体素子20からなる列を合計4つ設けているが、流体素子20の列の数を1〜3のいずれかまたは5以上のいずれかに変更することもできる。また、一列あたりの流体素子20の数を1または2または4以上のいずれかに変更することもできる。
【0140】
・上記第5実施形態では、3つの流体素子30からなる列を合計4つ設けているが、流体素子30の列の数を1〜3のいずれかまたは5以上のいずれかに変更することもできる。また、一列あたりの流体素子30の数を1または2または4以上のいずれかに変更することもできる。
【0141】
・上記第1〜第3、第5および第6実施形態では、それぞれ吐出部に複数の流体素子を設けているが、吐出部に流体素子を1つだけ設けることもできる。
・上記第1または第4〜第17実施形態において、第2または第3実施形態と同様に空気流路を形成することもできる。
【0142】
・上記第7〜第17実施形態では、それぞれ吐出部に第1実施形態の流体素子10を設けているが、これに代えて、第4実施形態の流体素子20および第5実施形態の流体素子30および第6実施形態の流体素子40のいずれかを設けることもできる。
【符号の説明】
【0143】
10…流体素子、13…分流壁部、14…素子流路、14A…第1平行流路、14B…第2平行流路、20…流体素子、21…素子流路、22…入口流路、23…中間室、23A…第1中間室部分、23B…第2中間室部分、24…第1出口流路、25…第2出口流路、26…連通流路、30…流体素子、31…素子流路、32…主流路、32A…流路上流部分、32B…流路下流部分、33…第1副流路、34…第2副流路、40…流体素子、41…素子本体、42…分流壁部、43…素子流路、44…入口流路、45…出口流路、46…第1出口流路、46A…第1流路部分、46B…第2流路部分、47…第2出口流路、48…第1分岐流路、49…第2分岐流路、100…蛇口、110…吐出部、114…外周流路、115…第1出口、116…第2出口、120…流通管、150…吐出部、156…外周流路、157…空気流路、158…第1出口、159…第2出口、160…吐出部、166…外周流路、167…空気流路、168…第1出口、169…第2出口、170…吐出部、174…外周流路、175…第1出口、176…第2出口、180…吐出部、184…外周流路、185…第1出口、186…第2出口、190…吐出部、194…外周流路、197…第1出口、198…第2出口、200…アタッチメント、300…シャワー、400…自動洗髪装置、500…洗濯機、600…車両洗浄装置、700…浴槽洗浄装置、800…床洗浄装置、900…口腔洗浄装置、1000…食器洗浄装置、1100…洗浄便座装置、1200…エアシャワー装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流通管から供給された流体を吐出する吐出部を含む洗浄機構において、
前記吐出部から吐出される流体の吐出方向を周期的に変化させる流体素子が前記吐出部に設けられる
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項2】
請求項1に記載の洗浄機構において、
前記流体素子は、前記吐出部に取り付けられる素子本体と、この素子本体に設けられる複数の分流壁部と、前記素子本体に設けられて前記吐出部からの流体の吐出方向を周期的に変化させるための内部流路とを含み、
この内部流路は、前記複数の分流壁部により形成されて互いに平行となる複数の第1平行流路と、前記複数の分流壁部により形成されて互いに平行となる複数の第2平行流路とを含み、前記複数の第1平行流路と前記複数の第2平行流路とが交叉することにより前記第1平行流路および前記第2平行流路のそれぞれに流路の交叉点が複数形成される
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項3】
請求項1に記載の洗浄機構において、
前記流体素子は、前記吐出部からの流体の吐出方向を周期的に変化させるための内部流路を含み、
この内部流路は、前記流体素子の入口を含む入口流路と、この入口流路の出口に接続されて同入口流路よりも通路面積の大きい中間室と、この中間室の流体を前記吐出部の第1出口から吐出するための第1出口流路と、前記中間室の流体を前記吐出部の第2出口から吐出するための第2出口流路と、前記中間室のうちの前記入口流路の出口と前記第1出口流路の入口および前記第2出口流路の入口との間にある2つの部位をそれぞれ第1中間室部分および第2中間室部分として、これら第1中間室部分および第2中間室部分を互いに接続する連通流路とを含む
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項4】
請求項1に記載の洗浄機構において、
前記流体素子は、前記吐出部からの流体の吐出方向を周期的に変化させるための内部流路を含み、
この内部流路は、前記流体素子の入口から出口までにわたり形成されるとともに前記入口から前記出口にかけて通路面積が大きくなる主流路と、この主流路のうちの上流側に位置する流路上流部分と下流側に位置する流路下流部分とを互いに連通する第1副流路と、この第1副流路とは独立して前記流路上流部分と前記流路下流部分とを互いに連通する第2副流路とを含む
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項5】
請求項1に記載の洗浄機構において、
前記流体素子は、前記流通管の吐出部に取り付けられる素子本体と、この素子本体に設けられて前記吐出部からの流体の吐出方向を周期的に変化させるための内部流路と、この内部流路上において流路の分岐点として設けられる分流壁部とを含み、
この内部流路は、前記流体素子の入口を含む入口流路と、この入口流路の出口に接続されて同入口流路の出口に対向する部位に前記分流壁部が設けられる出口流路とを含み、
この出口流路は、前記入口流路の出口に接続される第1出口流路と、前記流体素子の出口を含む第2出口流路と、前記分流壁部により前記第1出口流路から分岐して形成され、かつそれぞれ前記第1出口流路と前記第2出口流路とを接続する第1分岐流路および第2分岐流路とを含む
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
前記流体素子が複数設けられる
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
前記吐出部には、前記流体素子を介して流体が吐出される第1出口と、この第1出口の外周を囲むように形成された第2出口とが設けられている
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項8】
請求項7に記載の洗浄機構において、
前記吐出部には、前記第2出口を含む外周流路と、この外周流路に空気を供給するための空気流路とが設けられる
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項9】
請求項8に記載の洗浄機構において、
前記外周流路の外側に前記空気流路が設けられる
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項10】
請求項8に記載の洗浄機構において、
前記外周流路の内側に前記空気流路が設けられる
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
当該洗浄機構は、前記流通管に供給された高圧の流体を前記吐出部から吐出する高圧洗浄装置である
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項12】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
当該洗浄機構は、水道管の先に取り付けられて前記吐出部から水を吐出する蛇口である
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
当該洗浄機構は、前記吐出部から流体を吐出するシャワーである
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項14】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
当該洗浄機構は、前記吐出部から人体の頭髪に流体を吐出する自動洗髪装置である
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項15】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
当該洗浄機構は、前記吐出部から回転ドラムに流体を吐出する洗濯機である
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項16】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
当該洗浄機構は、前記吐出部から浴槽に流体を吐出する浴槽洗浄装置である
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項17】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
当該洗浄機構は、前記吐出部から車両に流体を吐出する車両洗浄装置である
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項18】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
当該洗浄機構は、前記吐出部から床に流体を吐出する床洗浄装置である
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項19】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
当該洗浄機構は、前記吐出部から人体の口腔に流体を吐出する口腔洗浄装置である
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項20】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
当該洗浄機構は、前記吐出部から食器に流体を吐出する食器洗浄装置である
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項21】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
当該洗浄機構は、前記吐出部から人体の局部に流体を吐出する洗浄便座装置である
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項22】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
当該洗浄機構は、前記吐出部から人体に空気を吐出するエアシャワー装置である
ことを特徴とする洗浄機構。
【請求項23】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の洗浄機構において、
当該洗浄機構は、前記流通管とは各別に形成されて同流通管への取り付けおよび同流通管からの取り外しが可能なアタッチメントである
ことを特徴とする洗浄機構。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate


【公開番号】特開2012−20268(P2012−20268A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−162199(P2010−162199)
【出願日】平成22年7月16日(2010.7.16)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】