説明

流量制御装置

【課題】電磁駆動部により吐出される流量を目標流量通りに確保することが可能な流量制御装置を提供すること。
【解決手段】制御部14は、温度計9にて測定されたプロセスポンプ8に吸引される液体燃料の温度及び温度計10にて測定されたプロセスポンプ8の周囲温度に基づいてプロセスポンプ8の温度変化を算出し、当該温度変化に基づいて、液体燃料供給ラインL2における液体燃料の流量が実際の目標流量となるようにプロセスポンプ8の吐出流量を補正している。また、制御部14は、温度計12にて測定されたバーナポンプ11に吸引される液体燃料の温度及び温度計13にて測定されたバーナポンプ11の周囲温度に基づいてバーナポンプ11の温度変化を算出し、当該温度変化に基づいて、バーナ用燃料供給ラインL3における液体燃料の流量が実際の目標流量となるようにバーナポンプ11の吐出流量を補正している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流量制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通電により磁力を発生するコイルを有する電磁駆動部によって流体を流路に送出するように構成された流量制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された流量制御装置では、電磁駆動部を備える電磁ポンプが用いられており、流体の流通経路途中に設けられた温度計測手段からの出力に基づいて電磁ポンプの吐出流量を補正している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平07−083426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電磁駆動部の環境温度(例えば、電磁駆動部の周囲温度や流体の温度など)が変化すると、電磁駆動部の温度が変化することとなる。そして、電磁駆動部の温度変化に伴って、電磁駆動部のコイルの抵抗値が変化し、コイルに流れる電流も変化してしまう。このため、電磁駆動部の駆動力が変化し、電磁駆動部により吐出される流量を目標流量通りに確保することは困難となる。一般に、電磁駆動部の温度が上昇すると、電磁駆動部により吐出される流量は目標流量から減少し、電磁駆動部の温度が低下すると、電磁駆動部により吐出される流量は目標流量から増加する。
【0005】
本発明は、電磁駆動部により吐出される流量を目標流量通りに確保することが可能な流量制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る流量制御装置は、通電により磁力を発生するコイルを有する電磁駆動部によって流体を流路に送出するように構成された流量制御装置であって、流路における流量が目標流量となるように電磁駆動部により吐出される流量を制御する制御手段と、電磁駆動部の温度を検出する温度検出手段と、を備え、制御手段は、温度検出手段により検出された温度に基づいて、流路における流量が実際の目標流量となるように電磁駆動部により吐出される流量を補正して制御することを特徴とする。
【0007】
本発明に係る流量制御装置では、流路における流量が目標流量となるように電磁駆動部により吐出される流量を制御する制御手段が、電磁駆動部の温度を検出する温度検出手段により検出された温度に基づいて、流路における流量が実際の目標流量となるように電磁駆動部により吐出される流量を補正して制御している。これにより、電磁駆動部の吐出流量を目標流量通りに確保することができる。
【0008】
好ましくは、温度検出手段は、電磁駆動部に設けられた感熱素子を含み、感熱素子の出力に基づいて電磁駆動部の温度を検出する。この場合、電磁駆動部の温度が簡易且つ適切に検出することができる。
【0009】
好ましくは、温度検出手段は、電磁駆動部の周囲温度を測定する周囲温度測定手段と、流体の温度を測定する流体温度測定手段と、を含み、周囲温度測定手段によって測定される電磁駆動部の周囲温度と流体温度測定手段によって測定される流体の温度とに基づいて電磁駆動部の温度を検出する。この場合、電磁駆動部そのものの温度を測定することなく、電磁駆動部の温度を検出することができる。
【0010】
好ましくは、電磁駆動部の温度は、上記コイルの温度である。この場合、電磁駆動部の吐出流量の補正を効果的に行なうことができる。
【0011】
好ましくは、流体が、灯油、水、又は気体である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電磁駆動部により吐出される流量を目標流量通りに確保することが可能な流量制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態に係る水素製造装置を示す構成図である。
【図2】プロセスポンプ及びバーナポンプの制御動作を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態に係る水素製造装置の一変形例を示す構成図である。
【図4】本実施形態に係る水素製造装置の一変形例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0015】
図1は、本実施形態に係る水素製造装置を示す構成図である。本実施形態では、本発明を例えば燃料電池システムに用いられる水素製造装置に適用した例を示している。図1に示されるように、水素製造装置1は、水素を含有する改質ガスを生成する改質装置2と、改質装置2に供給するための液体燃料から硫黄分を除去する脱硫装置3と、を備えている。水素製造装置1では、容易に入手することができ且つ独立して貯蔵することができるという観点から、液体燃料として炭化水素系燃料が用いられている。
【0016】
炭化水素系燃料としては、灯油が挙げられる。本実施形態にて対象としている炭化水素系燃料は、例えば、送液の炭素含有量が80〜90質量%であり、15℃における密度が0.7〜0.9g/cmであり、30℃における動粘度が1.0〜5.0mm/sであり、送液の全硫黄化合物基準で10質量ppm以下の硫黄化合物を有している。
【0017】
改質装置2は、液体燃料を水蒸気改質して改質ガスを生成する改質器2a、改質器2a内に収容された改質触媒を加熱するバーナ2b、水性シフト反応によって一酸化炭素を低減するシフト反応部(図示せず)、及び選択酸化反応によって一酸化炭素を更に低減する選択酸化反応部(図示せず)などを有している。脱硫装置3は、図示は省略するが、改質装置2に供給するための液体燃料から硫黄分を除去する脱硫触媒を収容する脱硫器を有している。
【0018】
脱硫装置3には、燃料タンク5に貯留された液体燃料を供給するための液体燃料供給ラインL1が接続されている。液体燃料供給ラインL1には、燃料タンク5側からタンクフィードポンプ6及び脱硫ポンプ7が設けられている。したがって、燃料タンク5に貯留されている灯油は、タンクフィードポンプ6及び脱硫ポンプ7に圧送されて、脱硫装置3に送られる。
【0019】
脱硫装置3にて硫黄分を除去された液体燃料は、液体燃料供給ラインL2を介して改質装置2(改質器2a)に送られる。液体燃料供給ラインL2には、プロセスポンプ8が設けられている。脱硫装置3とプロセスポンプ8との間の液体燃料供給ラインL2、すなわち液体燃料供給ラインL2におけるプロセスポンプ8の前段には、プロセスポンプ8に吸引される液体燃料の温度を測定する温度計(流体温度測定手段)9が設けられている。プロセスポンプ8には、プロセスポンプ8の周囲温度を測定する温度計(周囲温度測定手段)10が設けられている。
【0020】
タンクフィードポンプ6と脱硫ポンプ7との間の液体燃料供給ラインL1から分岐して、液体燃料の一部を改質装置2のバーナ2bに供給するためのバーナ用燃料供給ラインL3が設けられている。バーナ用燃料供給ラインL3には、バーナポンプ11が設けられている。バーナ用燃料供給ラインL3におけるバーナポンプ11の前段には、バーナポンプ11に吸引される液体燃料の温度を測定する温度計(温度測定手段)12が設けられている。バーナポンプ11には、バーナポンプ11の周囲温度を測定する温度計(周囲温度測定手段)13が設けられている。
【0021】
プロセスポンプ8及びバーナポンプ11は、既知の定流量型の電磁ポンプであり、電磁駆動部として、通電により磁力を発生するコイル部や、コイル部にて発生した磁力により作動するプランジャ部などを含んでいる。プロセスポンプ8及びバーナポンプ11に用いられる電磁ポンプは、1g/minの流量を使用流量範囲に含み、0.3〜5g/minの流量範囲において流量値基準で±5%以内の流量精度を有している。また、タンクフィードポンプ6及び脱硫ポンプ7にも、定流量型の電磁ポンプを用いることができる。
【0022】
プロセスポンプ8及びバーナポンプ11の作動は、制御部(制御手段)14により制御される。すなわち、制御部14は、液体燃料供給ラインL2における流量が目標流量となるようにプロセスポンプ8の吐出流量を制御すると共に、バーナ用燃料供給ラインL3における流量が目標流量となるようにバーナポンプ11の吐出流量を制御している。説明を省略するが、制御部14は、タンクフィードポンプ6及び脱硫ポンプ7も制御している。
【0023】
制御部14には、温度計9,10,12,13からの出力がそれぞれ接続されており、プロセスポンプ8に吸引される液体燃料の温度、プロセスポンプ8の周囲温度、バーナポンプ11に吸引される液体燃料の温度、及びバーナポンプ11の周囲温度に関する各情報が入力される。制御部14は、温度計9,10にて測定されたプロセスポンプ8に吸引される液体燃料の温度及びプロセスポンプ8の周囲温度に基づいてプロセスポンプ8の温度を算出しており、プロセスポンプ8の温度を検出する機能も有している。また、制御部14は、温度計12,13にて測定されたバーナポンプ11に吸引される液体燃料の温度及びプロセスポンプ8の周囲温度に基づいてバーナポンプ11の温度を算出しており、バーナポンプ11の温度を検出する機能も有している。
【0024】
ここで、制御部14によるプロセスポンプ8及びバーナポンプ11の制御について説明する。図2は、プロセスポンプ及びバーナポンプの制御動作を示すフローチャートである。
【0025】
図2に示されるように、プロセスポンプ8及びバーナポンプ11の制御が開始されると、制御部14は、水素製造装置1の運転状態に基づいて、プロセスポンプ8及びバーナポンプ11の各目標流量を決定する(S101)。この目標流量は、外気温が所定温度下で水素製造装置1(燃料電池システム)を運転した際の液体燃料の温度が所定温度であり、プロセスポンプ8及びバーナポンプ11の各周囲温度が所定温度である条件下で設定されている。例えば、外気温が25℃であり、液体燃料の温度並びにプロセスポンプ8及びバーナポンプ11の各周囲温度が47℃である条件下で設定される。
【0026】
そして、制御部14は、温度計9によって測定されたプロセスポンプ8に吸引される液体燃料の温度に基づいて密度補正係数を決定し、温度計12によって測定されたバーナポンプ11に吸引される液体燃料の温度に基づいて密度補正係数を決定する(S103)。密度補正係数は、液体燃料の密度が液体燃料の温度に応じて変化することによる吐出流量の変化を補正するための係数であり、液体燃料の温度が目標流量を設定した温度よりも高い場合には吐出流量を増やすように、また、液体燃料の温度が目標流量を設定した温度よりも低い場合には吐出流量を減らすように設定されている。
【0027】
また、制御部14は、温度計9によって測定されたプロセスポンプ8に吸引される液体燃料の温度及び温度計10によって測定されたプロセスポンプ8の周囲温度に基づいてプロセスポンプ8の温度を算出し、温度計12によって測定されたバーナポンプ11に吸引される液体燃料の温度及び温度計13によって測定されたバーナポンプ11の周囲温度に基づいてバーナポンプ11の温度を算出する(S105)。ここでは、プロセスポンプ8及びバーナポンプ11のコイルの各温度変化を算出している。
【0028】
プロセスポンプ8及びバーナポンプ11のコイルの各温度変化ΔTcoilは、例えば、以下のようにして算出することができる。ポンプのコイルでの熱収支は、
Q+a*(Toil-Tcoil)+b*(Tenv-Tcoil)=0
で表される。ここで、
Q:運転によるコイル発熱量(W)
Toil:液体燃料の温度(℃)
Tcoil:コイル温度(℃)
Tenv:ポンプの周囲温度(℃)
である。
【0029】
目標流量の設定条件が、液体燃料の温度並びにポンプの周囲温度が47℃である場合、温度変化前のコイル温度Tcoilと温度変化後のコイル温度Tcoilとは、
Tcoil(温度変化前)=Q/(a+b)+a/(a+b)*47+b/(a+b)*47
Tcoil(温度変化前)=Q’/(a+b)+a/(a+b)*Toil+b/(a+b)*Tenv
で表される。ここで、
Q≒Q’
とすると、コイルの温度変化ΔTcoilは、
ΔTcoil=a/(a+b)*(Toil-47)+b/(a+b)*(Tenv-47)
で表される。そして、係数a,bを実験から適宜設定すると、コイルの温度変化ΔTcoilは、
ΔTcoil=0.509*(Toil-47)+0.491*(Tenv-47)
により算出することができる。
【0030】
そして、制御部14は、算出したプロセスポンプ8の温度変化に基づいてプロセスポンプ8の温度変化による補正係数を決定し、算出したバーナポンプ11の温度に基づいてバーナポンプ11の温度変化による補正係数を決定する(S107)。温度変化による補正係数は、ポンプ8,11のコイルの抵抗値がポンプ8,11(コイル)の温度に応じて変化することによる吐出流量の変化を補正するための係数であり、液体燃料の温度及びポンプ8,11の周囲温度が目標流量を設定した温度よりも高い場合には吐出流量を増やすように、また、液体燃料の温度及びポンプの周囲温度が目標流量を設定した温度よりも低い場合には吐出流量を減らすように設定されている。
【0031】
そして、制御部14は、それぞれ決定した密度補正係数及び温度変化による補正係数により目標流量を補正し、プロセスポンプ8及びバーナポンプ11の各最終目標流量を決定する(S109)。更に、制御部14は、プロセスポンプ8及びバーナポンプ11の各最終目標流量に基づいて、制御マップなどからプロセスポンプ8及びバーナポンプ11の駆動周波数(Hz)及び駆動パルス幅(msec)を決定し、プロセスポンプ8及びバーナポンプ11に駆動信号として出力する(S111)。これらにより、液体燃料供給ラインL2における液体燃料の流量が実際の目標流量となるようにプロセスポンプ8の吐出流量が補正されると共に、バーナ用燃料供給ラインL3における液体燃料の流量が実際の目標流量となるようにバーナポンプ11の吐出流量が補正されることとなる。
【0032】
以上のように、本実施形態では、制御部14は、温度計9によって測定されたプロセスポンプ8に吸引される液体燃料の温度及び温度計10によって測定されたプロセスポンプ8の周囲温度に基づいてプロセスポンプ8の温度変化を算出し、算出した温度変化に基づいて、液体燃料供給ラインL2における液体燃料の流量が実際の目標流量となるようにプロセスポンプ8の吐出流量を補正して制御している。また、制御部14は、温度計12によって測定されたバーナポンプ11に吸引される液体燃料の温度及び温度計13によって測定されたバーナポンプ11の周囲温度に基づいてバーナポンプ11の温度変化を算出し、算出した温度変化に基づいて、バーナ用燃料供給ラインL3における液体燃料の流量が実際の目標流量となるようにバーナポンプ11の吐出流量を補正して制御している。これにより、プロセスポンプ8及びバーナポンプ11の吐出流量を目標流量通りに確保することができる。
【0033】
特に、燃料電池システムの水素製造装置1におけるプロセスポンプ8及びバーナポンプ11に用いられる電磁ポンプは、小型で且つ吐出流量が低く、外的要因を受け易い。したがって、本実施形態における電磁ポンプ(コイル)の温度変化による目標流量の補正制御は、小型で且つ吐出流量が低い電磁ポンプに対して極めて有用である。
【0034】
本実施形態では、温度計9によって測定されたプロセスポンプ8に吸引される液体燃料の温度及び温度計10によって測定されたプロセスポンプ8の周囲温度に基づいてプロセスポンプ8の温度変化が算出され、また、温度計12によって測定されたバーナポンプ11に吸引される液体燃料の温度及び温度計13によって測定されたバーナポンプ11の周囲温度に基づいてバーナポンプ11の温度変化が算出されている。これにより、各ポンプ8,11そのものの温度を測定することなく、各ポンプ8,11の温度変化を検出することができる。
【0035】
本実施形態では、各ポンプ8,11の温度として、各ポンプ8,11のコイル温度を用いている。これにより、各ポンプ8,11の吐出流量の補正を効果的に行なうことができる。
【0036】
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0037】
本実施形態では、温度計9によって測定されたプロセスポンプ8に吸引される液体燃料の温度及び温度計10によって測定されたプロセスポンプ8の周囲温度に基づいてプロセスポンプ8の温度変化を算出し、温度計12によって測定されたバーナポンプ11に吸引される液体燃料の温度及び温度計13によって測定されたバーナポンプ11の周囲温度に基づいてバーナポンプ11の温度変化を算出しているが、各ポンプ8,11の温度変化の算出手法はこれらに限られない。
【0038】
例えば、図3に示されるように、温度計10,13を設けることなく、温度計9によって測定されたプロセスポンプ8に吸引される液体燃料の温度に基づいてのみプロセスポンプ8の温度変化を算出し、温度計12によって測定されたバーナポンプ11に吸引される液体燃料の温度に基づいてのみバーナポンプ11の温度変化を算出してもよい。各ポンプ8,11の周囲温度は、各ポンプ8,11を流れる液体燃料の温度の影響を受ける。すなわち、各ポンプ8,11の周囲温度は液体燃料の温度と相関が高い。したがって、各ポンプ8,11の周囲温度を用いることなく、各ポンプ8,11の温度変化を算出することができる。この場合、コストダウン及びシステムの簡素化を図ることができる。
【0039】
また、図4に示されるように、プロセスポンプ8の本体温度を直接測る感温素子15をプロセスポンプ8に設けると共に、バーナポンプ11の本体温度を直接測る感温素子16をバーナポンプ11に設け、感温素子15,16からの出力信号に基づいて、各ポンプ8,11の温度変化を検出してもよい。
【0040】
本実施形態では、本発明を燃料電池システムの水素製造装置1に用いられる電磁ポンプ(プロセスポンプ8及びバーナポンプ11)の流量制御装置に適用した例を示したが、これに限られない。本発明は、電磁駆動部によって流体を流路に送出するものであれば適用が可能であり、例えば、流体が灯油である石油ファンヒータに用いられる電磁ポンプの流量制御装置、流体が水である燃料電池用水ポンプの流量制御装置、若しくは流体が気体である燃料電池用ダイヤフラム式エアポンプ、ファン、又はブロアの流量制御装置などに適用することができる。
【符号の説明】
【0041】
1…水素製造装置、2…改質装置、3…脱硫装置、5…燃料タンク、6…タンクフィードポンプ、7…脱硫ポンプ、8…プロセスポンプ、9,10,12,13 …温度計、11…バーナポンプ、14…制御部、15,16…感温素子、L1…液体燃料供給ライン、L2…液体燃料供給ライン、L3…バーナ用燃料供給ライン。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
通電により磁力を発生するコイルを有する電磁駆動部によって流体を流路に送出するように構成された流量制御装置であって、
流路における流量が目標流量となるように前記電磁駆動部により吐出される流量を制御する制御手段と、
前記電磁駆動部の温度を検出する温度検出手段と、を備え、
前記制御手段は、前記前記温度検出手段により検出された温度に基づいて、流路における流量が実際の目標流量となるように前記電磁駆動部により吐出される流量を補正して制御することを特徴とする流量制御装置。
【請求項2】
前記温度検出手段は、前記電磁駆動部に設けられた感熱素子を含み、前記感熱素子の出力に基づいて前記電磁駆動部の温度を検出することを特徴とする請求項1に記載の流量制御装置。
【請求項3】
前記温度検出手段は、前記電磁駆動部の周囲温度を測定する周囲温度測定手段と、流体の温度を測定する流体温度測定手段と、を含み、前記周囲温度測定手段によって測定される前記電磁駆動部の周囲温度と前記流体温度測定手段によって測定される流体の温度とに基づいて前記電磁駆動部の温度を検出することを特徴とする請求項1に記載の流量制御装置。
【請求項4】
前記電磁駆動部の温度は、前記コイルの温度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の流量制御装置。
【請求項5】
流体が、灯油、水、又は気体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の流量制御装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−209851(P2010−209851A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−58526(P2009−58526)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【出願人】(000004444)JX日鉱日石エネルギー株式会社 (1,898)
【Fターム(参考)】