説明

液体ポンプ装置の駆動方法

【課題】ポンプのサックバック工程で液垂れが生じないようにする駆動方法をさらに工夫し、不測の液垂れが皆無となるまでに改善された液体ポンプ装置の駆動方法を提供する。
【解決手段】液体用ポンプPと、吐出側弁28と、吸入側弁27とを有し、吐出側弁28を閉弁し、かつ、吸入側弁27を開弁してポンプPを吸入動作させる吸入工程aと、吐出側弁28を開弁し、かつ、吸入側弁27を閉弁してポンプPを吐出動作させる吐出工程bとを切換える液体ポンプ装置の駆動方法において、吐出工程bから吸入工程aに切換える際には、吐出工程bの終了に伴って、吐出側弁28を開弁し、かつ、吸入側弁27を閉弁してポンプPを吸入動作させる逆駆動工程cを行ってから吸入工程aに切換え、吐出工程bから逆駆動工程cに切換えるときは、吐出側弁28の開弁状態と吸入側弁27の閉弁状態とを維持しつつポンプPを吐出動作から直ちに吸入動作に切換える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体ポンプシステムに係り、例えば、フォトレジスト液等の薬液を塗布する薬液供給装置に好適に用いられたりする液体ポンプ装置の駆動方法に係り、詳しくは、液体用のポンプと、ポンプに対する吐出側流路を開閉する吐出側弁と、ポンプに対する吸入側流路を開閉する吸入側弁とを有し、吐出側弁を閉弁し、かつ、吸入側弁を開弁してポンプを吸入動作させる吸入工程と、吐出側弁を開弁し、かつ、吸入側弁を閉弁してポンプを吐出動作させる吐出工程とを切換える液体ポンプ装置の駆動方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体基板であるウェハの製造装置や、液晶基板製造装置、或いは多層配線基板製造装置などにおいては、フォトレジスト液、アルカリ性や酸性の処理液等の薬液が使用される。それぞれの薬液は、ポンプ作動によって薬液貯蔵槽内から吐出側流路を介して薬液吐出部に導かれる。このように薬液等の液体を供給するための液体ポンプ装置やその駆動方法としては、特許文献1において開示されているように、ベローズタイプのポンプを用いたものが知られている。
【0003】
即ち、前記液体ポンプ装置は、容器(薬液貯留槽)に収容されているレジスト液等の薬液をウェハに塗布するためのものであって、ハウジングに往復動自在に設けられたべローズを駆動するためにハウジングには駆動部材が設けられており、ベローズの往復動によって吸入側と吐出側の2つの逆止弁を介して薬液がノズル(薬液吐出部)に供給されるように構成されている。そして、吐出側の逆止弁とノズルとの間の吐出側流路には、薬液内の異物を除去するフィルタと、供給路を開閉するダイヤフラムバルブと、サックバックバルブとが設けられている。
【0004】
上記のような液体ポンプ装置を用いて薬液をウェハに塗布するには、ベローズを後退移動させることにより、吸入側の逆止弁を介して薬液をポンプ室内に流入し、次いでベローズを前進移動させることにより、逆止弁を介してノズルに薬液が供給される。所定の量の薬液をノズルから吐出した後には、ノズルからの液垂れを防止するために、ダイヤフラムバルブを閉じてサックバックバルブを作動させ、ノズルの先端部内に薬液を吸引するようにしている。
【0005】
しかしながら、ダイヤフラムバルブの変形による流路内の容積変化によってノズルから不測の液垂れが生じるおそれがあるとともに、サックバックバルブを用いる場合には、サックバック速度やサックバック量の調整が必要になるが、それらの調整は液体ポンプ装置毎に行わねばならず非常に手間が掛るという問題があった。
【0006】
特許文献2のものは、特許文献1のものの改良である。即ち、吐出側弁を開弁し、かつ、吸入側弁を閉弁してポンプを吐出動作させて薬液を吐出させる吐出工程(吐出駆動状態)から、吐出側弁を閉弁し、かつ、吸入側弁を開弁してポンプを吸入動作させて容器から薬液を吸入させる吸入工程(吸入駆動状態)に切換えるときに、残圧除去工程(残圧除去動作)とサックバック工程(サックバック動作)とをこの順で行う駆動方法により、ダイヤフラムバルブやサックバックバルブを省略して前述の問題を克服せんとする技術である。
【0007】
尚、残圧除去工程とは、吐出動作の終了後にポンプ室内の残圧を除去する工程(動作)のことであり、サックバック工程とは、ポンプ室内の残圧が除去された後において吸入側弁を閉弁し、かつ、吐出側弁を開弁した状態でポンプを吸入動作させることにより、ノズル内の薬液を戻し移動させる工程(動作)である。
【特許文献1】米国特許第5061156号公報
【特許文献2】特開平10−57850号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、特許文献2による液体ポンプ装置の駆動方法でも不都合の生じることが分ってきた。即ち、薬液吐出動作の終了後におけるノズルからの不測の液垂れを防止するための残圧除去動作中や、残圧除去工程からサックバック工程に切換わる間等においてノズルからしばしば液垂れが生じることが知見されたのである。従って、ノズルからの不測の液垂れが生じない液体ポンプシステムを得るには更なる改善の余地がある。
【0009】
本発明の目的は、ポンプのサックバック工程で液垂れが生じないようにする駆動方法をさらに工夫することにより、不測の液垂れが皆無となるまでに改善された液体ポンプ装置の駆動方法を実現して提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、液体用のポンプPと、前記ポンプPに対する吐出側流路30を開閉する吐出側弁28と、前記ポンプPに対する吸入側流路29を開閉する吸入側弁27とを有し、
前記吐出側弁28を閉弁し、かつ、前記吸入側弁27を開弁して前記ポンプPを吸入動作させる吸入工程aと、前記吐出側弁28を開弁し、かつ、前記吸入側弁27を閉弁して前記ポンプPを吐出動作させる吐出工程bとを切換える液体ポンプ装置の駆動方法において、
前記吐出工程bから前記吸入工程aに切換える際には、前記吐出工程bの終了に伴って、前記吐出側弁28を開弁し、かつ、前記吸入側弁27を閉弁して前記ポンプPを吸入動作させる逆駆動工程cを行ってから前記吸入工程aに切換えるとともに、
前記吐出工程bから前記逆駆動工程cに切換えるときは、前記吐出側弁28の開弁状態と前記吸入側弁27の閉弁状態とを維持しつつ前記ポンプPを前記吐出動作から直ちに前記吸入動作に切換えることを特徴とするものである。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の液体ポンプ装置の駆動方法において、前記逆駆動工程cにおいては、前記吐出工程bから切換えられた直後に前記ポンプPを高速で吸入動作させてから低速で吸入動作させることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の液体ポンプ装置の駆動方法において、前記逆駆動工程cにおける前記高速でのポンプ吸入動作と前記低速でのポンプ吸入動作との間に、中速でのポンプ吸入動作を行うことを特徴とするものである。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の液体ポンプ装置の駆動方法において、前記吐出側流路30の終端に配備される液体吐出部33には、この液体吐出部33を除いて前記吐出側流路30に配備される流体機器Kのうちの最も液体流れ方向下流側に配備される流体機器Kであるフィルタ32を通過させた液体を供給することを特徴とするものである。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の液体ポンプ装置の駆動方法において、前記ポンプPとして、シリンダ1と、このシリンダ1内に収容されて往復駆動されるピストン2と、前記ピストン2に取付けられる内周部3a、及び前記ピストン外周の折返部3dを経て前記シリンダ1に取付けられる外周部3eを有するローリングダイヤフラム3と、前記シリンダ1、前記ピストン2、及び前記ローリングダイヤフラム3により形成される圧力室4と、各々が前記圧力室4に連通する液体の吸込口6及び吐出口7とを有するローリングダイヤフラムポンプを用いることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、吐出工程から逆駆動工程に切換わるときは、吐出側弁の開弁状態と吸入側弁の閉弁状態とが維持されている状態でポンプが吐出動作から直ちに前記吸入動作に切換えられるので、ノズル等の液体吐出部の液体は吐出工程から吸入工程に切換わる際に一時的に吐出圧が作用するとか、圧変動するといった不安定な圧力挙動が生じないようになり、その状態で逆駆動による液垂れ防止作用が機能するものとなる。これにより、ポンプの残圧が吐出側流路に作用するとか、サックバック動作に切換わる際に圧の変動が生じること等によって、ノズルからの不測の液垂れが生じないように規制されるようになる。その結果、ポンプのサックバック動作で液垂れが生じないようにする駆動方法をさらに工夫することにより、不測の液垂れが皆無となるまでに改善される望ましい液体ポンプ装置の駆動方法を実現して提供することができる。この場合、請求項5のように、液体送出用のポンプとして、ローリングダイヤフラムを有するローリングダイヤフラムポンプとすれば好都合である。
【0016】
請求項2の発明によれば、詳しくは実施形態の項にて説明するが、逆駆動工程に切換わった途端の高速吸入動作による迅速な液体の引き込みと、それに続く低速での吸入動作とによる二段切換駆動方法とすることにより、液体吐出部の先端等における液体先端部での気泡の発生や薄膜形成が生じることなく、吐出工程から吸入工程に切換わるときの不測の液垂れが回避され、請求項1の発明による前記効果をより良好に発揮し得る液体ポンプ装置の駆動方法を提供することができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、詳しくは実施形態の項にて説明するが、前述の二段切換駆動方法における不都合を解消して、よりきめ細かに液垂れを防止することが可能になる。即ち、逆駆動工程に切換わった途端の高速吸入動作からそれに続く低速吸入に切換わる際に、制御動作上等の原因によって瞬間的に逆駆動工程における吸入速度がゼロになることがあると、そのことに起因しての圧変動等により液垂れが生じるおそれが残る。そこで、本請求項のように、高速、中速、低速の各吸入動作がこの順で、かつ、速度ゼロになることが無いようにしながら変速すれば、液体吐出部の先端等における液体先端部での気泡の発生や薄膜形成が生じることなく不測の液垂れを防止できる効果を、より高次元にて享受することが可能な液体ポンプ装置の駆動方法が実現できる。
【0018】
請求項4の発明によれば、ポンプから吐出された液体は吐出側弁等の流体機器を通過して最終的にはノズル等の液体吐出部からウェハ等の液体供給対象に吐出されるので、フィルタ通過後には流体機器を通ることなく薬液吐出部に送るようにする方法により、ポンプ以降における流体機器から出る発塵が全てフィルタで収集されたクリーンな状態の液体を液体吐出部から吐出できるようになる。従って、ウェハ等の液体供給対象に滴下される薬液、洗浄液等の液体には発塵が含まれておらず、半導体製造工程における歩留まり向上が図れるという利点を得ることが可能になる液体ポンプ装置の駆動方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明による液体ポンプ装置及びその駆動方法の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は液体ポンプ装置全体を示すブロック図、図2〜図4はポンプの一部切欠き側面図、ポンプ要部の断面図、ピストン伸張時の断面図、図5はポンプと各弁との動作状況を示すタイムチャート、図6は一段による逆駆動方法を示す(a)作用図、(b)タイムチャートの要部図、図7は二段切換えによる逆駆動工程を考察する作用図、図8は逆駆動工程のタイムチャート要部を示し、(a)は二段切換型、(b)は三段切換型の要部図である。
【0020】
〔実施例1〕
実施例1による液体ポンプ装置Aは、図1に示すように、薬液タンク31と、ポンプPと、フィルタ(流体機器Kの一例)32と、ノズル(流体機器Kの一例)33と、吸入側弁27と、吐出側弁(流体機器Kの一例)28と、吸入側流路29と、吐出側流路30とを有して構成されている。ポンプPの吸入部6と薬液タンク31とに亘る吸入側流路29の途中に吸入側弁27が配備され、ポンプPの吐出部7とノズル33とに亘る吐出側流路30には、吐出側弁28とフィルタ32とが配備されている。
【0021】
吸入側及び吐出側の各弁27,28は、開弁状態と閉弁状態とがエア圧によって切換えられるように作動する二位置切換型のエアオペレイトバルブに構成されている。吐出側流路30に配備される複数の流体機器、即ち吐出側弁28、フィルタ32、及びとノズル33のうち、吐出側流路30の終端に配備されるノズル(液体吐出部の一例)33を除いて最も液体流れ方向下流側に配備される流体機器がフィルタ32に設定されている。尚、34は薬液eの塗布対象(液体供給対象)としてのウェハである。
【0022】
ポンプPについて説明する。ポンプPは、図2〜図4に示すように、シリンダ1と、このシリンダ1内に収容されて往復駆動されるピストン2と、ピストン2に取付けられる内周部3a、及びピストン外周の折返部3dを経てシリンダ1に取付けられる外周部3cを有するローリングダイヤフラム3と、シリンダ1、ピストン2、及びローリングダイヤフラム3により画される圧力室4と、各々が圧力室4に連通する液体の吸入部(吸込口の一例)6及び吐出部(吐出口の一例)7を有するローリングダイヤフラムポンプに構成されている。
【0023】
このローリングダイヤフラムポンプPおいて、シリンダ1内には、ピストン2が軸方向に移動自在に収容され、このピストン2には、後述するポンプ駆動源と回り止め手段によって往復運動が与えられる。ピストン2は、その移動方向中間部に形成される環状のパッキン溝2eと、それよりシリンダヘッド側の先端部2bと、その反対でピストン根元側の基端部2aと、ネジ孔2d等を有する直胴状のものに構成されている。尚、ローリングダイヤフラム3のピストン2に対する位置が、図2に示すものと、図3及び4に示すものとで若干異ならせて描いてあるが、いずれのタイプの構造を採っても良い。
【0024】
シリンダヘッド1aとによって圧力室4を画成するローリングダイヤフラム3は、ネジ軸部3aと、フランジ部3bと、ダイヤフラム内周部3cと、ダイヤフラム外周部3eと、リング部3fと、頭部3gとを有して形成されている。ネジ軸部3aは、ピストン2の先端部2bの先端面に同軸的に設けられた有底のネジ孔2dに螺合されている。フランジ部3bは、ネジ軸部3aの頭部側の一端外周面から半径方向に突出形成され、ピストン2の先端部2bの先端面外縁部に密着接合されている。ダイヤフラム内周部3cは、フランジ部3bの端部からピストン2の先端部2bの先端部外周面に沿って軸方向に延設され、ピストン2の先端部2bの先端部外周面に密着する薄膜状のものである。
【0025】
ダイヤフラム外周部3eは、ダイヤフラム内周部3cの端部からU字状の折返部3dを経てシリンダ1のシリンダヘッド側の内周面に沿って軸方向に延設され、シリンダ1のシリンダヘッド側の内周面に密着する薄膜状のものである。リング部3fは、ローリングダイヤフラム外周部3eの端部から半径方向に延出され、シリンダ1とその一端のシリンダヘッド(ポンプヘッド)1aとの間に挟持されている。頭部3gは、ネジ軸部3aの頭部側の一端面に突出して設けられ、ネジ孔2dにネジ軸3aを螺合する際にレンチ等の工具を嵌合させるための二面切欠き構造のものに形成されている。
【0026】
尚、シリンダ1とリング部3fとの接合面間にはシール部材であるフッ素ゴムからなるOリング5が設けられており、シリンダヘッド1aとリング部3fとの接合面間は、シリンダヘッド1aに形成されているリップシール部(図示省略)をリング部3fの表面に押当てることでシールされている。また、図3にはピストン2が吸込工程でのストローク終端位置に移動した時のローリングダイヤフラム3を示し、ローリングダイヤフラム外周部3eがローリングダイヤフラム内周部3cに対して大きく捲れ上がった状態になっている。この図3に示す状態が成形時の形態になるローリングダイヤフラム3を、ローリングダイヤフラムポンプに備えている。
【0027】
シリンダヘッド1aには、圧力室4に連通する流体の吸込部6及び吐出部7が開口され、吸込部6が、吸込側弁27を設けた吸入側流路29を介して薬液タンク31に連通接続され、吐出部7が、吐出側弁28及びフィルタ32を設けた吐出側流路30を介してノズル33に連通接続されている。尚、前述したように、吐出時は吐出側弁28のみ開き、吸入側弁27は閉じられ、吸込時は吐出側弁28は閉じ、吸入側弁27のみ開かれる。
【0028】
以上の構成において、後述するポンプ駆動源と回り止め手段によってピストン2に往復運動が与えられ、ピストン2がシリンダ1内で往復駆動されると、圧力室4の容積が拡大するピストン2の吸込工程(図3,図4において右行工程)で、圧力室4に薬液タンク31内の薬液eが吸込まれ、圧力室4の容積が縮小するピストン2の吐出工程b(図3,図4において左行工程)で、圧力室4内の薬液eがノズル33に供給される。従って、ピストン1の往復駆動によって、ノズル33に薬液タンク31内の薬液eを供給することができる。
【0029】
また、ピストン2のストローク制御により、ポンプの吐出量及び吐出速度を変更調節することができるように、このローリングダイヤフラムポンプには、ポンプ駆動源として、リニアアクチュエータ8を備えている。このリニアアクチュエータ8は、多相(例えば、5相)ステッピングモータ部9と、このモータ部9の回転運動を直線運動に変換して出力する直動機構部10とで構成されている。モータ部9は、中空状の回転軸11と、この回転軸11の外周面に取付けられた回転子12と、この回転子12の周囲に設けられた固定子13とを備えている。回転軸11は、ベアリング14により支持された小径部11aと、スラスト荷重及びラジアル荷重の両方を受けるベアリング15により支持された大径部11bとを備える段付き構造を有し、小径部11aに回転子12を取付けると共に、大径部11b内に後述するネジナット16が配設されている。尚、ベアリング15のインナーは、大径部11bの端部外周面に螺合するロックナット17により大径部11bに固定されている。この構成において、モータ部9は、図示しない固定子巻線への通電に伴って回転軸11が回転子12と共に回転する。
【0030】
回転軸11の中空部には、出力用ネジ軸(ボールネジ軸)18が同軸的に貫通され、大径部11b内には、出力用ネジ軸18に螺合されたネジナット(ボールネジナット)16が挿入されている。このネジナット16は、回転軸11の大径部11b側の開口端から半径方向に突出するフランジ部16aを有し、このフランジ部16aをボルト18を介してロックナット17に固定されている。この構成において、ネジナット16は、回転軸11と共に回転することができる。
【0031】
出力用ネジ軸18は、後述する回り止め手段によりその軸線を中心とする回転が規制されることで、ネジナット16の回転に伴って軸方向に直線運動する。従って、このリニアアクチュエータ8では、回転軸11の回転運動が、出力用ネジ軸18の直線運動に変換される。そして、リニアアクチュエータ8はシリンダ1のシリンダヘッド側と反対側端部に同軸的に取付けられ、出力用ネジ軸18の一端が、ピストン2の基端部2a側の先端に同軸的にネジ結合で一体連結されている。つまりリニアアクチュエータ8の出力用ネジ軸18がピストンロッドとしての役目を果たすように構成されている。
【0032】
ところで、ピストン2は、ローリングダイヤフラム3を介してシリンダ1に繋がれているため、ローリングダイヤフラム3でも、ピストン2とこれに結合された出力用ネジ軸18の同一軸線を中心とする回転を規制することができるが、この場合、ローリングダイヤフラム3に回転モーメント(ねじり力)が働き、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3に亀裂や孔等が生じるおそれがある。
【0033】
そのため、本実施の形態では、ローリングダイヤフラムポンプにおけるピストン2とシリンダ1間に、このピストン2の往復移動を許容して回転を規制する回り止め手段が設けられている。この回り止め手段は、具体的には、シリンダ1の側壁に軸線に沿って開口形成された長孔19と、ピストン2の基端部2aの先端側外周面に一端がねじ込み固定されて、ピストン2の基端部2aの先端側外周面から半径方向に突出状に取付けられ、シリンダ1の長孔19を通して他端がシリンダ1外に突出された係合ピン20とで構成されている。この構成において、係合ピン20は、ピストン2と一体に往復移動する。
【0034】
以上の構成において、ピストン2は、この軸線を中心とする回転が規制されて長孔19の範囲内で軸方向に往復移動可能となり、このピストン2に一体に結合された出力用ネジ軸18及びフッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3の軸線を中心とする回転も同時に規制され、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3に回転モーメントを与えることなく、このフッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3に亀裂や孔等が生じるのを防止しながら、リニアアクチュエータ8によりピストン2を往復駆動できる。このため、ピストンストロークを制御でき、ポンプの吐出量及び吐出速度を変更調節することができる。
【0035】
また、このローリングダイヤフラムポンプPには、ピストン2のストローク制御(ポンプの吐出量及び吐出速度制御)を行う際の、ピストン2の基準位置を検知するためのセンサ21が備えられている。このセンサ21は、例えば、先端部がコ字状に分岐形成されたセンサ台22の先端一端部に取付けられた発光素子(図示省略)と、センサ台22の先端他端部に取付けられ、発光素子(図示省略)と所定の間隔を設けて対向配置された受光素子(図示省略)とで光電式に構成されている。
【0036】
さらに、このローリングダイヤフラムポンプPにおいて、シリンダ1とピストン2の摺動面間、つまりシリンダ1の内周面とピストン2の基端部2aの外周面との間には、ピストン2の基端部2aの外周面で、環状のパッキン溝2eを介してシール部材であるフッ素ゴムからなるOリング23と、このOリング23の外周に配設されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂からなるスリッパーリング24とが設けられている。また、シリンダ1の側壁には、ピストン2の吸込工程でのストローク終端位置におけるローリングダイヤフラム3の折返部3dの背後(図3,図4おいて右側)近傍に位置する空気吸出口25が設けられている。これにより、シリンダ1内には、圧力室4と反対側に、ローリングダイヤフラム3、Oリング23、シリンダ1の内周面、ピストン2の先端部2bにより画成されて、空気吸出口25に連通する負圧室26が備えられている。この負圧室26は、空気吸出口25に接続されるアスピレータ(真空発生器)35による吸気作用により、圧力が、圧力室4の圧力より十分低く維持されている。
【0037】
次に、液体ポンプ装置Aの駆動方法(運転方法)について説明する。この液体ポンプ装置Aにおいては、吐出側弁28を閉弁し、かつ、吸入側弁27を開弁してポンプPを吸入動作させる吸入工程a(吸入駆動状態)と、吐出側弁28を開弁し、かつ、吸入側弁27を閉弁してポンプAを吐出動作させる吐出工程b(吐出駆動状態)とを交互に切換えることにより、ノズル33から間欠的に薬液eを吐出できるように構成されている。即ち、ポンプPにおけるピストン2が突出移動することによる1回の吐出動作(ポンピング)によって吐出される薬液eがノズル33から吐出されてウェハ34に滴下供給される。そして、次の吸入工程aの間に、薬液eが供給されたウェハ34を送り出すとともに、薬液未処理のウェハ34をノズル33直下に位置させるウェハ交換工程を行うようにすれば、ポンプPを連続駆動させて連続的にウェハ34に薬液eを供給することができる。
【0038】
つまり、液体ポンプ装置Aにおいては、吐出側弁28を閉弁し、かつ、吸入側弁27を開弁してポンプPを吸入動作させる吸入工程aと、吐出側弁28を開弁し、かつ、吸入側弁27を閉弁してポンプPを吐出動作させる吐出工程bとを交互に切換える駆動方法を採っている。吐出工程bから吸入工程aに切換わるときには、吐出工程bの終了に伴って、吐出側弁28を開弁し、かつ、吸入側弁27を閉弁してポンプPを吸入動作させる逆駆動工程c(逆駆動状態)を経て吸入工程aに切換えられる。そして、吐出工程bから逆駆動工程cに切換わるときは、吐出側弁28の開弁状態と吸入側弁27の閉弁状態とが維持されている状態でポンプPが吐出動作から直ちに吸入動作に切換えられる。
【0039】
そして、吐出工程bの終了後にノズル33から不測の液垂れを防止するための工夫が為されている。即ち、吐出工程bから吸入工程aに切換わるときには、吐出工程bの終了に伴って、吐出側弁28を開弁し、かつ、吸入側弁27を閉弁してポンプPを吸入動作させる逆駆動工程c(逆駆動状態)を経て吸入工程aに切換えられるとともに、吐出工程bから逆駆動工程cに切換わるときは、吐出側弁28の開弁状態と吸入側弁27の閉弁状態とが維持されている状態でポンプPが吐出動作から直ちに吸入動作に切換えるようになっている。加えて、逆駆動工程cは、ポンプPの吸入動作を、吐出動作から切換えられた直後の高速吸入動作と、高速吸入動作に続く中速吸入動作と中速吸入動作に続く低速吸入動作とを行う三段切換駆動工程として実施される。
【0040】
つまり、図1に示すように、吸入側弁27を駆動開閉させる吸入側駆動機構36と、吐出側弁28を駆動開閉させる吐出側駆動機構37と、これら吸入側及び吐出側の各駆動機構36,37、及びポンプPの駆動状態を司る制御手段38とを設けて液垂れ防止装置Bが構成されている。液垂れ防止装置Bの機能(作用)は、図5に示すように、ピストン2を押出し方向に移動させるようにポンプPを時間t1に亘ってプラス(+)駆動させる吐出工程bの終了に伴い、直ちにピストン2を引戻し方向に移動させるようにポンプPを時間t2に亘って高速でマイナス(−)駆動させ、引続きポンプPを時間t3に亘って中速でマイナス(−)駆動させ、引続きポンプPを時間t4に亘って低速でマイナス(−)駆動させるという逆駆動工程(サックバック工程)cを行うのである。その逆駆動工程cの後に時間t6に亘って吸入工程aが行われる。
【0041】
尚、逆駆動工程c(サックバック工程)c終了後にポンプPの吐出側弁28を閉じる際に、薬液が僅かに吐出方向に流れ出ることがある場合は、所望する薬液吸込み量からその流出分を足した量を予め吸入させておく方法を採ることにより、吐出側弁28が閉じた際には所望する位置に薬液eを留めることが可能である。また、吐出工程bの開始時にポンプPの内圧が高い状態のときに、吐出側弁28を開弁した瞬間に薬液eが吐出方向に移動してしまうことがある場合は、それを防止すべく吸入工程a終了後において吸入側弁27及び吐出側弁28が共に閉じている状態で、ローリングダイヤフラム3を任意の位置に移動させる方法を採ることで圧力室4の圧力を調整し、吐出開始時の薬液eの不用意な移動を防止することが可能である。
【0042】
〔逆駆動工程(サックバック工程)の考察について〕
逆駆動工程cにおける逆駆動動作、即ちサックバック動作の際は、吐出側弁28の液押出し分を予め吸い込んでおかねばならないが、1回のサックバック動作では、液切れ良くするために吸込み速度を速くする必要がある。即ち、吐出側弁28の開弁状態と吸入側弁27の閉弁状態とを維持しながらポンプPを吐出動作から一旦停止することなく一気に高速吸入動作に切換えることにより、図6(a)に示すように、ノズル33先端部の薬液eを一気に吸い込み、次の薬液吐出までの間の液垂れを防止することができると考えられる。
【0043】
しかしながら、液垂れを防止すべく吸入速度をかなりの高速〔図6(b)を参照〕に設定すると、図6(a)に示すように、薬液eの吸込み時にノズル33の先端部内に気泡が発生したり薄膜が形成されたりする不都合が稀に生じることがある。そこで、図7に示すように、前記不都合を回避すべく、逆駆動工程cでのポンプPの吸入動作が、吐出工程bから切換えられた直後の高速吸入動作と、高速吸入動作に続く低速吸入動作とを行う二段切換駆動工程に設定してみた。これにより、所期通りに気泡の発生や薄膜の形成は生じなくなったが、図7における左右中央部に描かれているように、逆駆動工程cにおける高速吸入動作から低速吸入動作に切換える際にノズル33先端から稀に液垂れすることがある、という新たな問題が生じてきた。
【0044】
つまり、当初の予測では、図7の破線で示す矢印イのように、逆駆動工程cにおける一段目の高速吸入動作による一気の吸込み、及びそれに続く二段目の低速吸入動作により、気泡の発生や薄膜の形成無く液垂れ防止できると考えていた。ところが、高速吸入動作から低速吸入動作に切換える際に、制御上で一瞬吸入速度がゼロになる(高速→ゼロ→低速)ことから、その一瞬の速度ゼロによって液垂れする場合のあることが知見されたのである。つまり、図7に矢印ロ及びハによって示すように、高速吸入による吸込みから低速吸入に切換える際に薬液eが液垂れすることがある。
【0045】
その対策としては、一旦速度をゼロにすることなく、高速吸入動作から直接に低速吸入動作に移行させる方法を採ることであり、1.吸入速度を一旦ゼロにすることなく高速から低速に切換える駆動方法〔二段切換駆動方法であり、図8(a)の仮想線のグラフを参照〕と、2.吸入速度を高速から一旦ゼロにすることなく中速に切換え、かつ、その中速から一旦ゼロにすることなく低速に切換える駆動方法〔三段切換駆動方法であり、図5や図8(b)を参照〕とが考えられる。実施例1の液体ポンプ装置Aでは、より決め細やかな液垂れ防止制御を行うべく2.の三段切換駆動方法を採るものであるが、1.の二段切換駆動方法を採る液体ポンプ装置でも良い。
【0046】
三段切換駆動方法は、図5や図8(b)の要部のタイムチャートで示されるように、逆駆動工程cにおける一段目の高速吸入動作による一気の吸込み、及びそれに続く二段目の中速吸入動作により、ノズル33の先端から垂れ下がろうとする薬液eをノズル33内に良好に維持又は吸い上げ、引き続く三段目の低速吸入動作により、気泡の発生や薄膜の形成無く液垂れ防止させる、という方法である。尚、中速吸入動作における「中速」とは、高速吸入より遅く、かつ、低速吸入よりは速い速度のことである。このように、高速→中速→低速の三段切換で吸入動作させる逆駆動工程c(逆駆動状態)を設定することにより、液垂れを確実に防止すべく一段目吸入速度を「かなりの高速」としても、気泡の発生や薄膜形成が生じないようにしながら、吐出動作後におけるノズル33からの不測の液垂れを完全なまでに防止することができる液体ポンプ装置の駆動方法を実現できている。
【0047】
また、ノズル33を除いてフィルタ32より液体流れ方向下流側には発塵源、即ち何らの流体機器をも設置していないので、ノズル33から吐出される薬液に塵埃が混入するおそれが無く、従って品質合格ウェハ34の歩留まりが向上する。サックバックバルブを使用せず、ポンプPのローリングダイヤフラム3を吸込み方向に移動させることでサックバック動作(逆吸入動作)では不可能であったフィルタ内の圧力上昇分を吸収する大容量のサックバック動作を行うことができる。サックバック速度、サックバック量の調節は、制御手段(ポンプコントローラ内のパラメーター)38の設定によって行うことが可能であり、サックバックの手動調節が不要となって手間が掛らない利点がある。本発明では、ポンプ室内容積変化をモータ駆動により緻密に制御して、逆駆動工程(サックバック工程)cを非常に高精度に行わせることが可能である。これにより、吐出量も高精度に制御可能である。
【0048】
〔別実施例〕
液垂れ防止装置Bが、図6(b)に仮想線で示すように、吐出工程bから逆駆動工程cに切換わるときに、定格速度での吐出動作から、高速での吸入動作に直接切換えるように制御する駆動方法を採るものとしても良い。これは言わば一段切換駆動方法による逆駆動工程cであって、ポンプPの動作を速度ゼロに維持することが無いようにしてポンプPの動作速度をプラス速度からマイナス速度に瞬時に切換える制御により液垂れを防止させる方法である。前述したように、図6に実線で示すかなりの高速での吸入動作では薬液eに気泡や薄膜が生じてしまうことがあるので、高速、やや高速、或いは定格速度での吸入動作による一段切換駆動方法にすれば、図8(a)に示す二段切換や図8(b)に示す三段切換による逆駆動工程c(逆駆動状態)を採ることなく、気泡や薄膜が生じることが無いようにしながら液垂れを解消することが可能である。
【0049】
尚、「…吐出工程bから逆駆動工程cに切換えるときは、吐出側弁28の開弁状態と吸入側弁27の閉弁状態とを維持しつつポンプPを吐出動作から直ちに吸入動作に切換える…」における「直ちに」とは、速度ゼロの状態を維持することが無いという意味であり、プラス速度からマイナス速度に切換わる途中に理論上、一瞬速度ゼロになることは除く。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】液体ポンプ装置を示す模式図(実施例1)
【図2】ポンプの内部構造を示す一部切欠きの側面図
【図3】ローリングダイヤフラムポンプ部とその駆動構造を示す断面図
【図4】図3のポンプ吐出動作終了状態を示す作用図
【図5】液体ポンプ装置の駆動方法を示すタイムチャート
【図6】高速吸入のみの一段による逆駆動工程を示し、(a)は作用図、(b)はポンプ位置とポンプ速度とのタイムチャート要部の図
【図7】高低二段切換方法の逆駆動工程による予測作用と実際作用とを示す工程図
【図8】(a)は図7の逆駆動工程前後におけるポンプ位置とポンプ速度とのタイムチャート図、(b)は三段切換の逆駆動工程での要部のタイムチャート図
【符号の説明】
【0051】
1 シリンダ
2 ピストン
3 ローリングダイヤフラム
3a 内周部
3d 折返部
3e 外周部
4 圧力室
6 吸込口
7 吐出口
27 吸入側弁
28 吐出側弁
29 吸入側流路
30 吐出側流路
32 フィルタ
33 液体吐出部
a 吸入工程
b 吐出工程
c 逆駆動工程
e 薬液
A 液体ポンプ装置
B 液垂れ防止装置
K 流体機器
P ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体用のポンプと、前記ポンプに対する吐出側流路を開閉する吐出側弁と、前記ポンプに対する吸入側流路を開閉する吸入側弁とを有し、
前記吐出側弁を閉弁し、かつ、前記吸入側弁を開弁して前記ポンプを吸入動作させる吸入工程と、前記吐出側弁を開弁し、かつ、前記吸入側弁を閉弁して前記ポンプを吐出動作させる吐出工程とを切換える液体ポンプ装置の駆動方法であって、
前記吐出工程から前記吸入工程に切換える際には、前記吐出工程の終了に伴って、前記吐出側弁を開弁し、かつ、前記吸入側弁を閉弁して前記ポンプを吸入動作させる逆駆動工程を行ってから前記吸入工程に切換えるとともに、
前記吐出工程から前記逆駆動工程に切換えるときは、前記吐出側弁の開弁状態と前記吸入側弁の閉弁状態とを維持しつつ前記ポンプを前記吐出動作から直ちに前記吸入動作に切換える液体ポンプ装置の駆動方法。
【請求項2】
前記逆駆動工程においては、前記吐出工程から切換えられた直後に前記ポンプを高速で吸入動作させてから低速で吸入動作させる請求項1に記載の液体ポンプ装置の駆動方法。
【請求項3】
前記逆駆動工程における前記高速でのポンプ吸入動作と前記低速でのポンプ吸入動作との間に、中速でのポンプ吸入動作を行う請求項2に記載の液体ポンプ装置の駆動方法。
【請求項4】
前記吐出側流路の終端に配備される液体吐出部には、この液体吐出部を除いて前記吐出側流路に配備される流体機器のうちの最も液体流れ方向下流側に配備される流体機器であるフィルタを通過させた液体を供給させる請求項1〜3の何れか一項に記載の液体ポンプ装置の駆動方法。
【請求項5】
前記ポンプとして、シリンダと、このシリンダ内に収容されて往復駆動されるピストンと、前記ピストンに取付けられる内周部、及び前記ピストン外周の折返部を経て前記シリンダに取付けられる外周部を有するローリングダイヤフラムと、前記シリンダ、前記ピストン、及び前記ローリングダイヤフラムにより形成される圧力室と、各々が前記圧力室に連通する液体の吸込口及び吐出口とを有するローリングダイヤフラムポンプを用いる請求項1〜4の何れか一項に記載の液体ポンプ装置の駆動方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−303809(P2008−303809A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−152436(P2007−152436)
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(000229737)日本ピラー工業株式会社 (337)
【Fターム(参考)】