説明

液体噴射ヘッドおよびその製造方法

【課題】製造コストを削減でき、製造プロセスを簡素化できる液体噴射ヘッドを提供する。
【解決手段】本発明に係る液体噴射ヘッド100は,ノズル孔126を有するノズルプレート102と、ノズルプレートの上方に形成され、貫通孔128、供給口122、およびリザーバ空間120を有するリザーバプレート104と、リザーバプレートの上方に形成され、貫通孔および供給口が通じている圧力室124の側壁を構成する基板106と、圧力室および基板の上方に形成された弾性板108と、弾性板の上方に形成された圧電素子112と、を含み、リザーバ空間から供給口を介して圧力室に液体が供給され,液体が貫通孔を介してノズル孔から吐出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体噴射ヘッドおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタなどに用いられる従来の液体噴射ヘッド(例えば下記特許文献1参照)の製造コストのうちの大半は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)プロセス部分(圧電アクチュエータの形成から圧力発生室の形成まで)のコストである。このため、コスト削減のためには、極力チップサイズを小さくして、1枚のウェハからのMEMSチップの取り数を多くすることが効果的である。
【0003】
また、従来の液体噴射ヘッドの製造方法では、例えば下記特許文献2に開示されているように、金(Au)などからなる層をエッチングストップ層として用いてウェハをエッチングし、リザーバの連通部を形成する。その後、エッチングストップ層を除去し、連通部とリザーバ部とを連通させる貫通部を形成し、リザーバが完成する。
【特許文献1】特開2004−34293号公報
【特許文献2】特開2006−44083号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の液体噴射ヘッドの構造では、リザーバの一部(連通部)が圧力発生室と同じ1枚のウェハから形成されているために、MEMSチップの面積が大きくなり、チップの取り数を多くすることが困難なことがある。
【0005】
また、従来の液体噴射ヘッドの製造方法では、上記特許文献2に開示されているような複雑なプロセスが行われることがある。
【0006】
本発明の目的の1つは、製造コストを削減でき、製造プロセスを簡素化できる液体噴射ヘッドおよびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る液体噴射ヘッドは、
ノズル孔を有するノズルプレートと、
前記ノズルプレートの上方に形成され、貫通孔、供給口、およびリザーバ空間を有するリザーバプレートと、
前記リザーバプレートの上方に形成され、前記貫通孔および前記供給口が通じている圧力室の側壁を構成する基板と、
前記圧力室および前記基板の上方に形成された弾性板と、
前記弾性板の上方に形成された圧電素子と、を含み、
前記リザーバ空間から前記供給口を介して前記圧力室に液体が供給され、該液体が前記貫通孔を介して前記ノズル孔から吐出される。
【0008】
本発明に係る液体噴射ヘッドでは、前記リザーバプレートは、前記圧力室に液体を供給するための前記供給口を有する。これにより、リザーバを構成するための前記リザーバプレートを前記基板の下方に設けることができる。即ち、従来例のように、リザーバの一部(連通部)と圧力発生室とを、同じ1枚の基板から形成する必要がない。従って、本発明によれば、前記基板をダイシングして得られる複数のチップ(MEMSチップ)の各々の平面視における面積を小さくすることができる。本発明の液体噴射ヘッドの製造コストのうちの大半も、従来例と同様に、MEMSプロセス部分のコストである。従って、本発明によれば、チップの取り数を多くすることができ、製造コストを削減することが可能な液体噴射ヘッド及びその製造方法を提供することができる。
【0009】
さらに、本発明に係る液体噴射ヘッドでは、上述したように、前記リザーバプレートは、前記圧力室に液体を供給するための前記供給口を有する。これにより、例えば、前記リザーバプレート及び前記ノズルプレートを前記基板の下に設けるだけで、後述するリザーバ開口部を備えるリザーバを得ることができる。即ち、従来例のように、複雑なプロセスを行う必要がない。従って、本発明によれば、製造プロセスを簡素化することが可能な液体噴射ヘッド及びその製造方法を提供することができる。
【0010】
なお、本発明に係る記載では、「上方」という文言を、例えば、「特定の部材(以下「A部材」という)の「上方」に形成された他の特定の部材(以下「B部材」という)」などと用いている。本発明に係る記載では、この例のような場合に、A部材上に直接B部材が形成されているような場合と、A部材上に他のものを介してB部材が形成されているような場合とが含まれるものとして、「上方」という文言を用いている。
【0011】
本発明に係る液体噴射ヘッドにおいて、
平面視における前記基板の外縁が構成する形状の面積は、前記リザーバプレートの外縁が構成する形状の面積よりも小さいことができる。
【0012】
本発明に係る液体噴射ヘッドにおいて、
平面視における前記ノズルプレートの外縁が構成する形状の面積は、前記リザーバプレートの外縁が構成する形状の面積よりも小さいことができる。
【0013】
本発明に係る液体噴射ヘッドにおいて、
平面視における前記貫通孔の外縁は、前記ノズル孔の外縁の外側であることができる。
【0014】
本発明に係る液体噴射ヘッドにおいて、
前記圧電素子は、
下部電極と、
前記下部電極の上方に形成された圧電体層と、
前記圧電体層の上方に形成された上部電極と、を有することができる。
【0015】
本発明に係る液体噴射ヘッドの製造方法は、
基板の上方に弾性板を形成する工程と、
前記弾性板の上方に圧電素子を形成する工程と、
前記基板を開口して、圧力室を形成するための開口部を形成する工程と、
貫通孔、供給口、およびリザーバ空間を有するリザーバプレートを、該貫通孔および該供給口が前記開口部に通じるように、前記基板の下面に接合して、前記圧力室を形成する工程と、
ノズル孔を有するノズルプレートを、該ノズル孔が前記貫通孔に通じるように、前記リザーバプレートの下面に接合する工程と、を含み、
前記リザーバ空間、前記供給口、および前記圧力室は、前記液体噴射ヘッドの動作の際に、該リザーバ空間から該供給口を介して該圧力室に液体が供給されるように形成され、
前記貫通孔および前記ノズル孔は、前記液体が該貫通孔を介して該ノズル孔から吐出されるように形成される。
【0016】
本発明に係る液体噴射ヘッドの製造方法において、
さらに、前記リザーバプレートを形成する工程を含み、
前記リザーバプレートを形成する工程は、
リザーバプレート形成基板を準備する工程と、
前記リザーバプレート形成基板の一部をエッチングして、前記供給口および前記リザーバ空間を形成する工程と、
前記リザーバプレート形成基板の一部をエッチングして、前記貫通孔を形成する工程と、を有することができる。
【0017】
本発明に係る液体噴射ヘッドの製造方法において、
前記圧電素子を形成する工程は、
下部電極を形成する工程と、
前記下部電極の上方に圧電体層を形成する工程と、
前記圧電体層の上方に上部電極を形成する工程と、を有することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0019】
1. まず、本実施形態に係る液体噴射ヘッド100について説明する。ここでは、本実施形態に係る液体噴射ヘッド100がインクジェット式記録ヘッドである場合について説明する。
【0020】
図1は、液体噴射ヘッド100を概略的に示す断面図であり、図2は、液体噴射ヘッド100を概略的に示す平面図である。なお、図1は、図2のI−I線断面図である。また、図2では、便宜上、封止部材110、接続部材114、及び駆動回路116の記載を省略している。
【0021】
液体噴射ヘッド100は、図1および図2に示すように、ノズルプレート102と、リザーバプレート104と、基板106と、弾性板108と、圧電素子112と、を含む。液体噴射ヘッド100は、さらに、例えば、封止部材110と、接続部材114と、駆動回路116と、を含むことができる。
【0022】
ノズルプレート102は、ノズル孔126を有する。平面視におけるノズル孔126の外縁が構成する形状は、例えば図2に示すような円形などである。ノズル孔126は、例えば図2に示すように、複数設けられている。複数のノズル孔126は、例えば一列に配置されている。ノズルプレート102としては、例えばシリコン基板などを用いることができる。平面視におけるノズルプレート102の外縁が構成する形状は、例えば図2に示すような長方形などである。
【0023】
リザーバプレート104は、ノズルプレート102上に形成されている。平面視におけるリザーバプレート104の外縁が構成する形状は、例えば図2に示すような長方形などである。リザーバプレート104は、貫通孔128、供給口122、及びリザーバ空間120を有する。
【0024】
リザーバプレート104の貫通孔128は、圧力室124とノズル孔126とを連通させている。平面視における貫通孔128の外縁が構成する形状は、例えば図2に示すような円形などである。平面視(例えば図2参照)における貫通孔128の外縁は、例えば、平面視におけるノズル孔126の外縁の外側であることができる。具体的には、例えば図2の例では、貫通孔128の平面形状である円形の直径は、当該円形と同心円であってノズル孔126の平面形状である円形の直径よりも大きい。貫通孔128は、例えば、図2に示すように、各ノズル孔126に対して、1つずつ設けられる。リザーバプレート104としては、例えばシリコン基板などを用いることができる。
【0025】
リザーバプレート104の供給口122は、圧力室124に液体を供給するための開口部である。平面視における供給口122の外縁が構成する形状は、例えば図2に示すような円形などである。供給口122は、例えば図2に示すように、複数設けられている。複数の供給口122は、例えば一列に配置されている。
【0026】
リザーバプレート104のリザーバ空間120は、リザーバの一部を構成することができる。リザーバは、液体カートリッジ(図示せず)から供給される液体を、一時的に貯留することができる。リザーバ(及びリザーバ空間120)には、供給口122が通じている。リザーバから、各供給口122を通じて、各圧力室124へ液体が供給される。リザーバは、例えば、リザーバ空間120と、該リザーバ空間120に接するリザーバプレート104の内側面と、ノズルプレート102の上面の一部とから構成されることができる。リザーバ空間120は、例えば、貯留部152と、第1連通部156と、第2連通部158とから構成されることができる。
【0027】
貯留部152は、リザーバ開口部119を有する。リザーバ開口部119は、貯留部152の上面に設けられている。リザーバ開口部119の位置は、上下方向において、リザーバプレート104の上面の位置と同じである。このリザーバ開口部119を通して、液体カートリッジからリザーバへ液体が供給される。貯留部152は、リザーバ開口部119から注入された液体を貯留することができる。貯留部152は、リザーバプレート104内の空間である。貯留部152は、例えば、ノズルプレート102の直接上に設けられている。貯留部152の形状は、例えば直方体などである。
【0028】
第1連通部156は、例えば、貯留部152の側方であって、ノズルプレート102の直接上に設けられている。第1連通部156は、リザーバプレート104の上部105の下に設けられている。即ち、第1連通部156の上面の位置は、上下方向において、リザーバプレート104の上面の位置よりも下である。第1連通部156の形状は、例えば直方体などである。第1連通部156は、貯留部152と第2連通部158とを連通させている。
【0029】
第2連通部158は、例えば、第1連通部156とリザーバプレート104の内壁との間であって、ノズルプレート102の直接上に設けられている。第2連通部158の形状は、例えば直方体などである。第2連通部158は、第1連通部156と供給口122とを連通させている。従って、第1連通部156及び第2連通部158は、貯留部152と供給口122とを連通させている。
【0030】
第1連通部156及び第2連通部158は、例えば、すべての圧力室124及びすべての供給口122に対して共通となっている。即ち、供給口122の各々に接続される第1連通部156及び第2連通部158は、例えば一体化されており、液体噴射ヘッド100全体に対して、1つとなっている。これにより、液体噴射ヘッド100のイナータンス増大による共振周波数の低下や、流路抵抗の増大を防ぐことができる。従って、液体噴射ヘッド100の液体吐出特性に影響が発生するのを防ぐことができる。なお、この構造は必須の構造ではない。例えば、各圧力室124単位で、第1連通部156及び第2連通部158内に、隔壁が設けられていても良い。この場合は、上述した構造と比較して、圧力室124への実質的な供給口が、第1連通部156と貯留部152との境界まで延長されたものと言える。
【0031】
基板106は、リザーバプレート104上に形成されている。基板106は、圧力室124の側壁を構成している。基板106は、圧力室124の側方に設けられている。基板106としては、例えば面方位(110)のシリコン基板などを用いることができる。基板106は、図1及び図2に示すように、リザーバプレート104と弾性板108との間の空間を、複数の圧力室124として区画することができる。平面視における基板106の外縁が構成する形状は、例えば図2に示すような長方形などである。
【0032】
圧力室124は、リザーバプレート104上に形成されている。圧力室124には、リザーバプレート104の貫通孔128及び供給口122が通じている。貫通孔128及び供給口122は、圧力室124と連続している。リザーバプレート104のリザーバ空間120から供給口122を介して圧力室124にインク等の液体が供給される。この液体は、リザーバプレートの貫通孔128を介してノズル孔126から液滴130として吐出される。図2に示すように、複数の圧力室124は、各貫通孔128に対して1つずつ配設されており、各供給口122に対して1つずつ配設されている。圧力室124の平面形状は、例えば図2に示すような平行四辺形などである。圧力室124の内側は、例えば保護層(図示せず)により覆われていることができる。保護層は、圧力室124に充填される液体(インクなど)と圧力室124の壁面との反応を防ぐことができる。保護層は、例えば酸化タンタル(TaOx)等からなることができる。
【0033】
弾性板108は、圧力室124及び基板106の上に形成されている。弾性板108は、例えば、酸化シリコン(SiO)層と酸化ジルコニウム(ZrO)層をこの順に積層したものなどである。
【0034】
圧電素子112は、弾性板108上に形成されている。圧電素子112は、例えば図1に示すように、下部電極140と、圧電体層142と、上部電極144と、を有することができる。下部電極140は、弾性板108の上に形成されている。下部電極140は、例えば、白金(Pt)層、イリジウム(Ir)層などや、これらの層を積層したものなどである。圧電体層142は、下部電極140の上に形成されている。圧電体層142は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O)、ニオブ酸チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti,Nb)O)などの圧電材料からなることができる。上部電極144は、圧電体層142の上に形成されている。上部電極144は、例えば、白金(Pt)層、イリジウム(Ir)層などや、これらの層を積層したものなどである。
【0035】
封止部材110は、例えば図1に示すように、圧電素子112の一部を封止している。封止部材110は、例えば、圧電体層142を外部雰囲気から保護することができる。封止部材110としては、例えばパターニングされたシリコン基板などを用いることができる。
【0036】
駆動回路116は、例えば図1に示すように、封止部材110の上に設けられている。駆動回路116は、圧電素子112を駆動するための回路である。駆動回路116と、圧電素子112の下部電極140とは、例えば図1に示すように、ボンディングワイヤ等の接続部材114により電気的に接続されている。同様に、駆動回路116と、圧電素子112の上部電極144とは、図示はしていないが、例えば、接続部材114により電気的に接続されている。
【0037】
圧電素子112は、駆動回路116の信号に基づいて作動することができる。弾性板108は、圧電素子112の作動によって変形し、圧力室124の内部圧力を瞬間的に高めることができる。弾性板108の変形により、圧力室124の容積は可変である。この容積変化によって、圧力室124から液体が押し出される。
【0038】
液体噴射ヘッド100は、さらに、筐体(図示せず)を含むことができる。筐体は、上述した各部材を収納することができる。筐体は、例えば、各種樹脂材料、各種金属材料などを用いて形成される。
【0039】
なお、上述した例では、液体噴射ヘッド100がインクジェット式記録ヘッドである場合について説明した。しかしながら、本発明の液体噴射ヘッドは、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドなどとして用いられることもできる。
【0040】
また、本発明の液体噴射ヘッドは、例えばインクジェットプリンタに適用されるが、例えば工業的な液滴吐出装置に適用されることもできる。吐出される液体(液状材料)としては、各種の機能性材料を溶媒や分散媒によって適当な粘度に調整したものなどを用いることができる。
【0041】
2. 次に、本実施形態に係る液体噴射ヘッド100の製造方法について説明する。図3〜図11は、本実施形態の液体噴射ヘッド100の製造工程を概略的に示す断面図であり、それぞれ図1に示す断面図に対応している。
【0042】
(1)まず、基板106上に弾性板108を形成する(図3参照)。弾性板108は、例えば、基板106を熱酸化して酸化シリコン層を形成後、スパッタ法によりジルコニウム(Zr)層を形成し、該ジルコニウム層を熱酸化して酸化ジルコニウム層を形成することにより得られる。
【0043】
次に、弾性板108上に圧電素子112を形成する。具体的には、以下の通りである。
【0044】
まず、弾性板108上に下部電極140を形成する。下部電極140は、例えば、スパッタ法などにより形成される。次に、下部電極140上に圧電体層142を形成する。圧電体層142は、例えば、溶液法(ゾルゲル法)などにより形成される。次に、圧電体層142上に上部電極144を形成する。上部電極144は、例えば、スパッタ法などにより形成される。下部電極140、圧電体層142、及び上部電極144は、各層の形成ごとにパターニングされることもできるし、複数層の形成ごとに一括してパターニングされることもできる。
【0045】
次に、例えば、弾性板108及び下部電極140の上に、陽極接合などにより封止部材110を接合する。なお、封止部材110の接合には、例えば接着剤などを用いることもできる。次に、基板106の裏面(弾性板108側とは逆側の面)を研磨することにより基板106の膜厚を減少させる。
【0046】
(2)次に、図4に示すように、基板106を開口して、圧力室124を形成するための開口部123を形成する。開口部123は、基板106の一部をエッチングすることにより形成される。本工程では、基板106を弾性板108が露出するまでエッチングすることができる。本エッチング工程では、例えば窒化シリコン(SiN)などからなるマスク層160をエッチングマスクとして用いることができる。基板106のエッチングは、例えば水酸化カリウム水溶液などを用いて行われる。基板106をエッチングした後、マスク層160を除去することができる。
【0047】
次に、例えば、基板106を被覆するように基板106の下面側から上述した保護層(図示せず)を形成することができる。保護層は、基板106の下面側から全面に形成され、弾性板108の下面も被覆することができる。保護層は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などにより形成される。
【0048】
次に、例えば、上下方向における基板106から封止部材110までの部材をダイシングして、チップ化することができる。
【0049】
(3)次に、例えば、リザーバプレート104を形成することができる。具体的には以下の通りである。
【0050】
まず、例えば、シリコンなどからなるリザーバプレート形成基板107を準備する。次に、例えば図5に示すように、リザーバプレート形成基板107の一部をエッチングして、リザーバ空間120を形成するための凹部192を形成する。本工程は、例えば、公知のフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを用いて行われる。フォトリソグラフィおよびエッチングは、リザーバプレート形成基板107の下面側から行われる。即ち、加工方向は、図示の矢印Aの方向である。
【0051】
次に、例えば図6に示すように、リザーバプレート形成基板107の一部をエッチングして、供給口122及びリザーバ貫通孔194を形成する。リザーバ貫通孔194を形成することにより、リザーバ開口部119が形成される。本工程は、例えば、公知のフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを用いて行われる。フォトリソグラフィおよびエッチングは、例えば、リザーバプレート形成基板107の下面側から行われる。即ち、加工方向は、図示の矢印Bの方向である。
【0052】
以上の工程により、供給口122及びリザーバ空間120を形成することができる。
【0053】
次に、例えば図7に示すように、リザーバプレート形成基板107の一部をエッチングして、貫通孔128を形成する。本工程は、例えば、公知のフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを用いて行われる。フォトリソグラフィおよびエッチングは、例えば、リザーバプレート形成基板107の下面側から行われる。即ち、加工方向は、図示の矢印Cの方向である。
【0054】
以上の工程により、リザーバプレート104を形成することができる。この形成方法によれば、後述する形成方法と比較して、貫通孔128を1回のフォトリソグラフィおよびエッチングにより形成することができる。このため、フォトリソグラフィの合わせずれの影響を抑えることができる。なお、上述した供給口122及びリザーバ空間120の形成工程と、貫通孔128の形成工程とは、順序を逆にすることもできる。
【0055】
また、リザーバプレート104は、例えば、以下のように形成されることもできる。
【0056】
まず、例えば図8に示すように、リザーバプレート形成基板107の一部をエッチングして、リザーバ空間120を形成するための第1凹部192、及び、貫通孔128を形成するための第2凹部127を形成する。第1凹部192及び第2凹部127は、同じ深さである。本工程は、例えば、公知のフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを用いて行われる。加工方向は、図示の矢印Aの方向である。
【0057】
次に、例えば図9に示すように、リザーバプレート形成基板107の一部をエッチングして、貫通孔128、供給口122、及びリザーバ貫通孔194を形成する。貫通孔128は、上述した第2凹部127と平面的に同じ位置に設けられる。本工程は、例えば、公知のフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを用いて行われる。加工方向は、例えば、図示の矢印Bの方向である。
【0058】
以上の工程により、リザーバプレート104を形成することができる。この形成方法によれば、上述した形成方法と比較して、工程数を削減することができる。
【0059】
また、リザーバプレート104は、例えば、以下のように形成されることもできる。
【0060】
まず、第1プレート183及び第2プレート185(図10参照)を準備する。第1プレート183は、第1貫通孔188及び第2貫通孔181を有する。第2プレート185は、第3貫通孔187、第4貫通孔182、及び供給口122を有する。第1プレート183及び第2プレート185としては、例えばシリコン基板などを用いることができる。第1〜第4貫通孔188,181,187,182及び供給口122は、例えば、公知のフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを用いて形成されることができる。
【0061】
次に、図10に示すように、第1プレート183と、第2プレート185とを、陽極接合等を用いて貼り合わせる。当該貼り合わせは、第1プレート183の第1貫通孔188と、第2プレート185の第3貫通孔187とを連続させるように行われる。さらに、当該貼り合わせは、第1プレート183の第2貫通孔181と、第2プレート185の供給口122及び第4貫通孔182とを連続させるように行われる。
【0062】
以上の工程により、リザーバプレート104を形成することができる。連続した第1貫通孔188及び第3貫通孔187は、リザーバプレート104の貫通孔128を構成することができる。また、連続した第2貫通孔181及び第4貫通孔182の内部空間は、リザーバプレート104のリザーバ空間120を構成することができる。
【0063】
次に、例えば、リザーバプレート104をダイシングして、チップ化することができる。なお、リザーバプレート104のダイシングは、後述するリザーバプレート104の接合工程後に行われても良い。
【0064】
(4)次に、例えば、リザーバプレート104及びノズルプレート102(図1参照)の表面のうち、少なくとも、液体噴射ヘッド100の動作時に液体に接する虞のある部分を、液体に対して耐性を有する保護層(図示せず)で被覆することができる。なお、リザーバプレート104及びノズルプレート102自体が液体に対して耐性を有する場合には、保護層を形成しなくても良い。
【0065】
次に、図11に示すように、貫通孔128、供給口122、及びリザーバ空間120を有するリザーバプレート104を基板106の下面の所定の位置に接合する。当該接合は、例えば陽極接合などにより行われる。当該接合は、貫通孔128及び供給口122が、上述した開口部123に通じるように行われる。本工程により、圧力室124が形成される。リザーバ空間120、供給口122、及び圧力室124は、液体噴射ヘッド100の動作の際に、リザーバ空間120から供給口122を介して圧力室124に液体が供給されるように形成される。リザーバ空間120、供給口122、及び圧力室124は、連続するように形成される。
【0066】
(5)次に、例えば図1及び図2に示すように、ノズル孔126を有するノズルプレート102をリザーバプレート104の下面の所定の位置に接合する。当該接合は、例えば陽極接合などにより行われる。当該接合は、ノズル孔126が貫通孔128に通じるように行われる。さらに、当該接合は、リザーバ空間120の下側の開口端を、ノズルプレート102の上面で閉じるように行われる。本工程により、リザーバが形成される。貫通孔128およびノズル孔126は、液体噴射ヘッド100の動作の際に、液体が貫通孔128を介してノズル孔126から吐出されるように形成される。貫通孔128およびノズル孔126は、連続するように形成される。
【0067】
(6)次に、例えば図1に示すように、封止部材110の上面に、接着剤等を用いて駆動回路116を貼り付ける。次に、例えば、ワイヤーボンディング等を行って、圧電素子112の各電極140,144と、駆動回路116とを、接続部材114により接続する。
【0068】
(7)以上の工程により、本実施形態に係る液体噴射ヘッド100を製造することができる。
【0069】
3. 本実施形態の液体噴射ヘッド100では、リザーバプレート104は、圧力室124に液体を供給するための供給口122を有する。これにより、図1及び図2に示すように、リザーバを構成するためのリザーバプレート104を基板106の下に設けることができる。即ち、従来例のように、リザーバの一部(連通部)と圧力発生室とを、同じ1枚の基板から形成する必要がない。従って、本実施形態によれば、基板106をダイシングして得られる複数のチップ(MEMSチップ)の各々の平面視における面積を小さくすることができる。なお、MEMSチップとは、例えば、基板106と、該基板106の上方の部材とから構成されるチップである。本実施形態の液体噴射ヘッド100の製造コストのうちの大半も、従来例と同様に、MEMSプロセス部分(圧電素子112の形成から、圧力室124を構成するための開口部123の形成まで)のコストである。従って、本実施形態によれば、チップの取り数を多くすることができ、製造コストを削減することが可能な液体噴射ヘッド及びその製造方法を提供することができる。
【0070】
さらに、本実施形態の液体噴射ヘッド100では、上述したように、リザーバプレート104は、圧力室124に液体を供給するための供給口122を有する。これにより、図1及び図2に示すように、例えば、リザーバプレート104及びノズルプレート102を基板106の下に設けるだけで、リザーバ開口部119を備えるリザーバを得ることができる。即ち、従来例のように、複雑なプロセスを行う必要がない。従って、本実施形態によれば、製造プロセスを簡素化することが可能な液体噴射ヘッド及びその製造方法を提供することができる。
【0071】
また、上述したように、本実施形態によれば、MEMSチップの面積を小さくすることができる。このため、例えば、平面視(例えば図2参照)における基板106の外縁が構成する形状の面積を、平面視におけるリザーバプレート104の外縁が構成する形状の面積よりも小さくすることができる。
【0072】
また、本実施形態の液体噴射ヘッド100では、最も下の部材であるノズルプレート102のノズル孔126から液滴130を吐出させることができる。即ち、ノズルプレート102と液滴130の着弾面(例えば紙面)との間には、何も部材を設けないことができる。このため、ノズル孔126の先端(下端)から液滴130の着弾面までの距離を短くすることができる。従って、液滴130の飛行曲がりの発生を抑制することができる。
【0073】
また、本実施形態の液体噴射ヘッド100では、上述したように、ノズルプレート102と液滴130の着弾面との間には、何も部材を設けないことができる。このため、ノズルプレート102、特にノズル孔126とその周囲のワイピングを容易に行うことができる。
【0074】
また、本実施形態では、例えば、平面視におけるリザーバプレート104の貫通孔128の外縁は、平面視におけるノズル孔126の外縁の外側であることができる。これにより、貫通孔128が液体噴射ヘッド100のイナータンスに影響を与えるのを抑制することができる。
【0075】
また、本実施形態では、封止部材110及び基板106のそれぞれとして、シリコン基板を用いることができる。これにより、各部材の線膨張係数を揃えることができ、各部材を陽極接合により接合することができる。さらに、上述した液体噴射ヘッド100の製造方法における基板106から封止部材110までの部材のダイシング工程の前までは、各部材の構成用のウェハは、同一サイズであることができる。即ち、該ダイシング工程の前までは、各部材の構成用のウェハをダイシングしないことができる。これにより、各部材の接合において、高い合わせ精度を確保することができる。
【0076】
また、本実施形態では、ノズルプレート102及びリザーバプレート104のそれぞれとして、シリコン基板を用いることができる。これにより、各部材の線膨張係数を揃えることができ、各部材を陽極接合により接合することができる。
【0077】
4. 次に、本実施形態に係る液体噴射ヘッドの変形例について、図面を参照しながら説明する。なお、上述した図1及び図2に示す液体噴射ヘッド100(以下「液体噴射ヘッド100の例」という)と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
【0078】
(1)まず、第1の変形例について説明する。図12は、本変形例に係る液体噴射ヘッド300を概略的に示す断面図である。なお、図12に示す断面図は、液体噴射ヘッド100の例における図1に示す断面図に対応している。また、便宜上、図12には、後述する第2の変形例の特徴も併せて示してある。
【0079】
液体噴射ヘッド100の例では、図1に示すように、駆動回路116を封止部材110上に設ける場合について説明した。これに対し、本変形例では、例えば図12に示すように、駆動回路116をリザーバプレート104上に設けることができる。駆動回路116は、液体噴射ヘッド100の例と同様に、接続部材114によって圧電素子112と接続されることができる。
【0080】
また、本変形例では、図示しないが、例えば、駆動回路116をフレキシブルプリント基板上に実装し、それを圧電素子112に接続するCOF(Chip On Film)実装を行うこともできる。
【0081】
例えば、駆動回路116の実装面積が大きいために、MEMSチップの面積を大きくしなくては、液体噴射ヘッド100の例のように、封止部材110上に駆動回路116を設けられない場合がある。このような場合であっても、本変形例によれば、MEMSチップの面積を大きくすることなく、駆動回路116を実装することができる。なお、このような場合としては、例えば図2のI−I断面などにおいて、駆動回路116の左右方向の幅が、圧力室124の幅と、封止部材110の接着しろの幅と、接続部材114の接着しろの幅との総和よりも大きい場合などが挙げられる。
【0082】
(2)次に、第2の変形例について説明する。図12は、本変形例に係る液体噴射ヘッド300を概略的に示す断面図である。
【0083】
液体噴射ヘッド100の例では、図1に示すように、ノズル孔126の開口幅が、上下方向において一定である場合について説明した。これに対し、本変形例では、例えば図12に示すように、ノズル孔126の下端の開口幅よりも、上端の開口幅を広くすることができる。本変形例では、例えば、ノズル孔126の開口幅を、下側から上側にかけて連続的に拡げることができる。
【0084】
(3)次に、第3の変形例について説明する。図13は、本変形例に係る液体噴射ヘッド500を概略的に示す断面図である。なお、図13に示す断面図は、液体噴射ヘッド100の例における図1に示す断面図に対応している。
【0085】
液体噴射ヘッド100の例では、リザーバの底面をノズルプレート102の上面で構成する場合について説明した。これに対し、本変形例では、例えば図13に示すように、リザーバの底面をリザーバプレート104の下部103の上面で構成することができる。即ち、リザーバ空間120は、液体噴射ヘッド100の例とは異なり、下側に開口端を有していない。このため、本変形例によれば、液体噴射ヘッド100の例のように、ノズルプレート102によって、リザーバ空間120の下側の開口端を塞ぐ必要はない。従って、本変形例によれば、例えば、平面視におけるノズルプレート102の外縁が構成する形状の面積を、平面視におけるリザーバプレート104の外縁が構成する形状の面積よりも小さくすることができる。その結果、ノズルプレート102を従来例よりも小型化することができ、製造コストをより一層削減することができる。本変形例では、例えば、平面視において、ノズルプレート102の外縁は、基板106の外縁に一致することができる。また、本変形例のリザーバプレート104は、例えば、3枚のパターニング済みのプレート(図示せず)を貼り合わせることにより形成されることができる。
【0086】
(4)次に、第4の変形例について説明する。
【0087】
液体噴射ヘッド100の例では、図1及び図11に示すように、まず、基板106とリザーバプレート104とを接合し、次に、リザーバプレート104とノズルプレート102とを接合する場合について説明した。これに対し、本変形例では、図示しないが、例えば、まず、リザーバプレート104とノズルプレート102とを接合し、次に、これらをダイシングしてチップ化し、次に、基板106とリザーバプレート104とを接合することができる。
【0088】
(5)上述した変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
【0089】
5. 上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できよう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本実施形態の液体噴射ヘッドを概略的に示す断面図。
【図2】本実施形態の液体噴射ヘッドを概略的に示す平面図。
【図3】本実施形態の液体噴射ヘッドの製造工程を概略的に示す断面図。
【図4】本実施形態の液体噴射ヘッドの製造工程を概略的に示す断面図。
【図5】本実施形態の液体噴射ヘッドの製造工程を概略的に示す断面図。
【図6】本実施形態の液体噴射ヘッドの製造工程を概略的に示す断面図。
【図7】本実施形態の液体噴射ヘッドの製造工程を概略的に示す断面図。
【図8】本実施形態の液体噴射ヘッドの製造工程を概略的に示す断面図。
【図9】本実施形態の液体噴射ヘッドの製造工程を概略的に示す断面図。
【図10】本実施形態の液体噴射ヘッドの製造工程を概略的に示す断面図。
【図11】本実施形態の液体噴射ヘッドの製造工程を概略的に示す断面図。
【図12】本実施形態の液体噴射ヘッドの変形例を概略的に示す断面図。
【図13】本実施形態の液体噴射ヘッドの変形例を概略的に示す断面図。
【符号の説明】
【0091】
100 液体噴射ヘッド、102 ノズルプレート、104 リザーバプレート、106 基板、108 弾性板、110 封止部材、112 圧電素子、114 接続部材、116 駆動回路、119 リザーバ開口部、120 リザーバ空間、122 供給口、123 開口部、124 圧力室、126 ノズル孔、127 第2凹部、128 貫通孔、130 液滴、140 下部電極、142 圧電体層、144 上部電極、152 貯留部、156 第1連通部、158 第2連通部、160 マスク層、181 第2貫通孔、182 第4貫通孔、183 第1プレート、185 第2プレート、187 第3貫通孔、192 第1凹部、194 リザーバ貫通孔、188 第1貫通孔、300 液体噴射ヘッド,500 液体噴射ヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル孔を有するノズルプレートと、
前記ノズルプレートの上方に形成され、貫通孔、供給口、およびリザーバ空間を有するリザーバプレートと、
前記リザーバプレートの上方に形成され、前記貫通孔および前記供給口が通じている圧力室の側壁を構成する基板と、
前記圧力室および前記基板の上方に形成された弾性板と、
前記弾性板の上方に形成された圧電素子と、を含み、
前記リザーバ空間から前記供給口を介して前記圧力室に液体が供給され、該液体が前記貫通孔を介して前記ノズル孔から吐出される、液体噴射ヘッド。
【請求項2】
請求項1において、
平面視における前記基板の外縁が構成する形状の面積は、前記リザーバプレートの外縁が構成する形状の面積よりも小さい、液体噴射ヘッド。
【請求項3】
請求項1または2において、
平面視における前記ノズルプレートの外縁が構成する形状の面積は、前記リザーバプレートの外縁が構成する形状の面積よりも小さい、液体噴射ヘッド。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
平面視における前記貫通孔の外縁は、前記ノズル孔の外縁の外側である、液体噴射ヘッド。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記圧電素子は、
下部電極と、
前記下部電極の上方に形成された圧電体層と、
前記圧電体層の上方に形成された上部電極と、を有する、液体噴射ヘッド。
【請求項6】
液体噴射ヘッドの製造方法において、
基板の上方に弾性板を形成する工程と、
前記弾性板の上方に圧電素子を形成する工程と、
前記基板を開口して、圧力室を形成するための開口部を形成する工程と、
貫通孔、供給口、およびリザーバ空間を有するリザーバプレートを、該貫通孔および該供給口が前記開口部に通じるように、前記基板の下面に接合して、前記圧力室を形成する工程と、
ノズル孔を有するノズルプレートを、該ノズル孔が前記貫通孔に通じるように、前記リザーバプレートの下面に接合する工程と、を含み、
前記リザーバ空間、前記供給口、および前記圧力室は、前記液体噴射ヘッドの動作の際に、該リザーバ空間から該供給口を介して該圧力室に液体が供給されるように形成され、
前記貫通孔および前記ノズル孔は、前記液体が該貫通孔を介して該ノズル孔から吐出されるように形成される、液体噴射ヘッドの製造方法。
【請求項7】
請求項6において、
さらに、前記リザーバプレートを形成する工程を含み、
前記リザーバプレートを形成する工程は、
リザーバプレート形成基板を準備する工程と、
前記リザーバプレート形成基板の一部をエッチングして、前記供給口および前記リザーバ空間を形成する工程と、
前記リザーバプレート形成基板の一部をエッチングして、前記貫通孔を形成する工程と、を有する、液体噴射ヘッドの製造方法。
【請求項8】
請求項6または7において、
前記圧電素子を形成する工程は、
下部電極を形成する工程と、
前記下部電極の上方に圧電体層を形成する工程と、
前記圧電体層の上方に上部電極を形成する工程と、を有する、液体噴射ヘッドの製造方法。

【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−154433(P2009−154433A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−336178(P2007−336178)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】