説明

液晶装置及びそれを備えた電子機器

【課題】ディスクリネーションの発生を制御し、良好な透過率を得る液晶装置及びそれを備えた電子機器を提供する。
【解決手段】液晶装置は、第1基板14と、第1基板14上に形成されたゲート配線46と、ゲート配線46と交差して矩形状の画素40の領域を定義するデータ配線44と、ゲート配線46及びデータ配線44に連結されている薄膜トランジスタ42と、画素40の領域と対応し、複数のスリット状の開口部50を有する共通電極38と、薄膜トランジスタ42に連結され共通電極38と重なる画素電極34と、第1基板14と向かい合うように配置された第2基板12と、第1基板14と第2基板12との間に設けられた液晶層30と、を含み、共通電極38は屈曲部51を有し、屈曲部51は液晶配向の不連続点によるディスクリネーションの発生を抑制する曲線部51Aを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶装置及びそれを備えた電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フリンジフィールドスイッチングモード液晶表示装置(Fringe Field Switching mode Liquid Crystal Display:FFSモードLCD)は、インプレインスイッチング(In Plane Switching:IPS)モードLCDの低い開口率及び透過率を改善するために提案された。
【0003】
図11は、従来技術によるFFSモードLCDを示す平面図である。図示したように、複数のゲート配線200及びデータ配線202は、単位画素を限定するように、第1光透過性絶縁基板(図示せず)上に交叉配列される。薄膜トランジスタ204がゲート配線200とデータ配線202との交叉部に設けられる。共通電極(図示せず)は、前記のように交叉配列されたゲート配線200及びデータ配線202により限定された画素領域内にプレート形状で配置される。
【0004】
画素電極206は、画素領域内に共通電極と電気的に絶縁され、且つ薄膜トランジスタ204と接するように配置される。画素電極206は、内部に複数のスリットS1、S2、S3が設けられる。ここで、スリットS1、S2、S3は、画素の長辺の中心にゲート配線200と平行に配置される基準スリットS1と、基準スリットS1の上下部に所定の傾きで配置される複数の上部スリットS2及び下部スリットS3とで分類される。
【0005】
共通信号線208が、共通電極に共通信号を印加するため、ゲート配線200と隣接して画素の縁部にゲート配線200と平行に配列される。又、共通信号線208は、共通電極の一部分と接し、画素電極206の一部分と重なるように配列される。
【0006】
図示していないが、前述した構造のアレイ基板から所定距離をもって離隔して、第2光透過性絶縁基板上にブラックマトリクス及びカラーフィルタを含む所定のエレメントを形成したカラーフィルタ基板が配置され、そして、複数の陽又は陰の液晶分子を含む液晶層(図示せず)が第1及び第2光透過性絶縁基板の間に介在される。
【0007】
又、アレイ基板とカラーフィルタ基板との各内側面には、第1及び第2水平配向膜が形成され、各外側面には第1及び第2偏光板が設置される。
【0008】
ここで、第1及び第2水平配向膜は、陽の液晶が適用される場合、ゲート配線200と平行な方向に、陰の液晶が適用される場合、データ配線202と平行な方向にラビングされる。第1及び第2偏光板は、それらの透過軸がノーマリブラックモードで作動するように、互いに垂直に設置され、特にそれらのうち1つの偏光板は、配向膜のラビング軸の方向と平行な透過軸を有するように設置される。
【0009】
このような構造のFFSモードLCDにおいて、共通電極と画素電極206との間に電界が形成される場合、共通電極と画素電極206間の距離より、アレイ基板とカラーフィルタ基板との間隔が大きいため、2つの電極の間及び電極上部にフリンジフィールドが形成される。このフリンジフィールドは、共通電極及び画素電極206上部を含む全領域に至るので、装置の駆動に際して、共通電極及び画素電極206の間に配置された液晶分子はもちろん、各共通電極及び画素電極206の上部にある液晶分子も動作する。
【0010】
従って、FFSモードLCDでは、共通電極及び画素電極が、いずれも光透過性導電膜からなるので、高開口率を有し、そして、電極の上部にある液晶分子も動作するから、向上した高透過率を有する。更に、1つの画素領域内で、又は隣接する画素領域の間に、対称の2方向の電界が形成されるので、液晶分子の屈折率異方性が補償される。これにより色ずれを防止できる(例えば、特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】特開2002−182230号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、FFSモードLCDは、高開口率及び高透過率を有する及び色ずれを防止するという利点があるが、共通電極と画素電極との間にフリンジフィールドが形成される時、ラビング軸の角度を30度或いは45度等にすると、画素電極206のスリットS2、S3のエッジ部が鋭角になることから、スリット内の電界が複数方向に存在し、一部の液晶が他の液晶と微妙に異なる方向に向くことになり、これらの配向方向が微妙に異なる液晶の境界領域にディスクリネーションと称される表示欠陥の発生がより表示領域にまで位置し、透過率低下を引き起こすという欠点がある。
【0013】
又、FFSモードLCDは、画素電極206にスリットS1、S2、S3を設けている。このようにすると、画素電極206のスリットの幅L或いは間隔Wが疎らになる。例えば電極幅が大きいところでは、IPSモードと同じく透過率が下がる傾向にあり、良好なLCDパネルを得ることは容易ではない。更に、液晶分子動作の変化点が存在し、その領域では透過率が下がってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0015】
[適用例1]第1基板と、前記第1基板上に形成されたゲート配線と、前記ゲート配線と交差して矩形状の画素の領域を定義するデータ配線と、前記ゲート配線及び前記データ配線に連結されている薄膜トランジスタと、前記画素の領域と対応し、複数のスリット状の開口部を有する共通電極と、前記薄膜トランジスタに連結され前記共通電極と重なる画素電極と、前記第1基板と向かい合うように配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、を含み、前記共通電極は屈曲部を有し、前記屈曲部は液晶配向の不連続点によるディスクリネーションの発生を抑制する曲線部を備えたことを特徴とする液晶装置。
【0016】
これによれば、共通電極の形状に明確な変化点を設けない(連続的な変化となる)ことにより、ディスクリネーションの発生を最小限に抑え、透過率を犠牲にせず視野角特性の良好な液晶装置を得ることができる。
【0017】
[適用例2]第1基板と、前記第1基板上に、形成されたゲート配線と、前記ゲート配線と交差して、矩形状の画素の領域を定義するデータ配線と、前記ゲート配線及び前記データ配線に連結されている薄膜トランジスタと、前記画素の領域と対応して形成された共通電極と、前記薄膜トランジスタに連結され前記共通電極と重なり、複数のスリット状の開口部を有する画素電極と、前記第1基板と向かい合うように配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、を含み、前記画素電極は複数の屈曲部を有し、前記屈曲部は液晶配向の不連続点によるディスクリネーションの発生を抑制する曲線部を備えたことを特徴とする液晶装置。
【0018】
これによれば、画素電極の形状に明確な変化点を設けない(連続的な変化となる)ことにより、ディスクリネーションの発生を最小限に抑え、透過率を犠牲にせず視野角特性の良好な液晶装置を得ることができる。
【0019】
[適用例3]上記液晶装置であって、前記共通電極は、櫛歯状電極或いはスリット状電極であり、且つ、前記屈曲部の形状は円弧であることを特徴とする液晶装置。
【0020】
これによれば、電圧印加時は、各電界に従いいろいろな方向に液晶が配向する(円弧の垂線方向)ので、どこから見ても液晶の側面が見え、視野角がよくなる。又、明らかな液晶反転領域はなく、視野角特性が改善する。
【0021】
[適用例4]上記液晶装置であって、前記画素電極は、櫛歯状電極或いはスリット状電極であり、且つ、前記屈曲部の形状は円弧であることを特徴とする液晶装置。
【0022】
これによれば、電圧印加時は、各電界に従いいろいろな方向に液晶が配向する(円弧の垂線方向)ので、どこから見ても液晶の側面が見え、視野角がよくなる。又、明らかな液晶反転領域はなく、視野角特性が改善する。
【0023】
[適用例5]上記液晶装置であって、前記第1基板及び前記第2基板の各内側面には、前記液晶パネルの上下方向又は左右方向にラビングされた第1及び第2水平配向膜が形成され、前記円弧形状は、前記ラビング方向の軸を弦とすることを特徴とする液晶装置。
【0024】
これによれば、黒表示時は、ラビング方向に従い液晶は一様に並びOFF表示をする。
【0025】
[適用例6]上記液晶装置であって、複数の前記円弧形状は、同心円であることを特徴とする液晶装置。
【0026】
これによれば、電圧印加時は、各電界に従いいろいろな方向に液晶が配向する(円弧の垂線方向)ので、どこから見ても液晶の側面が見え、視野角がよくなる。又、明らかな液晶反転領域はなく、視野角特性が改善する。
【0027】
[適用例7]上記液晶装置であって、前記円弧形状は、画素の長辺を中心に対称であることを特徴とする液晶装置。
【0028】
これによれば、電圧印加時は、各電界に従いいろいろな方向に液晶が配向する(円弧の垂線方向)ので、どこから見ても液晶の側面が見え、視野角がよくなる。又、明らかな液晶反転領域はなく、視野角特性が改善する。
【0029】
[適用例8]上記液晶装置であって、前記円弧形状は、画素の短辺を中心に対称であることを特徴とする液晶装置。
【0030】
これによれば、電圧印加時は、各電界に従いいろいろな方向に液晶が配向する(円弧の垂線方向)ので、どこから見ても液晶の側面が見え、視野角がよくなる。又、明らかな液晶反転領域はなく、視野角特性が改善する。
【0031】
[適用例9]上記液晶装置であって、前記円弧形状は、画素の重心を中心に対称であることを特徴とする液晶装置。
【0032】
これによれば、電圧印加時は、各電界に従いいろいろな方向に液晶が配向する(円弧の垂線方向)ので、どこから見ても液晶の側面が見え、視野角がよくなる。又、明らかな液晶反転領域はなく、視野角特性が改善する。
【0033】
[適用例10]上記液晶装置であって、前記第2基板は、前記画素電極の縦横の境界領域と対向する領域に遮光膜を有し、前記画素電極又は前記共通電極の少なくとも一部を前記遮光膜とオーバーラップさせることを特徴とする液晶装置。
【0034】
これによれば、ディスクリネーションの発生を最小限に抑え、画素の領域を従来以上に有効利用し、液晶パネル輝度の向上が図れる。
【0035】
[適用例11]上記液晶装置であって、前記画素電極及び前記共通電極は、光透過性導電膜からなることを特徴とする液晶装置。
【0036】
これによれば、画素の領域を従来以上に有効利用し、液晶パネル輝度の向上が図れる。
【0037】
[適用例12]上記のいずれかに記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
【0038】
これによれば、ディスクリネーションの発生を制御し、良好な透過率を得る電子機器を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本実施形態について図面を参照して以下に説明する。尚、説明に用いた各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。又、カラーフィルタや配向膜等の図示は省略してある。
【0040】
(全体構成)
図1(A)、(B)は、各々本実施形態に係る液晶装置10をその上に形成された各構成要素と共に対向基板12の側から見た平面図、及びそのI−I断面図である。より詳しくは対向基板12の法線方向から見た平面図である。本明細書では、対向基板12の法線方向から見ることを「平面視」とも呼ぶ。
【0041】
図1(A)、(B)において、本実施形態に係る液晶装置10は、透過型のアクティブマトリクス型液晶装置であり、素子基板(第1基板)14の上には、シール部16が対向基板(第2基板)12の縁に沿うように設けられている。素子基板14において、シール部16の外側の領域には、データ配線駆動回路18及び実装端子20が素子基板14の一辺に沿って設けられており、実装端子20が配列された辺に隣接する2辺に沿っては、ゲート配線駆動回路22が形成されている。素子基板14の残る一辺には、画像表示領域24の両側に設けられたゲート配線駆動回路22間をつなぐための複数の配線26が設けられており、更に、額縁28の下側等を利用して、プリチャージ回路や検査回路等の周辺回路が設けられることもある。対向基板12は、シール部16と略同じ輪郭を備えており、このシール部16によって対向基板12が素子基板14に固着されている。そして、素子基板14と対向基板12との間に液晶層30が保持されている。素子基板14と対向基板12と液晶層30とにより液晶パネル32が形成されている。
【0042】
詳しくは後述するが、素子基板14には、画素電極34がマトリクス状に形成されている。これに対して、対向基板12には、シール部16の内側領域に遮光性材料からなる額縁28が形成され、その内側が画像表示領域24とされている。対向基板12では、素子基板14の画素電極34の縦横の境界領域と対向する領域にブラックマトリクス或いはブラックストライプ等と称せられる遮光膜36が形成される場合もある。
【0043】
本実施形態の液晶装置10は、液晶層30をFFSモードで駆動する。このため、素子基板14の上には、画素電極34に加えて共通電極38も形成されており、対向基板12には、対向電極が形成されていない。
【0044】
(液晶装置10の詳細な構成)
図2を参照して、本実施形態に係る液晶装置10及びそれに用いた素子基板14の構成を説明する。
図2は、本実施形態に係る液晶装置10に用いた素子基板14の画像表示領域24の電気的な構成を示す等価回路図である。
【0045】
図2に示すように、画像表示領域24には矩形状の複数の画素40がマトリクス状に形成されている。複数の画素40の各々には、画素電極34及び画素電極34を制御するための画素スイッチング用の薄膜トランジスタ42が形成されており、データ信号(画像信号)を線順次で供給するデータ配線44が薄膜トランジスタ42のソースに電気的に接続されている。薄膜トランジスタ42のゲートにはゲート配線46が電気的に接続されており、所定のタイミングで、ゲート配線46に走査信号を線順次で印加するように構成されている。画素電極34は、薄膜トランジスタ42のドレインに電気的に接続されており、薄膜トランジスタ42を一定期間だけオン状態とすることにより、データ配線44から供給されるデータ信号を各画素40に所定のタイミングで書き込む。このようにして画素電極34を介して、図1(B)に示す液晶層30に書き込まれた所定レベルの画素信号は、素子基板14に形成された共通電極38との間で一定期間保持される。ここで、画素電極34と共通電極38との間には保持容量48が形成されており、画素電極34の電圧は、例えば、ソース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ保持される。これにより、電荷の保持特性は改善され、コントラスト比の高い表示を行うことのできる液晶装置10が実現できる。
【0046】
図2では、共通電極38がゲート配線駆動回路22から延びた配線のように示してあるが、素子基板14の画像表示領域24の略全面に形成されており、所定の電位に保持される。
【0047】
(各画素40の詳細な構成)
図3(A)、(B)は、各々本実施形態に係る液晶装置10の画素40の1つ分の断面図及び素子基板14において相隣接する画素40の平面図であり、図3(A)は、図3(B)のIII−III線に相当する位置で液晶装置10を切断したときの断面図に相当する。又、図3(B)では、画素電極34は長い点線で示し、データ配線44及びそれと同時形成された薄膜は一点鎖線で示し、ゲート配線46は二点鎖線で示し、共通電極38において部分的に除去された部分は実線で示してある。
【0048】
図3(A)、(B)に示すように、素子基板14上には、マトリクス状に複数の光透過性を有する画素電極34(長い点線で囲まれた領域)が画素40毎に形成され、画素電極34の縦横の境界領域に沿ってデータ配線44及びゲート配線46が形成されている。画素40は、平面視で液晶パネル32の上下方向に画素40の長辺が沿うように配置されている。
【0049】
又、素子基板14の画像表示領域24(図1(A)参照)の略全面には光透過性導電膜等(例えばITO(Indium Tin Oxide)膜)からなる共通電極38が形成されており、共通電極38には、ラビング方向の軸を弦とする円弧形状に形成されたスリット状の開口部50(実線で示す)が複数、形成されている。
【0050】
本実施形態において、共通電極38は、スリット状電極に形成されている。共通電極38は屈曲部51を有している。屈曲部51は曲線部51Aを備えている。屈曲部51の形状は円弧である。素子基板14及び対向基板12の各内側面には、液晶パネル32の上下方向又は左右方向にラビングされた第1及び第2水平配向膜(図示せず)が形成されている。屈曲部51の円弧形状は、上記ラビング方向の軸を弦として形成されている。複数の円弧形状は、同心円である。尚、円弧形状は、画素の長辺を中心に対称であってもよい。又、円弧形状は、画素の短辺を中心に対称であってもよい。更に、円弧形状は、画素の重心を中心に対称であってもよい。これにより、共通電極38の形状に明確な変化点を設けない(連続的な変化となる)ことで、液晶配向の不連続点によるディスクリネーションの発生を抑制することができる。又、電圧印加時は、各電界に従いいろいろな方向に液晶が配向する(円弧の垂線方向)ので、どこから見ても液晶の側面が見え、視野角がよくなる。又、明らかな液晶反転領域はなく、視野角特性が改善する。
【0051】
共通電極38は、少なくとも一部を遮光膜36とオーバーラップするように配置されている。これにより、画像表示領域24内にディスクリネーションが入り込むことを防止できる。
尚、上記構成は、共通電極38に替えて画素電極34に開口部50が形成されていてもよい。
【0052】
画像表示領域24においては、複数のゲート配線46と複数のデータ配線44とが交差するように形成されている。画素40は、ゲート配線46とデータ配線44とで囲まれた矩形状の領域に対応して設けられており、画素40毎に画素電極34が形成されている。
【0053】
図3(A)に示す素子基板14の基体は、石英基板や耐熱性のガラス基板等の光透過性絶縁基板14Aからなり、対向基板12の基体は、石英基板や耐熱性のガラス基板等の光透過性絶縁基板12Aからなる。本実施形態では、光透過性絶縁基板12A,14Aのいずれについてもガラス基板が用いられている。
【0054】
素子基板14には、光透過性絶縁基板14Aの表面にシリコン酸化膜等からなる下地保護膜(図示せず)が形成されていると共に、その表面側において、各画素電極34に隣接する位置にトップゲート構造の薄膜トランジスタ42が形成されている。図3(A)、(B)に示すように、薄膜トランジスタ42は、島状の半導体膜52Aに対して、チャネル形成領域52B、ソース領域52C、ドレイン領域52Dが形成された構造を備えており、チャネル形成領域52Bの両側に低濃度領域を備えたLDD(Lightly Doped Drain)構造を有するように形成されることもある。本実施形態において、半導体膜52Aは、素子基板14に対してアモルファスシリコン膜を形成した後、レーザアニールやランプアニール等により多結晶化されたポリシリコン膜である。
【0055】
半導体膜52Aの上層には、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、或いはそれらの積層膜からなるゲート絶縁膜54が形成され、ゲート絶縁膜54の上層には、ゲート配線46の一部がゲート電極として重なっている。本実施形態では、半導体膜52Aがコの字形状に屈曲しおり、ゲート電極がチャネル方向における2箇所に形成されたツインゲート構造を有している。
【0056】
ゲート電極(ゲート配線46)の上層にはシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、或いはそれらの積層膜からなる層間絶縁膜56が形成されている。層間絶縁膜56の表面にはデータ配線44が形成され、このデータ配線44は、層間絶縁膜56に形成されたコンタクトホール56Aを介して最もデータ配線44側に位置するソース領域52Cに電気的に接続している。又、層間絶縁膜56の表面にはドレイン電極58が形成されており、ドレイン電極58は、データ配線44と同時形成された導電膜である。ドレイン電極58は、層間絶縁膜56に形成されたコンタクトホール56Bを介してドレイン領域52Dに電気的に接続している。
【0057】
データ配線44及びドレイン電極58の上層側には、層間絶縁膜60が形成されている。本実施形態において、層間絶縁膜60は、厚さが1.5μm〜3.0μmの厚い感光性樹脂からなる平坦化膜として形成されている。
【0058】
層間絶縁膜60の表面にはITO膜からなる画素電極34が島状に形成されている。画素電極34は、層間絶縁膜60に形成されたコンタクトホール60Aを介してドレイン電極58に電気的に接続し、このドレイン電極58は、層間絶縁膜56及びゲート絶縁膜54に形成されたコンタクトホール56Bを介してドレイン領域52Dに電気的に接続している。ここで、コンタクトホール60Aのアスペクト比は0.4以上である。
【0059】
画素電極34の表面には電極間絶縁膜62が形成されている。本実施形態において、電極間絶縁膜62は、膜厚が400nm以下のシリコン酸化膜或いはシリコン窒化膜からなる。
【0060】
電極間絶縁膜62の上層には、前述した共通電極38が形成されている。ここで、共通電極38は、画素電極34に対する対向電極と機能すると共に、画素電極34に対して電極間絶縁膜62を介して対向している。従って、画素電極34と共通電極38との間には、電極間絶縁膜62を誘電体膜とする保持容量48が形成されている。又、画素電極34と共通電極38との間に形成された電界によって液晶層30を駆動することができ、画像を表示することができる。
【0061】
(コンタクトホール60A周辺の構成)
このように本実施形態では、素子基板14上には、画素スイッチング用の薄膜トランジスタ42と、薄膜トランジスタ42を覆う層間絶縁膜56,60と、層間絶縁膜60に形成されたコンタクトホール60A及びドレイン電極58を介して薄膜トランジスタ42のドレイン領域52Dに電気的に接続された画素電極34と、この画素電極34を覆う電極間絶縁膜62と、この電極間絶縁膜62の上層に形成された共通電極38とが順に形成されている。
【0062】
(製造方法)
図4は、本実施形態に係る液晶装置10に用いた素子基板14の製造方法を示す工程断面図である。本実施形態の液晶装置10の製造工程のうち、素子基板14の製造工程では、ガラス基板からなる光透過性絶縁基板14Aの表面にシリコン酸化膜からなる下地保護膜(図示せず)を形成した後、薄膜トランジタ形成工程を行う。
具体的には、先ず、ポリシリコン膜からなる半導体膜52Aを島状に形成する。それには、基板温度が150℃〜450℃の温度条件下で、光透過性絶縁基板14Aの全面に、非晶質シリコン膜からなる半導体膜をプラズマCVD法により、例えば、40nm〜50nmの厚さに形成した後、レーザアニール法等により、シリコン膜を多結晶化させた後、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングし、半導体膜52Aを形成する。
【0063】
次に、CVD法等を用いて、半導体膜52Aの表面にシリコン窒化膜やシリコン酸化膜、或いはそれらの積層膜からなるゲート絶縁膜54を形成する。
【0064】
次に、光透過性絶縁基板14Aの表面全体にモリブデン膜、アルミニウム膜、チタン膜、タングステン膜、タンタル膜等の金属膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングし、ゲート配線46(ゲート電極)を形成する。
【0065】
次に、半導体膜52Aに不純物を導入して、ソース領域52Cやドレイン領域52D等を形成する。
【0066】
次に、第1層間絶縁膜形成工程においては、CVD法等を用いて、シリコン窒化膜やシリコン酸化膜、或いはそれらの積層膜からなる層間絶縁膜56を形成する。
【0067】
次に、フォトリソグラフィ技術を用いて、層間絶縁膜56にコンタクトホール56A、56Bを形成する。
【0068】
次に、光透過性絶縁基板14Aの表面全体にモリブデン膜、アルミニウム膜、チタン膜、タングステン膜、タンタル膜、或いはそれらの積層膜等の金属膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングし、データ配線44及びドレイン電極58を形成する。
【0069】
次に、第2層間絶縁膜形成工程において、感光性樹脂を塗布した後、露光、現像し、図4(A)に示すように、コンタクトホール60Aを備えた層間絶縁膜60(平坦化膜)を1.5μm〜3.0μmの厚さに形成する。
【0070】
次に、光透過性絶縁基板14Aの表面全体にITO膜からなる光透過性導電膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングし、図4(B)に示すように、画素電極34を形成する。
【0071】
次に、電極間絶縁膜形成工程においては、CVD法等を用いて、図4(C)に示すように、膜厚が400nm以下のシリコン窒化膜やシリコン酸化膜からなる電極間絶縁膜62を形成する。
【0072】
次に、図4(D)に示すように、光透過性絶縁基板14Aの表面全体にITO膜からなる光透過性導電膜64を形成した後、感光性樹脂の塗布、露光、現像を行い、図4(E)に示すように、共通電極38を残す領域にレジストマスク66を形成する。そして、レジストマスク66を形成した状態で、光透過性導電膜64をエッチングし、共通電極38を形成する(図3(A)参照)。
【0073】
[その他の実施形態]
続いて、その他の実施形態について説明する。本実施形態は、共通電極38の複数の開口部50の形成位置が上記の実施形態と異なり、その他の点は上記の実施形態と同様である。
図5〜図9は、本実施形態に係る画素の平面図である。
【0074】
先ず、図5に示すように、画素70の共通電極72は、ラビング方向の軸を弦とする円弧形状に配列された複数のブレンチ74と、ブレンチ74により区切られたスリット状の複数の開口部76と、ブレンチ74の一端を連結するバー78と、を含む櫛歯形状が形成されている。共通電極72の複数のブレンチ74は屈曲部51を有している。屈曲部51は曲線部51Aを備えている。屈曲部51の形状は円弧である。屈曲部51の円弧形状は、ラビング方向の軸を弦として形成されている。尚、上記構成は、共通電極に替えて画素電極にブレンチと、開口部と、バーと、を含む櫛歯形状が形成されていてもよい。
【0075】
次に、図6(A)に示すように、画素80の共通電極82は、ラビング方向の軸(ゲート配線46の方向)を弦とする円弧形状に形成されたスリット状の複数の開口部84を含んでいる。共通電極82は屈曲部51を有している。屈曲部51は曲線部51Aを備えている。屈曲部51の形状は円弧である。屈曲部51の円弧形状は、ラビング方向の軸を弦として形成されている。尚、上記構成は、共通電極に替えて画素電極に開口部が形成されていてもよい。
【0076】
又、図6(B)に示すように、画素86の共通電極88は、ラビング方向の軸(ゲート配線46の方向)を弦とする円弧形状に配列された複数のブレンチ90と、ブレンチ90により区切られたスリット状の複数の開口部92と、ブレンチ90の一端を連結するバー94と、を含む櫛歯形状が形成されている。共通電極88の複数のブレンチ90は屈曲部51を有している。屈曲部51は曲線部51Aを備えている。屈曲部51の形状は円弧である。屈曲部51の円弧形状は、ラビング方向の軸を弦として形成されている。又、図6(C)に示すように、画素96の外形の対角辺を円弧形状とし、その円弧形状と略同様の円弧形状でスリット状の複数の開口部84を設け、共通電極97を形成してもよい。尚、上記構成は、共通電極に替えて画素電極にブレンチと、開口部と、バーと、を含む櫛歯形状が形成されていてもよい。
【0077】
次に、図7(A)に示すように、画素98の共通電極100は、ラビング方向の軸(データ配線44の方向)を弦とする円弧形状に形成されたスリット状の複数の開口部102を含んでいる。共通電極100は屈曲部51を有している。屈曲部51は曲線部51Aを備えている。屈曲部51の形状は円弧である。屈曲部51の円弧形状は、ラビング方向の軸を弦として形成されている。尚、上記構成は、共通電極に替えて画素電極に開口部が形成されていてもよい。
【0078】
又、図7(B)に示すように、画素104の共通電極106は、ラビング方向の軸(データ配線44の方向)を弦とする円弧形状に配列された複数のブレンチ108と、ブレンチ108により区切られたスリット状の複数の開口部110と、ブレンチ108の一端を連結するバー112と、を含む櫛歯形状が形成されている。共通電極106の複数のブレンチ108は屈曲部51を有している。屈曲部51は曲線部51Aを備えている。屈曲部51の形状は円弧である。屈曲部51の円弧形状は、ラビング方向の軸を弦として形成されている。又、図7(C)に示すように、画素114の外形の対角辺を円弧形状とし、その円弧形状と略同様の円弧形状でスリット状の複数の開口部110を設けてもよい。尚、上記構成は、共通電極に替えて画素電極にブレンチと、開口部と、バーと、を含む櫛歯形状が形成されていてもよい。
【0079】
次に、図8(A)に示すように、画素116の共通電極118は、ラビング方向の軸(ゲート配線46の方向)を弦とする複数の円弧形状に形成されたスリット状の複数の開口部120を含んでいる。共通電極118は複数の屈曲部51を有している。屈曲部51は曲線部51Aを備えている。屈曲部51の形状は円弧である。屈曲部51の円弧形状は、ラビング方向の軸を弦として形成されている。尚、上記構成は、共通電極に替えて画素電極に開口部が形成されていてもよい。
【0080】
又、図8(B)に示すように、画素122の共通電極124は、ラビング方向の軸(ゲート配線46の方向)を弦とする複数の円弧形状に形成された複数のブレンチ126と、ブレンチ126により区切られたスリット状の複数の開口部128と、ブレンチ126の一端を連結するバー130と、を含む櫛歯形状が形成されている。共通電極124の複数のブレンチ126は複数の屈曲部51を有している。屈曲部51は曲線部51Aを備えている。屈曲部51の形状は円弧である。屈曲部51の円弧形状は、ラビング方向の軸を弦として形成されている。又、図8(C)に示すように、画素132の外形の対角辺を円弧形状とし、その円弧形状と略同様の円弧形状でスリット状の複数の開口部128を設けてもよい。尚、上記構成は、共通電極に替えて画素電極にブレンチと、開口部と、バーと、を含む櫛歯形状が形成されていてもよい。
【0081】
次に、図9(A)に示すように、画素134の共通電極136は、ラビング方向の軸(データ配線44の方向)を弦とする複数の円弧形状に形成されたスリット状の複数の開口部138を含んでいる。共通電極136は複数の屈曲部51を有している。屈曲部51は曲線部51Aを備えている。屈曲部51の形状は円弧である。屈曲部51の円弧形状は、ラビング方向の軸を弦として形成されている。尚、上記構成は、共通電極に替えて画素電極に開口部が形成されていてもよい。
【0082】
又、図9(B)に示すように、画素140の共通電極142は、ラビング方向の軸(データ配線44の方向)を弦とする複数の円弧形状に形成された複数のブレンチ144と、ブレンチ144により区切られたスリット状の複数の開口部146と、ブレンチ144の一端を連結するバー148と、を含む櫛歯形状が形成されている。共通電極142の複数のブレンチ144は複数の屈曲部51を有している。屈曲部51は曲線部51Aを備えている。屈曲部51の形状は円弧である。屈曲部51の円弧形状は、ラビング方向の軸を弦として形成されている。又、図9(C)に示すように、画素150の外形の対角辺を円弧形状とし、その円弧形状と略同様の円弧形状でスリット状の複数の開口部146を設けてもよい。尚、上記構成は、共通電極に替えて画素電極にブレンチと、開口部と、バーと、を含む櫛歯形状が形成されていてもよい。
【0083】
[電子機器への搭載例]
次に、上述した実施形態に係る液晶装置10を適用した電子機器について説明する。図10(A)に、液晶装置10を備えたモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す。パーソナルコンピュータ152は、液晶装置10と本体部154を備える。本体部154には、電源スイッチ156及びキーボード158が設けられている。図10(B)に、液晶装置10を備えた携帯電話機の構成を示す。携帯電話機160は、複数の操作ボタン162及びスクロールボタン164、並びに液晶装置10を備える。スクロールボタン164を操作することによって、液晶装置10に表示される画面がスクロールされる。図10(C)に、液晶装置10を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す。情報携帯端末166は、複数の操作ボタン168及び電源スイッチ170、並びに液晶装置10を備える。電源スイッチ170を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が液晶装置10に表示される。
【0084】
尚、液晶装置10が適用される電子機器としては、図10に示すものの他、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、及びタッチパネルを備えた機器等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として、前述した液晶装置10が適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本実施形態に係る液晶装置をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、及びそのI−I断面図。
【図2】本実施形態に係る液晶装置に用いた素子基板の画像表示領域の電気的な構成を示す等価回路図。
【図3】本実施形態に係る液晶装置の画素1つ分の断面図及び素子基板において相隣接する画素の平面図。
【図4】本実施形態に係る液晶装置に用いた素子基板の製造方法を示す工程断面図。
【図5】その他の実施形態に係る画素の平面図。
【図6】その他の実施形態に係る画素の平面図。
【図7】その他の実施形態に係る画素の平面図。
【図8】その他の実施形態に係る画素の平面図。
【図9】その他の実施形態に係る画素の平面図。
【図10】本実施形態に係る液晶装置を用いた電子機器の説明図。
【図11】従来の液晶装置の画素1つ分の平面図。
【符号の説明】
【0086】
10…液晶装置 12…対向基板(第2基板) 12A…光透過性絶縁基板 14…素子基板(第1基板) 14A…光透過性絶縁基板 16…シール部 18…データ配線駆動回路 20…実装端子 22…ゲート配線駆動回路 24…画像表示領域 26…配線 28…額縁 30…液晶層 32…液晶パネル 34…画素電極 36…遮光膜 38…共通電極 40…画素 42…薄膜トランジスタ 44…データ配線 46…ゲート配線 48…保持容量 50…開口部 51…屈曲部 51A…曲線部 52A…半導体膜 52B…チャネル形成領域 52C…ソース領域 52D…ドレイン領域 54…ゲート絶縁膜 56…層間絶縁膜 56A,56B…コンタクトホール 58…ドレイン電極 60…層間絶縁膜 60A…コンタクトホール 62…電極間絶縁膜 64…光透過性導電膜 66…レジストマスク 70…画素 72…共通電極 74…ブレンチ 76…開口部 78…バー 80…画素 82…共通電極 84…開口部 86…画素 88…共通電極 90…ブレンチ 92…開口部 94…バー 96…画素 97…共通電極 98…画素 100…共通電極 102…開口部 104…画素 106…共通電極 108…ブレンチ 110…開口部 112…バー 114,116…画素 118…共通電極 120…開口部 122…画素 124…共通電極 126…ブレンチ 128…開口部 130…バー 132,134…画素 136…共通電極 138…開口部 140…画素 142…共通電極 144…ブレンチ 146…開口部 148…バー 150…画素 152…パーソナルコンピュータ 154…本体部 156…電源スイッチ 158…キーボード 160…携帯電話機 162…操作ボタン 164…スクロールボタン 166…情報携帯端末 168…操作ボタン 170…電源スイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板上に形成されたゲート配線と、
前記ゲート配線と交差して矩形状の画素の領域を定義するデータ配線と、
前記ゲート配線及び前記データ配線に連結されている薄膜トランジスタと、
前記画素の領域と対応し、複数のスリット状の開口部を有する共通電極と、
前記薄膜トランジスタに連結され前記共通電極と重なる画素電極と、
前記第1基板と向かい合うように配置された第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、
を含み、
前記共通電極は屈曲部を有し、前記屈曲部は液晶配向の不連続点によるディスクリネーションの発生を抑制する曲線部を備えたことを特徴とする液晶装置。
【請求項2】
第1基板と、
前記第1基板上に、形成されたゲート配線と、
前記ゲート配線と交差して、矩形状の画素の領域を定義するデータ配線と、
前記ゲート配線及び前記データ配線に連結されている薄膜トランジスタと、
前記画素の領域と対応して形成された共通電極と、
前記薄膜トランジスタに連結され前記共通電極と重なり、複数のスリット状の開口部を有する画素電極と、
前記第1基板と向かい合うように配置された第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、
を含み、
前記画素電極は複数の屈曲部を有し、前記屈曲部は液晶配向の不連続点によるディスクリネーションの発生を抑制する曲線部を備えたことを特徴とする液晶装置。
【請求項3】
請求項1に記載の液晶装置において、
前記共通電極は、櫛歯状電極或いはスリット状電極であり、且つ、前記屈曲部の形状は円弧であることを特徴とする液晶装置。
【請求項4】
請求項2に記載の液晶装置において、
前記画素電極は、櫛歯状電極或いはスリット状電極であり、且つ、前記屈曲部の形状は円弧であることを特徴とする液晶装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の液晶装置において、
前記第1基板及び前記第2基板の各内側面には、前記液晶パネルの上下方向又は左右方向にラビングされた第1及び第2水平配向膜が形成され、
前記円弧形状は、前記ラビング方向の軸を弦とすることを特徴とする液晶装置。
【請求項6】
請求項3〜5のいずれか一項に記載の液晶装置において、
複数の前記円弧形状は、同心円であることを特徴とする液晶装置。
【請求項7】
請求項3〜6のいずれか一項に記載の液晶装置において、
前記円弧形状は、画素の長辺を中心に対称であることを特徴とする液晶装置。
【請求項8】
請求項3〜6のいずれか一項に記載の液晶装置において、
前記円弧形状は、画素の短辺を中心に対称であることを特徴とする液晶装置。
【請求項9】
請求項3〜6のいずれか一項に記載の液晶装置において、
前記円弧形状は、画素の重心を中心に対称であることを特徴とする液晶装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の液晶装置において、
前記第2基板は、前記画素電極の縦横の境界領域と対向する領域に遮光膜を有し、
前記画素電極又は前記共通電極の少なくとも一部を前記遮光膜とオーバーラップさせることを特徴とする液晶装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の液晶装置において、
前記画素電極及び前記共通電極は、光透過性導電膜からなることを特徴とする液晶装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−103952(P2009−103952A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−276058(P2007−276058)
【出願日】平成19年10月24日(2007.10.24)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】