説明

測位および送信システム

【課題】送信性能に関連した無線装置の送信機と測位性能に関連した受信機との間の干渉を減少させる。
【解決手段】移動式装置102の送信機部104および信号受信機部106を相互に連結する制御モジュール140が提供される。制御モジュール140は移動式装置102の送信機部104を監視し、監視される状態に基づいて、信号受信機部106に干渉するための送信機からの送信信号の能力を妨げるために移動式装置102を変更する。制御モジュール140は、送信機部104上での電力が予め決められた電力閾値レベルを超えるときに、信号受信機部106の機能を無効にしてもよいし、変更してもよい。また、制御モジュールは減少された電力レベルで送信することを送信機部104に強制してもよい。

【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
本願は、本願の譲受人に譲渡され、参照によって本願に明確に組み込まれた2007年4月16日出願の「測位および送信システム」と題された、米国特許仮出願第60/912,136号に対する優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本願の技術は、一般的には測位性能および送信性能の両者を有する無線装置に関し、特に、送信性能に関連した無線装置の送信機と測位性能に関連した受信機との間の干渉を減少させることに関連する。
【背景技術】
【0003】
例えば、ラップトップコンピュータ,ハンドヘルドコンピュータ,携帯電話,ページャ,携帯情報端末などのような移動式装置は、ユビキタスなものになってきている。移動式装置は概して、無線ネットワークの方々に定期的に情報を送信するために用いられる比較的高い電力送信機を含む。
【0004】
移動式装置への位置測位システム又は航法の追加は、そのような位置測位システムのための技術が、より費用効果が高く,電力効率がよく,一般的に広く利用可能になるにつれ、増加してきている。位置測位システムは、地上波放送の信号,衛星の信号,又はその組み合わせを用いてもよい。しかしながら、多くの位置測位システムは無線装置の位置判定を容易にするために衛星を用いる。衛星測位システム(又はSPS)は、例えば全地球測位システム(GPS−軍によって開発された当初はナブスターGPSと称された),衛星航法(GNSS),(欧州連合の)ガリレオ測位システム,(ロシアの)グロナス,(中国の)コンパス/北斗,(日本の)QZSSなどのようなシステムを含む。位置測位システムは、位置測位システムの少数のアプリケーション以外に、例えばパーソナルセキュリティ,輸送機関および人員探知,在庫管理,および身元を突き止めるための急患への応答などを含む多くのアプリケーションに用いられてもよい。
【0005】
SPSを用いる移動式装置は、概して弱いSPS信号の捕捉および探知をするために、非常に感度の高いSPS受信機を含む。前記非常に感度の高いSPS信号受信機は、移動式装置から情報を定期的に送信するために用いられ同じ場所に配置される高電力送信機により作用されうる。ある態様では、高電力送信機はSPS受信機と対になり、干渉する。前記干渉は、SPS受信機の性能を減少させるかもしれない。
【0006】
高電力送信機と非常に感度の高いSPS受信機との間の干渉を克服するための最新の取り組みは、干渉を制限するためにSPS受信機の中に、高ダイナミックレンジ回路の使用又は複雑なフィルタの使用を含む。しかしながらこれらの取り組みは、連結した構成部分の電力消費および費用を増大させうる複雑な追加の回路構成の使用を必要とするかもしれない。例えば、ある方法は、高電力送信機からの無線による周波数干渉を低減し出来る限り除去するためにSPS送信機の無線周波数フロントエンドに帯域通過フィルタを用いることを含む。数個のフィルタは、移動式装置に追加要素を加えるために多数の要素,容量,費用などを増大させることをしばしば必要とすることから、帯域通過フィルタを用いることは、いくら見ても疑問の余地がある。その上フィルタの使用は、SPS受信機のノイズ指数を増大させる傾向があり、感度の高さを低くし、性能を減少させる。
【0007】
高電力送信機と非常に感度の高いSPS受信機との間の干渉を克服するためのもう一つの取り組みは、高電力送信機が電力を供給される間中SPS受信機を停止させることを含む。この技術は一般的に「ブランキング」として知られている。前述の方法の電力消費,容量,および複雑性を減少させる一方、ブランキングも欠点を有している。欠点の一つは、SPS受信機がある時間周期の間に停止されるという事実によるSPS受信機の感度の減少を含む。SPS受信機を停止させることは、SPS受信機が信号を再入手しようと試みることでより長い時間を要するかもしれないので、例えば、電力消費を増大させうる信号捕捉および探知などを妨げる。
【0008】
高電力送信機と非常に感度の高いSPS受信機との間の干渉を克服するためのもう一つの取り組みは、SPS受信機の無歪性(linearity)を増大させ、干渉信号が存在する中でSPS受信機を機能させることを含む。しなしながら、強い信号が存在する中で無歪性を保つ受信機は、機能するためにより多くの電力を必要とする。SPS受信機への電力を増大させることは、なお欠点を有している。特に、SPS受信機により必要とされる電力を増大させることは、追加の電力を消費し、バッテリーからの使用の利用可能時間を減少させる。
【0009】
上述のように、改良された装置,方法,コンピュータプログラム結果などは、比較的高い電力送信機の面前での位置測位システムの動作を改良するために必要とされる。
【発明の概要】
【0010】
本明細書に開示された実施形態は、移動式装置を提供することにより、上述した必要性に取り組むものである。移動式装置は、送信機部および信号受信機部を含む。送信機部および信号受信機部は、制御モジュールによって相互に連結される。制御モジュールは、送信機部の送信電力を監視し、監視される電力があらかじめ決められた第1の電力閾値レベルを超える場合に、信号受信機部を無効又は変更する。
【0011】
本明細書に開示された実施形態は、また、移動式装置を動作させる方法を提供することにより、上述した必要性に取り組むものである。移動式装置を動作させる方法は、移動式装置の送信機部の送信電力を監視することを含む。監視された送信電力を用いることで、前記方法は、送信電力があらかじめ決められた第1の電力閾値レベルを超えるかどうか判定することをさらに含む。もし前記判定が、電力が第1の電力閾値レベルを超えるであるならば、前記方法は、送信電力があらかじめ決められた第1の電力閾値レベルを超えると判定される場合に、携帯装置の信号受信機部を無効にすること又は変更することをさらに含む。
【0012】
本明細書に開示された実施形態は、さらに、送信機部と信号受信機部との間での干渉を減らすために送信機部の電力を減少させることにより、上述した必要性に取り組むものである。移動式装置は、送信機部および信号受信機部を含む。移動式装置は、送信機部の電力レベルを判定する手段および送信機部が音声情報又はデータ情報を送信しているかどうかを判定する手段をさらに含む。もし送信機部がデータ情報を送信していると判定するならば、移動式装置は、送信機部に基づいた信号受信機部への干渉が減少するように、送信機部の電力レベルをあらかじめ決められた第1の電力レベル閾値未満に減少させる手段をさらに含む。
【0013】
本明細書に開示された実施形態は、さらに、送信機部が信号受信機部に干渉するのを禁止する方法を提供することにより、上述した必要性に取り組むものである。前記方法は、移動式装置の初期動作モードを識別することおよび移動式装置の初期動作モードに基づいた一又はそれ以上の干渉活動に対応する一又はそれ以上の干渉閾値を選択することを含む。制御モジュールは、一又はそれ以上の活動が、一又はそれ以上の干渉閾値を超えるかどうか判定するために一又はそれ以上の移動式装置の活動を監視する。もし一又はそれ以上の活動が干渉閾値を超えると判定されるならば、制御モジュールは、一又はそれ以上の干渉活動が、一又はそれ以上の干渉閾値未満に減らされるまで、送信機部と信号受信機部との間の干渉を減らすように移動式装置を動かす。
【0014】
本明細書に開示された実施形態は、さらに、装置を提供することにより、上述した必要性に取り組むものである。前記装置は、比較的高い電力信号を送信することが可能な送信機部および比較的感度の高い受信機を有する受信機部を具備する。制御プロセッサは、送信機部および信号受信機部を相互に連結する。前記制御プロセッサは装置の動作モードを識別するため、および識別された動作モードに基づいた一又はそれ以上の干渉閾値を選択するために動作する。前記プロセッサは、干渉閾値に対応する一又はそれ以上の活動が一又はそれ以上の干渉閾値を超えるかどうか判定するため、および送信機部と受信機部との間での干渉を減らすように装置を動作させるために装置を監視する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本願の技術を用いている実施形態の機能ブロック図である。
【図2】図2は、本願の技術に関連した動作上のステップを示す実例となる動作上のフローチャートである。
【図3】図3は、本願の技術に関連した動作上のステップを示す実例となる動作上のフローチャートである。
【図4】図4は、本願の技術に関連した動作上のステップを示す実例となる動作上のフローチャートである。
【図5】図5は、本願の技術に関連した動作上のステップを示す実例となる動作上のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本願の技術は、図を参照して説明されるだろう。さらに、本願の技術は特に、移動式の装置と無線ネットワークとの間で音声又はデータ情報を伝達する送信機、および位置判定統一体(PDE)を用いることで移動式装置の近く又は遠くで処理されてもよい位置測位情報を提供するために衛星信号を受信する位置測位受信機の両者を提供する移動式の装置に関して記述されるだろう。当業者は本明細書を読むことで、本発明の技術は、装置が適度に近接した地上波放送の周波数エネルギー信号を取り出す送信機と、送信機が受信機に干渉しうる地上波放送の周波数エネルギー信号を受け取る受信機とを有する状況において役に立つであろうことを直ぐに認識するだろう。本願の技術は、音声情報が比較的高い電力送信機を用いて送信され、SPS受信機が比較的弱い衛星信号を受信するために非常に感度の高い受信機を含む、例えば衛星測位システム(SPS)を有する携帯電話のような装置において役に立つ。このことについて、本願の技術は特に前記技術の模範的(exemplary)な実施形態を参照して記述される。「模範的」という用語は、本明細書において「例(example)、事例(instance)、又は実例(illustration)を提供する」ことを意味する。本明細書において「模範的」として説明された任意の実施形態は、必ずしも他の実施形態に対して好適又は有利であるとは解釈されない。加えて、本明細書に記述された全ての実施形態は、相反するものを除いては模範的として考慮されるべきである。
【0017】
本願の技術は特に、例えば、ワイヤレス広域通信ネットワーク(WWAN),ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN),ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)などのような無線通信ネットワークを通じて音声情報を送信する移動式装置に関して記述されるだろう。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば本明細書では交換して用いられる。本願の技術は、無線通信ネットワーク上での地球移動通信システム(GSM(登録商標))プロトコル又は符号分割多元接続(CDMA)プロトコルのどちらか一方を用いることに関して記述されるが、その他の送信プロトコルもまた実行可能である。その他の送信プロトコルは、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク,周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク,直行周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク,セカンドキャリア−周波数分割多元接続(SC−FDMA)ネットワークなどを含むが、これらに制限されない。
【0018】
本願の技術は、特に衛星送信機を用いて測位システムからの測位信号を受け取る移動式装置に関しても記述される。衛星測位システムは、例えば全地球測位システム(GPS−軍によって開発された当初はナブスターGPSと称された),衛星航法(GNSS),(欧州連合の)ガリレオ測位システム,(ロシアの)グロナス,(中国の)コンパス/北斗,(日本の)QZSSなどのようなシステムを含んでもよい。位置測位システムは、位置測位システムの少数のアプリケーション以外に、例えばパーソナルセキュリティ,輸送機関および人員探知,在庫管理,および身元を突き止めるための急患への応答などを含む多くのアプリケーションに用いてもよい。
【0019】
図1に関して、測位および通信システム100が示される。測位および通信システム100は、送信機部104,衛星信号受信機部106,および送信機部104と衛星信号受信機部106とをつなぐ制御モジュール140を有する移動式装置102を含む。非常に感度の高い受信機を必要とする信号受信機の模範的な実例として衛星信号受信機部106について記述するが、当業者は本願の教示から、送信機部および受信機部を近接して有しているいかなる装置も利益になることを、本明細書を読むことで直ぐに認識するだろう。従って、特定の模範的な実施形態に記述される衛星信号受信機部106は、一般的な信号受信機部として解釈されるべきである。
【0020】
送信機部104は、トランシーバに統合されてもよいし、無線通信ネットワーク112を通じて一又はそれ以上の基地局110と通信するアンテナ108を用いて音声および/又はデータ情報の送受信を行うように構成してもよい。実例として示される実施形態において、送信機部104は、アンテナ108に接続された送信/受信回路114,送信/受信回路114に接続された制御プロセッサ116,および制御プロセッサ116に接続されたインターフェース118を少なくとも含む。インターフェース118は一般的に、大抵の携帯電話が通常有しているようなキーボード,スピーカ,およびマイクロフォンを具備するが、例えばグラフィカルユーザインターフェース又はディジタルペンなどのような、追加又は別のインターフェースを具備してもよい。制御プロセッサ116は、送信機部104の動作に要求される入力および/又はデータを処理するための計算機能を提供することを含む、送信機部104の主な機能を制御する。送信/受信回路114は、一又はそれ以上の実際の回路としてもよいし、上述で明らかにされたように様々な波長およびプロトコルを通じて機能してもよい。送信/受信回路114は、無線通信ネットワークで用いられるような構成要素によくある機能、例えばアンテナ108から送信されるべき信号として制御プロセッサ116から受け取った信号を変調する,およびアンテナ108で受け取った信号を復調するように機能してもよい。復調された信号は、処理するために制御プロセッサ116へ提供される。送信/受信回路114は、アンテナ108によって送信される信号を増幅するための電力アンプ120を含んでいてもよい。
【0021】
衛星信号受信機部106は、衛星アンテナ124で衛星122からの衛星信号を受け取る。衛星信号受信機部106は、衛星アンテナ124に連結されるダウンコンバータ126,ダウンコンバータ126に連結される衛星信号処理回路128,および制御プロセッサ130を少なくとも含む。制御プロセッサ130は、衛星信号捕捉,探知,および処理を含む、衛星信号受信機部106の主な機能を制御する。ダウンコンバータ126は、衛星信号を変調した高周波数をより低い中間周波数にダウンコンバートする。衛星信号処理回路128は、アナログ信号を制御プロセッサ130で用いることができるディジタル形式へと数値化する。
【0022】
別々の構成要素として示される一方で、移動式装置の構成要素および特徴の多くは、一又はそれ以上を統合した構成部分に統合することができる。同様に、単一の機能ブロックとして示された機能構成要素は、複合的な装置に分割されてもよい。例えば、アンテナ108および衛星アンテナ124は、図1で別々のアンテナとして示される。しかしながら、アンテナ108および衛星アンテナ124が、複合的な動作周波数を有する単一のアンテナに統合されるということはありうる。もう一つの例として、アンテナ108および/又は衛星アンテナ124は、例えば信号多様性のために、一つ以上のアンテナ構成部分を具備しているかもしれない。さらに、制御プロセッサ116および制御プロセッサ130は、設計選択の問題上、単一の制御プロセッサ又は複数のプロセッサとなるかもしれない。送信機部104および衛星信号受信機部106は、一般的には便宜上別々の構成要素を用いて示され、記述される。同様に、制御プロセッサ116も、数個のプロセッサとしてもよい。
【0023】
上述したように、移動局102は制御モジュール140も具備する。制御モジュール140は、送信機部104および衛星信号受信機部106を相互に連結して示される。制御モジュール140は、以下の本明細書で説明されるだろう、制御モジュール140の主な機能を制御するための制御プロセッサ142を少なくとも具備する。制御プロセッサ142は統合されてもよいし、分離されてもよいし、又は制御プロセッサ116および130を組み合わせてもよい。制御モジュール140は、移動局102の活動および構成を検知し、且つ衛星信号受信機部106の動作を有効にする又は無効にするために動作する。衛星信号受信機部106を無効にすること又はブランキングすることは、例えば、電力アンプ120に関連した送信電力レベル,衛星アンテナ124のアンテナ構成,例えばもしアンテナ124がアンテナ108から十分遠くに配置されるのであれば送信を必要とする優先度(言い換えると、以下にさらに説明されるだろう位置測位判定より優先度の高い音声通信),などに基づくことができる。
【0024】
制御モジュール140および制御プロセッサ142はハードウェア,ソフトウェア,ファームウェア,又はそれらの組み合わせで実行されてもよい。ハードウェア構成のために、処理構成部は、例えばASIC,ディジタル信号プロセッサ(DSP),ディジタル信号プロセッサデバイス(DSPD),プログラマブル論理デバイス(PDL),フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA),プロセッサ,コントローラ,マイクロ−コントローラ,マイクロプロセッサ,電子デバイス,マイクロチップ,又は本明細書に示す機能を実行するために設計された上記何れかの組み合わせを用いて実行されうる。これらの装置は総称的に、コントローラ,制御プロセッサ,中央処理装置,コンピュータ信号プロセッサ,CPUなどのように表されてもよい。
【0025】
図1および2を参照して、衛星信号受信機部106を有効にする又は無効にするために制御モジュール140を用いる動作ステップが、フローチャート200に実例として示される模範的な実施形態として記述される。最初に、ここや本明細書中の実施形態に記述されている動作ステップが、例および実例を提供するために記述されているということに注意すべきである。記述される動作は、実例として示されるシーケンス以外に多数の異なるシーケンスを実行してもよい。さらに、下記の模範的な実施形態に記述される一又はそれ以上の動作ステップは、一又はそれ以上の動作ステップが結合されてもよいし、又は記述される一又はそれ以上の動作ステップが多数の動作ステップとしてばらばらにされてもよい。さらに、より多くの動作ステップ,より少ない動作ステップ,およびその他の動作ステップが本明細書に主張される技術の精神および範囲を逸脱することなく含まれていてもよい。
【0026】
図2の模範的な実施形態において、動作はブロック又はステップ202で始める。制御モジュール140は送信機部104の動作電力を監視する(ステップ204)。一般的に電力アンプ120に基づいて送信電力を監視する一方で、制御モジュール140の制御プロセッサ142は、送信電力が予め決められた閾値を超えるかどうか判定する(ステップ206)。もし送信電力が予め決められた閾値を超えないと判定されるならば、制御はステップ204へと戻る。もし送信電力が予め決められた閾値を超えると判定されるならば、制御モジュール140は衛星信号受信機部106を無効にする(ステップ208)。いったん無効にされると、制御モジュール140は送信機部104の送信電力を監視し続ける(ステップ210)。送信電力を監視し続ける一方で、送信電力が閾値(又は設計選択の問題上、第2の閾値)未満に減少するかどうかが判定される(ステップ212)。もし電力が閾値未満に減少しないと判定されるならば、制御はステップ210へと戻る。もし電力が閾値未満に減少すると判定されるならば、衛星信号受信機部は有効にされ(ステップ214)、制御は次の送信を監視するためにステップ204へと戻される。理解できるように、送信電力が閾値未満に減少するかどうかの判定は、電力が短い時間周期で閾値未満に減少する有効にされた期間と無効にされた期間との間で衛星信号受信機部が無駄に循環することを避けるための時間的要素と組み合わせることができる。前述の処理は、連続的に,半連続的に,又は繰り返し実行されてもよい。本願の技術のある態様において、送信機部104は、例えば携帯電話の基礎を形成するCDMAプロトコルのように、待機状態又は活動状態(電話中)のどちらか一方の状態とされてもよい。この構成のため、衛星信号受信機部106は一定の送信による活動状態の間、ブランクされなくてもよい。代わりに、受信性能の縮小,又は高電力で受信機を動作させること,高無歪性モードは実行されてもよい。しかしながら、待機状態の場合、CDMAプロトコルの下で送信機部104は、より低い効率周期で一般的に動作し、周期的に情報の小さなバーストを送信する。それゆえ、待機状態において、制御モジュール140はこれらの短い高電力情報バーストの間中、干渉を妨げるために動作してもよい。
【0027】
任意に、衛星信号受信機部が有効にされる場合(例えば、送信電力が206で判定されるように閾値未満であるときの間、又は送信電力が212で閾値の限度を超えた後に閾値未満に減少する後に)、制御モジュール140は、衛星情報を捕捉し処理するための十分な時間を衛星信号受信機部に割り当てるために時間Tの間、送信機部104を無効にしてもよい(ステップ216)。送信機部104を無効にすることは、設計選択の問題上、および送信機部104を無効にするための理由上、より短く又はより長くなるかもしれない。さらに、時間Tは、連続する必要はない。例えば、送信機部104は、送信機部104が有効にされている間中、少なくともある周期に分離される複数のより短い時間周期で無効にされうる。
【0028】
送信機部104を無効にすることは、音声送信の一部が失われる又は遅れることになる。従って、制御モジュール140は、必要に応じて送信機部104を有効にするための制御停止装置144を提供されてもよい。理解できるように、制御停止装置144は、また、例えば緊急業務など、測位が音声通信より高い優先度を得る場合に、衛星信号受信機部を動作させるために送信機部104を無効にしてもよい。図1において、制御停止装置144は、制御プロセッサ142により実行されるために、制御プロセッサ142に統合されたメモリに蓄積される命令として実例として示される。しかしながら、制御停止装置144は、少なくとも部分的に特定のハードウェアにおいて実装されていてもよく、制御プロセッサ142から分離される一部を少なくとも含んでいてもよい。
【0029】
閾値は、移動式装置に関する構成情報に基づいて手動で設定されてもよい。衛星信号受信機部を無効にするための電力閾値は、CDMAに基づく携帯電話の待機電力送信レベルより高いが、送信電力レベルより低く設定されてもよい。そのような構成は、CDMAに基づく携帯電話に用いられるインテリジェントブランキングを有効にする。ある場合において、上述した制御モジュール140の機能が、インテリジェントブランキングと呼ばれてもよい、又は、制御モジュール140自体がインテリジェントブランキングモジュールなどと呼ばれてもよい。慣例的に、従来のブランキングは、単に送信機部電力アンプが電力供給されるかどうかに基づいていたので、CDMAに基づく携帯電話ではブランキング技術を用いていない。一又はそれ以上の電力閾値を提供することによって、CDMAに基づく携帯電話は、ブランキングを利用してもよい。前記閾値は、待機電力レベルと最大送信電力レベルとの間に設定されてもよい。実際の閾値は、例えば、送信機と衛星アンテナとの間の遮蔽物,送信機と衛星アンテナとの間の距離,衛星信号受信機に供給される電力(より高い送信電力レベルが存在する中での動作を可能にする),又はこれら要素の組み合わせに作用されうる。
【0030】
前記閾値は、調整可能であってもよい。制御モジュール140は、衛星信号受信機部106が現在利用可能な測位情報の精度に応じて無効にされることが見込まれる閾値の範囲を提供してもよい。例えば、もし現在利用可能な測位情報が一つもないのであれば、制御モジュール140は衛星信号を得るための衛星信号受信機部を可能にするために高い閾値を設定してもよいし、航法又は測位情報を提供してもよい。−場合によっては、少なくともいくつかの測位情報を得るための干渉によるいくつかのエラーを許容するかもしれない。反対に、もし移動式装置の正確な測位が容易に識別される又は認識できるのであれば、制御モジュール140は、干渉が測位情報の中へのエラーを導くことを妨げるため、衛星信号受信機部を無効にするために低い閾値を設定してもよい。もちろん、いくつかの測位情報が利用可能であるならば、測位システムが、識別される情報に基づいてより多くのエラーを許容できるように閾値が高く設定されることはありうる。また、現在利用可能な測位情報がないのであれば、制御モジュール140は、初期測位判定に関する干渉によって導き出されたいくつかのエラーを減少させるために、低い閾値を設定するかもしれない。
【0031】
さらに図2に関連することとして、任意で、制御モジュールが衛星信号受信機部を無効にする後に送信機部の送信電力を監視することの代わりとして、制御モジュール140は予め決められた時間の後に衛星信号受信機部を有効にしてもよい(ステップ218)。
【0032】
図1および図3を参照して、閾値が限度を超えたかどうかの判定に関連した任意の実施形態は、実例となるフローチャート300に関連してより詳細に説明される。動作は、ブロック又はステップ302で始まる。制御モジュール140は、移動式装置102の構成を判定する(ステップ304)。例えば、移動式装置は、衛星アンテナ124が送信機部104に隣接しているような第1の構成を有していてもよい。第2の構成において、例えば、衛星移動式装置102は、衛星アンテナ124が実際は車の外部に搭載されるように車の中に搭載してもよい。その他の構成も、当然可能である。例えば、第1の構成は移動式装置102が識別される測位を有していない場合であってもよいし、第2の構成は移動式装置102が識別される測位を有している場合であってもよい。なお、もう一つの例は、内部のアンテナを含んでもよい第1の構成,外部のアンテナを含んでもよい第2の構成,内部および外部のアンテナの組み合わせを含んでもよい第3の構成を含む。また、第1および第2の構成は、縮められる又は伸ばされるアンテナを備えていてもよい。なお、その他の構成は、アプリケーションデータ又は音声データが送信されているかどうかを含む(以下にさらに説明されるだろう)。もし移動式装置102が第1の構成であるのであれば、制御モジュールは第1の構成に基づいた閾値を設定する(ステップ306)。制御モジュール140は、図2のステップ204と同様に送信機部104の動作電力を監視するだろう(便宜上図3には特に示されていない)。連続的に,半連続的に,および/又は反復して、制御モジュール140は電力が第1の構成閾値を超えたかどうか判定するだろう(ステップ308)。もし電力が第1の構成閾値を超えないのであれば、動作300は動作電力の監視およびプロトコルの判定に基づいて監視および判定をし続ける。もし第1の構成閾値を超えると判定されるならば、制御モジュール140は衛星信号受信機部106を無効にする(ステップ310)。衛星信号受信機部106は、図2に関連した以下のいくつかの実例に従って有効にされるであろう。
【0033】
もしステップ304で、移動式装置102が第2の構成であると判定されるならば、制御モジュール140は、第2の構成に基づいた閾値を設定する(ステップ312)。制御モジュール140は、図2のステップ204と同様に送信機部104の監視動作電力を監視するだろう(便宜上図3には特に示されていない)。連続的に,半連続的に,および/又は反復して、制御モジュール140は、電力が第2の構成閾値を超えるかどうか判定するだろう(ステップ314)。もし電力が第1の構成閾値を超えないのであれば、動作300は、動作電力の監視およびプロトコルの判定に基づいて監視および判定をし続ける。もし第2の構成閾値が限度を超えると判定されるならば、制御モジュール140は衛星信号受信機部106を無効にする(ステップ310)。衛星信号受信機部106は、図2に関連した以下のいくつかの実例に従って有効にされるであろう。
【0034】
上述したように、いくつかの事例において、移動式装置102は音声情報の代わりにデータ情報を送信してもよい。低いスループットが音声通信を中断させうる音声情報とは違って、データ情報は、低いスループット又は高い許容可能なエラー率を用いる場合、しばしば低電力で伝達されうる。従って、図1および図4を参照して、制御モジュール140の動作の模範的な実施形態がフローチャート400に実例として示される。まず、制御モジュール140は、送信機部104の電力を判定するために送信機部104を監視するだろう(ステップ402)。続いて、制御モジュールは、電力が閾値を超えたかどうか判定するだろう(図3で示されるように設定されてもよい)(ステップ404)。もし電力が閾値を超えないのであれば、制御はステップ402へと戻される。もし電力が閾値を超えるのであれば、制御モジュール140は、次に、送信機部104が音声情報又はデータ情報を送信しているかどうかの判定をするだろう(ステップ406)。もし送信機部104がデータ情報を送信していると判定されるのであれば、制御モジュール140は、設定された閾値未満のレベルまで電力送信機120への電力を減少させるだろう(ステップ408)。任意で、制御モジュール140はスループット又はデータレートを減少させてもよい(ステップ410)。もし前記送信においてより高いエラー率が許容されるのであれば、データレートはより低くされてもよい。もし前記送信が音声情報であると判定されるのであれば、衛星信号受信機部106は、例えば、図2および/又は3に記述されるように無効/有効とされてもよい(ステップ412)。
【0035】
衛星信号受信機部106を無効にすること又は送信機部104への電力を減少させることについて上述に記述される一方で、制御モジュール140は、送信機部104と受信機部106との間での干渉のインテリジェント制御を可能にする。図1および図5を参照して、本願の技術に関連したもう一つの実施形態が提供される。動作は、ステップ502で始まる。任意で、制御モジュール140は移動式装置の動作モードを識別する(ステップ504)。移動式装置の動作モードは、移動式装置の構成情報を含んでもよい。移動式装置の動作モードは、例えば、関連するアンテナの相対的な接近性のような、移動式装置構成情報,バッテリ電力,例えば911コールの間の音声情報送信が他のアプリケーションよりも優先されるときのような、様々なアプリケーションの優先度,データ又は音声情報のような、送信されている情報のタイプなどを含んでもよい。もし優先動作モードが必要であるならば、制御モジュール140は優先アプリケーションを可能にするために移動式装置の動作モードを設定する(ステップ506)。例えば、優先アプリケーションを可能にするための動作モードを移動式装置102に設定することはその他の動作を可能にするかもしれないが、送信機部104と受信機部106との間の干渉のレベルを受け入れることになる。代わりに、非優先アプリケーションが、予め決められた干渉閾値未満のレベルで活動するように無効にされる又は制御されるかもしれない。続いて、制御モジュール140は、移動式装置102の識別された動作モードに基づいて一又はそれ以上の予め決められた干渉閾値を選択するだろう(ステップ508)。例えば、制御モジュール140は受信機部106の動作電力に基づいて閾値を選択してもよいし,制御モジュール140は送信されている情報のタイプに基づいて閾値を選択してもよいし,制御モジュール140は高無歪性モードで衛星信号受信機部106を動作することに基づいて閾値を選択してもよいし,制御モジュール140は様々な移動式装置102の動作の優先度に基づいた閾値を選択してもよい。制御モジュール140は、続いて、移動式装置102の一又はそれ以上の干渉閾値に関連した一又はそれ以上の活動を監視するだろう(ステップ510)。電力を監視している間に制御モジュール140の制御プロセッサ142は、一又はそれ以上の監視される活動が一又はそれ以上の予め決められた干渉閾値を超えたかどうかの判定をする(ステップ512)。もし送信電力が予め決められた閾値を超えないと判定されるのならば、制御はステップ504へと戻る。もし一又はそれ以上の監視される活動が一又はそれ以上の干渉閾値を超えると判定されるならば、制御モジュール140は、送信機部104と衛星信号受信機部106との間の干渉を減少させるように移動式装置102を動作させる(ステップ514)。制御モジュール140は、干渉を減らすために多数の予め決められる干渉減少動作モードのうちの一つを選択してもよい。例えば、ある干渉減少動作モードは、もしバッテリ電力が十分であるならば、高無歪性モードで衛星信号受信機部106を動作させることを含めてもよい。別の干渉減少動作モードは、送信機部104の送信電力を減少させることであってもよい。別の干渉減少動作モードは、衛星信号受信機部106を無効にしてもよい。さらに別の干渉減少動作モードは、送信機部104を無効にしてもよい。その他の動作モードもまた、当然可能である。一又はそれ以上の活動は、いったん一又はそれ以上の干渉閾値未満となると、制御モジュール140は、移動式装置102をもとに戻し(ステップ504)、制御はステップ504へと戻る。
【0036】
本明細書において、受信機を有効および無効にすることは、多くの方法で達成されて構わない。もう一度(非常に感度の高い受信機が衛星受信機である例を実例として示す)図1を参照すると、衛星信号受信機部106は、アンテナ124からの接続を切断することおよび受信機入力をグランド(ゼロ信号)に切替えることによって無効にされうる。従って、受信機はまだ活動的ではあるが、取得する信号はない。もう一つの実施形態において、受信機内のどこにおいても歪んだ信号が拾い上げられて伝達されないことを保証するため、信号経路は、数個の中間段階で強制的なゼロに受信機を通じて切替えられてもよい。ゼロに切替えられてもよい箇所は、受信機入力,受信機内の中間アンプ入力,受信機のアナログ部から送出するアナログ−ディジタル変換機(ADC)128への入力,受信機のディジタル信号処理部130に入力するADC128のディジタルストリーム出力,および/又はその他の適切な切替え箇所を含む。形式的に、目的は強い送信信号が望ましい信号の歪みを引き起こす受信機を通過することを妨げることである(短い期間において歪んだ信号よりも良い信号は無いという分析が示された)。これは、アンテナ入力および/またはその他の中間ポイントを切断すること,数個又は全ての受信機(からの電力を取り除く)をオフにすること,および減少するゲイン状態に受信機を切替えることを含むいくつかの方法に整理されることができる。そのため干渉信号は、不適当なひずみを引き起こさない(この変形例は、受信機を完全には無効にしないであろうが、干渉が許容されるレベルに性能を制限するだろう。本明細書では、受信機を部分的に無効にすることとして性能を制限することに言及する)。
【0037】
当業者は、情報および信号が、様々な異なる技術および技法のうちの任意の1つを用いて表されうることを理解するであろう。例えば、上記記載を通して参照されうるデータ,命令,コマンド,情報,信号,ビット,記号,およびチップは、電圧,電流,電磁波,磁界又は磁気粒子,光場又は光粒子,又はそれらの任意の組み合わせによって表されうる。
【0038】
当業者は更に、本明細書における開示に関連して記載された、実例となる様々な論理ブロック,モジュール,回路,およびアルゴリズムステップが、電子工学的ハードウェア,コンピュータソフトウェア,又はそれらの組み合わせとして実現されうることをよく理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとの相互置換性を明確に説明するために、さまざまな実例となる構成要素,ブロック,モジュール,回路,およびステップが、それらの機能の観点から一般的に説明された。このような機能が、ハードウェアとして実現されるかソフトウェアとして実現されるかは、システム全体に課された設計制約および特定のアプリケーションによる。当業者は、各特定のアプリケーションのために上述した機能を様々な方法で実現することができるが、このような実現の決定は、本開示の範囲から逸脱させるものとして解釈されてはならない。
【0039】
本明細書における開示に関連して示された様々な例示的論理ブック,モジュール,および回路は、汎用プロセッサ,ディジタル信号プロセッサ(DSP),特定用途向け集積回路(ASIC),フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)又はその他のプログラマブル論理デバイス,ディスクリート・ゲート又はトランジスタ・ロジック,ディスクリート・ハードウェア部品,又は本明細書に示す機能を実行するために設計された上記何れかの組み合わせを用いて実現又は実行されうる。例えば、プロセッサ116,プロセッサ142,および/又はプロセッサ130の各機能は、CPU又は、DSP,AISC,などのような他の種類のプロセス構造を用いて実行されてもよい。汎用プロセッサとしてマイクロプロセッサを用いることが可能であるが、代わりに、従来技術によるプロセッサ,コントローラ,マイクロコントローラ,又は状態機器を用いることも可能である。プロセッサは、例えばDSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ,複数のマイクロプロセッサ,DSPコアに接続された1つ又は複数のマイクロプロセッサ,又はこのような任意の構成である計算デバイスの組み合わせとして実現することも可能である。
【0040】
本明細書における開示に関連して記述された方法やアルゴリズムのステップは、ハードウェアによって直接,プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールによって,又は、これらの組み合わせによって具現化されうる。ソフトウェア・モジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM),フラッシュメモリ,読み出し専用メモリ(ROM),電気的プログラマブルROM(EPROM),電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM),レジスタ,ハード・ディスク,リムーバブル・ディスク,CD−ROM,又は当該技術分野で知られているその他任意の形式の記憶媒体に収納されうる。典型的な記憶媒体は、プロセッサがそこから情報を読み取り、またそこに情報を書き込むことができるように、プロセッサに統合されうる。このプロセッサと記憶媒体とは、ASIC内に存在することができる。あるいはこのプロセッサと記憶媒体とは、ユーザ端末内のディスクリート部品として存在することができる。
【0041】
開示された実施形態における上記記載は、当業者をして、本願の技術の製造又は利用を可能とするために提供される。これら実施形態への様々な変形例もまた、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般原理は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく他の実施形態にも適用されうる。従って本発明は、本明細書に示された実施形態に限定することは意図されておらず、本明細書に開示された原理および新規特徴と整合が取れた最も広い範囲と一致するように意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信機部と、
信号受信機部と、
前記送信機部および前記信号受信機部を相互に連結し、前記送信機部の送信電力を監視し、監視される電力が予め決められた第1の電力閾値レベルを超える場合に前記信号受信機部を完全に又は部分的に無効にする制御モジュールとを
具備する移動式装置。
【請求項2】
前記信号受信機部が衛星信号受信機を具備する請求項1記載の移動式装置。
【請求項3】
制御プロセッサは、衛星信号受信機部が無効される後に予め決められた時間内に前記衛星信号受信機部を有効にする請求項2記載の移動式装置。
【請求項4】
前記制御プロセッサは、監視される電力が第2の電力閾値レベル未満に減少する場合に前記衛星信号受信機部を有効にする請求項1記載の移動式装置。
【請求項5】
前記第1の電力閾値レベルおよび前記第2の電力閾値レベルは同じである請求項4記載の移動式装置。
【請求項6】
前記第1の電力閾値レベルおよび前記第2の電力閾値レベルは異なる請求項4記載の移動式装置。
【請求項7】
前記信号受信機部の動作を可能にするために前記送信機部を無効にすること、又は前記送信機部の動作を可能にするために前記信号受信機部を無効にすることの内の少なくとも一つを行う制御停止装置を具備する請求項1記載の移動式装置。
【請求項8】
前記第1の電力閾値レベルは、複数の構成に関連した複数の電力閾値から選択される請求項1記載の移動式装置。
【請求項9】
前記制御モジュールは、もし電力が前記第1の電力閾値レベルを超えるのであれば前記送信機部はデータ情報を送信しているかどうかを判定し、前記送信機部がデータ情報を送信しているかの判定に基づいて前記第1の電力閾値レベル未満に前記送信機部への電力を減少させる請求項1記載の移動式装置。
【請求項10】
前記制御モジュールは前記移動式装置のスループットを減少させる請求項9記載の移動式装置。
【請求項11】
音声又はデータ情報を送信する送信機部および信号を受信する信号受信機部を具備する移動式装置を動作させる方法であって、
移動式装置の送信機部の送信電力を監視することと、
前記送信電力が予め決められた第1の電力閾値レベルを超えるかどうか判定することと、
前記送信電力が前記予め決められた第1の電力閾値レベルを超えると判定される場合に、前記移動式装置の信号受信機部を完全に又は部分的に無効にすることとを
具備する方法。
【請求項12】
信号受信機部を無効にすることは、衛星信号受信機を無効にすることを含む請求項11記載の方法。
【請求項13】
送信電力が予め決められた第2の電力閾値レベル未満に減少すると判定される場合に、前記信号受信機部を有効にするステップを具備する請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記衛星信号受信機部が無効にされる後に予め決められた時間に前記衛星信号受信機部を有効にするステップを具備する請求項12記載の方法。
【請求項15】
予め決められた時間の間に前記衛星信号受信機部を有効にし、前記送信機部を無効にするステップを具備する請求項12記載の方法。
【請求項16】
前記予め決められた時間は、特定の精度を有する位置決定を十分に得るための前記移動式装置のための位置測位情報を捕捉するために十分に長く、かつ前記予め決められた時間は、前記衛星信号受信機部が有効にされていて前記送信機部が無効にされている間の連続的な時間間隔、又は前記送信機部が有効にされている間の少なくとも一つの時間間隔によって分離された複数の不連続的な時間間隔を含む請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記移動式装置の構成に基づいて前記第1の電力閾値レベルを設定することを具備する請求項11記載の方法。
【請求項18】
前記送信機部を無効にするため、および前記衛星信号受信機部を有効にするために前記送信機部を停止することを具備する請求項11記載の方法。
【請求項19】
前記信号受信機部を無効にするとともに前記送信機部を有効にするために前記信号受信機部を停止することを具備する請求項11記載の方法。
【請求項20】
移動式装置の送信機部の電力レベルを監視するように構成された監視モジュールと、
監視される電力レベルが予め決められた第1の電力閾値レベルを超える場合を判定するように構成された判定モジュールと、
信号受信機部に干渉する移動式装置の送信機部による測位判定でのエラーを減少させるために前記移動式装置の信号受信機部を完全に又は部分的に無効にするように構成された制御モジュールと、
具備するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項21】
前記制御モジュールは、前記信号受信機部を有効にするように構成されている請求項20記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項22】
前記制御モジュールは、予め決められた時間の後に前記衛星信号受信機部を有効にする請求項21記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項23】
もし前記電力レベルが前記第1の電力閾値レベル未満に減少するならば、前記制御モジュールは前記衛星信号受信機部を有効にする請求項21記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項24】
前記移動式装置の構成を判定するための構成モジュールおよび前記移動式装置の構成に基づいて前記第1の電力閾値レベルを予め決められたレベルに設定するための閾値設定モジュールを具備する、請求項20記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項25】
送信機部と、
衛星信号受信機部と、
前記送信機部の電力レベルを判定するための手段と、
前記送信機部の判定される電力レベルに基づいて前記衛星信号受信機部を完全に又は部分的に無効にする手段とを
具備する移動式装置。
【請求項26】
移動式装置の送信機部が前記移動式装置の信号受信機部に干渉するのを禁止する方法であって、
前記移動式装置の初期動作モードを識別することと、
前記移動式装置の初期動作モードに基づいて一又はそれ以上の干渉活動に対応する一又はそれ以上の干渉閾値を選択することと、
前記一又はそれ以上の干渉閾値に関連して一又はそれ以上の干渉活動のために前記移動式装置を監視することと、
監視される一又はそれ以上の干渉活動が前記一又はそれ以上の干渉閾値を超えるかどうか判定することと、
前記一又はそれ以上の干渉活動が前記一又はそれ以上の干渉閾値を超えると判定される場合に、前記送信機部と前記信号受信機部との間の干渉を減少させるように前記移動式装置を動作させることと、
いったん前記一又はそれ以上の干渉活動が前記一又はそれ以上の干渉閾値未満となる場合に前記移動式装置を元の状態に戻すこととを
具備する方法。
【請求項27】
前記移動式装置を動作させることは、高無歪性モードで前記移動式装置の信号受信機部を動作させることを含む請求項26記載の方法。
【請求項28】
前記移動式装置を動作させることは、前記信号受信機部又は前記送信機部の内の少なくとも一つを無効にすることを具備する請求項26記載の方法。
【請求項29】
優先バッテリ電力を判定すること、およびもしバッテリ電力が十分であると判定されるならば高無歪性モードで前記装置の信号受信機部を動作させること、およびもしバッテリ電力が不十分であると判定されるならば前記信号受信機部を無効にすることを更に具備する請求項27記載の方法。
【請求項30】
前記移動式装置を動作させることは、干渉を減少させるために前記送信機部への電力を減少させることを含む請求項26記載の方法。
【請求項31】
前記移動式装置を動作させることは、前記送信機部への電力を減少させることに応じてスループットを減少させることを具備する請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記移動式装置の動作モードを識別することは、優先アプリケーションを識別することを含む請求項26記載の方法。
【請求項33】
前記優先アプリケーションに基づいて前記移動式装置の動作モードを設定することを更に具備する請求項32記載の方法。
【請求項34】
前記移動式装置の動作モードを識別することは、音声情報又はデータ情報の送信を識別することを含む請求項26記載の方法。
【請求項35】
前記移動式装置の動作モードを識別することは、前記送信機部アンテナに対する前記信号受信機部アンテナの接近性を識別することを含む請求項26記載の方法。
【請求項36】
前記移動式装置の動作モードを識別することは、前記信号受信機部アンテナが引っ込められるかどうか識別することを含む請求項26記載の方法。
【請求項37】
比較的高い電力信号を送信可能な送信機部と、
比較的感度の高い受信機を有する受信機部と、
前記送信機部および前記信号受信機部を相互に連結し、前記装置の動作モードを識別し、識別される動作モードに基づいて一又はそれ以上の干渉閾値を選択し、前記干渉閾値に対応する一又はそれ以上の活動が前記一又はそれ以上の干渉閾値を超えるかどうかを判定するため、および前記送信機部と前記受信機部との間の前記干渉を減少させるように前記装置を動作させるために前記装置を監視する制御プロセッサとを
具備する無線送信可能な装置。
【請求項38】
前記装置は移動式装置である請求項37記載の装置。
【請求項39】
前記装置は、ラップトップコンピュータ,ハンドヘルドコンピュータ,ブラックベリー,携帯可能なディジタルアシスタント,MP−3プレーヤー,又は携帯電話からなる移動式装置の一団から選択される請求項37記載の装置。
【請求項40】
前記受信機部は衛星受信機を具備する請求項37記載の装置。
【請求項41】
前記識別される動作モードは優先アプリケーションを含み、前記制御プロセッサは前記装置に前記優先アプリケーションを実行させる請求項37記載の装置。
【請求項42】
制御モジュールは、信号受信機部を無効にすること,送信機部への電力を減少させること,および信号受信機部の無歪性を増大させることの内の少なくとも一つによって干渉を減少させることを装置に実行させる請求項37記載の装置。
【請求項43】
前記制御モジュールは、いったん前記一又はそれ以上の活動性が少なくとも一又はそれ以上の干渉閾値未満に減少すれば前記装置を元の状態に戻す請求項37記載の装置。
【請求項44】
前記装置は、地球移動通信システム(GSM)プロトコル又は符号分割多元接続(CDMA)で動作するように構成された無線装置である請求項37記載の装置。
【請求項45】
送信機部と、
前記送信機部に相互に連結された信号受信機部と、
前記装置の初期動作モードを識別する手段と、
前記装置の初期動作モードに基づいて少なくとも一つの活動に対応する少なくとも一つの干渉閾値を選択する手段と、
前記少なくとも一つの活動のために装置を監視する手段と、
前記少なくとも一つの活動が、前記少なくとも一つの干渉閾値を超えたかどうかを判定する手段と、
前記送信機部と前記信号受信機部との間の干渉を減少させるために、次の動作モードで前記装置を動作させる手段とを
具備する無線送信可能な装置。
【請求項46】
前記装置を前記初期動作モードに戻す手段を具備する請求項45記載の移動式装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−147448(P2012−147448A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−37259(P2012−37259)
【出願日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【分割の表示】特願2010−504226(P2010−504226)の分割
【原出願日】平成20年4月16日(2008.4.16)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】