説明

炭化珪素半導体装置の製造方法

【課題】不純物ドープを用いることなく、低温プロセスでオーミック電極を形成することができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】n+型基板1の表面側に素子構造や表面電極を形成した後、n+型基板1の裏面1bにアモルファス層12を形成する。そして、アモルファス層12が形成された裏面1b上に金属薄膜110を形成した後、n+型基板1の裏面1b側に光子エネルギーとレーザ出力の積が1000eV・mJ/cm2以上かつ8000eV・mJ/cm2以下となるような条件でレーザ光を照射することでシリサイド層111を含むドレイン電極11を形成する。これにより、n+型基板1に高温処理を行うことなく、n+型基板1にドレイン電極11にシリサイド層111を生成できる。したがって、不純物ドープ層を用いることなく、かつ低温プロセスによってドレイン電極11をオーミック電極にできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化珪素(以下、SiCという)で構成される半導体素子に形成される電極のオーミック接触を実現することができる半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、SiC基板に縦型パワーデバイスを形成した場合、当該デバイスを電気回路等と接続するための電極、特にドレイン電極を形成するに際し、SiC基板とドレイン電極との接触抵抗を低減させたオーミック電極を形成することが望まれている。
【0003】
上記オーミック電極を形成する方法として、SiC基板で構成される半導体装置において、n型SiCとp型SiCとの双方に対して低抵抗(電位障壁が小さな)接続となるオーミック電極を得るために、SiC基板にNiを蒸着した後、熱処理を行うというシリサイドプロセスを行い、SiC基板にNiシリサイド膜を形成する方法が報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
また、オーミック電極の形成方法として、SiC基板に不純物ドープ層を形成し、当該不純物ドープ層上に金属薄膜を形成して当該金属薄膜上面からレーザ光照射を行うことでオーミック電極を形成する方法が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
具体的には、SiC基板の表面側に電極を形成した後、樹脂膜によってSiC基板の表面側の電極を保護する。続いて、SiC基板の裏面の薄膜化を行い、SiC基板の裏面に不純物のイオン注入を行う。そして、高温熱処理によって不純物を活性化させた後、SiC基板の裏面に電極としての金属薄膜を形成し、当該金属薄膜上へのレーザ光照射を行うことでオーミック電極を形成している。
【0006】
しかしながら、上記非特許文献1に示される技術では、電極材料にNiを用いて、NiとSiCのSiの化合物であるNiシリサイドを生成するため、800℃以上のシンターが必要になっている。
【0007】
また、特許文献1に記載の方法では、オーミック電極の形成においてレーザ光照射を行っているが、SiC基板裏面に不純物をドーピングした層を必要としている。この不純物の活性化のためには、不純物ドープ層を形成した後に比較的高温で熱処理を施す必要がある。イオン注入法では、例えば1600℃〜1700℃程度の高温でSiC基板に熱処理を施すこととなる。
【0008】
したがって、これらの方法では、高温熱処理による不純物の活性化の工程でSiC基板の表面側に形成した表面電極が熱的ダメージを受けてしまい、デバイスの使用上種々の不具合が発生する可能性があった。
【0009】
また、縦型パワーデバイスのように表裏方向で電流を流すものにおいて、動作抵抗を低減させるためにSiC基板を薄膜化させることが好ましい。しかし、高温の熱処理が困難な厚さにSiC基板を薄膜化した場合、熱処理を施すことができないためにSiC基板の裏面にオーミック電極を形成することができないという問題もあった。
【0010】
そこで、高温で熱処理せずに不純物ドープ層を活性化する方法として、SiC基板にレーザ光を照射する方法が特許文献2に提案されている。この方法を用いた場合の裏面電極の形成プロセスは以下のようになる。
【0011】
まず、縦型素子を形成したSiC基板の表面側に電極を形成する。次に、樹脂膜によってSiC基板の表面を保護し、SiC基板の裏面を薄膜化する。そして、SiC基板の裏面へ不純物のイオン注入を行い、SiC基板の裏面へレーザ光照射を行う。この後、SiC基板の裏面に金属薄膜を形成することで電極を形成する。
【0012】
また、不純物ドープ層を必要としない方法として、SiC基板に金属層を形成してレーザ光を照射する方法が特許文献3に提案されている。この方法を用いた場合の裏面電極の形成プロセスは以下のようになる。
【0013】
まず、縦型素子を形成したSiC基板の表面側に電極を形成する。次に、樹脂膜によってSiC基板の表面を保護し、SiC基板の裏面を薄膜化する。そして、SiC基板の裏面に金属層を形成し、この金属層に6H−SiCの場合は約2.8J/cm2、4H−SiCの場合は約4.2J/cm2のレーザ出力のレーザ光照射を行う。この後、SiC基板の裏面に金属薄膜を形成することで電極を形成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2004−158702号公報
【特許文献2】特開2002−289550号公報
【特許文献3】特表2009−509339号公報
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】今井聖支、他1名,「29p−ZM−14、Niサリサイドプロセスを用いたn型およびp型SiC同時コンタクト」,第51回応用物理関係連合講演会講演予稿集,社団法人応用物理学会、2004年3月28日、第1分冊、p.437
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、SiCでは不純物ドープ層の活性化効率はSiに比べて低い。このため、低抵抗のオーミック電極を得るには、1×1020cm-3以上の高濃度の不純物ドープ層をイオン注入によって形成する必要がある。また、一方で不純物濃度が高くなると、イオン注入ダメージによる結晶性の乱れをアニールによって回復することが難しくなるという問題がある。したがって、不純物ドープ層を用いることなくオーミック電極が得られるようにするのが望ましい。また、SiC基板の裏面に金属層を形成し、この金属層にレーザ光照射を行う場合は、レーザ光のレーザ出力が2J/cm2以上ではSiC基板の裏面がアブレーションや溶融を起こしてしまうことが本発明者らの実験から明らかになった。
【0017】
本発明は上記点に鑑みて、イオン注入による高濃度の不純物ドープ層を形成しなくても、低温プロセスでオーミック電極を形成することができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するため、半導体基板(1)を用意する工程と、半導体基板(1)のうち第1の電極(11)を形成する部分にアモルファス層(12)を形成するアモルファス層形成工程と、アモルファス層形成工程の後、アモルファス層(12)の表面に金属薄膜(110)を形成する金属薄膜形成工程と、金属薄膜形成工程の後、金属薄膜(110)にレーザ光(50)を照射することにより、金属薄膜(110)をアモルファス層(12)と反応させてシリサイド化させ、金属薄膜(110)および該金属薄膜(110)がシリサイド化して形成されたシリサイド層(111)を含む第1の電極(11)を形成する工程と、を含んでいることを特徴としている。
【0019】
このように裏面にアモルファス層(12)を形成すると、レーザ光を照射することで、アモルファス層(12)と金属薄膜(110)とが反応して金属薄膜(110)がシリサイド化され、低抵抗なシリサイド膜(111)を形成することができる。これにより、イオン注入による高濃度の不純物ドープ層を形成しなくても、低温プロセスによって第1の電極(11)をオーミック電極とすることが可能となる。
【0020】
例えば、請求項2に記載したように、素子構造が主表面(1a)側に形成される半導体基板(1)の裏面(1b)側にアモルファス層(12)を形成し、裏面側に第1の電極(11)を形成することができる。
【0021】
請求項3に記載の発明では、アモルファス層形成の際に、アモルファス層(12)の膜厚が10nm以上かつ800nm以下となるようにアモルファス層(12)を形成することを特徴としている。
【0022】
アモルファス層(12)の膜厚が10nm未満ではレーザ光を吸収する膜厚が薄くなりシリサイド層(111)を形成するのに十分なエネルギーが吸収できなくなる。また、アモルファス層(12)の膜厚が800nmを越えると未反応のアモルファス層が抵抗成分になってくる。このため、アモルファス層(12)の膜厚が10nm以上かつ800nm以下となるようにすると好ましい。これにより、より良好なオーミック接合を得ることができる。
【0023】
請求項4に記載の発明では、金属薄膜形成工程の際に、金属薄膜としてNi、Ti、Mo、Wのいずれか1つもしくは複数を含む金属を形成することを特徴としている。
【0024】
このように、シリサイド層(111)を形成するために用いられる金属として、Ni、Ti、Mo、Wのいずれか1つもしくは複数を含む金属を適用することができる。このような金属薄膜の膜厚を、請求項5に記載したように、例えば10nmにすることができる。
【0025】
請求項6に記載の発明では、金属薄膜形成工程の後、金属薄膜に光子エネルギー(eV)とレーザ出力(mJ/cm2)の積が、1000(eV・mJ/cm2)以上かつ8000 (eV・mJ/cm2)以下となる範囲の波長とレーザ出力のレーザ光(50)を照射することで第1の電極(11)を形成することを特徴としている。
【0026】
このように裏面にアモルファス層(12)を形成すると、結晶のランダム性により電子がフォノンを介さずに遷移する確率が増えて光吸収係数が大きくなる。このためレーザ光のレーザ出力が2J/cm2以下であっても金属薄膜との反応によりオーミック電極を形成することができる。したがってこのような工程順序で第1の電極(11)を形成することにより、半導体基板(1)に高温処理を行うことなく、また、アブレーションや溶融を起こすことなく半導体基板(1)に第1の電極(11)にシリサイド層(111)を生成することができる。
【0027】
請求項7に記載の発明では、電極形成工程では、スキャニングもしくはマスキングにより、半導体基板(1)の裏面上の金属薄膜(110)の部分のみにレーザ光(50)を照射することを特徴としている。このように、金属薄膜(110)の部分にのみレーザ光(50)が照射されるようにすることで、半導体基板(1)の所望箇所のみを高温化することが可能となり、より低温プロセスによって第1の電極(11)を形成することが可能となる。
【0028】
さらに、半導体基板(1)を用意する際に、請求項8に記載したように、半導体基板(1)の主表面(1a)側に素子構造を形成すると共に、主表面(1a)に第2の電極(10)を形成する工程を含み、該半導体基板(1)に対して素子構造および第2の電極(10)を形成したのち、電極形成工程を行うことで、半導体装置として、半導体基板(1)の主表面(1a)に形成された第2の電極(10)と裏面(1b)に形成された第1の電極(11)との間の素子構造に電流を流してなる縦型の半導体素子を形成することができる。
【0029】
このようにすれば、第1の電極(11)を低温プロセスで形成することができるので、第1の電極(11)を形成する前に半導体基板(1)に素子構造等を形成したとしても、当該素子構造等に熱的ダメージを与えないようにすることができる。
【0030】
この場合、請求項9に記載したように、第2の電極(10)を形成した後、アモルファス層形成工程や金属薄膜形成工程および電極形成工程の前に半導体基板(1)の主表面(1a)側に当該第2の電極(10)を覆う保護膜(40)を形成することが好ましい。これにより、半導体基板(1)の主表面(1a)側を保護しつつ、第1の電極(11)の形成を行うことができる。
【0031】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態における縦型パワーMOSFETの断面図である。
【図2】図1に示される半導体装置において、ドレイン電極の製造工程を示した図である。
【図3】n+型基板の裏面にアモルファス層の膜厚を変化させてドレイン電極を形成したものについて抵抗測定した結果を示した図である。
【図4】照射するレーザ光の波長を変化させてドレイン電極を形成したものについて抵抗測定した結果をレーザ出力に対して示した図である。
【図5】図4に示した抵抗をレーザ光の波長の光子エネルギーとレーザ出力の積に対して示した図である。
【図6】オージェ分析の結果を示した図であり、(a)はアモルファス層を形成しない場合、(b)は本実施形態に係る方法によってアモルファス層を形成した場合に、それぞれドレイン電極を形成した場合の結果を示した図である。
【図7】(a)は、図2(a)の試料の断面TEM写真、(b)は、図2(d)の試料の断面TEM写真を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
【0034】
(第1実施形態)
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。図1に、本実施形態に示すSiC半導体装置の製造方法により製造したプレーナ型MOSFET(縦型パワーMOSFET)の断面図を示す。本デバイスは、例えばインバータに適用すると好適なものである。図1に基づいて縦型パワーMOSFETの構造について説明する。
【0035】
+型半導体基板(以下、n+型基板という)1は、上面を主表面1aとし、主表面1aの反対面である下面を裏面1bとしており、単結晶SiCからなるものである。また、n+型基板1の厚さは例えば350μmとされている。n+型基板1のn型不純物濃度は、例えば1×1017〜1×1018cm-3とされている。このn+型基板1の主表面1a上には、n+型基板1よりも低いドーパント濃度を有するSiCにて構成されたn-型エピタキシャル層(以下、n-型エピ層という)2が積層されている。
【0036】
-型エピ層2の表層部における所定領域には、所定深さを有するp-型ベース領域3aおよびp-型ベース領域3b(以下、p-型ベース領域3a、3bという)が離間して形成されている。また、ベース領域3a、3bにおいて、一部厚さが厚くなったディープベース層30a、30bが形成されている。このディープベース層30a、30bは、n+型ソース領域4a、4bに重ならない部分に形成されており、p-型ベース領域3a、3bのうちディープベース層30a、30bが形成された厚みが厚くなった部分が、ディープベース層30aが形成されていない厚みの薄い部分よりも不純物濃度が濃くなっている。
【0037】
このようなディープベース層30a、30bによって、ディープベース層30a、30b下のn-型エピ層2における厚さが薄くなり(n+型半導体n+型基板1とディープベース層30a、30bとの距離が短くなり)電界強度を高くすることができ、アバランシェブレークダウンさせ易くすることができる。
【0038】
また、p-型ベース領域3aの表層部における所定領域には、当該p-型ベース領域3aよりも浅いn+型ソース領域4aが形成され、p-型ベース領域3bの表層部における所定領域には、当該p-型ベース領域3bよりも浅いn+型ソース領域4bがそれぞれ形成されている。
【0039】
さらに、n+型ソース領域4aとn+型ソース領域4bとの間におけるn-型エピ層2およびp-型ベース領域3a、3bの表面部にはn-型層5aおよびn+型層5bからなるn-型SiC層5が延設されている。つまり、p-型ベース領域3a、3bの表面部においてソース領域4a、4bとn-型エピ層2とを繋ぐようにn-型SiC層5が配置されている。このn-型SiC層5は、デバイスの動作時にデバイス表面においてチャネル形成層として機能する。以下、n-型SiC層5を表面チャネル層という。
【0040】
表面チャネル層5のうちp-型ベース領域3a、3bの上部に配置されたn-型層5aのドーパント濃度は、1×1015cm-3〜1×1017cm-3程度の低濃度となっており、かつ、n-型エピ層2およびp-型ベース領域3a、3bのドーパント濃度以下となっている。これにより、低オン抵抗化が図られている。
【0041】
また、p-型ベース領域3a、3b、n+型ソース領域4a、4bの表面部には凹部6a、6bが形成されている。
【0042】
表面チャネル層5の上面およびn+型ソース領域4a、4bの上面にはゲート絶縁膜(シリコン酸化膜)7が形成されている。さらに、ゲート絶縁膜7の上にはゲート電極8が形成されている。ゲート電極8は絶縁膜9にて覆われている。当該絶縁膜9として、シリコン酸化膜が用いられている。その上にはソース電極10が形成され、ソース電極10はn+型ソース領域4a、4bおよびp-型ベース領域3a、3bと接している。また、n+型基板1の裏面1bには、ドレイン電極11が形成されている。このドレイン電極11は、n+型基板1の裏面1bに対してオーミック接合されている。
【0043】
なお、n-型エピ層2のうち、p-型ベース領域3a、3bに挟まれた部分がいわゆるJ−FET部を構成する。また、上記ソース電極10は本発明の第2の電極に相当し、ドレイン電極11は本発明の第1の電極に相当する。
【0044】
次に、図1に示す縦型パワーMOSFETの製造方法について説明する。ただし、本実施形態にかかる縦型パワーMOSFETの基本的な製造方法に関しては従来と同様であるため、従来と異なるドレイン電極11の形成方法についてのみ説明する。
【0045】
図2は、図1に示した縦型パワーMOSFETにおけるドレイン電極11の製造工程を示した図である。なお、図2では、簡略化のため縦型パワーMOSFETの素子構造については図示を省略してある。
【0046】
まず、n+型基板1の表面側に図1に示されるデバイスを形成したもの、すなわちドレイン電極11を除くソース電極10まで形成したものを用意する。
【0047】
そして、図2(a)に示す工程を行う。具体的には、n+型基板1を薄膜化し、n+型基板1の厚さを例えば350μmとする。そして、当該n+型基板1の主表面1a側にソース電極10を覆う保護膜40を形成する。当該保護膜40は、n+型基板1に形成された表面電極、すなわちソース電極10等を保護するものであり、例えばポリイミド等の樹脂材料が採用される。この保護膜40により、n+型基板1の表面側を固定して、n+型基板1の裏面1bにドレイン電極11を形成する。
【0048】
次に、n+型基板1の裏面1bにアモルファス層12を形成する。本実施形態では、形成方法として研削を採用する。例えば、#600の研磨盤を用いた平研削にてアモルファス層12を形成することができる。この研削により、n+型基板1の裏面1bの結晶性を崩してアモルファス層を形成する。このとき、n+型基板1の裏面1bのアモルファス層の膜厚を10nm以上かつ800nm以下となるようにしており、上記したような#600の研磨盤を用いた平研削によればアモルファス層12を200nm程度の膜厚とすることができる。このように、アモルファス層12の膜厚を設定している理由については後述する。
【0049】
続く、図2(b)に示す工程では、図2(a)に示す工程でアモルファス層12が形成されたn+型基板1の裏面1b上に金属薄膜110を形成する(金属薄膜形成工程)。例えば、n+型基板1の裏面1b上にNiを蒸着させることにより、n+型基板1の裏面1b上に金属薄膜110を形成する。このとき、アモルファス層12の膜厚に対応できるように、金属薄膜110の厚みを設定している。このときの厚みは、アモルファス層12の膜厚が大きいほど、アモルファス層12と反応する金属薄膜110の量が多くなることから、アモルファス層12との反応を考慮に入れた上で、アモルファス層12と反応しても金属薄膜110が残るような厚みとしてある。金属薄膜110の成膜は、基本的にはCVD装置やスパッタ装置などを用いて行われるが、成膜可能な膜厚については装置に依存しており、10nm以上の膜厚については実現できる。アモルファス層12の膜厚を上記したような10nm以上かつ800nm以下となるようにする場合、金属薄膜110の膜厚を10nm以上にできれば良く、CVD装置やスパッタ装置によって、十分にその膜厚を実現することが可能である。
【0050】
また、図2(c)に示す工程では、金属薄膜110にレーザ光照射を行う(電極形成工程)。具体的には、LD励起固体レーザ(基本波長1064nm)を採用し、LD励起固体レーザのレーザ光50をn+型基板1の裏面1b上で走査して、好ましくはスキャニングもしくはマスキングにより金属薄膜110が形成された部分にのみレーザ光50が照射されるようにする。これにより、金属薄膜110を構成する金属(本実施形態ではNi)とn+型基板1を構成するSiとを反応させて、図2(d)に示されるシリサイド層111を生成することができる。このとき、LD励起個体レーザの光子エネルギーとレーザ出力の積が1000eV・mJ/cm2以上かつ8000eV・mJ/cm2以下となるような条件としている。この理由については後述する。
【0051】
以上のようにして、図1に示す縦型パワーMOSFETが完成する。そして、このような工程により、シリサイド層111を含むドレイン電極11を形成することができ、不純物ドープ層を用いることなく、かつ低温プロセスによってドレイン電極11をオーミック電極とすることができる。
【0052】
ここで、図2(a)に示されるアモルファス層12の形成工程における膜厚や図2(c)に示されるレーザ光照射工程における光子エネルギーとレーザ出力の積を上述した数値としている理由について説明する。
【0053】
まず、図2(a)に示されるアモルファス層12の形成工程について説明する。本発明者らは、実験的に、研削により形成されるアモルファス層12の膜厚を0.5nm、1nm、8nm、50nm、200nmの5水準とし、それぞれの水準で金属薄膜110を形成して、図2(c)に示すレーザ光照射工程を行った。そして、このようにアモルファス層12の膜厚を変化させてドレイン電極11を形成した試料について抵抗測定を行ったところ、図3に示す結果が得られた。
【0054】
この図に示されるように、n+型基板1の裏面1bのアモルファス層12の膜厚が0.5nmのドレイン電極11はショットキー接合になった。また、この場合についてオージェ分析を行ったところ、Niシリサイドは生成されていなかった。
【0055】
これに対して、n+型基板1の裏面1bのアモルファス層12の膜厚が1nm以上になると、アモルファス層12の膜厚が0.5nmの場合よりも抵抗値が下がった。そして、上記と同様にオージェ分析を行ったところ、アモルファス層12の膜厚が1nm以上の場合ではNiシリサイドが生成されているという結果が得られ、ドレイン電極11がn+型基板1に対してオーミック接合されていることがわかった。特に、n+型基板1の裏面1bのアモルファス層12の膜厚が50nm、200nmの場合、10-3Ω・cm-2〜10-4Ω・cm-2のオーダーの低抵抗の良好なオーミック電極を得ることができた。
【0056】
これらの結果に基づき、n+型基板1の裏面1bにアモルファス層12の膜厚を1nm以上にしておくことにより、良好なオーミック電極を得ることが可能となる。ただし、図3に示される結果からアモルファス層12の膜厚を10nm未満とすると、オーミック接合であったとしても抵抗値が高くなってしまう。また、アモルファス層12の膜厚は各値について±20%程度の幅があるため、アモルファス層12の膜厚を8nmとして測定を行った場合に対し20%の幅を考慮した10nmを下限値とするのが好ましい。また、アモルファス層12の膜厚が800nmを越えると未反応のアモルファス層12が抵抗成分になってくる。このため、アモルファス層12の膜厚は800nmを上限値とするのが好ましい。
【0057】
このため、上述したように、n+型基板1の裏面1bのアモルファス層12の膜厚を10nm以上かつ800nm以下としている。また、図3の結果からもわかるように、アモルファス膜厚を50nm以上かつ200nm以下にすると、より良好なオーミック接合を得ることができる。
【0058】
次に、図2(c)に示されるレーザ光照射工程について説明する。本発明者らは、図2(c)に示されるレーザ照射の工程において、基本波長が1064nmであるLD励起個体レーザを用い、波長変換アダプタにて2倍波(532nm)、3倍波(355nm)、4倍波(266nm)を生成し、レーザ光50の波長を1064nm、532nm、355nm、266nmの4水準として、それぞれの水準でドレイン電極11を形成した。そのとき、レーザ光51の強度を200mJ/cm2〜1000mJ/cm2とした。このようにして形成したドレイン電極11について抵抗測定を行ったところ、図4に示す結果が得られた。
【0059】
この図に示されるように1064nm、532nm、355nm、266nmの各波長のレーザ光ともレーザ出力が大きくなるほど抵抗値が下がることがわかる。ここで、光の光子エネルギーは光の波長が短くなるほど大きくなることが知られている。即ち、1064nmの波長(基本波)の光子エネルギーは1.16eVであるが、532nm(2倍波)、366nm(3倍波)、266nm(4倍波)の各波長の光子エネルギーはそれぞれ2.33eV(2倍)、3.50eV(3倍)、4.66eV(4倍)になる。
【0060】
本発明者らは、この光子エネルギーに着目し、図4の抵抗値を光子エネルギーとレーザ出力の積に対して再度図示した。図5は、その結果を示した図である。
【0061】
この図に示されるように各波長の抵抗値とも同じ曲線上に重なっていることが判る。特に、光子エネルギーとレーザ出力の積が1000eV・mJ/cm2以上かつ8000eV・mJ/cm2以下では10-3Ω・cm-2以下の低抵抗の良好なオーミック電極を得ることができた。ただし、光子エネルギーが大きすぎるとn+型基板1の裏面1bの表面がレーザ照射による熱でアブレーションや溶融を起こしてしまう可能性があるため、光子エネルギーとレーザ出力の積を8000eV・mJ/cm2以下にするのが好ましい。
【0062】
このため、上述したように、LD励起固体レーザの光子エネルギーとレーザ出力の積が1000eV・mJ/cm2以上かつ8000eV・mJ/cm2以下となるような条件としている。
【0063】
さらに、本発明者らは、ドレイン電極11をアモルファス層12を形成しない場合と本実施形態に係る方法でアモルファス層12を形成した場合とでそれぞれ形成し、オージェ分析を行ってそれぞれ比較した。
【0064】
すなわち、アモルファス層12を形成しない場合と形成した場合でそれぞれ得られたサンプルについて金属薄膜110をキャロス洗浄により除去し、その後、n+型基板1の裏面1bについてオージェ分析を行った。その結果を図6に示す。
【0065】
図6(a)はアモルファス層12を形成しない場合、図6(b)はアモルファス層12を形成した場合で、それぞれドレイン電極11を形成した場合のオージェ分析の結果である。図6に示される各グラフの横軸はn+型基板1の深さ、縦軸は検出強度である。当該検出強度が大きいほど、検出対象となった元素が多く分布している。
【0066】
図6(a)に示されるように、アモルファス層12を形成しないでドレイン電極11を形成した場合、n+型基板1を構成する炭素(C)や酸素(O)の存在を検出することができたが、金属薄膜110を構成するNiを検出することはできなかった。すなわち、n+型基板1内にNiが存在せず、Niシリサイドが形成されていないと言える。
【0067】
しかし、図6(b)に示されるように、アモルファス層12を形成してドレイン電極11を形成した場合、n+型基板1の裏面1bに近いほどNiが多く検出され、n+型基板1の裏面1bから深くなるほど、Niの検出強度が減少している。すなわち、n+型基板1の裏面1bから深さ方向にNiシリサイドが形成されていると言える。これは、アモルファス層12を形成すると、結晶のランダム性により電子がフォノンを介さずに遷移する確率が増えて光吸収係数が大きくなるため、吸収されるレーザ光のエネルギーが大きくなりNiシリサイドが形成したものである。
【0068】
このように、本実施形態に係る方法、すなわちアモルファス層12を形成して金属薄膜110を形成した後にレーザ光の照射を行い、高温処理を行わない方法でドレイン電極11を形成したとしても、n+型基板1にNiシリサイドを形成することができる。
【0069】
なお、本実施形態のようにしてn+型基板1の裏面電極、すなわちドレイン電極11を形成した後も、表面側の素子の電気特性に変化はみられなかった。したがって、表面電極を形成したn+型基板1、特に薄膜化したn+型基板1の表面側に熱的ダメージを与えることなく、裏面にオーミック電極(ドレイン電極11)を形成することができる。
【0070】
このように、本実施形態におけるプロセス、すなわちn+型基板1の裏面1bにアモルファス層12を形成し、当該裏面1bに金属薄膜110を設け、その後にレーザ光を照射するという工程順で裏面電極であるドレイン電極11を形成することによって、SiCの裏面に対して低抵抗のオーミック電極を得ることができる。
【0071】
以上説明したように、本実施形態では、n+型基板1の表面側に素子構造や表面電極を形成した後、n+型基板1の裏面1bにアモルファス層12を形成する。そして、アモルファス層12が形成された裏面1b上に金属薄膜110を形成した後、n+型基板1の裏面1b側に光子エネルギーとレーザ出力の積が1000eV・mJ/cm2以上かつ8000eV・mJ/cm2以下となるような条件でレーザ光を照射することでシリサイド層111を含むドレイン電極11を形成するようにしている。
【0072】
これにより、n+型基板1に高温処理を行うことなく、n+型基板1にドレイン電極11にシリサイド層111を生成することができる。すなわち、n+型基板1の表面側に形成された素子構造に熱的ダメージを与えることなく、ドレイン電極11をn基板1の裏面1bにオーミック接合することができる。したがって、不純物ドープ層を用いることなく、かつ低温プロセスによってドレイン電極11をオーミック電極とすることが可能となる。
【0073】
さらに、アモルファス層12を形成する際にアモルファス層12の膜厚が50nm以上かつ200nm以下となるようにしている。このため、より良好なオーミック接合を得ることができる。
【0074】
参考として、図7(a)、(b)に、図2(a)と図2(d)の試料の断面TEM写真示した。この図に示されるように、図7(a)に示すように、レーザアニール前の段階では、山状にアモルファス層12が形成され、その上に金属薄膜110が成膜された状態となっているが、レーザアニールを行うことにより、図7(b)に示すように、金属薄膜110がアモルファス層12と反応してシリサイド化され、シリサイド層111が形成されていることが判る。このように、裏面1bにアモルファス層12を形成することで、イオン注入による高濃度の不純物ドープ層を形成しなくても、低温プロセスによって第1の電極11をオーミック電極とすることが可能となる。
【0075】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してシリサイド層111を形成するために用いるレーザ光を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0076】
上記第1実施形態ではLD励起個体レーザを用いたが、本実施形態ではレーザ光としてKrFエキシマレーザ(248nm)を採用する。そして、KrFエキシマレーザのレーザ光の強度を1300mJ/cm2としてドレイン電極11にシリサイド層111を生成
した。このレーザ光の光子エネルギーは5.00eVであるので、光子エネルギーとレーザ出力の積は6500eV・mJ/cm2になる。このような場合でも10-3Ω・cm-2以下の低抵抗の良好なオーミック電極を得ることができた。したがって、KrFエキシマレーザを用いても上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、KrFエキシマレーザを用いる場合であっても、光子エネルギーとレーザ出力の積が1000eV・mJ/cm2以上かつ8000eV・mJ/cm2以下となるような条件でレーザ光を照射することに関しては、第1実施形態と同様であり、これにより上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0077】
(他の実施形態)
上記各実施形態では、パワーMOSFETを例に挙げて説明したが、これは単なる一例であり、ダイオードやIGBTなどの他の素子構造を備えたものについても本発明を適用することが可能である。
【0078】
図2(a)に示す工程では、アモルファス層12を形成する方法として研削を採用しているが、研削の他に、半導体基板の裏面における表層部をイオンプラズマ、スパッタ、イオンクラスタープラズマなどで加工する方法、化学気相成長法(CVD法)などのデポジション、イオン注入などの方法を採用することもできる。例えば、アモルファス層12の形成方法としてイオンプラズマで加工する法を採用し、図2に示される工程によってドレイン電極11を形成したところ、良好なオーミック接合を得ることができた。具体的には、イオンプラズマによる加工として、CF4:15sccm、O2:3sccm、パワー:300Wの条件や、CHF3:50sccm、Ar:50sccm、パワー:110Wの条件で加工を行った。また、Arスパッタによる加工として、Ar:30sccm、パワー:300Wの条件で加工を行った。裏面1bのアモルファス層12の形成については、これら以外の形成方法を採用しても構わない。
【0079】
図2(b)に示す工程では、金属薄膜110を蒸着の方法により形成したが、CVD法、塗布・コーティング法、または電気メッキ法などによって金属薄膜110を形成することもできる。
【0080】
図2(c)に示す工程では、レーザ光としてLD励起固体レーザのレーザ光を用いたが、半導体レーザやYAGレーザ、ガスレーザなどのレーザ光を用いてレーザ照射することもできる。
【0081】
また、金属薄膜110の材質として、Niの他にシリサイドを形成するTi、Mo、Wなどの金属を採用することもできる。例えば、金属薄膜110としてTiを採用し、図2に示される工程によってドレイン電極11を形成した後、オージェ分析を行ったところ、Tiシリサイドの生成を確認できた。このように、Ti等、Ni以外にもシリサイド層111を生成できる金属材料にて金属薄膜110を形成しても、ドレイン電極11の抵抗を低減することができる。
【符号の説明】
【0082】
1 n+型基板
1a 主表面
1b 裏面
10 ソース電極(第2の電極)
11 ドレイン電極(第1の電極)
12 アモルファス層
50 レーザ光
110 金属薄膜
111 シリサイド層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
主表面(1a)および当該主表面の反対面である裏面(1b)を有する単結晶炭化珪素からなる半導体基板(1)と、該半導体基板(1)に対してオーミック接触させられる第1の電極(11)とを有する炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
前記半導体基板(1)を用意する工程と、
前記半導体基板(1)のうち前記第1の電極(11)を形成する部分にアモルファス層(12)を形成するアモルファス層形成工程と、
前記アモルファス層形成工程の後、前記アモルファス層(12)の表面に金属薄膜(110)を形成する金属薄膜形成工程と、
前記金属薄膜形成工程の後、前記金属薄膜(110)にレーザ光(50)を照射することにより、前記金属薄膜(110)を前記アモルファス層(12)と反応させてシリサイド化させ、前記金属薄膜(110)および該金属薄膜(110)がシリサイド化して形成されたシリサイド層(111)を含む前記第1の電極(11)を形成する電極形成工程と、を含んでいることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記アモルファス層形成工程は、素子構造が前記主表面(1a)側に形成される前記半導体基板(1)の前記裏面(1b)側に前記アモルファス層(12)を形成する工程であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記アモルファス層形成工程では、前記アモルファス層(12)の膜厚が10nm以上かつ800nm以下となるように前記アモルファス層(12)を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記金属薄膜形成工程では、Ni、Ti、Mo、Wのいずれか1つもしくは複数を含む金属により前記金属薄膜(110)を形成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記金属薄膜形成工程では、前記金属薄膜(110)の膜厚を10nm以上とすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記電極形成工程では、前記レーザ光(50)における光子エネルギー(eV)とレーザ出力(mJ/cm2)の積が、1000(eV・mJ/cm2)以上かつ8000 (eV・mJ/cm2)以下となる範囲の波長とレーザ出力とすることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記電極形成工程では、スキャニングもしくはマスキングにより、前記半導体基板(1)の裏面上の金属薄膜(110)の部分のみに前記レーザ光(50)を照射することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記半導体基板(1)を用意する工程では、前記半導体基板(1)の前記主表面(1a)側に素子構造を形成すると共に、前記主表面(1a)に第2の電極(10)を形成する工程を含み、
該半導体基板(1)に対して前記素子構造および前記第2の電極(10)を形成したのち、前記電極形成工程を行うことで、前記半導体装置として、前記半導体基板(1)の前記主表面(1a)に形成された前記第2の電極(10)と前記裏面(1b)に形成された前記第1の電極(11)との間の前記素子構造に電流を流してなる縦型の半導体素子を形成することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記半導体基板(1)を用意する工程では、前記第2の電極(10)を形成した後、かつ、前記アモルファス層形成工程や前記金属薄膜形成工程および前記電極形成工程の前に、前記半導体基板(1)の主表面(1a)側に当該第2の電極(10)を覆う保護膜(40)を形成する工程を含んでいることを特徴とする請求項8に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−4185(P2012−4185A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135409(P2010−135409)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】