説明

物品搬送設備

【課題】異常状態の時間を適正に把握することができる物品搬送設備を提供すること。
【解決手段】搬送先と搬送元を指定する搬送データに基づいて物品搬送装置の作動を制御する制御手段と、物品搬送装置の異常を検出する異常検出手段とが設けられ、制御手段が運転状態において異常検出手段にて異常が検出されると異常状態とするように構成され、制御手段が運転状態で異常検出手段にて異常が検出されたときに、異常が検出されてから運転状態となるまでの経過時間を故障時間T1として記録し、制御手段が正常停止状態に切り換えられた後に物品搬送装置の異常が検出されたときは、異常が検出されてから運転状態となっても、異常が検出されてから運転状態になるまでの時間は故障時間T1として記録しない異常時間管理手段が備えられている物品搬送設備。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を搬送する物品搬送装置と、搬送先と搬送元を指定する搬送データに基づいて前記物品搬送装置の作動を制御する制御手段と、前記物品搬送装置の異常を検出する異常検出手段とが設けられ、前記制御手段が、前記物品搬送装置の作動を前記搬送データに基づいて制御する運転状態において、人為操作により運転停止指令が指令されると、前記搬送データに基づく前記物品搬送装置の制御を行わない正常停止状態に移行するように構成され、かつ、前記運転状態において、前記異常検出手段にて異常が検出されると、前記物品搬送装置の運転を強制的に停止させて異常状態とするべく、前記物品搬送装置の作動を制御するように構成されている物品搬送設備に関する。
【背景技術】
【0002】
上記物品搬送設備は、例えば、スタッカークレーン、自走搬送台車、コンベヤ等の物品搬送装置を複数備えた自動倉庫設備のように、多数多種の物品を搬送データにて指定される搬送元から搬送先まで自動的に搬送するものである。
物品搬送設備において搬送トラブルが発生した場合には、それを早期に検出し、迅速で適切な対応を取ることが望まれる。そのため、このような物品搬送設備では、物品搬送設備の異常を検出する異常検出手段が設けられている。
運転状態において物品搬送装置の異常が異常検出手段にて検出されると、物品搬送装置の運転が強制的に停止される。異常検出手段が検出対象とするものは、物品搬送装置本体についての異常の他、物品搬送装置が設置された箇所の周辺に配置されたものを含む。例えば、物品搬送装置としてのスタッカークレーンにおける昇降駆動モータや走行駆動モータの異常、昇降用距離計や走行用距離計の異常、移載装置にて移載される搬送対象物品の荷くずれ等スタッカークレーン本体についての異常の他、物品搬送装置による搬送作業の内側領域と外側領域とを仕切る安全柵に形成された作業者出入口を開閉する安全扉が開放される異常などがある。
このような物品搬送設備の従来例として、異常検出手段にて異常が検出された時刻とその検出された異常の種別とを履歴情報として記録する異常履歴記録手段及びその履歴情報を表示手段に表示する表示制御手段が設けられたものがある(例えば、特許文献1(段落「0012」及び「0022」並びに図9)参照。)。
そして、従来では、異常履歴記録手段に記録されている履歴情報から、自動又は手動にて異常が検出されてから運転状態となるまでの経過時間を物品搬送設備が異常により停止している時間として算出して、物品搬送設備の運転実績の評価等を行うようになっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−243704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の物品搬送設備であると、異常検出手段が物品搬送装置の異常を検出すると、異常履歴記録手段にて履歴情報として記録される。そのため、物品搬送装置の故障による異常状態が発生していなくても、異常検出手段が物品搬送装置の異常を検出さえしていれば、履歴情報に異常履歴が記録されることになり、物品搬送設備が異常により停止している時間を正しく算出できないという問題がある。
すなわち、例えば、物品搬送装置として1台のスタッカークレーンを例に説明すると、スタッカークレーンの定期的なメンテナンス作業のために走行経路の端部に設置された安全扉を開放することで安全扉異常が検出されたり、メンテナンス作業中にスタッカークレーンの走行経路に作業者が立ち入ることで走行用距離計の測距光が作業者により遮断されて走行用距離計異常が検出されたりといったように、メンテナンス作業に伴って生じた各種の現象が異常検出手段により異常として検出される。
このように、物品搬送装置の故障による異常状態が発生していなくても、履歴情報に異常履歴が記録されることになり、この結果、メンテナンス作業に伴って生じた各種の現象が生じている時間までもが物品搬送設備が異常により停止している時間として計上される。したがって、従来の物品搬送設備では、異常履歴記録手段に記録されている履歴情報から算出される時間は、物品搬送装置の故障による異常状態の時間を適正に示すものではかったため、従来では、異常状態の時間を適正に把握することができていないという問題があった。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、異常状態の時間を適正に把握することができる物品搬送設備を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明に係る物品搬送設備の第1特徴構成は、
物品を搬送する物品搬送装置と、
搬送先と搬送元を指定する搬送データに基づいて前記物品搬送装置の作動を制御する制御手段と、
前記物品搬送装置の異常を検出する異常検出手段とが設けられ、
前記制御手段が、前記物品搬送装置の作動を前記搬送データに基づいて制御する運転状態において、人為操作により運転停止指令が指令されると、前記搬送データに基づく前記物品搬送装置の制御を行わない正常停止状態に移行するように構成され、かつ、前記運転状態において、前記異常検出手段にて異常が検出されると、前記物品搬送装置の運転を強制的に停止させて異常状態とするべく、前記物品搬送装置の作動を制御するように構成されている物品搬送設備において、
前記制御手段が前記運転状態である場合において前記異常検出手段にて前記物品搬送装置の異常が検出されたときに、前記異常検出手段にて前記物品搬送装置の異常が検出されてから前記物品搬送装置の運転を再開する運転指令が人為操作により指令されて前記運転状態となるまでの経過時間を計時して故障時間として記録する異常時間管理手段が設けられ、
前記異常時間管理手段が、前記制御手段が前記運転状態から前記正常停止状態に切り換えられた後において前記異常検出手段にて前記物品搬送装置の異常が検出されたときは、前記異常検出手段にて前記物品搬送装置の異常が検出されてから前記物品搬送装置の運転を再開する運転指令が人為操作により指令されて前記運転状態となっても、前記異常検出手段にて前記物品搬送装置の異常が検出されてから前記運転状態になるまでの経過時間は前記故障時間として記録しないように構成されている点にある。
【0007】
本特徴構成によれば、運転状態において物品検出手段にて異常が検出されると、異常時間管理手段が、異常検出手段にて物品搬送装置の異常が検出されてから物品搬送装置の運転を再開する運転指令が人為操作により指令されて運転状態となるまでの経過時間を計時して故障時間として記録する。つまり、運転状態において物品搬送装置にトラブルが発生して異常が検出されると、その異常が検出されてから再び運転状態となるまでの時間が故障時間として記録される。
一方、人為操作により運転停止指令が指令されて制御手段が運転状態から正常停止状態に切り換えられた後に、異常検出手段にて物品搬送装置の異常が検出されたときは、例えば、物品搬送装置の定期的なメンテナンス作業を行う作業者の動作により生じた異常状態であり、物品搬送装置に異常が発生しているわけではない。そこで、制御手段が運転状態から正常停止状態に切り換えられた後において異常検出手段にて異常が検出されたときは、物品搬送装置に故障等の異常が発生しているわけではないとして、異常時間管理手段は、異常検出手段にて物品搬送装置の異常が検出されてから運転状態になるまでの経過時間は故障時間として記録しない。こうすることで、例えば、物品搬送装置の定期的なメンテナンス作業に伴って生じた各種の現象が異常検出手段により異常として検出されたことで異常状態となっている時間は、異常時間管理手段が故障時間として記録する時間には計上されないことになる。
このように、本特徴構成によると、物品搬送装置に故障等の異常が発生していない場合に異常状態から運転状態に復帰することがあってもそのときの異常状態の時間は含まれないことになり、異常時間管理手段が故障時間として記録する時間は、物品搬送装置に故障等の異常が発生したことにより異常状態となった時間が計時されることになる。
したがって、異常状態の時間を適正に把握することができる物品搬送設備を提供するに至った。
【0008】
本発明に係る物品搬送設備の第2特徴構成は、前記異常時間管理手段が、前記制御手段が前記運転状態から前記正常停止状態に切り換えられた後において前記異常検出手段にて前記物品搬送装置の異常が検出された場合は、前記制御手段が前記正常停止状態に切り換えられてから前記物品搬送装置の運転を再開する運転指令が人為操作により指令されて前記運転状態となるまでの経過時間を計時してメンテナンス時間として記録するように構成されている点にある。
【0009】
人為操作により運転停止指令が指令されて制御手段が運転状態から正常停止状態に切り換えられた後に、異常検出手段にて物品搬送装置の異常が検出されたときは、例えば、物品搬送装置の定期的なメンテナンス作業を行う作業者の動作により生じた異常状態であり、物品搬送装置の異常が発生しているわけではなく、メンテナンス作業を行う作業者の動作に伴って発生する異常状態である。そこで、本特徴構成では、制御手段が正常停止状態に切り換えられてから物品搬送装置の運転を再開する運転指令が人為操作により指令されて運転状態となるまでの経過時間をメンテナンス時間として計時している。これにより、物品搬送装置を正常停止状態にして行うメンテナンス作業の時間を計測することができる。
【0010】
本発明に係る物品搬送設備の第3特徴構成は、前記異常検出手段が、前記物品搬送装置における複数種別の異常を各別に検出自在に構成され、前記異常時間管理手段が、前記制御手段が前記運転状態から前記異常状態に変化した後に、運転状態で検出された異常とは異なる種別の異常を検出した場合は、当該異常状態になる直前の前記運転状態において前記異常検出手段が異常を検出してからの経過時間を、当該異常の種別を原因とする故障時間として記録するように構成されている点にある。
【0011】
運転状態において異常検出手段にて最初に異常が検出されると制御手段は異常状態に変化し、その後の復旧作業に伴って異なる種別の異常が検出されることになる。異なる種別の異常が検出される度に、それまで計時していた種別の異常から新たに検出された種別の異常に次々に計時対象を切り換えてしまうと、復旧作業の原因となっている異常の種別についての異常状態の時間が実際の故障時間よりも短くなってしまい、物品搬送装置が異常状態になった原因である異常の種別についての故障時間として適切なものとはいえない。
本特徴構成によれば、異常時間管理手段が、運転状態で異常が検出された後、異常状態において異常を検出した場合は、当該異常状態になる直前の運転状態において異常検出手段が異常を検出してからの経過時間を、当該異常の種別を原因とする故障時間として記録するので、運転状態において最初に検出された異常についての異常状態に時間を計測することができる。これにより、物品搬送装置の運転を強制的に停止させた原因となった種別の異常による異常状態の時間を故障時間として計測することができ、故障時間として適切なものとなる。
【0012】
本発明に係る物品搬送設備の第4特徴構成は、故障時間分析指令が人為操作にて指令されると、前記異常検出手段が検出対象とする前記物品搬送装置についての前記運転状態から前記異常状態への変化を1回の故障として故障回数を計数し、前記異常検出手段が検出対象とする前記物品搬送装置が前記運転状態から前記異常状態に変化してから次に前記運転状態から前記異常状態に変化するまでの故障間隔時間を算出し、前記故障回数と複数の前記故障間隔時間とに基づいて、人為操作にて設定される設定期間における当該物品搬送装置についての平均故障時間を算出し、この平均故障時間を当該物品搬送装置を識別する機器識別情報と対応させる形態で表示手段に表示する表示制御手段が設けられている点にある。
【0013】
本特徴構成によれば、作業者が故障時間分析指令を指令することで、異常検出手段が検出対象とする前記物品搬送装置についての平均故障時間が表示手段に表示されるので、物品搬送装置の平均故障時間を簡単な手法により認識することができ、物品搬送設備の運転実績の評価等が行い易くなる。
【0014】
本発明に係る物品搬送設備の第5特徴構成は、前記運転状態から前記異常状態に切り換わると異常状態であることを作業者に告知するべく作動する警報手段と、前記警報手段の作動を停止させる警報解除指令を人為操作により指令自在な警報解除指令手段とが設けられ、前記異常時間管理手段が、前記警報解除指令が指令されてから前記物品搬送装置の運転を再開する運転指令が人為操作により指令されて前記運転状態となるまでの経過時間を計時して復旧作業時間として記録するように構成されている点にある。
【0015】
本特徴構成によれば、運転状態において異常が検出されて警報手段が作動して作業者に異常状態が認識される。そして、作業者は、警報解除指令手段を指令操作して警報手段の作動を停止することで、異常状態の復旧作業に入ることになる。異常状態が復旧すると、作業者により物品搬送装置の運転を再開する運転指令が指令されて、物品搬送装置が運転状態となる。
このような異常発生から運転再開までの一連の事象の流れにおいて、警報解除指令が指令されて警報手段の作動が停止してから、物品搬送装置の運転を再開する運転指令されて運転状態となるまでの経過時間が、異常時間管理手段により計時され復旧作業時間として記録される。したがって、記録される復旧作業時間は、異常発生後、作業者が実際に復旧作業に入る時点である警報手段の停止操作をしてから物品搬送装置の運転再開までの時間となるので、実際の復旧作業に要した時間を適切に認識することができる。
【0016】
本発明に係る物品搬送設備の第6特徴構成は、復旧作業時間分析指令が人為操作にて指令されると、前記異常検出手段が検出対象とする前記物品搬送装置についての前記運転状態から前記異常状態への変化を1回の故障として故障回数を計数し、かつ、前記異常検出手段が検出対象とする前記物品搬送装置についての前記復旧作業時間と前記故障回数とに基づいて、人為操作にて設定される設定期間における当該物品搬送装置についての平均修理時間を算出し、この平均修理時間を当該物品搬送装置を識別する機器識別情報と対応させる形態で表示手段に表示する表示制御手段が設けられている点にある。
【0017】
本特徴構成によれば、作業者が復旧作業時間分析指令を指令することで、異常検出手段が検出対象とする前記物品搬送装置についての平均修理時間が表示手段に表示されるので、物品搬送装置の平均修理時間を簡単な手法により認識することができ、物品搬送設備の運転実績の評価等が行い易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】自動倉庫設備の全体配置図
【図2】自動倉庫設備の制御ブロック図
【図3】モニタ端末の外観斜視図
【図4】監視装置及びモニタ端末の構成を示すブロック図
【図5】モニタリングメニューの初期画面
【図6】モニタリングメニューの拡大画面
【図7】異常時間管理手段が計時・記録する故障時間及び復旧作業時間を説明する図
【図8】異常時間管理手段が計時・記録するメンテナンス時間を説明する図
【図9】表示部に表示されるエラー履歴情報
【図10】表示部に表示される平均故障時間等を示す表
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る物品搬送設備の実施形態を、自動倉庫設備に適用した例により図面に基づいて説明する。図1は、自動倉庫設備の配置平面図である。
この自動倉庫設備は、物品としてのコンテナ1を収納する複数の物品収納空間2を有する棚3と、棚3に沿って走行経路4上を自走し、棚3との間でコンテナ1の入出庫を行うスタッカークレーン5と、スタッカークレーン5の入出庫位置とコンテナ1の積込み積卸し位置間のコンテナ1の搬送を行う一対の入庫用コンベヤ6a及び出庫用コンベヤ6bとを備えた8セットの自動倉庫8と、入庫用コンベヤ6a及び出庫用コンベヤ6bとコンテナ1の積込みや積卸しを行い、ループ状の走行経路9上を自走してコンテナ1の搬送を行う3台の自走搬送台車10と、自走搬送台車10とコンテナ1を授受する3台のコンベヤ11を備えた9セットの荷捌コンベヤ装置12と、外部から搬入されるコンテナ1を自走搬送台車10のステーションまで搬送する2台の搬入用コンベヤ13と、外部へ搬出されるコンテナ1を自走搬送台車10のステーションから搬送する2台の搬出用コンベヤ14を備えて構成されている。
【0020】
コンテナ1は複数の荷(本実施形態では、個包装された商品としている。)を収容自在となっており、上述したスタッカークレーン5、入出庫用コンベヤ6、自走搬送台車10、荷捌コンベヤ装置12、搬入用コンベヤ13、搬出用コンベヤ14といった複数の物品搬送装置が、コンテナ1を相互に授受しながら中継して自動搬送する。
【0021】
物品搬送装置による搬送作業の内側領域と外側領域とを仕切る安全柵としてのフェンス19が、複数の物品搬送装置を囲う状態で設けられている。フェンス19における、スタッカークレーン5の走行経路の入出庫口が設けられた端部とは反対側の端部付近には、定期点検などのメンテナンス作業や、故障修理などの復旧作業を行う作業者が走行経路内に出入りするための作業者用出入口が形成されている。作業者用出入口は、スタッカークレーン5のそれぞれに対応して設けられており、これら複数の作業者出入口を開閉する安全扉7がそれぞれに対応して複数設けられている。
【0022】
上述の各物品搬送装置は、図2に示されているように、各制御装置と通信自在に接続されている。これらの制御装置は、通信制御部、入出力部、情報処理部、記憶部を備えたコンピュータであり、後述する搬送管理装置C2から送信される搬送データに基づき各物品搬送装置の作動を制御する。
【0023】
搬入用コンベヤ13及び搬出用コンベヤ14は、搬出入制御装置C3に接続され、自走搬送台車10は、台車制御装置C4に接続され、スタッカークレーン5は、クレーン制御装置C5に接続され、入庫用コンベヤ6a及び出庫用コンベヤ6bは、入出庫制御装置C6に接続され、荷捌コンベヤ装置12は、荷捌制御装置C7に接続されている。なお、台車制御装置C4と3台の自走搬送台車10とは、走行経路に沿って配設されたフィーダ線を使った無線通信により通信自在に接続されている。また、クレーン制御装置C5とスタッカークレーン5とは、赤外線通信装置により通信自在に接続されている。
【0024】
機器制御装置C3〜C7は、夫々が備える通信制御部により自動倉庫設備に設けられた通信ネットワークに接続されている。この通信ネットワークには、作業指令装置C0、作業管理装置C1、搬送管理装置C2、並びに、監視装置S及びモニタ端末Mが接続されている。
【0025】
作業指令装置C0、作業管理装置C1、搬送管理装置C2、並びに、監視装置S及びモニタ端末Mも、通信制御部、入出力部、情報処理部、記憶部を備えたコンピュータである。作業指令装置C0は、商品の出荷作業や入荷作業や荷捌作業を作業要求として指令する。作業管理装置C1は、作業指令装置C0から作業要求が指令されるとその作業要求の対象となる商品を作業要求にしたがって処理するべく、対応するコンテナ1を搬送対象として選定し、そのコンテナ1を識別する識別情報としての搬送キーを生成し、その搬送キーと、搬送対象のコンテナ1の搬送元情報及び搬送先情報を含む搬送データを生成して、搬送データを搬送管理装置C2に送信する。搬送管理装置C2は、作業管理装置C1から搬送データを受信すると、その搬送データにより特定される搬送対象のコンテナ1を搬送元から搬送先まで搬送するべく、スタッカークレーン5、入出庫用コンベヤ6、自走搬送台車10、荷捌コンベヤ装置12、搬入用コンベヤ13、搬出用コンベヤ14といった各種の物品搬送装置を作動させる搬送指令を、物品搬送装置の作動を制御する各機器制御装置C3〜C7に対して指令する。
【0026】
例えば、ある商品についての荷捌作業要求が作業指令装置C0から指令されると、作業管理装置C1より、当該作業要求の対象となる商品を収容するコンテナ1の棚位置、搬出先の荷捌コンベヤ装置12の位置が含まれている搬送データが送信される。これを受信した搬送管理装置C2は、搬送データが搬送対象とするコンテナ1の棚位置を認識し、対応する自動倉庫8のクレーン制御装置C5へ、当該コンテナ1を出庫するべく、搬送指令を送出する。クレーン制御装置C5は、制御対象のスタッカークレーン5にてコンテナ1を棚3より出庫用コンベヤ6bに出庫し終えると、搬送管理装置C2に搬送完了情報を送信する。次に、搬送管理装置C2は入出庫制御装置C6に搬送指令を送信し、入出庫制御装置C6は、制御対象の出庫用コンベヤ6bにてコンテナ1を搬送端部まで搬送を完了した時点で搬送完了情報を送出する。続いて搬送管理装置C2は搬送を担当する自走搬送台車10の割当を決定し、台車制御装置C4に、割り当て済みの自走搬送台車10にてコンテナ1を荷捌コンベヤ装置12へ搬送させる搬送指令を送信する。台車制御装置C4は、自走搬送台車10が搬送を完了した時点で搬送管理装置C2に搬送完了情報を送信する。最後に、搬送管理装置C2は、荷捌制御装置C7に搬送指令を送信し、荷捌コンベヤ装置12が搬送を完了した時点で、荷捌制御装置C7が搬送管理装置C2に搬送完了情報を送信する。そして、搬送管理装置C2は、搬送データにて指定された搬送先である荷捌コンベヤ装置12の所定の搬送位置にコンテナ1が搬送されたとして、作業管理装置C1に搬送完了報告を送信する。このようにして、荷捌作業に必要なコンテナ1が自動倉庫8の物品収納空間2から荷捌コンベヤ装置12の所定の搬送位置まで搬送される。
【0027】
ちなみに、コンテナ1が荷捌コンベヤ装置12の所定の搬送位置まで搬送されるまでに搬送管理装置C2がクレーン制御装置C5等から受信する搬送完了情報は、作業管理装置C1に進捗情報として送信される。これにより、作業管理装置C1は、搬送データが搬送対象とするコンテナ1がどの物品搬送装置まで搬送されたかという進捗状況を管理できるようになっている。
【0028】
荷捌コンベヤ装置12の所定の搬送位置では、作業者Pによる人為作業である積付作業や払出作業が行われる。9セットの荷捌コンベヤ装置12の夫々について作業箇所が設定されている。つまり、本実施形態では、作業箇所が複数設けられており、作業箇所用搬送機器としての荷捌コンベヤ装置12が、9箇所の作業箇所に対応して9台設けられている。そして、スタッカークレーン5、入出庫用コンベヤ6、自走搬送台車10、荷捌コンベヤ装置12は、作業者Pによる人為作業の対象となるコンテナ1を、搬送元から搬送先である作業箇所まで搬送する物品搬送装置として機能する。また、各作業箇所は、コンテナ1に商品を積み付ける積付作業とコンテナ1から商品を払い出す払出作業との双方を行うように設定されている。
【0029】
このように、複数の物品搬送装置としてのスタッカークレーン5、入出庫用コンベヤ6、自走搬送台車10、荷捌コンベヤ装置12、搬入用コンベヤ13、搬出用コンベヤ14が、相互に物品を授受自在な状態で設けられ、複数の物品搬送装置の作動を制御する制御手段として、各物品搬送装置の夫々の作動を制御する複数の機器制御装置C3〜C7が設けられている。
【0030】
機器制御装置C3〜C7は、運転指令を指令する運転スイッチ及び運転停止指令を指令する停止スイッチを備えている。機器制御装置C3〜C7は、電源投入により起動させると、初期状態は正常停止状態となっている。作業者Pが運転スイッチを指令操作すると、運転指令が指令されて、例えばクレーン制御装置C5を例に説明すると、スタッカークレーン5の作動を搬送データに基づいて制御する運転状態となり、作業者Pが運転停止スイッチを指令操作すると、運転停止指令が指令されて、搬送データに基づくスタッカークレーンの制御を行わない正常停止状態となる。
つまり、機器制御装置C3〜C7は、物品搬送装置の作動を搬送データに基づいて制御する運転状態において、人為操作により運転停止指令が指令されると、搬送データに基づく物品搬送装置の制御を行わない正常停止状態に移行するように構成されている。
【0031】
そして、搬送管理装置C2は、搬送対象のコンテナ1を搬送元から搬送先に搬送するべく、搬送データを機器制御装置C3〜C7に指令する。その際、搬送管理装置C2は、上述の如く、搬送データが搬送対象とするコンテナ1を複数の物品搬送装置にて中継搬送して搬送元から作業箇所に搬送させるべく、搬送データに基づいて、複数の機器制御装置としてのクレーン制御装置C5・入出庫制御装置C6・台車制御装置C4・荷捌制御装置C7の夫々に対して搬送指令を順次指令するように構成されている。
【0032】
作業指令装置C0は、予め設定された所定期間内に発生した入荷作業要求、出荷作業要求、荷捌作業要求を一つの作業単位とし、この作業単位に含まれる複数の商品についての複数の作業要求を一括して一つの作業指令として作業管理装置C1に指令するバッチ処理方式を採用している。そのため、作業管理装置C1は、複数の作業要求について対応する搬送データを生成し、複数の搬送データの夫々についてその進捗状況と完了・未完了の処理状態を管理することになる。
【0033】
スタッカークレーン5、入出庫用コンベヤ6、自走搬送台車10、荷捌コンベヤ装置12、搬入用コンベヤ13、搬出用コンベヤ14といった複数の物品搬送装置のそれぞれには、物品搬送装置の異常を検出する異常検出手段としてのセンサDが設けられている。図2では、各物品搬送装置についてセンサDを1個ずつ記載しているが、実際は1台の物品搬送装置に対して複数種別の異常を各別に検出する多数のセンサDが設けられている。つまり、異常検出手段が、物品搬送装置における複数種別の異常を各別に検出自在に構成されている。
【0034】
各センサの検出情報は、センサDを識別する識別情報が付されたセンサ情報としてそれらが検出対象とする物品搬送装置の作動を制御する制御装置C3〜C7に入力されている。これにより、搬送管理装置C2や監視装置Sは、各センサDが検出対象としている物品搬送装置の検出対象部位についての検出情報を取得できる。
【0035】
また、図1では記載を省略しているが、スタッカークレーン5についてのクレーン制御装置C5には、フェンス19に設けられた安全扉7の開閉を検出するセンサSが接続され、搬入用コンベヤ13及び搬出用コンベヤ14の搬出入制御装置C3には、これらのコンベヤの搬送経路に沿って作業者Pがフェンス19を超えて作業範囲内に進入した場合に、その作業者Pを検出するシートスイッチ形式のセンサDが接続されている。
【0036】
また、各スタッカークレーン5には、昇降台の昇降位置を検出する昇降位置検出手段とスタッカークレーン5の走行台車の走行位置を検出する走行位置検出手段が設けられており、これらはいずれも測距光を基準反射板に照射してその反射光を受光することで距離を計測する光測距式の位置検出手段を採用している。スタッカークレーン5には、異常検出手段として、昇降位置検出手段及び走行位置検出手段の測距情報とスタッカークレーン5の作動状態(速度等)との対応関係が正常でない場合に異常を検出するソフトウェアにて構成されたセンサDが設けられている。
【0037】
機器制御装置C3〜C7についてクレーン制御装置C5を例に説明する。クレーン制御装置C5は、運転状態において、異常検出手段としてのセンサDにて例えば昇降用距離計の異常が検出されると、スタッカークレーン5の運転を強制的に停止させて異常状態とするべく、スタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。すなわち、運転状態において、ある種別の異常がセンサDにて検出されると、スタッカークレーン5の運転が強制的に中断されて、コンテナ1の搬送が中断する。一旦異常状態になると、異常の原因を取り除いて正常状態に復旧させなければ、運転スイッチを指令操作しても、再び運転状態とすることはできない。
【0038】
クレーン制御装置C5は、運転状態である場合においてセンサDにてスタッカークレーン5の異常が検出されたときに、センサDにてスタッカークレーン5の異常が検出されてからスタッカークレーン5の運転を再開する運転指令が人為操作により指令されて運転状態となるまでの経過時間を計時して故障時間T1(図7参照)として記録する。つまり、クレーン制御装置C5やその他の制御装置C3〜C7は異常時間管理手段として機能する。
【0039】
そして、クレーン制御装置C5は、運転状態から正常停止状態に切り換えられた後においてセンサDにてスタッカークレーン5の異常が検出されたときは、センサDにてスタッカークレーン5の異常が検出されてからスタッカークレーン5の運転を再開する運転指令が人為操作により指令されて運転状態となっても、運転状態になるまでの経過時間は故障時間T1として記録しないように構成されている。すなわち、運転状態から正常停止状態に切り換えられるということは、作業者Pにより運転停止指令が指令操作されたということであり、その後にセンサDにて異常が検出されたとしても、その異常は、作業者がメンテナンス作業のためにスタッカークレーン5の搬送作業空間に侵入する等して発生する異常であるから、故障時間とは言えない。そこで、そのような場合は、センサDにて異常が検出されても故障時間T1として計時ないようにしている。これにより、クレーンコントローラC5に記録される故障時間T1は、メンテナンス作業に伴って発生する異常状態の時間を含まない故障等が原因である異常状態の時間となる。
【0040】
さらに、運転状態から正常停止状態に切り換えられた後においてセンサDにてスタッカークレーン5の異常が検出された場合は、正常停止状態に切り換えられてからスタッカークレーン5の運転を再開する運転指令が人為操作により指令されて運転状態となるまでの経過時間を計時してメンテナンス時間T3(図8参照)として記録する。
【0041】
クレーン制御装置C5には、運転状態から異常状態に切り換わると異常状態であることを作業者Pに告知するべく作動する警報手段(図示せず)が接続されている。警報手段は例えば、ブザーや回転灯など適宜の構成が考えられる。そして、センサDにて異常が検出されると、その異常検出情報に基づいて、クレーン制御装置C5が警報手段を自動的に作動させる。これにより、作業者Pは、異常が発生したことを認識できる。
【0042】
一旦警報手段が作動すると、モニタ端末Mのモニタメニュー選択時に表示されるレイアウト画面の「警報解除」ボタンRをマウス18により指令操作して警報解除指令を指令するまで警報手段による警報が継続する。このように、警報手段の作動を停止させる警報解除指令を人為操作により指令自在な警報解除指令手段として、表示部15に表示されるレイアウト画面における「警報解除」ボタンRが設けられている。モニタ端末Mにて警報解除指令が指令されると、警報手段を作動させているクレーン制御装置C5までその警報解除指令が送信されて、クレーン制御装置C5により警報手段の警報作動が停止される。
【0043】
クレーン制御装置C5は、警報解除指令が指令されてからスタッカークレーン5の運転を再開する運転指令が作業者により指令操作されて運転状態となるまでの経過時間を計時して復旧作業時間として記録するように構成されている。
これにより、異常発生後、実際に作業者Pがトラブルの復旧に具体的に取り組み始めたタイミングからの経過時間を復旧作業時間として記録することができるので、復旧作業時間として適正なものとなる。
【0044】
次に、監視装置S及びモニタ端末Mについて説明する。監視装置Sは、作業管理装置C1及び搬送管理装置C2の管理情報並びに各機器制御装置C4〜C7の制御情報を収集して、自動倉庫設備の状態を監視及び分析して作業者が視認できる表示形態にて表示するための表示情報を生成するサーバであり、クライアントであるモニタ端末Mからの各種の表示要求があると、要求された表示情報を生成してモニタ端末Mに送信する。
【0045】
モニタ端末Mは、図3に示すように、監視装置Sが送信した表示情報を表示する表示手段としての表示部15と、通信制御部、入出力部、情報処理部及び記憶部を備えたコンピュータ本体部16と、監視装置Sに対する表示指令を入力する入力手段としてのキーボード17及びマウス18とを備えて構成されている。モニタ端末Mは、図1に示すように、設備の適宜箇所に複数台分散して設けられている。本実施形態では、作業箇所において積付作業や払出作業を行う作業者が作業見込み等を把握するために閲覧する閲覧用のモニタ端末として、3〜4箇所の作業箇所に対して1台のモニタ端末Mが配置されている。
【0046】
監視装置Sは、図4に示すように、通信制御部、入出力部、情報処理部及び記憶部を備えた本体部にて構成されており、自動倉庫設備の物品搬送装置の動作状態や搬送作業の処理状況等をリアルタイムでモニタ端末Mに表示するモニタリング機能部P1や物品搬送装置の動作履歴及び異常履歴並びに搬送作業の処理実績やMTBF(平均故障時間)等の信頼性データをモニタ端末Mの表示部に表示する履歴表示分析機能部P2等をプログラム形式で備えている。そして、モニタ端末Mにおけるコンピュータ本体部16の情報処理部は、監視装置Sが生成した表示情報を表示部15に表示させる表示制御部P3をプログラム形式で備えている。
【0047】
そして、監視装置Sの履歴表示分析機能部P2が、作業管理装置C1が管理する異常履歴を表示部15に表示させる表示情報を生成し、この異常履歴についての表示情報は、モニタ端末Mの表示制御部P3の表示制御作用により表示部15に視認可能な状態で表示される(図9及び図10参照)。つまり、作業管理装置C1が管理する異常履歴を表示部15に表示させる表示制御手段Gが、監視装置Sの履歴表示分析機能部P2及びモニタ端末Mの表示制御部P3を備えて構成されている。
【0048】
図3では、モニタ端末Mの表示部15に、監視装置Sが生成する初期画面情報が表示されている状態を示しており、マウスカーソルにより、各種メニューを選択することで所望の表示情報を表示できるようになっている。作業管理装置C1が管理する異常履歴は、「履歴」メニューを選択することにより図9に示すような異常履歴表示画面が表示され、さらに図9に示す「信頼性データ表示」ボタンTをマウス18にて選択操作すると、故障時間分析指令及び復旧作業時間分析指令が指令され、図10に示す信頼性データ表示画面が表示される。
【0049】
なお、表示させる異常履歴及び分析対象とする異常履歴の期間の設定は、「信頼性データ」ボタンをマウス18にて選択操作する前後いずれにおいても、表示部15に表示されている期間指定表示領域をマウス18にて選択設定することが可能である。
【0050】
表示制御手段Gは、作業管理装置C1が物品搬送装置の機器コードに関連付けて記録している異常履歴データのうち、運転状態において最初に検出された異常についての異常履歴データについては、運転状態から異常状態に変化させた原因となる異常についてのデータであるとして、それらの異常履歴データについてはフラグを立てる等して、他の異常履歴データと区別する形態で異常原因履歴データとして記録している。そして、「信頼性データ」ボタンがマウス18にて選択操作されて故障時間分析指令が指令されると、異常原因履歴データの故障時間T1及びこれに関連付けられている異常検出日時等を抽出したものを集計して平均故障時間MTBFや平均修理時間MTTRの算出を行う。
【0051】
つまり、表示部15に表示されている「信頼性データ表示」ボタンTをマウス18にて選択操作することで故障時間分析指令が指令されると、表示制御手段Gが、センサDが検出対象とする物品搬送装置についての運転状態から異常状態への変化を1回の故障として故障回数を計数し、センサDが検出対象とする物品搬送装置が運転状態から異常状態に変化してから次に運転状態から異常状態に変化するまでの故障間隔時間を算出し、故障回数と複数の故障間隔時間とに基づいて、人為操作にて設定される設定期間における当該物品搬送装置についての平均故障時間MTBFを算出し、図10に示すように、この平均故障時間MTBFを当該物品搬送装置を識別する機器識別情報としての機器コードと対応させる形態で表示手段に表示する。
【0052】
また、表示部15に表示されている「信頼性データ表示」ボタンTをマウス18にて選択操作することで復旧作業時間分析指令が指令されると、表示制御手段Gが、センサDが検出対象とする物品搬送装置についての運転状態から異常状態への変化を1回の故障として故障回数を計数し、かつ、センサDが検出対象とする物品搬送装置についての復旧作業時間と故障回数とに基づいて、人為操作にて設定される設定期間における当該物品搬送装置についての平均修理時間MTTRを算出し、この平均修理時間MTTRを当該物品搬送装置を識別する機器識別情報としての機器コードと対応させる形態で表示手段に表示する。
【0053】
作業管理装置C1が管理する未搬送個数を表示する場合は、まず、図3に示す初期画面で「監視」メニューを選択することにより図4に示す監視メニューの初期画面が表示される。初期画面においても未搬送個数は表示されているが、設備全体のレイアウト画面上では読み取れない程度に小さい文字でしか表示されていない。そこで、未搬送個数を表示させたい物品搬送装置を拡大表示することで表示させることができる。
【0054】
図5に示すように、「監視」メニュー(以下、モニタリングメニューと称する。)の初期画面では、自動倉庫設備の全体レイアウトが表示される。マウス18をドラッグ操作して拡大表示させたい領域Z1を指定した状態で右クリックにより表示されるサブメニュー(図示せず)から拡大表示メニューを選択すると、図6のような画面に移行する。なお、マウス18の右クリックにより表示されるサブメニューから縮小表示メニューを選択すると、図5に示すモニタリングメニューの初期画面に移行する。
【0055】
図5及び図6に示すように、モニタリングメニューでは、各物品搬送装置の夫々を示すシンボルをそれらの実際の配置に対応させて表示したレイアウト画面が表示される。つまり、表示制御手段Gが、複数の物品搬送装置の夫々を示すシンボルを複数の物品搬送装置の配置に対応させて示すレイアウト画面を表示自在に構成されている。
【0056】
レイアウト画面では、画面上に表示されている各物品搬送装置についての「運転」「異常」「停止」「切り離し」「未接続」「通信異常」の6つの動作状態が色分けにより区別可能に表示される。また、走行経路4を走行移動するスタッカークレーン5や、走行経路9を走行移動する自走搬送台車10を示すシンボルの表示位置は、スタッカークレーン5や自走搬送台車10の設備における実際の位置に対応させてリアルタイムに更新される。
【0057】
なお、レイアウト画面上の選択対象物のない部分にマウスカーソルを位置させた状態でマウス18を右クリック操作すると、レイアウト画面を回転操作するサブメニュー(図示せず)が表示される。回転操作メニューを選択すると、レイアウト画面表示を90度単位で回転させた表示に切り換え操作することができる。これにより、モニタ端末Mを使用する作業者Pの位置や向きに合わせた向きでレイアウト画面を表示できるので、実際の設備とレイアウト画面との対応が分かり易い。ちなみに、マウスの右クリックで表示されるサブメニューには、縮小表示メニューがあり、初期画面等の縮尺に戻すことができるようになっている。
【0058】
図6に示すように、レイアウト画面には、各物品搬送装置についてのバッチ処理で一括指令された複数の作業要求についての搬送データによるコンテナ1のうち、各物品搬送装置が未だ搬送していないコンテナ1の個数である未搬送個数が、レイアウト画面上における各物品搬送装置を示すシンボルに近接又は重複させて表示されている。
【0059】
具体的には、スタッカークレーン5については、スタッカークレーン5のシンボルに近接させてクレーン用残作業数表示部Kが表示されており、クレーン用残作業数表示部Kには、各スタッカークレーン5が後何個のコンテナ1を搬送することになるかを示す数値が表示されている。また、スタッカークレーン5については、スタッカークレーン5のシンボルに近接させてクレーン用残作業数表示部Kが表示されており、各スタッカークレーン5が後何個のコンテナ1を搬送することになるかが表示されている。
【0060】
なお、スタッカークレーン5の走行移動に伴って、前述の通り、レイアウト画面上のスタッカークレーン5のシンボルの表示位置が移動するが、クレーン用残作業数表示部Kの表示位置も同様に、スタッカークレーン5のシンボルの表示位置の移動に対応して移動する。
【0061】
また、荷捌コンベヤ装置12については、荷捌コンベヤ装置12のシンボルに重複させて作業者用残作業数表示部Jが表示されており、作業者用残作業数表示部Jには、各荷捌コンベヤ装置12が後何個のコンテナ1を搬送することになるかを示す数値が表示されている。つまり、表示制御手段Gが、荷捌コンベヤ装置12についての未搬送個数を、レイアウト画面上における荷捌コンベヤ装置12を示すシンボルに対応させる形態で表示自在に構成されている。これにより、各作業者Pは、自分が担当する作業箇所であとどれだけの荷捌作業が予定されているかを適確に把握することができるとともに他人が担当する作業箇所の残作業数も把握できるので、例えば、残作業数の多い他人の作業箇所の補助を計画するなど、作業行動の予定を計画し易い。また、各作業箇所の作業負荷の大小を把握できるため人員配置の予定も立て易い。
【0062】
レイアウト表示における各荷捌コンベヤ装置12のシンボルの下部には、作業者用残作業数表示部Jに示された数字が、積付作業、払出作業、及び、これらの双方の作業のいずれの作業数を表示しているのかを区別して示すための矢印シンボルY1〜Y3が表示されている。矢印シンボルY1は、作業者用残作業数表示部Jに示された数字が積付作業の数であることを示し、矢印シンボルY2は、作業者用残作業数表示部Jに示された数字が払出作業の数であることを示し、矢印シンボルY3は、作業者用残作業数表示部Jに示された数字が積付及び払出の双方の作業の数であることを示している。
【0063】
荷捌コンベヤ装置12の作業箇所のち、未完了の搬送データに基づき今後搬送されてくる複数のコンテナ1が、積付作業を対象とするものと払出作業を対象とするものとの双方が予定されている作業箇所(図6において矢印シンボルY3が表示された作業箇所)についての作業者用残作業数表示部Jには、積付作業数と払出作業数との合計作業数が表示される。つまり、表示制御手段Gが、積付作業の対象であるコンテナ1のうち作業箇所に未だ搬送されていない未搬送コンテナについての搬送データと、払出作業の対象であるコンテナ1のうち作業箇所に未だ搬送されていない未搬送コンテナについての搬送データとの合計数を、未搬送個数として表示部15に表示するように構成されている。
【0064】
レイアウト画面には、作業管理装置C1が管理する各搬送データの搬送対象であるコンテナ1がシンボルとして表示されている。搬送データから把握される当該コンテナ1の搬送作業の進捗に対応させて、コンテナ1を現在搬送している物品搬送装置のシンボルに重ねて表示している。図6には、図中Z2で示す領域の入庫用コンベヤ6a及びこれに対応するステーションに停止している自走搬送台車10が異常状態となっている例を示している。なお、スタッカークレーン5や自走搬送台車10がコンテナ1を搬送担当する場合において、実際にコンテナ1を物品搬送装置上に受け取るまで、つまり、掬いサイクルが完了するまでは、これらの物品搬送装置のシンボルにはコンテナ1のシンボルは重複表示されず、直前に搬送担当していた物品搬送装置のシンボルにコンテナ1のシンボルを重複して表示させている。
【0065】
このような異常状態が発生した場合、自走搬送台車10から入庫用コンベヤ6aにコンテナ1が移載されるときにトラブルが生じたことが想定されるため、作業者Pが当該箇所に出向いて復旧作業を行う。復旧作業において、作業者は、モニタ端末Mのレイアウト画面におけるコンテナ1の表示位置を参照することで、コンテナ1を自走搬送台車10か入庫用コンベヤ6aかのいずれにセットすれば搬送データとの整合が取れるかを簡単迅速に把握できる。そのため、異常状態の復旧作業において、コンテナ1を払い出して対応する搬送データを削除するといった対応を取らずに済むとともに、異常の復旧作業後に搬送データにより把握されるコンテナ1の搬送を担当する物品搬送装置と、実際にコンテナ1を搬送する物品搬送装置とが食い違い、再び異常状態となる二次障害の発生を防止でき、搬送データにより管理される進捗状況と実際のコンテナ1の搬送位置との整合が取れた状態で異常状態であった物品搬送装置の運転を再開させることができる。
【0066】
運転状態である複数の物品搬送装置としてのスタッカークレーン5、入出庫用コンベヤ6、自走搬送台車10、荷捌コンベヤ装置12、搬入用コンベヤ13、搬出用コンベヤ14のいずれかに異常が発生したことが、各物品搬送装置に備えられたセンサDにて検出されると、その検出情報に基づいて、該当する物品搬送装置の作動を制御する制御装置C3〜C7が運転状態から異常状態に切り換わる。そして、監視装置Sにてこのことが認識されると、異常が検出された物品搬送装置のレイアウト画面におけるシンボルの表示色も運転状態を示す緑から異常状態を示す赤に切り換わる。
【0067】
以下に、スタッカークレーン5が備える昇降台の昇降位置を検出する昇降位置検出手段が故障した場合を例に、図7を参照しながら、クレーン制御手段C5が行う故障時間T1及び復旧作業時間T2の計時及び記録について説明する。
【0068】
運転状態において昇降位置検出手段が故障する異常が発生すると、センサDにてその異常が検出され、異常状態となる。そして、昇降用距離計の異常を示すエラーコード「V01」の異常発生情報がクレーン制御装置C5から搬送管理装置C2に送信される。これにより、クレーン制御装置C5が故障時間T1の計時を開始し、モニタ端末Mのレイアウト画面には、該当するスタッカークレーンのシンボルの色が上述のように変化するとともに、警報手段が作動する。
【0069】
作業者Pが警報手段の警報により異常の発生を認識すると、復旧作業を開始する。ます、モニタ端末Mにおいてモニタメニューを選択して、レイアウト画面を参照することで、「異常」となっている物品搬送装置を認識する。レイアウト画面には、「警報解除」ボタンRが表示されているので、マウス18にて選択操作することで警報手段の警報作動を停止させる。これにより、クレーン制御装置C5が復旧作業時間T2の計時を開始する。
【0070】
作業者Pは、フェンス19の内部に入って異常を復旧させるための作業を行うべく、異常が発生している箇所にアクセスし易い安全扉7を開操作する。このとき、安全扉7の開閉を検出するセンサSにより安全扉オープン異常が検出され、エラーコード「G01」の異常発生情報がクレーン制御装置C5から搬送管理装置C2に送信される。このときレイアウト画面で安全扉7のシンボルを閉状態から開状態に表示状態を切り換えるようにしてもよい。
【0071】
作業者Pが作業者用出入口からスタッカークレーン5の走行経路に進入してスタカークレーン5に向かって歩行することで、スタカークレーン5が備える走行用距離計の測距光が作業者Pの足などにより遮断されると、走行用距離計の異常を検出するセンサDにて、走行位置検出手段の測距情報とスタッカークレーン5の作動状態(速度等)との対応関係が正常でないとして、走行用距離計異常が検出され、エラーコード「H01」の異常発生情報がクレーン制御装置C5から搬送管理装置C2に送信される。この走行用距離計異常は、運転状態において検出された異常ではないため、今般のエラーコード「H01」の異常については、故障時間T1の計時は行わない。
【0072】
作業者Pがスタッカークレーン5の昇降用距離計の交換等の作業を行う場合に、昇降台に設けられた荷姿確認用のセンサDの検出光を遮光すると、当該センサDにて荷姿異常が検出され、エラーコード「C01」の異常発生情報がクレーン制御装置C5から搬送管理装置C2に送信される。この荷姿異常は、運転状態において検出された異常ではないため、今般のエラーコード「C01」の異常については、故障時間T1の計時は行わない。
【0073】
作業者Pは、昇降用距離計の復旧作業が完了すると、搬送管理装置C2に設けられた図外の異常解除ボタンにて異常解除指令を指令操作する。昇降用距離計が正しく復旧できていれば、異常解除指令が指令されると、正常停止状態となる。そして、スタッカークレーン5の運転を再開するべく作業者Pが運転スイッチを指令操作すると、運転指令が指令されて、クレーン制御装置C5は、スタッカークレーン5の作動を搬送データに基づいて制御する運転状態となる。このとき、クレーン制御装置C5は、故障時間T1及び復旧作業時間T2の計時を終了し、エラーコードと故障時間T1及び復旧作業時間T2とを関連付けてメモリやハードディスク等の記憶手段に記憶する。
【0074】
スタッカークレーン5のメンテナンス作業を行う場合を例に、図8を参照しながら、クレーン制御手段C5が記録するメンテナンス時間T3について説明する。
【0075】
メンテナンス作業を行う場合、作業者Pはまず、運転状態のスタッカークレーン5及びクレーン制御装置C5を正常停止状態に切り換えるために、運転停止スイッチを指令操作して、運転停止指令を指令する。これにより運転状態から正常停止状態に切り換わる。クレーン制御装置C5はこの時点からメンテナンス時間T3の計時を開始する。
【0076】
作業者Pは、フェンス19の内部に入ってメンテナンス作業を行うべく、メンテナンス対象のスタッカークレーン5に対応する安全扉7を開操作する。このとき、安全扉7の開閉を検出するセンサSにより安全扉オープン異常が検出され、エラーコード「G01」の異常発生情報がクレーン制御装置C5から搬送管理装置C2に送信される。この安全扉オープン異常は、正常停止状態で検出された異常であって、運転状態において検出された異常ではない。つまり、今般の安全扉オープン異常は、メンテナンス作業に伴う異常である。そのため、この異常については、故障時間T1の計時は行わない。
【0077】
作業者Pがメンテナンス作業の為にスタッカークレーン5の走行経路を歩行することで、スタカークレーン5が備える走行用距離計の測距光が作業者Pの足などにより遮断されると、走行用距離計の異常を検出するセンサDにて走行用距離計異常が検出され、エラーコード「H01」の異常発生情報がクレーン制御装置C5から搬送管理装置C2に送信される。この走行用距離計異常は、運転状態において検出された異常ではないため、先の安全扉オープン異常と同様に、今般の走行用距離計異常は、メンテナンス作業に伴う異常であるため、この異常については、故障時間T1の計時は行わない。
【0078】
作業者Pは、メンテナンス作業が完了すると、搬送管理装置C2に設けられた図外の異常解除ボタンにて異常解除指令を指令操作する。このとき、例えば、安全扉7の閉め忘れなどで異常が検出されていれば、異常状態を解除できない。異常解除指令が指令されて、正常停止状態となると、作業者Pは、運転スイッチを指令操作して運転指令を指令して、スタッカークレーン5の運転を再開させて運転状態に切り換える。このとき、クレーン制御装置C5は、メンテナンス時間T3の計時を終了し、メンテナンス時間T3とメンテナンス作業日時とを関連付けてメモリやハードディスク等の記憶手段に記憶する。
【0079】
〔別の実施形態〕
以上、発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。以下、本発明の別実施形態を例示する。
【0080】
(1)上記実施形態で示したモニタ端末Mの画面上の表示形態は一例であり、平均故障時間等の表示形態は適宜変更可能である。
【0081】
(2)上記実施形態では、物品搬送設備として、自動倉庫8や荷捌コンベヤ装置12や自走搬送台車10を備えた自動倉庫設備を示しているが、物品搬送設備としては、それぞれ単独の物品搬送装置を備えて構成してもよく、また自動倉庫設備以外の物品搬送設備、例えば、無人車システム、モノレールシステム、リニアモータ式搬送システムなど他の物品搬送設備で構成してもよい。
【0082】
(3)上記実施形態では、モニタ端末Mを3台設置したものを例示したが、モニタ端末Mの設置台数及び配置形態は、適宜変更可能である。また、モニタ端末は、通信ネットワークに無線接続自在なモバイル端末であってもよい。
【0083】
(4)上記実施形態では、表示制御手段及び表示手段を、監視装置S及びモニタ端末Mに分散して実装する形態で実現するものを例示したが、監視装置S及びそれが備える画像表示部により表示制御手段及び表示手段を実現してもよい。また、表示制御手段を、作業指令装置C0、作業管理装置C1、搬送管理装置C2のいずれかとモニタ端末Mに分散して実装する形態で実現にしてもよい。
【0084】
(5)上記実施形態では、作業管理装置C1を1台備えるものを例示したが、複数台備えてもよい。この場合、各作業管理装置C1は、複数の搬送制御装置を、それらが制御対象とする物品搬送装置の種類に基づいて、分担して管理することが好ましい。
【符号の説明】
【0085】
P 作業者
G 表示制御手段
C3〜C7 制御手段
T1 故障時間
T2 復旧作業時間
T3 メンテナンス時間
D 異常検出手段
R 警報解除指令手段
1 物品
5,6,10,12、13,14 物品搬送装置
15 表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を搬送する物品搬送装置と、
搬送先と搬送元を指定する搬送データに基づいて前記物品搬送装置の作動を制御する制御手段と、
前記物品搬送装置の異常を検出する異常検出手段とが設けられ、
前記制御手段が、前記物品搬送装置の作動を前記搬送データに基づいて制御する運転状態において、人為操作により運転停止指令が指令されると、前記搬送データに基づく前記物品搬送装置の制御を行わない正常停止状態に移行するように構成され、かつ、前記運転状態において、前記異常検出手段にて異常が検出されると、前記物品搬送装置の運転を強制的に停止させて異常状態とするべく、前記物品搬送装置の作動を制御するように構成されている物品搬送設備であって、
前記制御手段が前記運転状態である場合において前記異常検出手段にて前記物品搬送装置の異常が検出されたときに、前記異常検出手段にて前記物品搬送装置の異常が検出されてから前記物品搬送装置の運転を再開する運転指令が人為操作により指令されて前記運転状態となるまでの経過時間を計時して故障時間として記録する異常時間管理手段が設けられ、
前記異常時間管理手段が、前記制御手段が前記運転状態から前記正常停止状態に切り換えられた後において前記異常検出手段にて前記物品搬送装置の異常が検出されたときは、前記異常検出手段にて前記物品搬送装置の異常が検出されてから前記物品搬送装置の運転を再開する運転指令が人為操作により指令されて前記運転状態となっても、前記運転状態になるまでの経過時間は前記故障時間として記録しないように構成されている物品搬送設備。
【請求項2】
前記異常時間管理手段が、前記制御手段が前記運転状態から前記正常停止状態に切り換えられた後において前記異常検出手段にて前記物品搬送装置の異常が検出された場合は、前記制御手段が前記正常停止状態に切り換えられてから前記物品搬送装置の運転を再開する運転指令が人為操作により指令されて前記運転状態となるまでの経過時間を計時してメンテナンス時間として記録するように構成されている請求項1記載の物品搬送設備。
【請求項3】
前記異常検出手段が、前記物品搬送装置における複数種別の異常を各別に検出自在に構成され、
前記異常時間管理手段が、前記制御手段が前記運転状態から前記異常状態に変化した後に、運転状態で検出された異常とは異なる種別の異常を検出した場合は、当該異常状態になる直前の前記運転状態において前記異常検出手段が異常を検出してからの経過時間を、当該異常の種別を原因とする故障時間として記録するように構成されている請求項1又は2記載の物品搬送設備。
【請求項4】
故障時間分析指令が人為操作にて指令されると、前記異常検出手段が検出対象とする前記物品搬送装置についての前記運転状態から前記異常状態への変化を1回の故障として故障回数を計数し、前記異常検出手段が検出対象とする前記物品搬送装置が前記運転状態から前記異常状態に変化してから次に前記運転状態から前記異常状態に変化するまでの故障間隔時間を算出し、前記故障回数と複数の前記故障間隔時間とに基づいて、人為操作にて設定される設定期間における当該物品搬送装置についての平均故障時間を算出し、この平均故障時間を当該物品搬送装置を識別する機器識別情報と対応させる形態で表示手段に表示する表示制御手段が設けられている請求項1〜3の何れか1項に記載の物品搬送設備。
【請求項5】
前記運転状態から前記異常状態に切り換わると異常状態であることを作業者に告知するべく作動する警報手段と、
前記警報手段の作動を停止させる警報解除指令を人為操作により指令自在な警報解除指令手段とが設けられ、
前記異常時間管理手段が、前記警報解除指令が指令されてから前記物品搬送装置の運転を再開する運転指令が人為操作により指令されて前記運転状態となるまでの経過時間を計時して復旧作業時間として記録するように構成されている請求項1〜4の何れか1項に記載の物品搬送設備。
【請求項6】
復旧作業時間分析指令が人為操作にて指令されると、前記異常検出手段が検出対象とする前記物品搬送装置についての前記運転状態から前記異常状態への変化を1回の故障として故障回数を計数し、かつ、前記異常検出手段が検出対象とする前記物品搬送装置についての前記復旧作業時間と前記故障回数とに基づいて、人為操作にて設定される設定期間における当該物品搬送装置についての平均修理時間を算出し、この平均修理時間を当該物品搬送装置を識別する機器識別情報と対応させる形態で表示手段に表示する表示制御手段が設けられている請求項5記載の物品搬送設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−52962(P2013−52962A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191988(P2011−191988)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】