説明

特典自動処理システム及びゲーム場の特典自動処理システム

【課題】個人識別データを記憶したカードを用いることがなく、生体認証情報をキーとし、メダル預入払出装置、メダル両替機等を利用してゲーム場に適した特典自動処理システムを提供する。
【解決手段】自動処理機での所定の処理に応じて特典情報(ポイント情報)を付与し、共通の記憶媒体に記憶させると共に、前記特典情報に基づいて前記自動処理機において所定の特典処理を行うようにした特典自動処理システムにおいて、前記自動処理機は生体認情報取得装置を備え、前記自動処理機及び前記生体認情報取得装置は共通の演算装置に接続され、前記演算装置は共通の記憶装置に接続され、前記演算装置は前記自動処理機での所定の処理に応じて前記生体認証による生体認証情報をIDとして特典情報を前記共通記憶装置に記憶させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特典、所謂ポイントの自動処理システムに関する。
特に、ポイントカードを使用することなく確実に本人にポイントを付与することが出来る特典自動処理システムに関する。
さらには、ゲーム場への来店を促すことができる特典自動処理システムに関する。
さらにまた、メダル預入払出装置における払出又は預入処理情報に基づいてゲーム場への来店を促すことができる特典自動処理システムに関する。
本明細書において、「特典」とは主に「ポイント」を意味するが、他の特典も含む概念であり、「メダル」とはゲームに用いるメダル、トークン、硬貨等の総称である。
【従来の技術】
【0002】
第1の従来技術として、カードに記憶された個人識別データをキーとして共通のホストコンピュータに、売上げに応じたポイントを記憶し、当該記憶されたポイント情報に基づいて各種特典処理を行うことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
第2の従来技術として、カードに記憶された識別情報に基づいて遊技機での遊技者の遊技回数等の遊技情報を収集し、当該遊技情報に基づいて遊技満足手段により不満足度や来店情報等を演算し、これら情報に基づいて会員を管理することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
第3の従来技術として、生体認証情報に基づいて所定の処理をすることが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第3797698号 (段落番号0010〜0034、図1―6)
【特許文献2】特許第4069175号 (段落番号0037〜0166、図1―14)
【特許文献3】特開2007−219749(段落番号0009〜0120、図1―15)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
第1の従来技術は、カードに記憶された個人識別データをIDとして用いるので、カードが必須である。
カードを用いる場合、顧客はカードを紛失し、また、ゲーム場管理者においてはカードコストを要する問題がある。
また、カードは譲渡、引渡等が可能であるため本人以外の者が不正利用する恐れがある。
さらに、カードを他人に譲渡等された場合、顧客に対する特典を適正に付与できない問題がある。
第2の従来技術においても、カードに記憶された個人識別データをIDとして用いるので第1従来技術と同様の問題がある。
これらを解決するため、第3の従来技術を利用し、生体認証情報に関連づけて共通記憶装置に特典情報を記憶させることが考えられる。
しかし、生体認証情報の特徴部分を抽出したとしても情報量が多く、多数の者が登録するポイントシステムにおいては照合に時間を要し、俄に採用し難い。
【0005】
本発明の第1の目的は、個人識別データを記憶したカードを用いることのない特典自動処理システムを提供することを目的とする。
本発明の第2の目的は、カードを用いることなく生体認証情報をキーとする特典自動処理システムを提供することを目的とする。
本発明の第3の目的は、メダル預入払出装置、メダル両替機等を利用してゲーム場に適した特典自動処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するため、本発明にかかる特典自動処理システムは以下のように構成されている。
自動処理機での所定の処理に応じて特典情報を付与し、前記特典情報を演算装置の指示に基づいて共通記憶装置に記憶させると共に、前記特典情報に基づいて前記自動処理機において所定の特典処理を行うようにした特典自動処理システムにおいて、前記自動処理機は識別情報入力装置と生体認情報取得装置を備え、前記自動処理機及び前記生体認情報取得装置は共通演算装置に接続され、前記共通演算装置は共通記憶装置に接続され、前記共通演算装置は前記自動処理機での所定の処理に応じて生体認証情報に関連づけて前記特典情報を前記共通記憶装置に記憶させ、前記特典情報は前記自動処理機の表示器に表示されることを特徴とする特典自動処理システムである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の特典自動処理システムにおいて、前記識別情報入力装置から識別情報を入力するステップ、前記生体認情報取得装置によって生体認証情報を取得するステップ、前記生体認証情報に基づいて前記共通記憶装置において記憶された登録生体認証情報を検索するステップ、前記取得生体認証情報と前記登録生体認証情報を比較するステップ、前記取得生体認証情報と前記登録生体認証情報が一致する場合、前記共通記憶装置に記憶された特典情報を読み込んで表示するステップ、 前記自動処理機での処理に応じて特典情報を発生させるステップ、前記発生した特典情報を前記特典情報に加算又は減算するステップ、を含むことを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2の特典自動処理システムにおいて、さらに、前記自動処理機が生体認情報取得装置によって取得した生体認証情報に基づいて本人を認証後メダルの預入又は払出を可能とするメダルの預入払出装置であり、前記演算装置は前記預入払出装置において前記生体認情報取得装置に基づくメダルの預け入れ又は払い出し処理があった場合、一日一回の付与を上限に特典を付与し、該当する生体認証情報に関連づけて前記新たな特典を前記共通記憶装置に記憶することを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1ないし3の特典自動処理システムにおいて、さらに、前記自動処理機が前記生体認情報取得装置による本人認証後投入された貨幣をメダルに両替するメダル貸し機であり、前記演算装置は前記メダル貸し機において前記生体認証に基づくメダル両替処理があった場合、所定の特典を付与し該当する生体認証情報に関連づけて前記新たな特典を前記共通記憶装置に記憶することを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項3又は4の特典自動処理システムにおいて、前記演算装置は前記共通記憶装置に記憶された特典情報に基づいて所定の特典を前記表示器に表示することを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項3又は4の特典自動処理システムにおいて、前記演算装置は前記共通記憶装置に記憶された特典情報に基づいて所定の特典を前記表示器に表示することを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明は、自動処理機での所定の処理に応じて特典情報を付与し、記憶装置に記憶させると共に、前記特典情報に基づいて前記自動処理機において所定の特典処理を行うようにした特典自動処理システムにおいて、前記自動処理機は、少なくともそれぞれ生体認情報取得装置による本人の認証後所定の機能を発揮するメダルの預入払出装置とメダル貸し機を含み、前記自動処理機及び前記生体認情報取得装置は共通演算装置に接続され、前記共通演算装置は共通記憶装置に接続され、前記共通記憶装置は少なくとも前記メダル預入払出装置の生体認情報取得装置からの認証日付等に関する情報を記憶し、前記共通演算装置は前記認証日付等に関する情報から来店頻度を演算して所定の特典情報を出力し、前記共通演算装置は前記自動処理機での所定の処理に応じて前記生体認証情報取得装置によって取得した生体認証情報をIDとして特典情報を前記共通記憶装置に記憶させ、前記メダル貸し機は、前記特典情報を表示部に表すと共に特典選択に基づいてメダル貸し機から前記特典情報に基づくメダルを所定数払い出すことからなるゲーム場における特典自動処理システムである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明において、識別情報入力装置から入力される識別情報に関連づけて生体認証情報取得装置から取得した生体認証情報が共通記憶装置に記憶される。
自動処理機において処理する場合、まず、識別情報入力装置から識別情報を入力して当該識別情報に関連づけられて記憶されている登録生体認証情報を共通記憶装置から読み込む。
生体認情報取得装置によって取得された生体認証情報と登録生体認証情報とを比較し、一致する場合本人として認証され、一致しない場合別人として判別される。
本人認証後、自動処理機での所定の処理に基づいて発生又は使用された特典は、演算装置によって共通記憶装置に生体認証情報に関連づけて記憶される。
換言すれば、同一の生体認証情報に関連づけて特典が加算又は減算され、共通の記憶装置に記憶される。
記憶装置に記憶されたポイント情報に基づいて所定の特典処理が行われる。
特典が記憶されるIDは共通記憶装置に記憶された登録生体認証情報であるから、カードは不要であり、カードの紛失、不正使用を解消することができる。
また、生体認証情報に基づく登録生体認証情報を読み込むので、迅速に処理することができる。
【0014】
請求項2の発明において、識別情報入力装置から認証情報を入力し、生体認情報取得装置から生体認証情報を取得し、前記生体認証情報に基づいて共通記憶装置において記憶された登録生体認証情報を検索し、前記取得生体認証情報と登録生体認証情報を比較し、前記取得生体認証情報と登録生体認証情報が一致する場合、共通記憶装置に記憶された特典情報を読み込んで表示し、自動処理機での処理に応じて特典情報を発生させ、前記発生した特典情報を従前の特典情報に加算又は減算してポイント処理をする。
これにより、入力された識別情報に基づいて登録生体認証情報を検索するので迅速に検索できる。
次いで、生体認情報取得装置から取得した生体認証情報と登録生体認証情報とを比較して一致した場合、登録生体認証情報に関連して共通の記憶装置に記憶されている特典情報を読み込んで、表示装置に表示する。
次いで自動処理機の所定に処理に基づいて読み込んだ特典情報に加算又は減算して共通記憶装置に記憶する。
以上より、特典情報及び生体認証情報は共通記憶装置に記憶されるので、ポイントカードが不要であり、カードの紛失、不正使用を防止することができる。
【0015】
請求項3の発明においてメダルゲームを行う場合、預け入れたメダルがある顧客は識別情報を入力した後メダル預入払出装置の生体認情報取得装置によって取得して本人認証を行った後、メダルの払出を受ける。
換言すれば、顧客がゲーム場に来店した場合、メダル預入払出装置の生体認情報取得装置により本人認証を必ず行う。
この本人認証を利用して来店特典、例えば1ポイントを付与し、共通記憶装置に登録生体認証情報に関連付けて記憶される。
ゲーム場から退場する場合、余剰メダルがあるときは生体認証により本人を特定した後当該メダルを預け入れる。
この生体認証が当日の最初であるときは当該認証によって来店ポイントを付与し、共通記憶装置に記憶できる。
この記憶した特典に基づいて、所定の特典を付与することができる。
【0016】
請求項4の発明において、メダルを購入する際にはメダル貸し機の生体認情報取得装置によって取得した生体認証情報によって本人を特定した後、投入貨幣に相当するメダルと両替する。
両替貨幣価値に基づく特典が演算され、当該特典情報は登録生体認証情報に関連づけて共通記憶装置に記憶される。
よって、メダル両替に基づく特典は特定の生体認証情報に関連づけて記憶されるので、カード等を用いずに特定人に付与される。
結果として、カード等の媒体が不要であり、さらに特定人に確実に付与できる利点がある。
【0017】
請求項5の発明において、生体識別情報に関連づけて共通記憶装置に記憶されている特典情報に基づいて、所定期間、例えば月間の獲得特典のランキング順に、特典情報、例えばランキング順の景品を表示器に表示する。
ランキング順の景品を見た顧客は、より多くの特典を獲得する刺激を受ける。
この刺激により、顧客は来店回数を増やし、メダルの両替を行い、特典を獲得する。
これによりゲーム場の売上げが向上する利点がある。
【0018】
請求項6の発明において、共通演算装置は生体識別情報に関連づけられて共通記憶装置に記憶された特典情報に基づいて特典を演算し、表示器に特典情報を表示する。
よって、顧客はカードを持ち歩く必要が無く、カード紛失、不正使用の恐れがない。
また、識別情報に基づいて登録生体情報を特定するので迅速に特定することができる。
ゲーム場管理者においてはカードコストの負担がなく、特定顧客に特典を付与できるので、公平なサービスを提供できる利点がある。
【0019】
請求項7の発明において、それぞれ生体認情報取得装置によって取得した生体認証情報によって本人を認証した後、所定の機能を発揮するメダル預入払出装置とメダル貸し機を含んでいる。
ゲーム場に来場した顧客がメダルゲームをする場合、まずメダル貸し機に貨幣を投入し、メダルを購入する。
この場合、メダル貸し機に付設されている生体認情報取得装置を用いて会員登録をすることもできる。
識別情報は共通記憶装置に生体認証情報に関連づけられて記憶される。
初回メダル購入時において、初回購入特典を付与することもできる。
次いでゲームによりメダルを獲得し、再来店を意図する顧客はメダル預入払出機において、識別情報及び生体認証情報を登録した後、メダルを預け入れる。
預け入れられたメダルは生体認識情報に関連付けられて共通記憶装置に記憶される。
同様に識別情報も生体認証情報に関連づけられて共通記憶装置に記憶される。
顧客が再来店した場合、前回預け入れたメダル数を上限として所定数をメダル預入払出装置から払い出す。
手順を詳述すれば、まず識別情報入力装置から識別情報を入力した後、生体認情報取得装置によって生体情報を取得する。
これにより、共通記憶装置に記憶されている登録生体認証情報が識別情報に基づいて演算装置に読み込まれ、生体認情報取得装置によって取得した生体認証情報と比較される。
生体認証情報が一致する場合、預け入れられている範囲内でメダルの貸出を受ける。
換言すれば、メダル預入払出装置から所定数のメダルの払出を受ける。
また、一日において初回の生体認証情報取得により所定の特典が付与される。
例えば来店特典として、1ポイントが付加される。
さらに、この生体認証情報の取得に関連して少なくとも取得の年月日が共通記憶装置に記憶される。
ゲーム終了後、メダルを獲得している場合、再びメダル預入払出装置にメダルが預け入れられる。
この処理が来店毎に繰り返され、特典、すなわちポイントが増加してゆく。
再来店時預入メダルが無い場合、メダル貸し機によってメダルを購入する。
この際、登録生体認識情報に関連づけて共通記憶装置に記憶されている特典情報がメダル貸し機に表示される。
この特典情報は、来店頻度を加味することにより、多様な特典を付与でき、様々な特典が表示部に表示される。
顧客は表示部に表示された種々の特典を選択してメダルを購入できるので、顧客の満足度が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
自動処理機での所定の処理に応じて特典情報(ポイント情報)を付与し、共通記憶媒体に記憶させると共に、前記特典情報に基づいて前記自動処理機において所定の特典処理を行うようにした特典自動処理システムにおいて、前記自動処理機は生体認情報取得装置を備え、前記自動処理機及び前記生体認情報取得装置は共通演算装置に接続され、前記演算装置は共通記憶装置に接続され、前記演算装置は前記自動処理機での所定の処理に応じて前記生体認証情報による登録生体認証情報をIDとして特典情報を前記共通記憶装置に記憶させる特典自動処理システムであり、識別情報入力装置から認証情報を入力するステップ、生体認情報取得装置から生体認証情報を取得するステップ、前記取得生体認証情報に基づいて共通記憶装置において記憶された登録生体認証情報を検索するステップ、前記取得生体認証情報と登録生体認証情報を比較するステップ、前記取得生体認証情報と登録生体認証情報が一致する場合、共通記憶装置に記憶された特典情報を読み込んで表示するステップ、自動処理機での処理に応じて特典情報を発生させるステップ、前記発生した特典情報を前記特典情報に加算又は減算するステップ、を含むことを特徴とする特典自動処理システムである。
【実施例】
【0021】
図1は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの概要図である。
図2は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムのブロック図である。
図3は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムに用いる生体認証情報取得装置及び識別情報入力装置の斜視図である。
図4は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの共通記憶装置のデータベース構成図である。
図5は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの特典(来店ポイント)の処理フローチャートである。
図6は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの特典(メダル貸出しポイント)の処理フローチャートである。
図7は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの特典(両替ポイント)の処理フローチャートである。
図8は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの特典(預入ランキング)の処理フローチャートである。
図9は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの特典(ゲームポイント)の処理フローチャートである。
【0022】
図1はゲーム場の概要図であり、両替機100、メダル貸し機102、メダル預入払出装置104及びゲーム機106等の自動処理機110が多数配置されている。
自動処理機110は、上記の他、カード自動販売機、飲食品自動販売機等が想定される。
【0023】
まず両替機100を説明する。
両替機100は、高額紙幣の10000円又は5000円を1000円札又は500円若しくは100円硬貨に両替する機能を有する。
両替機100は両替機本体108の外表面に人センサ110、硬貨投入口112、紙幣投入口114、つり札払出口116、100・500円硬貨払出口118、両替生体認証情報取得装置122、両替識別情報入力装置124、両替表示器126、両替入力装置127を有し、両替演算装置128、硬貨払出装置132、紙幣受入払出装置134等を内蔵する。
両替生体認証情報取得装置122は、指又は手のひら静脈認証、指紋、瞳、顔等の生体情報を取得する機能を有する。
両替生体認証情報取得装置122により取得された生体認証情報は、後述の共通記憶装置236に記憶された登録生体認証情報と両替演算装置128におい比較され、生体認証情報が本人であるか他人であるかを判別するために利用される。
本実施例において両替生体認証情報取得装置122は、掌静脈認証情報取得装置が使用される。なぜなら、指静脈認証よりも判別精度に優れるからである。
両替演算装置128は、人センサ110、両替生体認証情報取得装置122、識別情報入力装置124、紙幣受入払出装置134等からの出力に基づいて中央演算装置242及び共通記憶装置236と共同して所定のプログラムにしたがって硬貨払出装置132、紙幣受入払出装置134、両替表示器126及び両替入力装置127に所定の処理をさせる。
例えば、紙幣投入口114に10000円紙幣が投入された場合、紙幣受入払出装置134は当該紙幣の真偽及び金種を判別し、真紙幣の場合1000円紙幣10枚を釣り札払出口116に払出し、偽紙幣の場合投入紙幣を紙幣投入口114に戻す。
紙幣投入口114に真正1000円紙幣一枚が投入された場合、100円硬貨10枚が硬貨払出装置132から硬貨払出口118に払い出される。
【0024】
次にメダル貸し機102を説明する。
メダル貸し機102は投入された貨幣の価値内において指定された貨幣価値に対応する数のゲーム用メダルを払い出す機能を有する。
メダル貸し機102は、貸し機本体136の外表面に人センサ130、硬貨投入口138、紙幣投入口140、紙幣払出口142、メダル貸出口144、つり硬貨払出口146、貸機生体認証情報取得装置148、貸機識別情報入力装置152、顧客入力装置154、貸機表示器156を外表面に有し、貸機演算装置158、貸機紙幣受入払出装置164、メダル払出装置166、つり銭払出装置168等を内蔵する。
貸機生体認証情報取得装置148は、両替生体認情報取得装置122と同一の掌静脈認証装置である。
貸機演算装置158は、人センサ130、貸機生体認証情報取得装置148、貸機識別情報入力装置152、紙幣受入払出装置164からの出力に基づいて中央演算装置242及び共通記憶装置236と共同して所定の処理をして貸機表示器156、紙幣受入払出装置164、メダル払出装置166、つり銭払出装置168に所定の処理を行わせる。
例えば、真正10000円紙幣を紙幣投入口140に投入した後、5000円の貸出が選択された場合、1000円紙幣5枚が紙幣払出口142に払い出され、かつ、5000円に相当するメダルがメダル払出装置166によってメダル貸出口144に払い出される。
【0025】
次に両替生体認証情報取得装置122及び貸機生体認証情報取得装置148が図3を参照して説明される。
両装置122、148は同一構成であるので両替生体認証情報取得装置122を代表して説明する。
台形形の本体166の前下がり斜面168の四角錐形の凹部172が形成され、その底部に生体センサ174が配置される。
斜面168における凹部172の周囲にはビード状に盛り上がった矩形のガイドリブ176が形成され、上縁178と下縁182とに掌あてがい用の印が形成される。
本体166はアングル形のブラケット184の水平部上に固定される。
ブラケット184は垂立部186を利用して本体108の側面の所定位置に固定される
生体センサ174によって取得された生体認証情報は、両替演算装置128、後述のLAN接続238を経由して中央演算装置242において所定のアルゴリズムにより処理されることにより、掌の静脈の特徴を表す情報に変換され、共通記憶装置236に記憶される生体認証情報データベースBADに後述の識別情報入力装置から入力された個人別の識別情報ID及び顧客番号CNと共に記憶される。
【0026】
次に、両替識別情報入力装置124及び貸機識別情報入力装置152を説明する。
両装置124、152は同一構成であるので、両替識別情報入力装置124を代表して説明する。
両替識別情報入力装置124は顧客の識別情報を入力する機能を有し、例えばID情報を入力するためのテンキーパッド188であり、本実施例では両替機生体認証情報取得装置122の本体166の上部に固定されている。
【0027】
次にメダル預入払出装置104を説明する。
メダル預入払出装置104は、顧客がゲームにより獲得したメダルを預入れ、再来場した場合預け入れてあるメダル数の範囲でメダルを払い出す機能を有し、例えば本出願人の特開2007-061330に係るものを使用することができる。
以下メダル預入払出装置104の概要を説明する。
メダル預入払出装置104は、本体192の外表面に人センサ190、メダル投入口194、メダル容器投入口196、メダル払出口198、預払出生体認証情報取得装置202、預払表示器204及び預入顧客入力装置218を外表面に有し、預払演算装置206、メダル計数機208、メダル払出装置212、容器払出装置214等を内蔵する。
預払生体認証情報取得装置202は、両替生体認証取得装置122と同様の掌静脈認証装置である。
預払表示器204は表面にタッチパネルが配置され、預払出表示器204と共に預け払識別情報入力装置216、預払出顧客入力装置218を構成している。
預払演算装置206は、預払生体認証取得装置202、預払識別情報入力装置218、預払顧客入力装置218からの信号に基づいて所定の処理をして容器払出装置214、メダル払出装置212、メダル計数機208、預払表示器204に所定の処理を行わせる。
【0028】
次に、ゲーム機106を説明する。
ゲーム機106は、所定の利用料の受領を確認した後、所定のゲームを行うことが出来る。
ゲーム機106には、所謂プリクラ機、自動ネイル機等の自動サービス機も含まれる。
ゲーム機106は、本体222の外面に人センサ220、料金受付装置224、ゲーム操作ボタン226、ゲーム機生体認証情報取得装置228、ゲーム表示器231及びゲーム機識別情報入力機232を有し、内部にゲーム機演算装置234等を有する。
ゲーム機生体認証情報取得装置228は両替機生体認証取得装置122と同一の掌静脈認証装置である。
ゲーム機識別情報入力機232は識別情報入力装置152と同一構成である。
料金受付装置224は、所定金額の料金を受け付ける機能を有し、プリペイカード・電子的決済手段(例えば「Edy」(登録商標)等の電子的決済手段)のリードライト装置等を使用することができ、本実施例では硬貨選別機235である。
ゲーム機演算装置234は、人センサ220、料金受付装置224、ゲーム操作ボタン226、ゲーム機生体認証情報取得装置228及びゲーム機識別情報入力機232の出力に基づいて中央演算装置242及び共通記憶装置236と共同して所定の処理を行う。
【0029】
次に共通記憶装置236を説明する。
共通記憶装置236は、両替機演算装置128、貸機演算装置158、メダル預け払出演算装置206、ゲーム機演算装置234等からイーサネット等のLAN接続238を経由して送信される各種情報を中央演算装置242の指示によって記憶する装置である。
【0030】
次に中央演算装置242を説明する。
中央演算装置242は、両替機演算装置128、貸機演算装置158、メダル預け払出演算装置206、ゲーム機演算装置234等からLAN接続238を経由して送信される各種情報を所定のプログラムにしたがって処理する装置であり、所謂電子計算機である。
【0031】
次にポイント確認端末装置244を説明する。
ポイント確認端末装置244は、生体認証に基づいて特定個人の特典情報を表示及び所定の特典処理をする機能を有し、確認識別情報入力装置246、確認機生体認証情報取得装置248、人センサ250、確認表示器252及び確認演算装置254を含んでいる。
確認生体認証情報取得装置248は両替生体認証取得装置122と同一の掌静脈認証装置である。
確認識別情報入力装置246は識別情報入力装置152と同一構成である。
確認演算装置254は、人センサ250が人信号を出力しない時は確認表示器252に各種ガイドを表示するが、人信号を受信した後は所定のプログラムにしたがってLAN接続238を介して中央演算装置242及び共通記憶装置236と通信し、確認生体認証情報取得装置246で取得した生体認証情報に基づく特典情報を確認表示器242に表示し、及び後述の来店ポイントを付与する機能を有する。
【0032】
次に共通記憶装置236に記憶される各情報のデータベース構造が図4を参照して説明される。
本実施例において、共通記憶装置236には、生体認証情報データベースBAD、特典(ポイント)情報データベースPOD、メダル購入情報データベースMBD、両替情報データベースEXD、メダル預入情報データベースMDD、メダル払出情報データベースMPD、ゲーム情報データベースGMD及び認証データベースAUDを有している。
【0033】
生体認証情報データベースBADは、顧客が各自動処理機110の識別情報入力装置124、152、218、232、246を用いて登録した五桁の識別情報ID及び生体認証情報取得装置122、148、202、228及び248によって取得した生体認証情報BMを顧客番号CNと共にそれぞれ生体認証情報BMに関連づけて記憶されている。
生体認証情報BMは、生体認証情報取得装置122、148、202、228及び244によって取得した掌静脈情報から所定のアルゴリズムによって抽出した特徴情報である。
換言すれば、所定の特徴情報のみ共通記憶装置236に記憶することにより記憶容量を減少させ、処理速度の向上を図っている。
【0034】
特典(ポイント)情報データベースPODは、付与された特典(ポイント)情報POを生体認証情報BMに関連づけて付与されている顧客番号CNに関連づけて日付時刻情報DTと共に記憶されている。
ポイント情報POは、従前の最新の日付のポイント情報POに新たに発生したポイントを加算し、また消費されたポイントを減算した最新のポイントPOを日付時刻情報DTと共に記憶する。
【0035】
メダル購入情報データベースMBDは、メダル購入額情報MBが生体認証情報BMに関連づけて付与されている顧客番号CNに関連づけて日付時刻情報DTと共に記憶される。
【0036】
両替情報データベースEXDは、両替機100で両替した両替額情報EXを生体認証情報BMに関連づけて付与されている顧客番号CNに関連づけて日付時刻情報DTと共に記憶されている。
【0037】
メダル預入情報データベースMDDは、メダル預入払出機104において預け入れられた、換言すればメダル計数機208で計数されたメダル数MDが生体認証情報BMに関連づけて付与されている顧客番号CIに関連づけて日付時刻情報DTと共に記憶されている。
【0038】
メダル払出情報データベースMPDは、メダル預入払出機104から払い出されたメダル数MPが生体認証情報BMに関連づけて付与されている顧客番号CNに関連づけて日付時刻情報DTと共に記憶されている。
【0039】
ゲーム情報データベースGMDは、ゲーム機106毎に付与されているゲーム機ナンバーGNが生体認証情報BMに関連づけて付与されている顧客番号CNに関連づけて日付時刻情報DTと共に記憶されている。
【0040】
認証情報データベースAUDは、自動処理機100に付設されている生体認証情報取得装置122、148、202、228及び248からの生体取得時の自動処理機番号MNが生体認証情報BMに関連づけて付与されている顧客番号CNに関連づけて日付時刻情報DTと共に記憶さる。
【0041】
次に本発明の実施例にかかる特典付与について図5〜9を参照して説明する。
まずポイント確認端末機244を利用してポイントの確認及び来店ポイントの特典付与を図5のフローチャートを参照して説明する。
【0042】
まずステップCS1において、人センサ250からの人信号の出力の有無を判別し、人信号がない場合ステップCS1をループする。
【0043】
ステップCS1において人信号を判別した場合、ステップCS2に進む。
【0044】
ステップCS2において、確認表示器252に識別情報の入力を促すこと及び識別情報を有しない場合はそれに相当する番号、例えば「0」の入力を促す画面表示をした後。ステップCS3に進む。
【0045】
ステップCS3において顧客による識別情報入力装置246からの識別情報IDの入力を確認した場合ステップCS4に進み、存在しない場合若しくは識別番号CNを有しない旨に相当する「0」が入力された場合ステップCS13に進む。
【0046】
ステップCS4において、LAN接続238を介して共通記憶装置236に記憶されている生体認証情報データベースBADに当該識別情報IDが存在するか判別し、存在する場合ステップCS5に進み、存在しない場合ステップCS13に進む。
【0047】
ステップCS5において、確認表示器252に掌を確認生体情報取得装置248にかざすよう案内を表示した後、ステップCS6に進む。
【0048】
ステップCS6において、共通記憶装置236に記憶されている生体認証情報BMを取得した後、ステップCS7に進む。
【0049】
ステップCS7において、確認生体認証情報取得装置248における掌の存在を判別した場合、生体認証情報取得装置248は生体認証情報を取得した後ステップCS8に進み、掌の存在を判別しない場合はステップCS5へ戻る。
【0050】
ステップCS8において、共通記憶装置236から読み込んだ登録生体認証情報BMと生体情報取得装置248から取得した生体情報を比較し、一致した場合、ステップCS9に進む。
【0051】
ステップCS9において、認証データベースAUDから生体認証情報BMに関連づけて個別に付与されている顧客番号CNに基づく生体認証日付時刻情報DTと比較して同日における最初の認証であるか判別し、最初の認証である場合、ステップCS10に進み、最初でない場合はステップCS12に進む。
【0052】
ステップCS10において、来店ポイント、例えば1ポイントが付加されてステップCS11に進む。
【0053】
ステップCS11において、ポイントデータベースPODの同一の顧客番号CNに対応して記憶されているポイント情報POに1ポイントを加算し、加算したポイント情報POを日付時刻情報DTと共に顧客番号CNに対応するポイントデータベースPODに記憶した後、ステップCS12に進む。
【0054】
ステップCS12において、共通記憶装置236におけるポイントデータベースPODに記憶されている、顧客番号CNに対応する最新日付時刻情報のポイント情報POを確認表示器252に例えば図5(B)の表示を所定時間表示した後、処理を終了する。
【0055】
ステップCS3において識別情報IDが存在しない場合若しくは未登録を表示する入力がされた場合、換言すれば、生体認証情報BMを登録していない顧客の場合、ステップCS13に進む。
【0056】
ステップCS13において、新規登録確認を促す表示を確認表示器252にした後ステップCS14に進む。
【0057】
ステップCS14において、新規登録の選択を確認した場合ステップCS15に進み、新規登録が選択されなかった場合ステップCS12に進み処理を終了する。
【0058】
ステップCS15において、識別情報IDの確認識別情報入力装置246からの入力を促す表示を確認表示器252にした後、ステップCS16に進む。
【0059】
ステップCS16において、識別情報IDの入力を確認した後、ステップCS17に進む。
【0060】
ステップCS17において、掌を確認生体認証情報取得装置248に促す表示を確認表示器252にした後、ステップCS18に進む。
【0061】
ステップCS18において、掌を確認した場合、確認生体認証情報取得装置248によって生体認証情報を取得した後、ステップCS19に進む。
【0062】
ステップCS19において、新たに取得した生体認証情報は、中央演算装置242において所定のアルゴリズムに基づいて特徴情報を作成した後、識別情報ID、中央演算装置242において作成した生体認証情報BM及び中央演算装置242において独自に付与した個別の顧客番号CN並びに日付時刻情報DTと共に生体認証情報データベースBADに記憶した後、ステップCS20に進む。
【0063】
ステップCS20において、入会特典が設定されているか判別し、設定されている場合、ステップCS21に進み、設定されていない場合ステップCS12に進み、ポイント情報を確認表示器252に表示した後、処理を終了する。
【0064】
ステップCS21において、入会ポイント、例えば100ポイントを付与し、ポイントデータベースPODに生体認証情報BMに関連して付与されている顧客番号CN及び日付時刻情報DTと共にポイント情報POを100として記憶した後、ステップCS12に進み、ポイント情報を確認表示器252に表示した後処理を終了する。
【0065】
ステップCS8において、生体認証情報BMが一致しない場合、換言すれば別人が認証処理をした場合、ステップCS22に進む。
ステップCS22において、生体認証情報BMが一致しない旨の表示を確認表示器252にした後、ステップCS13に進む。
【0066】
来店ポイントの付与は、メダル貸機102、メダル預入払出機104、両替機100及びゲーム機106を利用した際にも上記来店ポイント付与プログラムWPとして同様に処理することができる。
【0067】
次にメダル貸し機102における特典付与を図6のフローチャートを参照して説明する。
まずステップBS1において、前述した来店ポイント付与プログラムWPを実行する。
換言すれば、生体認証情報BMを登録済みの顧客が店内において当日最初の生体認証をした場合、来店ポイントが付加(記憶)され、貸機表示器156に最新のポイントを表示した後、ステップBS2に進む。
当日において最初の生体認証でない場合、来店ポイントが付加されることなく最新のポイントを表示した後、ステップBS2に進む。
【0068】
ステップBS2において、ポイント情報POと共にポイントの「使用」又は「不使用」の選択表示を貸機表示器156に表示した後、ステップBS3に進む。
【0069】
顧客は顧客入力装置154からポイントの「使用」又は「不使用」を選択し、入力する。
ステップBS3において、ポイントを「使用しない」選択を判別した場合、ステップBS4へ進み、「使用」を選択した場合ステップBS13へ進む。
【0070】
ステップBS4において、貨幣の投入を促す表示を貸機表示機156に表示した後、ステップBS5に進む。
【0071】
ステップBS5において、紙幣挿入口140又は硬貨投入口138に投入された貨幣価値を判別した場合、ステップBS6に進む。
【0072】
ステップBS6において、投入された貨幣の総額を貸機表示器156に表示し、かつ、メダル貸出金額選択画面を表示した後、ステップBS7に進む。
メダル貸出金額選択画面は、例えば10000円紙幣が投入された場合、1000円、3000円、5000円及び10000円のメダル貸出金額の選択画面が貸機表示装置156に表示される。
【0073】
ステップBS7において、貸出金額の選択を判別した場合、ステップBS8に進む。
【0074】
ステップBS8において、選択された金額に応じてメダル払出装置166からメダルがメダル貸出口144に払い出され、つり銭がある場合、紙幣払出口142からつり札又はつり硬貨払出口146からつり硬貨を払い出した後、ステップBS9に進む。
例えば5000円が選択された場合、5000円に相当する数のメダルがメダル貸出口144に払い出され、5枚の千円札が紙幣払出口142に払い出される。
【0075】
ステップBS9において、メダル及び釣銭の払い出しが終了したことを確認した後、ステップBS10に進む。
【0076】
ステップBS10において、メダル購入金額に応じてポイントが演算された後、ステップBS11に進む。
例えば、100円で1ポイントが付与される場合、今回は5000円貸し出したので50ポイントが付与される。
【0077】
ステップBS11において、演算された50ポイントが共通記憶装置236におけるポイントデータベースPODにおける顧客番号CNに対応して記憶されているポイント情報POに加算され、加算後のポイント情報POが日付時刻データDTと共に共通記憶装置236に記憶された後、ステップBS12に進む。
【0078】
ステップBS12において、前記新たに記憶されたポイント情報POが貸機表示装置156に所定時間表示された後処理を終了する。
【0079】
ステップBS3において「ポイント還元」処理が選択された場合、ステップBS13に進む。
ステップBS13において、貸機表示器156にポイントデータベースPODに記憶されているポイント情報POを表示すると共に、還元するポイント数の入力を促す表示をした後、ステップBS14に進む。
例えば、顧客の持ポイントが35ポイントであって、10ポイントでメダル1枚の設定の場合、3枚全ての還元ボタンとキャンセルボタンを表示する。
【0080】
ステップBS13において、全還元ボタンが選択されたことを判別した場合、ステップBS15に進む。
【0081】
ステップBS15において、メダル払出装置166によって還元メダル数が払い出されステップBS16に進む。
【0082】
ステップBS16において、所定数のメダルが払出されたことを判別すると、メダル払出装置166が停止された後、ステップBS17に進む。
【0083】
ステップBS16において、還元されたポイントがポイントデータベースPODに記憶されていた直前のポイント情報POから減算された後。ポイントデータベースPODの顧客番号CNに対応して日付時刻情報DTと共に減算後のポイント情報POが記憶された後、ステップBS12に進んで新たなポイントを貸機表示器156に表示した後、処理を終了する。
【0084】
次に両替機100における特典付与を図7のフローチャートを参照して説明する。
まずステップES1において、前述した来店ポイント付与プログラムWPを実行する。
換言すれば、生体認証情報BMが登録済みの顧客が両替機100において当日最初の生体認証をした場合、来店ポイントが付加(記憶)され、両替表示器126に最新のポイントを表示した後、ステップES2に進む。
当日において最初の生体認証でない場合、来店ポイントが付加されることなく最新のポイントを表示した後、ステップES2に進む。
【0085】
ステップES2において、ポイントデータベースPODに認証した生体認証情報に関連する顧客番号CNに関連して記憶されているポイント情報POを両替表示器126に表示した後、ステップES3に進む。
【0086】
ステップES3において、特典キャンペーン中であるか否かが判別される。
特典キャンペーンは、特定の日、毎月特定の日、特定の時刻等の顧客の来店及びゲーム機使用の動機付けを促す各種の特典が設定できる。
本実施例においては、誕生月が特典キャンペーンとして設定されている。
なお、誕生月は最初の生体認証登録時に識別情報入力装置から入力され、生体認証情報データベースBADに記憶されているものとする。
本実施例においてはステップES3において、生体認証情報データベースBADに登録されている誕生月に該当する場合、ステップES4に進む。
【0087】
ステップES4において、誕生月特典である旨及び特典の内容が表示された後、ステップES5に進む。
例えば、誕生月であること、及び両替した場合1000円につき10ポイントが付与される旨の表示が両替表示器126に表示される。
【0088】
ステップBS5において、貨幣の投入を促す表示を両替表示機126に表示した後、ステップBS6に進む。
【0089】
ステップBS6において、紙幣挿入口114又は硬貨投入口112に投入された貨幣を判別した場合ステップBS7に進み、判別しない場合ステップES6をループする。
【0090】
ステップES7において、投入された貨幣の総額を両替表示器126に表示した後、ステップES8に進む。
【0091】
ステップES8において、両替表示器126に両替金額選択画面を表示した後、ステップES9に進む。
両替金額選択画面は、例えば10000円紙幣が投入された場合、全て1000円紙幣にするか、1000円を100円硬貨とし残り9000円を紙幣とするか、500円硬貨を二枚残りを1000円紙幣とするか等適宜選択する設定をすることができる。
【0092】
ステップES9において、貸出金額の選択を判別した場合、ステップES10に進み、選択されない場合ステップES9をループする。
【0093】
ステップES10において、選択された金額に応じて硬貨払出装置132から100円硬貨が硬貨払出口118に払い出され、残りの両替紙幣は紙幣払出口116から払出した後、ステップES11に進む。
【0094】
ステップES11において、硬貨及び紙幣の払い出しが終了したことを確認した後、ステップES12に進む。
【0095】
ステップES12において、両替金額に応じてポイントが演算された後、ステップES13に進む。
例えば、1000円につき1ポイントが付与される場合、本実施例では10000円の両替をしたので10ポイントが付与される。
【0096】
ステップES13において、演算された10ポイントが共通記憶装置236におけるポイントデータベースPODにおける顧客番号CNに対応して記憶されているポイント情報POに加算され、加算後のポイント情報POが日付時刻情報DTと共に対応する顧客番号CNに関連づけられて記憶された後、ステップES14に進む。
【0097】
ステップES14において、前記新たに記憶されたポイント情報POが両替表示装置126に所定時間表示された後処理を終了する。
【0098】
次にメダル預入払出機104における特典付与を図8のフローチャートを参照して説明する。
まずステップKS1において、来店ポイント付与プログラムWPを実行した後ステップKS2に進む。
【0099】
ステップKS2において、ポイントデータベースDBに記憶されているポイント情報POを読み込んで預払表示器204にポイント情報POを表示した後、ステップKS3に進む。
【0100】
ステップKS3において、特典キャンペーン表示期間中であるか否か判別し、キャンペーン中である場合、ステップKS4に進み、キャンペーン表示期間中でない場合ステップKS12に進む。
【0101】
ステップKS4において、メダル預入データベースMDDからメダル預入数MDを読み込んで例えば現時点での各顧客のメダル預入数を基にランキングし、ステップKS5に進む。
【0102】
ステップKS5において、多い順に整列して上位三位までの贈呈ポイント数及び特典締め切り期間を図8(A)に示すように預払表示器204に表示した後、ステップKS6に進む。
【0103】
ステップKS6においてキャンペーン期間末日を経過しているか判別し、経過している場合ステップKS7に進み、経過していない場合KS12に進む。
【0104】
ステップKS7において、預入ランキングのベスト3に入っている場合、所定のポイントがポインドデータベースPODのポイント情報POに加算された後、ステップKS9に進む。
例えば、図8(B)において第一位の場合、1000ポイントが記憶されているポイント情報POに加算される。
【0105】
ステップKS9において、新たなポイント情報POがポイントデータベースPODの該当する顧客番号CNに関連して記憶された後、ステップKS10に進む。
【0106】
ステップKS10において、新たなポイントが預払表示器204に表示された後、ステップKS11に進む。
【0107】
ステップKS11において、「預け」及び「払出」処理の選択を促す表示を預払表示器204にした後、ステップKS12に進む。
【0108】
ステップKS12において、預入処理が選択された場合ステップKS13に進み、メダル投入口194へのメダル投入を促す表示を預払表示器204に表示した後、ステップKS14に進む。
【0109】
顧客がメダルをメダル投入口194に投入し、ステップKS14において、メダルの投入を判別した場合ステップKS15に進む。
【0110】
ステップKS15において、メダル計数機208が作動され、投入されたメダル数を計数する。
メダル計数機208が所定時間メダルを検知しない場合、メダルは全て計数されたものと判別してステップKS16に進む。
【0111】
ステップKS16において、計数したメダル数を預入払出表示器204に表示すると共に共通記憶装置236のメダル預入データベースMDDに顧客番号CNに関連づけて日付時刻情報DT及び計数値を加算したメダル数を新たなメダル預入数MDとして記憶した後、処理を終了する。
【0112】
ステップKS12において払出処理が選択された場合、ステップKS18に進み、メダルの預入数及びメダル払出数の入力を促す表示を預払表示器204に表示した後、KS19に進む。
【0113】
ステップKS19において払出数が顧客入力装置218から入力されたことを判別した場合、ステップKS20に進む。
【0114】
ステップKS20において、メダル払出装置212からメダル払出口198に払い出しを開始後、ステップKS21に進む。
【0115】
ステップKS21において、指定数が払い出されたことを判別した場合ステップKS22に進む。
ステップKS22において、メダル払出装置212が停止された後、ステップKS23に進む。
【0116】
ステップKS23において、共通記憶装置236における払出データベースMPDに顧客番号CNに関連づけて日付時刻情報DT及び払出のメダル数MPが記憶された後、ステップKS1に戻る。
【0117】
次にゲーム機106における特典付与を図9のフローチャートを参照して説明する。
まずステップGS1において、来店ポイント付与プログラムWPが実行された後、ステップGS2に進む。
【0118】
ステップGS2において、ゲーム表示器231にポイントデータベースPODから読み込んだポイント情報POを表示した後、ステップGS3に進む。
【0119】
ステップGS3において、ゲームのスタートを知らせる表示をゲーム表示器231にし、硬貨選別機235への硬貨の投入を促す表示をゲーム表示機231に表示した後、ステップGS4に進む。
【0120】
ステップGS4において、硬貨選別機235に所定の硬貨が投入されたことを判別した場合、ステップGS5に進み、硬貨が投入されない場合ステップした後ステップGS4をループする。
【0121】
ステップGS5においてゲームが開始された後、ステップGS6に進む。
ステップGS6において、ゲームにおいて所定の「当たり」が出た場合、ステップGS7に進み、所定のポイント、例えば100ポイントが付加された後ステップGS8に進む。
【0122】
ステップGS8において、共通記憶装置236のポイントデータベースPODの顧客番号CNに対応するポイント情報POに例えば100ポイントが加算されて日付時刻情報DTと共に記憶された後、ステップGS9に進む。
ステップGS9において、新たなポイント数をゲーム機表示器231の一部に表示した後ステップGS6に戻る。
【0123】
上記実施例の他、本発明の範囲において各データベースに生体認証情報に関連付けて記憶された情報に基づいて、又は二以上の情報を適宜組み合わせて各種特典を付与することができる。
例えば、認証データベースAUDに記憶されている日付時刻情報及び顧客番号からから特定顧客の来店頻度を演算し所定の特典情報を当該顧客に付与することができる。
具体的には、直前の一ヶ月に一日1回以上認証している場合、特別ポイントを付加し、更なる来店を促すことができる。
また、メダル預入払出装置104において、メダル計数後特定メダルを判別する装置を配置し、当該特定メダルを検知した場合、所定のポイントを付与し、預払表示器204に表示すると共に、記憶されているポイントに加算して共通記憶装置236に記憶することができる。
また、生体認証の一致を判別した場合、当該生体認証に関連する顧客のメダル預入数が所定数よりも少なく、かつメダル預けの減少率(所定期間におけるメダル預入の減少率)を演算し、減少率が所定値よりも大きい場合、メダル貸機でのメダル購入時のポイントを通常よりも多くすることを預払表示器204に表示して、メダルの購入を促すことができる。
この場合、当該顧客がメダル貸機102においてメダルを購入する場合、当然に当該特別ポイントが付加される。
さらに、ゲームデータベースGMDにおける特定期間のゲーム機106の認証数を集計し、多い順に所定のポイントを付与することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】図1は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの概要図である。
【図2】図2は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムのブロック図である。
【図3】図3は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムに用いる生体認証情報取得装置及び識別情報入力装置の斜視図である。
【図4】図4は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの共通記憶装置のデータベース構成図である。
【図5】図5は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの特典(来店ポイント)の処理フローチャートである。
【図6】図6は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの特典(メダル貸出しポイント)の処理フローチャートである。
【図7】図7は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの特典(両替ポイント)の処理フローチャートである。
【図8】図8は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの特典(預入ランキング)の処理フローチャートである。
【図9】図9は、実施例のゲーム場における特典自動処理システムの特典(ゲームポイント)の処理フローチャートである。
【符号の説明】
【0125】
100、102、104、106、244 自動処理機
102 メダル貸し機
104 メダルの預入払出装置
122、148、202、228、248 生体認情報取得装置
124、152、218、232、246 識別情報入力装置
126、156、204、231、252 表示器
236 共通の記憶装置
242 共通の演算装置
CS3 識別情報を入力するステップ
CS4 生体認証情報を取得するステップ
CS6 登録生体認証情報を検索するステップ
CS8 比較するステップ
CS12 表示するステップ
CS10、CS21、BS10、ES13、BS7 特典情報を発生させるステップ
CS21、BS10、ES13、KS7GS7 加算又は減算するステップ
PO特典情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動処理機(100、102、104、106、244)での所定の処理に応じて特典情報(PO)を付与し、前記特典情報を演算装置の指示に基づいて共通記憶装置に記憶させると共に、前記特典情報に基づいて前記自動処理機において所定の特典処理を行うようにした特典自動処理システムにおいて、
前記自動処理機は識別情報入力装置(124、152、218、232、246)と生体認情報取得装置(122、148、202、228、248)を備え、
前記自動処理機及び前記生体認情報取得装置は共通演算装置(242)に接続され、
前記共通演算装置は共通記憶装置(236)に接続され、
前記共通演算装置は前記自動処理機での所定の処理に応じて生体認証情報に関連づけて前記特典情報を前記共通記憶装置に記憶させ、
前記特典情報は前記自動処理機の表示器(126、156、204、231、252)に表示されることを特徴とする特典自動処理システム。
【請求項2】
請求項1の特典自動処理システムにおいて、
前記識別情報入力装置から識別情報を入力するステップ(CS3)、
前記生体認情報取得装置によって生体認証情報を取得するステップ(CS4)、
前記生体認証情報に基づいて前記共通記憶装置において記憶された登録生体認証情報を検索するステップ(CS6)、
前記取得生体認証情報と前記登録生体認証情報を比較するステップ(CS8)、
前記取得生体認証情報と前記登録生体認証情報が一致する場合、前記共通記憶装置に記憶された特典情報を読み込んで表示するステップ(CS12)、
前記自動処理機での処理に応じて特典情報を発生させるステップ(CS10、CS21、BS10、ES13、BS7)、
前記発生した特典情報を前記特典情報に加算又は減算するステップ(CS21、BS10、ES13、KS7GS7)、
を含むことを特徴とする。
【請求項3】
請求項1又は2の特典自動処理システムにおいて、
さらに、前記自動処理機が生体認情報取得装置によって取得した生体認証情報に基づいて本人を認証後メダルの預入又は払出を可能とするメダルの預入払出装置(104)であり、
前記演算装置は前記預入払出装置において前記生体認情報取得装置に基づくメダルの預け入れ又は払い出し処理があった場合、一日一回の付与を上限に特典を付与し、該当する生体認証情報に関連づけて前記新たな特典を前記共通記憶装置に記憶することを特徴とする。
【請求項4】
請求項1ないし3の特典自動処理システムにおいて、
さらに、前記自動処理機が前記生体認情報取得装置による本人認証後投入された貨幣をメダルに両替するメダル貸し機(102)であり、
前記演算装置は前記メダル貸し機において前記生体認証に基づくメダル両替処理があった場合、所定の特典を付与し該当する生体認証情報に関連づけて前記新たな特典を前記共通記憶装置に記憶することを特徴とする。
【請求項5】
請求項3又は4の特典自動処理システムにおいて、
前記演算装置は前記共通記憶装置に記憶された特典に基づいて所定期間の特典順に整列し、所定順位に基づく所定の特典を前記表示器に表示することを特徴とする。
【請求項6】
請求項3又は4の特典自動処理システムにおいて、
前記演算装置は前記共通記憶装置に記憶された特典情報に基づいて所定の特典を前記表示器に表示することを特徴とする。
【請求項7】
自動処理機での所定の処理に応じて特典情報を付与し、記憶装置に記憶させると共に、前記特典情報に基づいて前記自動処理機において所定の特典処理を行うようにした特典自動処理システムにおいて、前記自動処理機は、少なくともそれぞれ生体認情報取得装置による本人の認証後所定の機能を発揮するメダルの預入払出装置とメダル貸し機を含み、前記自動処理機及び前記生体認情報取得装置は共通演算装置に接続され、前記共通演算装置は共通記憶装置に接続され、前記共通記憶装置は少なくとも前記メダル預入払出装置の生体認情報取得装置からの認証日付等に関する情報を記憶し、前記共通演算装置は前記認証日付等に関する情報から来店頻度を演算して所定の特典情報を出力し、前記共通演算装置は前記自動処理機での所定の処理に応じて前記生体認証情報取得装置によって取得した生体認証情報をIDとして特典情報を前記共通記憶装置に記憶させ、前記メダル貸し機は、前記特典情報を表示部に表すと共に特典選択に基づいてメダル貸し機から前記特典情報に基づくメダルを所定数払い出すことからなるゲーム場における特典自動処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−282766(P2009−282766A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−134387(P2008−134387)
【出願日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(000116987)旭精工株式会社 (210)
【Fターム(参考)】