説明

特定のキヌレニン−3−モノオキシゲナーゼインヒビター、医薬組成物およびそれらの使用方法

【課題】KMOの有効なインヒビターであり神経変性障害の治療に使用されうる化合物を提供すること。
【解決手段】本発明は特定の化学物質を提供する。少なくとも1つの化学物質と1以上の製薬上許容されるビヒクルとを含む医薬組成物も提供する。KMO活性の抑制に応答性の特定の疾患および障害に罹患した患者の治療方法を開示するが、この方法は、この疾患または障害の徴候または症状を軽減するのに有効な量の少なくとも1つの化学物質をさきの患者に投与することを含む。これらの疾患はハンチントン病のような神経変性障害を含む。少なくとも1つの化学物質を単一の活性物質として投与する又は少なくとも1つの化学物質を1以上の他の治療用物質と共に投与することを含む治療方法も記載する。KMO活性を抑制しうる化合物のスクリーニング方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照により本明細書に組み入れる2008年8月4日付け出願の米国仮出願第61/086,090号に基づく優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は特定のキヌレニン-3-モノオキシゲナーゼインヒビター、医薬組成物およびそれらの使用方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
キヌレニン-3-モノオキシゲナーゼ(KMO)は、神経毒キノリン酸(QUIN)の前駆体である3-ヒドロキシキヌレニン(3-HK)へのキヌレニンの変換を触媒するトリプトファン分解経路における酵素である。したがって、KMOのインヒビターとして作用する化合物に特に関心が寄せられている。なぜなら、それらは、QUINへの代謝を遮断する可能性があり、同時に、神経保護性代謝産物キヌレン酸(KYNA)の生成を促進する可能性があるからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
KMOインヒビターは、神経変性疾患、例えばハンチントン病、アルツハイマー病、免疫不全症候群(エイズ)により引き起こされる痴呆、梗塞性痴呆、脳虚血、脳低酸素症、パーキンソン病、てんかん、頭部および脊髄損傷、筋萎縮性側索硬化症、緑内障性網膜症、脳の感染症または脳の炎症の治療のための治療剤として提示されている。KMOの有効なインヒビターであり神経変性障害の治療に使用されうる化合物が尚も必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
式I
【化1】

【0006】
[式中、
XおよびYは、独立して、CHおよびNから選択される。ただし、XおよびYの少なくとも1つはNである、
R1は、アリールおよびヘテロアリールから選択され、それらのそれぞれは、ハロ、所望により置換されていてもよい低級アルキル、低級アルコキシ、所望により置換されていてもよいアミノ、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で置換されている、
Lは、-C(O)O-、-C(O)N(R3)-、-N(R3)C(O)-、-N(R3)S(O)2-および-S(O)2N(R3)-から選択される、
R2は、水素、所望により置換されていてもよい低級アルキル、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいシクロアルキルおよび所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから選択される。ただし、Lが-N(R3)S(O)2-である場合には、R2は水素以外である、
R3は水素および低級アルキルから選択される、あるいは
R2およびR3はいずれかの介在原子と一緒になって、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル環を形成している、
R4は水素および所望により置換されていてもよい低級アルキルから選択される、ならびに
R5は水素およびフルオロから選択される、
ただし、式Iの化合物は以下の化合物ではない:
N-(1-ヒドロキシ-3-(1H-インドール-3-イル)プロパン-2-イル)-6-(4-メトキシフェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
3-クロロ-2-メチル-N-(6-フェニルピリミジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド;
4-メトキシ-N-(6-フェニルピリミジン-4-イル)ベンズアミド;
N-(6-フェニルピリミジン-4-イル)ベンズアミド;
6-フェニルピリミジン-4-カルボン酸;
メチル 6-フェニルピリミジン-4-カルボキシラート;
エチル 6-フェニルピリミジン-4-カルボキシラート;
6-フェニルピリミジン-4-カルボキサミド;
N-メチル-6-フェニルピリミジン-4-カルボキサミド; または
N,N-ジメチル-6-フェニルピリミジン-4-カルボキサミド。]
の化合物から選択される少なくとも1つの化学物質ならびにその製薬上許容される塩およびプロドラッグを提供する。
【0007】
本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質と少なくとも1つの製薬上許容される賦形剤とを含む医薬組成物も提供する。
【0008】
本明細書に記載の少なくとも1つの医薬組成物と、キヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼ活性により引き起こされる状態または障害に罹患した対象を治療するために該組成物を使用するための説明とを含む、パッケージ化(packaged)医薬組成物も提供する。
【0009】
本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質の治療に有効な量を対象に投与することを含む、キヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼ活性により引き起こされる状態または障害の、その治療を要する対象における治療方法も提供する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書中で用いる以下の語、句および記号は、それらが用いられている文脈と矛盾する場合を除き、一般に、以下に記載する意味を有すると意図される。以下の略語および用語は、本明細書の全体にわたり、示されている意味を有する。
【0011】
2つの文字または記号の間以外のダッシュ(「-」)は、置換基の結合点を示すために用いられる。例えば、-CONH2は該炭素原子を介して結合する。
【0012】
「随意的」または「所望により」は、続いて記載されている事象または状況が生じても生じなくてもよいこと、ならびに該記載が、該事象または状況が生じる場合およびそれが生じない場合を含むことを意味する。例えば、「所望により置換されていてもよいアルキル」は、引き続いて定義されている「アルキル」および「置換アルキル」の両方を含む。1以上の置換基を含有する任意の基に関して、そのような基は、立体的に非現実的な、合成的に実施不可能な、および/または本質的に不安定ないずれの置換または置換パターンも導入しないと意図される、と当業者に理解されるであろう。
【0013】
「アルキル」は、示されている数の炭素原子、通常は1〜20個の炭素原子、例えば1〜8個の炭素原子、例えば1〜6個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖を含む。例えば、C1-C6アルキルは1〜6個の炭素原子の直鎖および分枝鎖アルキルの両方を含む。アルキル基の具体例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、2-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、3-メチルペンチルなどが含まれる。アルキレンは、アルキルのもう1つの部分集合であり、アルキルと同じであるが2つの結合点を有する残基を意味する。アルキレン基は、通常、2〜20個の炭素原子、例えば2〜8個の炭素原子、例えば2〜6個の炭素原子を有する。例えば、C0アルキレンは共有結合を示し、C1アルキレンはメチレン基である。特定の数の炭素を有するアルキル基が挙げられている場合、その数の炭素を有する全ての幾何異性体が含まれると意図され、したがって、例えば、「ブチル」は、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチルおよびt-ブチルを含み、「プロピル」はn-プロピルおよびイソプロピルを含むと意図される。「低級アルキル」は、1〜4個の炭素を有するアルキル基を意味する。
【0014】
「シクロアルキル」は、特定された数の炭素原子、通常は3〜7個の環炭素原子を有する飽和炭化水素環を含む。シクロアルキル基には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルならびに架橋およびかご状飽和環基、例えばノルボルナンが含まれる。
【0015】
「アルコキシ」は、酸素架橋を介して結合する、示されている数の炭素原子のアルキル基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、2-ペンチルオキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、ヘキソキシ、2-ヘキソキシ、3-ヘキソキシ、3-メチルペントキシなどを意味する。アルコキシ基は、通常、酸素架橋を介して結合する1〜6個の炭素原子を有するであろう。「低級アルコキシ」は、1〜4個の炭素を有するアルコキシ基を意味する。
【0016】
「アリール」は以下のものを含む:
5員または6員炭素環式芳香環、例えばベンゼン;
少なくとも1つの環が炭素環式芳香環である二環式環系、例えばナフタレン、インダンおよびテトラリン;ならびに
少なくとも1つの環が炭素環式芳香環である三環式環系、例えばフルオレン。
【0017】
例えば、アリールは、N、OおよびSから選択される1以上のヘテロ原子を含有する5〜7員ヘテロシクロアルキル環と縮合した5員および6員炭素環式芳香環を含む。ただし、結合点は炭素環式芳香環に存在する。置換ベンゼン誘導体から形成され環原子に自由原子価を有する2価基は置換フェニレン基と称される。自由原子価を有する炭素原子からの1個の水素原子の除去により「-イル」で終わる名称を有する1価多環式炭化水素基から誘導された2価基は、対応する1価基の名称に「-イデン」を付け加えることにより命名される。例えば、2つの結合点を有するナフチル基はナフチリデンと称される。しかし、アリールは、独立して以下に定義されるヘテロアリールを含まず、何らそれと重複しない。したがって、1以上の炭素環式芳香環がヘテロシクロアルキル芳香環と縮合する場合、生じる環系は、以下に定義されるとおりヘテロアリールであり、アリールではない。
【0018】
「ハロ」なる語はフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含み、「ハロゲン」なる語はフッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含む。
【0019】
「ヘテロアリール」は以下のものを含む:
N、OおよびSから選択される1以上、例えば1〜4個、またはいくつかの実施形態においては1〜3個のヘテロ原子を含有し、残りの環原子は炭素である5〜7員芳香族単環式環;ならびに
N、OおよびSから選択される1以上、例えば1〜4個、またはいくつかの実施形態においては1〜3個のヘテロ原子を含有し、残りの環原子は炭素であり、少なくとも1つのヘテロ原子が芳香環内に存在する二環式ヘテロシクロアルキル環。
【0020】
例えば、ヘテロアリールは、5〜7員シクロアルキル環と縮合した5〜7員ヘテロシクロアルキル芳香環を含む。例えば、ヘテロアリールは、5〜7員アリール環と縮合した5または6員ヘテロシクロアルキル芳香環を含む。それらの環の1つだけが1以上のヘテロ原子を含有するそのような縮合二環式ヘテロアリール環系では、結合点は該ヘテロ芳香環またはシクロアルキル環に存在しうる。該ヘテロアリール基におけるSおよびO原子の総数が1を超える場合、それらのヘテロ原子は互いに隣接しない。いくつかの実施形態においては、該ヘテロアリール基におけるSおよびO原子の総数は2以下である。いくつかの実施形態においては、該芳香族ヘテロ環におけるSおよびO原子の総数は1以下である。ヘテロアリール基の具体例には、(優先順位1に割り当てられた連結位置から数えた場合)2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2,3-ピラジニル、3,4-ピラジニル、2,4-ピリミジニル、3,5-ピリミジニル、2,3-ピラゾリニル、2,4-イミダゾリニル、イソオキサゾリニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、チアジアゾリニル、テトラゾリル、チエニル、ベンゾチオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリニル、インドリニル、ピリジジニル、トリアゾリル、キノリニル、ピラゾリルおよび5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリンが含まれるが、これらに限定されるものではない。自由原子価を有する原子からの1個の水素原子の除去により「-イル」で終わる名称を有する1価ヘテロアリール基から誘導された2価基は、対応する1価基の名称に「-イデン」を付け加えることにより命名される。例えば、2つの結合点を有するピリジル基はピリジリデンと称される。ヘテロアリールは、前記アリールを含まず、それと重複しない。
【0021】
また、置換ヘテロアリールは、1以上のオキシド(-O-)置換基で置換された環系、例えばピリジニルN-オキシドを含む。
【0022】
「ヘテロシクロアルキル」は、独立して酸素、硫黄および窒素から選択される1〜3個のヘテロ原子ならびに前記ヘテロ原子の少なくとも1つを含む組合せに加えて少なくとも2つの炭素原子を含有する、通常は3〜7個の原子を有する、単一の脂肪族環を意味する。「ヘテロシクロアルキル」は、N、OおよびSから選択される1以上のヘテロ原子を含有する5〜7員ヘテロシクロアルキル環と縮合した5および6員炭素環式芳香環をも意味する。ただし、結合点は該ヘテロシクロアルキル環に存在する。適当なヘテロシクロアルキル基には、例えば、(優先順位1に割り当てられた連結位置から数えた場合)2-ピロリジニル、2,4-イミダゾリジニル、2,3-ピラゾリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニルおよび2,5-ピペラジニルが含まれる。2-モルホリニルおよび3-モルホリニル(優先順位1に割り当てられた連結位置から数えた場合)を含むモルホリニル基も想定される。また、置換ヘテロシクロアルキルには、1以上のオキソ部分で置換された環系、例えばピペリジニルN-オキシド、モルホリニル-N-オキシド、1-オキソ-1-チオモルホリニルおよび1,1-ジオキソ-1-チオモルホリニルが含まれる。
【0023】
本明細書中で用いる「置換(された)」なる語は、示されている原子または基上のいずれかの1以上の水素が、示されている群からの選択物で置換されていることを意味する。ただし、示されている原子の通常の原子価を超えることはない。置換基がオキソ(すなわち、=O)である場合、該原子上の2個の水素が置換されている。置換基および/または変数の組合せは、そのような組合せが安定化合物または有用な合成中間体を与える場合にのみ、許容されうる。安定化合物または安定構造は、反応混合物からの単離およびそれに続く少なくとも実用的有用性を有する物質としての製剤化の後にも残存するのに十分な程度に強固である化合物という意味合いを有すると意図される。特に示さない限り、置換基は中心構造に向かって命名される。例えば、可能な置換基として(シクロアルキル)アルキルが挙げられている場合、その中心構造へのこの置換基の結合点は該アルキル部分に存在すると理解されるべきである。
【0024】
「置換」アルキル(限定的なものではないが低級アルキルを含む)、シクロアルキル、アリール(限定的なものではないがフェニルを含む)、ヘテロシクロアルキル(限定的なものではないがモルホリン-4-イル、3,4-ジヒドロキノリン-1(2H)-イル、インドリン-1-イル、3-オキソピペラジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、ピペラジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、アゼチジン-1-イルおよびイソインドリン-2-イルを含む)およびヘテロアリール(限定的なものではないがピリジニルを含む)なる語は、明示的に特記されていない限り、1以上(例えば5個まで、例えば3個まで)の水素原子が、独立して以下のものから選択される置換基により置換されている、それぞれ、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールを意味する:
-Ra、-ORb、-O(C1-C2 アルキル)O-(例えば、メチレンジオキシ-)、-SRb、グアジジン、置換グアニジン[該グアニジン水素の1以上が、低級アルキル基、-NRbRc、ハロ、シアノ、オキソ(ヘテロシクロアルキルの置換基としてのもの)、ニトロ、-CORb、-CO2Rb、-CONRbRc、-OCORb、-OCO2Ra、-OCONRbRc、-NRcCORb、-NRcCO2Ra、-NRcCONRbRc、-SORa、-SO2Ra、-SO2NRbRcおよび-NRcSO2Raで置換されているグアニジン];
ここで、Raは、所望により置換されていてもよいC1-C6アルキル、所望により置換されていてもよいシクロアルキル、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキルおよび所望により置換されていてもよいヘテロアリールから選択される;
Rbは、H、所望により置換されていてもよいC1-C6アルキル、所望により置換されていてもよいアリールおよび所望により置換されていてもよいヘテロアリールから選択される;ならびに
Rcは、水素および所望により置換されていてもよいC1-C4アルキルから選択される;あるいは
RbおよびRcは、それらが結合している窒素と共に、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル基を形成している;ならびに
それぞれの所望により置換されていてもよい基は置換されていないか、あるいは、C1-C4アルキル、C3-C6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-OC1-C4アルキル、-OC1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-C1-C4アルキル-O-C1-C4アルキル、-OC1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O)C1-C4アルキル、-C(O)C1-C4フェニル、-C(O)C1-C4ハロアルキル、-OC(O)C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)および-NHSO2(C1-C4ハロアルキル)から、独立して選択される1以上、例えば1、2または3個の置換基で、独立して置換されている。
【0025】
「置換アルコキシ」なる語は、そのアルキル部分が置換されているアルコキシ(すなわち、-O-(置換アルキル))を意味し、ここで、「置換アルキル」は本明細書に記載のとおりである。「置換アルコキシ」は、グリコシド(すなわち、グリコシル基)、およびアスコルビン酸誘導体をも含む。
【0026】
「置換アミノ」なる語は、基-NHRdまたは-NRdRdを意味し、ここで、Rdは、ヒドロキシ、所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいシクロアルキル、所望により置換されていてもよいアシル、アミノカルボニル、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、所望により置換されていてもよいアルコキシカルボニル、スルフィニルおよびスルホニル(それぞれは本明細書に記載のとおりである)から、独立して選択される。ただし、1つのRdのみがヒドロキシルでありうることを条件とする。「置換アミノ」なる語は、基-NHRdおよび-NRdRd(それぞれは前記のとおりである)のN-オキシドをも意味する。N-オキシドは、対応アミノ基を例えば過酸化水素またはm-クロロペルオキシ安息香酸で処理することにより製造されうる。N-酸化を行うための反応条件は当業者によく知られている。
【0027】
「アミノカルボニル」は、式-(C=O)(所望により置換されていてもよいアミノ)の基を含み、ここで、置換アミノは本明細書に記載のとおりである。
【0028】
「アシル」は、基(アルキル)-C(O)-、(シクロアルキル)-C(O)-、(アリール)-C(O)-、(ヘテロアリール)-C(O)-および(ヘテロシクロアルキル)-C(O)-を意味し、ここで、該基は該カルボニル基を介して該親構造体に結合し、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキルは本明細書に記載のとおりである。アシル基は、示されている数の炭素原子を有し、該ケト基の炭素は、ナンバリングされている炭素原子に含まれる。例えば、C2アシル基は、式CH3(C=O)-を有するアセチル基である。
【0029】
「アルコキシカルボニル」は、該カルボニル炭素を介して結合した式(アルコキシ)(C=O)-のエステル基を意味し、該アルコキシ基は、示されている数の炭素原子を有する。したがって、C1-C6アルコキシカルボニル基は、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基がその酸素を介してカルボニルリンカーに結合したものである。
【0030】
「アミノ」は基-NH2を意味する。
【0031】
「スルフィニル」なる語は、基:-S(O)-(所望により置換されていてもよい(C1-C6)アルキル)、-S(O)-所望により置換されていてもよいアリール)、-S(O)-所望により置換されていてもよいヘテロアリール)、-S(O)-(所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル)、および-S(O)-(所望により置換されていてもよいアミノ)を含む。
【0032】
「スルホニル」なる語は、基:-S(O2)-(所望により置換されていてもよい(C1-C6)アルキル)、-S(O2)-所望により置換されていてもよいアリール)、-S(O2)-所望により置換されていてもよいヘテロアリール)、-S(O2)-(所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル)、-S(O2)-(所望により置換されていてもよいアルコキシ)、-S(O2)-所望により置換されていてもよいアリールオキシ)、-S(O2)-所望により置換されていてもよいヘテロアリールオキシ)、-S(O2)-(所望により置換されていてもよいヘテロシクリルオキシ)、および-S(O2)-(所望により置換されていてもよいアミノ)を含む。
【0033】
「置換アシル」なる語は、基(置換アルキル)-C(O)-、(置換シクロアルキル)-C(O)-、(置換アリール)-C(O)-、(置換ヘテロアリール)-C(O)-、および(置換ヘテロシクロアルキル)-C(O)-を意味し、ここで、該基は、該カルボニル基を介して該親構造体に結合し、置換アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキルは本明細書に記載のとおりである。
【0034】
「置換アルコキシ」なる語は、そのアルキル部分が置換されているアルコキシ(すなわち、-O-(置換アルキル))を意味し、ここで、「置換アルキル」は本明細書に記載のとおりである。
【0035】
「置換アルコキシカルボニル」なる語は基(置換アルキル)-O-C(O)-を意味し、ここで、該基は該カルボニル基を介して該親構造体に結合し、置換アルキルは本明細書に記載のとおりである。
【0036】
「グリコシド」は、糖の酸素または窒素原子に結合した非糖基を含有し加水分解に際してその糖を産生する幾つかの糖誘導体のいずれかを意味する。グリコシル基の一例はグルコシルである。
【0037】
「アスコルビン酸の誘導体」または「アスコルビン酸誘導体」は、アスコルビン酸の酸素または窒素原子に結合した非糖基を含有し加水分解に際してアスコルビン酸(すなわち、(R)-5-((S)-1,2-ジヒドロキシエチル)-3,4-ジヒドロキシフラン-2(5H)-オン)を産生する幾つかの誘導体のいずれかを意味する。
【0038】
本明細書に記載の化合物には、それらの光学異性体、ラセミ化合物およびそれらの他の混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。それらの場合、不斉合成により、またはラセミ化合物の分割により、単一のエナンチオマーまたはジアステレオマー(すなわち、光学活性体)が得られうる。ラセミ化合物の分割は、例えば、分割剤の存在下の結晶化、または例えばキラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)カラムを使用するクロマトグラフィーのような通常の方法により達成されうる。また、そのような化合物には、炭素-炭素二重結合を有する化合物のZおよびE形態(またはシスおよびトランス形態)が含まれる。本明細書に記載の化合物が種々の互変異性体として存在する場合、「化合物」なる語は該化合物の互変異性体の全てを含むと意図される。そのような化合物は、包接化合物および多形を含む結晶形態をも含む。同様に、「塩」なる語は該化合物の互変異性体および結晶形態の全てを含むと意図される。
【0039】
化学物質には、本明細書に記載の化合物およびその全ての製薬上許容される形態が含まれるが、これらに限定されるものではない。本明細書に挙げられている化合物の製薬上許容される形態には、製薬上許容される塩、プロドラッグおよびそれらの混合物が含まれる。幾つかの実施形態においては、本明細書に記載の化合物は、製薬上許容される塩およびプロドラッグの形態である。したがって、「化学物質」はその製薬上許容される塩、プロドラッグおよび混合物をも含む。
【0040】
「製薬上許容される塩」には、無機酸との塩、例えば塩酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、スルフィン酸塩、硝酸塩などの塩、および有機酸との塩、例えばリンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、2-ヒドロキシエチルスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩およびアルカン酸塩、例えば酢酸塩、HOOC-(CH2)n-COOH(式中、nは0〜4である)などの塩が含まれるが、これらに限定されるものではない。同様に、製薬上許容されるカチオンには、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウムおよびアンモニウムが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0041】
また、本明細書に記載の化合物が酸付加塩として得られる場合、該酸塩の溶液を塩基性化することにより、その遊離塩基が得られうる。逆に、該生成物が遊離塩基である場合、塩基化合物から酸付加塩を製造するための通常の方法に従い、適当な有機溶媒に該遊離塩基を溶解し該溶液を酸で処理することにより、付加塩、特に、製薬上許容される付加塩が製造されうる。無毒性の製薬上許容される付加塩を製造するために使用されうる種々の合成法を当業者は認識するであろう。
【0042】
前記のとおり、プロドラッグは本明細書に記載の化合物の範囲内に含まれる。幾つかの実施形態においては、本明細書に記載の「プロドラッグ」には、患者に投与されると、例えば該プロドラッグの代謝処理に際して式Iの化合物になる任意の化合物が含まれる。プロドラッグの具体例には、式Iの化合物における、カルボン酸基のような官能基の誘導体が含まれる。カルボン酸基の典型的なプロドラッグには、カルボン酸エステル、例えばアルキルエステル、ヒドロキシアルキルエステル、アリールアルキルエステルおよびアリールオキシアルキルエステルが含まれるが、これらに限定されるものではない。他の典型的なプロドラッグには、低級アルキルエステル、例えばエチルエステル、アシルオキシアルキルエステル、例えばピバロイルオキシメチル(POM)、グリコシドおよびアスコルビン酸誘導体が含まれる。
【0043】
他の典型的なプロドラッグには、カルボン酸のアミドが含まれる。典型的なアミドプロドラッグには、例えばアミンおよびカルボン酸で形成される代謝的に不安定なアミドが含まれる。典型的なアミンには、NH2、第一級および第二級アミン、例えばNHRxおよびNRxRyが含まれ、ここで、Rxは水素、(C1-C18)-アルキル、(C3-C7)-シクロアルキル、(C3-C7)-シクロアルキル-(C1-C4)-アルキル-、(C6-C14)-アリール[これは置換されていないか、あるいは基(C1-C2)-アルキル、(C1-C2)-アルコキシ、フルオロまたはクロロにより置換されている]、ヘテロアリール-、(C6-C14)-アリール-(C1-C4)-アルキル-[ここで、アリールは置換されていないか、あるいは基(C1-C2)-アルキル、(C1-C2)-アルコキシ、フルオロまたはクロロにより置換されている]、またはヘテロアリール-(C1-C4)-アルキル-であり、Ryは、水素以外の、Rxに関して示されている意味を有し、あるいはRxおよびRyは、それらが結合している窒素と一緒になって、窒素、酸素および硫黄から選択される1個または2個の追加的なヘテロ原子を所望により含んでいてもよい所望により置換されていてもよい4〜7員ヘテロシクロアルキル環を形成している。プロドラッグの考察はT. HiguchiおよびV. Stella, Pro-drugs as Novel Delivery Systems, Vol. 14 of the A.C.S. Symposium Series、Edward B. Roche編, Bioreversible Carriers in Drug Design, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987、およびDesign of Prodrugs, H. Bundgaard編, Elsevier, 1985に記載されている。
【0044】
「溶媒和物」は溶媒と化合物との相互作用により形成される。「化合物」なる語は化合物の溶媒和物を含むと意図される。同様に、「塩」は塩の溶媒和物を含む。適当な溶媒和物は、製薬上許容される溶媒和物、例えば、一水和物および半水和物を含む水和物である。
【0045】
「キレート」は2つ(またはそれ以上)の点における金属イオンへの化合物の配位により形成される。「化合物」なる語は化合物のキレートを含むと意図される。同様に、「塩」は塩のキレートを含む。
【0046】
「非共有性複合体」は化合物と別の分子との相互作用により形成され、ここで、該化合物と該分子との間で共有結合は形成されない。例えば、ファンデルワールス相互作用、水素結合および静電的相互作用(イオン結合とも称される)により複合体化が生じうる。そのような非共有性複合体は「化合物」なる語に含まれる。
【0047】
「水素結合」なる語は、電気的陰性原子(水素結合受容体とも称される)と、第2の比較的に電気的陰性の原子(水素結合供与体とも称される)に結合している水素原子との結合の形態を意味する。適当な水素結合供与体および受容体は医化学において十分に理解されている(G. C. PimentelおよびA. L. McClellan, The Hydrogen Bond, Freeman, San Francisco, 1960; R. TaylorおよびO. Kennard, "Hydrogen Bond Geometry in Organic Crystals", Accounts of Chemical Research, 17, pp. 320-326 (1984))。
【0048】
「水素結合受容体」は、酸素または窒素を含む基、例えば、sp2混成体である酸素または窒素、エーテル酸素、またはスルホキシドもしくはN-オキシドの酸素を意味する。
【0049】
「水素結合供与体」は、水素を含有する酸素、窒素もしくはヘテロ芳香族炭素、環窒素を含有する基、または環窒素を含有するヘテロアリール基を意味する。
【0050】
本明細書中で用いる「基」または「断片」なる語は同義であり、結合または他の分子断片に結合可能な官能基または分子断片を示すと意図される。
【0051】
「活性物質」なる語は、生物活性を有する化学物質を示すために用いられる。幾つかの実施形態においては、「活性物質」は、薬学的有用性を有する化合物である。例えば、活性物質は抗神経変性治療物質でありうる。
【0052】
本明細書に記載の化学物質の「治療に有効な量」なる語は、ヒトまたは非ヒト患者に投与された場合に、治療効果、例えば症状の改善、疾患進行の遅延または疾患の予防を得るのに有効な量を意味し、例えば、治療に有効な量は、KMO活性の抑制に応答性の疾患の症状を軽減するのに十分な量でありうる。幾つかの実施形態においては、治療に有効な量は、神経変性経路または疾患、例えばハンチントン病、アルツハイマー病、パーキンソン病、オリーブ橋小脳萎縮症、非アルツハイマー痴呆、多発性梗塞性痴呆、脳筋萎縮性側索硬化症、脳虚血、脳低酸素症、脊髄もしくは頭部外傷またはてんかんの症状を治療するのに十分な量である。幾つかの実施形態においては、治療に有効な量は、神経変性疾患の徴候または副作用を軽減するのに十分な量である。幾つかの実施形態においては、化学物質の治療に有効な量は、神経細胞死のレベルの有意な増加を予防するのに又は該レベルを有意に減少させるのに十分な量である。幾つかの実施形態においては、治療に有効な量は、神経変性疾患の徴候または副作用を軽減するのに十分な量である。幾つかの実施形態においては、化学物質の治療に有効な量は、神経細胞死に関連したQUINのレベルの有意な増加を予防するのに又は該レベルを有意に減少させるのに十分な量である。幾つかの実施形態においては、化学物質の治療に有効な量は、神経細胞死に関連したKYNAのレベルの増加をもたらすのに十分な量である。幾つかの実施形態においては、化学物質の治療に有効な量は、QUINのレベルの低下およびKYNAのレベルの上昇に関連した抗痙攣および神経保護特性を増強するのに十分な量である。
【0053】
神経変性障害を治療するための本明細書に記載の方法においては、治療に有効な量はまた、患者に投与された場合に、検出可能な様態で神経変性疾患の進行を遅らせ、または該化学物質を投与した患者が該神経変性疾患の症状を示すのを予防するのに十分な量でありうる。神経変性疾患を治療するための本明細書に記載の幾つかの方法においては、治療に有効な量はまた、神経細胞死のレベルにおける検出可能な減少をもたらすのに十分な量でありうる。例えば、幾つかの実施形態においては、治療に有効な量は、QUINの量における検出可能な減少およびKYNAの量の増加をもたらすことによりニューロン死のレベルを有意に減少させるのに十分な本明細書に記載の化学物質の量である。
【0054】
「抑制」なる語は、生物学的活性または過程のベースライン活性の有意な減少を示す。「KMO活性の抑制」は、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質の存在に応答性の直接的または間接的応答としての、少なくとも1つの化学物質の非存在下のKMOの活性と比較した場合のKMO活性の減少を意味する。活性の減少は、該化合物とKMOとの直接的相互作用によるもの、または本明細書に記載の化学物質と、KMO活性に影響を及ぼす1以上の他の因子との相互作用によるものでありうる。例えば、該化学物質の存在は、KMOに直接的に結合することにより、または(直接的または間接的に)もう1つの因子にKMO活性を減少させることにより、または(直接的または間接的に)細胞または生物中に存在するKMOの量を減少させることにより、KMO活性を減少させうる。
【0055】
「KMO活性の抑制」は、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質の存在に対する直接的または間接的応答としての、その少なくとも1つの化学物質の非存在下のKMOの活性と比較した場合のKMO活性の減少を意味する。活性の減少は、KMOと該化合物との、またはKMO活性に影響を及ぼす1以上の他の因子と該化合物との直接的相互作用によるものでありうる。
【0056】
KMO活性の抑制はまた、後記アッセイのような標準的なアッセイにおける3-HKおよびQUIN産生の観察可能な抑制を意味する。KMO活性の抑制はまた、KYNAの産生の観察可能な増加を意味する。幾つかの実施形態においては、本明細書に記載の化学物質は1マイクロモル濃度以下のIC50値を有する。幾つかの実施形態においては、該化学物質は100マイクロモル濃度以下のIC50値を有する。幾つかの実施形態においては、該化学物質は10ナノモル濃度以下のIC50値を有する。
【0057】
「KMO活性」はまた、1以上の種々のKMO膜受容体の活性化、再分布、再組織化またはキャッピング(capping)を含み、あるいは受容体部位は再分布およびキャッピング(これはシグナル伝達を開始しうる)を受けうる。KMO活性はまた、QUINおよび3-HKの合成または産生を含む。
【0058】
「KMO活性の抑制に応答性の疾患」は、治療利益、例えば症状の改善、疾患の進行の軽減、疾患の開始の予防または遅延あるいは特定の細胞型(神経細胞)の異常活動および/または死の抑制をKMOの抑制がもたらす疾患である。
【0059】
「治療」または「治療する」は、患者における疾患の任意の治療を意味し、
a)該疾患を予防すること、すなわち、該疾患の臨床症状を発生させないこと、
b)該疾患を抑制すること、
c)臨床症状の発生を遅延または阻止すること、および/または
d)該疾患を軽減すること、すなわち、臨床症状の退縮をもたらすことを含む。
【0060】
「対象」または「患者」は、治療、観察または実験の対象になっている又はそのような対象になる動物、例えば哺乳動物を意味する。本明細書に記載の方法はヒトにおける療法および獣医用途の両方に有用でありうる。幾つかの実施形態においては、該対象は哺乳動物であり、幾つかの実施形態においては、該対象はヒトである。
【0061】
式I
【化2】

【0062】
[式中、
XおよびYは、独立して、CHおよびNから選択される。ただし、XおよびYの少なくとも1つはNである、
R1は、アリールおよびヘテロアリールから選択され、それらのそれぞれは、ハロ、所望により置換されていてもよい低級アルキル、低級アルコキシ、所望により置換されていてもよいアミノ、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で置換されている、
Lは、-C(O)O-、-C(O)N(R3)-、-N(R3)C(O)-、-N(R3)S(O)2-および-S(O)2N(R3)-から選択される、
R2は、水素、所望により置換されていてもよい低級アルキル、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいシクロアルキルおよび所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから選択される。ただし、Lが-N(R3)S(O)2-である場合には、R2は水素以外である、
R3は水素および低級アルキルから選択される。あるいは
R2およびR3はいずれかの介在原子と一緒になって、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル環を形成している、
R4は水素および所望により置換されていてもよい低級アルキルから選択される、
R5は水素およびフルオロから選択される、
ただし、式Iの化合物は以下の化合物ではない:
N-(1-ヒドロキシ-3-(1H-インドール-3-イル)プロパン-2-イル)-6-(4-メトキシフェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
3-クロロ-2-メチル-N-(6-フェニルピリミジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド;
4-メトキシ-N-(6-フェニルピリミジン-4-イル)ベンズアミド;
N-(6-フェニルピリミジン-4-イル)ベンズアミド;
6-フェニルピリミジン-4-カルボン酸;
メチル 6-フェニルピリミジン-4-カルボキシラート;
エチル 6-フェニルピリミジン-4-カルボキシラート;
6-フェニルピリミジン-4-カルボキサミド;
N-メチル-6-フェニルピリミジン-4-カルボキサミド; または
N,N-ジメチル-6-フェニルピリミジン-4-カルボキサミド。]
の化合物から選択される少なくとも1つの化学物質ならびにその製薬上許容される塩およびプロドラッグを提供する。
【0063】
幾つかの実施形態においては、式Iの化合物は式IIの化合物から選択される。
【化3】

【0064】
[式中、
R1は、アリールおよびヘテロアリールから選択され、それらのそれぞれは、ハロ、低級アルコキシ、低級アルコキシ、所望により置換されていてもよいアミノ、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で置換されている、
Lは、-C(O)O-、-C(O)N(R3)-、-N(R3)C(O)-、-N(R3)S(O)2-および-S(O)2N(R3)-から選択される、
R2は、水素、所望により置換されていてもよい低級アルキル、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいシクロアルキルおよび所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから選択される。ただし、Lが-N(R3)S(O)2-である場合には、R2は水素以外である、
R3は水素および低級アルキルから選択される。ならびに
R4は水素および所望により置換されていてもよい低級アルキルから選択される、
ただし、式IIの化合物は以下の化合物ではない:
N-(1-ヒドロキシ-3-(1H-インドール-3-イル)プロパン-2-イル)-6-(4-メトキシフェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
3-クロロ-2-メチル-N-(6-フェニルピリミジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド;
4-メトキシ-N-(6-フェニルピリミジン-4-イル)ベンズアミド;
N-(6-フェニルピリミジン-4-イル)ベンズアミド;
6-フェニルピリミジン-4-カルボン酸;
メチル 6-フェニルピリミジン-4-カルボキシラート;
エチル 6-フェニルピリミジン-4-カルボキシラート;
6-フェニルピリミジン-4-カルボキサミド;
N-メチル-6-フェニルピリミジン-4-カルボキサミド; または
N,N-ジメチル-6-フェニルピリミジン-4-カルボキサミド。]。
【0065】
幾つかの実施形態においては、R1は、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、所望により置換されていてもよいアミノ、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいフェニルである。幾つかの実施形態においては、R1は、ハロ、所望により置換されていてもよい低級アルキル、所望により置換されていてもよい低級アルコキシおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいフェニルである。幾つかの実施形態においては、R1は、ハロ、低級アルキル、トリフルオロメチル、低級アルコキシおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいフェニルである。幾つかの実施形態においては、R1は、ハロ、低級アルキルおよびトリフルオロメチルから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいフェニルである。幾つかの実施形態においては、R1は、フェニル、2,4-ジフルオロフェニル、3-クロロ-2-フルオロフェニル、3-クロロ-4-トリフルオロメチルフェニル、2-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェニル、3-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、3,4-ジクロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニルおよび3,5-ジクロロフェニルから選択される。幾つかの実施形態においては、R1は、2-トリフルオロメチルフェニル、3,4-ジクロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニルおよび3,5-ジクロロフェニルから選択される。
【0066】
幾つかの実施形態においては、R1は、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、所望により置換されていてもよいアミノ、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいピリジン-3-イルである。幾つかの実施形態においては、R1は、ハロ、所望により置換されていてもよい低級アルキル、所望により置換されていてもよい低級アルコキシおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいピリジン-3-イルである。幾つかの実施形態においては、R1は、ハロ、低級アルキル、トリフルオロメチル、低級アルコキシおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいピリジン-3-イルである。幾つかの実施形態においては、R1は、ハロ、低級アルキルおよびトリフルオロメチルから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいピリジン-3-イルである。幾つかの実施形態においては、R1は、ピリジン-3-イル、5-フルオロピリジン-3-イルおよび5-クロロピリジン-3-イルから選択される。
【0067】
幾つかの実施形態においては、Lは、-C(O)O-、-C(O)N(R3)-および-N(R3)S(O)2-から選択される。幾つかの実施形態においては、Lは-C(O)N(R3)-である。幾つかの実施形態においては、Lは-N(R3)S(O)2-である。幾つかの実施形態においては、Lは-C(O)O-である。
【0068】
幾つかの実施形態においては、R3は水素である。幾つかの実施形態においては、R3は低級アルキルである。幾つかの実施形態においては、R3はメチルである。
【0069】
幾つかの実施形態においては、R4は、水素および低級アルキルから選択される。幾つかの実施形態においては、R4は水素である。幾つかの実施形態においては、R4は低級アルキルである。幾つかの実施形態においては、R4はメチルである。
【0070】
幾つかの実施形態においては、R2は、水素、低級アルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールおよび所望により置換されていてもよいフェニルから選択される。幾つかの実施形態においては、R2は、水素、低級アルキル、所望により置換されていてもよいピリジニルおよび所望により置換されていてもよいフェニルから選択される。幾つかの実施形態においては、R2は、水素、低級アルキル、ピリジニルおよびフェニルから選択され、ここで、該ピリジニルおよびフェニル基はそれぞれ、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキルおよび低級アルコキシから選択される1つ又は2つの基で所望により置換されていてもよい。幾つかの実施形態においては、R2は、水素、低級アルキル、ピリジニルおよびフェニルから選択され、ここで、該フェニル基は、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキルおよび低級アルコキシから選択される1つ又は2つの基で所望により置換されていてもよい。
【0071】
幾つかの実施形態においては、R2およびR3は、いずれかの介在原子と一緒になって、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル環を形成している。幾つかの実施形態においては、R2およびR3は、いずれかの介在原子と一緒になって、それぞれ所望により置換されていてもよいモルホリン-4-イル、3,4-ジヒドロキノリン-1(2H)-イル、インドリン-1-イル、3-オキソピペラジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、ピペラジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、アゼチジン-1-イルおよびイソインドリン-2-イルから選択される所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル環を形成している。幾つかの実施形態においては、R2およびR3は、いずれかの介在原子と一緒になって、モルホリン-4-イル、3,4-ジヒドロキノリン-1(2H)-イル、インドリン-1-イル、3-オキソピペラジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、ピペラジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、アゼチジン-1-イルおよびイソインドリン-2-イルから選択される所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル環を形成しており、それらのそれぞれは、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、-C(O)(低級アルキル)、-C(O)NH2、-C(O)N(H)(低級アルキル)および-C(O)(低級アルキル)(低級アルキル)から選択される1つ又は2つの基で所望により置換されていてもよい。
【0072】
幾つかの実施形態においては、R5は水素である。幾つかの実施形態においては、R5はフルオロである。
【0073】
幾つかの実施形態においては、XはNであり、YはCHである。
【0074】
幾つかの実施形態においては、XはCHであり、YはNである。
【0075】
幾つかの実施形態においては、XはNであり、YはNである。
【0076】
また、以下のものから選択される少なくとも1つの化学物質ならびにそれらの製薬上許容される塩およびプロドラッグも提供する:
6-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
N-[6-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-メタンスルホンアミド;
3,4-ジメトキシ-N-[6-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-ベンゼンスルホンアミド;
N-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-メタンスルホンアミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
N-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-3,4-ジメトキシ-ベンゼンスルホンアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
N-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-ニコチンアミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,6-ジメチル-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド;
6-(4-モルホリン-4-イル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-2-イルアミド;
6-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 エチルアミド;
6-(5-フルオロ-ピリジン-3-イル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 アミド;
6-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチルアミド;
6-(5-フルオロ-ピリジン-3-イル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(5-クロロ-ピリジン-3-イル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(5-クロロ-ピリジン-3-イル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 イソプロピルアミド;
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-モルホリン-4-イル-メタノン;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 プロピルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 フェニルアミド;
6-フェニル-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 o-トリルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 p-トリルアミド;
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(3,4-ジヒドロ-2H-キノリン-1-イル)-メタノン;
6-フェニル-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (6-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド;
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 m-トリルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル-ピリジン-3-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-2-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ジメチル-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
4-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボニル]-ピペラジン-2-オン;
6-フェニル-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3-クロロ-2-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,4-ジクロロフェニルアミノ)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3-クロロ-フェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-ヒドロキシ-エチル)-アミド;
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-メタノン;
6-(3-メトキシ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3-メトキシ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ベンジルアミド;
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-メタノン;
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-ピロリジン-1-イル-メタノン;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ((S)-2-ヒドロキシ-プロピル)-アミド;
6-m-トリル-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
1-{4-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボニル]-ピペラジン-1-イル}-エタノン;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ((R)-2-ヒドロキシ-プロピル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-メトキシ-フェニル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4-メトキシ-フェニル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (3-メトキシ-フェニル)-アミド;
ナトリウム; 6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-スルホナート;
6-m-トリル-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル-フェニル-アミド;
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン;
N-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボニル]-メタンスルホンアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-2-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-4-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (ピリジン-4-イルメチル)-アミド;
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(4-メチル-ピペリジン-1-イル)-メタノン;
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-((R)-3-ヒドロキシ-ピロリジン-1-イル)-メタノン;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 [1,3,4]チアジアゾール-2-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 イソオキサゾール-3-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ((R)-1-フェニル-エチル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ((S)-1-フェニル-エチル)-アミド;
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-((S)-3-ヒドロキシ-ピロリジン-1-イル)-メタノン;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (6-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (ピリジン-3-イルメチル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリダジン-3-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピラジン-2-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
(S)-1-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボニル]-ピロリジン-2-カルボン酸 アミド;
(R)-1-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボニル]-ピロリジン-2-カルボン酸 アミド;
アゼチジン-1-イル-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-メタノン;
6-(4-メトキシ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル)-メタノン;
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(3,4-ジヒドロ-2H-キノリン-1-イル)-メタノン;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 フェニルアミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 p-トリルアミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (6-メチル-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-メチル-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-2-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル-p-トリル-アミド;
6-(3-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (6-メチル-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-メチル-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4-フルオロ-フェニル)-アミド;
6-(3-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 フェニルアミド;
[6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン;
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 p-トリルアミド;
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4-メトキシ-フェニル)-メチル-アミド;
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(2-メチル-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン;
6-(3-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,2-ジフルオロ-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-アミド;
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン;
(5-クロロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-メタノン;
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド;
6-(3-クロロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3-クロロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3-クロロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(2,3-ジヒドロ-ピロロ[3,2-c]ピリジン-1-イル)-メタノン;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,2-ジフルオロ-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-メチル-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 チアゾール-2-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (3-メチル-イソオキサゾール-5-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (5-メチル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 オキサゾール-2-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (3-メチル-[1,2,4]チアジアゾール-5-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)-アミド;
6-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(5-クロロ-2-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド;
6-(5-クロロ-2-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(1',2'-ジヒドロ-スピロ[シクロプロパン-1,3'-[3H]インドール]-1')-メタノン;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,6-ジメチル-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (3-メチル-イソオキサゾール-5-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (5-メチル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (ピリジン-4-イルメチル)-アミド;
6-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 [1,3,4]チアジアゾール-2-イルアミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-アミノ-エチル)-アミド;
(5-クロロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-メタノン;
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン;
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(5-モルホリン-4-イル-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-4-イルアミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-2-イルアミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-アミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 イソオキサゾール-3-イルアミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 チアゾール-2-イルアミド;
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル)-メタノン;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)-アミド;
4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-(5-フルオロ-ピリジン-2-イル)-ピリミジン;
6-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-メチル-ピリミジン-5-イル)-アミド;
6-(3-クロロ-4-メチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3-クロロ-4-メチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,6-ジメチル-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-アセチルアミノ-エチル)-アミド;
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン;
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-メタノン;
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-モルホリン-4-イル-メタノン;
6-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,6-ジメチル-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド;
2-(3-クロロ-フェニル)-イソニコチン酸 メチル エステル;
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸;
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 メチル エステル;
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 フェニルアミド;
[4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-イル]-(2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン;
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 p-トリルアミド;
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 (5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド;
4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 フェニルアミド;
4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 p-トリルアミド;
4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 (5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド;
[4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-イル]-(2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン;
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド;
4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 フェニルアミド;
4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 p-トリルアミド;
4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
[4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-イル]-(2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン;
4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 (5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド;
4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド;
4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド; および
5-モルホリン-4-イル-ピリジン-2-カルボン酸 tert-ブチル エステル。
【0077】
また、以下のものから選択される少なくとも1つの化学物質も提供する:
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ナトリウム塩;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 シクロヘキシル アンモニウム塩;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド 塩酸塩;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ナトリウム塩;
6-ピリジン-3-イル-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル トリフルオロ酢酸塩;
6-モルホリン-4-イル-ピリミジン-4-カルボン酸 塩酸塩;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (6-メチル-ピリジン-3-イル)-アミド 塩酸塩;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,6-ジメチル-ピリジン-3-イル)-アミド 塩酸塩;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-スルホナート ナトリウム塩;
2-(3-クロロ-フェニル)-イソニコチン酸 塩酸塩;
4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 塩酸塩; および
4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 塩酸塩。
【0078】
また、以下のものから選択される少なくとも1つの化学物質ならびにそれらの製薬上許容される塩およびプロドラッグも提供する:
6-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル;
6-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,6-ジメチル-ピリジン-3-イル)-アミド;
6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド;
N-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-ニコチンアミド;
N-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-3,4-ジメトキシ-ベンゼンスルホンアミド;
3,4-ジメトキシ-N-[6-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-ベンゼンスルホンアミド;
N-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-メタンスルホンアミド; および
N-[6-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-メタンスルホンアミド。
【0079】
また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質の治療に有効な量を対象に投与することを含む、キヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼ活性により引き起こされる状態または障害の、その治療を要する対象における治療方法を提供する。
【0080】
本明細書に記載の化学物質を得るための方法は当業者に明らかであり、適当な方法は、例えば、以下の反応スキームおよび実施例ならびにそこに引用されている参考文献に記載されている。
【化4】

【0081】
反応スキーム1の工程1に関しては、式101の化合物、R1B(OH)2の化合物およびPd(PPh3)4を、加圧チューブ内で適当な溶媒、例えばジオキサンに懸濁させる。塩基、例えば炭酸カリウム水溶液、例えば2M K2CO3溶液を加え、該反応混合物を不活性雰囲気下、約90℃で加熱する。該反応混合物を室温に冷却し、生成物である式103の化合物を単離し、所望により精製する。
【0082】
反応スキーム1の工程2に関しては、式103の化合物、PdCl2(dppf).DCMおよびトリエチルアミンを、磁気攪拌棒を備えた容器内で適当な溶媒、例えば脱気MeOHに懸濁させる。該容器をCO約5barに加圧し、約5時間、攪拌しながら約50℃で加熱する。該反応容器を冷却し、生成物である式105の化合物を単離し、所望により精製する。
【0083】
反応スキーム1の工程3に関しては、式105の化合物を適当な溶媒、例えばメタノールに懸濁させる。水性塩基、例えば水酸化ナトリウム水溶液、例えば1M NaOH溶液を加え、該反応混合物を室温で約4時間攪拌する。生成物である式107の化合物を単離し、所望により精製する。
【0084】
反応スキーム1の工程4に関しては、適当な溶媒、例えばDMF中の式107の化合物の溶液にEDC.HClおよびHOBtを加える。該反応混合物を外界温度で約30分間攪拌し、ついで式R2NH2のアミンを加える。生成物である式109の化合物を単離し、所望により精製する。
【化5】

【0085】
反応スキーム2の工程1に関しては、式201の化合物を水酸化アンモニウムに懸濁させ、ついで、攪拌しながら約100℃で約1時間、マイクロ波を照射する。生成物である式203の化合物を単離し、所望により精製する。
【0086】
反応スキーム2の工程2に関しては、式203の化合物を適当な溶媒、例えばジオキサンに懸濁させる。過剰の水素化ナトリウム(例えば、約3〜10当量)を加え、該懸濁液を室温で約30分間攪拌する。過剰(例えば、約1.1当量)の式R2S(O)2Clの化合物を加え、該反応混合物を室温で攪拌する。生成物である式205の化合物を単離し、所望により精製する。
【0087】
反応スキーム2の工程3に関しては、式203の化合物を不活性溶媒、例えばジオキサンに懸濁させる。塩基、例えば水素化ナトリウムを加え、該懸濁液を室温で約30分間攪拌する。過剰(例えば、約1.1当量)の式Cl-C(O)-R3の対応酸クロリドを加え、該反応混合物を室温で約3日間攪拌する。所望により、さらに塩基を加えることが可能である。生成物である式207の化合物を単離し、所望により精製する。
【0088】
本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質の有効量とKMOを接触させることを含む、KMOの触媒活性を抑制する方法を提供する。
【0089】
また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質の治療に有効な量を対象に投与することを含む、KMO活性により引き起こされる状態または障害の、その治療を要する対象における治療方法を提供する。
【0090】
また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質の治療に有効な量を対象に投与することを含む、KMO活性により引き起こされる神経変性病態の、その治療を要する対象における治療方法を提供する。また、KYNAおよび/またはQUINの存在により(少なくとも部分的)引き起こされる障害の治療方法を提供する。そのような疾患には、例えば、ハンチントン病および他のポリグルタミン障害、例えば脊髄小脳性運動失調、アルツハイマー病、パーキンソン病、高圧神経症候群、ジストニー、オリーブ橋小脳萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、てんかん、卒中の帰結、脳虚血、低酸素症、多発性梗塞性痴呆、脳外傷または損傷の帰結、脊髄損傷、エイズ痴呆合併症、ウイルス性または細菌性髄膜炎、全身性中枢神経系(CNS)感染症(例えば、ウイルス、細菌または寄生生物)、例えばポリオ、ライム病(ライム病ボレリア感染)およびマラリア、脳限局性の癌、ツーレット症候群、肝性脳症、全身性ループス、無痛覚およびオピエート退薬症状、摂食行動、統合失調症、慢性不安、うつ障害、発生中または高齢脳の障害、糖尿病ならびにそれらの合併症が含まれ、該治療は、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質の有効量を対象に投与することを含む。
【0091】
また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質が、対象に投与される唯一の活性物質である、治療方法を提供し、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を1以上の追加的活性物質と共に対象に投与する、治療方法も含まれる。
【0092】
一般に、本明細書に記載の化学物質は、類似用途を達成する物質に関して受け入れられている投与方法のいずれかにより治療に有効な量で投与される。該化合物、すなわち、該有効成分の実際の量は、治療すべき疾患の重症度、対象の年齢および相対的健康状態、使用される化合物の効力、投与の経路および形態ならびに当業者によく知られた他の要因のような多数の要因に左右されるであろう。該薬物は、1日に少なくとも1回、例えば、1日1回または2回投与されうる。
【0093】
幾つかの実施形態においては、本明細書に記載の化学物質は医薬組成物として投与される。したがって、担体、補助剤および賦形剤から選択される少なくとも1つの製薬上許容されるビヒクルと共に本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を含む医薬組成物を提供する。
【0094】
製薬上許容されるビヒクルは、治療される動物への投与にそれが適したものとなるのに十分に高い純度および十分に低い毒性のものでなければならない。該ビヒクルは不活性であることが可能であり、あるいはそれは薬学的利益を有することが可能である。該化学物質と共に使用されるビヒクルの量は、該化学物質の単位用量当たりの投与用物質の実用的な量をもたらすのに十分なものである。
【0095】
典型的な製薬上許容される担体またはその成分としては、糖、例えばラクトース、グルコースおよびスクロース;デンプン、例えばトウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプン;セルロースおよびその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよびメチルセルロース;粉末化トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;固体滑沢剤、例えばステアリン酸およびステアリン酸マグネシウム;硫酸カルシウム;合成油;植物油、例えばラッカセイ油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油およびトウモロコシ油;ポリオール、例えばプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール;アルギン酸;リン酸緩衝溶液;乳化剤、例えばTWEENS;湿潤剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム;着色剤;香味剤;打錠剤(tableting agent);安定剤;抗酸化剤;保存剤;発熱物質非含有水;等張塩類液;ならびにリン酸緩衝溶液が挙げられる。
【0096】
医薬組成物中には、本明細書に記載の化学物質の活性を実質的に妨げない随意的活性物質が含まれうる。
【0097】
有効濃度の本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を適当な製薬上許容されるビヒクルと混合する。該化学物質が不十分な溶解度を示す場合には、化合物を可溶化するための方法が用いられうる。そのような方法は当業者に公知であり、共存溶媒、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)の使用、界面活性剤、例えばTWEENの使用、水性炭酸水素ナトリウムへの溶解を含むが、これらに限定されるものではない。
【0098】
本明細書に記載の化学物質との混合またはその添加の後、得られる混合物は溶液、懸濁液、乳液などでありうる。得られる混合物の形態は、意図される投与方法および選択されたビヒクルにおける該化学物質の溶解度を含む多数の要因に左右される。治療される疾患の症状を改善するのに十分な有効濃度は実験的に決定されうる。
【0099】
本明細書に記載の化学物質は、投与単位製剤中で、経口的に、局所的に、非経口的に、静脈内に、筋肉注射により、吸入もしくは噴霧により、舌下に、経皮的に、頬側投与により、直腸内に、点眼液として、または他の手段により投与されうる。
【0100】
医薬組成物は、例えば錠剤、トローチ剤、ロゼンジ、水性もしくは油性懸濁液剤、分散性散剤もしくは顆粒剤、乳剤、硬もしくは軟カプセル剤、またはシロップ剤もしくはエリキシル剤のように、経口用に製剤化されうる。経口用に意図される医薬組成物は医薬組成物の製造のための当技術分野で公知のいずれかの方法に従い製造されることが可能であり、そのような組成物は、薬学的に洗練された美味な製剤を得るための例えば甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤のような1以上の物質を含有しうる。幾つかの実施形態においては、経口医薬組成物は、0.1〜99%の本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を含有する。幾つかの実施形態においては、経口医薬組成物は少なくとも5%(重量%)の本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を含有する。幾つかの実施形態は25%〜50%または5%〜75%の本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を含有する。
【0101】
経口投与医薬組成物には、液体溶液、乳剤、懸濁液剤、散剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、シロップ剤なども含まれる。そのような組成物の製造に適した製薬上許容される担体は当技術分野でよく知られている。経口医薬組成物は、保存剤、香味剤、甘味剤、例えばスクロースまたはサッカリン、矯味剤および着色剤を含有しうる。
【0102】
シロップ剤、エリキシル剤、乳剤および懸濁液剤のための担体の典型的な成分には、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、液体スクロース、ソルビトールおよび水が含まれる。シロップ剤およびエリキシル剤は、甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースと共に製剤化されうる。そのような医薬組成物は粘滑剤をも含有しうる。
【0103】
本明細書に記載の化学物質は、経口液体製剤、例えば水性または油性の懸濁液剤、水剤(溶液剤)、乳剤、シロップ剤またはエリキシル剤中に含有されうる。さらに、これらの化学物質を含有する医薬組成物は、使用前に水または他の適当なビヒクルで還元(再構成)される乾燥製品として提供されうる。そのような液体製剤は、通常の添加剤、例えば懸濁化剤(例えば、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖、シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルおよび水素化食用脂)、乳化剤(例えば、レシチン、ソルビタンモンソレアートまたはアカシア)、非水性ビヒクル[これは、食用油(例えば、アーモンド油、分別化ヤシ油、シリルエステル、プロピレングリコールおよびエチルアルコール)を含みうる]および保存剤(例えば、メチルまたはプロピルp-ヒドロキシベンゾアートおよびソルビン酸)を含有しうる。
【0104】
懸濁液剤の場合、典型的な懸濁化剤には、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、AVICEL RC-591、トラガカントおよびアルギン酸ナトリウムが含まれ、典型的な湿潤剤には、レシチンおよびポリソルベート80が含まれ、典型的な保存剤には、メチルパラベンおよび安息香酸ナトリウムが含まれる。
【0105】
水性懸濁液剤は、水性懸濁液剤の製造に適した賦形剤と混合された活性物質を含有する。そのような賦形剤としては、懸濁化剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアカシアガムが挙げられ、分散または湿潤剤は、天然に存在するホスファチド、例えばレシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアラート、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、または脂肪酸およびヘキシトールから誘導された部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビトール代用物、または脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導された部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばポリエチレンソルビタン代用物でありうる。該水性懸濁液剤は、1以上の保存剤、例えばエチルまたはn-プロピル p-ヒドロキシベンゾアートをも含有しうる。
【0106】
油性懸濁液剤は、植物油、例えばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油、または鉱油、例えば流動パラフィンに有効成分を懸濁させることにより製剤化されうる。該油性懸濁液剤は、増粘剤、例えば蜜ロウ、硬パラフィンまたはセチルアルコールを含有しうる。美味な経口製剤を得るために、甘味剤(例えば、前記のもの)および香味剤が添加されうる。これらの医薬組成物は、抗酸化剤、例えばアスコルビン酸の添加により保存されうる。
【0107】
また、医薬組成物は水中油型エマルションの形態でありうる。該油相は、植物油、例えばオリーブ油もしくはラッカセイ油、または鉱油、例えば流動パラフィン、あるいはこれらの混合物でありうる。適当な乳化剤は、天然に存在するガム、例えばアカシアガムまたはトラガカントガム、天然に存在するホスファチド、例えばダイズ、レシチン、ならびに脂肪酸およびヘキシトール、無水物から誘導されたエステルまたは部分エステル、例えばソルビタンモノオレアート、ならびに該部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートでありうる。
【0108】
水の添加による水性懸濁剤の製造に適した分散性散剤および顆粒剤は、分散または湿潤剤、懸濁化剤および1以上の保存剤と混合された有効成分を与える。適当な分散または湿潤剤および懸濁化剤は、前記で既に挙げられているものにより例示される。
【0109】
錠剤は、典型的には、通常の製薬上許容される補助剤、例えば不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、マンニトール、ラクトースおよびセルロース;結合剤、例えばデンプン、ゼラチンおよびスクロース;崩壊剤、例えばデンプン、アルギン酸およびクロスカルメロース;滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸およびタルクを含む。粉末混合物の流動特性を改善するために、グライダント(glidant)、例えば二酸化ケイ素が使用されうる。外観のために、着色剤、例えばFD&C着色料が添加されうる。甘味剤および香味剤、例えばアスパルテーム、サッカリン、メントール、ハッカおよびフルーツフレーバーが、咀嚼性錠剤のための有用な補助剤でありうる。カプセル剤(時限放出および徐放製剤を含む)は、典型的には、前記の1以上の固体希釈剤を含む。担体成分の選択は、しばしば、風味、経費および貯蔵安定性のような副次的考慮事項に左右される。
【0110】
また、そのような医薬組成物は、通常の方法によりコーティングされることが可能であり、典型的には、所望の局所適用の周辺の胃腸管内で又は所望の作用を延長させるために種々の時点で化学物質が放出されるよう、pHまたは時間依存性コーティングでコーティングされうる。そのような剤形は、典型的には、セルロース アセタート フタラート、ポリビニルアセタート フタラート、ヒドロキシプロピル メチルセルロース フタラート、エチルセルロース、Eudragit(登録商標)コーティング、ワックスおよびセラックの1以上を含むが、これらに限定されるものではない。
【0111】
また、経口用医薬組成物は、有効成分が不活性固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合される硬ゼラチンカプセル剤として、あるいは有効成分が水または油媒体、例えばラッカセイ油、流動パラフィンまたはオリーブ油と混合される軟ゼラチンカプセル剤として提供されうる。
【0112】
医薬組成物は、無菌の注射可能な水性または油性の懸濁液剤の形態でありうる。この懸濁液剤は、前記の適当な分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用する公知技術に従い製剤化されうる。該無菌注射剤はまた、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液としての、無毒性の非経口的に許容されるビヒクル中の無菌の注射可能な溶液または懸濁液でありうる。使用されうる許容されるビヒクルとしては、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液が挙げられる。また、無菌不揮発性油が溶媒または懸濁媒体として通常使用される。この目的には、合成モノ-またはジグリセリドを含むいずれかの無刺激性の不揮発性油が使用されうる。また、注射剤の製造には、脂肪酸、例えばオレイン酸が有用でありうる。
【0113】
本明細書に記載の化学物質は無菌媒体中で非経口投与されうる。非経口投与には、皮下注射、静脈内、筋肉内、鞘内注射または注入技術が含まれる。本明細書に記載の化学物質は、使用されるビヒクルおよび濃度に応じて、該ビヒクルに懸濁または溶解されうる。有利には、補助剤、例えば局所麻酔薬、保存剤および緩衝剤が該ビヒクルに溶解されうる。非経口投与用の多数の医薬組成物においては、該担体は該組成物全体の少なくとも90重量%を構成する。幾つかの実施形態においては、非経口投与用の担体は、プロピレングリコール、オレイン酸エチル、ピロリドン、エタノールおよびゴマ油から選択される。
【0114】
本明細書に記載の化学物質はまた、該薬物の直腸投与のための坐剤の形態で投与されうる。これらの医薬組成物は、常温では固体であるが直腸温度では液体であり従って直腸内で融解して該薬物を放出する適当な無刺激性賦形剤と該薬物を混合することにより製造されうる。そのような物質には、カカオ脂およびポリエチレングリコールが含まれる。
【0115】
本明細書に記載の化学物質は、局所または局部適用、例えば皮膚および粘膜、例えば眼内への局所適用のためにゲル剤、クリーム剤およびローション剤の形態で、および眼への適用のために製剤化されうる。局所医薬組成物は、例えば水剤(溶液剤)、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ローション剤、ミルク、クレンザー、保湿剤、噴霧剤、皮膚パッチなどを含む任意の形態でありうる。
【0116】
そのような溶液は、適当な塩を含有する0.01%〜10%の等張溶液(pH 5〜7)として製剤化されうる。本明細書に記載の化学物質はまた、経皮パッチとして経皮投与用に製剤化されうる。
【0117】
本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を含む局所医薬組成物は、当技術分野で公知の種々の担体物質、例えば水、アルコール、アロエ・ベラ・ゲル、アラントイン、グリセリン、ビタミンAおよびE油、鉱油、プロピレングリコール、PPG-2ミリスチルプロピオナートなどと混合されうる。
【0118】
局所担体における使用に適した他の物質には、例えば、緩和剤、溶媒、湿潤剤、増粘剤および粉末が含まれる。単独で又は1以上の物質の混合物として使用されうるこれらのタイプの物質のそれぞれの具体例は以下のとおりである。
【0119】
代表的な緩和剤には以下のものが含まれる:ステアリルアルコール、グリセリルモノリシンオレアート、グリセリルモノステアラート、プロパン-1,2-ジオール、ブタン-1,3-ジオール、ミンク油、セチルアルコール、イソ-プロピルイソステアラート、ステアリン酸、イソ-ブチルパルミタート、イソセチルステアラート、オレイルアルコール、イソプロピルラウラート、ヘキシルラウラート、デシルオレアート、オクタデカン-2-オール、イソセチルアルコール、セチルパルミタート、ジメチルポリシロキサン、ジ-n-ブチルセバカート、イソ-プロピルミリスタート、イソ-プロピルパルミタート、イソ-プロピルステアラート、ブチルステアラート、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール、ラノリン、ゴマ油、ヤシ油、ラッカセイ油、ヒマシ油、アセチル化ラノリンアルコール、石油、鉱油、ブチルミリスタート、イソステアリン酸、パルミチン酸、イソプロピルリノレアート、ラウリルラクタート、ミリスチルラクタート、デシルオレアートおよびミリスチルミリスタート;プロペラント、例えばプロパン、ブタン、イソ-ブタン、ジメチルエーテル、二酸化炭素および亜酸化窒素;溶媒、例えばエチルアルコール、塩化メチレン、イソ-プロパノール、ヒマシ油、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン;湿潤剤、例えばグリセリン、ソルビトール、ナトリウム2-ピロリドン-5-カルボキシラート、可溶性コラーゲン、ジブチルフタラートおよびゼラチン;ならびに粉末、例えばチョーク、タルク、フラー土、カオリン、デンプン、ガム、コロイド性二酸化ケイ素、ポリアクリル酸ナトリウム、テトラアルキルアンモニウムスメクタイト、トリアルキルアリールアンモニウムスメクタイト、化学修飾マグネシウムアルミニウムシリカート、有機的修飾モンモリロナイトクレー、水和化ケイ酸アルミニウム、ヒュームドシリカ、カルボキシビニル重合体、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびエチレングリコールモノステアラート。
【0120】
本明細書に記載の化学物質はまた、リポソーム運搬系、例えば、小さな一枚膜小胞、大きな一枚膜小胞および多重層小胞の形態で局所投与されうる。リポソームは、種々のリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンから形成されうる。
【0121】
該化学物質の全身運搬を達成するのに有用な他の医薬組成物には、舌下、頬側および鼻腔内剤形が含まれる。そのような医薬組成物は、典型的には、可溶性充填物質、例えばスクロース、ソルビトールおよびマンニトール、ならびに結合剤、例えばアカシア、微晶質セルロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースの1以上を含む。前記のグライダント、滑沢剤、甘味剤、着色剤、抗酸化剤および香味剤も含まれうる。
【0122】
吸入用医薬組成物は、典型的には、通常のプロペラント(例えば、ジクロロジフルオロメタンまたはトリクロロフルオロメタン)を使用して乾燥粉末として又はエアゾールの形態で投与されうる溶液、懸濁液またはエマルションの形態で提供される。
【0123】
該医薬組成物は、所望により、活性増強剤をも含みうる。該活性増強剤は、本明細書に記載の化学物質の治療効果を増強するよう又は該治療効果に無関係となるよう種々の様態で機能する多種多様な分子から選択されうる。個々のクラスの活性増強剤には、皮膚浸透増強剤および吸収増強剤が含まれる。
【0124】
医薬組成物はまた、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質の治療効果を増強するよう種々の様態で機能しうる多種多様な分子から選択されうる追加的活性物質を含有しうる。これらの随意的な他の活性物質は、存在する場合には、典型的には、0.01%〜15%の範囲のレベルで該医薬組成物において使用される。幾つかの実施形態は該組成物の0.1%〜10重量%を含有する。他の実施形態は該組成物の0.5〜5重量%を含有する。
【0125】
また、パッケージ化された医薬組成物を提供する。そのようなパッケージ化組成物には、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質と、対象(典型的にはヒト患者)を治療するための該組成物の使用説明とを含む医薬組成物が含まれる。幾つかの実施形態においては、該説明は、キヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼ活性により引き起こされる状態または障害に罹患した対象を治療するために該医薬組成物を使用するためのものである。該パッケージ化医薬組成物は、例えば患者もしくは医療提供者に対する又はパッケージ化医薬組成物におけるラベルとしての処方情報の提供を含みうる。処方情報は、例えば、該医薬組成物に関する効力、投与量および投与、禁忌および副作用情報を含みうる。
【0126】
前記の全てにおいて、該化学物質は単独で又は他の活性物質との混合物もしくは組合せとして投与されうる。
【0127】
本明細書に記載の方法は、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質と、ハンチントン病の治療に使用される1以上の追加的物質、例えばアミトリプチリン(Amitriptyline)、イミプラミン(Imipramine)、デスピラミン(Despiramine)、ノルトリプチリン(Nortriptyline)、パロキセチン(Paroxetine)、フルオキセチン(Fluoxetine)、セトラリン(Setraline)、テラベナジン(Terabenazine)、ハロペリドール(Haloperidol)、クロロプロマジン(Chloropromazine)、チオリダジン(Thioridazine)、スルプリド(Sulpride)、クエチアピン(Quetiapine)、クロザピン(Clozapine)およびリスペリドン(Risperidone)(これらに限定されるものではない)とを同時または連続的に対象に投与することを含む、ハンチントン病に関連した記憶および/または認知障害の治療を含む、ハンチントン病の治療方法を含む。同時投与を用いる方法においては、それらの物質は1つの混合組成物中に存在することが可能であり、あるいは別々に投与されうる。したがって、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質と、ハンチントン病の治療に使用される1以上の追加的医薬物質、例えばアミトリプチリン(Amitriptyline)、イミプラミン(Imipramine)、デスピラミン(Despiramine)、ノルトリプチリン(Nortriptyline)、パロキセチン(Paroxetine)、フルオキセチン(Fluoxetine)、セトラリン(Setraline)、テラベナジン(Terabenazine)、ハロペリドール(Haloperidol)、クロロプロマジン(Chloropromazine)、チオリダジン(Thioridazine)、スルプリド(Sulpride)、クエチアピン(Quetiapine)、クロザピン(Clozapine)およびリスペリドン(Risperidone)(これらに限定されるものではない)とを含む医薬組成物も提供する。同様に、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を含む医薬組成物と、ハンチントン病の治療に使用される1以上の追加的医薬物質、例えばアミトリプチリン(Amitriptyline)、イミプラミン(Imipramine)、デスピラミン(Despiramine)、ノルトリプチリン(Nortriptyline)、パロキセチン(Paroxetine)、フルオキセチン(Fluoxetine)、セトラリン(Setraline)、テラベナジン(Terabenazine)、ハロペリドール(Haloperidol)、クロロプロマジン(Chloropromazine)、チオリダジン(Thioridazine)、スルプリド(Sulpride)、クエチアピン(Quetiapine)、クロザピン(Clozapine)およびリスペリドン(Risperidone)(これらに限定されるものではない)を含むもう1つの組成物とを含有するパッケージ化医薬組成物を提供する。
【0128】
また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質と、パーキンソン病の治療に使用される1以上の追加的物質、例えばレボドーパ(Levodopa)、パーロデル(Parlodel)、パーマックス(Permax)、ミラペクス(Mirapex)、タスマル(Tasmar)、コンタン(Contan)、ケマジン(Kemadin)、アルタン(Artane)およびコゲンチン(Cogentin)(これらに限定されるものではない)とを同時または連続的に対象に投与することを含む、パーキンソン病に関連した記憶および/または認知障害の治療を含む、パーキンソン病の治療方法を提供する。同時投与を用いる方法においては、それらの物質は1つの混合組成物中に存在することが可能であり、あるいは別々に投与されうる。また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質と、パーキンソン病の治療に使用される1以上の追加的医薬物質、例えばレボドーパ(Levodopa)、パーロデル(Parlodel)、パーマックス(Permax)、ミラペクス(Mirapex)、タスマル(Tasmar)、コンタン(Contan)、ケマジン(Kemadin)、アルタン(Artane)およびコゲンチン(Cogentin)(これらに限定されるものではない)とを含む医薬組成物を提供する。また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を含む医薬組成物と、パーキンソン病の治療に使用される1以上の追加的医薬物質、例えばレボドーパ(Levodopa)、パーロデル(Parlodel)、パーマックス(Permax)、ミラペクス(Mirapex)、タスマル(Tasmar)、コンタン(Contan)、ケマジン(Kemadin)、アルタン(Artane)およびコゲンチン(Cogentin)(これらに限定されるものではない)を含むもう1つの組成物とを含有するパッケージ化医薬組成物を提供する。
【0129】
また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質と、アルツハイマー病の治療に使用される1以上の追加的物質、例えばレミニル(Reminyl)、コグネックス(Cognex)、アリセプト(Aricept)、エキセロン(Exelon)、アカチノール(Akatinol)、ネオトロピン(Neotropin)、エルデプリル(Eldepryl)、エストロゲン(Estrogen)およびクリキノール(Cliquinol)(これらに限定されるものではない)とを同時または連続的に対象に投与することを含む、アルツハイマー病に関連した記憶および/または認知障害の治療方法を提供する。同時投与を用いる方法においては、それらの物質は1つの混合組成物中に存在することが可能であり、あるいは別々に投与されうる。また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質と、アルツハイマー病の治療に使用される1以上の追加的医薬物質、例えばレミニル(Reminyl)、コグネックス(Cognex)、アリセプト(Aricept)、エキセロン(Exelon)、アカチノール(Akatinol)、ネオトロピン(Neotropin)、エルデプリル(Eldepryl)、エストロゲン(Estrogen)およびクリキノール(Cliquinol)(これらに限定されるものではない)とを含む医薬組成物を提供する。また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を含む医薬組成物と、アルツハイマー病の治療に使用される1以上の追加的医薬物質、例えばレミニル(Reminyl)、コグネックス(Cognex)、アリセプト(Aricept)、エキセロン(Exelon)、アカチノール(Akatinol)、ネオトロピン(Neotropin)、エルデプリル(Eldepryl)、エストロゲン(Estrogen)およびクリキノール(Cliquinol)(これらに限定されるものではない)を含むもう1つの組成物とを含有するパッケージ化医薬組成物を提供する。
【0130】
また、少なくとも1つの化学物質と、痴呆の治療に使用される1以上の追加的物質、例えばチオリダジン(Thioridazine)、ハロペリドール(Haloperidol)、リスペリドン(Risperidone)、コグネックス(Cognex)、アリセプト(Aricept)およびエキセロン(Exelon)(これらに限定されるものではない)とを同時または連続的に対象に投与することを含む、痴呆に関連した記憶および/または認知障害の治療方法を提供する。同時投与を用いる方法においては、それらの物質は1つの混合組成物中に存在することが可能であり、あるいは別々に投与されうる。また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質と、痴呆の治療に使用される1以上の追加的医薬物質、例えばチオリダジン(Thioridazine)、ハロペリドール(Haloperidol)、リスペリドン(Risperidone)、コグネックス(Cognex)、アリセプト(Aricept)およびエキセロン(Exelon)(これらに限定されるものではない)とを含む医薬組成物を提供する。また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を含む医薬組成物と、痴呆の治療に使用される1以上の追加的医薬物質、例えばチオリダジン(Thioridazine)、ハロペリドール(Haloperidol)、リスペリドン(Risperidone)、コグネックス(Cognex)、アリセプト(Aricept)およびエキセロン(Exelon)(これらに限定されるものではない)を含むもう1つの組成物とを含有するパッケージ化医薬組成物を提供する。
【0131】
また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質と、てんかんの治療に使用される1以上の追加的物質、例えばジランチン(Dilantin)、ルミノール(Luminol)、テグレトール(Tegretol)、デパコート(Depakote)、デパケン(Depakene)、ザロンチン(Zarontin)、ニューロンチン(Neurontin)、バルビタ(Barbita)、ソルフェトン(Solfeton)およびフェルバトール(Felbatol)(これらに限定されるものではない)とを同時または連続的に対象に投与することを含む、てんかんに関連した記憶および/または認知障害の治療方法を提供する。同時投与を用いる方法においては、それらの物質は1つの混合組成物中に存在することが可能であり、あるいは別々に投与されうる。また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質と、てんかんの治療に使用される1以上の追加的医薬物質、例えばジランチン(Dilantin)、ルミノール(Luminol)、テグレトール(Tegretol)、デパコート(Depakote)、デパケン(Depakene)、ザロンチン(Zarontin)、ニューロンチン(Neurontin)、バルビタ(Barbita)、ソルフェトン(Solfeton)およびフェルバトール(Felbatol)(これらに限定されるものではない)とを含む医薬組成物を提供する。また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を含む医薬組成物と、てんかんの治療に使用される1以上の追加的医薬物質、例えばジランチン(Dilantin)、ルミノール(Luminol)、テグレトール(Tegretol)、デパコート(Depakote)、デパケン(Depakene)、ザロンチン(Zarontin)、ニューロンチン(Neurontin)、バルビタ(Barbita)、ソルフェトン(Solfeton)およびフェルバトール(Felbatol)(これらに限定されるものではない)を含むもう1つの組成物とを含有するパッケージ化医薬組成物を提供する。
【0132】
また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質と、多発性硬化症の治療に使用される1以上の追加的物質、例えばデトロール(Detrol)、ジトロパン(Ditropan)XL、オキシコンチン(OxyContin)、ベタセロン(Betaseron)、アボネックス(Avonex)、アゾチオプリン(Azothioprine)、メトトレキセート(Methotrexate)およびコパキソン(Copaxone)(これらに限定されるものではない)とを同時または連続的に対象に投与することを含む、多発性硬化症に関連した記憶および/または認知障害の治療方法を提供する。同時投与を用いる方法においては、それらの物質は1つの混合組成物中に存在することが可能であり、あるいは別々に投与されうる。また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質と、多発性硬化症の治療に使用される1以上の追加的医薬物質、例えばデトロール(Detrol)、ジトロパン(Ditropan)XL、オキシコンチン(OxyContin)、ベタセロン(Betaseron)、アボネックス(Avonex)、アゾチオプリン(Azothioprine)、メトトレキセート(Methotrexate)およびコパキソン(Copaxone)(これらに限定されるものではない)とを含む医薬組成物を提供する。また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を含む医薬組成物と、多発性硬化症の治療に使用される1以上の追加的医薬物質、例えばデトロール(Detrol)、ジトロパン(Ditropan)XL、オキシコンチン(OxyContin)、ベタセロン(Betaseron)、アボネックス(Avonex)、アゾチオプリン(Azothioprine)、メトトレキセート(Methotrexate)およびコパキソン(Copaxone)(これらに限定されるものではない)を含むもう1つの組成物とを含有するパッケージ化医薬組成物を提供する。
【0133】
1以上の追加的医薬物質と組合せて使用される場合、本明細書に記載の物質は該追加的医薬物質の投与の前、同時または後に投与されうる。
【0134】
本明細書に記載の化合物の投与量は、とりわけ、治療すべき個々の症候群、症状の重症度、投与経路、投与間隔の頻度、使用される個々の化合物、該化合物の効力、毒性プロファイル、薬物動態学的プロファイルおよびいずれかの有害な副作用の存在を含む種々の要因に左右される。
【0135】
本明細書に記載の化学物質は、典型的には、KMOインヒビターにおいて通常の投与レベルおよび方法で投与される。例えば、該化学物質は、一般には0.001〜100mg/kg/日、例えば0.01〜100mg/kg/日、例えば0.1〜70mg/kg/日、例えば0.5〜10mg/kg/日の投与レベルでの経口投与により、単一または複数の用量で投与されうる。単位投与形は、一般には0.01〜1000mgの本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質、例えば0.1〜50mgの本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を含有しうる。静脈内投与の場合、該化合物は、例えば0.001〜50mg/kg/日、例えば0.001〜10mg/kg/日、例えば0.01〜1mg/kg/日の投与レベルで単一または複数の用量で投与されうる。単位投与形は、例えば0.1〜10mgの本明細書に記載の少なくとも1つの化学物質を含有しうる。
【0136】
本明細書に記載のとおりKMOの活性をモジュレーションする機能を有する化合物を同定および/または入手するための診断剤として、本明細書に記載の化学物質の標識形態が使用されうる。本明細書に記載の化学物質は更に、バイオアッセイを妥当性評価、最適化および標準化するために使用されうる。
【0137】
この場合の「標識」は、検出可能なシグナルを与える標識、例えば放射性同位体、蛍光タグ、酵素、抗体、粒子、例えば磁気粒子、化学発光タグまたは特異的結合分子などで直接的または間接的に該化合物が標識されることを意味する。特異的結合分子には、ビオチンとストレプトアビジン、ジゴキシンと抗ジゴキシンなどのようなペアが含まれる。特異的結合メンバーの場合、相補的メンバーは通常、前記のとおり公知方法に従い検出をもたらす分子で標識される。標識は直接的または間接的に、検出可能なシグナルを与えうる。
【0138】
本明細書に記載の方法の手順を実施する場合には、もちろん、個々のバッファー、媒体、試薬、細胞、培養条件などに対する言及は限定的なものではなく、その考察が示されている個々の文脈において関心がある又は価値があると当業者が認識するであろう全ての関連物質を含むよう解釈されるべきであると理解されるべきである。例えば、1つのバッファー系または培地を別のものと置換し、同一でなければ類似した結果を尚も達成することがしばしば可能である。当業者は、本明細書に開示されている方法および手法の使用においてそれらの目的を最適に達成するような置換を、過度な実験を行うことなく行いうるよう、そのような系および方法論の十分な知識を有するであろう。
【実施例】
【0139】
本明細書に記載の化学物質、組成物および方法は以下の非限定的な実施例により更に例示される。
【0140】
本明細書中で用いる以下の略語は以下の意味を有する。略語が定義されていない場合には、それはその一般に受け入れられている意味を有する。
【0141】
CDI = カルボニルジイミダゾール
DCM = ジクロロメタン
DME = ジメチルエーテル
DMEM = ダルベッコ変法イーグル培地
DMF = N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO = ジメチルスルホキシド
EDC・HCl = 1-エチル-3-(3-ジメチル-アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
EtOH = エタノール
Et2O = ジエチルエーテル
EtOAc = 酢酸エチル
g = グラム
hr = 時間
hrs = 時間
HOBt = tert-ブチルアルコール
LiHMDS = リチウム ヘキサメチル-ジシラジド
LC/MS = 液体クロマトグラフィー / 質量分析
mg = ミリグラム
min = 分
mL = ミリリットル
mmol = ミリモル
mM = ミリモル濃度
ng = ナノグラム
nm = ナノメートル
nM = ナノモル濃度
PBS = リン酸緩衝食塩水
rt = 室温
TBME = t-ブチル メチル エーテル
THF = テトラヒドロフラン
TMOF = トリメチルオルトホルマート
μL = マイクロリットル
μM = マイクロモル濃度。
【0142】
実験の部
市販の試薬および溶媒(HPLC等級)は、更に精製することなく使用した。
【0143】
薄層クロマトグラフィー(TLC)分析はKieselgel 60 F254(Merck)で行い、UV光を用いて可視化した。マイクロ波反応は、CEM合焦マイクロ波を使用して行った。
【0144】
分析用HPLC-MSは、逆相Atlantis dC18カラム(5μm, 2.1×50mm)、勾配5〜100% B(A = 水/ 0.1% ギ酸, B= アセトニトリル/ 0.1% ギ酸)(3分間にわたる)、注入容量3μl、流量= 1.0ml/分を用いるシステム、Agilent HP1100およびShimadzu 2010で行った。UVスペクトルは、Waters 2487二波長UV検出器またはShimadzu 2010システムを使用して215nmで記録した。質量スペクトルは、Waters ZMDを使用して毎秒2スキャンのサンプリング速度でm/z 150〜850の範囲にわたって、およびShimadzu 2010 LC-MSシステムによるエレクトロスプレーイオン化を用いて2Hzのサンプリング速度でm/z 100〜1000の範囲にわたって得た。あるいは逆相Water Atlantis dC18カラム(3μm, 2.1×100mm)、勾配5〜100% B(A = 水/ 0.1% ギ酸, B= アセトニトリル/ 0.1% ギ酸)(7分間にわたる)、注入容量3μl、流量= 0.6ml/分を用いてAgilent HP1100およびShimadzu 2010で分析用HPLC-MSを行った。UVスペクトルは、Waters 2996光ダイオードアレイを使用して又はShimadzu 2010システム上で記録した。質量スペクトルは、Waters ZQを使用して毎秒2スキャンのサンプリング速度でm/z 150〜850の範囲にわたって、およびShimadzu 2010 LC-MSシステムによるエレクトロスプレーイオン化を用いて2Hzのサンプリング速度でm/z 100〜1000の範囲にわたって得た。OpenLynx and OpenLynx Browserソフトウェアを使用して、またはShimadzu PsiPortソフトウェアにより、データを統合し、記録した。
1g/1ml = 1vol。
【0145】
一般的方法
方法A.アミドカップリング
DMF中のカルボン酸 (1当量) の溶液に、EDC.HCl (1当量) およびHOBt (1当量)を加えた。該反応混合物を外界温度で30分間攪拌し、ついで適当なアミンを加えた。LCMSにより該反応をモニタリングした。完了後、該反応混合物を水中に注ぎ、ついで沈殿物が溶液から析出し、それを濾過し、水、ヘプタンで洗浄し、真空中で乾燥させて、標的化合物を得、あるいは沈殿物が形成されない場合には、該反応混合物をEtOAc (3×)で抽出し、合わせた有機層を水、飽和NaCl水溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4またはMgSO4)させ、溶媒を真空中で除去して粗生成物を得た。精製をフラッシュカラムクロマトグラフィー、分取HPLCまたは両方の組合せにより行った。
【0146】
方法B.アミドカップリング
窒素下のDCM (20vol)中のカルボン酸 (1当量) の溶液に、オキサリルクロリド (3当量) および1滴のDMF (触媒量)を加えた。該反応混合物を外界温度で30分間攪拌し、ついで溶媒を真空中で除去した。DCM (20vol)またはTHF (20vol)を加え、ついで、必要なアミン (1〜3当量)およびトリエチルアミン (2当量)を加え、該反応混合物を外界温度で攪拌した。該反応を完了までLCMSによりモニタリングし、完了後、水を加えた。ついで該反応混合物をDCMで抽出し、水、飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na2SO4またはMgSO4で乾燥させ、溶媒を真空中で除去して粗生成物を得た。精製をフラッシュカラムクロマトグラフィー、分取HPLCまたは両方の組合せにより、あるいは適当な溶媒でのトリチュレーションにより行った。
【0147】
実施例1
ピリミジン類似体の製造
【化6】

【0148】
工程1
1,4-ジオキサン (15vol)中のジクロロピリミジン (1当量)の攪拌懸濁液にボロン酸 (boronic acid)(0.7当量) およびPd(PPh3)4 (0.025当量)を加えた。得られた混合物に2M K2CO3溶液 (7.5vol)を加え、それをN2の雰囲気下、90℃で一晩加熱した。該反応混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。残渣をEtOAc: 水 (1:1)(100vol)に溶解し、得られた溶液をセライトで濾過した。有機層を分離し、水層を更にEtOAc (50vol)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(20vol)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、溶媒を真空中で除去した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液: [0:1〜1:19] EtOAc:ヘプタン)で精製して、必要な標的化合物を得た。
【0149】
工程2
4-クロロ-6-置換-フェニル-ピリミジン (1当量)、PdCl2(dppf).DCM (0.05当量) およびトリエチルアミン (2当量)を、磁気攪拌棒を備えたボンベ内の脱気MeOH (50vol)に懸濁させた。該反応容器内の雰囲気を連続的排気およびN2ガスの充填によりN2で置換した(この過程を3回繰返した)。COの連続的充填および排気により該ボンベをCOでの通気置換処理 (flush)に付した。該容器をCO 5barに加圧し、攪拌しながら50℃で5時間加熱した。該反応容器を室温に冷却した後、COを排出させ、N2での通気置換処理を行った。該反応混合物を真空中で濃縮し、得られた残渣をEtOAc (30vol)および水 (30vol)に溶解した。該溶液を原綿で濾過し、有機層を分離し、飽和NaCl(15vol)水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液: [0:1〜1:9] EtOAc:ヘプタン)による精製は標的化合物を与えた。
【0150】
工程3
6-置換-フェニル-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル (1当量)をMeOH (20vol)、1M NaOH溶液 (20vol)に懸濁させ、室温で4時間攪拌した。該反応混合物を2M HClで酸性化した。可溶性生成物をDCM (2×20vol)で抽出し、合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して標的化合物を得た。不溶性生成物を濾過し、水 (3×10vol)およびヘプタン (3×10vol)で洗浄した後、真空中で乾燥させて標的化合物を得た。
【0151】
工程4
方法AまたはBに記載されている方法に従い、必要なアミド類似体を製造した。
【0152】
実施例2
【化7】

【0153】
工程1
4-クロロ-6-置換-フェニル-ピリミジン (1当量) を水酸化アンモニウム (60vol)に懸濁させた後、攪拌しながら100℃で1時間にわたりマイクロ波での照射を行った。該反応混合物をDCM (5×20vol)で抽出した。溶媒を真空中で除去して標的化合物を得た。
【0154】
工程2
6-置換-フェニル-ピリミジン-4-イルアミン (1当量)をジオキサン (30vol)に懸濁させた。水素化ナトリウム (3〜10当量)を加え、該懸濁液を室温で30分間攪拌した。対応するスルホニルクロリド (1.1当量)を加え、該反応混合物を室温で1〜5日間攪拌した。該反応を水 (40vol)の添加によりクエンチし、EtOAc (40vol)を加え、該混合物を分配させた。水層をEtOAc (3×20vol)で洗浄し、有機層を廃棄した。ついで水層を濃HClでpH 1以下に酸性化し、EtOAc (4×40vol)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(40vol)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して標的化合物を得た。
【0155】
工程3
6-置換-フェニル-ピリミジン-4-イルアミン (1当量)をジオキサン (20vol)に懸濁させた。水素化ナトリウム (4 当量)を加え、該懸濁液を室温で30分間攪拌した。対応する酸クロリド(1.1当量)を加え、該反応混合物を室温で3日間攪拌した。水素化ナトリウム (4当量)の更なる添加が必要であった。該反応混合物を室温で24時間攪拌した。該反応を水 (75vol)の添加によりクエンチし、HClで (pH 1に)酸性化した。該酸性溶液をDCM (2×50vol)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液(50vol)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を熱MeOHから再結晶させて標的化合物を得た。
【0156】
実施例3
【化8】

【0157】
DMF (25vol)中の6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸アミド (1当量)の攪拌溶液に水素化ナトリウム(1.1当量)を加えた。該反応混合物を外界温度で30分間攪拌し、ヨウ化メチル(2当量)を加えた。該反応混合物を外界温度で3〜4時間攪拌した。水を加え、該混合物を酢酸エチルまたはDCMで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去して粗アミドを得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィーまたは分取HPLCにより更に精製した。
【0158】
実施例4
【化9】

【0159】
THF (20vol)中の6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (1当量)または6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸メチルエステルの攪拌溶液に1M NaOH溶液を滴下した。該混合物を外界温度で攪拌し、生じた沈殿物を濾過し、水/THFまたは水で洗浄し、ついでヘプタンで洗浄して、記載されている塩を得た。
【0160】
実施例5
【化10】

【0161】
最小量のTHFに溶解された6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (1当量)の攪拌溶液にシクロヘキシルアミンを加えた。該混合物を外界温度で1時間攪拌し、生じた沈殿物を濾過し、THFで洗浄して、記載されている塩を得た。
【0162】
実施例6
【化11】

【0163】
メタノール中の6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド (1当量)の攪拌懸濁液に外界温度で6N HClを加えた。完全溶解が観察された後、溶媒を真空中で除去し、得られた塩をアセトンおよびtert-ブチルメチルエーテルでの連続的トリチュレーションにより精製した。エタノールからの再結晶は所望の化合物を与えた。
【0164】
実施例7
【化12】

【0165】
工程1
窒素雰囲気下のDCM (20vol)中の6-(置換-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (1当量)の攪拌溶液にオキサリルクリリド(3当量)および1滴のDMF (触媒量)を加えた。該反応混合物を外界温度で30分間攪拌し、ついで溶媒を真空中で除去した。得られた残渣を、更に精製することなく次工程で使用した。
【0166】
工程2
得られた残渣をTHF (10vol)に溶解した。トリエチルアミン (1当量)および適当なスルホンアミド (1.5当量)を該反応混合物に加え、それを外界温度で4〜16時間攪拌した。溶媒を真空中で除去し、得られた残渣を水およびジエチルエーテルでのトリチュレーションにより精製した。該固体を濾過し、水およびDCMで洗浄した。沈殿が生じない場合には、溶媒を真空中で除去し、DCMを加えた。有機相を炭酸水素ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、ついでクエン酸の2M溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去して粗化合物を得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液: [1:10]〜[1:0] EtOAc:ヘプタン)により精製して、所望の標的化合物を得た。
【0167】
実施例8
【化13】

【0168】
工程1
エタノール(50vol)中のホルムアミジンアセタート(1当量)の攪拌溶液にエタノール中のナトリウムエトキシド(2% w/w) (3当量)の溶液を0℃で加え、該反応混合物をその温度で30分間攪拌した。得られた混合物にエタノール(5vol)中のジエチルフルオロマロナート(1当量)の溶液を加え、該反応混合物を外界温度で72時間攪拌した。該反応混合物を0℃に冷却し、濃HCl (3vol)を加えて該反応混合物のpHをpH 6に調節した。生じた沈殿物を濾過し、イソプロパノール、ジエチルエーテルおよびヘキサンで洗浄して所望の中間体を得、これを、更に精製することなく次工程で使用した。
【0169】
工程2
オキシ塩化リン(4vol)中のN,N-ジメチル-アニリン (1当量)の攪拌溶液に5-フルオロ-ピリミジン-4,6-ジオール (1当量)を加え、該反応混合物を還流温度で16時間加熱した。室温に冷却した後、溶媒を真空中で除去し、得られた残渣を氷中に注いだ。ついで所望の中間体をEtOAcで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去して所望の中間体を得、これを、更に精製することなく次工程で使用した。
【0170】
工程3
4,6-ジクロロ5-フルオロ-ピリミジン (1当量)、3,4-ジクロロフェニル ボロン酸 (boronic acid) (0.7当量) およびPd(PPh3)4 (0.05当量)を1,4-ジオキサン (20vol)に懸濁させた。2M K2CO3溶液 (6.75vol)を加え、該反応混合物を、N2雰囲気下、攪拌しながら90℃で2時間加熱した。該反応混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。残渣をEtOAcおよび水に溶解した。該混合物を分配させ、水層を更にEtOAcで更に抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中除去した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液: [1:15] EtOAc:ヘプタン)により精製して、必要な標的化合物を得た。
【0171】
工程4
4-クロロ-6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン (1当量)、PdCl2(dppf).DCM (0.05当量) およびトリエチルアミン (2当量)を、磁気攪拌棒を備えたボンベ内の脱気MeOH (50vol)に懸濁させた。該反応容器内の雰囲気を連続的排気およびN2ガスの充填によりN2で置換した(この過程を3回繰返した)。COの連続的充填および排気により該ボンベをCOでの通気置換処理 (flush)に付した。該容器をCO 5barに加圧し、攪拌しながら50℃で5時間加熱した。該反応容器を室温に冷却した後、COを排出させ、N2での通気置換処理を行った。該反応混合物を真空中で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液: [1:15] EtOAc:ヘプタン)による該残渣の精製は標的化合物を与えた。
【0172】
工程5
6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン-4-カルボン酸メチルエステル (1当量)をTHF (30vol)、2M NaOH溶液 (5当量)に懸濁させ、室温で3時間攪拌した。該反応混合物を真空中で濃縮した。得られた残渣をEtOAcおよび水に溶解した。水層を分離し、沈殿物を濾過により除去した。該水層を濃HClで酸性化し、生じた沈殿物を濾過し、水で洗浄して所望の標的化合物を得た。
【0173】
工程6
必要なアミド類似体を、方法Bに記載されている方法に従い製造し、アセトニトリル/水 (1/1)中のトリチュレーションにより精製した。
【0174】
実施例9
【化14】

【0175】
工程1
2-クロロ-イソニコチン酸 (1当量)、3-クロロフェニル ボロン酸 (boronic acid)(1.5当量)およびPd(PPh3)4 (0.03当量)を1,4-ジオキサン (20vol)に懸濁させた。2M K2CO3溶液 (7.5vol)を該反応混合物に加え、それを、N2雰囲気下、攪拌しながら90℃で16時間加熱した。3-クロロフェニル ボロン酸 (boronic acid)(0.5当量)、Pd(PPh3)4 (0.03当量)および2M K2CO3溶液 (7.5vol)を該反応混合物に加え、それを90℃で更に1時間加熱した。該反応混合物を室温に冷却し、EtOAcおよびジクロロメタンで洗浄した。水層を濃HClで酸性化し、生じた沈殿物を濾過により単離し、更に精製することなく次工程で使用した。
【0176】
工程2
工程1で得た中間体のメタノール(50vol)中の攪拌懸濁液に濃HCl (4滴)を加え、該反応混合物を65℃で16時間攪拌した。該反応混合物を真空中で濃縮した。得られた残渣をDCMおよび水に溶解した。有機相を集め、溶媒を真空中で除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液: [1:20] EtOAc:ヘプタン)およびそれに続く分取HPLCによる精製は標的化合物を与えた。
【0177】
工程3
THF (30vol)中の2-(3-クロロ-フェニル)-イソニコチン酸メチルエステル (1当量)の攪拌溶液に2M NaOH溶液 (8vol)を加え、該反応混合物を外界温度で3時間攪拌した。該反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をHClの2M溶液に溶解し、生じた沈殿物を濾取し、水およびヘプタンで洗浄して所望の標的化合物を得た。
【0178】
実施例10
【化15】

【0179】
工程1
1,4-ジオキサン (20vol)中の4-ブロモ-ピリジン-2-カルボン酸メチルエステル (1当量)の攪拌懸濁液に適当な置換フェニル ボロン酸 (boronic acid) (1.1当量)およびPd(PPh3)4 (0.05当量)を加えた。2M K2CO3溶液 (7.5vol)を加え、該反応混合物を、N2雰囲気下、攪拌しながら90℃で16時間加熱した。該反応混合物を室温に冷却し、生じた沈殿物を濾過により単離して酸中間体をカリウム塩として得、これを、更に精製することなく該工程で使用した。該3-クロロフェニル類似体の場合、冷却に際して沈殿物は生じなかった。したがって溶媒を真空中で除去した。得られた残渣をEtOAcおよび水に溶解した。両方の相を分離した。EtOAcを真空中で除去し、得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液: [5:95] メタノール:DCM)により精製して、所望の4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸メチルエステルを得た。水相を酸性化し、生じた沈殿物を濾過により単離し、それを工程2で使用した。分取HPLCにより更なる精製を行って、必要な4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸を得た。
【0180】
工程2
必要なアミド類似体を、方法Aに記載されている方法に従い、4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸塩酸塩から製造し、アセトニトリル/水(1/1)中でのトリチュレーション、または水中およびそれに続くヘプタン中でのトリチュレーションにより精製した。
【0181】
工程3
工程1において単離したカリウム塩をHCl(2M)に懸濁させ、外界温度で2時間攪拌した。該固体を濾過し、水で洗浄して所望の標的化合物を得た。
【0182】
工程4
必要なアミド類似体を、方法Aに記載されている方法に従い、4-(置換-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸カリウム塩から製造し、アセトニトリル/水(1/1)中でのトリチュレーション、または水中およびそれに続くヘプタン中でのトリチュレーションにより精製した。
【0183】
実施例11
前記と実質的に同じ方法で以下の化合物を製造した。
【表1】

【0184】

【0185】

【0186】

【0187】

【0188】

【0189】

【0190】

【0191】

【0192】

【0193】

【0194】

【0195】

【0196】

【0197】

【0198】
実施例12
生成物3-ヒドロキシ-キヌレニン(3OH-KYN)を生成するL-キヌレニン(KYN)ヒドロキシル化をLC/MSによりモニタリングするための一般化された方法を以下に記載する。MSを用いる多反応モニタリングにより生成物を定量する。
【0199】
中心的試薬:
化合物: ストック濃度:100% DMSO中の10mM
細胞系: CHO GST HIS KMO細胞系、96ウェル細胞プレートにおいて1E4細胞/ウェル/100μl
基質: L-キヌレニン (Sigma: カタログ番号 K3750, ストック濃度: 100 mM リン酸カリウムバッファー(pH 7.4)中、10mM)
アッセイ条件:
媒体: OptiMem (Reduced Serum Medium 1x, +L-グルタミン + HEPES - フェノールレッド; GIBCO: カタログ番号 11058)
アッセイ容量: 200μl
プレート形態: 96ウェルプレート、透明(Corning)
読出し: 生成物特異的MRMを用いる生成物(3OH-KYN)定量
リーダー: LC/MS/MS
アッセイプロトコル:
・100% DMSO中で化合物の系列希釈(3倍)を調製する(最高濃度= 6.67mM, 100% DMSO)[8点: 6.67mM; 2.22mM; 0.74mM; 0.247mM; 0.082mM; 0.027mM; 0.009mM; 0.003mM]。
・OptiMem媒体内で各化合物濃度の300倍濃縮溶液(最高濃度 22.22μM, 0.3% DMSO)を調製する[22.2μM; 7.41μM; 2.47μM; 0.82μM; 0.27μM; 0.09μM; 0.03μM; 0.01μM]。
・媒体内で1.1mMの濃度で基質(10mM)を調製する。
・細胞プレートの媒体を除去する。
・細胞をOptiMem (100μl/ウェル)で洗浄し、再び除去する。
アッセイ混合物:90μl OptiMem/ウェル + 90μl 化合物/ウェル (各濃度)[最終化合物最高濃度: 10μM; 0.15% DMSO][最終化合物最低濃度: 0.004μM; 0.15% DMSO]。
・プレインキュベーション:37℃で30分間。
・20μl/ウェルの該1.1mM 基質溶液を加える (最終アッセイ濃度: 100μM)。
・陽性対照:200μl OptiMem。
・陰性対照:180μl OptiMem + 20μl 1.1mM基質。
・37℃で約24時間インキュベートする。
・各ウェルの100μlを透明96ウェルプレート(Corning)に移す。
・100μl/ウェルの10% トリクロロ酢酸(TCA)を水中に加える。
・プレートを4000rpmで3分間遠心分離する。
・生成物をLC/MS(50μl/ウェルの注入; 20μlのサンプルループの、2.5倍の過剰充填)により検出する。
データ解析:自動フィッティングアルゴリズム(A+ Analysis)を使用してIC50を計算する。
【0200】
実施例13
生成物3-ヒドロキシ-キヌレニン(3OH-KYN)を生成するL-キヌレニン(KYN)ヒドロキシル化をLC/MSによりモニタリングするための方法を以下に記載する。MSを用いる多反応モニタリングにより生成物を定量する。
中心的試薬:
化合物: ストック濃度:100% DMSO中の10mM
酵素: CHO-GST HIS KMO細胞からミトコンドリア単離によりEvotecにおいて調製されたKMO酵素
基質: L-キヌレニン (Sigma: カタログ番号 K3750)[ストック濃度: 100 mM リン酸カリウムバッファー(pH 7.4)中、10mM]
アッセイ条件:
バッファー: 100 mM リン酸カリウム, pH 7.4, 200μM NADPH, 0.4U/ml G6P-DH (グルコース6-リン酸デヒドロゲナーゼ), 3mM G6P (D-グルコース6-リン酸)
アッセイ容量: 40μl
プレート形態: 384ウェルプレート、透明(Matrix)
読出し: 生成物特異的MRMを用いる生成物(3OH-KYN)定量
リーダー: LC/MS/MS
アッセイプロトコル:
・100% DMSO中で化合物の系列希釈(3倍)を調製する(最高濃度= 10mM, 100% DMSO)[8点: 10mM; 3.33mM; 1.11mM; 0.37mM; 0.12mM; 0.04mM; 0.0137mM; 0.0045mM, 0.0015mM]。
・アッセイバッファー中で各化合物濃度の3.33倍濃縮溶液(最高濃度 300μM, 3% DMSO)を調製する[濃度: 300μM; 100μM; 33.3μM; 11.1μM; 3.70μM; 1.23μM; 0.41μM; 0.137μM]。
・アッセイバッファー中で1mMの濃度で基質(10mM)を調製する。
アッセイ混合物:各濃度の4μl 化合物/ウェル + 24μl アッセイバッファー/ウェル + 8μl KMOヒト酵素 + 4μl 1mM 基質 (最終濃度=100μM)
[最終化合物最高濃度: 30μM; 0.3% DMSO]
[最終化合物最低濃度: 0.0137μM; 0.3% DMSO]。
陽性対照:アッセイバッファー[0.5% DMSO]中の4μl 50μM FCE28833 (最終アッセイ濃度=5μM) + 24μl アッセイバッファー/ウェル + 8μl KMOヒト酵素 + 4μl 1mM 基質 (最終濃度=100μM)。
陰性対照:28μl アッセイバッファー/ウェル + 8μl KMOヒト酵素 + 4μl 1mM 基質 (最終濃度=100μM)。
・室温で400分間インキュベートする。
・40μl/ウェル 10% トリクロロ酢酸を水中に加えて該アッセイを停止させ、タンパク質を沈殿させる。
・プレートを4000rpmで3分間遠心分離する。
・LC/MS(50μl/ウェルの注入; 20μlのサンプルループの、2.5倍の過剰充填)による生成物検出。
データ解析:自動フィッティングアルゴリズム(A+ Analysis)を使用してIC50を計算する。
【0201】
実施例14
3-ヒドロキシ-キヌレニン(3OH-KYN)を生成するL-キヌレニン(KYN)ヒドロキシル化をLC/MSによりモニタリングするための方法を記載する。MSを用いる多反応モニタリング(MRM法)により生成物を定量する。
中心的試薬:
化合物: ストック濃度:100% DMSO中の10mM
酵素: 文献に記載されているとおりにマウス肝臓(4〜6週齢)からミトコンドリア単離によりEvotecにおいて調製されたKMO酵素
基質: L-キヌレニン (Sigma: カタログ番号 K3750), ストック濃度: 100 mM リン酸カリウムバッファー(pH 7.4)中、10mM)
アッセイ条件:
バッファー: 100 mM リン酸カリウム, pH 7.4, 200μM NADPH, 0.4U/ml G6P-DH (グルコース6-リン酸デヒドロゲナーゼ), 3mM G6P (D-グルコース6-リン酸)
アッセイ容量: 40μl
プレート形態: 384ウェルプレート、透明(Matrix)
読出し: 生成物特異的MRMを用いる生成物(3OH-KYN)定量
リーダー: LC/MS/MS
アッセイプロトコル:
・100% DMSO中で化合物の系列希釈(3倍)を調製する(最高濃度= 10mM, 100% DMSO)[8点: 10mM; 3.33mM; 1.11mM; 0.37mM; 0.12mM; 0.04mM; 0.0137mM; 0.0045mM, 0.0015mM]。
・アッセイバッファー中で各化合物濃度の3.33倍濃縮溶液(最高濃度 300μM, 3% DMSO)を調製する[濃度: 300μM; 100μM; 33.3μM; 11.1μM; 3.70μM; 1.23μM; 0.41μM; 0.137μM]。
・アッセイバッファー中で1mMの濃度で基質(10mM)を調製する。
アッセイ混合物:各濃度の4μl 化合物/ウェル + 24μl アッセイバッファー/ウェル + 8μl KMOマウス酵素 + 4μL 1mM 基質 (最終濃度=100μM)[最終化合物最高濃度: 30μM; 0.3% DMSO][最終化合物最低濃度: 0.0137μM; 0.3% DMSO]。
陽性対照:アッセイバッファー, 0.5% DMSO中の4μL 50μM FCE28833 [最終アッセイ濃度=5μM] + 24μl アッセイバッファー/ウェル + 8μl KMOマウス酵素 + 4μL 1mM 基質 [最終濃度=100μM]。
陰性対照:28μl アッセイバッファー/ウェル + 8μl KMOマウス酵素 + 4μL 1mM 基質 [最終濃度=100μM]。
・室温で40分間インキュベートする。
・40μl/ウェル 10% トリクロロ酢酸を水中に加えて該アッセイを停止させ、タンパク質を沈殿させる。
・プレートを4000rpmで3分間遠心分離する。
・LC/MS(20μl/ウェルの注入; 10μlのサンプルループの、2倍の過剰充填)による生成物検出。
データ解析:自動フィッティングアルゴリズム(A+ Analysis)を使用してIC50を計算する。
【0202】
実施例15
本明細書に記載されているものと同様の方法を用いて、以下の化合物を活性に関してアッセイした。
【表2】

【0203】

【0204】

【0205】

【0206】

【0207】

【0208】

【0209】

【0210】

【0211】
幾つかの実施形態が示され記載されているが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく種々の改変および置換がそれらに施されうる。例えば、特許請求の範囲の構成目的においては、以下に記載の特許請求の範囲はいかなる場合にもその文言より狭くは解釈されないと意図され、したがって、本明細書からの典型的実施形態のみが特許請求の範囲を構成するとは解釈されないと意図される。したがって、本発明は例示として記載されており、特許請求の範囲を限定するものではないと理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】

[式中、
XおよびYは、独立して、CHおよびNから選択され、ただし、XおよびYの少なくとも1つはNであり、
R1は、アリールおよびヘテロアリールから選択され、それらのそれぞれは、ハロ、所望により置換されていてもよい低級アルキル、低級アルコキシ、所望により置換されていてもよいアミノ、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよく、
Lは、-C(O)O-、-C(O)N(R3)-、-N(R3)C(O)-、-N(R3)S(O)2-および-S(O)2N(R3)-から選択され、
R2は、水素、所望により置換されていてもよい低級アルキル、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいシクロアルキルおよび所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから選択され、ただし、Lが-N(R3)S(O)2-である場合には、R2は水素以外であり、
R3は水素および低級アルキルから選択され、あるいは
R2およびR3はいずれかの介在原子と一緒になって、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル環を形成しており、
R4は水素および所望により置換されていてもよい低級アルキルから選択され、
R5は水素およびフルオロから選択され、
ただし、式Iの化合物は以下の化合物、
N-(1-ヒドロキシ-3-(1H-インドール-3-イル)プロパン-2-イル)-6-(4-メトキシフェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド、
3-クロロ-2-メチル-N-(6-フェニルピリミジン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド、
4-メトキシ-N-(6-フェニルピリミジン-4-イル)ベンズアミド、
N-(6-フェニルピリミジン-4-イル)ベンズアミド、
6-フェニルピリミジン-4-カルボン酸、
メチル 6-フェニルピリミジン-4-カルボキシラート、
エチル 6-フェニルピリミジン-4-カルボキシラート、
6-フェニルピリミジン-4-カルボキサミド、
N-メチル-6-フェニルピリミジン-4-カルボキサミド、または
N,N-ジメチル-6-フェニルピリミジン-4-カルボキサミド
ではない]
の化合物から選択される少なくとも1つの化学物質ならびにその製薬上許容される塩およびプロドラッグ。
【請求項2】
R1が、ハロ、所望により置換されていてもよい低級アルキル、所望により置換されていてもよい低級アルコキシおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいフェニルである、請求項1記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項3】
R1が、ハロ、低級アルキル、トリフルオロメチル、低級アルコキシおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいフェニルである、請求項2記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項4】
R1が、ハロ、低級アルキルおよびトリフルオロメチルから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいフェニルである、請求項3記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項5】
R1が、2-トリフルオロメチルフェニル、3,4-ジクロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニルおよび3,5-ジクロロフェニルから選択される、請求項4記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項6】
R1が、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、所望により置換されていてもよいアミノ、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいピリジン-3-イルである、請求項1記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項7】
R1が、ハロ、所望により置換されていてもよい低級アルキル、所望により置換されていてもよい低級アルコキシおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいピリジン-3-イルである、請求項6記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項8】
R1が、ハロ、低級アルキル、トリフルオロメチル、低級アルコキシおよびヒドロキシから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいピリジン-3-イルである、請求項7記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項9】
R1が、ハロ、低級アルキルおよびトリフルオロメチルから選択される1つ、2つ又は3つの基で所望により置換されていてもよいピリジン-3-イルであり、幾つかの実施形態においては、R1が、ピリジン-3-イル、5-フルオロピリジン-3-イルおよび5-クロロピリジン-3-イルから選択される、請求項8記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項10】
Lが、-C(O)O-、-C(O)N(R3)-および-N(R3)S(O)2-から選択される、請求項1〜9のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項11】
Lが-C(O)N(R3)-である、請求項10記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項12】
Lが-N(R3)S(O)2-である、請求項10記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項13】
Lが-C(O)O-である、請求項10記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項14】
R3が水素である、請求項1〜12のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項15】
R2が、水素、低級アルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールおよび所望により置換されていてもよいフェニルから選択される、請求項1〜14のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項16】
R2が、水素、低級アルキル、所望により置換されていてもよいピリジニルおよび所望により置換されていてもよいフェニルから選択される、請求項15記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項17】
R2が、水素、低級アルキル、ピリジニルおよびフェニルから選択され、ここで、該ピリジニルおよびフェニル基がそれぞれ、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキルおよび低級アルコキシから選択される1つ又は2つの基で所望により置換されていてもよい、請求項16記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項18】
R2およびR3が、いずれかの介在原子と一緒になって、所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル環を形成している、請求項1〜12のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項19】
R2およびR3が、いずれかの介在原子と一緒になって、それぞれ所望により置換されていてもよいモルホリン-4-イル、3,4-ジヒドロキノリン-1(2H)-イル、インドリン-1-イル、3-オキソピペラジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、ピペラジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、アゼチジン-1-イルおよびイソインドリン-2-イルから選択される所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル環を形成している、請求項18記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項20】
R2およびR3が、いずれかの介在原子と一緒になって、モルホリン-4-イル、3,4-ジヒドロキノリン-1(2H)-イル、インドリン-1-イル、3-オキソピペラジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、ピペラジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、アゼチジン-1-イルおよびイソインドリン-2-イルから選択される所望により置換されていてもよいヘテロシクロアルキル環を形成しており、それらのそれぞれは、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、-C(O)(低級アルキル)、-C(O)NH2、-C(O)N(H)(低級アルキル)および-C(O)(低級アルキル)(低級アルキル)から選択される1つ又は2つの基で所望により置換されていてもよい、請求項19記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項21】
R4が水素である、請求項1〜20のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項22】
R4がメチルである、請求項1〜20のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項23】
R5が水素である、請求項1〜22のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項24】
R5がフルオロである、請求項1〜22のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項25】
XがNであり、YがCHである、請求項1〜24のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項26】
XがCHであり、YがNである、請求項1〜24のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項27】
XがNであり、YがNである、請求項1〜24のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項28】
式Iの化合物が、
6-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
N-[6-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-メタンスルホンアミド、
3,4-ジメトキシ-N-[6-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-ベンゼンスルホンアミド、
N-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-メタンスルホンアミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
N-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-3,4-ジメトキシ-ベンゼンスルホンアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
N-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-ニコチンアミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,6-ジメチル-ピリジン-3-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド、
6-(4-モルホリン-4-イル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-2-イルアミド、
6-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
6-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
6-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 エチルアミド、
6-(5-フルオロ-ピリジン-3-イル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 アミド、
6-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチルアミド、
6-(5-フルオロ-ピリジン-3-イル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(5-クロロ-ピリジン-3-イル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(5-クロロ-ピリジン-3-イル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 イソプロピルアミド、
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-モルホリン-4-イル-メタノン、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 プロピルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 フェニルアミド、
6-フェニル-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 o-トリルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 p-トリルアミド、
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(3,4-ジヒドロ-2H-キノリン-1-イル)-メタノン、
6-フェニル-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (6-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド、
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 m-トリルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル-ピリジン-3-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-2-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ジメチル-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
4-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボニル]-ピペラジン-2-オン、
6-フェニル-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
6-(3-クロロ-2-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3,4-ジクロロフェニルアミノ)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3-クロロ-フェニル)-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-ヒドロキシ-エチル)-アミド、
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-メタノン、
6-(3-メトキシ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3-メトキシ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ベンジルアミド、
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-メタノン、
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-ピロリジン-1-イル-メタノン、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ((S)-2-ヒドロキシ-プロピル)-アミド、
6-m-トリル-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
1-{4-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボニル]-ピペラジン-1-イル}-エタノン、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ((R)-2-ヒドロキシ-プロピル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-メトキシ-フェニル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4-メトキシ-フェニル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (3-メトキシ-フェニル)-アミド、
ナトリウム; 6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-スルホナート、
6-m-トリル-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル-フェニル-アミド、
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン、
N-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボニル]-メタンスルホンアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-2-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-4-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (ピリジン-4-イルメチル)-アミド、
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(4-メチル-ピペリジン-1-イル)-メタノン、
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-((R)-3-ヒドロキシ-ピロリジン-1-イル)-メタノン、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 [1,3,4]チアジアゾール-2-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 イソオキサゾール-3-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ((R)-1-フェニル-エチル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ((S)-1-フェニル-エチル)-アミド、
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-((S)-3-ヒドロキシ-ピロリジン-1-イル)-メタノン、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (6-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (ピリジン-3-イルメチル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリダジン-3-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピラジン-2-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド、
(S)-1-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボニル]-ピロリジン-2-カルボン酸 アミド、
(R)-1-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボニル]-ピロリジン-2-カルボン酸 アミド、
アゼチジン-1-イル-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-メタノン、
6-(4-メトキシ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル)-メタノン、
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(3,4-ジヒドロ-2H-キノリン-1-イル)-メタノン、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 フェニルアミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 p-トリルアミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (6-メチル-ピリジン-3-イル)-アミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-メチル-ピリジン-3-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-2-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル-p-トリル-アミド、
6-(3-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (6-メチル-ピリジン-3-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-メチル-ピリジン-3-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4-フルオロ-フェニル)-アミド、
6-(3-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 フェニルアミド、
[6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン、
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 p-トリルアミド、
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4-メトキシ-フェニル)-メチル-アミド、
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(2-メチル-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン、
6-(3-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,2-ジフルオロ-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-アミド、
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン、
(5-クロロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-メタノン、
6-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド、
6-(3-クロロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3-クロロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3-クロロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
[6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-イル]-(2,3-ジヒドロ-ピロロ[3,2-c]ピリジン-1-イル)-メタノン、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,2-ジフルオロ-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-メチル-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 チアゾール-2-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (3-メチル-イソオキサゾール-5-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (5-メチル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 オキサゾール-2-イルアミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (3-メチル-[1,2,4]チアジアゾール-5-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)-アミド、
6-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(5-クロロ-2-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド、
6-(5-クロロ-2-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(1',2'-ジヒドロ-スピロ[シクロプロパン-1,3'-[3H]インドール]-1')-メタノン、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,6-ジメチル-ピリジン-3-イル)-アミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (3-メチル-イソオキサゾール-5-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (5-メチル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (ピリジン-4-イルメチル)-アミド、
6-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 [1,3,4]チアジアゾール-2-イルアミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-アミノ-エチル)-アミド、
(5-クロロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-メタノン、
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン、
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(5-モルホリン-4-イル-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-4-イルアミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-2-イルアミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-アミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 イソオキサゾール-3-イルアミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 チアゾール-2-イルアミド、
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル)-メタノン、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (4H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)-アミド、
4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-(5-フルオロ-ピリジン-2-イル)-ピリミジン、
6-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
6-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-メチル-ピリミジン-5-イル)-アミド、
6-(3-クロロ-4-メチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3-クロロ-4-メチル-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
6-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,6-ジメチル-ピリジン-3-イル)-アミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2-アセチルアミノ-エチル)-アミド、
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン、
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-(4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-メタノン、
[6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-イル]-モルホリン-4-イル-メタノン、
6-(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン-4-カルボン酸 メチル エステル、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン-4-カルボン酸、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,6-ジメチル-ピリジン-3-イル)-アミド、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-フルオロ-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド、
2-(3-クロロ-フェニル)-イソニコチン酸 メチル エステル、
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸、
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 メチル エステル、
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 フェニルアミド、
[4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-イル]-(2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン、
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 p-トリルアミド、
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 (5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド、
4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 フェニルアミド、
4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 p-トリルアミド、
4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 (5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド、
[4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-イル]-(2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン、
4-(3-クロロ-フェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド、
4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 フェニルアミド、
4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 p-トリルアミド、
4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド、
[4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-イル]-(2,3-ジヒドロ-インドール-1-イル)-メタノン、
4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 (5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-アミド、
4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド、
4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸 ピリミジン-5-イルアミド、 および
5-モルホリン-4-イル-ピリジン-2-カルボン酸 tert-ブチル エステル
ならびにそれらの製薬上許容される塩およびプロドラッグから選択される、請求項1記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項29】
式Iの化合物の製薬上許容される塩が、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ナトリウム塩、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 シクロヘキシル アンモニウム塩、
6-(3-クロロ-フェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ピリジン-3-イルアミド塩酸塩、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 ナトリウム塩、
6-ピリジン-3-イル-ピリミジン-4-カルボン酸メチルエステル トリフルオロ酢酸塩、
6-モルホリン-4-イル-ピリミジン-4-カルボン酸塩酸塩、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (6-メチル-ピリジン-3-イル)-アミド塩酸塩、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-カルボン酸 (2,6-ジメチル-ピリジン-3-イル)-アミド塩酸塩、
6-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリミジン-4-スルホナート ナトリウム塩、
2-(3-クロロ-フェニル)-イソニコチン酸塩酸塩、
4-(3,5-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸塩酸塩、 および
4-(3,4-ジクロロフェニル)-ピリジン-2-カルボン酸塩酸塩から選択される、請求項1記載の少なくとも1つの化学物質。
【請求項30】
請求項1〜29のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質と少なくとも1つの製薬上許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項31】
請求項1〜29のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質の治療に有効な量を対象に投与することを含む、キヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼ活性により引き起こされる状態または障害の、その治療を要する対象における治療方法。
【請求項32】
請求項1〜29のいずれか1項記載の少なくとも1つの化学物質の治療に有効な量を対象に投与することを含む、キヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼ活性により引き起こされる状態または障害の、その治療を要する対象における治療方法。
【請求項33】
少なくとも1つの化学物質がキヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼに結合する、請求項31または32記載の方法。
【請求項34】
該状態または障害が神経変性病態を含む、請求項31または32記載の方法。
【請求項35】
該神経変性病態が、ハンチントン病、アルツハイマー病、パーキンソン病、オリーブ橋小脳萎縮症、非アルツハイマー痴呆、多発性梗塞性痴呆、脳筋萎縮性側索硬化症、脳虚血、脳低酸素症、脊髄もしくは頭部外傷およびてんかんから選択される、請求項34記載の方法。
【請求項36】
請求項30記載の少なくとも1つの医薬組成物と、キヌレニン3-モノ-オキシゲナーゼ活性により引き起こされる状態または障害に罹患した対象を治療するために該組成物を使用するための説明とを含む、パッケージ化された医薬組成物。
【請求項37】
該状態または障害がハンチントン病である、請求項36記載のパッケージ化された医薬組成物。

【公表番号】特表2011−529969(P2011−529969A)
【公表日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−522158(P2011−522158)
【出願日】平成21年8月4日(2009.8.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/052667
【国際公開番号】WO2010/017179
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(511027183)シーエイチディーアイ ファウンデーション,インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】