説明

現像ローラ及び現像ローラの製造方法

【課題】 高精度な型を必要とせず簡単な方法で、セット性及びローラの寸法が良好な弾性層を有する現像ローラ及び該現像ローラの製造方法を提供することである。
【解決手段】 通電性軸芯体上に少なくとも導電性弾性層及び被覆層を順次積層した現像ローラにおいて、真円度が30μm以内、且つ長手方向の両端面を受けて中央部の振れを測定したときの値が30μm以内である該通電性軸芯体上に、液状シリコーンゴムをディップ法によりコーティングし、更にこのとき該導電性軸芯体を液状シリコーンゴム中から引き上げる時の速度が2mm/sec以下であることを特徴とする現像ローラ及び該現像ローラの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真装置に用いる現像ローラ及び該現像ローラの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真等の画像形成装置の部品として用いられる現像ローラには、感光体との均一な圧接幅を確保すること、更に電圧を印加してトナー像を感光体上に形成するために、均一な導電性や耐リーク性のあることが求められる。そこで例えば導電性軸芯体(芯金と表すことがある)上に、電子導電剤やイオン導電剤等の導電剤を添加して所望の抵抗値に調整した弾性層を形成し、その外周に耐磨耗性やトナー帯電性、トナー搬送性を得るために表面粗さを確保するための粗し粒子や導電性を確保するための導電剤を適宣添加したポリアミドやウレタン等の樹脂から形成した表面層を設ける場合が多い。また、現像ローラの抵抗安定化や弾性層からのブリード成分の染み出しによる感光体汚染の防止のため、弾性層と表面層の間に抵抗調整層(中間層)を設ける場合もある。
【0003】
シリコーンゴムによって弾性層を形成する場合、従来の技術によれば、導電性軸芯体を所望の内径に加工した円筒形金型に同心になるように設置し、そこに液状導電性シリコーンゴムを注型後、加熱硬化、脱型して弾性層を得るとある。しかしながら専用の型を使用するこの方法では、型に非常に高い加工精度が必要とされ、また型は通常、導電性芯軸体の両端を受け、且つ液状シリコーンゴムの出入口となる駒の部分と、弾性層の表面形状を決定するストレートパイプ部の少なくとも2つの部品によって構成されるため、嵌めあいの状態や、加熱硬化時の温度分布の大きさによってはローラの寸法精度に大きく影響する。また、型に離型剤を塗布する必要があることや、型内面は常に平滑にされていなければならない等、型の維持、管理が大変である。更にはこのような高精度の型は非常に高価であり、ローラを大量生産するような場合には型も相当数必要となるため製造コストが高くなるという問題もある。
【0004】
例えば先行技術においては、円筒状のゴムローラの中心孔に芯棒が一体に設けられたゴムローラの成形用金型であって、ゴムローラ部をその中心孔にやや外径の小さい芯棒を挿通した状態で装填可能で、該ゴムローラ部の外周面を形成するキャビティ面を内側に有する断面円形のスリーブ状の金型本体と、該金型本体の両端に脱着自在に嵌合され、前記芯棒の嵌挿孔を中心部に有する一対の芯出し金具と、前記金型本体の両端に嵌合させた前記芯出し金具の外面に当接可能な枠部材を両端に備えた金型ブラケットとを具備することを特徴とするゴムローラの成形用金型を使用することによって、加硫成形後の寸法精度が極めて高く、仕上げ加工が不要あるいは簡略になり、生産効率の高いゴムローラの成形用金型とこの金型を用いたゴムローラの製造装置とを提供するとある(特許文献1)。しかしながらこの方法は金型の加工が複雑であり、コスト高となってしまう。
【0005】
また、円筒状の金型の中に、発泡性ゴム組成物が外周面に嵌め込まれ又は巻き付けられた芯軸を、この芯軸の両端部が上記金型の両端面の開口から外部に突出し、かつ、軸心が上記金型の中心線上に位置するように装填し、上記発泡性ゴム組成物に所定の発泡処理を施すと共に、得られた発泡体の端部が軸心に直交する方向に切断処理されることによりゴムローラが形成することにより、金型のコストを安価に抑えると共にローラ製造の作業性の向上を図り、更に品質を一定のものにし得るようにするとある(特許文献2)。しかしながら金型を使う限りにおいては離型性の問題があり、高い頻度で金型に離型剤を塗布する必要がある。また品質を維持することが難しく、金型内面に傷が発生した場合にそのまま成形するとゴム表面に傷の形状が転写され不良品となってしまう等の問題があり、型の取り扱いには細心の注意を必要とする課題が残る。
【特許文献1】特開平5−418号公報
【特許文献2】特開平11−77726号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上記課題を解決するものであり、高精度な型を必要とせず簡単な方法で、セット性及びローラの寸法が良好な弾性層を有する現像ローラ及び該現像ローラの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に従って、通電性軸芯体上に少なくとも導電性弾性層及び被覆層を順次積層した現像ローラにおいて、真円度が30μm以内、且つ長手方向の両端面を受けて中央部の振れを測定したときの値が30μm以内である該通電性軸芯体上に、液状シリコーンゴムをディップ法によりコーティングし、更にこのとき該導電性軸芯体を液状シリコーンゴム中から引き上げる時の速度が2mm/sec以下であることを特徴とする現像ローラが提供される。
【0008】
また、本発明に従って、通電性軸芯体上に少なくとも導電性弾性層及び被覆層を順次積層する現像ローラの製造方法において、
真円度が30μm以内、且つ長手方向の両端面を受けて中央部の振れを測定したときの値が30μm以内である通電性軸芯体上に、ディップ法により引き上げ速度を2mm/sec以下として液状シリコーンゴムをコーティングする工程と、
該導電性軸芯体上にコーティングされた液状シリコーンゴムを熱硬化させて導電性弾性層を形成する工程と、
該被覆層を形成する工程と、
を有することを特徴とする現像ローラの製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、安価で簡単な方法でセット性及びローラ寸法精度が良好な現像ローラを提供し、画像不良が発生しない良好な画像を得ることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
現像ローラは図1や図2に示すような形状であり、通電性軸芯体1上に、導電性弾性層2及び被覆層3を順次積層した構成となっており、導電性弾性層上に被覆層が1層もしくは2層以上という多層構造である。更に、弾性層と表面層の間に抵抗調整層(中間層)を設けても構わない。
【0011】
本発明に用いられる通電性軸芯体1は、鉄、銅及びステンレス等の金属材料の丸棒を用いることができる。更に、これらの金属表面に防錆や耐傷性付与を目的としてメッキ処理を施しても構わない。通電性軸芯体の長さは、導電性弾性層の必要長さが通常220〜250mmであるので、これに導電性弾性層に覆われない両端の芯体露出部分各5〜40mmを加えた長さが、通電性軸芯体の必要長さということになる。導電性軸芯体の精度としては、真円度が30μm以内であり、且つ導電性軸芯体の長手方向の両端面を受けて中央部の振れを測定したときの値が30μm以内であることが必須である。真円度が30μm以内とすることにより電子写真装置に設置した際に現像ローラの回転による振れに起因する一定周期の濃度ムラの発生を防止することができ、また中央の振れが30μm以内とすることにより同様に一定周期の濃度ムラの発生を防止することができる。
【0012】
導電性弾性層2の材料としては、ディップ塗工をする場合に取り扱いが容易で、ローラにした際に良好なセット性が得られる液状付加型シリコーンゴム(LSR)が用いられる。なお、LSRは1液系のものでも、2液混合のものであってもよく、液の配合調整が容易な硬化剤と主剤を含む2液混合が好ましい。LSRには、カーボンブラック、グラファイト及び導電性金属酸化物等の電子伝導機構を有する導電剤及びアルカリ金属塩や四級アンモニウム塩等のイオン伝導機構を有する導電剤を適宣添加し所望の抵抗に調整するのが一般的である。更に、常温で硬化するのを防止するため、反応遅延剤が添加される。これにより塗工槽内でのゴムの硬化を防止する。液状ゴム材料の粘度は10〜500Pa・sの範囲が適当であり、粘度調整のためにトルエンやキシレン等の有機溶剤により希釈しても構わない。
【0013】
上記のようなLSRを塗工槽に満たし、通電性軸芯体を適宣端部へのゴム付着を防止する役割のマスキングキャップを装着し、ディップ方式によりLSRの膜を形成する。液状シリコーンゴム槽中に浸漬する速度は、速過ぎると泡を噛むことがあること、更には液面が導電性軸芯体の浸漬に伴って陥没することからなるべくゆっくり行うことが好ましく、具体的には10mm/sec以下であることが好ましい。引き上げ速度は液状シリコーンゴムの粘度条件により差はあるが、2mm/sec以下であることが必須である。2mm/secより速く引き上げた場合には上下の膜厚(導電性弾性層厚み)が均一にならず、下側が厚くなる。得られた液状シリコーンゴム塗工膜は、オーブンや赤外線照射等で熱硬化させ、導電性弾性層を得る。
【0014】
ここで出来上がるローラは、導電性弾性層の両端部が丸まっている等の不具合が発生しているが、最終的にこの両端部を切断、剥離することで、形状の整ったローラを得ることができる。よって通電性軸芯体上に積層する導電性弾性層の領域、換言すれば、ディップ塗工の際に通電性軸芯体をLSR液中に沈める領域は、両端とも余裕を持って作製することが好ましい。
【0015】
被覆層(表面層)3となる樹脂塗料には、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(SEBC)又はオレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(CEBC)等が用いられる。これらの結着樹脂に静摩擦係数を小さくする目的でグラファイト、雲母、二硫化モリブデン及びフッ素樹脂粉末等の固体潤滑材、或いはフッ素系界面活性剤、ワックス又はシリコーンオイル等を添加する場合もある。また、被覆層に導電性を持たせるためには、導電性カーボン、グラファイト、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉又は金属酸化物である導電性酸化錫や導電性チタン等の各種導電剤が用いられる。更に、耐磨耗性やトナー搬送性を得るために粗し粒子が加えられる。これらの材料を塗工できる状態とするため、各種有機溶剤や水等が加わり、分散され、塗工に適した粘度に調整される。このように調整された塗工液を、ディップ、スプレーコート又はロールコート等の方法により弾性層上に形成し、熱硬化の工程を経て被覆層を得る。
【0016】
最後に、ローラの有効寸法外のゴムを切断、剥離する。これにて、金型を使用して作製したものと同様の形状を持った現像ローラを得ることが出来る。
【実施例】
【0017】
下記の要領で現像ローラを作製した。なお本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、実施例と比較例に記載の「部」は質量部を意味する。
【0018】
(実施例1)
下記の要領で現像ローラを作製した。
【0019】
「導電性弾性層の作製」
2液系液状導電性シリコーンゴム(東レダウコーニング社製、体積固有抵抗10Ω・cm、材料粘度120Pa・s)を混合槽に入れ、出来るだけ泡が噛まないように注意しながら攪拌した後、浸漬槽に移し、真空脱泡処理を行った。また、シリコーンゴム用プライマー(東レダウコーニング社製)を塗布した外径φ6mm、真円度4μm(真円度・真直度測定器 タリロンド262;テーラーホブソン社製)、振れ12μm(寸法測定器の測定部 LS−7030MT;キーエンス製)、長さ280mmの鉄製軸芯体(通電性軸芯体)を前記液状ゴムの入った浸漬槽に対して垂直に保持し、通電性軸芯体の下側端部にマスキングキャップを装着し、通電性軸芯体を液面に向かって真っ直ぐ降下、浸漬させた後引き上げた。浸漬時の速度は10mm/sec、完全に下降動作が停止してから5秒間保持し、その後1.2mm/secの速度で引き上げた。その後、130℃のオーブンで20分間加熱硬化を行い、更に200℃のオーブンで二次硬化を行い、弾性層厚み3mmのローラを得た。なお、浸漬槽付近の環境は、温度21℃/湿度40%RHであった。
【0020】
「被覆層の作製」
ウレタン塗料(商品名:ニッポランN5033、日本ポリウレタン社製)を固形分濃度10%となるように、メチルエチルケトンで希釈し、導電剤としてカーボンブラック(商品名:MA77、三菱化学製)をウレタン塗料固形分100部に対し30部、絶縁性粒子として平均粒径14μmのウレタン粒子(商品名:アートパールC400、根上工業製)をウレタン塗料固形分100部に対し6部添加した後、十分に分散したものに硬化剤(商品名:コロネートL、日本ポリウレタン社製)をウレタン塗料固形分100部に対し10部添加し、更に攪拌し塗工液を得た。
【0021】
前記導電性弾性部材を塗工液の入った槽に対して垂直に保持し、そこからローラを液面に向かって真っ直ぐ降下、浸漬させた後引き上げた。浸漬時の速度は20mm/min、引き上げ時の速度は、引き上げ開始直後で500mm/min、弾性層下端が液面から出た直後で200mm/minとなるよう一次関数のプログラムを組んだ調速とした。その後、室温にて30分間の風乾、150℃のオーブンで1時間の熱硬化の工程を経て被覆層を作製し、ローラを得た。
【0022】
「後処理」
導電性弾性層及び被覆層が積層した両端部をそれぞれ8mm切断、排除し、全体に寸法形状の整ったゴム長240mmの現像ローラを得た。
【0023】
得られた現像ローラの画像評価を次の様にして行った。
○:印画5,000枚を行い、不具合なし
×:印画初期(1〜20枚目)において、画像上の不具合発生
【0024】
(実施例2)
実施例1と同じ手順でローラ弾性層を作製したが、液状シリコーンゴム槽からの引き上げ速度を2.0mm/secとした。使用した鉄製軸芯体(導電性支持体)の寸法は、外径φ6mm、真円度4μm、振れ13μmであった。この弾性層から、実施例1と同様にして被覆層の作製、後処理の工程を経て現像ローラを得た。
【0025】
(比較例1)
実施例1と同じ手順でローラ弾性層を作製したが、液状シリコーンゴム槽からの引き上げ速度を2.2mm/secとした。使用した鉄製軸芯体(導電性支持体)の寸法は、外径φ6mm、真円度4μm、振れ15μmであった。この弾性層から、実施例1と同様にして被覆層の作製、後処理の工程を経て現像ローラを得た。
【0026】
(比較例2)
実施例1と同じ手順でローラ弾性層を作製したが、鉄製軸芯体(導電性支持体)の寸法を、外径φ6mm、真円度31μm、振れ29μmのものを使用した。この弾性層から、実施例1と同様にして被覆層の作製、後処理の工程を経て現像ローラを得た。
【0027】
(比較例3)
実施例1と同じ手順でローラを作製したが、鉄製軸芯体(導電性支持体)の寸法を、外径φ6mm、真円度15μm、振れ34μmのものを使用した。この弾性層から、実施例1と同様にして被覆層の作製、後処理の工程を経て現像ローラを得た。
【0028】
(参考例)
実施例1と同じくシリコーンゴム用プライマー(東レダウコーニング社製)を塗布した外径φ6mm、真円度3μm、振れ18μmの鉄製軸芯体(導電性支持体)を内径φ12mmの円筒状金型内に同心となるように設置し、弾性層として液状導電性シリコーンゴム(実施例1と同じ)を注型後、130℃のオーブンに入れ20分間加熱成型し、脱型後、200℃のオーブンで4時間二次加硫を行い、弾性層厚み4mm、ゴム部長さ240mmのローラを得た。この弾性層から、実施例1と同様にして被覆層の作製、後処理の工程を経て現像ローラを得た。
【0029】
このようにして完成した現像ローラの弾性層の外径、振れ等の寸法値及び画像評価を以下の表1に示す。
【0030】
【表1】

【0031】
参考例は、従来技術である、金型を用いて作製した現像ローラの弾性層である。鉄製軸芯体の精度は、実施例1で用いたものと同等のものを使用した。この弾性層を基に作製した現像ローラは、画像評価においても良好な結果を得た。しかしながら、金型が高精度のため製作コストが嵩み、工業的に大量生産する時に金型を多数揃えることから、本発明の作製方法に比べコスト高である。
【0032】
実施例1及び2は本発明に基づいた現像ローラの作製方法であるが、上記の結果から、本発明に基づいて作製された弾性層ローラは、従来技術と同様の寸法精度を持っていることがわかる。更にこの弾性層を基に作製した現像ローラも、画像評価において良好な結果を得た。
【0033】
これに対して比較例1では、鉄製軸芯体は実施例1及び2と同等の精度のものを使用したが、ディップコートの際の引き上げ速度を2.2mm/sec.と、2.0mm/sec.より速い条件とした。その結果、ディップ時に下側であったほうの外径が大きくなった。またこのローラに被覆層を設け現像ローラとし、レーザプリンタのカートリッジに組み込んで画像評価を行ったところ、太くなった側での濃度が薄くなり、逆にディップ時に上側〜中央の領域では濃度が薄くなるという問題が発生した。
【0034】
比較例2は、現像ローラの作製方法は実施例1と同様であるが、真円度が33μmという、30μmを超える鉄製軸芯体を使用した結果、弾性層ローラの振れが最大39μm、真円度が36μmとなり、参考例と同等の寸法精度は得られなかった。この弾性層ローラを基に作製した現像ローラの画像評価では、一定周期に濃度の濃い部分と薄い部分が連続して現れる濃度ムラが発生した。
【0035】
比較例3では、現像ローラの作製方法は実施例1と同様であるが、鉄製軸芯体の長手方向の両端面を受けて中央部の振れを測定した値が34μmという、30μmを超える鉄製軸芯体を使用した結果、現像ローラの振れが最大41μmとなり、参考例と同等の寸法精度は得られなかった。この弾性層ローラを基に作製した現像ローラの画像評価でも、比較例2と同様の一定周期に現れる濃度ムラが発生した。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の現像ローラの概念的断面図である。
【図2】本発明の現像ローラの概念的側面断面図である。
【図3】本発明に係る実施例の導電性軸芯体を液状シリコーンゴム中に浸漬した状態を示す模式図(断面図)である。
【符号の説明】
【0037】
1 通電性軸芯体
2 導電性弾性層
3 被覆層
4 マスキングキャップ
5 液状シリコーンゴム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通電性軸芯体上に少なくとも導電性弾性層及び被覆層を順次積層した現像ローラにおいて、真円度が30μm以内、且つ長手方向の両端面を受けて中央部の振れを測定したときの値が30μm以内である該通電性軸芯体上に、液状シリコーンゴムをディップ法によりコーティングし、更にこのとき該導電性軸芯体を液状シリコーンゴム中から引き上げる時の速度が2mm/sec以下であることを特徴とする現像ローラ。
【請求項2】
前記液状シリコーンゴムが硬化剤と主剤を含む2液混合である請求項1に記載の現像ローラ。
【請求項3】
通電性軸芯体上に少なくとも導電性弾性層及び被覆層を順次積層する現像ローラの製造方法において、
真円度が30μm以内、且つ長手方向の両端面を受けて中央部の振れを測定したときの値が30μm以内である該通電性軸芯体上に、ディップ法により引き上げ速度を2mm/sec以下として液状シリコーンゴムをコーティングする工程と、
該導電性軸芯体上にコーティングされた液状シリコーンゴムを熱硬化させて導電性弾性層を形成する工程と、
該被覆層を形成する工程と、
を有することを特徴とする現像ローラの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−10764(P2007−10764A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−188457(P2005−188457)
【出願日】平成17年6月28日(2005.6.28)
【出願人】(393002634)キヤノン化成株式会社 (640)
【Fターム(参考)】