説明

現像剤の収容容器および画像形成装置

【課題】開閉部材の開閉に伴って開閉部材と被装着装置との間の隙間に現像剤が漏出することを低減すること。
【解決手段】内部に現像剤が収容可能な収容部(31)に支持された開閉部材(51)であって、収容部(31)の開口(33a)を開放する開放位置と前記開口を閉塞する閉塞位置との間で移動可能に支持された開閉部材(31)と、収容部(31)が着脱可能に装着される被装着装置(U1)に装着される方向に対して、開閉部材(31)の側部に設けられた被噛合い部(53)であって、被装着装置(U1)に収容部(31)が装着された場合に、被装着装置(U1)に設けられた噛合い部(17)に噛み合って開閉部材(31)の移動が規制される前記被噛合い部(53)と、を備えた現像剤の収容容器(TC)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像剤の収容容器および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子写真方式の画像形成装置では、画像形成動作に伴って消費される現像剤を補給するための補給現像剤の収容容器や、画像形成動作時に排出される現像剤が回収される回収現像剤の収容容器等が、着脱、交換可能な構成が広く採用されている。現像剤の収容容器を有する画像形成装置に関し、以下の特許文献1記載の技術が従来公知である。
【0003】
特許文献1としての特開2005−134452号公報には、トナーカートリッジ(Ky〜Kk)が装着されると、トナーカートリッジ(Ky〜Kk)のトナー供給口(123)を開閉する供給口シャッタ(141)の前端が、本体側の弾性アーム(86)の前端の爪状の前端係止部(87)により係止されることで、供給口シャッタ(141)の移動が規制される構成が記載されている。そして、特許文献1記載の技術では、トナーカートリッジ(Ky〜Kk)を引き抜く場合に、トナーカートリッジ(Ky〜Kk)から下方に突出するアーム開放用突出部(139)が、弾性アーム(86)から上方に突出するアーム開放用係合部(88)に接触して、弾性アーム(86)を弾性変形させて前端係止部(87)を供給口シャッタ(141)から離して、供給口シャッタ(141)が移動可能な状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−134452号公報(「0093」、「0099」、図22、図23)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、開閉部材の開閉に伴って開閉部材と被装着装置との間の隙間に現像剤が漏出することを低減することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するために、請求項1記載の発明の現像剤の収容容器は、
内部に現像剤が収容可能な収容部と、
前記収容部に設けられた現像剤が通過する開口と、
前記収容部に支持された開閉部材であって、前記開口を開放する開放位置と、前記開口を閉塞する閉塞位置と、の間で移動可能に支持された開閉部材と、
前記収容部が着脱可能に装着される被装着装置に装着される方向に対して、前記開閉部材の側部に設けられた被噛合い部であって、前記被装着装置に前記収容部が装着された場合に、前記被装着装置に設けられた噛合い部に噛み合って前記開閉部材の移動が規制される前記被噛合い部と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の現像剤の収容容器において、
前記装着される方向に沿って、凹凸が周期的に形成された前記噛合い部に対応して凸凹が周期的に形成された前記被噛合い部、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の現像剤の収容容器において、
前記凸凹が周期的に形成された第1の噛合い部と、前記第1の噛合い部に対してずれた位置に配置された第2の噛合い部であって、前記第1の噛合い部の凸凹に対して前記装着方向に沿ってずれた位置に凸凹が形成され且つ前記第1の噛合い部の凸凹の周期と同周期で凸凹が形成された第2の噛合い部と、を有する前記噛合い部が噛み合う前記被噛合い部、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の現像剤の収容容器において、
前記噛合い部に設けられた離間用の被接触部に対応して前記収容部に設けられ、前記収容部が離脱する方向に移動する場合に、前記開閉部材が前記閉塞位置に移動する際に前記離間用の被接触部に接触して、前記噛合い部を前記被噛合い部から離間する方向に移動させる離間用の接触部、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の現像剤の収容容器において、
前記被噛合い部は、前記開閉部材の側方に突出する凸部を有し、
前記凸部は、
前記収容部の装着方向に対して下流側の面が下流側に行くに連れて前記噛合い部から離れる方向に延び、且つ、
前記収容部の装着方向に対して上流側の面が前記噛合い部から離れる方向に沿う方向または下流側に行くに連れて前記噛合い部から離れる方向に延びる
ことを特徴とする。
【0011】
前記技術的課題を解決するために、請求項6に記載の発明の画像形成装置は、
回転する像保持体と、前記像保持体の表面に形成された潜像を可視像に現像する現像装置と、前記像保持体の表面の可視像を媒体に転写する転写装置と、前記媒体に転写された可視像を定着する定着装置と、を有する画像形成装置本体と、
内部に現像剤が収容可能な収容部と、前記収容部に設けられた現像剤が通過する開口と、前記収容部に支持された開閉部材であって、前記開口を開放する開放位置と、前記開口を閉塞する閉塞位置と、の間で移動可能に支持された開閉部材と、前記画像形成装置本体に装着される方向に対して、前記開閉部材の側部に設けられた被噛合い部であって、前記画像形成装置本体に前記収容部が装着された場合に、前記画像形成装置本体に設けられた噛合い部に噛み合って前記開閉部材の移動が規制される前記被噛合い部と、を有する現像剤の収容容器と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の画像形成装置において、
前記開閉部材の側部に対向して配置され、且つ、前記噛合い部に近接して配置されて、前記現像剤の収容容器の装着方向に沿った前記噛合い部の移動を規制する噛合い部の移動規制部、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載の画像形成装置において、
前記開閉部材の前記被噛合い部が形成された側面とは反対側の側面に対応して配置され、前記現像剤の収容容器が装着される場合に、前記反対側の側面に接触して、前記開閉部材の姿勢を揃える姿勢揃え部、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1、6に記載の発明によれば、側方に被噛合い部が設けられない場合に比べて、開閉部材の開閉に伴って開閉部材と被装着装置との間の隙間に現像剤が漏出することを低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、凹凸どうしが噛み合って噛合の移動を規制することができる。
請求項3に記載の発明によれば、第1の噛合い部または第2の噛合い部のいずれかに被噛合い部が噛み合うことができ、1つのみの場合に比べて、さらに現像剤の漏出を低減できる。
請求項4に記載の発明によれば、収容部が離脱する方向に移動する際に、開閉部材の移動の規制を解除することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、収容部が装着方向に移動する場合には、噛合い部に接触しても被噛合い部が装着方向に移動できると共に、収容部が離脱方向に移動する場合には、噛合い部と被噛合い部との噛み合いが外れることを防止できる。
請求項7に記載の発明によれば、噛合い部の移動規制部を有しない場合に比べて、噛合い部が移動することを低減でき、開閉部材の移動を低減できる。
請求項8に記載の発明によれば、姿勢揃え部を有しない場合に比べて、噛合い部と被噛合い部との噛み合い不良を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は実施例1の画像形成装置の斜視図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
【図3】図3は実施例1の画像形成装置のフロントカバーを開放した状態の説明図である。
【図4】図4は実施例1のカートリッジホルダの斜視図である。
【図5】図5は実施例1のカートリッジホルダの要部説明図であり、図5Aは斜視図、図5Bは内シャッタロックの要部拡大図である。
【図6】図6は実施例1のカートリッジホルダの平面図である。
【図7】図7は実施例1の内シャッタロックの説明図であり、図7Aはロック位置に移動した状態の説明図、図7Bはアンロック位置に移動した状態の説明図、図7Cは噛み合い歯の拡大図である。
【図8】図8は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、外シャッタおよび内シャッタが閉塞位置に移動した状態の説明図である。
【図9】図9は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、外シャッタが開放位置に移動し且つ内シャッタが閉塞位置に移動した状態の説明図である。
【図10】図10は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、外シャッタおよび内シャッタが開放位置に移動した状態の説明図である。
【図11】図11は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、図10に示す状態から内シャッタを取り外した状態の説明図である。
【図12】図12は外シャッタおよび内シャッタが取り外された状態のトナーカートリッジの説明図であり、図12Aは前左斜め下方から見た図、図12Bは後右斜め下方から見た図である。
【図13】図13はトナーカートリッジの接続口の説明図であり、図13Aは前左斜め下方から見た図、図13Bは後右斜め下方から見た図である。
【図14】図14は実施例1の接続口部分の断面説明図であり、図14Aは図8のXIVA−XIVA線断面図、図14Bは図9のXIVB−XIVB線断面図、図14Cは図14Aに示す状態から内シャッタが取り外された状態の説明図である。
【図15】図15は実施例1の内シャッタの説明図であり、図15Aは斜視図、図15Bは図15Aの矢印XVB方向から見た図、図15Cは図15Bの矢印XVC方向から見た図、図15Dは図15Bの矢印XVD方向から見た図、図15Eは図15Bの矢印XVE方向から見た図、図15Fは図15Bの矢印XVF方向から見た図、図15Gは図15Fの矢印XVG方向から見た図である。
【図16】図16は実施例1の外シャッタの説明図であり、図16Aは斜め上方から見た図、図16Bは図16Aの矢印XVIB方向から見た図である。
【図17】図17は実施例1の外シャッタの説明図であり、図17Aは後斜め下方から見た斜視図、図17Bは前斜め上方から見た斜視図、図17Cは図17Bの矢印XVIIC方向から見た図、図17Dは図17Cの矢印XVIID方向から見た図、図17Eは図17Cの矢印XVIIE方向から見た図、図17Fは図17Cの矢印XVIIF方向から見た図、図17Gは図17Cの矢印XVIIG方向から見た図、図17Hは図17Gの矢印XVIIH方向から見た図である。
【図18】図18は、実施例1の外シャッタの外開閉突起、板バネ部および外ロック凹部の位置関係の説明図である。
【図19】図19は実施例1のトナーカートリッジの装着動作の説明図であり、図19Aはトナーカートリッジがカートリッジホルダに装着される前の状態の説明図、図19Bは図19Aに示す状態からトナーカートリッジが後方に挿入されて外開閉突起が螺旋溝の前端に到達した状態の説明図である。
【図20】図20はトナーカートリッジの装着動作の続きの説明図であり、図20Aは図19Bに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されて外シャッタが途中まで開放された状態の説明図、図20Bは図20Aに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されてロック解除突起がスライダ突起の前側に接触した状態の説明図である。
【図21】図21はトナーカートリッジの装着動作の続きの説明図であり、図21Aは図20Bに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されてロック解除突起がスライダ突起を左方に押した状態の説明図、図21Bは図21Aの内シャッタロック部分の要部拡大図、図21Cは図21Aに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されて内シャッタロックがロック位置とアンロック位置との間に位置している状態の説明図、図21Dは図21Cの内シャッタロック部分の要部拡大図である。
【図22】図22はトナーカートリッジの装着動作の続きの説明図であり、図22Aは図21Cに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されてロック解除突起がスライダ突起の後方に移動した状態の説明図、図22Bは図22Aの内シャッタロック部分の要部拡大図、図22Cは図22Aに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されて装着が完了した状態の説明図、図22Dは図22Cの内シャッタロック部分の要部拡大図である。
【図23】図23は実施例1の外シャッタの要部説明図であり、図23Aは図18に示す状態から外シャッタが外シャッタ開放位置に向けて移動した状態の説明図、図23Bは図23Aに示す状態から外シャッタが傾斜した状態の説明図、図23Cは板バネ部の傾斜前後の状態の説明図である。
【図24】図24は実施例1の外シャッタの要部説明図であり、図24Aは図23Bに示す状態から外シャッタのロックが解除された状態の説明図、図24Bは図24Aに示す状態から外シャッタが外シャッタ開放位置に向けて移動した状態の説明図である。
【図25】図25は実施例1の内シャッタの内シャッタ閉塞位置に完全に移動する状態の説明であって、図25Aは外シャッタが外シャッタ閉塞位置に向けて移動する途中の説明図、図25Bは図25Aに示す状態からさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動して押込突起と被押込突起とが接触開始した状態の説明図である。
【図26】図26は図25の続きの説明図であって、図26Aは図25Bに示す状態から外シャッタがさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動して押込突起が被押込突起を押し込んだ状態の説明図、図26Bは図26Aに示す状態からさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動して押込突起が被押込突起の位置を通過した状態の説明図である。
【図27】図27は図26の続きの説明図であって、図26Bに示す状態から外シャッタが外シャッタ閉塞位置に移動した状態の説明図である。
【図28】図28は実施例1の外シャッタが外シャッタ閉塞位置に完全に移動する状態の説明図であり、図28Aは外シャッタが外シャッタ閉塞位置に向けて移動している途中の状態の説明図、図28Bは図28Aに示す状態から外シャッタが外シャッタ閉塞位置に向けて移動して前ガイドレールと外ロック爪とが接触を開始した状態の説明図、図28Cは前ガイドレールの後端面が外ロック爪に案内されて外シャッタが外シャッタ開放位置に向けて移動する状態の説明図である。
【図29】図29は図28の続きの説明図であり、図29Aは板バネ部とバネ接触突起に接触を開始した状態の説明図、図29Bは図29Aに示す状態からさらに外シャッタが外シャッタ閉塞位置に向けて移動して外ロック凹部と外ロック爪とが嵌る直前の状態の説明図である。
【図30】図30は図29の続きの説明図であり、図30Aは図29Bに示す状態からさらに外シャッタが外シャッタ閉塞位置に向けて移動して外ロック凹部と外ロック爪とが嵌まった状態の説明図、図30Bは図30Aの矢印XXXB方向から見た図である。
【図31】図31は図30の続きの説明図であり、図31Aは外シャッタが外シャッタ閉塞位置に完全に移動した状態の説明図、図31Bは図31Aの矢印XXXIB方向から見た図である。
【図32】図32は実施例1の誤組防止の説明図であり、図32Aは実施例1の内シャッタが誤組された状態の説明図、図32Bは誤組防止部が設けられていない構成の説明図である。
【図33】図33は実施例2の内シャッタロックの説明図であり、図33Aは斜視図、図33Bは第1の噛合い部と第2の噛合い部とを分離した状態の説明図、図33Cは図33Aの矢印XXXIIIC方向から見た図である。
【図34】図34は実施例2の内シャッタロックの説明図であり、図34Aは平面図、図34Bは図34AのXXXIVB−XXXIVB線断面図である。
【図35】図35は実施例2の内シャッタロックの移動状態の説明図であり、図35Aは上ロック部が内シャッタの被ロック部に噛み合った状態の説明図、図35Bは下ロック部が内シャッタの被ロック部に噛み合った状態の説明図、図35Cは内シャッタロックがアンロック位置に移動する途中の状態の説明図、図35Dは内シャッタロックがアンロック位置に移動した状態の説明図である。
【図36】図36は実施例3の外れ規制部の説明図であり、図36Aは内シャッタが装着されていない状態の説明図、図36Bは内シャッタが装着された状態の説明図、図36Cは図36Aにおける外れ規制部材の要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【実施例1】
【0018】
図1は実施例1の画像形成装置の斜視図である。 図1において、実施例1の画像形成装置の一例としてのプリンタUでは、前面下部に、媒体の一例としての記録シートSが収容される媒体収容部の一例としての給紙トレイTR1が設けられている。また、プリンタUの上面には、画像が記録されたシートSが排出される排出部の一例としての排出トレイTRhが形成されている。また、前面右部には、後述する着脱体の一例であって、現像剤の収容容器の一例として、内部に現像剤が収容されたトナーカートリッジTCを操作する際に、開閉される開閉部の一例としてのフロントカバーU1aが形成されている。
【0019】
図2は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図2において、プリンタUは、画像形成装置の本体の一例であって、被装着装置の一例としてのプリンタ本体U1を有している。前記プリンタ本体U1は、制御部の一例としてのコントローラCと、前記コントローラCにより作動を制御される画像処理部GS、潜像形成回路の一例としてのレーザ駆動回路DL、および電源装置E等を有している。電源装置Eは、帯電器の一例としての帯電ロールCR、現像部材の一例としての現像ローラGaおよび転写部材の一例としての転写ローラTr等に電圧を供給する。
前記画像処理部GSは、外部の情報送信装置の一例としてのコンピュータ等から入力された印刷情報を潜像形成用の画像情報に変換して予め設定された時期、すなわち、タイミングでレーザ駆動回路DLに出力する。レーザ駆動回路DLは、入力された画像情報に応じて駆動信号を潜像形成装置LHに出力する。実施例1の潜像形成装置LHは、左右方向に沿って、予め設定された間隔で潜像書込素子の一例としてのLEDが線状に配置された装置、いわゆるLEDヘッドにより構成されている。
【0020】
プリンタ本体U1の後部には、回転する像保持体の一例としての感光体PRが支持されている。前記感光体PRの周囲には、感光体PRの回転方向に沿って、帯電器の一例としての帯電ロールCR、潜像形成装置LH、現像装置G、転写装置の一例としての転写ロールTr、像保持体用の清掃器の一例としての感光体クリーナCLが配置されている。
図2において、前記帯電ロールCRには、帯電ロールCR表面を清掃する帯電器用の清掃器の一例としての帯電ロールクリーナCRcが対向、接触して配置されている。
【0021】
また、前記現像装置Gは、内部に現像剤が収容される現像容器Vを有する。前記現像容器V内には、感光体PRに対向して配置された前記現像ロールGaと、現像剤を撹拌しながら循環搬送する一対の搬送部材Gb,Gcと、搬送部材Gb,Gcで撹拌された現像剤を現像ロールGaに供給する供給部材Gdと、現像ロールGa表面の現像剤の層厚を規制する層厚規制部材Geと、が配置されている。
前記現像容器Vの前側上面には、補給部の一例としての現像剤補給口V1が形成されており、現像剤補給口V1には、現像剤搬送路の一例として、前方に延びる現像剤補給路V3が連結されている。前記現像剤補給路V3内部には、現像剤搬送部材の一例としての補給オーガV4が回転可能に支持されている。前記現像剤補給路V3の前端には、トナーカートリッジTCが着脱可能に装着される着脱部の一例としてのカートリッジホルダKHが連結されており、トナーカートリッジTCからの現像剤が流入する。したがって、現像装置Gでの現像剤の消費量に応じて、補給オーガV4が駆動すると、トナーカートリッジTCから現像剤が現像装置Gに補給される。
【0022】
回転する感光体PRの表面は、帯電領域Q1において帯電ロールCRにより帯電され、潜像形成位置Q2において潜像形成装置LHから出射する潜像形成光により静電潜像が形成される。前記静電潜像は現像領域Q3において現像ロールGaにより可視像の一例としてのトナー像に現像され、感光体PR及び転写ロールTrとの対向領域により形成される転写領域Q4において転写ロールTrにより媒体の一例としての記録シートSに転写される。感光体PR表面の残留トナーは、転写領域Q4の下流側の清掃領域の一例としてのクリーニング領域Q5において清掃部材の一例としてのクリーニングブレードCBにより除去され、感光体クリーナCL内部に回収される。
なお、前記クリーニングブレードCBの対向する側には飛散防止部材の一例としてのフィルムシールFSが設けられており、フィルムシールFSは感光体クリーナCL内に回収されたトナーが外にこぼれ出るのを防止する。
【0023】
図2において、プリンタ本体U1の下部には、給紙トレイTR1には、媒体取り出し部材の一例としてのピックアップロールRpが配置されている。前記ピックアップロールRpにより取出された記録シートSは、媒体さばき部材の一例としてのリタードロールおよび給紙ロールを有するさばきロールRsにより1枚づつ分離されて、シート搬送路SHに沿って搬送され、転写領域Q4のシート搬送方向の上流側に配置された時期調節部材の一例としてのレジロールRrにより予め設定されたタイミングで、転写領域Q4に搬送される。
【0024】
前記コントローラCにより動作が制御される電源装置E等から転写電圧が印加される転写ロールTrは、転写領域Q4を通過する記録シートSに感光体PR上のトナー像を転写する。
前記転写領域Q4においてトナー像が転写された記録シートSは、トナー像が未定着の状態で定着装置Fに搬送される。前記定着装置Fは定着部材の一例としての一対の定着ロールFh,Fpを有し、前記一対の定着ロールFh,Fpの圧接領域によって定着領域Q6が形成される。前記定着装置Fに搬送された記録シートSは、定着領域Q6において一対の定着ロールFh,Fpによりトナー像が定着される。定着トナー像が形成された記録シートSは、媒体案内部材の一例としてのシートガイドSG1,SG2によってガイドされ、排出部材の一例としての排出ロールR1からプリンタ本体U1上面の前記排出トレイTRhに排出される。
【0025】
(カートリッジホルダKHの説明)
図3は実施例1の画像形成装置のフロントカバーを開放した状態の説明図である。
図1、図3において、実施例1のプリンタUのフロントカバーU1aを、図1に示す通常位置から、図3に示す操作位置に移動させると、現像剤の収容容器の一例としてのトナーカートリッジTCおよびトナーカートリッジTCが支持される容器支持部の一例としてのカートリッジホルダKHが外部に露出する。図3において、前記カートリッジホルダKHは、プリンタ本体U1に支持されており、前面部材の一例としてのフロントパネル1を有する。前記フロントパネル1には、トナーカートリッジTCが着脱される開口1aが形成されている。
【0026】
図4は実施例1のカートリッジホルダの斜視図である。
図5は実施例1のカートリッジホルダの要部説明図であり、図5Aは斜視図、図5Bは内シャッタロックの要部拡大図である。
図6は実施例1のカートリッジホルダの平面図である。
図4〜図6において、実施例1のカートリッジホルダKHは、支持部本体の一例として、開口1aから後方に延びる筒状のホルダ本体2を有する。ホルダ本体2は、下部に配置された半円筒状の底部2aと、底部2aの上方に形成された角筒状の頂部2bとを有し、底部2aおよび頂部2bの内側には、内面2cが形成されている。
【0027】
(外シャッタ用の開閉溝の説明)
前記内面2cには、第2の開閉部材の開閉部の一例として、ホルダ本体2の前端から後方に延びる開閉溝3が形成されている。図6において、実施例1の開閉溝3は、通過部の一例として、トナーカートリッジTCの着脱方向である前後方向に沿って前端から後方に延びる前溝部3aと、開閉用の被接触部の一例として、内面2cに沿って前端部から左斜め上方に延びる螺旋状の螺旋溝部3bと、第2の通過部の一例として、螺旋溝部3bの上端から後方に延びる後溝部3cと、を有する。実施例1の開閉溝3では、前溝部3aと螺旋溝部3bの接続部分3dにおいて、螺旋溝部3bとは離れた側の右溝内面3eは前後方向に沿って形成されると共に、螺旋溝部3b側の左溝内面3fには、凸部の一例として、図6の破線で示す前後方向の仮想線3gに対して、開口1aの位置よりも右方に張り出した膨出部3hが形成されている。
図6において、実施例1のホルダ本体2では、記憶媒体の読取部の一例として、左上端部の後端部に、CRUMリーダ4が支持されている。
【0028】
(補給口の説明)
図5、図6において、ホルダ本体2の底部2aの後端部には、第1の開口部の一例として、底部2aの内面2cよりも上方に突出して形成された補給口部6が形成されている。前記補給口部6の中央部には、第1の開口の一例として、上下方向に貫通して形成され且つ前記現像剤補給路V3の上流端に接続される補給口6aが形成されている。また、補給口部6の前端面には、第1の開閉部材の停止部の一例としての内シャッタストッパ面6bが形成されている。
前記補給口部6の左右両側には、第2の開口の案内部の一例として、補給口部6よりも高い左右両側の壁の上端から左右方向の内側に延び且つ前後方向に延びるホルダ側ガイド7が形成されている。
【0029】
前記補給口部6の前側には、第1の開閉部材の収容部の一例として、内面2cより高さが高く且つ補給口部6よりも高さが低い内シャッタ収容部8が形成されている。内シャッタ収容部8は、摩擦低減部の一例として、左右方向中央部に前後方向に延びるガイドリブ8aが形成されており、ガイドリブ8aの左右両側には、下方に凹んだ凹部8bが形成されている。
前記内シャッタ収容部8の右端には、姿勢揃え部の一例として、上方に突出するガタ詰め壁9が形成されている。
【0030】
また、内シャッタ収容部8の前端には、内シャッタ収容部8から内面2cまで傾斜する傾斜面11が形成されている。図6において、実施例1の傾斜面11は、右方から左方に行くに連れて後方に傾斜して形成されており、傾斜角度は、トナーカートリッジTCを挿入、引き抜きする際の作業者の操作力を低減するために、前記螺旋溝部3bの傾斜に沿った傾斜角度に形成されている。また、実施例1では、傾斜面11は、前後方向の前側の一部が、螺旋溝3bの後部の一部と前後方向で重複する重複領域11aを有するように構成されている。
内シャッタ収容部8の左端には、噛合い部の移動規制部の一例として、上方に延びるロック側壁12が形成されている。前記ロック側壁12の前後方向の中央部には、噛合い部の通過部の一例として、ロック通過口12aが形成されている。
【0031】
(内シャッタロックの説明)
図7は実施例1の内シャッタロックの説明図であり、図7Aはロック位置に移動した状態の説明図、図7Bはアンロック位置に移動した状態の説明図、図7Cは噛み合い歯の拡大図である。
前記ロック通過口12aの左方には、噛合い部の案内部の一例として、左方に延びるロックガイド13が形成されている。図6、図7において、前記ロックガイド13には、第1の開閉部材の移動規制部材の一例としての内シャッタロック14が支持されている。内シャッタロック14は、移動規制部材の被案内部の一例として、ロックガイド13の内面により左右方向に移動可能に支持されるロックスライダ16を有する。したがって、内シャッタロック14は、ロックスライダ16の右端面がロック側壁12の左面に接触して停止する図7Aに示す移動規制位置の一例としてのロック位置と、ロック位置から左方に移動した図7Bに示す移動許可位置の一例としてのアンロック位置と、の間で移動可能に支持されている。
【0032】
ロックスライダ16の右端には、噛合い部の一例として、右方に延び、且つ、ロック通過口12aを通過して内シャッタ収容部8内に進入可能なロック本体17が形成されている。なお、実施例1のロック本体17は、ロック通過口12aの内面に接触して案内されるように構成されている。ロック本体17は、右端面が、凹部17aと右方に突出する凸部17bが周期的に形成された形状に形成されており、実施例1のロック本体17の右端面は鋸歯状に形成されている。
図7Cにおいて、実施例1の凸部17bは、トナーカートリッジTCの装着方向である後ろ方向に対して、上流側の面である前面17cが後側に行くに連れてロック収容部8の内側に近づく方向である右方に傾斜して形成されている。また、前面17cの後端に接続される下流側の面である凸部17bの後面17dは、左側に行くに連れて前側に傾斜して形成されており、後面17dの傾斜角度は前面17cよりも左右方向に対する傾斜角度が浅く設定されている。なお、後面17dは、右後ろから左前に向けて傾斜する構成とすることが好ましいが、左右方向に沿って形成することも可能である。
【0033】
図7において、前記ロックスライダ16の左上面には、離間用の被接触部の一例として、上方に突出するスライダ突起18が形成されている。スライダ突起18は、第1の離間案内部の一例として、前端から後方に行くに連れて右方に傾斜する前案内面18aと、第2の離間案内部の一例として、前案内面18aの後端から後方に延びる中案内面18bと、第3の離間案内部の一例として、中案内面18bの後端から後方に行くに連れて左方に傾斜する後案内面18cとを有する。
前記ロックスライダ16の左端には、付勢収容部の一例として、左方に延びる筒状のバネ収容部19が形成されている。
【0034】
前記底部2aの下面には、離間付勢部材の支持部の一例としてのバネ支持部21が形成されており、バネ支持部21とロックスライダ16の左面との間には、付勢部材の一例として、バネ収容部19に収容されたコイルスプリング22が装着されている。したがって、ロックスライダ16は右方に常時付勢されており、内シャッタロック14はコイルスプリング22の弾性力によりロック位置に向けて付勢されている。なお、付勢部材として、コイルスプリング22を例示したが、これに限定されず、弾性ゴム等の任意の付勢部材を採用可能である。
【0035】
(トナーカートリッジの説明)
図8は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、外シャッタおよび内シャッタが閉塞位置に移動した状態の説明図である。
図9は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、外シャッタが開放位置に移動し且つ内シャッタが閉塞位置に移動した状態の説明図である。
図10は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、外シャッタおよび内シャッタが開放位置に移動した状態の説明図である。
図11は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、図10に示す状態から内シャッタを取り外した状態の説明図である。
図12は外シャッタおよび内シャッタが取り外された状態のトナーカートリッジの説明図であり、図12Aは前左斜め下方から見た図、図12Bは後右斜め下方から見た図である。
【0036】
図8〜図12において、実施例1のトナーカートリッジTCは、容器本体の一例として、ホルダ本体2の内面2cに対応した形状の前後方向に延びる筒状のカートリッジ本体31を有する。カートリッジ本体31は、ホルダ本体2と同様に、半円筒状の底壁部31aと、底壁部31aの上部に連続して形成された角筒状の上壁部31bと、後端に配置された板状の後壁部31cと、前端に配置された板状の前壁部31dとを有する。各壁部31a〜31dに囲まれたカートリッジ本体31の内部には、現像装置Gに補給される新規の現像剤が収容されている。
カートリッジ本体31の前端部には、操作部の一例として、作業者がトナーカートリッジTCを前後方向に移動させる際に、把持するためのハンドル部32が支持されている。
【0037】
前記カートリッジ本体31の底壁部31aの後端部には、第2の開口部の一例であって、第1の開閉部材の支持部の一例として、下方に突出する接続口部33が形成されている。接続口部33の前後方向中央部から後部には、第2の開口の一例として、下方に開口する接続口33aが形成されている。また、接続口部33の左右両端には、第1の開閉部材の案内部の一例として、接続口部33の上端から左右方向に張り出して形成され且つ前後方向に延びる内シャッタガイド33bが左右一対形成されている。
【0038】
図13はトナーカートリッジの接続口の説明図であり、図13Aは前左斜め下方から見た図、図13Bは後右斜め下方から見た図である。
図12A、図13Aにおいて、接続口部33の前端面33cの左端部には、開放規制部の一例として、前方に突出する外ロック爪34が形成されている。実施例1の外ロック爪34は、直角三角形状に形成されており、規制部本体の一例として、接続口部33の前端面33cから前方に延びる右端面34aと、規制案内部の一例として、右端面34aの前端から左方に行くに連れて後方に傾斜する外ロックガイド面34bと、を有する。
前記接続口部33の外表面である下面には、漏出防止部材の一例としての接続口シール36が支持されている。前記接続口シール36の中央部には接続口33aに対応して、開口36aが形成されている。
【0039】
図12、図13において、前記接続口部33の左方には、離間用の接触部の一例として、内シャッタロック14のスライダ突起18に対応する位置に配置され且つ下方に突出するロック解除突起37が形成されている。前記ロック解除突起37は、第1の離間被案内部の一例として、前端から後方に行くに連れて左方に傾斜する前被案内面37aと、第2の離間被案内部の一例として、前被案内面37aの後端から後方に延びる中被案内面37bと、第3の離間被案内部の一例として、中被案内面37bの後端から後方に行くに連れて右方に傾斜する後被案内面37cとを有する。
接続口部33の右方には、第2の開閉部材の停止部の一例として、前後方向に延びる壁状の外シャッタ右ストッパ38が形成されている。
【0040】
前記ロック解除突起37の左方には、凸部の一例として、後述する内シャッタ51の露出を防止するために、前後方向に延びるリブ39が形成されている。
前記ロック解除突起37の左方且つ前方には、収容部の案内部の一例として、カートリッジ本体31の半円筒状の外周面の周方向に沿って延びる外シャッタの前ガイド41が形成されている。前記外シャッタの前ガイド41は、カートリッジ本体31の外周面から径方向に延びる立壁部41aと、立壁部41aの外端から前方に延びる円弧板状の円弧板部41bとを有する。
【0041】
図14は実施例1の接続口部分の断面説明図であり、図14Aは図8のXIVA−XIVA線断面図、図14Bは図9のXIVB−XIVB線断面図、図14Cは図14Aに示す状態から内シャッタが取り外された状態の説明図である。
図8〜図11、図12B、図13B、図14A、図14Cにおいて、カートリッジ本体31の後端には、収容部の案内部の一例として、後方に突出する外シャッタの後ガイド42が形成されている。実施例1の外シャッタの後ガイド42は、カートリッジ本体31の底壁部31aおよび上壁部31bの後端部に形成されており、底壁部31aおよび上壁部31bの後端と後壁部31cとの段差により構成されている。
【0042】
図12B、図13Bにおいて、後壁部31cの下端部には、被付勢部材の一例として、後方に突出するバネ接触突起43が形成されている。実施例1のバネ接触突起43は、直角三角形状に形成されており、案内部の一例として、左方から右方に行くに連れて後方に傾斜するバネガイド部43aと、バネガイド部の右端から前方に延びる右端部43bとを有する。
前記後端壁31cの中央部には、駆動伝達部材の一例としてのカップリング44が回転可能に支持されており、トナーカートリッジTCがプリンタ本体U1に装着された場合に、カートリッジホルダKHの後端部に配置された駆動伝達部材の一例としての図示しないカップリングに噛み合って駆動が伝達される。なお、前記カートリッジ本体31の内部には、カップリング44に後端が支持され且つ回転が伝達された場合にカートリッジ本体31の内部の現像剤を接続光33aに向けて搬送する図示しない従来公知の搬送部材が配置されている。
【0043】
図8〜図12において、前記上壁部31bの左部後端には、記憶媒体の一例として、前記CRUMリーダ4に対応する位置に配置されたCRUM46が支持されている。CRUM46には、トナーカートリッジTC内の現像剤が空であるか否か等の情報が記憶されており、トナーカートリッジTCの装着時に接触して電気的に接続されるCRUMリーダ4により情報の読取、書込が可能になっている。
【0044】
(内シャッタの説明)
図15は実施例1の内シャッタの説明図であり、図15Aは斜視図、図15Bは図15Aの矢印XVB方向から見た図、図15Cは図15Bの矢印XVC方向から見た図、図15Dは図15Bの矢印XVD方向から見た図、図15Eは図15Bの矢印XVE方向から見た図、図15Fは図15Bの矢印XVF方向から見た図、図15Gは図15Fの矢印XVG方向から見た図である。
図9、図10、図14、図15において、前記接続後部33には、第1の開閉部材の一例としての内シャッタ51が支持されている。実施例1の内シャッタ51は、開閉部材本体の一例として、接続口部33の外表面に対向する板状に形成されて、接続口シール36を弾性変形させて密着する内シャッタ本体51aを有する。内シャッタ本体51aの前端には、上方に延びる前端壁51bが形成されている。
【0045】
また、内シャッタ本体51aの左右両端には、第1の開閉部材の被案内部の一例として、前後方向に延び且つ前記内シャッタガイド33bに前後方向に移動可能に支持される内ガイドレール52が形成されている。実施例1の内ガイドレール52は、第1の開閉部材の側部の一例として、シャッタ本体51aの左右両端から上方に延び且つ内シャッタガイド33bの外側に配置される内シャッタ側壁52aと、内シャッタ側壁52aの上端から左右方向の内側に延び且つ内シャッタガイド33bの上面に接触して案内される被ガイド部52bと、を有する。
したがって、実施例1の内シャッタ51は、内シャッタガイド33bに内ガイドレール52が案内されて、接続口部33に対して、図9に示す第1の閉塞位置の一例として、接続口33aを閉塞する内シャッタ閉塞位置と、図10に示す第1の開放位置の一例として、接続口33aを開放する内シャッタ開放位置と、の間で移動可能に支持されている。
【0046】
左側の内シャッタ側壁52aの後部には、被噛合い部の一例として、内シャッタロック14のロック本体17と噛み合い可能な内シャッタの被ロック部53が形成されている。図7C、図15において、実施例1の内シャッタの被ロック部53は、ロック本体17の凹部17aおよび凸部17bと噛み合うように、凸部53aと凹部53bが周期的に形成された鋸歯形状に形成されている。したがって、図7Cに示すように、実施例1の内シャッタの被ロック部の凸部53aは、凸部17bの前面17cおよび後面17dに対応して、後面53cが後側に行くに連れて右側に傾斜して形成されており、前面53dが左方に行くに連れて前方に傾斜して形成されている。
【0047】
図14、図15において、内シャッタ本体51aの前端壁51bの上面には、第2の開閉部材の案内部の一例であって、外れ規制部の一例として、上方に突出し且つ内ガイドレール52の上端よりも高さの低い外シャッタの延長ガイド54が形成されている。実施例1の外シャッタの延長ガイド54は、内シャッタ51が内シャッタ閉塞位置に移動した状態で、カートリッジ本体31の外シャッタの前ガイド41の円弧板部41bの延長上に対応する位置に配置されている。
前端壁51bの前面の下部には、被押込部の一例として、前方に突出する被押込突起56が形成されている。実施例1の被押込突起56は、内シャッタ本体51aの左右方向の中央部に配置されると共に、前方に突出する三角形状に形成されている。
【0048】
前端壁51bの右端部には、誤組防止部の一例として、左方に凹んだ掛かり凹部57が形成されている。実施例1の掛かり凹部57は、前端から後方に行くに連れて左方に傾斜する前掛かり部57aと、前掛かり部57aの後端から後方に行くに連れて右方に傾斜する後掛かり部57bとを有する。
【0049】
(外シャッタの説明)
図16は実施例1の外シャッタの説明図であり、図16Aは斜め上方から見た図、図16Bは図16Aの矢印XVIB方向から見た図である。
図17は実施例1の外シャッタの説明図であり、図17Aは後斜め下方から見た斜視図、図17Bは前斜め上方から見た斜視図、図17Cは図17Bの矢印XVIIC方向から見た図、図17Dは図17Cの矢印XVIID方向から見た図、図17Eは図17Cの矢印XVIIE方向から見た図、図17Fは図17Cの矢印XVIIF方向から見た図、図17Gは図17Cの矢印XVIIG方向から見た図、図17Hは図17Gの矢印XVIIH方向から見た図である。
図8〜図10、図16、図17において、カートリッジ本体31の内シャッタ51の外側には、第2の開閉部材の一例としての外シャッタ61が支持されている。実施例1の外シャッタ61は、第2の開閉部材の本体の一例として、カートリッジ本体31の底壁51aに沿って延びる部分円筒状の外シャッタ本体61aを有する。
【0050】
外シャッタ本体61aの外表面には、第2の開閉部材の開閉用の接触部の一例として、外方に突出する外開閉突起62が形成されている。外開閉突起62は、ホルダ本体2の開閉溝3に嵌まり、開閉溝3に沿って案内可能に構成されている。外シャッタ本体61aの前後両端には、上方に延びる前側部61bおよび後側部61cが形成されており、左端部には上方に延びる左側部61dが形成されている。
前側部61bの上端には、第2の開閉部材の被案内部の一例であって、外れ防止用の被規制部の一例として、後方に延び且つ外シャッタの前ガイド41や外シャッタの延長ガイド54の上面に接触して案内される前ガイドレール63が形成されている。実施例1の前ガイドレール63は、前壁部61bの右端から中央部にかけて形成されており、左右方向の長さが、カートリッジ本体31の外シャッタ右ストッパ38と外シャッタの前ガイド41との間隔よりも短く設定されている。
【0051】
また、後側部61cの上端には、第2の開閉部材の被案内部の一例として、右方から見てコの字状に形成され且つ外シャッタの後ガイド42の上面に接触して案内される後ガイドレール64が形成されている。前記前ガイドレール63および後ガイドレール64により、実施例1の外シャッタ61の外ガイドレール63+64が構成されている。したがって、外ガイドレール63+64により、外シャッタ61は、図8に示す第2の閉塞位置の一例として、接続口33aを二重に閉塞する外シャッタ閉塞位置と、図9、図10に示す第2の開放位置の一例として、接続口33aの部分を開放し、内シャッタ51を外部に露出させる外シャッタ開放位置と、の間で移動可能に支持されている。
なお、実施例1の外ガイドレール63+64は、外シャッタの前ガイド41や外シャッタの後ガイド42、外シャッタの延長ガイド54に対して、前後方向の余裕、いわゆるガタ、遊びを持って支持されており、前後方向のガタつきや、傾斜が可能、且つ、カートリッジ本体31から脱落しないように支持されている。
【0052】
図16B、図17Dにおいて、前記前側部61bの内側面の右端部には、押込部の一例として、内シャッタ51の被押込突起56に対応して配置され、且つ、内側、すなわち後方に突出する押込突起66が形成されている。実施例1の押込突起66は、外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に向けて移動する場合に、外シャッタ閉塞位置の上流側で被押込突起56に接触して、内シャッタ51を内シャッタ閉塞位置に向けて押込可能であると共に、外シャッタ閉塞位置に移動した状態では、被押込突起56よりも右側に通過して、被押込突起56から離間した状態となる位置に配置されている。
【0053】
図16、図17B、図17Dにおいて、前ガイドレール63の左部の後端には、開放被規制部の一例として、外ロック爪34に対応して配置され且つ前方に凹んだ外ロック凹部67が形成されている。実施例1の外ロック凹部67は、外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に移動した状態で、外ロック爪34が内部に収容可能な大きさに形成されており、外ロック爪34の右端面34aが引っ掛かって外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置から移動不能、すなわち、ロックされた状態となる。なお、実施例1の外ロック凹部67の右側、すなわち、外シャッタ61の閉塞方向の下流側には、前ガイドレール63の後端よりも後方に張り出した張出部67aが形成されている。
【0054】
図16、図17において、後側部61cの左右方向中央部には、付勢部材の一例として、カートリッジ本体31のバネ接触突起43に対応する位置に板バネ部68が形成されている。実施例1の板バネ部68は、左端の基端部68aと、基端部68aから右方に延びる板状の板バネ本体68bと、板バネ本体68bの右端から前方に傾斜する傾斜部68cとを有する。
実施例1の傾斜部68cの先端には、第1の付勢部の一例として、外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置よりも閉塞方向の上流に位置している場合にバネ接触突起43に接触する位置に配置された上流接触部68dが形成されている。傾斜部68cと板バネ本体68bとの繋ぎ目の部分には、第2の付勢部の一例として、外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に位置している場合にバネ接触突起43に接触する位置に配置された閉塞接触部68eが形成されている。
【0055】
図18は、実施例1の外シャッタの外開閉突起、板バネ部および外ロック凹部の位置関係の説明図である。
図18において、実施例1の外シャッタ61では、トナーカートリッジTCがカートリッジホルダKHに挿入される場合に、螺旋溝部3bに接触して外開閉突起62に対して螺旋溝部3bからの反力として、外開閉突起62に開放用の力69が作用する。この開放用の力69の作用により、外シャッタ61は外ロック爪34が外ロック凹部67に引っ掛かって移動不能となる位置まで、図18において右側にスライドする。ここで、実施例1の外シャッタ61は、外ガイドレール63+64のガタつきで、傾斜可能となっており、開放用の力69が作用すると、外ロック凹部67の外ロック爪34の接触部を中心として、後述する図23Aにおいて時計回り方向に傾斜する力が作用する。そして、実施例1の外ロック凹部67は、開放用の力69の方向に延びる仮想線69aに対して、傾斜方向の下流側、すなわち、図18における時計回り方向の下流側に配置されている。なお、実施例1の板バネ部68およびバネ接触突起43との接触部は、外ロック凹部67の外ロック爪34との接触位置と、外開閉突起62の開放用の力69が作用する点と、を結んだ仮想線69bに対して、外シャッタ61の傾斜を阻害しないように、図18における時計回り方向で上流側に配置されている。
【0056】
(実施例1の作用)
前記構成要件を備えた実施例1のプリンタUでは、感光体PRの表面に形成された潜像は、現像領域Q3において現像装置Gで現像され、現像装置G内の現像剤が消費される。現像装置Gの内部の現像剤が消費されると、消費量に応じて、補給オーガV4やトナーカートリッジTC内の搬送部材が作動して、トナーカートリッジTCから現像剤の補給が行われる。
トナーカートリッジTCから補給が行われて、トナーカートリッジTCの内部の現像剤が空になったり、トナーカートリッジTCが故障等した場合、トナーカートリッジTCがプリンタ本体U1に対して前後方向に挿入、引き出しされて、交換される。
【0057】
(カートリッジの装着動作の説明)
図19は実施例1のトナーカートリッジの装着動作の説明図であり、図19Aはトナーカートリッジがカートリッジホルダに装着される前の状態の説明図、図19Bは図19Aに示す状態からトナーカートリッジが後方に挿入されて外開閉突起が螺旋溝の前端に到達した状態の説明図である。
図19において、トナーカートリッジTCがカートリッジホルダKHに装着される場合、前方からトナーカートリッジTCが挿入されると、外シャッタの外開閉突起62が開閉溝3に嵌り、トナーカートリッジTCの後方への移動に伴って、外開閉突起62が開閉溝3の前溝部3aに沿って後方に移動する。そして、図19Bに示すように、トナーカートリッジTCが後方に移動すると、外開閉突起62が前溝部3aから螺旋溝部3bに接触する状態となる。
【0058】
図20はトナーカートリッジの装着動作の続きの説明図であり、図20Aは図19Bに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されて外シャッタが途中まで開放された状態の説明図、図20Bは図20Aに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されてロック解除突起がスライダ突起の前側に接触した状態の説明図である。
図19Bに示す状態からさらにトナーカートリッジTCが後方に挿入されると、外開閉突起62が螺旋溝部3bに沿って左方に案内され、外開閉突起62の左方への移動に伴って、図20Aに示すように、外シャッタ61がカートリッジ本体31の外周面に沿って左方に向けて移動する。すなわち、外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置から外シャッタ開放位置に向けて移動する。
【0059】
図20Aに示す状態から、さらにトナーカートリッジTCが後方に挿入されると、下方に露出した内シャッタ51の後端が傾斜面11に接触して、斜面に沿って内シャッタ収容部8に向けて案内される。このとき、実施例1の傾斜面11は、内シャッタ51の後端面に沿って左右方向に延びておらず、左右方向に対して傾斜しており、内シャッタ51の後端が面接触せず、トナーカートリッジTCの挿入に伴って後端が右端から左端に向けて順次接触していく。したがって、内シャッタ51と傾斜面11との接触時の衝撃が小さくなり、トナーカートリッジTCを挿入する力が急激に上昇することが低減される。
また、実施例1では、傾斜面11が螺旋溝部3bの傾斜に沿っており、外シャッタ61を開放する際にホルダ本体2から外シャッタ61が受ける反力と内シャッタ51が傾斜面11に接触する際に受ける反力とが、共に左前方向となっており、トナーカートリッジTCは左方に寄せられる力を受ける。したがって、トナーカートリッジTCが装着された場合に、左方に配置されたCRUMリーダ4にCRUM46が確実に接触させられる。
【0060】
さらに、実施例1の傾斜面11は、前後方向の前側の一部が、螺旋溝3bの後部の一部と前後方向で重複する重複領域11aを有するように構成されている。すなわち、重複領域11aを有しない場合に比べて、2つのシャッタ51,61を有するトナーカートリッジTCにおいて、カートリッジホルダKHおよびトナーカートリッジTCの前後方向の長さを短くすることが可能になっている。
また、図20Aに示す状態からトナーカートリッジTCが後方に挿入される際に、内シャッタ51が接続口部33に対するガタつき等で、位置が内シャッタ収容部8に対して左右方向にずれていたり姿勢が傾斜等していた場合には、内シャッタ51の右側面がガタ詰め壁9に接触して、姿勢が矯正される。したがって、ガタ詰め壁9が設けられていない場合に比べて、後述する内シャッタ51と内シャッタロック14との噛合が不十分になる等の装着不良が発生することが低減されている。
【0061】
図20A、図20Bにおいて、図20Aに示す状態からトナーカートリッジTCが後方に挿入されると、図20Bに示すように、外開閉突起62が後溝部3cに到達して、外シャッタ61が開放位置に移動する。また、このとき、内シャッタ51が内シャッタ収容部8を、ガイドリブ8aに接触しながら後方に移動する。すなわち、ガイドリブ8aが設けられない構成に比べて、摩擦が低減されて、トナーカートリッジTCを挿入する力の上昇が低減された状態でトナーカートリッジTCが挿入される。そして、流出口部33が補給口部6の内シャッタストッパ面6bに接触する前に、ロック解除突起37の後被案内面37cが内シャッタロック14のスライダ突起18の前案内面18aに接触する。
【0062】
図21はトナーカートリッジの装着動作の続きの説明図であり、図21Aは図20Bに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されてロック解除突起がスライダ突起を左方に押した状態の説明図、図21Bは図21Aの内シャッタロック部分の要部拡大図、図21Cは図21Aに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されて内シャッタロックがロック位置とアンロック位置との間に位置している状態の説明図、図21Dは図21Cの内シャッタロック部分の要部拡大図である。
図20Bに示す状態からトナーカートリッジTCがさらに後方に挿入されると、ロック解除突起37が後方に移動して、後被案内面37cおよび前案内面18aの接触に伴って、内シャッタロック14がコイルスプリング22の弾性力に抗して左方に移動する。したがって、中案内面18bおよび中被案内面37bが接触した図21A、図21Bに示す状態となり、内シャッタロック14はアンロック位置に移動し、ロック本体17が内シャッタ収容部8から退避する。
【0063】
図21A、図21Bに示す状態からトナーカートリッジTCが後方に挿入されると、図21C、図21Dに示すように、トナーカートリッジTCの接続口部33の後端が、内シャッタストッパ面6bに接触し、内シャッタ51が内シャッタ収容部8に収容された状態となる。この状態では、ロック解除突起37の前被案内面37aがスライダ突起18の後案内面18cに接触した状態となり、ロック本体17がアンロック位置からロック位置に向けて移動をしている途中の状態となる。
【0064】
図22はトナーカートリッジの装着動作の続きの説明図であり、図22Aは図21Cに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されてロック解除突起がスライダ突起の後方に移動した状態の説明図、図22Bは図22Aの内シャッタロック部分の要部拡大図、図22Cは図22Aに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されて装着が完了した状態の説明図、図22Dは図22Cの内シャッタロック部分の要部拡大図である。
図21C、図21Dに示す状態から、さらにトナーカートリッジTCが後方に挿入されると、ロック解除突起37がスライダ突起18の後案内面18cの後方に抜けた図22A、図22Bに示す状態となり、内シャッタロック14がロック位置に移動する。内シャッタロック14がロック位置に移動すると、ロック本体17が内シャッタの被ロック部53と噛み合って、内シャッタ14が前後方向に移動不能な状態、すなわち、ロックされた状態となる。
【0065】
ここで、実施例1のロック本体17および内シャッタの被ロック部53は、図7Cに示すように、凸部17bの後面17dが左側に行くに連れて前側に傾斜し、且つ、凸部53aの前面53dが左方に行くに連れて前方に傾斜している。したがって、ロック解除突起37やスライダ突起18の製造誤差や組み立て誤差等で、内シャッタの被ロック部53がロック本体17の位置に到達する前にロック本体17がアンロック位置に退避していなかったり、内シャッタ51の後端が内シャッタストッパ面6bに到達する前にロック本体17がロック位置に戻ったりしても、トナーカートリッジTCの挿入に伴って、凸部53aの前面53dがロック本体17の凸部17bの後面17dを押す際に、左前方向の力が作用し、左方向成分の力が作用する。よって、内シャッタロック14が左方のアンロック位置に向けて移動し、内シャッタ51の凸部53aが内シャッタロック14の凸部17bを乗り越えて前方に移動可能になっている。
【0066】
そして、図22A、図22Bに示す状態からトナーカートリッジTCが後方に移動すると、内シャッタ51は内シャッタストッパ面6bに接触し且つ内シャッタロック14がロックしており、内シャッタ51の移動が停止すると共に、接続口部33が補給口部6のホルダ側ガイド7に案内されながら後方に移動する。すなわち、接続口33aに対して内シャッタ51が相対的に移動し、内シャッタ閉塞位置から内シャッタ開放位置に向けて移動する。
そして、トナーカートリッジTCがカートリッジホルダKHの後端まで移動すると、図22Cに示すように、内シャッタ51が内シャッタ開放位置に移動すると共に、接続口33aと補給口6aとが接続され、トナーカートリッジTCの装着が完了する。したがって、トナーカートリッジTCからプリンタ本体U1に現像剤が補給可能な状態となる。
したがって、実施例1のトナーカートリッジTCでは、前方から後方に挿入する1つの動作で、外シャッタ61および内シャッタ51の両方が開放され、接続口33aと補給口6aとが接続される。したがって、挿入後、回転させてシャッタを開放するという2つの動作を必要とする構成に比べて、挿入の作業を容易にすることが可能である。
【0067】
また、実施例1のトナーカートリッジTCでは、内シャッタ51は、外シャッタ61の開閉時の案内をしている。仮に、内シャッタ51が外シャッタ61を案内しない場合には、外シャッタ61の開閉移動が不安定になる恐れがある。また、外シャッタ61を案内する部材を内シャッタ51ではなく、カートリッジ本体31に設けると、内シャッタ51の開閉動作の妨げとなる恐れがあり、2つのシャッタ51,61を使用する構成を実現できない恐れがあると共に、新たなガイドが設けられて構成が複雑化する問題もある。これらに対して、実施例1では、内シャッタ51が外シャッタ61を延長ガイド54で案内しており、外シャッタ61の移動が安定すると共に、内シャッタ51と延長ガイド54が共通化、一体化され、構成が簡素化され、且つ、内シャッタ51の開閉移動の妨げとなる部材も無くなる。
【0068】
(カートリッジの取外動作の説明)
トナーカートリッジTCの現像剤が空になった等でトナーカートリッジTCを取り外す場合、図22Cに示す状態から、トナーカートリッジTCが前方に引き出される。このとき、内シャッタロック14が内シャッタ51をロックしており、内シャッタ51が後方に移動することが規制されている。したがって、特許文献1に記載の技術のように、シャッタの引き出し方向の下流端で挟み込む構成では、製造誤差等に伴って、挟みこむ部分とシャッタとの間にシャッタ移動方向に沿った隙間の発生が避けられない。したがって、トナーカートリッジの引き出し時に、シャッタが下流側にずれて、補給口部との間に隙間が発生して現像剤が漏れ出す恐れがある。
【0069】
これに対して、実施例1では、トナーカートリッジTCの着脱方向である前後方向に対する側方から内シャッタ51の移動が規制されており、内シャッタ51の前後方向の隙間が発生しない。したがって、トナーカートリッジTCの引出時に、内シャッタ51が内シャッタストッパ面6bから離れにくく、内シャッタ51と内シャッタストッパ面6bとの間に、隙間が発生し難くなっている。よって、内シャッタ51と内シャッタストッパ面6bとの間の上方を流出口部33が通過する際に、流出口33aから現像剤が下方に流出し、隙間に溜まることが低減されている。よって、内シャッタ51が流出した現像剤で汚れることが低減されており、カートリッジホルダKHやトナーカートリッジTCが汚れることが低減され、汚れたトナーカートリッジTCが引き出されて、作業者やプリンタUが設置された床面等を汚すことも低減されている。
【0070】
特に、実施例1のロック本体17および内シャッタの被ロック部53は、図7Cに示すように、凸部17bの前面17dが右側に行くに連れて前側に傾斜し、且つ、凸部53aの後面53cが左方に行くに連れて後方に傾斜している。したがって、トナーカートリッジTCの前方への引き出しに伴って、凸部53aの後面53cがロック本体17の凸部17bの前面17cを押す際に、右後ろ方向の力が作用し、右方向成分の力が作用する。よって、内シャッタロック14がロック位置からさらに右方に移動する力を受け、内シャッタロック14がアンロック位置に向けて移動する力が作用しない。したがって、トナーカートリッジTCが前方に移動する際に摩擦で内シャッタ51が前方に移動させる力が作用しても、内シャッタロック14と内シャッタのロック部53とは噛み込む方向の力を受け、内シャッタ51のロックが解除されず、後方への移動が規制される。
【0071】
また、実施例1では、ロック本体17の前後両側に、ロック側壁12が配置されており、ロック本体17が後方に向かう力を受けても、ロック側壁12がロック本体17に接触して、ロック本体17の傾斜、倒れが規制される。したがって、ロック側壁12が設けられていない場合に比べて、内シャッタ51の後方への移動がさらに確実に規制されている。
【0072】
図22において、図22Cに示す状態から図22Aに示す状態までトナーカートリッジTCが引き出されると、流出口33aに対して内シャッタ51が相対的に移動し、流出口33aが内シャッタ51に閉塞された状態となる。この状態では、ロック解除突起37の前被案内面37aがスライダ突起18の後案内面18cの後方に移動しており、内シャッタロック14はロック位置に保持されている。
図22Aに示す状態から図21Cに示す状態にトナーカートリッジTCが引き出されると、ロック解除突起37が内シャッタロック14のスライダ突起18に接触して、内シャッタロック14がアンロック位置に向けて移動を始める。したがって、内シャッタロック14が内シャッタ51から離れて、内シャッタ51のロックが解除される。よって、内シャッタ51の前方への移動が可能となり、トナーカートリッジTCが前方に引き出されると、図21A、図20Bに示すように内シャッタ51が一体的に前方に移動を始める。
【0073】
そして、図20Bに示す状態からトナーカートリッジTCが引き出されると、後溝部3cに案内されていた外開閉突起62が、図20Aに示すように螺旋溝部3bに差し掛かり、外シャッタ61がカートリッジ本体31に沿って右方向、すなわち、外シャッタ閉塞位置に向けて移動を開始し始める。
図20Aに示す状態からトナーカートリッジTCがさらに引き出されると、螺旋溝部3bに沿って外開閉突起62が移動して、図19Bに示すように、外シャッタ61が内シャッタ51の外側を閉塞して外シャッタ閉塞位置に移動する。このとき、実施例1のカートリッジホルダKHでは、螺旋溝部3bの前端部に右方に張り出した膨出部3hが配置されており、外開閉突起62が右方、すなわち、外シャッタ閉塞位置に向かう側に押される。したがって、膨出部3hが設けられていない場合に比べて、外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に移動しやすく、外シャッタ閉塞位置に完全に移動しない状態、いわゆる半開きの状態となることが低減されている。
【0074】
そして、図19Bに示す状態からトナーカートリッジTCがさらに引き出されると、トナーカートリッジTCがプリンタ本体U1から取り出され、図19Aに示す状態となる。よって、実施例1のトナーカートリッジTCでは、後方から前方に引き出すという1つの動作で、内シャッタ51および外シャッタ61の両方が順に閉塞され、接続口33aが閉じられる。したがって、2回の動作を必要とする構成に比べて、引き出す作業を容易にすることが可能である。
また、実施例1のトナーカートリッジTCでは、内シャッタ51の開閉方向と、外シャッタ61の開閉方向とが交差している。2つのシャッタの開閉方向が同一の場合、外シャッタを内シャッタの開閉移動する範囲よりも外側まで移動させる必要があり、外シャッタの移動範囲が長くなり、トナーカートリッジTCが大型化する問題があるが、実施例1では、2つのシャッタ51,61が交差する方向に移動しており、トナーカートリッジTCが小型化可能になっている。
【0075】
(外シャッタの開放時の移動の説明)
図23は実施例1の外シャッタの要部説明図であり、図23Aは図18に示す状態から外シャッタが外シャッタ開放位置に向けて移動した状態の説明図、図23Bは図23Aに示す状態から外シャッタが傾斜した状態の説明図、図23Cは板バネ部の傾斜前後の状態の説明図である。
実施例1のトナーカートリッジTCでは、プリンタ本体U1から取り外された状態では、図18に示すように、板バネ部68がバネ接触突起43に押されて弾性変形しており、外シャッタ61が後方に付勢される。したがって、外シャッタ61の外ロック凹部67に外ロック爪34が嵌っている。したがって、図23Aに示すように、作業者等が外シャッタ61に触れる等で外シャッタ61に、左方の外シャッタ開放位置に向けて移動させる外力が作用しても外ロック凹部67と外ロック爪34の右端面34aとが接触して、外シャッタ61の回転が規制される。
【0076】
そして、トナーカートリッジTCがカートリッジホルダKHに挿入されて、外シャッタ61の外開閉突起62が螺旋溝部3bに接触すると、図18に示すように外開閉突起62に対して左前方向の開放する力69が作用する。開放する力69が作用した場合、開放する力69の前方向成分は、板バネ部68が外シャッタ61を後方に付勢する力と対抗しており、主として左方向成分の力が外シャッタ61に作用して、外シャッタ61が図23Aに示すように、外ロック凹部67と外ロック爪34の右端面34aとが接触するまで、外シャッタ61が外シャッタ開放位置に向けて移動する。すなわち、外シャッタ61は、外ロック爪34に接触する状態にガタ寄せされる。
【0077】
図23Aに示す状態まで外シャッタ61が移動すると、前述のように、外ロック凹部67と外ロック爪34との接触で、外シャッタ61の移動が規制される。ここで、実施例1では、外ロック凹部67とロック爪34との接触部分が開放する力69の延長線69aよりも図18、図23Aにおいて時計回り方向で下流側に配置されており、図23Aに示す状態で、開放する力69が作用すると、外ロック凹部67と外ロック爪34との接触部分を支点、回転中心として外シャッタ61が回転する力を受ける。したがって、外シャッタ61が、外ロック凹部67と外ロック爪34とが接触したまま、図18、図23における時計回り方向に傾斜し、図23Bに示すように、外シャッタ61の外ガイドレール64の左端が、外シャッタの後ガイド42に接触するまで、傾斜する。なお、図23Bに示す状態では、外シャッタ61の傾斜に伴って、外ロック凹部67も右前方向、すなわち、外ロック爪34から離れる方向に移動し、外ロック凹部67と外ロック34との掛かりも少なくなる。
【0078】
図23Bにおいて、外シャッタ61が傾斜すると、板バネ部68の基端部68aも一体的に傾斜して前方に移動する。したがって、図23Cに示すように、実線で示す傾斜前の板バネ部68の状態が、二点鎖線で示す傾斜後の板バネ部68の状態となる。すなわち、破線および一点鎖線で示す傾斜の前後の弾性変形していない状態に比べて、傾斜前の板バネ部68の弾性変形量よりも、傾斜後の板バネ部68の弾性変形量の方が小さくなる。したがって、図23Bに示す状態では、外シャッタ61を板バネ部68が後方に付勢する力が、図23Aに示す状態に比べて、弱くなっている。
【0079】
図23Bに示す状態において、外シャッタ61に、開放する力69が作用すると、左方への移動も傾斜も規制された外シャッタ61は、板バネ部68の付勢力に対抗して、前方向成分の力で前方に向けて移動する。このとき、実施例1では、前述のように、板バネ部68が後方に付勢する力が弱まっている状態となっており、外シャッタ61を前方に移動させるために必要な力は、付勢する力が弱まっていない場合に比べて、小さくなる。したがって、トナーカートリッジTCを挿入する際に、作業者にかかる負荷、挿入抵抗が低減される。
このとき、実施例1では、図23Bに示すように、外ロック61の傾斜に伴って外ロック凹部67と外ロック爪34との掛かりが少なくなっており、外シャッタ61の前方への移動が、少ない移動量で、外ロック凹部67と外ロック爪34との掛かりが外れる。すなわち、外シャッタ61の前方への移動に伴う板バネ部68の変形量が小さくなり、作業者にかかる負荷、挿入抵抗が低減される。
【0080】
図24は実施例1の外シャッタの要部説明図であり、図24Aは図23Bに示す状態から外シャッタのロックが解除された状態の説明図、図24Bは図24Aに示す状態から外シャッタが外シャッタ開放位置に向けて移動した状態の説明図である。
図23B、図24Aにおいて、開放する力69が作用して外シャッタ61が前方に移動すると、図24Aに示すように、外ロック凹部67と外ロック爪34とが外れ、外シャッタ61のロックが解除される。
図24A、図24Bにおいて、図24Aに示す状態では、外シャッタ61が左方、すなわち、外シャッタ開放位置に向けて移動可能な状態となり、図24Bに示すように、開放する力69の左方向成分で、外シャッタ61が外シャッタ開放位置に向けて移動する。
【0081】
(内シャッタ閉塞時の移動の説明)
図22A、図21Cにおいて、トナーカートリッジTCがプリンタ本体U1から取り外される場合に、内シャッタ51は、流出口33aを閉塞する内シャッタ閉塞位置に移動するが、部品の製造公差や組立誤差があって、内シャッタ閉塞位置に完全に移動せず、流出口33aは閉塞しているが内シャッタ51が閉じきっていない状態となることがある。
特に、内シャッタロック14が内シャッタ51から離間する時期を、内シャッタ51が内シャッタ閉塞位置に完全に移動する時期に一致させる設定とした場合、製造誤差で、内シャッタロック14が離間する時期が、内シャッタ閉塞位置の移動後になる恐れがある。この場合、トナーカートリッジTCの引き出し時に、内シャッタ51が内シャッタ閉塞位置に移動して、内シャッタ51が前方に移動しようとしても、ロックがかかったままとなり、トナーカートリッジTC自体が引き出せなくなる恐れがある。したがって、内シャッタ51が内シャッタ閉塞位置に完全に移動する前に、内シャッタロック14が内シャッタ51から離間するように設定され、内シャッタ51が閉じきっていない状態でトナーカートリッジTCが前方に移動する。
【0082】
図25は実施例1の内シャッタの内シャッタ閉塞位置に完全に移動する状態の説明であって、図25Aは外シャッタが外シャッタ閉塞位置に向けて移動する途中の説明図、図25Bは図25Aに示す状態からさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動して押込突起と被押込突起とが接触開始した状態の説明図である。
図25Aにおいて、内シャッタ51が閉じきっていない状態でトナーカートリッジTCが引き出されると、外シャッタ61の外開閉突起62が螺旋溝部3bに接触して、外シャッタ閉塞位置に向けて移動を開始する。図25Bにおいて、外シャッタ61が、外シャッタ閉塞位置に向けて移動すると、内シャッタ51の被押込突起56に外シャッタ61の押込突起66が接触する。このとき、外シャッタ61の板バネ部68の先端部68aがバネ接触突起43に接触を開始して、板バネ部68が弾性変形を始める。
【0083】
図26は図25の続きの説明図であって、図26Aは図25Bに示す状態から外シャッタがさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動して押込突起が被押込突起を押し込んだ状態の説明図、図26Bは図26Aに示す状態からさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動して押込突起が被押込突起の位置を通過した状態の説明図である。
図25Bに示す状態から外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に向けてさらに移動すると、図26Aに示すように、被押込突起56の前端と押込突起66の後端とが接触して、内シャッタ51が内シャッタ閉塞位置に向けて移動する。したがって、外シャッタ61の回転に伴って、内シャッタ51が内シャッタ閉塞位置に完全に移動する。
【0084】
特に、実施例1では、被押込突起56と押込突起66とが接触している状態では、板バネ部68がバネ接触突起43に接触して弾性変形し、外シャッタ61を後方、すなわち、内シャッタ閉塞位置に向かう方向の力が作用する。したがって、板バネ部68の付勢力を利用して、内シャッタ51が内シャッタ閉塞位置に移動しており、板バネ部68の付勢力が作用しない構成に比べて、内シャッタ51を確実に内シャッタ閉塞位置に移動させることが可能になっている。
また、実施例1では、被押込突起56が内シャッタ51の左右方向の中央部に配置されている。仮に、被押込突起56が左右方向の端側に配置されている場合、被押込突起56が押し込まれる場合に、内シャッタ51が回転、傾斜する方向の力を受け、内シャッタ閉塞位置に移動させる力が効率的に伝達されず、内シャッタ閉塞位置に移動しきらない恐れがある。これに対して、被押込突起56が左右方向の中央部に配置された実施例1の構成では、内シャッタ閉塞位置に移動させる力が効率的に伝達され、内シャッタ閉塞位置に移動させやすくなっている。
【0085】
図27は図26の続きの説明図であって、図26Bに示す状態から外シャッタが外シャッタ閉塞位置に移動した状態の説明図である。
図26において、図26Aに示す状態から外シャッタ61が移動すると、押込突起66が被押込突起56の位置を通過して、図26Bに示すように、被押込突起56との接触が解除される。そして、板バネ部68の付勢力で外シャッタ61が後方に移動しても、図27に示すように、被押込突起56と押込突起66との接触が解除された状態のままとなり、前述した図23の外シャッタ61の傾斜時に、傾斜を妨げない位置に配置されている。
なお、トナーカートリッジTCが輸送時や取扱時に振動して、内シャッタ51が内シャッタ開放位置に向かう力を受けることがあるが、実施例1では、外シャッタ61が外側を覆った状態でロック爪34がロックしており、内シャッタ51が開放することが防止されている。特に、内シャッタ51が内シャッタ開放位置に向けて移動しようとすると、被押込突起56が外シャッタ61の前側部61bに速やかに接触し、外シャッタ61の内側で接続口33aが開放される前に、内シャッタ51の移動が規制される。
【0086】
(外シャッタ閉塞時の移動の説明)
図28は実施例1の外シャッタが外シャッタ閉塞位置に完全に移動する状態の説明図であり、図28Aは外シャッタが外シャッタ閉塞位置に向けて移動している途中の状態の説明図、図28Bは図28Aに示す状態から外シャッタが外シャッタ閉塞位置に向けて移動して前ガイドレールと外ロック爪とが接触を開始した状態の説明図、図28Cは前ガイドレールの後端面が外ロック爪に案内されて外シャッタが外シャッタ開放位置に向けて移動する状態の説明図である。
なお、図28および後述する図29〜図31において、外シャッタ61の移動の理解を容易にするために、内シャッタ51の図示は省略している。
【0087】
図28において、実施例1の外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に向けて移動する場合、外シャッタ61の前ガイドレール63が外シャッタの前ガイド41から外シャッタの延長ガイド54に案内されて、右方に向けて移動する。
図28Bにおいて、外シャッタ61が後方にずれている状態で外シャッタ閉塞位置に向けて移動すると、前ガイドレール63の右端が外ロック爪34の外ロックガイド面34bに案内されて、前方に移動、すなわち、ガタ寄せされる。したがって、図28Bに示す状態からさらに外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に向けて移動すると、図28Cに示すように、前ガイドレール63の後端面が外ロック爪34に案内されながら右方に移動する。
【0088】
図29は図28の続きの説明図であり、図29Aは板バネ部とバネ接触突起に接触を開始した状態の説明図、図29Bは図29Aに示す状態からさらに外シャッタが外シャッタ閉塞位置に向けて移動して外ロック凹部と外ロック爪とが嵌る直前の状態の説明図である。
図28Cに示す状態から外シャッタ61が外ロック爪34に案内されながら外シャッタ閉塞位置に向けて移動すると、図29Aに示すように、板バネ部68の上流接触部68dが接触を開始し、板バネ部68が撓み始める。すなわち、板バネ部68の弾性変形が始まり、外シャッタ61を後方に付勢する弾性力が発生し始める。
図29において、図29Aに示す状態から外シャッタ61がさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動すると、図29Bに示すように、外ロック爪34が、外ロック凹部67の手前で、前ガイドレール63の張出部67aに接触する。したがって、外シャッタ61が前方に寄せられるように移動し、外シャッタ61の前方への移動に伴って板バネ部68の撓み量が大きくなり、作用する弾性力も大きくなっていく。
【0089】
図30は図29の続きの説明図であり、図30Aは図29Bに示す状態からさらに外シャッタが外シャッタ閉塞位置に向けて移動して外ロック凹部と外ロック爪とが嵌まった状態の説明図、図30Bは図30Aの矢印XXXB方向から見た図である。
図29Bに示す状態から外シャッタ61がさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動すると、図30に示すように、外ロック爪34が外ロック凹部67に嵌る。このとき、図29Bに示すように板バネ部68の弾性力が大きくなっていて、外シャッタ61が後方に付勢されており、例えば、トナーカートリッジTCが勢いよく高速で引き出されて、外シャッタ61が高速で外シャッタ閉塞位置に向けて移動していたとしても、外ロック爪34と外ロック凹部67とを確実に嵌めて、ロックをかけることが可能になっている。
【0090】
図31は図30の続きの説明図であり、図31Aは外シャッタが外シャッタ閉塞位置に完全に移動した状態の説明図、図31Bは図31Aの矢印XXXIB方向から見た図である。
図30A、図30Bにおいて、このとき、実施例1の外シャッタ61は、外シャッタ閉塞位置に完全に移動しておらず、外シャッタ61の右端と外シャッタ右ストッパ38との間に隙間が発生した状態となっている。これに対して、実施例1の板バネ部68では、図30に示すように、バネ接触突起43に対して、傾斜部68cが接触しており、閉塞接触部68eが接触していない。したがって、図30Bに示す状態では、傾斜部68cがバネ接触突起43から受ける反力71が右方向の成分を有し、外シャッタ61が右方、すなわち、外シャッタ閉塞位置に向かう力を受ける。
【0091】
よって、バネ接触突起43が傾斜部68cの面に沿って案内され、図30に示す状態から図31に示す位置に外シャッタ61が移動し、外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に完全に移動する。図31に示す状態では、外ロック爪34が閉塞接触部68eに接触しており、傾斜部68cに接触する場合に比べて、板バネ部68の撓みが少なくなり、発生する弾性力も少なくなっている。なお、外ロック爪34が閉塞接触位置68eよりも板バネ本体68bの基端部68a側に接触しようとすると、板バネ部68の撓みが大きくなって、弾性力が大きくなる方向になり、弾性力が少ない閉塞接触位置68eに戻ろうとする。すなわち、実施例1の構成では、板バネ部68の弾性力が最小となる閉塞接触位置68eに接触した状態、すなわち、外シャッタ閉塞位置に外シャッタ61が自然に保持される。
【0092】
(外シャッタの外れ防止の説明)
実施例1の外シャッタ61がカートリッジ本体31に取り付けられる場合、図12に示す状態から、外シャッタ61の後ガイドレール64が、外シャッタの後ガイド42に嵌められることで装着される。このとき、図14Cに示すように、内シャッタ51が接続口部33に装着されていない状態であり、前ガイドレール63が内シャッタ51に干渉せずに装着可能であると共に、図29〜図31に示すように、内シャッタ51が存在しない場合では、前ガイドレール63が、外シャッタの前ガイド41にも干渉することなく装着可能である。
そして、この状態から外シャッタ61を外シャッタ開放位置に移動させると、図11に示す状態となる。図11に示す状態では、外シャッタ61は、後ガイドレール64が外シャッタの後ガイド42に嵌り、且つ、前ガイドレール63が外シャッタの前ガイド41に嵌っており、外シャッタ61がカートリッジ本体31から脱落しない状態となっている。
【0093】
外シャッタ61が外シャッタ開放位置に移動した状態において、内シャッタ51を前方から装着して、図10に示す内シャッタ開放位置から図9に示す内シャッタ閉塞位置に移動させると、内シャッタ51が接続口部33に装着される。
内シャッタ51がカートリッジ本体31に装着された図9に示す状態から、外シャッタ61を外シャッタ閉塞位置に移動させると外シャッタ61が閉じられて図8に示す状態となる。このとき、図14Aに示すように、外シャッタ61の前ガイドレール63は、内シャッタ51の延長ガイド54に支持された状態となる。したがって、図14A、図14Cに示すように、内シャッタ51が装着されると、外シャッタ61が内シャッタ51の延長ガイド54に接触して、外シャッタ閉塞位置においてもカートリッジ本体31からの脱落が規制される。したがって、実施例1の内シャッタ51は、外シャッタ61を案内すると共に、脱落を防止しており、接続口33aの開閉と外シャッタ61の案内と外シャッタ61の脱落防止の3つの機能が共通化、一体化された構成となっている。
【0094】
(内シャッタの誤組防止の説明)
図32は実施例1の誤組防止の説明図であり、図32Aは実施例1の内シャッタが誤組された状態の説明図、図32Bは誤組防止部が設けられていない構成の説明図である。
図10、図9において、実施例1の内シャッタ51は、接続口部33に装着される場合に、前方から装着されるが、誤って後方から装着される、すなわち、誤組される恐れもある。この場合、内シャッタ51の前端壁51bが接続口部33の後端に接触して停止するが、実施例1では、この状態で、掛かり凹部57の位置が、外シャッタ61の後ガイドレール64や後側部61cに干渉する位置となるように設定されている。したがって、図32Aに示すように、内シャッタ51が誤組された状態で、外シャッタ61が後シャッタ閉塞位置に移動しようとすると、後ガイドレール64が掛かり凹部57に嵌って、外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に向けて移動不能となる。
【0095】
図32Bにおいて、掛かり凹部57が設けられていない構成では、後ガイドレール64が内シャッタ51の角部01に接触した場合に、外シャッタ61のガタつき等があると、後ガイドレール64が角部01を乗り越えて後シャッタ閉塞位置に向けて移動してしまう恐れがある。すなわち、内シャッタが誤組された状態で外シャッタが閉じられてしまう恐れがあった。これに対して、実施例1の掛かり凹部57は、前掛かり部57aと後掛かり部57bとを有しており、後ガイドレール64が嵌った場合に、凹みの中央部に向けて案内され、掛かり凹部57から外れる方向に移動しない。したがって、内シャッタ51が誤組された状態で外シャッタ61が閉じられてしまう問題が低減されている。
【実施例2】
【0096】
図33は実施例2の内シャッタロックの説明図であり、図33Aは斜視図、図33Bは第1の噛合い部と第2の噛合い部とを分離した状態の説明図、図33Cは図33Aの矢印XXXIIIC方向から見た図である。
図34は実施例2の内シャッタロックの説明図であり、図34Aは平面図、図34Bは図34AのXXXIVB−XXXIVB線断面図である。
次に、本発明の実施例2の説明をするが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
【0097】
図33、図34において、実施例2の開閉部材の移動規制部材の一例としての内シャッタロック81は、第1の噛合い部の一例として、実施例1の内シャッタロック14に対して上下方向の厚さが半分の厚さに設定された上ロック部82を有する。実施例2の上ロック部82は、実施例1のロックスライダ16に対して上下方向の厚さが半分の厚さに設定された上ロックスライダ82aを有し、上ロックスライダ82aの下面には、移動規制の連動部の一例として、下方に突出する左右一対の円柱状の連動突起82bが形成されている。また、実施例2の上ロック部82は、実施例1の内シャッタロック14のロック本体17、スライダ突起18、バネ収容部19、バネ支持部21、コイルスプリング22と、上下方向の厚さが半分であること以外は同様に構成された上ロック本体82c、スライダ突起82d、上バネ収容部82e、バネ支持部21に支持される上コイルスプリング82fを有する。
【0098】
上ロック部82の下方には、第2の噛合い部の一例として、上ロック部82と同様の厚さに設定された下ロック部83が隣接して配置されている。実施例2の下ロック部83は、上ロック部82の上ロックスライダ82aに対向して配置された下ロックスライダ83aを有する。下ロックスライダ83aには、移動規制の被連動部の一例として、連動突起82bに対応して左右一対配置され且つ左右方向に延びる長孔状の連動凹部83bが形成されている。下ロック部83は、上ロック本体82c、上バネ収容部82e、上コイルスプリング82fと同様に構成された下ロック本体83c、下バネ収容部83e、バネ支持部21に支持される下コイルスプリング83fを有する。
実施例2の下ロック部83の下ロック本体83cでは、凹部83c1および凸部83c2が、上ロック本体82cの凹部82c1および凸部82c2と同一形状、且つ、前後方向の位置がずらして形成されている。前記上ロック部82および下ロック部83とにより、実施例2の内シャッタロック81が構成されている。
【0099】
図35は実施例2の内シャッタロックの移動状態の説明図であり、図35Aは上ロック部が内シャッタの被ロック部に噛み合った状態の説明図、図35Bは下ロック部が内シャッタの被ロック部に噛み合った状態の説明図、図35Cは内シャッタロックがアンロック位置に移動する途中の状態の説明図、図35Dは内シャッタロックがアンロック位置に移動した状態の説明図である。
図35において、実施例2の内シャッタロック81では、スライダ突起82dにロック解除突起37が接触していない状態では、上ロック部82および下ロック部83が、それぞれ左右方向に移動可能な状態となる。したがって、図35A、図35Bに示すように、内シャッタ51の被ロック部53の前後方向の位置に応じて、上ロック部82と下ロック部83のいずれか一方が噛み合ってロックをかけると共に、他方が被ロック部53の外面に接触した状態となる。
【0100】
そして、ロック解除突起37がスライダ突起82dに接触すると、図35C、図35Dに示すように、左方のアンロック位置に向けて移動するのに伴って、上ロック部82の連動突起82bが下ロック部83の連動凹部83bの左端面に接触して、下ロック部83を左方に移動させる。すなわち、上ロック部82と下ロック部83とが連動してアンロック位置に移動する。したがって、上ロック部82および下ロック部83のどちらが噛み合っていても、ロックが解除される。
【0101】
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2のプリンタUでは、内シャッタロック81の上ロック部82と下ロック部83とで、凹凸の周期、いわゆるピッチがずれた状態となっており、装着される内シャッタ51の製造誤差等のバラツキ、個体差があって、内シャッタの被ロック部53の位置にバラツキがあっても、内シャッタ51と内シャッタストッパ面6bとが接触した状態で、上下のいずれかのロック部82,83が噛み合ってロックされる。したがって、内シャッタ51に個体差等があっても、内シャッタ51と内シャッタストッパ面6bとの隙間を低減することが可能になっている。
【実施例3】
【0102】
図36は実施例3の外れ規制部の説明図であり、図36Aは内シャッタが装着されていない状態の説明図、図36Bは内シャッタが装着された状態の説明図、図36Cは図36Aにおける外れ規制部材の要部拡大図である。
次に、本発明の実施例3の説明をするが、この実施例3の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例3は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図36において、実施例3のカートリッジ本体31の左右方向側部には、外れ規制部の収容部の一例として、前後方向に延びる溝部86が形成されている。
【0103】
前記溝部86には、外れ規制部の連動部材の一例として、連動アーム87が前後方向に移動可能に支持されている。連動アーム87は、連動部材本体の一例として、左右方向に延びるアーム本体87aを有する。アーム本体87aには、被案内部の一例として、左右方向に延びる前後一対のガイド長孔87bが形成されており、溝部86に支持された案内部材の一例としての横ガイドピン88がガイド長孔87bを貫通している。したがって、実施例3の連動アーム87は、前後方向に移動可能に支持されている。
アーム本体87aの後端には、接触部の一例として、上方に延びる内シャッタ接触部87cが形成されている。またアーム本体87aの前端部には、昇降部の一例として、前方に行くに連れて下方に傾斜するカム面87dが形成されている。
また、アーム本体87aの後端と、溝部86の後端面との間には、付勢部材の一例として、連動アーム87を前方に付勢するコイルバネ89が支持されている。
【0104】
前記アーム本体87aの前部の上面には、外れ規制部材91が配置されている。実施例3の外れ規制部材91には、被案内部の一例として、上下方向に延びる前後一対の縦ガイド長孔91aが形成されており、縦ガイド長孔91aには、案内部材の一例としての縦ガイドピン92が貫通している。図36Cにおいて、前記縦ガイド長孔91a内には、付勢部材の一例として、縦ガイドピン92との間に装着されたコイルバネ93が配置されており、外れ規制部材91が上方に付勢されている。 したがって、外れ規制部材91は、縦ガイドピン92および縦ガイド長孔91aにより上下方向に移動可能に支持されると共に、通常時は、コイルバネ93の弾性力により上方に付勢されている。また、外れ規制部材91の下端には、外れ規制部の一例として、前方に延びて、外シャッタ61の前ガイドレール63に対応して配置された外れ規制リブ91bが形成されている。
【0105】
(実施例3の作用)
前記構成を備えた実施例3のプリンタUでは、内シャッタ51が装着される前の状態では、図36Aに示すように、コイルバネ89の弾性力で連動アーム87が前方に移動し且つ外れ規制部材91が溝部86内に収容された規制解除位置に移動している。したがって、この状態では、内シャッタ51を装着する前に外シャッタ61を外シャッタ閉塞位置で着脱することが可能である。
そして、内シャッタ51が装着されると、図36Bに示すように、内シャッタ51に内シャッタ接触部87cが接触して後方に押される。したがって、コイルバネ89、93が弾性変形して、連動アーム87が後方に移動し且つカム面87dに押されて外れ規制部材91が下方に突出した外れ規制位置に移動する。したがって、外シャッタ61が外シャッタ開放位置に移動した状態で、内シャッタ51が装着されると、外れ規制部材91が下方に突出し、外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に移動すると、前ガイドレール63が嵌る。したがって、外シャッタ61の下方への脱落が規制される。
【0106】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H019)を下記に例示する。
(H01)前記各実施例において、画像形成装置の一例としてプリンタUを例示したが、これに限定されず、複写機、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、単色の画像形成装置に限定されず、多色の画像形成装置にも適用可能である。
(H02)前記実施例において、現像剤の収容容器の一例として、現像装置Gに補給される新規の現像剤を収容するカートリッジKを例示したが、これに限定されず、例えば、感光体クリーナCLpやベルトクリーナCLbから回収された現像剤を収容する収容容器の一例としての廃トナーボックスや、内部に現像剤が収容される収容容器の一例としての着脱可能な現像装置G等において、開閉部材を有する構成に適用可能である。
【0107】
(H03)前記実施例において、トナーカートリッジTCやカートリッジホルダKHの外形形状は任意の形状に変更可能である。
(H04)前記実施例において、開閉溝3の形状は任意に変更可能であり、例えば、前溝部3aを省略して、前端から螺旋溝部3bが形成された構成とすることも可能であり、螺旋溝部3bの傾斜角度等も任意に変更可能である。また、膨出部3hも設けることが望ましいが、省略することも可能である。
(H05)前記実施例において、CRUMリーダ4やCRUM46の位置や構成は任意に変更可能であり、CRUMリーダ4とCRUM46との情報の送受信は、接触する有線式に限定されず、電波等を使用する無線式とすることも可能である。
【0108】
(H06)前記実施例において、ガイドリブ8aやガタ詰め部9、傾斜面11、ロック側壁12等は設けることが望ましいが、省略することも可能である。また、傾斜面11の傾斜角度は、螺旋溝部3bに対応させることが望ましいが、螺旋溝部3bよりも傾斜角度を大きくしたり、小さくすることも可能であり、傾斜角度を大きくして水平方向に沿った状態とすることも可能である。また、重複領域11aは無くすことも可能である。また、補給口6aにシャッタを設けることも可能である。(H07)前記実施例において、スライダ突起18やロック解除突起37の形状は、実施例に例示した構成に限定されず、任意の構成とすることが可能であり、例えば、中案内面18bや中被案内面37bを省略することも可能である。
(H08)前記実施例において、外シャッタ右ストッパ39は省略可能である。
【0109】
(H09)前記実施例において、外シャッタガイド41,42および外シャッタのガイドレール63+64は、実施例に例示した構成に限定されず、位置や大きさ、長さ等は、任意に変更可能である。
(H010)前記実施例において、内シャッタ51に外シャッタ61のガイドをする延長ガイド部54を設けることが望ましいが、延長ガイド部54を省略し、カートリッジ本体31に設けたり、あるいは、省略することも可能である。
(H011)前記実施例において、外シャッタ61をロックするための構成は、実施例に例示した外ロック爪37と外ロック凹部67の組み合わせに限定されず、配置される場所や構成は変更可能である。例えば、爪と凹部の関係を逆にしたり、外シャッタ67の前側ではなく、後側に配置する等の変更が可能である。また、張出部67aは設けることが望ましいが、省略可能である。また、外シャッタ61をロックする構成や内シャッタ51の移動を規制する構成は設けることが望ましいが、省略することも可能である。
【0110】
(H012)前記実施例において、誤組防止部の一例として、掛かり凹部57を設ける構成を例示したが、これに限定されず、掛かり凹部の形状や位置、大きさ等は、任意に変更可能である。また、誤組防止部を設けることが望ましいが、省略可能である。
(H013)前記実施例において、外開閉突起62の形状や、大きさ、位置等は任意に変更可能であり、例えば、螺旋溝部3bが外シャッタ61全体を案内する幅広の構成である場合等では、省略することも可能である。
【0111】
(H014)前記実施例において、内シャッタロック14や内シャッタ51の被ロック部53の構成は、実施例に例示した構成に限定されず、任意の構成とすることも可能である。例えば、凹凸の形状は、実施例に例示した装着時には凸部を乗り越え可能で、取外時には噛み込む構成とすることが望ましいが、例えば、着脱時の両方で凸部を乗り越え可能な構成とする等が可能である。また、凹凸が周期的に形成された鋸歯状とすることが望ましいが、例えば、内シャッタロックと被ロック部の一方が鋸歯で他方が1つの凸部とする構成や、一方が凸部で他方が凹部の構成とする構成とすることも可能である。
(H015)前記実施例において、内シャッタ51の延長ガイド54に、外シャッタ61の外れ規制部の機能も共通化することが望ましいが、これに限定されず、内シャッタ51の延長ガイド54とは別の場所に外れ規制部を設けたり、例えば、スナップフィット構造等で外シャッタ61の前ガイドレール63に嵌る外れ規制部をカートリッジ本体31に設けることも可能である。また、外シャッタ61の外れ規制部を設けることが望ましいが、省略することも可能である。
【0112】
(H016)前記実施例において、板バネ部68およびバネ接触突起43の形状は実施例に例示した構成に限定されず、位置や形状、大きさ等を任意に変更することが可能である。例えば、板バネ部68の傾斜部68cを設けることが望ましいが、省略することも可能である。さらに、板バネ部をカートリッジ本体31側に設け、バネ接触突起を外シャッタ61側に設けることも可能である。また、板バネ部68およびバネ接触突起43を設けることが望ましいが、省略することも可能である。
(H017)前記実施例において、被押込突起56と押込突起66で内シャッタ51を押し込む構成を例示したが、位置や形状、大きさ等は任意に変更可能である。例えば、被押込突起56の位置を左右方向の端に設けたり、内シャッタ51の下面に設けたり、形状を台形等の三角形以外の形状とする等の変更が可能である。また、被押込突起56と押込突起66で内シャッタ51を押し込む構成を設けることが望ましいが、省略することも可能である。
【0113】
(H018)前記実施例において、外シャッタ61が開放時に傾斜して、操作力の上昇を低減する構成とすることが望ましいが、これに限定されず、傾斜せずに、前方に移動してロック解除後、左方に移動する構成とすることも可能である。すなわち、外ガイドレール63+64と各ガイド41,42,54との間に設けられたガタや遊びを省略することが可能である。
(H019)前記実施例において、内シャッタ51と外シャッタ61の二重のシャッタを設けることが望ましいが、これに限定されず、内シャッタのみまたは外シャッタのみの構成とすることも可能である。なお、外シャッタのみの場合は、外シャッタが接続口33aを密閉するように配置する必要がある。
【符号の説明】
【0114】
9…姿勢揃え部、
12…噛合い部の移動規制部、
14′…第1の噛合い部、
17…噛合い部、
18…離間用の被接触部、
31…収容部、
33a…開口、
37…離間用の接触部、
51…開閉部材、
53…被噛合い部、
53a…凸部、
53c…下流側の面、
53d…上流側の面、
81a…第2の噛合い部、
F…定着装置、
G…現像装置、
PR…像保持体、
S…媒体、
TC…現像剤の収容容器、
Tr…転写装置、
U…画像形成装置、
U1…画像形成装置本体、被装着装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に現像剤が収容可能な収容部と、
前記収容部に設けられた現像剤が通過する開口と、
前記収容部に支持された開閉部材であって、前記開口を開放する開放位置と、前記開口を閉塞する閉塞位置と、の間で移動可能に支持された開閉部材と、
前記収容部が着脱可能に装着される被装着装置に装着される方向に対して、前記開閉部材の側部に設けられた被噛合い部であって、前記被装着装置に前記収容部が装着された場合に、前記被装着装置に設けられた噛合い部に噛み合って前記開閉部材の移動が規制される前記被噛合い部と、
を備えたことを特徴とする現像剤の収容容器。
【請求項2】
前記装着される方向に沿って、凹凸が周期的に形成された前記噛合い部に対応して凸凹が周期的に形成された前記被噛合い部、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の現像剤の収容容器。
【請求項3】
前記凸凹が周期的に形成された第1の噛合い部と、前記第1の噛合い部に対してずれた位置に配置された第2の噛合い部であって、前記第1の噛合い部の凸凹に対して前記装着方向に沿ってずれた位置に凸凹が形成され且つ前記第1の噛合い部の凸凹の周期と同周期で凸凹が形成された第2の噛合い部と、を有する前記噛合い部が噛み合う前記被噛合い部、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の現像剤の収容容器。
【請求項4】
前記噛合い部に設けられた離間用の被接触部に対応して前記収容部に設けられ、前記収容部が離脱する方向に移動する場合に、前記開閉部材が前記閉塞位置に移動する際に前記離間用の被接触部に接触して、前記噛合い部を前記被噛合い部から離間する方向に移動させる離間用の接触部、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の現像剤の収容容器。
【請求項5】
前記被噛合い部は、前記開閉部材の側方に突出する凸部を有し、
前記凸部は、
前記収容部の装着方向に対して下流側の面が下流側に行くに連れて前記噛合い部から離れる方向に延び、且つ、
前記収容部の装着方向に対して上流側の面が前記噛合い部から離れる方向に沿う方向または下流側に行くに連れて前記噛合い部から離れる方向に延びる
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の現像剤の収容容器。
【請求項6】
回転する像保持体と、前記像保持体の表面に形成された潜像を可視像に現像する現像装置と、前記像保持体の表面の可視像を媒体に転写する転写装置と、前記媒体に転写された可視像を定着する定着装置と、を有する画像形成装置本体と、
内部に現像剤が収容可能な収容部と、前記収容部に設けられた現像剤が通過する開口と、前記収容部に支持された開閉部材であって、前記開口を開放する開放位置と、前記開口を閉塞する閉塞位置と、の間で移動可能に支持された開閉部材と、前記画像形成装置本体に装着される方向に対して、前記開閉部材の側部に設けられた被噛合い部であって、前記画像形成装置本体に前記収容部が装着された場合に、前記画像形成装置本体に設けられた噛合い部に噛み合って前記開閉部材の移動が規制される前記被噛合い部と、を有する現像剤の収容容器と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
前記開閉部材の側部に対向して配置され、且つ、前記噛合い部に近接して配置されて、前記現像剤の収容容器の装着方向に沿った前記噛合い部の移動を規制する噛合い部の移動規制部、
を備えたことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記開閉部材の前記被噛合い部が形成された側面とは反対側の側面に対応して配置され、前記現像剤の収容容器が装着される場合に、前記反対側の側面に接触して、前記開閉部材の姿勢を揃える姿勢揃え部、
を備えたことを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2012−103515(P2012−103515A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−252389(P2010−252389)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】