説明

画像処理装置及びその制御方法、コンピュータプログラム及び記憶媒体

【課題】電子カメラにおいて,緊急な撮影を行う場合等にシャッターチャンスを逃すことなく撮影でき,しかも,撮影した画像の機密保持を行うことができるようにする。
【解決手段】画像処理装置において,撮像した画像を暗号化するための暗号鍵を不揮発性メモリ56に記憶し,暗号化された画像を復号するための復号鍵を揮発性のメモリ52に記憶し,復号化の際に復号鍵が無ければ,警告表示を行うか,或いは,復号鍵の入力を促すようにする。揮発性のメモリ52を本体電源のオフや所定期間の経過に伴って無効化されるようにすることで,記憶媒体202,212に記憶された暗号化画像の再生をする場合には,改めて復号鍵の入力が必要となるので,撮影画像の機密を保持することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及びその制御方法、コンピュータプログラム及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、固体メモリ素子を有するメモリカードを記録媒体として、CCD等の固体撮像素子で撮像した静止画像や動画像を記録及び再生する電子カメラ等の画像処理装置は既に市販されている。これらの電子カメラによれば、撮影された画像を即座に確認することが可能であり、利便性が非常に高くなっている。
【0003】
また、固体撮像素子の画素数の飛躍的な向上と、記録媒体の大容量化により銀塩式カメラに劣らない高精細画像の撮影も可能となっている。
【0004】
このような従来の電子カメラ等の画像処理装置においては、カメラの再生機能により、撮影済み画像が即座に再生・確認が可能であるが、撮影済み画像が記録された記録媒体をセットしたカメラであれば、撮影者以外でも撮影済み画像を見ることが可能である。従って、機密性が高い被写体を撮影する場合には、例えば、操作撮影のたびに記録媒体を当該被写体撮影用のものに交換するなどのように、撮影者自身が常にカメラ及び記録媒体に細心の注意を払う必要がある。しかしながら、撮影のたびに記録媒体を取り外すのでは、緊急な撮影を行う場合に貴重なシャッターチャンスを逃してしまう虞がある。
【0005】
また、カメラの所有者以外には操作ができないように、パスワード等を入力する事で、カメラの操作が可能になるという提案もある(特許文献1を参照)。
【特許文献1】特開2000−125237号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の仕組みでは、緊急な撮影を行う場合に貴重なシャッターチャンスを逃すことがあるという問題に対応はできない。また、記録媒体を取り付けたままであるとカメラの操作はできないが、パソコン等を介して記録媒体から撮影画像を読み出すことは可能であり、機密保持性が高い方法とは言えなかった。
【0007】
そこで、本発明では、撮影操作に対して貴重なシャッターチャンスを逃すような制限を加えることなく、機密保持性の高い画像処理装置の提供を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明は、画像を撮像する撮像手段と、前記第1の鍵を記憶する第1の記憶手段と、前記第2の鍵を記憶する第2の記憶手段と、画像を一時的に記憶する一時記憶手段と、前記撮像手段で撮像され前記一時記憶手段に記憶された画像を前記第1の鍵を用いて暗号化する画像暗号化手段と、暗号化済みの画像を記録媒体に記録し、記録された前記暗号化済みの画像を前記記録媒体から読み出す記録手段と、前記第2の記憶手段に前記第2の鍵が記憶されているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段において前記第2の鍵が記憶されていると判定された場合に、前記記録媒体から読み出された前記暗号化済みの画像を、該第2の鍵を用いて復号化し、前記一時記憶手段に記憶させる画像復号化手段と、前記一時記憶手段に格納された画像を表示する表示手段とを備え、前記表示手段は、前記撮像手段により撮像された画像を該撮像から所定期間が経過するまでは、前記一時記憶手段に格納された画像のうち前記画像復号化手段による復号化を経ない画像を表示し、該所定期間経過後は、前記一時記憶手段に格納された画像のうち前記画像復号化手段による復号化を経た画像を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、撮影操作に対して貴重なシャッターチャンスを逃す様な制限を加えることなく、機密保持性の高い画像処理装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0011】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の実施形態の構成を示す図である。図1において、100は画像処理装置である。10は撮影レンズ、12は絞り機能を備えるシャッター、14は光学像を電気信号に変換する撮像素子、16は撮像素子14のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するA/D変換器である。18は撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御回路22及びシステム制御回路50により制御される。20は画像処理回路であり、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。
【0012】
また、画像処理回路20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御回路50が露光制御部40、測距制御部42に対して制御を行う、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理を行っている。
【0013】
さらに、画像処理回路20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
【0014】
22はメモリ制御回路であり、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮・伸長部32、暗号化・復号化部34を制御する。A/D変換器16のデータが画像処理部20、メモリ制御部22を介して、或いはA/D変換器16のデータが直接メモリ制御部22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。24は画像表示メモリ、26はD/A変換器、28はTFT LCD等からなる画像表示部であり、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。
【0015】
ここで、画像表示部28を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダー機能を実現することが可能である。また、画像表示部28は、システム制御部50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合には画像処理装置100の電力消費を大幅に低減することができる。
【0016】
30は撮影した静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連射撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。また、メモリ30はシステム制御部50の作業領域としても使用することが可能である。
【0017】
32は適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮伸長する圧縮・伸長部であり、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。34は整数演算を応用した共通鍵暗号方式(DES)等を採用した暗号化・復号化部である。ここでDES方式以外に Triple DES方式であっても本発明の有効性は同じである。また、暗号化・復号化に関して、暗号鍵と復号鍵とが同一鍵であるこのような共通鍵暗号方式の他に、暗号鍵と復号鍵とが異なる公開鍵暗号方式であっても良い。該、暗号化・復号化部34は、通信部110およびコネクタ112に接続された、外部接続装置としての鍵送信機114から得られる暗号鍵情報により、圧縮済み画像を読み込んで暗号処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。或いは、鍵送信機114から得られる復号鍵情報により、暗号化画像を読み込んで復号処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。
【0018】
40は絞り機能を備えるシャッター12を制御する露光制御部であり、フラッシュ48と連携することによりフラッシュ調光機能も有するものである。42は撮影レンズ10のフォーカシングを制御する測距制御部、44は撮影レンズ10のズーミングを制御するズーム制御部、46はバリアである保護部102の動作を制御するバリア制御部である。
【0019】
48はフラッシュであり、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。露光制御部40、測距制御部42はTTL方式を用いて制御されており、撮像した画像データを画像処理部20によって演算した演算結果に基づき、システム制御部50が露光制御部40、測距制御部42に対して制御を行う。
【0020】
50は画像処理装置100全体を制御するシステム制御部、52はシステム制御部50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶する揮発性のメモリである。54はシステム制御部50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカー等の表示部である。これらは、画像処理装置100の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数個所設置され、例えばLCDやLED、発音素子等の組み合わせにより構成されている。また、表示部54は、その一部の機能が光学ファインダー104内に設置されている。
【0021】
表示部54の表示内容のうち、LCD等に表示するものとしては、シングルショット/連写撮影表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、フラッシュ表示、赤目緩和表示、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体200及び210の着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付け・時刻表示、等がある。
【0022】
また、表示部54の表示内容のうち、光学ファインダー104内に表示するものとしては、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、等がある。56は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。
【0023】
60、62、64、66、68及び70は、システム制御部50の各種の動作指示を入力するための操作部であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。ここで、これらの操作部の具体的な説明を行う。
【0024】
60はモードダイアルスイッチで、電源オフ、自動撮影モード、撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、PC接続モード等の各機能モードを切り替え設定することができる。
【0025】
62はシャッタースイッチSW1で、不図示のシャッターボタンの操作途中でONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作開始を指示する。64はシャッタースイッチSW2で、不図示のシャッターボタンの操作完了でONとなる。この操作により、撮像素子12から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御部22を介してメモリ30に画像データを書き込む露光処理、画像処理部20やメモリ制御部22での演算を用いた現像処理、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮・伸長部32で圧縮を行い、記録媒体200或いは210に画像データを書き込む記録処理という一連の処理の動作開始が指示されることになる。
【0026】
66は画像表示ON/OFFスイッチで、画像表示部28のON/OFFを設定することができる。この機能により、光学ファインダー104を用いて撮影を行う際に、TFT LCD等からなる画像表示部への電流供給を遮断することにより、省電力を図ることが可能となる。68はクイックレビューON/OFFスイッチで、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定する。なお、本実施形態では特に、画像表示部28をOFFとした場合におけるクイックレビュー機能の設定をする機能を備えるものとする。
【0027】
70は各種ボタンやタッチパネル等からなる操作部であり、メニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタン、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、文字入力ボタン、日付/時間設定ボタン等がある。
【0028】
80は電源制御部で、電池検出部、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成される。また、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
【0029】
82はコネクタ、84はコネクタ、86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源部である。90及び94はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインタフェース、92及び96はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタ、98はコネクタ92及び或いは96に記録媒体200或いは210が装着されているか否かを検知する記録媒体着脱検知部である。
【0030】
なお、本実施形態では記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタを2系統持つものとして説明している。もちろん、記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。また、異なる規格のインターフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。インターフェース及びコネクタとしては、PCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いて構成して構わない。
【0031】
さらに、インタフェース90及び94、そしてコネクタ92及び96をPCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いて構成した場合、LANカードやモデムカード、USBカード、IEEE1394カード、P1284カード、SCSIカード、PHS等の通信カード、等の各種通信カードを接続することにより、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。
【0032】
102は、画像処理装置100のレンズ10を含む撮像部を覆うことにより、撮像部の汚れや破損を防止するバリアである保護部である。104は光学ファインダであり、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用すること無しに、光学ファインダのみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダー104内には、表示部54の一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示などが設置されている。
110は通信部で、RS-232CやUSB、IEEE1394、P1284、SCSI、モデム、LAN、無線通信、等の各種通信機能を有する。112は通信部110により画像処理装置100を他の機器と接続するコネクタ或いは無線通信の場合はアンテナである。
【0033】
114はコネクタ或いはアンテナ110へ接続して、画像処理装置100からの要求に応じて、暗号鍵情報を画像処理装置100へ送信する外部接続装置としての暗号鍵送信機である。この暗号鍵送信機114には、汎用のパーソナルコンピュータ(ラップトップ型、或いは、デスクトップ型のいずれであってもよい)、PDA(個人向け携帯型情報機器)、携帯電話等が含まれる。
【0034】
画像処理装置100は、例えばLANを介して、パーソナルコンピュータである暗号鍵送信機114と接続し、暗号化鍵情報を取得することができる。また、USB或いはIEEE1394接続により、PDAやパーソナルコンピュータとコネクタ112とを直接にケーブル接続することにより、暗号化鍵情報を取得することもできる
。なお、LAN等のネットワークを介して暗号鍵送信機114と画像処理装置100とが接続される場合は、機密性を保持する為に暗号鍵と復号鍵が異なる公開鍵暗号方式を採用し、暗号鍵のみをネットワーク経由で送信し、復号鍵は画像処理装置100に直接接続する方法により取得することが望ましい。また、暗号鍵・復号鍵の設定は、鍵送信機114によらずとも、操作部70を用いて、暗号鍵・復号鍵を直接入力する構成を採用することもできる。
【0035】
200はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202、画像処理装置100とのインタフェース204、画像処理装置100と接続を行うコネクタ206を備えている。210はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体210は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部212、画像処理装置100とのインタフェース214、画像処理装置100と接続を行うコネクタ216を備えている。
【0036】
次に、図2乃至図8及び図12を参照して、本実施形態に対応する画像処理装置100の動作を説明する。図2及び図3は、本実施形態の画像処理装置100の撮影動作に関する主ルーチンのフローチャートを示す図である。そこで、まずは図2及び図3を用いて、画像処理装置100の撮影動作を説明する。
【0037】
電池交換等の電源投入によりシステム制御部50は、ステップS101において、フラグや制御変数等を初期化する。このとき、通信部110およびコネクタ112に、鍵送信機114が接続されているかを確認し、鍵送信機が接続されている場合は、鍵送信機114から得られる暗号鍵情報を不揮発性メモリ56に記憶する。また、同様に鍵送信機114から得られる復号鍵情報をメモリ52に記憶する。このメモリ52は、揮発性メモリである。また、操作部70を介して暗号鍵、復号鍵の設定を行う場合には、画像表示部28に暗号鍵と復号鍵の入力画面(図12(a)及び(b))を表示し、操作部70からの入力を受け付け、受け付けた暗号鍵と復号鍵をそれぞれ不揮発性メモリ56と揮発性メモリ52に格納する。図12において(a)は暗号鍵の入力を受け付ける画面であり、(b)は復号鍵の入力を受け付ける画面である。
【0038】
続くステップS102では、画像表示部28の画像表示をOFF状態に設定する。ステップS103においてシステム制御部50は、モードダイアル60の設定位置を判定する。もし、モードダイアル60が電源OFFに設定されていたならば(S103において「電源OFF」)、ステップS105に移行する。ステップS105では、各表示部の表示を終了状態に変更し、保護部102のバリアを閉じて撮像部を保護し、フラグや制御変数等を含む必要なパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ56に記録する。また、電源制御部80により画像表示部28を含む画像処理装置100各部の不要な電源を遮断する等の所定の終了処理を行なう。その後、S103に戻る。
【0039】
一方、モードダイアル60が撮影モードに設定されていたならば(S103において「撮影モード」)、ステップS106に進む。また、モードダイアル60がその他のモードに設定されていた場合には(S103において「その他のモード」)、ステップS104に移行して、システム制御部50は選択されたモードに応じた処理を実行する。ステップS104においてモードに応じた処理を終えたならば、ステップS103に戻る。
【0040】
ステップS106においてシステム制御部50は、電源制御部80により電池等により構成される電源86の残容量や動作情況が、画像処理装置100の動作に問題があるか否かを判定する。もし、問題があるならば(ステップS106において「NO」)、ステップS108において表示部54を用いて画像や音声により所定の警告表示を行ない、その後ステップS103に戻る。一方、電源86に問題が無いならば(ステップS106において「YES」)、ステップS107に移行する。
【0041】
ステップS107では、システム制御部50が記録媒体200或いは210の動作状態が画像処理装置100の動作、特に記録媒体に対する画像データの記録再生動作に問題があるか否かを判定する。もし、問題がある場合には(ステップS107において「NO」)、ステップS108に移行して表示部54を用いて画像や音声により所定の警告表示を行なう。その後、S103に戻る。一方、記録媒体200或いは210の動作状態に問題がない場合は(S107において「YES」)、ステップS109に移行し、表示部54を用いて画像や音声により画像処理装置100の各種設定状態の表示を行う。なお、画像表示部28の画像表示がONであったならば、画像表示部28も用いて画像や音声により画像処理装置100の各種設定状態の表示を行う。
【0042】
各種設定状態の表示に続いて、ステップS110でシステム制御部50は、クイックレビューON/OFFスイッチ68の設定状態を調べる。もし、クイックレビューONに設定されていたならば(ステップS110で「ON」)、ステップS111においてクイックレビューフラグを設定する。一方、クイックレビューOFFに設定されていたならば(ステップS110で「OFF」)、ステップS112においてクイックレビューフラグを解除する。なお、クイックレビューフラグの状態は、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される。
【0043】
続いてステップS113において、システム制御部50は、画像表示ON/OFFスイッチ66の設定状態を調べる。もし、画像表示ONに設定されていたならば(ステップS113において「ON」)、ステップS114において画像表示フラグを設定し、次いでステップS115において画像表示部28の画像表示をON状態に設定する。更に、ステップS116で、撮像した画像データを逐次表示するスルー表示状態に設定し、ステップS119に進む。
【0044】
このスルー表示状態では、撮像素子12、A/D変換器16、画像処理部20、メモリ制御部22を介して、画像表示メモリ24に逐次書き込まれたデータを、メモリ制御部22、D/A変換器26を介して画像表示部28により逐次表示することにより、電子ファインダー機能を実現している。
【0045】
ここでステップS113に戻り、画像表示ON/OFFスイッチ66が画像表示OFFに設定されていた場合(S113において「OFF」)は、ステップS117において画像表示フラグを解除する。次いでステップS118において画像表示部28の画像表示をOFF状態に設定し、その後S119に進む。このように画像表示OFFの場合は、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用せず、光学ファインダー104を用いて撮影が行われる。この場合、電力消費量の大きい画像表示部28やD/A変換器26等の消費電力を削減することが可能となる。なお、画像表示フラグの状態は、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される。
【0046】
ステップS119以降の処理は、図3を参照して説明する。まず、ステップS119においてシャッタースイッチSW1が押されたか否かを判定する。もしSW1が押されていない場合には(ステップS119において「OFF」)、ステップS103に戻る。一方、シャッタースイッチSW1が押された場合は(ステップS119において「ON」)、ステップS120に移行して、システム制御部50はシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判定する。ここで、画像表示フラグがONに設定されていたならば(ステップS120において「ON」)、ステップS121において画像表示部28の表示状態をフリーズ表示状態に設定し、S122に進む。
【0047】
このフリーズ表示状態においては、撮像素子12、A/D変換器16、画像処理部20、メモリ制御部22を介した画像表示メモリ24の画像データ書き換えを禁止し、最後に書き込まれた画像データを、メモリ制御部22、D/A変換器26を介して画像表示部28により表示することにより、フリーズした映像を電子ファインダーに表示している。
【0048】
一方、画像表示フラグが解除されていたならば(ステップS120において「OFF」)、ステップS122に進む。システム制御部50は、測距処理を行って撮影レンズ10の焦点を被写体に合わせ、ステップS122では、測光処理を行って絞り値及びシャッター時間を決定する。測光処理において、必要であればフラッシュの設定も行う。なお、ステップS122における測距・測光処理の詳細は図4を用いて後述する。
【0049】
ステップS122における測距・測光処理を終えたならば、システム制御部50はステップS123において、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判定する。もし、画像表示フラグが設定されていたならば(ステップS123において「ON」)、ステップS124において画像表示部28の表示状態をスルー表示状態に設定し、S125に進む。なお、S124でのスルー表示状態は、S116でのスルー状態と同じ動作状態である。
【0050】
ステップS125では、シャッタースイッチSW2が押されたか否かを判定する。もし、シャッタースイッチSW2が押されていない場合には(ステップS125において「OFF」)、ステップS126に移行して、シャッタースイッチSW1が解除されたか否かを判定する。もし、シャッタースイッチSW1が解除されたならば(ステップS126において「OFF」)、ステップS103に戻る。シャッタースイッチSW1が解除されない場合は(ステップS126において「ON」)ステップS125に戻る。
【0051】
一方、シャッタースイッチSW2が押されたならば(ステップS125において「ON」)、ステップS127へ移行する。システム制御部50は、ステップS127においてシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判定する。もし、画像表示フラグが設定されていたならば(ステップS127において「ON」)、ステップS128において画像表示部28の表示状態を固定色表示状態に設定し、ステップS129に進む。
【0052】
この固定色表示状態においては、撮像素子12、A/D変換器16、画像処理部20、メモリ制御部22を介して画像表示メモリ24に書き込まれた撮影画像データの代わりに、差し替えた固定色の画像データを、メモリ制御部22、D/A変換器26を介して画像表示部28により表示する。これにより、固定色の映像が電子ファインダーに表示される。一方、画像表示フラグが解除されていたならば(ステップS127において「OFF」)、ステップS129に進む。
【0053】
システム制御部50は、ステップS129において撮影処理を実行する。この撮影処理は、露光処理と現像処理とで構成される。露光処理では、撮像素子12、A/D変換器16、画像処理部20、メモリ制御部22を介して、或いはA/D変換器から直接メモリ制御部22を介して、メモリ30に撮影した画像データを書き込む処理が行われる。また、現像処理では、メモリ制御部22そして必要に応じて画像処理部20を用いて、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して各種処理を行う処理が行われる。ステップS129における撮影処理の更なる詳細は、図5を参照して後述する。
【0054】
次に、ステップ130においてシステム制御部50は、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される画像表示フラグの状態を判定する。もし、画像表示フラグが設定されていたならば(ステップS130において「ON」)、ステップS133に移行してクイックレビュー表示を行う。この場合は、撮影中も画像表示部28が電子ファインダーとして常に表示された状態であり、撮影直後のクイックレビュー表示も行われる。
【0055】
一方、画像表示フラグが解除されていたならば(ステップS130において「OFF」)、ステップS131においてシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されるクイックレビューフラグの状態を判定する。もし、クイックレビューフラグが設定されていたならば(ステップS131において「ON」)、ステップS132において画像表示部28の画像表示をON状態に設定し、クイックレビュー表示を行う(S133)。
【0056】
一方、画像表示フラグが解除されており(ステップS130において「OFF」)、かつ、クイックレビューフラグも解除されていたならば(ステップS131において「OFF」)、画像表示部28がOFFの状態のままステップS134に進む。この場合は、撮影を行った後でも画像表示部28は消えたままであり、クイックレビュー表示も行われない。これは、光学ファインダー104を用いて撮影を続ける場合のように、撮影直後の撮影画像の確認が不要で、画像表示部28の電子ファインダー機能を使用せずに省電力を重視する使用方法である。
【0057】
次に、ステップS134においてシステム制御部50は記録処理を行う。具体的には、メモリ30に書き込まれた撮影画像データを読み出して、メモリ制御部22そして必要に応じて画像処理部20を用いて各種画像処理を行う。更に、圧縮・伸長部32を用いて設定したモードに応じた画像圧縮処理を行った後、記録媒体200或いは210へ画像データの書き込みを行う。ステップS134における記録処理の更なる詳細は、図6を参照して後述する。
【0058】
ステップS134における記録処理が終了すると、ステップS135に移行してシャッタースイッチSW2が操作状態にあるか否かを判定する。もし、シャッタースイッチSW2が押されたままであったならば(ステップS135において「ON」)、ステップS136に移行する。ステップS136においてシステム制御部50は、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される連写フラグの状態を判定する。ここで、連写フラグが設定されていたならば(ステップS136において「YES」)、連続して撮影を行うためにステップS129に戻り、次の撮影を行う。一方、連写フラグが設定されていないならば(ステップS136において「NO」)、シャッタースイッチSW2が放されるまで(ステップS135において「OFF」)、現在の処理を繰り返す。
【0059】
このように、撮影直後にクイックレビュー表示を行う動作設定状態の場合に、ステップS134における記録処理が終了した際に、シャッタースイッチSW2が押された状態であったならば(ステップS135において「ON」)、シャッタースイッチSW2が放されるまで画像表示部28におけるクイックレビュー表示を継続して撮影画像の確認を入念に行うことを可能とする。一方、ステップS134の記録処理が終了した際に、シャッタースイッチSW2が放された状態、或いは、シャッタースイッチSW2を押し続けてクイックレビュー表示を継続して撮影画像の確認を行った後に該シャッタースイッチSW2を放した状態であったならば(ステップS135において「OFF」)、ステップS137に進む。ステップS137では、所定のミニマムレビュー時間が経過したか否かを判定し、該時間が経過した場合には(ステップS137において「YES」)、ステップS138に進む。該時間が経過しない場合には(ステップS137において「NO」)、ステップS137において該時間の経過を待つ。
【0060】
このように、本実施形態によれば、撮影直後のクイックレビュー表示は暗号化前に行うので、復号鍵の有無に関わらず表示可能であり、ミニマムレビュー時間に対応する所定期間が経過するまでは撮影した画像が画像表示部28に表示される。よって、通常の撮影操作に制限が加えられることはない。
【0061】
次にステップS138においてシステム制御部50は、画像表示フラグが設定されているか否かを判定する。もし、画像表示フラグが設定されているならば(ステップS138において「ON」)、ステップS139において画像表示部28の表示状態をスルー表示状態に設定し、ステップS141に進む。この場合、画像表示部28でのクイックレビュー表示によって撮影画像を確認した後に、次の撮影のために撮像した画像データを逐次表示するスルー表示状態にすることができる。一方、画像表示フラグが解除されていたならば(ステップS138において「OFF」)、ステップS140において画像表示部28の画像表示をOFF状態に設定し、ステップS141に進む。この場合、画像表示部28でのクイックレビュー表示によって撮影画像を確認した後に、省電力のために画像表示部28の機能を停止して、電力消費量の大きい画像表示部28やD/A変換器26等の消費電力を削減することが可能となる。
【0062】
また、ステップS141では、シャッタースイッチSW1が押された状態であるか否かが判定される。もし、シャッタースイッチSW1が押された状態であった場合は(ステップS141において「ON」)、システム制御部50は、S125に戻って次の撮影に備える。一方、シャッタースイッチSW1が放された状態であったならば(ステップS141において「OFF」)、システム制御部50は、一連の撮影動作を終えてステップS103に戻る。
【0063】
次に、図4を参照して図3のステップS122における測距・測光処理の詳細を説明する。ステップS201においてシステム制御部50は、撮像素子14から電荷信号を読み出し、A/D変換器16を介して画像処理部20に撮影画像データを逐次読み込む。この逐次読み込まれた画像データを用いて、画像処理部20はTTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理、AF(オートフォーカス)処理に用いる所定の演算を行っている。なお、ここでの各処理は、撮影した全画素数のうちの必要に応じた特定の部分を必要個所分切り取って抽出し、演算に用いている。これにより、 TTL方式のAE、EF、AWB、AFの各処理において、中央重点モード、平均モード、評価モードの各モード等の異なるモード毎に最適な演算を行うことが可能となる。
【0064】
続くステップS202では、システム制御部50は、画像処理部20での演算結果を用いて露出(AE)が適正か否かを判定する。もし、露出(AE)が適正であると判定されれば(ステップS202において「YES」)、測定データ及び或いは設定パラメータをシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し、ステップS206に移行する。一方、適正でないと判定されれば(ステップS202において「NO」)、ステップS203に移行して、露光制御部40を用いてAE制御を行う。即ち、ステップS202において適正と判定されるまで、ステップS203におけるAE制御が行われることになる。
【0065】
ステップS204では、ステップS203におけるAE制御で得られた測定データを用いて、システム制御部50がフラッシュが必要か否かを判定する。もし、フラッシュが必要ならば(ステップS204において「YES」)、ステップS205に移行して、フラッシュフラグをセットし、フラッシュ48を充電する。その後、ステップS201に戻る。
【0066】
ステップS206では、画像処理部20での演算結果及びAE制御で得られた測定データを用いて、システム制御部50がホワイトバランス(AWB)が適正か否かを判定する。もし、適正と判定されなければ(ステップS206において「NO」)、ステップS207に移行して画像処理部20を用いて色処理のパラメータを調節してAWB制御が行われる。その後、ステップS201に戻る。
【0067】
一方、ホワイトバランス(AWB)が適正と判定されれば(ステップS206において「YES」)、測定データ及び或いは設定パラメータをシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。そして、ステップS208に移行して、AE制御及びAWB制御で得られた測定データを用いて、システム制御部50が測距(AF)が合焦しているか否かを判定する。もし、合焦していると判定された場合には(ステップS208において「YES」)、測定データ及び或いは設定パラメータをシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し、測距・測光処理ルーチンS122を終了する。一方、合焦していないと判定されれば(ステップS208において「NO」)、ステップS209に移行して、測距制御部42を用いてAF制御を行い、ステップS201に戻る。
【0068】
次に、図5を参照して、図3のステップS129における撮影処理の更なる詳細を説明する。
【0069】
システム制御部50は、ステップS301及びS302において、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される測光データに従い、露光制御部40によって、絞り機能を有するシャッター12を絞り値に応じて開放して撮像素子10を露光する。続くステップS303では、フラッシュ・フラグによりフラッシュ48が必要か否かを判定する。ここで、フラッシュが必要な場合は(ステップS303において「YES」)、ステップS304に移行してフラッシュを発光させ、ステップS305に移行する。フラッシュが必要ない場合は(ステップS303において「NO」)、ステップS305に移行する。
【0070】
システム制御部50は、ステップS305において測光データに従って撮像素子12の露光終了を監視する。そして、露光終了の場合には(ステップS305において「YES」)、ステップS306においてシャッター12を閉じる。更に、ステップS307において、撮像素子14から電荷信号を読み出し、A/D変換器16、画像処理部20、メモリ制御部22を介して、或いはA/D変換器16から直接メモリ制御部22を介して、メモリ30に撮影画像のデータを書き込む。
【0071】
続いて、ステップS308において、設定された撮影モードに応じてフレーム処理を行う必要があるか否かを判定する。もし、フレーム処理の必要がなければ(ステップS308において「NO」)、ステップS311に移行する。一方、フレーム処理が必要であれば(ステップS308において「YES」)、ステップS309に移行して、システム制御部50は、メモリ制御部22そして必要に応じて画像処理部20を用いて、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して垂直加算処理を行う。更に、ステップS310において色処理を行った後、メモリ30に処理を終えた画像データを書き込む。
【0072】
システム制御部50は、ステップS311においてメモリ30から画像データを読み出し、メモリ制御部22を介して画像表示メモリ24に表示画像データの転送を行う。以上の一連の処理を終えたならば、撮影処理ルーチンS129を終了する。
【0073】
次に、図6を参照して、図3のステップS134における記録処理の詳細を説明する。
【0074】
システム制御部50は、ステップS401において、メモリ制御部22そして必要に応じて画像処理部20を用いて、メモリ30に書き込まれた撮影画像データを読み出して撮像素子の縦横画素比率を1:1に補間する画素正方化処理を行ない、メモリ30に処理を終えた画像データを書き込む。そして、ステップS402では、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して、設定したモードに応じた画像圧縮処理を圧縮・伸長部32により行った後、メモリ30に処理を終えた画像データを書き込む。
【0075】
さらに、システム制御部50は、ステップS403において通信部110およびコネクタ112に、鍵送信機114が接続されているかを判定する。もし、鍵送信機114が接続されている場合は(ステップS403において「接続」)、ステップS404に移行して鍵送信機114から得られる暗号鍵情報を不揮発性メモリ56に記憶する。一方、鍵送信機114が接続されていない場合には(ステップS403において「非接続」)、ステップS405に移行する。
【0076】
続いて、システム制御部50は、ステップS405において、不揮発性メモリ56に暗号鍵情報が記憶されているかどうかを判定する。もし、暗号化鍵情報が記憶されている場合には(ステップS405において「あり」)、ステップS406においてメモリ30の所定領域に書き込まれた圧縮済み画像データを読み出し、記憶している暗号鍵に応じた画像暗号化処理を暗号化・復号化部34により行なう。その後、ステップS407に移行する。一方、暗号化鍵情報が記憶されていない場合には(ステップS405において「なし」)、ステップS407に移行する。
【0077】
次に、ステップS407において、インタフェース90或いは94、コネクタ92或いは96を介して、メモリカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)カード等の記録媒体200或いは210へ圧縮のみ行った画像データ或いは圧縮・暗号化した画像データの書き込みを行う。記録媒体への書き込みが終わったならば、記録処理ルーチンS134を終了する。
【0078】
このように、本実施形態によれば、一旦暗号鍵情報が不揮発性メモリ56に記憶されれば、鍵送信機114が接続されていなくとも撮影画像を暗号化して記録することが可能である。即ち、鍵送信機が接続されていないというだけで非暗号化された画像が記録されてしまうことがなく、機密保持性を損なう心配が少ない。
【0079】
また、図6のステップS404において、鍵送信機114から暗号鍵が送信されない場合は、たとえ不揮発性メモリ56に暗号鍵情報が記憶されている場合であっても、それをクリアして暗号化を行うことなく撮影を実行することもできる。このように、機密性の低い撮影を行う場合に適した設定も行える。
【0080】
上記では暗号化鍵送信機114により暗号化鍵を取得する場合を記載した。これに対し、操作部70を介してユーザより暗号化鍵の入力を受け付けることにより、暗号化を行ってもよい。その場合には、上記S403乃至S405における処理の代わりに、画像表示部28に暗号鍵の入力画面(図12(a))を表示して暗号鍵の入力を受け付けることができる。その場合、暗号鍵が入力されればステップS406における暗号化を行い、入力されなければ同暗号化を行わないように制御することができる。なお、図2のステップS101における初期化処理において既に入力を受付済みである場合には、暗号鍵の入力を受け付けるステップを省略してもよい。
【0081】
次に、図7を参照して、図2のステップS104における選択モードに応じた処理のうち、再生処理の詳細について説明する。
【0082】
システム制御部50は、ステップS501において、モードダイアル60の設定位置に基づいて、モードダイアル60が再生モードに設定されているか否かを判定する。もし、再生モードに設定されていた場合は(ステップS501において「再生モード」)、ステップS503に進む。一方、モードダイアル60がその他のモードに設定されていた場合は(ステップS501において「その他のモード」)、ステップS502に移行してシステム制御部50は選択されたモードに応じた処理を実行する。そして、ステップS502におけるモードに応じた処理を終えたならば、図2のステップS103に戻る。
【0083】
システム制御部50は、ステップS503において電源制御部80により電池等により構成される電源86の残容量や動作情況が画像処理装置100の動作に問題があるか否かを判定する。もし、問題があるならば(ステップS503において「NO」)、ステップS505において表示部54を用いて画像や音声により所定の警告表示を行った後に、図2のステップS103に戻る。
【0084】
一方、電源86に問題が無いならば(ステップS503において「YES」)、ステップS504に移行して、システム制御部50は記録媒体200或いは210の動作状態が画像処理装置100の動作、特に記録媒体に対する画像データの記録再生動作に問題があるか否かを判定する。もし問題があるならば(ステップS504において「NO」)、ステップS505に移行して、表示部54を用いて画像や音声により所定の警告表示を行った後に、図2のステップS103に戻る。
【0085】
一方、記録媒体200或いは210の動作状態に問題が無いならば(ステップS504において「YES」)、ステップS506において表示部54を用いて画像や音声により画像処理装置100の各種設定状態の表示を行う。なお、画像表示部28の画像表示がONであったならば、画像表示部28も用いて画像や音声により画像処理装置100の各種設定状態の表示を行う。
【0086】
次に、ステップS507においてシステム制御部50は、再生処理が最初の再生かどうかを判定する。ここで「最初の再生」とは、例えば、図2のステップS103において撮影モードが選択され撮影が行われた後、最初に再生モードが選択され、再生が行われるような場合を言う。もし、最初の再生処理であれば(ステップS507において「YES」)、ステップS508に移行して記録媒体の再生画像番号を初期化し、画像表示フラグを解除する。これは、記録時刻の昇順・降順など、設定状況により、再生順における初期再生画像が異なるためである。なお、再生画像番号などの表示制御状態は、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。一方、最初の再生処理出なければ(ステップS507において「NO」)、ステップS509に移行する。
【0087】
続いて、ステップS509においてシステム制御部50は、画像表示フラグの設定状態を調べる。もし、画像表示フラグが解除されていたならば(ステップS509において「解除」)、ステップS510に移行して記録画像の読み出し再生処理を実施し、更にステップS511において画像表示フラグを設定する。その上で、ステップS512では画像表示部28の画像表示をON状態に設定して、S513に進む。ここで画像表示状態においては、メモリ制御部22を介して、画像表示メモリ24に書き込まれた画像データを、メモリ制御部22、D/A変換器26を介して画像表示部28により表示することにより、再生画像の表示を実現している。
【0088】
一方、画像表示フラグが設定されていれば(ステップS509において「設定」)、新たに記録画像の読み出し再生処理はしないで、そのままステップS513に移行する。
【0089】
なお、ステップS510における記録画像の読み出し再生処理の詳細は図8を参照して後述する。なお、画像表示フラグの状態は、システム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶することは前述した通りである。
【0090】
ステップS513において、システム制御部50は再生画像移動ボタン(再生画像−ボタン、再生画像+ボタンのことである)の状態を判定する。もし、再生画像移動ボタンが押されていない場合は(ステップS513において「NO」)、図2のステップS103に戻る。
【0091】
一方、再生画像−(マイナス)ボタンが押されている場合は(ステップS513において「再生画像マイナスボタン」)、ステップS514に移行して記録媒体の再生画像番号をカウントダウンし、更にステップS518において画像表示フラグを解除する。その後、図2のステップS103に戻る。この再生画像番号のカウントダウンのとき、既に最初の画像番号であった場合は最終画像番号に設定する。また、再生画像+(プラス)ボタンが押されている場合は(ステップS513において「再生画像プラスボタン」)、ステップS516に移行して記録媒体の再生画像番号をカウントアップし、更にステップS517において画像表示フラグを解除する。その後、図2のステップS103に戻る。この再生画像番号のカウントアップのとき、既に最終の画像番号であった場合は最初の画像番号に設定する。
【0092】
次に、図8を参照して、図7のステップS510における再生処理の詳細を説明する。
【0093】
システム制御部50は、ステップS601において、インタフェース90或いは94、コネクタ92或いは96を介して、メモリカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)カード等の記録媒体200或いは210から画像データをメモリ30に読み込む。そして、ステップS602において、メモリ30に読み込まれた画像データが暗号化画像かどうかを判定する。ここで、暗号化画像でなければ(ステップS602において「NO」)、ステップS607へ進む。一方、暗号化画像である場合は(ステップS602において「YES」)、ステップS603に移行して通信部110およびコネクタ112に、鍵送信機114が接続されているか否かを判定する。ここで、鍵送信機114が接続されていると判定された場合は(ステップS603において「接続」)、ステップS604に移行して鍵送信機114から得られる復号鍵情報をメモリ52に記憶する。一方、鍵送信機114が接続されていない場合には(ステップS603において「非接続」)、ステップS605に移行する。
【0094】
続いて、システム制御部50は、ステップS605において、メモリ52に復号鍵情報が記憶されているかどうかを判定する。ここで、復号鍵情報が記憶されていない場合は(ステップS605において「なし」)、ステップS609に移行してメモリ30の所定領域に警告画像を生成する。一方、復号鍵情報が記憶されている場合は(ステップS605において「あり」)、ステップS606に移行して、メモリ30の所定領域に読み込まれた暗号化画像データを読み出し、記憶されている復号鍵に応じた画像復号化処理を暗号化・復号化部34により行い、メモリ30に処理を終えた画像データを書き込む。
【0095】
さらに、システム制御部50は、ステップS607では、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して、画像データに設定されているモードに応じた画像伸長処理を圧縮・伸長部32により行った後、メモリ30に処理を終えた画像データを書き込み、図5ステップS513における再生処理ルーチンを終了する。
【0096】
このように、本実施形態に対応する画像処理装置100では、一旦復号鍵情報がメモリ52に記憶されれば、鍵送信機114が接続されていなくても、記録された暗号化画像を復号化して再生することが可能であり、操作性に大きな制限を加えることがない。また、復号鍵は揮発性メモリ52に記憶されるため、電源オフなどの操作により復号鍵が初期化され、カメラの一連の操作中のみ有効となり、機密保持性が低くなることはない。更に、暗号化されていない記録画像は復号鍵が無くとも再生可能なのは言うまでも無い。
【0097】
[第2の実施形態]
本実施形態では、第1の実施形態における図7のステップS510での再生処理に関して、図8とは別の形態について説明する。本実施形態では、揮発性メモリ52における復号鍵情報の有無に基づいて、操作部70からの復号鍵の入力を受け付け、再生の為の復号化、伸張処理を行うものである。
【0098】
図9は、本実施形態に対応する再生処理のフローチャートであり、図7のステップS510において実行される。
【0099】
ステップS701では、
システム制御部50は、ステップS701において、インタフェース90或いは94、コネクタ92或いは96を介して、メモリカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)カード等の記録媒体200或いは210から画像データをメモリ30に読み込む。そして、ステップS702において、メモリ30に読み込まれた画像データが暗号化画像かどうかを判定する。ここで、暗号化画像でなければ(ステップS702において「NO」)、ステップS706へ進む。一方、暗号化画像である場合は(ステップS702において「YES」)、ステップS703に移行して、メモリ52に復号鍵が格納されているか否かを判定する。もし、メモリ52に復号鍵が格納されている場合には(ステップS703において「あり」)、ステップS706に移行する。一方、メモリ52に復号鍵が格納されていない場合には(ステップS703において「なし」)、ステップS704に移行して、画像表示部28に復号鍵の入力を受け付けるための画面表示(図12(b))を行う。続くステップS705では、画像表示部28の表示対応して、操作部70より復号鍵の入力を受け付けたか否かを判定し、もし入力を受け付けた場合には(ステップS705において「YES」)、入力された復号鍵をメモリ52に格納してステップS706に移行し、復号鍵の入力を受け付けない場合には(ステップS705において「NO」)、ステップS708に移行して警告画像を生成し、画像表示部28に警告画像を表示する。
【0100】
ステップS706では、メモリ30の所定領域に読み込まれた暗号化画像データを読み出し、メモリ52に記憶されている復号鍵に応じた画像復号化処理を暗号化・復号化部34により行い、メモリ30に処理を終えた画像データを書き込む。
【0101】
さらに、システム制御部50は、ステップS707では、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して、画像データに設定されているモードに応じた画像伸長処理を圧縮・伸長部32により行った後、メモリ30に処理を終えた画像データを書き込み、図5ステップS513における再生処理ルーチンを終了する。
【0102】
このように、本実施形態に対応する画像処理装置100では、一旦復号鍵情報がメモリ52に記憶されれば、操作部70を介して改めて復号鍵の入力を受け付けることなく、記録された暗号化画像を復号化して再生することが可能であり、操作性に大きな制限を加えることがない。また、復号鍵は揮発性メモリ52に記憶されるため、電源オフなどの操作により復号鍵が初期化され、カメラの一連の操作中のみ有効となり、機密保持性が低くなることはない。更に、暗号化されていない記録画像は復号鍵が無くとも再生可能なのは言うまでも無い。
【0103】
[第3の実施形態]
上記の第1及び第2の実施形態では、メモリ52に記憶された復号鍵は、画像処理装置100の本体の電源が入力されている限りは有効に保持され、電源がオフになると初期化される。これに対し、本実施形態では、復号鍵の有効期限を管理し、復号鍵をメモリ52に格納した後一定期間が経過した場合に、復号鍵を消去して無効化することを特徴とする。
【0104】
図10は、本実施形態に対応する復号鍵の管理処理の一例に対応するフローチャートである。図10において、ステップS801では、システム制御部50は、復号鍵を取得し、ステップS802において取得した復号鍵を揮発性のメモリ52に格納する。このときシステム制御部50は、メモリ52に復号鍵を格納した時刻に関する時間情報をシステム制御部50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。
【0105】
なお、ステップS801における復号鍵の取得は、暗号鍵送信機114と画像処理装置100とが接続されている場合には、該暗号鍵送信機114から取得することができる。また、画像表示部28に復号鍵の入力画面(図12(b))を表示して、操作部70を介してユーザから復号鍵の入力を受け付けることにより取得することもできる。
【0106】
ステップS803では、システム制御部50は、内部メモリ或いはメモリ52に記憶した、復号鍵をメモリ52に時間情報と現在の時刻とに基づいて、一定期間が経過したか否かを判定する。この一定期間は、例えば30分、1時間、6時間、12時間など、ユーザが任意に設定することが可能である。もし、当該一定期間が経過したと判定される場合には(ステップS803において「YES」)、ステップS804に移行してメモリ52に記憶されている復号鍵を消去することにより、無効化する。その後、処理を終了する。一方、当該一定期間が経過していないと判定される場合には(ステップS803において「NO」)、当該一定期間の経過の監視を継続する。
【0107】
以上により、メモリ52に記憶されている復号鍵は、メモリ52に記憶されてから一定期間が経過すると無効化されるので、当該期間内においてのみ有効となり、機密保持性が低くなることはない。
【0108】
なお、上記では、一定期間は任意に設定可能であり、設定内容によっては、一定期間が経過する以前に画像処理装置100の本体電源がオフされてしまうことも考えられる。そこで、本実施形態に対応する画像処理装置100においては、復号鍵を格納する記憶手段を揮発性のメモリ52ではなく、不揮発性メモリ56としてもよい。この場合には、本体の電源がオフにされても復号鍵は無効化されずに保持される一方で、一定期間が経過した場合には復号鍵が確実に無効化される。よって、電源を投入するたびに復号鍵を入力する手間を省いて操作の煩雑性を軽減しつつ、機密保持性を確保することが可能である。
【0109】
[第4の実施形態]
上記の実施形態では、モードダイアルが再生モードに設定されて再生を行おうとする場合に、復号鍵が無ければ画像表示を行わず、警告画像を表示する形態としていた。これに対し、記憶媒体に図11に示すようなデータ構造において画像データを格納しておき、復号鍵がない場合には暗号化されていない画像を画像表示部28に表示するようにしてもよい。
【0110】
図11は、記憶媒体200及び201に格納される画像データの構造の概略を示す図である。図11に示すように画像データは、ヘッダ部901と、サムネイル画像902、本体画像であるJPEG画像903とで構成される。このうち、サムネイル画像902には、原則として図6のステップS406における暗号化は行われず、JPEG画像903には、該暗号化が行われていてもよい。
【0111】
本実施形態に対応する画像処理装置100おいて、図7のステップS510において上記のデータ構造を有する画像の再生表示を行う場合、図8のステップS605において復号鍵情報がないと判定された場合(ステップS605において「なし」)や、図9のステップS705において復号鍵の入力を受け付けなかった場合には(ステップS705において「NO」)、ステップS609やステップS708においてサムネイル画像902を画像表示部28に表示することができる。
【0112】
以上によれば、復号鍵の入力などが必要とされる場合であっても、再生しようとする画像のサムネイル画像を表示して、ユーザに指定画像の概要のみを伝えることが可能となる。
【0113】
[その他の実施形態]
なお、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0114】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の実施形態に対応する画像処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に対応する画像処理装置による処理動作の一例に対応するフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態に対応する画像処理装置による処理動作の一例に対応するフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態に対応する測距・測光処理の一例に対応するフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に対応する撮影処理の一例に対応するフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態に対応する記録処理の一例に対応するフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に対応するその他のモードにおける処理の一例に対応するフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施形態に対応する再生処理の一例に対応するフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態に対応する再生処理の一例に対応するフローチャートである。
【図10】本発明の第3の実施形態に対応する復号鍵の管理処理の一例に対応するフローチャートである。
【図11】本発明の第4の実施形態に対応する、画像のデータ構造の一例を示す図である。
【図12】本発明の実施形態に対応する、暗号鍵と復号鍵の入力画面の一例を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を撮像する撮像手段と、
前記第1の鍵を記憶する第1の記憶手段と、
前記第2の鍵を記憶する第2の記憶手段と、
画像を一時的に記憶する一時記憶手段と、
前記撮像手段で撮像され前記一時記憶手段に記憶された画像を前記第1の鍵を用いて暗号化する画像暗号化手段と、
暗号化済みの画像を記録媒体に記録し、記録された前記暗号化済みの画像を前記記録媒体から読み出す記録手段と、
前記第2の記憶手段に前記第2の鍵が記憶されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段において前記第2の鍵が記憶されていると判定された場合に、前記記録媒体から読み出された前記暗号化済みの画像を、該第2の鍵を用いて復号化し、前記一時記憶手段に記憶させる画像復号化手段と、
前記一時記憶手段に格納された画像を表示する表示手段と
を備え、
前記表示手段は、前記撮像手段により撮像された画像を該撮像から所定期間が経過するまでは、前記一時記憶手段に格納された画像のうち前記画像復号化手段による復号化を経ない画像を表示し、該所定期間経過後は、前記一時記憶手段に格納された画像のうち前記画像復号化手段による復号化を経た画像を表示することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第1の鍵及び第2の鍵を外部接続装置より取得するための接続手段と、
前記外部接続装置が前記接続手段に接続されているか否かを判定する接続判定手段とを更に備え、
前記接続判定手段において前記外部接続装置が接続されていると判定された場合に、前記画像復号化手段は、該外部接続装置より取得された前記第2の鍵を用いて、前記記録媒体から読み出された前記暗号化済みの画像を復号化し、
前記接続判定手段において前記外部接続装置が接続されていないと判定された場合に、前記判定手段における判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記判定手段において前記第2の鍵が記憶されていないと判定された場合に、前記表示手段は、前記画像復号化手段における復号化が行えない旨の警告表示を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記判定手段において前記第2の鍵が記憶されていないと判定された場合に、前記第2の鍵の入力を受け付ける入力受付手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記記録手段は、前記暗号化済みの画像と併せて該暗号化が行われた画像の縮小画像を前記記録媒体に記録し、
前記判定手段において前記第2の鍵が記憶されていないと判定された場合に、前記表示手段は、縮小画像を表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第2の記憶手段に前記第2の鍵が記憶されてから一定期間が経過したか否かを判定する経過判定手段と、
前記一定期間が経過したと判定された場合に、前記第2の記憶手段の前記第2の鍵を無効化する無効化手段と
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第1の記憶手段は、不揮発性記憶手段であり、前記第2の記憶手段は揮発性記憶手段であって、前記第2の記憶手段は、前記画像処理装置の本体電源がオフされると前記第2の鍵の情報を失うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記第1の記憶手段及び第2の記憶手段は、不揮発性記憶手段であることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項9】
画像を撮像する撮像部と、前記第1の鍵を記憶する第1の記憶部と、前記第2の鍵を記憶する第2の記憶部と、画像を一時的に記憶する一時記憶部と、前記一時記憶部に格納された画像を表示する表示部とを備える画像処理装置の制御方法であって、
前記撮像部で撮像され前記一時記憶部に記憶された画像を前記第1の鍵を用いて暗号化する画像暗号化工程と、
暗号化済みの画像を記録媒体に記録し、記録された前記暗号化済みの画像を前記記録媒体から読み出す記録工程と、
前記第2の記憶部に前記第2の鍵が記憶されているか否かを判定する判定工程と、
前記判定部において前記第2の鍵が記憶されていると判定された場合に、前記記録媒体から読み出された前記暗号化済みの画像を、該第2の鍵を用いて復号化し、前記一時記憶部に記憶させる画像復号化工程と
を備え、
前記表示部は、前記撮像部により撮像された画像を該撮像から所定期間が経過するまでは、前記一時記憶部に格納された画像のうち前記画像復号化部による復号化を経ない画像を表示し、該所定期間経過後は、前記一時記憶部に格納された画像のうち前記画像復号化部による復号化を経た画像を表示することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項10】
前記画像処理装置は、前記第1の鍵及び第2の鍵を外部接続装置より取得するための接続部を更に備え、
前記方法は、前記外部接続装置が前記接続部に接続されているか否かを判定する接続判定工程を更に備え、
前記接続判定工程において前記外部接続装置が接続されていると判定された場合に、前記画像復号化工程では、該外部接続装置より取得された前記第2の鍵を用いて、前記記録媒体から読み出された前記暗号化済みの画像が復号化され、
前記接続判定工程において前記外部接続装置が接続されていないと判定された場合に、前記判定工程における判定が行われることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項11】
前記判定工程において前記第2の鍵が記憶されていないと判定された場合に、前記表示部は、前記画像復号化工程における復号化が行えない旨の警告表示を行うことを特徴とする請求項9又は10に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項12】
前記判定工程において前記第2の鍵が記憶されていないと判定された場合に、前記第2の鍵の入力を受け付ける入力受付工程を更に備えることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項13】
前記記録工程では、前記暗号化済みの画像と併せて該暗号化が行われた画像の縮小画像が前記記録媒体に記録され、
前記判定工程において前記第2の鍵が記憶されていないと判定された場合に、前記表示部は、縮小画像を表示することを特徴とする請求項9又は10に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項14】
前記第2の記憶部に前記第2の鍵が記憶されてから一定期間が経過したか否かを判定する経過判定工程と、
前記一定期間が経過したと判定された場合に、前記第2の記憶部の前記第2の鍵を無効化する無効化工程と
を更に備えることを特徴とする請求項9乃至13のいずれかに記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項15】
前記第1の記憶部は、不揮発性記憶部であり、前記第2の記憶部は揮発性記憶部であって、前記第2の記憶部は、前記画像処理装置の本体電源がオフされると前記第2の鍵の情報が失われることを特徴とする請求項9乃至14のいずれかに記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項16】
前記第1の記憶部及び第2の記憶部は、不揮発性記憶部であることを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項17】
請求項9乃至16のいずれかに記載の画像処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項18】
請求項17に記載のコンピュータプログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−314050(P2006−314050A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−136503(P2005−136503)
【出願日】平成17年5月9日(2005.5.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】