説明

画像処理装置及び画像処理方法

【課題】複数の録画モードを有するビデオカメラなどの画像処理装置における録画ミスを回避する。
【解決手段】録画モードに依存しない所定の画質レベルを用いた録画画質の判定を行い、判定の結果、録画画質が所定の画質レベル以下となった場合にユーザへ通知することで、ユーザは録画モードの設定を見直すことができる。これによって、如何なる録画モードで動作中であっても録画画質の劣化を検出し、録画ミスを回避可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ビデオカメラのような入力画像を符号化並びに録画する画像処理装置に関するもので、特に符号化時の符号化レートを切り換えるために複数用意された録画モードの中からユーザが所望の録画モードを選択、指定して録画する画像処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
背景技術に関する説明に入る前に、本発明において使用する語句について幾つか説明する。
【0003】
まず、”画質”や”画質レベル”について、本発明では、対象とする画像データの品質を指すものであり、主観的若しくは客観的な指標を含んでよい。本発明では客観的な指標の一つとして、基となる画像データ(符号化前の画像データ)と画質(若しくは画質レベル)を評価する対象の画像(符号化及び復号化後の画像データ)とのSNR(Signal to Noise Ratio)を挙げている。SNRが高い場合が、画質(若しくは画質レベル)が高い(若しくは高レベル)、SNRが低い場合が、画質(若しくは画質レベル)が低い(若しくは低レベル)としている。
【0004】
次に”符号化レート”について、本発明では、画像データを符号化する際に扱うデータ量を指すものであり、符号化後のデータである符号化画像データのデータ量を示すビットレート、単位時間当たりに符号化するフレーム数を示すフレームレート、符号化前のデータである画像データの画素数などが挙げられる。本発明では符号化レートとして、中でもビットレートを挙げている。
【0005】
近年、ビデオカメラのような入力画像を符号化並びに記憶媒体に録画する画像処理装置の分野では、録画する画像が標準(SD:StandardDefinition)画質から高精細(HD:HighDefinition)画質へと、また記憶媒体も磁気テープから光ディスクやハードディスクドライブ、メモリカードなどへ変化し、高画質化並びに機能の多様化が進んでいる。
【0006】
またそれらの画像処理装置では、画像を符号化する際の符号化レートを切り換えるための複数の録画モードが用意されているケースが多い。
【0007】
従来は録画モードとして、標準的な画質で録画する標準モードと、標準モードに対して符号化レートを下げることで全体的な録画画質は下がるが長時間録画できる長時間モードといった2種類程度が用意され、ユーザはそのどちらかを選択するといったシンプルな構成だった。
【0008】
一方近年は録画モードとして、符号化レートは最も高く最高画質で録画するが録画可能な時間は短い最高画質モード、最高画質モードから順に符号化レートを下げていき全体的な録画画質と録画可能な時間のバランスをとった複数の中間的な録画モード、そして符号化レートが最も低く全体的な録画画質も最も低いが最も長時間録画できる長時間モードといった多様な録画モードが用意され、また最高画質モードでの全体的な録画画質と長時間モードでの同画質間の画質差が大きくなっている状態で、ユーザはその中から最も適した録画モードを選択しなければならなくなっている。
【0009】
上記のように多様な録画モードが用意される状況では、ユーザが録画モードの設定ミスによる録画ミス(本当は最高画質モードで録画したかったのに、間違って長時間モードで録画してしまった等)が十分起こり得る。また上記の通り最高画質モードでの全体的な録画画質と長時間モードでの同画質間の画質差が大きくなっているため、上記録画ミスによる損害も大きい。
【0010】
上記のような録画ミスを回避するための従来技術として、特許文献1に開示された動画記録装置、動画記録方法がある。
【0011】
図20は特許文献1に開示されたデジタルビデオカメラのブロック図である。
【0012】
図20に示すデジタルビデオカメラ2001は、記録媒体2002、レンズ2003、ホストコントローラ2004、撮像部2005、エンコーダ2006、記録再生部2007、表示制御部2008、表示部2009から構成されている。
【0013】
またエンコーダ2006は、ビットレート計算部2006A、制御部2006B、エンコード部2006Cから、表示制御部2008は、ビットレートグラフィック出力部2008A、録画モードメータ上限切替部2008Bから構成されている。
【0014】
ここでデジタルビデオカメラ2001では、レンズ2003がホストコントローラ2004の制御によりズーム等を可変して入射光を集光し、続く撮像部2005へ被写体の光学像を形成する。
【0015】
そして撮像部2005は、形成された光学像を光電変換処理して動画による撮像結果をビデオ信号S1により出力する。
【0016】
エンコーダ2006では、ホストコントローラ2004により提示される記録モード(本発明での録画モードと同意)によりビデオ信号S1を符号化処理することにより、ビデオ信号S1をデータ圧縮して符号化データDFを出力する。
【0017】
またエンコーダ2006での符号化処理は、ビットレート計算部2006A及び制御部2006Bにおける前記記録モードに応じた上限ビットレートRATE LIMITにより上限値が制限された可変ビットレート(VBR)制御と共に、エンコード部2006Cで実行される。
【0018】
ここでビットレート計算部2006A及び制御部2006Bは、符号化処理による発生符号量を監視すると共に、この監視結果によりエンコード部2006Cを制御することで発生符号量を調整する。
【0019】
またビットレート計算部2006Aでは、前記監視結果を基に所定時間単位の平均ビットレートであるGOP_RATEを算出し、制御部2006B及び表示制御部2008へ通知する。
【0020】
制御部2006Bは、通知された平均ビットレートGOP_RATEを、前記記録モードに応じた上限ビットレートRATE_LIMITと比較判定し、GOP_RATEがRATE_LIMITを上回っている状態、すなわち記録モード相当の画質を維持出来なくなった状態を録画画質が低下していると判断する。
【0021】
表示制御部2008は、表示部2009を駆動する駆動回路であり、撮像部2005から出力されるビデオ信号S1を表示部9で表示する。
【0022】
また表示制御部2008は、ビットレートグラフィック出力部2008Aにより表示部2009上に画質の状態を示す平均ビットレートGOP_RATEの情報を表示し、記録モードメータ上限切替部2008Bにより画質劣化の基準とする前記記録モードに応じた上限ビットレートRATE_LIMITに対応するマークを表示する。
【0023】
ここで上記平均ビットレートGOP_RATE表示が、前記記録モードに応じた上限ビットレートRATE_LIMITに対応するマークを超えるかどうかで、ユーザへ記録モードに対する録画画質の劣化度合いを通知し、ユーザはそれを見て記録モードを変更するなどの対応を取る事で劣化した画質での録画を続けるという録画ミスを回避する。
【特許文献1】特開2007―142805号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
しかしながら上述した従来の技術による動画記録装置、動画記録方法は、録画画質の劣化度合いを判定する基準が記録モードに依存したパラメータ(ここでは記録モードに応じて決定された上限ビットレート)となっており、記録モード相当の画質を維持出来ている間(例えば長時間モードで録画中に長時間モード相当の画質を維持出来ている間)は録画画質が劣化したと判断しない。その場合、(本当は最高画質モードで録画したかったのに、録画モード設定ミスにより長時間モードで録画してしまったという)録画ミスが発生しても、ユーザにそれを通知出来ない可能性があるという課題を有していた。
【0025】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、録画モードに依存しない所定の画質レベルを用いた録画画質の判定を行い、判定の結果、録画画質が所定の画質レベル以下となった場合にユーザへ通知することで、如何なる録画モードで動作中であっても録画画質の劣化を検出し、録画ミスを回避可能な画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上記従来の課題を解決するために、本発明の画像処理装置は、
入力する画像データ及び後述する符号化部より出力される符号化画像データ並びに前記符号化画像データを復号化した復号化画像データを記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された画像データ並びに前フレームの復号化画像データ、後述する録画モード記憶部に記憶された符号化用録画モードを入力し、前記符号化用録画モードに対応する符号化レートで前記画像データを符号化した符号化画像データ並びに前記符号化画像データを復号化した復号化画像データを前記メモリに出力、また前記復号化画像データの画質を示す符号化情報を後述する符号化情報記憶部に出力する符号化部と、
前記符号化部より入力する前記符号化情報を所定期間分記憶する符号化情報記憶部と、
前記復号化画像データの画質を判定するための基準とする前記符号化用録画モードに依存しない第1の基準画質レベル及び第2の基準画質レベルの何れか又は両方を記憶する画質レベル記憶部と、
前記符号化情報記憶部に記憶された符号化情報を入力し、前記復号化画像データの画質レベル決定、記憶する画質検出部と、
複数用意された録画モード並びにその中で前記符号化部での符号化における符号化レートを指定するためにユーザが指定した符号化用録画モードを記憶する録画モード記憶部と、
前記録画モード記憶部に記憶された複数用意された録画モード並びに符号化用録画モード、及び前記画質レベル記憶部に記憶された第1並びに第2の基準画質レベル、及び前記画質検出部に記憶された画質レベルを入力し、前記画質レベルが前記第1の基準画質レベルより低レベルである場合は前記符号化用録画モードをより符号化レートの高い録画モードに変更するように、また前記画質レベルが前記第2の基準画質レベルより高レベルである場合は前記符号化用録画モードをより符号化レートの低い録画モードに変更するように、後述する表示部へメッセージを出力しユーザへ通知する録画モード制御部と、
前記メモリに記憶された画像データ並びに前記録画モード制御部より出力されるメッセージを表示する表示部とを備える。
【0027】
本構成によって、録画モードに依存しない所定の画質レベルを用いた録画画質の判定を行い、判定の結果、録画画質が所定の画質レベル以下となった場合にユーザへ通知することで、如何なる録画モードで動作中であっても録画モードに依存しない録画画質の劣化を検出し、録画ミスを回避可能となる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、録画モードに依存しない所定の画質レベルを用いた録画画質の判定を行い、判定の結果、録画画質が所定の画質レベル以下となった場合にユーザへ通知することで、如何なる録画モードで動作中であっても録画モードに依存しない録画画質の劣化を検出し、録画ミスを回避可能な画像処理装置及び画像処理方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0030】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における画像処理装置100のブロック図である。
【0031】
図1に示すように画像処理装置100は、メモリ101、符号化部102、符号化情報記憶部103、画質レベル記憶部104、画質検出部105、録画モード記憶部106、録画モード制御部107、表示部108を備える。
【0032】
メモリ101は、外部より入力される画像データ109、符号化部102から出力され外部へ出力される符号化画像データ110、そして符号化部102から出力される復号化画像データ114を記憶する。
【0033】
符号化部102は、メモリ101に記憶された画像データ109並びに前フレームの復号化画像データ113、録画モード記憶部106に記憶された符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートで画像データ109を符号化した符号化画像データ110並びに符号化画像データ110を復号化した復号化画像データ114をメモリ101に出力、また復号化画像データ114の画質を示す符号化情報116を取得し符号化情報記憶部103へ出力する。
【0034】
符号化情報記憶部103は、符号化部102より出力される符号化情報116を所定期間分記憶する。
【0035】
画質レベル記憶部104は、符号化部102から出力される復号化画像データ114の画質を判定するための基準とする符号化用録画モード115に依存しない第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122を記憶する。
【0036】
画質検出部105は、符号化情報記憶部103に記憶される所定期間分の符号化情報117を入力し、復号化画像データ114の画質レベル118を決定し、記憶する。
【0037】
録画モード記憶部106は、複数用意された録画モード119並びにその中で符号化部102での符号化における符号化レートを指定するために図示しない操作部を介してユーザが指定した録画モード112を符号化用録画モード115として記憶する。
【0038】
録画モード制御部107は、録画モード記憶部106に記憶された複数用意された録画モード119並びに符号化用録画モード115、及び画質レベル記憶部104に記憶された第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122、及び画質検出部105に記憶された画質レベル118を入力し、画質レベル118が第1の基準画質レベル121より低レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モードに変更するように、また画質レベル118が第2の基準画質レベル122より高レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モードに変更するように、表示部108へメッセージ123を出力しユーザへ通知する。
【0039】
表示部108は、通常はメモリ101に記憶された画像データ109を表示し、録画モード制御部107よりメッセージ123の出力があった場合にはその内容を画像データ109に重畳して表示する。
【0040】
以下、各処理部毎に詳細に説明する。
【0041】
まずユーザにより指定された録画モード112を、録画モード記憶部106に符号化用録画モード115として記憶する。
【0042】
図2に録画モード記憶部106に記憶された複数の録画モード119を示す。
【0043】
図2に示すように本実施の形態では、最高画質での録画が可能なモード番号1のXPモードから、順に全体的な録画画質は低くなるが長時間の録画が可能となるモード番号2のSPモード、モード番号3のLPモード、そして最も全体的な録画画質は低いが最も長時間録画可能となるモード番号4のEPモード、全部で4種類の録画モードが用意されており、ユーザはこの中から所望のモードを録画モード112として指定する。
【0044】
ここではユーザによりモード番号4のEPモードが指定され、符号化用録画モード115として記憶されているものとする。
【0045】
図1を用いた説明に戻る。
【0046】
以降、画像データ109がフレーム単位で入力され、それを起点に各処理が実行される。
【0047】
まず画像データ109が入力され、メモリ101に記憶される。
【0048】
図3(a)に画像データ109(フレームN、Nは自然数でフレーム番号を示す)の構成例を示す。
【0049】
図3(a)に示すように本実施の形態では、画像データ109として水平16画素×垂直16画素の計256画素であり、各画素は符号無し8ビット整数(取り得る値は0〜255)で表現されるものとする。
【0050】
図1を用いた説明に戻る。
【0051】
次に符号化部102は、メモリ101に記憶された画像データ109並びに前フレームの復号化画像データ113(最初のフレームに対する符号化の場合は使用しない)、録画モード記憶部106に記憶された符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートで画像データ109を符号化した符号化画像データ110並びに符号化画像データ110を復号化した復号化画像データ114をメモリ101に出力、また復号化画像データ114の画質を示す符号化情報116を取得し符号化情報記憶部103へ出力する。
【0052】
図4に符号化部102のブロック図を示す。
【0053】
図4に示すように符号化部102は、動き検出処理部401、動き補償処理部402、差分器403、DCT処理部404、量子化処理部405、逆量子化処理部406、逆DCT処理部407、再構成処理部408、可変長符号化処理部409、スイッチ410、レート制御部411、符号化情報取得部412を備える。
【0054】
レート制御部411は、録画モード記憶部106に記憶されている符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートを決定、また可変長符号化処理部409から入力する符号化画像データサイズ415を基に可変長符号化処理部409から出力される符号化画像データ110のデータ量が符号化レートに近づくように、量子化処理部405並びに逆量子化処理部406で使用される量子化ステップ414を制御する。
【0055】
動き検出処理部401は、メモリ101に記憶されている画像データ109と前フレームの復号画像データ113とを用いて動きベクトル423を検出する。
【0056】
動き補償処理部402は、動き検出処理部401が検出した動きベクトル423とメモリ101に記憶されている前フレームの復号化画像データ113とを用いて、予測画像データ422を生成する。
【0057】
DCT処理部404への入力413は、スイッチ410によって画像データ109又は画像データ109と予測画像データ422の差分の何れかに切り換えられる。ここでスイッチ410は、一方が選択された場合は出力として全て0を出力し、他方が選択された場合は出力として予測画像データ422が出力され、最初のフレームに対する符号化の場合は前者(出力として全て0)、それ以外の場合は後者(出力として予測画像データ422)が選択されるように制御されるものとする。
【0058】
DCT処理部404は、入力413をDCT処理して、DCT係数417を出力する。
【0059】
量子化処理部405は、DCT係数417を量子化ステップ414を用いて量子化して、量子化DCT係数416を出力する。
【0060】
逆量子化処理部406は、量子化DCT係数416を量子化ステップ414を用いて逆量子化して、逆量子化DCT係数420を出力する。
【0061】
逆DCT処理部407は、逆量子化DCT係数420を逆DCT処理して、逆DCT係数421を出力する。
【0062】
再構成処理部408への入力424は、スイッチ410によって全て0又は予測画像データ422の何れかに切り換えられる。
【0063】
再構成処理部408は、入力424と逆DCT係数421を加算して、復号化画像データ114を生成しメモリ101に出力する。
【0064】
可変長符号化処理部409は、量子化処理部405が出力した量子化DCT係数416と動き検出処理部401が検出した動きベクトル423とを可変長符号化して、符号化画像データ110をメモリ101に出力し、また符号化画像データ110のデータ量を示す符号化画像データサイズ415をレート制御部411に出力する。
【0065】
符号化情報取得部412は、復号化画像データ114の画質を示す符号化情報116を取得して、符号化情報記憶部103へ出力する。
【0066】
以下、符号化部102における具体的な動作説明を行う。
【0067】
なお本発明の主張するところに関わる符号化用録画モード115並びに復号化画像データ114の画質を示す符号化情報116を取得する符号化情報取得部412以外の符号化処理については、MPEG(Moving Picture Image Coding Experts Group)等の国際標準規格である画像符号化方式や様々なレート制御方式など、公知の技術による実施で何ら問題ないため、その詳細な説明は省略する。
【0068】
まずレート制御部411は、録画モード記憶部106に記憶されている符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートを決定する。
【0069】
図5にレート制御部411に記憶された複数の録画モード119に対応する符号化レート500を示す。
【0070】
図5に示すように本実施の形態では、録画モード119に対応する符号化レート500として、目標とする単位時間(1秒)当たりの符号化画像データ110の出力データ量(bit数)である目標ビットレート(単位はbit/second)及び最初のフレームに対する符号化での量子化ステップ414として適用する初期量子化ステップが記憶され、モード番号1〜4の各録画モードに対する(目標ビットレート、初期量子化ステップ)はそれぞれ、モード番号1=(16,000bit/second、2)、モード番号2=(8,000bit/second、4)、モード番号3=(4,000bit/second、8)、モード番号4=(2,000bit/second、16)であるものとする。
【0071】
レート制御部411では、録画モード記憶部106に記憶されている符号化用録画モード115に対応する(目標ビットレート、初期量子化ステップ)を符号化レート500の中から取得し、使用する。
【0072】
図4を用いた説明に戻る。
【0073】
本実施の形態では、符号化用録画モード115としてモード番号4のEPモードが記憶されているため、符号化レート(目標ビットレート、初期量子化ステップ)として(2,000bit/second、16)を決定し、以降レート制御部411では、前記符号化レートを用いて所定のレート制御方式により、量子化ステップ414を制御する。
【0074】
次に動き検出処理部401は、メモリ101に記憶されている画像データ109と前フレームの復号画像データ113とを用いて動きベクトル423を検出する。
【0075】
次に動き補償処理部402は、動き検出処理部401が検出した動きベクトル423とメモリ101に記憶されている前フレームの復号化画像データ113とを用いて、予測画像データ422を生成する。
【0076】
次にDCT処理部404は、スイッチ410によって切り換えられた入力413(最初のフレームに対する符号化の場合画像データ109、それ以外の場合画像データ109と予測画像422の差分)をDCT処理して、DCT係数417を出力する。
【0077】
次に量子化処理部405は、DCT係数417を、量子化ステップ414を用いて量子化して、量子化DCT係数416を出力する。
【0078】
次に逆量子化処理部406は、量子化DCT係数416を、量子化ステップ414を用いて逆量子化して、逆量子化DCT係数420を出力する。
【0079】
次に逆DCT処理部407は、逆量子化DCT係数420を逆DCT処理して、逆DCT係数421を出力する。
【0080】
次に再構成処理部408は、スイッチ410によって切り換えられた入力424(最初のフレームに対する符号化の場合全て0、それ以外の場合予測画像データ422)と逆DCT係数421を加算して、復号化画像データ114を生成しメモリ101に出力する。
【0081】
図3(b)に復号化画像データ114(フレームN、Nは自然数でフレーム番号を示す)の構成例を示す。
【0082】
次に可変長符号化処理部409は、量子化処理部405が出力した量子化DCT係数416と動き検出処理部401が検出した動きベクトル423とを可変長符号化して、符号化画像データ110をメモリ101に出力し、また符号化画像データ110のデータ量を示す符号化画像データサイズ415をレート制御部411に出力する。
【0083】
次に符号化情報取得部412は、画像データ109及び復号画像データ114を入力し、復号化画像データ114の画質を示す符号化情報116として、画像データ109と復号画像データ114のSNR(Signal to Noise Ratio)(単位はdB)を算出し、符号化情報116として符号化情報記憶部103へ出力する。
【0084】
(数1)にSNR算出式を示し、iは画像データ109及び復号画像データ114の左端画素を0とし右側へ1画素ずれることに1増加する水平方向の画素単位位置(画像データ109及び復号画像データ114は水平16画素であるためiは0〜15を取り得る)、jは画像データ109及び復号画像データ114の上端画素を0とし下側へ1画素ずれるごとに1増加する垂直方向の画素単位位置(画像データ109及び復号画像データ114は垂直16画素であるためjは0〜15を取り得る)、y(i,j)は画像データ109におけるi及びjで表される位置の画素値、y’(i,j)は復号画像データ114におけるi及びjで表される位置の画素値を示す。
【0085】
【数1】

【0086】
ここで数1に示す算出式を用いて図3(a)及び図3(b)に示す画像データ109と復号画像データ114のSNRを算出すると、6dB(小数点以下は四捨五入)となる。
【0087】
図1を用いた説明に戻る。
【0088】
符号化情報記憶部103は、符号化部102より出力される符号化情報116を所定期間分記憶する。
【0089】
図6に符号化情報記憶部103に記憶される所定期間の符号化情報117を示す。
【0090】
ここで図6(a)は符号化部102より出力される符号化情報116の時間経過による遷移を示し、また図6(b)に図6(a)に示した符号化情報116の時間経過による遷移中の4つのポイントA、B、C、Dでの符号化情報記憶部103に記憶される所定期間の符号化情報117の状態を示す。
【0091】
図6(b)に示すように本実施の形態では、所定期間の符号化情報117として、ある時刻から過去に遡って最新の5つ(最も過去の符号化情報を符号化情報N−4、最新の符号化情報まで順にN−3、N−2、N−1、N)の符号化情報116(画像データ109と復号画像データ114のSNR)を常に記憶する。新しい符号化情報116が入力された場合、既に記憶されている符号化情報を一つずつずらし(符号化情報N−4に符号化情報N−3を格納、符号化情報N−3に符号化情報N−2を格納、符号化情報N−2に符号化情報N−1を格納、符号化情報N−1に符号化情報Nを格納)、新しい符号化情報116を符号化情報Nに格納する。なお符号化開始当初など、5つ分の符号化情報116が入力されていない場合には、初期値として取り得る最大値(ここではMAX(31)とする)を記憶しておくようにする。
【0092】
ポイントAでは、符号化開始当初の状態を示し、最新の4つの符号化情報116(6,6,7,8)が符号化情報N−3〜Nに記憶されており、符号化情報N−4には初期値MAX(31)が記憶されている。
【0093】
またポイントBでは、最新の5つの符号化情報116(5,5,5,4,3)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0094】
またポイントCでは、最新の5つの符号化情報116(5,4,4,3,3)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0095】
またポイントDでは、最新の5つの符号化情報116(10,12,12,13,13)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0096】
図1を用いた説明に戻る。
【0097】
画質レベル記憶部104は、符号化部102から出力される復号化画像データ114の画質を判定するための基準とする符号化用録画モード115に依存しない第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122を記憶する。
【0098】
本実施の形態では、第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122として画像データ109と復号画像データ114のSNRを記憶しており、それぞれの値は4dB、12dBであるものとする。
【0099】
画質検出部105は、符号化情報記憶部103に記憶される所定期間分の符号化情報117を入力し、復号化画像データ114の画質レベル118を決定し、記憶する。
【0100】
上記の通り、符号化情報記憶部103には所定期間分の符号化情報117として最新の5つの符号化情報116(画像データ109と復号画像データ114のSNR)を記憶しており、画質検出部105ではそれらを入力して画質レベル118を決定する。
【0101】
本実施の形態では、画質レベル118は入力される最新の5つの符号化情報116(画像データ109と復号画像データ114のSNR)の平均値であるものとする。
【0102】
そうすると図6(b)に示した4つのポイントA〜Dそれぞれにおける画質レベル118は、ポイントAでは11.6(=(31+6+6+7+8)/5、小数点第2以下は四捨五入、以下同様)(単位はdB、以下同様)、ポイントBでは4.4(=(5+5+5+4+3)/5)、ポイントCでは3.8(=(5+4+4+3+3)/5)、ポイントDでは12.0(=(10+12+12+13+13)/5)となる。
【0103】
録画モード制御部107は、録画モード記憶部106に記憶された複数用意された録画モード119並びに符号化用録画モード115、及び画質レベル記憶部104に記憶された第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122、及び画質検出部105に記憶された画質レベル118を入力し、画質レベル118が第1の基準画質レベル121より低レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モードに変更するように、また画質レベル118が第2の基準画質レベル122より高レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モードに変更するように、表示部108へメッセージ123を出力しユーザへ通知する。
【0104】
図7に録画モード制御部107での処理フロー図を示す。
【0105】
図7に示すように録画モード制御部107での処理は、画質レベル118が第1の基準画質レベル121以下であるかを判定する画質レベル判定ステップ701、画質レベル118が第2の基準画質レベル122以上であるかを判定する画質レベル判定ステップ702、画質レベル判定ステップ701での判定結果が肯定的な場合に現在の符号化用録画モード115がモード番号が1のXPモード(最高画質での録画が可能なモード)であるかを判定する符号化用録画モード判定ステップ703、符号化用録画モード判定ステップ703での判定結果が否定的な場合に符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モード(現在のモード番号−1の録画モード)に変更するように表示部108へメッセージ123を出力するメッセージ出力ステップ704、画質レベル判定ステップ702での判定結果が肯定的な場合に現在の符号化用録画モード115がモード番号が4のEPモード(最も全体的な録画画質は低いが最も長時間録画可能なモード)であるかを判定する符号化用録画モード判定ステップ705、符号化用録画モード判定ステップ705での判定結果が否定的な場合に符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モード(現在のモード番号+1の録画モード)に変更するように表示部108へメッセージ123を出力するメッセージ出力ステップ706を備える。
【0106】
以下、図6(b)に示した4つのポイントA〜Dそれぞれにおける処理の流れについて説明する。
【0107】
ポイントAでは、符号化用録画モード115はモード番号4のEPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は11.6dBとなっている。
【0108】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が11.6dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ702へ遷移する。
【0109】
次に画質レベル判定ステップ702での判定は、画質レベル118が11.6dB、第2の基準画質レベルが12dBであることから判定結果は否定的となり処理を終了する。
【0110】
ポイントBでは、符号化用録画モード115はモード番号4のEPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は4.4dBとなっている。
【0111】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が4.4dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ702へ遷移する。
【0112】
次に画質レベル判定ステップ702での判定は、画質レベル118が4.4dB、第2の基準画質レベルが12dBであることから判定結果は否定的となり処理を終了する。
【0113】
ポイントCでは、符号化用録画モード115はモード番号4のEPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は3.8dBとなっている。
【0114】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が3.8dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は肯定的となり、符号化用録画モード判定ステップ703へ遷移する。
【0115】
次に符号化用録画モード判定ステップ703での判定は、符号化用録画モード115がモード番号4のEPモードであることから判定結果は否定的となり、メッセージ出力ステップ704へ遷移する。
【0116】
次にメッセージ出力ステップ704では、符号化用録画モード115がモード番号4のEPモードであることから、モード番号3のLPモードへ変更するように表示部108へメッセージ123を出力し、処理を終了する。
【0117】
ポイントDでは、符号化用録画モード115はモード番号4のEPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は12.0dBとなっている。
【0118】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が12.0dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ702へ遷移する。
【0119】
次に画質レベル判定ステップ702での判定は、画質レベル118が12.0dB、第2の基準画質レベルが12dBであることから判定結果は肯定的となり符号化用録画モード判定ステップ705へ遷移する。
【0120】
次に符号化用録画モード判定ステップ705での判定は、符号化用録画モード115がモード番号4のEPモードであることから判定結果は肯定的となり処理を終了する。
【0121】
図1を用いた説明に戻る。
【0122】
表示部108は、通常はメモリ101に記憶された画像データ109を表示し、録画モード制御部107よりメッセージ123の出力があった場合にはその内容を画像データ109に重畳して表示する。
【0123】
図8(a)、(b)に表示部108で表示する表示画面例(録画モード制御部107からのメッセージ123出力がない場合(図6(b)でのポイントA、B、D)、メッセージ123出力がある場合(図6(b)でのポイントC))を示す。
【0124】
図8(b)に示すように、録画モード制御部107からのメッセージ123出力がある場合には、表示画面の上部に録画モード変更を促す表示がなされる。
【0125】
ユーザは本表示を見て、録画画質の確認並びに必要に応じて録画モード112での指示により符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モードに変更する。
【0126】
なお本実施の形態では、復号化画像データ114の画質レベル118を計る指標である符号化情報116としてSNRを用いたが、それ以外の画質レベルを計る指標を用いても同様の効果が得られる。
【0127】
また本実施の形態では、録画モードに対応する符号化レート500として目標ビットレート及び初期量子化ステップを定義したが、それ以外のフレームレートや画像データ109の画素数などの符号化時の条件を定義し、録画モード変更に応じてそれらの条件が変化するようにしてもよい。
【0128】
また本実施の形態では、復号化画像データ114の画質レベル118の基準として使用する第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122として固定的な値を使用したが、符号化用録画モード115や画質レベル118若しくはそれ以外の符号化時に得られる情報などに合わせて動的に変化する値を用いてもよい。
【0129】
また本実施の形態では、符号化用録画モード115を変更するようにメッセージを出力する際に現在の符号化用録画モード115に隣接する録画モード(モード番号の変化の絶対値が1となる録画モード)にのみ実施しているが、符号化用録画モード115や画質レベル118などに合わせてそれ以上のモード変更をするようにしてもよい。
【0130】
また本実施の形態では、画質レベル118を決定する際に使用する所定期間の符号化情報117としてある時刻から過去に遡って最新の5つの符号化情報116の平均値としているが、期間を変更(動的な変更含む)や重み付きの平均値(重み付けの変更含む)とするなど、別の画質レベルの遷移を計る指標としてもよい。
【0131】
また本実施の形態では、符号化開始当初など(図6に示すポイントA)符号化部102より出力される符号化情報116が所定期間分(5つ)記憶されていない場合に初期値を用いた計算を行っているが、別の値を使用したり符号化情報116は所定期間分記憶されていない場合は、本発明に示す処理をスキップするとしてもよい。
【0132】
以上のように本実施の形態によれば、録画モードに依存しない所定の画質レベルを用いた録画画質の判定を行い、判定の結果、録画画質が所定の画質レベル以下となった場合にユーザへ通知することで、如何なる録画モードで動作中であっても録画画質の劣化を検出し、録画ミスを回避可能となる。
【0133】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における画像処理装置は実施の形態1で示した図1と同一に構成され、共通な点については一部説明を省略する。
【0134】
以下、各処理部毎に詳細に説明する。
【0135】
まずユーザにより指定された録画モード112を、録画モード記憶部106に符号化用録画モード115として記憶する。
【0136】
本実施の形態における録画モード記憶部106に記憶された複数の録画モード119は実施の形態1で示した図2と同一に構成される。
【0137】
ここではユーザによりモード番号2のSPモードが指定され、符号化用録画モード115として記憶されているものとする。
【0138】
以降、画像データ109がフレーム単位で入力され、それを起点に各処理が実行される。
【0139】
まず画像データ109が入力され、メモリ101に記憶される。
【0140】
画像データ109(フレームN、Nは自然数でフレーム番号を示す)の構成は実施の形態1で示した図3(a)と同一に構成される。
【0141】
次に符号化部102は、メモリ101に記憶された画像データ109並びに前フレームの復号化画像データ113(最初のフレームに対する符号化の場合は使用しない)、録画モード記憶部106に記憶された符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートで画像データ109を符号化した符号化画像データ110並びに符号化画像データ110を復号化した復号化画像データ114をメモリ101に出力、また復号化画像データ114の画質を示す符号化情報116を取得し符号化情報記憶部103へ出力する。
【0142】
符号化部102は実施の形態1で示した図4と同一に構成される。
【0143】
以下、符号化部102における具体的な動作説明を行う。
【0144】
まずレート制御部411は、録画モード記憶部106に記憶されている符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートを決定する。
【0145】
レート制御部411に記憶された複数の録画モード119に対応する符号化レート500は実施の形態1で示した図5と同一に構成される。
【0146】
レート制御部411では、録画モード記憶部106に記憶されている符号化用録画モード115に対応する(目標ビットレート、初期量子化ステップ)を符号化レート500の中から取得し、使用する。
【0147】
本実施の形態では、符号化用録画モード115としてモード番号2のSPモードが記憶されているため、符号化レート(目標ビットレート、初期量子化ステップ)として(8,000bit/second、4)を決定し、以降レート制御部411では、前記符号化レートを用いて所定のレート制御方式により、量子化ステップ414を制御する。
【0148】
次に動き検出処理部401は、メモリ101に記憶されている画像データ109と前フレームの復号画像データ113とを用いて動きベクトル423を検出する。
【0149】
次に動き補償処理部402は、動き検出処理部401が検出した動きベクトル423とメモリ101に記憶されている前フレームの復号化画像データ113とを用いて、予測画像データ422を生成する。
【0150】
次にDCT処理部404は、スイッチ410によって切り換えられた入力413(最初のフレームに対する符号化の場合画像データ109、それ以外の場合画像データ109と予測画像422の差分)をDCT処理して、DCT係数417を出力する。
【0151】
図9(a)にDCT係数417(フレームN、Nは自然数でフレーム番号を示す)の構成例を示す。
【0152】
次に量子化処理部405は、DCT係数417を量子化ステップ414を用いて量子化して、量子化DCT係数416を出力する。
【0153】
次に逆量子化処理部406は、量子化DCT係数416を量子化ステップ414を用いて逆量子化して、逆量子化DCT係数420を出力する。
【0154】
図9(b)に逆量子化DCT係数420(フレームN、Nは自然数でフレーム番号を示す)の構成例を示す。
【0155】
次に逆DCT処理部407は、逆量子化DCT係数420を逆DCT処理して、逆DCT係数421を出力する。
【0156】
次に再構成処理部408は、スイッチ410によって切り換えられた入力424(最初のフレームに対する符号化の場合全て0、それ以外の場合予測画像データ422)と逆DCT係数421を加算して、復号化画像データ114を生成しメモリ101に出力する。
【0157】
次に可変長符号化処理部409は、量子化処理部405が出力した量子化DCT係数416と動き検出処理部401が検出した動きベクトル423とを可変長符号化して、符号化画像データ110をメモリ101に出力し、また符号化画像データ110のデータ量を示す符号化画像データサイズ415をレート制御部411に出力する。
【0158】
次に符号化情報取得部412は、DCT係数417及び逆量子化DCT係数420を入力し、復号化画像データ114の画質を示す符号化情報116として、DCT係数417と逆量子化DCT係数420のSNR(Signal to Noise Ratio)(単位はdB)を算出し、符号化情報116として符号化情報記憶部103へ出力する。
【0159】
数1にSNR算出式を示し、iはDCT係数417及び逆量子化DCT係数420の左端係数を0とし右側へ1係数ずれることに1増加する水平方向の係数単位位置(DCT係数417及び逆量子化DCT係数420は水平16係数であるためiは0〜15を取り得る)、jはDCT係数417及び逆量子化DCT係数420の上端係数を0とし下側へ1係数ずれるごとに1増加する垂直方向の係数単位位置(DCT係数417及び逆量子化DCT係数420は垂直16係数であるためjは0〜15を取り得る)、y(i,j)はDCT係数417におけるi及びjで表される位置の係数値、y’(i,j)は逆量子化DCT係数420におけるi及びjで表される位置の係数値を示す。
【0160】
ここで数1に示す算出式を用いて図9(a)及び図9(b)に示すDCT係数417と逆量子化DCT係数420のSNRを算出すると、14dB(小数点以下は四捨五入)となる。
【0161】
図1を用いた説明に戻る。
【0162】
符号化情報記憶部103は、符号化部102より出力される符号化情報116を所定期間分記憶する。
【0163】
図10に符号化情報記憶部103に記憶される所定期間の符号化情報117を示す。
【0164】
ここで図10(a)は符号化部102より出力される符号化情報116の時間経過による遷移を示し、また図10(b)に図10(a)に示した符号化情報116の時間経過による遷移中の3つのポイントA、B、Cでの符号化情報記憶部103に記憶される所定期間の符号化情報117の状態を示す。
【0165】
図10(b)に示すように本実施の形態では、所定期間の符号化情報117として、ある時刻から過去に遡って最新の5つ(最も過去の符号化情報を符号化情報N−4、最新の符号化情報まで順にN−3、N−2、N−1、N)の符号化情報116(DCT係数417と逆量子化DCT係数420のSNR)を常に記憶する。新しい符号化情報116が入力された場合、既に記憶されている符号化情報を一つずつずらし(符号化情報N−4に符号化情報N−3を格納、符号化情報N−3に符号化情報N−2を格納、符号化情報N−2に符号化情報N−1を格納、符号化情報N−1に符号化情報Nを格納)、新しい符号化情報116を符号化情報Nに格納する。なお符号化開始当初など、5つ分の符号化情報116が入力されていない場合には、初期値として取り得る最小値(ここではMIN(1)とする)を記憶しておくようにする。
【0166】
ポイントAでは、符号化開始当初の状態を示し、最新の4つの符号化情報116(14,12,12,10)が符号化情報N−3〜Nに記憶されており、符号化情報N−4には初期値MIN(1)が記憶されている。
【0167】
またポイントBでは、最新の5つの符号化情報116(10,11,11,11,12)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0168】
またポイントCでは、最新の5つの符号化情報116(11,12,12,12,13)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0169】
図1を用いた説明に戻る。
【0170】
画質レベル記憶部104は、符号化部102から出力される復号化画像データ114の画質を判定するための基準とする符号化用録画モード115に依存しない第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122を記憶する。
【0171】
本実施の形態では、第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122としてDCT係数417と逆量子化DCT係数420のSNRを記憶しており、それぞれの値は4dB、12dBであるものとする。
【0172】
画質検出部105は、符号化情報記憶部103に記憶される所定期間分の符号化情報117を入力し、復号化画像データ114の画質レベル118を決定し、記憶する。
【0173】
上記の通り、符号化情報記憶部103には所定期間分の符号化情報117として最新の5つの符号化情報116(DCT係数417と逆量子化DCT係数420のSNR)を記憶しており、画質検出部105ではそれらを入力して画質レベル118を決定する。
【0174】
本実施の形態では、画質レベル118は入力される最新の5つの符号化情報116(DCT係数417と逆量子化DCT係数420のSNR)の平均値であるものとする。
【0175】
そうすると図10(b)に示した3つのポイントA〜Cそれぞれにおける画質レベル118は、ポイントAでは9.8(=(1+14+12+12+10)/5、小数点第2以下は四捨五入、以下同様)(単位はdB、以下同様)、ポイントBでは11.0(=(10+11+11+11+12)/5)、ポイントCでは12.0(=(11+12+12+12+13)/5)となる。
【0176】
録画モード制御部107は、録画モード記憶部106に記憶された複数用意された録画モード119並びに符号化用録画モード115、及び画質レベル記憶部104に記憶された第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122、及び画質検出部105に記憶された画質レベル118を入力し、画質レベル118が第1の基準画質レベル121より低レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モードに変更するように、また画質レベル118が第2の基準画質レベル122より高レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モードに変更するように、表示部108へメッセージ123を出力しユーザへ通知する。
【0177】
録画モード制御部107での処理フローは実施の形態1で示した図7と同一に構成される。
【0178】
以下、図10(b)に示した3つのポイントA〜Cそれぞれにおける処理の流れについて説明する。
【0179】
ポイントAでは、符号化用録画モード115はモード番号2のSPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は9.8dBとなっている。
【0180】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が9.8dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ702へ遷移する。
【0181】
次に画質レベル判定ステップ702での判定は、画質レベル118が9.8dB、第2の基準画質レベルが12dBであることから判定結果は否定的となり処理を終了する。
【0182】
ポイントBでは、符号化用録画モード115はモード番号2のSPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は11.0dBとなっている。
【0183】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が11.0dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ702へ遷移する。
【0184】
次に画質レベル判定ステップ702での判定は、画質レベル118が11.0dB、第2の基準画質レベルが12dBであることから判定結果は否定的となり処理を終了する。
【0185】
ポイントCでは、符号化用録画モード115はモード番号2のSPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は12.0dBとなっている。
【0186】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が12.0dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ702へ遷移する。
【0187】
次に画質レベル判定ステップ702での判定は、画質レベル118が12.0dB、第2の基準画質レベルが12dBであることから判定結果は肯定的となり、符号化用録画モード判定ステップ705へ遷移する。
【0188】
次に符号化用録画モード判定ステップ705での判定は、符号化用録画モード115がモード番号2のSPモードであることから判定結果は否定的となり、メッセージ出力ステップ706へ遷移する。
【0189】
次にメッセージ出力ステップ706では、符号化用録画モード115がモード番号2のSPモードであることから、モード番号3のLPモードへ変更するように表示部108へメッセージ123を出力し、処理を終了する。
【0190】
図1を用いた説明に戻る。
【0191】
表示部108は、通常はメモリ101に記憶された画像データ109を表示し、録画モード制御部107よりメッセージ123の出力があった場合にはその内容を画像データ109に重畳して表示する。
【0192】
図11(a)、(b)に表示部108で表示する表示画面例(録画モード制御部107からのメッセージ123出力がない場合(図10(b)でのポイントA、B)、メッセージ123出力がある場合(図10(b)でのポイントC))を示す。
【0193】
図11(b)に示すように、録画モード制御部107からのメッセージ123出力がある場合には、表示画面の上部に録画モード変更を促す表示がなされる。
【0194】
ユーザは本表示を見て、録画画質の確認並びに必要に応じて録画モード112での指示により符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モードに変更する。
【0195】
以上のように本実施の形態によれば、録画モードに依存しない所定の画質レベルを用いた録画画質の判定を行い、判定の結果、録画画質が所定の画質レベル以上となった場合にユーザへ通知することで、如何なる録画モードで動作中であっても不必要な高い符号化レートによる録画を検出し、録画ミスを回避可能となる。
【0196】
(実施の形態3)
図12は、本発明の実施の形態3における画像処理装置のブロック図である。
【0197】
図12に示すように画像処理装置1200は、メモリ101、符号化部102、符号化情報記憶部103、画質レベル記憶部104、画質検出部105、録画モード記憶部106、録画モード制御部1207、表示部108、録画モード変更部1224を備える。
【0198】
なお図12の中で、図1と同じ符号を割り当てているブロックについては、実施の形態1で示した構成と同一であり、共通な点については一部説明を省略する。
【0199】
メモリ101、符号化部102、符号化情報記憶部103、画質レベル記憶部104、画質検出部105、録画モード記憶部106、表示部108は実施の形態1で示した構成と同一である。
【0200】
録画モード制御部107は、録画モード記憶部106に記憶された複数用意された録画モード119並びに符号化用録画モード115、及び画質レベル記憶部104に記憶された第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122、及び画質検出部105に記憶された画質レベル118を入力し、画質レベル118が第1の基準画質レベル121より低レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モードに変更するように制御信号1225により録画モード変更部1224を制御し、また画質レベル118が第2の基準画質レベル122より高レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モードに変更するように制御信号1225により録画モード変更部1224を制御し、符号化用録画モード115を変更したことを表示部108へメッセージ123を出力しユーザへ通知する。
【0201】
録画モード変更部1224は、録画モード制御部107からの制御信号1225に応じて、録画モード記憶部106に記憶されている符号化用録画モード115を変更する。
【0202】
以下、各処理部毎に詳細に説明する。
【0203】
まずユーザにより指定された録画モード112を、録画モード記憶部106に符号化用録画モード115として記憶する。
【0204】
本実施の形態における録画モード記憶部106に記憶された複数の録画モード119は実施の形態1で示した図2と同一に構成される。
【0205】
ここではユーザによりモード番号3のLPモードが指定され、符号化用録画モード115として記憶されているものとする。
【0206】
以降、画像データ109がフレーム単位で入力され、それを起点に各処理が実行される。
【0207】
まず画像データ109が入力され、メモリ101に記憶される。
【0208】
画像データ109(フレームN、Nは自然数でフレーム番号を示す)の構成は実施の形態1で示した図3(a)と同一に構成される。
【0209】
次に符号化部102は、メモリ101に記憶された画像データ109並びに前フレームの復号化画像データ113(最初のフレームに対する符号化の場合は使用しない)、録画モード記憶部106に記憶された符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートで画像データ109を符号化した符号化画像データ110並びに符号化画像データ110を復号化した復号化画像データ114をメモリ101に出力、また復号化画像データ114の画質を示す符号化情報116を取得し符号化情報記憶部103へ出力する。
【0210】
符号化部102は実施の形態1で示した図4と同一に構成される。
【0211】
以下、符号化部102における具体的な動作説明を行う。
【0212】
まずレート制御部411は、録画モード記憶部106に記憶されている符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートを決定する。
【0213】
レート制御部411に記憶された複数の録画モード119に対応する符号化レート500は実施の形態1で示した図5と同一に構成される。
【0214】
レート制御部411では、録画モード記憶部106に記憶されている符号化用録画モード115に対応する(目標ビットレート、初期量子化ステップ)を符号化レート500の中から取得し、使用する。
【0215】
本実施の形態では、符号化用録画モード115としてモード番号3のLPモードが記憶されているため、符号化レート(目標ビットレート、初期量子化ステップ)として(4,000bit/second、8)を決定し、以降レート制御部411では、前記符号化レートを用いて所定のレート制御方式により、量子化ステップ414を制御する。
【0216】
動き検出処理部401、動き補償処理部402、DCT処理部404、量子化処理部405、逆量子化処理部406、逆DCT処理部407、再構成処理部408、可変長符号化処理部409は実施の形態1で示した動作と同一である。
【0217】
次に符号化情報取得部412は、量子化ステップ414を入力し、復号化画像データ114の画質を示す符号化情報116として符号化情報記憶部103へ出力する。
【0218】
符号化情報記憶部103は、符号化部102より出力される符号化情報116を所定期間分記憶する。
【0219】
図13に符号化情報記憶部103に記憶される所定期間の符号化情報117を示す。
【0220】
ここで図13(a)は符号化部102より出力される符号化情報116の時間経過による遷移を示し、また図13(b)に図13(a)に示した符号化情報116の時間経過による遷移中の4つのポイントA、B、C、Dでの符号化情報記憶部103に記憶される所定期間の符号化情報117の状態を示す。
【0221】
図13(b)に示すように本実施の形態では、所定期間の符号化情報117として、ある時刻から過去に遡って最新の5つ(最も過去の符号化情報を符号化情報N−4、最新の符号化情報まで順にN−3、N−2、N−1、N)の符号化情報116(量子化ステップ414)を常に記憶する。新しい符号化情報116が入力された場合、既に記憶されている符号化情報を一つずつずらし(符号化情報N−4に符号化情報N−3を格納、符号化情報N−3に符号化情報N−2を格納、符号化情報N−2に符号化情報N−1を格納、符号化情報N−1に符号化情報Nを格納)、新しい符号化情報116を符号化情報Nに格納する。なお符号化開始当初など、5つ分の符号化情報116が入力されていない場合には、初期値として取り得る最大値(ここではMAX(31)とする)を記憶しておくようにする。
【0222】
ポイントAでは、符号化開始当初の状態を示し、最新の4つの符号化情報116(6,6,7,8)が符号化情報N−3〜Nに記憶されており、符号化情報N−4には初期値MAX(31)が記憶されている。
【0223】
またポイントBでは、最新の5つの符号化情報116(5,5,5,4,3)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0224】
またポイントCでは、最新の5つの符号化情報116(5,4,4,3,3)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0225】
またポイントDでは、最新の5つの符号化情報116(10,12,12,13,13)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0226】
図1を用いた説明に戻る。
【0227】
画質レベル記憶部104は、符号化部102から出力される復号化画像データ114の画質を判定するための基準とする符号化用録画モード115に依存しない第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122を記憶する。
【0228】
本実施の形態では、第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122として量子化ステップを記憶しており、それぞれの値は4、12であるものとする。
【0229】
画質検出部105は、符号化情報記憶部103に記憶される所定期間分の符号化情報117を入力し、復号化画像データ114の画質レベル118を決定し、記憶する。
【0230】
上記の通り、符号化情報記憶部103には所定期間分の符号化情報117として最新の5つの符号化情報116(量子化ステップ414)を記憶しており、画質検出部105ではそれらを入力して画質レベル118を決定する。
【0231】
本実施の形態では、画質レベル118は入力される最新の5つの符号化情報116(量子化ステップ414)の平均値であるものとする。
【0232】
そうすると図13(b)に示した4つのポイントA〜Dそれぞれにおける画質レベル118は、ポイントAでは11.6(=(31+6+6+7+8)/5、小数点第2以下は四捨五入、以下同様)、ポイントBでは4.4(=(5+5+5+4+3)/5)、ポイントCでは3.8(=(5+4+4+3+3)/5)、ポイントDでは12.0(=(10+12+12+13+13)/5)となる。
【0233】
録画モード制御部107は、録画モード記憶部106に記憶された複数用意された録画モード119並びに符号化用録画モード115、及び画質レベル記憶部104に記憶された第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122、及び画質検出部105に記憶された画質レベル118を入力し、画質レベル118が第1の基準画質レベル121より低レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モードに変更するように制御信号1225により録画モード変更部1224を制御し、また画質レベル118が第2の基準画質レベル122より高レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モードに変更するように制御信号1225により録画モード変更部1224を制御し、符号化用録画モード115を変更したことを表示部108へメッセージ123を出力しユーザへ通知する。
【0234】
図14に録画モード制御部107での処理フロー図を示す。
【0235】
図14に示すように録画モード制御部107での処理は、画質レベル118が第1の基準画質レベル121以下であるかを判定する画質レベル判定ステップ1401、画質レベル118が第2の基準画質レベル122以上であるかを判定する画質レベル判定ステップ1402、画質レベル判定ステップ1401での判定結果が肯定的な場合に現在の符号化用録画モード115がモード番号が1のXPモード(最高画質での録画が可能なモード)であるかを判定する符号化用録画モード判定ステップ1403、符号化用録画モード判定ステップ1403での判定結果が否定的な場合に符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モード(現在のモード番号−1の録画モード)に変更するように録画モード変更部1224を制御する録画モード変更ステップ1404、符号化用録画モード115を変更したことを表示部108へメッセージ123を出力するメッセージ出力ステップ1405、画質レベル判定ステップ1402での判定結果が肯定的な場合に現在の符号化用録画モード115がモード番号が4のEPモード(最も全体的な録画画質は低いが最も長時間録画可能なモード)であるかを判定する符号化用録画モード判定ステップ1406、符号化用録画モード判定ステップ1406での判定結果が否定的な場合に符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モード(現在のモード番号+1の録画モード)に変更するように録画モード変更部1224を制御する録画モード変更ステップ1407、符号化用録画モード115を変更したことを表示部108へメッセージ123を出力するメッセージ出力ステップ1408を備える。
【0236】
ポイントAでは、符号化用録画モード115はモード番号3のLPモード、第1の基準画質レベルは4、第2の基準画質レベルは12、画質レベル118は11.6となっている。
【0237】
まず画質レベル判定ステップ1401での判定は、画質レベル118が11.6、第1の基準画質レベルが4であることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ1402へ遷移する。
【0238】
次に画質レベル判定ステップ1402での判定は、画質レベル118が11.6、第2の基準画質レベルが12であることから判定結果は否定的となり処理を終了する。
【0239】
ポイントBでは、符号化用録画モード115はモード番号3のLPモード、第1の基準画質レベルは4、第2の基準画質レベルは12、画質レベル118は4.4となっている。
【0240】
まず画質レベル判定ステップ1401での判定は、画質レベル118が4.4、第1の基準画質レベルが4であることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ1402へ遷移する。
【0241】
次に画質レベル判定ステップ1402での判定は、画質レベル118が4.4、第2の基準画質レベルが12であることから判定結果は否定的となり処理を終了する。
【0242】
ポイントCでは、符号化用録画モード115はモード番号3のLPモード、第1の基準画質レベルは4、第2の基準画質レベルは12、画質レベル118は3.8となっている。
【0243】
まず画質レベル判定ステップ1401での判定は、画質レベル118が3.8、第1の基準画質レベルが4であることから判定結果は肯定的となり、符号化用録画モード判定ステップ1403へ遷移する。
【0244】
次に符号化用録画モード判定ステップ1403での判定は、符号化用録画モード115がモード番号3のLPモードであることから判定結果は否定的となり、録画モード変更ステップ1404へ遷移する。
【0245】
次に、録画モード変更ステップ1404では、符号化用録画モード115がモード番号3のLPモードであることから、録画モード変更部1224を制御し、符号化用録画モード115をモード番号2のSPモードへ変更する。
【0246】
次にメッセージ出力ステップ1405では、符号化用録画モード115をモード番号3のLPモードから、モード番号2のSPモードへ変更したことを表示部108へメッセージ123を出力し、処理を終了する。
【0247】
ポイントDでは、符号化用録画モード115はモード番号3のLPモード、第1の基準画質レベルは4、第2の基準画質レベルは12、画質レベル118は12.0となっている。
【0248】
まず画質レベル判定ステップ1401での判定は、画質レベル118が12.0、第1の基準画質レベルが4であることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ1402へ遷移する。
【0249】
次に画質レベル判定ステップ1402での判定は、画質レベル118が12.0、第2の基準画質レベルが12であることから判定結果は肯定的となり符号化用録画モード判定ステップ1406へ遷移する。
【0250】
次に符号化用録画モード判定ステップ1406での判定は、符号化用録画モード115がモード番号3のLPモードであることから判定結果は否定的となり、録画モード変更ステップ1407へ遷移する。
【0251】
次に、録画モード変更ステップ1407では、符号化用録画モード115がモード番号3のLPモードであることから、録画モード変更部1224を制御し、符号化用録画モード115をモード番号4のEPモードへ変更する。
【0252】
次にメッセージ出力ステップ1408では、符号化用録画モード115をモード番号3のLPモードから、モード番号4のLPモードへ変更したことを表示部108へメッセージ123を出力し、処理を終了する。
【0253】
図1を用いた説明に戻る。
【0254】
表示部108は、通常はメモリ101に記憶された画像データ109を表示し、録画モード制御部107よりメッセージ123の出力があった場合にはその内容を画像データ109に重畳して表示する。
【0255】
図15(a)、(b)、(c)に表示部108で表示する表示画面例(録画モード制御部107からのメッセージ123出力がない場合(図13(b)でのポイントA、B)、より符号化レートの高い録画モードへの変更(モード3のLPモードからモード2のSPモード)メッセージ123出力がある場合(図13(b)でのポイントC)、より符号化レートの低い録画モードへの変更(モード3のLPモードからモード4のEPモード)メッセージ123出力がある場合(図13(b)でのポイントD))を示す。
【0256】
図15(b)、(c)に示すように、録画モード制御部107からのメッセージ123出力がある場合には、表示画面の上部に録画モード変更を実施したという表示がなされる。
【0257】
ユーザは本表示を見て、録画画質に合わせて符号化用録画モード115が変更されたことを認識する。
【0258】
以上のように本実施の形態によれば、録画モードに依存しない所定の画質レベルを用いた録画画質の判定を行い、判定の結果、録画画質が所定の画質レベル以下若しくは以上となった場合に、より画質に合わせた録画モードへ変更し、ユーザへ通知することで、如何なる録画モードで動作中であっても録画画質の劣化若しくは不必要な高い符号化レートによる録画を検出し、録画ミスを回避可能となる。
【0259】
(実施の形態4)
図16は、本発明の実施の形態4における画像処理方法1608を示す処理フロー図である。
【0260】
図16に示すように本実施の形態における画像処理方法1608は、ユーザが指定した録画モードを符号化用録画モードとして記憶する録画モード記憶ステップ1601と、画像データ並びに前フレームの復号化画像データ、前記符号化用録画モードを入力し、前記符号化用録画モードに対応する符号化レートで前記画像データを符号化した符号化画像データ並びに前記符号化画像データを復号化した復号化画像データ、及び前記復号化画像データの画質を示す符号化情報を出力する符号化ステップ1602と、前記符号化ステップより出力される符号化情報を所定期間分記憶する符号化情報記憶ステップ1603と、前記復号化画像データの画質を判定するための基準とする前記符号化用録画モードに依存しない第1の基準画質レベル及び第2の基準画質レベルの何れか又は両方を記憶する画質レベル記憶ステップ1604と、前記符号化情報記憶ステップで記憶された符号化情報を入力し、前記復号化画像データの画質レベルを決定する画質検出ステップ1605と、前記録画モード記憶ステップで記憶された符号化用録画モード、及び前記画質レベル記憶ステップで記憶された第1並びに第2の基準画質レベル、及び前記画質検出ステップで決定された画質レベルを入力し、前記画質レベルが前記第1の基準画質レベルより低レベルである場合は前記符号化用録画モードをより符号化レートの高い録画モードに変更するように、また前記画質レベルが前記第2の基準画質レベルより高レベルである場合は前記符号化用録画モードをより符号化レートの低い録画モードに変更するように、メッセージを出力しユーザへ通知する録画モード変更通知ステップ1606を備える。
【0261】
図17は、本発明の実施の形態4における画像処理方法1608を具現化する処理装置1700を示すブロック図である。
【0262】
図17に示すように画像処理方法1608を具現化する処理装置1700は、
CPU1701と、メモリ1702を備え、画像処理方法1608の各ステップ(1601〜1606)における処理をCPU上で動作するプログラムとして実行し、画像処理方法1608の各ステップ(1601〜1606)で入力、保持、参照、出力する各種データを格納する領域(画像データ109、符号化画像データ110、表示画像データ111、前フレームの復号化画像データ1703、復号化画像データ114、符号化用録画モード115、複数の録画モード119、符号化情報1706、所定期間の符号化情報117、第1の基準画質レベル121、第2の基準画質レベル122、画質レベル118、符号化レート1711、量子化ステップ414、動きベクトル1713、予測画像データ1714、DCT係数417、量子化DCT係数1716、逆量子化DCT係数420、逆DCT係数1718、符号化画像データサイズ1719)をメモリ1702上に配置している。
【0263】
以下、画像処理方法1608における各ステップ(1601〜1606)について詳細に説明する。
【0264】
まず録画モード記憶ステップ1601において、ユーザが指定した録画モード112を符号化用録画モード115として記憶する。
【0265】
図2にメモリ1702に記憶された複数の録画モード119を示す。
【0266】
図2に示すように本実施の形態では、最高画質での録画が可能なモード番号1のXPモードから、順に全体的な録画画質は低くなるが長時間の録画が可能となるモード番号2のSPモード、モード番号3のLPモード、そして最も全体的な録画画質は低いが最も長時間録画可能となるモード番号4のEPモード、全部で4種類の録画モードが用意されており、ユーザはこの中から所望のモードを録画モード112として指定する。
【0267】
ここではユーザによりモード番号4のEPモードが指定され、符号化用録画モード115として記憶されているものとする。
【0268】
次に符号化ステップ1602において、画像データ109並びに前フレームの復号化画像データ1703(最初のフレームに対する符号化の場合は使用しない)、符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートで画像データ109を符号化した符号化画像データ110並びに符号化画像データ110を復号化した復号化画像データ114、及び復号化画像データ114の画質を示す符号化情報1706を出力する。
【0269】
図3(a)に画像データ109(フレームN、Nは自然数でフレーム番号を示す)の構成例を示す。
【0270】
図3(a)に示すように本実施の形態では、画像データ109として水平16画素×垂直16画素の計256画素であり、各画素は符号無し8ビット整数(取り得る値は0〜255)で表現されるものとする。
【0271】
図18に符号化ステップ1602の処理フロー図を示す。
【0272】
図18に示すように符号化ステップ1602は、レート制御ステップ1801、動き検出処理ステップ1802、動き補償処理ステップ1803、DCT処理ステップ1804、量子化処理ステップ1805、逆量子化処理ステップ1806、逆DCT処理ステップ1807、再構成処理ステップ1808、可変長符号化処理ステップ1809、符号化情報取得ステップ1810を備える。
【0273】
レート制御ステップ1801は、符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートを決定、また可変長符号化処理ステップ1809から入力する符号化画像データサイズ1719を基に可変長符号化処理ステップ1809から出力される符号化画像データ110のデータ量が符号化レートに近づくように、量子化処理ステップ1805並びに逆量子化処理ステップ1806で使用される量子化ステップ414を制御する。
【0274】
動き検出処理ステップ1802は、画像データ109と前フレームの復号画像データ1703とを用いて動きベクトル1713を検出する。
【0275】
動き補償処理ステップ1803は、動き検出処理ステップ1802が検出した動きベクトル1713と前フレームの復号化画像データ1703とを用いて、予測画像データ1714を生成する。
【0276】
DCT処理ステップ1804への入力は、画像データ109又は画像データ109と予測画像データ1714の差分の何れかに切り換えられる。
【0277】
DCT処理ステップ1804は、前記入力をDCT処理して、DCT係数417を出力する。
【0278】
量子化処理ステップ1805は、DCT係数417を量子化ステップ414を用いて量子化して、量子化DCT係数1716を出力する。
【0279】
逆量子化処理ステップ1806は、量子化DCT係数1716を量子化ステップ414を用いて逆量子化して、逆量子化DCT係数420を出力する。
【0280】
逆DCT処理ステップ1807は、逆量子化DCT係数420を逆DCT処理して、逆DCT係数1718を出力する。
【0281】
再構成処理ステップ1808への入力は、全て0又は予測画像データ1714の何れかに切り換えられる。
【0282】
再構成処理ステップ1808は、前記入力と逆DCT係数1718を加算して、復号化画像データ114を生成する。
【0283】
可変長符号化処理ステップ1809は、量子化処理ステップ1805が出力した量子化DCT係数1716と動き検出処理ステップ1802が検出した動きベクトル1713とを可変長符号化して、符号化画像データ110を出力し、また符号化画像データ110のデータ量を示す符号化画像データサイズ1719をレート制御ステップ1801に出力する。
【0284】
符号化情報取得ステップ1810は、復号化画像データ114の画質を示す符号化情報1706を取得、出力する。
【0285】
以下、符号化ステップ1602における具体的な動作説明を行う。
【0286】
なお本発明の主張するところに関わる符号化用録画モード115並びに復号化画像データ114の画質を示す符号化情報1706を取得する符号化情報取得ステップ1810以外の符号化処理については、MPEG(Moving Picture Image Coding Experts Group)等の国際標準規格である画像符号化方式や様々なレート制御方式など、公知の技術による実施で何ら問題ないため、その詳細な説明は省略する。
【0287】
まずレート制御ステップ1801は、符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートを決定する。
【0288】
図5に複数の録画モード119に対応する符号化レート500を示す。
【0289】
図5に示すように本実施の形態では、録画モード119に対応する符号化レート500として、目標とする単位時間(1秒)当たりの符号化画像データ110の出力データ量(bit数)である目標ビットレート(単位はbit/second)及び最初のフレームに対する符号化での量子化ステップ414として適用する初期量子化ステップが記憶され、モード番号1〜4の各録画モードに対する(目標ビットレート、初期量子化ステップ)はそれぞれ、モード番号1=(16,000bit/second、2)、モード番号2=(8,000bit/second、4)、モード番号3=(4,000bit/second、8)、モード番号4=(2,000bit/second、16)であるものとする。
【0290】
レート制御ステップ1801では、符号化用録画モード115に対応する(目標ビットレート、初期量子化ステップ)を符号化レート500の中から取得し、使用する。
【0291】
本実施の形態では、符号化用録画モード115としてモード番号4のEPモードが記憶されているため、符号化レート(目標ビットレート、初期量子化ステップ)として(2,000bit/second、16)を決定し、以降レート制御ステップ1801では、前記符号化レートを用いて所定のレート制御方式により、量子化ステップ414を制御する。
【0292】
次に動き検出処理ステップ1802は、画像データ109と前フレームの復号画像データ1703とを用いて動きベクトル1713を検出する。
【0293】
次に動き補償処理ステップ1803は、動き検出処理ステップ1802が検出した動きベクトル1713と前フレームの復号化画像データ1703とを用いて、予測画像データ1714を生成する。
【0294】
次にDCT処理ステップ1804は、入力(最初のフレームに対する符号化の場合画像データ109、それ以外の場合画像データ109と予測画像1714の差分)をDCT処理して、DCT係数417を出力する。
【0295】
次に量子化処理ステップ1805は、DCT係数417を量子化ステップ414を用いて量子化して、量子化DCT係数1716を出力する。
【0296】
次に逆量子化処理ステップ1806は、量子化DCT係数1716を量子化ステップ414を用いて逆量子化して、逆量子化DCT係数420を出力する。
【0297】
次に逆DCT処理ステップ1807は、逆量子化DCT係数420を逆DCT処理して、逆DCT係数1718を出力する。
【0298】
次に再構成処理ステップ1808は、入力(最初のフレームに対する符号化の場合全て0、それ以外の場合予測画像データ1714)と逆DCT係数1718を加算して、復号化画像データ114を出力する。
【0299】
図3(b)に復号化画像データ114(フレームN、Nは自然数でフレーム番号を示す)の構成例を示す。
【0300】
次に可変長符号化処理ステップ1809は、量子化処理ステップ1805が出力した量子化DCT係数1716と動き検出処理ステップ1802が検出した動きベクトル1713とを可変長符号化して、符号化画像データ110を出力し、また符号化画像データ110のデータ量を示す符号化画像データサイズ1719を出力する。
【0301】
次に符号化情報取得ステップ1810は、画像データ109及び復号画像データ114を入力し、復号化画像データ114の画質を示す符号化情報1706として、画像データ109と復号画像データ114のSNR(Signal to Noise Ratio)(単位はdB)を算出し、符号化情報1706として出力する。
【0302】
数1にSNR算出式を示し、iは画像データ109及び復号画像データ114の左端画素を0とし右側へ1画素ずれることに1増加する水平方向の画素単位位置(画像データ109及び復号画像データ114は水平16画素であるためiは0〜15を取り得る)、jは画像データ109及び復号画像データ114の上端画素を0とし下側へ1画素ずれるごとに1増加する垂直方向の画素単位位置(画像データ109及び復号画像データ114は垂直16画素であるためjは0〜15を取り得る)、y(i,j)は画像データ109におけるi及びjで表される位置の画素値、y’(i,j)は復号画像データ114におけるi及びjで表される位置の画素値を示す。
【0303】
ここで数1に示す算出式を用いて図3(a)及び図3(b)に示す画像データ109と復号画像データ114のSNRを算出すると、6dB(小数点以下は四捨五入)となる。
【0304】
図16を用いた説明に戻る。
【0305】
符号化情報記憶ステップ1603は、符号化ステップ1602より出力される符号化情報116を所定期間分記憶する。
【0306】
図6に符号化情報記憶ステップ1603で記憶される所定期間の符号化情報117を示す。
【0307】
ここで図6(a)は符号化ステップ1602より出力される符号化情報116の時間経過による遷移を示し、また図6(b)に図6(a)に示した符号化情報116の時間経過による遷移中の4つのポイントA、B、C、Dでの所定期間の符号化情報117の状態を示す。
【0308】
図6(b)に示すように本実施の形態では、所定期間の符号化情報117として、ある時刻から過去に遡って最新の5つ(最も過去の符号化情報を符号化情報N−4、最新の符号化情報まで順にN−3、N−2、N−1、N)の符号化情報116(画像データ109と復号画像データ114のSNR)を常に記憶する。新しい符号化情報116が入力された場合、既に記憶されている符号化情報を一つずつずらし(符号化情報N−4に符号化情報N−3を格納、符号化情報N−3に符号化情報N−2を格納、符号化情報N−2に符号化情報N−1を格納、符号化情報N−1に符号化情報Nを格納)、新しい符号化情報116を符号化情報Nに格納する。なお符号化開始当初など、5つ分の符号化情報116が入力されていない場合には、初期値として取り得る最大値(ここではMAX(31)とする)を記憶しておくようにする。
【0309】
ポイントAでは、符号化開始当初の状態を示し、最新の4つの符号化情報116(6,6,7,8)が符号化情報N−3〜Nに記憶されており、符号化情報N−4には初期値MAX(31)が記憶されている。
【0310】
またポイントBでは、最新の5つの符号化情報116(5,5,5,4,3)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0311】
またポイントCでは、最新の5つの符号化情報116(5,4,4,3,3)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0312】
またポイントDでは、最新の5つの符号化情報116(10,12,12,13,13)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0313】
図16を用いた説明に戻る。
【0314】
画質レベル記憶ステップ1604は、符号化ステップ1602から出力される復号化画像データ114の画質を判定するための基準とする符号化用録画モード115に依存しない第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122を記憶する。
【0315】
本実施の形態では、第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122として画像データ109と復号画像データ114のSNRを記憶しており、それぞれの値は4dB、12dBであるものとする。
【0316】
画質検出ステップ1605は、所定期間分の符号化情報117を入力し、復号化画像データ114の画質レベル118を決定し、記憶する。
【0317】
上記の通り、所定期間分の符号化情報117として最新の5つの符号化情報116(画像データ109と復号画像データ114のSNR)を記憶しており、画質検出ステップ1605ではそれらを入力して画質レベル118を決定する。
【0318】
本実施の形態では、画質レベル118は入力される最新の5つの符号化情報116(画像データ109と復号画像データ114のSNR)の平均値であるものとする。
【0319】
そうすると図6(b)に示した4つのポイントA〜Dそれぞれにおける画質レベル118は、ポイントAでは11.6(=(31+6+6+7+8)/5、小数点第2以下は四捨五入、以下同様)(単位はdB、以下同様)、ポイントBでは4.4(=(5+5+5+4+3)/5)、ポイントCでは3.8(=(5+4+4+3+3)/5)、ポイントDでは12.0(=(10+12+12+13+13)/5)となる。
【0320】
録画モード変更通知ステップ1606は、複数用意された録画モード119並びに符号化用録画モード115、及び画質レベル記憶ステップ1604で記憶された第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122、及び画質検出ステップ1605で記憶された画質レベル118を入力し、画質レベル118が第1の基準画質レベル121より低レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モードに変更するように、また画質レベル118が第2の基準画質レベル122より高レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モードに変更するように、メッセージを出力しユーザへ通知する。
【0321】
図7に録画モード変更通知ステップ1606の処理フロー図を示す。
【0322】
図7に示すように録画モード変更通知ステップ1606での処理は、画質レベル118が第1の基準画質レベル121以下であるかを判定する画質レベル判定ステップ701、画質レベル118が第2の基準画質レベル122以上であるかを判定する画質レベル判定ステップ702、画質レベル判定ステップ701での判定結果が肯定的な場合に現在の符号化用録画モード115がモード番号が1のXPモード(最高画質での録画が可能なモード)であるかを判定する符号化用録画モード判定ステップ703、符号化用録画モード判定ステップ703での判定結果が否定的な場合に符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モード(現在のモード番号−1の録画モード)に変更するようにメッセージを出力するメッセージ出力ステップ704、画質レベル判定ステップ702での判定結果が肯定的な場合に現在の符号化用録画モード115がモード番号が4のEPモード(最も全体的な録画画質は低いが最も長時間録画可能なモード)であるかを判定する符号化用録画モード判定ステップ705、符号化用録画モード判定ステップ705での判定結果が否定的な場合に符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モード(現在のモード番号+1の録画モード)に変更するようにへメッセージを出力するメッセージ出力ステップ706を備える。
【0323】
以下、図6(b)に示した4つのポイントA〜Dそれぞれにおける処理の流れについて説明する。
【0324】
ポイントAでは、符号化用録画モード115はモード番号4のEPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は11.6dBとなっている。
【0325】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が11.6dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ702へ遷移する。
【0326】
次に画質レベル判定ステップ702での判定は、画質レベル118が11.6dB、第2の基準画質レベルが12dBであることから判定結果は否定的となり処理を終了する。
【0327】
ポイントBでは、符号化用録画モード115はモード番号4のEPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は4.4dBとなっている。
【0328】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が4.4dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ702へ遷移する。
【0329】
次に画質レベル判定ステップ702での判定は、画質レベル118が4.4dB、第2の基準画質レベルが12dBであることから判定結果は否定的となり処理を終了する。
【0330】
ポイントCでは、符号化用録画モード115はモード番号4のEPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は3.8dBとなっている。
【0331】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が3.8dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は肯定的となり、符号化用録画モード判定ステップ703へ遷移する。
【0332】
次に符号化用録画モード判定ステップ703での判定は、符号化用録画モード115がモード番号4のEPモードであることから判定結果は否定的となり、メッセージ出力ステップ704へ遷移する。
【0333】
次にメッセージ出力ステップ704では、符号化用録画モード115がモード番号4のEPモードであることから、モード番号3のLPモードへ変更するようにメッセージを出力し、処理を終了する。
【0334】
ポイントDでは、符号化用録画モード115はモード番号4のEPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は12.0dBとなっている。
【0335】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が12.0dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ702へ遷移する。
【0336】
次に画質レベル判定ステップ702での判定は、画質レベル118が12.0dB、第2の基準画質レベルが12dBであることから判定結果は肯定的となり符号化用録画モード判定ステップ705へ遷移する。
【0337】
次に符号化用録画モード判定ステップ705での判定は、符号化用録画モード115がモード番号4のEPモードであることから判定結果は肯定的となり処理を終了する。
【0338】
図8(a)、(b)に本実施の形態で表示する表示画面例(録画モード変更通知ステップ1606からのメッセージ出力がない場合(図6(b)でのポイントA、B、D)、メッセージ出力がある場合(図6(b)でのポイントC))を示す。
【0339】
図8(b)に示すように、録画モード変更通知ステップ1606からのメッセージ出力がある場合には、表示画面の上部に録画モード変更を促す表示がなされる。
【0340】
ユーザは本表示を見て、録画画質の確認並びに必要に応じて録画モード112での指示により符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モードに変更する。
【0341】
以上のように本実施の形態によれば、録画モードに依存しない所定の画質レベルを用いた録画画質の判定を行い、判定の結果、録画画質が所定の画質レベル以下となった場合にユーザへ通知することで、如何なる録画モードで動作中であっても録画画質の劣化を検出し、録画ミスを回避可能となる。
【0342】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5における画像処理方法は実施の形態4で示した図16と同一に構成され、共通な点については一部説明を省略する。
【0343】
また本発明の実施の形態5における画像処理方法を具現化する処理装置を示すブロック図は実施の形態4で示した図17と同一に構成される。
【0344】
以下、画像処理方法1608における各ステップ(1601〜1606)について詳細に説明する。
【0345】
まず録画モード記憶ステップ1601において、ユーザが指定した録画モード112を符号化用録画モード115として記憶する。
【0346】
本実施の形態における複数の録画モード119は実施の形態4で示した図2と同一に構成される。
【0347】
ここではユーザによりモード番号2のSPモードが指定され、符号化用録画モード115として記憶されているものとする。
【0348】
次に符号化ステップ1602において、画像データ109並びに前フレームの復号化画像データ1703(最初のフレームに対する符号化の場合は使用しない)、符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートで画像データ109を符号化した符号化画像データ110並びに符号化画像データ110を復号化した復号化画像データ114、及び復号化画像データ114の画質を示す符号化情報1706を出力する。
【0349】
画像データ109(フレームN、Nは自然数でフレーム番号を示す)の構成は実施の形態4で示した図3(a)と同一に構成される。
【0350】
符号化ステップ1602は実施の形態4で示した図18と同一に構成される。
【0351】
以下、符号化ステップ1602における具体的な動作説明を行う。
【0352】
まずレート制御ステップ1801は、符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートを決定する。
【0353】
複数の録画モード119に対応する符号化レート500は実施の形態4で示した図5と同一に構成される。
【0354】
レート制御ステップ1801では、符号化用録画モード115に対応する(目標ビットレート、初期量子化ステップ)を符号化レート500の中から取得し、使用する。
【0355】
本実施の形態では、符号化用録画モード115としてモード番号2のSPモードが記憶されているため、符号化レート(目標ビットレート、初期量子化ステップ)として(8,000bit/second、4)を決定し、以降レート制御ステップ1801では、前記符号化レートを用いて所定のレート制御方式により、量子化ステップ414を制御する。
【0356】
次に動き検出処理ステップ1802は、画像データ109と前フレームの復号画像データ1703とを用いて動きベクトル1713を検出する。
【0357】
次に動き補償処理ステップ1803は、動き検出処理ステップ1802が検出した動きベクトル1713と前フレームの復号化画像データ1703とを用いて、予測画像データ1714を生成する。
【0358】
次にDCT処理ステップ1804は、入力(最初のフレームに対する符号化の場合画像データ109、それ以外の場合画像データ109と予測画像1714の差分)をDCT処理して、DCT係数417を出力する。
【0359】
図9(a)にDCT係数417(フレームN、Nは自然数でフレーム番号を示す)の構成例を示す。
【0360】
次に量子化処理ステップ1805は、DCT係数1715を量子化ステップ414を用いて量子化して、量子化DCT係数1716を出力する。
【0361】
次に逆量子化処理ステップ1806は、量子化DCT係数1716を量子化ステップ414を用いて逆量子化して、逆量子化DCT係数420を出力する。
【0362】
図9(b)に逆量子化DCT係数420(フレームN、Nは自然数でフレーム番号を示す)の構成例を示す。
【0363】
次に逆DCT処理ステップ1807は、逆量子化DCT係数1717を逆DCT処理して、逆DCT係数1718を出力する。
【0364】
次に再構成処理ステップ1808は、入力(最初のフレームに対する符号化の場合全て0、それ以外の場合予測画像データ1714)と逆DCT係数1718を加算して、復号化画像データ114を出力する。
【0365】
次に可変長符号化処理ステップ1809は、量子化処理ステップ1805が出力した量子化DCT係数1716と動き検出処理ステップ1802が検出した動きベクトル1713とを可変長符号化して、符号化画像データ110を出力し、また符号化画像データ110のデータ量を示す符号化画像データサイズ1719を出力する。
【0366】
次に符号化情報取得ステップ1810は、DCT係数417及び逆量子化DCT係数420を入力し、復号化画像データ114の画質を示す符号化情報116として、DCT係数417と逆量子化DCT係数420のSNR(Signal to Noise Ratio)(単位はdB)を算出し、符号化情報116として出力する。
【0367】
数1にSNR算出式を示し、iはDCT係数417及び逆量子化DCT係数420の左端係数を0とし右側へ1係数ずれることに1増加する水平方向の係数単位位置(DCT係数417及び逆量子化DCT係数420は水平16係数であるためiは0〜15を取り得る)、jはDCT係数417及び逆量子化DCT係数420の上端係数を0とし下側へ1係数ずれるごとに1増加する垂直方向の係数単位位置(DCT係数417及び逆量子化DCT係数420は垂直16係数であるためjは0〜15を取り得る)、y(i,j)はDCT係数417におけるi及びjで表される位置の係数値、y’(i,j)は逆量子化DCT係数420におけるi及びjで表される位置の係数値を示す。
【0368】
ここで数1に示す算出式を用いて図9(a)及び図9(b)に示すDCT係数417と逆量子化DCT係数420のSNRを算出すると、14dB(小数点以下は四捨五入)となる。
【0369】
図16を用いた説明に戻る。
【0370】
符号化情報記憶ステップ1603は、符号化ステップ1602より出力される符号化情報116を所定期間分記憶する。
【0371】
図10に符号化情報記憶ステップ1603で記憶される所定期間の符号化情報117を示す。
【0372】
ここで図10(a)は符号化ステップ1602より出力される符号化情報116の時間経過による遷移を示し、また図10(b)に図10(a)に示した符号化情報116の時間経過による遷移中の3つのポイントA、B、Cでの所定期間の符号化情報117の状態を示す。
【0373】
図10(b)に示すように本実施の形態では、所定期間の符号化情報117として、ある時刻から過去に遡って最新の5つ(最も過去の符号化情報を符号化情報N−4、最新の符号化情報まで順にN−3、N−2、N−1、N)の符号化情報116(DCT係数417と逆量子化DCT係数420のSNR)を常に記憶する。新しい符号化情報116が入力された場合、既に記憶されている符号化情報を一つずつずらし(符号化情報N−4に符号化情報N−3を格納、符号化情報N−3に符号化情報N−2を格納、符号化情報N−2に符号化情報N−1を格納、符号化情報N−1に符号化情報Nを格納)、新しい符号化情報116を符号化情報Nに格納する。なお符号化開始当初など、5つ分の符号化情報116が入力されていない場合には、初期値として取り得る最小値(ここではMIN(1)とする)を記憶しておくようにする。
【0374】
ポイントAでは、符号化開始当初の状態を示し、最新の4つの符号化情報116(14,12,12,10)が符号化情報N−3〜Nに記憶されており、符号化情報N−4には初期値MIN(1)が記憶されている。
【0375】
またポイントBでは、最新の5つの符号化情報116(10,11,11,11,12)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0376】
またポイントCでは、最新の5つの符号化情報116(11,12,12,12,13)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0377】
図16を用いた説明に戻る。
【0378】
画質レベル記憶ステップ1604は、符号化ステップ1602から出力される復号化画像データ114の画質を判定するための基準とする符号化用録画モード115に依存しない第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122を記憶する。
【0379】
本実施の形態では、第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122としてDCT係数417と逆量子化DCT係数420のSNRを記憶しており、それぞれの値は4dB、12dBであるものとする。
【0380】
画質検出ステップ1605は、所定期間分の符号化情報117を入力し、復号化画像データ114の画質レベル118を決定し、記憶する。
【0381】
上記の通り、所定期間分の符号化情報117として最新の5つの符号化情報116(DCT係数417と逆量子化DCT係数420のSNR)を記憶しており、画質検出ステップ1605ではそれらを入力して画質レベル118を決定する。
【0382】
本実施の形態では、画質レベル118は入力される最新の5つの符号化情報116(DCT係数417と逆量子化DCT係数420のSNR)の平均値であるものとする。
【0383】
そうすると図10(b)に示した3つのポイントA〜Cそれぞれにおける画質レベル118は、ポイントAでは9.8(=(1+14+12+12+10)/5、小数点第2以下は四捨五入、以下同様)(単位はdB、以下同様)、ポイントBでは11.0(=(10+11+11+11+12)/5)、ポイントCでは12.0(=(11+12+12+12+13)/5)となる。
【0384】
録画モード変更通知ステップ1606は、複数用意された録画モード119並びに符号化用録画モード115、及び画質レベル記憶ステップ1604で記憶された第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122、及び画質検出ステップ1605で記憶された画質レベル118を入力し、画質レベル118が第1の基準画質レベル121より低レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モードに変更するように、また画質レベル118が第2の基準画質レベル122より高レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モードに変更するように、メッセージを出力しユーザへ通知する。
【0385】
録画モード変更通知ステップ1606の処理フローは実施の形態4で示した図7と同一に構成される。
【0386】
以下、図10(b)に示した3つのポイントA〜Cそれぞれにおける処理の流れについて説明する。
【0387】
ポイントAでは、符号化用録画モード115はモード番号2のSPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は9.8dBとなっている。
【0388】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が9.8dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ702へ遷移する。
【0389】
次に画質レベル判定ステップ702での判定は、画質レベル118が9.8dB、第2の基準画質レベルが12dBであることから判定結果は否定的となり処理を終了する。
【0390】
ポイントBでは、符号化用録画モード115はモード番号2のSPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は11.0dBとなっている。
【0391】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が11.0dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ702へ遷移する。
【0392】
次に画質レベル判定ステップ702での判定は、画質レベル118が11.0dB、第2の基準画質レベルが12dBであることから判定結果は否定的となり処理を終了する。
【0393】
ポイントCでは、符号化用録画モード115はモード番号2のSPモード、第1の基準画質レベルは4dB、第2の基準画質レベルは12dB、画質レベル118は12.0dBとなっている。
【0394】
まず画質レベル判定ステップ701での判定は、画質レベル118が12.0dB、第1の基準画質レベルが4dBであることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ702へ遷移する。
【0395】
次に画質レベル判定ステップ702での判定は、画質レベル118が12.0dB、第2の基準画質レベルが12dBであることから判定結果は肯定的となり、符号化用録画モード判定ステップ705へ遷移する。
【0396】
次に符号化用録画モード判定ステップ705での判定は、符号化用録画モード115がモード番号2のSPモードであることから判定結果は否定的となり、メッセージ出力ステップ706へ遷移する。
【0397】
次にメッセージ出力ステップ706では、符号化用録画モード115がモード番号2のSPモードであることから、モード番号3のLPモードへ変更するようにメッセージ出力し、処理を終了する。
【0398】
図11(a)、(b)に本実施の形態で表示する表示画面例(録画モード変更通知ステップ1606からのメッセージ出力がない場合(図10(b)でのポイントA、B)、メッセージ出力がある場合(図10(b)でのポイントC))を示す。
【0399】
図11(b)に示すように、録画モード変更通知ステップ1606からのメッセージ出力がある場合には、表示画面の上部に録画モード変更を促す表示がなされる。
【0400】
ユーザは本表示を見て、録画画質の確認並びに必要に応じて録画モード112での指示により符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モードに変更する。
【0401】
以上のように本実施の形態によれば、録画モードに依存しない所定の画質レベルを用いた録画画質の判定を行い、判定の結果、録画画質が所定の画質レベル以上となった場合にユーザへ通知することで、如何なる録画モードで動作中であっても不必要な高い符号化レートによる録画を検出し、録画ミスを回避可能となる。
【0402】
(実施の形態6)
図19は、本発明の実施の形態6における画像処理方法1908を示す処理フロー図である。
【0403】
図19に示すように本実施の形態における画像処理方法1908は、
ユーザが指定した録画モードを符号化用録画モードとして記憶する録画モード記憶ステップ1601と、
画像データ並びに前フレームの復号化画像データ、前記符号化用録画モードを入力し、前記符号化用録画モードに対応する符号化レートで前記画像データを符号化した符号化画像データ並びに前記符号化画像データを復号化した復号化画像データ、及び前記復号化画像データの画質を示す符号化情報を出力する符号化ステップ1602と、
前記符号化ステップより出力される符号化情報を所定期間分記憶する符号化情報記憶ステップ1603と、
前記復号化画像データの画質を判定するための基準とする前記符号化用録画モードに依存しない第1の基準画質レベル及び第2の基準画質レベルの何れか又は両方を記憶する画質レベル記憶ステップ1604と、
前記符号化情報記憶ステップで記憶された符号化情報を入力し、前記復号化画像データの画質レベルを決定する画質検出ステップ1605と、
前記録画モード記憶ステップで記憶された符号化用録画モード、及び前記画質レベル記憶ステップで記憶された第1並びに第2の基準画質レベル、及び前記画質検出ステップで決定された画質レベルを入力し、前記画質レベルが前記第1の基準画質レベルより低レベルである場合は前記符号化用録画モードをより符号化レートの高い録画モードに変更し、また前記画質レベルが前記第2の基準画質レベルより高レベルである場合は前記符号化用録画モードをより符号化レートの低い録画モードに変更し、前記符号化用録画モードを変更したことをメッセージ出力しユーザへ通知する録画モード変更ステップ1906を備える。
【0404】
なお本実施の形態における画像処理方法を具現化する処理装置を示すブロック図は実施の形態4で示した図17と同一に構成される。
【0405】
以下、画像処理方法1908における各ステップ(1601〜1906)について詳細に説明する。
【0406】
まず録画モード記憶ステップ1601において、ユーザが指定した録画モード112を符号化用録画モード115として記憶する。
【0407】
本実施の形態における複数の録画モード119は実施の形態4で示した図2と同一に構成される。
【0408】
ここではユーザによりモード番号3のLPモードが指定され、符号化用録画モード115として記憶されているものとする。
【0409】
次に符号化ステップ1602において、画像データ109並びに前フレームの復号化画像データ1703(最初のフレームに対する符号化の場合は使用しない)、符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートで画像データ109を符号化した符号化画像データ110並びに符号化画像データ110を復号化した復号化画像データ114、及び復号化画像データ114の画質を示す符号化情報1706を出力する。
【0410】
画像データ109(フレームN、Nは自然数でフレーム番号を示す)の構成は実施の形態4で示した図3(a)と同一に構成される。
【0411】
符号化ステップ1602は実施の形態4で示した図18と同一に構成される。
【0412】
以下、符号化ステップ1602における具体的な動作説明を行う。
【0413】
まずレート制御ステップ1801は、符号化用録画モード115を入力し、符号化用録画モード115に対応する符号化レートを決定する。
【0414】
複数の録画モード119に対応する符号化レート500は実施の形態4で示した図5と同一に構成される。
【0415】
レート制御ステップ1801では、符号化用録画モード115に対応する(目標ビットレート、初期量子化ステップ)を符号化レート500の中から取得し、使用する。
【0416】
本実施の形態では、符号化用録画モード115としてモード番号3のLPモードが記憶されているため、符号化レート(目標ビットレート、初期量子化ステップ)として(4,000bit/second、8)を決定し、以降レート制御ステップ1801では、前記符号化レートを用いて所定のレート制御方式により、量子化ステップ414を制御する。
【0417】
動き検出処理ステップ1802、動き補償処理ステップ1803、DCT処理ステップ1804、量子化処理ステップ1805、逆量子化処理ステップ1806、逆DCT処理ステップ1807、再構成処理ステップ1808、可変長符号化処理ステップ1809は実施の形態4で示した動作と同一である。
【0418】
次に符号化情報取得ステップ1810は、量子化ステップ414を入力し、復号化画像データ114の画質を示す符号化情報116として出力する。
【0419】
図19を用いた説明に戻る。
【0420】
符号化情報記憶ステップ1603は、符号化ステップ1602より出力される符号化情報116を所定期間分記憶する。
【0421】
図13に符号化情報記憶ステップ1603に記憶される所定期間の符号化情報117を示す。
【0422】
ここで図13(a)は符号化ステップ1602より出力される符号化情報116の時間経過による遷移を示し、また図13(b)に図13(a)に示した符号化情報116の時間経過による遷移中の4つのポイントA、B、C、Dでの所定期間の符号化情報117の状態を示す。
【0423】
図13(b)に示すように本実施の形態では、所定期間の符号化情報117として、ある時刻から過去に遡って最新の5つ(最も過去の符号化情報を符号化情報N−4、最新の符号化情報まで順にN−3、N−2、N−1、N)の符号化情報116(量子化ステップ414)を常に記憶する。新しい符号化情報116が入力された場合、既に記憶されている符号化情報を一つずつずらし(符号化情報N−4に符号化情報N−3を格納、符号化情報N−3に符号化情報N−2を格納、符号化情報N−2に符号化情報N−1を格納、符号化情報N−1に符号化情報Nを格納)、新しい符号化情報116を符号化情報Nに格納する。なお符号化開始当初など、5つ分の符号化情報116が入力されていない場合には、初期値として取り得る最大値(ここではMAX(31)とする)を記憶しておくようにする。
【0424】
ポイントAでは、符号化開始当初の状態を示し、最新の4つの符号化情報116(6,6,7,8)が符号化情報N−3〜Nに記憶されており、符号化情報N−4には初期値MAX(31)が記憶されている。
【0425】
またポイントBでは、最新の5つの符号化情報116(5,5,5,4,3)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0426】
またポイントCでは、最新の5つの符号化情報116(5,4,4,3,3)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0427】
またポイントDでは、最新の5つの符号化情報116(10,12,12,13,13)が符号化情報N−4〜Nに記憶されている。
【0428】
図19を用いた説明に戻る。
【0429】
画質レベル記憶ステップ1604は、符号化ステップ1602から出力される復号化画像データ114の画質を判定するための基準とする符号化用録画モード115に依存しない第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122を記憶する。
【0430】
本実施の形態では、第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122として量子化ステップを記憶しており、それぞれの値は4、12であるものとする。
【0431】
画質検出ステップ1605は、所定期間分の符号化情報117を入力し、復号化画像データ114の画質レベル118を決定し、記憶する。
【0432】
上記の通り、所定期間分の符号化情報117として最新の5つの符号化情報116(量子化ステップ414)を記憶しており、画質検出ステップ1605ではそれらを入力して画質レベル118を決定する。
【0433】
本実施の形態では、画質レベル118は入力される最新の5つの符号化情報116(量子化ステップ414)の平均値であるものとする。
【0434】
そうすると図13(b)に示した4つのポイントA〜Dそれぞれにおける画質レベル118は、ポイントAでは11.6(=(31+6+6+7+8)/5、小数点第2以下は四捨五入、以下同様)、ポイントBでは4.4(=(5+5+5+4+3)/5)、ポイントCでは3.8(=(5+4+4+3+3)/5)、ポイントDでは12.0(=(10+12+12+13+13)/5)となる。
【0435】
録画モード変更通知ステップ1906は、複数用意された録画モード119並びに符号化用録画モード115、及び画質レベル記憶ステップ1604で記憶された第1の基準画質レベル121並びに第2の基準画質レベル122、及び画質検出ステップ1605で記憶された画質レベル118を入力し、画質レベル118が第1の基準画質レベル121より低レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モードに変更し、また画質レベル118が第2の基準画質レベル122より高レベルである場合は符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モードに変更し、符号化用録画モード115を変更したことをメッセージ出力しユーザへ通知する。
【0436】
図14に録画モード変更通知ステップ1906の処理フロー図を示す。
【0437】
図14に示すように 録画モード変更通知ステップ1906の処理は、
画質レベル118が第1の基準画質レベル121以下であるかを判定する画質レベル判定ステップ1401、
画質レベル118が第2の基準画質レベル122以上であるかを判定する画質レベル判定ステップ1402、
画質レベル判定ステップ1401での判定結果が肯定的な場合に現在の符号化用録画モード115がモード番号が1のXPモード(最高画質での録画が可能なモード)であるかを判定する符号化用録画モード判定ステップ1403、
符号化用録画モード判定ステップ1403での判定結果が否定的な場合に符号化用録画モード115をより符号化レートの高い録画モード(現在のモード番号−1の録画モード)に変更する録画モード変更ステップ1404、
符号化用録画モード115を変更したことをメッセージ出力するメッセージ出力ステップ1405、
画質レベル判定ステップ1402での判定結果が肯定的な場合に現在の符号化用録画モード115がモード番号が4のEPモード(最も全体的な録画画質は低いが最も長時間録画可能なモード)であるかを判定する符号化用録画モード判定ステップ1406、
符号化用録画モード判定ステップ1406での判定結果が否定的な場合に符号化用録画モード115をより符号化レートの低い録画モード(現在のモード番号+1の録画モード)に変更する録画モード変更ステップ1407、
符号化用録画モード115を変更したことをメッセージ出力するメッセージ出力ステップ1408を備える。
【0438】
ポイントAでは、符号化用録画モード115はモード番号3のLPモード、第1の基準画質レベルは4、第2の基準画質レベルは12、画質レベル118は11.6となっている。
【0439】
まず画質レベル判定ステップ1401での判定は、画質レベル118が11.6、第1の基準画質レベルが4であることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ1402へ遷移する。
【0440】
次に画質レベル判定ステップ1402での判定は、画質レベル118が11.6、第2の基準画質レベルが12であることから判定結果は否定的となり処理を終了する。
【0441】
ポイントBでは、符号化用録画モード115はモード番号3のLPモード、第1の基準画質レベルは4、第2の基準画質レベルは12、画質レベル118は4.4となっている。
【0442】
まず画質レベル判定ステップ1401での判定は、画質レベル118が4.4、第1の基準画質レベルが4であることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ1402へ遷移する。
【0443】
次に画質レベル判定ステップ1402での判定は、画質レベル118が4.4、第2の基準画質レベルが12であることから判定結果は否定的となり処理を終了する。
【0444】
ポイントCでは、符号化用録画モード115はモード番号3のLPモード、第1の基準画質レベルは4、第2の基準画質レベルは12、画質レベル118は3.8となっている。
【0445】
まず画質レベル判定ステップ1401での判定は、画質レベル118が3.8、第1の基準画質レベルが4であることから判定結果は肯定的となり、符号化用録画モード判定ステップ1403へ遷移する。
【0446】
次に符号化用録画モード判定ステップ1403での判定は、符号化用録画モード115がモード番号3のLPモードであることから判定結果は否定的となり、録画モード変更ステップ1404へ遷移する。
【0447】
次に、録画モード変更ステップ1404では、符号化用録画モード115がモード番号3のLPモードであることから、符号化用録画モード115をモード番号2のSPモードへ変更する。
【0448】
次にメッセージ出力ステップ1405では、符号化用録画モード115をモード番号3のLPモードから、モード番号2のSPモードへ変更したことをメッセージ出力し、処理を終了する。
【0449】
ポイントDでは、符号化用録画モード115はモード番号3のLPモード、第1の基準画質レベルは4、第2の基準画質レベルは12、画質レベル118は12.0となっている。
【0450】
まず画質レベル判定ステップ1401での判定は、画質レベル118が12.0、第1の基準画質レベルが4であることから判定結果は否定的となり、画質レベル判定ステップ1402へ遷移する。
【0451】
次に画質レベル判定ステップ1402での判定は、画質レベル118が12.0、第2の基準画質レベルが12であることから判定結果は肯定的となり符号化用録画モード判定ステップ1406へ遷移する。
【0452】
次に符号化用録画モード判定ステップ1406での判定は、符号化用録画モード115がモード番号3のLPモードであることから判定結果は否定的となり、録画モード変更ステップ1407へ遷移する。
【0453】
次に、録画モード変更ステップ1407では、符号化用録画モード115がモード番号3のLPモードであることから、符号化用録画モード115をモード番号4のEPモードへ変更する。
【0454】
次にメッセージ出力ステップ1408では、符号化用録画モード115をモード番号3のLPモードから、モード番号4のLPモードへ変更したことをメッセージ出力し、処理を終了する。
【0455】
図15(a)、(b)、(c)に本実施の形態で表示する表示画面例(録画モード変更通知ステップ1906からのメッセージ出力がない場合(図13(b)でのポイントA、B)、より符号化レートの高い録画モードへの変更(モード3のLPモードからモード2のSPモード)メッセージ出力がある場合(図13(b)でのポイントC)、より符号化レートの低い録画モードへの変更(モード3のLPモードからモード4のEPモード)メッセージ出力がある場合(図13(b)でのポイントD))を示す。
【0456】
図15(b)、(c)に示すように、録画モード変更通知ステップ1906からのメッセージ出力がある場合には、表示画面の上部に録画モード変更を実施したという表示がなされる。
【0457】
ユーザは本表示を見て、録画画質に合わせて符号化用録画モード115が変更されたことを認識する。
【0458】
以上のように本実施の形態によれば、録画モードに依存しない所定の画質レベルを用いた録画画質の判定を行い、判定の結果、録画画質が所定の画質レベル以下若しくは以上となった場合に、より画質に合わせた録画モードへ変更し、ユーザへ通知することで、如何なる録画モードで動作中であっても録画画質の劣化若しくは不必要な高い符号化レートによる録画を検出し、録画ミスを回避可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0459】
本発明に関わる画像処理装置及び画像処理方法は、ビデオカメラのような入力画像を符号化並びに録画する機器、特に符号化時の符号化レートを切り換えるために複数用意された録画モードの中からユーザが所望の録画モードを選択、指定して録画する機器及びその応用分野において利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0460】
【図1】本発明の実施の形態1における画像処理装置のブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における録画モードを示す図
【図3】(a)本発明の実施の形態1における画像データの1フレーム分の構成図(b)本発明の実施の形態1における復号画像データの1フレーム分の構成図
【図4】本発明の実施の形態1における符号化部のブロック図
【図5】本発明の実施の形態1における符号化レートを示す図
【図6】本発明の実施の形態1における所定期間の符号化情報を示す図
【図7】本発明の実施の形態1における録画モード制御部での処理フロー図
【図8】本発明の実施の形態1における表示画面例を示す図
【図9】(a)本発明の実施の形態1におけるDCT係数の1フレーム分の構成図(b)本発明の実施の形態1における逆量子化DCT係数の1フレーム分の構成図
【図10】本発明の実施の形態2における所定期間の符号化情報を示す図
【図11】本発明の実施の形態2における表示画面例を示す図
【図12】本発明の実施の形態3における画像処理装置のブロック図
【図13】本発明の実施の形態3における所定期間の符号化情報を示す図
【図14】本発明の実施の形態3における録画モード制御部での処理フロー図
【図15】本発明の実施の形態3における表示画面例を示す図
【図16】本発明の実施の形態4における画像処理方法の処理フロー図
【図17】本発明の実施の形態4における画像処理方法を具現化する処理装置を示すブロック図
【図18】本発明の実施の形態4における符号化ステップの処理フロー図
【図19】本発明の実施の形態6における画像処理方法の処理フロー図
【図20】従来のデジタルビデオカメラのブロック図
【符号の説明】
【0461】
100,1200 画像処理装置
101 メモリ
102 符号化部
103 符号化情報記憶部
104 画質レベル記憶部
105 画質検出部
106 録画モード記憶部
107,1207 録画モード制御部
108 表示部
109 画像データ
110 符号化画像データ
111 表示画像データ
112 録画モード
113,1703 前フレームの復号化画像データ
114 復号化画像データ
115 符号化用録画モード
116,1706 符号化情報
117 所定期間分の符号化情報
118 画質レベル
119 複数用意された録画モード
121 第1の基準画質レベル
122 第2の基準画質レベル
123 メッセージ
401 動き検出処理部
402 動き補償処理部
403 差分器
404 DCT処理部
405 量子化処理部
406 逆量子化処理部
407 逆DCT処理部
408 再構成処理部
409 可変長符号化処理部
410 スイッチ
411 レート制御部
412 符号化情報取得部
413 DCT処理部への入力
414 量子化ステップ
415,1719 符号化画像データサイズ
416,1716 量子化DCT係数
417 DCT係数
420 逆量子化DCT係数
421,1718 逆DCT係数
422,1714 予測画像データ
423,1713 動きベクトル
424 再構成処理部への入力
500,1711 符号化レート
701,1401 画質レベル判定ステップ
702,1402 画質レベル判定ステップ
703,1403 符号化用録画モード判定ステップ
704,1405,706,1408 メッセージ出力ステップ
705,1406 符号化用録画モード判定ステップ
1224 録画モード変更部
1225 制御信号
1404,1407 録画モード変更ステップ
1608 画像処理方法
1601 録画モード記憶ステップ
1602 符号化ステップ
1603 符号化情報記憶ステップ
1604 画質レベル記憶ステップ
1605 画質検出ステップ
1606 録画モード変更通知ステップ
1700 処理装置
1701 CPU
1702 メモリ
1801 レート制御ステップ
1802 動き検出処理ステップ
1803 動き補償処理ステップ
1804 DCT処理ステップ
1805 量子化処理ステップ
1806 逆量子化処理ステップ
1807 逆DCT処理ステップ
1808 再構成処理ステップ
1809 可変長符号化処理ステップ
1810 符号化情報取得ステップ
1908 画像処理方法
1906 録画モード変更ステップ
2001 デジタルビデオカメラ
2002 記録媒体
2003 レンズ
2004 ホストコントローラ
2005 撮像部
2006 エンコーダ
2006A ビットレート計算部
2006B 制御部
2006C エンコード部
2007 記録再生部
2008 表示制御部
2008A ビットレートグラフィック出力部
2008B 録画モードメータ上限切替部
2009 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力する画像データ及び後述する符号化部より出力される符号化画像データ並びに前記符号化画像データを復号化した復号化画像データを記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された画像データ並びに前フレームの復号化画像データ、後述する録画モード記憶部に記憶された符号化用録画モードを入力し、前記符号化用録画モードに対応する符号化レートで前記画像データを符号化した符号化画像データ並びに前記符号化画像データを復号化した復号化画像データを前記メモリに出力、また前記復号化画像データの画質を示す符号化情報を後述する符号化情報記憶部に出力する符号化部と、
前記符号化部より入力する前記符号化情報を所定期間分記憶する符号化情報記憶部と、
前記復号化画像データの画質を判定するための基準とする前記符号化用録画モードに依存しない第1の基準画質レベル及び第2の基準画質レベルの何れか又は両方を記憶する画質レベル記憶部と、
前記符号化情報記憶部に記憶された符号化情報を入力し、前記復号化画像データの画質レベル決定、記憶する画質検出部と、
複数用意された録画モード並びにその中で前記符号化部での符号化における符号化レートを指定するためにユーザが指定した符号化用録画モードを記憶する録画モード記憶部と、
前記録画モード記憶部に記憶された複数用意された録画モード並びに符号化用録画モード、及び前記画質レベル記憶部に記憶された第1並びに第2の基準画質レベル、及び前記画質検出部に記憶された画質レベルを入力し、録画モードに関する制御を行うとともに、後述する表示部へメッセージを出力しユーザへ通知する録画モード制御部と、
前記メモリに記憶された画像データ並びに前記録画モード制御部より出力されるメッセージを表示する表示部と、
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記録画モード制御部は、
前記画質レベルが前記第1の基準画質レベルより低レベルである場合は前記符号化用録画モードをより符号化レートの高い録画モードに変更するように、また前記画質レベルが前記第2の基準画質レベルより高レベルである場合は前記符号化用録画モードをより符号化レートの低い録画モードに変更するように、前記表示部へメッセージを出力しユーザへ通知する請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記録画モード制御部は、
前記画質レベルが前記第1の基準画質レベルより低レベルである場合は前記符号化用録画モードをより符号化レートの高い録画モードに変更するように後述する録画モード変更部を制御し、また前記画質レベルが前記第2の基準画質レベルより高レベルである場合は前記符号化用録画モードをより符号化レートの低い録画モードに変更するように後述する録画モード変更部を制御し、前記符号化用録画モードを変更したことを前記表示部へメッセージを出力しユーザへ通知し、
更に、前記録画モード制御部による制御により前記録画モード記憶部に記憶された符号化用録画モードを変更する録画モード変更部を備える請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第1の基準画質レベルは前記第2の基準画質レベルよりも低レベルである、
請求項1、2または3記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記符号化情報及び前記第1並びに第2の基準画質レベルは前記画像データと前記復号化画像データ間の誤差の割合、また前記画質レベルは前記符号化情報より決定される前記誤差の割合の所定期間内平均値を示す情報であり、
前記誤差の割合が小さい場合に高レベル、前記誤差の割合が大きい場合に低レベルであるものとする請求項1〜4の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記符号化部は、
前記録画モード記憶部に記憶されている符号化用録画モードより前記符号化用録画モードに対応する符号化レートを決定し、後述する可変長符号化処理部から入力する符号化画像データサイズを基に、後述する可変長符号化処理部から出力される符号化画像データのデータ量が前記符号化レートに近づくように、後述する量子化処理部並びに逆量子化処理部で使用される量子化ステップを制御するレート制御部と、
前記メモリに記憶されている前記画像データと前フレームの復号化画像データとを用いて動きベクトルを検出する動き検出処理部と、
前記動き検出処理部が検出した前記動きベクトルと前記メモリに記憶されている前フレームの復号化画像データとを用いて、予測画像データを生成する動き補償処理部と、
前記画像データ又は前記動き補償処理部が生成した前記予測画像データと前記画像データとの差分をDCT処理して、DCT係数を出力するDCT処理部と、
前記DCT処理部が出力した前記DCT係数を量子化ステップを用いて量子化して、量子化DCT係数を出力する量子化処理部と、
前記量子化処理部が出力した前記量子化DCT係数を前記量子化ステップを用いて逆量子化して、逆量子化DCT係数を出力する逆量子化処理部と、
前記逆量子化処理部が出力した前記逆量子化DCT係数を逆DCT処理して、逆DCT係数を出力する逆DCT処理部と、
前記動き補償処理部が生成した前記予測画像データと前記逆DCT処理部が出力した逆DCT係数の加算値、又は前記逆DCT処理部が出力した逆DCT係数を復号化画像データとして生成し前記メモリに出力する再構成処理部と、
前記量子化処理部が出力した前記量子化DCT係数と前記動き検出処理部が検出した前記動きベクトルとを可変長符号化して、符号化画像データを前記メモリに出力し、また前記符号化画像データのデータ量を示す符号化画像データサイズを前記レート制御部に出力する可変長符号化処理部と、
前記復号化画像データの画質を示す符号化情報を取得して、前記符号化情報記憶部へ出力する符号化情報取得部と、
を備える請求項1〜4の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記符号化情報及び前記第1並びに第2の基準画質レベルは前記DCT係数と前記逆量子化DCT係数間の誤差の割合、また前記画質レベルは前記符号化情報より決定される前記誤差の割合の所定期間内平均値を示す情報であり、
前記誤差の割合が小さい場合に高レベル、前記誤差の割合が大きい場合に低レベルであるものとする請求項6記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記符号化情報及び前記第1並びに第2の基準画質レベルは前記量子化処理部並びに逆量子化処理部で使用する量子化パラメータ、また前記画質レベルは前記符号化情報より決定される前記量子化パラメータの所定期間内平均値を示す情報であり、
前記量子化パラメータが小さい場合に高レベル、前記量子化パラメータが大きい場合に低レベルであるものとする請求項6記載の画像処理装置。
【請求項9】
ユーザが指定した録画モードを符号化用録画モードとして記憶する録画モード記憶ステップと、
画像データ並びに前フレームの復号化画像データ、前記符号化用録画モードを入力し、前記符号化用録画モードに対応する符号化レートで前記画像データを符号化した符号化画像データ並びに前記符号化画像データを復号化した復号化画像データ、及び前記復号化画像データの画質を示す符号化情報を出力する符号化ステップと、
前記符号化ステップより出力される符号化情報を所定期間分記憶する符号化情報記憶ステップと、
前記復号化画像データの画質を判定するための基準とする前記符号化用録画モードに依存しない第1の基準画質レベル及び第2の基準画質レベルの何れか又は両方を記憶する画質レベル記憶ステップと、
前記符号化情報記憶ステップで記憶された符号化情報を入力し、前記復号化画像データの画質レベルを決定する画質検出ステップと、
前記録画モード記憶ステップで記憶された符号化用録画モード、及び前記画質レベル記憶ステップで記憶された第1並びに第2の基準画質レベル、及び前記画質検出ステップで決定された画質レベルを入力し、録画モードに関する制御を行うとともに、メッセージを出力しユーザへ通知する録画モード制御ステップと、
を備える画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−212650(P2009−212650A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−51774(P2008−51774)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】