説明

画像処理装置

【課題】 外部機から受信した特殊画像(紙幣、著作権保護の必要な文書等)の出力管理(画像データの利用制限・防止、漏洩防止等)を可能とする。
【解決手段】 NIC14を介し外部PC19から受信した画像データをHDD5に蓄積する際、画像認識装置16で出力管理が必要な特殊画像データの認識を行い、その結果を書誌情報として画像データと一緒にHDD5に記憶する。蓄積画像を外部に配信する際、JPEG変換等の変換を行うデータ形式変換装置10を通す。この時、意図的に出力の管理を可能とする特殊な設定条件(色変換或いは電子透かし合成)の処理を画像データに施して、送信する。色変換は、原画像からの画像劣化が見られるようにする。又電子透かし情報は、利用制限等の制御に用いる情報とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信機能及びキャプチャ機能を備えた、例えば、MFP(コピー機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能等の多機能を複合させた)カラー複写機のように、多様なパスを通して入力された画像データを蓄積し、蓄積した画像データをもとにプリント出力や外部への配信を行うことを可能にした画像処理装置に関し、特定すると、通信インターフェースを介して入力された画像データの出力管理を可能にする手段を備えた前記画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複写機においては、コピー機能のほかに、スキャナ機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能等を搭載した多機能機が一般化しつつあり、これに伴ってこれらの機能を支えるネットワーク技術の導入が進行している。また、ネットワーク化は、複写機を含む画像機器相互間でそれぞれが取得、蓄積した画像データの送受信を可能にし、配信機能及びキャプチャ機能として実現している。
複写機の場合、コピー機能を利用して画像入力される原稿には、様々なものがある。コピー出力する際には、原稿の違いに対応して、異なる処理条件による画像処理が画像データに施される。例えば、複写機に備えた操作部などから複写する原稿が何であるかを選択し、選択に従った動作モードでコピー出力に適した処理をするようになっている。
また、これらの画像機器内に蓄積された画像データを、ネットワークを介してクライアントのPC(Personal Computer)等に送信する場合、送信先でデータを利用し易くするために、データは、汎用ファイルフォーマットに変換され、送信される。また、この送信の際に、取り込み先PCの指定、例えば、一般文書用の指定であったら、OCR(Optical Character Reader)用に加工する、といったように、クライアントの指定に応じて送信データに画像処理を施す、という方法も採用されている。
【0003】
ところで、近年のカラー複写機は、画像処理技術・画像形成技術の向上によって、カラー複写機で作成したコピーと実際の原稿とが容易に区別できないほど精巧に複写が行えるようになっている。このため、紙幣、有価証券等の特殊原稿を判別し、特殊原稿の場合に、違法複写を禁止するようにした装置や、特殊原稿を判別する機能を有した画像処理装置が開発されている。
このような特殊原稿の判別機能を有した画像処理装置の従来例として、下記特許文献1を挙げることができる。特許文献1記載の装置は、パターンマッチング法により特殊原稿を判別し、判別結果を画像データと別にその関連属性データとして保存するものである。保存した属性データに基づいて、複製禁止原稿に対する複製を禁止したり、画像を加工して、コピーしたものと原稿が容易に見分けられるようにし、複製の流出が制限できるようにするものである。
特許文献1と同様の特殊原稿或いは複製禁止原稿に対応する機能を、多機能機に備えるようにした例を下記特許文献2,3に見ることができる。特許文献2は、自身が備えたスキャナから入力される画像及び外部機器から受信した画像に対し、特殊原稿の判別を行う。この判別結果をもとに、プリンタを止めたり、プリンタのγ補正値を変更して、正常な出力が行われないようにし、偽造を防止するものである。又、特許文献3は、紙幣又は証券の判別が行われ、得られた判別データを画像の属性データの一つとして、画像情報とともに記憶するようにしたものである。この属性データは、ネットワーク経由で画像情報とともに送られ、送信先でプリント出力するときにも、利用し得るようにしている。
【0004】
また、紙幣や有価証券等以外の一般文書にも,文書の内容の重要度や機密保持、或いは著作権保護等の観点から複写が禁止されている複写禁止原稿が多数存在する。この場合に、マル秘の印鑑や複写禁止のマーク等により複写可能な原稿と区別するようにしているが、それ以外に、人の目で判別しにくい色で、装置の機番,製造番号,使用者ID等の情報を複写物に追跡パターンとしてプリンタ作像時に付加する方法も提案されている。この方法は、一定の目立たない色(例えば、イエロー)により、ある程度のドットの大きさでプリンタ作像時に全面に書き込む方式である。こうした方式による従来例として、特許文献4を挙げることができる。特許文献4は、複写機等の画像形成装置への適用例として、複写物に複写物の出所を追跡することを可能とする情報を付加するものである。
さらに、不正複写を禁止する機能を持つ画像入出力システムを示す従来例として、下記特許文献5を挙げることができる。特許文献5は、特定画像(紙幣・有価証券等)に対する類似度を判別し、判別結果に応じて画像処理(色変換処理やパラメータの変更)を施し、処理後の画像データを基に、コピー出力、外部への画像データ送信、或いは画像データの蓄積を行うものである。
【特許文献1】特開平2−83571号公報
【特許文献2】特開平6−70159号公報
【特許文献3】特開2001−223828号公報
【特許文献4】特開平7―87297号公報
【特許文献5】特開2003−32489号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の複写禁止のマークを付加する方式で採用した機構は、先にも述べたように紙などに出力する際に行われていることが多く、記録(蓄積)装置に記憶されている画像データには、複写禁止の処理は施されない。そのため、これをネットワークなどで画像データとして読み出そうとしたとき、読み出せてしまうことがある。また、意図的に画像データとして読み出したい、といったニーズもある。このように、ネットワーク接続された別のプリンタ装置から画像の読み出しが可能で、読み出したデータによる紙出力が可能である。この場合、転送される画像には、複写禁止の管理は行われないので、紙出力した画像は、元の原稿と見分けがつかなくなり、問題を生じてしまう。
また、特許文献2は、画像を蓄積し、再出力することは考えていないので、プリント出力をする都度、特殊原稿の判別を行う必要があり、効率の良い処理を阻害する。
また、特許文献3では、紙幣の判別データを画像情報の属性データの一つとして付加し、外部の送信先でも利用を可能としているが、外部から受信した画像データに対する管理を行っていない。
また、複写物に追跡パターン情報や複写禁止のマークを付加する特許文献4の方式は、スキャナ装置と画像形成装置が一体となった機器において、画像形成処理の一環として行われているので、例えば、機器内の記憶装置にスキャナ装置からの画像データをRGB系の画像像データで蓄積し、その蓄積された画像データをPCなどで引き取った場合は、画像形成装置を介さないため追跡パターンが付加されない。また、蓄積された画像データをネットワーク経由で別の画像形成装置を用いて紙出力した場合に、画像形成装置の機器は特定できるが、画像データが入力されたスキャナ装置の機器情報は含んでいないため、どのような経路をたどって出力されたものかが追跡できない。
特許文献5の不正複写を禁止する機能を持つ画像入出力システムは、コピー出力、外部への画像データ送信、或いは画像データの蓄積の際に、画像データそのものに色変換処理やパラメータの変更を加えて不正複写を禁止する機能を実現するものである。従って、特許文献1〜4において起きる上記の問題は生じないが、不正複写を禁止するという限定された機能を実現するための条件のみを考慮したものである。即ち、この機能を利用した結果として、色変換処理等を施した画像が得られるだけで、それ以外に、原画像データを保存しておく、といった方法をとることが全く考慮されていない。従って、紙幣や有価証券、著作権の保護が必要な文書など、出力の管理をすべき画像データが多様であり、それぞれに適した管理方法をとろうとしても、対応することができない。
【0006】
本発明は、画像処理装置における上述の従来技術の問題に鑑み、これを解決するためになされたもので、多様なパスを通して入力された画像を蓄積し、蓄積した画像を基に、プリント出力、或いは通信接続された外部機器への配信出力等の出力処理を行う画像処理装置(例えば、MFPカラー複写機等)において、装置内に備えた画像入力手段(スキャナなど)によって入力される画像に限らず、外部機器から通信インターフェースを介して入力される画像を対象に、紙幣や有価証券、著作権の保護が必要な文書などの特殊な画像データに対する出力の管理(例えば、画像データの利用の制限や防止、画像データの漏洩の防止、受信情報の管理、等)を可能にし、しかも、出力を管理すべき特殊な画像データが多種で、多様な用い方がなされる場合であっても、それぞれに応じた管理形態をとることができるようにすることを、課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、入力された画像データをその書誌情報とともに蓄積する画像蓄積手段と、蓄積された画像データを可変の設定条件に従い変換するデータ形式変換手段と、前記データ形式変換手段により変換した画像データの外部機への送信と、外部機からの画像データの受信を可能とする通信インターフェースを有する画像処理装置であって、画像データを出力の管理が必要なデータとして認識する画像認識手段と、前記通信インターフェースを介して受信した画像データを前記画像認識手段によって認識させ、得た認識結果を前記書誌情報として管理する書誌情報管理手段と、前記画像蓄積手段に蓄積された画像データの出力時に、該画像データに前記書誌情報に示される認識結果に従い前記データ形式変換手段に画像の出力管理を可能とする変換条件を設定する設定手段を備えた画像処理装置によって、課題の解決を図る。
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像処理装置において、前記通信インターフェースを介して受信された画像データを前記画像認識手段によって認識させ、得た認識結果を受信情報と関連付けて管理する受信情報管理手段を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載された画像処理装置において、前記データ形式変換手段が、出力管理を可能とする変換条件として、画像データに透かし情報を埋め込むための条件を設定可能とした手段であること特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項3に記載された画像処理装置において、画像データの利用を制限するための情報を、前記透かし情報に含ませたこと特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項3又は4に記載された画像処理装置において、画像データを画像出力に用いる際、前記管理情報記憶手段に記憶された管理情報を付加した出力を行わせるための情報を、前記透かし情報に含ませたこと特徴とするものである。
【0009】
請求項6の発明は、請求項1又は2に記載された画像処理装置において、前記データ形式変換手段が、色情報を含む出力画像データに対して、出力の管理が可能な変換条件として、色情報の一色のデータを最大もしくは最小の値に設定可能とした手段であること特徴とするものである。
【0010】
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載された画像処理装置において、前記画像認識手段を複数の画像種を認識する手段とし、前記設定手段は、認識結果として得られた画像種に応じて、前記データ形式変換手段に異なる変換条件を設定する手段であることを特徴とするものである。
【0011】
請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載された画像処理装置において、蓄積された画像データに基づいて画像を形成する手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【発明の効果】
【0012】
(1) 請求項1〜6の発明によると、通信インターフェースを介して受信された画像データを記憶部に蓄積する際、その画像データが特殊画像データ(出力の管理が必要な画像データ)と認識された場合、認識結果を該画像の書誌情報として画像データと一緒に蓄積し、管理することにより、蓄積画像データを外部機に送信する際、書誌情報をもとに、意図的に出力の管理を可能とする設定条件による変換を画像データに施して送信できるようになり、例えば、紙幣や有価証券、著作権の保護が必要な文書などの出力を管理すべき画像データ(特殊画像データ)を対象に画像データの利用の制限や防止、画像データ漏洩の防止等の出力管理が可能になる。しかも、特殊原稿の画像データの認識結果を受信情報と関連付けて管理するようにしたので、特殊画像の管理に必要となる情報を提供することが可能になる(請求項2)。
(2) また、請求項3〜6の発明によると、画像データに透かし情報を埋め込むことにより、閲覧には問題を生じることも無く所期の目的を達成することが可能となり(請求項3〜5)、又管理対象の画像の色を変調して、原画像との違いを色により認識できるような出力とすることにより、ユーザに注意を喚起することが可能になる(請求項6)。
(3) また、請求項7の発明によると、出力を管理すべき特殊画像データが多様であっても、原稿の種類に応じてデータ形式変換における設定を変更すること、例えば、埋め込む透かし情報を変更して、閲覧することも禁止したり、閲覧はよいが、印刷することを禁止したりすることによって、それぞれの特殊性に応じた管理形態をとることが可能になる。
(4) また、請求項8の発明によると、複写機(MFP機を含む)やファクシミリ等のように、入力画像データを用いて、自身で印刷出力を可能とした画像処理装置における画像データ出力にも、上記(1)〜(3)の効果が具現化され、装置の性能を向上させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下には、本発明の画像処理装置に係わる実施形態として、コピー機能、ファクシミリ(FAX)機能、プリンタ機能、及び蓄積画像データの配信機能等の多機能を搭載したデジタルカラー複写機(MFP機)へ実施した例を示す。
図1は、本実施形態のデジタルカラー複写機に係わる画像データ処理システムの構成を概略的に示すブロック図である。
先ず、図1を参照して、カラーMFP機が搭載する各機能を概略的に説明する。
コピー機能は、原稿からカラー画像データを読み取る読み取りユニット1、読み取りユニット1が読み取った画像データに対し画像処理を施すスキャナ補正部2、スキャナ補正部2から出力されるカラー・モノクロ多値データを圧縮するカラー・モノクロ多値データ固定長圧縮器3、圧縮後のデータを蓄積するHDD(Hard Disc Drive)5を原稿画像の入力に用いる要素として有する。なお、モノクロのみで対応可能な構成では、読み取りユニット1では、モノクロ信号で画像を読み取り、また多値データ固定長圧縮器3もモノクロ対応とする。また、読み取りユニット1が読み取った画像データを管理する(後記で詳述)ために、紙幣や有価証券、著作権の保護が必要な文書など、管理すべき画像データを認識する画像認識装置16を備える。
プリンタコントローラ4は、原稿読み取りから、読み取り画像データの蓄積、蓄積画像データを用いた印刷出力といったコピー機能を始め、複合機能全体の動作を制御するコントローラとして動作する。従って、動作に必要なデータを格納するためのメモリ11を制御下に持ち、ここをワークメモリ及び制御データ、各種の管理情報(後記で詳述)等を格納するメモリとして使用する。また、プリンタコントローラ4にユーザによる機能の選択や動作条件の設定等の入力操作を行う操作部17を接続する。
【0014】
FAX機能に用いる要素として、本実施形態では、PSTNに接続してFAX信号の送受信を行い、圧縮された受信FAXデータを元のデータに戻す2値可変長可逆圧縮データ伸張器を有するFAXコントローラ13を有する。なお、FAX画像をモノクロとする場合、2値可変長可逆圧縮データ伸張器をモノクロ対応とする。
プリンタ機能は、送信されてくる描画(印刷)コマンドの処理をプリンタコントローラ4が行う。描画コマンドは、ネットワーク接続された外部機としての外部PC19との間の通信を行うためのNIC(ネットワークインターフェースコントーラ)14を介して外部PC19から送られてくる。本実施形態では、プリンタコントローラ4に搭載されたソフトウェアによって入力された描画コマンドの処理を行う。プリンタコントローラ4は、受け取った描画コマンドに従い、ラスターイメージ処理(RIP)を行い、RIP後のデータ専用の圧縮を行ってから、圧縮した画像データをHDD5に記憶する。
蓄積された入力画像データの配信機能に用いる要素として、データ形式変換装置10を有する。データ形式変換装置10は、上記したコピー・FAX・プリンタの各機能を用いる際に生成されHDD5に蓄積されたデータを、送信先の外部機(本例では外部PC19)で処理が可能な汎用のデータ形式に変換したり、送信する画像データを管理するためのデータ変換をする(後記で詳述)。
また、上記各機能を用いて生成される画像データを用いて印刷出力(画像形成処理)をする場合には、本例では、HDD5に蓄積されたデータを用いる。このために、蓄積した圧縮データを元のデータに戻すために、画像データ種に応じた伸張器を用いる。コピー機能の場合には、多値のカラー・モノクロデータを伸張する多値データ固定長伸張器6を備え、又FAX、プリンタの各機能の場合にはプリンタコントローラ4にモノクロ用、カラー用の各可変長可逆圧縮データ伸張器を備える。また、印刷出力処理を行うための手段として、伸張後のデータに補正を施すプリンタ補正部7と、GAVD(書き込みユニット)8、作像ユニット9からなるエンジン部を有する。なお、エンジン部は、エンジンコントローラ12によって制御される。
【0015】
本発明は、外部機から受信した画像データに特殊画像データ(出力の管理が必要な画像データ)が含まれる場合に、その画像データ対する出力管理を行うことを課題とする。そこで、本実施形態のMFP機(図1)において、外部機から画像データを受信し、受信した画像データを、プリント出力或いは転送出力するときの処理フローについて、より詳細に説明する。
外部機から受信した画像データを、HDD5などの記憶装置に記憶するまでの処理フロー(図1の一点鎖線で示すデータの流れ、参照)は、次のようになる。
始めに、NIC14を通して、外部機としてのPC(ホストコンピュータ)19より送られてきた描画コマンド(PDLコマンド)は、プリンタコントローラ4のCPUにより解釈され、ラスターイメージ処理(RIP)を行って、RGB8bitイメージデータが作成された後、バンドメモリに記憶される。この時、描画コマンドに示された、オブジェクト中の文字、グラフィック、イメージなどの書誌情報もページメモリに記憶される。
バンドメモリに格納されたRGB8bitイメージデータは、固定長の圧縮機で圧縮され、HDD5などの記憶装置に記憶される。これは、イメージデータとして展開されたデータサイズが大きいためである。
HDD5などの記憶装置に記憶されたRGB圧縮データとページメモリに記憶された書誌情報は、汎用バス15を介して、エンジン部の伸張器6に送られ、伸張される。
伸張器6で復元されたRGB8bitイメージデータは、書誌情報に従い、プリンタ補正処理部7の色補正処理でRGB信号からCMYK信号に変換され、さらにプリンタの機器特性に合わせたプリンタγ補正処理、中間調処理が施こされる。このようにして変換・処理されたプリント出力用のデータは、書き込みユニット(GAVD)8および作像ユニット9を経て、転写紙に出力される。
【0016】
また、HDD5などの記憶装置に記憶された画像データを、NIC14を介してPCに転送出力するときの処理フロー(図4に一点鎖線で示すデータの流れ、参照)は、次のようになる。
まず、HDD5に蓄積された画像データは、一旦半導体メモリ11に展開され、次に汎用バス15を通りデータ形式変換装置10に送られる。その際、書誌情報も送信する画像データと一緒にデータ形式変換装置10に送られる。
データ形式変換装置10の構成とその動作について、この装置の内部構成の一例を示す図2を参照して説明する。まず、HDD5に記憶されている画像データは、先の読み取りユニット1からの入力パスを経て、圧縮された状態になっているので、ブロック固定長伸張器106で伸張、復元される。その後、データ形式変換用補正部107で画像補正を施し、PC19で受け取りたい画像フォーマット、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式で受け取りたい場合は、図2に示すように、JPEG形式変換部108でJPEG形式に変換を行う。そして、NIC14を通じて、ネットワーク経由でPC19に配信される。本実施形態では、JPEG形式への変換を行っているが、画像フォーマットの変換は、この他にも汎用的なフォーマットである、例えば、TIFF(Tagged Image File Format)形式やBMP(ビットマップ)形式などユーザーが望む、他の形式への変換であっても良い。
データ形式変換装置10のデータ形式変換用補正部107の構成とその動作について、データ形式変換用補正部107の内部構成の一例を示す図3を参照して説明する。HDD5に記憶されている画像データを伸張した画像データがデータ形式変換用補正部107に入力されると、色空間変換処理部107aによって、PC19側への配信要求の際に設定された色空間に変換される。例えば、MFP機内で蓄積されている画像データの色空間がCMYKであり、設定がRGB色空間の画像データをTIFFフォーマットで配信する場合には、この色空間変換処理部107aでCMYK空間からRGB空間に変換される。また、MFP機内で蓄積されている画像データの色空間とフォーマットの色空間が同じ、例えば、両方ともRGB空間であっても、PC19側の機器特性に適合する色補正をこの色空間変換処理部107aで行うようにしても良い。
【0017】
色空間変換処理の後、解像度変換処理部107bによって、解像度が変換される。例えば、PC19側でデータを200dpiの解像度で配信を要求して、機器に保存されている画像データが600dpiで保存されている場合、解像度変換処理部107bは、元の画像を1/3に解像度変換する。
次いで、空間フィルタ処理部107cによって、フィルタ処理が施される。空間フィルタ処理部107cは、例えば、画像データをなだらかにする平滑化処理や、画像のエッジ等、画像周波数に応じた処理を施すエッジ強調処理などを行うことが可能である。平滑化処理は、画像データにおけるモアレを抑制するために行われ、また、エッジ強調処理は、読み取りユニット1による読み取りの際に起きる、周波数特性の劣化を補正するために行われる。
空間フィルタ処理部107cによる処理を行った後、γ補正処理部107dによって、画像データの濃度γの調整が行われる。γ補正処理部107dは、濃度を例えば、文字用であるならば、高濃度側に持ち上げたようなγ特性となるように、濃度を調整する。
γ補正処理部107dで濃度が調整された後、中間調処理部107eによって、配信要求側から出力として求められる画像フォーマットに適合するフォーマット変換が行われる。中間調処理部107eは、例えば、FAXデータのようなTIFF形式に変換する場合は、ここで2値化処理を行ったり、誤差拡散処理を行う。
データ形式変換用補正部107におけるそれぞれの画像補正のパラメータは、画像データの書誌情報に従って定められる。この書誌情報は、操作部17のパネルから設定される場合もあるが、外部PC19からの配信要求の場合には、PC19側の設定による。例えば、PC19側では、普通に画像データとして受け取りたい時、OCR認識を目的とした時、或いは単純にバックアップとして保管する時、といったそれぞれの要求に従ったモード設定が行われる。また、画像形式もJPEGやTIFF、2値TIFF、BMPなど、様々な形式の設定が可能である。データ形式変換用補正部107における各画像補正のパラメータの設定は、配信要求に指示された設定内容に従い、各パラメータの適性に応じて行われる。
【0018】
次に、上記したMFP機が備える、画像データの出力管理に関する実施形態を説明する。
出力管理の対象となる画像データは、紙幣や有価証券、著作権の保護が必要な文書などの特殊画像データである。出力管理をするためには、対象となる画像データを特定する必要があり、このために、画像認識装置16によって特殊画像データを認識する処理が行われる。
上記したように、図1に示したMFP機では、スキャナ読み取りや外部機から受信した画像を含め各種の入力パスを通して入力された画像は、HDD5に蓄積される。従って、その後、この入力画像データを出力する場合、HDD5に蓄積された画像データを用いて行われる。
そこで、本実施形態では、画像データの出力管理に必要な特殊画像データの認識処理を、HDD5に蓄積する前の入力画像に対して行うようにし、認識結果が書誌情報の1つとして、蓄積画像と一緒にHDD5に蓄積し、管理される。ここに、入力画像には、スキャナ読み取り画像以外に、外部機から受信した画像が含まれ、この点が本実施形態の特徴となる。
この様にして、出力する全ての画像データの出力管理が、画像データに書誌情報として付加された認識結果を用いることにより、可能となる。つまり、外部機に転送された画像データに対しても、画像データの出力管理が可能になる。
【0019】
以下に、図1及び図4を参照して、ネットワーク経由で外部機から受信した画像データに対する出力管理について、より詳細に説明する。
図1は、同図中に破線にて示す蓄積時の画像データの処理フローを示しており、図4は、同図中に一点鎖線にて示す配信時の画像データの処理フローを示す。以下の説明では、これらの処理フローを参照する。なお、図4は、図1に示したものとブロック構成そのものに変わりがない。
MFP機は、外部機としての外部PC19から受信した画像データをHDD5に記憶する際に、予め画像認識装置16によって画像に対する画像認識を行い、紙幣や有価証券などの特殊画像を認識する。この処理過程は、本実施形態を特徴付けるものである。
この時の処理フローは、図1の破線に示すとおり、プリンタコントローラ4のCPUによって、ホストPC19から受信した描画コマンドが解釈される。この処理によって作成されたイメージデータは、バンドメモリに記憶されるが、その過程で画像認識装置16を通すことにより、特殊画像データが認識される。
プリント出力要求に対する処理として、転写紙に出力する場合、或いはHDD5に蓄積後にNIC14を介して外部機へ画像データを送信する場合には、画像認識装置16による認識結果を用いた出力管理が行われる。
即ち、処理対象となる画像データが特殊画像データとして認識された場合、当該画像データをデータ形式変換装置10によって出力の管理が可能なデータに変え、画像データが再利用によって不正行為が行われないようにする。例えば、当該データにユーザーの意思とは関係なく意図的に変換・処理を施し、原画像と区別が出来るようにする、といった方法をとる。また、印刷出力を中止できるようにしたり、複製を禁止したりするような方法により、不正行為の防止を可能とする。
【0020】
ところで、プリント出力要求(描画コマンド)に対する処理の場合、エンジン部へ渡す画像データの出力処理とHDD5への蓄積処理とを同時に行う。このとき、HDD5には、蓄積される画像データと一緒に、プリント出力要求に示される、画像データの書誌情報も蓄積し、保存される。
上記のように、この画像データに対しては、描画コマンドをイメージデータに処理する過程で、画像認識装置16を通して特殊画像データの認識を行っている。従って、本実施形態では、画像認識装置16で判断された認識結果も書誌情報の一部に付加する形で、同様にHDD5に蓄積し、保存し、蓄積画像データの出力管理に利用される。即ち、HDD5への蓄積後、蓄積された画像データは、電子データとしての配信要求があったり、プリント出力要求があった場合、画像データとともに蓄積された書誌情報に特殊画像データであることが示されている画像データに対し、データ形式変換装置10によって、当該画像データを用いた不正行為が行われることを防止するための変換・処理(後記で詳述)が施される。
この時の処理フローは、図4の一点鎖線に示すとおり、HDD5から読み出された画像データがNIC14を介して、画像データに対する配信要求をした外部PC19や管理者PC18等の外部機に配信される。
この処理フローでは、まず、HDD5に蓄積された画像データは、一旦半導体メモリ11に展開され、次に汎用バス15を通りデータ形式変換装置10に送られる。その際、書誌情報と画像認識装置16による特殊画像データの認識結果も送信する画像データと一緒にデータ形式変換装置10に送られる。
データ形式変換装置10は、転送対象となる画像データを、配信先の要求に適う画像データに変換・処理する(転送出力時の処理過程に関する上記[0016]、[0017]の説明、参照)。また、書誌情報に特殊画像データの認識結果が示されている場合には、データ形式変換装置10で出力管理を可能とする画像データへの変換・処理を施した後、NIC14を介して、外部PC19等に配信する。
また、特殊画像データとして認識された画像データの利用を制限する意味では、対象画像データを完全に消去することを可能とする方法をとるようにしても良い。データの消去は、データ形式変換装置10でその処理を行うようにしたり、HDD5への画像データの蓄積時にデータを消去するような構成で実現が可能である。
【0021】
また、ネットワーク経由で外部PC19から受信した画像データが特殊画像データとして認識された場合に、出力管理の対象となるこの画像データのソースを明らかにしておくことが必要な場合がある。
このために、MFP機に入出力される画像データに関する管理情報の1つに、特殊画像データとして認識された画像データの受信情報を加えて、管理する。受信情報は、受信日時、送信元の機器情報、ユーザー情報等を含む。なお、送信元の機器情報、ユーザー情報を受信情報に付加するためには、プリント出力要求(描画コマンド)を発行するPC19等の外部機に、これらのデータを入力し、プリント出力要求に付加するシステムを構成する必要がある。
特殊画像データの受信情報を管理する受信情報管理部は、画像認識装置16によって受信した画像データが特殊画像データと認識された場合、画像データの受信情報を取得して、この受信情報を受信した画像データに関連付けて保存し、管理する。なお、受信情報の管理形態は、プリンタコントローラ4が機器全体の管理情報の1つとして管理するようにしても良いし、受信情報を画像データの書誌情報としてHDD5で一緒に保存し、管理する形態としても良い。
このように、特殊画像データの受信情報(受信日時、送信元の機器情報等)を保存し、管理するようにしたので、管理者は、この受信情報から画像データのソースを知ることが可能になる。特に、送信元の機器情報として機種情報や基板情報等を管理している場合には、特殊画像データのプリント出力をどの外部機が要求してきたかを把握することができる。従って、例えば、出力が禁止されているような特殊画像データの場合、受信情報をもとに、データのソースをたどることにより、不正な出力が行われることを事前に取り締まることも可能になる。
【0022】
次に、特殊画像データとして認識された画像データに対して、データ形式変換装置10が行う処理について、詳細に説明する。
データ形式変換装置10は、出力要求された画像データが特殊画像データである場合に、当該データにユーザーの意思とは関係なく意図的に変換・処理を施し、特殊画像データの出力管理を可能とするデータに変える。
本実施形態における第1の方法は、データ形式変換装置10のデータ形式変換用補正部107が備える処理部(図3、参照)に設定する変換・処理条件を意図的に変更することによるものである。
例えば、色空間変換処理部107aにおいて、RGB画像を生成しようとした場合に、意図的に全面的にR画像のみを飽和させるか、または、飽和させなくとも、R画像の最大値で画像データを上書きする設定とする。また、CMYK画像を生成しようとした場合、意図的にC版を全面に載せる設定とする。この様な設定により、複写されたことは認識されるが、原画像とは一見して区別が出来るような色変換が行われる。
他の例としては、空間フィルタ処理部107cにおいて、全面に非常に強い平滑化処理を行ったりする。
このような処理は、画像データとして原稿(原画像)が何であったかの識別は出来るが、この画像データを用いて、その後再利用しようとしても、原稿に比べ明らかに画像劣化が見られるようにすることを意図するものである。このようにすることによって、ユーザ等に注意を喚起することが可能で、再利用による不正行為を防止することができる。
【0023】
本実施形態のデータ形式変換装置10による第2の方法は、電子透かし合成による管理情報の埋め込みを行う方法である。
図5は、電子透かし合成を可能としたデータ形式変換装置の内部構成を示す。
図5を参照してデータ形式変換装置の構成とその動作について説明すると、ブロック固定長伸張器106でHDD5に蓄積された圧縮画像データを伸張した後、要求に従い設定された処理条件で画像処理部107´によって変換・補正が施され、さらにJPEG形式変換部108でJPEGファイル形式への変換後、最後に電子透かし合成部109により管理情報の埋め込みを行う。
この管理情報の埋め込みは、管理する側の意図で行うものであり、本実施形態では、書誌情報に示された特殊画像データを対象にして行われる。なお、電子透かし合成部109そのものは、公知技術であり、本例は公知の電子透かし技術を適用することにより実施することが可能である。
電子透かしにより埋め込んだ情報は、第1の方法のように画像データに視覚的な情報を付与する方法ではない。本実施形態では、電子透かし合成により管理情報の埋め込みを行うことが可能で、管理情報の内容によって、以下に例示するような出力管理が可能になる。
【0024】
第1の例は、電子透かしにより埋め込む情報を、利用制限情報とするものである。
利用制限情報とした場合、利用の制限動作を行うための制御データとして機能する。即ち、対象となる画像データをディスプレイなどに表示させる場合は、普段どおりに画像が表示される。他方、この画像を印刷しようとした場合、表示には見えない画像が印刷されたり、コピーそのものを禁止したり、といった利用の制限を行い、所期の画像データ出力管理を可能とする。
第2の例は、認証機能を持たせるために、電子透かし合成を行う方法を利用するものである。
この方法は、画像を参照、閲覧表示する場合に、特定の閲覧ソフトの使用を条件に表示のみを許可するという公知技術の存在を前提にする。本例では、透かし情報として、この特定の閲覧ソフトの使用を認証するための情報を埋め込むことで、認証が成立する場合に、画像の参照、閲覧を可能にする方法である。また、画像表示を行うことで、ユーザーによる画像の参照、閲覧ができても、閲覧ソフトでは表示のみで、ファイルの改ざんや印刷処理を許可しないように保護する、といった管理も可能とする。
第3の例は、認証機能を持たせるために、電子透かし合成を行う方法を利用するものである。
電子透かしにより、画像追跡をするための情報を埋め込んだりすることも、画像データの出力管理に有効な手段となる。画像追跡を可能とする情報としては、書誌情報や管理情報として保存した受信情報等を含む。
このように、画像認識装置16によって特殊画像データと認識された画像データを外部へ配信する場合、電子透かし合成法によって意図的な画像処理を施すことにより、所期の画像データの出力管理を可能とする。
【0025】
また、データ形式変換装置10により、特殊画像データに対し意図的に変換・処理を施すようにする第3の方法は、管理対象となる特殊画像データの属性によって適用する変換・処理を変えて、特殊性に応じた管理形態をとることができるようにするものである。
このために、本実施形態では、管理対象となる特殊画像データの種類を判別し、判別結果によって、適用する変換・処理を変更できるような設定を行うことにより実施を可能とする。従って、画像認識装置16は、対象とする特殊画像データの種類を判別する機能を備える。また、データ形式変換装置10においても、データの変換・補正パラメータの設定を可変とし、又埋め込む電子透かし合成データを幾通りか用意する。データ形式変換装置10において適用する変換・処理は、画像認識装置16の判別結果によって、変更される。
【0026】
紙幣、会社の秘密文書、といったそれぞれ異なる属性を持った特殊画像データがHDD5に蓄積された場合を例にすると、これらが配信の対象になったときには、認識されたそれぞれの属性に従って、異なる変換・処理が施される。
認識結果が紙幣の場合には、HDD5に蓄積された画像データを出力(配信)しようとしても、そのままの画像が再生できないように、データ形式変換装置10のデータ形式変換用補正部107(図3参照)における色空間変換処理部107aの変換パラメータの設定を、画像データを真っ白にしたり、上記の様に特殊な色変調をかけ、出力画像データとしての画像処理を施す。なお、図5に示すデータ形式変換装置10における画像処理部107´は図3に示すデータ形式変換装置10におけるデータ形式変換用補正処理部107と同様の構成を有するものとする。
また、認識結果が会社の秘密文書の場合には、ネットワークを通じて外部へ読み出そうとした場合、読み出すことはできるが、そのデータを印刷する場合に、表示には見えない画像、例えば“秘”マークが一緒に印刷されるというように、データ形式変換装置10の電子透かし合成部109(図5参照)において画像データに電子すかし情報を埋め込むという画像処理を行う。
また、特殊画像データの他の属性として与えられる、例えば利用制限の度合い、即ち、「出力禁止」「印刷禁止」「“秘”マーク付与」といった制限レベルの違いを、画像データに対応して予め定めておき、出力時に予め定めた制限レベルに応じて、画像処理内容を変更するように、データ形式変換装置10における変換・処理を切り替える制御を行う、といった方法によって実施することも可能である。具体例としては、画像認識装置16により認識される複製禁止などのウォーターマークを別途登録しておいた場合に、紙幣や有価証券などの原稿種とその処理手段を切り替えるといった対応で、様々な形態の実施が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の本実施形態のデジタルカラー複写機に係わる画像データ処理システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1におけるデータ形式変換装置の内部構成の1例を示す。
【図3】図2におけるデータ形式変換用補正部の内部構成の1例を示す。
【図4】図1と同様の画像データ処理システムにおける配信時の画像データの処理フローを示す。。
【図5】図1におけるデータ形式変換装置の内部構成の他の例を示す。
【符号の説明】
【0028】
1・・読み取りユニット、 4・・プリンタコントローラ、
5・・HDD、 9・・プリント作像ユニット、
10・・データ形式変換装置、
14・・NIC(ネットワークインターフェースコントーラ)、
16・・画像認識装置、 19・・外部PC、
107・・データ形式変換用補正部、
109・・電子透かし合成部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された画像データをその書誌情報とともに蓄積する画像蓄積手段と、蓄積された画像データを可変の設定条件に従い変換するデータ形式変換手段と、前記データ形式変換手段により変換した画像データの外部機への送信と、外部機からの画像データの受信を可能とする通信インターフェースを有する画像処理装置であって、画像データを出力の管理が必要なデータとして認識する画像認識手段と、前記通信インターフェースを介して受信した画像データを前記画像認識手段によって認識させ、得た認識結果を前記書誌情報として管理する書誌情報管理手段と、前記画像蓄積手段に蓄積された画像データの出力時に、該画像データに前記書誌情報に示される認識結果に従い前記データ形式変換手段に画像の出力管理を可能とする変換条件を設定する設定手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載された画像処理装置において、前記通信インターフェースを介して受信された画像データを前記画像認識手段によって認識させ、得た認識結果を受信情報と関連付けて管理する受信情報管理手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された画像処理装置において、前記データ形式変換手段が、出力管理を可能とする変換条件として、画像データに透かし情報を埋め込むための条件を設定可能とした手段であること特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載された画像処理装置において、画像データの利用を制限するための情報を、前記透かし情報に含ませたこと特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載された画像処理装置において、画像データを画像出力に用いる際、前記管理情報記憶手段に記憶された管理情報を付加した出力を行わせるための情報を、前記透かし情報に含ませたこと特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載された画像処理装置において、前記データ形式変換手段が、色情報を含む出力画像データに対して、出力の管理が可能な変換条件として、色情報の一色のデータを最大もしくは最小の値に設定可能とした手段であること特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載された画像処理装置において、前記画像認識手段を複数の画像種を認識する手段とし、前記設定手段は、認識結果として得られた画像種に応じて、前記データ形式変換手段に異なる変換条件を設定する手段であることを特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載された画像処理装置において、蓄積された画像データに基づいて画像を形成する手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−87007(P2006−87007A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−272080(P2004−272080)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】