画像収集装置、サーバ装置及び画像収集配信システム
【課題】前方の車両が写っている確率の低い画像を収集、配信する画像収集配信システムを提供することである。
【解決手段】画像収集配信システム10の画像収集装置20は、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報からなる視界情報をサーバ装置50へ送信し、サーバ装置50は、渋滞情報から渋滞度合いを点数化し、車両区分情報から撮影部の取り付け高さを推定して点数化し、速度情報から車間距離を推定して点数化し、各点数の合計を算出し、既に記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新する構成とする。
【解決手段】画像収集配信システム10の画像収集装置20は、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報からなる視界情報をサーバ装置50へ送信し、サーバ装置50は、渋滞情報から渋滞度合いを点数化し、車両区分情報から撮影部の取り付け高さを推定して点数化し、速度情報から車間距離を推定して点数化し、各点数の合計を算出し、既に記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新する構成とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像収集装置と、サーバ装置と、それらを含む画像収集配信システムとに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載されたカメラで撮影した画像及び撮影地点の情報をサーバで管理して配信する技術が提案されている(特許文献1、2参照)。
【0003】
例えば特許文献1では、車両によって撮影され、画像サーバによって配信される撮影画像を閲覧するユーザに与える違和感を軽減するような効率的な画像収集又は画像配信を行うため、車両に搭載されたカメラによって撮影された車両の周辺の撮影画像及び撮影地点の情報を含む撮影画像の撮影情報を記憶媒体に記憶させ、その記憶媒体が記憶している撮影画像を、受信した撮影画像を表示するユーザに配信する画像サーバにおいて、車両から入力された撮影画像を、その撮影画像の撮影地点の属するエリア毎に、撮影情報及び所定の選択条件に基づいて選択したものを記憶媒体に記憶させている。
【0004】
また特許文献2では、車両に搭載される車両用ナビゲーション装置が、自らの記憶媒体中の格納画像が撮影された位置の情報及び現在の車両位置に基づいて、他の車両によって当該格納画像が撮影されたときと同じ走行状態(走行位置、走行方向)に車両があると判断すると、画像を撮影し、格納画像中の施設の画像と撮影画像中の当該施設に該当する位置の画像とが同じか否かを判定し、その判定結果が肯定的なものであるときには、今回撮影した画像をセンタに無線送信している。これによって、センタに比較結果の情報が送信されるので、センタ、又はセンタを介してその情報を取得した装置又は人は、この比較結果の情報に基づいて、施設情報を更新することができる。
【特許文献1】特開2005−6081号公報
【特許文献2】特開2008−26253号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2では、撮影した画像の質については考慮されていない。例えば、渋滞などで前方の視界の大半が前方の車両で塞がれているような状況では、撮影した画像には前方の車両が写り、配信する画像としては適していない。
【0006】
そこで本発明は、前方の車両が写っている確率の低い画像を収集、配信する画像収集配信システムを提供することを目的とする。また、そのシステムを構成する画像収集装置と、サーバ装置とを提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部とを備えた画像収集装置において、渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を前記サーバ装置へ送信することを特徴とする。
【0008】
また本発明は、自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部と、記憶部とを備えた画像収集装置において、渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を取得し、取得した視界情報に対応した合計点数を算出し、前記撮影条件が一致する情報を記憶していない場合、前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、前記撮影条件が一致する情報を記憶している場合、記憶している視界情報に対応した合計点数よりも新たに取得した視界情報に対応した合計点数が良好なとき、新たに取得した撮影条件と新たに取得した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新するとともに、新たに取得した所定地点を撮影した画像と撮影条件と合計点数とを前記サーバ装置へ送信することを特徴とする。
【0009】
また本発明は、画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置において、渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を受信し、受信した視界情報に対応した合計点数を算出し、前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置において、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報に対応した合計点数を受信し、前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とする。
【0011】
また本発明は、自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部とを備えた画像収集装置と、前記画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置とを含む画像収集配信システムにおいて、前記画像収集装置は、渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置は、渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、前記所定地点を撮影した画像と、前記撮影条件と、前記視界情報とを受信し、受信した視界情報に対応した合計点数を算出し、前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とする。
【0012】
また本発明は、自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部と、記憶部とを備えた画像収集装置と、前記画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置とを含む画像収集配信システムにおいて、前記画像収集装置は、渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を取得し、取得した視界情報に対応した合計点数を算出し、前記撮影条件が一致する情報を記憶していない場合、前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、前記撮影条件が一致する情報を記憶している場合、記憶している視界情報に対応した合計点数よりも新たに取得した視界情報に対応した合計点数が良好なとき、新たに取得した撮影条件と新たに取得した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新するとともに、新たに取得した所定地点を撮影した画像と撮影条件と合計点数とを前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置は、前記所定地点を撮影した画像と、前記撮影条件と、前記合計点数とを受信し、前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の画像収集配信システムによれば、前方の車両が写っている確率の低い画像を収集、配信することができる。その結果、ユーザは障害物の少ない見やすい画像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は、画像収集配信システムの概略図である。画像収集配信システム10は、車両11に搭載されたナビゲーション装置20と、ナビゲーション装置20と無線通信する基地局12と、サーバ装置50と、サーバ装置50と基地局12とを繋ぐネットワーク14とを含んでいる。ナビゲーション装置20には画像収集装置が組み込まれている。利便性向上のためには、画像収集配信システム10に含まれるナビゲーション装置20が多いほど好ましい。
【0015】
(第1実施形態)
図2は、ナビゲーション装置20の主要な構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置20は、車両搭載用であって、GPS(Global Positioning System)衛星から受信した電波に基づいて車両位置を特定し、車両位置とともにその付近の地図が示された誘導画面を表示して、誘導経路に沿って車両を目的地まで誘導することを主たる機能としている。
【0016】
ナビゲーション装置20は、GPS部21と、ジャイロセンサ22と、車速センサ23と、VICS部24と、無線通信部25と、インターフェース部26と、制御部27と、記録媒体31と、ドライブ部32と、カメラ33と、カメラ制御部34と、描画部35と、表示制御部36と、表示部37と、音源回路部38と、スピーカ39と、ハードキー40と、タッチパネル41と、位置検出部42と、インターフェース部43とを備えている。
【0017】
GPS部21は、受信アンテナ及びチューナ等で構成されており、GPS衛星から受信した電波を処理して測位用データを取り出す。取り出された測位用データは、インターフェース部26を介して制御部27に送られる。制御部27は、GPS部21から送られた測位用データに基づいて車両の現在地を特定する。ナビゲーション装置20は、所謂ハイブリッド方式を採用しており、車両の向きを検知するためのジャイロセンサ22と、車両の速度を検知するための車速センサ23も併用する。ジャイロセンサ22や車速センサ23の検知信号はインターフェース部26を介して制御部27に送られ、制御部27はそれらの信号に基づいて車両の向きや速度を特定する。
【0018】
VICS部24は、受信アンテナ及びチューナ等で構成されており、VICSセンタから渋滞情報などの道路交通情報を受信する。受信した情報は、インターフェース部26を介して制御部に送られる。制御部27は、VICS部24から送られた道路交通情報に基づいて渋滞情報などを得る。
【0019】
無線通信部25は、送受信アンテナ及びチューナ等で構成されており、基地局12及びネットワーク13を介してサーバ装置50と通信する。通信するデータは、後述する画像データなどである。
【0020】
また、制御部27は、ナビゲーション装置20の制御を統括的に行うとともに、車両位置の特定や経路探索等の各種動作及び処理を実行する。制御部27は、例えばマイクロコンピュータで構成されており、制御や動作の手順が記述された各種プログラムを実行するCPU28と、CPU28で使用されるデータや、後述する記録媒体31から読み出されてCPU28で実行されるプログラムを一時的に記憶するRAM29と、立ち上げや入出力等に関する基本的な制御を記述したプログラムやフォントデータ等を記憶するROM30とを含んでいる。また、CPU28には、VICS部24から渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、予めユーザにより登録されている自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、車速センサ23から自車の速度情報を取得する速度取得部が備わっている。これらCPU28、RAM29、ROM30等は、バス(不図示)を介して接続されている。
【0021】
記録媒体31には、ハードディスク、メモリーカード、光ディスク等を採用できる。記録媒体31には、誘導画面の表示や経路探索などに必要となる地図データベースと、ナビゲーション装置20の各種動作を記述したプログラムとが格納されている。そして、制御部27は、記録媒体31からドライブ部32を介してこのプログラムを読み出して実行する。地図データベースには、道路、施設、背景等の情報を含む地図データ、地図データに基づいて地図や誘導画面を描画する際に参照される描画パラメータ、各種検索にて参照される索引データ、経路誘導用やその他の用途の音声の生成に使用される音声データ等が含まれている。そして、制御部27は、実行する動作に必要なデータを地図データベースから部分的に取り出して参照する。
【0022】
カメラ33は、自車の前方を撮影することができる位置に設ける。例えば、ポータブル型のナビゲーション装置の場合は、装置の背面にカメラ33を設けることができる。カメラ33はカメラ制御部34で撮影の制御がなされる。カメラ制御部34は制御部27から撮影指示があった場合に撮影を行うように制御される。
【0023】
描画部35は、描画専用のCPU等を含むICチップであって、制御部27からの指示に基づいて、誘導画面の画像データや操作画面の画像データ等を作成する。描画部35で作成された画像データは、表示制御部36に送られ、表示制御部36が有するRAMに記憶される。表示制御部36は、記憶した画像データに基づいて表示部37に画像表示用の信号を送り、表示部37の表示領域に画像データに係る画面を表示させる。表示部37には、LCDや有機ELディスプレイなどが用いられる。
【0024】
音源回路部38は、制御部27から送られた音声データに基づいて、経路誘導用やその他の用途のアナログ音声信号を生成する。生成されたアナログ音声信号は、スピーカ39で再生される。
【0025】
ハードキー40は、電源のオン/オフをする電源キーや音量調整用のキー等を含んでいる。ハードキー40を構成するキーの1つが押下されると、そのキーの押下を通知する信号がインターフェース部43を介して制御部27に送られる。
【0026】
タッチパネル41は、例えば、格子状に配置された透明な電極を有する感圧式のパネルであって、表示部37の表示領域上に配設される。タッチパネル41が押下されると、位置検出部42は、タッチパネル41から送られた電圧信号に基づいて、押下された位置の座標情報を通知する信号を生成する。この信号は、インターフェース部43を介して制御部27に送られる。
【0027】
図3は、サーバ装置50の主要な構成を示すブロック図である。サーバ装置50は、通信部51と、インターフェース部52と、制御部53と、記録媒体57と、ドライブ部58とを備えている。
【0028】
通信部51は、送受信アンテナ及びチューナ等で構成されており、ネットワーク13及び基地局12を介してナビゲーション装置20と通信する。通信するデータは、後述する画像データなどである。受信した情報は、インターフェース部52を介して制御部53に送られる。
【0029】
制御部53は、サーバ装置の制御を統括的に行うとともに、ナビゲーション装置20から送られてきた画像の要否も判別する。制御部53は、例えばマイクロコンピュータで構成されており、制御や動作の手順が記述された各種プログラムを実行するCPU54と、CPU54で使用されるデータや、後述する記録媒体57から読み出されてCPU54で実行されるプログラムやテーブルを一時的に記憶するRAM55と、立ち上げや入出力等に関する基本的な制御を記述したプログラムやフォントデータ等を記憶するROM56とを含んでいる。また、CPU54には、渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報からナビゲーション装置20に搭載されたカメラ33の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部、各点数の合計を算出する合算部が備わっている。これらCPU54、RAM55、ROM56等は、バス(不図示)を介して接続されている。
【0030】
記録媒体57には、ハードディスク等の大容量のものを採用できる。記録媒体57には、ナビゲーション装置20から送られてきた画像及びその付加情報、画像の要否を判別するための各種テーブル、サーバ装置50の各種動作を記述したプログラムなどが格納されている。そして、制御部53は、記録媒体57からドライブ部58を介してこれらを読み出して使用する。
【0031】
図4は、画像収集配信システムにおける画像収集に関する動作を示すフローチャートである。以下で説明するナビゲーション装置20とサーバ装置50の動作はそれぞれの制御部27、53によって制御される。
【0032】
まず、ナビゲーション装置20において、ステップS10で、自車の現在位置が所定地点を撮影するのに適した撮影地点に到達したか否かを判断する。実際には、所定地点を撮影するためには、そこから数十メートル手前の地点から撮影する必要があるため、現在位置が所定地点の数十メートル手前の撮影に適した地点に到達したか否かを判断する。所定地点の情報(緯度・経度)は予め記録媒体31等の記憶部に格納されているので、それを読み出して現在位置と比較することで、所定地点の数十メートル手前の撮影地点に到達したか否かを判断することができる。
【0033】
所定地点としては、ユーザが予め確認したいと思うような景色が見える地点を網羅しておけばよく、例えば、曲がり角、分岐点等の交差点、目的地、道路形状の複雑な地点、道路名称が変わる地点、道路沿いの主要施設(例えば著名な建築物や観光名所等)などが考えられる。
【0034】
ステップS10で撮影地点に到達したと判断した場合は、ステップS11へ進んでカメラ33で所定地点を撮影する。撮影した画像は、RAM29等に一時的に保存する。
【0035】
図5は、ナビゲーション装置20が交差点を撮影する様子を説明する図である。自車の現在位置が交差点60の数十メートル手前の適当な撮影地点に到達しており、このときカメラ33によって交差点60の風景が撮影され、画像61が得られる。
【0036】
続いてステップS12へ進んで、撮影条件を取得する。撮影条件とは、上記所定地点の位置情報(緯度・経度)と、自車の進行方向(例えば16方角)と、撮影時間帯(例えば、年月日及び数時間単位の時間帯)とを少なくとも含む情報である。
【0037】
続いてステップS13へ進んで、視界情報を取得する。視界情報とは、撮影した画像に前方の車両がどの程度写り込んでいるかを推測する基になる情報であり、上記所定地点の撮影時の渋滞情報と、自車の車両区分情報と、撮影時の自車の速度情報とからなる。
【0038】
続いてステップS14へ進んで、所定地点を撮影した画像と撮影条件と視界情報とをサーバ装置50へ送信する。
【0039】
これに対応して、サーバ装置50において、ステップS20で、ナビゲーション装置20から送られてきた画像と撮影条件と視界情報とを受信する。そして、ステップS21へ進んで、受信した視界情報に対応した合計点数を算出する。この合計点数の算出は、渋滞情報、車両区分、車両速度毎に作成されている、点数へ変換するテーブルに基づいて行う。
【0040】
図6は渋滞度テーブル、図7は車両区分テーブル、図8は速度テーブルである。これらのテーブルでは、前方の視界が良くなると推測される条件であるほど、点数を低く設定している。つまり、視界が良いと推測される条件ほど、合計点数は低くなる。この場合、合計点数が低いほど合計点数が良好であると言える。
【0041】
渋滞情報から視界を推測する場合、渋滞度が高くなるにしたがって前方の見通しが悪くなると推測できるので、図6では渋滞度が高くなるにしたがって点数を高くしている。また、車両区分から視界を推測する場合、車両の大きさが大きくなるにしたがってカメラ33の取り付け位置が高くなると推測できるので、図7では車両の大きさが大きくなるにしたがって点数を低くしている。また、車両速度から視界を推測する場合、速度が遅いほど車間距離が小さく前方の見通しが悪くなると推測できるので、図8では車両速度が遅くなるにしたがって点数を高くしている。
【0042】
例えば、受信した視界情報の内容が、「混雑」、「普通車」、「20〜30km/h」である場合は、図6〜8に基づいて、5+7+8=20(点)となる。なお、点数の付け方は、逆に、視界が良いと推測される条件ほど、点数を高く設定しても問題はない。この場合、合計点数が高いほど合計点数が良好であると言える。
【0043】
次に、ステップS21からステップ22へ進んで、受信した撮影条件と一致する撮影条件を有する画像が既に記録媒体57に記憶されているか否かを判別する。ステップS22において、撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、この画像を配信用に残しておくため、ステップS23へ進んで、今回受信した画像と撮影条件と合計点数とを記憶する。
【0044】
一方、ステップS22において、撮影条件が一致する画像を記憶している場合、ステップS24へ進んで、記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が低いか否かを判別する。つまり、受信した画像の方が視界がよいかどうかを判別する。
【0045】
ステップS24において、受信した画像の視界情報に対応した合計点数の方が低い場合、この画像を配信用に残しておくため、ステップS25へ進んで、今回受信した画像と撮影条件と合計点数とを、既に記憶している情報に上書きして更新する。
【0046】
一方、ステップS24において、受信した画像の視界情報に対応した合計点数の方が高い場合、ステップS26へ進んで、今回受信した画像と撮影条件と合計点数とを廃棄する。このような動作により、撮影条件が同じ場合、視界がよいと推測される画像だけが残っていくことになる。その結果、サーバ装置50は、前方の車両が写っている確率の低い画像を配信することができる。
【0047】
図9は、画像収集配信システムにおける画像配信の様子を説明する図である。車両11が交差点70に向かって進んでいるとき、交差点70から遠く離れている地点では、ナビゲーション装置20は、地図上に現在位置を重畳した画像71を表示する。そして、車両11が交差点70に近づき、交差点70の案内をする地点では、ナビゲーション装置20は、サーバ装置50へ交差点70の画像を要求し(交差点70の緯度・経度、自車の進行方向を送信する)、サーバ装置50から交差点70の現在の時間帯に合った画像73を受信し、地図上に現在位置と画像73を重畳した画像72を表示する。
【0048】
この画像73により、ユーザは前方の交差点70の様子を知ることができるので、ナビゲーション装置の付加価値が向上する。
【0049】
(第2実施形態)
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、図6〜8に示したテーブルがナビゲーション装置側に備えられ、ナビゲーション装置側で視界情報の合計点数を算出するという点である。第2実施形態のその他の構成は第1実施形態と同様であるので、以下では第1実施形態との相違点について詳細に説明し、第1実施形態と同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
【0050】
ナビゲーション装置の構成は図2のブロック図と同様であるので、図2を用いてナビゲーション装置20’の構成を説明する。一方、サーバ装置の構成は図3のブロック図と同様であるので、図3を用いてサーバ装置50’の構成を説明する。
【0051】
ナビゲーション装置20’のCPU28には、図3のCPU54に備えられていた構成である、渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報からナビゲーション装置20’に搭載されたカメラ33の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部、各点数の合計を算出する合算部が備わっている。そして、サーバ装置30’のCPU54から上記の各構成が省かれている。それに応じて、図6〜8に示したテーブルも、記録媒体57ではなく記録媒体31に記憶されている。
【0052】
図10は、第2実施形態の画像収集配信システムにおける画像収集に関する動作を示すフローチャートである。以下で説明するナビゲーション装置20’とサーバ装置50’の動作はそれぞれの制御部27、53によって制御される。
【0053】
まず、ナビゲーション装置20において、ステップS30で、自車の現在位置が所定地点を撮影するのに適した撮影地点に到達したか否かを判断する。実際には、所定地点を撮影するためには、そこから数十メートル手前の地点から撮影する必要があるため、現在位置が所定地点の数十メートル手前の撮影に適した地点に到達したか否かを判断する。所定地点の情報(緯度・経度)は予め記録媒体31等の記憶部に格納されているので、それを読み出して現在位置と比較することで、所定地点の数十メートル手前の撮影地点に到達したか否かを判断することができる。
【0054】
所定地点としては、ユーザが予め確認したいと思うような景色が見える地点を網羅しておけばよく、例えば、曲がり角、分岐点等の交差点、目的地、道路形状の複雑な地点、道路名称が変わる地点、道路沿いの主要施設(例えば著名な建築物や観光名所等)などが考えられる。
【0055】
ステップS30で撮影地点に到達したと判断した場合は、ステップS31へ進んでカメラ33で所定地点を撮影する。撮影した画像は、RAM29等に一時的に保存する。ナビゲーション装置20が交差点を撮影する様子を説明する図は、図5と同様である。
【0056】
続いてステップS32へ進んで、撮影条件を取得する。撮影条件とは、上記所定地点の位置情報(緯度・経度)と、自車の進行方向(例えば16方角)と、撮影時間帯(例えば、年月日及び数時間単位の時間帯)とを少なくとも含む情報である。
【0057】
続いてステップS33へ進んで、視界情報を取得する。視界情報とは、撮影した画像に前方の車両がどの程度写り込んでいるかを推測する基になる情報であり、上記所定地点の撮影時の渋滞情報と、自車の車両区分情報と、撮影時の自車の速度情報とからなる。
【0058】
続いてステップS34へ進んで、視界情報に対応した合計点数を算出する。この合計点数の算出は、渋滞情報、車両区分、車両速度毎に作成されている、点数へ変換するテーブル(図6〜8参照)に基づいて行う。これに関する具体的な説明は第1実施形態と同様であるので省略する。
【0059】
続いてステップS35へ進んで、今回の撮影条件と一致する撮影条件が既に記録媒体31に記憶されているか否かを判別する。ステップS35において、撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、この撮影条件と合計点数を残しておくため、ステップS36へ進んで、今回の撮影条件と合計点数とを記憶する。
【0060】
一方、ステップS35において、今回の撮影条件と一致する撮影条件を既に記憶している場合、ステップS37へ進んで、記憶している視界情報に対応した合計点数よりも今回の視界情報に対応した合計点数が低いか否かを判別する。つまり、今回撮影した画像の方が視界がよいかどうかを判別する。
【0061】
ステップS37において、今回の視界情報に対応した合計点数の方が低い場合、この撮影条件と合計点数を残しておくため、ステップS38へ進んで、今回の撮影条件と合計点数とを、既に記憶している情報に上書きして更新する。
【0062】
一方、ステップS37において、今回の視界情報に対応した合計点数の方が高い場合、ステップS39へ進んで、今回撮影した画像と撮影条件と合計点数とを廃棄する。
【0063】
ステップS36、S38、S39からはステップS40へ進んで、今回所定地点を撮影した画像と撮影条件と合計点数とをサーバ装置50’へ送信する。このような動作により、撮影条件が同じ場合、前回までに撮影した画像よりも視界がよいと推測される場合にだけサーバ装置50’へ送信することになる。その結果、サーバ装置50’へ送信する情報量が減少するので、サーバ装置50’の負荷を軽減することができる。
【0064】
これに対応して、サーバ装置50’において、ステップS50で、ナビゲーション装置20’から送られてきた画像と撮影条件と合計点数とを受信する。そして、ステップS51へ進んで、受信した撮影条件と一致する撮影条件を有する画像が既に記録媒体57に記憶されているか否かを判別する。ステップS51において、撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、この画像を配信用に残しておくため、ステップS52へ進んで、今回受信した画像と撮影条件と合計点数とを記憶する。
【0065】
一方、ステップS51において、撮影条件が一致する画像を記憶している場合、ステップS53へ進んで、記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が低いか否かを判別する。つまり、受信した画像の方が視界がよいかどうかを判別する。
【0066】
ステップS53において、受信した画像の視界情報に対応した合計点数の方が低い場合、この画像を配信用に残しておくため、ステップS54へ進んで、今回受信した画像と撮影条件と合計点数とを、既に記憶している情報に上書きして更新する。
【0067】
一方、ステップS53において、受信した画像の視界情報に対応した合計点数の方が高い場合、ステップS55へ進んで、今回受信した画像と撮影条件と合計点数とを廃棄する。このような動作により、撮影条件が同じ場合、視界がよいと推測される画像だけが残っていくことになる。その結果、サーバ装置50は、前方の車両が写っている確率の低い画像を配信することができる。
【0068】
第2実施形態の画像収集配信システムにおける画像配信の様子を説明する図は、図5と同様である。
【0069】
上記の2つの実施形態では、視界情報として、渋滞情報と車両区分情報と速度情報とを挙げたが、これらの情報の少なくとも1つ以上を含んでいれば本発明の効果は得ることができる。そして、扱う情報に応じて適宜、渋滞情報取得部、車両区分取得部、速度取得部が採用される。
【0070】
また上記の2つの実施形態では、視界情報の合計点数を算出する際に、3つのテーブルに基づいて算出したが、その他に図11のような撮影日テーブルを追加で用いてもよい。このテーブルでは、撮影日が古くなるにつれて点数を高く設定している。古い画像ほど現在の様子と異なっている可能性が高いため、なるべく新しい画像を残しておくようにするためである。撮影日は、ナビゲーション装置から画像とともに送信するようにしてもよいし、サーバ装置が画像を受信したときにサーバ装置内の時計から取得してもよい。
【0071】
また上記の2つの実施形態では、撮影したときの車両速度に応じて点数化したが、車両に既に車間距離を測定するセンサが付いている場合はそのセンサから得られる車間距離を車両速度の代わりに視界情報の1つとして使用してもよい。
【0072】
また上記2つの実施形態では、サーバ装置に同じ撮影条件の画像は1つだけ残しておくとしたが、2枚以上残しておいてもよい。例えばサーバ装置が既に同じ撮影条件の画像を2つ記憶している場合、次に同じ撮影条件の画像を受信したときには、その3つの画像の画像間差分(フレーム間差分)からノイズ除去技術を用いて画像に写り込んでいる前方の車両を除去した画像を作成し、その画像を記憶しておき配信するようにしてもよい。これにより、前方の車両が写っている確率の低い画像を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明の画像収集装置は、車載用やポータブルのナビゲーション装置をはじめ、地図を用いた誘導案内機能を搭載した携帯情報端末や携帯電話機など様々な装置に組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】画像収集配信システムの概略図である。
【図2】ナビゲーション装置の主要な構成を示すブロック図である。
【図3】サーバ装置の主要な構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態の画像収集配信システムにおける画像収集に関する動作を示すフローチャートである。
【図5】ナビゲーション装置が交差点を撮影する様子を説明する図である。
【図6】渋滞度テーブルである。
【図7】車両区分テーブルである。
【図8】速度テーブルである。
【図9】画像収集配信システムにおける画像配信の様子を説明する図である。
【図10】第2実施形態の画像収集配信システムにおける画像収集に関する動作を示すフローチャートである。
【図11】撮影日テーブルである。
【符号の説明】
【0075】
10 画像収集配信システム
11 車両
20、20’ ナビゲーション装置(画像収集装置)
50、50’ サーバ装置
21 GPS部(自車位置検出部)
25 無線通信部(送信部)
31、57 記録媒体(記憶部)
33 カメラ(撮影部)
51 通信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像収集装置と、サーバ装置と、それらを含む画像収集配信システムとに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載されたカメラで撮影した画像及び撮影地点の情報をサーバで管理して配信する技術が提案されている(特許文献1、2参照)。
【0003】
例えば特許文献1では、車両によって撮影され、画像サーバによって配信される撮影画像を閲覧するユーザに与える違和感を軽減するような効率的な画像収集又は画像配信を行うため、車両に搭載されたカメラによって撮影された車両の周辺の撮影画像及び撮影地点の情報を含む撮影画像の撮影情報を記憶媒体に記憶させ、その記憶媒体が記憶している撮影画像を、受信した撮影画像を表示するユーザに配信する画像サーバにおいて、車両から入力された撮影画像を、その撮影画像の撮影地点の属するエリア毎に、撮影情報及び所定の選択条件に基づいて選択したものを記憶媒体に記憶させている。
【0004】
また特許文献2では、車両に搭載される車両用ナビゲーション装置が、自らの記憶媒体中の格納画像が撮影された位置の情報及び現在の車両位置に基づいて、他の車両によって当該格納画像が撮影されたときと同じ走行状態(走行位置、走行方向)に車両があると判断すると、画像を撮影し、格納画像中の施設の画像と撮影画像中の当該施設に該当する位置の画像とが同じか否かを判定し、その判定結果が肯定的なものであるときには、今回撮影した画像をセンタに無線送信している。これによって、センタに比較結果の情報が送信されるので、センタ、又はセンタを介してその情報を取得した装置又は人は、この比較結果の情報に基づいて、施設情報を更新することができる。
【特許文献1】特開2005−6081号公報
【特許文献2】特開2008−26253号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2では、撮影した画像の質については考慮されていない。例えば、渋滞などで前方の視界の大半が前方の車両で塞がれているような状況では、撮影した画像には前方の車両が写り、配信する画像としては適していない。
【0006】
そこで本発明は、前方の車両が写っている確率の低い画像を収集、配信する画像収集配信システムを提供することを目的とする。また、そのシステムを構成する画像収集装置と、サーバ装置とを提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部とを備えた画像収集装置において、渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を前記サーバ装置へ送信することを特徴とする。
【0008】
また本発明は、自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部と、記憶部とを備えた画像収集装置において、渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を取得し、取得した視界情報に対応した合計点数を算出し、前記撮影条件が一致する情報を記憶していない場合、前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、前記撮影条件が一致する情報を記憶している場合、記憶している視界情報に対応した合計点数よりも新たに取得した視界情報に対応した合計点数が良好なとき、新たに取得した撮影条件と新たに取得した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新するとともに、新たに取得した所定地点を撮影した画像と撮影条件と合計点数とを前記サーバ装置へ送信することを特徴とする。
【0009】
また本発明は、画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置において、渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を受信し、受信した視界情報に対応した合計点数を算出し、前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置において、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報に対応した合計点数を受信し、前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とする。
【0011】
また本発明は、自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部とを備えた画像収集装置と、前記画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置とを含む画像収集配信システムにおいて、前記画像収集装置は、渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置は、渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、前記所定地点を撮影した画像と、前記撮影条件と、前記視界情報とを受信し、受信した視界情報に対応した合計点数を算出し、前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とする。
【0012】
また本発明は、自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部と、記憶部とを備えた画像収集装置と、前記画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置とを含む画像収集配信システムにおいて、前記画像収集装置は、渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を取得し、取得した視界情報に対応した合計点数を算出し、前記撮影条件が一致する情報を記憶していない場合、前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、前記撮影条件が一致する情報を記憶している場合、記憶している視界情報に対応した合計点数よりも新たに取得した視界情報に対応した合計点数が良好なとき、新たに取得した撮影条件と新たに取得した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新するとともに、新たに取得した所定地点を撮影した画像と撮影条件と合計点数とを前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置は、前記所定地点を撮影した画像と、前記撮影条件と、前記合計点数とを受信し、前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の画像収集配信システムによれば、前方の車両が写っている確率の低い画像を収集、配信することができる。その結果、ユーザは障害物の少ない見やすい画像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は、画像収集配信システムの概略図である。画像収集配信システム10は、車両11に搭載されたナビゲーション装置20と、ナビゲーション装置20と無線通信する基地局12と、サーバ装置50と、サーバ装置50と基地局12とを繋ぐネットワーク14とを含んでいる。ナビゲーション装置20には画像収集装置が組み込まれている。利便性向上のためには、画像収集配信システム10に含まれるナビゲーション装置20が多いほど好ましい。
【0015】
(第1実施形態)
図2は、ナビゲーション装置20の主要な構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置20は、車両搭載用であって、GPS(Global Positioning System)衛星から受信した電波に基づいて車両位置を特定し、車両位置とともにその付近の地図が示された誘導画面を表示して、誘導経路に沿って車両を目的地まで誘導することを主たる機能としている。
【0016】
ナビゲーション装置20は、GPS部21と、ジャイロセンサ22と、車速センサ23と、VICS部24と、無線通信部25と、インターフェース部26と、制御部27と、記録媒体31と、ドライブ部32と、カメラ33と、カメラ制御部34と、描画部35と、表示制御部36と、表示部37と、音源回路部38と、スピーカ39と、ハードキー40と、タッチパネル41と、位置検出部42と、インターフェース部43とを備えている。
【0017】
GPS部21は、受信アンテナ及びチューナ等で構成されており、GPS衛星から受信した電波を処理して測位用データを取り出す。取り出された測位用データは、インターフェース部26を介して制御部27に送られる。制御部27は、GPS部21から送られた測位用データに基づいて車両の現在地を特定する。ナビゲーション装置20は、所謂ハイブリッド方式を採用しており、車両の向きを検知するためのジャイロセンサ22と、車両の速度を検知するための車速センサ23も併用する。ジャイロセンサ22や車速センサ23の検知信号はインターフェース部26を介して制御部27に送られ、制御部27はそれらの信号に基づいて車両の向きや速度を特定する。
【0018】
VICS部24は、受信アンテナ及びチューナ等で構成されており、VICSセンタから渋滞情報などの道路交通情報を受信する。受信した情報は、インターフェース部26を介して制御部に送られる。制御部27は、VICS部24から送られた道路交通情報に基づいて渋滞情報などを得る。
【0019】
無線通信部25は、送受信アンテナ及びチューナ等で構成されており、基地局12及びネットワーク13を介してサーバ装置50と通信する。通信するデータは、後述する画像データなどである。
【0020】
また、制御部27は、ナビゲーション装置20の制御を統括的に行うとともに、車両位置の特定や経路探索等の各種動作及び処理を実行する。制御部27は、例えばマイクロコンピュータで構成されており、制御や動作の手順が記述された各種プログラムを実行するCPU28と、CPU28で使用されるデータや、後述する記録媒体31から読み出されてCPU28で実行されるプログラムを一時的に記憶するRAM29と、立ち上げや入出力等に関する基本的な制御を記述したプログラムやフォントデータ等を記憶するROM30とを含んでいる。また、CPU28には、VICS部24から渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、予めユーザにより登録されている自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、車速センサ23から自車の速度情報を取得する速度取得部が備わっている。これらCPU28、RAM29、ROM30等は、バス(不図示)を介して接続されている。
【0021】
記録媒体31には、ハードディスク、メモリーカード、光ディスク等を採用できる。記録媒体31には、誘導画面の表示や経路探索などに必要となる地図データベースと、ナビゲーション装置20の各種動作を記述したプログラムとが格納されている。そして、制御部27は、記録媒体31からドライブ部32を介してこのプログラムを読み出して実行する。地図データベースには、道路、施設、背景等の情報を含む地図データ、地図データに基づいて地図や誘導画面を描画する際に参照される描画パラメータ、各種検索にて参照される索引データ、経路誘導用やその他の用途の音声の生成に使用される音声データ等が含まれている。そして、制御部27は、実行する動作に必要なデータを地図データベースから部分的に取り出して参照する。
【0022】
カメラ33は、自車の前方を撮影することができる位置に設ける。例えば、ポータブル型のナビゲーション装置の場合は、装置の背面にカメラ33を設けることができる。カメラ33はカメラ制御部34で撮影の制御がなされる。カメラ制御部34は制御部27から撮影指示があった場合に撮影を行うように制御される。
【0023】
描画部35は、描画専用のCPU等を含むICチップであって、制御部27からの指示に基づいて、誘導画面の画像データや操作画面の画像データ等を作成する。描画部35で作成された画像データは、表示制御部36に送られ、表示制御部36が有するRAMに記憶される。表示制御部36は、記憶した画像データに基づいて表示部37に画像表示用の信号を送り、表示部37の表示領域に画像データに係る画面を表示させる。表示部37には、LCDや有機ELディスプレイなどが用いられる。
【0024】
音源回路部38は、制御部27から送られた音声データに基づいて、経路誘導用やその他の用途のアナログ音声信号を生成する。生成されたアナログ音声信号は、スピーカ39で再生される。
【0025】
ハードキー40は、電源のオン/オフをする電源キーや音量調整用のキー等を含んでいる。ハードキー40を構成するキーの1つが押下されると、そのキーの押下を通知する信号がインターフェース部43を介して制御部27に送られる。
【0026】
タッチパネル41は、例えば、格子状に配置された透明な電極を有する感圧式のパネルであって、表示部37の表示領域上に配設される。タッチパネル41が押下されると、位置検出部42は、タッチパネル41から送られた電圧信号に基づいて、押下された位置の座標情報を通知する信号を生成する。この信号は、インターフェース部43を介して制御部27に送られる。
【0027】
図3は、サーバ装置50の主要な構成を示すブロック図である。サーバ装置50は、通信部51と、インターフェース部52と、制御部53と、記録媒体57と、ドライブ部58とを備えている。
【0028】
通信部51は、送受信アンテナ及びチューナ等で構成されており、ネットワーク13及び基地局12を介してナビゲーション装置20と通信する。通信するデータは、後述する画像データなどである。受信した情報は、インターフェース部52を介して制御部53に送られる。
【0029】
制御部53は、サーバ装置の制御を統括的に行うとともに、ナビゲーション装置20から送られてきた画像の要否も判別する。制御部53は、例えばマイクロコンピュータで構成されており、制御や動作の手順が記述された各種プログラムを実行するCPU54と、CPU54で使用されるデータや、後述する記録媒体57から読み出されてCPU54で実行されるプログラムやテーブルを一時的に記憶するRAM55と、立ち上げや入出力等に関する基本的な制御を記述したプログラムやフォントデータ等を記憶するROM56とを含んでいる。また、CPU54には、渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報からナビゲーション装置20に搭載されたカメラ33の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部、各点数の合計を算出する合算部が備わっている。これらCPU54、RAM55、ROM56等は、バス(不図示)を介して接続されている。
【0030】
記録媒体57には、ハードディスク等の大容量のものを採用できる。記録媒体57には、ナビゲーション装置20から送られてきた画像及びその付加情報、画像の要否を判別するための各種テーブル、サーバ装置50の各種動作を記述したプログラムなどが格納されている。そして、制御部53は、記録媒体57からドライブ部58を介してこれらを読み出して使用する。
【0031】
図4は、画像収集配信システムにおける画像収集に関する動作を示すフローチャートである。以下で説明するナビゲーション装置20とサーバ装置50の動作はそれぞれの制御部27、53によって制御される。
【0032】
まず、ナビゲーション装置20において、ステップS10で、自車の現在位置が所定地点を撮影するのに適した撮影地点に到達したか否かを判断する。実際には、所定地点を撮影するためには、そこから数十メートル手前の地点から撮影する必要があるため、現在位置が所定地点の数十メートル手前の撮影に適した地点に到達したか否かを判断する。所定地点の情報(緯度・経度)は予め記録媒体31等の記憶部に格納されているので、それを読み出して現在位置と比較することで、所定地点の数十メートル手前の撮影地点に到達したか否かを判断することができる。
【0033】
所定地点としては、ユーザが予め確認したいと思うような景色が見える地点を網羅しておけばよく、例えば、曲がり角、分岐点等の交差点、目的地、道路形状の複雑な地点、道路名称が変わる地点、道路沿いの主要施設(例えば著名な建築物や観光名所等)などが考えられる。
【0034】
ステップS10で撮影地点に到達したと判断した場合は、ステップS11へ進んでカメラ33で所定地点を撮影する。撮影した画像は、RAM29等に一時的に保存する。
【0035】
図5は、ナビゲーション装置20が交差点を撮影する様子を説明する図である。自車の現在位置が交差点60の数十メートル手前の適当な撮影地点に到達しており、このときカメラ33によって交差点60の風景が撮影され、画像61が得られる。
【0036】
続いてステップS12へ進んで、撮影条件を取得する。撮影条件とは、上記所定地点の位置情報(緯度・経度)と、自車の進行方向(例えば16方角)と、撮影時間帯(例えば、年月日及び数時間単位の時間帯)とを少なくとも含む情報である。
【0037】
続いてステップS13へ進んで、視界情報を取得する。視界情報とは、撮影した画像に前方の車両がどの程度写り込んでいるかを推測する基になる情報であり、上記所定地点の撮影時の渋滞情報と、自車の車両区分情報と、撮影時の自車の速度情報とからなる。
【0038】
続いてステップS14へ進んで、所定地点を撮影した画像と撮影条件と視界情報とをサーバ装置50へ送信する。
【0039】
これに対応して、サーバ装置50において、ステップS20で、ナビゲーション装置20から送られてきた画像と撮影条件と視界情報とを受信する。そして、ステップS21へ進んで、受信した視界情報に対応した合計点数を算出する。この合計点数の算出は、渋滞情報、車両区分、車両速度毎に作成されている、点数へ変換するテーブルに基づいて行う。
【0040】
図6は渋滞度テーブル、図7は車両区分テーブル、図8は速度テーブルである。これらのテーブルでは、前方の視界が良くなると推測される条件であるほど、点数を低く設定している。つまり、視界が良いと推測される条件ほど、合計点数は低くなる。この場合、合計点数が低いほど合計点数が良好であると言える。
【0041】
渋滞情報から視界を推測する場合、渋滞度が高くなるにしたがって前方の見通しが悪くなると推測できるので、図6では渋滞度が高くなるにしたがって点数を高くしている。また、車両区分から視界を推測する場合、車両の大きさが大きくなるにしたがってカメラ33の取り付け位置が高くなると推測できるので、図7では車両の大きさが大きくなるにしたがって点数を低くしている。また、車両速度から視界を推測する場合、速度が遅いほど車間距離が小さく前方の見通しが悪くなると推測できるので、図8では車両速度が遅くなるにしたがって点数を高くしている。
【0042】
例えば、受信した視界情報の内容が、「混雑」、「普通車」、「20〜30km/h」である場合は、図6〜8に基づいて、5+7+8=20(点)となる。なお、点数の付け方は、逆に、視界が良いと推測される条件ほど、点数を高く設定しても問題はない。この場合、合計点数が高いほど合計点数が良好であると言える。
【0043】
次に、ステップS21からステップ22へ進んで、受信した撮影条件と一致する撮影条件を有する画像が既に記録媒体57に記憶されているか否かを判別する。ステップS22において、撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、この画像を配信用に残しておくため、ステップS23へ進んで、今回受信した画像と撮影条件と合計点数とを記憶する。
【0044】
一方、ステップS22において、撮影条件が一致する画像を記憶している場合、ステップS24へ進んで、記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が低いか否かを判別する。つまり、受信した画像の方が視界がよいかどうかを判別する。
【0045】
ステップS24において、受信した画像の視界情報に対応した合計点数の方が低い場合、この画像を配信用に残しておくため、ステップS25へ進んで、今回受信した画像と撮影条件と合計点数とを、既に記憶している情報に上書きして更新する。
【0046】
一方、ステップS24において、受信した画像の視界情報に対応した合計点数の方が高い場合、ステップS26へ進んで、今回受信した画像と撮影条件と合計点数とを廃棄する。このような動作により、撮影条件が同じ場合、視界がよいと推測される画像だけが残っていくことになる。その結果、サーバ装置50は、前方の車両が写っている確率の低い画像を配信することができる。
【0047】
図9は、画像収集配信システムにおける画像配信の様子を説明する図である。車両11が交差点70に向かって進んでいるとき、交差点70から遠く離れている地点では、ナビゲーション装置20は、地図上に現在位置を重畳した画像71を表示する。そして、車両11が交差点70に近づき、交差点70の案内をする地点では、ナビゲーション装置20は、サーバ装置50へ交差点70の画像を要求し(交差点70の緯度・経度、自車の進行方向を送信する)、サーバ装置50から交差点70の現在の時間帯に合った画像73を受信し、地図上に現在位置と画像73を重畳した画像72を表示する。
【0048】
この画像73により、ユーザは前方の交差点70の様子を知ることができるので、ナビゲーション装置の付加価値が向上する。
【0049】
(第2実施形態)
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、図6〜8に示したテーブルがナビゲーション装置側に備えられ、ナビゲーション装置側で視界情報の合計点数を算出するという点である。第2実施形態のその他の構成は第1実施形態と同様であるので、以下では第1実施形態との相違点について詳細に説明し、第1実施形態と同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
【0050】
ナビゲーション装置の構成は図2のブロック図と同様であるので、図2を用いてナビゲーション装置20’の構成を説明する。一方、サーバ装置の構成は図3のブロック図と同様であるので、図3を用いてサーバ装置50’の構成を説明する。
【0051】
ナビゲーション装置20’のCPU28には、図3のCPU54に備えられていた構成である、渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報からナビゲーション装置20’に搭載されたカメラ33の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部、各点数の合計を算出する合算部が備わっている。そして、サーバ装置30’のCPU54から上記の各構成が省かれている。それに応じて、図6〜8に示したテーブルも、記録媒体57ではなく記録媒体31に記憶されている。
【0052】
図10は、第2実施形態の画像収集配信システムにおける画像収集に関する動作を示すフローチャートである。以下で説明するナビゲーション装置20’とサーバ装置50’の動作はそれぞれの制御部27、53によって制御される。
【0053】
まず、ナビゲーション装置20において、ステップS30で、自車の現在位置が所定地点を撮影するのに適した撮影地点に到達したか否かを判断する。実際には、所定地点を撮影するためには、そこから数十メートル手前の地点から撮影する必要があるため、現在位置が所定地点の数十メートル手前の撮影に適した地点に到達したか否かを判断する。所定地点の情報(緯度・経度)は予め記録媒体31等の記憶部に格納されているので、それを読み出して現在位置と比較することで、所定地点の数十メートル手前の撮影地点に到達したか否かを判断することができる。
【0054】
所定地点としては、ユーザが予め確認したいと思うような景色が見える地点を網羅しておけばよく、例えば、曲がり角、分岐点等の交差点、目的地、道路形状の複雑な地点、道路名称が変わる地点、道路沿いの主要施設(例えば著名な建築物や観光名所等)などが考えられる。
【0055】
ステップS30で撮影地点に到達したと判断した場合は、ステップS31へ進んでカメラ33で所定地点を撮影する。撮影した画像は、RAM29等に一時的に保存する。ナビゲーション装置20が交差点を撮影する様子を説明する図は、図5と同様である。
【0056】
続いてステップS32へ進んで、撮影条件を取得する。撮影条件とは、上記所定地点の位置情報(緯度・経度)と、自車の進行方向(例えば16方角)と、撮影時間帯(例えば、年月日及び数時間単位の時間帯)とを少なくとも含む情報である。
【0057】
続いてステップS33へ進んで、視界情報を取得する。視界情報とは、撮影した画像に前方の車両がどの程度写り込んでいるかを推測する基になる情報であり、上記所定地点の撮影時の渋滞情報と、自車の車両区分情報と、撮影時の自車の速度情報とからなる。
【0058】
続いてステップS34へ進んで、視界情報に対応した合計点数を算出する。この合計点数の算出は、渋滞情報、車両区分、車両速度毎に作成されている、点数へ変換するテーブル(図6〜8参照)に基づいて行う。これに関する具体的な説明は第1実施形態と同様であるので省略する。
【0059】
続いてステップS35へ進んで、今回の撮影条件と一致する撮影条件が既に記録媒体31に記憶されているか否かを判別する。ステップS35において、撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、この撮影条件と合計点数を残しておくため、ステップS36へ進んで、今回の撮影条件と合計点数とを記憶する。
【0060】
一方、ステップS35において、今回の撮影条件と一致する撮影条件を既に記憶している場合、ステップS37へ進んで、記憶している視界情報に対応した合計点数よりも今回の視界情報に対応した合計点数が低いか否かを判別する。つまり、今回撮影した画像の方が視界がよいかどうかを判別する。
【0061】
ステップS37において、今回の視界情報に対応した合計点数の方が低い場合、この撮影条件と合計点数を残しておくため、ステップS38へ進んで、今回の撮影条件と合計点数とを、既に記憶している情報に上書きして更新する。
【0062】
一方、ステップS37において、今回の視界情報に対応した合計点数の方が高い場合、ステップS39へ進んで、今回撮影した画像と撮影条件と合計点数とを廃棄する。
【0063】
ステップS36、S38、S39からはステップS40へ進んで、今回所定地点を撮影した画像と撮影条件と合計点数とをサーバ装置50’へ送信する。このような動作により、撮影条件が同じ場合、前回までに撮影した画像よりも視界がよいと推測される場合にだけサーバ装置50’へ送信することになる。その結果、サーバ装置50’へ送信する情報量が減少するので、サーバ装置50’の負荷を軽減することができる。
【0064】
これに対応して、サーバ装置50’において、ステップS50で、ナビゲーション装置20’から送られてきた画像と撮影条件と合計点数とを受信する。そして、ステップS51へ進んで、受信した撮影条件と一致する撮影条件を有する画像が既に記録媒体57に記憶されているか否かを判別する。ステップS51において、撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、この画像を配信用に残しておくため、ステップS52へ進んで、今回受信した画像と撮影条件と合計点数とを記憶する。
【0065】
一方、ステップS51において、撮影条件が一致する画像を記憶している場合、ステップS53へ進んで、記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が低いか否かを判別する。つまり、受信した画像の方が視界がよいかどうかを判別する。
【0066】
ステップS53において、受信した画像の視界情報に対応した合計点数の方が低い場合、この画像を配信用に残しておくため、ステップS54へ進んで、今回受信した画像と撮影条件と合計点数とを、既に記憶している情報に上書きして更新する。
【0067】
一方、ステップS53において、受信した画像の視界情報に対応した合計点数の方が高い場合、ステップS55へ進んで、今回受信した画像と撮影条件と合計点数とを廃棄する。このような動作により、撮影条件が同じ場合、視界がよいと推測される画像だけが残っていくことになる。その結果、サーバ装置50は、前方の車両が写っている確率の低い画像を配信することができる。
【0068】
第2実施形態の画像収集配信システムにおける画像配信の様子を説明する図は、図5と同様である。
【0069】
上記の2つの実施形態では、視界情報として、渋滞情報と車両区分情報と速度情報とを挙げたが、これらの情報の少なくとも1つ以上を含んでいれば本発明の効果は得ることができる。そして、扱う情報に応じて適宜、渋滞情報取得部、車両区分取得部、速度取得部が採用される。
【0070】
また上記の2つの実施形態では、視界情報の合計点数を算出する際に、3つのテーブルに基づいて算出したが、その他に図11のような撮影日テーブルを追加で用いてもよい。このテーブルでは、撮影日が古くなるにつれて点数を高く設定している。古い画像ほど現在の様子と異なっている可能性が高いため、なるべく新しい画像を残しておくようにするためである。撮影日は、ナビゲーション装置から画像とともに送信するようにしてもよいし、サーバ装置が画像を受信したときにサーバ装置内の時計から取得してもよい。
【0071】
また上記の2つの実施形態では、撮影したときの車両速度に応じて点数化したが、車両に既に車間距離を測定するセンサが付いている場合はそのセンサから得られる車間距離を車両速度の代わりに視界情報の1つとして使用してもよい。
【0072】
また上記2つの実施形態では、サーバ装置に同じ撮影条件の画像は1つだけ残しておくとしたが、2枚以上残しておいてもよい。例えばサーバ装置が既に同じ撮影条件の画像を2つ記憶している場合、次に同じ撮影条件の画像を受信したときには、その3つの画像の画像間差分(フレーム間差分)からノイズ除去技術を用いて画像に写り込んでいる前方の車両を除去した画像を作成し、その画像を記憶しておき配信するようにしてもよい。これにより、前方の車両が写っている確率の低い画像を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明の画像収集装置は、車載用やポータブルのナビゲーション装置をはじめ、地図を用いた誘導案内機能を搭載した携帯情報端末や携帯電話機など様々な装置に組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】画像収集配信システムの概略図である。
【図2】ナビゲーション装置の主要な構成を示すブロック図である。
【図3】サーバ装置の主要な構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態の画像収集配信システムにおける画像収集に関する動作を示すフローチャートである。
【図5】ナビゲーション装置が交差点を撮影する様子を説明する図である。
【図6】渋滞度テーブルである。
【図7】車両区分テーブルである。
【図8】速度テーブルである。
【図9】画像収集配信システムにおける画像配信の様子を説明する図である。
【図10】第2実施形態の画像収集配信システムにおける画像収集に関する動作を示すフローチャートである。
【図11】撮影日テーブルである。
【符号の説明】
【0075】
10 画像収集配信システム
11 車両
20、20’ ナビゲーション装置(画像収集装置)
50、50’ サーバ装置
21 GPS部(自車位置検出部)
25 無線通信部(送信部)
31、57 記録媒体(記憶部)
33 カメラ(撮影部)
51 通信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部とを備えた画像収集装置において、
渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、
所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を前記サーバ装置へ送信することを特徴とする画像収集装置。
【請求項2】
自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部と、記憶部とを備えた画像収集装置において、
渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、
渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、
所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を取得し、
取得した視界情報に対応した合計点数を算出し、
前記撮影条件が一致する情報を記憶していない場合、前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、
前記撮影条件が一致する情報を記憶している場合、記憶している視界情報に対応した合計点数よりも新たに取得した視界情報に対応した合計点数が良好なとき、新たに取得した撮影条件と新たに取得した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新するとともに、新たに取得した所定地点を撮影した画像と撮影条件と合計点数とを前記サーバ装置へ送信することを特徴とする画像収集装置。
【請求項3】
画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置において、
渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、
所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を受信し、
受信した視界情報に対応した合計点数を算出し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置において、
所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報に対応した合計点数を受信し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とするサーバ装置。
【請求項5】
自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部とを備えた画像収集装置と、
前記画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置とを含む画像収集配信システムにおいて、
前記画像収集装置は、
渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、
所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を前記サーバ装置へ送信し、
前記サーバ装置は、
渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、
前記所定地点を撮影した画像と、前記撮影条件と、前記視界情報とを受信し、
受信した視界情報に対応した合計点数を算出し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とする画像収集配信システム。
【請求項6】
自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部と、記憶部とを備えた画像収集装置と、
前記画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置とを含む画像収集配信システムにおいて、
前記画像収集装置は、
渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、
渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、
所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を取得し、
取得した視界情報に対応した合計点数を算出し、
前記撮影条件が一致する情報を記憶していない場合、前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、
前記撮影条件が一致する情報を記憶している場合、記憶している視界情報に対応した合計点数よりも新たに取得した視界情報に対応した合計点数が良好なとき、新たに取得した撮影条件と新たに取得した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新するとともに、新たに取得した所定地点を撮影した画像と撮影条件と合計点数とを前記サーバ装置へ送信し、
前記サーバ装置は、
前記所定地点を撮影した画像と、前記撮影条件と、前記合計点数とを受信し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とする画像収集配信システム。
【請求項1】
自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部とを備えた画像収集装置において、
渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、
所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を前記サーバ装置へ送信することを特徴とする画像収集装置。
【請求項2】
自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部と、記憶部とを備えた画像収集装置において、
渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、
渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、
所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を取得し、
取得した視界情報に対応した合計点数を算出し、
前記撮影条件が一致する情報を記憶していない場合、前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、
前記撮影条件が一致する情報を記憶している場合、記憶している視界情報に対応した合計点数よりも新たに取得した視界情報に対応した合計点数が良好なとき、新たに取得した撮影条件と新たに取得した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新するとともに、新たに取得した所定地点を撮影した画像と撮影条件と合計点数とを前記サーバ装置へ送信することを特徴とする画像収集装置。
【請求項3】
画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置において、
渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、
所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を受信し、
受信した視界情報に対応した合計点数を算出し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置において、
所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報に対応した合計点数を受信し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とするサーバ装置。
【請求項5】
自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部とを備えた画像収集装置と、
前記画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置とを含む画像収集配信システムにおいて、
前記画像収集装置は、
渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、
所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を前記サーバ装置へ送信し、
前記サーバ装置は、
渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、
前記所定地点を撮影した画像と、前記撮影条件と、前記視界情報とを受信し、
受信した視界情報に対応した合計点数を算出し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とする画像収集配信システム。
【請求項6】
自車の前方を撮影する撮影部と、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、サーバ装置へ撮影した画像を送信する送信部と、記憶部とを備えた画像収集装置と、
前記画像収集装置からの受信を行うとともに、画像を配信する通信部と、記憶部とを備えたサーバ装置とを含む画像収集配信システムにおいて、
前記画像収集装置は、
渋滞情報を取得する渋滞情報取得部、自車の車両区分情報を取得する車両区分取得部、自車の速度情報を取得する速度取得部のうち少なくとも1つ以上を備え、
渋滞情報から渋滞度合いを点数化する渋滞度算出部、車両区分情報から画像収集装置に搭載された撮影部の取り付け高さを推定して点数化する撮影部高推定部、速度情報から車間距離を推定して点数化する車間距離推定部のうちすくなくとも1つ以上と、各点数の合計を算出する合算部とを備え、
所定地点を撮影した画像と、該所定地点の位置情報及び進行方向及び撮影時間帯とを含む撮影条件とともに、該所定地点の撮影時の渋滞情報、車両区分情報、撮影時の速度情報のうち少なくとも1つ以上の情報である視界情報を取得し、
取得した視界情報に対応した合計点数を算出し、
前記撮影条件が一致する情報を記憶していない場合、前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、
前記撮影条件が一致する情報を記憶している場合、記憶している視界情報に対応した合計点数よりも新たに取得した視界情報に対応した合計点数が良好なとき、新たに取得した撮影条件と新たに取得した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新するとともに、新たに取得した所定地点を撮影した画像と撮影条件と合計点数とを前記サーバ装置へ送信し、
前記サーバ装置は、
前記所定地点を撮影した画像と、前記撮影条件と、前記合計点数とを受信し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶していない場合、前記画像と前記撮影条件と前記合計点数とを記憶し、
前記撮影条件が一致する画像を記憶している場合、該記憶している画像の視界情報に対応した合計点数よりも受信した画像の視界情報に対応した合計点数が良好なとき、受信した画像と受信した撮影条件と受信した視界情報に対応した合計点数とに記憶を更新することを特徴とする画像収集配信システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−146429(P2010−146429A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−324978(P2008−324978)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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