説明

画像形成システム

【課題】撹拌部材による現像剤の撹拌性能や搬送性能を同等としつつ、現像剤の充填量に応じた容積の現像剤収容器を形成する。
【解決手段】画像形成システムは、第1現像剤収容器と、第2現像剤収容器(現像カートリッジ7H)と、第1現像剤収容器と第2現像剤収容器が選択的に着脱可能な画像形成装置本体とを備える。第1現像剤収容器および第2現像剤収容器は、それぞれ、現像剤収容室を形成する筐体と、現像剤を撹拌する同じ構成の撹拌部材(アジテータ75)とを備える。第1現像剤収容器の筐体および第2現像剤収容器の筐体(第2筐体70H)は、撹拌部材の下方の所定の部位における現像剤収容室の内面形状が互いに同一形状であり、その他の部位における現像剤収容室の内面形状が互いに異なる形状を有することで、第2現像剤収容器の現像剤収容室(第2トナー収容室74H)の容積が第1現像剤収容器の現像剤収容室の容積よりも大きくなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像剤が収容される現像剤収容器と、現像剤収容器が着脱可能な画像形成装置本体とを備えた画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、現像剤が収容される現像カートリッジなどの現像剤収容器が着脱可能な画像形成装置が知られている。また、特許文献1には、容器本体と容器本体を閉塞する蓋部材とで構成される現像剤容器と、現像剤容器内で現像剤を撹拌する撹拌部材とを有し、蓋部材の形状を変更することで現像剤容器の容積を変更することができる現像カートリッジが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−251610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記した現像カートリッジは、現像剤容器の容積が変更されると、撹拌部材の回転中心位置や回転半径、回転数、撹拌板の長さや厚さなどが変更されるため、現像剤容器の容積の違いにより、撹拌部材による現像剤の撹拌性能や搬送性能が変わってしまうおそれがあった。
【0005】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、撹拌部材による現像剤の撹拌性能や搬送性能を同等としつつ、現像剤の充填量に応じた容積の現像剤収容器を形成することができる画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した目的を達成するため、本発明の画像形成システムは、現像剤が収容される第1現像剤収容器と、第1現像剤収容器よりも多くの現像剤が収容される第2現像剤収容器と、第1現像剤収容器および第2現像剤収容器のうちの一方が選択的に着脱可能な画像形成装置本体とを備えている。
第1現像剤収容器は、現像剤が収容される第1現像剤収容室を形成する第1筐体と、回転することで第1現像剤収容室内の現像剤を撹拌する第1撹拌部材とを備えている。
第2現像剤収容器は、現像剤が収容される第2現像剤収容室を形成する第2筐体と、回転することで第2現像剤収容室内の現像剤を撹拌する第2撹拌部材とを備えている。
第1撹拌部材と第2撹拌部材は、同じ構成を有している。
第1筐体および第2筐体は、第1撹拌部材の下方の所定の部位における第1現像剤収容室の内面形状と、第2撹拌部材の下方の所定の部位における第2現像剤収容室の内面形状とが同一形状であり、その他の部位における第1現像剤収容室の内面形状と第2現像剤収容室の内面形状とが異なる形状を有することで、第2現像剤収容室の容積が第1現像剤収容室の容積よりも大きくなっている。
【0007】
このような構成によれば、第1撹拌部材と第2撹拌部材が同じ構成を有し、第1筐体および第2筐体は、第1撹拌部材の下方の所定の部位における第1現像剤収容室の内面形状と、第2撹拌部材の下方の所定の部位における第2現像剤収容室の内面形状とが同一形状であるので、撹拌部材による現像剤の撹拌性能や搬送性能を同等とすることができる。
【0008】
そして、第1筐体および第2筐体は、前記所定の部位を除くその他の部位における第1現像剤収容室の内面形状と第2現像剤収容室の内面形状とが異なる形状を有することで、第2現像剤収容室の容積が第1現像剤収容室の容積よりも大きくなっているので、現像剤の充填量(製造時に詰める現像剤の量)に応じた容積の現像剤収容器を形成することができる。
【0009】
なお、本発明において、第1撹拌部材と第2撹拌部材が同じ構成とは、完全に同一の構成(同一部品)であるという意味ではなく、現像剤の撹拌性能や搬送性能に本質的に関連する構成が同じであることを意味する。したがって、例えば、第1撹拌部材の回転軸の断面形状と第2撹拌部材の回転軸の断面形状とが互いに異なっていてもよい。
【0010】
前記した画像形成システムにおいて、第1筐体は、組み合わされたときに第1現像剤収容室を形成する第1フレームおよび第2フレームを有し、第2筐体は、組み合わされたときに第2現像剤収容室を形成する第3フレームおよび第4フレームを有する構成とすることができる。
この場合、第3フレームの第2現像剤収容室を形成する部分の容積は、第1フレームの第1現像剤収容室を形成する部分の容積よりも大きく、第4フレームの第2現像剤収容室を形成する部分の容積は、第2フレームの第1現像剤収容室を形成する部分の容積よりも大きくすることができる。
【0011】
このような構成によれば、第2現像剤収容室の容積を第1現像剤収容室の容積よりも大きくすることができる。
【0012】
前記した画像形成システムにおいて、第2フレームは、回転する第1撹拌部材と摺接する第1摺接面を有する第1リブを有し、第4フレームは、回転する第2撹拌部材と摺接する第2摺接面を有する第2リブを有する構成とすることができる。
この場合、第2撹拌部材の回転中心を基準とした第2摺接面の位置は、第1撹拌部材の回転中心を基準とした第1摺接面の位置と同一であり、第4フレームの第2リブが設けられた壁は、第2フレームの第1リブが設けられた壁よりも外側に向けて大きく凹むように形成されている構成とすることができる。
【0013】
このような構成によれば、第1撹拌部材の回転中心を基準とした第1摺接面の位置と、第2撹拌部材の回転中心を基準とした第2摺接面の位置が同一であるため、各撹拌部材による現像剤の撹拌性能や搬送性能を同等とすることができる。また、第4フレームの第2リブが設けられた壁が、第2フレームの第1リブが設けられた壁よりも外側(各筐体の外側)に向けて大きく凹むように形成されていることで、その分、第2現像剤収容室の容積が第1現像剤収容室の容積よりも大きくなるため、現像剤の充填量に応じた容積の現像剤収容器を形成することが可能となる。
【0014】
前記した各画像形成システムにおいて、第1筐体は、第1現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられ、画像形成装置本体から出射される第1現像剤収容器の交換時期を判定するための光が通過する一対の第1光透過部を有し、第2筐体は、第2現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられ、画像形成装置本体から出射される第2現像剤収容器の交換時期を判定するための光が通過する一対の第2光透過部を有する構成とすることができる。
この場合、第1撹拌部材の回転中心を基準とした一対の第1光透過部の位置と、第2撹拌部材の回転中心を基準とした一対の第2光透過部の位置とは、同一であることが望ましい。
【0015】
このような構成によれば、第1撹拌部材の回転中心を基準とした一対の第1光透過部の位置と、第2撹拌部材の回転中心を基準とした一対の第2光透過部の位置とが、同一であることで、同一の条件で各現像剤収容室内の現像剤を検出することが可能となる。また、各現像剤収容室の内面形状が現像剤が溜まる各撹拌部材の下方の所定の部位において同一であり、かつ、各撹拌部材の回転中心を基準とした各光透過部の位置が同一であることで、それぞれの現像剤収容室の容積によらずに、略同等の現像剤の残量において交換時期を判定することが可能となる。
【0016】
前記した各画像形成システムは、現像剤像が形成される感光体を有し、画像形成装置本体に対して着脱可能な感光体ユニットをさらに備える構成とすることができる。
この場合、感光体ユニットは、第1現像剤収容器および第2現像剤収容器のうちの一方が選択的に着脱可能である構成とすることができる。
【0017】
このような構成によれば、感光体ユニットを共通のユニットとすることができる。これにより、複数種類の感光体ユニットを用意しておく必要がなくなるので、製造コストや、ユーザが消耗品にかけるコストを抑制することができる。
【0018】
前記した各画像形成システムにおいて、第1現像剤収容器は、現像剤を担持する第1現像剤担持体と、現像剤を第1現像剤担持体に供給する第1現像剤供給部材と、第1現像剤担持体上の現像剤の厚さを規制する第1層厚規制ブレードとを備え、第2現像剤収容器は、現像剤を担持する第2現像剤担持体と、現像剤を第2現像剤担持体に供給する第2現像剤供給部材と、第2現像剤担持体上の現像剤の厚さを規制する第2層厚規制ブレードとを備え、第1筐体は、第1現像剤担持体、第1現像剤供給部材および第1層厚規制ブレードが配置される第1現像室を有し、第2筐体は、第2現像剤担持体、第2現像剤供給部材および第2層厚規制ブレードが配置される第2現像室を有する構成とすることができる。
この場合、第1現像剤担持体と第2現像剤担持体、第1現像剤供給部材と第2現像剤供給部材、および、第1層厚規制ブレードと第2層厚規制ブレードは、それぞれ同じ構成であり、第1現像室の内面形状と第2現像室の内面形状とは、同一形状であることが望ましい。
【0019】
このような構成によれば、第1現像剤収容器および第2現像剤収容器の現像性能を同等とすることができるので、画像形成装置本体において装着された現像剤収容器の違いによる画像品質の差を小さくすることができる。また、各現像剤担持体などを同じ構成とし、各現像室の内面形状を同一形状とすることにより、部品の共通化などが可能となるので、製造コストを抑制することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、撹拌部材による現像剤の撹拌性能や搬送性能を同等としつつ、現像剤の充填量に応じた容積の現像剤収容器を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】画像形成装置の一例としてのレーザプリンタの概略構成を示す図である。
【図2】小容量カートリッジを有するプロセスカートリッジの断面図である。
【図3】大容量カートリッジを有するプロセスカートリッジの断面図である。
【図4】交換時期を判定するための構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、実施形態に係る画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1の概略構成について説明した後、現像カートリッジ7(現像剤収容器)の詳細な構成について説明する。
【0023】
また、以下の説明において、方向は、レーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「前」、左側を「後」とし、手前側を「左」、奥側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
【0024】
<レーザプリンタの概略構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1は、画像形成装置本体の一例としての本体筐体2内に、用紙Sを供給する給紙部3と、露光装置4と、用紙S上にトナー像(現像剤像)を転写するプロセスカートリッジ5と、用紙S上のトナー像を熱定着する定着装置8とを主に備えている。
【0025】
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、給紙トレイ31と、用紙押圧板32と、給紙機構33と、レジストローラ34とを主に備えている。給紙トレイ31に収容された用紙Sは、用紙押圧板32によって上方に寄せられ、給紙機構33によってプロセスカートリッジ5に向けて供給され、レジストローラ34を通って感光体ドラム61と転写ローラ63との間に搬送される。
【0026】
露光装置4は、本体筐体2内の上部に配置され、図示しないレーザ発光部や、符号を省略して示すポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。この露光装置4では、レーザ発光部から出射される画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)が、感光体ドラム61の表面で高速走査されることで、感光体ドラム61の表面を露光する。
【0027】
プロセスカートリッジ5は、露光装置4の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスカートリッジ5は、感光体ユニット6と、現像カートリッジ7とから構成されている。
【0028】
感光体ユニット6は、感光体の一例としての感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを主に備えている。
【0029】
現像カートリッジ7は、感光体ユニット6に対して着脱自在となっており、感光体ユニット6に装着された状態、すなわち、プロセスカートリッジ5の一部として本体筐体2に対し着脱可能に装着されるように構成されている。この現像カートリッジ7は、現像ローラ71と、供給ローラ72と、層厚規制ブレード73と、現像剤の一例としてのトナーを収容するトナー収容室74と、アジテータ75とを主に備えている。
【0030】
プロセスカートリッジ5では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、露光装置4からのレーザ光の高速走査によって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容室74内のトナーは、アジテータ75によって撹拌されながら、まず供給ローラ72に供給され、次いで供給ローラ72から現像ローラ71に供給される。そして、現像ローラ71の回転に伴って、現像ローラ71と層厚規制ブレード73の間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ71上に担持される。
【0031】
現像ローラ71上に担持されたトナーは、現像ローラ71から感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム61と転写ローラ63の間を用紙Sが搬送されることで感光体ドラム61上のトナー像が用紙S上に転写される。
【0032】
定着装置8は、プロセスカートリッジ5の後方に配置され、符号を省略して示すハロゲンヒータ、定着ベルト、ニップ板などを有する加熱ユニット81と、加熱ユニット81のニップ板との間で定着ベルトを挟持する加圧ローラ82とを主に備えている。この定着装置8では、用紙S上に転写されたトナー像を、用紙Sが加熱ユニット81と加圧ローラ82との間を通過する間に熱定着させている。トナー像が熱定着された用紙Sは、排紙ローラ23によって排紙トレイ22上に排出される。
【0033】
<現像カートリッジの詳細構成>
本実施形態の画像形成システムは、レーザプリンタ1の本体筐体2内の同位置に、トナー収容室74の容量が異なる2種類の現像カートリッジ7、具体的には、第1現像剤収容器の一例としての小容量カートリッジ7Lおよび第2現像剤収容器の一例としての大容量カートリッジ7H(図3参照)のうちの一方が選択的に着脱可能に装着されるように構成されている。
【0034】
図2に示すように、小容量カートリッジ7Lは、第1筐体70Lと、第1現像剤担持体の一例としての現像ローラ71Lと、第1現像剤供給部材の一例としての供給ローラ72Lと、層厚規制ブレード73L(第1層厚規制ブレード)と、第1撹拌部材の一例としてのアジテータ75Lとを備えている。
【0035】
現像ローラ71Lは、トナーを担持するローラであり、供給ローラ72Lは、トナーを現像ローラ71Lに供給するローラである。また、層厚規制ブレード73Lは、現像ローラ71L上のトナーの厚さを規制する部材である。現像ローラ71L、供給ローラ72Lおよび層厚規制ブレード73Lは、後述する第1筐体70Lにより形成される第1現像室76L内に配置されている。
【0036】
アジテータ75Lは、回転することで、第1トナー収容室74L(第1現像剤収容室)内のトナーを撹拌するとともに、トナーを第1現像室76Lに向けて搬送する部材であり、第1トナー収容室74L内に配置されている。このアジテータ75Lは、回転軸75Aと、撹拌翼75Bと、連結部75Cと、可撓性シート75Dとを主に有して構成されている。
【0037】
回転軸75Aは、左右方向に沿って延びる軸であり、その両端が第1筐体70Lの左右の側壁部101(一方のみ図示)に回転可能に支持されている。
【0038】
撹拌翼75Bは、トナーを撹拌する板状の部位であり、左右方向に並んで複数設けられている。各撹拌翼75Bは、図示下端が左右方向中央を向き、上端が左右方向外側を向くように回転軸75Aに対して傾斜して設けられているため、回転軸75Aの回転により、トナーを撹拌しつつ、左右方向中央に寄せることができるようになっている。
【0039】
連結部75Cは、左右方向に延び、各撹拌翼75Bの後端を連結する板状の部位であり、その図示後側の面に可撓性シート75Dの基端が貼り付けられている。
【0040】
可撓性シート75Dは、PETなどの可撓性を有する樹脂から形成されたシート状の部材である。この可撓性シート75Dは、自由端が第1トナー収容室74Lを形成する壁の内面に接触可能な長さに設けられているため、回転軸75Aの回転により、トナーを撹拌しつつ、第1現像室76Lに向けて送り出すことができるようになっている。
【0041】
第1筐体70Lは、現像ローラ71L、供給ローラ72Lおよびアジテータ75Lを回転可能に支持する第1フレームの一例としての小容量下フレーム100と、層厚規制ブレード73Lが固定される第2フレームの一例としての小容量上フレーム200とを主に有して構成されている。この小容量下フレーム100と小容量上フレーム200は、組み合わされたとき、具体的には、互いに溶着されたときに、第1トナー収容室74Lと第1現像室76Lを形成する。
【0042】
第1トナー収容室74Lは、トナーが収容される部屋であり、小容量カートリッジ7Lの前部分に形成されている。また、第1現像室76Lは、現像ローラ71L、供給ローラ72Lおよび層厚規制ブレード73Lが配置される部屋であり、小容量カートリッジ7Lの後部分に形成されている。第1トナー収容室74Lと第1現像室76Lは、連通口77によって連通している。
【0043】
小容量下フレーム100は、左右方向において互いに対向する一対の側壁部101(一方のみ図示)と、左右方向に延び、一対の側壁部101の下端から前端にかけてを連結する連結壁部102とを主に備えている。左右の側壁部101は、第1現像室76Lおよび第1トナー収容室74Lの側壁を形成し、連結壁部102は、第1現像室76Lの底壁と、第1トナー収容室74Lの底壁および前壁を形成している。
【0044】
左右の側壁部101の第1トナー収容室74Lを形成する部位の後部(連通口77付近)には、側面視略円形状をなし、左右方向において対向する一対の透明な光透過部78L(第1光透過部)が設けられている。
【0045】
ここで、本実施形態における現像カートリッジ7の交換時期を判定するための構成について簡単に説明する。
図4に示すように、本体筐体2は、1つの発光素子91と、1つの受光素子92と、判定手段93とを備えている。
【0046】
発光素子91と受光素子92は、本体筐体2に装着された現像カートリッジ7の一対の光透過部78を挟むように対向して配置されている。このような発光素子91および受光素子92としては、例えば、公知の光センサを採用することができる。発光素子91から出射された光(破線参照)は、一方の光透過部78を通って現像カートリッジ7(トナー収容室74)内に入り、他方の光透過部78を通って受光素子92で受光される。受光素子92は、受光した光の強度に応じた出力信号を判定手段93に出力する。
【0047】
判定手段93は、本体筐体2内の適宜な位置に設けられており、受光素子92からの出力信号に基づいて現像カートリッジ7の交換時期を判定する装置である。具体的に、判定手段93は、出力信号が予め設定した所定値を超えた場合や、一定時間内における出力信号が所定値を超えた時間の割合が判定閾値を超えた場合などに、交換時期であると判定するように構成されている。なお、本発明において、判定のための具体的な方法は、前記した例に限定されず、広く公知の方法を採用することができる。
【0048】
図2に戻り、小容量上フレーム200は、小容量下フレーム100の側壁部101および連結壁部102の上面に固着される蓋様のフレームであり、第1トナー収容室74Lの上壁を形成している。この小容量上フレーム200は、断面視において、後斜め下方から前斜め上方に向けてほぼ真っ直ぐ延びるように形成され、その前後方向中央付近にアジテータ75Lの回転軌跡に沿うように第1筐体70Lの外側に向けて凹む略円弧状の凹部201を有している。
【0049】
小容量上フレーム200の第1トナー収容室74Lを形成する部位の下面には、前後方向に延びる第1リブ210が左右方向に並んで複数設けられている(図2では1つのみ図示)。第1リブ210の下面は、回転するアジテータ75Lの可撓性シート75Dの自由端と摺接する摺接面となっている。なお、以下の説明においては、第1リブ210の摺接面(下面)のうち、後側の部分(図2において太い破線に沿う範囲)を第1摺接面211と呼ぶ。
【0050】
図3に示すように、大容量カートリッジ7Hは、第2筐体70Hと、第2現像剤担持体の一例としての現像ローラ71Hと、第2現像剤供給部材の一例としての供給ローラ72Hと、層厚規制ブレード73H(第2層厚規制ブレード)と、第2撹拌部材の一例としてのアジテータ75Hとを備えている。
【0051】
なお、本実施形態において、大容量カートリッジ7Hの現像ローラ71H、供給ローラ72H、層厚規制ブレード73Hおよびアジテータ75Hは、小容量カートリッジ7Lの現像ローラ71L、供給ローラ72L、層厚規制ブレード73Lおよびアジテータ75Lとそれぞれ同じ構成となっている。さらに述べると、本実施形態において、現像ローラ71(71L,71H)、供給ローラ72(72L,72H)、層厚規制ブレード73(73L,73H)およびアジテータ75(75L,75H)は、小容量カートリッジ7Lおよび大容量カートリッジ7Hのいずれにも使用可能な共通部品(同一規格の部品)となっている。
【0052】
第2筐体70Hは、現像ローラ71H、供給ローラ72Hおよびアジテータ75Hを回転可能に支持する第3フレームの一例としての大容量下フレーム300と、層厚規制ブレード73Hが固定される第4フレームの一例としての大容量上フレーム400とを主に有して構成されている。この大容量下フレーム300と大容量上フレーム400は、組み合わされたときに、第2トナー収容室74H(第2現像剤収容室)と第2現像室76Hを形成する。
【0053】
第2トナー収容室74Hは、小容量カートリッジ7Lの第1トナー収容室74Lよりも多くのトナーが収容される部屋であり、大容量カートリッジ7Hの前部分に形成されている。また、第2現像室76Hは、現像ローラ71H、供給ローラ72Hおよび層厚規制ブレード73Hが配置される部屋であり、大容量カートリッジ7Hの後部分に形成されている。第2トナー収容室74Hと第2現像室76Hも、連通口77によって連通している。
【0054】
大容量下フレーム300は、左右方向において互いに対向する一対の側壁部301(一方のみ図示)と、左右方向に延び、一対の側壁部301の下端から前端にかけてを連結する連結壁部302とを主に備えている。左右の側壁部301は、第2現像室76Hおよび第2トナー収容室74Hの側壁を形成し、連結壁部302は、第2現像室76Hの底壁と、第2トナー収容室74Hの底壁および前壁を形成している。
【0055】
左右の側壁部301の第2トナー収容室74Hを形成する部位の後部(連通口77付近)には、側面視略円形状をなし、左右方向において対向する一対の透明な光透過部78H(第2光透過部)が設けられている。一対の光透過部78Hの機能は、前記した一対の光透過部78Lと同様なので説明を省略する。
【0056】
図2,3に示すように、本実施形態において、大容量カートリッジ7Hの一対の光透過部78Hと、小容量カートリッジ7Lの一対の光透過部78Lとは、同位置に設けられている。言い換えると、各一対の光透過部78L,78Hは、いずれも、小容量カートリッジ7Lまたは大容量カートリッジ7Hが本体筐体2に装着された状態において、1つの発光素子91と1つの受光素子92との間に配置される位置に設けられている。
【0057】
より詳細に、一対の光透過部78L,78Hは、アジテータ75Lの回転中心Cを基準とした一対の光透過部78Lの位置と、アジテータ75Hの回転中心Cを基準とした一対の光透過部78Hの位置とが、同一となるように設けられている。さらに述べると、一対の光透過部78L,78Hは、後述する、内面形状が同一形状となる、第1トナー収容室74Lの底部付近の内面または第2トナー収容室74Hの底部付近の内面(太い破線に沿う範囲参照)を基準として同位置(当該内面から見て同位置)に設けられている。
【0058】
図3に示すように、大容量上フレーム400は、大容量下フレーム300の側壁部301および連結壁部302の上面に固着される蓋様のフレームであり、第2トナー収容室74Hの上壁を形成している。
【0059】
大容量上フレーム400の第2トナー収容室74Hを形成する部位の下面には、前後方向に延びる第2リブ410が左右方向に並んで複数設けられている(図3では1つのみ図示)。そして、第2リブ410の下面は、回転するアジテータ75Hの可撓性シート75Dの自由端と摺接する摺接面となっている。なお、以下の説明においては、第2リブ410の摺接面(下面)のうち、後側の部分(図3において太い破線に沿う範囲)を第2摺接面411と呼ぶ。
【0060】
図2,3に示すように、第2摺接面411と、前記した第1リブ210の第1摺接面211とは、アジテータ75Hの回転中心Cを基準とした第2摺接面411の位置が、アジテータ75Lの回転中心Cを基準とした第1摺接面211の位置と同一となるように設けられている。言い換えると、第1摺接面211と第2摺接面411とは、側面視において同一形状をなしており、各アジテータ75の回転方向における上流端から回転中心Cまでの距離が互いに等しく、また、下流端から回転中心Cまでの距離が互いに等しくなっている。これにより、第1摺接面211または第2摺接面411と摺接する可撓性シート75Dの撓み量や摺接する力などは、現像カートリッジ7の種類によらず、同一となる。
【0061】
なお、第2リブ410が設けられた大容量上フレーム400の壁は、第1リブ210が設けられた小容量上フレーム200の壁よりも外側(トナー収容室74L,74Hの外側)に向けて大きく凹むように形成されている。具体的に、大容量上フレーム400の壁後部402は、小容量上フレーム200の壁後部202よりも外側に向けて大きく凹むように形成され、大容量上フレーム400の壁前部403は、小容量上フレーム200の壁前部203よりも外側に向けて大きく凹むように形成されている。
【0062】
以上説明した第1筐体70Lおよび第2筐体70Hは、アジテータ75Lの下方の所定の部位(太い破線に沿う範囲)における第1トナー収容室74Lの内面形状と、アジテータ75Hの下方の所定の部位(太い破線に沿う範囲)における第2トナー収容室74Hの内面形状とが同一形状であり、その他の部位における第1トナー収容室74Lの内面形状と第2トナー収容室74Hの内面形状とが異なる形状を有することで、第2トナー収容室74Hの容積が第1トナー収容室74Lの容積よりも大きくなっている。
【0063】
より詳細に、小容量下フレーム100と大容量下フレーム300は、連結壁部102,302が、連通口77の下縁付近から回転軸75Aの前方付近まで、断面視において同一の略円弧形状をなしている。これにより、連通口77の下縁付近から、各アジテータ75L,75Hの下方、そして、回転軸75Aの前方付近までの部分における各トナー収容室74L,74Hの内面形状が同一形状となっている。
【0064】
一方、小容量下フレーム100は、連結壁部102が回転軸75Aの前方付近から後斜め上方に向けて延びた後、前方に屈曲して小容量上フレーム200に沿って前斜め上方に向けて延びることで、その前部分において小容量上フレーム200(壁前部203)との間に空間をほとんど形成していないのに対し、大容量下フレーム300は、連結壁部302が回転軸75Aの前方付近から前斜め上方に向けて延びることで、その前部分において大容量上フレーム400(壁前部403)との間に大きな空間を形成している。これにより、大容量下フレーム300は、第2トナー収容室74Hを形成する部分の容積が、小容量下フレーム100の第1トナー収容室74Lを形成する部分の容積よりも大きくなっている。
【0065】
また、小容量上フレーム200(特に壁前部203)は、略前後方向に向けてほぼ真っ直ぐ延びることで、第1トナー収容室74Lの空間をほとんど形成していないのに対し、大容量上フレーム400は、壁後部402および壁前部403が外側に向けて大きく凹んでいることで、第2トナー収容室74Hの空間を大きくしている。これにより、大容量上フレーム400は、第2トナー収容室74Hを形成する部分の容積が、小容量上フレーム200の第1トナー収容室74Lを形成する部分の容積よりも大きくなっている。そして、以上により、上下のフレームを組み合わせて形成される第2トナー収容室74H全体の容積は、第1トナー収容室74L全体の容積よりも大きくなっている。
【0066】
また、本実施形態において、第1筐体70Lおよび第2筐体70Hは、第1現像室76Lの内面形状と第2現像室76Hの内面形状とが、互いに同一形状となっている(太い破線に沿う範囲参照)。さらに述べると、小容量カートリッジ7Lおよび大容量カートリッジ7Hは、各現像室76L,76Hおよび各現像室76L,76Hに配置された現像ローラ71や供給ローラ72などを含む前部分が略同一の形状および構成となっている。
【0067】
図2,3に示すように、感光体ユニット6は、共通のユニットとなっており、小容量カートリッジ7Lおよび大容量カートリッジ7Hのうちの一方が同位置に選択的に着脱可能に構成されている。そして、小容量カートリッジ7Lおよび大容量カートリッジ7Hは、いずれかが感光体ユニット6に装着された状態のプロセスカートリッジ5(図2または図3参照)として本体筐体2に着脱可能に装着されることとなる。
【0068】
以上によれば、本実施形態において以下のような作用効果を得ることができる。
アジテータ75L,75Hが共通部品であり、第1筐体70Lおよび第2筐体70Hは、アジテータ75Lの下方の所定の部位における第1トナー収容室74Lの内面形状と、アジテータ75Hの下方の所定の部位における第2トナー収容室74Hの内面形状とが同一形状であるので、アジテータ75によるトナーの撹拌性能や搬送性能を同等とすることができる。
【0069】
また、第1筐体70Lおよび第2筐体70Hは、前記した所定の部位以外の部位における第1トナー収容室74Lの内面形状と第2トナー収容室74Hの内面形状とが異なる形状を有することで、第2トナー収容室74Hの容積が第1トナー収容室74Lの容積よりも大きくなっているので、トナーの充填量に応じた容積の現像カートリッジ7を形成することができる。
【0070】
具体的に、本実施形態では、大容量カートリッジ7Hの上下フレーム300,400の第2トナー収容室74Hを形成する部分の容積が、それぞれ、小容量カートリッジ7Lの上下フレーム100,200の第1トナー収容室74Lを形成する部分の容積よりも大きいことで、第2トナー収容室74Hの容積を第1トナー収容室74Lの容積よりも大きくすることができる。
【0071】
なお、本実施形態においては、トナーが溜まらない、大容量下フレーム300の回転軸75A前方の容積や、大容量上フレーム400の第2トナー収容室74Hを形成する部分の容積を大きくすることで、第2トナー収容室74Hの容積を第1トナー収容室74Lの容積よりも大きくしているので、アジテータ75によるトナーの撹拌性能に大きな影響を与えることはない。
【0072】
アジテータ75Lの回転中心Cを基準とした第1摺接面211の位置と、アジテータ75Hの回転中心Cを基準とした第2摺接面411の位置が同一であるため、各アジテータ75によるトナーの撹拌性能や搬送性能を同等とすることができる。また、本実施形態では、第2リブ410が設けられた壁402,403が、第1リブ210が設けられた壁202,203よりも外側に向けて大きく凹むように形成されていることで、その分、第2トナー収容室74Hの容積が第1トナー収容室74Lの容積よりも大きくなるため、トナーの充填量に応じた容積の現像カートリッジ7を形成することが可能となっている。
【0073】
アジテータ75Lの回転中心Cを基準とした一対の光透過部78Lの位置と、アジテータ75Hの回転中心Cを基準とした一対の光透過部78Hの位置とが、同一であることで、同一の発光素子91および受光素子92により、同一の条件で各トナー収容室74L,74H内のトナーを検出することが可能となっている。また、各トナー収容室74L,74Hの内面形状がトナーが溜まる底部付近において同一であり、かつ、各アジテータ75L,75Hの回転中心Cを基準とした各光透過部78L,78Hの位置が同一であることで、それぞれのトナー収容室74の容積によらずに、略同等のトナーの残量において交換時期を判定することが可能となる。
【0074】
感光体ユニット6が共通のユニットなので、トナー収容室74L,74Hの容積が異なる現像カートリッジ7L,7Hごとに複数種類の感光体ユニット6を用意しておく必要がなくなるので、製造コストや、ユーザが消耗品にかけるコストを抑制することができる。
【0075】
第1現像室76Lの内面形状と第2現像室76Hの内面形状とが同一形状であるので、
小容量カートリッジ7Lおよび大容量カートリッジ7Hの現像性能を同等とすることができ、レーザプリンタ1において装着された現像カートリッジ7L,7Hの違いによる画像品質の差を小さくすることができる。また、各現像室76L,76Hの内面形状を同一形状とすることで、各筐体70L,70Hを形成するための金型などの一部を共通化することが可能となり、さらに、各現像ローラ71L,71Hなどが共通部品であるので、製造コストを抑制することができる。
【0076】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0077】
前記実施形態では、第1現像室76Lの内面形状と第2現像室76Hの内面形状とが同一形状であったが、本発明はこれに限定されず、例えば、第1現像室の内面形状と第2現像室の内面形状は、各現像剤収容器の容量に応じて異なる形状であってもよい。
【0078】
前記実施形態では、感光体ユニット6が共通のユニットであったが、本発明はこれに限定されず、例えば、感光体ユニットは、容量の異なる現像剤収容器ごとに専用のユニットが用意されていてもよい。
【0079】
前記実施形態では、一対の光透過部78L,78Hが、現像カートリッジ7の容量によらずに同一構成(側面視略円形の窓状)であったが、本発明はこれに限定されず、例えば、前記実施形態において、大容量カートリッジ7Hの光透過部78Hを矩形の窓状としてもよい。また、例えば、前記実施形態において、大容量カートリッジ7Hの側壁部301全体を透明な材料から形成することにより一対の光透過部を形成してもよい。
【0080】
前記実施形態では、アジテータ75L,75H(第1撹拌部材と第2撹拌部材)が共通部品であったが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、第1撹拌部材と第2撹拌部材は、少なくとも、現像剤の撹拌性能や搬送性能に本質的に関連する構成が同じであれば足りる。具体的には、例えば、前記実施形態において、可撓性シート75Dは、共通部品であることが望ましい。一方、現像剤の撹拌性能や搬送性能に大きな影響を及ぼさない構成は互いに異なっていてもよい。具体的には、例えば、前記実施形態において、回転軸75Aや連結部75Cは、アジテータ75L,75Hの間で互いに異なる断面形状をなしていてもよい。
【0081】
前記実施形態で示したアジテータ75L,75H(撹拌部材)の具体的な構成は一例であり、本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、撹拌部材は、前記実施形態の撹拌翼75Bを備えないアジテータなどであってもよい。
【0082】
前記実施形態では特に述べていないが、第1筐体70Lを構成する小容量下フレーム100(第1フレーム)や小容量上フレーム200(第2フレーム)、第2筐体70Hを構成する大容量下フレーム300(第3フレーム)や大容量上フレーム400(第4フレーム)は、例えば、一部品として形成されていてもよいし、複数の部品を組み合わせることで形成されていてもよい。
【0083】
前記実施形態では、レーザプリンタ1の本体筐体2(画像形成装置本体)と、本体筐体2内の同位置に選択的に着脱可能な2種類の現像カートリッジ7L,7H(現像剤収容器)とを備える画像形成システムを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像形成装置本体の同位置に選択的に着脱可能な現像剤収容器は、3種類以上であってもよい。
【0084】
前記実施形態では、現像剤収容器として現像カートリッジ7を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、前記実施形態の感光体ユニット6と現像カートリッジ7が一体(着脱不能)に形成されたプロセスカートリッジであってもよい。また、トナー収容室を形成する筐体とアジテータとを主に備える(前記実施形態の現像ローラ71や供給ローラ72、層厚規制ブレード73、現像室を備えない)、いわゆるトナーカートリッジなどであってもよい。
【0085】
前記実施形態では、画像形成装置として、モノクロ画像を形成するレーザプリンタ1を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、カラー画像を形成するプリンタであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、フラットベッドスキャナなどの原稿読取装置を備える複写機や複合機などであってもよい。
【符号の説明】
【0086】
1 レーザプリンタ
2 本体筐体
6 感光体ユニット
7 現像カートリッジ
7H 大容量カートリッジ
7L 小容量カートリッジ
61 感光体ドラム
70H 第2筐体
70L 第1筐体
71H 現像ローラ
71L 現像ローラ
72H 供給ローラ
72L 供給ローラ
73H 層厚規制ブレード
73L 層厚規制ブレード
74H 第2トナー収容室
74L 第1トナー収容室
75H アジテータ
75L アジテータ
76H 第2現像室
76L 第1現像室
78H 光透過部
78L 光透過部
100 小容量下フレーム
101 側壁部
200 小容量上フレーム
202 壁後部
203 壁前部
210 第1リブ
211 第1摺接面
300 大容量下フレーム
301 側壁部
400 大容量上フレーム
402 壁後部
403 壁前部
410 第2リブ
411 第2摺接面
C 回転中心

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤が収容される第1現像剤収容器と、
前記第1現像剤収容器よりも多くの現像剤が収容される第2現像剤収容器と、
前記第1現像剤収容器および前記第2現像剤収容器のうちの一方が選択的に着脱可能な画像形成装置本体と、を備えた画像形成システムであって、
前記第1現像剤収容器は、現像剤が収容される第1現像剤収容室を形成する第1筐体と、回転することで前記第1現像剤収容室内の現像剤を撹拌する第1撹拌部材と、を備え、
前記第2現像剤収容器は、現像剤が収容される第2現像剤収容室を形成する第2筐体と、回転することで前記第2現像剤収容室内の現像剤を撹拌する第2撹拌部材と、を備え、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材は、同じ構成を有し、
前記第1筐体および前記第2筐体は、前記第1撹拌部材の下方の所定の部位における前記第1現像剤収容室の内面形状と、前記第2撹拌部材の下方の所定の部位における前記第2現像剤収容室の内面形状とが同一形状であり、その他の部位における前記第1現像剤収容室の内面形状と前記第2現像剤収容室の内面形状とが異なる形状を有することで、前記第2現像剤収容室の容積が前記第1現像剤収容室の容積よりも大きくなっていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記第1筐体は、組み合わされたときに前記第1現像剤収容室を形成する第1フレームおよび第2フレームを有し、
前記第2筐体は、組み合わされたときに前記第2現像剤収容室を形成する第3フレームおよび第4フレームを有し、
前記第3フレームの前記第2現像剤収容室を形成する部分の容積は、前記第1フレームの前記第1現像剤収容室を形成する部分の容積よりも大きく、
前記第4フレームの前記第2現像剤収容室を形成する部分の容積は、前記第2フレームの前記第1現像剤収容室を形成する部分の容積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記第2フレームは、回転する前記第1撹拌部材と摺接する第1摺接面を有する第1リブを有し、
前記第4フレームは、回転する前記第2撹拌部材と摺接する第2摺接面を有する第2リブを有し、
前記第2撹拌部材の回転中心を基準とした前記第2摺接面の位置は、前記第1撹拌部材の回転中心を基準とした前記第1摺接面の位置と同一であり、
前記第4フレームの前記第2リブが設けられた壁は、前記第2フレームの前記第1リブが設けられた壁よりも外側に向けて大きく凹むように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記第1筐体は、前記第1現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられ、前記画像形成装置本体から出射される前記第1現像剤収容器の交換時期を判定するための光が通過する一対の第1光透過部を有し、
前記第2筐体は、前記第2現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられ、前記画像形成装置本体から出射される前記第2現像剤収容器の交換時期を判定するための光が通過する一対の第2光透過部を有し、
前記第1撹拌部材の回転中心を基準とした前記一対の第1光透過部の位置と、前記第2撹拌部材の回転中心を基準とした前記一対の第2光透過部の位置とは、同一であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成システム。
【請求項5】
現像剤像が形成される感光体を有し、前記画像形成装置本体に対して着脱可能な感光体ユニットをさらに備え、
前記感光体ユニットは、前記第1現像剤収容器および前記第2現像剤収容器のうちの一方が選択的に着脱可能であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記第1現像剤収容器は、現像剤を担持する第1現像剤担持体と、現像剤を前記第1現像剤担持体に供給する第1現像剤供給部材と、前記第1現像剤担持体上の現像剤の厚さを規制する第1層厚規制ブレードと、を備え、
前記第2現像剤収容器は、現像剤を担持する第2現像剤担持体と、現像剤を前記第2現像剤担持体に供給する第2現像剤供給部材と、前記第2現像剤担持体上の現像剤の厚さを規制する第2層厚規制ブレードと、を備え、
前記第1筐体は、前記第1現像剤担持体、前記第1現像剤供給部材および前記第1層厚規制ブレードが配置される第1現像室を有し、
前記第2筐体は、前記第2現像剤担持体、前記第2現像剤供給部材および前記第2層厚規制ブレードが配置される第2現像室を有し、
前記第1現像剤担持体と前記第2現像剤担持体、前記第1現像剤供給部材と前記第2現像剤供給部材、および、前記第1層厚規制ブレードと前記第2層厚規制ブレードは、それぞれ同じ構成であり、
前記第1現像室の内面形状と前記第2現像室の内面形状とは、同一形状であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−50489(P2013−50489A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186880(P2011−186880)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】