説明

画像形成装置、及び、画像形成システム

【課題】カバーが閉じる際に該カバーに押されて媒体ガイドが適切に閉じる画像形成装置、及び、画像形成システムを実現することにある。
【解決手段】開閉可能なカバーと、該カバーが閉じる際に該カバーに押されて閉じ、かつ、該カバーが開く際に開く、媒体を案内するための媒体ガイドと、該媒体ガイドが開く際に、該媒体ガイドを該媒体ガイドが閉じる方向に付勢するための付勢部材と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、及び、画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
レーザビームプリンタ等の画像形成装置は既によく知られている。かかる画像形成装置には、例えば、紙、フィルム、布等の媒体の移動路が、給紙トレイから排紙トレイに亘って設けられており、当該移動路は、媒体を案内するための多数の媒体ガイドにより形成されている。
【0003】
また、これらの媒体ガイドの中には、カバーの開閉動作に応じて、開閉する(すなわち、カバーが閉じる際に該カバーに押されて閉じ、かつ、該カバーが開く際に開く)ものがある。当該媒体ガイドは、主として、前記移動路において媒体が詰まったとき(すなわち、画像形成装置にジャムが発生したとき)に媒体を移動路から取り出せるようにするために、設けられている。すなわち、作業者がカバーを開けると媒体ガイドが開くため、移動路に媒体が詰まった際に、作業者が、前記移動路にアクセスできるようになり、移動路から媒体を取り出すことができる。そして、作業者が、媒体を取り出した後に、カバーを閉めると、媒体ガイドは、カバーに押されて閉じ、媒体を適切に案内できる位置に復帰する。
【特許文献1】特開平7−311535号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、作業者が、前記移動路に容易にアクセスでき、移動路から媒体を適切に取り出すことができるようにするためには、作業者がカバーを開けたときに、媒体ガイドが大きく開く必要がある。しかしながら、媒体ガイドが大きく開くように画像形成装置を設計すると、以下の不都合が生じる可能性がある。すなわち、媒体ガイドが開きすぎているため、作業者がカバーを閉める際に、カバーが媒体ガイドに当接して該媒体ガイドを押しても、媒体ガイドが適切に閉じない(換言すれば、カバーが媒体ガイドを媒体ガイドが閉じる方向に押さない)不都合が発生し得る。特に、画像形成装置を小型化する場合には、カバーや媒体ガイドの設置位置に制約が多く、媒体ガイドが大きく開くように画像形成装置を設計しつつ、上記不都合を回避するのは極めて困難である。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、カバーが閉じる際に該カバーに押されて媒体ガイドが適切に閉じる画像形成装置、及び、画像形成システムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
主たる本発明は、開閉可能なカバーと、該カバーが閉じる際に該カバーに押されて閉じ、かつ、該カバーが開く際に開く、媒体を案内するための媒体ガイドと、該媒体ガイドが開く際に、該媒体ガイドを該媒体ガイドが閉じる方向に付勢するための付勢部材と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
【0007】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
【0009】
開閉可能なカバーと、該カバーが閉じる際に該カバーに押されて閉じ、かつ、該カバーが開く際に開く、媒体を案内するための媒体ガイドと、該媒体ガイドが開く際に、該媒体ガイドを該媒体ガイドが閉じる方向に付勢するための付勢部材と、を有することを特徴とする画像形成装置。
かかる場合には、カバーが閉じる際に該カバーに押されて媒体ガイドが適切に閉じる画像形成装置が実現されることとなる。
【0010】
また、現像剤像を媒体に転写するための転写部を有し、前記媒体ガイドは、前記転写部を通過する媒体を案内することとしてもよい。また、前記媒体ガイドは、前記カバーが全開した際に半開し、前記転写部及び前記媒体ガイドは、作業者が半開した前記媒体ガイドを前記付勢部材の付勢力に抗して全開させることにより前記転写部に位置する媒体を前記画像形成装置から取り出すことができるように、構成されていることとしてもよい。
【0011】
また、前記カバーが全開した際に、前記媒体ガイドは、半開した状態で前記転写部の少なくとも一部を覆っていることとしてもよい。
かかる場合には、カバーが全開した際に、転写部が適切に保護される。
【0012】
また、前記媒体ガイドを回動自在に支持する支持軸を有し、前記媒体ガイドは、前記支持軸まわりに回動することにより、開閉し、かつ、前記支持軸に対向する対向面を有し、前記付勢部材は、ねじりバネであり、該ねじりバネは、前記支持軸に固定されており、前記対向面を押圧することにより前記媒体ガイドを付勢することとしてもよい。
かかる場合には、ねじりバネが、媒体ガイドに対し、安定した付勢力を与えることができる。
【0013】
また、前記ねじりバネは、前記支持軸の軸方向中央部に固定されており、前記対向面の長手方向中央部を押圧することにより前記媒体ガイドを付勢することとしてもよい。
かかる場合には、ねじりバネが、バランスよく、媒体ガイドを付勢することができる。
【0014】
また、前記ねじりバネは、その中央部に、U字形状に曲げられネジにより前記支持軸に固定される固定部を、その両端部に、前記支持軸から離れる方向に延出し前記対向面を押圧する押圧部を、前記固定部と前記押圧部との間に、前記支持軸に巻き付く巻き付き部を、それぞれ備えていることとしてもよい。
【0015】
また、開閉可能なカバーと、該カバーが閉じる際に該カバーに押されて閉じ、かつ、該カバーが開く際に開く、媒体を案内するための媒体ガイドと、該媒体ガイドが開く際に、該媒体ガイドを該媒体ガイドが閉じる方向に付勢するための付勢部材と、を有し、現像剤像を媒体に転写するための転写部を有し、前記媒体ガイドは、前記転写部を通過する媒体を案内し、前記媒体ガイドは、前記カバーが全開した際に半開し、前記転写部及び前記媒体ガイドは、作業者が半開した前記媒体ガイドを前記付勢部材の付勢力に抗して全開させることにより前記転写部に位置する媒体を前記画像形成装置から取り出すことができるように、構成されており、前記カバーが全開した際に、前記媒体ガイドは、半開した状態で前記転写部の少なくとも一部を覆っており、前記媒体ガイドを回動自在に支持する支持軸を有し、前記媒体ガイドは、前記支持軸まわりに回動することにより、開閉し、かつ、前記支持軸に対向する対向面を有し、前記付勢部材は、ねじりバネであり、該ねじりバネは、前記支持軸に固定されており、前記対向面を押圧することにより前記媒体ガイドを付勢し、前記ねじりバネは、前記支持軸の軸方向中央部に固定されており、前記対向面の長手方向中央部を押圧することにより前記媒体ガイドを付勢し、前記ねじりバネは、その中央部に、U字形状に曲げられネジにより前記支持軸に固定される固定部を、その両端部に、前記支持軸から離れる方向に延出し前記対向面を押圧する押圧部を、前記固定部と前記押圧部との間に、前記支持軸に巻き付く巻き付き部を、それぞれ備えていることを特徴とする画像形成装置も実現可能である。
このようにすれば、既述の総ての効果を奏するため、本発明の目的がより有効に達成される。
【0016】
また、コンピュータ、及び、このコンピュータに接続可能な画像形成装置であって、開閉可能なカバーと、該カバーが閉じる際に該カバーに押されて閉じ、かつ、該カバーが開く際に開く、媒体を案内するための媒体ガイドと、該媒体ガイドが開く際に、該媒体ガイドを該媒体ガイドが閉じる方向に付勢するための付勢部材と、を有する画像形成装置、を備えたことを特徴とする画像形成システムも実現可能である。
かかる場合には、カバーが閉じる際に該カバーに押されて媒体ガイドが適切に閉じる画像形成システムが実現されることとなる。
【0017】
===画像形成装置の外装構成例===
次に、図1及び図2を用いて、画像形成装置としてレーザビームプリンタ(以下、プリンタともいう)10を例にとって、その外装構成例について説明する。図1及び図2は、プリンタ10の外装構成を示した斜視図である。なお、図1は、図2に示された黒矢印の方向からプリンタ10を見たときの斜視図である。同様に、図2は、図1に示された黒矢印の方向からプリンタ10を見たときの斜視図である。また、図1及び図2においては、矢印にて上下方向を示している。
【0018】
本実施の形態に係るプリンタ10は、図1及び図2に示すように、操作パネル215と、上面カバー220と、第一側面カバー230と、当該第一側面カバー230に隣接する第二側面カバー240と、第一側面カバー230の裏側に位置する第三側面カバー250と、第二側面カバー240の裏側に位置するカバーの一例としての第四側面カバー260と、コントローラーボックス270と、を有している。
【0019】
操作パネル215は、プリンタ10の上部に設けられており、ユーザ等とのインターフェイスとなる部分である。すなわち、操作パネル215は、ユーザ等からの指示を受け付けるための指示受付部と、ユーザ等へ各種情報を与えるための液晶パネル等からなる情報出力部とを有している。
【0020】
上面カバー220は、プリンタ10の上部に設けられている取り外し式のカバーである。すなわち、上面カバー220は、プリンタ10内部の機器のメンテナンス等のために、プリンタ供給者等が取り外すことができるようになっている。上面カバー220は、二つのネジ穴を有しており、当該上面カバー220は、プリンタ本体に対し、二箇所にて、ネジで固定されている。
【0021】
また、当該上面カバー220は、排出された、媒体の一例としての紙、フィルム、布等の記録媒体、を支持する機能をも有している。かかる機能を実現するために上面カバー220は、排紙トレイ226を備えている。さらに、上面カバー220には、前述した操作パネル215が、当該操作パネル215の裏側において、ネジで固定されている。
【0022】
第一側面カバー230及び第二側面カバー240は、プリンタ10の側部に設けられている取り外し式のカバーである。すなわち、第一側面カバー230及び第二側面カバー240は、プリンタ10内部の機器のメンテナンス等のために、プリンタ供給者等が取り外すことができるようになっている。また、第一側面カバー230及び第二側面カバー240は、それぞれ三つのネジ穴を有しており、当該第一側面カバー230及び第二側面カバー240は、プリンタ本体に対し、三箇所にて、ネジで固定されている。
【0023】
第三側面カバー250及び第四側面カバー260は、プリンタ10の側部に設けられている開閉式のカバーである。すなわち、第三側面カバー250及び第四側面カバー260は、ユーザ等が、取っ手を掴んで、開けたり閉めたりすることができるようになっている。第三側面カバー250は、主として、プリンタ10に設けられている消耗品(例えば、後述する現像装置51、52、53、54)を交換する際に開閉される消耗品交換用カバーである。また、第四側面カバー260は、プリンタ10内でジャムが発生した際にトラブルシューティングのために開閉されるトラブルシューティング用カバーであるとともに、プリンタ10に設けられている消耗品(例えば、後述する定着ユニット90)を交換する際に開閉される消耗品交換用カバーでもある。
【0024】
コントローラーボックス270は、メモリやハードディスク等を収容するボックスである。このコントローラーボックス270は、四つのネジ穴を有しており、当該コントローラーボックス270は、プリンタ本体に対し、四箇所にて、ネジで固定されている。そして、ユーザ等が、メモリやハードディスク等を交換したい場合には、ネジを外して、コントローラーボックス270をプリンタ本体から取り外すことにより、当該交換を行うことが可能となっている。
【0025】
===画像形成装置の内部構成例===
次に、図3を用いて、画像形成装置の一例としてのプリンタ10の内部構成例について説明する。図3は、プリンタ10を構成する主要構成要素を示した概略図である。なお、図3には、矢印にて上下方向を示しており、例えば、給紙トレイ92は、プリンタ10の下部に配置されており、定着ユニット90は、プリンタ10の上部に配置されている。また、図3は、第三側面カバー250を正面にして、すなわち、図2の白矢印の方向から、プリンタ10を見たときの図である。
【0026】
本実施の形態に係るプリンタ10は、図3に示すように、潜像を担持するための感光体20の回転方向に沿って、帯電ユニット30、露光ユニット40、YMCK現像ユニット50、一次転写ユニット60、中間転写体62、感光体クリーニングユニット82を有し、さらに、転写部の一例としての二次転写ユニット80、定着ユニット90、及び、これらのユニット等を制御しプリンタとしての動作を司る制御ユニット100等を有している。
【0027】
感光体20は、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸を中心に回転可能であり、本実施の形態においては、図3中の矢印で示すように時計回りに回転する。
【0028】
帯電ユニット30は、感光体20を帯電するための装置であり、露光ユニット40は、レーザを照射することによって帯電された感光体20上に潜像を形成する装置である。この露光ユニット40は、半導体レーザ、ポリゴンミラー、F−θレンズ等を有しており、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等の不図示のホストコンピュータから入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザを帯電された感光体20上に照射する。
【0029】
YMCK現像ユニット50は、感光体20上に形成された潜像を、現像装置に収容された現像剤の一例としてのトナー、すなわち、ブラック現像装置51に収容されたブラック(K)トナー、マゼンタ現像装置52に収容されたマゼンタ(M)トナー、シアン現像装置53に収容されたシアン(C)トナー、及び、イエロー現像装置54に収容されたイエロー(Y)トナーを用いて現像するための装置である。
【0030】
このYMCK現像ユニット50は、前記4つの現像装置51、52、53、54が装着された状態で回転することにより、前記4つの現像装置51、52、53、54の位置を動かすことを可能としている。すなわち、このYMCK現像ユニット50は、前記4つの現像装置51、52、53、54を4つの現像装置保持部55a、55b、55c、55dにより保持しており、前記4つの現像装置51、52、53、54は、中心軸50aを中心として、それらの相対位置を維持したまま回転可能となっている。そして、1ページ分の画像形成が終了する毎に選択的に感光体20に対向し、それぞれの現像装置51、52、53、54に収容されたトナーにて、感光体20上に形成された潜像を順次現像する。なお、前述した4つの現像装置51,52,53,54の各々は、プリンタ本体、より具体的には、YMCK現像ユニット50の前記現像装置保持部55a、55b、55c、55d、に対して着脱可能となっている。
【0031】
一次転写ユニット60は、感光体20に形成された単色トナー像を後述の中間転写体62に転写するための装置であり、4色のトナーが順次重ねて転写されると、中間転写体62にフルカラートナー像が形成される。
【0032】
中間転写体62は、感光体20上の現像剤像の一例としてのトナー像を記録媒体に転写する際の中間媒体である。この中間転写体62は、PETフィルムの表面に錫蒸着層を設けさらにその表層に半導電塗料を形成、積層したエンドレスのベルトである。中間転写体62は、駆動ローラ71、従動ローラ72等に掛け回されて張架されており感光体20とほぼ同じ周速度にて回転駆動される。
【0033】
二次転写ユニット80は、中間転写体62上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を紙、フィルム、布等の記録媒体に転写するための装置である。なお、二次転写ユニット80の詳細については後述する。
定着ユニット90は、記録媒体上のトナー像を当該記録媒体に定着するための装置である。すなわち、当該定着ユニット90は、記録媒体上に転写された単色トナー像やフルカラートナー像を記録媒体に融着させて永久像とするものである。
【0034】
また、プリンタ10の下部には、給紙トレイ92が設けられ、当該給紙トレイ92は、記録媒体を収納し、当該記録媒体を記録媒体移動路93に供給する。記録媒体移動路93は、当該給紙トレイ92から前述した排紙トレイ226に亘って設けられている。また、当該記録媒体移動路93は、記録媒体を給紙トレイ92から排紙トレイ226まで案内するためのガイド部、により形成されており、当該ガイド部は、多数のガイド部材(例えば、後述する開閉式ガイド部材320)から成っている。そして、当該記録媒体移動路93に沿って、前述した二次転写ユニット80及び定着ユニット90が設けられ、さらに、記録媒体を搬送するための複数のローラ(例えば、給紙ローラ94、レジローラ96、排紙ローラ97)も設けられている。
【0035】
感光体クリーニングユニット82は、一次転写ユニット60と帯電ユニット30との間に設けられ、感光体20の表面に当接されたゴム製の感光体クリーニングブレード84を有し、一次転写ユニット60によって中間転写体62上にトナー像が転写された後に、感光体20上に残存するトナーを感光体クリーニングブレード84により掻き落として除去するための装置である。
【0036】
制御ユニット100は、図4に示すようにメインコントローラ101と、ユニットコントローラ102とで構成され、メインコントローラ101には画像信号及び制御信号が入力され、この画像信号及び制御信号に基づく指令に応じてユニットコントローラ102が前記各ユニット等を制御して画像を形成する。
【0037】
次に、このように構成されたプリンタ10の動作について説明する。以下に説明されるプリンタ10の各種動作は、主として、プリンタ10内のメインコントローラ101又はユニットコントローラ102により実現される。特に、本実施の形態においては、プログラムROMに格納されたプログラムをCPUが処理することにより実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0038】
まず、不図示のホストコンピュータからの画像信号及び制御信号がインターフェイス(I/F)112を介してプリンタ10のメインコントローラ101に入力されると、このメインコントローラ101からの指令に基づくユニットコントローラ102の制御により感光体20、及び、中間転写体62が回転する。感光体20は、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット30により順次帯電される。
【0039】
感光体20の帯電された領域は、感光体20の回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット40によって、第1色目、例えばイエローYの画像情報に応じた潜像が該領域に形成される。また、YMCK現像ユニット50は、イエロー(Y)トナーを収容したイエロー現像装置54が、感光体20に対向した現像位置に位置している。
【0040】
感光体20上に形成された潜像は、感光体20の回転に伴って現像位置に至り、イエロー現像装置54によってイエロートナーで現像される。これにより、感光体20上にイエロートナー像が形成される。
【0041】
感光体20上に形成されたイエロートナー像は、感光体20の回転に伴って一次転写位置に至り、一次転写ユニット60によって、中間転写体62に転写される。この際、一次転写ユニット60には、トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧が印加される。なお、この間、感光体20と中間転写体62とは接触しており、また、二次転写ユニット80は、中間転写体62から離間している。
【0042】
上記の処理が、第2色目、第3色目、及び、第4色目について、各々の現像装置毎に順次実行されることにより、各画像信号に対応した4色のトナー像が、中間転写体62に重なり合って転写される。これにより、中間転写体62上にはフルカラートナー像が形成される。
【0043】
中間転写体62上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写体62の回転に伴って二次転写位置に至り、二次転写ユニット80によって記録媒体に転写される。なお、記録媒体は、給紙トレイ92から、給紙ローラ94、レジローラ96を介して二次転写ユニット80へ搬送される。また、転写動作を行う際、二次転写ユニット80は中間転写体62に押圧されるとともに二次転写電圧が印加される。
【0044】
フルカラートナー像が転写された記録媒体は、定着ユニット90へ搬送され、記録媒体上のフルカラートナー像は、定着ユニット90によって加熱加圧されて記録媒体に融着される。
フルカラートナー像が融着された記録媒体は、排紙ローラ97を介して、排紙トレイ226へ搬送される。
【0045】
一方、感光体20は一次転写位置を経過した後に、感光体クリーニングユニット82に支持された感光体クリーニングブレード84によって、その表面に付着しているトナーが掻き落とされ、次の潜像を形成するための帯電に備える。掻き落とされたトナーは、感光体クリーニングユニット82が備える残存トナー回収部に回収される。
【0046】
===制御ユニットの概要===
次に、制御ユニット100の構成について図4を参照しつつ説明する。制御ユニット100のメインコントローラ101は、インターフェイス112を介してホストコンピュータと接続され、このホストコンピュータから入力された画像信号を記憶するための画像メモリ113を備えている。ユニットコントローラ102は、装置本体の各ユニット(帯電ユニット30、露光ユニット40、YMCK現像ユニット50、一次転写ユニット60、二次転写ユニット80、感光体クリーニングユニット82、定着ユニット90)と電気的に接続され、それらが備えるセンサからの信号を受信することによって、各ユニットの状態を検出しつつ、メインコントローラ101から入力される信号に基づいて、各ユニットを制御する。
【0047】
===二次転写ユニット及びその周辺の構成例===
次に、図5乃至図12Bを用いて、二次転写ユニット80及び二次転写ユニット80の周辺に位置する部材(以下、周辺部材とも呼ぶ)の構成例について説明する。
【0048】
図5は、二次転写ユニット80、及び、開閉式ガイド部材320、を示した正面斜視図である。図6は、二次転写ユニット80、及び、開閉式ガイド部材320、を示した背面斜視図である。図7は、第四側面カバー260が閉じる際に第四側面カバー260が被当接部320aに当接したときの、開閉式ガイド部材320等の様子を示した図である。図11A及び図11Bは、ねじりバネ340を示した斜視図である。図12A及び図12Bは、軸310にねじりバネ340が固定されている様子を示した斜視図である(図12Bは、図12Aの拡大図である。)。図8乃至図10については、後述する。なお、図6においては、軸310の軸方向中央部310aを明示するために、軸310にねじりバネ340が取り付けられていない状態が示されている(一方、軸310にねじりバネ340が取り付けられている状態は、図12A及び図12Bに示されている。)。
【0049】
二次転写ユニット80は、図5及び図6に示すように、二次転写ローラ302と、二次転写フレーム306と、を備えている。また、前記周辺部材としては、図5乃至図7に示すように、媒体ガイドを支持する支持軸の一例としての軸310、媒体ガイドの一例としての開閉式ガイド部材320、付勢部材の一例としてのねじりバネ340等が、設けられている。
【0050】
二次転写ローラ302は、中間転写体62上に形成されたトナー像を記録媒体に転写するためのものである。この二次転写ローラ302は、その長手方向(回転軸方向)が前述した第四側面カバー260の幅方向(すなわち、図3の紙面を貫く方向)に沿うように設けられており、回転軸302aと大径部302bと、を有している。二次転写ローラ302は、当該回転軸302aが後述する二次転写フレーム306によって、回転自在に支持されている。
【0051】
二次転写ローラ302は、トナー像を記録媒体へ転写する際に、中間転写体62に記録媒体を介して接触し、記録媒体をトナー像が形成された中間転写体62へ押圧する。そして、かかる際に、中間転写体62から記録媒体へのトナー像の移動を促すために、当該二次転写ローラ302に、二次転写電圧が印加される。
【0052】
二次転写フレーム306は、二次転写ローラ302を支持するためのものである。この二次転写フレーム306は、二次転写ローラ302の両端部に、それぞれ一つずつ設けられており、当該二次転写フレーム306に設けられた穴部306aにより二次転写ローラ302を回転自在に支持している。
【0053】
また、当該二次転写フレーム306は、軸310に固定されており、軸310と一体的に回動するようになっている。この軸310は、二次転写ローラ302の長手方向(軸方向)に沿うように設けられており、不図示のカム機構の作用により、第一回動位置と第二回動位置との間を往復回動する。そして、当該軸310が第一回動位置と第二回動位置との間を往復回動することにより、前記二次転写ローラ302が、中間転写体62に接触する接触位置と中間転写体62から離間する離間位置との間を往復移動する。
【0054】
すなわち、二次転写ローラ302は、中間転写体62に対して接離可能となるように構成されており、トナー像を記録媒体へ転写するときのみ中間転写体62に接触し、それ以外のときは中間転写体62から離間するように、制御される。そして、転写開始の際には、前記カム機構が、軸310を第二回動位置から第一回動位置へ回動させることにより、当該軸310に二次転写フレーム306を介して接続されている二次転写ローラ302を前記離間位置から前記接触位置へ移動させる。さらに、転写終了の際には、前記カム機構が、軸310を第一回動位置から第二回動位置へ回動させることにより、当該軸310に二次転写フレーム306を介して接続されている二次転写ローラ302を前記接触位置から前記離間位置へ移動させる。なお、前記カム機構は、二次転写ローラ302を移動させる機能だけでなく、当該二次転写ローラ302の位置を接触位置又は離間位置に維持させる機能をも有している。
【0055】
また、前記軸310には、開閉式ガイド部材320が取り付けられており、軸310は、当該開閉式ガイド部材320を回動自在に支持している。この開閉式ガイド部材320は、記録媒体移動路93を形成する前述したガイド部、の一構成要素(すなわち、前記多数のガイド部材のうちの一つ)であり、二次転写ユニット80を通過する記録媒体を案内する機能を有している。開閉式ガイド部材320は、その長手方向が、二次転写ローラ302の長手方向(軸方向)に沿うように設けられており、前記軸310まわりに回動可能(移動可能)となるように、構成されている。
【0056】
また、当該開閉式ガイド部材320は、前述した第四側面カバー260の開閉動作に応じて、開閉するようになっている。すなわち、第四側面カバー260が閉じると(作業者により閉じられると)、やがて、第四側面カバー260が、開閉式ガイド部材320の裏側に設けられている被当接部320aに当接し(図7)、当該第四側面カバー260は、開閉式ガイド部材320を押し上げて当該開閉式ガイド部材320を図7中反時計方向に回動させる(移動させる)。そして、第四側面カバー260が完全に閉じた際には、開閉式ガイド部材320も、二次転写ローラ302を覆うような状態で閉じることとなる(図8に、第四側面カバー260が完全に閉じたときの、二次転写ローラ302と開閉式ガイド部材320との位置関係を示す)。一方、第四側面カバー260が開く(作業者により開かれる)際には、第四側面カバー260の被当接部320aへの押圧が解放され、開閉式ガイド部材320が、自重で図7中時計方向に回動し(移動し)、当該開閉式ガイド部材320も開くこととなる。
【0057】
また、前記軸310には、ねじりバネ340が設けられている。このねじりバネ340は、図11A、図11B、図12A、及び、図12Bに示すように、該ねじりバネ340の中央部に、U字形状に曲げられ軸310に固定される固定部340aを、該ねじりバネ340の両端部に、軸310から離れる方向に延出し、開閉式ガイド部材320の、軸310に対向する対向面320b、を押圧する押圧部340bを、前記固定部340aと押圧部340bとの間に、軸310に巻き付く巻き付き部340cを、それぞれ備えている。そして、ねじりバネ340は、前記固定部340aがネジ350により軸310の軸方向中央部310aに固定されることにより、軸310に適切に固定されている。また、ねじりバネ340は、前記押圧部340bが前記対向面320bの長手方向中央部320cを押圧することにより、開閉式ガイド部材320を付勢するようになっている。
【0058】
そして、第四側面カバー260が開いて開閉式ガイド部材320が自重で図7中時計方向に回動する(すなわち、開閉式ガイド部材320が開く)際には、当該ねじりバネ340が、開閉式ガイド部材320を当該開閉式ガイド部材320が閉じる方向(換言すれば、開閉式ガイド部材320を反時計方向に回動させる方向)に付勢することとなる。したがって、開閉式ガイド部材320は、第四側面カバー260の開動作に伴って開く際に、その自重とねじりバネ340の付勢力とが釣り合う位置で、半開した状態で静止することとなる。そのため、第四側面カバー260が全開したときにおいても、開閉式ガイド部材320が半開した状態が維持されることとなる(図9に、第四側面カバー260が全開したときの、二次転写ローラ302と開閉式ガイド部材320との位置関係を示す)。
【0059】
なお、図9に示すように、第四側面カバー260が全開した際に、開閉式ガイド部材320は、前記二次転写ユニット80(二次転写ローラ302)の保護等のため、半開した状態で二次転写ユニット80(二次転写ローラ302)の少なくとも一部を覆っている。二次転写ユニット80(二次転写ローラ302)及び開閉式ガイド部材320は、作業者が半開した開閉式ガイド部材320をねじりバネ340の付勢力に抗して全開させることにより二次転写ユニット80に位置する記録媒体をプリンタ10(記録媒体移動路93)から適切に取り出すことができるように、構成されており、作業者は、媒体のジャム処理を行うとき等に、半開した開閉式ガイド部材320を把持して、当該開閉式ガイド部材320を図9中時計方向に回動させて全開させることにより、二次転写ユニット80に位置する記録媒体をプリンタ10(記録媒体移動路93)から容易に取り出すことができる(図10に、開閉式ガイド部材320が全開したときの、二次転写ローラ302と開閉式ガイド部材320との位置関係を示す)。
【0060】
===本実施の形態に係るプリンタ等の有効性について===
上述したように、本実施の形態に係るプリンタ10は、開閉可能な第四側面カバー260と、該第四側面カバー260が閉じる際に該第四側面カバー260に押されて閉じ、かつ、該第四側面カバー260が開く際に開く、記録媒体を案内するための開閉式ガイド部材320と、該開閉式ガイド部材320が開く際に、該開閉式ガイド部材320を該開閉式ガイド部材320が閉じる方向に付勢するためのねじりバネ340と、を備えている。このことにより、第四側面カバー260が閉じる際に該第四側面カバー260に押されて開閉式ガイド部材320が適切に閉じるプリンタ10等が実現される。
【0061】
発明が解決しようとする課題の項等で説明したとおり、作業者が、前記記録媒体移動路93に容易にアクセスでき、記録媒体移動路93から記録媒体を適切に取り出すことができるようにするためには、作業者が第四側面カバー260を開けたときに、開閉式ガイド部材320が大きく開く必要がある。しかしながら、開閉式ガイド部材320が大きく開くようにプリンタ10を設計すると、以下の不都合が生じる可能性がある。すなわち、開閉式ガイド部材320が開きすぎているため、作業者が第四側面カバー260を閉める際に、第四側面カバー260が開閉式ガイド部材320に当接して該開閉式ガイド部材320を押しても、開閉式ガイド部材320が適切に閉じない(換言すれば、第四側面カバー260が開閉式ガイド部材320を媒体ガイドが閉じる方向に押さない)不都合が発生し得る。特に、プリンタ10を小型化する場合には、第四側面カバー260や開閉式ガイド部材320の設置位置に制約が多く、開閉式ガイド部材320が大きく開くようにプリンタ10を設計しつつ、上記不都合を回避するのは極めて困難である。
【0062】
これに対し、本実施の形態に係るプリンタ10には、前述したねじりバネ340が設けられているから、第四側面カバー260が開いて開閉式ガイド部材320が開く際には、当該ねじりバネ340が、開閉式ガイド部材320を当該開閉式ガイド部材320が閉じる方向に付勢する。したがって、開閉式ガイド部材320は、第四側面カバー260の開動作に伴って開く際に、その自重とねじりバネ340の付勢力とが釣り合う位置で、半開した状態で静止することとなる。そして、作業者が第四側面カバー260を閉める際には、開閉式ガイド部材320が半開した状態で第四側面カバー260が閉じることとなるから、第四側面カバー260が開閉式ガイド部材320に当接して該開閉式ガイド部材320を押した際に、開閉式ガイド部材320が適切に閉じることとなる。
【0063】
さらに、ねじりバネ340が、開閉式ガイド部材320を半開した状態に維持しているため、作業者は、記録媒体のジャム処理を行うときに、半開した開閉式ガイド部材320をねじりバネ340の付勢力に抗して全開させることにより、前記記録媒体移動路93に容易にアクセスできる。したがって、作業者は、記録媒体をプリンタ10(記録媒体移動路93)から適切に取り出すことができる。
【0064】
===その他の実施の形態===
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係るプリンタ等を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【0065】
上記実施の形態においては、画像形成装置として中間転写型のフルカラーレーザビームプリンタを例にとって説明したが、本発明は、中間転写型以外のフルカラーレーザビームプリンタ、モノクロレーザビームプリンタ、複写機、ファクシミリなど、各種の画像形成装置に適用可能である。
【0066】
また、上記実施の形態においては、カバーが閉じる際に該カバーに押されて閉じ、かつ、該カバーが開く際に開く、記録媒体を案内するための媒体ガイドとして、二次転写ユニット80を通過する記録媒体を案内する開閉式ガイド部材320を例にとって説明したが、本発明は、カバーが閉じる際に該カバーに押されて閉じ、かつ、該カバーが開く際に開く媒体ガイドであれば、どの媒体ガイドにも適用できる。
【0067】
また、上記実施の形態においては、付勢部材としてねじりバネ340を例にとって説明したが、これに限定されるものでなく、前記付勢部材は、開閉式ガイド部材320が開く際に、該開閉式ガイド部材320を該開閉式ガイド部材320が閉じる方向に付勢する付勢部材であれば、圧縮バネ、引っ張りバネ、バネ以外の付勢部材であっても構わない。
【0068】
また、上記実施の形態において、開閉式ガイド部材320は、第四側面カバー260が全開した際に半開し、二次転写ユニット80及び開閉式ガイド部材320は、作業者が半開した開閉式ガイド部材320をねじりバネ340の付勢力に抗して全開させることにより二次転写ユニット80に位置する記録媒体をプリンタ10から取り出すことができるように、構成されていることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、二次転写ユニット80及び開閉式ガイド部材320は、作業者が半開した開閉式ガイド部材320をねじりバネ340を外して全開させることにより二次転写ユニット80に位置する記録媒体をプリンタ10から取り出すことができるように、構成されていることとしてもよい。
【0069】
また、上記実施の形態においては、第四側面カバー260が全開した際に、開閉式ガイド部材320は、半開した状態で二次転写ユニット80の少なくとも一部を覆っていることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、第四側面カバー260が全開した際に、開閉式ガイド部材320は、半開した状態で二次転写ユニット80を覆っていないこととしてもよい。
ただし、第四側面カバー260が全開した際に、二次転写ユニット80が適切に保護される点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
【0070】
また、上記実施の形態において、プリンタ10は、開閉式ガイド部材320を回動自在に支持する軸310を有し、開閉式ガイド部材320は、軸310まわりに回動することにより、開閉し、かつ、軸310に対向する対向面320bを有し、ねじりバネ340は、軸310に固定されており、対向面320bを押圧することにより開閉式ガイド部材320を付勢することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、ねじりバネ340は、前述した二次転写フレーム306に固定されており、開閉式ガイド部材320の対向面320bを押圧することにより開閉式ガイド部材320を付勢することとしてもよい。
ねじりバネ340が、軸310に固定されており、軸310に対向する対向面320bを押圧する場合には、ねじりバネ340の固定部340aと押圧部340bとの距離を短くすることができる。したがって、ねじりバネ340が、開閉式ガイド部材320に対し、安定した付勢力を与えることができる。かかる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
【0071】
また、上記実施の形態において、ねじりバネ340は、軸310の軸方向中央部310aに固定されており、前記対向面320bの長手方向中央部320cを押圧することにより開閉式ガイド部材320を付勢することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、ねじりバネ340は、軸310の軸方向端部に固定されており、前記対向面320bの長手方向端部を押圧することにより開閉式ガイド部材320を付勢することとしてもよい。
ただし、ねじりバネ340が、バランスよく、開閉式ガイド部材320を付勢することができる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
【0072】
また、上記実施の形態において、ねじりバネ340は、その中央部に、U字形状に曲げられネジ350により軸310に固定される固定部340aを、 その両端部に、軸310から離れる方向に延出し対向面320bを押圧する押圧部340bを、固定部340aと押圧部340bとの間に、軸310に巻き付く巻き付き部340cを、それぞれ備えることとしたが、ねじりバネ340の構成は、これに限定されるものではない。例えば、ねじりバネ340は、その一端部に前記固定部340aを、その他端部に前記押圧部340bを、固定部340aと押圧部340bとの間に前記巻き付き部340cを、それぞれ備えることとしてもよい。
【0073】
===画像形成システム等の構成===
次に、本発明に係る実施の形態の一例である画像形成システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0074】
図13は、画像形成システムの外観構成を示した説明図である。画像形成システム700は、コンピュータ702と、表示装置704と、プリンタ706と、入力装置708と、読取装置710とを備えている。コンピュータ702は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置704は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ706は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置708は、本実施形態ではキーボード708Aとマウス708Bが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置710は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置710AとCD−ROMドライブ装置710Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magneto Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
【0075】
図14は、図13に示した画像形成システムの構成を示すブロック図である。コンピュータ702が収納された筐体内にRAM等の内部メモリ802と、ハードディスクドライブユニット804等の外部メモリがさらに設けられている。
【0076】
なお、以上の説明においては、プリンタ706が、コンピュータ702、表示装置704、入力装置708、及び、読取装置710と接続されて画像形成システムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、画像形成システムが、コンピュータ702とプリンタ706から構成されても良く、画像形成システムが表示装置704、入力装置708及び読取装置710のいずれかを備えていなくても良い。
【0077】
また、例えば、プリンタ706が、コンピュータ702、表示装置704、入力装置708、及び、読取装置710のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、プリンタ706が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
【0078】
このようにして実現された画像形成システムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】プリンタ10の外装構成を示した斜視図である。
【図2】プリンタ10の外装構成を示した斜視図である。
【図3】プリンタ10を構成する主要構成要素を示した概略図である。
【図4】プリンタ10の制御ユニット100の構成を示したブロック図である。
【図5】二次転写ユニット80、及び、開閉式ガイド部材320、を示した正面斜視図である。
【図6】二次転写ユニット80、及び、開閉式ガイド部材320、を示した背面斜視図である。
【図7】第四側面カバー260が閉じる際に第四側面カバー260が被当接部320aに当接したときの、開閉式ガイド部材320等の様子を示した図である。
【図8】第四側面カバー260が完全に閉じたときの、二次転写ローラ302と開閉式ガイド部材320との位置関係を示した図である。
【図9】第四側面カバー260が全開したときの、二次転写ローラ302と開閉式ガイド部材320との位置関係を示した図である。
【図10】開閉式ガイド部材320が全開したときの、二次転写ローラ302と開閉式ガイド部材320との位置関係を示した図である。
【図11】図11A及び図11Bは、ねじりバネ340を示した斜視図である。
【図12】図12A及び図12Bは、軸310にねじりバネ340が固定されている様子を示した斜視図である。
【図13】画像形成システムの外観構成を示した説明図である。
【図14】図13に示した画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0080】
10 レーザビームプリンタ 20 感光体
30 帯電ユニット 40 露光ユニット
50 YMCK現像ユニット 50a 中心軸
51 ブラック現像装置 52 マゼンタ現像装置
53 シアン現像装置 54 イエロー現像装置
55a、55b、55c、55d 現像装置保持部
60 一次転写ユニット 62 中間転写体
71 駆動ローラ 72 従動ローラ
80 二次転写ユニット 82 感光体クリーニングユニット
84 感光体クリーニングブレード 90 定着ユニット
92 給紙トレイ 93 記録媒体移動路
94 給紙ローラ 96 レジローラ
97 排紙ローラ 100 制御ユニット
101 メインコントローラ 102 ユニットコントローラ
112 インターフェイス 113 画像メモリ
215 操作パネル 220 上面カバー
226 排紙トレイ 230 第一側面カバー
240 第二側面カバー 250 第三側面カバー
260 第四側面カバー 270 コントローラーボックス
302 二次転写ローラ
302a 回転軸 302b 大径部
306 二次転写フレーム 306a 穴部
310 軸 310a 軸方向中央部
320 開閉式ガイド部材 320a 被当接部
320b 対向面 320c 長手方向中央部
340 ねじりバネ 340a 固定部
340b 押圧部 340c 巻き付き部
350 ネジ 700 画像形成システム
702 コンピュータ 704 表示装置
706 プリンタ 708 入力装置
708A キーボード 708B マウス
710 読取装置
710A フレキシブルディスクドライブ装置
710B CD−ROMドライブ装置
802 内部メモリ
804 ハードディスクドライブユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉可能なカバーと、
該カバーが閉じる際に該カバーに押されて閉じ、かつ、該カバーが開く際に開く、媒体を案内するための媒体ガイドと、
該媒体ガイドが開く際に、該媒体ガイドを該媒体ガイドが閉じる方向に付勢するための付勢部材と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
現像剤像を媒体に転写するための転写部を有し、
前記媒体ガイドは、前記転写部を通過する媒体を案内することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像形成装置において、
前記媒体ガイドは、前記カバーが全開した際に半開し、
前記転写部及び前記媒体ガイドは、作業者が半開した前記媒体ガイドを前記付勢部材の付勢力に抗して全開させることにより前記転写部に位置する媒体を前記画像形成装置から取り出すことができるように、構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像形成装置において、
前記カバーが全開した際に、前記媒体ガイドは、半開した状態で前記転写部の少なくとも一部を覆っていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記媒体ガイドを回動自在に支持する支持軸を有し、
前記媒体ガイドは、前記支持軸まわりに回動することにより、開閉し、かつ、前記支持軸に対向する対向面を有し、
前記付勢部材は、ねじりバネであり、
該ねじりバネは、前記支持軸に固定されており、前記対向面を押圧することにより前記媒体ガイドを付勢することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5に記載の画像形成装置において、
前記ねじりバネは、前記支持軸の軸方向中央部に固定されており、前記対向面の長手方向中央部を押圧することにより前記媒体ガイドを付勢することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載の画像形成装置において、
前記ねじりバネは、
その中央部に、U字形状に曲げられネジにより前記支持軸に固定される固定部を、
その両端部に、前記支持軸から離れる方向に延出し前記対向面を押圧する押圧部を、
前記固定部と前記押圧部との間に、前記支持軸に巻き付く巻き付き部を、
それぞれ備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
開閉可能なカバーと、
該カバーが閉じる際に該カバーに押されて閉じ、かつ、該カバーが開く際に開く、媒体を案内するための媒体ガイドと、
該媒体ガイドが開く際に、該媒体ガイドを該媒体ガイドが閉じる方向に付勢するための付勢部材と、
を有し、
現像剤像を媒体に転写するための転写部を有し、前記媒体ガイドは、前記転写部を通過する媒体を案内し、
前記媒体ガイドは、前記カバーが全開した際に半開し、
前記転写部及び前記媒体ガイドは、作業者が半開した前記媒体ガイドを前記付勢部材の付勢力に抗して全開させることにより前記転写部に位置する媒体を前記画像形成装置から取り出すことができるように、構成されており、
前記カバーが全開した際に、前記媒体ガイドは、半開した状態で前記転写部の少なくとも一部を覆っており、
前記媒体ガイドを回動自在に支持する支持軸を有し、
前記媒体ガイドは、前記支持軸まわりに回動することにより、開閉し、かつ、前記支持軸に対向する対向面を有し、
前記付勢部材は、ねじりバネであり、
該ねじりバネは、前記支持軸に固定されており、前記対向面を押圧することにより前記媒体ガイドを付勢し、
前記ねじりバネは、前記支持軸の軸方向中央部に固定されており、前記対向面の長手方向中央部を押圧することにより前記媒体ガイドを付勢し、
前記ねじりバネは、
その中央部に、U字形状に曲げられネジにより前記支持軸に固定される固定部を、
その両端部に、前記支持軸から離れる方向に延出し前記対向面を押圧する押圧部を、
前記固定部と前記押圧部との間に、前記支持軸に巻き付く巻き付き部を、
それぞれ備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
コンピュータ、及び、
このコンピュータに接続可能な画像形成装置であって、開閉可能なカバーと、該カバーが閉じる際に該カバーに押されて閉じ、かつ、該カバーが開く際に開く、媒体を案内するための媒体ガイドと、該媒体ガイドが開く際に、該媒体ガイドを該媒体ガイドが閉じる方向に付勢するための付勢部材と、を有する画像形成装置、
を備えたことを特徴とする画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−251470(P2006−251470A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−68943(P2005−68943)
【出願日】平成17年3月11日(2005.3.11)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】