説明

画像形成装置、及びトナー供給方法

【課題】本発明が解決しようとする課題は、トナーのすり抜けやトナーの感光体ドラムへの固着を防止することである。
【解決手段】上記課題を解決するために、本発明の一態様における画像形成装置は、第1の画像形成部と、研磨剤量と潤滑剤量の少なくともいずれか一方が前記第1の画像形成部の現像器と比較して多いトナーを有する第2の画像形成部と、前記第1および第2の画像形成部に対向し、印刷工程の実行時、前記それぞれの像坦持体から転写されるトナー像を搬送する転写体と、印刷工程以外のタイミングで、前記第2の画像形成部の像坦持体からトナー像を前記転写体に転写し、転写したトナー像を前記第1の画像形成部の像坦持体に逆転写し、逆転写したトナーをクリーニング部に供給するように制御する制御部と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子写真プロセスを用いた画像形成装置、及びトナー供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
良好な画質で画像形成をするために、トナー円形度が球形に近く、粒径の小さいトナーを用いる画像形成装置が知られている。しかしながら、トナー円形度が球形に近く、粒径が小さいトナーを用いると、感光体ドラム上の残転写トナーのクリーニング性が低下してしまい、クリーニングブレードからのトナーのすり抜けやトナーの感光体ドラムへの固着などの問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−114633公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、トナーのすり抜けやトナーの感光体ドラムへの固着を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の一態様における画像形成装置は、像坦持体、像坦持体に形成される静電潜像を現像し像坦持体にトナー像を形成する現像器、像坦持体の残留トナーを除去するクリーニング部を有する第1の画像形成部と、像坦持体、研磨剤量と潤滑剤量の少なくともいずれか一方が前記第1の画像形成部の現像器と比較して多いトナーを有し像坦持体に形成される静電潜像を現像し像坦持体にトナー像を形成する現像器、像坦持体の残留トナーを除去するクリーニング部を有する第2の画像形成部と、前記第1および第2の画像形成部に対向し、印刷工程の実行時、前記それぞれの像坦持体から転写されるトナー像を搬送する転写体と、印刷工程以外のタイミングで、前記第2の画像形成部の像坦持体からトナー像を前記転写体に転写し、転写したトナー像を前記第1の画像形成部の像坦持体に逆転写し、逆転写したトナーをクリーニング部に供給するように制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】第一の実施形態における画像形成装置を示す構成図である。
【図2】第一の実施形態における画像形成装置の内部構造を示す構成図である。
【図3】第一の実施形態における各色の画像形成部のトナー特性を示す図である。
【図4】第一の実施形態における画像形成部の通常印刷時のバイアス条件を示す図である。
【図5】第一の実施形態におけるトナーの供給を示す図である。
【図6】第一の実施形態における各色の画像形成部の逆転写時のバイアス条件を示す図である。
【図7】第一の実施形態における画像形成装置の制御系を示すブロック図である。
【図8】第一の実施形態における逆転写のタイミングを示すフローチャートである。
【図9】第一の実施形態における逆転写を示すフローチャート1である。
【図10】第一の実施形態における逆転写を示すフローチャート2である。
【図11】第一の実施形態におけるブラックのトナーのイエローの感光体ドラムへの逆転写を示す図である。
【図12】第一の実施形態におけるブラックのトナーのシアンの感光体ドラムへの逆転写を示す図である。
【図13】第一の実施形態におけるブラックのトナーのマゼンタの感光体ドラムへの逆転写を示す図である。
【図14】第二の実施形態における画像形成装置の内部構造を示す構成図である。
【図15】第三の実施形態における画像形成装置の内部構造を示す構成図である。
【図16】第四の実施形態における画像形成装置の内部構造を示す構成図である。
【図17】第五の実施形態における画像形成装置の内部構造を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に添付図面を参照して、画像形成装置の実施の形態を説明する。
【0008】
(第一の実施形態)
第一の実施形態は、タンデム方式の画像形成装置において、特定の画像形成部のトナー特性を他の画像形成部のトナー特性と異なるものとし、特定の画像形成部のトナーを他の画像形成部の感光体ドラムに逆転写する。
【0009】
図1は、第一の実施形態の画像形成装置を示す構成図である。画像形成装置は、例えば複合機であるMFP(Multi-Function Peripherals)や、プリンタ、複写機等である。図1においてMFP100を例に以下説明する。
【0010】
MFP100は、自動原稿搬送部(ADF)12と、操作パネル13と、スキャナ部16と、プリンタ部17と、給紙部(給紙カセット)18と、排紙部40を有する。
【0011】
ADF12は、原稿台上に開閉自在に設けられ、原稿を自動で搬送する。操作パネル13は、各種のキーを有する操作部14と、タッチパネル式の表示部15を有する。
【0012】
スキャナ部16は、ADF12の下部に設けられ、ADF12によって送られる原稿または原稿台上に置かれた原稿を読み取って画像データを生成する。スキャナ部16は、印刷原稿の入力部の一例であり、この他に、例えば、外部端末としてPC(Personal Computer)で作成した原稿を外部入力のI/Fを含む入力部で受け入れ、画像データとして印刷することも可能である。
【0013】
給紙部18は、各種サイズの用紙Sを収容する複数のカセット18A、18Bを有する。排紙部40は、画像形成され、排出された用紙Sを収容する。
【0014】
プリンタ部17は、後述する画像形成部とレーザ露光装置等を含み、スキャナ部16で読み取った画像データやPC等で作成された画像データを処理して用紙Sに画像を形成する(印刷工程)。プリンタ部17によって画像が形成された用紙は、排紙部40に排出される。プリンタ部17は、例えばタンデム方式によるカラーレーザプリンタである、レーザ露光装置19からのレーザビームによって画像形成部の像担持体(感光体ドラム)を走査して画像を生成する。
【0015】
レーザ露光装置19は、ポリゴンミラー19a、結像レンズ系19b、ミラー19cを含み、半導体レーザ素子から出射されたレーザビームを感光体ドラム22(図2参照)の軸線方向に走査する。
【0016】
図2を参照して詳細を後述するプリンタ部17は、ブラック(K)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の各色の画像形成部20K、20Y、20C、20Mを含む。画像形成部20K、20Y、20C、20Mは、中間転写ベルト(転写体)21の下側に、中間転写ベルト21の移動方向の上流から下流に沿って上記順序で直列に配置される。
【0017】
画像形成部20の上部には、現像器24K、24Y、24C、24M(図2参照)にトナーを供給するトナーカートリッジ2(現像剤収容部)を設けている。トナーカートリッジ2は、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色のトナーカートリッジ2K、2Y、2C、2Mが隣接している。
【0018】
用紙搬送方向に沿って、給紙部18から中間転写ベルト21と接する2次転写ローラ34に至る間には、給紙カセット18A、18B内の用紙Sを取り出す分離ローラ36、及び搬送ローラ37、レジストローラ38を有し、2次転写ローラ34の用紙搬送方向下流には定着装置39を有する。
【0019】
更に、定着装置39の下流には排紙部40と反転搬送路41を有する。排紙部40には、定着装置39によりトナー像が定着された用紙Sが排出される。反転搬送路41は、用紙Sを反転させて2次転写ローラ34の方向に導くもので、両面印刷を行う際に使用する。
【0020】
図2は、画像形成部20K、20Y、20C、20Mを含むプリンタ部17を拡大して示す図である。以下の説明において各色の画像形成部20K(ブラック)、20Y(イエロー)、20C(シアン)、20M(マゼンタ)は同様の構成であるため、代表して画像形成部20Kの構成・作用を説明する。
【0021】
画像形成部20Kは、像担持体である感光体ドラム22Kを有し、感光体ドラム22Kの周囲に、回転方向tに沿って帯電チャージャ23K、現像器24K、1次転写ローラ25K、クリーナ26K、ブレード27Kを配置している。感光体ドラム22Kの露光位置には、レーザ露光装置19からブラックに対応する画像データで変調されたレーザビームを照射し走査して、回転駆動される感光体ドラム22K上に静電潜像を形成する。
【0022】
画像形成部20Kの帯電チャージャ23Kは、感光体ドラム22Kの表面を一様に全面帯電する。この帯電した感光体ドラムの表面に前述のレーザビームを照射して静電潜像を形成する。トナーカートリッジ2Kにより供給されたトナーは、現像器24Kが有する攪拌部によりトナーは攪拌され、マイナスに帯電する。現像器24Kは、現像バイアスが印加される現像ローラによりブラックのトナー(現像剤)を感光体ドラム22Kに供給する。供給される現像剤により感光体ドラム上の静電潜像が現像(トナー像)される。後述する1次転写工程を経て、クリーナ26Kは、ブレード27Kを用いて、1次転写工程で転写ベルト21に転写されずに感光体ドラム22Kの表面に残っているトナー(残留トナー)を除去する。
【0023】
図1及び図2において、無端状の中間転写ベルト21は、循環的に移動し、耐熱性及び対磨耗性の点から例えば半導電性ポリイミドが用いられる。中間転写ベルト21は、駆動ローラ31及び従動ローラ32、33に張架され、感光体ドラム22K、22Y、22C、22Mに対向して接触する。中間転写ベルト21の感光体ドラム22Kに対向する位置には、1次転写ローラ25Kにより1次転写電圧が印加され、感光体ドラム22K上のトナー像を中間転写ベルト21に1次転写する(1次転写工程)。この転写工程により、各色の画像が中間転写ベルト21上に転写され、カラーの転写画像(トナー像)が形成される。
【0024】
中間転写ベルト21を張架する駆動ローラ31には、2次転写ローラ34を対向して配置している。中間転写ベルト21と2次転写ローラ34間を用紙Sが通過する際に、2次転写ローラ34により2次転写電圧が用紙Sに印加され、中間転写ベルト21上のトナー像を用紙Sに2次転写する(2次転写工程)。中間転写ベルト21の従動ローラ33付近には、2次転写工程で用紙Sに転写されなかったトナー(残留トナー)をクリーニングするベルトクリーナー35を有する。
【0025】
図3は、各色の画像形成部のトナー特性を示す図である。トナー特性は、例えば研磨剤量、潤滑剤量、トナー粒径、トナー円形度、トナーの種類である。研磨剤は、アルミナ、チタン酸ストロンチウム、シリカ等で形成され、潤滑剤はステアリン酸亜鉛等で形成される。
【0026】
図3に示すように、中間転写ベルト21の移動方向の最上流側に位置するブラックの画像形成部20Kのトナー特性を他の画像形成部のトナー特性を異なるようにする。他の画像形成部とは、イエロー、シアン、マゼンタの画像形成部20Y、20C、20Mである。例えば、(1)ブラックの画像形成部20Kのトナーに含まれる研磨剤量を他の画像形成部20Y、20C、20Mと比較して多くする。例えば、ブラックの画像形成部20Kのトナーに含まれる研磨剤量を0.2〜1.0wt%とし、他の画像形成部20Y、20C、20Mの研磨剤量は例えば、0〜0.05wt%とする。
【0027】
(2)ブラックの画像形成部20Kのトナーに含まれる潤滑剤量を他の画像形成部20Y、20C、20Mと比較して多くする。例えば、ブラックの画像形成部20Kのトナーに含まれる潤滑剤量を0.2〜1.0wt%とし、他の画像形成部20Y、20C、20Mの潤滑剤量は例えば、0〜0.05wt%とする。
【0028】
(3)ブラックの画像形成部20Kのトナーの粒径を他の画像形成部20Y、20C、20Mと比較して大きくする。例えば、直径を6.0〜8.0μmとする。他の画像形成部20Y、20C、20Mのトナー粒径の直径は例えば、4.0〜6.0μmとする。
【0029】
(4)ブラックの画像形成部20Kのトナーの円形度を他の画像形成部20Y、20C、20Mと比較して不定形にする。例えば、トナーの円形度を0.9以下とする。他の画像形成部20Y、20C、20Mのトナーの円形度は例えば0.95以上とし、球形に近いトナーを用いる。
【0030】
(5)ブラックの画像形成部20Kのトナーの種類は粉砕トナーとし、他の画像形成部20Y、20C、20Mのトナーの種類を重合トナーとする。粉砕トナーの粒子は、大きさや形状が不均一で、重合トナーの粒子は、大きさが均一で、形状も球形に近く、粒径が小さいのが特徴である。
【0031】
ブラックの画像形成部20Kと他の画像形成部20Y、20C、20Mのトナー特性を、上述した研磨剤量、潤滑剤量、トナー粒径、トナー円形度、トナーの種類をいくつか選択し、組み合わせるようにしても良い。
【0032】
以下、図4を用いて、通常印刷時のバイアスとトナーの移行について説明する。図4は、画像形成部の通常印刷時のバイアス条件を示す図である。
【0033】
通常印刷時は、感光体ドラム22を帯電チャージャ23で−500Vに帯電させる。印字しない部分(白地部)は、レーザビームを露光せず、電位は保持したままで現像バイアスが−400Vであるため、マイナスに帯電したトナーは感光体ドラム22に移行しない。印字部は、レーザビームで露光され、電位は−100Vに低下する。このとき、現像バイアスが−400Vであると、マイナスに帯電したトナーは感光体ドラム22に移行する。更に、転写バイアス1000Vで、転写ニップにより、中間転写ベルト21にトナーが移行する。
【0034】
第一の実施形態では、ブラックの画像形成部20Kのトナーを、ブラックのトナーとトナーの特性が異なる他の画像形成部20Y、20C、20Mに定期的に逆転写させて供給する。例えば、単位枚数あたり一定量のブラックのトナーを印刷ジョブ終了時に他の画像形成部20Y、20C、20Mに供給する。図5は、ブラックの画像形成部20Kから、他の画像形成部20Y、20C、20Mへのトナーの供給を示す図である。
【0035】
以下、ブラックの画像形成部20Kから、他の画像形成部20Y、20C、20Mへのトナーの供給方法について説明する。まず、印刷工程以外のタイミングで、ブラックの画像形成部20Kから、その他の画像形成部20Y、20C、20Mとトナー特性の異なるブラックのトナーを中間転写ベルト21に転写(例えばベタ印字)する。印刷工程以外とは、紙間、または画像形成前、印刷ジョブ終了後、電源ON時、または待機中である。次に、イエロー、シアン、マゼンタの画像形成部20Y、20C、20Mの転写バイアスを前記1次転写工程の転写時(トナー像の感光体ドラムから中間転写ベルトへの転写)とは正負が逆の転写バイアス(逆バイアス)にして、各感光体ドラム22Y、22C、22Mに中間転写ベルト21上のブラックのトナーを逆転写(1次転写工程とは逆の転写)させる(逆転写工程)。
【0036】
図6は、感光体ドラム22Y、22C、22Mにブラックのトナーを逆転写させる際の各画像形成部20のバイアス条件を示している。各色の感光体ドラム22の電位は−100Vである。
【0037】
まず、感光体ドラム22Kへのトナーの移行(現像)と感光体ドラム22Kから中間転写ベルト21へのトナーの移行(転写)について説明する。ブラックの画像形成部20Kの現像バイアスを−400Vとし、転写バイアスを1000Vとする。現像バイアスが−400Vであるとき、−100Vの感光体ドラム22Kにマイナスに帯電したトナーが移行する。感光体ドラム22Kに移行されたトナーは、転写バイアスを1000Vとするため、中間転写ベルト21にさらに移行される。中間転写ベルト21に転写されたブラックのトナーは、図5に示すように、中間転写ベルト21の移動方向下流に搬送される。
【0038】
図6に示すように、逆転写工程時のブラック以外の画像形成部20Y、20C、20Mの現像バイアスは0Vであり、現像器24Y、24C、24Mから感光体ドラム22Y、22C、22Mに各色のトナーは移行しない。イエローの画像形成部20Yの転写バイアスを−400Vとし、上流で中間転写ベルト21に移行されたブラックのトナーを、イエローの感光体ドラム22Yに1/3移行(逆転写)させる。イエローの感光体ドラム22Yに移行しなかった2/3のブラックのトナーは中間転写ベルト21に残り、下流へ搬送されていく。
【0039】
シアンの画像形成部20Cの転写バイアスを−400Vとすると、上流でイエローの感光体ドラム22Yに移行しなかったブラックのトナーをシアンの感光体ドラム22Cに1/3移行(逆転写)させる。ここでいう1/3とは、ブラックの画像形成部20Kで中間転写ベルト21へ移行された量に対する1/3を意味する。シアンの感光体ドラム22Cに移行しなかった1/3のブラックのトナーは中間転写ベルト21に残り、下流へ搬送されていく。
【0040】
マゼンタの画像形成部20Mの転写バイアスを−400Vとすると、上流でシアンの感光体ドラム22Cに移行しなかった残りのブラックのトナーが、マゼンタの感光体ドラム22Mに移行(逆転写)する。
【0041】
イエロー、シアン、マゼンタの感光体ドラム22Y、22C、22Mに移行されたブラックのトナーは各色のブレード27Y、27C、27Mによりかき取られる。イエロー、シアン、マゼンタのブレード27Y、27C、27Mが、例えば研磨剤や潤滑剤を多く含み、粒径の大きいブラックのトナーをかき取ることにより、感光体ドラム22Y、22C、22Mへの各色のトナーの固着、クリーニング性の低下を防止する。即ち、画像形成時に各色のブレード27で掻き落とせずに感光体ドラムに残った粒径が小さく、円形度が球形に近いトナーがあっても、上記研磨剤や潤滑剤を多く含み、粒径が大きく、円形度が不定形のブラックのトナーと一緒に掻き落とされる。
【0042】
図7は、MFP100の制御系を示すブロック図であり、主に現像装置50の制御系を示している。
【0043】
図7において、制御部101はCPU、メモリ(記憶部)等を含み、MFP100全体の動作を制御する。制御部101には、操作パネル13、スキャナ部16、プリンタ部17がそれぞれ接続されている。図2に示すごとく、プリンタ17の画像形成部20は、像担持体である感光体ドラム22を含み、感光体ドラム22の周囲に帯電チャージャ23、現像器24、1次転写ローラ25、クリーナ26等を配置する。制御部101は、前記1次転写工程と逆転写工程とで、現像器24のバイアス(現像バイアス)及び1次転写ローラ25のバイアス(転写バイアス)を変更する。例えば、制御部101が有するメモリにて印刷枚数をカウントし、カウントに応じて、ブラックのトナーを中間転写ベルト21に転写後、中間転写ベルト21からブラック以外の画像形成部の感光体ドラム22Y、22C、22Mに逆転写させ、逆転写したトナーをクリーニング部に供給させるよう制御する。
【0044】
以下、ブラックのトナーの逆転写のタイミングについて説明する。図8は、逆転写のタイミングを示すフローチャートである。
【0045】
まず、1000において、印刷枚数のカウントを0とし、1001において通常印刷の現像バイアス及び転写バイアスを用紙Sに印加し、印刷する。印刷枚数のカウントは制御部101のメモリで行っている。通常印刷時の現像バイアスを−400Vとし、転写バイアスを1000Vとする。
【0046】
次に1002において、印刷枚数のカウントが100枚であるか否かを判断する。印刷枚数のカウントが100枚でなければ(1002のNo)、1003において、印刷終了か否かを判断する。印刷終了であれば(1003のYes)、終了する。印刷終了でなければ(1003のNo)、1001に戻り、通常印刷を行う。
【0047】
印刷枚数のカウントが100枚であれば(1002のYes)、1004において、前記逆転写工程を実施し、ブラックのトナーを中間転写ベルト21に転写後、ブラック以外の画像形成部の感光体ドラム22Y、22C、22Mに中間転写ベルト21上のブラックのトナーを逆転写させる。逆転写後、1000に戻り、印刷枚数のカウントをリセットし、カウントを0とし、1003で印刷が終了(1003のYes)するまで繰り返す。
【0048】
なお、1002において、印刷枚数のカウントが100枚であるか否かを判断しているが、このカウント枚数は100枚に限らず、その他の値をとっても良い。上述のような単位枚数あたり一定量のブラックのトナーを逆転写させる方式に限らず、1印刷ジョブ終了毎にブラックのトナーを逆転写させるようにしても良い。また、1印刷ジョブの印刷閾値、例えば500枚以上印刷する場合に、ジョブの途中であっても500枚印刷した時点で、画像形成を一時停止し、ブラックのトナーの逆転写を行った後に、画像形成を再開させるようにしても良い。
【0049】
次に、逆転写について説明する。図9、図10の2図は、逆転写を示すフローチャートである。まず1100において、ブラックの画像形成部20Kから、ブラックのトナーを中間転写ベルト21に転写する。中間転写ベルト21へのブラックのトナーの転写量は、例えば、中間転写ベルト21の転写されたトナーの搬送方向(中間転写ベルト21の移動方向)に約3cmとする。このときの現像バイアス及び転写バイアスは、通常の印刷時と同様である。
【0050】
ブラックのトナー転写後、1101において、中間転写ベルト21上のブラックのトナーT1がイエローの1次転写ローラ25Yと接する位置であるか否かを判断する。ブラックのトナーT1がイエローの1次転写ローラ25Yと接する位置である場合(1101のYes)、1102において、イエローの感光体ドラム22YにブラックのトナーT1を逆転写する。逆転写時は、現像バイアスを0Vとして、イエローのトナーを感光体ドラム22Yに転写させず、転写バイアスを−400Vとして、ブラックのトナーT1をイエローの感光体ドラム22Yに逆転写させる。
【0051】
図11は、ブラックのトナーのイエローの感光体ドラムへの逆転写を示す図である。図11に示すT1、T2、T3はブラックの画像形成部20Kから、中間転写ベルト21に転写されたブラックのトナーを表す。転写されたブラックのトナーは、中間転写ベルト21の転写されたトナーの搬送方向に約3cmであり、T1、T2、T3の長さは夫々約1cmである。逆転写時、ブラックのトナーT1をイエローの感光体ドラム22Yに逆転写し、感光体ドラム22Yの回転に伴い、矢印u方向へ搬送して、ブレード27Yに供給する。
【0052】
次に、図9の1103において、ブラックのトナーT1がイエローの1次転写ローラ25Yを通過したか否かを判断する。ブラックのトナーT1がイエローの1次転写ローラ25Yを通過していなければ(1103のNo)、1102に戻る。
【0053】
ブラックのトナーT1がイエローの1次転写ローラ25Yを通過していれば(1103のYes)、1104において、イエローの感光体ドラム22YへのブラックのトナーT1の逆転写を停止する。逆転写時の転写バイアスを−400Vから0Vとすることで、イエローの感光体ドラム22YへのブラックのトナーT1の逆転写を停止させる。
【0054】
ブラックのトナーT1の逆転写停止後、1105において、中間転写ベルト21上のブラックのトナーT2がシアンの1次転写ローラ25Cと接する位置であるか否かを判断する。ブラックのトナーT2がシアンの1次転写ローラ25Cに接していなければ(1105のNo)、接するまで判断を繰り返す。
【0055】
ブラックのトナーT2がシアンの1次転写ローラ25Cに接していれば(1105のYes)、図10の1106において、シアンの感光体ドラム22CにブラックのトナーT2を逆転写させる。図12は、ブラックのトナーのシアンの感光体ドラム22Cへの逆転写を示す図である。逆転写時は、現像バイアスを0Vとして、シアンのトナーを感光体ドラム22Cに転写させず、転写バイアスを−400Vとして、ブラックのトナーT2をシアンの感光体ドラム22Cに逆転写させる。図12に示すように、ブラックのトナーT2をシアンの感光体ドラム22Cに逆転写し、感光体ドラム22Cの回転に伴い、矢印v方向へ搬送して、ブレード27Cに供給する。
【0056】
図10の1107において、ブラックのトナーT2がシアンの1次転写ローラ25Cを通過したか否かを判断する。ブラックのトナーT2がシアンの1次転写ローラ25Cを通過していなければ(1107のNo)、1106に戻る。
【0057】
ブラックのトナーT2がシアンの1次転写ローラ25Cを通過していれば(1107のYes)、1108において、シアンの感光体ドラム22CへのブラックのトナーT2の逆転写を停止する。逆転写時の転写バイアスを−400Vから0Vとすることで、シアンの感光体ドラム22CへのブラックのトナーT2の逆転写を停止させる。
【0058】
ブラックのトナーT2の逆転写停止後、1109において、中間転写ベルト21上のブラックのトナーT3がマゼンタの1次転写ローラ25Mと接する位置であるか否かを判断する。ブラックのトナーT3がマゼンタの1次転写ローラ25Mに接していなければ(1109のNo)、接するまで判断を繰り返す。
【0059】
ブラックのトナーT3がマゼンタの1次転写ローラ25Mに接していれば(1108のYes)、1110において、マゼンタの感光体ドラム22MにブラックのトナーT3を逆転写させる。図13は、中間転写ベルト21上のブラックのトナーT3のマゼンタの感光体ドラム22Mへの逆転写を示す図である。逆転写時は、現像バイアスを0Vとして、マゼンタのトナーを感光体ドラム22Mに転写させず、転写バイアスを−400Vとして、ブラックのトナーT3をマゼンタの感光体ドラム22Mに逆転写させる。図13に示すように、ブラックのトナーT3をマゼンタの感光体ドラム22Mに逆転写し、感光体ドラム22Mの回転に伴い矢印w方向へ搬送して、ブレード27Mに供給する。
【0060】
図10の1111において、ブラックのトナーT3がマゼンタの1次転写ローラ25Mを通過したか否かを判断する。ブラックのトナーT3がマゼンタの1次転写ローラ25Mを通過していなければ(1111のNo)、1110に戻る。
【0061】
ブラックのトナーT3がマゼンタの1次転写ローラ25Mを通過していれば(1111のYes)、1112において、マゼンタの感光体ドラム22MへのブラックのトナーT3の逆転写を停止する。逆転写時の転写バイアスを−400Vから0Vとすることで、マゼンタの感光体ドラム22MへのブラックのトナーT3の逆転写を停止させる。
【0062】
上述では、ブラックのトナーを中間転写ベルト21に転写し、それをT1、T2、T3と3分割して、各色の感光体ドラム22Y、22C、22Mに逆転写しているが、これに限らない。例えば、逆転写時のイエローの転写バイアスを−200V、シアンの転写バイアスを−300V、マゼンタの転写バイアスを−400Vとして、ブラックのトナーを1/3ずつ各色の感光体ドラム22Y、22C、22Mに逆転写するようにしても良い。
【0063】
また、上述では、印刷枚数が100枚となった時点で、1色の画像形成部に対して、中間転写ベルト21のトナーの搬送方向に約1cmのブラックのトナーを転写しているが、逆転写を始める印刷枚数のカウントに応じて、ブラックのトナーの中間転写ベルト21に転写する幅を変更しても良い。例えば、印刷枚数が500枚となった時点で、1色の画像形成部に対して、中間転写ベルト21のトナーの搬送方向に約5cmのブラックのトナーを転写しても良い。
【0064】
第一の実施形態は上述のように、ブラックの画像形成部20Kから研磨剤、潤滑剤を多く含み、粒径が大きく、不定形のトナーを中間転写ベルト21に移行し、そのトナーがイエロー、シアン、マゼンタの画像形成部20Y、20C、20Mに到達時に印刷時とは正負が逆の転写バイアスを印加して、中間転写ベルト21から各感光体ドラム22に逆転写させて、各ブレード27にトナーを供給させる。この研磨剤あるいは潤滑剤を多く含むブラックのトナーをブレード先端近傍に滞留させる、あるいはブレード27で掻き落すこのことにより、クリーニングブレードからのトナーのすり抜け及び感光体ドラムへのトナーの固着を防止することができる。
【0065】
潤滑剤量が多い場合には、トナー帯電量が不安定になるという問題が発生することがあるが、第一の実施形態では第1の画像形成部のトナーをブラックのトナーとしている。カラー(イエロー、シアン、マゼンタ)のトナーで潤滑剤量を多くすることで、現像量が減少すると、カラー画像の色目が変化し影響が大きく出てしまうことがある。しかしながら、ブラックのトナーであれば、色目に影響が出にくく、潤滑剤の量を多くすることによる影響を最小限に抑えることができる。
【0066】
また、トナー円形度が球形に近く、粒径の小さいトナーは良好な画質で画像形成をすることができる。第一の実施形態では、イエロー、シアン、マゼンタの画像形成部において、トナー円形度が球形に近く、粒径の小さいトナーを用いている。すなわち、良好な画質で画像を形成しつつ、クリーニング性の低下を防止し、感光体ドラムへのトナーの固着を防止することができる。
【0067】
(第二の実施形態)
図14に示す第二の実施形態は、タンデム方式の画像形成装置において、ブラックの画像形成部20Kの感光体ドラムを他の画像形成部の感光体ドラムと比較して大口径とする。ブラックの画像形成部20Kのトナー特性をイエロー、シアン、マゼンタの画像形成部のトナー特性と異なるものとし、ブラックの画像形成部のトナーを他の画像形成部の感光体ドラムに逆転写する。第一の実施形態と異なるのは、ブラックの画像形成部の感光体ドラムが大口径であることである。図中、第一の実施形態と同一構成部分には同一符号を付す。
【0068】
図14は、第二の実施形態における、MFP100の内部構造を示す構成図である。図14に示すように、ブラックの画像形成部20Kの感光体ドラム22Kは大口径である。
【0069】
研磨剤量が多い場合は、通常印刷時に研磨剤が多く含まれるトナーに接触する感光体ドラムは、感光体ドラムの膜が削れ、寿命が短くなるという問題が生じることがある。これに対し、ブラックの画像形成部20Kの感光体ドラム22Kを大口径にすることにより、短寿命になることを防止することができる。
【0070】
上述のような構成の画像形成装置により、良好な画質で画像を形成しつつ、クリーニングブレードからのトナーのすり抜け、及び感光体ドラムへのトナーの固着を防止することができる。また、感光体ドラムの短寿命化を防止することができる。
【0071】
(第三の実施形態)
図15に示す第三の実施形態は、タンデム方式の画像形成装置において、ブラックの画像形成部の中間転写ベルトの移動方向更に上流に、画像の用紙への印刷に関わらない画像形成部(第0の画像形成部)を有し、第0の画像形成部のトナーは第一の実施形態のブラックの画像形成部のトナーと同様の特性を持つ。図中、第一の実施形態と同一構成部分には同一符号を付す。
【0072】
図15は、第三の実施形態における、MFP100の内部構造を示す構成図である。ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの画像形成部20K、20Y、20C、20Mとは別に、印刷のための画像形成に関わらない第0の画像形成部20Tを備える。第0の画像形成部20Tは、感光体ドラム22T、帯電チャージャ23T、現像器24T、ブレード27Tを有する。
【0073】
第0の画像形成部20Tのトナー特性は、研磨剤、潤滑剤を多く含み、粒径が大きく、不定形のトナーで粉砕トナーである。逆にブラック、イエロー、シアン、マゼンタの画像形成部のトナー特性は、研磨剤、潤滑剤の量が少なく、粒径が小さく、球形に近い形状の重合トナーである。第一の実施形態同様、研磨剤量、潤滑剤量、トナー粒径、トナー円形度、トナーの種類をすべて異なるようにするのではなく、いくつかを選択し、組み合わせるようにしても良い。
【0074】
また、100枚印刷をしたら、中間転写ベルト21の移動幅、各色の画像形成部の夫々約1cm分を第0の画像形成部20Tからトナーを転写するようにしても良い。約4cm分のトナーを第0の画像形成部20Tから中間転写ベルト21に転写し、この転写されたトナーを各色の画像形成部の感光体ドラムに約1cmずつ逆転写する。
【0075】
上述のような構成の画像形成装置により、より良好な画質で画像を形成しつつ、クリーニングブレードからのトナーのすり抜け、及び感光体ドラムへのトナーの固着を防止することができる。
【0076】
(第四の実施形態)
図16に示す第四の実施形態は、タンデム方式の画像形成装置において、第三の実施形態の第0の画像形成部の代わりに、各色の画像形成部のトナーと比較して、研磨剤及び潤滑剤の少なくとも一方を多く含むトナーを供給する供給部を有する。図中、第一の実施形態と同一構成部分には同一符号を付す。
【0077】
図16は、第四の実施形態における、MFP100の内部構造を示す構成図である。各色の画像形成部20K、20Y、20C、20Mの中間転写ベルト21の移動方向(トナーの搬送方向)上流に、供給部30を有する。即ち、前記第三の実施形態の第0の画像形成部を設けた位置に供給部30を配置する。
【0078】
供給部30は、例えば回転可能なブラシやローラで形成されている。供給部30は、中間転写ベルト21に常に接した状態で、回転により少しずつ研磨剤及び潤滑剤の少なくとも一方を多く含むトナーを供給するようにする。この供給部30から供給するトナーは、各色の感光体ドラム22のクリーニングにのみ使用される。
【0079】
供給部30のブラシあるいはローラは、上記のように中間転写ベルト21に常に接する状態にする、あるいは、ソレノイドにより移動を可能とし、ジョブ終了毎に供給するようにしても良い。例えばジョブ終了時に、ソレノイドをONにし、供給部30を上昇させ、中間転写ベルト21に接するようにし、トナーを中間転写ベルト21の移動幅4cm分、供給する。供給後、ソレノイドをOFFにし、供給部30を下降させる。
【0080】
また、100枚印刷をしたら、中間転写ベルト21の移動幅、各色の画像形成部の夫々約1cm分、供給するようにしても良い。
【0081】
上述のような構成の画像形成装置により、より良好な画質で画像を形成しつつ、クリーニングブレードからのトナーのすり抜け、及び感光体ドラムへのトナーの固着を防止することができる。また、第三の実施形態の第0の画像形成部と比較して、供給部であれば、スペースをとらないため、小型化が可能である。
【0082】
(第五の実施形態)
図17に示す第五の実施形態は、タンデム方式のカラーの画像形成装置からモノクロの画像形成装置に変更する場合、画像形成部を1つにするのではなく2つ残し、中間転写ベルトの移動方向の上流の画像形成部を第三の実施形態の第0の画像形成部とする。図中、第一の実施形態と同一構成部分には同一符号を付す。
【0083】
図17は、第五の実施形態における、MFP100の内部構造を示す構成図である。例えば、上流に画像形成部を第0の画像形成部20Tとし、下流の画像形成部をブラックの画像形成部(ブラックトナー)20Kとする。ブラックのトナーに限らず、異なる色であっても良い。
【0084】
第0の画像形成部20Tのトナー特性は、画像形成部20Kのトナーと比較して研磨剤、潤滑剤を多く含み、粒径が大きく、不定形のトナーで粉砕トナーである。逆に画像形成部20Kのトナー特性は、研磨剤、潤滑剤の量が少なく、粒径が小さく、球形に近い形状の重合トナーである。第一の実施形態同様、研磨剤量、潤滑剤量、トナー粒径、トナー円形度、トナーの種類をすべて異なるようにするのではなく、いくつか選択し、組み合わせるようにしても良い。
【0085】
上記実施形態において、100枚印刷をしたら、中間転写ベルト21の移動幅、画像形成部20Kの約1cm分、第0の画像形成部20Tからトナーを中間転写ベルト21に転写するようにしても良い。
【0086】
上述のような構成の画像形成装置により、より良好な画質で画像を形成しつつ、クリーニングブレードからのトナーのすり抜け、及び感光体ドラムへのトナーの固着を防止することができる。また、タンデム方式のカラーの画像形成装置からモノクロの画像形成装置に変更する場合に、画像形成部を1つ多く残し、第0の画像形成部に変更することから、コストの削減を可能とする。
【0087】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲は要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0088】
12 自動原稿搬送部
13 操作パネル
14 操作部
15 表示部
16 スキャナ部
17 プリンタ部
18 給紙カセット
20 画像形成部
21 中間転写ベルト(転写体)
22 感光体ドラム(像担持体)
23 帯電チャージャ
24 現像器
25 一次転写ローラ
26 クリーナ
27 ブレード
100 画像形成装置
101 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像坦持体、像坦持体に形成される静電潜像を現像し像坦持体にトナー像を形成する現像器、像坦持体の残留トナーを除去するクリーニング部を有する第1の画像形成部と、
像坦持体、研磨剤量と潤滑剤量の少なくともいずれか一方が前記第1の画像形成部の現像器と比較して多いトナーを有し像坦持体に形成される静電潜像を現像し像坦持体にトナー像を形成する現像器、像坦持体の残留トナーを除去するクリーニング部を有する第2の画像形成部と、
前記第1および第2の画像形成部に対向し、印刷工程の実行時、前記それぞれの像坦持体から転写されるトナー像を搬送する転写体と、
印刷工程以外のタイミングで、前記第2の画像形成部の像坦持体からトナー像を前記転写体に転写し、転写したトナー像を前記第1の画像形成部の像坦持体に逆転写し、逆転写したトナーをクリーニング部に供給するように制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第2の画像形成部のトナーの色は黒色であり、前記第2の画像形成部は前記第1の画像形成部よりも前記転写体によるトナー像の搬送方向の上流にあることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1の画像形成部は、前記転写体のトナー像搬送方向に沿って複数配置されることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1および第2の画像形成部の像担持体は感光体ドラムであり、第2の画像形成部の感光体ドラムが前記第1の画像形成部の感光体ドラムに比べ、大口径であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、印刷枚数をカウントする記憶部を有し、前記記憶部でカウント数が閾値以上であるとき、前記第2の画像形成部の像担持体から前記転写体に転写されたトナー像を前記第1の画像形成部の像担持体に逆転写することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第2の画像形成部の現像器のトナーは、前記第1の画像形成部の現像器のトナーに比べ、トナーの粒径が大きいことを特徴とする請求項1あるいは2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第2の画像形成部の現像器のトナーは第1の画像形成部の現像器のトナー比べ、トナーの円形度が小さいことを特徴とする請求項1、2あるいは6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
像坦持体、像坦持体に形成される静電潜像を現像し像坦持体にトナー像を形成する現像器、像坦持体の残留トナーを除去するクリーニング部を有する画像形成部と、
前記画像形成部に対向し、印刷工程の実行時、前記画像形成部の像坦持体から転写されるトナー像を搬送する転写体と、
前記画像形成部の現像器のトナーと比較して、研磨剤および潤滑剤の少なくとも一方を多く含むトナーを有し、トナーを前記回転体に供給する供給部と、
印刷工程以外のタイミングで、前記供給部のトナーを前記転写体に供給し、供給したトナーを前記画像形成部の像坦持体に逆転写し、逆転写したトナーをクリーニング部に供給するように制御する制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
前記画像形成部は、前記転写体のトナー像搬送方向に沿って複数配置されることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
トナーを有する第1の画像形成部と、第1の画像形成部のトナーと比較して研磨剤および潤滑剤の少なくとも一方を多く含むトナーを有する第2の画像形成部と、転写体とを備えた画像形成装置により、
印刷工程以外のタイミングで、前記第2の画像形成部のトナーを前記転写体を介して前記第1の画像形成部に供給することを特徴とするトナー供給方法。
【請求項11】
トナーを有する画像形成部と、画像形成部のトナーと比較して研磨剤および潤滑剤の少なくとも一方を多く含むトナーを有する供給部と、転写体とを備えた画像形成装置により、
印刷工程以外のタイミングで、前記供給部のトナーを前記転写体を介して前記画像形成部に供給することを特徴とするトナー供給方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−123357(P2012−123357A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85000(P2011−85000)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】