説明

画像形成装置および駆動力伝達装置

【課題】ギアなどの回転部材を駆動させる際に要する駆動力の低減を図る。
【解決手段】伝達機構部65は、伝達側カップリング部材651と、ギア652と、シャフト653と、第1ピン654と、コイルスプリング655と、軸受け656とを備えている。また、伝達機構部65は、第2ピンを備える。コイルスプリング655は、シャフト653の周囲、且つ、ギア652と伝達側カップリング部材651との間に配置され、伝達側カップリング部材651をギア652から離れる方向に付勢する。コイルスプリング655のギア652側における端部は、ギア652に接触配置されており、コイルスプリング655は、ギア652により支持された状態となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および駆動力伝達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
感光体ドラムを色毎に備えたいわゆるタンデム方式の画像形成装置においては、常にフルカラーの画像形成が要求されるわけではなく、単色(例えば、黒)の画像形成が要求される場合がある。このような場合において、画像形成に使用されない感光体ドラムを回転させると、クリーニングブレードなどにより感光体ドラムの摩耗等が促進されてしまう。そこで、歯車の配列状態を変化させることで、駆動される感光体ドラムを切り替える技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平7―181773号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、画像形成装置などにおいては、ギアなどの回転部材に連動可能に設けられた伝達部材を被駆動体に対して付勢等することで、被駆動体に対して駆動力が伝達される場合がある。ところでこのような場合、伝達部材を付勢等する部材の支持の仕方によっては、回転部材を駆動させる際に要する駆動力が増してしまう。
本発明の目的は、ギアなどの回転部材を駆動させる際に要する駆動力の低減を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、駆動源と、前記駆動源からの駆動力を受けて回転する回転部材と、前記回転部材からの駆動力を受け駆動する被駆動体と、前記回転部材に連動可能に設けられ、当該回転部材からの駆動力を前記被駆動体に対して伝達する伝達部材と、前記伝達部材を前記被駆動体に向けて付勢する付勢部材と、を備え、前記付勢部材は、前記回転部材に接触配置され当該回転部材により支持されていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記回転部材は、接触配置される前記付勢部材の位置決めを行う位置決め部を備えていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記被駆動体は、前記伝達部材に対し着脱可能に設けられ、前記伝達部材は、前記付勢部材からの付勢力に抗し前記被駆動体側から退避可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、一端部側が封鎖され筒状に形成された前記伝達部材の他端部側から挿入され、当該伝達部材の進退をガイドするガイド部材と、前記伝達部材の前記一端部側と前記ガイド部材との間に形成される空間に存する空気を当該空間の外部に排出させるための排出部と、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記被駆動体および前記伝達部材は、互いの連結/連結解除が可能に構成され、所定の回転軸を中心に回転可能な基体を各々備え、前記被駆動体および前記伝達部材のうちの一方は、当該一方の前記基体から突出した突出部を備え、当該被駆動体および当該伝達部材のうちの他方は、当該他方の前記基体に当該突出部を受け入れる受け入れ口を備え、前記被駆動体が前記伝達部材に連結される際に当該伝達部材に対する当該被駆動体の回転角度が所定の角度である場合には前記受け入れ口による前記突出部の受け入れが許容され当該所定の角度以外である場合には当該受け入れが阻止されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0006】
請求項6に記載の発明は、駆動力を受けて回転駆動するギアと、前記ギアと他の配設部材との間に配置され、当該ギアと当該他の配設部材との摺動を抑制する抑制部材と、前記ギアに連動し、当該ギアからの駆動力を被駆動体に対して伝達する伝達部材と、前記伝達部材を前記被駆動体側に向けて押圧する押圧部材と、を備え、前記押圧部材は、前記抑制部材に接触せず前記ギアによって支持されていることを特徴とする駆動力伝達装置である。
請求項7に記載の発明は、前記抑制部材は、前記ギアに形成された環状部に嵌められるすべり軸受けにより構成されていることを特徴とする請求項6記載の駆動力伝達装置である。
請求項8に記載の発明は、環状に形成された前記抑制部材の内径は、柱状に形成された前記伝達部材の外形よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項6又は7記載の駆動力伝達装置である。
請求項9に記載の発明は、前記ギアに形成された貫通孔に挿入され、当該ギアと前記伝達部材とを連動させるシャフトを更に備え、前記押圧部材は、前記シャフトの周囲に配置されるコイルスプリングであり、前記ギアは、前記貫通孔の周囲に、前記コイルスプリングの端部が挿入される溝を備えることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の駆動力伝達装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の請求項1によれば、本発明を採用しない場合に比べ、回転部材を駆動させる際に要する駆動力を低減することができる。
本発明の請求項2によれば、付勢部材の安定的な配置が可能となり、例えば被駆動体に対する伝達部材の付勢をより安定化させることができる。
本発明の請求項3によれば、例えば伝達部材の破損を抑制することができる。
本発明の請求項4によれば、例えば伝達部材とガイド部材による空気の圧縮が避けられるため、伝達部材のスライドをより安定化することができる。
本発明の請求項5によれば、例えば、被駆動体により駆動される駆動側と伝達部材が配置される装置本体側とが所定の配置関係を有している場合に、この所定の配置関係以外の関係で駆動側と装置本体側とが配置されてしまうことを抑制できる。
【0008】
本発明の請求項6によれば、押圧部材が抑制部材に接触している場合に比べ、ギアを駆動させる際に要する駆動力を低減することができる。
本発明の請求項7によれば、抑制部材が例えば転がり軸受けにより構成された場合に比べ、抑制部材が取り付けられた箇所の厚みを小さいものとすることができ、装置の小型化を図ることができる。
本発明の請求項8によれば、本発明を採用しない場合に比べて、例えば駆動力伝達装置の組み立てをより簡素化できる。
本発明の請求項9によれば、押圧部材の安定的な配置が可能となり、例えば伝達部材の押圧をより安定化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される画像形成装置の全体構成を示す図である。図1に示す画像形成装置1は、電子写真方式を用いた所謂タンデム型のデジタルカラープリンタであって、装置本体1Aの内部に、各色の画像データに対応して画像形成を行う画像形成プロセス部20を備えている。また、装置本体1A内に設けられた各部、各装置の動作を制御する制御部68を備えている。さらに、例えばパーソナルコンピュータ(PC)3やスキャナ4等から受信した画像データに所定の画像処理を施す画像処理部69、処理プログラムや画像データ等が記憶される例えばハードディスク(Hard Disk Drive)にて実現される主記憶部(不図示)を備えている。
【0010】
画像形成プロセス部20には、4つの画像形成ユニット30Y,30M,30C,30K(以下、「画像形成ユニット30」とも総称する)が左右方向に一定の間隔で並列配置されている。各画像形成ユニット30は、矢印A方向に回転しながら静電潜像が形成される感光体ドラム31、感光体ドラム31の表面を帯電する帯電ロール32、感光体ドラム31上に形成された静電潜像を各色トナーで現像する現像器33、転写後の感光体ドラム31表面を清掃するドラムクリーナ35を備えている。ここで、各画像形成ユニット30は、装置本体1Aに対して交換可能(着脱可能)に配設され、例えば感光体ドラム31が寿命に達した場合等に、画像形成ユニット30単位で交換される。
【0011】
帯電ロール32は、アルミニウムやステンレス等の導電性の芯金上に、導電性弾性体層と導電性表面層とが積層されたロール部材で構成されている。そして、帯電電源(不図示)から帯電バイアス電圧の供給を受け、感光体ドラム31に対して従動回転しながら感光体ドラム31の表面を所定電位で一様に帯電する。
現像器33は、画像形成ユニット30それぞれにおいて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤を保持して、感光体ドラム31上に形成された静電潜像を各色トナーで現像する。
ドラムクリーナ35は、ウレタンゴム等のゴム材料により形成された板状部材を感光体ドラム31表面に接触させて、感光体ドラム31上に付着したトナーや紙粉等を除去する。
【0012】
また画像形成プロセス部20には、各画像形成ユニット30に配設された感光体ドラム31を露光するレーザ露光器26が設けられている。レーザ露光器26は、各色毎の画像データを画像処理部69から取得し、取得した画像データに基づいて点灯制御されたレーザ光により、各画像形成ユニット30の感光体ドラム31上をそれぞれ走査露光する。
さらに、画像形成プロセス部20には、ベルトユニット50が設けられている。ここで、ベルトユニット50は、メンテナンス等を可能とするため、また新たなベルトユニット50の装着を可能とするため、装置本体1Aに対して着脱自在に(装置本体1Aからフロント側(図中紙面の手前側)に取り外し可能に)設けられている。そして、このベルトユニット50は、中間転写ベルト51、一次転写ロール52y,52m,52c,52k、駆動ロール53、アイドルロール54を備える。
【0013】
ここで、中間転写ベルト51は、無端状のベルト部材であり、少なくともアイドルロール54と駆動ロール53とにより張架されるとともに、定速性に優れたモータ(不図示)により駆動される駆動ロール53によって循環移動される。そして、この中間転写ベルト51には、各画像形成ユニット30の各感光体ドラム31上に形成された各色トナー像が多重転写される。
一次転写ロール52y,52m,52c,52kの各々は、中間転写ベルト51の内側であって各感光体ドラム31と対向する位置に配置されている。そして、一次転写ロール52y,52m,52c,52kの各々は、各感光体ドラム31との間に転写電界を形成することで、各画像形成ユニット30の各色トナー像を一次転写部T1にて中間転写ベルト51に順次転写(一次転写)する。
【0014】
また画像形成プロセス部20は、ベルトユニット50の中間転写ベルト51上に転写された重畳トナー像を二次転写部T2にて記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)する二次転写ロール80と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着器81とを備える。
また、画像形成プロセス部20は、ドラムクリーナ35やベルトクリーナ55(後述)によって除去され、不図示の搬送路によって搬送されてくるトナーや紙粉などを回収する回収容器83を備える。ここで、回収容器83は、装置本体1Aのフロント側に引き抜けるように装置本体1Aに取り付けられている。即ち、装置本体1Aに対して着脱自在に設けられている。そして、例えば、トナー等により満杯等になった際には、ユーザ等によって回収容器83が引き抜かれ、新たな回収容器83が装置本体1Aに押し込まれる。なお、回収容器83は、回収したトナーなどを収容する容器本体83aと搬送部材83bとを備えている。この搬送部材83bは、螺旋状に形成されるとともに、駆動源(不図示)からの駆動力を受け図中矢印C方向に回転し、容器本体83a内においてトナー等を搬送する。
【0015】
さらに、画像形成プロセス部20には、装置本体1Aのリア側(背面側)に、各画像形成ユニット30における感光体ドラム31を回転駆動させる第1駆動ユニット40が設けられている。また、第1駆動ユニット40からの駆動力を一部の感光体ドラム31に非伝達とすると共に、この一部の感光体ドラム31から中間転写ベルト51を離間(退避)させる第2駆動ユニット60が設けられている。
【0016】
本実施の形態の画像形成装置1では、画像形成プロセス部20は、制御部68による制御の下で画像形成動作を行う。すなわち、PC3やスキャナ4等から入力された画像データは、画像処理部69によって所定の画像処理が施され、レーザ露光器26に供給される。そして、例えばシアン(C)の画像形成ユニット30Cでは、帯電ロール32により所定電位で一様に帯電された感光体ドラム31の表面が、レーザ露光器26により画像処理部69からの画像データに基づいて点灯制御されたレーザ光で走査露光され、感光体ドラム31上に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像器33により現像され、感光体ドラム31上にはシアン(C)のトナー像が形成される。画像形成ユニット30Y,30M,30Kにおいても、同様にして、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、黒(K)の各色トナー像が形成される。
【0017】
そして、各画像形成ユニット30で形成された各色トナー像は、図1の矢印B方向に循環移動する中間転写ベルト51上に、転写電源(不図示)から所定の一次転写バイアスが印加された一次転写ロール52y,52m,52c,52kにより順次静電転写され、中間転写ベルト51上に重畳されたトナー像が形成される。そして、重畳トナー像は、中間転写ベルト51の移動に伴って二次転写ロール80と駆動ロール53とが配設された二次転写部T2に向けて搬送される。
【0018】
一方、転写媒体の一例としての用紙Pは送り出しのためのピックアップロール72により用紙保持部71から取り出され、搬送経路R1に沿って用紙Pの位置を規制するためのレジストロール74の位置まで搬送される。そして、用紙Pは、重畳トナー像が二次転写部T2に搬送されるタイミングに同期して、レジストロール74から二次転写部T2に向けて搬送される。二次転写部T2では、二次転写バイアス電圧が印加された二次転写ロール80と駆動ロール53との間に形成された転写電界の作用により、重畳トナー像は用紙P上に一括して静電転写(二次転写)される。なお、二次転写部T2へは、両面搬送路R2や手差し用紙保持部75からの搬送経路R3からも用紙Pが搬送される。
【0019】
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写ベルト51から剥離され、定着器81まで搬送される。定着器81に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着器81によって熱および圧力による定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置1の排出部に設けられた用紙積載部91に搬送される。一方、二次転写後に中間転写ベルト51に付着しているトナー(転写残トナー)は、中間転写ベルト51に接触するように配置されたベルトクリーナ55によって除去され、次の画像形成サイクルに備えられる。なお、ベルトクリーナ55によって除去されたトナー等は、上記のとおり、不図示の搬送路によって回収容器83まで搬送される。
【0020】
引き続き、ベルトユニット50についてより詳細に説明する。
図2は、ベルトユニット50を説明するための図である。
ここで、本実施形態における画像形成装置1では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の画像形成ユニット30Y,30M,30C,30Kを用いての画像形成が行われる際、即ち、フルカラーでの画像形成が行われる際、中間転写ベルト51が全ての感光体ドラム31に接触するように配設される。また、黒(K)の画像形成ユニット30Kを用いての画像形成が行われる際、即ち単色での画像が形成される際、中間転写ベルト51が画像形成ユニット30Y,30M,30Cにおける感光体ドラム31から離間するように配設される。
【0021】
より詳細に説明すると、図2(a)に示すように、本実施形態におけるベルトユニット50は、中間転写ベルト51の内周側に、一次転写ロール52kを回転可能に支持する第1の支持部561と、一次転写ロール52y,52m,52cを回転可能に支持する第2の支持部562とを備えている。また、少なくとも180°の回転が可能な状態で配設され、第2駆動ユニット60によって回転駆動(揺動駆動)されるカム563と、第2の支持部562を画像形成ユニット30側に押圧するコイルスプリング564を備えている。
ここで、第2の支持部562は、中間転写ベルト51を挟んで画像形成ユニット30Y,30M,30Cの対向位置に配設される。また、第2の支持部562は、画像形成ユニット33Cの上部に、カム563が内部に配設される貫通孔565を備える。また、第1の支持部561と第2の支持部562との間には、第2の支持部562を第1の支持部561に対して回転(揺動)させるための支点566が設けられている。
【0022】
本実施形態では、画像形成ユニット30Kを用いて単色での画像形成を行う際、第2駆動ユニット60によってカム563が図中反時計回りに回転し、カム563はコイルスプリング564の押圧力に抗し第2の支持部562を上方に押し上げる。これにより、第2の支持部562は、支点566を回転中心として図中時計回りに回転する。この結果、図2(b)に示すように、画像形成ユニット30Y,30M,30Cにおける各感光体ドラム31から中間転写ベルト51が離間する。
【0023】
そして、各画像形成ユニット30Y,30M,30Cにおける感光体ドラム31から中間転写ベルト51が離間すると、中間転写ベルト51の移動による感光体ドラム31(画像形成ユニット30Y,30M,30Cにおける感光体ドラム31)の回転が停止される。なお、詳細は後述するが、画像形成ユニット30Y,30M,30Cにおける感光体ドラム31から中間転写ベルト51が離間した場合、第2駆動ユニット60によって、画像形成ユニット30Y,30M,30Cにおける感光体ドラム31の回転駆動も停止される。
ここで、中間転写ベルト51を感光体ドラム31に再度接触させる際は、同図(b)の状態からカム563を図中時計回りに回転させ、コイルスプリング564によって第2の支持部562を、図中反時計回りに回転させる。
【0024】
図3は、第1駆動ユニット40および第2駆動ユニット60を説明するための図である。ここで、本実施形態における画像形成装置1では、上記のとおり装置本体1Aのリア側に、第1駆動ユニット40および第2駆動ユニット60が設けられている。なお、本図では、画像形成ユニット30Cの側部(画像形成ユニット30Cよりもリア側)を図示している。
【0025】
同図に示すように、本実施形態における画像形成ユニット30Cは、側部に、感光体ドラム31に取り付けられ感光体ドラム31と連動して回転する感光体側カップリング部材18c(以下、「感光体側カップリング部材18」とも称する)を備えている。
一方、第1駆動ユニット40は、モータM1と、感光体側カップリング部材18cに対応して設けられ、モータM1にて発生した駆動力により回転駆動する駆動側カップリング部材43c(以下、「駆動側カップリング部材43」とも称する)を備えている。
そして、本実施形態では、駆動側カップリング部材43cが、対応する感光体側カップリング部材18cに連結される。この結果、画像形成ユニット30Cにおける感光体ドラム31は、モータM1からの駆動力を受け、回転駆動する。
【0026】
ここで、第1駆動ユニット40は、モータM1によって回転するギア41cと、ギア41cと連動して回転するシャフト42cと、シャフト42cに貫通配設され、両端部がシャフト42cの外周面から突出したピン44と、を備えている。また、上記駆動側カップリング部材43cを備えている。
ピン44は、駆動側カップリング部材43cの内部に配設されるとともに、シャフト42cがモータM1により回転駆動をした際、駆動側カップリング部材43cの内部に形成された突き当て面45に突き当たるように配設されている。この結果、シャフト42cの回転に連動して駆動側カップリング部材43cも回転する。
【0027】
また、駆動側カップリング部材43cは、シャフト42cの軸方向に沿ってスライド可能に配設されている。より詳細に説明すると、本実施形態における駆動側カップリング部材43cは、内部にシャフト42cが配設されるとともにシャフト42cよりも大径に形成され、第1駆動ユニット40側から画像形成ユニット30C側に向けて貫通配設された貫通孔46を備えている。また、駆動側カップリング部材43cは、上記のとおり、突き当て面45を備えている。この突き当て面45は、平坦状に形成されるとともに、シャフト42cの軸方向に沿って配設される。また、駆動側カップリング部材43cは、感光体側カップリング部材18c側に、貫通孔46内に突出した内方突出部47を備えている。この内方突出部47は、駆動側カップリング部材43cが第1駆動ユニット40側にスライドした際、シャフト42cの先端部に突き当たる。
【0028】
さらに、駆動側カップリング部材43cは、突き当て面45よりも感光体側カップリング部材18c側に、上記貫通孔46から駆動側カップリング部材43cの外方側に向けて形成され、且つ、シャフト42cの外周面を囲むように配設された凹溝48を備えている。駆動側カップリング部材43cが第1駆動ユニット40側にスライドし上記内方突出部47がシャフト42cの先端部に突き当たった際、この凹溝48内にピン44が回転可能な状態で配設される。また、駆動側カップリング部材43cは、その外周部に、外方に突出した外方突出部49を備えている。
【0029】
一方、本実施形態における第2駆動ユニット60は、詳細は後述する可動プレート61(図6参照)のスライドに連動し、感光体側カップリング部材18cに対して進退する進退部材70c(以下、「進退部材70」とも称する)を備えている。そして、この進退部材70cは、第2駆動ユニット60におけるハウジング62に形成された収容部63c(以下、「収容部63」とも称する)に、回転可能な状態で収容される。ここで、本実施形態における進退部材70cは、リング状に形成されたリング部70aの内周面に、内方に突出した内方突出部70eを備えている。
【0030】
本実施形態における駆動側カップリング部材43cは、リング部70aの内方に配設されている。そして、不図示のコイルスプリングにより押圧される結果、外方突出部49が内方突出部70eに突き当てられるとともに、進退部材70cがハウジング62に突き当てられる。この結果、駆動側カップリング部材43cは、収容部63c内の所定位置に位置決めされる。また、駆動側カップリング部材43cの先端部が進退部材70cから露出するとともに、この先端部が感光体側カップリング部材18cに連結される。なお、本実施形態における駆動側カップリング部材43cは、感光体側カップリング部材18cに連結される連結部材19aと、連結部材19aを支持する支持部材19bの2部材を組み付けることで構成されている。
【0031】
ここで、図4は、進退部材70cが回転した後の状態を示している。また、図5は、収容部63cの内部を示したものである。
図3においては説明を省略したが、本実施形態における第2駆動ユニット60は、図5に示すように、リブ状に形成され収容部63cの底部から突出した突出部66(図4では図示を省略)を備えている。そして、この突出部66は、収容部の底部から徐々に離れるように形成された傾斜面66aを有している。そして、可動プレート61のスライドにより進退部材70cが回転すると、進退部材70cはこの傾斜面66aによってガイドされ、感光体側カップリング部材18cから離れる方向に移動する(後退する)。そして、進退部材70cが感光体側カップリング部材18cから離れる方向に移動すると、図4に示すように、駆動側カップリング部材43cも感光体側カップリング部材18cから離れる方向に移動(スライド)する。この結果、同図に示すように、感光体側カップリング部材18cと駆動側カップリング部材43cとの連結が解除された状態となる。そして、これにより駆動側カップリング部材43cによる感光体ドラム31の回転が停止される。なお、本状態においては、凹溝48内にピン44が位置する状態となるため、駆動側カップリング部材43cの回転も停止される。
【0032】
なお、画像形成ユニット30Y,30Mにおける側部(画像形成ユニット30Y,30Mのリア側)は、上記画像形成ユニット30Cにおける側部と同様に構成されている。一方で、画像形成ユニット30Kについては、感光体側カップリング部材18および駆動側カップリング部材43は設けられているものの、進退部材70は設けられていない。
このため、可動プレート61がスライドした場合に、画像形成ユニット30Kに対応して設けられた感光体側カップリング部材18と駆動側カップリング部材43との連結は維持され、画像形成ユニット30Y,30M,30Cに対応して設けられた感光体側カップリング部材18と駆動側カップリング部材43との連結が解除される。この結果、可動プレート61がスライドした場合、画像形成ユニット30Kにおける感光体ドラム31のみが回転駆動し、画像形成ユニット30Kを用いての画像形成、即ち単色の画像形成が可能となる。
【0033】
なお、本明細書では、説明の便宜上、以下、画像形成ユニット30Yに対応して設けられた感光体側カップリング部材18を感光体側カップリング部材18yと称し、画像形成ユニット30Yに対応して設けられた駆動側カップリング部材43を駆動側カップリング部材43yと称する。また、同様に、画像形成ユニット30Mに対応したものを感光体側カップリング部材18m、駆動側カップリング部材43mと称する。さらに、画像形成ユニット30Kに対応したものを感光体側カップリング部材18k、駆動側カップリング部材43kと称する。
【0034】
ここで、図6は、第2駆動ユニット60を装置本体1Aのリア側から示したものである。
上記の通り、第2駆動ユニット60は、可動プレート61、進退部材70を備える。また、第2駆動ユニット60は、これらの部材を支持するハウジング62を備える。
そして、ハウジング62は、画像形成ユニット30の各々と対応する位置に、4つの収容部63y,63m,63c,63kを備えている。そして、この4つの収容部63y,63m,63c,63kのうち、収容部63y,63m,63cに、画像形成ユニット30Y,30M,30Cの各々に対応して設けられた進退部材70y,70m,70cが収納される。
【0035】
ここで、進退部材70y,70m,70cの各々は、同図に示すように、中心に貫通孔を備えリング状に形成された上記リング部70aと、このリング部70aから外方に突出した腕部70bと、腕部70bの先端部に長穴状に形成された貫通孔70dとを備えている。
一方、可動プレート61は、長尺状および薄板状に形成され、また、画像形成ユニット30の配設方向に沿ったスライドが可能なように配置されている。また、可動プレート61は、その一端部に、進退部材70yの貫通孔70dに貫通配置される第1突出部611を備える。また、この一端部から他端部に向かって順に、第2突出部612、第3突出部613を備える。ここで、第2突出部612は進退部材70mの貫通孔70dに貫通配設され、第3突出部613は進退部材70cの貫通孔70dに貫通配設されている。また、可動プレート61は、他端部に、駆動源の一例してのモータM2からの駆動力を受け回転駆動する駆動ギア1Bに噛み合う、第1ラックギア614を備える。
【0036】
本図に示すように可動プレート61がハウジング62から突出する場合、進退部材70y,70m,70cの各々は、図4に示したように、第1駆動ユニット40側にスライドした状態にある。このため、感光体側カップリング部材18y,18m,18cと、対応する駆動側カップリング部材43y,43m,43cとの連結が解除された状態にある。この結果、画像形成ユニット30Kを用いての画像形成、即ち単色での画像形成が可能な状態となっている。そして、可動プレート61を図中矢印Dに示す方向にスライドさせると、進退部材70y,70m,70cの各々は可動プレート61によって押圧され回転する。これにより感光体側カップリング部材18y,18m,18cと駆動側カップリング部材43y,43m,43cとの連結がなされフルカラーでの画像形成が可能となる。
【0037】
ここで、図7は、可動プレート61の裏面側を示したものである。付言すれば、装置本体1Aのフロント側から可動プレート61を眺めた状態を示している。
同図に示すように、本実施形態における可動プレート61には、第1突出部611〜第3突出部613が設けられた側とは反対側の側面であって、且つ、第3突出部613の背面側に第2ラックギア615が設けられている。
【0038】
引き続いて第2駆動ユニット60について説明する。
図8は、第2駆動ユニット60を装置本体1Aのフロント側から示したものである。また、図9は、第2駆動ユニット60における伝達機構部65の一部を示したものである。
ここで、第2駆動ユニット60は、図8に示すように、ハウジング62のリア側からフロント側にかけて貫通配設された略矩形状の開口部621を有している。そして、この開口部621は、可動プレート61のスライド方向に沿って設けられ、また、この開口部621には、可動プレート61における第2ラックギア615が配置される。さらに、第2駆動ユニット60は、ベルトユニット50に設けられたカム563(図2参照)に対して、可動プレート61からの駆動力を伝達する伝達機構部65を有している。ここで、上記第2ラックギア615は、伝達機構部65におけるギア652(詳細は後述)と噛み合った状態とされている。
【0039】
ここで、伝達機構部65は、可動プレート61のスライドに連動して回転することで、カム563に駆動力を伝達する伝達側カップリング部材651(伝達部材の一例)を備える。なお、この伝達側カップリング部材651は、図9に示すように、カム563に連動可能に設けられたカム側カップリング部材567(被駆動体の一例)に連結されることで、駆動力をカム563に伝達する。
【0040】
図8に示すように、可動プレート61がハウジング62から突出している状態の場合、図2(b)に示したように、カム563が上方を向いた状態となり、画像形成ユニット30Y,30M,30Cにおける各感光体ドラム31から中間転写ベルト51が離間する状態となる。また、可動プレート61がハウジング62から突出している状態の場合、上記のとおり、進退部材70y,70m,70kが、第1駆動ユニット40側にスライドした状態となり(図4参照)、感光体側カップリング部材18y,18m,18cと駆動側カップリング部材43y,43m,43cとの連結が解除された状態となる。即ち、画像形成ユニット30Y,30M,30Cにおける各感光体ドラム31から中間転写ベルト51が離間するとともに、画像形成ユニット30Y,30M,30Cにおける各感光体ドラム31への駆動力が伝達されない状態となる。付言すれば、画像形成ユニット30Kにおける感光体ドラム31と中間転写ベルト51が接触するとともに、画像形成ユニット30Kにおける感光体ドラム31のみが回転駆動可能な状態となる。即ち、モノクロでの画像形成が可能な状態となる。
【0041】
一方、モータM2(図6参照)により、図8の状態から可動プレート61を図中矢印Fの方向にスライドさせ可動プレート61をハウジング62に対して押し込むと、伝達側カップリング部材651が図中矢印Gに示す方向に180°回転する。この結果、図2(a)にも示したように、全ての感光体ドラム31と中間転写ベルト51とが接触する状態となる。また、各進退部材70y,70m,70cも、回転を行うとともに感光体側カップリング部材18y,18m,18c側にスライドする。この結果、感光体側カップリング部材18y,18m,18cと、駆動側カップリング部材43y,43m,43cとの連結がなされることとなる。これにより、フルカラーでの画像形成が可能な状態となる。
【0042】
ここで、図10〜図12は、伝達機構部65を説明するための図である。
図10に示すように、伝達機構部65は、伝達側カップリング部材651と、回転部材の一例としてのギア652と、シャフト653と、第1ピン654と、付勢部材、押圧部材の一例としてのコイルスプリング655と、軸受け656とを備えている。また、図11に示すように、伝達機構部65は、第2ピン657を備える。
ここで、伝達側カップリング部材651は、図10に示すように、端面651aを有し円筒状に形成された基体部651bと、端面651aに設けられカム側カップリング部材567と噛み合う噛み合い部651c(突出部の一例)と、を備えている。そして、基体部651bは、基体部651bの軸方向に沿って形成され基体部651bの内周面側から外周面側に向かって貫通配設された長孔651dを備えている。
【0043】
ギア652は、図12に示すように、所定の厚みを有し円盤状に形成される。また、その中心にシャフト653が挿入される中心孔652a(貫通孔の一例)を備える。また、中心孔652aの周囲に、ギア652の側面から円筒状(環状)に突出した第1突出部652bを備える。また、第1突出部652bの周囲に、同じくギア652の側面から円筒状(環状)に突出した第2突出部652c(環状部の一例)を備える。なお、この第2突出部652cの外側には同じく円筒状(環状)に形成された軸受け656が嵌められる。また、この第2突出部652cは、第1突出部652bと所定の間隙をおいて配置される。このため、第1突出部652bと第2の突出部652c間には、リング状の溝652dが形成される。また、図11に示すように、ギア652は、他の側面(裏面)に、中心孔652aを通るように形成された凹溝652eを有している。なお、ギア652における歯数は、第2ラックギア615の歯数の2倍となっている。このため、第2ラックギア615がスライドした場合、ギア652(伝達機構部65)は上記のとおり180°回転する。
【0044】
シャフト653は、図10に示すように、その一端部側に、軸方向と直交する関係で貫通配設された第1貫通孔653aを備える。また、図11に示すように、その他端部にも、同じく軸方向と直交する関係で貫通配設された第2貫通孔653bを備える。このシャフト653は、図10に示すように、その一端部側が伝達側カップリング部材651の基体部651bに挿入されるとともに、その他端部側がギア652における中心孔652aに挿入される。そして、基体部651bにおける長孔651dを通じて第1貫通孔653aに第1ピン654が圧入され、また、第2貫通孔653bに第2ピン657が挿入される。
ここで、第1ピン654は、シャフト653からの伝達側カップリング部材651の脱落を防止するとともに、シャフト653に対する伝達側カップリング部材651のスライドをガイドする。また、伝達側カップリング部材651をシャフト653に連動可能とさせる。また、第2ピン657は、第2貫通孔653bに挿入された後、ギア652における凹溝652e内に配置され、ギア652とシャフト653との連動を可能とする。なお、本実施形態におけるシャフト653は、伝達側カップリング部材651のスライド(進退)をガイドするガイド部材としても機能している。
【0045】
コイルスプリング655は、図10に示すように、シャフト653の周囲、且つ、ギア652と伝達側カップリング部材651との間に配置され、伝達側カップリング部材651をギア652から離れる方向に付勢する。なお、コイルスプリング655のギア652側における端部は、ギア652における溝652d(図12参照)内に配置されており、コイルスプリング655はその位置ずれが規制されている。ここで、溝652dは、コイルスプリング655の位置決めを行う位置決め部として捉えることもできる。さらに付言すると、コイルスプリング655のギア652側における端部は、ギア652に接触配置されており、コイルスプリング655は、ギア652により支持された状態となっている。また、コイルスプリング655は、ギア652と伝達側カップリング部材651との間に配置されているため、可動プレート61によりギア652が回転した際、ギア652および伝達側カップリング部材651と連動して(同期して)回転する。
【0046】
抑制部材の一例しての軸受け656は、図10に示すように、リング状に形成されている。そして、この軸受け656は、ギア652における第2突出部652c(図12参照)の周囲に配設される。また、軸受け656は、自己潤滑性を有し所謂すべり軸受けとして構成されている。また、軸受け656は、その外周面の一部に面そぎ部を有し、所謂Dカットがなされた状態となっている。なお、本図においては図示を省略しているが、伝達機構部65を設置後、伝達機構部65を押さえる等のためのカバー(他の配設部材の一例)がハウジング62に対して取り付けられる。なお、このカバーが取り付けられた場合、カバーとギア652とが摺動しギア652の損耗が懸念される。そこで、本実施形態では、カバーとギア652との間に軸受け656を配置し、ギア652とカバーとが直接接触しない構成としている。
【0047】
ここで、図13は、伝達側カップリング部材651を説明するための図である。
なお、同図(a)は、伝達側カップリング部材651の斜視図を示し、同図(b)は、伝達側カップリング部材651の上面図を示している。
同図(a)および上述のとおり、本実施形態における伝達側カップリング部材651は、円筒状の基体部651bと、噛み合い部651cとを有している。また、基体部651bは、一端部側を封鎖する端面651aに軸方向に貫通した貫通孔651eを備えている。
【0048】
噛み合い部651cは、同図(a)に示すように、基体部651bの端面651aから突出した状態で設けられている。また、噛み合い部651cは、軸方向に直交する方向における断面が鏃状(矢印状)となる形状で形成されている。付言すれば、噛み合い部651cは、断面が略二等辺三角形となる形状で形成されている。さらに、噛み合い部651cは、同図(b)に示すように、その断面における中心(図中J参照)が基体部651bの回転中心(軸心)(図中K参照)からずれた状態で配置されている。即ち、噛み合い部651cは、基体部651bに対し偏心した状態で配置されている。
【0049】
さらに、鏃状に形成された噛み合い部651cは、同図(a)に示すように、基体部651bの外周面側に向かうように配置された先端部651fと、この先端部651fよりも軸心側に配置された第1頂部651gおよび第2頂部651hとを有している。また、第1頂部651gと第2頂部651hとの間に位置し、第1頂部651gと第2頂部651hとを結ぶ線よりも先端部651f側に配置された底部651jを有している。また、噛み合い部651cは、先端部651fと第1頂部651gとを結ぶ第1平坦面651k、先端部651fと第2頂部651hとを結ぶ第2平坦面651m、第1頂部651gと底部651jとを結ぶ第3平坦面651n、第2頂部651hと底部651jとを結ぶ第4平坦面651pを備えている。
【0050】
一方、排出部の一例としての貫通孔651eは、上記のとおり基体部651bの端面651aに配設されている。この貫通孔651eは、基体部651bの軸方向に沿って貫通配設され、基体部651bの内部と外部との空気流通を可能としている。より具体的には、図10の状態から伝達側カップリング部材651がギア652側にスライドした際、シャフト653と基体部651bとの間に形成される空間に存する空気を基体部651bの外部に排出する。
【0051】
なお、上記では貫通孔651eを通じて空気を外部に排出する構成としたが、例えば次のような構成により空気の排出を行うこともできる。
ここで図14は、伝達側カップリング部材651の他の構成例を示したものである。例えば伝達側カップリング部材651には、同図(a1)、(a2)に示すように、内周面651rに、軸方向に沿って形成された例えば断面半円状の突起651sを設けることができる。なお、同図(a2)は、同図(a1)におけるA−A線における断面を示している。そして、本構成例の場合、シャフト653と内周面651rとの間に形成される間隙を通じて空気の排出が行われる。なお、本構成例では3点の突起651sを円周方向において等間隔で設けたが、3点以上の突起651sを設けることも可能である。また、同図(a2)に示すように、挿入口側における突起651sの端部には、挿入口に向かって漸次高さが減少するテーパー面651tを設けることが好ましい。また、同図(b)に示すように、内周面651rに、軸方向に沿って形成された例えば断面半円状の溝651wを設けることもできる。そして本構成例では、溝651wを通じて空気の排出が行われる。
【0052】
ここで、図15は、伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567との関係を示したものである。なお、同図では、伝達側カップリング部材651を紙面奥側に配置し、カム側カップリング部材567を紙面手前側に配置した状態を示している。
ここで、同図(a)を用いカム側カップリング部材567について説明する。本実施形態におけるカム側カップリング部材567は、伝達側カップリング部材651と同様に噛み合い部567a(受け入れ口の一例)(破線で図示)を備えている。但し、この噛み合い部567aは、伝達側カップリング部材651とは異なり、図9にも示すように、基体部567bから突出せず基体部567bの端面567cから窪んだ状態で形成される。
【0053】
そして、この噛み合い部567aも、その断面における中心が基体部567bの回転中心(軸心)からずれた状態で配置されている。即ち、噛み合い部567aは、基体部567bに対して偏心した状態で配置されている。また、噛み合い部567aは、伝達側カップリング部材651の噛み合い部651cの外径形状に対応した外径形状を有しており、具体的は鏃状(矢印状)に形成されている。このため、カム側カップリング部材567における噛み合い部567aも、先端部567d、第1頂部567e、第2頂部567f、底部567gを備えている。また、第1平坦面567h、第2平坦面567j、第3平坦面567k、第4平坦面567mを備えている。なお、カム側カップリング部材567における噛み合い部567aは、伝達側カップリング部材651における噛み合い部651cよりもひとまわり大きく形成されており、カム側カップリング部材567の軸心と伝達側カップリング部材651の軸心とがずれた状態にあったしても両者の連結を可能としている。
【0054】
ここで、伝達側カップリング部材651の噛み合い部651cおよびカム側カップリング部材567の噛み合い部567aの両者は、上記のとおり、基体部651b,567bに対し偏心した状態で設けられている。このため、伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567の両者は、同図(a)に示すように、円周方向のうち所定の一箇所でのみ位相が合致し互いに噛み合う状態となる。付言すれば、カム側カップリング部材567に対する伝達側カップリング部材651の回転角度が所定の角度である場合には噛み合い部567aによる噛み合い部651cの受け入れが許容され、互いに噛み合う状態となる。なお、この所定の角度以外である場合には後述するように受け入れが阻止される。
【0055】
そして、この状態にて例えば同図(a)の矢印Mに示すように、伝達側カップリング部材651が回転すると、噛み合い部651cにおける第1平坦面651k、第2平坦面651m、第3平坦面651n(図13参照)が、それぞれ、噛み合い部567aにおける第1平坦面567h、第2平坦面567j、第3平坦面567kを押圧する。即ち、伝達側カップリング部材651は、3箇所の接触部でカム側カップリング部材567を押圧することになる。そしてこの場合は、カム側カップリング部材567に作用する伝達側カップリング部材651からの荷重が1箇所に集中せず、分散することになる。
【0056】
また、伝達側カップリング部材651が逆回転した場合には、噛み合い部651cにおける第1平坦面651k、第2平坦面651m、第4平坦面651pが、それぞれ、噛み合い部567aにおける第1平坦面567h、第2平坦面567j、第4平坦面567mを押圧する。
この結果、カム側カップリング部材567は伝達側カップリング部材651と連動して回転し、カム563(図2参照)も伝達側カップリング部材651と連動して回転するようになる。このため、伝達側カップリング部材651の回転に応じて、画像形成ユニット30Y,30M,30Cにおける感光体ドラム31に対する中間転写ベルト51の接触、あるいは離間が行われる(図2参照)。
【0057】
なお、円周方向に例えば45°程度位相がずれた状態にて、伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567とが連結されようとした場合、図15(b)に示すように、伝達側カップリング部材651の先端部651f、第1頂部651g、および第2頂部651hが、カム側カップリング部材567における端面567c(図9参照)に突き当たる。この結果、伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567との連結が阻止される。付言すれば、噛み合い部567aによる噛み合い部651cの受け入れが阻止される。なお、この際、伝達側カップリング部材651は、コイルスプリング655の付勢力に抗してギア652側に退避する(図10参照)。
【0058】
また、円周方向に例えば180°位相がずれた状態にて、伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567とが連結されようとした場合も、図15(c)に示すように、伝達側カップリング部材651の先端部651f、第1頂部651g、および第2頂部651hが、カム側カップリング部材567における端面567cに突き当たる。この結果、この場合も、伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567との連結が阻止される。
【0059】
本実施形態におけるベルトユニット50は、上記のとおり装置本体1Aに対して着脱自在に設けられている。ここで、ベルトユニット50の着脱は様々なタイミングで行われ、例えば、第2駆動ユニット60がモノクロモードにある状態(図8に示した状態)にて電源がオフとされ、その後フルカラーモードにある新たなベルトユニット50(図2(a)に示した状態のベルトユニット50)が装着される場合がある。また、本実施形態では、カム563により第2の支持部562を押し上げ、ベルトユニット50をモノクロモード(図2(b)の状態)に設定しているが、メンテナンス等の際にカム563による押し上げが解除され、フルカラーモードへと切り替えられてしまう場合がある。そして、フルカラーモードへ切り替えられたこのベルトユニット50がモノクロモードにある第2駆動ユニット60に対して押し込まれる場合がある。
【0060】
ところで、上述のように第2駆動ユニット60とベルトユニット50とのモードが互いに異なる状態にて、伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567とが互いに連結してしまうと、例えば、画像形成ユニット30Y,30M,30Cにおける各感光体ドラム31への駆動力の伝達が解除されているにも関わらず、これらの感光体ドラム31に中間転写ベルト51が接触する状態が生じてしまう。
また、伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567とが噛み合ってしまうと、意図した本来の動作も困難となる。例えば、図8に示すように第2駆動ユニット60がモノクロモードにあり、図2(a)に示すようにベルトユニット50がフルカラーモードにある場合において、伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567とが噛み合ってしまうと、意図した本来の動作も困難となる。具体的には、図8における可動プレート61を押し込むことでカム563を回転させようとしても、カム563が第2の支持部562に突き当たり回転できなくなってしまう。また、可動プレート61のハウジング62から引く抜く方向へのスライドも、第2ラックギア615がハウジング62に突き当たるために困難となる。このため、可動プレート61、カム563などがロックされた状態となり、意図した本来の動作が困難となる。
【0061】
一方で、本実施形態では、第2駆動ユニット60とベルトユニット50のモードが互いに異なる状態にて伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567とが噛み合おうとした場合、上記図15(b)、(c)にも示したように、伝達側カップリング部材651の先端部651f、第1頂部651g、および第2頂部651hが、カム側カップリング部材567における端面567cに突き当たる。即ち、伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567との連結が阻止される。
なおこの場合、本実施形態では、例えばイニシャライズ動作を実行し可動プレート61をスライドさせることで伝達側カップリング部材651を回転させ、伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567との連結を行う。これにより、第2駆動ユニット60のモードとベルトユニット50のモードとが互いに同期した状態となる。
【0062】
なお、第2駆動ユニット60のモードとベルトユニット50のモードとが互いに異なる状態にて、伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567とが連結する事態は、組立工程における組立て誤りなどによっても生じうる。例えば、図8に示す状態から伝達機構部65を周方向に180°回転させてハウジング62に取り付けた場合、モードが互いに異なる状態で伝達側カップリング部材651とカム側カップリング部材567とが連結してしまう。そこで、本実施形態では、作業者の目視が可能となる位置に、組立て時における各部材の設置基準を形成している。具体的に示せば、まず上記のように伝達側カップリング部材651における噛み合い部651cを鏃状(矢印状)に形成している。また、図10に示すように、ギア652に、円状に形成された凹部652fの外周面652gの一部を外側に且つ略三角状に突出させたギア側マーク652hを形成している。
【0063】
さらには、図10に示すように、第2ラックギア615の側面に三角状且つ凹状に形成されたプレート側マーク615aを形成している。なお、このプレート側マーク615aは、頂部が第2ラックギア615における歯部に向かうように配置されている。
そして、本実施形態において、作業者は、プレート側マーク615aと噛み合い部651cにおける先端部651fとが互いに対向するように、付言すれば噛み合い部651cが指し示す方向にプレート側マーク615aが位置するように、ハウジング62に対し、可動プレート61および伝達機構部65を組み付ける。なお、ギア側マーク652hを基準に組付けを行うこともできる。即ち、プレート側マーク615aとギア側マーク652hとが対向するように組み付けを行うこともできる。
【0064】
なお、本実施形態では可動プレート61、伝達機構部65などを用いて、感光体ドラム31に対する中間転写ベルト51の接触/離間を行う例を説明した。ところで、これらの構成は一例であり、可動プレート61、伝達機構部65などの構成は、例えば、所謂4サイクル方式の画像形成装置において、中間転写ベルトに対し二次転写ロールを接触/離間させる機構にも用いることができる。また、例えば、中間転写ベルトに対しクリーナを接触/離間させる機構にも用いることができる。
【0065】
ここで、図16を用い伝達機構部65についてさらに説明する。
図16は、図10とは異なる角度から伝達機構部65を示した斜視図である。
本実施形態における伝達機構部65では、柱状に形成された伝達側カップリング部材651における基体部651bの外径D1よりも軸受け656の内径D2の方が大きく形成されている。そして、本実施形態では、伝達機構部65の組立てを次のように行う。まず、伝達側カップリング部材651における基体部651bに対しシャフト653の一端部側を挿入する。そして、シャフト653における第1貫通孔653a(図10参照)に、長孔651dを通じて第1ピン654を圧入し、伝達側カップリング部材651およびシャフト653を一体化する。
【0066】
次いで、シャフト653の外周部にコイルスプリング655を配した後、シャフト653の他端部側をギア652の中心孔652a(図12参照)に挿入する。その後、ギア652の背面側においてシャフト653における第2貫通孔653b(図11参照)に第2ピン657を挿入するとともに、この第2ピン657をギア652の背面側に設けられた凹溝652e(図11参照)に配置する。そして、ギア652における第2突出部652cの外側に軸受け656を配置する。なお、この際、上記のように、伝達側カップリング部材651における基体部651bの外径D1よりも軸受け656の内径D2の方が大きく形成されているため、伝達側カップリング部材651と軸付け656との干渉を避け、軸受け656を配置することができる。そして最後に、不図示のカバーをハウジング62に取り付け、組立てが完了する。
【0067】
ところで、伝達機構部65については、例えば図17のような構成とすることもできる。ここで、図17は、伝達機構部65の他の構成例を示したものである。
本実施形態においては、上記のように伝達側カップリング部材651とギア652との間にコイルスプリング655を配置したが、例えば、同図(a)に示すように、伝達側カップリング部材651と軸受け656との間にコイルスプリング655を配置することもできる。即ち、本実施形態のように軸受け656とコイルスプリング655とが接触しない構成ではなく、軸受け656とコイルスプリング655とが接触する構成とすることもできる。しかしながら、この構成の場合、軸受け656とギア652とが単に接触するだけではなく、ギア652に対しコイルスプリング655からの押圧力が更に作用することとなる。付言すれば、ギア652をスラスト方向に押圧する押圧力が更に作用することとなる。この結果、ギア652が回転する際のギア652と軸受け656との摩擦力が増大し、ギア652を回転させる際に要する駆動トルクが増大してしまう。
【0068】
一方で、本実施形態では、ギア652と伝達側カップリング部材651との間にコイルスプリング655が配置されており、付言すればギア652にてコイルスプリング655を受ける構成となっている。また、コイルスプリング655はギア652および伝達側カップリング部材651とともに連動して回転する。このため、上記駆動トルクの増大が防止される。
また、コイルスプリング655を伝達側カップリング部材651と軸受け656との間に配置する場合、付言すればコイルスプリング655を軸受け656にて受ける構成とした場合、軸受け656が配置された部分において伝達機構部65の厚みが増すこととなる。その一方で本実施形態のように、ギア652でコイルスプリング655を受ける構成とした場合、このような厚みの増大が抑制される。なお、駆動トルクの増大を避けるため軸受け656に対してボールベアリングなどを用いることもできるが、この場合も軸受け656における厚みが増してしまう。
【0069】
さらに、同図(a)に示した構成の場合、コイルスプリング655を受けるために、軸受け656の内径D2は、伝達側カップリング部材651の基体部651bの外径D1よりも小さく形成される。このため、本構成にて組立てを行う場合、例えば、まず第2貫通孔653bに第2ピン657を挿入するとともに、シャフト653をギア652の中心孔652aに挿入する。そして、軸受け656、カバー67の順に設置し、その後、コイルスプリング655をシャフト653の周囲に配置する。その後、シャフト653の先端部に対し伝達側カップリング部材651を設置し、長孔651dを通じて第1貫通孔653aに第1ピン654を圧入する。
【0070】
ところでこの組立て方法においては、組み立ての最終段階において、即ちギア652などがハウジング62に設置された段階で、第1ピン654が第1貫通孔653aに圧入されることとなる。この結果、この圧入によりギア652などに傷が生ずるおそれがある。また、組み立ての最終段階における第1ピン654の圧入は作業性が良好ではない。
一方で、本実施形態では、組み立ての最終段階における第1ピン654の圧入を避けることができ、ギア652などにおける傷の発生が抑制される。また、作業性を良好なものとすることができる。
【0071】
なお、最終段階における第1ピン654の圧入を避けるため、同図(b)に示すように、第1ピン654の圧入を行った後に、第2貫通孔653bに第2ピン657を挿入する手法も考えられる。しかしながら、本構成の場合、同図に示すように、コイルスプリング655および軸受け656によって伝達側カップリング部材651(シャフト653)の移動が規制され、ギア652からのシャフト653の出寸法を確保できない事態が生じうる。そして、この場合は、第2貫通孔653bに対する第2ピン657の挿入が困難となる。なお、本実施形態では、ギア652とコイルスプリング655との間に軸受け656が配置されない構成であるため、ギア652からのシャフト653の出寸法を確保しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の全体構成を示す図である。
【図2】ベルトユニットを説明するための図である。
【図3】第1駆動ユニットおよび第2駆動ユニットを説明するための図である。
【図4】進退部材が回転した後の状態を示した図である。
【図5】収容部の内部を示した図である。
【図6】第2駆動ユニットを装置本体のリア側から示した図である。
【図7】可動プレートの裏面側を示した図である。
【図8】第2駆動ユニットを装置本体のフロント側から示した図である。
【図9】第2駆動ユニットにおける伝達機構部の一部を示した図である。
【図10】伝達機構部を説明するための図である。
【図11】伝達機構部を説明するための図である。
【図12】伝達機構部を説明するための図である。
【図13】伝達側カップリング部材を説明するための図である。
【図14】伝達側カップリング部材の他の構成例を示した図である。
【図15】伝達側カップリング部材とカム側カップリング部材との関係を示した図である。
【図16】図10とは異なる角度から伝達機構部を示した斜視図である。
【図17】伝達機構部の他の構成例を示した図である。
【符号の説明】
【0073】
1…画像形成装置、567…カム側カップリング部材、567a…噛み合い部、567b…基体部、651…伝達側カップリング部材、651b…基体部、651c…噛み合い部、651e…貫通孔、652…ギア、652a…中心孔、652b…第1突出部、652c…第2突出部、652d…溝、653…シャフト、655…コイルスプリング、656…軸受け、M2…モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源と、
前記駆動源からの駆動力を受けて回転する回転部材と、
前記回転部材からの駆動力を受け駆動する被駆動体と、
前記回転部材に連動可能に設けられ、当該回転部材からの駆動力を前記被駆動体に対して伝達する伝達部材と、
前記伝達部材を前記被駆動体に向けて付勢する付勢部材と、を備え、
前記付勢部材は、前記回転部材に接触配置され当該回転部材により支持されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記回転部材は、接触配置される前記付勢部材の位置決めを行う位置決め部を備えていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記被駆動体は、前記伝達部材に対し着脱可能に設けられ、
前記伝達部材は、前記付勢部材からの付勢力に抗し前記被駆動体側から退避可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
一端部側が封鎖され筒状に形成された前記伝達部材の他端部側から挿入され、当該伝達部材の進退をガイドするガイド部材と、
前記伝達部材の前記一端部側と前記ガイド部材との間に形成される空間に存する空気を当該空間の外部に排出させるための排出部と、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記被駆動体および前記伝達部材は、互いの連結/連結解除が可能に構成され、所定の回転軸を中心に回転可能な基体を各々備え、
前記被駆動体および前記伝達部材のうちの一方は、当該一方の前記基体から突出した突出部を備え、当該被駆動体および当該伝達部材のうちの他方は、当該他方の前記基体に当該突出部を受け入れる受け入れ口を備え、
前記被駆動体が前記伝達部材に連結される際に当該伝達部材に対する当該被駆動体の回転角度が所定の角度である場合には前記受け入れ口による前記突出部の受け入れが許容され当該所定の角度以外である場合には当該受け入れが阻止されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
駆動力を受けて回転駆動するギアと、
前記ギアと他の配設部材との間に配置され、当該ギアと当該他の配設部材との摺動を抑制する抑制部材と、
前記ギアに連動し、当該ギアからの駆動力を被駆動体に対して伝達する伝達部材と、
前記伝達部材を前記被駆動体側に向けて押圧する押圧部材と、を備え、
前記押圧部材は、前記抑制部材に接触せず前記ギアによって支持されていることを特徴とする駆動力伝達装置。
【請求項7】
前記抑制部材は、前記ギアに形成された環状部に嵌められるすべり軸受けにより構成されていることを特徴とする請求項6記載の駆動力伝達装置。
【請求項8】
環状に形成された前記抑制部材の内径は、柱状に形成された前記伝達部材の外形よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項6又は7記載の駆動力伝達装置。
【請求項9】
前記ギアに形成された貫通孔に挿入され、当該ギアと前記伝達部材とを連動させるシャフトを更に備え、
前記押圧部材は、前記シャフトの周囲に配置されるコイルスプリングであり、
前記ギアは、前記貫通孔の周囲に、前記コイルスプリングの端部が挿入される溝を備えることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の駆動力伝達装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−229530(P2009−229530A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−71581(P2008−71581)
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】