画像形成装置及び方法並びにプログラム
【課題】複数枚の用紙に対する連続印刷中に、印刷された用紙の一部をサンプル出力するときに画像確認に適切な用紙のみをサンプル出力する。
【解決手段】サンプル出力候補ページを「次に印刷するページ」から5枚に設定する(ステップS31)。設定されたページの中に前回サンプル出力したページがあった場合(ステップS32:YES)はそのページをサンプル出力対象とし(ステップS33)、なかった場合(ステップS32:NO)はサンプル出力対象候補テーブルを作成する(ステップS34)。作成したサンプル出力候補テーブルにサンプル出力候補ページがあった場合(ステップS35:YES)は次に印刷するページに最も近い候補ページをサンプル出力対象とし(ステップS36)、なかった場合(ステップS35:NO)は「サンプル出力対象なし」とする。
【解決手段】サンプル出力候補ページを「次に印刷するページ」から5枚に設定する(ステップS31)。設定されたページの中に前回サンプル出力したページがあった場合(ステップS32:YES)はそのページをサンプル出力対象とし(ステップS33)、なかった場合(ステップS32:NO)はサンプル出力対象候補テーブルを作成する(ステップS34)。作成したサンプル出力候補テーブルにサンプル出力候補ページがあった場合(ステップS35:YES)は次に印刷するページに最も近い候補ページをサンプル出力対象とし(ステップS36)、なかった場合(ステップS35:NO)は「サンプル出力対象なし」とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンプル出力機能を有する画像形成装置及び画像形成方法並びにそのためのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ソータやコンテナスタッカなどのフィニッシャーを備えた画像形成装置においては、それらのフィニッシャーを用いるモードで多量の連続印刷を行っているときに、何らかの原因で用紙に印刷された画像の濃度や位置などに異常が発生しても、利用者は印刷中はその異常に気付かず、印刷終了後、フィニッシャー内に収納された用紙を取り出したときに初めて異常に気付くことになる。
【0003】
そこで、多量の連続印刷を行っているときに、任意のタイミング若しくは所定の部数の印刷毎に画像が印刷された用紙をサンプル出力用トレイに排紙することにより、連続印刷の途中で印刷画像の異常の有無を目視にて確認出来るようにした画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、この画像形成装置では、白ベタ又はそれに近い画像が印刷された用紙がサンプル出力用トレイに排出された場合、印刷された画像の異常の有無を確認できないという問題がある。また、単一の印刷ジョブ内に片面印刷、両面印刷、モノクロ印刷、カラー印刷など異なるモードの印刷が混在している場合には、特定のモードの印刷画像を確認できれば便利であるが、上記画像形成装置ではそのような考慮はなされていない。
【0005】
【特許文献1】特開2007−41505号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、その目的は、複数枚の用紙に対する連続印刷を行う印刷ジョブの実行中に、印刷された用紙を画像確認のためサンプル出力用トレイに排紙するときに、画像確認に適切な用紙のみが排紙されるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、連続印刷された複数枚の用紙が排紙される第1の排紙口と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部が印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として排紙される前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口と、前記サンプル出力を行うタイミングを決定するサンプル出力タイミング決定手段と、前記サンプル出力対象用紙を決定するサンプル出力対象用紙決定手段とを有し、前記サンプル出力対象用紙決定手段は、前記サンプル出力タイミング決定手段で決定されたタイミング以降に印刷される所定数のページの中から特定の用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記特定の用紙は、カラー印刷される用紙、画像割合が一定値以上の用紙、両面印刷される用紙、特定の給紙口から給紙される用紙、同一印刷ジョブ内で既にサンプル出力されたページを印刷する用紙の少なくとも一つであることを特徴とする。
請求項3の発明は、連続印刷された複数枚の用紙が排紙される第1の排紙口と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部が印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として排紙される前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口と、前記サンプル出力対象用紙を決定するサンプル出力対象用紙決定手段とを有し、前記サンプル出力対象用紙決定手段は、印刷ジョブ内の全ページの画像が確定したときに、該全ページの画像を印刷する用紙の中から特定の用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項4の発明は、請求項3記載の画像形成装置において、前記特定の用紙は、カラー印刷される用紙、画像割合が一定値以上の用紙、両面印刷される用紙、特定の給紙口から給紙される用紙の少なくとも一つであることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3記載の画像形成装置において、前記サンプル出力対象用紙決定手段は、前記全ページの中からサンプル出力対象用紙に印刷するページを指定する手段を有することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置において、複数台で1つの印刷ジョブを分担して実行する連結出力手段を有するとともに、1台の画像形成装置上の操作部の操作により、連結されている複数台の画像形成装置からのサンプル出力の実行を可能とする連結サンプル出力実行操作手段を有することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6記載の画像形成装置において、前記連結サンプル出力実行操作手段は、前記操作部の1回の操作により、前記連結されている複数台の画像形成装置からのサンプル出力の実行を可能とすることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項6記載の画像形成装置において、前記連結サンプル出力実行操作手段は、複数台の画像形成装置が同じタイミングでサンプル出力を行うか個々のタイミングでサンプル出力を行うかを設定する手段を有することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項6〜8のいずれかに記載の画像形成装置において、ある画像形成装置のサンプル出力手段にエラーが発生したときに他の画像形成装置のサンプル出力手段がリカバリー印刷を行わないことを特徴とする。
請求項10の発明は、複数枚の用紙に対する連続印刷を行う工程と、該連続印刷された複数枚の用紙を第1の排紙口に排紙する工程と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部を印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口に排紙する工程と、前記サンプル出力を行うタイミングを決定する工程と、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程とを有し、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程は、前記タイミングを決定する工程により決定されたタイミング以降に印刷される所定数のページの中から特定の用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成方法である。
請求項11の発明は、複数枚の用紙に対する連続印刷を行う工程と、該連続印刷された複数枚の用紙を第1の排紙口に排紙する工程と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部を印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口に排紙する工程と、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程とを有し、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程は、前記連続印刷対象の全ページの画像が確定したとき、該全ページの画像の中から特定の画像を印刷する用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成方法である。
請求項12の発明は、画像形成装置のコンピュータに請求項10又は11に記載の各工程を実行させるためのプログラムである。
【0008】
(作用)
請求項1、10の発明は、複数枚の用紙に対する連続印刷中にサンプル出力を行うとき、特定の用紙をサンプル出力対象とする。従って、画像品質の確認に適切な用紙のサンプル出力を行うことができる。
請求項2の発明は、カラー印刷される用紙、又は画像割合が一定値以上の用紙、又は両面印刷される用紙、又は特定の給紙口から給紙される用紙、同一印刷ジョブ内で既にサンプル出力されたページを印刷した用紙をサンプル出力対象とする。従って、カラー印刷画像の確認可能な用紙のサンプル出力、画像品質の確認が十分に可能な用紙のサンプル出力、両面印刷画像の可能な用紙のサンプル出力、サンプル出力に使用したい用紙でのサンプル出力、同一ジョブの実行中の印刷画像の品質変化の確認可能なサンプル出力を行うことができる。
請求項3、11の発明は、複数枚の用紙に対する連続印刷中にサンプル出力を行うとき、印刷ジョブ内の全ページの画像が確定したときに、全ページの画像を印刷する用紙の中から特定の用紙をサンプル出力対象とする。従って、印刷ジョブ内の全ページの中から画像品質の確認に最適なサンプル出力を行うことができる。
請求項4の発明は、印刷ジョブ内の全ページの画像を印刷する用紙の中から特定の用紙をサンプル出力対象とするときに、カラー印刷される用紙、画像割合が一定値以上の用紙、両面印刷される用紙、特定の給紙口から給紙される用紙のいずれかをサンプル出力対象とする。従って、印刷ジョブの全ページの中で、カラー印刷画像の確認可能な用紙のサンプル出力、画像品質の確認が十分に可能な用紙のサンプル出力、両面印刷画像の可能な用紙のサンプル出力、サンプル出力に使用したい用紙でのサンプル出力を行うことができる。
請求項5の発明は、全ページの中からサンプル出力対象用紙に印刷するページを指定することができる。従って、ユーザがサンプル出力を行いたいページを選択することができる。
請求項6の発明によれば、連結されている複数台の画像形成装置で1つの印刷ジョブを分担して実行するときに、1台の画像形成装置上の操作部の操作により、連結されている複数台の画像形成装置からのサンプル出力の実行が可能となる。従って、接続された複数台の画像形成装置にて連結印刷を実施しているオペレータが各画像形成装置の印刷物の確認を行なう場合に1個所でサンプル出力操作を行うことで、各画像形成装置から確認用印刷物を出力させることができる。
請求項7の発明によれば、連結されている複数台の画像形成装置で1つの印刷ジョブを分担して実行するときに、1台の画像形成装置上の操作部の1回の操作により、連結されている複数台の画像形成装置からのサンプル出力の実行が可能となる。従って、接続された複数台の画像形成装置にて連結印刷を実施しているオペレータが各画像形成装置の印刷物の確認を行なう場合に1個所で1回のサンプル出力操作を行うことで、各画像形成装置から確認用印刷物を出力させることができる。
請求項8の発明によれば、連結されている複数台の画像形成装置で1つの印刷ジョブを分担して実行するときに、1台の画像形成装置上の操作部の操作により、連結されている複数台の画像形成装置が同じタイミングでサンプル出力を行うか個々のタイミングでサンプル出力を行うかを設定することができる。従って、オペレータが、連結されている全ての画像形成装置でサンプル出力が実施されるまでの時間を最短とするか、同じ画像で比較を容易にするかをケース毎に選択できるようになり、オペレータが利用目的に応じた使用方法を選択することができる。
請求項9の発明によれば、連結されている複数台の画像形成装置で1つの印刷ジョブを分担して実行するときに、ある画像形成装置のサンプル出力手段にエラーが発生したときに他の画像形成装置のサンプル出力手段がリカバリー印刷を行わない。従って、サンプル出力をリカバリーすることによる無駄を無くすことできる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数枚の用紙に対する連続印刷の途中で印刷された用紙を画像確認のためサンプル出力用トレイに排紙するときに、画像確認に適切な用紙のみを排紙することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態の画像形成装置の基本構成を示す図である。
この画像形成装置はスキャナ118、プリンタエンジン114、給紙部220、反転排紙部240、及びフェイスアップ排紙部260を有する。
【0011】
スキャナ118は、原稿をセットする原稿台281、原稿を所定速度にて搬送する搬送ローラ282、原稿面を光学的に読み取って光電変換する素子を配列したスキャナユニット283等から構成されている。
【0012】
プリンタエンジン114はインクジェットや電子写真プロセスにより画像形成を行う構成を採用できるが、ここでは電子写真プロセスを用いるものであり、レーザ光学系201、作像系202、定着ユニット203等から構成されている。
【0013】
レーザ光学系201は半導体レーザ、スキャナモータ、ポリゴンミラー、シリンドリカルレンズ、fθレンズ,ミラー等(何れも図示せず)を所定位置に配置した箱型のユニットで構成されている。
【0014】
作像系202は、静電潜像を形成する感光体ドラム205、感光体ドラム205上に形成した画像とタイミングを取りながら記録紙を搬送するレジストローラ206、感光体ドラム205の表面を一様にコロナ放電する帯電チャージャ207、トナーを収容して現像処理を行う現像ユニット208、コロナ放電により転写処理を実行する転写チャージャ209、コロナ放電により分離処理を実行する分離チャージャ210、感光体ドラム205の表面の残留トナーをクリーニング処理するクリーニングユニット211を有する。
【0015】
定着ユニット203は定着ヒータを内蔵し、表面が耐熱性および離型性材料で構成され、所定の温度に制御された状態にて回転する定着ローラ212と、定着ローラ212を所定の圧力で付勢しながら回転する加圧ローラ213等から構成されている。定着ユニット203の左方には定着処理後の記録紙を搬送する排紙ローラ214が配置されている。
【0016】
給紙部220は、上下に配設された第1給紙トレイ221及び第2給紙トレイ222と、第2給紙トレイ222の下方に設けられ、用紙を大量に収容する大量給紙トレイ223と、両面給紙および大量排紙を行う両面−大量排紙ユニット224からなる。第1給紙トレイ221、第2給紙トレイ222、及び大量給紙トレイ223の最上部入口にはセットされている用紙を搬送する給紙ローラが設けられている。
【0017】
反転排紙部240は本体上部に位置し、複数のスタックトレイ2411 〜241n を有する。反転排紙部240は、搬送されてきた印刷済の用紙を公知のソータ等に用いられる搬送切換手段(図示せず)により、各スタックトレイに独立にかつ印刷面を下側にして,ページ順に排紙するように構成されている。フェイスアップ排紙部260は、印刷面を上側にして排紙するためのフェイスアップトレイ261を有する。このフェイスアップトレイ261は、サンプル出力用排紙トレイとして利用される。
【0018】
以上の構成を有する画像形成装置において、画像読取時を行うときは、原稿台281にセットされた原稿は、搬送ローラ282によりスキャナユニット283へ送られ、スキャナユニット283により読み取られた後に原稿排紙口284に排出される。
【0019】
画像形成を行うときは、画像データに応じて変調されたレーザビームが回転しているポリゴンミラーにより走査され、感光体ドラム205の表面に照射される。感光体ドラム205の表面は事前に帯電チャージャ207により均一に帯電されているため、感光体ドラム205の表面に画像データに応じた静電潜像が形成される。静電潜像は現像ユニット208のトナーの付着によって顕像化(現像)される。
【0020】
一方、第1給紙トレイ221、第2給紙トレイ222、或いは大量給紙トレイ223の何れかより給紙された用紙は、各搬送経路を経てレジストローラ206に突き当てられ、一時停止することによって斜め送り補正(スキュー補正)を施される。次に、レジストローラ206は感光体ドラム205の上記トナー像と位置合わせするタイミングで電磁クラッチ(図示せず)がオンされることにより再起動して転写部に用紙を搬送する。
【0021】
この用紙には転写チャージャ209のコロナ放電により、トナー像が転写され、その後、分離チャージャ210によって感光体ドラム205より分離される。さらに、トナー像が転写された用紙は定着ローラ212と加圧ローラ213とのニップに送り込まれ、定着処理された後、排紙ローラ214により反転排紙部240側へ搬送され、反転排紙部240により印刷面を下側にしてページ順に排紙される。ここで、サンプル出力機能を設定しておくことにより、任意のタイミングで、印刷された用紙をフェイスアップトレイ261に排紙することができる(詳細は後述)。転写処理後における感光体ドラム205では、クリーニングユニット211により残留トナーの除去及び回収が行われる。
【0022】
図2は本発明の実施形態の画像形成装置の概略機能ブロック図である。この画像形成装置1は、画像入力手段3、画像出力手段4、画像蓄積手段5、操作手段6、及び制御手段7を備えている。
【0023】
画像入力手段3は、本装置に画像情報を入力する手段であり、スキャナやネットワークインタフェースなどによって構成される。入力された画像情報は画像出力手段4で印刷が行われるか又は画像蓄積手段5に蓄積される。画像出力手段4は、画像入力手段3から送られてきた画像情報又は画像蓄積手段5から読み出された画像情報に基づいて画像印刷を行う手段である。画像蓄積手段5は、揮発性又は不揮発性の記憶装置及びそのドライバであり、画像入力手段3から入力された画像情報を蓄積する。装置の電源が切られた後でも蓄積された画像情報を読み出すためにはハードディスクなどの不揮発性の記憶装置であることが望ましい。
【0024】
操作手段6はオペレータが装置の操作を行うための手段である。制御手段7はマイクロコンピュータなどからなり、操作手段6で指示された内容などに応じて、画像入力手段3、画像出力手段4、画像蓄積手段5の制御を行うと共に、制御結果や装置の状態を操作手段5に表示する機能を有する。また、制御手段7内の記憶装置(図示せず)には、これらの機能を実現するためのコンピュータプログラムが格納されている。
【0025】
図3は図2における画像出力手段3の詳細な機能ブロック図であり、白抜き矢印により用紙の搬送を示している。複数の給紙トレイ(給紙口)311〜31nより構成される給紙手段31から用紙が給紙され、作像手段32に搬送される。作像手段32は電子写真方式、インクジェット方式などの構成により用紙に印刷を行う。作像手段32で印刷された用紙は、複数の排紙トレイ(排紙口)331〜33nより構成される排紙手段33へ搬送され、いずれかの排紙トレイへ排紙される。インサータ34は給紙手段の一種であり、ここから給紙された用紙は作像手段32を経由することなく排紙手段33へ搬送される。予め画像が印刷されている用紙や白紙などをセットすることにより、印刷ジョブ内に用紙を挿入するために使用される。
【0026】
操作手段6は図4に示すように、サンプル出力を指示するためのサンプル出力キー61を備えている。図5は、操作手段6に表示されるサンプル出力の初期設定画面を示している。この図はサンプル出力可能トレイの設定を行うための画面の一例である。給紙トレイに対応したトグルキー(図示せず)が配置されており、トレイ毎に禁止/許可の設定が行え、複数のトレイをサンプル出力可能トレイに設定することができる。ここではトレイ3及び4を出力可能に設定している。設定結果は、制御手段7内の図示しない不揮発性メモリに書き込まれ、装置の電源オフ時にも設定内容を保持する。この設定内容は後述するサンプル出力処理で参照される。
【0027】
作像手段32は用紙1枚に印刷する毎に用紙全体のうち何パーセントにトナーが付着して顕像化されるかを、画像データのドットから算出し、その値(トナーカバレッジ)を制御手段7に通知する。このトナーカバレッジも後述するサンプル出力処理で参照される。
【0028】
図6は本実施形態の画像形成装置の制御手段7におけるサンプル出力処理の一例を示すフローチャートである。
まずサンプル出力を行うタイミングを決定する「サンプル出力タイミングの決定」処理(ステップS1)を行い、次にサンプル出力対象を決定する「サンプル出力対象の決定」処理(ステップS2)を行う。これらの処理の内容については後に詳しく説明する。
【0029】
これらの処理を実行した後に、サンプル出力対象とする用紙の有無を判断し(ステップS3)、ある場合にはその用紙に印刷して、サンプル出力用排紙トレイに排紙し(ステップS4)、ない場合はそのまま処理を終える。
【0030】
図7は図6における「サンプル出力タイミングの決定」処理(ステップS1)の一例であり、サンプル出力キー61を手動により押下したタイミングでサンプル出力を行うものである。即ちサンプル出力キー61が押下(ON)されるまで待ち(ステップS11)、押下された時点をサンプル出力タイミングに設定して処理を終える。
【0031】
図8は「サンプル出力タイミングの決定」処理(ステップS1)の別の例であり、一定枚数毎に自動的にサンプル出力を行うものである。制御手段7に給紙カウンタを用意しておき、用紙が給紙される毎に(ステップS21:YES)、給紙カウンタをインクリメントしている(ステップS22)。そして、給紙カウンタのカウント値が500枚に達した時点で(ステップS23:YES)、給紙カウンタをリセットし(ステップS24)、サンプル出力タイミングを設定して処理を終える。
【0032】
なお、ここではサンプル出力間隔を給紙枚数500枚としたが、枚数は他の枚数でもよいし、オペレータが任意に設定可能な構成にしてもよい。また用紙の枚数をカウントするのではなく、作像面数をカウントする構成や、時間をカウントするように構成することもできる。
【0033】
図9は図6における「サンプル出力対象の決定」処理(ステップS2)の一例のフローチャートである。ここでは、一つの印刷ジョブにより複数ページの画像を複数部印刷する。
【0034】
まずサンプル出力候補ページを「次に印刷するページ」から「次に印刷するページ+4」の5枚に設定する(ステップS31)。なお、この枚数は5枚以外でもよいし、オペレータが任意に設定可能にしてもよい。また、印刷ジョブのページ数と同じ枚数にしてもよい。さらに、「次に印刷するページ+4」に達する前に現在印刷中の部の最終ページとなった場合には、次に印刷する部の先頭ページ以降を候補に含める。さらに、残りの出力枚数が5枚未満の場合は、候補枚数を減らしてもよい。
【0035】
次に、出力候補ページの中に前回の部の印刷時にサンプル出力したページがあるか否かを判断し(ステップS32)、あった場合(ステップS32:YES)は、そのページをサンプル出力対象ページとする(ステップS33)。ここで前回サンプル出力を行ったページは制御手段7により、その内部の記憶装置に記憶されている。
【0036】
前回の部の印刷時サンプル出力を行ったページがなかった場合(ステップS32:NO)はサンプル出力対象候補テーブルを作成する(ステップS34)。この処理の詳細については後述する。サンプル出力候補テーブルを作成した後、そのテーブルにサンプル出力候補ページがあるか否かを判断する(ステップS35)。そして、あった場合(ステップS35:YES)は、次に印刷するページに最も近いサンプル出力候補ページをサンプル出力対象とし(ステップS36)、なかった場合(ステップS35:NO)は「サンプル出力対象なし」とする(ステップS37)。
【0037】
図10はサンプル出力候補テーブル作成処理(ステップS34)のフローチャートであり、図11A、Bはそれぞれ作成前、作成後のサンプル候補テーブルの一例を示す図である。
【0038】
図11Aに示すように、サンプル出力候補テーブルは、ページ番号欄と、属性情報欄とからなる。ページ番号欄には、図9のステップS31にて設定されたサンプル出力候補ページの番号が書き込まれる。属性情報は「フルカラー」、「カバレッジ1%以上」、「両面」、「サンプル出力可能」の4つの項目からなる。「フルカラー」欄には、ページ番号欄に書き込まれたページの画像がフルカラーである場合は“1”、そうでない場合は“0”が書き込まれ、「カバレッジ1%以上」欄には、ページ番号欄に書き込まれた画像のトナーカバレッジが1%以上である場合は“1”、そうでない場合は“0”が書き込まれる。「両面」欄には、ページ番号欄に書き込まれたページの画像が両面印刷画像である場合は“1”、そうでない場合は“0”が書き込まれる。「サンプル出力可能」欄には、ページ番号欄に書き込まれたページの画像が、サンプル出力可能に設定されたトレイ(図5の場合、トレイ3及び4)から給紙される用紙に印刷する画像である場合は“1”、そうでない場合は“0”が書き込まれる。つまり、この処理は、単一の印刷ジョブ内にこれらの属性情報に該当する印刷ページ及び該当しない印刷ページが混在している場合に適用される。
【0039】
まず初期設定により属性情報欄の全てに“0”を書き込み、次いでページ番号欄に、ステップS31にて設定したサンプル出力候補ページの番号を書き込む(ステップS41)。ここでは、図11Bに示すように、第14〜第16ページ及び第1〜第2ページが書き込まれる。つまり、印刷ジョブにより印刷される画像データのページ総数が“16”であり、かつ図6のステップS1により決定されたサンプル出力タイミングにおいて次に印刷されるページが第14ページであった場合である。また、第14〜第16ページは現在印刷中の部のページであり、第1〜第2ページは次に印刷する部のページである。
【0040】
次にページ番号欄に書き込まれた先頭ページ(ここでは第14ページ)から順に最終ページ(ここでは第2ページ)までをチェックページとし(ステップS42、S51:NO、S54)、そのチェックページが前述した各属性情報に該当するか否かを判断する(ステップS43、S45、S47、S49)。そして該当する場合(S43:YES、S45:YES、S47:YES、S49:YES)には、該当する属性情報欄に“1”を書き込む(ステップS44、S46、S48、S50)。これにより、図11Bに示すサンプル出力候補テーブルが作成される。
【0041】
次に、予め作成しておいたサンプル出力候補優先度テーブル(図12)を参照して、サンプル出力候補テーブルから、「優先度大」の項目が“0”のページを削除する(ステップS52)。図12に示すように、「優先度大」の項目は「サンプル出力可能」であるから、図11Bの第1ページが削除される。
【0042】
次いでサンプル出力候補テーブルから、「優先度小」の項目が“1”の個数が最大のページ以外を削除する(ステップS53)。ここでは第15ページ以外が削除される。この結果、第15ページがサンプル出力候補対象ページとなる。従って、図9のステップS36にて、第15ページがサンプル出力候補対象と決定され、図6のステップS4にて、第15ページが印刷され、サンプル出力用排紙トレイに排紙される。排紙された用紙はリサイクルの対象とすることができる。また、排紙された用紙に印刷されているページ番号や画像の内容から、印刷ジョブの進捗状況を確認することができる。
【0043】
このように本実施形態の画像形成装置によれば、サンプル出力タイミング以降に印刷される所定数のページの中から特定の用紙をサンプル出力対象と決定するので、画像品質の確認に適切なサンプル出力を行うことができる。
【0044】
また、フルカラーで印刷される用紙をサンプル出力の対象とするので、色ずれの有無など、カラーの画像品質の確認が可能なサンプル出力を行うことができる。
さらに、トナーカバレッジ(画像割合)が一定値以上の用紙をサンプル出力の対象とするので、画像品質の確認が十分に可能なサンプル出力を行うことができる。
【0045】
また、両面で印刷される用紙をサンプル出力の対象とするので、表裏の両面の画像品質の確認が可能なサンプル出力を行うことができる。
さらに、特定の給紙口からの用紙をサンプル出力の対象とするので、サンプル出力で使用したい用紙(例、特定の厚さ、紙質を有する用紙)でのサンプル出力を行うことができる。
【0046】
また、同一ジョブ中で既にサンプル出力されたページと同一のページの用紙をサンプル出力の対象とするので、サンプル出力の画像品質の変化を確認することが容易になる。
【0047】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、印刷ジョブにより複数ページの連続印刷を行っているときに、サンプル出力タイミングの決定(図6のステップS1)、及びサンプル出力対象の決定(図6のステップS2)を実行している。第2の実施形態では、印刷ジョブ内の全ページの画像が確定したときに、サンプル出力対象を決定し、複数ページの連続印刷中にサンプル出力タイミングを決定し、そのタイミングで、事前に決定しておいたサンプル出力対象ページのサンプル出力を行う。
【0048】
図13は本実施形態におけるサンプル出力対象決定処理のフローチャートである。本実施形態の画像形成装置の基本構成、概略機能ブロック図、画像出力手段の詳細な機能ブロック図、操作手段及びそこに表示されるサンプル出力の初期設定画面は第1の実施形態(図1〜図5)と同じである。
【0049】
この図に示すように、印刷ジョブ内の全ページが確定したときに(ステップS61:YES)、オペレータによるサンプル出力対象設定が実行される(ステップS62)。ここで、印刷ジョブ内の全ページが確定するのは、コピーを行う場合は、画像入力手段3に複数枚の原稿をセットし、操作手段6のコピーキーを押下することにより、セットされた全原稿の画像情報の入力が終了したときであり、画像蓄積手段5に蓄積された画像情報に基づいて印刷するときは、操作手段6の操作により、印刷対象画像情報として、画像蓄積手段5内の画像情報の印刷対象ページを選択したときである。
【0050】
印刷ジョブ内の全ページの画像情報が確定すると、操作手段6にそのことが表示される。また、図14に示すようなサンプル出力ページを設定するための画面が表示される。ここには、確定した画像情報の一部(図では3ページ分)がサムネイル表示されている。オペレータは、2つのラジオボタン71の操作により、サムネイル表示されている画像を選択し、「設定」キー72の操作するにより、サンプル出力ページを設定する。なお、オペレータが選択を希望しない場合は「自動」キー73を操作する。
【0051】
オペレータが「設定」キー72を操作して、サンプル出力対象ページを設定した場合(ステップS63:YES)は、そのページをサンプル出力対象とし(ステップS64)、ページを設定せずに「自動」キー73を操作した場合(ステップS63:NO)は、サンプル出力対象の決定処理を行う(ステップS65)。ステップS65では、サンプル出力候補ページを印刷ジョブ内の全ページを対象として図10に示すテーブル作成処理を行い、サンプル出力対象ページを決定する。
【0052】
このようにしてサンプル出力対象ページが決まり、印刷ジョブが始まると、図15にフローチャートで示すサンプル出力処理を実行する。まずサンプル出力タイミングを決定する(ステップS71)。ステップS71では、第1の実施形態と同様、図7又は図8のいずれかを実行する。
【0053】
そして、決定されたタイミングにて、サンプル対象の有無を判断し(ステップS72)、あった場合はその対象用紙を印刷し、サンプル出力用排紙トレイに排紙する(ステップS73)。従って、オペレータがラジオボタン71及び「設定」キー72の操作により設定したページ、或いはオペレータによる「自動」キー73の設定操作に基づき図10の処理により決定されたページが、オペレータがサンプル出力キー61(図4)を押下したタイミング或いは500枚給紙する毎にサンプル出力される。
【0054】
このように本発明の第2の実施形態によれば、印刷ジョブ中の全ページの画像が確定したときに、印刷ジョブ中の全ページの中から特定の用紙をサンプル出力対象と決定するので、印刷ジョブ中の全ページの中で画像品質の確認に最も適切なサンプル出力を行うことができる。
【0055】
また、印刷ジョブ中の全ページの画像が確定したときに、フルカラーで印刷される用紙をサンプル出力の対象とするので、印刷ジョブ中の全ページの中でカラーの画像品質の確認可能なサンプル出力を行うことができる。
【0056】
さらに、印刷ジョブ中の全ページの画像が確定したときに、画像割合が一定値以上の用紙をサンプル出力の対象とするので、印刷ジョブ中の全ページの中で画像品質の確認が十分に可能なサンプル出力を行うことができる。
【0057】
また、印刷ジョブ中の全ページの画像が確定したときに、両面で印刷される用紙をサンプル出力の対象とするので、印刷ジョブ中の全ページの中でおもて面とうら面の両方の画像品質の確認可能なサンプル出力を行うことができる。
【0058】
また、印刷ジョブ中の全ページの画像が確定したときに、特定の給紙口からの用紙をサンプル出力の対象とするので、印刷ジョブ中の全ページの中でサンプル出力に使用したい用紙によるサンプル出力を行うことができる。
【0059】
さらに、オペレータがサンプル出力対象とするページを指定することができるので、オペレータが画像品質を確認したいページを印刷した用紙でサンプル出力を行うことができる。
【0060】
[第3の実施形態]
図16は本発明の第3の実施形態の画像形成システムを示す図である。この図において、図2(第1の実施形態)と同一又は対応する構成要素には図2と同一の符号を付した。
【0061】
この画像形成システムは、マスターとなる画像形成装置1と、スレーブとなる画像形成装置2とからなる。画像形成装置1は画像入力手段3、画像出力手段4、画像蓄積手段5、操作手段6、制御手段7、及び通信手段8からなる。画像形成装置2は画像出力手段9、画像蓄積手段10、制御手段11、及び通信手段12からなる。画像形成装置1の通信手段8と画像形成装置2の通信手段12とはネットワーク等の通信経路13により接続されている。なお、ここでは画像形成装置2はスレーブ固定とし、操作手段や画像入力手段を持たない構成としたが、それらを持ちマスターとスレーブとの関係を変える事が可能なシステム構成としてもよい。また、3台以上の画像形成装置を接続したシステム構成としてもよい。
【0062】
画像形成装置1単体での動作シーケンスを図17に示す。
制御手段7はオペレータが操作手段6より設定した内容を受け取り(手順a1)、それに基づいて画像形成装置1の制御を行なう。制御手段7は画像入力手段3に対して入力開始を指示する(手順a2)。画像入力手段3は、この指示に従って画像を入力する。画像蓄積手段5は、画像入力手段3から入力された画像情報を蓄積し(手順a3)、蓄積が完了するとその旨を制御手段7に通知する(手順a4)。オペレータにより設定された内容に従って、全ての画像情報が入力及び蓄積される迄この手順a2〜a4を繰り返す。
【0063】
制御手段7は蓄積完了通知を受け、画像出力手段4に画像出力(印刷)を要求する(手順a5)。要求内容は操作手段6より受け取った設定より決定する。画像出力手段4は制御手段7から画像の出力の要求があった場合、要求内容に従い画像蓄積手段5に蓄積されている画像情報を取り出し(手順a6)、その画像情報に基づいて用紙に印刷した後にその用紙を排紙する。最後に印刷結果が画像出力手段7から制御手段7に通知される(手順a7)。オペレータにより設定された内容に従って、全ての画像情報が読み出されて出力される迄この手順a5〜a7を繰り返す。
【0064】
画像形成装置1で入力された画像情報を画像形成装置1及び2で分担して印刷する場合にスレーブとなる画像形成装置2の動作シーケンスを図18に示す。マスターとなる画像形成装置1の動作シーケンスは図17と同様である。
【0065】
図19に示すように、画像形成装置1の操作手段6の画面には、連結コピーキー65が表示されている。オペレータがこの連結コピーキー65により連結出力を設定した場合、画像形成装置1の制御手段7は通信手段8に対して、画像形成装置2への画像送信要求(手順b1)及び出力設定送信(手順c1)を行う。
【0066】
通信手段8は制御手段7から画像送信要求を受けると、画像蓄積手段5に蓄積されている画像情報を読み出し(手順b2)、画像形成装置2の通信手段12に送信する(手順b3)。また、出力設定の送信がされた場合、それも通信手段12に送信する(手順c2)。
【0067】
通信手段12は受信した画像情報を画像蓄積手段10に送り、画像蓄積手段10はその画像情報を蓄積する(手順b4)。蓄積が完了すると、画像蓄積手段10はその旨を制御手段11に通知する(手順b5)。画像蓄積の完了の通知は、制御手段11から通信手段12、画像形成装置1の通信手段8を経由して、画像形成装置1の制御手段7へ送られる(手順b6〜b8)。
【0068】
また、通信手段12は受信した出力設定を制御手段11に通知する(手順c3)。制御手段11は出力設定の通知を受け、画像出力手段9に画像の出力を要求する(手順c4)。
【0069】
画像出力手段9が制御手段11から画像の出力の要求が受けた場合の動作(手順c5、c6)は、画像出力手段3が制御手段7から画像の出力の要求を受けた場合の動作(図17の手順a6、a7)と同じである。
【0070】
次いで制御手段11は印刷の結果を通信手段12に通知する(手順c7)。その結果は通信手段8を経由して制御手段7に通知される(手順c8、c9)。
【0071】
このように連結コピーを行っているとき、制御手段7は、画像出力手段4から通知される印刷結果がなんらかの理由よってエラーであった場合、画像形成装置2が印刷可能であり、かつその割り振り分の出力が完了しているならば、エラーとなった画像を通信手段8及び12経由で画像蓄積手段10に蓄積した後に、出力設定要求を通信手段8及び12経由で制御手段11に通知することにより、画像形成手段9から出力させることで、画像形成装置2でリカバリー印刷を行う。また、制御手段7は、画像形成装置2から通知された印刷結果がなんらかの理由よってエラーであった場合、画像形成装置1で印刷可能であり、かつその割り振り分の出力が完了しているならば、画像出力手段4から出力させることで、画像形成装置1でリカバリー印刷を行なう。
【0072】
サンプル出力が可能な状態においては、図19に示すように、操作手段6にはサンプル出力キー62〜64が表示される。オペレータが「サンプル出力:Master」キー63を押下するとマスターである画像形成装置1でサンプル出力が実行され、「サンプル出力:Slave」キー64を押下すると、スレーブである画像形成装置2でサンプル出力が実行される。また、「サンプル出力:All」キー62を押下すると、マスターである画像形成装置1、スレーブである画像形成装置2の両方でサンプル出力が実行される。
【0073】
図20は「サンプル出力:Master」キー63を押下した場合の動作シーケンスを示す図である。
オペレータが「サンプル出力:Master」キー63を押下すると、操作手段6は制御手段7に「サンプル出力:Master」キー63が押下されたことを通知する(手順d1)。
【0074】
制御手段7は、「サンプル出力:Master」キー63の押下の通知を受けると、画像出力手段4に対して画像の出力を2回要求する。この2回の要求は同じ画像、同じ設定であり、唯一排紙先だけが異なる。即ち1回目は印刷設定に従った排紙先に対する排紙を要求し(手順d2)、2回目はサンプルトレイと呼ばれる確認用のトレイに対する排紙を要求する(手順d5)。ただし、制御手段7は2回目の画像出力要求を行うとき、図9及び図10、又は図13に示す処理を実行してサンプル出力対象の用紙を決定する。
【0075】
画像出力手段4は、1回目の画像出力要求を受けたときは、画像蓄積手段5から画像情報を読み出し(手順d3)、それに基づいて印刷を行い、印刷設定に従った排紙先に排紙した後に印刷結果を制御手段7に通知する(手順d4)。また、2回目の画像出力要求を受けたときは、先に読み出した画像情報に基づいて印刷を行い、サンプルトレイに用紙を排紙した後に印刷結果を制御手段7に通知する(手順d6)。
【0076】
図21は「サンプル出力:Slave」キー64を押下した場合の動作シーケンスを示す図である。
オペレータが「サンプル出力:Slave」キー64を押下すると、操作手段6は制御手段7に「サンプル出力:Slave」キーが押下されたことを通知する(手順e1)。
【0077】
制御手段7は「サンプル出力:Slave」キー64の押下の通知を受けると、通信手段8に対して、スレーブである画像形成装置2に対し1回の画像送信要求(手順e2)及び2回の出力設定送信(手順e6、e15)を行う。この2回の出力設定は同じ画像、同じ設定であり、唯一排紙先だけが異なる。即ち1回目は印刷設定に従った排紙先に対する排紙を要求し、2回目はサンプルトレイに対する排紙を要求する。
【0078】
通信手段8は画像送信要求を受信すると、画像蓄積手段5から画像情報を読み出し(手順e3)、画像形成装置2の通信手段12へ送信する(手順e4)。通信手段12は、受信した画像情報を画像蓄積手段10へ送り、画像蓄積手段10は受け取った画像情報を蓄積する(手順e5)。
【0079】
また、制御手段7が通信手段8へ送信した出力設定は、画像形成装置2の通信手段12を経由してその制御手段11へ送られる(手順e7→e8、e16→e17)。制御手段11は出力設定の受信に基づいて、画像出力手段9へ画像出力要求を送信し(手順e9、e18)、画像出力手段9は画像蓄積手段10から画像情報を読み出し(手順e10、e19)、それに基づいて印刷(画像出力)を行い、1回目の画像出力要求に対しては印刷設定に従った排紙先に排紙し、2回目の画像出力要求に対してはサンプルトレイに排紙し、それぞれ印刷結果(画像出力結果)を制御手段11に通知する(手順e11、e20)。ここで、制御手段11は2回目の画像出力要求を行うとき、図9及び図10、又は図13に示す処理を実行してサンプル出力対象の用紙を決定する。
【0080】
制御手段11が受信した画像出力結果は、通信手段12、及びマスターである画像形成装置1の通信手段8を経由して、その制御手段7へ送られる(手順e12〜e14、e21〜e23)。
【0081】
オペレータが「サンプル出力:All」キー62を押下すると、操作手段6は制御手段7に「サンプル出力:All」キー62が押下されたことを通知する。制御手段7は「サンプル出力:All」キー62の押下の通知を受けると、画像出力手段7に対して画像の出力を2回要求し、なおかつ通信手段8に対してスレーブである画像形成装置2に対する1回の画像送信要求及び2回の出力設定送信も行う。その結果、一度の操作で画像形成装置1及び2の両方でサンプル出力が実行される。つまり制御手段7は図20及び21の両方の手順を実行する。
【0082】
ここで、制御手段7が図20、図21の手順を実行するタイミングは初期設定により変更することができる。サンプル出力画像を画像形成装置1と2で合わせない設定であれば、制御手段7は「サンプル出力:All」キー62の押下通知の受信直後に画像出力手段4に対する画像の出力要求と、通信手段8に対する画像形成装置2への出力設定送信をそれぞれ2回行う。つまり「サンプル出力:All」キー62の押下通知の受信直後に図20及び図21の両方の手順を実行する。
【0083】
一方、サンプル出力画像を画像形成装置1と2で合わせる設定の場合は、図9及び図19、又が図13のフローチャートに示す処理に代えて図22のフローチャートに示す処理により算出されたページに該当する画像出力を行なう際に2回要求する。つまり、算出されたページに該当する画像を画像形成装置1で出力する際に図20を、画像形成装置2で出力する際に図21を実行する。
【0084】
図22に示すページ算出処理においては、ソート印刷の場合(ステップS51:YES)、マスターである画像形成装置1で印刷中のページ番号がスレーブである画像形成装置2で印刷中のページ番号以上であるとき(ステップS52:YES)は画像形成装置1、2共に画像形成装置1で印刷中のページの次のページをサンプル出力対象候補とし(ステップS53)、そうでないときは(ステップS52:NO)は画像形成装置1、2共に画像形成装置2で印刷中のページの次のページをサンプル出力対象候補とする(ステップS54)。ソート印刷でない場合(ステップS51:NO)は、画像を合わせない設定のときの同様、画像形成装置1、2共にそれぞれが現在印刷中のページの次のページをサンプル出力対象候補とする(ステップS55)。
【0085】
前述したように、連結コピーを行っているときに、マスターである画像形成装置1で印刷エラーが発生した場合、スレーブである画像形成装置2でリカバリー印刷を行うことができるし、スレーブである画像形成装置2で印刷エラーが発生した場合、マスターである画像形成装置1でリカバリー印刷を行うことができる。しかし、サンプル出力については、その目的が印刷物の画像確認であることを考えると、サンプル出力が不可能だからといって別の機械で印刷しても目的を果たせず無駄となってしまう。
【0086】
そこで、本実施形態では、画像形成装置1でサンプル出力を行なう為に2回要求した画像出力に関しては、画像形成装置2に対しては排紙先が通常排紙先である通常出力分の印刷設定のみを通知することにより、画像形成装置2でサンプル出力のリカバリー印刷を行わないようにした。また、画像形成装置2でサンプル出力を行なう為に2回要求した画像出力に関しては、画像形成装置1に対しては排紙先が通常排紙先である通常出力分の印刷設定のみを通知することにより、画像形成装置1でサンプル出力のリカバリー印刷を行わないようにした。
【0087】
画像形成装置2でサンプル出力のリカバリー印刷を行わないことを実現する為に、制御手段7はマスターである画像形成装置1でページαのサンプル出力を実行することが決定した場合、「ページαのサンプル出力をマスターで行なう」事を図23に示すサンプル出力管理テーブルに記録する。そして、ページαの出力順で図24に示すフローチャートに従って出力動作を決定する。
【0088】
まずページαを画像形成装置1で出力可能か否かを判断し(ステップS61)、可能であった場合(ステップS61:YES)は、画像形成装置1でページαのサンプル出力を行うか否かを判断する(ステップS62)。そして、行う場合(ステップS62:YES)は、制御手段7は画像出力手段4に対しページαの通常出力及びサンプル出力を要求する(ステップS63)。画像出力手段4は、通常出力及びサンプル出力を行った後に、制御手段7に対し画像出力結果を送信する。
【0089】
画像形成装置1でページαのサンプル出力を行わない場合(ステップS62:NO)は、制御手段7は画像出力手段4に対しページαの通常出力のみを要求する(ステップS66)。画像出力手段4は、通常出力を行った後に制御手段7に対し画像出力結果を送信する。
【0090】
画像形成装置1でページαの出力が可能でなかった場合(ステップS61:NO)は、スレーブである画像形成装置2でページαの出力が可能か否かを判断する(ステップS67)。そして、可能であった場合(ステップS67:YES)は、制御手段7は通信手段8へページαの画像送信を要求する(ステップS68)。この要求により、図18の手順b2〜b8が実行される。次に制御手段7は通信手段8へページαの通常出力の出力設定送信を要求する(ステップS69)。この要求により、図18の手順c3〜c9が実行される。
【0091】
制御手段7は、受信した画像出力結果から正常に印刷が終了したと判断したら(ステップS64:YES)、サンプル出力管理テーブルの「ページαのサンプル出力をマスターで行なう」事の記録を削除する(ステップS65)。つまり「画像形成装置1での通常出力とサンプル出力」、「画像形成装置1での通常出力のみ」、「画像形成装置2での通常出力のみ(リカバリー印刷)」のいずれかが正常に完了した時点でサンプル出力管理テーブルのページαの記録を削除する。なお、画像形成装置1、2の双方でページαの出力が不可能であった場合(ステップS61:NO→ステップS67:NO)は、いずれか一方で出力可能になるまで待機する(ステップS70)。
【0092】
画像形成装置1でサンプル出力のリカバリー印刷を行わないことを実現する為に、制御手段7はスレーブである画像形成装置2でページβのサンプル出力を実行する事が決定した場合、「ページβのサンプル出力をスレーブで行なう」事を図23に示すサンプル出力管理テーブルに記録する。そして、ページβの出力順で図25に示すフローチャートに従って出力動作を決定する。
【0093】
まずページβを画像形成装置2で出力可能か否かを判断し(ステップS71)、可能であった場合(ステップS71:YES)は、制御手段7は通信手段8へページβの画像送信を要求する(ステップS72)。この要求により、図18の手順b2〜b7が実行される。
【0094】
次に制御手段7は画像形成装置2でページβのサンプル出力を行うか否かを判断する(ステップS73)。そして、行う場合(ステップS73:YES)、制御手段7は通信手段8へページβの画像出力及びサンプル出力の設定送信を要求する(ステップS74)。この要求により、図21のe7〜e14及びe16〜e23が実行される。
【0095】
一方、画像形成装置2でページβのサンプル出力を行わない場合(ステップS73:NO)は、制御手段7は通信手段8へページβの画像出力の設定送信を要求する(ステップS77)。この要求により、図21の手順e7〜e14が実行される。
【0096】
画像形成装置2でページβの出力が可能でなかった場合(ステップS71:NO)は、マスターである画像形成装置1でページβの出力が可能か否かを判断する(ステップS78)。そして、可能であった場合(ステップS78:YES)は、制御手段7は画像出力手段4に対しページβの通常出力のみを要求する(ステップS79)。画像出力手段4は、通常出力を行った後に制御手段7に対し画像出力結果を送信する。
【0097】
制御手段7は、受信した画像出力結果から正常に印刷が終了したと判断したら(ステップS75:YES)、サンプル出力管理テーブルの「ページβのサンプル出力をスレーブで行なう」事の記録を削除する(ステップS76)。つまり「画像形成装置2での通常出力とサンプル出力」、「画像形成装置2での通常出力のみ」、「画像形成装置1での通常出力のみ(リカバリー印刷)」のいずれかが正常に完了した時点でサンプル出力管理テーブルのページβの記録を削除する。なお、画像形成装置1、2の双方でページβの出力が不可能であった場合(ステップS71:NO→ステップS78:NO)は、いずれか一方で出力可能になるまで待機する(ステップS80)。
【0098】
このように本発明の第3の実施形態によれば、接続された2台の画像形成装置1、2にて連結印刷を実施しているオペレータが画像形成装置1、2の印刷物の確認を行なう場合に、1個所でサンプル出力操作を行なった上で画像形成装置1、2の双方で出力された確認用印刷物を確認することができる。つまり、従来であれば、2台の操作部と、2台の排紙先を歩いてまわる必要があったのに対して、本実施形態によれば1台の操作部と、2台の排紙先だけで済み、オペレータの移動負担が軽減される。
【0099】
また、画像形成装置1、2にて連結印刷を実施しているオペレータが画像形成装置1、2の印刷画像を確認する場合に、1回の操作で2台のサンプル出力操作を行なう事が出来るため、オペレータの作業負担が軽減される。
【0100】
さらに、画像形成装置1、2のそれぞれがサンプル出力可能なタイミングでサンプル出力を実施することにより、画像形成装置1、2でサンプル出力が実施されるまでの時間を最短にすることができる。
【0101】
また、連結印刷においてソート印刷を行う場合、画像形成装置1、2に部単位で割り振られ印刷されていくので、同じ画像情報に対する画像形成装置1、2の仕上がりが同じになる事が非常に重要である。本実施形態では、画像形成装置1、2で同じ画像情報に基づいてサンプル出力を行う事により、差異が有る場合に容易に発見できるようになる。
【0102】
さらに、オペレータが、画像形成装置1、2でサンプル出力が実施されるまでの時間を最短とするか、同じ画像で比較を容易にするかをケース毎に選択できるので、オペレータが利用目的に合った使用方法を選択できる。
【0103】
また、サンプル出力については、リカバリー印刷を行わないので、用紙の無駄を無くすことできる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の基本構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の概略機能ブロック図である。
【図3】図2における画像出力手段の詳細な機能ブロック図である。
【図4】図3における操作手段を示す図である。
【図5】操作手段に表示されるサンプル出力の初期設定画面を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態におけるサンプル出力処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】図6における「サンプル出力タイミングの決定」処理の一例のフローチャートである。
【図8】図6における「サンプル出力タイミングの決定」処理の別の一例のフローチャートである。
【図9】図6における「サンプル出力対象の決定」処理の一例のフローチャートである。
【図10】図9における「サンプル出力対象候補テーブルの作成」処理の一例のフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施形態におけるサンプル出力対象候補テーブルを示す図である。
【図12】本発明の第1の実施形態におけるサンプル出力候補優先度テーブルを示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態におけるサンプル出力対象決定処理のフローチャートである。
【図14】本発明の第2の実施形態におけるサンプル出力ページを設定するための画面を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施形態におけるサンプル出力処理のフローチャートである。
【図16】本発明の第3の実施形態の画像形成システムを示す図である。
【図17】本発明の第3の実施形態における画像形成装置単体の動作シーケンスを示す図である。
【図18】本発明の第3の実施形態において連結コピーを行うときにスレーブとなる画像形成装置の動作シーケンスを示す図である。
【図19】本発明の第3の実施形態の画像形成装置の操作手段に表示される画面を示す図である。
【図20】本発明の第3の実施形態の画像形成装置で「サンプル出力:Master」キーを押下した場合の動作シーケンスを示す図である。
【図21】本発明の第3の実施形態の画像形成装置で「サンプル出力:Slave」キーを押下した場合の動作シーケンスを示す図である。
【図22】本発明の第3の実施形態の画像形成装置で「サンプル出力:All」キーを押下した場合のページ算出処理のフローチャートである。
【図23】本発明の第3の実施形態の画像形成装置におけるサンプル出力管理テーブルを示す図である。
【図24】本発明の第3の実施形態において、スレーブとなる画像形成装置でサンプル出力をリカバーしない場合のマスターとなる画像形成装置の制御手段の処理を示すフローチャートである。
【図25】本発明の第3の実施形態において、マスターとなる画像形成装置でサンプル出力をリカバーしない場合のマスターとなる画像形成装置の制御手段の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0105】
1,2・・・画像形成装置、7,11・・・制御手段、4,9・・・画像出力手段、31・・・給紙手段、32・・・作像手段、33・・・排紙手段。
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンプル出力機能を有する画像形成装置及び画像形成方法並びにそのためのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ソータやコンテナスタッカなどのフィニッシャーを備えた画像形成装置においては、それらのフィニッシャーを用いるモードで多量の連続印刷を行っているときに、何らかの原因で用紙に印刷された画像の濃度や位置などに異常が発生しても、利用者は印刷中はその異常に気付かず、印刷終了後、フィニッシャー内に収納された用紙を取り出したときに初めて異常に気付くことになる。
【0003】
そこで、多量の連続印刷を行っているときに、任意のタイミング若しくは所定の部数の印刷毎に画像が印刷された用紙をサンプル出力用トレイに排紙することにより、連続印刷の途中で印刷画像の異常の有無を目視にて確認出来るようにした画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、この画像形成装置では、白ベタ又はそれに近い画像が印刷された用紙がサンプル出力用トレイに排出された場合、印刷された画像の異常の有無を確認できないという問題がある。また、単一の印刷ジョブ内に片面印刷、両面印刷、モノクロ印刷、カラー印刷など異なるモードの印刷が混在している場合には、特定のモードの印刷画像を確認できれば便利であるが、上記画像形成装置ではそのような考慮はなされていない。
【0005】
【特許文献1】特開2007−41505号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、その目的は、複数枚の用紙に対する連続印刷を行う印刷ジョブの実行中に、印刷された用紙を画像確認のためサンプル出力用トレイに排紙するときに、画像確認に適切な用紙のみが排紙されるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、連続印刷された複数枚の用紙が排紙される第1の排紙口と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部が印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として排紙される前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口と、前記サンプル出力を行うタイミングを決定するサンプル出力タイミング決定手段と、前記サンプル出力対象用紙を決定するサンプル出力対象用紙決定手段とを有し、前記サンプル出力対象用紙決定手段は、前記サンプル出力タイミング決定手段で決定されたタイミング以降に印刷される所定数のページの中から特定の用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記特定の用紙は、カラー印刷される用紙、画像割合が一定値以上の用紙、両面印刷される用紙、特定の給紙口から給紙される用紙、同一印刷ジョブ内で既にサンプル出力されたページを印刷する用紙の少なくとも一つであることを特徴とする。
請求項3の発明は、連続印刷された複数枚の用紙が排紙される第1の排紙口と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部が印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として排紙される前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口と、前記サンプル出力対象用紙を決定するサンプル出力対象用紙決定手段とを有し、前記サンプル出力対象用紙決定手段は、印刷ジョブ内の全ページの画像が確定したときに、該全ページの画像を印刷する用紙の中から特定の用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項4の発明は、請求項3記載の画像形成装置において、前記特定の用紙は、カラー印刷される用紙、画像割合が一定値以上の用紙、両面印刷される用紙、特定の給紙口から給紙される用紙の少なくとも一つであることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3記載の画像形成装置において、前記サンプル出力対象用紙決定手段は、前記全ページの中からサンプル出力対象用紙に印刷するページを指定する手段を有することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置において、複数台で1つの印刷ジョブを分担して実行する連結出力手段を有するとともに、1台の画像形成装置上の操作部の操作により、連結されている複数台の画像形成装置からのサンプル出力の実行を可能とする連結サンプル出力実行操作手段を有することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6記載の画像形成装置において、前記連結サンプル出力実行操作手段は、前記操作部の1回の操作により、前記連結されている複数台の画像形成装置からのサンプル出力の実行を可能とすることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項6記載の画像形成装置において、前記連結サンプル出力実行操作手段は、複数台の画像形成装置が同じタイミングでサンプル出力を行うか個々のタイミングでサンプル出力を行うかを設定する手段を有することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項6〜8のいずれかに記載の画像形成装置において、ある画像形成装置のサンプル出力手段にエラーが発生したときに他の画像形成装置のサンプル出力手段がリカバリー印刷を行わないことを特徴とする。
請求項10の発明は、複数枚の用紙に対する連続印刷を行う工程と、該連続印刷された複数枚の用紙を第1の排紙口に排紙する工程と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部を印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口に排紙する工程と、前記サンプル出力を行うタイミングを決定する工程と、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程とを有し、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程は、前記タイミングを決定する工程により決定されたタイミング以降に印刷される所定数のページの中から特定の用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成方法である。
請求項11の発明は、複数枚の用紙に対する連続印刷を行う工程と、該連続印刷された複数枚の用紙を第1の排紙口に排紙する工程と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部を印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口に排紙する工程と、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程とを有し、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程は、前記連続印刷対象の全ページの画像が確定したとき、該全ページの画像の中から特定の画像を印刷する用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成方法である。
請求項12の発明は、画像形成装置のコンピュータに請求項10又は11に記載の各工程を実行させるためのプログラムである。
【0008】
(作用)
請求項1、10の発明は、複数枚の用紙に対する連続印刷中にサンプル出力を行うとき、特定の用紙をサンプル出力対象とする。従って、画像品質の確認に適切な用紙のサンプル出力を行うことができる。
請求項2の発明は、カラー印刷される用紙、又は画像割合が一定値以上の用紙、又は両面印刷される用紙、又は特定の給紙口から給紙される用紙、同一印刷ジョブ内で既にサンプル出力されたページを印刷した用紙をサンプル出力対象とする。従って、カラー印刷画像の確認可能な用紙のサンプル出力、画像品質の確認が十分に可能な用紙のサンプル出力、両面印刷画像の可能な用紙のサンプル出力、サンプル出力に使用したい用紙でのサンプル出力、同一ジョブの実行中の印刷画像の品質変化の確認可能なサンプル出力を行うことができる。
請求項3、11の発明は、複数枚の用紙に対する連続印刷中にサンプル出力を行うとき、印刷ジョブ内の全ページの画像が確定したときに、全ページの画像を印刷する用紙の中から特定の用紙をサンプル出力対象とする。従って、印刷ジョブ内の全ページの中から画像品質の確認に最適なサンプル出力を行うことができる。
請求項4の発明は、印刷ジョブ内の全ページの画像を印刷する用紙の中から特定の用紙をサンプル出力対象とするときに、カラー印刷される用紙、画像割合が一定値以上の用紙、両面印刷される用紙、特定の給紙口から給紙される用紙のいずれかをサンプル出力対象とする。従って、印刷ジョブの全ページの中で、カラー印刷画像の確認可能な用紙のサンプル出力、画像品質の確認が十分に可能な用紙のサンプル出力、両面印刷画像の可能な用紙のサンプル出力、サンプル出力に使用したい用紙でのサンプル出力を行うことができる。
請求項5の発明は、全ページの中からサンプル出力対象用紙に印刷するページを指定することができる。従って、ユーザがサンプル出力を行いたいページを選択することができる。
請求項6の発明によれば、連結されている複数台の画像形成装置で1つの印刷ジョブを分担して実行するときに、1台の画像形成装置上の操作部の操作により、連結されている複数台の画像形成装置からのサンプル出力の実行が可能となる。従って、接続された複数台の画像形成装置にて連結印刷を実施しているオペレータが各画像形成装置の印刷物の確認を行なう場合に1個所でサンプル出力操作を行うことで、各画像形成装置から確認用印刷物を出力させることができる。
請求項7の発明によれば、連結されている複数台の画像形成装置で1つの印刷ジョブを分担して実行するときに、1台の画像形成装置上の操作部の1回の操作により、連結されている複数台の画像形成装置からのサンプル出力の実行が可能となる。従って、接続された複数台の画像形成装置にて連結印刷を実施しているオペレータが各画像形成装置の印刷物の確認を行なう場合に1個所で1回のサンプル出力操作を行うことで、各画像形成装置から確認用印刷物を出力させることができる。
請求項8の発明によれば、連結されている複数台の画像形成装置で1つの印刷ジョブを分担して実行するときに、1台の画像形成装置上の操作部の操作により、連結されている複数台の画像形成装置が同じタイミングでサンプル出力を行うか個々のタイミングでサンプル出力を行うかを設定することができる。従って、オペレータが、連結されている全ての画像形成装置でサンプル出力が実施されるまでの時間を最短とするか、同じ画像で比較を容易にするかをケース毎に選択できるようになり、オペレータが利用目的に応じた使用方法を選択することができる。
請求項9の発明によれば、連結されている複数台の画像形成装置で1つの印刷ジョブを分担して実行するときに、ある画像形成装置のサンプル出力手段にエラーが発生したときに他の画像形成装置のサンプル出力手段がリカバリー印刷を行わない。従って、サンプル出力をリカバリーすることによる無駄を無くすことできる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数枚の用紙に対する連続印刷の途中で印刷された用紙を画像確認のためサンプル出力用トレイに排紙するときに、画像確認に適切な用紙のみを排紙することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態の画像形成装置の基本構成を示す図である。
この画像形成装置はスキャナ118、プリンタエンジン114、給紙部220、反転排紙部240、及びフェイスアップ排紙部260を有する。
【0011】
スキャナ118は、原稿をセットする原稿台281、原稿を所定速度にて搬送する搬送ローラ282、原稿面を光学的に読み取って光電変換する素子を配列したスキャナユニット283等から構成されている。
【0012】
プリンタエンジン114はインクジェットや電子写真プロセスにより画像形成を行う構成を採用できるが、ここでは電子写真プロセスを用いるものであり、レーザ光学系201、作像系202、定着ユニット203等から構成されている。
【0013】
レーザ光学系201は半導体レーザ、スキャナモータ、ポリゴンミラー、シリンドリカルレンズ、fθレンズ,ミラー等(何れも図示せず)を所定位置に配置した箱型のユニットで構成されている。
【0014】
作像系202は、静電潜像を形成する感光体ドラム205、感光体ドラム205上に形成した画像とタイミングを取りながら記録紙を搬送するレジストローラ206、感光体ドラム205の表面を一様にコロナ放電する帯電チャージャ207、トナーを収容して現像処理を行う現像ユニット208、コロナ放電により転写処理を実行する転写チャージャ209、コロナ放電により分離処理を実行する分離チャージャ210、感光体ドラム205の表面の残留トナーをクリーニング処理するクリーニングユニット211を有する。
【0015】
定着ユニット203は定着ヒータを内蔵し、表面が耐熱性および離型性材料で構成され、所定の温度に制御された状態にて回転する定着ローラ212と、定着ローラ212を所定の圧力で付勢しながら回転する加圧ローラ213等から構成されている。定着ユニット203の左方には定着処理後の記録紙を搬送する排紙ローラ214が配置されている。
【0016】
給紙部220は、上下に配設された第1給紙トレイ221及び第2給紙トレイ222と、第2給紙トレイ222の下方に設けられ、用紙を大量に収容する大量給紙トレイ223と、両面給紙および大量排紙を行う両面−大量排紙ユニット224からなる。第1給紙トレイ221、第2給紙トレイ222、及び大量給紙トレイ223の最上部入口にはセットされている用紙を搬送する給紙ローラが設けられている。
【0017】
反転排紙部240は本体上部に位置し、複数のスタックトレイ2411 〜241n を有する。反転排紙部240は、搬送されてきた印刷済の用紙を公知のソータ等に用いられる搬送切換手段(図示せず)により、各スタックトレイに独立にかつ印刷面を下側にして,ページ順に排紙するように構成されている。フェイスアップ排紙部260は、印刷面を上側にして排紙するためのフェイスアップトレイ261を有する。このフェイスアップトレイ261は、サンプル出力用排紙トレイとして利用される。
【0018】
以上の構成を有する画像形成装置において、画像読取時を行うときは、原稿台281にセットされた原稿は、搬送ローラ282によりスキャナユニット283へ送られ、スキャナユニット283により読み取られた後に原稿排紙口284に排出される。
【0019】
画像形成を行うときは、画像データに応じて変調されたレーザビームが回転しているポリゴンミラーにより走査され、感光体ドラム205の表面に照射される。感光体ドラム205の表面は事前に帯電チャージャ207により均一に帯電されているため、感光体ドラム205の表面に画像データに応じた静電潜像が形成される。静電潜像は現像ユニット208のトナーの付着によって顕像化(現像)される。
【0020】
一方、第1給紙トレイ221、第2給紙トレイ222、或いは大量給紙トレイ223の何れかより給紙された用紙は、各搬送経路を経てレジストローラ206に突き当てられ、一時停止することによって斜め送り補正(スキュー補正)を施される。次に、レジストローラ206は感光体ドラム205の上記トナー像と位置合わせするタイミングで電磁クラッチ(図示せず)がオンされることにより再起動して転写部に用紙を搬送する。
【0021】
この用紙には転写チャージャ209のコロナ放電により、トナー像が転写され、その後、分離チャージャ210によって感光体ドラム205より分離される。さらに、トナー像が転写された用紙は定着ローラ212と加圧ローラ213とのニップに送り込まれ、定着処理された後、排紙ローラ214により反転排紙部240側へ搬送され、反転排紙部240により印刷面を下側にしてページ順に排紙される。ここで、サンプル出力機能を設定しておくことにより、任意のタイミングで、印刷された用紙をフェイスアップトレイ261に排紙することができる(詳細は後述)。転写処理後における感光体ドラム205では、クリーニングユニット211により残留トナーの除去及び回収が行われる。
【0022】
図2は本発明の実施形態の画像形成装置の概略機能ブロック図である。この画像形成装置1は、画像入力手段3、画像出力手段4、画像蓄積手段5、操作手段6、及び制御手段7を備えている。
【0023】
画像入力手段3は、本装置に画像情報を入力する手段であり、スキャナやネットワークインタフェースなどによって構成される。入力された画像情報は画像出力手段4で印刷が行われるか又は画像蓄積手段5に蓄積される。画像出力手段4は、画像入力手段3から送られてきた画像情報又は画像蓄積手段5から読み出された画像情報に基づいて画像印刷を行う手段である。画像蓄積手段5は、揮発性又は不揮発性の記憶装置及びそのドライバであり、画像入力手段3から入力された画像情報を蓄積する。装置の電源が切られた後でも蓄積された画像情報を読み出すためにはハードディスクなどの不揮発性の記憶装置であることが望ましい。
【0024】
操作手段6はオペレータが装置の操作を行うための手段である。制御手段7はマイクロコンピュータなどからなり、操作手段6で指示された内容などに応じて、画像入力手段3、画像出力手段4、画像蓄積手段5の制御を行うと共に、制御結果や装置の状態を操作手段5に表示する機能を有する。また、制御手段7内の記憶装置(図示せず)には、これらの機能を実現するためのコンピュータプログラムが格納されている。
【0025】
図3は図2における画像出力手段3の詳細な機能ブロック図であり、白抜き矢印により用紙の搬送を示している。複数の給紙トレイ(給紙口)311〜31nより構成される給紙手段31から用紙が給紙され、作像手段32に搬送される。作像手段32は電子写真方式、インクジェット方式などの構成により用紙に印刷を行う。作像手段32で印刷された用紙は、複数の排紙トレイ(排紙口)331〜33nより構成される排紙手段33へ搬送され、いずれかの排紙トレイへ排紙される。インサータ34は給紙手段の一種であり、ここから給紙された用紙は作像手段32を経由することなく排紙手段33へ搬送される。予め画像が印刷されている用紙や白紙などをセットすることにより、印刷ジョブ内に用紙を挿入するために使用される。
【0026】
操作手段6は図4に示すように、サンプル出力を指示するためのサンプル出力キー61を備えている。図5は、操作手段6に表示されるサンプル出力の初期設定画面を示している。この図はサンプル出力可能トレイの設定を行うための画面の一例である。給紙トレイに対応したトグルキー(図示せず)が配置されており、トレイ毎に禁止/許可の設定が行え、複数のトレイをサンプル出力可能トレイに設定することができる。ここではトレイ3及び4を出力可能に設定している。設定結果は、制御手段7内の図示しない不揮発性メモリに書き込まれ、装置の電源オフ時にも設定内容を保持する。この設定内容は後述するサンプル出力処理で参照される。
【0027】
作像手段32は用紙1枚に印刷する毎に用紙全体のうち何パーセントにトナーが付着して顕像化されるかを、画像データのドットから算出し、その値(トナーカバレッジ)を制御手段7に通知する。このトナーカバレッジも後述するサンプル出力処理で参照される。
【0028】
図6は本実施形態の画像形成装置の制御手段7におけるサンプル出力処理の一例を示すフローチャートである。
まずサンプル出力を行うタイミングを決定する「サンプル出力タイミングの決定」処理(ステップS1)を行い、次にサンプル出力対象を決定する「サンプル出力対象の決定」処理(ステップS2)を行う。これらの処理の内容については後に詳しく説明する。
【0029】
これらの処理を実行した後に、サンプル出力対象とする用紙の有無を判断し(ステップS3)、ある場合にはその用紙に印刷して、サンプル出力用排紙トレイに排紙し(ステップS4)、ない場合はそのまま処理を終える。
【0030】
図7は図6における「サンプル出力タイミングの決定」処理(ステップS1)の一例であり、サンプル出力キー61を手動により押下したタイミングでサンプル出力を行うものである。即ちサンプル出力キー61が押下(ON)されるまで待ち(ステップS11)、押下された時点をサンプル出力タイミングに設定して処理を終える。
【0031】
図8は「サンプル出力タイミングの決定」処理(ステップS1)の別の例であり、一定枚数毎に自動的にサンプル出力を行うものである。制御手段7に給紙カウンタを用意しておき、用紙が給紙される毎に(ステップS21:YES)、給紙カウンタをインクリメントしている(ステップS22)。そして、給紙カウンタのカウント値が500枚に達した時点で(ステップS23:YES)、給紙カウンタをリセットし(ステップS24)、サンプル出力タイミングを設定して処理を終える。
【0032】
なお、ここではサンプル出力間隔を給紙枚数500枚としたが、枚数は他の枚数でもよいし、オペレータが任意に設定可能な構成にしてもよい。また用紙の枚数をカウントするのではなく、作像面数をカウントする構成や、時間をカウントするように構成することもできる。
【0033】
図9は図6における「サンプル出力対象の決定」処理(ステップS2)の一例のフローチャートである。ここでは、一つの印刷ジョブにより複数ページの画像を複数部印刷する。
【0034】
まずサンプル出力候補ページを「次に印刷するページ」から「次に印刷するページ+4」の5枚に設定する(ステップS31)。なお、この枚数は5枚以外でもよいし、オペレータが任意に設定可能にしてもよい。また、印刷ジョブのページ数と同じ枚数にしてもよい。さらに、「次に印刷するページ+4」に達する前に現在印刷中の部の最終ページとなった場合には、次に印刷する部の先頭ページ以降を候補に含める。さらに、残りの出力枚数が5枚未満の場合は、候補枚数を減らしてもよい。
【0035】
次に、出力候補ページの中に前回の部の印刷時にサンプル出力したページがあるか否かを判断し(ステップS32)、あった場合(ステップS32:YES)は、そのページをサンプル出力対象ページとする(ステップS33)。ここで前回サンプル出力を行ったページは制御手段7により、その内部の記憶装置に記憶されている。
【0036】
前回の部の印刷時サンプル出力を行ったページがなかった場合(ステップS32:NO)はサンプル出力対象候補テーブルを作成する(ステップS34)。この処理の詳細については後述する。サンプル出力候補テーブルを作成した後、そのテーブルにサンプル出力候補ページがあるか否かを判断する(ステップS35)。そして、あった場合(ステップS35:YES)は、次に印刷するページに最も近いサンプル出力候補ページをサンプル出力対象とし(ステップS36)、なかった場合(ステップS35:NO)は「サンプル出力対象なし」とする(ステップS37)。
【0037】
図10はサンプル出力候補テーブル作成処理(ステップS34)のフローチャートであり、図11A、Bはそれぞれ作成前、作成後のサンプル候補テーブルの一例を示す図である。
【0038】
図11Aに示すように、サンプル出力候補テーブルは、ページ番号欄と、属性情報欄とからなる。ページ番号欄には、図9のステップS31にて設定されたサンプル出力候補ページの番号が書き込まれる。属性情報は「フルカラー」、「カバレッジ1%以上」、「両面」、「サンプル出力可能」の4つの項目からなる。「フルカラー」欄には、ページ番号欄に書き込まれたページの画像がフルカラーである場合は“1”、そうでない場合は“0”が書き込まれ、「カバレッジ1%以上」欄には、ページ番号欄に書き込まれた画像のトナーカバレッジが1%以上である場合は“1”、そうでない場合は“0”が書き込まれる。「両面」欄には、ページ番号欄に書き込まれたページの画像が両面印刷画像である場合は“1”、そうでない場合は“0”が書き込まれる。「サンプル出力可能」欄には、ページ番号欄に書き込まれたページの画像が、サンプル出力可能に設定されたトレイ(図5の場合、トレイ3及び4)から給紙される用紙に印刷する画像である場合は“1”、そうでない場合は“0”が書き込まれる。つまり、この処理は、単一の印刷ジョブ内にこれらの属性情報に該当する印刷ページ及び該当しない印刷ページが混在している場合に適用される。
【0039】
まず初期設定により属性情報欄の全てに“0”を書き込み、次いでページ番号欄に、ステップS31にて設定したサンプル出力候補ページの番号を書き込む(ステップS41)。ここでは、図11Bに示すように、第14〜第16ページ及び第1〜第2ページが書き込まれる。つまり、印刷ジョブにより印刷される画像データのページ総数が“16”であり、かつ図6のステップS1により決定されたサンプル出力タイミングにおいて次に印刷されるページが第14ページであった場合である。また、第14〜第16ページは現在印刷中の部のページであり、第1〜第2ページは次に印刷する部のページである。
【0040】
次にページ番号欄に書き込まれた先頭ページ(ここでは第14ページ)から順に最終ページ(ここでは第2ページ)までをチェックページとし(ステップS42、S51:NO、S54)、そのチェックページが前述した各属性情報に該当するか否かを判断する(ステップS43、S45、S47、S49)。そして該当する場合(S43:YES、S45:YES、S47:YES、S49:YES)には、該当する属性情報欄に“1”を書き込む(ステップS44、S46、S48、S50)。これにより、図11Bに示すサンプル出力候補テーブルが作成される。
【0041】
次に、予め作成しておいたサンプル出力候補優先度テーブル(図12)を参照して、サンプル出力候補テーブルから、「優先度大」の項目が“0”のページを削除する(ステップS52)。図12に示すように、「優先度大」の項目は「サンプル出力可能」であるから、図11Bの第1ページが削除される。
【0042】
次いでサンプル出力候補テーブルから、「優先度小」の項目が“1”の個数が最大のページ以外を削除する(ステップS53)。ここでは第15ページ以外が削除される。この結果、第15ページがサンプル出力候補対象ページとなる。従って、図9のステップS36にて、第15ページがサンプル出力候補対象と決定され、図6のステップS4にて、第15ページが印刷され、サンプル出力用排紙トレイに排紙される。排紙された用紙はリサイクルの対象とすることができる。また、排紙された用紙に印刷されているページ番号や画像の内容から、印刷ジョブの進捗状況を確認することができる。
【0043】
このように本実施形態の画像形成装置によれば、サンプル出力タイミング以降に印刷される所定数のページの中から特定の用紙をサンプル出力対象と決定するので、画像品質の確認に適切なサンプル出力を行うことができる。
【0044】
また、フルカラーで印刷される用紙をサンプル出力の対象とするので、色ずれの有無など、カラーの画像品質の確認が可能なサンプル出力を行うことができる。
さらに、トナーカバレッジ(画像割合)が一定値以上の用紙をサンプル出力の対象とするので、画像品質の確認が十分に可能なサンプル出力を行うことができる。
【0045】
また、両面で印刷される用紙をサンプル出力の対象とするので、表裏の両面の画像品質の確認が可能なサンプル出力を行うことができる。
さらに、特定の給紙口からの用紙をサンプル出力の対象とするので、サンプル出力で使用したい用紙(例、特定の厚さ、紙質を有する用紙)でのサンプル出力を行うことができる。
【0046】
また、同一ジョブ中で既にサンプル出力されたページと同一のページの用紙をサンプル出力の対象とするので、サンプル出力の画像品質の変化を確認することが容易になる。
【0047】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、印刷ジョブにより複数ページの連続印刷を行っているときに、サンプル出力タイミングの決定(図6のステップS1)、及びサンプル出力対象の決定(図6のステップS2)を実行している。第2の実施形態では、印刷ジョブ内の全ページの画像が確定したときに、サンプル出力対象を決定し、複数ページの連続印刷中にサンプル出力タイミングを決定し、そのタイミングで、事前に決定しておいたサンプル出力対象ページのサンプル出力を行う。
【0048】
図13は本実施形態におけるサンプル出力対象決定処理のフローチャートである。本実施形態の画像形成装置の基本構成、概略機能ブロック図、画像出力手段の詳細な機能ブロック図、操作手段及びそこに表示されるサンプル出力の初期設定画面は第1の実施形態(図1〜図5)と同じである。
【0049】
この図に示すように、印刷ジョブ内の全ページが確定したときに(ステップS61:YES)、オペレータによるサンプル出力対象設定が実行される(ステップS62)。ここで、印刷ジョブ内の全ページが確定するのは、コピーを行う場合は、画像入力手段3に複数枚の原稿をセットし、操作手段6のコピーキーを押下することにより、セットされた全原稿の画像情報の入力が終了したときであり、画像蓄積手段5に蓄積された画像情報に基づいて印刷するときは、操作手段6の操作により、印刷対象画像情報として、画像蓄積手段5内の画像情報の印刷対象ページを選択したときである。
【0050】
印刷ジョブ内の全ページの画像情報が確定すると、操作手段6にそのことが表示される。また、図14に示すようなサンプル出力ページを設定するための画面が表示される。ここには、確定した画像情報の一部(図では3ページ分)がサムネイル表示されている。オペレータは、2つのラジオボタン71の操作により、サムネイル表示されている画像を選択し、「設定」キー72の操作するにより、サンプル出力ページを設定する。なお、オペレータが選択を希望しない場合は「自動」キー73を操作する。
【0051】
オペレータが「設定」キー72を操作して、サンプル出力対象ページを設定した場合(ステップS63:YES)は、そのページをサンプル出力対象とし(ステップS64)、ページを設定せずに「自動」キー73を操作した場合(ステップS63:NO)は、サンプル出力対象の決定処理を行う(ステップS65)。ステップS65では、サンプル出力候補ページを印刷ジョブ内の全ページを対象として図10に示すテーブル作成処理を行い、サンプル出力対象ページを決定する。
【0052】
このようにしてサンプル出力対象ページが決まり、印刷ジョブが始まると、図15にフローチャートで示すサンプル出力処理を実行する。まずサンプル出力タイミングを決定する(ステップS71)。ステップS71では、第1の実施形態と同様、図7又は図8のいずれかを実行する。
【0053】
そして、決定されたタイミングにて、サンプル対象の有無を判断し(ステップS72)、あった場合はその対象用紙を印刷し、サンプル出力用排紙トレイに排紙する(ステップS73)。従って、オペレータがラジオボタン71及び「設定」キー72の操作により設定したページ、或いはオペレータによる「自動」キー73の設定操作に基づき図10の処理により決定されたページが、オペレータがサンプル出力キー61(図4)を押下したタイミング或いは500枚給紙する毎にサンプル出力される。
【0054】
このように本発明の第2の実施形態によれば、印刷ジョブ中の全ページの画像が確定したときに、印刷ジョブ中の全ページの中から特定の用紙をサンプル出力対象と決定するので、印刷ジョブ中の全ページの中で画像品質の確認に最も適切なサンプル出力を行うことができる。
【0055】
また、印刷ジョブ中の全ページの画像が確定したときに、フルカラーで印刷される用紙をサンプル出力の対象とするので、印刷ジョブ中の全ページの中でカラーの画像品質の確認可能なサンプル出力を行うことができる。
【0056】
さらに、印刷ジョブ中の全ページの画像が確定したときに、画像割合が一定値以上の用紙をサンプル出力の対象とするので、印刷ジョブ中の全ページの中で画像品質の確認が十分に可能なサンプル出力を行うことができる。
【0057】
また、印刷ジョブ中の全ページの画像が確定したときに、両面で印刷される用紙をサンプル出力の対象とするので、印刷ジョブ中の全ページの中でおもて面とうら面の両方の画像品質の確認可能なサンプル出力を行うことができる。
【0058】
また、印刷ジョブ中の全ページの画像が確定したときに、特定の給紙口からの用紙をサンプル出力の対象とするので、印刷ジョブ中の全ページの中でサンプル出力に使用したい用紙によるサンプル出力を行うことができる。
【0059】
さらに、オペレータがサンプル出力対象とするページを指定することができるので、オペレータが画像品質を確認したいページを印刷した用紙でサンプル出力を行うことができる。
【0060】
[第3の実施形態]
図16は本発明の第3の実施形態の画像形成システムを示す図である。この図において、図2(第1の実施形態)と同一又は対応する構成要素には図2と同一の符号を付した。
【0061】
この画像形成システムは、マスターとなる画像形成装置1と、スレーブとなる画像形成装置2とからなる。画像形成装置1は画像入力手段3、画像出力手段4、画像蓄積手段5、操作手段6、制御手段7、及び通信手段8からなる。画像形成装置2は画像出力手段9、画像蓄積手段10、制御手段11、及び通信手段12からなる。画像形成装置1の通信手段8と画像形成装置2の通信手段12とはネットワーク等の通信経路13により接続されている。なお、ここでは画像形成装置2はスレーブ固定とし、操作手段や画像入力手段を持たない構成としたが、それらを持ちマスターとスレーブとの関係を変える事が可能なシステム構成としてもよい。また、3台以上の画像形成装置を接続したシステム構成としてもよい。
【0062】
画像形成装置1単体での動作シーケンスを図17に示す。
制御手段7はオペレータが操作手段6より設定した内容を受け取り(手順a1)、それに基づいて画像形成装置1の制御を行なう。制御手段7は画像入力手段3に対して入力開始を指示する(手順a2)。画像入力手段3は、この指示に従って画像を入力する。画像蓄積手段5は、画像入力手段3から入力された画像情報を蓄積し(手順a3)、蓄積が完了するとその旨を制御手段7に通知する(手順a4)。オペレータにより設定された内容に従って、全ての画像情報が入力及び蓄積される迄この手順a2〜a4を繰り返す。
【0063】
制御手段7は蓄積完了通知を受け、画像出力手段4に画像出力(印刷)を要求する(手順a5)。要求内容は操作手段6より受け取った設定より決定する。画像出力手段4は制御手段7から画像の出力の要求があった場合、要求内容に従い画像蓄積手段5に蓄積されている画像情報を取り出し(手順a6)、その画像情報に基づいて用紙に印刷した後にその用紙を排紙する。最後に印刷結果が画像出力手段7から制御手段7に通知される(手順a7)。オペレータにより設定された内容に従って、全ての画像情報が読み出されて出力される迄この手順a5〜a7を繰り返す。
【0064】
画像形成装置1で入力された画像情報を画像形成装置1及び2で分担して印刷する場合にスレーブとなる画像形成装置2の動作シーケンスを図18に示す。マスターとなる画像形成装置1の動作シーケンスは図17と同様である。
【0065】
図19に示すように、画像形成装置1の操作手段6の画面には、連結コピーキー65が表示されている。オペレータがこの連結コピーキー65により連結出力を設定した場合、画像形成装置1の制御手段7は通信手段8に対して、画像形成装置2への画像送信要求(手順b1)及び出力設定送信(手順c1)を行う。
【0066】
通信手段8は制御手段7から画像送信要求を受けると、画像蓄積手段5に蓄積されている画像情報を読み出し(手順b2)、画像形成装置2の通信手段12に送信する(手順b3)。また、出力設定の送信がされた場合、それも通信手段12に送信する(手順c2)。
【0067】
通信手段12は受信した画像情報を画像蓄積手段10に送り、画像蓄積手段10はその画像情報を蓄積する(手順b4)。蓄積が完了すると、画像蓄積手段10はその旨を制御手段11に通知する(手順b5)。画像蓄積の完了の通知は、制御手段11から通信手段12、画像形成装置1の通信手段8を経由して、画像形成装置1の制御手段7へ送られる(手順b6〜b8)。
【0068】
また、通信手段12は受信した出力設定を制御手段11に通知する(手順c3)。制御手段11は出力設定の通知を受け、画像出力手段9に画像の出力を要求する(手順c4)。
【0069】
画像出力手段9が制御手段11から画像の出力の要求が受けた場合の動作(手順c5、c6)は、画像出力手段3が制御手段7から画像の出力の要求を受けた場合の動作(図17の手順a6、a7)と同じである。
【0070】
次いで制御手段11は印刷の結果を通信手段12に通知する(手順c7)。その結果は通信手段8を経由して制御手段7に通知される(手順c8、c9)。
【0071】
このように連結コピーを行っているとき、制御手段7は、画像出力手段4から通知される印刷結果がなんらかの理由よってエラーであった場合、画像形成装置2が印刷可能であり、かつその割り振り分の出力が完了しているならば、エラーとなった画像を通信手段8及び12経由で画像蓄積手段10に蓄積した後に、出力設定要求を通信手段8及び12経由で制御手段11に通知することにより、画像形成手段9から出力させることで、画像形成装置2でリカバリー印刷を行う。また、制御手段7は、画像形成装置2から通知された印刷結果がなんらかの理由よってエラーであった場合、画像形成装置1で印刷可能であり、かつその割り振り分の出力が完了しているならば、画像出力手段4から出力させることで、画像形成装置1でリカバリー印刷を行なう。
【0072】
サンプル出力が可能な状態においては、図19に示すように、操作手段6にはサンプル出力キー62〜64が表示される。オペレータが「サンプル出力:Master」キー63を押下するとマスターである画像形成装置1でサンプル出力が実行され、「サンプル出力:Slave」キー64を押下すると、スレーブである画像形成装置2でサンプル出力が実行される。また、「サンプル出力:All」キー62を押下すると、マスターである画像形成装置1、スレーブである画像形成装置2の両方でサンプル出力が実行される。
【0073】
図20は「サンプル出力:Master」キー63を押下した場合の動作シーケンスを示す図である。
オペレータが「サンプル出力:Master」キー63を押下すると、操作手段6は制御手段7に「サンプル出力:Master」キー63が押下されたことを通知する(手順d1)。
【0074】
制御手段7は、「サンプル出力:Master」キー63の押下の通知を受けると、画像出力手段4に対して画像の出力を2回要求する。この2回の要求は同じ画像、同じ設定であり、唯一排紙先だけが異なる。即ち1回目は印刷設定に従った排紙先に対する排紙を要求し(手順d2)、2回目はサンプルトレイと呼ばれる確認用のトレイに対する排紙を要求する(手順d5)。ただし、制御手段7は2回目の画像出力要求を行うとき、図9及び図10、又は図13に示す処理を実行してサンプル出力対象の用紙を決定する。
【0075】
画像出力手段4は、1回目の画像出力要求を受けたときは、画像蓄積手段5から画像情報を読み出し(手順d3)、それに基づいて印刷を行い、印刷設定に従った排紙先に排紙した後に印刷結果を制御手段7に通知する(手順d4)。また、2回目の画像出力要求を受けたときは、先に読み出した画像情報に基づいて印刷を行い、サンプルトレイに用紙を排紙した後に印刷結果を制御手段7に通知する(手順d6)。
【0076】
図21は「サンプル出力:Slave」キー64を押下した場合の動作シーケンスを示す図である。
オペレータが「サンプル出力:Slave」キー64を押下すると、操作手段6は制御手段7に「サンプル出力:Slave」キーが押下されたことを通知する(手順e1)。
【0077】
制御手段7は「サンプル出力:Slave」キー64の押下の通知を受けると、通信手段8に対して、スレーブである画像形成装置2に対し1回の画像送信要求(手順e2)及び2回の出力設定送信(手順e6、e15)を行う。この2回の出力設定は同じ画像、同じ設定であり、唯一排紙先だけが異なる。即ち1回目は印刷設定に従った排紙先に対する排紙を要求し、2回目はサンプルトレイに対する排紙を要求する。
【0078】
通信手段8は画像送信要求を受信すると、画像蓄積手段5から画像情報を読み出し(手順e3)、画像形成装置2の通信手段12へ送信する(手順e4)。通信手段12は、受信した画像情報を画像蓄積手段10へ送り、画像蓄積手段10は受け取った画像情報を蓄積する(手順e5)。
【0079】
また、制御手段7が通信手段8へ送信した出力設定は、画像形成装置2の通信手段12を経由してその制御手段11へ送られる(手順e7→e8、e16→e17)。制御手段11は出力設定の受信に基づいて、画像出力手段9へ画像出力要求を送信し(手順e9、e18)、画像出力手段9は画像蓄積手段10から画像情報を読み出し(手順e10、e19)、それに基づいて印刷(画像出力)を行い、1回目の画像出力要求に対しては印刷設定に従った排紙先に排紙し、2回目の画像出力要求に対してはサンプルトレイに排紙し、それぞれ印刷結果(画像出力結果)を制御手段11に通知する(手順e11、e20)。ここで、制御手段11は2回目の画像出力要求を行うとき、図9及び図10、又は図13に示す処理を実行してサンプル出力対象の用紙を決定する。
【0080】
制御手段11が受信した画像出力結果は、通信手段12、及びマスターである画像形成装置1の通信手段8を経由して、その制御手段7へ送られる(手順e12〜e14、e21〜e23)。
【0081】
オペレータが「サンプル出力:All」キー62を押下すると、操作手段6は制御手段7に「サンプル出力:All」キー62が押下されたことを通知する。制御手段7は「サンプル出力:All」キー62の押下の通知を受けると、画像出力手段7に対して画像の出力を2回要求し、なおかつ通信手段8に対してスレーブである画像形成装置2に対する1回の画像送信要求及び2回の出力設定送信も行う。その結果、一度の操作で画像形成装置1及び2の両方でサンプル出力が実行される。つまり制御手段7は図20及び21の両方の手順を実行する。
【0082】
ここで、制御手段7が図20、図21の手順を実行するタイミングは初期設定により変更することができる。サンプル出力画像を画像形成装置1と2で合わせない設定であれば、制御手段7は「サンプル出力:All」キー62の押下通知の受信直後に画像出力手段4に対する画像の出力要求と、通信手段8に対する画像形成装置2への出力設定送信をそれぞれ2回行う。つまり「サンプル出力:All」キー62の押下通知の受信直後に図20及び図21の両方の手順を実行する。
【0083】
一方、サンプル出力画像を画像形成装置1と2で合わせる設定の場合は、図9及び図19、又が図13のフローチャートに示す処理に代えて図22のフローチャートに示す処理により算出されたページに該当する画像出力を行なう際に2回要求する。つまり、算出されたページに該当する画像を画像形成装置1で出力する際に図20を、画像形成装置2で出力する際に図21を実行する。
【0084】
図22に示すページ算出処理においては、ソート印刷の場合(ステップS51:YES)、マスターである画像形成装置1で印刷中のページ番号がスレーブである画像形成装置2で印刷中のページ番号以上であるとき(ステップS52:YES)は画像形成装置1、2共に画像形成装置1で印刷中のページの次のページをサンプル出力対象候補とし(ステップS53)、そうでないときは(ステップS52:NO)は画像形成装置1、2共に画像形成装置2で印刷中のページの次のページをサンプル出力対象候補とする(ステップS54)。ソート印刷でない場合(ステップS51:NO)は、画像を合わせない設定のときの同様、画像形成装置1、2共にそれぞれが現在印刷中のページの次のページをサンプル出力対象候補とする(ステップS55)。
【0085】
前述したように、連結コピーを行っているときに、マスターである画像形成装置1で印刷エラーが発生した場合、スレーブである画像形成装置2でリカバリー印刷を行うことができるし、スレーブである画像形成装置2で印刷エラーが発生した場合、マスターである画像形成装置1でリカバリー印刷を行うことができる。しかし、サンプル出力については、その目的が印刷物の画像確認であることを考えると、サンプル出力が不可能だからといって別の機械で印刷しても目的を果たせず無駄となってしまう。
【0086】
そこで、本実施形態では、画像形成装置1でサンプル出力を行なう為に2回要求した画像出力に関しては、画像形成装置2に対しては排紙先が通常排紙先である通常出力分の印刷設定のみを通知することにより、画像形成装置2でサンプル出力のリカバリー印刷を行わないようにした。また、画像形成装置2でサンプル出力を行なう為に2回要求した画像出力に関しては、画像形成装置1に対しては排紙先が通常排紙先である通常出力分の印刷設定のみを通知することにより、画像形成装置1でサンプル出力のリカバリー印刷を行わないようにした。
【0087】
画像形成装置2でサンプル出力のリカバリー印刷を行わないことを実現する為に、制御手段7はマスターである画像形成装置1でページαのサンプル出力を実行することが決定した場合、「ページαのサンプル出力をマスターで行なう」事を図23に示すサンプル出力管理テーブルに記録する。そして、ページαの出力順で図24に示すフローチャートに従って出力動作を決定する。
【0088】
まずページαを画像形成装置1で出力可能か否かを判断し(ステップS61)、可能であった場合(ステップS61:YES)は、画像形成装置1でページαのサンプル出力を行うか否かを判断する(ステップS62)。そして、行う場合(ステップS62:YES)は、制御手段7は画像出力手段4に対しページαの通常出力及びサンプル出力を要求する(ステップS63)。画像出力手段4は、通常出力及びサンプル出力を行った後に、制御手段7に対し画像出力結果を送信する。
【0089】
画像形成装置1でページαのサンプル出力を行わない場合(ステップS62:NO)は、制御手段7は画像出力手段4に対しページαの通常出力のみを要求する(ステップS66)。画像出力手段4は、通常出力を行った後に制御手段7に対し画像出力結果を送信する。
【0090】
画像形成装置1でページαの出力が可能でなかった場合(ステップS61:NO)は、スレーブである画像形成装置2でページαの出力が可能か否かを判断する(ステップS67)。そして、可能であった場合(ステップS67:YES)は、制御手段7は通信手段8へページαの画像送信を要求する(ステップS68)。この要求により、図18の手順b2〜b8が実行される。次に制御手段7は通信手段8へページαの通常出力の出力設定送信を要求する(ステップS69)。この要求により、図18の手順c3〜c9が実行される。
【0091】
制御手段7は、受信した画像出力結果から正常に印刷が終了したと判断したら(ステップS64:YES)、サンプル出力管理テーブルの「ページαのサンプル出力をマスターで行なう」事の記録を削除する(ステップS65)。つまり「画像形成装置1での通常出力とサンプル出力」、「画像形成装置1での通常出力のみ」、「画像形成装置2での通常出力のみ(リカバリー印刷)」のいずれかが正常に完了した時点でサンプル出力管理テーブルのページαの記録を削除する。なお、画像形成装置1、2の双方でページαの出力が不可能であった場合(ステップS61:NO→ステップS67:NO)は、いずれか一方で出力可能になるまで待機する(ステップS70)。
【0092】
画像形成装置1でサンプル出力のリカバリー印刷を行わないことを実現する為に、制御手段7はスレーブである画像形成装置2でページβのサンプル出力を実行する事が決定した場合、「ページβのサンプル出力をスレーブで行なう」事を図23に示すサンプル出力管理テーブルに記録する。そして、ページβの出力順で図25に示すフローチャートに従って出力動作を決定する。
【0093】
まずページβを画像形成装置2で出力可能か否かを判断し(ステップS71)、可能であった場合(ステップS71:YES)は、制御手段7は通信手段8へページβの画像送信を要求する(ステップS72)。この要求により、図18の手順b2〜b7が実行される。
【0094】
次に制御手段7は画像形成装置2でページβのサンプル出力を行うか否かを判断する(ステップS73)。そして、行う場合(ステップS73:YES)、制御手段7は通信手段8へページβの画像出力及びサンプル出力の設定送信を要求する(ステップS74)。この要求により、図21のe7〜e14及びe16〜e23が実行される。
【0095】
一方、画像形成装置2でページβのサンプル出力を行わない場合(ステップS73:NO)は、制御手段7は通信手段8へページβの画像出力の設定送信を要求する(ステップS77)。この要求により、図21の手順e7〜e14が実行される。
【0096】
画像形成装置2でページβの出力が可能でなかった場合(ステップS71:NO)は、マスターである画像形成装置1でページβの出力が可能か否かを判断する(ステップS78)。そして、可能であった場合(ステップS78:YES)は、制御手段7は画像出力手段4に対しページβの通常出力のみを要求する(ステップS79)。画像出力手段4は、通常出力を行った後に制御手段7に対し画像出力結果を送信する。
【0097】
制御手段7は、受信した画像出力結果から正常に印刷が終了したと判断したら(ステップS75:YES)、サンプル出力管理テーブルの「ページβのサンプル出力をスレーブで行なう」事の記録を削除する(ステップS76)。つまり「画像形成装置2での通常出力とサンプル出力」、「画像形成装置2での通常出力のみ」、「画像形成装置1での通常出力のみ(リカバリー印刷)」のいずれかが正常に完了した時点でサンプル出力管理テーブルのページβの記録を削除する。なお、画像形成装置1、2の双方でページβの出力が不可能であった場合(ステップS71:NO→ステップS78:NO)は、いずれか一方で出力可能になるまで待機する(ステップS80)。
【0098】
このように本発明の第3の実施形態によれば、接続された2台の画像形成装置1、2にて連結印刷を実施しているオペレータが画像形成装置1、2の印刷物の確認を行なう場合に、1個所でサンプル出力操作を行なった上で画像形成装置1、2の双方で出力された確認用印刷物を確認することができる。つまり、従来であれば、2台の操作部と、2台の排紙先を歩いてまわる必要があったのに対して、本実施形態によれば1台の操作部と、2台の排紙先だけで済み、オペレータの移動負担が軽減される。
【0099】
また、画像形成装置1、2にて連結印刷を実施しているオペレータが画像形成装置1、2の印刷画像を確認する場合に、1回の操作で2台のサンプル出力操作を行なう事が出来るため、オペレータの作業負担が軽減される。
【0100】
さらに、画像形成装置1、2のそれぞれがサンプル出力可能なタイミングでサンプル出力を実施することにより、画像形成装置1、2でサンプル出力が実施されるまでの時間を最短にすることができる。
【0101】
また、連結印刷においてソート印刷を行う場合、画像形成装置1、2に部単位で割り振られ印刷されていくので、同じ画像情報に対する画像形成装置1、2の仕上がりが同じになる事が非常に重要である。本実施形態では、画像形成装置1、2で同じ画像情報に基づいてサンプル出力を行う事により、差異が有る場合に容易に発見できるようになる。
【0102】
さらに、オペレータが、画像形成装置1、2でサンプル出力が実施されるまでの時間を最短とするか、同じ画像で比較を容易にするかをケース毎に選択できるので、オペレータが利用目的に合った使用方法を選択できる。
【0103】
また、サンプル出力については、リカバリー印刷を行わないので、用紙の無駄を無くすことできる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の基本構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の概略機能ブロック図である。
【図3】図2における画像出力手段の詳細な機能ブロック図である。
【図4】図3における操作手段を示す図である。
【図5】操作手段に表示されるサンプル出力の初期設定画面を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態におけるサンプル出力処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】図6における「サンプル出力タイミングの決定」処理の一例のフローチャートである。
【図8】図6における「サンプル出力タイミングの決定」処理の別の一例のフローチャートである。
【図9】図6における「サンプル出力対象の決定」処理の一例のフローチャートである。
【図10】図9における「サンプル出力対象候補テーブルの作成」処理の一例のフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施形態におけるサンプル出力対象候補テーブルを示す図である。
【図12】本発明の第1の実施形態におけるサンプル出力候補優先度テーブルを示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態におけるサンプル出力対象決定処理のフローチャートである。
【図14】本発明の第2の実施形態におけるサンプル出力ページを設定するための画面を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施形態におけるサンプル出力処理のフローチャートである。
【図16】本発明の第3の実施形態の画像形成システムを示す図である。
【図17】本発明の第3の実施形態における画像形成装置単体の動作シーケンスを示す図である。
【図18】本発明の第3の実施形態において連結コピーを行うときにスレーブとなる画像形成装置の動作シーケンスを示す図である。
【図19】本発明の第3の実施形態の画像形成装置の操作手段に表示される画面を示す図である。
【図20】本発明の第3の実施形態の画像形成装置で「サンプル出力:Master」キーを押下した場合の動作シーケンスを示す図である。
【図21】本発明の第3の実施形態の画像形成装置で「サンプル出力:Slave」キーを押下した場合の動作シーケンスを示す図である。
【図22】本発明の第3の実施形態の画像形成装置で「サンプル出力:All」キーを押下した場合のページ算出処理のフローチャートである。
【図23】本発明の第3の実施形態の画像形成装置におけるサンプル出力管理テーブルを示す図である。
【図24】本発明の第3の実施形態において、スレーブとなる画像形成装置でサンプル出力をリカバーしない場合のマスターとなる画像形成装置の制御手段の処理を示すフローチャートである。
【図25】本発明の第3の実施形態において、マスターとなる画像形成装置でサンプル出力をリカバーしない場合のマスターとなる画像形成装置の制御手段の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0105】
1,2・・・画像形成装置、7,11・・・制御手段、4,9・・・画像出力手段、31・・・給紙手段、32・・・作像手段、33・・・排紙手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続印刷された複数枚の用紙が排紙される第1の排紙口と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部が印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として排紙される前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口と、前記サンプル出力を行うタイミングを決定するサンプル出力タイミング決定手段と、前記サンプル出力対象用紙を決定するサンプル出力対象用紙決定手段とを有し、前記サンプル出力対象用紙決定手段は、前記サンプル出力タイミング決定手段で決定されたタイミング以降に印刷される所定数のページの中から特定の用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成装置において、前記特定の用紙は、カラー印刷される用紙、画像割合が一定値以上の用紙、両面印刷される用紙、特定の給紙口から給紙される用紙、同一印刷ジョブ内で既にサンプル出力されたページを印刷する用紙の少なくとも一つであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
連続印刷された複数枚の用紙が排紙される第1の排紙口と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部が印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として排紙される前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口と、前記サンプル出力対象用紙を決定するサンプル出力対象用紙決定手段とを有し、前記サンプル出力対象用紙決定手段は、印刷ジョブ内の全ページの画像が確定したときに、該全ページの画像を印刷する用紙の中から特定の用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項3記載の画像形成装置において、前記特定の用紙は、カラー印刷される用紙、画像割合が一定値以上の用紙、両面印刷される用紙、特定の給紙口から給紙される用紙の少なくとも一つであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項3記載の画像形成装置において、前記サンプル出力対象用紙決定手段は、前記全ページの中からサンプル出力対象用紙に印刷するページを指定する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置において、複数台で1つの印刷ジョブを分担して実行する連結出力手段を有するとともに、1台の画像形成装置上の操作部の操作により、連結されている複数台の画像形成装置からのサンプル出力の実行を可能とする連結サンプル出力実行操作手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項6記載の画像形成装置において、前記連結サンプル出力実行操作手段は、前記操作部の1回の操作により、前記連結されている複数台の画像形成装置からのサンプル出力の実行を可能とすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項6記載の画像形成装置において、前記連結サンプル出力実行操作手段は、複数台の画像形成装置が同じタイミングでサンプル出力を行うか個々のタイミングでサンプル出力を行うかを設定する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれかに記載の画像形成装置において、ある画像形成装置のサンプル出力手段にエラーが発生したときに他の画像形成装置のサンプル出力手段がリカバリー印刷を行わないことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
複数枚の用紙に対する連続印刷を行う工程と、該連続印刷された複数枚の用紙を第1の排紙口に排紙する工程と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部を印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口に排紙する工程と、前記サンプル出力を行うタイミングを決定する工程と、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程とを有し、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程は、前記タイミングを決定する工程により決定されたタイミング以降に印刷される所定数のページの中から特定の用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成方法。
【請求項11】
複数枚の用紙に対する連続印刷を行う工程と、該連続印刷された複数枚の用紙を第1の排紙口に排紙する工程と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部を印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口に排紙する工程と、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程とを有し、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程は、前記連続印刷対象の全ページの画像が確定したとき、該全ページの画像の中から特定の画像を印刷する用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成方法。
【請求項12】
画像形成装置のコンピュータに請求項10又は11に記載の各工程を実行させるためのプログラム。
【請求項1】
連続印刷された複数枚の用紙が排紙される第1の排紙口と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部が印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として排紙される前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口と、前記サンプル出力を行うタイミングを決定するサンプル出力タイミング決定手段と、前記サンプル出力対象用紙を決定するサンプル出力対象用紙決定手段とを有し、前記サンプル出力対象用紙決定手段は、前記サンプル出力タイミング決定手段で決定されたタイミング以降に印刷される所定数のページの中から特定の用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成装置において、前記特定の用紙は、カラー印刷される用紙、画像割合が一定値以上の用紙、両面印刷される用紙、特定の給紙口から給紙される用紙、同一印刷ジョブ内で既にサンプル出力されたページを印刷する用紙の少なくとも一つであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
連続印刷された複数枚の用紙が排紙される第1の排紙口と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部が印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として排紙される前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口と、前記サンプル出力対象用紙を決定するサンプル出力対象用紙決定手段とを有し、前記サンプル出力対象用紙決定手段は、印刷ジョブ内の全ページの画像が確定したときに、該全ページの画像を印刷する用紙の中から特定の用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項3記載の画像形成装置において、前記特定の用紙は、カラー印刷される用紙、画像割合が一定値以上の用紙、両面印刷される用紙、特定の給紙口から給紙される用紙の少なくとも一つであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項3記載の画像形成装置において、前記サンプル出力対象用紙決定手段は、前記全ページの中からサンプル出力対象用紙に印刷するページを指定する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置において、複数台で1つの印刷ジョブを分担して実行する連結出力手段を有するとともに、1台の画像形成装置上の操作部の操作により、連結されている複数台の画像形成装置からのサンプル出力の実行を可能とする連結サンプル出力実行操作手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項6記載の画像形成装置において、前記連結サンプル出力実行操作手段は、前記操作部の1回の操作により、前記連結されている複数台の画像形成装置からのサンプル出力の実行を可能とすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項6記載の画像形成装置において、前記連結サンプル出力実行操作手段は、複数台の画像形成装置が同じタイミングでサンプル出力を行うか個々のタイミングでサンプル出力を行うかを設定する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれかに記載の画像形成装置において、ある画像形成装置のサンプル出力手段にエラーが発生したときに他の画像形成装置のサンプル出力手段がリカバリー印刷を行わないことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
複数枚の用紙に対する連続印刷を行う工程と、該連続印刷された複数枚の用紙を第1の排紙口に排紙する工程と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部を印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口に排紙する工程と、前記サンプル出力を行うタイミングを決定する工程と、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程とを有し、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程は、前記タイミングを決定する工程により決定されたタイミング以降に印刷される所定数のページの中から特定の用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成方法。
【請求項11】
複数枚の用紙に対する連続印刷を行う工程と、該連続印刷された複数枚の用紙を第1の排紙口に排紙する工程と、該連続印刷中に、印刷された用紙の一部を印刷画像確認用のサンプル出力対象用紙として前記第1の排紙口とは異なる第2の排紙口に排紙する工程と、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程とを有し、前記サンプル出力対象用紙を決定する工程は、前記連続印刷対象の全ページの画像が確定したとき、該全ページの画像の中から特定の画像を印刷する用紙をサンプル出力対象とすることを特徴とする画像形成方法。
【請求項12】
画像形成装置のコンピュータに請求項10又は11に記載の各工程を実行させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2008−302554(P2008−302554A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−150472(P2007−150472)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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