説明

画像形成装置

【課題】 長時間現像器中に滞留して帯電量の減衰したトナーを排除する手段を備え白地かぶりやせんちりの起こらない高画質を得られる画像形成装置の提供。
【解決手段】 トナー補給器から補給されたトナーをキャリアと共に攪拌することによりトナーに電荷付与を行う機構を持った現像器から感光体上に形成された潜像に対し前記トナーを供給して現像を行う画像形成装置において、印字したページ枚数をカウントするページカウンタと各ページにおける印字ドット数をカウントする印字カウンタと両カウンタからのカウント値によりトナーが補給されてから現像器内に滞留する滞留時間を演算する演算手段とを有し、前記滞留時間が所定時間以上になった場合に、現像器内のトナーに付与される帯電量を所定範囲内に保つために作動する帯電量制御手段を有する画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は現像器内の長期滞留トナーや長時間の休止による現像剤の変化による障害を排除した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】2成分の現像剤において現像器内に補給されたトナーは攪拌スクリューにより攪拌されキャリアとの摩擦から電荷をもつこととなる。この時にトナーが保持する電荷量はトナー表面における処理された添加剤の存在状態によって大きく変化する。通常、画像形成が定常的に行われているときは、現像剤中のトナーがある割合で入れ替わっている。即ち、適度なトナーの消費が行われている系においては添加剤の存在状態は一定状態を保っているが、極端に消費の少ない状態が長時間続いた場合、添加剤がトナー表面からトナー内に埋没してしまう現象が進行し、結果としてトナーの保持する電荷量が大きく低下してしまう。このような現像剤状態になってしまった場合の画像上への問題点として、白地部への画像カブリや転写時の文字周辺へのチリによる文字品位低下などがある。
【0003】また、2成分現像剤はトナーとキャリアの摩擦帯電によりトナーに電荷が付与されるが、一旦トナーに付与された電荷もプリントやコピーの休止が続いて長時間静置状態にあると徐々に減衰してゆく傾向が見られる。また、可成りコピーが頻繁になされていても低印字状態のコピーやプリントが続いたりすると、トナー補給器から補給されて来るトナーが現像器内に停滞して現像剤に変化を与えてしまう。通常、現像装置内に存在するトナーの帯電量は分布を持っており、特に帯電量の低い領域にまで分布が広がってしまうと転写時の画像上で文字のチリや、現像時の白地部へのカブリといった形で画像不良とし認識される。長時間の放置による帯電量の減衰は、帯電量の低い領域のトナー比率が増加する事を意味し、前述のように画像不良の発生を招くのではないかと思われる。
【0004】特に2成分現像剤のトナー/キャリアの混合比率制御を透磁率変化を利用して検出するトナー濃度センサを用いた場合、静置後一時的にトナー補給が過剰となり、結果としてキャリアと補給されたトナーの接触確率が低減し、静置されたトナー同様、補給トナーの帯電量も低い状態となってしまい、前述の画像上の不具合を更に酷くしてしまうといった傾向があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記問題を抱えた従来技術に鑑みて本発明においては現像器内にあるトナーの平均滞留時間を幾つかの手段から検出し滞留時間がある値以上になった場合には、また、画像形成の休止期間が長時間になった場合には、滞留時間の長くなったトナーを画像情報とは無関係に現像して排除し、それに見合う新しいトナーを補給することでトナーの保持する電荷量を常に一定範囲内に保ち画像品質を安定した高品位なものにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的は次の技術手段(1)〜(8)項の何れかによって達成される。
【0007】(1) トナー補給器から補給されたトナーをキャリアと共に攪拌することによりトナーに電荷付与を行う機構を持った現像器から感光体上に形成された潜像に対し前記トナーを供給して現像を行う画像形成装置において、印字したページ枚数をカウントするページカウンタと各ページにおける印字ドット数をカウントする印字カウンタと両カウンタからのカウント値によりトナーが補給されてから現像器内に滞留する滞留時間を演算する演算手段とを有し、前記滞留時間が所定時間以上になった場合に、現像器内のトナーに付与される帯電量を所定範囲内に保つために作動する帯電量制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【0008】(2) 前記帯電量制御手段は、前記演算手段によって演算して検出された補給トナーの現像器内滞留時間があらかじめ決められた所定時間(Tl)以上になった場合に、本来転写紙上に転写される画像領域外に対して前記現像器内に長時間滞留したトナーを所定量強制的に消費するための潜像を形成し、該潜像に対し所定量の強制現像を行った後そこで消費されたトナーに見合う新トナーを新たにトナー補給器から補給し、現像器内で攪拌することによって帯電量を所定範囲に回復させる帯電量制御がなされる手段であることを特徴とする(1)項に記載の画像形成装置。
【0009】(3) 少なくとも、像担持体である感光体と、該感光体に形成された潜像を現像剤により顕像化する現像器と、前記感光体上に現像されたトナー像の現像剤付着量を検知する現像剤付着量検知手段と、前記感光体上の非画像領域において現像剤付着量検出用のパッチを形成するパッチ形成手段と、画像形成装置が動作していない休止時間を計測する休止時間計測手段とを有する画像形成装置において、検出された前記休止時間(Ts)が所定時間Tr以上になった場合には、通常の画像形成動作に先立ち感光体表面電位(Vs)と現像バイアスの直流成分(Vdc)の関係が白地部電位−Vdc≦Vs−Vdc≦0の範囲となる潜像を前記感光体上に形成し、該潜像部に対してのみ前記現像器の駆動手段を作動させると共に現像剤担持体に現像バイアスを印加しパッチ1を形成させるパッチ1形成手段と、その後で前記現像剤付着量検知手段により検出されたパッチ1の出力P1及びパッチ1以外の感光体表面出力Pwの比較を行う比較手段とを有し、該比較手段によってPwに対しP1の出力が所定値Ps以上トナー付着方向の出力となることを検知した場合には、感光体表面にパッチ1の条件と同等の電位を与えた後、前記潜像に対し、現像剤担持体に現像バイアスを印加した状態で現像動作をさせるように制御する制御手段が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【0010】(4) 現像剤担持体および攪拌部材を回転駆動させ、更に、感光体表面にパッチ1の条件と同等の電位出力P1′を与えた後潜像を形成し、該潜像に対し前記現像剤担持体に現像バイアスを印加した状態で現像動作をするとともに、該現像領域を現像剤付着量検知手段により検出し続け、その出力P1と前記Pw出力の差分が所定値の範囲に入るまで現像動作を継続する制御手段を有することを特徴とする(3)項に記載の画像形成装置。
【0011】(5) 2成分現像剤を用い、感光体上の潜像を可視化する現像器と該現像器内のトナー/キャリア混合比率を一定に保つためのトナー濃度センサと動作毎に現像装置内のトナー/キャリア混合比率をモニタし基準のセンサ出力に対し不足分が生じたときにトナー補給を行うトナー補給器とを具備した画像形成装置で、且つ、該画像形成装置が動作していない時間を計測する休止時間計測手段が設けられている画像形成装置であって、検出された休止時間(Ts)が所定時間以上になった場合には、通常の画像形成動作に先立ち前記現像器を駆動しトナー濃度センサ出力(L1)を検出し、休止前の最終画像形成時のトナー濃度センサ出力(L0)と比較する比較手段を有し、該比較手段によって現像剤状態変化を検知し、休止後画像形成時のトナー補給量を制御する制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【0012】(6) 2成分現像剤を用い、感光体上の潜像を可視化する現像器と該現像器内のトナー/キャリア混合比率を一定に保つためのトナー濃度センサと動作毎に現像装置内のトナー/キャリア混合比率をモニタし基準のセンサ出力に対し不足分が生じたときにトナー補給を行うトナー補給器とを具備した画像形成装置で、且つ、該画像形成装置が動作していない時間を計測する休止時間計測手段とが設けられている画像形成装置であって、検出された休止時間(Ts)が所定時間以上になった場合には、通常の画像形成動作に先立ち前記現像器を駆動しトナー濃度センサ出力(L1)を検出し、休止前の最終画像形成時のトナー濃度センサ出力(L0)と比較する比較手段を有し、該比較手段によって現像剤状態変化を検知し、L1とL0の出力差があらかじめ定めた値以上乖離していた場合には、トナー濃度センサの出力検出に引き続き、現像剤担持体および攪拌部材を回転駆動させ、潜像担持体である感光体に潜像を形成させた後、該潜像に対して、現像剤担持体に現像バイアスを印加した状態で現像動作を所定時間実行する制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【0013】(7) 感光体上の潜像表面電位(Vs)をL0−L1の値に応じて、少なくとも1つ以上の表面電位レベルに形成し、現像剤担持体には作像時と同等の現像バイアスを印加して、現像動作を所定時間実行させることを特徴とする(6)項に記載の画像形成装置。
【0014】(8) 前記画像形成装置には湿度を検知する湿度センサが設けられていて、現像剤状態変化を検知する判断基準となる休止時間(Ts)は前記湿度センサによる湿度データにより補正されたものであることを特徴とする(5)、(6)又は(7)項の何れか1項に記載の画像形成装置。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に適用される画像形成装置の実施の形態について、図1の概略構成図により説明する。
【0016】図1に示す画像形成装置1は、デジタル方式による画像形成装置であって、画像読取り部A、画像処理部B、画像形成部C、転写材搬送手段としての転写材搬送部Dから構成されている。
【0017】画像読取り部Aの上部には原稿を自動搬送する自動原稿送り手段が設けられていて、原稿載置台11上に載置された原稿は原稿搬送ローラ12によって1枚宛分離搬送され読み取り位置13aにて画像の読み取りが行われる。原稿読み取りが終了した原稿は原稿搬送ローラ12によって原稿排紙皿14上に排出される。
【0018】一方、プラテンガラス13上に置かれた場合の原稿の画像は走査光学系を構成する照明ランプ及び第1ミラーから成る第1ミラーユニット15の速度vによる読み取り動作と、V字状に位置した第2ミラー及び第3ミラーから成る第2ミラーユニット16の同方向への速度v/2による移動によって読み取られる。
【0019】読み取られた画像は、投影レンズ17を通してラインセンサである撮像素子CCDの受光面に結像される。撮像素子CCD上に結像されたライン状の光学像は順次電気信号(輝度信号)に光電変換されたのちA/D変換を行い、画像処理部Bにおいて濃度変換、フィルタ処理などの処理が施された後、画像データは一旦メモリに記憶される。
【0020】画像形成部Cでは、画像形成ユニットとして、像担持体であるドラム状の感光体21と、その外周に、帯電手段である帯電器22、現像手段である現像器23、転写手段である転写器24、分離手段である分離器25、クリーニング手段26及び光除電手段としてのPCL(プレチャージランプ)27が各々動作順に配置されている。感光体21は、光導電性化合物をドラム基体上に塗布形成したもので、例えば有機感光体(OPC)が好ましく使用され、図示の時計方向に駆動回転される。
【0021】回転する感光体21へは帯電器22による一様帯電がなされた後、露光光学系30により画像処理部Bのメモリから呼び出された画像信号に基づいた像露光が行われる。書き込み手段である露光光学系30は図示しないレーザーダイオードを発光光源とし、回転するポリゴンミラー31、fθレンズ34、シリンドリカルレンズ35を経て反射ミラー32により光路が曲げられ主走査がなされるもので、感光体21に対してAoの位置において像露光が行われ、感光体21の回転(副走査)によって潜像が形成される。本実施の形態の一例では文字部に対して露光を行い潜像を形成する。
【0022】感光体21上の潜像は現像器23によって反転現像が行われ、感光体21の表面に可視像のトナー像が形成される。転写材搬送部Dでは、画像形成ユニットの下方に異なるサイズの転写材Pが収納された転写材収納手段としての給紙ユニット41(A)、41(B)、41(C)が設けられ、また側方には手差し給紙を行う手差し給紙ユニット42が設けられていて、それらの何れかから選択された転写材Pは案内ローラ43によって搬送路40に沿って給紙され、給紙される転写材の傾きと偏りの修正を行うレジストローラ対44によって転写材Pは一時停止を行ったのち再給紙が行われ、搬送路40、転写前ローラ43a、給紙経路46及び進入ガイド板47に案内され、感光体21上のトナー画像が転写位置Boにおいて転写器24によって転写材Pに転写され、次いで分離器25によって除電されて転写材Pは感光体21面より分離し、搬送装置45により定着器50に搬送される。
【0023】定着器50は定着ローラ51と加圧ローラ52とを有しており、転写材Pを定着ローラ51と加圧ローラ52との間を通過させることにより、加熱、加圧によってトナーを熔着させる。トナー画像の定着を終えた転写材Pは排紙トレイ64上に排出される。
【0024】以上は転写材の片側への画像形成を行う状態を説明したものであるが、本実施の形態の画像形成装置1は転写材の排出前に反転搬送を行い、転写材の裏面への画像形成も行い両面転写も行えるようにしてあるが、この両面転写については本発明に直接関係がないので説明を省略する。
【0025】次に本発明の大きな特徴である画像形成装置内の感光体周りの各構成部材の配置について、図1を一部拡大した概略構成図である図2を用いて説明する。
【0026】感光体21に対して帯電器22、潜像書込手段である像露光手段30、現像器23、転写器24分離器25、現像剤付着量検知手段28、クリーナ26、PCL27が配列され、現像器23にはトナー補給器23A、現像ローラ23B、トナー濃度センサ23C、現像器駆動手段23D、層規制部材23L、トナー補給カウンタ23M、攪拌スクリュー23Sが設けられている。また、CPU100が設けられ、該CPU100にはページカウンタ101、印字カウンタ102、タイマ103、滞留時間の演算手段106、比較手段108及び制御手段110が組み込まれている。また、画像形成装置1内には湿度センサ121及び定着温度センサ123が設けられている。
【0027】以下に先ず請求項1及び2の実施の形態についての詳細を上記図1、図2に加えて図5のアルゴリズムフローに則って説明する。
【0028】補給トナーは現像器23内に滞留することで攪拌スクリュー23Sによる攪拌や層規制部材23L通過時などに適度のストレスを受ける事で、キャリアとの摩擦帯電を起こし所定の帯電量に帯電される。通常ある程度の印字率でトナーが消費されている場合はこの摩擦帯電が適度に進んだ時点でトナーは現像器23内から感光体21上に現像され消費されて行く。ところが、印字率が極端に低い場合は補給されたトナーは長時間に渡り現像器内に滞留することで、ストレスが過剰となりトナーにあらかじめ処理されていた、帯電量をコントロールするための外添剤の付着状態が変化してしまう。この外添剤の付着状態が変化してしまったトナーは帯電量が適性値に対して低い状態となり、本来現像されてはならない白地部にカブリとなって発生したり、文字など細線部に付着した場合などは転写工程で散ってしまい文字品質を著しく低下させる原因となる。
【0029】これは、図3の横軸にトナー帯電量をとり、縦軸に総トナーの中に占めるトナーの割合をとったグラフに示すように、理想的なAの分布カーブに対してBの分布カーブに示すような帯電量の絶対値が低くなって0に近くなり、甚だしくは+の逆帯電になったトナーの割合が増えてくることによる。
【0030】これを避けるためには、現像器23内にあるトナーは、画像品質を確保するために必要な帯電量の絶対値を維持したAの分布カーブのようになっていなければならない。
【0031】本発明は補給トナーの帯電量を現像器23内での平均停留時間の関数として考え、この滞留時間をページカウンタ101及び印字カウンタ102とトナー補給カウンタ23Mにより算出し、現像器23内で所定時間以上滞留してしまった場合、この劣化トナーを、非画像部において強制的に現像してしまい、その後に新しいトナーを補給することで現像器23内のトナーの帯電量を一定範囲内に制御し、その結果としてプリントアウト画像を常に一定の高品位に保つ事を可能にしたものである。
【0032】また、制御の概要は現像器内のトナー滞留時間を印字枚数をカウントするページカウンタ101と印字数をカウントする印字カウンタ102とトナー補給カウンタ23Mの測定値より予測し、トナーの平均滞留時間が基準滞留時間より所定時間以上長くなった場合には非画像領域においてトナー消費のためのパターンを書き込み、現像を実施し、その後消費した分のトナーを補給することで現像剤中のトナーが保持している電荷量を調整している。更に具体的には次のようにしている。
【0033】図5のSt1で、コピー動作終了時にそのコピー実施時のトナー消費量を予測するためにSt2でトナー補給カウンタ23Mによる読み込みを実施し(補給量Hn)、該トナー補給カウンタ23Mにより平均トナー滞留時間計算を行う。平均トナー滞留時間の計算は下記の式を用いて上記演算手段106にて実施する。尚、ここでいう滞留時間は紙枚数換算値で表されたものである。
【0034】
n=(Tn-1+1)*(X−Sn)/X (n=1,2,3,… T0=0)
・・・式1式1に示す各項は以下の通り定義される。
【0035】Tn :nコピー後、平均トナー滞留時間(紙枚数換算値)
n :nコピー時 トナー消費量(mg)
n :nコピー時 トナー補給量(mg)
トナー消費量Sn(mg)=トナー補給量Hn(mg)
X :トナー総量(mg)
式1により計算された平均滞留時間に対し強制消費実行の必要可否を、あらかじめ設定されていた平均滞留時間上限値(Tu)との比較を実施することで、St3の強制実行判定を行う。
【0036】
n≧Tu ・・・式2になったとき、あらかじめ決められたトナー量(Sf)をSt4で強制的に消費する。
【0037】ここで式2の条件に合致しなかった場合は強制消費を実行せずに、St6で終了する。強制消費が実行された場合には引き続きSt5で、消費された分のトナーをトナー補給器23Aから現像器23内に補給し、式1においてSnをSfに置き換えた上でSt2での平均滞留時間計算を実施し、Tn<Tuの状態になるまでルーティンを繰り返す。ここに、Tu:600(紙枚数換算値) Sf:2000(mg)である。
【0038】また、本実施の形態においては、平均トナー滞留時間を算出するにあたり、印字カウンタやページカウンタを用いたが、現像モータ摺動カウンタ、トナー補給モータ駆動時間カウンタ等を用いることでも同様の作用をうることが可能である。
【0039】次に請求項3及び4の実施の形態についての詳細を図1,図2と共に図6のアルゴリズムフローを用いて説明する。
【0040】トナー濃度センサ23Cを用いた通常のトナー補給制御はあらかじめ基準のキャリア/トナー混合比率(以下、トナー濃度という)に設定された現像剤を現像器23に投入し、該基準トナー濃度に対する基準出力をCPU100内のメモリに設定する。以後、コピー(プリント)動作が実行されトナーが消費され、トナー濃度が低下すると消費されたトナーの量に応じてトナー濃度センサ23Cの出力が低下する。ここであらかじめ設定されていた基準出力と低下した出力の差分によりトナー補給器23Aからのトナー補給量が決定され現像器23内のトナー濃度が常に一定となる様に制御されている。
【0041】ところが2成分現像剤においては長時間攪拌動作を受けずに静置状態にあった場合一旦キャリアとの摩擦帯電によりトナーが保持した電荷が徐々に減衰していく現象がある。トナーの保持している電荷量が小さくなると、現像剤中でのトナーとトナー間の斥力が減少し、現像剤としての嵩密度が上がることとなる。トナー濃度センサ23Cの検出原理に則るとこの時トナー濃度センサ23Cの出力にはトナーの消費が無いのにもかかわらず、あたかもトナー濃度が低下したかのような変化が現れる。この変化を検知し、現像剤の変化に対し適切な補正処置を施すことにより未処置の場合に発生が予測される、白地かぶりや文字チリの問題を未然に防止することが可能となる。
【0042】まず、図6のSt1で本画像形成装置1をプリンタとして用いる場合はプリントリクエスト信号、コピーとして用いる場合はユーザーコピー実行ボタンの操作(本アルゴリズムフローはコピーでの動作に合わせて記載)により動作実行司令がCPU100に送られる。コピー実行司令を受けたCPU100は前回コピー終了からの時間を計測する。この計測はCPU100に内蔵されたタイマ103で行われる。また電源がOFFされておりタイマ103が動作していなかった場合はコピー動作を実行するために電源をONしたときの定着温度を定着温度センサ123で測定した測定値をモニタしておくことにより、休止時間を予測することが可能である。
【0043】St2で休止時間Tsがあらかじめ設定されていた時間Trより長いかどうかが判定される。ここで休止時間Tsがあらかじめ設定されていた時間Trより長かった場合は、St3で通常の画像形成動作に先立ち感光体表面電位(Vs)と現像バイアスの直流成分(Vdc)の関係が白地部電位−Vdc≦Vs−Vdc≦0の範囲となる潜像を前記感光体上にパッチ1として形成し、該潜像部に対してのみSt4で現像バイアスをかけると共に前記現像器駆動手段23Dを作動させパッチ1の現像を行う。その後St5で現像剤付着量を現像剤付着量検知手段28で検出し、St6で比較手段108により検出したパッチ1の出力P1及びパッチ1以外の感光体表面出力Pwの比較を行い、該比較手段108によってPwに対しP1の出力が所定値Ps以上トナー付着方向の出力となることを検知した場合、即ち、Pw−P1≧Psを検知した場合には、前述の図3のグラフに示したように現像器23中のトナーの帯電量分布がAのカーブからBのカーブに移りトナー帯電量の絶対値が低く0に近く、甚だしくは+の逆帯電になるトナーが可成り増えており、一方、図4に示す感光体上の表面電位と現像されるべきトナー量との関係を示すグラフにおいても、定常状態の画像形成に好ましい分布のC曲線から長時間休止後のD曲線のように白地にかぶりを起こすような分布に変化している。これを避けるためにSt7で感光体21の表面の全面にパッチ1の条件と同等の電位P1′を与えた後、前記潜像に対し、St8で現像剤担持体(現像ローラ)に現像バイアスを印加した状態で現像動作をさせ、St9で現像剤付着量が現像剤付着量検知手段28で検出され、St10でP1′に対しPwの出力が所定値Ps以上トナー付着方向の出力となるかどうかが比較されるように制御する制御手段110が設けられている。この制御手段110によって帯電量の絶対値が低く0に近く、甚だしくは+の逆帯電になったようなトナーが排除されてゆくようにしてある。そして表面電位が図4のDのカーブに示した状態であっても現像器23中のトナーの状態を図3のAのカーブの状態に回復しておけば白地かぶり等を起こすことが無いので本発明においては、Aのカーブの維持回復を主眼に展開を行っているものである。
【0044】尚、St2で休止時間Tsが所定時間Trより短かった場合、又はSt6でPwがP1より小さかった場合は、その時点でSt11のコピー実行動作に移行する。
【0045】ここでPs又はTrはあらかじめ帯電量の減衰が発生する出力又は時間を想定して設定されている。これが請求項3の実施の形態であり、上記Pw−P1の差分が所定範囲Psに入るまでSt7〜St10で繰り返し続けて制御し、St11のコピー動作実行状態に入るようにしたのが請求項4の実施の形態である。
【0046】次に請求項6及び7の実施の形態についての詳細を図2と共に図7のアルゴリズムフローに則って説明する。
【0047】トナー濃度センサ23Cを用いた通常のトナー補給制御はあらかじめ基準のキャリア/トナー混合比率(以下、トナー濃度という)に設定された現像剤を現像器23に投入し、該基準トナー濃度に対する基準出力をCPU100内のメモリに設定する。以後、コピー(プリント)動作が実行されトナーが消費され、トナー濃度が低下すると消費されたトナーの量に応じてトナー濃度センサ23Cの出力が低下する。ここであらかじめ設定されていた基準出力と低下した出力の差分によりトナー補給器23Aからのトナー補給量が決定され現像器23内のトナー濃度が常に一定となる様に制御されている。
【0048】ところが、前述のように2成分現像剤においては長時間攪拌動作を受けずに静置状態にあった場合一旦キャリアとの摩擦帯電によりトナーが保持した電荷が徐々に減衰していく現象がある。トナーの保持している電荷量が小さくなると、現像剤中でのトナーとトナー間の斥力が減少し、現像剤としての嵩密度が上がることとなる。トナー濃度センサ23Cの検出原理に則るとこの時トナー濃度センサ23Cの出力には長時間休止による現像剤の変化が現れる。この変化を検知し、現像剤の変化に対し適切な処置を施すことにより未処置の場合に発生が予測される、白地かぶりや文字チリの問題を未然に防止することが可能となる。
【0049】まず、本画像形成装置をプリンタとして用いる場合はプリントリクエスト信号、コピーとして用いる場合はユーザーコピー実行ボタンの操作(本アルゴリズムフローはコピーでの動作に合わせて記載)により、St1で動作実行司令がCPU100に送られる。St3でコピー実行司令を受けたCPUは前回コピー終了からの時間を計測する。この計測はCPU100に内蔵されたタイマ103で行われる。また電源がOFFされておりタイマ103が動作していなかった場合はコピー動作を実行するために電源をONしたときの定着温度を定着温度センサ123で測定した測定値をモニタしておくことにより、休止時間を予測することが可能である。ここで休止時間Tsがあらかじめ設定されていた時間Trより長かった場合は、St4であらかじめCPU100内のメモリに記憶されていた休止前の最終コピー時のトナー濃度センサ出力(L0)を呼び出す。休止時間がTrより短かった場合はその時点でSt13のコピー実行動作に移行する。ここでTrはあらかじめ許容以上の帯電量の減衰が発生する時間を想定して設定されている。長時間休止と判定された場合はコピー実行動作に先立って、St5で現像バイアスをかけると共に現像器駆動手段23Dを動作させ通常のトナー濃度検知状態と同様の動作状態を再現させた上で、St6で休止後のトナー濃度センサ23Cの出力(L1)の読み込みを行う。この読み込みを行いSt7でL0とL1の差分値dLを計算する。本来L0とL1の間でトナー消費は行われておらず、現像器内でのトナー濃度分布の影響を排除できている系であれば出力変化は発生しないはずである。よってL0とL1の差分値dLは現像剤の休止による変化として検出可能となる。即ち、L0−L1は帯電量の減衰分を2次的に検出していることになる。よってSt8でL0−L1の変化dLが、あらかじめ実験的に求めた画質に対し影響を及ぼす変化分(ds)以上であった場合には、作像動作に先立ち現像器駆動手段23Dを駆動回転し感光体21上の潜像に対しX秒の現像動作を実施する。この現像器23の駆動回転動作にともない現像器23内の攪拌スクリュー23Sも作動し、現像器23内の長時間の休止により帯電量の低下してしまった現像剤に作用し、キャリアとトナーの摩擦帯電を促進させる。それと同時に均一帯電され、一定の表面電位を有した感光体に対し現像動作を行うことによって、St10で潜像形成を行い、St11で現像駆動とバイアスをONさせ、St12で画像上でカブリとして検出される恐れのある、前述したような帯電量の絶対値が低くなったトナーをあらかじめ現像器内から排除してしまうことが可能となり、実際の画像形成時には良好な画質が得られることとなる。これは、前述の図3及び図4のグラフで説明した理由に基づいている。また、図7のアルゴリズムフローに示す通りL0−L1の値によって、St9でこの時の表面電位を潜像形成テーブルと対応させて、現像剤の変化状態に応じた値とする事でより確実かつ効率的にこのトナーを排除することが可能となる。
【0050】L0−L1がdsより小さかった場合に、この現像剤変化量は画質に対する影響は無いと判断し、St3からSt13に進み、直ちにコピー実行動作に移行する。
【0051】次に請求項5及び8の実施の形態についての詳細を図2の概略構成図及び図8及び図9のアルゴリズムフローに則って説明する。
【0052】即ち、前述のトナー濃度の検出原理に則ると、現像剤の嵩密度が上がることは即ち現像剤中のトナー濃度が低下した事を意味する。かくして同一のトナー濃度でありながら、長時間の休止によって、トナー濃度が低下してしまった様に検知されてしまうこととなる。この状態において、休止後のトナーは前述の通り帯電量が低い状態にあり、カブリ、細線のチリなどの問題が発生し易い状態にある。この状態において、前述の通りトナー濃度センサによりトナー濃度が低いと誤検知され、過剰のトナー補給を受けた場合には、キャリア/トナーの接触確率が低くなることで益々帯電量が下がり、カブリや細線のチリの問題が顕在化してしまう。
【0053】請求項5、8の発明は、この問題を解決するために図8及び図9のアルゴリズムフローに示す制御を実施し休止後のトナー補給量を制御することで、一定の良好な画質を提供するものである。
【0054】まず、St1でコピー実行の司令を受けたCPU100は前回コピー終了時からの時間を計測する。そのとき図8のアルゴリズムフローに示したものの他に、湿度により減衰状態が違うこともあるので、これは請求項8の実施の形態である図9のアルゴリズムフローのSt2及びSt61に示すように湿度に応じた補正値LHを上記計測値に加えた時間設定が必要となる。尚、図9はSt2及びSt61があることで図8と異なる。St3で長時間休止と判定された場合はコピー実行動作に先立って、St5でプレ回転動作を実行して現像器を駆動させ通常のトナー濃度検知状態と同様の動作状態を再現させた上で、St6の休止後のトナー濃度センサ出力(L1)読み込みを行う。この読み込みを行いSt7でL0とL1の差分値dLを計算する。本来L0とL1の間でトナー消費は行われておらず、現像器23内でのトナー濃度分布の影響を排除できている系であれば出力変化は発生しないはずである。よってSt4で呼び出されたL0とL1の差分値dLは現像剤の休止による変化として検出可能となる。尚、L1に湿度の補正値LHを加えたときは図9のアルゴリズムのように出力の差分値はdL′になる。即ち、L0−L1又はL0−L1+LHは帯電量の減衰分を2次的に検出していることになる。よってSt8でL0−L1の変化(差分値)dL又はL0−L1−LHの変化(差分値)dL′が、あらかじめ実験的に求めた画質に対し影響を及ぼす変化分(ds)以上であった場合には、St9のトナー補給量制御を実施する。これが請求項5及び8の実施の形態である。
【0055】尚、St3でTs<Trであるか、St8でL0−L1=dLがdsより小さかった場合に、St10でこの現像剤変化量は画質に対する影響は無いと判断し、トナー補給制御を行わず、即ち、St11のコピー実行動作に移行する。以下に、トナー補給量制御の一例を示す。
【0056】通常、トナー補給量は基準センサ出力Lrに対するトナー濃度センサ出力Loutとの差分Lr−Loutを用い、 トナー補給量Mt=St×(Lr−Lout) ・・・式3St:基準電圧とセンサ出力の単位差分あたりに補給されるトナー量の式で与えられる。また演算式を用いずに出力差分範囲に対し補給量をCPU内にあらかじめ設定されているテーブルを参照し、補給量を決定する場合もある。
【0057】ここで休止後のトナー補給量制御を実施する場合、様々な方法が考えられるが、その一例として、 休止後のトナー補給量 Mts=St×((Lr−f(L0−L1、ns))
−Lout) ・・・式4 ns:休止後からのコピー枚数 Lr′:Lr−f(L0−L1、ns) ・・・式5 f(L0−L1、ns):(L0−L1)×(1−1/α×ns)
・・・式6α:実験より求められる係数、本発明検討時には100が最適値となった。
【0058】但し、f(L0−L1)≧0でありf(L0−L1)=0で制御は終了。各式の意味するところを図10のグラフにて説明する。
【0059】図10は横軸にトナー消費量が一定のコピーを実行した時のコピー枚数、トナー濃度センサ出力の関係を模式的に表したものである。連続プリント中は図1010中の○プロットの様に安定した推移でLr−Loutによってトナー補給量は決定される。ところが休止が入ると休止前に同一トナー濃度でありながら、トナー濃度センサ出力がL0からL1(●プロット)に低下する。この差分値がL0−L1でありトナー濃度に依存しないで低下した現像剤帯電量変化分である。従って、休止後のトナー濃度変化は休止前の基準センサ出力に対しL0−L1相当分低い出力レベルとの比較により決定されることが正しい。即ち Lr′=(Lr−(L0−L1)) ・・・式7となり、式7は式5、6においてns=0を表している。またns及びαは連続コピー動作による攪拌動作でトナーが現像器中でキャリアとの摩擦帯電を受け、本来の帯電量に回復する挙動を示す係数である。
【0060】従って連続コピー動作によるコピー枚数が増えると本発明による制御量は小さくなってゆく。
【0061】また、請求項8の実施の形態は、請求項5〜7の実施の形態において、図7のSt2に示すように湿度センサ121を設けて検知された湿度値より休止時間Tsを補正しておくことにより、コピー動作実行の判断基準をより正確にしたものである。このTsの補正は、図8、図9の各アルゴリズムフローにおいても、図7R>7同様に適用可能である。
【0062】
【発明の効果】現像剤が長時間静置された場合や、現像枚数に較べて印字数が極度に低いときのように一部の現像剤の滞留時間が長くなった場合による帯電量の変化を、途中にトナー消費の入らない休止前後のトナー濃度センサの出力差を監視することにより検出し、現像剤変化が大きいと検出された場合においては、画像形成動作に先だって、長時間休止により帯電量の減衰したトナーを選択的にかつ確実に現像器内より排除しておくことにより実際に出力される画像を、常に白地かぶりや文字チリのない良好な品質に維持することが可能となった。
【0063】排除の手段として、現像駆動を動作させることにより、現像器内の攪拌スクリューや現像剤担持体を回転駆動させ現像剤中のトナーとキャリアの摩擦帯電を促進させるとともに、回復し得ないトナーは白地電位領域でバイアスをかけ現像して排除する手段を用いることにより、簡単確実に操作できる画像形成装置が提供できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用される画像形成装置の概略構成図である。
【図2】図1の一部を拡大した概略構成図である。
【図3】現像器中のトナー帯電量に対するトナーの分布を示すグラフである。
【図4】感光体上の表面電位と現像されるべきトナー量の関係を示すグラフである。
【図5】本発明の一例のアルゴリズムフローである。
【図6】本発明の一例のアルゴリズムフローである。
【図7】本発明の一例のアルゴリズムフローである。
【図8】本発明の一例のアルゴリズムフローである。
【図9】本発明の一例のアルゴリズムフローである。
【図10】長時間休止後のトナー濃度出力変化状況を示すグラフである。
【符号の説明】
1 画像形成装置
21 感光体
22 帯電器
23 現像器
23A トナー補給器
23B 現像剤担持体としての現像ローラ
23C トナー濃度センサ
23D 現像器駆動手段
23M トナー補給カウンタ
23S 攪拌スクリュー
28 現像剤付着量検知手段
100 CPU
101 ページカウンタ
102 印字カウンタ
103 タイマ
106 演算手段
108 比較手段
121 湿度センサ
123 定着温度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 トナー補給器から補給されたトナーをキャリアと共に攪拌することによりトナーに電荷付与を行う機構を持った現像器から感光体上に形成された潜像に対し前記トナーを供給して現像を行う画像形成装置において、印字したページ枚数をカウントするページカウンタと各ページにおける印字ドット数をカウントする印字カウンタと両カウンタからのカウント値によりトナーが補給されてから現像器内に滞留する滞留時間を演算する演算手段とを有し、前記滞留時間が所定時間以上になった場合に、現像器内のトナーに付与される帯電量を所定範囲内に保つために作動する帯電量制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】 前記帯電量制御手段は、前記演算手段によって演算して検出された補給トナーの現像器内滞留時間があらかじめ決められた所定時間(Tl)以上になった場合に、本来転写紙上に転写される画像領域外に対して前記現像器内に長時間滞留したトナーを所定量強制的に消費するための潜像を形成し、該潜像に対し所定量の強制現像を行った後そこで消費されたトナーに見合う新トナーを新たにトナー補給器から補給し、現像器内で攪拌することによって帯電量を所定範囲に回復させる帯電量制御がなされる手段であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】 少なくとも、像担持体である感光体と、該感光体に形成された潜像を現像剤により顕像化する現像器と、前記感光体上に現像されたトナー像の現像剤付着量を検知する現像剤付着量検知手段と、前記感光体上の非画像領域において現像剤付着量検出用のパッチを形成するパッチ形成手段と、画像形成装置が動作していない休止時間を計測する休止時間計測手段とを有する画像形成装置において、検出された前記休止時間(Ts)が所定時間Tr以上になった場合には、通常の画像形成動作に先立ち感光体表面電位(Vs)と現像バイアスの直流成分(Vdc)の関係が白地部電位−Vdc≦Vs−Vdc≦0の範囲となる潜像を前記感光体上に形成し、該潜像部に対してのみ前記現像器の駆動手段を作動させると共に現像剤担持体に現像バイアスを印加しパッチ1を形成させるパッチ1形成手段と、その後で前記現像剤付着量検知手段により検出されたパッチ1の出力P1及びパッチ1以外の感光体表面出力Pwの比較を行う比較手段とを有し、該比較手段によってPwに対しP1の出力が所定値Ps以上トナー付着方向の出力となることを検知した場合には、感光体表面にパッチ1の条件と同等の電位を与えた後、前記潜像に対し、現像剤担持体に現像バイアスを印加した状態で現像動作をさせるように制御する制御手段が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】 現像剤担持体および攪拌部材を回転駆動させ、更に、感光体表面にパッチ1の条件と同等の電位出力P1′を与えた後潜像を形成し、該潜像に対し前記現像剤担持体に現像バイアスを印加した状態で現像動作をするとともに、該現像領域を現像剤付着量検知手段により検出し続け、その出力P1と前記Pw出力の差分が所定値の範囲に入るまで現像動作を継続する制御手段を有することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】 2成分現像剤を用い、感光体上の潜像を可視化する現像器と該現像器内のトナー/キャリア混合比率を一定に保つためのトナー濃度センサと動作毎に現像装置内のトナー/キャリア混合比率をモニタし基準のセンサ出力に対し不足分が生じたときにトナー補給を行うトナー補給器とを具備した画像形成装置で、且つ、該画像形成装置が動作していない時間を計測する休止時間計測手段が設けられている画像形成装置であって、検出された休止時間(Ts)が所定時間以上になった場合には、通常の画像形成動作に先立ち前記現像器を駆動しトナー濃度センサ出力(L1)を検出し、休止前の最終画像形成時のトナー濃度センサ出力(L0)と比較する比較手段を有し、該比較手段によって現像剤状態変化を検知し、休止後画像形成時のトナー補給量を制御する制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】 2成分現像剤を用い、感光体上の潜像を可視化する現像器と該現像器内のトナー/キャリア混合比率を一定に保つためのトナー濃度センサと動作毎に現像装置内のトナー/キャリア混合比率をモニタし基準のセンサ出力に対し不足分が生じたときにトナー補給を行うトナー補給器とを具備した画像形成装置で、且つ、該画像形成装置が動作していない時間を計測する休止時間計測手段とが設けられている画像形成装置であって、検出された休止時間(Ts)が所定時間以上になった場合には、通常の画像形成動作に先立ち前記現像器を駆動しトナー濃度センサ出力(L1)を検出し、休止前の最終画像形成時のトナー濃度センサ出力(L0)と比較する比較手段を有し、該比較手段によって現像剤状態変化を検知し、L1とL0の出力差があらかじめ定めた値以上乖離していた場合には、トナー濃度センサの出力検出に引き続き、現像剤担持体および攪拌部材を回転駆動させ、潜像担持体である感光体に潜像を形成させた後、該潜像に対して、現像剤担持体に現像バイアスを印加した状態で現像動作を所定時間実行する制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】 感光体上の潜像表面電位(Vs)をL0−L1の値に応じて、少なくとも1つ以上の表面電位レベルに形成し、現像剤担持体には作像時と同等の現像バイアスを印加して、現像動作を所定時間実行させることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】 前記画像形成装置には湿度を検知する湿度センサが設けられていて、現像剤状態変化を検知する判断基準となる休止時間(Ts)は前記湿度センサによる湿度データにより補正されたものであることを特徴とする請求項5、6又は7の何れか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図10】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2001−343795(P2001−343795A)
【公開日】平成13年12月14日(2001.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−164382(P2000−164382)
【出願日】平成12年6月1日(2000.6.1)
【出願人】(000001270)コニカ株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】