説明

画像形成装置

【課題】複合機の使用を認証する認証サーバーとの通信が切断された場合でも、特定のユーザのみ利用を許可することが可能な複合機を提供する。
【解決手段】ネットワーク202を介して複合機100を認証して駆動を許可する認証サーバー411が通信可能に接続された複合機100において、上記認証サーバー411との通信が不可となったことを検知する通信不可検知手段508と、通信が不可となった際に、認証サーバー411の認証情報が記憶された認証情報記憶手段510を備えた外部メディア900が複合機100に接続されると、その外部メディア900から認証情報を取得して、複合機100の使用を認証する外部メディア認証手段509とを備えることを特徴とする複合機100を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、詳しくは、画像形成装置の使用を認証する認証サーバーとの通信が切断された場合でも、特定のユーザのみ利用を許可することが可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置は、提供可能な機能を複数備えるようになっており、多機能化を迎えている。その機能は、コピー機能に加えて、ファクシミリ送信機能、スキャン機能、プリント機能、ステープル機能、パンチ機能等であり、種類も様々である。さらに、上記機能の多様化とともに、機能提供に供される原稿を自動的に順次給送可能な自動原稿給送装置(ADF)も搭載されるようになってきている。
【0003】
このような画像形成装置の多機能が促進する中で、ネットワーク技術の進展に伴い、ネットワークに接続された装置を制御するサーバーが、その装置を一括して管理するようになってきている。
【0004】
例えば、ネットワーク課金管理サーバーは、ネットワーク化された複数の画像形成装置の課金データを一括して管理する。すなわち、ネットワーク課金管理サーバーは、各ユーザがネットワーク内のうち、いずれかの画像形成装置を利用しても画像形成に利用した用紙の枚数等による課金情報を正確に把握して管理することが可能となる。これにより、個々の装置で課金情報を管理した場合に比べ、コストを削減できるという利点もある。
【0005】
しかしながら、サーバーが装置とデータの送受信をすることが出来ない状況では、このサーバーによって管理される全ての装置が使用出来なくなるという問題がある。
【0006】
上記問題を解決するために、特開2002−202696号公報(特許文献1)には、ネットワークを経由しサーバーと装置が接続され、当該装置は上記サーバーから使用可能データを受信した場合にのみ当該データで指定された機能を有効とするネットワーク管理システムであって、上記装置は、上記サーバーから使用可能データを受信できないエラーを検出した場合に、予め設定された機能を有効とすることを特徴とするネットワーク管理システムが開示されている。上記構成により、エラー時では、所定の装置では機能が有効に働くため、システムの全ての装置が使用できなくなることを防止することができるとしている。
【0007】
また、特開2003−196069号公報(特許文献2)には、識別情報に基づいて認証処理を行なう印刷機器に、入力された認証情報を送信して、認証処理の実行を要求する印刷システムであって、上記印刷機器から認証処理の結果を取得できるか否かを判定する判定手段と、取得できないと上記判定手段により判定された場合、認証処理の実行を要求するのを中止して、入力された認証情報と印刷データとを含む印刷ジョブを上記印刷機器に向けて発行する発行手段とを有することを特徴とする印刷システムが開示されている。上記構成により、双方向通信が利用できないために部門管理機能が利用できなくなるようなシステム構成に対し、部門管理機能を極力機能的な制限が発生しない形で利用できるようになるとしている。
【特許文献1】特開2002−202696号公報
【特許文献2】特開2003−196069号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、サーバーとの通信エラーが発生した際に、予め機能が有効に働く画像形成装置を知っていれば、何人も容易に使用することが出来るため、通信エラー時での複合機の利用を正確に管理する場合には功を奏さないという問題がある。例えば、通信エラー時に所定の画像形成装置が駆動することを知っているユーザは、それを利用して、悪用する可能性もあり、セキュリティー上、危険であるという問題もある。
【0009】
また、特許文献2に記載の技術では、本来、管理者のみが認証情報を知っているはずであるものの、管理者以外の人でもその認証情報を知っていれば、容易にその画像形成装置を利用することができるため、上記と同様、通信エラー時での複合機の利用を正確に管理する場合には功を奏さないという問題がある。
【0010】
また、例えば、サーバーによる管理を解除する専用のボタンを設けて、通信エラー時にそのボタンが押下されると、画像形成装置の利用が可能となる技術があるものの、この技術でも、当該専用のボタンの作用や場所を知れば、通信エラー時に何人も容易に画像形成装置を利用することができるという問題がある。
【0011】
そこで、本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、画像形成装置の使用を認証する認証サーバーとの通信が切断された場合でも、特定のユーザのみの利用を許可することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、ネットワークを介して画像形成装置の使用を認証する認証手段を備えた認証サーバーが通信可能に接続された画像形成装置において、上記認証サーバーとの通信が不可となったことを検知する通信不可検知手段と、上記通信不可検知手段が通信不可を検知した際に、上記認証手段の認証情報が記憶された認証情報記憶手段を備えた外部メディアが画像形成装置に接続されると、その認証情報記憶手段から認証情報を取得して、画像形成装置の使用を認証する外部メディア認証手段とを備える。
【0013】
ネットワークとは、複数の装置(複合機、複写機、プリンタ等、またはこれに関連する画像形成装置、パーソナルコンピューター)を通信回線により相互接続したシステム全体、またはこれに関連するシステム全体をいう。
【0014】
認証サーバーが画像形成装置の使用を認証する方法は、例えば、認証サーバーに予め記憶されている認証情報と、画像形成装置に予め記憶されている認証情報とが相互に一致するか否かを判別する方法等を採用することができる。
【0015】
認証情報とは、例えば、上記判別処理を行うための文字、記号、数字の羅列が該当する。
【0016】
認証サーバーと画像形成装置を通信可能に接続する方法は、例えば、電気通信回線等の有線ケーブルによる接続方法や無線による接続方法が該当する。
【0017】
認証サーバーとの通信が不可となる場合は、例えば、認証サーバーと画像形成装置とを接続する電気通信回線が物理的に切断された場合、電気通信回線が画像形成装置から外れた場合、認証サーバーが駆動しなくなった場合、認証サーバーに異常が発生した場合、認証サーバーの認証情報が変更された場合、画像形成装置の認証情報が変更された場合等が該当する。
【0018】
認証サーバーとの通信が不可となったことを検知する方法は、例えば、認証サーバーと画像形成装置との信号のやり取りを検知する方法、認証サーバーから通信可能である旨の信号を受けて、通信可能であることを検知し、その信号を受信しなくなった時に通信不可であることを検知する方法等が採用される。画像形成装置が備える通信手段が認証サーバーと通信不可になったことを検知するよう構成しても構わない。
【0019】
外部メディアとは、画像形成装置とは別に設けられた記憶媒体のことであり、画像形成装置と接続可能であればどのような記憶媒体の形態を採用しても構わないが、例えば、フラッシュメモリやRAMのような半導体メモリ、またはこれに関連する記憶媒体(例えば、USBメモリ、SDメモリーカード、miniSDカード、microSDカード、SDHCメモリーカード、SDIOカード等)、光学的に記憶を行う媒体(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW)、磁気的に記憶を行なう媒体(フレキシブルディスク)等を採用することが出来る。
【0020】
外部メディア認証手段が画像形成装置の使用を認証する方法は、上記認証サーバーが画像形成装置の使用を認証する方法と同一でも構わないし、認証サーバーの認証方法に外部メディア特有の認証方法を追加しても構わない。さらに、例えば、認証サーバーが有する認証情報に加えて、外部メディアを認証するための外部メディア認証情報を追加するよう構成しても構わない。
【0021】
さらに、上記外部メディア認証手段が画像形成装置の使用を認証した際に、ログイン画面を表示して、ユーザからログイン情報を受け付けるログイン画面表示受付手段を備えるよう構成することができる。
【0022】
ログイン情報とは、画像形成装置が機能提供可能な状態とするために入力する情報を意味し、通常、画像形成装置が設置されたユーザ毎に与えられる文字、記号、数字が羅列した情報であり、その情報によって各ユーザを認証する。なお、上記で説明した認証情報と同一又はこれに関連する情報でも構わない。
【0023】
ログイン画面とは、ユーザから入力されたログイン情報を受け付けることが可能な画面のことであり、例えば、ログイン情報入力スペースやログイン情報欄と所定のキーボードキーとを同時に表示させた画面等が採用される。ログイン情報入力スペースを表示させ、操作部の所定のキーの入力からログイン情報を受け付けても、所定の記憶媒体を組み込んだIDカードとそのカードの記憶媒体からログイン情報を読み取るIDカード読取手段を備えても構わない。ログイン情報であれば、生体認証で用いられる指紋や網膜、静脈等を利用しても構わない。
【0024】
さらに、上記通信不可検知手段が通信不可を検知した際に、エラー画面を表示して、ユーザからの操作受付を禁止するエラー画面表示手段を備えるよう構成することができる。
【0025】
エラー画面とは、所定の誤り、過失等を表示する画面のことであり、例えば、通信不可となって画像形成装置を使用できない旨が表示された画面、管理者等へ連絡する旨が表示された画面等が該当する。
【0026】
ユーザからの操作受付とは、押下された操作キー等の信号やスタートキーの信号を受け付けたりすることが該当する。例えば、画像形成装置に接続された他の装置から所定の信号(画像データや設定条件)を受け付けることをその操作受付に含めても構わない。
【0027】
禁止する方法は、例えば、上記操作受付に対応する信号を無効化する方法、その信号を受信しない方法、信号の受信を禁止する方法、信号が送信される電気通信回線を切断する方法等が該当する。
【発明の効果】
【0028】
本発明の画像形成装置によれば、通信不可検知手段が認証サーバーとの通信不可を検知した際に、認証手段の認証情報が記憶された認証情報記憶手段を備えた外部メディアが画像形成装置に接続されると、その認証情報記憶手段から認証情報を取得して、画像形成装置の使用を認証する外部メディア認証手段とを備えるよう構成している。
【0029】
これにより、認証サーバーに異常が発生して、接続された画像形成装置が利用できなくなったとしても、外部メディアを所有する特定のユーザのみが確実に画像形成装置を利用することができることとなる。また、他の方法(例えば、所定の画像形成装置のみ、通信不可となっても利用可能となる方法や認証情報の入力によって画像形成装置の使用を認証する方法等)と比較すると、外部メディアを特定のユーザに所有させればよいのみとなるので、簡便な方法であるとともに、その外部メディアによって通信エラー時の画像形成装置を制御するため、悪用するユーザの発生を確実に防止することが可能となる。
【0030】
さらに、外部メディア認証手段が画像形成装置の使用を認証した際に、ログイン画面を表示して、ユーザからログイン情報を受け付けるログイン画面表示受付手段を備えるよう構成することができる。
【0031】
これにより、例えば、外部メディアが紛失して、それが部外者等に渡った場合や外部メディアが盗難された場合であっても、ログイン情報を認識していなければ、画像形成装置を利用することが出来なくなることとなる。そのため、画像形成装置に二重のセキュリティーを講じることとなり、外部メディアの紛失、盗難に伴う悪用を確実に防止することが可能となる。
【0032】
さらに、通信不可検知手段が通信不可を検知した際に、エラー画面を表示して、ユーザからの操作受付を禁止するエラー画面表示手段を備えるよう構成することができる。
【0033】
これにより、後続のユーザが画像形成装置の通信不可状態を認識することが出来るとともに、そのユーザが無断に画像形成装置を利用することを防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下に、添付図面を参照して、本発明の画像形成装置の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。また、フローチャートにおける数字の前に付されたアルファベット「S」はステップを意味する。
【0035】
<画像形成装置>
以下に、本発明の実施形態に係る画像形成装置は、プリンタ、コピー、スキャナ、ファックス等を備えた複合機、デジタル複写機、プリンタ等が該当し、コピーサービス、スキャナサービス、ファクシミリサービス、プリンタサービス等を備えた画像形成装置として機能する。
【0036】
図1は、複合機の概略模式図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。なお、一例として複合機を利用して原稿のコピーを行う際の画像形成装置の動作を簡単に説明する。
【0037】
ユーザが複合機100を利用して例えば原稿の印刷を行う場合、原稿を図1に示す原稿台103、或いは載置台105に配置し、原稿台103近傍に供えられた操作部200に対して印刷の指示を行う。当該指示があると、以下に示す各部(駆動部)が動作することで、印刷が行われる。
【0038】
即ち、図1に示すように、本実施の形態の複合機100は、本体101と、本体101の上方に取り付けられたプラテンカバー102を備える。本体101の上面は原稿台103が設けられており、原稿台103は、プラテンカバー102によって開閉されるようになっている。プラテンカバー102は、自動原稿給紙装置104と載置台105と排紙台109が設けられている。
【0039】
自動原稿給紙装置104は、プラテンカバー102の内部に形成された原稿搬送路108と、プラテンカバー102の内部に備えられたピックアップローラ106や搬送ローラ107A、107B等で構成される。原稿搬送路108は、載置台105から、本体101に設けられた読取部110にて読み取りが行なわれる読取位置Pを経由して、排紙台109に通じる原稿の搬送路である。
【0040】
自動原稿給紙装置104は、載置台105に載置された原稿1枚ずつをピックアップローラ106で原稿搬送路内108に引き出し、搬送ローラ107A、107B等によって引き出した原稿を、読取位置Pを通過させて排紙台109に排紙する。読取位置Pを通過する時に原稿は読取部110にて読み取られる。
【0041】
上記読取部110は、原稿台103の下方に設けられており、図2にその詳細が示されている。読取部110は、原稿台103を照射する主走査方向に長い光源111と、原稿台からの光を選択的に通過させるスリット116と、原稿台からの光を導くミラー112とを備える第一の移動キャリッジ117や、第一の移動キャリッジ117からの反射光を再度反射するミラー113A、113Bを備える第二の移動キャリッジ118、さらにミラーで導かれた光を光学的に補正するレンズ群119、当該レンズ群119より補正された光を受光する撮像素子115、撮像素子にて受光した光を電気信号に変換し、必要に応じて補正・修正などを行う画像データ生成部114とで構成されている。
【0042】
自動原稿給紙装置104上の原稿を読み取る場合には、光源111は、読取位置Pを照射できる位置に移動して発光する。光源111からの光は、原稿台103を透過して読取位置Pを通過する原稿にて反射し、スリット116、ミラー112、113A、113B、レンズ群119によって撮像素子115に導かれる。撮像素子115は、受光した光を電気信号に変換して画像データ生成部114に送信する。画像データ生成部114には、上記撮像素子115にて受光された光がR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)のアナログ電気信号として入力され、ここでアナログ−デジタル変換され、即ちデジタル化される。さらに、画像データ生成部114では、順次変換されたデジタル信号を単位データとし、これら単位データを補正、修正等することで複数の単位データからなる画像データを生成する。
【0043】
また、読取部110は、自動原稿給紙装置104で搬送される原稿だけでなく、原稿台103に載置された原稿も読み取ることが可能となっている。原稿台103に載置された原稿を読み取る場合は、第一のキャリッジ112は、光源111を発光しながら副走査方向に移動し、光源111から撮像素子115までの光路長を一定にするために、第二の移動キャリッジ118は第一の移動キャリッジ117の1/2の速度で撮像素子115方向に移動する。
【0044】
撮像素子115は、自動原稿給紙装置104に搬送された原稿のときと同様に、ミラー112、113A、113Bに導かれた光に基づいて原稿台103に載置された原稿からの光を電気信号に変換し、これに基づいて画像データ生成部114が画像データを生成する。
【0045】
本体101の読取部110の下方には、画像データを印刷する印刷部120を備えている。印刷部120が印刷できる画像データは、上記のように画像データ生成部114にて生成されたものや、その他複合機100に接続された通信ケーブル201を介して、ネットワーク202から画像形成の指示とともに送信される場合もある。
【0046】
なお、上記通信ケーブル201を介して、ネットワーク202に接続された認証サーバーが複合機100の認証を行っており、認証が適正に行われていると、複合機100が正常に駆動するように構成されている(後述する)。
【0047】
印刷部120が行う印刷方式には、電子写真方式が用いられている。即ち、感光ドラム121を帯電器122で一様に帯電させ、その後レーザ123で感光ドラム121を照射して感光ドラム121に潜像を形成し、現像器124で潜像にトナーを付着させて可視像を形成し、転写ローラにて可視像を用紙に転写する方式である。
【0048】
なお、フルカラー画像に対応した画像形成装置では、上記現像器(ロータリー現像器)124が、図1の紙面に対して垂直方向に構成される回転軸を中心として周方向に回転させられ、対応する色のトナーが格納された現像ユニットが感光ドラム121の対向位置に配置される。この状態で、感光ドラム121上の潜像が、現像器124が格納するトナーにより現像され、中間転写ベルト125Aに転写される。なお、現像器124は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各トナーをそれぞれ格納する4つの現像ユニット124(Y)、(C)、(M)、(K)を有している。上記中間転写ベルト125Aへの転写を上記各色毎に繰り返すことにより、当該中間転写ベルト125A上にフルカラー画像が形成される。
【0049】
可視像が印刷される用紙は、手差しトレイ131、給紙カセット132、133、134などの給紙トレイに載置されたものである。
【0050】
印刷部120が印刷を行う際には、何れか1つの給紙トレイから用紙1枚を、ピックアップローラ135を用いて引き出し、引き出した用紙を搬送ローラ137やレジストローラ138で中間転写ベルト125Aと転写ローラ125Bの間に送り込む。
【0051】
印刷部120は、中間転写ベルト125と転写ローラ125の間に送り込んだ用紙に、上記中間転写ベルト125上の可視像を転写すると、可視像を定着させるために、搬送ベルト126で定着装置127に用紙を送る。定着装置127は、ヒータが内蔵された加熱ローラ128と、所定の圧力で加熱ローラ128に押し当てられた加圧ローラ129とで構成されている。加熱ローラ128と加圧ローラ129の間を用紙が通過すると、熱と用紙への押圧力によって可視像が用紙に定着する。印刷部120は、定着装置127を通過した用紙を排紙トレイ130に排紙する。
【0052】
以上が、画像形成装置100における基本的なコピーサービスの処理である。また、複合機100が他のサービスを提供する場合も、自動原稿給送装置104と読取部110と印刷部120とが駆動して提供する。
【0053】
図3は、複合機100に備えられた操作部200の外観の一例を示す図である。ユーザは、上記操作部200を用いて、上述のような機能提供についての設定条件等を入力したり、スタートキー等を押下したり、ログイン情報を入力したり、エラー画面、ログイン画面を確認したりする。設定条件、ログイン情報の入力、各サービスの実行開始等が行なわれる際に、上記操作部200に備えられたタッチパネル301、タッチペン302、操作キー303が用いられる。
【0054】
上記タッチパネル301には、上述した条件を入力する機能と、入力された設定条件や黒色画像データ等を表示する機能とが兼ね備えられている。すなわち、タッチパネル301上に表示された画面内の選択項目等を押下することによって、選択項目等に関連付けられた設定条件の入力が行なわれる。また、入力された項目の背景色は、その入力に連動して白色から灰色へ変更されるため、背景色に基づいて、入力された項目等が確認される。例えば、キーボード画面が表示されると、その画面に表示されたキーを押下することによって、ログイン情報を入力することが可能となる。
【0055】
タッチパネル301の近傍には、タッチペン302が備えられており、ユーザがそのタッチペン302の先をタッチパネル301に接触させると、タッチパネル301下方に設けられたセンサが接触先を検知する。そのため、タッチペン302の接触により、表示された項目の選択が可能である。
【0056】
さらに、タッチパネル301近傍には、所定数の操作キー303が設けられ、例えば、テンキー304、スタートキー305、クリアキー306、ストップキー307、リセットキー308、電源キー309が備えられている。なお、上記テンキー304は、部数や倍率を設定する際に具体的な数字の入力に用いられる。
【0057】
次に、図4を用いて、複合機100の制御系ハードウェアの構成を説明する。図4は、複合機100における制御系ハードウェアの概略構成図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
【0058】
複合機100の制御回路は、CPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402、RAM(Random Access Memory)403、HDD(Hard Disk Drive)404、通信インターフェイス405、各駆動部に対応するドライバ406を内部バス407によって接続している。上記CPU401は、例えば、RAM403を作業領域として利用し、上記ROM402、HDD404等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて上記ドライバ406と図示しない操作部200、外部メディア(後述する)からのデータ、指示を授受し、上記図1乃至図3に示した各駆動部等の動作を制御する。また、上記駆動部以外についても、上記CPU401がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。上記ROM402、HDD404等には、以下に説明する各手段を実現するプログラムやデータが記憶されている。
【0059】
さらに、通信インターフェイス405は、通信ケーブル201を介して、ネットワーク202と接続されている。ネットワーク202には、複合機100とは別の装置として、複写機408、プリンタ409、ファクシミリ410、接続された装置の認証を行うパーソナルコンピューターである認証サーバー411と接続されており、上記CPU401は、通信インターフェイス405を介してネットワーク202に接続された別の装置とデータの授受を行う。
【0060】
<本発明の実施形態>
次に図5乃至図9を参照しながら、本発明の複合機100が、認証サーバー411との通信が切断された場合でも、特定のユーザのみ利用を許可する手順について説明する。図5は、本発明に係る複合機100の機能ブロック図である。図6は、本発明に係る複合機100の動作を示すためのフローチャートである。
【0061】
本発明の複合機100に、ネットワーク202に接続された通信ケーブル201が接続されると、認証サーバー411の認証手段501が、認証サーバー411のテーブル記憶手段502に記憶された認証テーブルに基づいて、その複合機100と通信を開始する。
【0062】
認証テーブルには、図7Aに示すように、ネットワーク202に接続される装置の種類701と、その装置を認証手段501が一意に識別することが可能な情報である識別情報702と、その装置の使用を認証するための情報である認証情報703とが関連付けて記憶されている。なお、識別情報は、例えば、IPアドレス等であっても構わない。
【0063】
認証手段501は、上記認証テーブルのうち複合機の識別情報704を参照して、ネットワーク202上の複合機100を識別し、複合機100の通信手段503を介して複合機100の複合機認証情報記憶手段504に記憶されている複合機認証テーブルを参照し、その複合機に対応する認証情報を取得する。
【0064】
複合機認証テーブルには、図7Bに示すように、上述した認証テーブルのうち、複合機100に対応する部分、すなわち、複合機100の装置の種類705と、その複合機100の識別情報706と、その複合機100の使用を認証するための認証情報707とが関連付けて記憶されている。これにより、認証手段501は、複合機100の種類と識別情報とが合致した認証情報を取得する。
【0065】
認証手段501が複合機認証テーブルから認証情報を取得すると、認証テーブルに記憶された複合機の認証情報と比較して、両者が合致しているか否かを判別する。両者が合致している場合、認証手段501は、複合機100を認証し、その旨を通信手段503を介して、複合機の条件受付手段505に送信する。
【0066】
条件受付手段505が、複合機100が認証された旨を受信すると、タッチパネル301上に初期画面(例えば、図8Dに示す、コピー設定条件を入力するためのコピー設定入力画面)を表示させる。これにより、複合機100が認証され、その駆動(コピーサービスの提供)が許可されたことになる。上記条件受付手段505が所定の条件を受け付け、スタートキー305の押下を検知すると、その条件に従って、機能提供手段506に機能提供させる。
【0067】
なお、複合機認証テーブルから取得した認証情報と認証テーブルに記憶された認証情報とが合致していない場合、認証手段501が通信手段503を介してその旨をエラー画面表示手段507に送信し、エラー画面表示手段507は、複合機を使用することができない旨が表示された画面である使用不可画面をタッチパネル301上に表示することになる。
【0068】
上記認証手段501が行っている認証処理は、認証サーバー411と複合機100とが接続されている間、定期的に行われている。なお、所定のボタンが押下された時点や所定の時点(認証サーバー411と複合機100との接続開始時点等)に即時に行うよう構成しても構わない。
【0069】
ここで、例えば、認証サーバー411と複合機100とを接続している通信ケーブル201が、何らかの原因(複合機の配置換え、移動等)で複合機100から外れてしまった場合、認証手段501が通信手段503を介して、条件受付手段505やエラー画面表示手段507と通信することが出来なくなる。
【0070】
通信手段503を介して今まで送受信された信号が消えると、その信号のやり取りが無いことを複合機100の通信不可検知手段508が検知し、その旨を外部メディア認証手段509に送信する(図6:S101)。外部メディア認証手段509が認証手段501との通信エラーを確認し、認証手段501による認証が行われない場合に、外部メディア認証手段509が認証を行うことになる。
【0071】
また、通信不可検知手段508は、エラー画面表示手段507に、認証サーバー411に異常が発生している旨が表示されたエラー画面を表示させる(図6:S102)。
【0072】
エラー画面は、図8Eに示すように、初期画面の最前面に、初期画面とは別の画面800として表示され、そのエラー画面内では、認証サーバーに異常が発生している旨を示すメッセージ「認証サーバーに異常が発生しました。」801と、管理者に連絡を促すメッセージ「管理者に連絡してください。」802と、現時点で複合機を使用することが出来ない旨を示すメッセージ「現在、この複合機は使用できません。」803とが表示される。これにより、後続のユーザは、複合機100と認証サーバー411との通信エラーを認識することとなる。なお、このエラー画面が表示されている間は、初期画面内の選択項目や操作部の操作キーが押下されても、複合機が認証されていないため、駆動することはない。
【0073】
ここで、図9Fに示すように、認証情報記憶手段510を備えた外部メディア900を所有するユーザが、上記エラー画面を確認後、その外部メディア900を複合機100の外部メディア挿入口901に挿入すると、複合機100の外部メディア認証手段509は、外部メディア900が外部メディア挿入口901に挿入されたことを検知し、複合機認証情報記憶手段504に記憶された複合機認証テーブルに基づいて、複合機100を識別する(図6:S103)。
【0074】
さらに、外部メディア認証手段509は、認証情報記憶手段510に記憶されている外部メディア認証テーブルを参照して、その複合機100に対応する認証情報を取得する(図6:S104)。
【0075】
外部メディア認証テーブルには、図7Cに示すように、上述した認証テーブルのうち、複合機に対応する部分、すなわち、複合機の装置の種類708と、その複合機の識別情報709と、その複合機の使用を認証するための認証情報710とが関連付けて記憶されている。これにより、外部メディア認証手段509は、外部メディア認証テーブルから、複合機の種類と識別情報とが合致した認証情報を取得する。
【0076】
なお、外部メディア認証テーブルに、さらに他の装置の使用を認証することが可能となるよう、認証テーブルに記憶された認証情報の一部または全部を記憶させておいても構わない。その場合、他の装置には、所定の外部メディア挿入口と、外部メディア認証手段とが備えられている必要があることは言うまでもない。
【0077】
外部メディア認証手段509が外部メディア認証テーブルから認証情報を取得すると、複合機認証テーブルに記憶された認証情報と比較して、両者が合致しているか否かを判別する。両者が合致している場合、外部メディア認証手段509は、ログイン情報受付手段511にその旨を送信し、ログイン情報受付手段511が、ログイン画面をタッチパネル301上に表示する(図6:S105→S106)。
【0078】
ログイン画面には、図9Gに示すように、初期画面の最前面に、初期画面とは別個の画面902として表示され、そのログイン画面内には、認証サーバーに異常が発生している旨を示すメッセージ903と、管理者に連絡を促すメッセージ904の他に、ログイン情報の入力を促す旨のメッセージ「ログイン情報を入力してください。」905と、入力されたログイン情報を表示するログイン情報欄906と、所定のキーボードキーを表示させる「キーボード」ボタン907と、予め記憶されたプログラム等を実行させる「応用」ボタン908と、入力されたログイン情報を決定する「決定」ボタン909が表示される。これにより、複合機100が外部メディア900によって認証されたとしても、所定のユーザ(例えば、複合機が設置された部署に所属のユーザ等)のみが複合機100を使用することが出来ることとなる。なお、ここでのログイン情報は、例えば、複合機100が設置されている箇所に所属するユーザ毎に与えられている情報であり、一意にユーザを特定可能な情報のことである。
【0079】
ユーザは、ログイン画面を見ながら、「キーボード」ボタン907等を利用して、自己のログイン情報を入力し、「決定」ボタン909を押下すると、ログイン情報受付手段511が、入力されたログイン情報を受け付け、予め所定のログイン情報が記憶されているログイン情報記憶手段を参照し、入力されたログイン情報と合致するログイン情報が記憶されているか否かを判別する(図6:S107)。
【0080】
入力されたログイン情報と記憶されたログイン情報とが合致している場合、ログイン情報受付手段511が、その旨を条件受付手段505に送信し、条件受付手段505は、初期画面をタッチパネル301上に表示し、複合機100のコピーサービスの提供が許可される(図6:S108)。このように、認証サーバー411との通信が不可となった場合では、外部メディア900が複合機100に接続されると、外部メディア認証手段509が、認証サーバー411の認証手段501に、認証情報記憶手段510が、認証サーバーのテーブル記憶手段502に代替され、複合機100の認証が行われる。
【0081】
なお、ログイン情報受付手段512が受け付けたログイン情報が、記憶されているログイン情報と合致しない場合は、ログイン情報受付手段511が、再度ログイン画面を表示し、正しいログイン情報を受け付けることとなる。
【0082】
また、外部メディア認証手段509は、一度、外部メディア900を介して複合機100の使用を認証すると、定期的に上記認証処理を行う。そのため、例えば、外部メディア900によって認証された複合機100において、その外部メディア900が外部メディア挿入口901から取り外された場合、外部メディア認証手段509は、認証情報記憶手段510から複合機100の認証情報を取得することができないため、複合機100の認証は解除され、その駆動は停止することになる。その場合、エラー画面表示手段507が再度エラー画面をタッチパネル301上に表示することとなる。
【0083】
このように、通信不可検知手段が認証サーバーとの通信不可を検知した際に、認証手段の認証情報が記憶された認証情報記憶手段を備えた外部メディアが画像形成装置に接続されると、その認証情報記憶手段から認証情報を取得して、画像形成装置の使用を認証する外部メディア認証手段とを備えるよう構成している。
【0084】
これにより、認証サーバーに異常が発生して、接続された画像形成装置が利用できなくなったとしても、外部メディアを所有する特定のユーザのみが確実に画像形成装置を利用することができることとなる。また、他の方法(例えば、所定の画像形成装置のみ、通信不可となっても利用可能となる方法や認証情報の入力によって画像形成装置の使用を認証する方法等)と比較すると、外部メディアを特定のユーザに所有させればよいのみとなるので、簡便な方法であるとともに、その外部メディアによって通信エラー時の画像形成装置を制御するため、悪用するユーザの発生を確実に防止することが可能となる。
【0085】
さらに、外部メディア認証手段が画像形成装置の使用を認証した際に、ログイン画面を表示して、ユーザからログイン情報を受け付けるログイン画面表示受付手段を備えるよう構成することができる。
【0086】
これにより、例えば、外部メディアが紛失して、それが部外者等に渡った場合や外部メディアが盗難された場合であっても、ログイン情報を認識していなければ、画像形成装置を利用することが出来なくなることとなる。そのため、画像形成装置に二重のセキュリティーを講じることとなり、外部メディアの紛失、盗難に伴う悪用を確実に防止することが可能となる。
【0087】
さらに、通信不可検知手段が通信不可を検知した際に、エラー画面を表示して、ユーザからの操作受付を禁止するエラー画面表示手段を備えるよう構成することができる。
【0088】
これにより、後続のユーザが画像形成装置の通信不可状態を認識することが出来るとともに、そのユーザが無断に画像形成装置を利用することを防止することが可能となる。
【0089】
なお、本発明の実施形態では、複合機に外部メディア認証手段を設けるよう構成したが、外部メディアに所定の処理能力を有するハードウェア資源等を搭載可能であれば、当該外部メディア認証手段を外部メディアに設けるよう構成しても構わない。上記構成により、画像形成装置に不要な処理をさせる必要が無いとともに、外部メディアを認証専用の装置として用いることが可能となる。
【0090】
また、本発明の実施形態では、認証サーバーの認証手段が複合機の使用を認証すると、条件受付手段が初期画面を表示するよう構成したが、例えば、複合機を認証した際に、ログイン画面表示受付手段が上述したログイン画面を表示して、ユーザにより所定のログイン情報が入力された場合に、条件受付手段が初期画面を表示するよう構成しても構わない。上記構成により、ログイン情報を所有しているユーザにのみ、本発明の実施形態に係る複合機を利用可能となるため、複合機の利用可能者を制限することができ、セキュリティー上、極めて安全である。
【0091】
また、本発明の実施形態では、外部メディア認証手段が認証を完了すると、ログイン画面表示受付手段がログイン画面を表示するよう構成したが、さらに、不表示ボタンを予め設けて、その不表示ボタンが押下されると、外部メディア認証手段の認証終了後に、当該ログイン情報受付手段が表示するログイン画面を不表示にして、直接条件受付手段に初期画面を表示させる表示切替手段を設けても構わない。上記構成により、認証される複合機が設置される場所、ユーザの業務等に対応させて、複合機の利用可能者を制限することができ、セキュリティーの度合いを適宜変更することが可能となる。
【0092】
また、本発明の実施形態では、外部メディア認証手段が認証を完了すると、通常通りに条件受付手段が初期画面を表示するよう構成したが、さらに、外部メディアにより認証された場合、機能提供手段に対して所定の機能のみを提供させるよう制御する外部メディア認証後機能提供制御手段を設けても構わない。上記構成により、認証サーバーの異常事態では、複合機の提供可能な機能を制限し、認証サーバーの認証に伴う管理(例えば、利用状況、シートの利用枚数、課金等)を正確にすることが可能となる。上記構成は、例えば、認証サーバーに、所定の機能が提供された際に課金する課金手段が備えられている場合等に、好ましく採用され、認証サーバーの異常事態における課金漏れを防止し、課金手段に正確な課金を実行させることが可能となる。
【0093】
また、本発明の実施形態では、外部メディア認証手段が認証を完了すると、通常通りに条件受付手段が初期画面を表示するよう構成したが、さらに、外部メディアにより認証された複合機が提供する機能をカウントもしくは記録する外部メディア認証後機能提供記録手段を設けても構わない。上記構成により、認証サーバーの異常事態で外部メディアにより認証された複合機を利用したとしても、外部メディア認証後機能提供記録手段がその利用を記録するため、異常事態における利用状況等を容易に把握することが可能となる。
【0094】
また、本発明の実施形態では、ログイン情報受付手段が、ログイン画面を表示してユーザからログイン情報を受け付けるよう構成したが、他の方法によって、そのログイン情報を受け付けるよう構成しても構わない。例えば、ユーザIDカード、指紋認証等によって、ユーザを一意に識別するログイン情報を受け付けても構わない。上記構成により、部外者のログインを確実に防止することができるとともに、ログイン情報入力に伴う繁雑なタッチパネル上の操作を解消し、ユーザが容易かつ迅速に複合機を利用することが可能となる。
【0095】
また、本発明の実施形態の外部メディア挿入口は、外部メディアが挿入可能であれば、複合機のどの箇所に設けられていても構わない。例えば、管理者等が開閉可能な蓋を有するスペースに設けても、通常のユーザに対して見え難い位置に設けても、逆にユーザに対して見えやすい位置に設けても構わない。上記外部メディア挿入口は、画像形成装置の利用態様等に応じて適宜設計変更される。
【0096】
また、本発明の実施形態の認証テーブル等に記憶されている認証情報以外の情報(装置の種類、識別情報)は、適宜性質の異なる情報に変更しても構わない。また、本発明の実施形態のログイン情報受付手段の受け付けるログイン情報は、各ユーザに与えられるID情報、管理者のみに与えられる管理者識別情報等でも構わない。
【0097】
また、本発明の実施形態では、複合機が各手段を備えるよう構成したが、当該各手段を実現するプログラムを記憶媒体に記憶させ、当該記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。上記構成では、上記プログラムを複合機に読み出させ、その複合機が上記各手段を実現する。その場合、上記記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。さらに、各手段が実行するステップをハードディスクに記憶させる記憶方法として提供することも可能である。
【0098】
また、本発明の実施形態では、複合機と外部メディアとが各手段を備えるよう構成したが、これに限られず、例えば、同一のネットワークを構成する装置であれば、いずれかの装置に当該各手段を備えるよう構成しても、画像形成システムとして本発明の作用効果を奏する。
【0099】
また、本発明の実施形態では、コピーサービスに関して採用したが、例えば、ファクシミリサービス、スキャナサービス、プリンタサービス、ネットワークスキャンサービス後処理サービス等にも採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0100】
以上のように、本発明に係る画像形成装置は、複写機、プリンタ、複合機等に有用であり、画像形成装置の使用を認証する認証サーバーとの通信が切断された場合でも、特定のユーザのみ利用を許可することが可能な画像形成装置として有効である。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の実施形態に係る複合機内部の全体構成を示す概念図である。
【図2】本発明の実施形態に係る自動原稿給送装置を示す概念図である。
【図3】本発明の実施形態に係るタッチパネル上に表示された画面の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る発明の制御系ハードウェアの構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る複合機の機能ブロック図である。
【図6】本発明の実施形態の実行手順を示すためのフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態の複合機等に記憶されているテーブルの一例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された画面の一例を示す第一の図である。
【図9】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された画面の一例を示す第二の図である。
【符号の説明】
【0102】
100 複合機
201 通信ケーブル
202 ネットワーク
411 認証サーバー
501 認証手段
502 テーブル記憶手段
503 通信手段
504 複合機認証情報記憶手段
505 条件受付手段
506 機能提供手段
507 エラー画面表示手段
508 通信不可検知手段
509 外部メディア認証手段
510 認証情報記憶手段
511 ログイン情報受付手段
900 外部メディア


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して自装置の使用を認証する認証手段を備えた認証サーバーが通信可能に接続された画像形成装置において、
上記認証サーバーとの通信が不可となったことを検知する通信不可検知手段と、
上記通信不可検知手段が通信不可を検知した際に、上記認証手段の認証情報が記憶された認証情報記憶手段を備えた外部メディアが自装置に接続されると、その認証情報記憶手段から認証情報を取得して、自装置の使用を認証する外部メディア認証手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
さらに、上記外部メディア認証手段が自装置の使用を認証した際に、ログイン画面を表示して、ユーザからログイン情報を受け付けるログイン画面表示受付手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
さらに、上記通信不可検知手段が通信不可を検知した際に、エラー画面を表示して、ユーザからの操作受付を禁止するエラー画面表示手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−267590(P2009−267590A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−112412(P2008−112412)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】