説明

画像形成装置

【課題】記録剤のプロセスカートリッジ2への供給を規制する供給規制手段等の新たな機構を設けることなく記録剤残量を正確に検知する。
【解決手段】画像形成データに基づいて記録剤使用量を計測するビデオ制御部42と、トナーボトル11内の記録剤残量を示す記録剤残量Aおよびトナーボトル11を識別するトナーボトルIDを記録するトナータグとを備えたトナーボトル11と、プロセスカートリッジ2の記録剤格納部内の記録剤残量であって記録剤使用量に基づき更新する記録剤残量BおよびトナーボトルIDを記録する本体不揮発性メモリ52と、を備え、トナータグ38と本体不揮発性メモリ52のトナーボトルIDが異なるときは、トナーボトル11が交換されたと判定し、記録剤残量Aと記録剤残量Bとあらかじめ定めた記録剤格納部7の容量Dに基づき、記録剤残量Aおよび記録剤残量Bを更新するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録剤収納容器にて記録剤を補充して印刷等を行う画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、画像形成装置は、画像情報に対応した記録剤を記録紙へ転写することで記録紙上に画像を形成している。プロセスカートリッジにはその記録剤を格納する記録剤格納部があり、画像を形成することにより記録剤は消費されていく。
【0003】
そして、記録剤が無くなった場合、使用者は、プロセスカートリッジに取り付けてあるトナーボトルを新たなものと交換することにより、再び画像を形成することができる。
【0004】
このトナーボトル内の画像形成に使用される記録剤が、所定の量以上残っているかを検知するために、記録剤残量を検知できる記録剤残量検知手段をトナーボトルやプロセスカートリッジ内の記録剤格納部に備えているものがあった(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0005】
或いは、トナーボトルを交換するとトナーボトル内の記録剤の一部がプロセスカートリッジ内の記録剤格納部に供給され、使用途中の別のトナーボトルと交換した場合、トナーボトルに設けたメモリに記録されている記録剤使用量と一致しなくなってしまうという課題を解決するために、トナーボトルからプロセスカートリッジへのトナーの供給を規制するトナー供給規制手段を設け、印刷ドット数を記録剤使用量として記録するメモリをトナーボトルに設け、プロセスカートリッジ内に設けた記録剤量検知手段の結果と組み合わせてトナーボトルの交換時期を知らせる技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−236981号公報
【特許文献2】特開2003−50505号公報
【特許文献3】特開2006−267528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1記載の、プロセスカートリッジ内に設ける画像形成装置では、トナーボトル内の記録剤残量を精度よく検知することができないという問題があり、上記特許文献2記載の、記録剤残量検知手段をトナーボトルに設ける画像形成装置では、トナーボトルがコストアップとなるという問題があった。
【0008】
また、上記特許文献3記載の、印刷ドット数を記録剤使用量として記録するメモリをトナーボトルに設け、プロセスカートリッジ内に設けた記録剤量検知手段の結果と組み合わせてトナーボトルの交換時期を知らせる画像形成装置では、トナーボトルからプロセスカートリッジへのトナーの供給を規制するシャッタ等のトナー供給規制手段を設ける必要があり、その開閉を制御する機構も必要となり、装置がコストアップとなるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前述の課題を解決するため次の構成を採用する。すなわち、着脱可能な画像形成ユニットと、画像形成データに基づいて記録剤使用量を計測する記録剤使用量計測手段と、前記画像形成ユニットに直接供給する記録剤を収納する記録剤収納部と、当該記録剤収納部内の記録剤残量を示す第1の記録剤残量情報および当該記録剤収納部を識別する第1の識別情報を記録する第1の記録部とを備えた記録剤収納容器と、前記画像形成ユニットの記録剤格納部内の記録剤残量であって前記記録剤使用量に基づき更新する第2の記録剤残量情報および前記第1の識別情報を記録する第2の記録部と、を備え、第1の記録部と第2の記録部の前記第1の識別情報が異なるときは、前記記録剤収納容器が交換されたと判定し、前記第1の記録剤残量情報と前記第2の記録剤残量情報とあらかじめ定めた記録剤格納部の容量に基づき、前記第1の記録剤残量情報および前記第2の記録剤残量情報を更新するようにした。
【発明の効果】
【0010】
本発明の画像形成装置によれば、着脱可能な画像形成ユニットと、画像形成データに基づいて記録剤使用量を計測する記録剤使用量計測手段と、前記画像形成ユニットに直接供給する記録剤を収納する記録剤収納部と、当該記録剤収納部内の記録剤残量を示す第1の記録剤残量情報および当該記録剤収納部を識別する第1の識別情報を記録する第1の記録部とを備えた記録剤収納容器と、前記画像形成ユニットの記録剤格納部内の記録剤残量であって前記記録剤使用量に基づき更新する第2の記録剤残量情報および前記第1の識別情報を記録する第2の記録部と、を備え、第1の記録部と第2の記録部の前記第1の識別情報が異なるときは、前記記録剤収納容器が交換されたと判定し、前記第1の記録剤残量情報と前記第2の記録剤残量情報とあらかじめ定めた記録剤格納部の容量に基づき、前記第1の記録剤残量情報および前記第2の記録剤残量情報を更新するようにしたので、記録剤のプロセスカートリッジへの供給を規制する供給規制手段を設けることなく記録剤残量を正確に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1の画像形成装置の構成図である。
【図2】実施例1の画像形成装置のプロセスカートリッジ構成図である。
【図3】実施例1の画像形成装置のトナーボトルの構成図である。
【図4】実施例1の画像形成装置の制御部およびプロセスカートリッジの構成図である。
【図5】実施例1の画像形成装置の本体不揮発性メモリのメモリ構成の例示図である。
【図6】実施例1の画像形成装置のトナータグのメモリ構成の例示図である。
【図7】実施例1の画像形成装置のトナータグ読み取り処理のフローチャート図である。
【図8】実施例1の画像形成装置のトナー交換チェック処理のフローチャート図である。
【図9】実施例1の画像形成装置の記録剤残量更新処理のフローチャート図である。
【図10】実施例1の画像形成装置の記録剤追加時の記録剤残量の変化を説明する図である。
【図11】実施例1の画像形成装置の記録剤追加時の記録剤残量の変化を説明する図である。
【図12】実施例1の画像形成装置の印刷時の記録剤残量に関する動作フローチャート図である。
【図13】実施例1の画像形成装置の印刷時の記録剤残量情報更新処理の動作フローチャート図である。
【図14】実施例2の画像形成装置のプロセスカートリッジの外観図である。
【図15】実施例2の画像形成装置のプロセスカートリッジの構成図である。
【図16】実施例2の画像形成装置の制御部およびプロセスカートリッジの構成である。
【図17】実施例2の画像形成装置の本体不揮発性メモリのメモリ構成の例示図である。
【図18】実施例2の画像形成装置のカートリッジメモリのメモリ構成の例示図である。
【図19】実施例2の画像形成装置のトナータグのメモリ構成の例示図である。
【図20】実施例2の画像形成装置のトナータグ読出処理の動作フローチャート図である。
【図21】実施例2の画像形成装置のカートリッジメモリ読出処理の動作フローチャート図である。
【図22】実施例2の画像形成装置の消耗品メモリ読み込み処理の動作フローチャート図である。
【図23】実施例2の画像形成装置のトナー交換チェック処理の動作フローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係わる実施の形態例を、図面を用いて説明する。図面に共通する要素には同一の符号を付す。なお、以下の実施例の説明では電子写真プリンタを例として説明するが、記録剤を用いて印刷する機能を有する他のプリンタ、複写機、ファクシミリ装置、複合機等の他の画像形成装置であってもよい。
【実施例1】
【0013】
(構成)
図1は、実施例1の画像形成装置の概略構成図である。図1において、1は、本発明に係る画像形成装置であり、2は、画像形成装置1に着脱可能な形式で装着されている画像形成ユニットとしてのプロセスカートリッジである。画像形成装置1は、LEDヘッド21、給紙ローラ3、記録紙を収納する給紙トレイ4、転写ローラ5、制御部10、定着ローラ22等で構成されている。
【0014】
図2は、前記プロセスカートリッジ2の概略構成図である。図2において、プロセスカートリッジ2は、帯電ローラ6、記録剤であるトナーを格納する記録剤格納部7、現像部13、クリーニング及び排トナー回収部8、感光ドラム9、記録剤収納容器であるトナーボトル11等で構成されており、前記記録剤格納部7は、トナーがある一定レベル以上残っているかを検知する記録剤量検知手段7aを有する。
【0015】
図3は、トナーボトル11の構成を示す斜視図である。図3において、トナーボトル11は、トナーを収納する記録剤収納部12、およびRFID(Radio Frequency IDentification)等の電子タグであるトナータグ38を備えている。
【0016】
図4は、画像形成装置1に備えられている制御部10およびプロセスカートリッジ2の機能構成を示す機能ブロック図である。制御部10には、本体不揮発性メモリ52が備えられており、制御部10にあるCPU51によって読み書き可能となっている。また、制御部10には、トナーボトル11に備えられているトナータグ38からデータを読み出し或いは書き込みを行なう通信制御部58が備えられている。
【0017】
ビデオ制御部42は、図1に示すエンジン部となるLEDヘッド21、転写器5の各動作制御を行い、また、記録剤使用量計測手段として、画像データの印刷ドットを計測し、計測結果から記録剤使用量を算出する。
【0018】
また、制御部10には、プログラムや各種データ等を記録するメモリとして、ROM56およびRAM57と、使用者が操作するためのスイッチ63と、当該装置の状態を表示するLEDランプ64と、前記スイッチ63及びがLEDランプ64を制御するためのパネル制御部62とが備えられている。
【0019】
制御部10に備えられているこれらの各種回路を、メモリに格納されているプログラムに基づいて、CPU51により制御を行なうことにより、画像形成装置1に搭載されている図1に示す各構成部品を統合的に動作させて、記録紙への印刷動作が行なわれる。 図5は、前記本体不揮発性メモリ52のメモリ構成例を示すものである。同図に示すように、本体不揮発性メモリ52は128バイト程度の容量を有し、当該画像形成装置1の状態に関する各種情報が装置固有データ記録領域52xに記録され、使用中のトナーボトル11に関する各種情報がトナーボトル情報記録領域52yに記録される。
【0020】
そして、装置固有データ記録領域52xには、当該画像形成装置1の製造番号52aと、当該画像形成装置1の現在までの総印刷枚数52bと、記録剤格納部7の中に残っている記録剤の残量を示す記録剤残量B(52c)等が記録される。
【0021】
また、当該画像形成装置1の各種設定及び選択項目を記録するメニュー設定記録領域52dも装置固有データ記録領域52xに含まれる。
【0022】
そして、トナーボトル情報記録領域52yには、当該トナーボトル11のID番号52eと、当該トナーボトル11が使用されてからの記録剤使用量52fとが記録される。
【0023】
図6は、トナーボトル11に備えられているトナータグ38のメモリ構成例を示すものである。同図に示したように、トナータグ38は、128バイトのメモリページ0と、アドレス80H〜87Hまでの8バイトのメモリページ1から構成される。
【0024】
そして、メモリページ0には、トナーボトル固有データである製品名38a、記録剤充填量38b、リサイクル回数38c、製造年月日38d等が、トナーボトル固有データ記録領域38xにメーカによりあらかじめ記録され、これらのトナーボトル固有データが記録された当該トナーボトル11が使用者に提供される。
【0025】
また、使用者が当該トナーボトル11を使用する際に使用するトナーボトル使用状態記録領域38yが設けられ、使用開始情報38e、当該トナーボトル11が装着されている画像形成装置1の本体の製造番号38f、印刷データから求められる記録剤使用量38g、当該トナーボトル11に備わる記録剤収納部12の中に残っているトナーの残量を示す記録剤残量A(38h)、当該トナーボトル11に充填されていたトナーを使用し終えたことを示す使用済情報38iが記録される。
【0026】
また、メモリページ1は認識情報記録領域38zであり、当該トナーボトル11に固有のトナーボトル固有データとして、トナーボトルの識別番号であるトナーボトルID番号38jが記録される。
【0027】
(動作)
以上の構成により実施例1の画像形成装置は以下のように動作する。まず、画像形成装置1の印刷動作を説明する。図1において、給紙ローラ3により、給紙トレイ4に収納された記録紙は、プロセスカートリッジ2に備えられた感光ドラム9へ搬送される。感光ドラム9は回転駆動され、その際、帯電ローラ6によって表面を帯電されていて、LEDヘッド21からLED光が照射されて、感光ドラム9上に、静電潜像が形成される。
【0028】
この静電潜像は、現像部13を通る際に、トナーによって可視像化される。該可視像は、転写ローラ5により、感光ドラム9へ搬送された記録紙に転写され、定着ローラ22に搬送され、記録紙上の可視像は定着され、画像形成装置1の外部に排紙される。
【0029】
次に、記録剤残量の検知処理に係る動作について、以下詳細に説明する。画像形成装置1の電源が投入された場合、或いは画像形成装置1のトップカバーが閉じられた場合は、プロセスカートリッジ2やトナーボトル11が交換された可能性があるため、トナータグ読み込み処理が実行される。
【0030】
まず、このトナータグ読み込み処理の動作を、図7に示すフローチャートを用いて説明する。最初に、ステータスレジスタ等の初期化処理を実行する(ステップS01)。そして、所定の領域に格納した固有のタグ番号を読み取り、固有のタグ番号が読み取れるかどうかによりトナータグ38が認識できるかを確認する(ステップ02)。ここで、トナータグ38が認識できなければ、プロセスカートリッジ2もしくはトナーボトル11が装着されていないと見なして、ステップS11に進む。
【0031】
一方、ステップS02にてトナータグが認識できた場合は、トナータグ38のデータを読み込む(ステップS03)。
【0032】
そして、トナータグのデータが正常かどうかをチェックサム等により確認し(ステップS04)、トナータグ38のデータが異常と判断した場合は(ステップS05)、ステップS12に進み、データ異常処理を行う。
【0033】
一方、ステップS05にてトナータグのデータが正常な場合には、トナーボトルが交換されたかどうかを確認するトナー交換チェック処理を実行する(ステップS06)。トナー交換チェック処理の詳細は、図8を用いて後述する。
【0034】
そして、ステップS06およびステップS07にて、トナーボトルが交換されたと判定した場合は、ステップS13に進む。
【0035】
そして、IDデータのコピーを行う(ステップS13)。すなわち、トナーボトルID番号38jを、トナータグ38から本体不揮発性メモリ52のトナーボトルID番号52eにコピーし、装置製造番号52aを本体不揮発性メモリ52からトナータグ38の装置製造番号38fにコピーする。これらのIDデータは、次回のトナータグ読み込み処理で使用される。
【0036】
そして、トナータグ38のデータの補正を行う記録剤残量更新処理が実行される(ステップS14)。なお、記録剤残量更新処理の詳細は、図9を用いて後述する。
【0037】
また、ステップS07にて、トナーボトル11が交換されていない場合は、ステップS13のIDデータのコピー処理及びステップS14の記録剤残量更新処理を実行せずにトナータグ読み込み処理を終了する。
【0038】
次に、前記ステップS06で実行されるトナー交換チェック処理の動作を図8のフローチャート図を用いて説明する。先ず、本体不揮発性メモリ52に記録されているトナーボトルID番号52eと、トナータグ38に記録されているトナーボトルID番号38jとを比較する(ステップS21)。
【0039】
そして、比較結果が一致していなければ(ステップS22)、トナーボトル11が交換されたという結果とする(ステップS26)。
【0040】
一方、ステップS22にて、比較結果が一致していれば、本体不揮発性メモリ52に記録されている装置製造番号52aと、トナータグ38に記録されている装置製造番号38fとを比較し(ステップS23)、比較結果が一致していなければ(ステップS24)、トナーボトルが交換されたという結果とする(ステップS26)。
【0041】
一方、ステップS24にて、比較結果が一致していれば、トナーボトル11が交換されていないという結果とする(ステップS25)。
【0042】
次に、前記ステップS14で実行される記録剤残量更新処理の動作を、図9のフローチャート図を用いて説明する。
【0043】
先ず、記録剤格納部7の空き容量Xを算出する(ステップS31)。これは、あらかじめ把握された記録剤格納部7の最大容量Dから記録剤残量B(52c)を減算することにより算出できる。そして、前記空き容量Xと記録剤残量A(38h)とを比較する(ステップS32)。
【0044】
そして、前記空き容量Xの方が記録剤残量A(38h)より大きいときは、図10に示したように、記録剤収納部12の全トナーが記録剤格納部7に供給されると想定して、記録剤残量A(38h)と記録剤残量B(52c)を計算し直す(ステップS33)。
【0045】
すなわち、記録剤残量B(52c)は、記録剤残量A(38h)を加算して新たに記録剤残量B(52c)とし、記録剤残量A(38h)は"0"とする。
【0046】
一方、ステップS32にて、記録剤残量A(38h)の方が記録剤残量B(52c)より大きければ、図11に示したように、記録剤収納部12のトナーの一部が記録剤格納部7に供給され、記録剤格納部7が満杯になると想定して、記録剤残量A(38h)と記録剤残量B(52c)を計算し直す(ステップS34)。
【0047】
すなわち、記録剤残量A(38h)は前記空き容量Xを減算して新たに記録剤残量A(38h)とし、記録剤残量B(52c)は満杯、すなわち最大容量Dとする。
【0048】
次に、印刷時の記録剤残量の更新処理について図12のフローチャート図を用いて説明する。先ず、印刷データを受信すると、印刷を開始するために、ビデオ制御部42に送信するビデオデータへの変換、ヒータ、モータ等の起動の準備処理を行い、印刷を開始する(ステップS41)。
【0049】
そして、印刷のメイン処理を行う(ステップS42)。この処理は、給紙トレイ4から記録紙の搬送を開始し、帯電ローラ6、ビデオ制御部42、LEDヘッド21、現像部13、転写ローラ5、定着ローラ22を制御し、印刷処理を行うものである。
【0050】
そして、印刷に伴い、ビデオ制御部42で画像データの印刷ドット数を計測し、計測結果から記録剤使用量Sを算出する(ステップS43)。
【0051】
そして、前記記録剤格納部7の、例えば、特許文献1に記載された記録剤量検知手段7aにより、記録剤量を検知する(ステップS44)。
【0052】
そして、図13を用いて後述する印刷時の各種記録剤量情報の更新をする記録剤量情報更新処理を実行し(ステップS45)、記録剤残量に関する情報を使用者に報知する(ステップS46)。
【0053】
なお、ステップS44にて記録剤量検知手段7aにより記録剤量を検知し、後述のステップS45にて前記検知した記録剤量の結果により記録剤残量Bを補正することなく、都度、記録剤使用量により更新する記録剤残量Bにより記録剤残量が所定の量より少なくなったときに使用者に報知するようにしてもよい。
【0054】
そして、印刷データが終了したかどうかを確認し(ステップS47)、終了していなければ、ステップS42に戻り、印刷動作を継続し、印刷データが終了した場合は、ステップS48の記録剤残量更新処理を行う。なお、この記録剤残量更新処理は、図7のトナータグ読み込み処理のステップS14と同様であり、図9の記録剤残量更新処理となる。
【0055】
そして、ホストコンピュータへの印刷終了通知やヒータ、モータ等の動作の停止、アラーム等の情報の報知などの印刷終了時に必要な各種処理を行い、印刷を終了する(ステップS49)。
【0056】
次に、前記ステップS45で実行される記録剤量情報更新処理の動作を、図13のフローチャート図を用いて説明する。
【0057】
先ず、記録剤残量Bの値を更新する(ステップS51)。すなわち、図12のステップS43にて算出した記録剤使用量Sを用いて、記録剤残量B(52c)から記録剤使用量Sを減算し、あらたな記録剤残量B(52c)とする。
【0058】
そして、記録剤格納部7の記録剤量検知手段7aにより検知された記録剤量情報を確認する(ステップS52)。記録剤量情報が変化していない場合は、ステップS56に進む。
【0059】
一方、記録剤量情報が変化していた場合であって、記録剤量が一定レベルLlow未満から一定レベルLlow以上に変化、つまり増加していた場合は(ステップS53)、ステップS56に進む。一方、記録剤量が一定レベルLlow以上から未満に変化、つまり減少していた場合は、記録剤残量Bと規定値Eを比較する(ステップS54)。
【0060】
なお、レベルLlowは、記録剤量検知手段7aにより検知するレベル値であって記録剤残量Bがそれ以下になると印刷画質が低下するレベルであり、トナーボトル11の交換メッセージを表示するレベル値であるが、このレベルLlowになった場合でも、使用者がカバーの開閉を行うことにより後述の印刷不能となる残量J以下となるまでは印刷を行うことが可能なレベル値である。
【0061】
また、規定値Eとは、前記記録剤量情報がレベルLlow以上から未満に変化した場合に記録剤格納部7の中に残っていると推測される記録剤の量である。
【0062】
ステップS54の判定にて、記録剤残量Bが規定値E以下の場合は、ステップS56に進み、一方、記録剤残量Bが規定値Eより大きい場合は、記録剤量検知手段7aの情報を用いて記録剤残量Bの値を補正するために、記録剤残量Bの値を規定値Eに補正し本処理を終了する(ステップS55)。
【0063】
一方、ステップS52にて記録剤量に変化がない場合、S53にて記録剤量が増加していた場合、およびS54にて記録剤残量Bが規定値E以下の場合は、記録剤格納部7の記録剤量検知手段7aにより検知された記録剤量情報を確認し(ステップS56)、記録剤量情報がレベルLlow以上、つまり残量が多い場合は、記録剤残量Bと記録剤量情報に応じた記録剤残量Eとを比較する(ステップS57)。
【0064】
記録剤残量Bが規定値E以上の場合は、処理を終了する。また、記録剤残量Bが規定値E未満の場合は、記録剤残量Bの値を規定値Eとする(ステップS58)。これは、ステップS56で記録剤量が多いと判断されており、記録剤残量Bは少なくとも規定値E以上あると推定されるため、記録剤残量Bの値を補正する。
【0065】
一方、ステップS56にて、記録剤量情報がレベルLlow未満、つまり残量が少ない場合は、記録剤残量Bと印刷を続けても記録剤格納部7に残ってしまう記録剤の量である最低残量Jを比較する(ステップS59)。
【0066】
そして、記録剤残量Bが最低残量J以上の場合は、処理を終了し、記録剤残量Bが最低残量J未満の場合は、記録剤残量Bの値を最低残量Jとする(ステップS60)。
【0067】
(実施例1の効果)
以上詳細に述べたように、実施例1の画像形成装置によれば、着脱可能なプロセスカートリッジと、画像形成データに基づいて記録剤使用量を計測する記録剤使用量計測手段と、前記プロセスカートリッジに直接供給する記録剤を収納するトナーボトルと、当該トナーボトル内の記録剤残量を示す記録剤残量Aおよび当該トナーボトルを識別するトナーボトルIDを記録するトナータグとを備えたトナーボトルと、前記プロセスカートリッジの記録剤格納部内の記録剤残量であって前記記録剤使用量に基づき更新する記録剤残量Bおよび前記トナーボトルIDを記録する本体不揮発性メモリと、を備え、トナータグと本体不揮発性メモリの前記トナーボトルIDが異なるときは、前記トナーボトルが交換されたと判定し、記録剤残量Aと記録剤残量Bとあらかじめ定めた記録剤格納部の容量Dに基づき、記録剤残量Aおよび記録剤残量Bを更新するようにしたので、記録剤のプロセスカートリッジへの供給を規制する供給規制手段を設けることなく記録剤残量を正確に検知することができる。
【実施例2】
【0068】
(構成)
図14は、実施例2の画像形成装置のプロセスカートリッジ2の外観斜視図、図15は実施例2の画像形成装置のプロセスカートリッジ2の断面図、図16は実施例2の画像形成装置の制御部10およびプロセスカートリッジ2の構成図である。
【0069】
同図に示したように、実施例2の画像形成装置では、プロセスカートリッジ2に、容器不揮発性メモリであるカートリッジメモリ14を設け、制御部10の通信制御部58はトナータグ38およびカートリッジメモリ14とのデータの読み取り或いは書き込みが可能な構成となっている。その他の構成は、実施例1の画像形成装置の構成と同様であるので、簡略化のためにその詳細な説明は省略する。
【0070】
図17は、実施例2の本体不揮発性メモリ52のメモリ構成例を示すものである。同図に示すように、本体不揮発性メモリ52は128バイト程度の容量があり、当該画像形成装置1の状態に関する各種情報が装置固有データ記録領域52xに記録され、使用中のトナーボトル11に関する各種情報がトナーボトル情報記録領域52yに記録され、使用中のプロセスカートリッジ2に関する情報がプロセスカートリッジ情報記録領域52zに記録される。
【0071】
そして、装置固有データ記録領域52xには、当該画像形成装置1の製造番号52aと、当該画像形成装置1の現在までの総印刷枚数52bと、当該画像形成装置1の各種設定及び選択項目を記録するメニュー設定記録領域52dとが記録される。
【0072】
そして、プロセスカートリッジ情報記録領域52zには、当該プロセスカートリッジ2のID番号52g及び記録剤格納部7の中に残っているトナーの残量を示す記録剤残量B(52c)が記録される。
【0073】
そして、トナーボトル情報記録領域52yには、当該トナーボトル11のID番号52eと、当該トナーボトル11が使用されてからの記録剤使用量52fとが記録される。
【0074】
図18は、プロセスカートリッジ2に備えられているカートリッジメモリ14のメモリ構成例を示すものである。同図に示したように、カートリッジメモリ14は、128バイトのメモリページ0と、アドレス80H〜87Hまでの8バイトのメモリページ1から構成される。
【0075】
そして、メモリページ0には、プロセスカートリッジ固有データが記録されるプロセスカートリッジ固有データ記録領域14xと、使用者が当該プロセスカートリッジ2を使用する際に使用するプロセスカートリッジ使用状態記録領域14yが設けられている。
【0076】
そして、カートリッジメモリ固有データ記録領域14xには、カートリッジ固有データである製品名14a、記録剤格納部容量14b、カートリッジ寿命データ14c、製造年月日14d等が、メーカによりあらかじめ記録され、カートリッジ固有データが記録されたプロセスカートリッジ2が使用者に提供される。
【0077】
そして、プロセスカートリッジ使用状態記録領域14yには、使用開始情報14e、当該プロセスカートリッジ2が装着されている画像形成装置1の本体の製造番号14f、印刷データから求められる記録剤使用量14g、当該プロセスカートリッジ2に備わる記録剤収納部12の中に残っているトナーの残量を示す記録剤残量B(14h)、当該プロセスカートリッジ2に充填されていたトナーを使用し終えたことを示す使用済情報14iが記録される。
【0078】
また、メモリページ1は認識情報記録領域38zであり、当該プロセスカートリッジ2に固有のトナーボトル固有データとして、プロセスカートリッジ2の識別番号であるプロセスカートリッジID番号14jが記録されている。
【0079】
図19は、トナーボトル11に備えられているトナータグ38のメモリ構成例を示すものである。同図に示したように、トナータグ38は、128バイトのメモリページ0と、アドレス80H〜87Hまでの8バイトのメモリページ1から構成される。
【0080】
そして、メモリページ0には、トナーボトル固有データである製品名38a、記録剤充填量38b、リサイクル回数38c、製造年月日38d等が、トナーボトル固有データ記録領域38xにメーカによりあらかじめ記録され、これらのトナーボトル固有データが記録された当該トナーボトル11が使用者に提供される。
【0081】
また、使用者が当該トナーボトル11を使用する際に使用するトナーボトル使用状態記録領域38yが設けられ、使用開始情報38e、当該トナーボトル11が装着されている画像形成装置1の本体の製造番号38f、当該トナーボトル11が装着されているプロセスカートリッジ2のID番号38k、印刷データから求められる記録剤使用量38g、当該トナーボトル11に備わる記録剤収納部12の中に残っているトナーの残量を示す記録剤残量A(38h)、当該トナーボトル11に充填されていたトナーを使用し終えたことを示す使用済情報38iが記録される。
【0082】
また、メモリページ1は認識情報記録領域38zであり、当該トナーボトル11に固有のトナーボトル固有データとして、トナーボトルの識別番号であるトナーボトルID番号38jが記録されている。
【0083】
(動作)
以上の構成により、実施例2の画像形成装置は以下のように動作する。なお、全体の印刷動作については、実施例1と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0084】
記録剤残量の検知処理に係る動作について、以下詳細に説明する。画像形成装置1の電源が投入された場合或いは画像形成装置1のトップカバーが閉じられた場合はプロセスカートリッジ2やトナーボトル11が交換された可能性があるため、トナータグ読み込み処理およびカートリッジメモリ読み込み処理が実行される。
【0085】
まず、このトナータグ読み込み処理の動作を、図20に示すフローチャートを用いて説明する。
【0086】
先ず、最初に、ステータスレジスタ等の初期化処理を実行する(ステップS71)。そして、所定の領域に格納した固有のタグ番号を読み取り、固有のタグ番号が読み取れるかどうかによりトナータグ38が認識できるかを確認する(ステップ72)。トナータグ38が認識できなければ、トナーボトル11が装着されていないと見なして、ステップS76に進み、トナータグ無し処理を行う。
【0087】
ステップS72にてトナータグ38が認識できた場合は、トナータグ38のデータを読み込む(ステップS73)。そして、トナータグ38のデータが正常かどうかをチェックサム等により確認し(ステップS74、S75)、トナータグ38のデータが異常な場合は、ステップS77に進み、データ異常処理を行う。
【0088】
一方、ステップS75にてトナータグ38のデータが正常な場合には、トナータグ読み込み処理を終了する。
【0089】
次に、図21のフローチャート図を用いて、カートリッジメモリ読み込み処理を説明する。先ず、ステータスレジスタ等の初期化処理が実行される(ステップS81)。
【0090】
次に、所定の領域に格納した固有のカートリッジ番号を読み取り、固有のカートリッジ番号が読み取れるかどうかによりカートリッジメモリ14が認識できるかを確認する(ステップS82)。カートリッジメモリ14が認識できなければ、プロセスカートリッジ2が装着されていないか、カートリッジメモリ14が装着されていないプロセスカートリッジ14が使用されていると見なして、カートリッジメモリ無し処理を行う(ステップS86)。
【0091】
ステップS82にて、カートリッジメモリ2が認識できた場合は、カートリッジメモリ2のデータを読み込む(ステップS83)。そして、カートリッジメモリ2のデータが正常かどうかをチェックサム等により確認する(ステップS84)。
【0092】
ステップS85にて、カートリッジメモリ2のデータが異常と判定した場合は、異常の旨をパネル表示部62のLEDランプ64等を用いて使用者への通知処理などのデータ異常処理を行う(ステップS87)。
【0093】
一方、ステップS85にて、カートリッジメモリ2のデータが正常な場合には、カートリッジメモリ2に記録された記録剤残量B(14h)を、本体不揮発性メモリ52の記録剤残量B(52c)にコピーし(ステップS88)カートリッジメモリ読み込み処理を終了する。
【0094】
次に、画像形成装置1の電源を投入した場合やトップカバーが閉じられたときに実行するトナータグ38、カートリッジメモリ14および本体不揮発性メモリ52(以下、「消耗品メモリ」という)の消耗品メモリ読み込み処理を、図22のフローチャート図を用いて説明する。
【0095】
先ず、図20を用いて説明したトナータグ読み込み処理を行い(ステップS91)、図21を用いて説明したカートリッジメモリ読み込み処理を行う(ステップS92)。
【0096】
そして、トナータグ38が認識されているかを確認する(ステップS93)。この処理は、図20を用いて説明したステップS72の確認結果と同じである。トナータグ38が認識されていなければ、消耗品メモリ読み込み処理を終了する。
【0097】
一方、トナータグ38が認識されていれば、トナータグデータが正常かどうかを確認する(ステップS94)。この処理は、図20を用いて説明したステップS75の確認結果と同じである。
【0098】
そして、トナータグデータが異常の場合は、消耗品メモリ読み込み処理を終了する。一方、トナータグデータが正常の場合は、図23を用いて後述するトナー交換チェック処理を行う(ステップS95)。
【0099】
そして、トナーが交換されたかどうかを確認する(ステップS96)。この処理は、ステップS95のトナー交換チェック処理の結果で判断する。そして、トナーが交換されていなければ、消耗品メモリ読み込み処理を終了する。
【0100】
一方、トナーが交換されていれば、IDデータのコピーを行う(ステップS98)。すなわち、トナータグ38のトナーボトルID番号38jを、本体不揮発性メモリ52のトナーボトルID番号52eにコピーし、装置製造番号38fを本体不揮発性メモリ52の装置製造番号52aからトナータグ38にコピーする。
【0101】
また、正常なカートリッジメモリが認識されている場合は、トナータグ38のトナーボトルID番号38jを、カートリッジメモリ14のトナーボトルID番号14gにコピーし、カートリッジメモリ14のプロセスカートリッジID番号14jをトナータグ38のプロセスカートリッジID番号38kにコピーする。なお、これらのIDデータは、次回のトナータグ読み込み処理で使用される。
【0102】
そして、実施例1にて図9を用いて説明した記録剤残量更新処理を行う(ステップS99)。なお、実施例2の記録剤残量更新処理では、正常なカートリッジメモリ14が認識されている場合は、カートリッジメモリ14上の記録剤残量B(14h)も更新する。
【0103】
次に、前記ステップS95にて実行されるトナー交換チェック処理の動作を、図23のフローチャート図を用いて説明する。
【0104】
先ず、本体不揮発性メモリ52に記録されているトナーボトルID番号52eと、トナータグ38に記録されているトナーボトルID番号38jとを比較する(ステップS101)。
【0105】
そして、比較結果が一致していなければ、ステップS112に進み、トナーボトル11が交換されたという結果とする(ステップS102)。
【0106】
一方、ステップS102にて比較結果が一致していれば、本体不揮発性メモリ52に記録されている装置製造番号52aと、トナータグ38に記録されている装置製造番号38fとを比較する(ステップS103)。
【0107】
そして、比較結果が一致していなければ、ステップS112に進み、トナーボトル11が交換されたという結果とする(ステップS104)。
【0108】
一方、ステップS104にて、比較結果が一致していれば、カートリッジメモリ14が認識されているかを確認する(ステップS105)。この確認結果は、図21を用いて説明したカートリッジメモリ読み込み処理のステップS82の確認結果と同じである。
【0109】
ステップS105にて、カートリッジメモリ14が認識されていないと判断された場合は、トナーボトルが交換されていないという結果とする(ステップS111)。
【0110】
一方、ステップS105にて、カートリッジメモリ14が認識されたと判断された場合は、カートリッジメモリのデータが正常かどうかを確認する(ステップS106)。この確認結果は、図21のカートリッジメモリ読み込み処理のステップS85の確認結果と同じである。
【0111】
ステップS106にて、カートリッジメモリ14のデータが異常と判断された場合は、トナーボトルが交換されていないという結果とする(ステップS111)。
【0112】
一方、ステップS106にて、カートリッジメモリ14のデータが正常と判断された場合は、カートリッジメモリ14に記録されているトナーボトルID番号14gと、トナータグ38に記録されているトナーボトルID番号38jとを比較する(ステップS107)。
【0113】
そして、比較結果が一致していなければステップS112に進み、トナーボトルが交換されたという結果とする(ステップS108)。
【0114】
一方、ステップS108にて、比較結果が一致していれば、カートリッジメモリ14に記録されているプロセスカートリッジID番号14jと、トナータグ38に記録されているプロセスカートリッジID番号38kとを比較する(ステップS109)。
【0115】
そして、比較結果が一致していなければステップS112に進み、トナーボトルが交換されたという結果とする(ステップS110)。
【0116】
一方、ステップS110にて、比較結果が一致していれば、トナーボトルが交換されていないという結果とする(ステップS112)。
【0117】
なお、実施例2の印刷時の記録剤残量に関する動作は、実施例1にて図12を用いて説明した印刷処理、図13を用いて説明した記録剤量情報更新処理と同様であるので、簡略化のためにその詳細な説明は省略するが、実施例2の画像形成装置では、図9の記録剤残量更新処理および図13の記録剤量情報更新処理において、正常なカートリッジメモリ14が認識されている場合は、カートリッジメモリ14上の記録剤残量B(14h)も更新する。
【0118】
(実施例2の効果)
以上詳細に述べたように、実施例2の画像形成装置によれば、プロセスカートリッジは、カートリッジメモリを備え、トナータグは、少なくともプロセスカートリッジを識別するプロセスカートリッジIDと、画像形成装置を識別する装置製造番号を記録し、本体不揮発性メモリは、少なくとも装置製造番号を記録し、カートリッジメモリは、少なくともプロセスカートリッジIDを記録し、本体不揮発性メモリに記録されたプロセスカートリッジIDまたはカートリッジメモリに記録された装置製造番号とトナータグに記録されたそれぞれ相当する識別情報が異なるときは、前記記録剤収納容器が交換されたと判定するようにしたので、実施例1の効果に加え、プロセスカートリッジとトナーボトルがともに交換された場合であっても、記録剤残量を正確に検知することができる。
【産業上の利用可能性】
【0119】
以上述べたように、本発明は、記録剤収納容器にて記録剤を補充して印刷等を行うプリンタ、複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置に広く用いることができる。
【符号の説明】
【0120】
1 画像形成装置
2 プロセスカートリッジ
7 記録剤格納部
9 感光ドラム
10 制御部
11 トナーボトル
14 カートリッジメモリ
14f、38f、52a 装置製造番号
14j、38k、52g プロセスカートリッジID番号
14g、38j、52e トナーボトルID番号
14h 記録剤残量B
38 トナータグ
38h 記録剤残量A
42 ビデオ制御部
52 本体不揮発性メモリ
58 通信制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着脱可能な画像形成ユニットと、
画像形成データに基づいて記録剤使用量を計測する記録剤使用量計測手段と、
前記画像形成ユニットに直接供給する記録剤を収納する記録剤収納部と、当該記録剤収納部内の記録剤残量を示す第1の記録剤残量情報および当該記録剤収納部を識別する第1の識別情報を記録する第1の記録部とを備えた記録剤収納容器と、
前記画像形成ユニットの記録剤格納部内の記録剤残量であって前記記録剤使用量に基づき更新する第2の記録剤残量情報および前記第1の識別情報を記録する第2の記録部と、を備え、
第1の記録部と第2の記録部の前記第1の識別情報が異なるときは、前記記録剤収納容器が交換されたと判定し、前記第1の記録剤残量情報と前記第2の記録剤残量情報とあらかじめ定めた記録剤格納部の容量に基づき、前記第1の記録剤残量情報および前記第2の記録剤残量情報を更新するようにしたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記更新は、前記第2の記録剤残量情報が前記記録剤格納部の容量に満たない量を空き容量とし、前記空き容量が前記第1の記録剤残量情報以上のときは、第2の記録剤残量情報に前記第1の記録剤残量情報を加算し、第1の記録剤残量情報を初期化し、
前記空き容量が、前記第1の記録剤残量情報より少ないときは、第1の記録剤残量情報より前記空き容量を減算し、第2の記録剤残量情報を前記記録剤格納部の容量とするようにしたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記記録剤格納部は、前記記録剤格納部内の記録剤残量が第1の基準量未満となることを検出する記録剤量検知手段を備え、
前記記録剤量検知手段の検出により前記記録剤残量が第1の基準量未満であって、前記第2の記録剤残量情報が前記第1の基準量を超えるときは、前記第2の記録剤残量情報を第1の基準量とし、
前記記録剤残量が第1の基準量以上であって、前記第2の記録剤残量情報が前記第1の基準量未満のときは前記第2の記録剤残量情報を第1の基準量とし、前記第2の記録剤残量情報が前記第2の基準量未満のときは前記第2の記録剤残量情報を第2の基準量とするようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1の基準量は、印刷画質が低下する記録剤残量であって、前記第2の基準量は印刷不能となる記録剤残量としたことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2の記録剤残量情報に基づき、記録剤残量に関する情報を報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4いずれか記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成ユニットは、第3の記録部を備え、
前記第1の記録部は、少なくとも前記画像形成ユニットを識別する第2の識別情報と、画像形成装置を識別する第3の識別情報を記録し、
前記第2の記録部は、少なくとも前記第3の識別情報を記録し、
前記第3の記録部は、少なくとも前記第2の識別情報を記録し、
前記第1の記録部の前記それぞれの識別情報と、第2の記憶部または第3の記憶部の相当する前記識別情報が異なるときは、前記記録剤収納容器が交換されたと判定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第1の記録部が電子タグであって、前記第2の記録部がフラッシュメモリであることを特徴とする請求項1ないし請求項5いずれか記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第3の記録部が電子タグであることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2010−181720(P2010−181720A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−26310(P2009−26310)
【出願日】平成21年2月6日(2009.2.6)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(594202361)株式会社沖データシステムズ (259)
【Fターム(参考)】