説明

画像形成装置

【課題】 画像形成装置における操作部の省スペース化を確保するとともに操作性を向上させる。
【解決手段】 画像読取部3は、装置本体11の上部に形成され原稿から画像データを読み取る。画像形成部9は、画像読取部3の下方に設けられ、読み取った画像データに基づき画像形成処理する。第1の操作部13は、装置本体11に固定され当該装置の操作入力を受け付ける。第2の操作部15は、当該装置の操作入力を受け付け、第1の操作部13に重なる第1の位置とその第1の操作部13からせり出す第2の位置に変位可能なように第1の操作部13に連結支持されている。操作制御部19は第1および第2の操作部13、15を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に係り、例えば、複合機(MFP:Multi Function Peripheral)、複写機、プリンタ又はファクシミリ等の画像形成装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
複合機等の画像形成装置では、原稿の読み取り指示、読み取った画像の印刷枚数指示、印刷の濃淡指示、両面/片面の印刷指示等の種々の操作指示を、操作パネルから入力して用紙に印刷動作するようになっている。
【0003】
しかも、画像形成装置では、省スペース化の観点から、装置本体の中程に空所を設け、この空所に印刷済み印刷用紙を排紙する胴内排紙型構成が広く提供されるようになってきた。
【0004】
ところが、この胴内排紙型の画像形成装置では、画像形成装置本体の略中央部から印刷後の用紙が排出されるので、使用者にとって種々の操作入力を受け付ける操作パネルが邪魔になり、画像形成装置本体の側部から印刷用紙が排出される画像形成装置よりも、排紙された印刷用紙に対する視認性が悪くなり易い難点がある。
【0005】
そこで、例えば特開2005−300871号公報(特許文献1)の画像形成装置および特開2005−295450号公報(特許文献2)の電子機器等が提案されている。
【0006】
すなわち、特許文献1は、原稿画像を読み取る画像読取部と、この画像読取部の下方に設けられ、その画像読取部により読み取られた原稿画像に基づいた画像をシートに印字する画像形成部と、当該画像形成装置に対して操作を行う表示操作部とを具備し、それら画像読取部と画像形成部を含む画像形成装置本体との間に形成された空所にその画像形成部で印字されたシートを排出する構成において、その表示操作部を画像読取部の下面側に出没自在に設けることにより、印刷用紙に対する良好な視認性を確保したものである。
【0007】
また、特許文献2は、機器本体に対して収納可能な操作パネルと、この操作パネルを機器本体に対して収納又は露出させる駆動手段と、機器本体に人体が接触したことを検出するセンサ部と、その操作パネルが機器本体に対して収納されている状態において、そのセンサ部が人体接触を検出したときには、その駆動手段を駆動させてその操作パネルを機器本体に対して露出状態に移動させる制御部とを備え、設置場所の省スペース化を図るとともに使用時の操作性を向上させたものである。
【特許文献1】特開2005−300871号公報
【特許文献2】特開2005−295450号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した特許文献1、2では、表示操作部が画像読取部の下面側に出没自在に設けられたり、操作パネルが機器本体に対して露出状態に移動可能になっているから、排紙された印刷用紙に対する視認性の確保が可能ではあると考えられるが、実際には、画像形成装置の機能の豊富化に伴う表示部の大型化や入力ボタンの増大化により、それら表示操作部や操作パネルが大型化し易く、画像形成装置の操作性を向上させるには、更に改善の余地がある。
【0009】
さらに、胴内排紙型の画像形成装置に限らず、画像形成装置本体の側部から印刷用紙を排出させる構成の画像形成装置においても、それら表示操作部や操作パネルの小型化が可能であれば、同様に操作性が向上されるので、改善が望まれていた。
【0010】
本発明はそのような課題を解決するためになされたもので、装置本体の機能を損なうことなく操作性を向上させることが容易な画像形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そのような課題を解決するために本発明に係る画像形成装置は、当該装置の装置本体と、この装置本体の上部に形成され原稿から画像データを読み取る画像読取部と、この画像読取部の下方に設けられ、読み取った画像データに基づき画像形成処理する画像形成部と、その装置本体に固定され当該装置の操作入力を受け付ける第1の操作部と、この第1の操作部に連結支持され当該装置の操作入力を受け付ける第2の操作部であって、その第1の操作部に重なる第1の位置とその第1の操作部からせり出す第2の位置に変位可能な第2の操作部と、その第1および第2の操作部を制御する操作制御部と、を具備している。
【0012】
本発明の画像形成装置では、上記第1の操作部が、その装置本体にあってそれら画像読取部と画像形成部との間に形成された空所に面する上側位置に配置された構成も可能である。
【0013】
本発明の画像形成装置では、上記第2の操作部が、その第1の操作部に対しそれら第1および第2の位置間でスライド可能に支持された構成も可能である。
【0014】
本発明の画像形成装置では、上記第2の操作部が、当該装置の基本操作を受け付ける機能を有し、上記第1の操作部が、その基本操作以外の拡張操作を受け付ける機構を有する構成も可能である。
【0015】
本発明の画像形成装置では、上記操作制御部が、当該装置がスリープモードに移行制御されたとき、それら第1および第2の操作部への電源供給を停止制御する構成も可能である。
【0016】
本発明の画像形成装置では、上記操作制御部が、当該装置がスリープモード解除制御されたとき、その第2の操作部のみ電源供給を開始制御する構成も可能である。
【0017】
本発明の画像形成装置では、上記操作制御部が、その第1の操作部からの操作を受け付けたとき、当該操作を実行する実行部への電源供給を開始制御する構成も可能である。
【0018】
本発明の画像形成装置では、上記操作制御部が、当該装置がスリープモードに移行制御されたとき、第2の位置にあるその第2の操作部を第1の位置に変位制御する構成も可能である。
【発明の効果】
【0019】
このような本発明に係る画像形成装置では、装置本体に固定された第1の操作部に連結支持された第2の操作部が、その第1の操作部に重なる第1の位置とその第1の操作部からせり出す第2の位置に変位可能になっているから、操作部を分割配置することが可能で、ある程度のスペースを有する操作部の確保が可能であるばかりか、互いに重ね合わせることにより、操作部の省スペース化を確保して操作性を向上させることも容易である。
【0020】
本発明の画像形成装置において、上記第1の操作部が、その装置本体にあってそれら画像読取部と画像形成部との間に形成された空所に面する上側位置に配置された構成では、上述した効果に加えて、特に、排紙された印刷用紙に対する視認性の確保が容易である。
【0021】
本発明の画像形成装置において、上記第2の操作部が、その第1の操作部に対しそれら第1および第2の位置間でスライド可能に支持された構成では、第2の操作部の変位操作が簡単である。
【0022】
本発明の画像形成装置において、上記第2の操作部が、当該装置の基本操作を受け付ける機能を有し、上記第1の操作部が、その基本操作以外の拡張操作を受け付ける機構を有する構成では、操作部の省スペース化を確保した状態で、その基本操作が容易である。
【0023】
本発明の画像形成装置において、上記操作制御部が、当該装置がスリープモードに移行制御されたとき、それら第1および第2の操作部への電源供給を停止制御する構成では、省電力モードの確保が容易である。
【0024】
本発明の画像形成装置において、上記操作制御部が、当該装置がスリープモード解除制御されたとき、その第2の操作部のみ電源供給を開始制御する構成では、省電力モードの確保と基本操作の確保が可能である。
【0025】
本発明の画像形成装置において、上記操作制御部が、その第1の操作部からの操作を受け付けたとき、当該操作を実行する実行部への電源供給を開始制御する構成では、省電力モードの確保が容易である。
【0026】
本発明の画像形成装置において、上記操作制御部が、当該装置がスリープモードに移行制御されたとき、第2の位置にあるその第2の操作部を第1の位置に変位制御する構成では、当該装置がスリープモードに移行されたことが判別され易い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0028】
図1は本発明に係る画像形成装置Aを示す外観図である。
図1において、画像形成装置Aは、この上部にADF(auto document feeder)機能付きの自動原稿供給装置Bを載置して構成されている。
【0029】
画像形成装置Aは、図2に示すように、主制御部1を中心にして自動原稿供給装置B、画像読取部3、記憶部5、操作パネル部7および印刷部9を有し、例えば複合機を構成している。
【0030】
なお、画像形成装置Aは、自動原稿供給装置Bによる原稿の自動供給動作を制御するが、図2では図示を省略する。更に、画像形成装置Aとしてはこれ以外にも種々の構成を有するが、本発明の要部ではないので説明および図示を省略する。図2中の符号Cは後処理装置(フィニッシャ)であるが、後述する。
【0031】
主制御部1は、画像読取部3、記憶部5、操作パネル部7、印刷部9および装置本体11を制御するものであるが、詳細は後述する。
【0032】
画像読取部3は、例えば図1の装置本体11の内側上部に配置され、主制御部1の制御の下、自動原稿供給装置Bで供給された原稿から画像を光学的に読み込み、フィルタ処理等をして電子的印刷データを生成する公知のスキャナー等であり、生成した印刷データが原稿の頁毎に記憶部5に順次記憶されるようになっている。画像形成装置Aの内部構成については後述する。
【0033】
記憶部5は、画像読取部3からの印刷データ、主制御部1の動作プログラムの他、図示しない動作画面等を格納する読み書き可能な例えばハードディスク(HDD)である。
【0034】
操作パネル部7は、図1に示すように、画像形成装置Aの装置本体11の上部に配置され、画像形成装置Aの動作状態を表示する例えば液晶形の表示部およびタッチスイッチ形の入力部であり、長方形板状の第1の操作部13および第2の操作部15を有している。
【0035】
第1の操作部13は、装置本体11にあって画像読取部3と印刷部9との間に形成された空所17に面する上側位置に、外部に突出するようにして装置本体11に固定されており、図3に示すように、当該装置の動作を表示する表示部13aと当該装置の操作入力を受け付ける操作キー13bを有している。
【0036】
第2の操作部15は、第1の操作部13とほぼ等しい外径形状を有し、第1の操作部13に重なる第1の位置(図3B)と第1の操作部13からせり出す第2の位置(図3A)に変位可能なよう第1の操作部13に連結支持されており、当該装置の動作を表示する表示部15aと当該装置の操作入力を受け付ける操作キー15bとを有している。
【0037】
すなわち、第1の操作部13の両短辺側上面には、図4に示すように、突出方向に延びるくさび状の凹溝13cが両短辺に沿って延びており、第2の操作部15の両短辺側下面には、そのくさび状の凹溝13cにはまる凸条15cが両短辺に沿って突出方向に延びており、第1の操作部13に対して第2の操作部15が引き出されるようにスライド可能に指示されている。凸条15cは図4以外隠れて見えない。
【0038】
なお、第2の操作部15は、突出方向にスライドしても第1の操作部13から外れないように、図示しない係合部材によって係合されている。
【0039】
第1の操作部13は直接、第2の操作部15は図示しない機構によって第1の操作部13を介して装置本体15に電気的に接続されている。
【0040】
第2の操作部15の表示部15aは、1行程度のメッセージを表示するサブパネルの如きものであり、操作キー15bは、例えば使用者が通常印刷するときに操作する基本的な機能である当該装置の基本操作、例えば読み取り、印刷スタート、ストップ、クリア、数字用テンキーからの入力を受け付ける入力部として機能している。
【0041】
第1の操作部13の操作キー15bは、当該基本操作以外の拡張操作、例えば、片面/両面の別、反転、倍率変更、濃度変更、割り付け、集約、給紙段設定、外付け後処理装置Cへの排出先設定、ソート、ステープルやパンチ(製本設定)等の後処理の選択を受け付ける機能を有しており、表示部13aは、それに関係する表示をする機能している。
【0042】
印刷部9は、図2の画像形成装置Aの装置本体11内に配置され、後述するように給紙段27a、27bから用紙を給紙し、給紙し搬送された用紙に印刷データをモノクロ印刷又はカラー印刷して排紙する画像形成部である。詳細な構成は後述する。
【0043】
主制御部1は、CPU、このCPUの起動プログラムを格納したメモリ部、入出力インターフェース(いずれも図示せず。)を有し、上述した画像読取部3、記憶部5、操作パネル部7(第1、第2の操作部13、15)および印刷部9を制御するとともに、自動原稿供給装置Bおよび後処理装置Cを制御するものである。
【0044】
主制御部1は、所定期間、例えば数分間にわたって第1および第2の操作部13、15からの操作がないとき、例えば印刷部9や後処理装置Cへの電源供給を遮断するスリープモードへの移行制御、すなわち省電力モード移行制御するとともに、スリープモード下で第1又は第2の操作部13、15からの操作があったとき、印刷部9への電源供給を開始して印刷処理を可能にする通常モードへの移行制御、すなわち省電力モード解除制御する機能を有する他、第1および第2の操作部13、15を制御する操作制御部19としての機能を有している。
【0045】
操作制御部19は、当該装置がスリープモードに移行制御されたとき、第1および第2の操作部13、15への電源供給を停止制御する機能、当該装置がスリープモード解除制御されたとき、第2の操作部13のみへの電源供給を開始制御する機能、更に、第1の操作部13からの操作を受け付けたとき、当該操作を実行する実行部、すなわち後処理装置Cへの電源供給を開始制御する機能を有している。
【0046】
実行部としての後処理装置Cは、ソート処理部21、ステープル処理部23およびパンチ処理部25等である。
【0047】
図5は、上述した画像形成装置Aおよび後処理装置Cの内部構成を示す概略図である。なお、便宜上、図5では、自動原稿供給装置Bが省略されており、画像形成装置Aの側部から後処理装置C側へ排紙される構成となっている。
【0048】
図5において、画像形成装置Aの装置本体11の下部には、用紙のセットされる給紙段27a、27bに加え、これらの給紙段27a、27bから1次給紙された用紙を2次給紙する過程で用紙に対してトナー画像を転写定着する転写定着部29、転写定着された用紙を転写定着部29に戻す反転搬送部31が配置され、上述した印刷部9が形成されている。
【0049】
装置本体11の側面上部には、印刷部9で印刷された用紙が排紙される排紙口33が形成されている。
【0050】
装置本体11の上部には、上述した画像読取部3および操作パネル部7(第1、第2の操作部13、15)が配置されており、主制御部1および記憶部5が装置本体11内部の適当な位置に電子回路を形成して配置されている。
【0051】
画像形成装置Aの連結された後処理装置Cでは、当該後処理装置Cの装置本体35の上部に、排紙口33に揃うように形成された搬入口37が形成されており、搬入口37から形成された搬送路には上述したソート処理部21、ステープル処理部23およびパンチ処理部25が配置されている。
【0052】
ソート処理部21は、用紙を部毎に、例えば排紙位置をずらせて仕分け、排紙トレイに排紙する機能を有しており、ステープル処理部23は部毎にステープル処理した用紙を排紙トレイに排紙し、パンチ処理部25は部毎にパンチ処理した用紙を排紙トレイ39に排紙するものである。
【0053】
次に、本発明の画像形成装置Aの動作を説明する。
【0054】
第1の操作部13に第2の操作部15が重ねるようにして連結されている第1の位置においては(図3B参照)、第1の操作部13が第2の操作部15で隠れているから、使用者にとって、第2の操作部15のみが操作可能になっている。
【0055】
この状態では、第2の操作部15から、当該装置の基本操作、例えば読み取り、印刷スタート、ストップ、クリア、数字テンキーからの入力を操作キー15bから受け付けることが可能になる。
【0056】
そして、第1の操作部13から操作入力したいときには、第2の操作部15を第1の操作部13から第2の位置に引き出すと第1の操作部13が現れ(図3A参照)、使用者にとって、第1の操作部13および第2の操作部15が操作可能になる。
【0057】
そのため、第2の操作部15への操作入力に加えて、第1の操作部13から、当該基本操作以外の拡張操作、例えば、片面/両面の別、反転、倍率変更、濃度変更、割り付け、集約、給紙段設定、外付け後処理装置Cへの排出先設定、ステープルや製本設定等の後処理装置Cの選択入力を操作キー13bから受け付けることが可能になる。
【0058】
また、第1の操作部13の操作入力が不要になれば、第2の操作部15をスライドさせて押し込み、第1の操作部13上に重ねて収納すれば(図3B参照)、操作パネル部7自体の形状が小型化される。
【0059】
さらに、当該装置がスリープモードに移行制御されたとき、操作制御部19が第1および第2の操作部13、15への電源供給を停止制御し、当該装置がスリープモード解除制御されたとき、操作制御部19が第2の操作部13のみに電源供給を開始制御するから、当該装置の基本操作が確保される。
【0060】
さらにまた、第2の操作部15を引き出した後、第1の操作部13からの操作を受け付けたとき、当該操作を実行する後処理装置Cへの電源供給を開始制御するから、省電力の確保も可能となる。
【0061】
このように本発明に係る画像形成装置Aでは、当該装置の装置本体11と、この装置本体11の上部に形成され原稿から画像データを読み取る画像読取部3と、この画像読取部3の下方に設けられ、読み取った画像データに基づき画像形成処理する画像形成部(印刷部)9と、その装置本体11に固定され当該装置の操作入力を受け付ける第1の操作部13と、この第1の操作部13にスライド可能に連結支持され当該装置の操作入力を受け付ける第2の操作部15であって、その第1の操作部13に重なる第1の位置とその第1の操作部13からせり出す第2の位置に変位可能な第2の操作部15と、その第1および第2の操作部を制御する操作制御部19と、を具備している。
【0062】
そのため、装置本体11に固定された第1の操作部13に連結支持された第2の操作部15が、その第1の操作部13に重なる第1の位置と第1の操作部13からせり出す第2の位置にスライド変位可能になっているから、操作パネル部7を分割配置することが可能であり、表示部13a、15aおよび操作キー13b、15bをある程度の大きさやスペースに確保することが可能であるばかりか、互いに重ね合わせることにより、操作パネル部7の省スペース化を確保して操作性を向上させることが容易である。しかも、第2の操作部15のスライド変位操作も簡単である。
【0063】
また、第1の操作部13が、その装置本体11にあってそれら画像読取部3と印刷部9との間に形成された空所19に面する上側位置に配置されているから、胴内排紙構成において、特に、排紙された印刷用紙に対する視認性の確保が可能である。
【0064】
そして、第2の操作部15が、当該装置の基本操作を受け付ける機能を有し、第1の操作部13が、その基本操作以外の拡張操作を受け付ける機構を有するので、第1および第2の操作部13、15の省スペース化を確保した状態で、その基本操作が容易である。
【0065】
また、当該装置がスリープモードに移行制御されたとき、操作制御部19が、それら第1および第2の操作部13、15への電源供給を停止制御するから、省電力モードの確保が容易である。
【0066】
さらに、当該装置がスリープモード解除制御されたとき、操作制御部19が、その第2の操作部15のみ電源供給を開始制御するから、同様に、省電力モードの確保が容易である。
【0067】
さらにまた、第1の操作部13からの操作を受け付けたとき、操作制御部19が、当該操作を実行する後処理装置Cへの電源供給を開始制御するから、後処理装置Cを含めた省電力モードの確保が可能である。
【0068】
ところで、本発明の画像形成装置Aにおいて、第2の操作部15について、当該装置がスリープモードに移行制御されたとき、操作制御部19の制御を介して第2の位置から第1の位置に自動的に変位制御する構成が可能であり、このような構成では、当該装置がスリープモードに移行されたことが判別され易い。
【0069】
このような第2の操作部15を第2の位置から第1の位置に自動的に変位させる構成としては、図示はしないが、例えば、第2の操作部15を第1の位置から第2の位置へ付勢力に抗して引き出すとともに、その抗した付勢力を溜めるイジェクト機能を第1および/又は第2の操作部13、15に設け、そのイジェクト機能に溜めた付勢力を開放する等して自動的に変位動作を確保することが可能である。これらのイジェクト機能は、電子機器の開閉蓋の開閉機構として知られている。
さらに、本発明の画像形成装置Aは、複写機、ファクシミリ機、複合機等の画像形成装置において実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に係る画像形成装置の実施の形態を示す概略外観図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置を説明する概略ブロック図である。
【図3】本発明に係る画像形成装置の操作パネル部を説明する斜視図である。
【図4】図3の操作パネル部を説明する概略断面図である。
【図5】本発明に係る画像形成装置を説明する概略内部構成図である。
【符号の説明】
【0071】
1 主制御部
3 画像読取部
5 記憶部
7 操作パネル部
9 印刷部(画像形成部)
11 装置本体
13 第1の操作部
13a、15a 表示部
13b、15b 操作キー
13c 凹溝
15 第2の操作部
15c 凸条
17 空所
19 操作制御部
21 ソート処理部
23 ステープル処理部
25 パンチ処理部
27a、27b 給紙段
29 転写定着部
31 反転搬送部
33 排紙口
35 装置本体
37 搬入口
39 排紙トレイ

A 画像形成装置
B 自動原稿供給装置
C 後処理装置(フィニッシャ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当該装置の装置本体と、
この装置本体の上部に形成され原稿から画像データを読み取る画像読取部と、
この画像読取部の下方に設けられ、読み取った前記画像データに基づき画像形成処理する画像形成部と、
前記装置本体に固定され当該装置の操作入力を受け付ける第1の操作部と、
この第1の操作部に連結支持され当該装置の操作入力を受け付ける第2の操作部であって、前記第1の操作部に重なる第1の位置と前記第1の操作部からせり出す第2の位置に変位可能な第2の操作部と、
前記第1および第2の操作部を制御する操作制御部と、
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1の操作部は、前記装置本体にあって前記画像読取部と前記画像形成部との間に形成された空所に面する上側位置に配置された請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2の操作部は、前記第1の操作部に対し前記第1および第2の位置間でスライド可能に支持された請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2の操作部は、当該装置の基本操作を受け付ける機能を有し、前記第1の操作部は、前記基本操作以外の拡張操作を受け付ける機構を有する請求項1〜3いずれか1記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記操作制御部は、当該装置がスリープモードに移行制御されたとき、前記第1および第2の操作部への電源供給を停止制御する請求項1〜4いずれか1記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記操作制御部は、当該装置がスリープモード解除制御されたとき、前記第2の操作部のみ電源供給を開始制御する請求項1〜5いずれか1記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記操作制御部は、前記第1の操作部からの操作を受け付けたとき、当該操作を実行する実行部への電源供給を開始制御する請求項1〜6いずれか1記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記操作制御部は、当該装置がスリープモードに移行制御されたとき、前記第2の位置にある前記第2の操作部を前記第1の位置に変位制御する請求項1〜7いずれか1記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−39424(P2010−39424A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−205471(P2008−205471)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】