説明

画像形成装置

【課題】キャリアの劣化により帯電付与性能が低下した場合においても、現像速度を低下させずにトナーコンテナ交換時の濃度上昇やカブリ現象等の画質低下を効果的に抑制可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】トナーコンテナ4aの交換が検知されると、演算部97において画像毎の印字率bnを積算した積算印字率Σbnを算出する。次に、CPU91はRAM93(又はROM92)に記憶されている予備駆動時間設定テーブルを用いて現像装置3aの予備駆動時間を設定する。そして、トナーコンテナ4aから現像装置3aに所定量(例えば1.5g)のトナーが補給された後、第1及び第2攪拌スクリュー21a、21bが設定された予備駆動時間だけ予備駆動される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に搭載される現像装置及びそれを備えた画像形成装置に関し、特に、磁性キャリアとトナーとから成る二成分現像剤を使用する現像装置の駆動制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真プロセスを用いた画像形成装置における乾式トナーを用いた現像方式としては、キャリアを用いない一成分現像方式と、磁性キャリアを用いて非磁性のトナーを帯電させる二成分現像剤を使用し、現像ローラ上に形成されたトナー及びキャリアから成る磁気ブラシにより像担持体(感光体)上の静電潜像を現像する二成分現像方式とが知られている。
【0003】
一成分現像方式は、磁気ブラシによって像担持体上の静電潜像が乱されることがなく高画質化に適している反面、トナーをチャージローラで帯電させ、弾性規制ブレードで現像ローラ上の層厚を規制するため、トナーの添加剤がチャージローラに付着して帯電能力が低下し、トナーの帯電量を安定して維持することが困難であった。また、規制ブレードにトナーが付着し、層形成が不均一になって画像欠陥をきたすことがあった。
【0004】
また、色重ねを行うカラー印刷の場合、カラートナーに透過性が要求されるため、非磁性トナーである必要がある。そこで、フルカラー画像形成装置においてはキャリアを用いてトナーを帯電及び搬送する二成分現像方式を採用する場合が多い。
【0005】
ところで、二成分現像方式においては、印字動作の繰り返しによりキャリア表面にコーティングされた樹脂が摩擦によって剥離し、キャリアの導電率が高くなるためにトナーへの帯電付与性能が低下する。そのため、トナーの帯電量が所定値を下回り、画像濃度が必要以上に濃くなったり、カブリ現象が発生したりして画像品質を低下させるという問題点があった。特に、トナーコンテナの交換時(Adding Toner動作時)においては現像装置内に新たなトナーが多量に補給されるため、上記の不具合が発生し易くなる。
【0006】
この対策として、例えば特許文献1には、累積的に計数した現像装置の使用回数に応じて、使用回数が増加するほど現像装置の現像速度を遅くし、及び/又は主帯電器の出力を低下させる現像剤劣化補償手段を設けた画像形成装置が開示されている。また、特許文献2には、現像剤の攪拌時間の積算値に基づいて現像剤攪拌搬送路内の現像剤搬送速度を制御する現像装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平1−62681号公報
【特許文献2】特開2007−79489号公報(請求項19、段落[0127]、図21)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の方法では、現像速度を遅くした場合は画像形成装置の重要な性能である出力効率を低下させてしまう。また、主帯電器の出力を低下させた場合は画質の安定性を損ねるおそれがあった。
【0009】
一方、特許文献2においては、現像性能の低下や回収搬送路の下流側での現像剤のオーバーフローを防止するために、供給搬送路及び回収搬送路の現像剤搬送速度は低下させず、現像剤撹拌搬送路の現像剤搬送速度のみを低下させることが提案されている(段落[0101])。しかし、この方法では供給搬送路及び回収搬送路での搬送速度と現像剤撹拌搬送路での搬送速度を別個に制御する必要があり、現像装置の構成や制御経路が複雑になるという問題点があった。
【0010】
さらに、特許文献1、2の制御に用いる現像装置の使用回数や現像剤の攪拌時間の積算値は、必ずしもキャリアの帯電付与性能と高い相関性を有しておらず、トナーの帯電不足による画像品質の低下を抑制する方法として十分なものではなかった。
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑み、キャリアの劣化により帯電付与性能が低下した場合においても、現像速度を低下させずにトナーコンテナ交換時の濃度上昇やカブリ現象等の画質低下を効果的に抑制可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために本発明は、キャリアとトナーとを含む二成分現像剤を収容する現像容器と、該現像容器内に回転自在に支持され表面に現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像容器内の現像剤を撹拌搬送する撹拌搬送部材と、を有する現像装置と、該現像装置に補給するトナーを貯留する着脱可能なトナーコンテナと、該トナーコンテナ内のトナーを前記現像装置に補給する補給手段と、前記現像装置の総トナー消費量を算出するトナー消費量算出手段と、該トナー消費量算出手段により算出された総トナー消費量に基づいて前記トナーコンテナ交換時における前記現像装置の予備駆動時間を制御する制御手段と、を備えた画像形成装置である。
【0013】
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記制御手段は、前記トナー消費量算出手段により算出された総トナー消費量の増加に伴い前記トナーコンテナ交換時における前記現像装置の予備駆動時間を初期値から段階的に延長することを特徴としている。
【0014】
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記トナー消費量算出手段は、印刷1枚毎に算出される印字率を積算した積算印字率を用いて総トナー消費量を算出することを特徴としている。
【0015】
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記トナー消費量算出手段は、前記補給手段の積算駆動時間または積算駆動回数を用いて総トナー消費量を算出することを特徴としている。
【0016】
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記トナー消費量算出手段は、前記トナーコンテナの交換回数を用いて総トナー消費量を算出することを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
本発明の第1の構成によれば、トナーコンテナ交換時における現像装置の予備駆動時間をキャリアの帯電付与性能の低下と相関性の高い総トナー消費量に基づいて設定できるため、従来のように現像速度を低下させることなくトナーコンテナ交換直後における画像濃度の上昇やカブリ現象を効果的に抑制可能となる。
【0018】
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の画像形成装置において、トナー消費量算出手段により算出された総トナー消費量の増加に伴いトナーコンテナ交換時における現像装置の予備駆動時間を初期値から段階的に延長することにより、キャリアの帯電付与性能の低下と相関性の高い総トナー消費量に基づいて予備駆動時間を適正値に設定することができる。
【0019】
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1又は第2の構成の画像形成装置において、トナー消費量算出手段は、印刷1枚毎に算出される印字率を積算した積算印字率を用いて総トナー消費量を算出することにより、総トナー消費量を簡単に且つ精度良く算出することができる。
【0020】
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1又は第2の構成の画像形成装置において、トナー消費量算出手段は、補給手段の積算駆動時間または積算駆動回数を用いて総トナー消費量を算出することにより、総トナー消費量を簡単に且つ精度良く算出することができる。
【0021】
また、本発明の第5の構成によれば、上記第1又は第2の構成の画像形成装置において、トナー消費量算出手段は、トナーコンテナの交換回数を用いて総トナー消費量を算出することにより、総トナー消費量を簡単に且つ精度良く算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の画像形成装置の全体構成を示す概略図
【図2】本発明の画像形成装置に搭載される現像装置の構成を示す側面断面図
【図3】本発明の現像装置の構成を示す平面断面図
【図4】現像ローラ及び磁気ローラに印加されるバイアス波形の一例を示す図
【図5】本発明の画像形成装置の制御経路を示すブロック図
【図6】耐久印字枚数とキャリア表面へのシリカ付着量との関係を示すグラフ
【図7】初期キャリアと耐久印字後のキャリアを用いた場合の現像装置の予備駆動時間とトナー帯電量との関係を示すグラフ
【図8】耐久印字後のキャリアを用いた場合の現像装置の予備駆動時間とカブリ濃度との関係を示すグラフ
【図9】トナーコンテナ交換時における現像装置の予備駆動制御手順の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の現像装置が搭載された画像形成装置の概略断面図であり、ここではタンデム方式のカラー画像形成装置について示している。カラープリンタ100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図1では右側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの画像を順次形成する。
【0024】
この画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されており、さらに駆動手段(図示せず)により図1において時計回りに回転する中間転写ベルト8が各画像形成部Pa〜Pdに隣接して設けられている。これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、各感光体ドラム1a〜1dに当接しながら移動する中間転写ベルト8上に順次一次転写されて重畳された後、二次転写ローラ9の作用によって記録媒体の一例としての転写紙P上に二次転写され、さらに、定着部13において転写紙P上に定着された後、装置本体より排出される。感光体ドラム1a〜1dを図1において反時計回りに回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。
【0025】
トナー像が転写される転写紙Pは、装置下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラ12a及びレジストローラ対12bを介して二次転写ローラ9と後述する中間転写ベルト8の駆動ローラ11とのニップ部へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが主に用いられる。また、二次転写ローラ9の下流側には中間転写ベルト8表面に残存するトナー等を除去するためのブレード状のベルトクリーナ19が配置されている。
【0026】
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電器2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を露光する露光装置5と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像ユニット3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)等を除去するクリーニング部7a、7b、7c及び7dが設けられている。
【0027】
パソコン等の上位装置から画像データが入力されると、先ず、帯電器2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させ、次いで露光装置5によって画像データに応じて光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像データに応じた静電潜像を形成する。現像装置3a〜3dには、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色のトナーを含む二成分現像剤が所定量充填されている。なお、後述のトナー像の形成によって各現像装置3a〜3d内に充填された二成分現像剤中のトナーの割合が規定値を下回った場合にはトナーコンテナ4a〜4dから各現像装置3a〜3dにトナーが補給される。この現像剤中のトナーは、現像装置3a〜3dにより感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着することにより、露光装置5からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
【0028】
そして、一次転写ローラ6a〜6dに所定の転写電圧を付与することにより、感光体ドラム1a〜1d上のイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナー等がクリーニング部7a〜7dにより除去される。
【0029】
中間転写ベルト8は、上流側の搬送ローラ10と、下流側の駆動ローラ11とに掛け渡されており、駆動モータ(図示せず)による駆動ローラ11の回転に伴い中間転写ベルト8が時計回りに回転を開始すると、転写紙Pがレジストローラ12bから所定のタイミングで駆動ローラ11とこれに隣接して設けられた二次転写ローラ9とのニップ部(二次転写ニップ部)へ搬送され、中間転写ベルト8上のフルカラー画像が転写紙P上に転写される。トナー像が転写された転写紙Pは定着部13へと搬送される。
【0030】
定着部13に搬送された転写紙Pは、定着ローラ対13aにより加熱及び加圧されてトナー像が転写紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写紙Pは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられる。転写紙Pの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラ15によって排出トレイ17に排出される。
【0031】
一方、転写紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着部13を通過した転写紙Pは分岐部14で用紙搬送路18に振り分けられ、画像面を反転させた状態で二次転写ニップ部に再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次の画像が二次転写ローラ9により転写紙Pの画像が形成されていない面に転写され、定着部13に搬送されてトナー像が定着された後、排出トレイ17に排出される。
【0032】
図2は、本発明の現像装置の構成を示す側面断面図であり、図3は、現像装置の平面断面図(図2におけるAA′矢視断面図)である。なお、ここでは図1の画像形成部Paに配置される現像装置3aについて説明するが、画像形成部Pb〜Pdに配置される現像装置3b〜3dの構成についても基本的に同様であるため説明を省略する。
【0033】
図2及び図3に示すように、現像装置3aは、二成分現像剤(以下、単に現像剤と呼ぶ)が収納される現像容器20を備えており、現像容器20は仕切壁20aによって第1及び第2攪拌室20b、20cに区画され、第1及び第2攪拌室20b、20cにはトナーコンテナ4a(図1参照)から供給されるトナー(正帯電トナー)をキャリアと混合して撹拌し、帯電させるための第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bが回転可能に配設されている。
【0034】
そして、第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bによって現像剤が攪拌されつつ軸方向(図3の矢印B、C方向)に搬送され、仕切壁20aの両端部に形成された現像剤通過路30a、30bを介して第1及び第2攪拌室20b、20c間を循環する。即ち、第1及び第2攪拌室20b、20c、現像剤通過路30a、30bによって現像容器20内に現像剤の循環経路が形成されている。
【0035】
現像容器20は図2の左斜め上方に延在しており、現像容器20内において第1攪拌スクリュー21aの上方には磁気ローラ22が配置され、磁気ローラ22の左斜め上方には現像ローラ23が対向配置されている。そして、現像ローラ23は現像容器20の開口側(図2の左側)において感光体ドラム1aに対向しており、磁気ローラ22及び現像ローラ23はそれぞれの回転軸周りに関して図中時計回りに回転する。
【0036】
第2攪拌室20cには第2攪拌スクリュー21bと対面してトナー濃度センサ31が配置されており、トナー補給口20dの近傍にはトナーコンテナ4a(図1参照)からトナーを所定の速度で補給するためのトナー補給モータ27が配設されている。図3に示すように、トナー補給口20dは平面的に見て第2攪拌室20cの端部に配置されている。
【0037】
トナー濃度センサ31としては、現像容器20内におけるトナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤の透磁率を検出する透磁率センサが用いられる。ここで、トナー濃度とは現像剤中の磁性キャリアに対するトナーの比率(T/C)のことであり、本実施形態においては、トナー濃度センサ31により現像剤の透磁率を検出し、その検出結果に相当する電圧値を後述する制御部90(図5参照)に出力するよう構成されており、制御部90によってトナー濃度センサ31の出力値からトナー濃度が決定されるようになっている。制御部90は、決定されたトナー濃度に応じてトナー補給モータ27に制御信号を送信し、トナー補給口20dから現像容器20内に所定量のトナーを補給する。
【0038】
センサ出力値はトナー濃度に応じて変化し、トナー濃度が高くなるほど磁性キャリアに対するトナーの比率が高くなり、磁気を通さないトナーの割合が増加するため出力値が低くなる。一方、トナー濃度が低くなるほどキャリアに対するトナーの比率が低くなり、磁気を通すキャリアの割合が増加するため出力値が高くなる。
【0039】
磁気ローラ22は、非磁性の回転スリーブ22aと、回転スリーブに内包される複数の磁極(ここでは5極)を有する固定マグネットローラ体22bで構成されている。本実施形態では、固定マグネット体22bの磁極は、主極35、規制極(穂切り用磁極)36、搬送極37、剥離極38、及び汲上極39の5極構成である。
【0040】
現像ローラ23は、円筒状の現像スリーブ23aと、現像スリーブ23a内に固定された現像ローラ側磁極23bで構成されており、磁気ローラ22と現像ローラ23とはその対面位置(対向位置)において所定のギャップをもって対向している。現像ローラ側磁極23bは、固定マグネット体22bの対向する磁極(主極)35と異極性である。
【0041】
また、現像容器20には穂切りブレード25が磁気ローラ22の長手方向(図2の紙面表裏方向)に沿って取り付けられており、穂切りブレード25は、磁気ローラ22の回転方向(図中時計回り)において、現像ローラ23と磁気ローラ22との対向位置よりも上流側に位置付けられている。そして、穂切りブレード25の先端部と磁気ローラ22表面との間には僅かな隙間(ギャップ)が形成されている。
【0042】
現像ローラ23には、直流電圧(以下、Vslv(DC)という)及び交流電圧(以下、Vslv(AC)という)が印加され、磁気ローラ22には、直流電圧(以下、Vmag(DC)という)及び交流電圧(以下、Vmag(AC)という)が印加されている。これらの直流電圧及び交流電圧は、現像バイアス電源43からバイアス制御回路41(いずれも図5参照)を経由して現像ローラ23及び磁気ローラ22に印加される。制御部90は、バイアス制御回路41に制御信号を送信して現像バイアス電源43から印加されるVslv(DC)、Vslv(AC)及びVmag(DC)、Vmag(AC)を制御する。
【0043】
前述のように、第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bによって、現像剤が攪拌されつつ現像容器20内を循環してトナーを帯電させ、第1攪拌スクリュー21aによって現像剤が磁気ローラ22に搬送される。そして、磁気ローラ22上に磁気ブラシ(図示せず)を形成し、磁気ローラ22上の磁気ブラシは穂切りブレード25によって層厚規制された後、磁気ローラ22と現像ローラ23との対向部分に搬送され、磁気ローラ22に印加されるVmag(DC)と現像ローラ23に印加されるVslv(DC)との電位差ΔV、及び磁界によって現像ローラ23上にトナー薄層を形成する。
【0044】
現像ローラ23上のトナー層厚は現像剤の抵抗や磁気ローラ22と現像ローラ23との回転速度差等によっても変化するが、ΔVによって制御することができる。ΔVを大きくすると現像ローラ23上のトナー層は厚くなり、ΔVを小さくすると薄くなる。現像時におけるΔVの範囲は一般的に100V〜350V程度が適切である。
【0045】
図4は、現像ローラ23及び磁気ローラ22に印加されるバイアス波形の一例を示す図である。図4(a)に示すように、現像ローラ23には、Vslv(DC)にピークツーピーク値がVpp1である矩形波のVslv(AC)を重畳した合成波形Vslv(実線)が印加される。また、磁気ローラ22には、Vmag(DC)にピークツーピーク値がVpp2であり、且つVslv(AC)と位相の異なる矩形波のVmag(AC)を重畳した合成波形Vmag(破線)が印加される。
【0046】
従って、磁気ローラ22及び現像ローラ23間(以下、MS間という)に印加される電圧は、図4(b)に示すようなVpp(max)とVpp(min)を有する合成波形Vmag−Vslvとなる。なお、Vmag(AC)はVslv(AC)よりもDuty比が大きくなるように設定される。実際には図4で示すような完全な矩形波ではなく、一部が歪んだ形状の交流電圧が印加される。
【0047】
磁気ブラシによって現像ローラ23上に形成されたトナー薄層は、現像ローラ23の回転によって感光体ドラム1a現像ローラ23との対向部分に搬送される。現像ローラ23にはVslv(DC)及びVslv(AC)が印加されているため、感光体ドラム1aとの間の電位差によってトナーが飛翔し、感光体ドラム1a上の静電潜像が現像される。
【0048】
現像に用いられずに残ったトナーは、再度現像ローラ23と磁気ローラ22との対向部分に搬送され、磁気ローラ22上の磁気ブラシによって回収される。そして、磁気ブラシは固定マグネットローラ体22bの同極部分で磁気ローラ22から引き剥がされた後、再び適正なトナー濃度で均一に帯電された二成分現像剤として磁気ローラ22上に磁気ブラシを形成し、穂切りブレード25へ搬送される。
【0049】
次に、本発明の画像形成装置の制御経路について説明する。図5は、本発明の画像形成装置に用いられる制御経路の一例を示すブロック図である。なお、カラープリンタ100を使用する上で装置各部の様々な制御がなされるため、カラープリンタ100全体の制御経路は複雑なものとなる。そこで、ここでは制御経路のうち、本発明の実施に必要となる部分を重点的に説明する。
【0050】
画像入力部40は、カラープリンタ100にパーソナルコンピュータ等から送信される画像データを受信する受信部である。画像入力部40より入力された画像信号はデジタル信号に変換された後、一時記憶部94に送出される。
【0051】
バイアス制御回路41は、帯電バイアス電源42、現像バイアス電源43、及び転写バイアス電源44と接続され、制御部90からの出力信号によりこれらの各電源を作動させるものであり、これらの各電源はバイアス制御回路41からの制御信号によって、帯電器2a〜2d、磁気ローラ22、現像ローラ23、一次転写ローラ6a〜6d、二次転写ローラ9に所定のバイアスを印加する。
【0052】
現像剤攪拌モータ45はギヤ列を介して現像装置3a〜3d内の第1及び第2攪拌スクリュー21a、21bに連結されており、制御部90からの制御信号に基づいて第1及び第2攪拌スクリュー21a、21bを駆動させる。なお、ギヤ列を介して現像剤攪拌モータ45を磁気ローラ22及び現像ローラ23にも連結しておくことで、磁気ローラ22及び現像ローラ23の駆動源と兼用することもできる。
【0053】
操作部50には、液晶表示部51、LED52が設けられており、液晶表示部51及びLED52は、カラープリンタ100の状態を示したり、画像形成状況や印刷部数を表示したりするようになっている。カラープリンタ100の各種設定はパーソナルコンピュータのプリンタドライバから行われる。
【0054】
その他、操作部50には、画像形成を中止する際等に使用するストップ/クリアボタン、カラープリンタ100の各種設定をデフォルト状態にする際に使用するリセットボタン等が設けられている。
【0055】
制御部90は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)91、読み出し専用の記憶部であるROM(Read Only Memory)92、読み書き自在の記憶部であるRAM(Random Access Memory)93、一時的に画像データ等を記憶する一時記憶部94、カウンタ95、カラープリンタ100内の各装置に制御信号を送信したり操作部50からの入力信号を受信したりする複数(ここでは2つ)のI/F(インターフェイス)96、制御に必要な数値の演算処理を行う演算部97を少なくとも備えている。また、制御部90は、装置本体内部の任意の場所に配置可能である。
【0056】
また、制御部90は、カラープリンタ100における各部分、装置に対し、CPU91からI/F96を通じて制御信号を送信する。また、各部分、装置からその状態を示す信号や入力信号がI/F96を通じてCPU91に送信される。制御部90が制御する各部分、装置としては、例えば、画像形成部Pa〜Pd、露光装置5、定着部7、中間転写ベルト8、二次転写ローラ9、トナー補給モータ27、画像入力部40、バイアス制御回路41、現像剤攪拌モータ45、操作部50等が挙げられる。
【0057】
ROM92には、カラープリンタ100の制御用プログラムや、制御上の必要な数値等、カラープリンタ100の使用中に変更されることがないようなデータ等が収められている。RAM93には、カラープリンタ100の制御途中で発生した必要なデータや、カラープリンタ100の制御に一時的に必要となるデータ等が記憶される。また、RAM93(或いはROM92)には、トナー濃度センサ31の出力値や現像容器20内の現像剤循環速度等の、トナー補給制御に必要となるデータや、後述する積算印字率とトナーコンテナ4a〜4dの交換時における現像剤攪拌時間(予備駆動時間)との関係を規定した予備駆動時間設定テーブルも格納されている。カウンタ95は、印字枚数を積算してカウントする。
【0058】
演算部97は、トナー濃度センサ31の出力値から現像装置3a〜3d内のトナー濃度を算出して現像装置3a〜3dへのトナー補給量(トナー補給モータ33の駆動時間)を決定する。決定されたトナー補給量はCPU91に送信され、CPU91はトナー補給モータ33に制御信号を送信して所定時間駆動させる。また、CPU91はトナー補給後のトナー濃度センサ31の出力値に基づいてトナーコンテナ4a〜4dの交換の要否を判定する。即ち、トナー補給後にトナー濃度センサ31の出力値が低下しない場合はトナーコンテナ4a〜4dが空であると判断してコンテナの交換を促す通知を行う。
【0059】
ところで、トナーコンテナの交換時においては現像装置内のトナー濃度が大幅に低下しているため、一度に多量のトナーが現像容器20内に補給されることになる。そのため、トナーコンテナ4a〜4dのいずれかを交換した場合は、交換されたトナーコンテナ(例えばトナーコンテナ4a)に対応する現像装置(例えば現像装置3a)を所定時間だけ予備駆動させる。これにより、補給されたトナーは現像容器20内のキャリアと混合されて十分に帯電されるため、トナーコンテナの交換直後の出力画像におけるカブリ等の画像不良の発生を防止することができる。
【0060】
しかし、印字動作の繰り返しによりキャリアに機械的なストレスが長期間加えられるとキャリアが劣化するという問題がある。具体的には、キャリア表面にコーティングされた樹脂が摩擦によって剥離し、キャリアの導電率が高くなるためにトナーへの帯電付与性能が低下する。従って、現像装置の予備駆動を行ってもトナーを十分に帯電させることができず、キャリアの耐用期間の末期に近づくにつれて画像濃度が必要以上に濃くなったり、カブリ現象が発生したりするおそれがあった。
【0061】
図6は、耐久印字枚数とキャリア表面へのシリカ付着量との関係を示すグラフである。なお、ここでは現像装置3b内のマゼンタの現像剤について調査した結果を示している。試験方法としては、図1に示した画像形成装置を用い、印字率4%及び8%のテスト画像を連続印字し、所定枚数毎に現像装置3b内のキャリアを一定量ずつサンプリングしてキャリア表面へのシリカ付着量を定量した。
【0062】
シリカ付着量の定量は、一定量の試料にX線を照射し、試料を構成する原子の内殻の電子が励起されて生じた空孔に外殻の電子が遷移する際に放出される蛍光X線の波長により試料を構成している元素を割り出し、さらに蛍光X線の強度(kcps)を測定することにより特定の元素の含有量を定量する蛍光X線分析法を用いて行った。
【0063】
図6に示すように、印字率4%(図の●で表示)では、200k枚(20万枚)印字後においてもシリカのX線強度が夏環境(28℃、80%RH)でカブリ濃度が許容値(0.01)以下となる50kcpsを超えなかったのに対し、印字率8%(図の△で表示)では、100k枚(10万枚)印字後に50kcpsを超えた。つまり、キャリア表面へのシリカ付着量は印字枚数にのみ依存しているのではなく、印字動作の積み重ねによりどれだけのトナーを使用したかに依存していることがわかる。
【0064】
図7は、初期キャリアと耐久印字(印字率4%のテスト画像を200k枚印字)後のキャリアを用いた場合の現像装置の予備駆動時間(現像剤攪拌時間)とトナー帯電量との関係を示すグラフであり、図8は、耐久印字(印字率4%のテスト画像を200k枚印字)後のキャリアを用いた場合の現像装置の予備駆動時間(現像剤攪拌時間)とカブリ濃度との関係を示すグラフである。なお、図6と同様に現像装置3b内のマゼンタの現像剤について調査した結果を示している。
【0065】
試験方法としては、初期キャリアと耐久印字後のキャリアがそれぞれ充填された現像装置に、トナーコンテナ交換時の補給量である1.5gのトナーを投入し、予備駆動時間を段階的に変化させたときのトナー帯電量、及び白紙(白ベタ)画像の濃度(ID;イメージデンシティ)を測定した。
【0066】
図7に示すように、初期キャリア(図の◇で表示)ではトナーの帯電量の立ち上がりは早く、予備駆動時間20秒でトナー帯電量が飽和帯電量(約16μC/g)に上昇したのに対し、耐久印字後のキャリア(図の□で表示)ではトナー帯電量が飽和帯電量(約14μC/g)に上昇するまで40〜50秒の予備駆動時間を要した。
【0067】
また、図8に示すように、耐久印字後のキャリアを用いた場合はトナー補給直後のカブリ濃度が高くなったが、予備駆動時間が長くなるにつれてカブリ濃度は低下し、予備駆動時間40秒で許容値である0.01を下回った。つまり、耐久印字後のキャリアは初期キャリアに比べてトナー帯電付与性能が低下するものの、現像装置の予備駆動時間を長くとることにより、耐久印字後のキャリアを用いる場合でもカブリ濃度が許容値を下回る程度までトナーの帯電量が上昇するため、現像性に問題は生じない。
【0068】
以上の結果より、キャリアの劣化、即ちトナー帯電付与性能の低下は、トナー外添剤であるシリカのキャリア表面への付着に大きく依存していること、及びキャリア表面へのシリカ付着量は、キャリアの使用開始時からの総トナー消費量に大きく依存していることが明らかとなり、キャリアのトナー帯電付与性能の低下は現像装置の予備駆動時間を長くとることで補償できることが確認された。なお、ここではマゼンタの現像剤についての結果のみ示したが、シアン、イエロー、及びブラックの現像剤についても全く同様の結果が確認されている。
【0069】
そこで、本発明においては、現像装置内のキャリアへのシリカ付着量、即ちキャリア劣化によるトナーへの帯電付与性能の低下を、総トナー消費量を用いて推定し、トナーコンテナ交換時における現像装置の予備駆動時間を制御することとした。
【0070】
総トナー消費量は、画像1枚毎の印字率を積算した積算印字率から算出することができる。具体的には、一時記憶部94内のデジタル信号(画像データ)に基づいて演算部97で画像毎の印字率bnを算出する。算出された印字率bnはRAM93に記憶される。そして、トナーコンテナ交換時に印字率bnを積算した積算印字率Σbnを算出し、積算印字率Σbnから現像装置3a〜3dにおける総トナー消費量を算出する。
【0071】
トナーコンテナ交換時に必要な現像装置の予備駆動時間は、総トナー消費量、即ち積算印字率に比例して大きくなるため、トナーコンテナ交換時の積算印字率に応じて予備駆動時間を設定することが好ましい。予備駆動時間設定テーブルの一例を表1に示す。予備駆動時間設定テーブルはRAM93(又はROM92)に記憶されている。
【0072】
【表1】

【0073】
表1に示すように、総トナー消費量が多くなるほどトナーコンテナ交換時における現像装置の予備駆動時間を長くする。これにより、キャリアの劣化によりトナー帯電付与性能が低下した場合でもトナーコンテナ交換時に補給される多量のトナーを十分に帯電させることができ、トナーコンテナ交換直後の印字において現像速度を低下させることなく濃度上昇やカブリを効果的に抑制することができる。
【0074】
なお、総トナー消費量は、トナー補給モータ27の積算駆動時間(または積算回転数)やトナーコンテナ4a〜4dの交換回数から算出することもできる。従って、積算印字率に代えてトナーコンテナ交換時におけるトナー補給モータ27の積算駆動時間(または積算回転数)やトナーコンテナ4a〜4dの交換回数に基づいて現像装置の予備駆動時間を決定しても良い。
【0075】
図9は、本発明の画像形成装置におけるトナーコンテナ交換時の現像装置の駆動制御手順の一例を示すフローチャートである。図1〜図5を参照しながら、図9のステップに沿って現像装置の予備駆動を実行する手順について説明する。
【0076】
トナー濃度センサ31の出力値に基づいてトナーコンテナ4a〜4dのいずれかが空であると判断され、コンテナの交換が通知されると、ユーザによりトナーコンテナの交換が行われる(ステップS1)。ここでは、シアンのトナーが充填されたトナーコンテナ4aが交換されたものとする。
【0077】
トナーコンテナ4aの交換が検知されると、演算部97においてRAM93に記憶された画像毎の印字率bnを用いて積算印字率Σbnを算出する(ステップS2)。次に、CPU91はRAM93(又はROM92)に記憶されている予備駆動時間設定テーブル(表1参照)を用いて現像装置3aの予備駆動時間を設定する(ステップS3)。例えば積算印字率が150k%である場合、表1に示した予備駆動時間設定テーブルを用いて予備駆動時間が50秒に設定される。
【0078】
そして、CPU91からトナー補給モータ27に制御信号が送信され、トナー補給モータ27が所定時間駆動することによりトナーコンテナ4aから現像装置3aに所定量(例えば1.5g)のトナーが補給される(ステップS4)。トナー補給が終了した後、CPU91から現像剤攪拌モータ45に制御信号が送信され、現像装置3a内の第1及び第2攪拌スクリュー21a、21bが予備駆動される(ステップS5)。その後、所定時間(例えば50秒)が経過するまで予備駆動が継続される(ステップS6)。
【0079】
上記の制御により、トナーコンテナの交換時における積算印字率からキャリアの劣化度合いを推定し、トナーコンテナの交換後における現像装置の予備駆動時間を初期値(40秒)から所定時間延長した適正な予備駆動時間が決定されるため、トナーコンテナの交換直後からキャリアの汚れに係わらず濃度上昇やカブリ現象が抑制された高画質な画像を形成することができる。
【0080】
なお、図9ではトナーコンテナ4aの交換時における現像装置3aの駆動制御について説明したが、トナーコンテナ4b〜4dの交換時における現像装置3b〜3dの駆動制御についても全く同様である。また、トナー補給モータ27の積算駆動時間(または積算回転数)やトナーコンテナ4a〜4dの交換回数に基づいて現像装置の予備駆動時間を決定する場合も図9と同様の手順で実行することができる。
【0081】
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、本発明は図2に示したような磁気ローラ22と現像ローラ23を備えた現像装置に限定されるものではなく、トナー成分と磁性キャリアとから成る二成分現像剤を用いた種々の現像装置のトナーコンテナ交換時における予備駆動時間の設定に適用可能である。
【0082】
また、本発明は図1に示したタンデム式のカラープリンタに限らず、デジタル或いはアナログ方式のモノクロ複写機、モノクロプリンタ、カラー複写機、ファクシミリ等、種々の画像形成装置に適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、二成分現像剤を用いる現像装置の駆動制御に利用可能であり、トナー消費量算出手段により算出された現像装置の総トナー消費量に基づいてトナーコンテナ交換時における現像装置の予備駆動時間を制御する画像形成装置である。これにより、キャリアの帯電付与性能の低下と相関性の高い総トナー消費量に応じてトナーコンテナ交換時の予備駆動時間を適正に設定できるため、トナーコンテナ交換直後における画像濃度の上昇やカブリ現象を効果的に抑制可能な画像形成装置を提供することができる。
【0084】
また、印刷1枚毎に算出される印字率を積算した積算印字率、補給手段の積算駆動時間、トナーコンテナの積算交換回数のいずれかを用いて総トナー消費量を算出するようにしたので、総トナー消費量を簡単に且つ精度良く算出でき、予備駆動時間の設定精度も向上する。
【符号の説明】
【0085】
Pa〜Pd 画像形成部
1a〜1d 感光体ドラム
3a〜3d 現像装置
4a〜4d トナーコンテナ
20 現像容器
21a 第1攪拌スクリュー(攪拌搬送部材)
21b 第2攪拌スクリュー(攪拌搬送部材)
22 磁気ローラ(現像剤担持体)
23 現像ローラ
25 穂切りブレード
27 トナー補給モータ(補給手段)
31 トナー濃度センサ
40 現像剤攪拌モータ
90 制御部
91 CPU(制御手段)
97 演算部(トナー消費量算出手段)
100 カラープリンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリアとトナーとを含む二成分現像剤を収容する現像容器と、該現像容器内に回転自在に支持され表面に現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像容器内の現像剤を撹拌搬送する撹拌搬送部材と、を有する現像装置と、
該現像装置に補給するトナーを貯留する着脱可能なトナーコンテナと、
該トナーコンテナ内のトナーを前記現像装置に補給する補給手段と、
前記現像装置の総トナー消費量を算出するトナー消費量算出手段と、
該トナー消費量算出手段により算出された総トナー消費量に基づいて前記トナーコンテナ交換時における前記現像装置の予備駆動時間を制御する制御手段と、
を備えた画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記トナー消費量算出手段により算出された総トナー消費量の増加に伴い前記トナーコンテナ交換時における前記現像装置の予備駆動時間を初期値から段階的に延長することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記トナー消費量算出手段は、印刷1枚毎に算出される印字率を積算した積算印字率を用いて総トナー消費量を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記トナー消費量算出手段は、前記補給手段の積算駆動時間または積算駆動回数を用いて総トナー消費量を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記トナー消費量算出手段は、前記トナーコンテナの交換回数を用いて総トナー消費量を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−95349(P2011−95349A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−247216(P2009−247216)
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】