説明

画像形成装置

【課題】装置の大型化を抑制するとともに、現像剤担持体に担持される現像剤の温度上昇を効率的に抑制可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体ドラム1Kと、現像ローラ15Kの現像スリーブと現像剤収容部内に設けられた第1撹拌搬送スクリュ13や第2撹拌搬送スクリュ14とを有する現像装置6Kと、を具備する作像ユニット10Kと、第1撹拌搬送スクリュ13の下流側軸受部11aや第2撹拌搬送スクリュ14の下流側軸受部12aの回転側の部材に空気を送るホンプ30とを備え、現像装置6Kの下流側軸受部11aや下流側軸受部12aの回転側の部材を冷却する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、潜像担持体と現像手段とを有するプロセスカートリッジを備える画像形成装置の冷却に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、プリンタ、ファックス、複写機、及び複合機等の電子写真方式の画像形成装置では、印刷速度の高速化や装置本体の小型化にともない、装置内の各機器の発熱量増加による装置内の温度上昇、装置内部への蓄熱が問題となっている。特に、プロセスカートリッジに有する感光体ドラム上に形成された静電潜像を現像する現像手段である現像装置では、現像剤撹拌搬送部材や現像剤担持体である現像ローラとの摩擦接触等により、現像ローラに担持体する現像剤の温度が上昇してしまう。そして、温度が上昇したトナーが、一部凝固して形成する画像に不具合が生じてしまうという問題がある。
【0003】
このような現像剤の温度上昇への対策として、従来から、送風ファンを用いて、冷却が必要とされる部位へ送風を行い冷却する方法が、広く普及している。例えば、特許文献1には、次のような現像装置と送風ファンとを備えた画像形成装置が記載されている。それぞれ現像剤撹拌搬送部材を有し、並行して設けた2つの現像剤収容部を具備した現像装置の、現像剤担持体である現像ローラから離れた側の現像剤収容部の外壁に沿うように送風ファンにより送風を行い、その外壁を冷却する構成の画像形成装置が記載されている。このように現像ローラから離れた側の現像剤収容部の外壁を冷却することで、この現像剤収容部内を搬送される現像剤を冷却し、現像ローラに担持される現像剤の温度上昇を抑制するというものである。また、冷却対象となる現像装置を有したプロセスカートリッジを複数備え、プロセスカートリッジ毎に送風ファンを配置しているので、プロセスカートリッジ毎の冷却効果の差も抑えられるというものである。
【0004】
しかし、特許文献1に記載の構成では、次の理由により、装置の大型化を否めない。複数の機器が集中して配置される現像装置の現像剤収容部の外壁に沿って、送風ファンの気流の流路を形成する所定の断面積のスペースを確保しているためである。ここで、所定の断面積とは、送風ファンの気流で効率良く現像剤収容部の外壁を冷却するのに必要な断面積である。また、複数のプロセスカートリッジを冷却するのに、複数のプロセスカートリッジ毎に、上述したような送風ファンの気流の流路を形成するスペースと送風ファンとを設けているので、さらなる装置の大型化を否めない。
【0005】
また、特許文献2には、次のような現像装置と、送風ファン又はポンプとを備えた画像形成装置が記載されている。現像装置の現像剤容器内に、第1の現像剤撹拌搬送部材(現像剤撹拌スクリュ)と現像剤担持体とを有した第1の現像剤収容部(第2の現像剤撹拌搬送部)と、第2の現像剤撹拌搬送部材を有した第2の現像剤収容部(第1の現像剤撹拌搬送部)と、第2の現像剤収容部の上方に配置された現像剤貯蔵室とを設けている。ここで、第1の現像剤収容部と第2の現像剤収容部の各現像剤撹拌搬送部材は並行して設けられ、両端部に現像剤を互いに受け渡す開口部が形成された仕切り板(仕切り壁)で仕切られている。また、現像剤貯蔵室と第1の現像剤収容部とは、現像剤貯蔵室の現像剤担持体側の側板で、現像剤貯蔵室と第2の現像剤収容部とは、第2の現像剤収容部に現像剤を供給する現像剤供給口が形成された現像剤貯蔵室の低板でそれぞれ仕切られている。このように仕切られているため、現像剤貯蔵室の現像剤担持体側の側板と、現像剤貯蔵室の低板には、各現像剤収容部内で撹拌搬送する現像剤と接触する部分が生じる。
【0006】
そして、現像剤貯蔵室には、金属製パイプを貫通させており、この金属製パイプ内に冷却媒体である空気を送風ファンで流したり、冷却媒体である冷却液をポンプで流したりして現像剤貯蔵室内の熱を外部に搬送する。このように熱を外部に搬送することで、現像剤貯蔵室内の現像剤、現像剤貯蔵室の現像剤担持体側の側板に接触する第1の現像剤収容部内の現像剤、及び現像剤貯蔵室の低板に接触する第2の現像剤収容部内の現像剤を冷却する。つまり、現像剤貯蔵室内の熱を外部に搬送することで、現像剤貯蔵室内の現像剤と、現像剤貯蔵室の側板及び低板に接触する各現像剤収容部内の現像剤とを冷却する。このように現像剤貯蔵室内の現像剤と、現像剤貯蔵室の側板及び低板に接触する各現像剤収容部内の現像剤とを冷却することで、現像ローラに担持される現像剤の温度上昇を抑制するというものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この特許文献2に記載の構成では、特許文献1に記載の構成のように、複数の機器が集中して配置される現像装置の現像剤収容部の外壁に沿って、送風ファンの気流の流路を形成する所定の断面積のスペースを確保する必要がない。つまり、現像ローラに担持される現像剤の温度上昇を抑制するために、装置が大型化することはない。しかし、現像剤を冷却している箇所が、現像剤貯蔵室内と、各現像剤収容部内の現像剤が接触する現像剤貯蔵室の側板及び低板の部分であり、現像剤撹拌搬送部材や現像ローラとの摩擦接触等により現像剤が温度上昇する領域の、大部分から離間している。このように離間しているため、現像剤撹拌搬送部材や現像ローラとの摩擦接触等により現像剤が温度上昇する領域で、温度上昇した大部分の現像剤は、現像剤を冷却している箇所に接触することなく現像ローラに担持され易い。したがって、現像剤撹拌搬送部材や現像ローラとの摩擦接触等により、現像ローラに担持される大部分の現像剤を効率的に冷却できず、現像ローラに担持される現像剤の温度上昇を効率的に抑制できていなかった。
【0008】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、装置を大型化することなく、現像剤担持体に担持される現像剤の温度上昇を効率的に抑制可能な画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像形成装置は、潜像担持体と、現像剤担持体と現像剤収容部内に設けられた現像剤撹拌搬送部材とを有する現像手段と、を具備するプロセスカートリッジと、前記現像剤撹拌搬送部材の軸受部に冷却媒体を送るホンプとを備え、前記現像剤撹拌搬送部材の前記軸受部を冷却することを特徴とするものである。
本発明は、冷却媒体を送って直接冷却する冷却対象が現像剤撹拌搬送部材の軸受部であるので、複数の機器が集中して配置される現像装置の現像剤収容部の外壁に沿って、冷却媒体を送る必要はない。つまり、冷却媒体を送る搬送経路を、複数の機器が集中して配置される現像装置の現像ローラから離れた側の現像剤収容部の外壁に沿った位置を避けて配置することが可能である。したがって、特許文献1に記載の複数の機器が集中して配置される現像装置の現像剤収容部の外壁に沿って、送風ファンの気流の流路を形成するスペースを確保する構成のように装置を大型化することなく、現像剤担持体に担持される現像剤の温度上昇を抑制できる。
そして、現像剤を冷却している箇所が、現像剤撹拌搬送部材の軸受部を介して冷却された現像剤撹拌搬送部材に現像剤が接触する部分であり、現像剤撹拌搬送部材との摩擦接触等により現像剤が温度上昇する領域の、大部分に近接している。このように接近しているため、現像剤撹拌搬送部材や現像ローラとの摩擦接触等により現像剤が温度上昇する領域で、温度上昇した大部分の現像剤は、現像剤を冷却している箇所に接触した後に現像ローラに担持され易い。したがって、現像剤撹拌搬送部材との摩擦接触等により、現像ローラに担持される大部分の現像剤を効率的に冷却でき、現像ローラに担持される現像剤の温度上昇を効率的に抑制できる。よって、特許文献2に記載の構成のように、現像剤貯蔵室内の現像剤と、現像剤貯蔵室の側板及び低板に接触する各現像剤収容部内の現像剤を冷却する構成よりも、現像剤担持体に担持される現像剤の温度上昇を効率的に抑制できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、複数の機器が集中して配置される現像装置の現像剤収容部の外壁に沿って、送風ファンの気流の流路を形成するスペースを確保する構成のように装置を大型化することなく、現像剤担持体に担持される現像剤の温度上昇を抑制できる。また、現像剤貯蔵室内の現像剤と、現像剤貯蔵室の側板及び低板に接触する各現像剤収容部内の現像剤を冷却する構成よりも、現像剤担持体に担持される現像剤の温度上昇を効率的に抑制できる。
よって、装置を大型化することなく、現像剤担持体に担持される現像剤の温度上昇を効率的に抑制可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態に係る画像形成装置の一例であるプリンタの概略構成図。
【図2】現像装置の現像剤収容部の説明図。
【図3】ホンプにより冷却媒体を現像装置の撹拌搬送スクリュの下流側軸受部に吹付ける構成の説明図。
【図4】ホンプにより冷却媒体を現像装置の撹拌搬送スクリュの下流側軸受部に、冷却媒体を通す経路を設けた構成の説明図。
【図5】ホンプを装置本体の低板上に設けた構成の説明図。
【図6】ホンプを給紙トレイを収容する給紙部内に設けた構成の説明図。
【図7】現像装置の現像剤収容部内の現像剤の温度に応じてホンプを制御する際のフローチャート。
【図8】画像形成枚数に応じてホンプを制御する際のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を、画像形成装置である電子写真方式のカラープリンタ(以下、プリンタ100という)に適用した一実施形態について、複数の実施例を挙げ、図を用いて説明する。まず、各実施例に共通する本実施形態の複写機の全体概要について説明する。ここで、図1は、本実施形態に係る画像形成装置の一例であるプリンタ100の概略構成図、図2は、現像装置6の現像剤収容部の説明図である。まず、各実施例に共通するプリンタ100の概要から説明する。
【0013】
図1に示すように、プリンタ100はタンデム方式を採用してフルカラー画像を形成可能なものである。このプリンタ100は、装置本体101のほぼ中央部に4個のプロセスカートリッジとなる作像ユニット10(Y,M,C,K)を配設している。各作像ユニット10(Y,M,C,K)は、中間転写体となる中間転写ベルト56の下部走行辺に沿って並設されている。複数の支持ローラ52、53、54、55に巻き掛けられた中間転写ベルト56は、図中反時計回りに走行駆動される。中間転写ベルト56の内側には、各作像ユニット10が備える潜像担持体となる感光体ドラム1(Y,M,C,K)に対向するように、一次転写手段としての転写ローラ5(Y,M,C,K)がそれぞれ設けられている。中間転写ベルト56を巻き掛けた左側の支持ローラ55の外側には、中間転写ベルト56をクリーニングするベルトクリーニングユニット57が配置されている。
【0014】
各作像ユニット10は、扱うトナーの色が異なるのみで構成は同一であり、感光体ドラム1(Y,M,C,K)をそれぞれ具備している。各感光体ドラム1の周りには、周知の帯電手段2、現像装置6、クリーニング装置3等がそれぞれ配置される。各作像ユニット10は、プロセスカートリッジとして装置本体101に着脱可能に設けられている。
【0015】
各作像ユニット10の現像装置6は、感光体ドラム1(Y,M,C,K)と対向する位置に現像剤担持体である現像スリーブを有した現像ローラ15(Y,M,C,K)が配置されている。また、各現像ローラ15の下方には、図2に示すように、現像装置6Kの現像剤収容部内には、図中一点鎖線で示した現像ローラ15に近い側の現像剤撹拌搬送部材である第1撹拌搬送スクリュ13と、離れた側の第2撹拌搬送スクリュ14を有している。この現像装置6Kでは、第1撹拌搬送スクリュ13は、軸部である第1撹拌搬送スクリュ軸部13aと、螺旋状に形成された第1撹拌搬送スクリュ羽部13bとからなり、回転することで図2図中右方向に現像剤を撹拌搬送する。また、第2撹拌搬送スクリュ14は、軸部である第2撹拌搬送スクリュ軸部14aと、螺旋状に形成された第2撹拌搬送スクリュ羽部14bとからなり、回転することで図2図中左方向に現像剤を撹拌搬送する。そして、2つに仕切られた現像剤収容部内を撹拌しながら循環搬送するとともに、現像ローラ15の現像スリーブ上に現像剤を担持させる。
【0016】
また、感光体ドラム1K上の静電潜像の現像に供されて減少したトナーは、不図示のトナー補給装置により、第2撹拌搬送スクリュ14が配置された現像剤収容部に補給される。そして、トナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤は、ドクターブレード(不図示)によって所定の現像剤層の厚みに規制され、現像ローラ15の現像スリーブに担持される。ここでは、二成分現像方式で説明したが、これに限るものではなく、一成分現像方式の現像装置にも適用可能である。
【0017】
4つの作像ユニット10(Y,M,C,K)が並ぶタンデム作像部の下方には、光走査装置となる光書き込み装置9が設けられている。光書き込み装置9はポリゴンミラーやミラー群等を有しており、光変調されたレーザ光を各色作像ユニット10の感光体ドラム1(Y,M,C,K)の表面に照射する。
【0018】
光書き込み装置9の下方には給紙トレイ20に積載された用紙を送り出す給紙ローラ21と分離手段(不図示)が配置されている。給紙ローラ21の上方(用紙搬送方向の下流側)にはレジストローラ22が設けられている。レジストローラ22の上方には、二次転写手段としての転写ローラ61が、中間転写ベルト56を介して転写対向ローラ52と対向配置されていて、二次転写部を形成している。
【0019】
二次転写部の上側には定着装置70が設けられている。本実施形態の定着装置70は、加熱ローラ72と定着ローラ73に掛け渡された定着ベルト73を有するものであり、これに加圧ローラ74が圧接された構成である。この定着装置70は、二次転写部にて用紙上に転写された未定着トナー像を加熱・加圧することにより定着する。定着装置70の斜め上方には排紙ローラ91が設けられ、本体上面に形成された排紙トレイ102上に定着後の用紙を排出する。
【0020】
このように構成されたカラープリンタ100における画像形成動作を要約して説明する。各作像ユニット10の各感光体ドラム1が駆動手段(不図示)によって図中時計方向に回転駆動され、各感光体ドラム1の表面がそれぞれの帯電装置2によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された感光体1表面には、それぞれ光書き込み装置9からのレーザ光が照射され、これによって各感光体ドラム1表面に静電潜像が形成される。カラー画像を形成する場合、各感光体ドラム1に露光される画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及び黒の色情報に分解した単色の画像情報である。このように形成された静電潜像に各現像装置6から各色トナーがそれぞれ付与され、トナー像として可視化される。また、中間転写ベルト56が図中反時計回りに走行駆動され、各作像ユニットにおいて各一次転写ローラ5の作用により各感光体ドラムから中間転写ベルト56に各色トナー像が順次重ね転写される。このようにして中間転写ベルト56はその表面にフルカラーのトナー像を担持する。
【0021】
ここで、作像ユニット10のいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2色又は3色の画像を形成したりすることもできる。モノクロプリントの場合は、4個の作像ユニットのうち、図1において一番右側に配置された黒の作像ユニット10Kを用いて画像形成を行う。
【0022】
トナー像を転写した後の各感光体ドラム1表面に付着する残留トナーは、それぞれのクリーニング装置3によって、各感光体ドラム1表面から除去され、次いでその表面が除電器(不図示)の作用を受けて表面電位が初期化されて次の画像形成に備える。
【0023】
一方、給紙トレイ20からは、用紙が給送され、レジストローラ対22によって中間転写ベルト56上に担持されたトナー像とのタイミングを取って二次転写位置に向けて送り出される。本実施形態では二次転写ローラ61には中間転写ベルト56表面のトナー像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加され、これによって中間転写ベルト56表面のトナー像が用紙上に一括して転写される。トナー像を転写された用紙は、定着装置70を通過するとき、熱と圧力によってトナー像が用紙に熔融定着される。定着された用紙は、排紙ローラ91により装置本体101の上面の排紙トレイ102に排出される。また、中間転写ベルト56上の残留トナーはベルトクリーニングユニット57によってクリーニングされ、次の画像形成に備える。
【0024】
次に本実施形態の特徴部である、作像ユニット10Kに具備する現像装置6Kの、現像剤担持体である現像スリーブを有した現像ローラ15Kに担持される現像剤の温度上昇を効率的に抑制する構成について、実施例を挙げ、図を用いて説明する。
【0025】
(実施例1)
まず、本実施形態の第1の実施例である実施例1から図を用いて説明する。図3は、ホンプ30により冷却媒体を現像装置6Kの撹拌搬送スクリュ13の下流側軸受部11aに吹付ける構成の説明図である。
【0026】
本実施例の作像ユニット10Kに具備する現像装置6Kの、現像剤担持体である現像スリーブを有した現像ローラ15Kに担持される現像剤の温度上昇を効率的に抑制する構成は、次のように構成されている。上述した図1に示すように作像ユニット10K近傍にポンプ30を配置している。そして、図2に示すように、現像装置6の現像剤収容部内に設けられた第1撹拌搬送スクリュ13の第1撹拌搬送スクリュ軸部13aの現像剤搬送方向下流側端部は、現像装置6Kに固定された下流側軸受部11aにより回転可能に支持されている。そして、第1撹拌搬送スクリュ軸部13aの現像剤搬送方向上流側端部は、現像装置6Kに固定された上流側軸受部11bにより回転可能に支持されている。また、第2撹拌搬送スクリュ14の第2撹拌搬送スクリュ軸部14aの現像剤搬送方向下流側端部も同様に、現像装置6Kに固定された下流側軸受部12aにより回転可能に支持されている。そして、第2撹拌搬送スクリュ軸部14aの現像剤搬送方向上流側端部は、現像装置6Kに固定された上流側軸受部12bにより回転可能に支持されている。
【0027】
また、各上流側軸受部11b、12bは、固定側と回転側の部材が軸方向長さがほぼ等しい軸受けであり、回転側の部材に各撹拌搬送スクリュ軸部13a、14aが圧入されるようにして固定されている。これに対し、各下流側軸受部11b、12bは、固定側の部材の軸方向長さは上流側軸受部11b、12bの固定側の部材と同じであるが、回転側の部材が異なる。各下流側軸受部11b、12bの回転側の部材は、所定長さ現像装置6Kの外部側へ延出して形成されており、この延出して形成された回転側の部材に、各撹拌搬送スクリュ軸部13a、14aが圧入されるようにして固定されている。なお、各軸受けの現像装置6Kのケース内側には、不図示のシール部材が設けられ、現像剤がこぼれないように構成されている。
【0028】
そして、ホンプ30の噴出口から、パイプ31を介して冷却媒体を各下流側軸受部11b、12bの回転側の部材に吹付けるように構成している。ここで、図3では、下流側軸受部11bにおける冷却媒体を吹付ける構成を示しているが、下流側軸受部12bにおいても同様な構成としている。また、各下流側軸受部11b、12bの両方に吹付ける場合は、ホンプ30の噴出口を2つ設けて、それぞれパイプ31を接続する、又は1つの噴出口に接続したパイプ31を途中で分岐する、いずれの構成でも良い。また、このように冷却媒体を送るパイプ31を分岐して複数の箇所に吹付けることができるので、複数のプロセスカートリッジに備えた構成でも、1つのホンプ30で冷却媒体を各プロセスカートリッジの各下流側軸受部の回転側の部材に吹付けることが可能である。
【0029】
上述したように各下流側軸受部11b、12bの回転側の部材に冷却媒体を吹付けることで、第1撹拌搬送スクリュ軸部13a及び第2撹拌搬送スクリュ軸部14aが冷却される。そして、これらを介して、それぞれの羽部である第1撹拌搬送スクリュ羽部13b及び第2撹拌搬送スクリュ羽部14bも冷却される。つまり、各下流側軸受部11b、12bの回転側の部材を介して第1撹拌搬送スクリュ13及び第2撹拌搬送スクリュ14が冷却される。そして、第1撹拌搬送スクリュ13及び第2撹拌搬送スクリュ14に接触する現像剤が冷却されることになる。ここで、現像剤を冷却している箇所が、各下流側軸受部11b、12bの回転側の部材を介して冷却された第1撹拌搬送スクリュ13及び第2撹拌搬送スクリュ14に現像剤が接触する部分であり、各撹拌搬送スクリュとの摩擦接触等により現像剤が温度上昇する領域の、大部分に近接している。このように近接しているため、各撹拌搬送スクリュとの摩擦接触等により現像剤が温度上昇する領域で、温度上昇した大部分の現像剤は、現像剤を冷却している各撹拌搬送スクリュに接触した後に現像ローラ15Kの現像スリーブに担持され易い。
【0030】
したがって、各撹拌搬送スクリュとの摩擦接触等により、現像ローラ15Kの現像スリーブに担持される大部分の現像剤を効率的に冷却でき、現像ローラ15Kの現像スリーブに担持される現像剤の温度上昇を効率的に抑制することができる。よって、従来の現像剤貯蔵室内の現像剤と、現像剤貯蔵室の側板及び低板に接触する各現像剤収容部内の現像剤を冷却する構成よりも、現像ローラ15Kの現像スリーブに担持される現像剤の温度上昇を効率的に抑制できる。また、従来の現像ローラから離れた側の現像剤収容部の壁面に接触する現像剤を冷却する構成よりも効率的に抑制できる。加えて、各下流側軸受部11b、12bの回転側の部材から周囲への伝熱も冷却により抑えられることから、感光体ドラム1Kと現像装置6Kとを具備する作像ユニット10Kの温度上昇も抑えることができ、現像ローラ15Kの現像スリーブに担持される現像剤の温度上昇を、さらに効率的に抑制できる。なお、各現像剤収容部では、現像剤搬送方向下流側ほど、各撹拌搬送スクリュとの摩擦接触等により現像剤の温度が上昇する。このように上昇するため、冷却媒体を送って直接冷却する冷却対象を、各撹拌搬送スクリュの下流側軸受け部とし、現像ローラ15Kの現像スリーブに担持される現像剤の温度上昇を各撹拌搬送スクリュの長手方向で平均化している。
【0031】
また、冷却媒体を送って直接冷却する冷却対象が各下流側軸受部11b、12bの回転側の部材であるので、従来のように複数の機器が集中して配置される現像装置6Kの第2撹拌搬送スクリュ14を配置した現像剤収容部の外壁に沿って冷却媒体を送る必要はない。つまり、図1に示すように、冷却媒体を送るパイプ31を、複数の機器が集中して配置される現像装置6Kの第2撹拌搬送スクリュ14を設けた現像剤収容部の外壁沿った位置を避けて配置することが可能である。したがって、従来の現像装置の現像ローラから離れた側の現像剤収容部の外壁に沿って、送風ファンの気流の流路を形成するスペースを配置する構成のように装置を大型化することなく、現像ローラ15Kの現像スリーブに担持される現像剤の温度上昇を抑制できる。したがって、各プロセスカートリッジ毎に、ホンプ30を設ける必要がなく、装置の大型化を抑制できる。
【0032】
また、本実施例では、図1に示すように定着装置70に最も近く、定着装置70が発する熱の影響が大きい作像ユニット10Kにのみ現像ローラ15Kに担持される現像剤の温度上昇を効率的に抑制する構成を備えている。つまり、定着装置70の熱の影響が大きい作像ユニット10Kのみ、現像装置6Kの下流側軸受部11b、12bの回転側の部材にポンプ30で冷却媒体を送り冷却している。このように冷却することで、ポンプ30の出力の最適化、及び冷却が必要とされる箇所である現像装置6Kの現像剤収容部を効率的に冷却することができる。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、装置構成に応じて、熱の影響が大きい作像ユニット10に備えれば良く、例えば、全ての作像ユニット10に備えることを妨げるものではない。すなわち、装置構成に応じて、少ない数の熱の影響が大きい作像ユニット10に限定することで、熱の影響を考慮せずに全ての作像ユニット10に備える構成よりも、ポンプ30の出力の最適化、及び効率的な冷却を行うことができる。
【0033】
また、本実施例では、冷却媒体として空気を用い、ポンプ30は、空気を噴出させるエアーポンプを用いている。このように冷却媒体として空気を用いることで、例えば冷却液など他の冷却媒体を用いる場合と比べ、装置本体101を小型化することができる。しかし、本発明の冷却媒体は、空気に限定されるものではなく、冷却液等の液体を用いても構わない。
【0034】
また、本実施例では現像装置6Kの下流側軸受部11bと、下流側軸受部12bの両方の回転側の部材に空気を吹付ける構成について説明した。しかし、現像ローラ15に近い側の下流側軸受部11bの方が、現像ローラ15の現像スルーブに担持される現像剤の冷却効率が高い。このため、プリンタ100の構成によって、冷却する必要がある熱量が少ない場合には、下流側軸受部11bの回転側の部材のみにポンプ30により空気を吹付ける構成としても良い。そして、このような場合でも、従来の現像剤貯蔵室内の現像剤と、現像剤貯蔵室の側板及び低板に接触する各現像剤収容部内の現像剤を冷却する構成や、第2撹拌搬送スクリュ14を設けた現像剤収容部の壁面を冷却する構成よりも効率的に抑制できる。
【0035】
(実施例2)
次に、本実施形態の第2の実施例である実施例2を図を用いて説明する。図4は、ホンプ30により冷却媒体を現像装置6Kの撹拌搬送スクリュ13の下流側軸受部11aに、冷却媒体を通す経路を設けた構成の説明図であり、図4(a)は、軸方向に平行な断面、図4(b)は、軸方向に垂直な冷却媒体が送られる軸受部11aに設けた経路の断面図である。ここで、上述した実施例1とは、下流側軸受部11a、12bに、冷却媒体を通す経路を設けた構成に係る点のみ異なるので、実施例1と同様な構成及び作用効果については、適宜省略して説明する。
【0036】
本実施例では、ポンプ30により空気を送る作像ユニット10Kの現像装置6Kの下流側軸受部11a、12aを、いずれも図4(a)、(b)に示す下流側軸受部11aの例のように構成している。具体的には、下流側軸受部11aの回転側の部材の円周部に所定幅の長穴状の切欠き窓19を回転中心に対称に90度ずつ2箇所設けている。また、この切欠き窓19に接する第1撹拌搬送スクリュ軸部13aの外周に所定深さの溝17を全周に形成している。そして、回転する切欠き窓19を覆うように形成された円筒状のカバー32が、下流側軸受部11aの回転側の部材に連れ回りしないように不図示の支持部材により装置本体101に固定されている。このカバー32の上部にはポンプ30からのパイプ31の受け入れ口が形成され、下流側軸受部11aの回転側の部材の回転中心に対して対称な位置には、空気の排出口が形成されている。
【0037】
このように、下流側軸受部11aの回転側の部材に設けた切欠き窓19と、第1撹拌搬送スクリュ軸部13aに形成した溝17と、カバー32とにより、ポンプ30から送り込まれる空気の流路が形成される。つまり、下流側軸受部11aを冷却媒体である空気が通過する経路が形成される。このように下流側軸受部11aに冷却媒体である空気の経路を作成することで、通過する空気により下流側軸受部11a、及び第1撹拌搬送スクリュ軸部13a近傍の熱が持ち去られ冷却される。したがって、現像ローラ15Kの現像スリーブに担持される現像剤の温度上昇を実施例1の下流側軸受部11aを介して第1撹拌搬送スクリュ軸部13aを冷却する構成よりも効率的に抑制できる。また、実施例1の構成と同様に下流側軸受部11aから周囲への伝熱も冷却により抑えられることから、現像ローラ15Kの現像スリーブに担持される現像剤の温度上昇を、さらに効率的に抑制できる。ここで、本発明の下流側軸受部11aに形成する経路の構成は上記記載の構成に限らず、他の部品と併せて経路を形成しても構わない。
【0038】
(実施例3)
次に、本実施形態の第3の実施例である実施例3を図を用いて説明する。図5は、ホンプ30を装置本体101の低板上に設けた構成の説明図、図6は、ホンプ30を給紙トレイ20を収容する給紙部内に設けた構成の説明図である。ここで、上述した実施例1、2とは、ホンプ30を配置する箇所に係る点のみ異なるので、実施例1、2と同様な構成及び作用効果については、適宜省略して説明する。
【0039】
本実施例では、ポンプ30の配置は、図5に示すように装置本体101の底板や、図6に示すように、記録材となる用紙を積載する給紙トレイ20を収容する給紙部に配置するようにしている。このように、定着装置70等の発熱をともなう機器から離れた位置にポンプ30を配置することで、定着装置70の熱の影響を受けず外気温度に近い空気を、現像装置6Kの下流側軸受部11a、12aに供給することができる。
【0040】
(実施例4)
次に、本実施形態の第4の実施例である実施例4を図を用いて説明する。図7は、現像装置6Kの現像剤収容部内の現像剤の温度に応じてホンプ30を制御する際のフローチャート、図8は、画像形成枚数に応じてホンプ30を制御する際のフローチャートである。ここで、上述した実施例1乃至3とは、作像ユニット10Kの状態を検知する手段と、検知した状態に応じてポンプ30を制御する制御手段を具備し、検知結果に応じてポンプ30を制御することに係る点のみ異なる。つまり、ポンプ30の制御に関して規定していることに係る点のみ異なる。したがって、実施例1乃至3と同様な構成及び作用効果については、適宜省略して説明する。
【0041】
本実施例では、作像ユニット10Kの状態を検知する手段と、検知した状態に応じてポンプ30を制御する制御手段を具備し、検知結果に応じてポンプ30を制御する。このようにポンプ30を制御することで、冷却が必要と判断した場合にのみ冷却を行い、不要なポンプ30の稼働を抑えることができる。ここで、本実施例の作像ユニット10Kの状態を検知する検知手段の具体的なものとしては、次のようなものが適用可能である。
【0042】
まず、図2図中破線で示すような、現像装置6Kの第1撹拌搬送スクリュ13を有した現像剤収容部の現像剤搬送方向下流側底部の外壁面の位置に、作像ユニット10Kをセットした際に当接するよう設けた温度センサ16である。検知手段として、この温度センサ16で検出した値に基づき、第1撹拌搬送スクリュ13を有した現像剤収容部内の現像剤の温度を検知する。そして、図7のフローチャートに示すように、この検知した温度と、事前に設定した閾値、本実施例では45℃とを、不図示の制御手段で比較して、45℃以上であれば、ポンプ30を稼動し、45℃未満であれば停止する制御を行う。このように検知手段と制御手段とを構成することで、作像ユニット10Kに具備した現像装置6Kの温度が閾値に達し、冷却が必要と判断した場合にのみ冷却を行い、不要なポンプ30の稼働を抑え効率的な冷却が可能となる。
【0043】
また、ブリンタ100の不図示の制御装置内、又は単独に、検知手段として連続稼動時間検知回路や連続画像形成枚数検知回路を設けて、画像形成装置の稼動時間及び画像形成枚数のいずれか、又は両方を検知する。そして、不図示の制御手段で検知した値と、事前に設定した各閾値に基づいた判定フロー(条件式)に準じてポンプ30の稼動、及び停止を切り替える制御を行う。判定フローとしては、例えば、図8のフローチャートに示すように、連続稼動時間検知回路で検知した連続稼動時間が閾値、本実施例では30分以上であれば、ポンプ30を稼動し、30分未満であれば停止する制御を行う。このように検知手段と制御手段とを構成することで、作像ユニット10Kに具備した現像装置6Kの連続稼動時間が閾値に達し、冷却が必要と判断した場合にのみ冷却を行い、不要なポンプ30の稼働を抑え効率的な冷却が可能となる。
【0044】
また、上記図8に示したプローチャートは例示に過ぎず、画像形成装置の稼動時間及び画像形成枚数のいずれか、又は両方を用いる判定フローや、さらに、温度センサ16で検出した値、及びその閾値を加えた判定フローでも良い。適用するプリンタ100等の構成、使用用途、接地環境等により最適な判定フローを用いれば良い。
【0045】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれら形態に限定されるものではない。例えば、画像形成装置としては、中間転写ベルト56を用いた中間転写方式に限らず、直接転写方式でも良い。タンデム型における色の順番等も任意である。また、4色のフルカラー機に限らず、複数色、例えば2色や3色のトナーによる多色機にも本発明を適用可能である。画像形成装置各部の構成も任意である。もちろん、画像形成装置としてはプリンタに限らず、複写機やファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機であっても良い。
【0046】
また、以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
感光体ドラム1Kなどの潜像担持体と、現像ローラ15Kの現像スリーブなどの現像剤担持体と現像剤収容部内に設けられた第1撹拌搬送スクリュ13や第2撹拌搬送スクリュ14などの現像剤撹拌搬送部材とを有する現像装置6Kなどの現像手段と、を具備する作像ユニット10Kなどのプロセスカートリッジと、前記現像剤撹拌搬送部材の下流側軸受部11aや下流側軸受部12aの回転側の部材などの軸受部に空気などの冷却媒体を送るホンプ30などのホンプとを備え、前記現像手段の前記軸受部を冷却することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例1について説明したように、装置本体101などの装置を大型化することなく、現像ローラ15Kの現像スリーブなどの現像剤担持体に担持される現像剤の温度上昇を効率的に抑制可能なプリンタ100などの画像形成装置を提供できる。
(態様B)
(態様A)において、ホンプ30などの前記ホンプにより冷却される下流側軸受部11aや下流側軸受部12aの回転側の部材などの前記軸受部に、空気などの前記冷却媒体が通過する経路が構成されていることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例2について説明したように、空気などの冷却媒体の経路を構成しているので、下流側軸受部11aや下流側軸受部12aの回転側の部材などの現像手段の軸受部を、冷却媒体の経路を構成していない(態様A)の構成よりも効果的に冷却できる。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)において、作像ユニット10(Y,M,C,K)などの前記プロセスカートリッジを複数個と、熱による定着装置70などの定着部とを具備し、前記定着部の熱の影響が大きい作像ユニット10Kなどのプロセスカートリッジの現像装置6Kなどの現像手段の軸受部にのみ、ポンプ30などの前記ホンプで空気などの冷却媒体を送ることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例1について説明したように、熱の影響を考慮せずに作像ユニット10(Y,M,C,K)などの全てのプロセスカートリッジに備える構成よりも、ポンプ30などのポンプの出力の最適化、及び効率的な冷却を行うことができる。
(態様D)
(態様A)乃至(態様C)のいずれか一において、ポンプ30などの前記ホンプを装置本体101などの画像形成装置本体の底板上、もしくは給紙トレイ20などの給紙トレイを収容する給紙部内に配置することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例3について説明したように、定着装置70などの定着部の熱の影響を受けず外気温度に近い空気などの冷却媒体を、現像装置6Kの下流側軸受部11aや下流側軸受部12aなどの現像手段の軸受部に供給することができる。
(態様E)
(態様A)乃至(態様D)のいずれか一において、作像ユニット10Kなどの前記プロセスカートリッジと、ポンプ30などの前記ホンプと、該ホンプの動作を制御する制御装置などの制御手段と、前記プロセスカートリッジの状態を検知する温度センサ16などの検知手段を具備し、前記検知手段の検知結果に応じて、前記制御手段により前記ホンプの動作を制御し、前記プロセスカートリッジを冷却することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例4について説明したように、冷却が必要と判断した場合にのみ冷却を行い、不要なポンプ30などのポンプの稼働を抑えることができる。
(態様F)
(態様E)において、温度センサ16などの前記検知手段は、画像形成装置内の温度を検知すること特徴とするものである。
これによれば、上記実施例4について説明したように、不要なポンプ30などのポンプの稼働を抑え効率的な冷却が可能となる。
(態様G)
(態様E)又は(態様F)において、連続稼動時間検知回路や連続画像形成枚数検知回路などの前記検知手段は、画像形成装置の稼動時間及び画像形成枚数のいずれか、又は両方を検知すること特徴とするものである。
これによれば、上記実施例4について説明したように、不要なポンプ30などのポンプの稼働を抑え効率的な冷却が可能となる。
(態様H)
(態様A)乃至(態様G)のいずれか一において、空気や冷却液などの前記冷却媒体として空気を用い、作像ユニット10Kなどの前記プロセスカートリッジを冷却することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例1について説明したように、例えば冷却液など他の冷却媒体を用いる場合と比べ、装置本体101を小型化することができる。
【符号の説明】
【0047】
1 感光体ドラム
2 帯電装置
3 クリーニング装置
5 一次転写ローラ
6 現像装置
9 光書き込み装置
10 作像ユニット
11a、12a 下流側軸受部
11b、12b 上流側軸受部
13 第1撹拌搬送スクリュ
13a 第1撹拌搬送スクリュ軸部
13b 第1撹拌搬送スクリュ羽部
14 第2撹拌搬送スクリュ
14a 第2撹拌搬送スクリュ軸部
14b 第2撹拌搬送スクリュ羽部
15 現像ローラ
16 温度センサ
17 溝
20 給紙トレイ
21 給紙ローラ
22 レジストローラ
22 レジストローラ対
30 ポンプ
31 パイプ
32 カバー
52 支持ローラ
52 転写対向ローラ
55 支持ローラ
56 中間転写ベルト
57 ベルトクリーニングユニット
61 二次転写ローラ
61 転写ローラ
70 定着装置
72 加熱ローラ
73 定着ベルト
73 定着ローラ
74 加圧ローラ
91 排紙ローラ
100 プリンタ
101 装置本体
102 排紙トレイ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0048】
【特許文献1】特開2007−219398号公報
【特許文献2】特開2007−187922号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
潜像担持体と、現像剤担持体と現像剤収容部内に設けられた現像剤撹拌搬送部材とを有する現像手段と、を具備するプロセスカートリッジと、
前記現像剤撹拌搬送部材の軸受部に冷却媒体を送るホンプとを備え、
前記現像剤撹拌搬送部材の前記軸受部を冷却することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記ホンプにより冷却される前記軸受部に、前記冷却媒体が通過する経路が構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記プロセスカートリッジを複数個と、記録媒体上に転写したトナー画像を該記録媒体上に熱により定着する定着部とを具備し、
前記定着部の熱の影響が大きいプロセスカートリッジの現像手段の軸受部にのみ、前記ホンプで冷却媒体を送ることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一に記載の画像形成装置において、
前記ホンプを画像形成装置本体の底板上、もしくは給紙トレイを収容する給紙部内に配置することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一に記載の画像形成装置において、
前記プロセスカートリッジと、前記ホンプと、該ホンプの動作を制御する制御手段と、前記プロセスカートリッジの状態を検知する検知手段を具備し、
前記検知手段の検知結果に応じて、前記制御手段により前記ホンプの動作を制御し、前記プロセスカートリッジを冷却することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5に記載の画像形成装置において、
前記検知手段は、画像形成装置内の温度を検知すること特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の画像形成装置において、
前記検知手段は、画像形成装置の稼動時間及び画像形成枚数のいずれか、又は両方を検知すること特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一に記載の画像形成装置において、
前記冷却媒体として空気を用い、前記プロセスカートリッジを冷却することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−54160(P2013−54160A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191421(P2011−191421)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】