説明

画像撮像装置

【課題】画像データに対して復元処理を施して光学系の実効的な被写界深度を拡大する画像撮像装置において、被写界深度拡大処理用の光学系と通常の光学系とが切り替え可能であり、かつ被写体として二次元記録情報を認識した場合に自動的に被写界深度拡大処理用の光学系で撮影を行なえるようにする。
【解決手段】被写体5に対する本撮影に先立って予め取得された被写体5のプレ画像データを解析して被写体5が二次元記録情報であるか否かを分類し、被写体5が二次元記録情報である場合には、光学系13(位相変調手段が一体的に構成されたレンズ)の位相変調領域および位相非変調領域の両方に光が入射するように絞り11を制御して絞りの開度を大きくし、被写体5が非二次元記録情報である場合には、光学系13の位相非変調領域のみに光が入射するように絞り11を制御して絞りの開度を小さくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像手段により被写体を撮像して得た画像データに対して復元処理を施して撮像手段の実効的な被写界深度を拡大する画像撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カメラ機能が携帯電話等に搭載されるようになり、カメラに対する小型化、低コスト化が強く要望されるようになってきている。カメラシステムのサイズを大きく、また高コストにしている原因の一つにオートフォーカス機構があり、このような機構を設けることでレンズ駆動手段を実装するためのスペースやコストがかかっていた。
【0003】
一方、フォーカス機構を省いた固定焦点レンズを採用すれば低コストかつ小型化が可能となるが、フォーカス機構がないため、一般に近距離被写体に対する撮影ではピントが外れてしまうという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するため、フォーカス機構は持たずとも、特別に設計された光学系と画像復元処理を併用することで、通常の固定焦点光学系で撮影された場合と比較して被写界深度の拡大を可能とした画像撮像システムが提案されている(例えば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平2008−268869号公報
【特許文献2】特開平2008−249911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような画像撮像システムにおいて被写界深度の拡大を行なう場合、撮影により得られた画像データに対して光学系の点像分布関数特性(PSF:Point Spread Function)に応じた復元処理を実施するが、一般に復元処理を行うと画像上のノイズまで強調されてしまい、画質の低下やアーティファクトの発生等の問題を生じてしまうため、被写界深度拡大処理用の光学系と通常の光学系とを切り替え可能に構成し、特に風景や人物等について十分な解像度で撮影を行なうことが可能な場合には被写界深度の拡大処理を行なわないようにすることが好ましい。
【0007】
一方、一般に文字やバーコード等の二次元記録情報は、ノイズが多少重畳したとしてもその情報が正確に認識できることが重要であるため、二次元記録情報を撮影する際には被写界深度の拡大処理を行うようにすることが好ましい。
【0008】
以上のことから、被写界深度拡大処理用の光学系と通常の光学系とが切り替え可能であり、被写体として二次元記録情報を認識した場合に自動的に被写界深度拡大処理用の光学系で撮影を行なうことが可能な画像撮像装置が望まれている。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、被写界深度拡大処理用の光学系と通常の光学系とが切り替え可能であり、被写体として二次元記録情報を認識した場合に自動的に被写界深度拡大処理用の光学系で撮影を行なうことが可能な画像撮像装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の画像撮像装置は、被写体を撮像して画像データを取得する撮像手段と、被写体からの光を絞って撮像手段に受光させる絞りと、被写体および撮像手段の間に配され、光軸と直交する方向において、所定の点像分布関数特性となるように入射光の位相に対して変調を施す位相変調領域、および入射光の位相に対して変調を施さない位相非変調領域を有する位相変調手段と、被写体からの光を結像して撮像手段に受光させる光学系と、被写体に対する本撮影に先立って撮像手段により予め取得された被写体の画像データを解析して被写体が二次元記録情報であるか非二次元記録情報であるかを分類する画像解析手段と、被写体が二次元記録情報であると分類された場合に少なくとも位相変調領域に対して被写体からの光が入射するように絞りを調整し、被写体が非二次元記録情報であると分類された場合に位相非変調領域のみに被写体からの光が入射するように絞りを調整する絞り制御手段とを備えてなることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の第1の画像撮像装置においては、近距離撮影により得られた画像データに対して、位相変調手段の点像分布関数特性に応じた復元処理を行うことにより被写体の画像上での合焦状態を回復させる復元処理手段を有するものとすることが好ましい。
【0012】
また、光学系が少なくとも一枚以上のレンズを備えるとともに、レンズと位相変調手段とが一体的に構成されたものとすることが好ましい。
【0013】
本発明の第2の画像撮像装置は、被写体を撮像して画像データを取得する撮像手段と、被写体および撮像手段の間に配され、所定の波長のみを透過させるカラーフィルタと、所定の色収差特性を有し、被写体からの光を結像して撮像手段に受光させる光学系と、被写体に対する本撮影に先立って撮像手段により予め取得された被写体の画像データを解析して被写体が二次元記録情報であるか非二次元記録情報であるかを分類する画像解析手段と、被写体が二次元記録情報であると分類された場合にカラーフィルタを光学系の光通過領域から外れた位置に移動させ、被写体が非二次元記録情報であると分類された場合にカラーフィルタを光学系の光軸上に移動させるフィルタ移動手段とを備えてなることを特徴とするものである。
【0014】
本発明の第2の画像撮像装置においては、近距離撮影により得られた画像データ対して、光学系の色収差特性に応じた復元処理を行うことにより被写体の画像上での合焦状態を回復させる復元処理手段を有するものとすることが好ましい。
【0015】
本発明において「二次元記録情報」とは、ノイズの重畳よりも、その情報が正確に認識できることが重要視される情報であって、手書きや印字に関わらず文字やバーコードやQRコード等が該当するが、これ以外の情報を二次元記録情報として設定するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の第1の画像撮像装置によれば、光軸と直交する方向において、所定の点像分布関数特性となるように入射光の位相に対して変調を施す位相変調領域、および入射光の位相に対して変調を施さない位相非変調領域を有する位相変調手段を設けるとともに、被写体に対する本撮影に先立って撮像手段により予め取得された被写体の画像データを解析して被写体が二次元記録情報であるか非二次元記録情報であるかを分類し、被写体が二次元記録情報であると分類された場合に少なくとも位相変調領域に対して被写体からの光が入射するように絞りを調整し、被写体が非二次元記録情報であると分類された場合に位相非変調領域のみに被写体からの光が入射するように絞りを調整するようにしたので、被写界深度拡大処理用の光学系と通常の光学系とが切り替え可能であるとともに、被写体として二次元記録情報を認識した場合に自動的に被写界深度拡大処理用の光学系で撮影を行なうことが可能となる。
【0017】
本発明の第1の画像撮像装置においては、近距離撮影により得られた画像データに対して、位相変調手段の点像分布関数特性に応じた復元処理を行うことにより被写体の画像上での合焦状態を回復させる復元処理手段を有するものとすることにより、画像撮像装置単体で復元処理まで実行可能なものとすることができる。
【0018】
また、光学系が少なくとも一枚以上のレンズを備えるとともに、レンズと位相変調手段とが一体的に構成されたものとすることにより、レンズおよび位相変調手段に係る部品点数を削減できるため、構成を簡素化することが可能となる。
【0019】
本発明の第2の画像撮像装置によれば、所定の波長のみを透過させるカラーフィルタを設けるとともに、被写体に対する本撮影に先立って撮像手段により予め取得された被写体の画像データを解析して被写体が二次元記録情報であるか非二次元記録情報であるかを分類し、被写体が二次元記録情報であると分類された場合にカラーフィルタを光学系の光通過領域から外れた位置に移動させ、被写体が非二次元記録情報であると分類された場合にカラーフィルタを光学系の光軸上に移動させるようにしたので、被写界深度拡大処理用の光学系と通常の光学系とが切り替え可能であるとともに、被写体として二次元記録情報を認識した場合に自動的に被写界深度拡大処理用の光学系で撮影を行なうことが可能となる。
【0020】
本発明の第2の画像撮像装置においては、近距離撮影により得られた画像データ対して、光学系の色収差特性に応じた復元処理を行うことにより被写体の画像上での合焦状態を回復させる復元処理手段を有するものとすることにより、画像撮像装置単体で復元処理まで実行可能なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる画像撮像装置の構成を示すブロック図
【図2】上記画像撮像装置における処理の流れを示すフローチャート
【図3】上記画像撮像装置の位相変調手段を示す図
【図4】上記画像撮像装置の位相変調手段のその他の態様を示す図
【図5】上記画像撮像装置における二次元記録情報撮影時(a)と非二次元記録情報撮影時(b)の撮影状態を示す図
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかる画像撮像装置における二次元記録情報撮影時(a)と非二次元記録情報撮影時(b)の撮影状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態にかかる画像撮像装置の構成を示すブロック図、図2は上記画像撮像装置における処理の流れを示すフローチャート、図3は上記画像撮像装置の位相変調手段を示す図、図4は上記画像撮像装置の位相変調手段のその他の態様を示す図、図5は上記画像撮像装置における二次元記録情報撮影時(a)と非二次元記録情報撮影時(b)の撮影状態を示す図である。
【0023】
画像撮像装置10は、被写体5からの光を絞って撮像手段14に受光させる絞り11、この絞り11を制御して絞りの開度を調節する絞り制御部12、被写体5から来た光を撮像素子14上に結像するための光学系13、結像された光学像をデジタル情報に変換する撮像素子14、撮像素子14から出力された信号を画像データに変換するとともに、この画像データに対して種々の画像処理を施す画像処理部15、画像データを解析して被写体が二次元記録情報か否かを分類する画像解析部16、画像データを表示するモニタ等の画像表示部17、記録媒体に画像データを記録する画像記録部18より構成される。
【0024】
また、上記以外にも、光軸と直交する方向において、所定の点像分布関数特性となるように入射光の位相に対して変調を施す位相変調領域、および入射光の位相に対して変調を施さない位相非変調領域を有する位相変調手段を備えている。
【0025】
光学系13は、図3に示すように、レンズ20と位相変調手段とが一体的に構成されており、レンズ20が、中央部(図中領域1)は位相非変調領域としてレンズ20の本来の光学特性を有し、周辺部(図中領域2)は位相変調領域としてレンズ20の本来の光学特性および所定の点像分布関数特性を併せて有するものである。このような態様とすることにより、レンズおよび位相変調手段に係る部品点数を削減できるため、構成を簡素化することが可能となる。
【0026】
なお、本発明は、上記のようにレンズ20と位相変調手段とを一体的に構成する態様に限らず、図4に示すように、中央部は位相非変調領域であり周辺部は位相変調領域である三次位相板21を通常のレンズと別体に設けるようにしてもよい。
【0027】
撮像素子14は、CCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子が好適であるが、特に限定は無く、どのようなものを用いてもよい。
【0028】
画像解析部16は、被写体5に対する本撮影に先立って予め取得された被写体5のプレ画像データを解析し、被写体5が文字やバーコード等の二次元記録情報であるか否かを分類するものである。ここでプレ画像データの取得は、撮像素子14上に被写体5を投影している状態で撮像素子14から出力される信号(スルー画像信号)に基づいて生成するようにしてもよいし、プレ画像データを取得するための専用の撮影を行なってもよい。本実施の形態においては、スルー画像信号に基づいてプレ画像データを生成するものであり、プレ画像データを生成するタイミングとしては、ユーザーが撮影指示を入力するための不図示のシャッターボタンが半押しされたタイミングで行なうものとする。また、画像データの分類手法については特に限定は無く、例えば特開2004−341764号公報に開示される手法等、どのような手法を適用してもよい。
【0029】
本実施の形態においては、画像中の少なくとも一部に文字やバーコード等の二次元記録情報が写っている場合にはその画像データは二次元記録情報であると分類し、画像中に文字やバーコード等の二次元記録情報が全く写っていない場合にはその画像データは非二次元記録情報であると分類する。
【0030】
画像処理部15は、画像解析部16の分類結果を受け取り、被写体5が二次元記録情報である場合には画像データに対して位相変調手段の点像分布関数特性に応じた復元処理を施す。ここで、復元処理の具体的内容については特に限定するものではなく、例えば空間周波数領域におけるフィルタリング処理を適用することも可能であるし、実空間におけるカーネル処理を適用することも可能である。
【0031】
絞り制御部12は、画像解析部16の分類結果を受け取り、被写体5が二次元記録情報である場合には、図5(a)に示すように、光学系13(レンズと位相変調手段とが一体的に構成されたもの)の位相変調領域および位相非変調領域の両方に光が入射するように、絞り11を制御して絞りの開度を大きくし、被写体5が非二次元記録情報である場合には、図5(b)に示すように、光学系13(レンズと位相変調手段とが一体的に構成されたもの)の位相非変調領域のみに光が入射するように、絞り11を制御して絞りの開度を小さくする。
【0032】
次に上記のように構成された画像撮像装置10の作用について説明する。
【0033】
図2に示すように、まず、撮像素子14上に被写体5が投影されている状態で、不図示のシャッターボタンが半押しされた時点で撮像素子14から出力される信号(スルー画像信号)に基づいてプレ画像データを生成する(ステップS1)。
【0034】
次に、画像解析部16において、被写体5が文字やバーコード等の二次元記録情報であるか否かを分類する(ステップS2)。
【0035】
被写体5が二次元記録情報である場合には、光学系13(レンズと位相変調手段とが一体的に構成されたもの)の位相変調領域および位相非変調領域の両方に光が入射するように、絞り制御部12において絞り11を制御して絞りの開度を大きくし(ステップS3)、その後ユーザーにより不図示のシャッターボタンが全押しされた時点で被写体5に対する撮影を行なう(ステップS4)。そして、画像処理部15において、上記撮影により取得された画像データに対して復元処理を施し、最終的な画像データが取得される(ステップS5)。
【0036】
被写体5が非二次元記録情報である場合には、光学系13(レンズと位相変調手段とが一体的に構成されたもの)の位相非変調領域のみに光が入射するように、絞り制御部12において絞り11を制御して絞りの開度を小さくし(ステップS6)、その後ユーザーにより不図示のシャッターボタンが全押しされた時点で被写体5に対する撮影を行ない、このとき取得された画像データが最終的な画像データとして取得される(ステップS7)。
【0037】
以上の手順により取得された最終的な画像データは、モニタ等の画像表示部17に表示されたり、また画像記録部18で記録メディア等に記録される。
【0038】
上記のような構成とすることにより、被写界深度拡大処理用の光学系と通常の光学系とが切り替え可能であるとともに、被写体として二次元記録情報を認識した場合に自動的に被写界深度拡大処理用の光学系で撮影を行なうことが可能となる。
【0039】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図6は本発明の第2の実施の形態にかかる画像撮像装置における二次元記録情報撮影時(a)と非二次元記録情報撮影時(b)の撮影状態を示す図である。第1の実施の形態の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらについての説明は特に必要の無い限り省略する。
【0040】
この第2の実施の形態の画像撮像装置10は、第1の実施の形態と比較して、被写界深度拡大処理用の光学系と通常の光学系との切替えについて、カラーフィルタの有無により行うようにした点が異なるものである。
【0041】
本実施の形態では、第1の実施の形態において位相変調手段を設ける代わりに、所定の波長のみを透過させるカラーフィルタ22および不図示のフィルタ移動手段を設けている。
【0042】
このフィルタ移動手段は、画像解析部16の分類結果を受け取り、被写体5が二次元記録情報である場合には、図6(a)に示すように、カラーフィルタを光学系13の光通過領域から外れた位置(図6(a)中ではカラーフィルタは不図示)に移動させ、被写体5が非二次元記録情報である場合には、図6(b)に示すように、カラーフィルタ22を光学系13の光軸Z上に移動させることにより、合焦状態の波長(図6(b)中ではλ1)のみで撮影を行なうようにする。
【0043】
画像処理部15は、画像解析部16の分類結果を受け取り、被写体5が二次元記録情報である場合には画像データに対して光学系13の色収差特性に応じた復元処理を施す。ここで、復元処理の具体的内容については特に限定するものではなく、例えば空間周波数領域におけるフィルタリング処理を適用することも可能であるし、実空間におけるカーネル処理を適用することも可能である。
【0044】
上記のような構成とした場合、非二次元記録情報に対する撮影の際には、図6(b)に示すように限られた波長による撮影となるが、このような態様としても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0045】
以上、本発明の画像撮像装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行なってもよいのは勿論である。
【符号の説明】
【0046】
5 被写体
10 画像撮像装置
11 絞り
12 絞り制御部
13 光学系
14 撮像素子
15 画像処理部
16 画像解析部
17 画像表示部
18 画像記録部
20 レンズ
21 三次位相板
22 カラーフィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像して画像データを取得する撮像手段と、
被写体からの光を絞って前記撮像手段に受光させる絞りと、
被写体および前記撮像手段の間に配され、光軸と直交する方向において、所定の点像分布関数特性となるように入射光の位相に対して変調を施す位相変調領域、および入射光の位相に対して変調を施さない位相非変調領域を有する位相変調手段と、
被写体からの光を結像して前記撮像手段に受光させる光学系と、
被写体に対する本撮影に先立って前記撮像手段により予め取得された前記被写体の画像データを解析して前記被写体が二次元記録情報であるか非二次元記録情報であるかを分類する画像解析手段と、
前記被写体が前記二次元記録情報であると分類された場合に少なくとも前記位相変調領域に対して被写体からの光が入射するように前記絞りを調整し、前記被写体が前記非二次元記録情報であると分類された場合に前記位相非変調領域のみに被写体からの光が入射するように前記絞りを調整する絞り制御手段とを備えてなることを特徴とする画像撮像装置。
【請求項2】
前記近距離撮影により得られた画像データに対して、前記点像分布関数特性に応じた復元処理を行うことにより被写体の画像上での合焦状態を回復させる復元処理手段を有することを特徴とする請求項1記載の画像撮像装置。
【請求項3】
前記光学系が少なくとも一枚以上のレンズを備えるとともに、該レンズと前記位相変調手段とが一体的に構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の画像撮像装置。
【請求項4】
被写体を撮像して画像データを取得する撮像手段と、
被写体および前記撮像手段の間に配され、所定の波長のみを透過させるカラーフィルタと、
所定の色収差特性を有し、被写体からの光を結像して前記撮像手段に受光させる光学系と、
被写体に対する本撮影に先立って前記撮像手段により予め取得された前記被写体の画像データを解析して前記被写体が二次元記録情報であるか非二次元記録情報であるかを分類する画像解析手段と、
前記被写体が前記二次元記録情報であると分類された場合に前記カラーフィルタを前記光学系の光通過領域から外れた位置に移動させ、前記被写体が前記非二次元記録情報であると分類された場合に前記カラーフィルタを前記光学系の光軸上に移動させるフィルタ移動手段とを備えてなることを特徴とする画像撮像装置。
【請求項5】
前記近距離撮影により得られた画像データ対して、前記色収差特性に応じた復元処理を行うことにより被写体の画像上での合焦状態を回復させる復元処理手段を有することを特徴とする請求項4記載の画像撮像装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−188412(P2011−188412A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−54150(P2010−54150)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】