説明

画素内膜厚測定装置及び測定方法

【課題】光学的な情報に基づいて測定対象物に応じて測定画素を識別し、測定ヘッドを移動させることができる画素内膜厚測定装置を提供すること。
【解決手段】基板上にパターニングされた薄膜が形成された試料表面に光を照射し、試料からの反射光を取得する測定ヘッドと、反射光を測定して分光反射率データを得る分光器と、分光反射率データから薄膜の膜厚を算出する膜厚算出部とを有する膜厚測定装置であって、前記測定ヘッドは、膜厚測定対象となる画素を識別するための光を照射する観察用照明光学手段と、識別された画素に膜厚測定用の光を照射する測定用照明光学手段と、画素内からの反射光を一定の割合で2分岐するビームスプリッターと、観察用照明光学手段の反射光を撮像する撮像手段と、反射光を前記分光器と撮像手段の受光素子上に結像させる結像光学手段と、を有する画素内膜厚測定装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置用のガラス基板などの基板上にパターニングされた着色膜の画素内における膜厚を非接触・非破壊で求める膜厚測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カラーフィルタのR、G、B各膜の膜厚は液晶ディスプレイの表示特性に大きく影響する因子であるため、その製造工程内で厳しく管理されている。膜厚測定は膜の一部を鋭利な刃物で掻き取って膜表面と基板表面との段差を作り、触針式の段差計による測定で行われるが、このような方法は測定のための準備が煩わしく、測定時間も掛かるうえに被測定物を破壊する破壊計測であるため、測定に伴うロスが多い。
【0003】
特に、フォトリソ法によるカラーフィルタの製造では複数の工程でRGB画素内の膜厚測定が行われ、測定対象は(a)R着色膜を塗布してプリベークした状態(図17(a):以下Rコート品と称する)、(b)Rコート品を露光・現像・ポストベークした状態(図17(b):以下R仕上がり品と称する)、(c)R仕上がり品にG着色膜を塗布した状態(図17(c):以下Gコート品と称する)、(d)Gコート品を露光・現像・ポストベークした状態(図17(d):以下G仕上がり品と称する)、(e)G仕上がり品にB着色膜を塗布した状態(図17(e):以下Bコート品と称する)、(f)Bコート品を露光・現像・ポストベークしてRGBの画素が形成された状態(図17(f):以下B仕上がり品と称する)等多岐に及んでいるので、時間的ロス・経済的ロスを削減するためにも膜厚の非接触・非破壊測定が強く求められている。
【0004】
ここで、(a)のRコート品、(c)のGコート品、(e)のBコート品(Rコート品、Gコート品、Bコート品を合わせてコート品と総称する)については、次工程の露光・現像・ポストベークに先立って塗布した着色膜の膜厚の非接触・非破壊測定が求められるため、測定対象物の感光を防止するために、500nm以下の波長の光を遮断する必要がある。なお、(b)のR仕上がり品、(d)のG仕上がり品、(f)のB仕上がり品(R仕上がり品、G仕上がり品、B仕上がり品を合わせて仕上がり品と総称する)についてはポストベーク処理がなされた後の状態であるため、感光防止を考慮する必要は無い。
【0005】
また、測定対象となる画素を図17中に矢印で示してあるが、(c)のGコート品、(e)のBコート品については2色の着色膜が重なった画素が存在する。この部分は、次工程以降で剥離されるため、測定対象外となる。したがって、膜厚を測定しようとする画素が測定対象画素であるのか否かを識別するための手段が必要となる。
【0006】
さらに、(b)のR仕上がり品、(d)のG仕上がり品、(f)のB仕上がり品については、着色膜が塗布されている画素であることを判別するのに加えて、何色の着色膜が塗布されている画素なのかを識別するための手段が必要となる。
【0007】
従来は、固定された透過光照明に対して測定対象物を移動させる機構を設け、測定対象物を透過光で観察することによって、測定対象画素の識別は容易になされていた。ところが、液晶表示装置用のガラス基板は大型化が進み、測定対象物を移動させる機構を装置に具備することは、装置寸法の大型化に直結し、生産現場の床面積を必要以上に占有してしまうことが問題視されていた。
【0008】
また、基準画像とマッチングさせてその画像位置を検出する画像位置検出装置が組み込まれた膜厚測定装置が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0009】
【特許文献1】特開平6−174549号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記の問題に鑑みなされたものであり、その課題とするところは、反射光、さらに言えば、500nm以下の波長の光が遮断された反射光による光学的な情報に基づいて測定対象物に応じて測定対象画素を識別することができるとともに、測定対象物ではなく、測定ヘッドを移動させることで装置を省スペース化した画素内膜厚測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するための本発明の第1の発明は、基板上にパターニングされた薄膜が形成されてある試料表面に光を照射し、試料からの反射光を取得する測定ヘッドと、反射光を測定して分光反射率データを得る分光器と、該分光反射率データから前記薄膜の膜厚を算出する膜厚算出部とを有する膜厚測定装置であって、
前記測定ヘッドは、膜厚測定対象となる画素を識別するための光を照射する観察用照明光学手段と、識別された画素に膜厚測定用の光を照射する測定用照明光学手段と、前記画素内からの反射光を、可視光域から近赤外域にわたって一定の割合で2分岐するビームスプリッターと、前記観察用照明光学手段の反射光を撮像する撮像手段と、前記反射光を前記分光器と撮像手段の受光素子上に結像させる結像光学手段と、を有する画素内膜厚測定装置である。
膜厚測定画素を識別するための照明系と膜厚測定用の照明系を分けたことで、所望の画素内のみに由来した光学的情報を取得することができ、また、光を可視光域から近赤外域にわたって一定の割合で2分岐するビームスプリッターを用いたことで、撮像手段および分光器に充分な光量を入力することができた。
【0012】
また、本発明の第2の発明は、前記観察用照明光学手段と測定用照明光学手段は、試料の感光防止用のカットフィルタを含む請求項1記載の画素内膜厚測定装置である。
カットフィルタを設けたことで、コート品の薄膜を感光させることなく画素識別や膜厚測定を行うことができる。
【0013】
また、本発明の第3の発明は、前記膜厚算出部は、測定試料が仕上がり品の場合、膜厚測定する前に、観察用照明の反射光の画像信号から第一の画素内中央位置を求め、該第一の画素内中央位置と画素のピッチから第一の画素内中央位置に隣接する第二・第三の画素内中央位置を求め、それぞれの画素内中央位置周辺における画像信号の色成分強度を比較演算することによって所望の膜厚測定画素を識別する請求項1または2に記載の画素内膜厚測定装置である。
このようにすることで、仕上がり品における膜厚測定画素を容易に識別することができる。
【0014】
また、本発明の第4の発明は、前記膜厚算出部は、測定試料がコート品の場合、膜厚測定する前に、観察用照明の反射光の画像信号から第一の画素内中央位置を求め、第一の画素内中央部に測定用照明が照射されるように測定ヘッドを移動した後、観察用照明をシャッターで遮断して測定用照明を第一の画素内中央部に照射することで第一の画素内中央部からの分光反射率データを取得し、該分光反射率データより得られる波形の特徴から所望の測定画素であるか否かを識別する請求項1または2記載の画素内膜厚測定装置である。
このようにすることで、コート品における膜厚測定画素を容易に識別することができる。特に波形の特徴をピークやバレー、又はその両方の個数として捉えると簡便である。
【0015】
また、本発明の第5の発明は、基板上にパターニングされた薄膜が形成されてある試料表面に光を照射し、試料からの反射光を分光して分光反射率データを取得し、該分光反射率データから前記薄膜の膜厚を算出する膜厚測定方法であって、測定試料が仕上がり品の場合、膜厚測定する前に、観察用照明の反射光の画像信号から第一の画素内中央位置を求め、該第一の画素内中央位置と画素のピッチから第一の画素内中央位置に隣接する第二・第三の画素内中央位置を求め、それぞれの画素内中央位置周辺における画像信号の色成分強度を比較演算することによって所望の膜厚測定画素を識別する画素内膜厚測定方法である。
このようにすることで、仕上がり品における膜厚測定画素を容易に識別することができる。
【0016】
また、本発明の第6の発明は、基板上にパターニングされた薄膜が形成されてある試料表面に光を照射し、試料からの反射光を分光して分光反射率データを取得し、該分光反射率データから前記薄膜の膜厚を算出する膜厚測定方法であって、測定試料がコート品の場合、膜厚測定する前に、観察用照明の反射光の画像信号から第一の画素内中央位置を求め、第一の画素内中央部に測定用照明が照射されるように測定ヘッドを移動した後、観察用照明をシャッターで遮断して測定用照明を第一の画素内中央部に照射することで第一の画素内中央部からの分光反射率データを取得し、該分光反射率データより得られる波形の特徴から所望の測定画素であるか否かを識別する画素内膜厚測定方法である。
このようにすることで、コート品における膜厚測定画素を容易に識別することができる。特に波形の特徴をピークやバレー、又はその両方の個数として捉えると簡便である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数の測定対象画素識別手段を測定対象物に応じて切替えて適用することにより、反射光、さらに言えば、500nm以下の波長の光が遮断された反射光による光学的な情報であっても測定画素を確実に識別し、測定画素内における着色膜の膜厚を非接触・非破壊で測定することができる。しかも、測定対象物ではなく、測定ヘッドを移動させるので装置を省スペース化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。カラーフィルタの基板サイズは近年大型化し、1辺の長さが1mを越えるようになっているため、それに対応した図2のようなステージを設け、被測定物21をステージに載せ、所望の測定場所に測定ヘッド22を移動させて測定を行う。
【0019】
図1に本発明の装置の概略構成を示す。まず、測定に使用する光の波長について説明する。分光干渉方式膜厚測定では被測定物の膜面に光を入射する。被測定物の膜表面で反射する成分と膜を透過し基板との境界で反射してくる成分との間に位相差が生じ、位相差がちょうど2πだと強められ、πだと弱められ、干渉が観察される。位相差は光の波長、空気、膜、基板の光学定数と膜厚により決まるので、反射光を分光し分光反射率から膜厚を計算することができる。膜を透過して基板界面で反射してくる光の光量が膜表面での反射に比べて著しく小さいと干渉は観察されない。つまり、膜で吸収されずに、透過する波長を選択することが必要である。カラーフィルタの着色膜の場合、可視光ではR、G、Bの各膜で吸収が起こるのに対して900nm以降の近赤外域では吸収が見られないので理論曲線に良く一致した分光干渉波形を取得することができ、精度の良い測定が期待できる。
【0020】
次に観察用照明光学手段について説明する。観察用照明光源322には可視光を放出するハロゲンランプなどを使用する。観察用照明光源322よりの出射光はコンデンサーレンズ320、カットフィルタ319、開口絞り(図示せず)、視野絞り(図示せず)、リレーレンズ318を経てビームスプリッター306に至る。この部分は一般的な金属顕微鏡に装備されるケーラー照明ユニットを使用すれば良い。観察用照明はシャッターコントローラー324によりシャッター321の開閉で照射の入り・切りを制御できる。なお、カットフィルタ319は500nm以下の波長の光をカットする分光透過特性を有し、被測定物331の感光を防止する目的で使用する。
【0021】
観察用照明光源322からの光は、ビームスプリッター306で90度曲げられ、赤外対物レンズ307を経て、被測定物331に照射される。
【0022】
次に結像光学手段について説明する。被測定物331からの反射光は赤外対物レンズ307、ビームスプリッター306、ビームスプリッター305、結像レンズ304を経て、ビームスプリッター303に至る。ビームスプリッター303で90度曲げられた光はカラーカメラ308の受光素子よりも手前に存在する第一の結像位置に結像されるが、この位置に結像される像は左右反転した像であり、測定画素の位置決めを手動操作で行う場合等においては使い勝手が悪い。そこで、色消しレンズ311、ミラー310、色消しレンズ309により第一の結像位置に結像される像を再度左右反転、つまり、鏡像を正像に変換して撮像手段のカラーカメラ308の受光素子上に結像させる。
【0023】
カラーカメラ308により取得される画像信号は、画像入力ボード327によってAD変換され、CPUやメモリを内蔵したコンピュータ326の制御の下でモニタ330に出力される。このようにして表示される画像情報によって、フォーカシング、測定すべき画素の認識、位置決め等の動作を自動、または測定ヘッド301をXYZ方向に移動させる測定ヘッド制御コントローラー325により手動操作で行う。
【0024】
次に測定用照明光学手段について説明する。測定用照明光源317には可視光及び近赤外光を放出するハロゲンランプなどを使用する。測定用照明光源317の光をコンデンサーレンズ315、ピンホール314、カットフィルタ313、リレーレンズ312を経て平行光としてビームスプリッター305で90度曲げ、赤外対物レンズ307を経て、被測定物331に入射する。対物レンズ倍率とピンホール径の選択によりカラーフィルタの画素内膜厚測定に適した10〜50μm径の測定スポットが得られる。測定用照明はシャッターコントローラー324によりシャッター316の開閉で照射の入り・切りを制御できる。
【0025】
被測定物331からの反射光は赤外対物レンズ307、ビームスプリッター306、ビームスプリッター305、結像レンズ304を経て、ビームスプリッター303に至る。ビームスプリッター303を透過した光は光ファイバー302の先端位置において結像して分光器323に転送される一方、ビームスプリッター303で90度曲げられた光は観察用照明の場合と同様にして撮像手段のカラーカメラ308の受光素子上に結像される。
【0026】
分光器323は、光を分光する回折格子(図示せず)と、回折格子により回折された回折光の分光スペクトルを検出する光検出器(図示せず)とで構成されている。そのため、分光器323に取り込まれた光は回折格子によって分光され、その光の分光スペクトルに対応した信号が光検出器から、コンピュータ326に与えられる。コンピュータ326では、その信号に基づき公知の方法により被測定物331の膜厚を求め、その結果をモニタ330に表示する。図1による実施の形態においては、測定ヘッドの稼動性能の観点から測定ヘッド301に分光器を含めていないが、分光器を測定ヘッドに設置することも可能である。
【0027】
なお、ビームスプリッター306、ビームスプリッター305、ビームスプリッター303としては、可視光域から近赤外域(〜1600nm程度)にわたって透過と反射の割合を一定とするように誘電体多層膜がコーティングされたタイプのものを使用することが望ましく、測定用の照明光学系、或いは測定用照明による光を分光器323の受光素子上に結像させるための結像光学系を構成する赤外対物レンズ307、結像レンズ304としては、可視光域から近赤外域(〜1600nm程度)にわたって高い透過率を有する部材で製作されたタイプのものを使用することが望ましく、光ファイバー302としては、ゲルマニウムドープ石英のように、やはり可視光域だけではなく、近赤外域においても高い透過率を有するタイプのものを使用することが望ましい。さらに、測定用照明光源317としては、近赤外域における分光放射強度を高めるために、金コーティングリフレクタが具備されたタイプのものを使用しても良い。
【0028】
次に、図2の画素内膜厚測定装置の動作について図3のフローチャートを参照しつつ説明する。まず、測定に先立って、測定対象物(品種)毎に登録されてある、面付け情報、画素の配列パターン、向き、画素ピッチ、画素色の順番(R−G−Bの順またはR−B−Gの順)、膜厚測定を行う概略の測定位置(座標値)等の測定条件を呼出す(S1)。
【0029】
S2では、図示を省略する搬送装置により、基板をステージ上に搬送し、ステージに具備されてある位置決め機構(図示せず)により基板を一定精度で位置決めする。
【0030】
S3では、概略座標値の精度でS1で呼出した測定位置に測定ヘッド301を移動させる。
【0031】
S4では、適切な視野範囲からなる画像情報を取得するために低倍率の赤外対物レンズ307を選択する。赤外対物レンズ307としては、種々の倍率のものが具備されていて、後述する画素中央位置を検出するためには広い視野を取得する必要があるために低倍率のものを選択し、膜厚測定時には測定用照明316が画素内の所望の領域のみに照射されるように高倍率のものを選択する。なお、赤外対物レンズ307は図示を省略する電動レボルバに取り付けられており、コンピュータ326から制御することができる。
【0032】
視野範囲は、赤外対物レンズ307と結像レンズ304の焦点距離の比、色消しレンズ311と色消しレンズ309の焦点距離の比、カメラ308の素子サイズにより決定されるが、本発明の画素内膜厚測定装置においては、図示を省略する電動レボルバに具備されている赤外対物レンズ307を適宜選択するようにしている。
【0033】
S5では、自動または手動でフォーカスを合わせる。自動フォーカスについては、測定ヘッド301をZ方向に移動させながら画像のコントラスト値を計算する等の公知の方法を適用すれば良い。また、画像はコンピュータ326に接続されたモニタ330に表示されるので、手動操作で行うこともできる。
【0034】
このようにして、図6に示したような合焦画像が取得される。図6は配列パターンがストライプ、向きが縦、X方向の画素ピッチがΔXμm、Y方向の画素ピッチがΔYμmのカラーフィルタの模式図である。なお、図中に示した丸印は測定用照明317の位置を示したもので、シャッター316を光路から外した場合はこの位置に測定用照明が照射される。
【0035】
S6では、S5で取得した画像を処理することで画素の中央位置を検出する。以下、S6の詳細について説明する。
【0036】
図7は、画素の中央位置を検出するステップS6の詳細について示したフロー図である。まず、S601では、S1で呼出された画素の配列パターンの向きに関する情報に応じて画像のX方向、或いはY方向のプロファイルを積算したデータを取得する。すなわち、配列パターンの向きが縦の場合はX方向のプロファイルを積算したデータから画素の中心X座標を求め(S602〜S6051またはS6052)、その後Y方向のプロファイルを積算したデータから画素の中心Y座標を求める(S606〜S6101またはS6102)。一方、配列パターンの向きが横の場合はY方向のプロファイルを積算したデータから画素の中心Y座標を求め(S611〜S6141またはS6142)、その後X方向のプロファイルを積算したデータから画素の中心X座標を求める(S615〜S6191またはS6192)。ここでは、配列パターンの向きが縦の場合に限定して説明する。なお、座標値の単位はμmに空間校正されているものとして以下のステップについて説明する。
【0037】
S602では、図8に示したX1<X<X2の範囲でX方向のR成分プロファイルを積算したデータを取得する。ここで、X1、X2は測定用照明が照射されるX座標X’とX方向画素ピッチΔXに基づいて決定され、aを定数として、X1=X’−aΔX、X2=X’+aΔXである。aの値としては、X1<X<X2の範囲に画素と画素の境界であるブラックマトリクス(以下、BMと略記する)が少なくとも1本含まれるように定めれば良く、本発明の実施例においてはa=1.3とした。なお、図8にはR成分以外に、G成分、B成分についてのプロファイル積算データも示してあるが、観察用照明光源322からの光はカットフィルタ319により500nm以下の波長の光が遮断されているため、R成分のSNが最も良好である。
【0038】
S603では、S602で取得したデータから最小値を与えるX座標X_minを検出する。S602において、X1<X<X2の範囲に画素と画素の境界であるBMが少なくとも1本含まれるように定めてあるので、X_minは必ずBM部となる。
【0039】
S604では、X_minが画像の左半分側、または右半分側に存在するのかを判別する。
【0040】
S604で、X_minが画像の左半分側に存在すると判別された場合はS6051に進み、画素の中心X座標X0をX0=X_min+ΔX/2と計算し、X_minが画像の右半分側に存在すると判別された場合はS6052に進み、画素の中心X座標X0をX0=X_min−ΔX/2と計算する。
【0041】
S606では、Y方向のプロファイルを図9に示したX3<X<X4の範囲で積算したデータを取得する。ここで、X3、X4は中心X座標X0とX方向画素ピッチΔXに基づいて決定され、bを定数として、X3=X0−bΔX、X4=X0+bΔXである。bの値としては、X3<X<X4の範囲にX0を中心X座標とする画素列が含まれるように定めれば良く、本発明の実施例においてはb=0.5とした。
【0042】
S607では、S606で取得したデータから第一の最小値を与えるY座標Y_min1および第二の最小値を与えるY座標Y_min2を検出する。ここで、第一の最小値を与えるY座標Y_min1とはS606で取得したデータの最小値を与えるY座標のことであり、第二の最小値を与えるY座標Y_min2とはY_min1近傍に存在し(但し、Y_min1の両隣数画素程度分の位置は除外する)、Y_min1に次いで小さい値を与えるY座標のことである(図9)。したがって、c、dを定数としてY_min2の検出範囲をY_min1−cΔY<Y<Y_min1−d、Y_min1+d<Y<Y_min1+cΔYとすれば良く、本発明の実施例においてはc=0.3、d=10μmとした。但し、Y_min1−cΔY、或いはY_min1+cΔYの位置に画像データが存在しない場合には、画像データが存在する範囲内でY_min2の検出範囲は設定される。
【0043】
S608では、Y_min=(Y_min1+Y_min2)/2で定義される中心最小位置Y_minを計算する(図9)。
【0044】
S609では、Y_minが画像の上半分側、または下半分側に存在するのかを判別する。
【0045】
S609で、Y_minが画像の上半分側に存在すると判別された場合はS6101に進み、画素の中心Y座標Y0をY0=Y_min+ΔY/2と計算し、Y_minが画像の下半分側に存在すると判別された場合はS6102に進み、画素の中心Y座標Y0をY0=Y_min−ΔY/2と計算する。
【0046】
再び図3に戻って、画素内膜厚測定装置の動作の説明を続ける。上記のようにして画像視野内に含まれる画素の中心座標(X0,Y0)を検出した後、S7では、S1で呼出した測定対象基板に関する情報、すなわち、測定対象基板が図17のどのタイプであるのかを判別し、以降の動作フローを分岐する。次に測定対象基板が仕上がり品(図17(b)、(d)、(f))の場合における膜厚測定装置の動作フローについて図4のフローチャートを用いて説明する。
【0047】
A:測定対象基板が仕上がり品(図17(b)、(d)、(f))の場合
S8では、S6で検出した画素の中心座標(X0,Y0)と画素のピッチ情報から、隣接画素の中心座標を求める。すなわち、画素の配列パターンの向きが縦の場合における隣接画素の中心座標は(X0−ΔX,Y0)と(X0+ΔX,Y0)であり、画素の配列パターンの向きが横の場合における隣接画素の中心座標は(X0,Y0−ΔY)と(X0,Y0+ΔY)となる。これで、連続した3画素の中心座標が求まったことになり、それぞれの中心座標近傍(10画素×10画素程度の領域)における画像情報を解析することが出来る。図10は、画素の配列パターンの向きが縦の場合について示したものである。
【0048】
連続した3画素の中心座標近傍で解析すべき画像情報としては、図10に示したそれぞれの解析領域内におけるR成分の総和とすれば良い。
【0049】
図11は、R仕上がり品(図17(b))、G仕上がり品(図17(d))、B仕上がり品(図17(f))の連続した3画素の画像情報(各色成分のプロファイルデータ)を示したものであるが、何れの場合もR画素におけるR成分の信号が他の画素(G画素、B画素、ガラス)におけるR成分の信号よりも大きいという共通の特徴が見出される。したがって、図10に示したそれぞれの解析領域内におけるR成分の総和を求め、最大となった領域がR画素であると識別することが出来る。つまり、図11のようなプロファイルデータからR画素を識別してもよい。
【0050】
S9では、上記のようにして連続した3画素の中からR画素を識別した後、S1で呼出してある画素色の順番(R−G−Bの順またはR−B−Gの順)についての情報に基づいてG画素、B画素(或いはガラス)を識別する。
【0051】
S10では、測定用照明が照射される座標(X’,Y’)と測定画素の中心座標から測定ヘッド301の移動量を求め、測定用照明が測定画素の中心に照射されるように測定ヘッド301を微移動する。
【0052】
S11では、測定用のスポット照明317が画素内に照射されるように対物レンズ307を高倍率のものへ切替える。前述のように測定用照明のスポット径はピンホール314の直径と対物レンズ307の倍率によって決定されるので、対物レンズ307としては、測定対象物331の画素ピッチに応じて適宜切替えれば良い。本発明の実施例においては、ピンホールの直径は200μmであり、各対物レンズ使用時における測定用照明のスポット径は、5倍対物レンズ使用時で60μm、10倍対物レンズ使用時で30μm、20倍対物レンズ使用時で15μm、50倍対物レンズ使用時で6μmとなる。
【0053】
S12では、対物レンズ切替えによるフォーカスのずれを自動、または手動で補正する。
【0054】
S13では、対物レンズ切替えによるXY方向のずれを自動補正する。補正量は装置納入時等に対物レンズ切替えによるXY方向のずれ量を予め求めておけば、ティーチングによって容易に自動補正することができる。
【0055】
S14では、観察用照明のシャッター321を閉じ、測定用照明のシャッター316を開く。以上で測定画素の識別およびセンタリングが完了し、所望の領域における膜厚測定を行うための準備が整ったことになる。なお、測定対象が感光性の無い仕上がり品である場合はカットフィルタ319は必要無いので取り外しても良い。カットフィルタ319を外した状態で取得される画像は、図12に示すようにG成分、B成分のSNが向上するため、特にモニタ330を参照しながらの(手動操作による)測定画素の識別等が行い易いメリットがある。
【0056】
S15では、画素内中央部に照射された測定用照明317の反射光を分光器323に導き、図13のような分光反射スペクトルを取得する。この分光反射スペクトルを周知の方法で解析することにより膜厚を求めることが出来る。計算された膜厚はモニタ330に表示される。
【0057】
S16では、S1で呼出してある全測定位置で膜厚測定が行われたかを判別し、測定途中であると判別された場合は次の測定位置近傍に測定ヘッドを移動させ(S3)、測定完了であると判別された場合は基板搬出装置によって測定基板を搬出する(S17)。
【0058】
以上が、測定対象基板が仕上がり品(図17(b)、(d)、(f))の場合における膜厚測定装置の動作フローであり、続いて測定対象基板がコート品(図17(a)、(c)、(e))の場合における膜厚測定装置の動作フローについて図5のフローチャートを用いて説明する。
【0059】
B:測定対象基板がコート品(図17(a)、(c)、(e))の場合
図14は、Rコート品(図17(a))、Gコート品(図17(c))、Bコート品(図17(e))の連続した3画素の画像情報(各色成分のプロファイルデータ)を示したものであるが、仕上がり品の場合(図11)とは異なり、画像情報から測定画素を識別することは困難であるという共通の特徴が見出される。これは、どの画素についても最上層が同じ着色膜に覆われていて、さらに、測定対象基板が感光性を有するコート品である場合には、カットフィルタ319を取り外しての観察が許されないことに起因したものである。なお、Rコート品についてはどの画素も同じであるので測定画素を識別する必要は無い。
【0060】
そこで、本発明の画素内膜厚測定装置においては、測定対象基板がコート品である場合はカラーカメラ308によって取得される画像信号からではなく、分光器323によって取得される分光反射スペクトルから測定対象画素を識別する。
【0061】
S18では、S6で検出した画素の中心座標(X0,Y0)と測定用照明が照射される座標(X’,Y’)から測定ヘッド301の移動量を求め、測定用照明が前記画素の中心に照射されるように測定ヘッド301を微移動する。
【0062】
S19では、測定用のスポット照明317がS6で検出した画素内に照射されるように対物レンズ307を高倍率のものへ切替える。
【0063】
S20では、対物レンズ切替えによるフォーカスのずれを自動、または手動で補正する。
【0064】
S21では、対物レンズ切替えによるXY方向のずれを自動補正する。
【0065】
S22では、観察用照明のシャッター321を閉じ、測定用照明のシャッター316を開く。以上でS6で検出した画素内中央部における分光反射スペクトルを取得するための準備が整ったことになる。
【0066】
S23では、S6で検出した画素内中央部に照射された測定用照明317の反射光を分光器323に導き、分光反射スペクトルを取得し、この分光反射スペクトルに含まれるピーク、バレーの個数をカウントする。
【0067】
ここで、Gコート品の測定対象画素とは、ガラス基板上にG着色膜が形成された画素であって、R着色膜の上にG着色膜が形成された画素ではない。また、Bコート品の測定対象画素とは、ガラス基板上にB着色膜が形成された画素であって、R着色膜の上にB着色膜が形成された画素ではなく、G着色膜の上にB着色膜が形成された画素でもない。つまり、コート品における測定画素とは、基板上に単層膜が形成されている画素部分のことであり、多層膜が形成されている画素部分は測定画素ではない(図17参照)。
【0068】
単層膜部分と多層膜部分では光学的な厚みが異なるため、分光器323により取得される分光反射スペクトルに含まれるピーク、バレーの個数は異なる。図15、図16は、Gコート品、Bコート品の各画素中央部から取得した分光反射スペクトルを示したものである。測定対象ではない画素(R+G、R+B、G+B)からの分光反射スペクトルに含まれるピーク、バレーの個数は、測定対象画素(G、B)からのピーク、バレーの個数に比べて多いことが一見してわかる。
【0069】
したがって、S24では、S23で検出したピーク、バレーの個数が指定数(N個)以下であるかを判別し、N個以下であると判別した場合は取得した分光反射スペクトルが測定画素からのものと判断して膜厚測定のステップ(S25)に移行する一方、N+1個以上であると判別した場合は取得した分光反射スペクトルが測定対象ではない画素からのものと判断し、モニタ330にエラーメッセージを表示した上で測定ヘッド301を隣接画素中央部に微移動させる(S26)。そして、隣接画素中央部からの分光反射スペクトルに含まれるピーク、バレーの個数をカウントし、隣接画素が測定対象画素であるか否かを判別する。つまり、測定対象画素が検出されるまで、上記の動作を繰り返すことになる。測定対象画素のピーク、バレーの個数N’は設計膜厚から計算できるので、Nの設定値としてはN=N’+2程度の値を設定しておけば良い。ここで+2としたのは、膜厚の誤差を見込んだ数値として設定したが、適宜決めてよい。
【0070】
S27では、S1で呼出してある全測定位置で膜厚測定が行われたかを判別し、測定途中であると判別された場合は次の測定位置近傍に測定ヘッドを移動させ(S3)、測定完了であると判別された場合は基板搬出装置によって測定基板を搬出する(S28)。
【0071】
以上のように、本発明の画素内膜厚測定装置によれば、複数の測定対象画素識別手段を測定対象物に応じて切替えて適用することにより、反射光、さらに言えば、500nm以下の波長の光が遮断された反射光による光学的な情報であっても測定画素を確実に識別し、測定画素内における着色膜の膜厚を非接触・非破壊で測定することができる。しかも、測定対象物ではなく、測定ヘッドを移動させるので装置を省スペース化することができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
液晶ディスプレイのカラーフィルターやエレクトロルミネッセンスディスプレイのような、ガラス基板などの基板上にパターニングされた着色膜の画素内における膜厚を非接触・非破壊で求める膜厚測定装置に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の画素内膜厚測定装置に組み込まれている測定ヘッド及び膜厚算出部の構成を示す図である。
【図2】本発明の画素内膜厚測定装置の外観を示す図である。
【図3】本発明の画素内膜厚測定装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の画素内膜厚測定装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の画素内膜厚測定装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】測定対象物の模式図である。
【図7】本発明の画素中央位置を検出する処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の画素中央位置を検出する処理の手順を説明する図である。
【図9】本発明の画素中央位置を検出する処理の手順を説明する図である。
【図10】本発明の画素中央位置を検出する処理の手順を説明する図である。
【図11】測定対象物が仕上がり品である場合の測定画素を識別する処理の手順を説明する図である。
【図12】カットフィルタの影響を示す図である。
【図13】本発明の画素内膜厚測定装置で取得した分光反射スペクトルである。
【図14】測定対象物がコート品である場合の測定画素を識別する処理の手順を説明する図である。
【図15】測定対象物がGコート品である場合の測定画素を識別する処理の手順を説明する図である。
【図16】測定対象物がBコート品である場合の測定画素を識別する処理の手順を説明する図である。
【図17】本発明の測定対象物を示す図である。
【符号の説明】
【0074】
11・・・ガラス基板
12・・・ブラックマトリクス(BM)
13・・・Red着色膜
14・・・Green着色膜
15・・・Blue着色膜
21・・・カラーフィルタ基板
22・・・測定ヘッド
301・・・測定ヘッド
302・・・光ファイバー
303・・・ビームスプリッター
304・・・結像レンズ
305・・・ビームスプリッター
306・・・ビームスプリッター
307・・・赤外対物レンズ
308・・・カラーカメラ
309・・・色消しレンズ
310・・・ミラー
311・・・色消しレンズ
312・・・リレーレンズ
313・・・カットフィルタ
314・・・ピンホール
315・・・コンデンサーレンズ
316・・・シャッター
317・・・測定用照明光源
318・・・リレーレンズ
319・・・カットフィルタ
320・・・コンデンサーレンズ
321・・・シャッター
322・・・観察用照明光源
323・・・分光器
324・・・シャッターコントローラー
325・・・測定ヘッド制御コントローラー
326・・・コンピュータ
327・・・画像入力ボード
328・・・キーボード
329・・・マウス
330・・・モニタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上にパターニングされた薄膜が形成されてある試料表面に光を照射し、試料からの反射光を取得する測定ヘッドと、反射光を測定して分光反射率データを得る分光器と、該分光反射率データから前記薄膜の膜厚を算出する膜厚算出部とを有する膜厚測定装置であって、
前記測定ヘッドは、
膜厚測定対象となる画素を識別するための光を照射する観察用照明光学手段と、
識別された画素に膜厚測定用の光を照射する測定用照明光学手段と、
前記画素内からの反射光を、可視光域から近赤外域にわたって一定の割合で2分岐するビームスプリッターと、
前記観察用照明光学手段の反射光を撮像する撮像手段と、
前記反射光を前記分光器と撮像手段の受光素子上に結像させる結像光学手段と、
を有する画素内膜厚測定装置。
【請求項2】
前記観察用照明光学手段と測定用照明光学手段は、試料の感光防止用のカットフィルタを含む請求項1記載の画素内膜厚測定装置。
【請求項3】
前記膜厚算出部は、測定試料が仕上がり品の場合、膜厚測定する前に、観察用照明の反射光の画像信号から第一の画素内中央位置を求め、該第一の画素内中央位置と画素のピッチから第一の画素内中央位置に隣接する第二・第三の画素内中央位置を求め、それぞれの画素内中央位置周辺における画像信号の色成分強度を比較演算することによって所望の膜厚測定画素を識別する請求項1または2に記載の画素内膜厚測定装置。
【請求項4】
前記膜厚算出部は、測定試料がコート品の場合、膜厚測定する前に、観察用照明の反射光の画像信号から第一の画素内中央位置を求め、第一の画素内中央部に測定用照明が照射されるように測定ヘッドを移動した後、観察用照明をシャッターで遮断して測定用照明を第一の画素内中央部に照射することで第一の画素内中央部からの分光反射率データを取得し、該分光反射率データより得られる波形の特徴から所望の測定画素であるか否かを識別する請求項1または2記載の画素内膜厚測定装置。
【請求項5】
基板上にパターニングされた薄膜が形成されてある試料表面に光を照射し、試料からの反射光を分光して分光反射率データを取得し、該分光反射率データから前記薄膜の膜厚を算出する膜厚測定方法であって、
測定試料が仕上がり品の場合、膜厚測定する前に、観察用照明の反射光の画像信号から第一の画素内中央位置を求め、該第一の画素内中央位置と画素のピッチから第一の画素内中央位置に隣接する第二・第三の画素内中央位置を求め、それぞれの画素内中央位置周辺における画像信号の色成分強度を比較演算することによって所望の膜厚測定画素を識別する画素内膜厚測定方法。
【請求項6】
基板上にパターニングされた薄膜が形成されてある試料表面に光を照射し、試料からの反射光を分光して分光反射率データを取得し、該分光反射率データから前記薄膜の膜厚を算出する膜厚測定方法であって、
測定試料がコート品の場合、膜厚測定する前に、観察用照明の反射光の画像信号から第一の画素内中央位置を求め、第一の画素内中央部に測定用照明が照射されるように測定ヘッドを移動した後、観察用照明をシャッターで遮断して測定用照明を第一の画素内中央部に照射することで第一の画素内中央部からの分光反射率データを取得し、該分光反射率データより得られる波形の特徴から所望の測定画素であるか否かを識別する画素内膜厚測定方法。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−93419(P2007−93419A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−283978(P2005−283978)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】