説明

痩身用希土類元素の使用

本発明は、脂質分解を促進し、アンチセルライト効果があり、皮膚の張りと弾力を向上させ、または痩身効果がある希土類元素の使用法に関し、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)、及びその混合物、または塩またはその酸化物からなる群から選択されることを特徴とする希土類元素の使用法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、痩身用希土類元素の使用法に関し、より具体的には、脂質分解を促進し、アンチセルライト効果があり、皮膚の張りと弾力を向上させるとともに痩身効果があるランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)、及びその混合物、または塩またはその酸化物からなる群から選択される希土類元素の使用法に関する。
【背景技術】
【0002】
人体にはおよそ200億個の脂肪細胞が存在する。脂肪細胞は、哺乳動物の体内でエネルギーを蓄積・放出する役割を果たし、エネルギーの蓄積と放出を調節する複雑な機構を有する。エネルギーの供給がその需要に対して極度に過剰な場合には、脂肪細胞内に中性脂肪が保管され、エネルギーが消耗される次第にグリセロールと遊離脂肪酸に分解されて消費される。肥満は、上記過程が不均衡なために過剰なエネルギーが蓄積されることで発生し、一般に、脂肪細胞のサイズと数の増加のために皮膚層の下の皮下脂肪組織が異常肥大することを意味する。通常、肥満現象は、食品から得られるカロリーがエネルギーに消費されるカロリーよりも不必要に大きい際に、過剰なカロリーの蓄積により、体内の脂質という形で発生する。皮膚層下に蓄積された脂質の厚さが増加すると、身体を肥満させるとともに身体的な美しさを減じて、さまざまな成人病の原因となる。肥満に密接に関連する疾患には、高血圧症、動脈硬化症、脳血管疾患、高脂血症、虚血性心臓病、低酸素症、肺高血圧症、関節炎、脂肪性肝臓病、妊娠中毒症、糖尿病、疲労、息切れなどが含まれる。体内脂肪組織の増加は、それに対して血液を供給する心臓に負担をかけて血圧を上昇させる。また、脂肪組織の増加は、体内で必要なインスリンを増加させる原因となるので、インスリンを産生する膵臓への負担を増加させ、終局的には、長期的に膵臓のインスリン産生能と分泌能力を低下させる。従って、肥満に起因する高血圧や糖尿病は、体重を減少することで、血圧を下げたり、血糖値を制御したりすることができる。さらに、肥満症は、関節炎、痛風、呼吸機能障害、生殖不能、生理不順、腸癌、及び女性における乳癌などの癌の発症頻度を高くすることも報告されている。このような事情から、寿命を縮める主要な原因の1つとしての肥満症はさまざまな成人病ならびに乳癌、子宮癌、結腸癌などの原因となることが報告されており、現在、致命的疾病の1つとして考慮されている(J. Biol. Chem., 273, 32487−32490 (1998) and Nature, 404, 652−660 (2000))。肥満症は世界的に増加しており、幼児期、少年・少女期、及び成人期を含むあらゆる年齢層で発症している。
【0003】
セルライトとは、過剰な脂肪と老廃物の蓄積から生じる循環障害のために皮膚がミカンの皮のように不均等になる状態のことであり、女性の皮膚と皮下脂肪においてのみ発生する。セルライト肥満とは、皮下脂肪組織が異常に過剰蓄積する場合に発生するが、リンパ系異常のために組織間空間でリンパ液が逆流する場合にも発生し、塊様を呈する一種の浮腫がその部位に現れる状態を指す。リンパ液が組織間空間で逆流する場合、それは肥満症のように単なる美的な問題ではなく、有毒物質が体内に蓄積され、皮膚細胞に有害作用を及ぼし、細胞栄養のイオン化を阻害する結果、皮膚の老化の原因となるのみならず細胞の壊死の原因ともなる。従って、セルライト肥満を防止するためには、逆流したリンパ液を排出する必要がある。上記のように、セルライトは、一般的な肥満とは異なる原因から発生するが、基本的には脂肪細胞のサイズと数の増加に起因する。そのため、脂肪細胞内脂肪の分解と排泄が、健康体を保ち、滑らかな肌の痩身を実現するために大いに役立つことができる。
【0004】
現在、肥満治療剤の大部分は中枢神経系に作用して食欲を制御するものと、消化管に作用して吸収を阻害するものとに分類される。以前に利用されていた多くの医薬品は、原発性の肺高血圧症や弁破壊などの副作用が明らかになったことから、最近になって禁止されており、また、血圧の低下や乳酸アシドーシスなどの副作用も明らかになったため、心不全や腎臓疾病の患者には使用することができない。最近、過剰な皮下脂肪を解消し、皮膚の張りと弾力を向上させるのに有効な痩身用及びアンチセルライト用の化粧品に対する需要が継続的に高まっている。肥満を治療・抑制する公知の化粧品は、カフェイン、テオフィリン、L−カルニチン、センテラ・アジアティカ(ツボクサ)、ナギイカダ、フォーカス、セイヨウキヅタ、トチノキ、及びその他の無機物質を含有する芳香生成物からなり、承認されてはいるものの、その効用は満足できるものではない。国際出願公開番号WO04/093865では、緑茶の味の要素テアニンが、化粧品分野で脂質分解のポジティブコントロールとして知られているカフェイン同様に脂質分解を促進するが、カフェインとは異なる機序で促進することが初めて開示されている。また、国際出願公開番号WO04/084885では、ゲニステインとカルニチンがテアニンやカフェインとは異なる機序で肥満を効果的に防止・抑制できることが開示されている。
【0005】
希土類元素は微量金属元素であり、地殻に約0.016%含有されており、17の元素を含む鉱物、すなわち原子番号57〜71の15の元素(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)と、元素周期表の2つの3A族元素(Sc、Y)とを言及し、非常に類似する物理特性と化学特性を共有する元素の混合物状態で存在し、それらを単一の元素に分離する工程は複雑ではあるが、各元素のわずかな相違点を利用することで可能である。希土類元素は、その対イオンにイオン結合している塩の形態、例えば硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、リン酸塩、塩化物などの形態、または水酸化物を含む酸化物の形態で存在することもでき、わずか200年前に発見されたものではあるが、非常に有用である一方、一般にはあまり知られていない。希土類元素は、その特有の電子的な構造のために特有の物理的、化学的効果を有することから、機械、石油化学、光化学などに永久磁石、超伝導体またはフルオロフォアとして利用されており、最近では農業、森林業、家畜業界などのさまざまな分野への適用も試みられている。さらに、希土類元素は、生物学的効果として、高等植物における光合成の作用と葉緑素の生産を促進し、苗条形成を促進し、根の活力を高め、呼吸機能を高め、植物体内の栄養素の輸送を促進し、水分を制御し、細胞分裂、ホルモンの伝達、及び栄養素の吸収と運搬を促進し、代謝を活性化し、葉におけるタンパク質合成とRNA合成などを促進する。加えて、希土類元素は葉の老化を遅延させ、緑色の藻類におけるタンパク質含有量を増加させ、さらに、光合成と酸素放出能を促進することでタンパク質合成と葉緑素合成を促進する。La3+は、ヒト赤血球の細胞膜における(Na、K)−ATP分解酵素とMg2+−ATP分解酵素の活性を高めて人体内のCa2+イオンの機能を強化することが分かっている(The journal of Biological Chemistry, 1986; 261(20); 9552−9557)。一部の希土類元素は、活性酸素種の生成を防止することで、抗菌性(Chem. Pharm. Bull, 2003; 51(5); 494−498)と、抗酸化活性(Biochemical and Biophysical Research Communication, 2006; 2; 86−91)と、を有することが分かっており、成長過程の脂肪ブタにおける体重と飼料要求率(FCR)を増加させることも分かっている(J. Anim. Physiol, a. Anim. Nutr., 2001; 85; 263−270)。そのうえ、希土類元素は毒性が低く、非常に微量しか消化臓器によって吸収されず、体内にはほどんど蓄積されないとともに、催奇性、変異原性または発癌性がないことが見出されている(Environmental Health Perspectives, 1996; 104; 85−95)。しかしながら、希土類元素、その塩類またはその酸化物、またはその混合物が脂質分解を促進し、セルライトを解消し、または皮膚の張りと弾力を向上させることで痩身効果を示すことができることは、今までに教示も示唆もなされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際特許出願WO2004/093865公報
【特許文献2】国際特許出願WO2004−084885公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、肥満症の原因に照らして、肥満の解消には単なる体重減少よりも、むしろ体脂肪の低減がきわめて重要であることから、体内に蓄積された不必要な脂肪を分解して、その酸化を活性化する方法を見出すことが必要不可欠であろうと考え、人体に安全で、脂肪細胞の脂質分解を促進させ、脂肪の酸化を効果的に向上させることができる成分を見出すために広範な研究を行った。その結果、本発明者らは、1つまたは複数の希土類元素が脂肪細胞内の中性脂肪の分解促進に有効であり、さらに、1つまたは複数の希土類元素を含有する組成物が、その優れた脂質分解促進作用、アンチセルライト効果、及び皮膚の張りと弾力を向上させる活性によって皮下脂肪厚とセルライトを減少させることから、肌と身体をスリムにして張りと弾力を持たせ、その状態を維持する上に大いに役立つことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
従って、本発明の第1目的は、活性成分として1つまたは複数の希土類元素を含有し、脂質分解を促進し、アンチセルライト効果、皮膚の張りと弾力、あるいは痩身効果を向上させる組成物を提供することにある。
【0009】
本発明の第2目的は、脂質分解を促進し、アンチセルライト効果、皮膚の張りと弾力、あるいは痩身効果を向上させる1つまたは複数の希土類元素の使用法を提供することにある。
【0010】
本発明の第3目的は、1つまたは複数の希土類元素を用いて、脂質分解を促進し、アンチセルライト効果、皮膚の張りと弾力、あるいは痩身効果を向上させるための方法を提供することにある。
【0011】
本発明の第4目的は、1つまたは複数の希土類元素を用いて、脂質分解を促進し、アンチセルライト効果、皮膚の張りと弾力、あるいは痩身効果を向上させる薬剤を調製するための方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1態様は、脂質分解を促進し、アンチセルライト効果、皮膚の張りと弾力、あるいは痩身効果を向上させる活性成分として、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)、及びその混合物、または塩またはその酸化物からなる群から選択される希土類元素を含有する組成物に関する。
【0013】
本発明の第2態様は、脂質分解を促進し、アンチセルライト効果、皮膚の張りと弾力、あるいは痩身効果を向上させるランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)、及びその混合物、または塩またはその酸化物からなる群から選択される希土類元素を用いることを含む使用法に関する。
【0014】
本発明の第3態様は、その必要がある対象者において脂質分解を促進し、アンチセルライト効果、皮膚の張りと弾力、あるいは痩身効果を向上させるための方法であって、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)、及びその混合物、または塩またはその酸化物からなる群から選択される希土類元素を対象者に投与するステップを含むことを特徴とする方法に関する。
【0015】
本発明の第4態様は、脂質分解を促進し、アンチセルライト効果、皮膚の張りと弾力、あるいは痩身効果を向上させる薬剤を調製するための方法であって、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)、及びその混合物、または塩またはその酸化物からなる群から選択される希土類元素を用いることを含む方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ラット脂肪細胞における混合希土類元素の脂質分解作用を示すグラフである。
【図2】3T3L1細胞株における混合希土類元素の脂質分解作用を示すグラフである。
【図3】本発明の組成物の皮膚の張りと弾力に対する効果を示すグラフである。
【図4】混合希土類元素の経口投与による体重変化を示すグラフである。
【図5】混合希土類元素の経口投与による脂質分解作用を示すグラフである。
【図6】高脂肪食摂取の肥満誘発動物群における混合希土類元素の経口投与による体重変化を示すグラフである。
【図7】通常食に戻した肥満誘発動物群における混合希土類元素の経口投与による体重変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】
本発明で使用した用語「痩身」は健康の観点から肥満を抑制することを意味するのみならず、セルライトを減少させることで皮膚に張りと弾力を持たせるとともに滑らかにさせることも意味する。
【0019】
希土類元素は類似する物理化学的特性を共有し、本発明で使用できる希土類元素の種類は特に限定されず、希土類元素の任意の1つを単独で使用することも、または他の希土類元素との混合物を使用することもでき、また、希土類元素の塩も、薬学的にまたは美容的に許容できる無毒性のものである限り使用することができ、その例には、限定するものではないが、硫酸塩、硝酸塩、カルボナート、アセテート、リン酸、塩化物などが含まれ、さらに、希土類元素の酸化物(例えば、Ce、Laなど)も、薬学的にまたは美容的に許容できる無毒性のものである限り、制限なしに使用することができる。本発明では、希土類元素の酸化物には希土類元素の水酸化物(例えば、Ce(OH)、La(OH)など)が含まれる。
【0020】
本発明での使用には、希土類元素を微粉末に微粉化することもでき、0.0001〜20重量%、特に好ましくは0.001〜1重量%含有することができる。
【0021】
本発明に係る組成物は細胞内の中性脂肪の分解を促進し、皮下脂肪が皮膚に広がり次第、それを選択的に解消するため、痩身に役立つ。さらに、前記組成物は、皮下脂肪または内臓脂肪を減少させるのみならず、女性のセルライト部位における肥満脂肪細胞に起因する肌の凹凸も改善し、優れたアンチセルライト効果を示して皮膚の張りと弾力及び滑らかさを回復し、特に、本発明の組成物は人体に害がなく、皮膚易刺激性もほとんどないので、安全に利用できる。つまり、従来の肥満改善薬は、脂肪細胞の分化または脂質分解の促進を狙いとした消極的な薬剤である一方、本発明の組成物は、脂肪細胞内に形成された脂肪を分解するとともに、その分解生成物を完全に解消して中性脂肪の再蓄積を防止し、それによって肥満を解消・抑制する積極的な薬剤である。
【0022】
本発明の組成物を化粧品に製造する場合、当技術分野で通常用いられる任意の製剤に製造することができ、その例には、限定するものではないが、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト剤、ゲル剤、クリーム剤、ローション、散剤、セッケン、界面活性剤を含有する洗剤、オイル、パウダーファンデーション、乳液ファンデーション、ワックスファンデーション、スプレーなどが含まれ、より具体的には、水分補給化粧水、栄養化粧水、栄養ローション、マッサージクリーム剤、栄養クリーム剤、セラム、アイクリーム、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、クレンジング水、パック剤、ゲル剤、スプレー剤、またはパウダーに製造することができる。本発明の化粧品組成物は、その活性成分に加えて従来の化粧品成分を含有することもでき、その例には、従来の助剤や、抗酸化剤、安定剤、可溶剤、ビタミン、顔料、及び香料などの担体が含まれ、本発明の製剤がペースト剤、クリーム剤、またはゲル剤である場合、動物油、植物油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、シリカ、タルク、または酸化亜鉛を担体として使用することもでき、本発明の製剤が散剤またはスプレー剤である場合、ラクトース、タルク、シリカ、アルミニウム水酸化物、ケイ酸カルシウム、またはポリアミド粉末を担体として使用することもでき、特に、スプレー剤の場合、クロロフルオロ炭化水素、プロパン/ブタンまたはジメチルエーテルなどの噴霧剤をさらに含むこともできる。本発明の製剤が溶液または乳濁液であると、水、エタノール、イソプロパノール、エチルカルボナート、エチルアセテート、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチルグリコールオイル、グリセロール脂肪族エステル、ポリエチレングリコール、またはソルビタンの脂肪酸エステルなどの溶剤、可溶剤、または乳化剤を担体として使用することもできる。本発明の製剤が懸濁液である場合、水、エタノール、またはプロピレングリコールなどの液体希釈剤と、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステル、及びポリオキシエチレンソルビタンエステルなどの懸濁剤と、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天、トラガカントなどを担体として使用することもできる。本発明の製剤が界面活性剤を含有する洗剤である場合に使用できる担体には、脂肪族アルコール硫酸塩、脂肪族アルコールエーテル硫酸塩、スルホコハク酸モノエステル、イセチオン酸、イミダゾリウム誘導体、メチルタウリン、サルコシネート、脂肪酸アミドエーテル硫酸塩、アルキルアミドベタイン、脂肪族アルコール、脂肪酸グリセリド、脂肪酸ジエタノールアミド、植物油、ラノリン誘導体、エトキシ化グリセロール脂肪酸エステルなどが含まれる。
【0023】
本発明の組成物が医薬品製剤に製造される場合、その活性成分を1つまたは複数の薬学的に許容される担体に組み合わせることもでき、投与の目的によっても異なるが、錠剤、硬質または軟質カプセル、顆粒、咀嚼錠、ピル、散剤、エリキシル剤、懸濁液、乳濁液、溶液、及びシロップ剤などの経口投与可能な製剤に製造することも、またはエアロゾル剤、サシェ剤、滅菌注射液、及び滅菌散剤などの非経口的に投与可能な製剤に製造することもできる。本発明の活性成分が、経口投与の目的で錠剤、カプセル、顆粒、咀嚼錠、ピル、散剤、エリキシル剤、懸濁液、乳濁液、溶液、シロップ剤などに製剤される際には、その製剤は、アラビアゴム、トウモロコシデンプン、微結晶性セルロースまたはゼラチンなどの結合剤と、リン酸水素カルシウムまたはラクトースなどの賦形剤と、アルギン酸、トウモロコシデンプンまたはジャガイモデンプンなどの崩壊剤と、ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤と、ハッカなどの風味のショ糖またはサッカリン、サリチル酸メチルまたは果実風味などの甘味料と、を含有することもできる。単位用量がカプセルの場合、上記の各種剤に加えて、ポリエチレングリコールまたは脂肪油などの液体担体を含有することもでき、溶液または懸濁液形式での注入は、非経口投与、例えば皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、または腹腔内投与であってもよく、一般に、注入可能な溶液または懸濁液は、その活性成分の有効量を、水、生理食塩液、水性ブドウ糖及び関連糖液、非揮発油、エタノール、グリセリン、ポリエチレングリコールなどのグリコール、及びプロピレングリコールなどの1つまたは複数の薬学的に許容される液体担体と均一に混合することによって調製できる。
【0024】
加えて、必要に応じて、1つまたは複数の抗生物質、キレート剤、緩衝液、防腐剤などの助剤を含むこともできる。上記に記載した薬学的に許容される担体には、薬学的に不活性であり、実質的に無毒であり、さらにその活性成分の活性に有害作用を与えない限り、上記の任意の担体であってもよい。上記の医薬品製剤に加えて、本発明の組成物は、炭酸飲料、ミネラルウォーター、アルコール飲料、チューイングガム、キャラメル、キャンディー、アイスクリーム、スナックなどと混合したり、ビタミンやミネラル、または食品添加物を含有するダイエット食品や健康補助食品に含有させることによって食品または補助食品に製造することができる。
【0025】
本発明の組成物は0.1〜10mg/kgの1日投与量を従来法で投与することができるが、その投与量は、患者の年齢、性別、食習慣および健康状態、疾患重症度、医薬品の投与方法、投与時間、及び混合などに応じて適宜に調整することもできる。
【0026】
以下、本発明を実施例を参照して具体的に説明するが、それらの実施例は本発明の範囲を限定すると解釈されるべきでない。
【0027】
(実施例1)
痩身用及びアンチセルライト用組成物の調製
【0028】
表1に示した成分と含有量を用いて、混合希土類元素の粉末を他の成分と均一に混合し、次いで、その混合物をろ過して前記痩身用及びアンチセルライト用組成物をローションの形態で調製した。前記調製した痩身用及びアンチセルライト用ローションは肌色で透明性を有し、そのpHは5.0〜8.5であった。
【0029】
【表1】

(実施例2〜11)
痩身用及びアンチセルライト用組成物の調製
【0030】
痩身用及びアンチセルライト用ローションを、混合希土類元素の代わりにLa(実施例2)、Ce(実施例3)、Pr(実施例4)、Nd(実施例5)、Pm(実施例6)、Sm(実施例7)、Eu(実施例8)、Gd(実施例9)、Tb(実施例10)及びDy(実施例11)をそれぞれ使用したことを除いて上記の実施例1と実質的に同じ工程で調製した。
【0031】
(比較例1)
表1から成分2を除いてローションを調製した。
【0032】
(実験例1)
ラット脂肪細胞における希土類元素の脂質分解作用の測定
【0033】
雄のウィスターラットの皮下脂肪組織を分離し、鋏で細切し、それを0.05%コラゲナーゼ溶液中で37℃にて1時間培養し、ろ過して単一脂肪細胞を得た後に、各物質の脂肪細胞内の中性脂肪の分解促進作用を評価するために、上記の方法で分離した脂肪細胞を用いて以下の実験を行った。
【0034】
10%ウシ胎児血清(FBS)で補充された、脂肪酸を含まないDMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)をウェルあたり1x10の前記脂肪細胞に添加し、2時間後に、それに対して10μgの希土類元素または混合希土類元素をそれぞれ添加し、脂肪細胞からその培地に放出されたグリセロール濃度を測定して、脂質分解度を評価した。そのグリセロールを、シグマ・アルドリッチ社(米国ミズーリ州セントルイス)から購入したGPO−Trinderキットを用いて発色反応で定量し、その吸光度をELISAリーダーを用いて540nmにて測定し、その結果を対照群の%として示した。対照群には、希土類元素と、混合希土類元素のいずれも添加せず、その培地のみを添加した。
【0035】
その結果を図1に示した。図1に示したように、混合希土類元素投与群で培養培地に放出されたグリセロール濃度が対照群よりも著しく増加したことを見出すとともに、個々の希土類元素投与群でも、前記混合希土類元素投与群と実質的に同じ結果を得ることができた。
【0036】
(実験例2)
3T3L1細胞株における希土類元素の脂質分解作用の測定
【0037】
前記マウス前脂肪細胞(3T3−L1細胞、ATCC CCL−92.1)を10%ウシ胎児血清と抗生物質で補充されたDMEM中で前培養し、CO恒温器内で37℃にて2日間5x10細胞/mlにインキュベートし、次いで、それに対して、インスリン2μモル、イソブチルメチルキサンチン250μモル、及びデキサメサゾン10μモルを添加して脂肪細胞への分化を誘導し、それに対して、2日毎にその培地と分化誘導試薬を添加し、その細胞を栽培して分化度を検討評価した。それらの細胞を5日間またはそれ以上脂肪細胞に分化させ、次いで、その培地を10%ウシ胎児血清と抗生物質で補充された新しい培地と置換し、それに対して、各10μgの個々の希土類元素または混合希土類元素を添加し、前記グリセロールを実験例1と同じ方法に従って定量した。
【0038】
その結果を図2に示した。図2に示したように、混合希土類元素投与群で培養培地に放出されたグリセロール濃度が対照群よりも著しく増加したことを見出した。
【0039】
加えて、個々の希土類元素投与群でも、前記混合希土類元素投与群と実質的に同じ結果が得られた。
【0040】
(実験例3)
希土類元素の皮膚易刺激性の評価
【0041】
ニュージーランド白ウサギを用いて希土類元素の皮膚易刺激性を以下のように評価した。
【0042】
溶媒または10%の混合希土類元素を前記ウサギの皮膚に1日2回、合計4日、8時間にわたって塗布し、次いで、紅斑及び痂皮形成のスコアと浮腫形成のスコアを累積して前記累積皮膚刺激性インデックスを取得し、その皮膚累積刺激性インデックスを下の表2に示した基準に従って評価した。その結果を表3に示す。前記刺激性インデックスはドレーズの一次刺激性インデックス(P.I.I.)(J.H.ドレーズの食品、医薬品及び化粧品における化学物質の安全性評価(Draize, J. H., Appraisal of the safety of chemical in foods, drugs and cosmetics)を参照)の従来法に基づいて得た。
【0043】
【表2】

【0044】
【表3】

【0045】
表3に示したように、混合希土類元素には皮膚刺激作用がほとんどないことを見出した。
【0046】
(実験例4)
本発明の組成物の痩身効果の評価
【0047】
本発明の組成物の痩身効果を評価するため、年齢が20代〜50代、体重指数(BMI)が22〜30の代謝疾患のない健常成人女性20名(各群あたり10名)を被験者とし、上記実施例と比較例から得たローションを8週間にわたって毎朝毎晩1日2回マッサージし、その変化(効果)を、ローションのマッサージの開始前、4週間後、及び8週間後のそれぞれの時点で調べた。
【0048】
被験者の身長と体重を測定し、身長はマーチン式バイオメータを用いてcm単位で記録し、体重は電子はかりを用いてkg単位で記録し、被験者の体脂肪率を見出すため、生体電気インピーダンス(日本タニタ社製の体脂肪計TBF−105)を使用した。その結果を表4に示す。
【0049】
【表4】

【0050】
表4に示したように、本発明の組成物は、比較例に比べて有意に高い減量効果を示し、BMI、体脂肪量及び体脂肪率を減少させた。
【0051】
(実験例5)
本発明の組成物のアンチセルライト効果の評価
【0052】
この実験は、本発明の組成物の肥満関連インデックスを見出すことに加えて、そのセルライトに関する効果を見出すために行ったものであり、被験者の身体の各部における皮下脂肪厚を測定するために、前記被験者に、その皮膚と皮下脂肪とを左手の親指と人差し指で上側から下側に向かってつまむように指示し、次いで、手で保持された部位から1cm離れた部位を皮下脂肪キャリパー(Dongwha Science 社製皮下脂肪キャリパーDT−8)を用いて正しくクリップして、0.1mm単位まで読み取り、その測定を3回繰り返した後に、最も一定した読み取り値を測定値として扱った。測定部位は、三頭筋、腹部、及び大腿とした。
− 三頭筋皮下脂肪: 右三頭筋の肩側の後部と肘との中間部
− 腹部皮下脂肪: 臍から右側に2cm離れた腹部
− 大腿皮下脂肪: 右大腿前部と膝関節との中間部
【0053】
得られた値を投与前後の値と比較し、統計的に分析した。その結果を表5に示す。
【0054】
【表5】

【0055】
表5に示したように、本発明の組成物は、比較例に比べて著しく高いセルライト解消効果を示した。
【0056】
(実験例6)
本発明の組成物の皮膚の張りと弾力に対する効果の評価
【0057】
本発明の組成物の皮膚の張りと弾力に対する効果を検討評価するために、検査者による目視検査を行った。目視検査の指標として、皮膚の張りと弾力を最大9〜最小1に点数化し、得られた値を投与前後の値と比較することで分析した。
【0058】
その結果を図3に示した。図3に示したように、皮膚の張りと弾力は、本発明の組成物を塗布した後に向上した。
【0059】
(実験例7)
本発明の組成物の人体における皮膚易刺激性と副作用の評価
【0060】
試験期間中には、皮膚科医が人体の皮膚刺激作用と副作用を観察して皮膚の安全性を考慮し、実験例4と同じ方法に従って評価を行い、表2に示した評価基準を使用した。その結果を表6に示す。
【0061】
【表6】

【0062】
表6に示したように、本発明の組成物には皮膚刺激作用がほとんどないことを確認した。
【0063】
(実験例8)
経口投与による希土類元素の体重減量効果と毒性の測定
【0064】
希土類元素を実験動物に経口投与して、その体重変化と生存率を検討評価した。使用した実験動物は生後8週間の雄ICRマウス(30+1g)であり、本実験の開始前に固形飼料(三養油脂飼料社製)と水を適宜に与え、順化のため、ポリプロピレンボックス(453x293x247(高)mm,191)内で1週間予め増殖させ(20〜24℃、湿度60−80%)、経口投与のために1mgの混合希土類元素を1mlの3回蒸留水に溶解し、その溶液を8週間にわたって毎朝、毎午後に各100mg/kgの用量にて経口ゾンデ(φ0.9x50mm、ステンレス鋼製)で前記マウスに投与した。
【0065】
その結果を図4に示した。図4に示したように、混合希土類元素投与群では、その体重が非投与群と溶媒投与群と比較して12.5%減少したことを見出した。この結果から、経口投与による混合希土類元素が体重減少に有効であることを結論し得るとともに、個々の希土類元素投与群では、混合希土類元素投与群と実質的に同じ結果を得ることができた。
【0066】
8週間にわたる実験中では、死亡と、副作用のいずれも観察されなかったことから、経口投与による希土類元素が毒性と、副作用のいずれも持たないことを確認した。
【0067】
(実験例9)経口投与による希土類元素の脂質分解作用の評価
【0068】
希土類元素を実験動物に経口投与して、その脂質分解作用を評価した。血液を実験例8の各実験動物から採取し、その血清のみを分離して、その中のグリセロールを定量した。グリセロールの定量は、シグマ・アルドリッチ社(米国ミズーリ州セントルイス)から購入したGPO−Trinderキットを用いて発色反応を利用して行い、その吸光度をELISAリーダーを用いて540nmにて測定し、その結果を対照群の%として示した。
【0069】
その結果を図5に示した。図5に示したように、混合希土類元素投与群では、血清に放出されたグリセロール濃度が非投与群に比較して著しく増加したことを見出すとともに、個々の希土類元素投与群でも、前記混合希土類元素投与群と実質的に同じ結果を得ることができた。
【0070】
(実験例10)経口投与による希土類元素の肥満誘発実験動物における脂質代謝と肥満に対する効果の評価
【0071】
希土類元素を肥満誘発実験動物に経口投与して、脂質代謝と肥満に対する効果を評価して、その効果を評価した。60匹の生後3週間の雄スプラーグドーリー(SD)ラット(200g±10g)に固形飼料(三養油脂飼料社製)と水を1週間適宜に与え、順化のため、20〜24℃にて60〜80%の湿度で予め増殖させ、次いで、4週間高脂肪食で肥満を誘発させた。使用した肥満誘導食は、脂肪分として、AIN−93G(アメリカ栄養学会−93G)食に基づいて大豆油(Q−one)、牛脂(ロッテ・サムガン)、豚脂(ロッテ・サムガン)、及びトウモロコシ油を各5%づつ含み(脂肪20%(w/w))、タンパク質供給源としては、1%のコレステロール(純正化学社製)及びカゼイン(Daejung Chemicals & Metals 社製)を使用し、炭水化物供給源(炭水化物49%(w/w))としては、トウモロコシデンプン(韓国 Doosan Corn Products 社製)及びショ糖(白砂糖)を組み合わせて高コレステロール型の肥満を誘発し、次いで、乱塊法を用いてラットを体重に応じて10匹からなる群に分割し、3つの高脂肪食摂取群(非投与群、溶媒投与群、及び混合希土類元素投与群)と、3つの通常固形飼料摂取群(非投与群、溶媒投与群、及び混合希土類元素投与群)とに分け、経口投与のために、1mgの混合希土類元素を1mgの3回蒸留水に溶解し、8週間にわたって毎朝、毎午後に各100mg/kgの用量にて経口ゾンデ(φ0.9x50mm、ステンレス鋼製)を用いて投与した。前記実験動物に実験食を4週間給餌した後、その体重を測定し、血液を採取し、該血液を4℃にて30分間放置した後に、3,000rpmにて30分間遠心分離し、次いで、その血漿を上澄みから分離して、実験用に−70℃に保った。
【0072】
その血清の脂質濃度を評価するため、総コレステロールの吸光度(TC、オリンパスキット)、HDL−コレステロール(HDL−C、Hbiキット)、及び中性脂肪(TG、オリンパスキット)をオリンパス社製AU400(日本国東京)を用いてそれぞれ555、500、及び505nmにて測定した。以下のフリードワルドの式を用いてLDL−コレステロール(LDL−C)を算出した。
LDL−C=TC−(HDL−C+TG/5)。
【0073】
高脂肪食摂取群の相対体重増加を図6に示す。図6に示したように、混合希土類元素の経口投与により体重増加を抑制することができた。
【0074】
高脂肪食摂取群におけるTG、TC、HDL−C、及びLDL−Cの結果を表7に示す。
【0075】
【表7】

【0076】
表7に示したように、混合希土類元素投与群は比較的に低いTC、TG、及びLDL−Cを示したが、HDL−Cは非投与群と溶媒投与群よりも高い値を示した。これらの結果から、混合希土類元素による治療は肥満を解消・防止し得ることを見出した。加えて、個々の希土類元素投与群でも、前記混合希土類元素投与群と実質的に同じ結果が得られた。
【0077】
通常固形飼料摂取群の相対体重増加を図7に示した。図7に示したように、通常固形飼料への転換後、混合希土類元素の経口投与により体重増加を抑制することができた。
【0078】
通常固形飼料摂取群におけるTG、TC、HDL−C、及びLDL−Cの結果を表8に示す。
【0079】
【表8】

【0080】
表8に示したように、混合希土類元素投与群は比較的に低いTC、TG、及びLDL−Cを示したが、HDL−Cは非投与群と溶媒投与群よりも高い値を示した。これらの結果から、混合希土類元素による治療は肥満を解消し得ることを見出した。加えて、個々の希土類元素投与群でも、前記混合希土類元素投与群と実質的に同じ結果が得られた。
(産業上の利用の可能性)
【0081】
希土類元素は脂肪細胞内に蓄積された中性脂肪のグリセロールと遊離脂肪酸への分解とその排泄を促進し、体脂肪を減少させて肥満を抑制し、皮下脂肪を減少させて痩身を実現し、さらに、不均等な皮膚の原因となるセルライトを解消して皮膚に張りと弾力を持たせるとともに滑らかにさせ、さらには、人体への害と、皮膚刺激作用のいずれもない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脂質分解を促進し、アンチセルライト効果、皮膚の張りと弾力、あるいは痩身効果を向上させることを特徴とする組成物において、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)、及びその混合物、または塩またはその酸化物からなる群から選択される希土類元素を活性成分として含有することを特徴とする組成物。
【請求項2】
前記組成物の総重量に対して0.0001〜20重量%の活性成分からなることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
1つまたは複数の無毒性の不活性担体をさらに含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
水分補給化粧水、栄養化粧水、栄養ローション、マッサージクリーム剤、栄養クリーム剤、セラム、アイクリーム、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、クレンジング水、パック剤、ゲル剤、スプレー剤、またはパウダーに製造されることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
錠剤、硬質または軟質カプセル、顆粒、咀嚼錠、ピル、散剤、エリキシル剤、懸濁液、乳濁液、溶液、シロップ剤、エアロゾル、サシェ剤、注入可能な滅菌溶液または散剤、ローション、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、パッチ剤またはスプレー剤に製剤されることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
【請求項6】
皮膚外用剤またはダイエット食品として使用されることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
【請求項7】
脂質分解を促進し、アンチセルライト効果があり、皮膚の張りと弾力を向上させるか、または痩身効果がある希土類元素の使用法において、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)、及びその混合物、または塩またはその酸化物からなる群から選択されることを特徴とする希土類元素の使用法。
【請求項8】
希土類元素が経皮投与または経口投与で使用されることを特徴とする請求項7に記載の使用法。
【請求項9】
その必要がある対象者において脂質分解を促進し、アンチセルライト効果、皮膚の張りと弾力、あるいは痩身効果を向上させるための方法であって、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)、及びその混合物、または塩またはその酸化物からなる群から選択される希土類元素を対象者に投与するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
希土類元素が経皮投与または経口投与で適用されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
脂質分解を促進し、アンチセルライト効果、皮膚の張りと弾力、あるいは痩身効果を向上させる薬剤を調製するための方法であって、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)、及びその混合物、または塩またはその酸化物からなる群から選択される希土類元素を用いることを含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−526135(P2010−526135A)
【公表日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−507335(P2010−507335)
【出願日】平成20年5月9日(2008.5.9)
【国際出願番号】PCT/KR2008/002635
【国際公開番号】WO2008/140233
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(509309846)デウン イーエルエス,インク. (1)
【Fターム(参考)】