説明

発光ダイオード

【課題】 発光ダイオード及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 光透過性の基板51と、基板51の上面に積層され光を放出する活性層5
7を備える半導体物質層53、54と、基板51の背面に相異なる厚さ分布に形成された
蛍光層59と、を含む発光ダイオード。これにより、蛍光層の厚さを調節して発光層から
生成される光及びこの光が変化して生成される相異なる波長帯域の光の出射比率を調節し
て均一なプロファイルのホワイト光を発生できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光ダイオード及びその製造方法に係り、さらに詳細には所望の色を均一なプ
ロファイルに発光できる発光ダイオード及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、従来のホワイト光を放出する発光ダイオードの断面図である。
【0003】
図1を参照すれば、リードフレーム1の内部にブルー発光ダイオード2が設けられてお
り、ブルー発光ダイオード2の上面にはワイヤ3がオーム接触してリードフレーム1と連
結されることによって電気を供給する。リードフレーム1の内部に蛍光体6を塗布してブ
ルー発光ダイオード2から放出されたブルー光をレッドまたはグリーン光に変化させて蛍
光体6をそのまま通過したブルー光と共にホワイト光を表現する。
【0004】
しかし、従来のブルー発光ダイオードは均一な色プロファイルでホワイト光を放出でき
ず、ホワイト光でない他の波長帯域の光を生成して放出するか、またはイエローまたはブ
ルー光の環状リングで取り囲まれたコーン状の光を放出する傾向があった。
【0005】
このような問題点を解決するために、従来色々な解決方法が提示された。例えば、図2
に示された特許文献1の発光ダイオード素子にはコップ状のヘッダ12の内部に発光ダイ
オード11が設けられており、ヘッダ12の内壁にミラー13が設置されて発光ダイオー
ド11から放出される光を反射させる。ヘッダ12の内部には発光ダイオード11を取り
囲むように蛍光物質14が分散されている透明物質15が充填されており、ヘッダ12の
上部にはガラス板16が位置して蛍光物質14に吸収されていない光が空気中に放出され
ることを防止する。発光ダイオード11の上方にはLWP(Low Wave Pass
)フィルタ17がさらに設けられて短波長の光を長波長の光に比べて高効率で通過させる

【0006】
しかし、前記従来の発光ダイオードは各波長帯域の光を生成するために蛍光物質の量を
調節し難く、各々の発光ダイオードごとに蛍光物質を含む透明物質を塗布しなければなら
ないので、発光ダイオードから放出される色差が大きく、工程時間が長くなる短所がある

【0007】
また、特許文献2ではグリーン光を発光する蛍光層を適切にドーピングしてレッド光及
びブルー光を放出する有機/無機半導体発光ダイオードを開示しているが、蛍光層を適切
なイオン濃度にドーピングし難くて均一な色プロファイルを具現し難い。
【特許文献1】米国特許第5813753号公報
【特許文献2】ヨーロッパ特許第0855751A2号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする技術的課題は、前述した従来技術の問題点を改善するための
ものであって、蛍光層の厚さを調節して波長帯域が多様な光を放出する発光ダイオード及
びこれを簡単な工程で製造できる発光ダイオードの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を達成するために、本発明は光透過性の基板と、前記基板の上面に積層され、
光を放出する活性層を備える半導体物質層と、前記基板の背面に相異なる厚さ分布に形成
された蛍光層と、を備えることを特徴とする発光ダイオードを提供する。
【0010】
前記基板は、背面の一部がエッチングされて形成されるエッチングホールを一つ以上有
することが望ましい。
【0011】
また、前記蛍光層は二重に蒸着されて相異なるパターンに形成されうる。
【0012】
前記基板は、サファイヤ基板であることが望ましい。
【0013】
前記半導体物質層は、前記基板の上面に積層される第1化合物半導体層と、前記第1化
合物半導体層の上面に積層される活性層と、前記活性層の上面に積層される第2化合物半
導体層と、よりなる。
【0014】
ここで、前記第1化合物半導体層は、GaN系列のIII−V族窒化化合物半導体層で
あって、n型物質層またはドーピングされていない物質層であり、前記第2化合物半導体
層は、GaN系列のIII−V族窒化化合物半導体層であって、p型物質層であることが
望ましく、
前記活性層は、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1そしてx+y≦1)
系列のIII−V族窒化化合物半導体層であって、n型物質層またはドーピングされてい
ない物質層のことが望ましい。
【0015】
前記活性層はブルー光を放出し、前記蛍光層は前記ブルー光の一部をイエロー光に変化
させてホワイト光を形成できるが、この場合に前記蛍光層はY、Lu、Sc、La、Gd
、Smのうち一つ以上の元素及びAl、Ga、Inのうち一つ以上の元素を含むCeに活
性化されたガーネット系蛍光体を含む蛍光物質よりなる。
【0016】
または、前記活性層は紫外線を放出し、前記蛍光層は前記紫外線を吸収してレッド、グ
リーンまたはブルー光に変化させてホワイト光を形成できるが、この場合に前記蛍光物質
はY23Eu3+Bi3+、Y22Sを含むレッド蛍光体、(Ba1-x-y-zCaxSryEuz
(Mg1-wZnw)Si27、ZnS:Cuを含むグリーン蛍光体、SECA((Sr、B
a、Ca)5(PO43Cl:Eu2+)、BAM(BaMgAl1017:Eu2+)を含む
ブルー蛍光体を含む。
【0017】
前記課題を達成するために本発明は、光透過性の基板の上面に活性層を有する半導体物
質層を積層してパターニングした後に電極を形成する第1段階と、前記基板の背面をエッ
チングして一つ以上のエッチングホールを形成する第2段階と、前記エッチングホールを
充填するように基板の背面に蛍光物質を塗布して相異なる厚さ分布を有する蛍光層を形成
することによって複数の発光ダイオードを有する発光ダイオード構造体を製造する第3段
階と、前記発光ダイオード構造体の連結部分を分離して複数の発光ダイオードを形成する
第4段階と、を含むことを特徴とする発光ダイオードの製造方法を提供する。
【0018】
前記第1段階において、前記半導体物質層は、前記基板の上面に第1化合物半導体層、
活性層及び第2化合物半導体層を順次に積層して形成する。
【0019】
ここで、前記第1化合物半導体層は、GaN系列のIII−V族窒化化合物半導体層で
あって、n型物質層またはドーピングされていない物質層で形成し、前記第2化合物半導
体層は、GaN系列のIII−V族窒化化合物半導体層であって、p型物質層で形成する
ことが望ましい。
【0020】
前記活性層は、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1そしてx+y≦1)
系列のIII−V族窒化化合物半導体層であって、n型物質層またはドーピングされてい
ない物質層で形成する。
【0021】
前記第1段階において、前記基板はサファイヤ基板で形成することが望ましい。
【0022】
前記第2段階は、前記基板の背面を処理する段階と、前記活性層に対応する背面領域を
周辺部に比べて薄くドライエッチングする段階と、を含むが、前記基板の背面をグライン
ディング、ラッピングまたはポリシング方法を利用して処理し、Cl2、BCl3、Ar、
2及びHBrのうち少なくとも一つのガスを含む気体でドライエッチングする。
【0023】
ここで、前記活性層をブルー光を放出する半導体化合物層に形成し、前記蛍光層を前記
ブルー光の一部を吸収してイエロー光に変化させる蛍光物質で形成できるが、前記蛍光物
質はY、Lu、Sc、La、Gd、Smのうち一つ以上の元素及びAl、Ga、Inのう
ち一つ以上の元素を含むCeに活性化されたガーネット系蛍光体で形成することが望まし
い。
【0024】
または、前記活性層を紫外線を放出する半導体化合物層で形成し、前記蛍光層を前記紫
外線の一部を吸収してレッド、グリーン及びブルー光に変化させる蛍光物質で形成できる
が、前記蛍光物質はY23Eu3+Bi3+、Y22Sを含むレッド蛍光体、(Ba1-x-y-z
CaxSryEuz)(Mg1-wZnw)Si27、ZnS:Cuを含むグリーン蛍光体、S
ECA((Sr、Ba、Ca)5(PO43Cl:Eu2+)、BAM(BaMgAl101
7:Eu2+)を含むブルー蛍光体を含むことが望ましい。
【0025】
前記第3段階は、前記蛍光物質は前記基板の背面にディスポージングまたはスピンコー
ティングすることが望ましい。
【0026】
前記課題を達成するために本発明はまた、光透過性の基板の上面に活性層を有する半導
体物質層を積層してパターニングした後に電極を形成する第1段階と、前記基板の背面に
蛍光物質を塗布して相異なる厚さ分布を有する蛍光層を形成することによって複数の発光
ダイオードを有する発光ダイオード構造体を製造する第2段階と、前記発光ダイオード構
造体の連結部分を分離して複数の発光ダイオードを形成する第3段階と、を含むことを特
徴とする発光ダイオードの製造方法を提供する。
【0027】
前記第1段階において、前記半導体物質層は前記基板の上面に第1化合物半導体層、活
性層及び第2化合物半導体層を順次に積層して形成する。
【0028】
前記第1化合物半導体層は、GaN系列のIII−V族窒化化合物半導体層であって、
n型物質層またはドーピングされていない物質層で形成し、前記第2化合物半導体層は、
GaN系列のIII−V族窒化化合物半導体層であって、p型物質層で形成する。
【0029】
前記活性層は、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1そしてx+y≦1)
系列のIII−V族窒化化合物半導体層であって、n型物質層またはドーピングされてい
ない物質層で形成する。
【0030】
前記第1段階において、前記基板はサファイヤ基板で形成することが望ましい。
【0031】
前記第2段階は、前記基板の背面に前記蛍光物質をディスポージングまたはスピンコー
ティングして第1蛍光層を形成する段階と、前記第1蛍光層の上部に所定形態のマスクを
位置させ、蛍光物質を塗布して第2蛍光層を形成することによって全体的に相異なる厚さ
分布を有する蛍光層を形成する段階と、を含むことが望ましい。
【0032】
ここで、前記活性層をブルー光を放出する半導体化合物層で形成し、前記蛍光層を前記
ブルー光の一部を吸収してイエロー光に変化させる蛍光物質で形成できるが、前記蛍光物
質はY、Lu、Sc、La、Gd、Smのうち一つ以上の元素及びAl、Ga、Inのう
ち一つ以上の元素を含むCeに活性化されたガーネット系蛍光体で形成することが望まし
い。
【0033】
または、前記活性層を紫外線を放出する半導体化合物層で形成し、前記蛍光層を前記紫
外線の一部を吸収してレッド、グリーン及びブルー光に変化させる蛍光物質で形成できる
が、この場合に前記蛍光物質はY23Eu3+Bi3+、Y22Sを含むレッド蛍光体、(B
1-x-y-zCaxSryEuz)(Mg1-wZnw)Si27、ZnS:Cuを含むグリーン蛍
光体、SECA((Sr、Ba、Ca)5(PO43Cl:Eu2+)、BAM(BaMg
Al1017:Eu2+)を含むブルー蛍光体を含むことが望ましい。
【0034】
本発明は基板の背面をエッチングするか、またはエッチングせずに背面上に蛍光層を相
異なる厚さで塗布した発光ダイオードを提供し、活性層で生成されたブルー光が発光する
比率及び蛍光層からブルー光を吸収してイエロー光に発光する比率を蛍光層の相異なる厚
さ分布に調節して均一なプロファイルのホワイト光を出射できる。ここで、活性層でブル
ー光の代わりに紫外線を発光する場合、紫外線を発光する比率及び紫外線を吸収してレッ
ド、グリーン及びブルー光に変化させる蛍光物質を含む蛍光層からレッド、グリーン及び
ブルー光が発光する比率を調節して均一なプロファイルのホワイト光を出射できる。
【発明の効果】
【0035】
本発明の発光ダイオードは、基板を相異なる厚さ分布にエッチングして基板上に蛍光物
質を相異なる厚さ分布に塗布するか、あるいは同じ厚さを有する基板上に蛍光物質を相異
なる厚さ分布に形成して、活性層で生成される光を蛍光層の厚さによって相異なる波長帯
域の光が出射される比率を変化させて均一なプロファイルのホワイト光を生成できる。ま
た、本発明の発光ダイオードの製造方法は基板の背面をエッチングするか、あるいはその
上部に蛍光物質を全体的にディスポージングまたはスピンコーティングする簡単な工程を
通じて発光ダイオードを量産できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、本発明の実施例による発光ダイオード及びその製造方法を図面を参照して詳細に
説明する。
【0037】
図3は、本発明の実施例による発光ダイオードの構造を示す断面図である。図3を参照
すれば、本発明の実施例による発光ダイオード50は、基板51と、基板51の上面に順
次に積層された第1化合物半導体層53、活性層57及び第2化合物半導体層55を備え
る。第1化合物半導体層53の段差が形成された部分にはn型電極54が位置し、第2化
合物半導体層55の上面にはp型電極52が位置して電子及び正孔を各々活性層57に供
給する。
【0038】
基板51は、高抵抗で、光透過性の基板であり、このような基板としてサファイヤ基板
が主に利用される。基板51の背面は所定領域で基板51の厚さが薄くエッチングされる
。望ましくは基板51の背面をエッチングしてエッチングホール56aを形成して基板5
1に相異なる厚さ分布を有させる。すなわち、エッチングホール56aの周辺部56bは
基板51が相対的に厚い分布を有する。基板51の厚さ分布を相異ならしめることによっ
て基板51の背面にスピンコーティングされる蛍光層59の厚さ分布が相異になる。
【0039】
第1化合物半導体層53は、レージングできるGaN系列のIII−V族の窒化物半導
体層であって、直接遷移型であることが望ましいが、導電性の不純物がドーピングされる
場合、GaN層を使用することが望ましくて、導電性不純物がドーピングされていない場
合、第2化合物半導体層55と同じ物質を使用することが望ましい。第1化合物半導体層
53は、第1クラッド層(図示せず)がその上面にさらに積層でき、第1クラッド層とし
ては所定の屈折率を有するn−AlGaN/GaN層が望ましいが、レージングのための
他の化合物半導体層でありうる。
【0040】
第2化合物半導体層55は、GaN系列のIII−V族の窒化物半導体層であって、p
型導電性不純物がドーピングされた直接遷移型であることが望ましくて、そのうち特にp
−GaN層が望ましい。導電性不純物がドーピングされていない場合、GaN層、Alま
たはInを所定割合で含有したAlGaN層やInGaN層を使用できる。
【0041】
活性層57は、第1化合物半導体層53の上面に積層される。活性層57は電子−正孔
のキャリヤ再結合によってレージングが起こる物質層であって、多重量子ウェル構造を有
するGaN系列のIII−V族の窒化物半導体層であることが望ましく、そのうち特にI
xAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1そしてx+y≦1)であるGaN系列の
III−V族の窒化物半導体層であって、多重量子ウェル(MQW:Multi Qua
ntum Well)構造であることがさらに望ましい。
【0042】
活性層57の上下には第1導波路層及び第2導波路層(図示せず)がさらに積層されて
活性層57から放出される光を増幅させることによって増加した光強度を有する光に発振
させうる。第1及び第2導波路層は、活性層57より屈折率が小さな物質に形成するが、
例えば、GaN系列のIII−V族化合物半導体層で形成することが望ましい。第1導波
路層はn−GaN層で、第2導波路層はp−GaN層で形成する。活性層57は、望まし
くは臨界電流値が小さくて、横モードの特性が安定した光を発振できる物質層を使用する
。活性層57としてAlが所定比率含まれたAlGaN層を使用することが望ましい。
【0043】
第2化合物半導体層55は、活性層57の上面に積層され、第2導波路層より屈折率が
低い第2クラッド層(図示せず)が第2化合物半導体層55及び活性層57間にさらに形
成されうる。第2クラッド層は、第1クラッド層がn型化合物半導体層であれば、p型化
合物半導体層で形成し、第1クラッド層がp型化合物半導体層であれば、n型化合物半導
体層で形成する。すなわち、第1クラッド層がn−AlGaN/GaN層であれば、第2
クラッド層はp−AlGaN/GaN層で形成する。
【0044】
第1化合物半導体層53の段差が形成された二つの部分にn型電極54が対に配線され
、第2化合物半導体層55の上面にはp型電極52が配線されて各々第1化合物半導体層
53には電子を注入し、第2化合物半導体層55には正孔を注入する。注入された電子及
び正孔は活性層57で合って消滅しつつ短波長帯域の光を発振させる。波長帯域によって
発光する光の色合いが変わるが、波長帯域は発光ダイオード50を形成する物質による伝
導帯及び価電子帯間のエネルギー幅によって決定される。
【0045】
III−V窒化物は、青色、緑色及び紫外線領域の光を放出する半導体物質層として使
われる。本発明はIII−V窒化物のうち特にGaN系半導体を使用して活性層57から
ブルー波長帯域(420〜470nm)の光または紫外線を生成し、放出されたブルー光
を基板51の背面に塗布された蛍光層59に通過させる。生成されたブルー光の一部は蛍
光層59に吸収されて吸収されたブルー光の波長とは異なる波長帯域、例えば、イエロー
光に放出され、吸収されていない光は固有の波長帯に放出される。
【0046】
蛍光物質は、所望の光の波長帯域によって多様に使用できる。発光ダイオードがブルー
波長帯域の光を生成する窒化物半導体で形成される場合、イエロー光に変化させる蛍光物
質ではY、Lu、Sc、La、Gd、Smのうち一つ以上の元素及びAl、Ga、Inの
うち一つ以上の元素を含み、Ceに活性化されたガーネット系蛍光体を含む物質を使用す
る。発光波長を調節するためにY、Al、ガーネット系蛍光体において、Yの一部がGa
に置換され、置換量が相異なる第1蛍光体及び第2蛍光体を含みうる。
【0047】
波長が420〜470nm程度のブルー光を放出する活性層を備える発光ダイオードで
は、レッド光(610〜625nm)に変化させる蛍光物質としてY22S:Eu3+、B
3+、YVO4:Eu3+、Bi3+、SrS:Eu2+、SrY24:Eu2+、CaLa24
:Ce3+、(Ca、Sr)S:Eu2+を使用でき、グリーン光(530〜555nm)に
変化させる蛍光物質としてYBO3:Ce3+、Tb3+、BaMgAl1017:Eu2+、M
2+、(Sr、Ca、Ba)(Al、Ga)24:Eu2+の物質を使用できるが、この以
外にレッド光またはグリーン光を放出するいかなる蛍光物質も使用できる。
【0048】
発光ダイオードが紫外線を生成する窒化物半導体で形成される場合、前記蛍光物質はY
23Eu3+Bi3+、Y22Sを含むレッド蛍光体、(Ba1-x-y-zCaxSryEuz)(M
1-wZnw)Si27、ZnS:Cuを含むグリーン蛍光体、SECA((Sr、Ba、
Ca)5(PO43Cl:Eu2+)、BAM(BaMgAl1017:Eu2+)を含むブル
ー蛍光体を含ませて相異なる厚さ分布を有する基板の背面領域にエッチングできる。活性
層57から放出される紫外線は蛍光層59を過ぎつつレッド、グリーン及びブルー光に変
化し、発光ダイオードを出射する最終光はホワイト光となる。
【0049】
本発明では蛍光層59が塗布される基板51の背面を図3に示されたようにエッチング
してエッチングホール56aを形成するので、エッチングホール56aに充填される蛍光
層59は周辺部56bに比べてさらに厚く塗布される。活性層57から放出された光は厚
い蛍光層59を通過しつつ、蛍光物質にさらに多く吸収されうるので、周辺部56bに比
べて波長帯域が変換された光がさらに多く放出される。
【0050】
従来の発光ダイオードでは蛍光層を形成する物質を変化させることによって光の波長帯
域を調節したが、本発明では蛍光層57の厚さを適切に変化させて多様な波長帯域の光を
発生できる。また、基板51のエッチングホール56aの形態を変形させて光輝度を向上
できる。すなわち、エッチングホール56aの傾斜面の角度及び面曲率を調節して基板5
1を通過して蛍光層59に入射する光の入射量を調節できる。
【0051】
図4は、本発明の第2実施例による発光ダイオードを示す断面図であって、エッチング
ホールの数を複数に増加させた場合を示す。
【0052】
図4を参照すれば、基板61の背面はエッチングされて複数のエッチングホール66a
が形成されており、基板61のエッチングホール66aを充填できるように蛍光層69を
塗布すれば、示されたような発光ダイオードの構造が形成される。
【0053】
半導体物質層65の活性層67で生成されるブルー光または紫外線は、基板62を通過
して蛍光層69に入射するが、エッチングホール66a側に入射した光は周辺部66bに
入射した光より厚い蛍光層69を通過するので、蛍光層69に含まれた蛍光物質を励起さ
せる確率が大きい。すなわち、エッチングホール66aに充填された蛍光層69を通過し
て出射する光は元来の光、すなわちブルー光または紫外線が他の波長帯域の光、すなわち
イエロー光またはレッド、グリーン、ブルー光に変化して出射する確率が大きい。周辺部
66bの上面に塗布された蛍光層69を通過する光は元来の光、すなわちブルー光または
紫外線に通過する確率が大きい。
【0054】
したがって、エッチングホール66aの数及び深さを適切に調節して蛍光層69の厚さ
分布を調節して半導体物質層65の活性層67で生成される元来の光を他の波長帯域の光
に変化させて均質のホワイト光を生成できる。
【0055】
図4において、62はp型電極、64はn型電極であり、発光ダイオードを構成する各
化合物半導体層の材料、性質及び機能は、本発明の第1実施例による発光ダイオードにつ
いての説明と同じである。
【0056】
図5は、本発明の第3実施例による発光ダイオードの構造を示す断面図である。
【0057】
図面を参照すれば、基板71は同じ厚さ分布を有し、基板71の背面に第1蛍光層79
aが塗布され、第1蛍光層79aの一部領域に第2蛍光層79bが形成されて、蛍光層は
全体的に相異なる厚さ分布を有する。72はp型電極、74はn型電極、75は半導体物
質層である。
【0058】
図6は、本発明の第4実施例による発光ダイオードの構造を示す断面図である。
【0059】
図面を参照すれば、基板81は同じ厚さ分布を有し、基板81の背面に第1蛍光層89
aが塗布され、第1蛍光層89aの一部領域に第2蛍光層89bが複数のストライプ型に
形成されて、蛍光層は全体的に相異なる厚さ分布を有する。72はp型電極、74はn型
電極、75は半導体物質層である。ここで、第2蛍光層89bはドット状に形成されても
良い。
【0060】
前記本発明の第3及び第4実施例において、発光ダイオードを構成する各半導体物質層
の材質、性質及び機能についての説明は、本発明の第1実施例による発光ダイオードでの
説明と同じであり、蛍光層79a,79b,89a,89bの厚さ分布を相異ならしめる
ことによってホワイト光を形成させる原理も類似している。本発明の第1及び第2実施例
による発光ダイオードは、基板をエッチングすることによって蛍光層が相異なる厚さ分布
を有するように形成したが、本発明の第3及び第4実施例による発光ダイオードでは蛍光
層を第1蛍光層79a,89a及び第2蛍光層79b,89bに形成して相異なる厚さ分
布を有するように形成する。
【0061】
本発明の第3及び第4実施例による発光ダイオードで、半導体物質層75,85の活性
層77,87で生成されたブルー光または紫外線は、基板71の背面に形成された第1及
び第2蛍光層79a,79b,89a,89bを全て通過する場合には第1蛍光層79a
,89aだけを通過する場合より波長帯域が変化した光が生成される確率が高くてイエロ
ー光またはレッド、グリーン、ブルー光に変化して出射される確率が大きい。第2蛍光層
79b,89bの厚さ及び数を適切に調節して均一なプロファイルを有するホワイト光を
生成できる。
【0062】
本発明の第1ないし第4実施例による発光ダイオードで提示された形態は、一例示に過
ぎず、エッチングホールの形態や数、蛍光層の厚さ及び形態は多様に形成されうる。
【0063】
図7Aないし図7Dは、本発明の実施例による発光ダイオードの製造方法を示す工程図
である。
【0064】
まず、図7Aに示されたように、基板51の上面に順に第1化合物半導体層53、活性
層57及び第2化合物半導体層55を積層した後、示されたように第1化合物半導体層5
3に段差が形成されるようにフォトリソグラフィ工程を実施してパターニングする。次い
で、第1化合物半導体層53の上面にn型電極54をストライプ型に配線し、第2化合物
半導体層55の上面にp型電極52を配線する。
【0065】
次いで、図7Bに示されたように、基板51の背面にウェット工程を実施して蛍光層5
7に対応するエッチングホール56aを形成する。基板51をエッチングする前に、まず
基板51の背面をグラインディング、ラッピングまたは、ポリシングする。その後、基板
51上にマスク層を形成し、エッチングホール56aに対応するマスクパターンを形成す
る。このマスクパターンをエッチングマスクとして基板51をCl2、BCl3、Ar、O
2、HBrのうち少なくとも一つのガスを含む気体でエッチングすれば、示されたような
エッチングホール56aが形成される。
【0066】
図9A及び図9Bは、サファイヤ基板をエッチングして形成されたエッチングホールを
示す。図9Aは、サファイヤ基板を広くエッチングして形成されたエッチングホール56
cを示し、図9Bはサファイヤ基板を狭くて深くエッチングして形成されたエッチングホ
ール56dを示す。エッチングホール56c,56dは塗布される蛍光層の厚さを考慮し
て深さ及び幅を決定する。ここでは、基板のエッチングホール56c,56dの後退され
た深さは約50μm程度、幅は約250〜500μm程度にエッチングする。
【0067】
また、図7Cを参照すれば、エッチングホール56aを形成した後、エッチングホール
56a及びその周辺部56b上に蛍光物質を全体的にディスポージング法またはスピンコ
ーティング法を利用して示されたような蛍光層59を形成することによって発光ダイオー
ド構造体58を製作する。本発明は、発光ダイオード基板51の全体に一回の工程で蛍光
層59を均等に塗布できるので、工程が簡単である。
【0068】
図10A及び10Bは、図9A及び9Bに各々示されたエッチングホール56c,56
dが形成された基板の背面上に蛍光物質を塗布した発光ダイオードを有するYAG蛍光層
59c,59dの写真である。図面で、エッチングホール内にYAG蛍光層59c,59
dが白く示される。
【0069】
最後に、図7Dに示されたように、発光ダイオード構造体58の連結部分を分けて複数
の発光ダイオード50を製造する。
【0070】
図8Aないし8Eは、本発明の第2実施例による発光ダイオードの製造方法を示す工程
図である。
【0071】
まず、図8Aに示されたように、基板71の上面に順に第1化合物半導体層73、活性
層77及び第2化合物半導体層75を積層した後、示されたように第1化合物半導体層7
3に段差が形成されるようにフォト工程を実施してパターニングする。次いで、第1化合
物半導体層73の上面にn型電極74をストライプ型に配線し、第2化合物半導体層75
の上面にp型電極72を配線する。
【0072】
次いで、図8Bに示されたように、基板71の背面に第1蛍光層79aをディスポージ
ングまたはスピンコーティングを利用して塗布し、図8Cに示されたようにその上部に所
定形態のマスク76を位置させた後、マスク76の上部に第2蛍光層79bを塗布し、図
8Dに示されたように相異なる厚さ分布の蛍光層を有する発光ダイオード構造体78が形
成される。発光ダイオード構造体78を図8Eに示されたように、分離させれば所望の発
光ダイオードを製造できる。
【0073】
前述した説明で多くの事項が具体的に記載されているが、それは特許請求の範囲を限定
するものではなく、望ましい実施例の例示として解釈しなければならない。本発明は説明
された実施例によってではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想によって決まら
なければならない。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明によって製造された発光ダイオードは産業用または医療用レーザ、レーザ部品、
3D計測システム、2Dレーザースキャニングシステム、レーザーモニタリングシステム
及び各種のレーザ応用システム、例えばマーキング、カッティング、ウェルディング、ア
ブレーション、スクライビングシステムに装着されうる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】従来のホワイト光を放出する発光ダイオードの断面図である。
【図2】特許文献1に開示された発光ダイオードの断面図である。
【図3】本発明の第1実施例による発光ダイオードを示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施例による発光ダイオードを示す断面図である。
【図5】本発明の第3実施例による発光ダイオードを示す断面図である。
【図6】本発明の第4実施例による発光ダイオードを示す断面図である。
【図7A】本発明の第1実施例による発光ダイオードの製造方法を示す工程図である。
【図7B】本発明の第1実施例による発光ダイオードの製造方法を示す工程図である。
【図7C】本発明の第1実施例による発光ダイオードの製造方法を示す工程図である。
【図7D】本発明の第1実施例による発光ダイオードの製造方法を示す工程図である。
【図8A】本発明の第2実施例による発光ダイオードの製造方法を示す工程図である。
【図8B】本発明の第2実施例による発光ダイオードの製造方法を示す工程図である。
【図8C】本発明の第2実施例による発光ダイオードの製造方法を示す工程図である。
【図8D】本発明の第2実施例による発光ダイオードの製造方法を示す工程図である。
【図8E】本発明の第2実施例による発光ダイオードの製造方法を示す工程図である。
【図9A】本発明の第1実施例による発光ダイオードのエッチングされた基板を示す写真である。
【図9B】本発明の第1実施例による発光ダイオードのエッチングされた基板を示す写真である。
【図10A】図9Aに示された基板の背面に蛍光層を形成した写真である。
【図10B】図9Bに示された基板の背面に蛍光層を形成した写真である。
【符号の説明】
【0076】
51 基板
52 p型電極
53 第1化合物半導体層
54 n型電極
55 第2化合物半導体層
56a エッチングホール
56b 周辺部
57 活性層
59 蛍光層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過性の基板と、
前記基板の上面に積層され、光を放出する活性層を備える半導体物質層と、
前記基板の背面に相異なる厚さ分布に形成された蛍光層と、を備えることを特徴とする
発光ダイオード。
【請求項2】
前記基板は、背面の一部がエッチングされて形成されたエッチングホールを一つ以上有
することを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード。
【請求項3】
前記蛍光層は、二重に蒸着されて相異なるパターンに形成されることを特徴とする請求
項1に記載の発光ダイオード。
【請求項4】
前記基板は、サファイヤ基板であることを特徴とする請求項1ないし3のうち何れか一
項に記載の発光ダイオード。
【請求項5】
前記半導体物質層は、
前記基板の上面に積層される第1化合物半導体層と、
前記第1化合物半導体層の上面に積層される活性層と、
前記活性層の上面に積層される第2化合物半導体層と、よりなることを特徴とする請求
項1ないし3のうち何れか一項に記載の発光ダイオード。
【請求項6】
前記第1化合物半導体層は、
GaN系列のIII−V族窒化化合物半導体層であって、n型物質層またはドーピング
されていない物質層であることを特徴とする請求項5に記載の発光ダイオード。
【請求項7】
前記第2化合物半導体層は、
GaN系列のIII−V族窒化化合物半導体層であって、p型物質層であることを特徴
とする請求項5に記載の発光ダイオード。
【請求項8】
前記活性層は、
InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1そしてx+y≦1)系列のIII−
V族窒化化合物半導体層であって、n型物質層またはドーピングされていない物質層であ
ることを特徴とする請求項5に記載の発光ダイオード。
【請求項9】
前記活性層は、ブルー光を放出し、前記蛍光層は前記ブルー光の一部をイエロー光に変
化させてホワイト光を形成することを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード。
【請求項10】
前記蛍光層は、Y、Lu、Sc、La、Gd、Smのうち一つ以上の元素及びAl、G
a、Inのうち一つ以上の元素を含むCeに活性化されたガーネット系蛍光体を含む蛍光
物質よりなることを特徴とする請求項9に記載の発光ダイオード。
【請求項11】
前記活性層は、紫外線を放出し、前記蛍光層は前記紫外線を吸収してレッド、グリーン
またはブルー光に変化させてホワイト光を形成することを特徴とする請求項1に記載の発
光ダイオード。
【請求項12】
前記蛍光物質は、Y23Eu3+Bi3+、Y22Sを含むレッド蛍光体、(Ba1-x-y-z
CaxSryEuz)(Mg1-wZnw)Si27、ZnS:Cuを含むグリーン蛍光体、S
ECA((Sr、Ba、Ca)5(PO43Cl:Eu2+)、BAM(BaMgAl101
7:Eu2+)を含むブルー蛍光体を含むことを特徴とする請求項11に記載の発光ダイオ
ード。
【請求項13】
光透過性の基板の上面に活性層を有する半導体物質層を積層してパターニングした後に
電極を形成する第1段階と、
前記基板の背面をエッチングして一つ以上のエッチングホールを形成する第2段階と、
前記エッチングホールを充填するように前記基板の背面に蛍光物質を塗布して相異なる
厚さ分布を有する蛍光層を形成することによって複数の発光ダイオードを有する発光ダイ
オード構造体を製造する第3段階と、
前記発光ダイオード構造体の連結部分を分離して複数の発光ダイオードを形成する第4
段階と、を含むことを特徴とする発光ダイオードの製造方法。
【請求項14】
前記第1段階において、
前記半導体物質層は前記基板の上面に第1化合物半導体層、活性層、第2化合物半導体
層を順次に積層して形成することを特徴とする請求項13に記載の発光ダイオードの製造
方法。
【請求項15】
前記第1化合物半導体層は、
GaN系列のIII−V族窒化化合物半導体層であって、n型物質層またはドーピング
されていない物質層で形成することを特徴とする請求項14に記載の発光ダイオードの製
造方法。
【請求項16】
前記第2化合物半導体層は、
GaN系列のIII−V族窒化化合物半導体層であって、p型物質層で形成することを
特徴とする請求項14に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項17】
前記活性層は、
InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1そしてx+y≦1)系列のIII−
V族窒化化合物半導体層であって、n型物質層またはドーピングされていない物質層で形
成することを特徴とする請求項14に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項18】
前記第1段階において、
前記基板はサファイヤ基板で形成することを特徴とする請求項13に記載の発光ダイオ
ードの製造方法。
【請求項19】
前記第2段階は、
前記基板の背面を処理する段階と、
前記活性層に対応する背面領域を周辺部に比べて薄くドライエッチングする段階と、を
含むことを特徴とする請求項13に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項20】
前記基板の背面をグラインディング、ラッピングまたはポリシング方法を利用して処理
することを特徴とする請求項19に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項21】
前記基板の背面をCl2、BCl3、Ar、O2及びHBrのうち少なくとも一つのガス
を含む気体でドライエッチングすることを特徴とする請求項19に記載の発光ダイオード
の製造方法。
【請求項22】
前記活性層をブルー光を放出する半導体化合物層に形成し、前記蛍光層を前記ブルー光
の一部を吸収してイエロー光に変化させる蛍光物質で形成することを特徴とする請求項1
3に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項23】
前記蛍光物質は、Y、Lu、Sc、La、Gd、Smのうち一つ以上の元素及びAl、
Ga、Inのうち一つ以上の元素を含むCeに活性化されたガーネット系蛍光体で形成す
ることを特徴とする請求項22に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項24】
前記活性層を紫外線を放出する半導体化合物層で形成し、前記蛍光層を前記紫外線の一
部を吸収してレッド、グリーン及びブルー光に変化させる蛍光物質で形成することを特徴
とする請求項13に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項25】
前記蛍光物質は、Y23Eu3+Bi3+、Y22Sを含むレッド蛍光体、(Ba1-x-y-z
CaxSryEuz)(Mg1-wZnw)Si27、ZnS:Cuを含むグリーン蛍光体、S
ECA((Sr、Ba、Ca)5(PO43Cl:Eu2+)、BAM(BaMgAl101
7:Eu2+)を含むブルー蛍光体を含むことを特徴とする請求項24に記載の発光ダイオ
ードの製造方法。
【請求項26】
前記第3段階は、
前記蛍光物質を前記基板の背面にディスポージングまたはスピンコーティングすること
を特徴とする請求項13に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項27】
基板の上面に活性層を有する半導体物質層を積層してパターニングした後に電極を形成
する第1段階と、
前記基板の背面に相異なる厚さ分布を有する蛍光層を形成することによって複数の発光
ダイオードを有する発光ダイオード構造体を製造する第2段階と、
前記発光ダイオード構造体の連結部分を分離して複数の発光ダイオードを形成する第3
段階と、を含むことを特徴とする発光ダイオードの製造方法。
【請求項28】
前記第1段階において、
前記半導体物質層は前記基板の上面に第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導
体層を順次に積層して形成することを特徴とする請求項27に記載の発光ダイオードの製
造方法。
【請求項29】
前記第1化合物半導体層は、
GaN系列のIII−V族窒化化合物半導体層であって、n型物質層またはドーピング
されていない物質層で形成することを特徴とする請求項28に記載の発光ダイオードの製
造方法。
【請求項30】
前記第2化合物半導体層は、
GaN系列のIII−V族窒化化合物半導体層であって、p型物質層で形成することを
特徴とする請求項28に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項31】
前記活性層は、
InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1そしてx+y≦1)系列のIII−
V族窒化化合物半導体層であって、n型物質層またはドーピングされていない物質層で形
成することを特徴とする請求項28に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項32】
前記第1段階において、
前記基板はサファイヤ基板で形成することを特徴とする請求項27に記載の発光ダイオ
ードの製造方法。
【請求項33】
前記第2段階は、
前記基板の背面に前記蛍光物質をディスポージングまたはスピンコーティングして第1
蛍光層を形成する段階と、
前記第1蛍光層の上部に所定形態のマスクを位置させ、蛍光物質を塗布して第2蛍光層
を形成することによって全体的に相異なる厚さ分布を有する蛍光層を形成する段階と、を
含むことを特徴とする請求項27に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項34】
前記活性層をブルー光を放出する半導体化合物層で形成し、前記蛍光層を前記ブルー光
の一部を吸収してイエロー光に変化させる蛍光物質で形成することを特徴とする請求項2
7に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項35】
前記蛍光物質は、Y、Lu、Sc、La、Gd、Smのうち一つ以上の元素及びAl、
Ga、Inのうち一つ以上の元素を含むCeに活性化されたガーネット系蛍光体で形成す
ることを特徴とする請求項34に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項36】
前記活性層を紫外線を放出する半導体化合物層で形成し、前記蛍光層を前記紫外線の一
部を吸収してレッド、グリーン及びブルー光に変化させる蛍光物質で形成することを特徴
とする請求項27に記載の発光ダイオードの製造方法。
【請求項37】
前記蛍光物質は、Y23Eu3+Bi3+、Y22Sを含むレッド蛍光体、(Ba1-x-y-z
CaxSryEuz)(Mg1-wZnw)Si27、ZnS:Cuを含むグリーン蛍光体、S
ECA((Sr、Ba、Ca)5(PO43Cl:Eu2+)、BAM(BaMgAl101
7:Eu2+)を含むブルー蛍光体を含むことを特徴とする請求項36に記載の発光ダイオ
ードの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【公開番号】特開2011−216907(P2011−216907A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−155881(P2011−155881)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【分割の表示】特願2003−308044(P2003−308044)の分割
【原出願日】平成15年8月29日(2003.8.29)
【出願人】(509156538)サムソン エルイーディー カンパニーリミテッド. (114)
【Fターム(参考)】