説明

発光装置の作製方法

【課題】曲率を有する基材に被剥離層を貼りつけた半導体装置の作製方法を提供することを課題とする。特に、曲率を有するディスプレイ、具体的には曲率を有する基材に貼りつけられたOLEDを有する発光装置の作製方法の提供を課題とする。
【解決手段】元々曲率及び弾性を有する支持体に外力を加え、これを基板上に作成された被剥離層に接着する。この後基板を剥離すると、支持体が復元力によって最初の形状に戻るとともに被剥離層も支持体の形状に沿って湾曲する。最後に、元々曲率を有する転写体を被剥離層に接着すれば、所望の曲率を有した装置が完成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、剥離した被剥離層を基材に貼りつけて転写させた薄膜トランジスタ(以下、TFTという)で構成された回路を有する半導体装置の作製方法に関し、特に曲率を有する支持体にTFTで構成された回路を転写する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、絶縁表面を有する基板上に形成された半導体薄膜(厚さ数〜数百nm程度)を用いてTFTを構成する技術が注目されている。TFTはICや電気光学装置のような電子デバイスに広く応用され、特に画像表示装置のスイッチング素子として開発が急がれている。
【0003】
また、自動車や航空機などの乗物にさまざまな表示装置、例えば、ナビゲーションの表示装置やオーディオの操作画面表示装置や計器の表示装置を搭載する試みがなされている。
【0004】
このような画像表示装置を利用したアプリケーションは様々なものが期待されているが、特に携帯機器への利用が注目されている。現在、基板にはガラスや石英等が主に使用されているが、このような表示装置は厚く、重く、割れ易いといいう欠点があり、薄型、軽量、且つ、割れにくいといった特徴に対する要求が高い携帯機器の場合には特に不利である。また、ガラスや石英等は一般に大型化が困難であり、大量生産を行う場合には特に不利である。そのため、可曲性や可撓性、もしくは弾性を有する基板、代表的にはフレキシブルなプラスチックフィルムあるいはシートの上にTFT素子を形成することが試みられている。
【0005】
しかしながら、プラスチックは耐熱性が低く、素子作製プロセスの最高温度を低くせざるを得ない。そのため、プラスチック上に形成したTFTの電気特性は、ガラス基板上に形成したTFTと比較するとどうしても劣ってしまう。従って、プラスチックを用いた高性能な発光素子や液晶表示装置はまだ実現されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
もし、プラスチック製フィルムやシート等に代表される、可曲性や可撓性、あるいは弾性を有する基板の上に有機発光素子が形成された発光装置や、液晶表示装置を作製することができれば、薄型、軽量、割れにくいといった特徴に加えて、曲面を有するディスプレイや、ショーウィンドウ等などにも用いることができる。よって、その用途は携帯機器のみに限定されず、応用範囲は非常に広い。
【0007】
また、限られた空間、例えば自動車や航空機などの乗物の運転席などに映像や計器のディスプレイを設置しようとする場合、窓、天井、ドア、ダッシュボードなどが有する様々な曲面と曲率が一致するように表示装置を最初から作っておけば、平面上のみならず曲面上にもそのまま取りつけることができる。従来では、ディスプレイは平面であって、乗物の空間スペースを狭める、或いは、平面ディスプレイをはめこむために壁を切り取り、取りつけ作業などが複雑なものとなっていた。
【0008】
本発明は、曲率を有する基材に被剥離層を貼りつけた半導体装置の作製方法を提供することを課題とする。特に、曲率を有するディスプレイ、具体的には曲率を有する基材に貼りつけられた有機発光素子を有する発光装置、或いは曲率を有する基材に貼りつけられた液晶表示装置の作製方法の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書で開示する作製方法に関する発明の構成は、曲率を有する支持体及び転写体を形成する第1工程と、前記支持体と比較して剛性の高い基板上に素子を含む被剥離層を形成する第2工程と、前記素子を含む被剥離層及び前記基板に、曲率を有した前記支持体を、前記素子を含む被剥離層及び前記基板の表面形状に合致するように外力を加えた状態で接着する第3工程と、前記支持体が接着された前記素子を含む被剥離層を基板から物理的手段により剥離する第4工程と、前記素子を含む被剥離層に前記転写体を接着し、前記支持体と前記転写体との間に前記素子を挟む第5工程とを有する半導体装置の作製方法であって、前記素子を含む被剥離層が接着された前記支持体は、前記第4工程終了時点で、第1工程終了時に有していた形状に完全あるいは部分的に復元することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
【0010】
尚、本発明において、支持体とは、物理的手段により剥離する際に被剥離層と接着するためのものであり、所望の曲率を有していて、かつ弾性つまり外力を加えた場合に元の形状に戻ろうとする復元力が働くという性質を有していれば特に限定されず、プラスチック、ガラス、金属、セラミックス等、いかなる組成の基材でもよい。また、本明細書中において、転写体とは、剥離された後、被剥離層と接着させるものであり、所望の曲率を有していれば特に限定されず、プラスチック、ガラス、金属、セラミックス等、いかなる組成の基材でもよい。特に軽量化を最優先するのであれば、フィルム状のプラスチック基板、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等が好ましい。
【0011】
また、上記構成において、前記支持体の第1工程終了時の曲率半径をRi、第3工程終了時の曲率半径をRm、第4工程終了時の曲率半径をRfとすると、Ri≦Rf≦Rmであることを特徴としている。
【0012】
また、上記構成において、有機発光素子を有する発光装置を形成する場合、前記支持体は封止材であって、前記素子は自発光素子であることを特徴としている
【0013】
また、上記構成において、液晶表示装置を形成する場合、前記支持体は対向基板であって、前記素子は画素電極を有しており、該画素電極と、前記対向基板との間には液晶材料が充填されていることを特徴としている。
【0014】
また、上記構成において、前記支持体と前記転写体の少なくとも一方は透明であることを特徴としている。
【0015】
また、上記構成において、前記支持体と前記転写体の曲率半径は50cm〜200cmの範囲内にあることを特徴としている。
【0016】
また、上記構成において、剥離方法としては、特に限定されず、被剥離層と基板との間に分離層を設け、該分離層を薬液(エッチャント)で除去して被剥離層と基板とを分離する方法や、被剥離層と基板との間に非晶質シリコン(または多結晶シリコン)からなる分離層を設け、基板を通過させてレーザー光を照射して非晶質シリコンに含まれる水素を放出させることにより、空隙を生じさせて被剥離層と基板を分離させる方法などを用いることが可能である。なお、レーザー光を用いて剥離する場合においては、剥離前に水素が放出しないように熱処理温度を410℃以下として被剥離層に含まれる素子を形成することが望ましい。
【0017】
また、他の剥離方法として、2層間の膜応力を利用して剥離を行う剥離方法を用いてもよい。この剥離方法は、基板上に設けた金属層、好ましくは窒化金属層を設け、さらに前記窒化金属層に接して酸化層を設け、該酸化層の上に素子を形成し、成膜処理または500℃以上の熱処理を行っても、膜剥がれ(ピーリング)が生じずに、物理的手段で容易に酸化層の層内または界面において、きれいに分離できるものである。さらに剥離を助長させるため、前記物理的手段により剥離する前に、加熱処理またはレーザー光の照射を行う処理を行ってもよい。
【0018】
また、上記各作製方法によって、曲面を有するディスプレイを実現でき、自動車、航空機、船舶、列車等の乗物に搭載することが可能となる。乗物の内壁、天井などは、なるべく空間スペースを広くとり、何らかの理由で人の体がぶつかっても問題にならないよう滑らかな曲面で構成されている。これらの曲面にTFT及び有機発光素子を有する表示装置を計器または照明装置として搭載することも可能となる。尚、このTFT及び有機発光素子を有する表示装置の駆動方法は、アクティブマトリクス型とすることが好ましいが、パッシブ型でも構わない。
【0019】
例えば、乗物の窓を基材として、窓の曲面に合致した曲率を持つ、有機発光素子を有する表示装置を、湾曲させることなくそのまま接着することによって、映像や計器の表示を行うことができる。特に有機発光素子を有する表示装置は非常に薄く軽量なものとすることができ、空間スペースは変化しない。乗物の窓に有機発光素子を有する表示装置を接着させる場合には、基板や電極や配線を透明なものとすることが望ましく、外光を遮断するフィルムを設けてもよい。また、表示していない場合には、外の景色が問題なく確認できるようにすることが好ましい。
【0020】
また、乗物の内壁、ドア、シート、または車のダッシュボードに沿って、これらの曲面に合致した曲率を持つ、有機発光素子を有する表示装置を、湾曲させることなくそのまま接着することによっても、映像や計器の表示を行うことができる。本発明により作製された表示装置を曲面に沿って貼り付けるだけでよいため、取り付け作業は非常に簡単であり、内壁、ドア、シート、ダッシュボードを部分的に加工したりする必要が特にない。また、例えば車においては、右ハンドルであれば、左後方に車体の一部(窓ガラスの間の部分)があるため死角が存在しているが、窓ガラスの間の部分に本発明により作製された表示装置を貼りつけ、さらに車外に死角方向を撮影できるカメラを取りつけ、互いに接続すれば、運転者が死角を確認することができる。特に有機発光素子を有する表示装置は、液晶表示装置に比べ動画に強く、視野角が広い表示装置である。
【0021】
また、乗物の天井を基材とし、天井の曲面に合致した曲率を持つ、有機発光素子を有する表示装置を、湾曲させることなくそのまま接着することによって、映像の表示や内部の照明を行うことができる。また、例えば車において、天井と、各窓ガラスの間の部分に本発明により作製された表示装置を貼りつけ、さらに車外に各表示装置に対応する外部の景色を撮影できるカメラを取りつけ、互いに接続すれば、車内にいる人は、車内に居ながらにしてオープンカーのように外の景色を堪能することができる。また、例えば列車や電車において天井や側壁に本発明により作製された表示装置を貼りつければ、空間スペースを狭めることなく広告の表示やテレビ映像を映し出すことができる。特に有機発光素子を有する表示装置は、液晶表示装置に比べ視野角が広い表示装置である。
【0022】
上記乗物において、搭載した表示装置の曲面の曲率半径が50cm〜200cmであれば、TFTや有機発光素子は問題なく駆動させることができる。
【0023】
なお、本発明でいう半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指し、電気光学装置、発光装置、半導体回路および電子機器は全て半導体装置である。
【発明の効果】
【0024】
本発明によって、限られた空間、例えば自動車や航空機に代表される乗物の運転席等に存在する、様々な曲面を有する部位(窓、天井、ドア、ダッシュボードなど)にディスプレイを設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明を示す工程図である(実施の形態)。
【図2】プラスチックの成形加工法の一態様を示す図である(実施の形態)。
【図3】有機発光素子を有する半導体装置作製の工程図である(実施例1)。
【図4】液晶を有する半導体装置作製の工程図である(実施例2)。
【図5】本発明を用いて有機発光素子を有する半導体装置を作製する装置図である (実施例3)
【図6】車の内部、フロントガラス周辺を示す図である(実施例4)。
【図7】車の内部、リアウィンドウ周辺を示す図である(実施例4)。
【図8】被剥離層に含まれるTFTおよび発光素子周辺の断面を示す図である(実施例5)。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に本発明の実施の態様について、その代表的な作製手順に基づいて図1、図2を用いて説明する。
【0027】
図1(1)に支持体111及び転写体112を作製する第1工程を示す。これらは用途に応じて所望の曲率を有するように、特に支持体111に関しては弾性を有するように作製することが重要である。第1工程終了時の支持体111の曲率半径をRiと定義する。原料、材質、成形方法等は特に限定されない。厚さに関しても特に限定されない。典型的には100μm程度の厚さであればよい。一般的には、膜厚が200μm以下のものはフィルム、200μm以上のものはシートと呼ばれるが、支持体111及び転写体112はフィルムでもシートでもよい。支持体111に関しては弾性を有する程度に薄ければよい。ここでは支持体111、転写体112共プラスチックを用いる。一般的な熱可塑性あるいは熱硬化性の樹脂を原料として、一般的なプラスチックの成形加工方法、即ち原料を加熱して流れ易い状態にする可塑化、型を用いて所望の形状にする賦形、冷却あるいは硬化反応により形状を安定化する固化、といった過程により成形すればよい。例えば、熱硬化性樹脂を圧縮成形する場合の工程を図2に示す。まず図2(1)のように、金型(下型)211bに、加熱されて流動性が高くなっている状態の熱硬化性樹脂212を充填する。その後図2(2)のように金型(上型)211aを使用して矢印の方向から加圧する。この加圧を保持したまま金型211a及び211bを加熱すれば、ある時点から樹脂の流動性が低下し硬化に至る。この後、金型211a及び211bを開いて成形品を得る。
【0028】
また、支持体111や転写体112上には種々の機能を持ったコーティング膜(図示しない)を単層あるいは複数層積層させることができる。一般的には水や酸素等を遮断するバリア膜、接着剤の接着性を向上させる下地膜、耐薬品性や物理的強度を高める保護層等が積層される。例えば、支持体111に100nm程度の厚さの窒化珪素薄膜をスパッタ法で成膜することができる。但し、支持体111や転写体112の少なくとも一方は光透過率が有限、即ち透明であることが必要である。
【0029】
図1(2)に基板122上に被剥離層121を作製する第2工程を示す。被剥離層はTFTを代表とする様々な素子(薄膜ダイオード、シリコンのPIN接合からなる光電変換素子やシリコン抵抗素子など)や有機発光素子等から構成され、一般に電極、配線、絶縁膜等を含む。基板122の剛性は支持体111に比べて高いとする。図1(2)では簡単のため、基板122は完全に被剥離層121に覆われているように描かれているが、一部基板122が剥き出しになっていても問題ない。
【0030】
図1(3)に基板122および被剥離層121上に支持体111を接着する第3工程を示す。まず支持体111に外力を加え、基板122および被剥離層121の表面形状に合った形にする。例えば、元々図1(1)のように曲がった支持体111を図1(3)のように真っ直ぐに引っ張った状態にして接着すればよい。接着後、支持体111には最初の形状に戻ろうとする復元力が働いているが、接着されている基板122の方が剛性が高いため、この段階では支持体111は真っ直ぐ引っ張られた状態を維持している。即ち、第3工程終了時の支持体111の曲率半径をRmと定義すると、支持体111のカーブは第1工程終了時に比べ一般に緩やかになるため、一般にRi≦Rmである。接着方式としては支持体111と被剥離層121あるいは支持体111と基板122が密着していることが好ましいが、内部に有限の空間を有していてもよい。
【0031】
接着剤(図示しない)及びその塗布方法の種類は特に限定されない。即ち、反応硬化型、熱硬化型、光硬化型、嫌気型等の接着剤を、スクリーン印刷、ディスペンサによる描画、スプレーによる吐出等の手法で塗布すればよい。ここでは光硬化型の一種である紫外線硬化性接着剤をディスペンサで塗布する。支持体111側、もしくは被剥離層121側に接着剤を塗布した後、紫外線を照射することにより接着剤を硬化する。一般に被剥離層121には紫外線が照射されると損傷を受ける部分があるため、その場所を隠す適当な遮光マスクを使用するか、あるいは接着剤のみを硬化させその他の場所には損傷を与えないような選択的なエネルギーを持つ紫外線を照射してやることによって損傷を回避すればよい。
【0032】
図1(4)に被剥離層121を基板122から剥離する第4工程を示す。剥離方法は特に限定されない。ここでは、熱処理温度や基板の種類に制約を受けない剥離方法である、金属層または窒化物層と酸化物層との膜応力を利用した剥離方法を用いる。まず、図1(2)の状態を得る前に、基板122上に窒化物層または金属層(図示しない)を形成する。窒化物層または金属層として代表的な一例はTi、W、Al、Ta、Mo、Cu、Cr、Nd、Fe、Ni、Co、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる単層、またはこれらの積層、或いは、これらの窒化物、例えば、窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタル、窒化モリブデンからなる単層、またはこれらの積層を用いればよい。次いで、窒化物層または金属層上に酸化物層(図示しない)を形成する。酸化物層として代表的な一例は酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化金属材料を用いればよい。なお、酸化物層は、スパッタ法、プラズマCVD法、塗布法等の方法で成膜すればよい。窒化物層または金属層、及び酸化物層、両層の膜厚を1nm〜1000nmの範囲で適宜設定することによって、両層の膜応力を互いに異ならせることが可能である。また、基板122と窒化物層または金属層との間に絶縁層や金属層を設け、基板122との密着性を向上させてもよい。次いで、酸化物層上に半導体層を形成し、被剥離層121を得ればよい。なお、上記剥離方法は、酸化物層の膜応力と、窒化物層または金属層の膜応力が互いに異なっていても、被剥離層の作製工程における熱処理によって膜剥がれなどが生じない。また、上記剥離方法は、酸化物層の膜応力と、窒化物層または金属層の膜応力が互いに異なっているため、比較的小さな力で引き剥がすことができる。尚、被剥離層121を引き剥がす際にクラックが生じないようにすることも重要である。
【0033】
以上のようにして、酸化物層上に形成された被剥離層121を基板122から分離することができる。重要な点は、この段階で支持体111が復元力によって第1工程終了時に元々持っていた形状に戻ることである。それに伴い、支持体111下に接着されている被剥離層121も支持体111に沿って湾曲する。第4工程終了時の支持体111の曲率半径をRfと定義すると、第1工程終了時の形状に戻るのであるから支持体111のカーブは第3工程終了時に比べ急になる、即ちRf≦Rmとなる。一方、支持体111は一般に完全弾性でないことに加え、被剥離層121が接着されていることから、第1工程終了時に比べると一般にカーブは緩やかになる、即ちRi≦Rfとなる。従って、一般にRi≦Rf≦Rmとなる。
【0034】
図1(5)に転写体112を被剥離層121に接着する工程を示す。転写体112の形状、厚さに関しては、支持体111の形状、厚さ及び被剥離層121の厚さを考慮して、図1(4)で湾曲した被剥離層121の表面形状に合致するように作製しておけば、特に限定されないが、支持体111と同様に弾性を有していることが好ましい。
【0035】
尚、図1(2)で支持体111の接着方向は特に限定されない。但し、被剥離層121中に複数個のTFTが設けられている場合、これらTFTのチャネル長方向を全て同一方向に配置し、かつこのチャネル長方向と支持体111が図1(1)の状態で曲率を有していない方向とが平行になるように接着すれば、より好ましい。なぜならば、図1(4)で基板122を剥離した後、被剥離層121が接着された支持体111が復元力によって元の形状に回復した時に被剥離層121中のTFTが受ける影響を最小限に抑えることが可能なためである。
【0036】
液晶表示装置を作製する場合は、支持体を対向基板とし、シール材を接着剤として用いて支持体を被剥離層に接着すればよい。この場合、被剥離層に設けられた素子は画素電極を有しており、該画素電極と、前記対向基板との間には液晶材料が充填されるようにする。
【0037】
また、有機発光素子を有する装置として代表される発光装置を作製する場合は、支持体を封止材として、外部から水や酸素といった有機化合物層の劣化を促す物質が侵入することを防ぐように発光素子を外部から完全に遮断することが好ましい。また、有機発光素子を有する装置として代表される発光装置を作製する場合は、支持体だけでなく、転写体も同様、十分に外部から水や酸素といった有機化合物層の劣化を促す物質が侵入することを防ぐことが好ましい。また、水や酸素の透過による劣化を抑えることを重要視するなら、剥離後に被剥離層に接する薄膜を成膜することによって、剥離の際に生じるクラックを修復し、被剥離層に接する薄膜として熱伝導性を有する膜、具体的にはアルミニウムの窒化物またはアルミニウムの窒化酸化物を用いることによって、素子の発熱を拡散させて素子の劣化を抑える効果とともに、転写体、具体的にはプラスチック基板の変形や変質を保護する効果を得ることができる。また、この熱伝導性を有する膜は、外部からの水や酸素等の不純物の混入を防ぐ効果も有する。
【0038】
以上の構成でなる本発明について、以下に示す実施例でもってさらに詳細な説明を行うこととする。
【実施例1】
【0039】
本実施例では、有機発光素子(OLED:Organic Light Emitting Diodes)
を有する発光装置を作製する手順を図3に示す。
【0040】
図3(1)に示すように、基板311上に第1の材料層312を形成する。第1の材料層312としては、成膜直後において圧縮応力を有していても引張応力を有していてもよいが、被剥離層形成における熱処理やレーザー光の照射によりピーリング等の異常が生じず、且つ、被剥離層形成後で1〜1×1010(Dyne/cm2)の範囲で引張応力を有する材料を用いることが重要である。典型的には、窒化物あるいは金属が好ましく、代表的な一例はW、WN、TiN、TiWから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる単層、またはこれらの積層が挙げられる。なお、第1の材料層312は、スパッタ法を用いればよい。
【0041】
基板311として、ガラス、石英、セラミック等を用いることができる。また、シリコンを代表とする半導体基板、またはステンレスを代表とする金属基板を用いてもよい。ここでは厚さ0.7mmのガラス基板(♯1737)を用いる。
【0042】
次いで、第1の材料層312上に第2の材料層313を形成する。第2の材料層313としては、被剥離層形成における熱処理やレーザー光の照射によりピーリング等の異常が生じず、且つ、被剥離層形成後で1〜1×1010(Dyne/cm2
の範囲で圧縮応力を有する材料を用いることが重要である。第2の材料層313としては酸化物が好ましく、代表的な一例は酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化金属材料、またはこれらの積層が挙げられる。なお、第2の材料層313は、スパッタ法を用いて成膜すればよい。第2の材料層313をスパッタ法で成膜する場合、アルゴンガスで代表される希ガスをチャンバー内に導入して、第2の材料層313中に微量の希ガス元素を含ませる。
【0043】
第1の材料層312と第2の材料層313において、各々の膜厚は、1nm〜1000nmの範囲で適宜設定し、第1の材料層312における内部応力および第2の材料層313における内部応力を調節すればよい。
【0044】
また、図3では、プロセスの簡略化を図るため、基板311に接して第1の材料層312を形成した例を示したが、基板311と第1の材料層312との間にバッファ層となる絶縁層や金属層を設け、基板311との密着性を向上させてもよい。
【0045】
次いで、第2の材料層313上にTFTを含む被剥離層314aを形成する。
被剥離層314aは画素部TFT(nチャネル型TFT及びpチャネル型TFT)、画素部の周辺に設ける駆動回路TFT(nチャネル型TFT及びpチャネル型TFT)、及び配線等を含む。次いで、各TFTを覆う絶縁膜を形成した後、画素部に設けられたTFTと電気的に接続する陰極または陽極を形成する。次いで、陰極または陽極の端部を覆うように両端にバンクとよばれる絶縁物を形成する。また、必要であれば適宜、TFTを覆って窒化膜からなるパッシベーション膜(保護膜)を形成してもよい。また、被剥離層314aの形成プロセスとして、基板311の耐え得る範囲の熱処理を行うことができる。なお、第2の材料層313における内部応力と、第1の材料層312における内部応力が異なっていても、被剥離層314aの作製工程における熱処理によって膜剥がれなどが生じない。
【0046】
次いで、TFTを含む被剥離層314a上に有機発光素子を含む被剥離層314bを形成する。即ち、両端がバンクで覆われている陰極または陽極上にEL層(有機化合物材料層)を形成する。EL層の下層を陰極とした場合にはEL層上に陽極を、EL層の下層を陽極とした場合にはEL層上に陰極を、それぞれ設ければよい。
【0047】
EL層としては、電子、正孔両キャリアの注入、移動、再結合を行わせるための層、すなわち発光層、キャリア輸送層、キャリア注入層等を自由に組み合わせる。有機EL材料としては、低分子系、高分子系および両者を併用したものを用いることができる。また、EL層として一重項励起状態あるいは三重項励起状態からの発光(前者は一般に蛍光、後者は一般に燐光)が得られるような発光材料からなる薄膜を用いることができる。成膜法は低分子系材料では真空蒸着法、エレクトロンビーム(EB)蒸着法等の乾式法が、高分子系材料ではスピンコート法、インクジェット印刷法等の湿式法が、それぞれ一般的である。また、キャリア輸送層やキャリア注入層として炭化珪素等の無機材料を用いることも可能である。これらの有機EL材料や無機材料は公知の材料を用いることができる。なお、EL層は合計しても100nm程度の薄膜層として形成する。そのため、陰極または陽極として形成する表面は平坦性を高めておく必要がある。
【0048】
また、陰極に用いる材料としては仕事関数の小さい金属(アルカリ金属やアルカリ土類金属)や、これらを含む合金を用いることが好ましい。例えば、アルカリ金属の一つであるLi(リチウム)を微量含むアルミニウム合金(AlLi合金)を陰極に使用した有機発光素子では、一般に発光特性が良好で、かつ長時間点灯を行っても輝度の低下が小さい。あるいは、アルカリ金属の酸化物、フッ化物、及びアルカリ土類金属の酸化物、フッ化物の極薄膜(1nm程度)の上に、仕事関数のそれ程小さくない単体金属(Alなど)を積層しても同様に良好な素子特性が得られる。例えば陰極として、AlLi合金の代わりに、LiFの極薄膜の上にAlを積層した構造を用いても同様の特性を得ることができる。
【0049】
また、陽極に用いる導電膜としては、陰極を形成する材料よりも仕事関数の大きい材料を用いる。特に透明な導電膜としては、酸化スズ(SnO2)系、酸化亜鉛(ZnO)系、酸化インジウム(In23)系の材料、代表的にはITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、IZO(酸化インジウム酸化亜鉛合金)等が広く用いられている。また、ITOよりもシート抵抗の低い材料、具体的には白金(Pt)、クロム(Cr)、タングステン(W)、もしくはニッケル(Ni)といった材料を用いることもできる。
【0050】
以上の工程で、有機発光素子を含む層314bと、該有機発光素子と接続するTFTを含む層314aとが積層された被剥離層が形成される。尚、有機発光素子に流れる電流をTFTで制御する場合、大きく分けて2通りの方法がある。具体的には、飽和領域と呼ばれる電圧範囲で電流を制御する方法と、飽和領域に達するまでの電圧範囲で電流を制御する方法とがある。本明細書では、Vd−Id曲線において、電流値がほぼ一定となるVdの範囲を飽和領域と呼んでいる。本発明は有機発光素子の駆動方法に限定されず、任意の駆動方法を用いることができる。
【0051】
次いで、第1の材料層312と第2の材料層313との密着性を部分的に低下させる処理を行う。密着性を部分的に低下させる処理は、剥離しようとする領域の周縁に沿って前記第2の材料層または前記第1の材料層にレーザー光を部分的に照射する処理、或いは、剥離しようとする領域の周縁に沿って外部から局所的に圧力を加えて前記第2の材料層の層内または界面の一部分に損傷を与える処理である。具体的にはダイヤモンドペンなどで硬い針を垂直に押しつけて荷重をかけて動かせばよい。好ましくは、スクライバー装置を用い、押し込み量を0.1mm〜2mmとし、圧力をかけて刃を動かせばよい。このように、剥離を行う前に剥離現象が生じやすくなるような部分、即ち、きっかけをつくることが重要であり、密着性を選択的(部分的)に低下させる前処理を行うことで、剥離不良がなくなり、さらに歩留まりも向上する。
【0052】
次いで、図3(2)に示すように、被剥離層314aに設けられたTFTと接続する引き出し配線の端部に設けられた端子電極にフレキシブルプリント基板(FPC:Flexible Printed Circuit)321を貼りつける。
【0053】
次いで、第1の接着剤322で支持体323と被剥離層314a、314bとを接着する。元々曲率及び弾性を有している支持体323に外力を加えた状態で接着することになる。接着後、支持体323には復元力が働くが、基板311の方が剛性が高いため、この段階では支持体は元の形状には戻らない。有機発光素子の場合、支持体323は一般に封止材であり、主に外部からの水や酸素の侵入によるEL層及び陽極、陰極等の劣化を抑える機能を持つ。
【0054】
第1の接着剤322としては、反応硬化型、熱硬化型、光硬化型、嫌気型等の種類が挙げられる。これらの接着剤の組成としては、例えば、エポキシ系、アクリレート系、シリコーン系等いかなるものでもよい。ただし、有機発光素子は水や酸素に弱いため、水や酸素に対してバリア性の高い材料であることが望ましい。このような接着剤の形成は、例えば、塗布法によってなされる。また、接着剤は支持体側、あるいは被剥離層314a、314b側のどちらに塗布してもよい。本実施例では第1の接着剤322として紫外線硬化型接着剤を用いる。この場合、紫外線を照射することにより第1の接着剤322を硬化する。紫外線を照射する方向は有機発光素子の構成、作製方法及び画素の回路構成等によって実施者が適宜決定することができる、即ち基板311から照射しても、支持体323から照射してもよい。しかし、EL層等は一般に紫外線照射により損傷を受けるため、紫外線を照射したくない場所を隠す遮光マスクを使用するか、あるいは紫外線のエネルギーを調節することで接着剤のみを硬化させ他の部分には損傷を与えないようにする必要がある。
【0055】
次いで、上記密着性を部分的に低下させた領域側から剥離させ、図3(3)中の矢印の方向に向かって、第1の材料層312が設けられている基板311を物理的手段により引き剥がす。第2の材料層313が圧縮応力を有し、第1の材料層312が引張応力を有するため、比較的小さな力(例えば、人間の手、ノズルから吹付けられるガスの風圧、超音波等)で引き剥がすことができる。
【0056】
こうして、第2の材料層313上に形成された被剥離層314a、314bを基板311から分離することができる。この段階で、支持体323は復元力によって元の形状に戻り、それに伴って支持体323に接着されている各層も湾曲する(図3(4))。
【0057】
次いで、図3(5)に示すように、第2の接着剤352で転写体351と第2の材料層313(及び被剥離層314a、314b)とを接着する。
【0058】
第2の接着剤352としては、反応硬化型、熱硬化型、光硬化型、嫌気型等の各種接着剤を用いる。本実施例では第2の接着剤352として紫外線硬化型接着剤を用いる。紫外線を照射する方向は有機発光素子の構成、作製方法及び画素の回路構成等によって実施者が適宜決定することができる、即ち転写体351から照射しても、支持体323から照射してもよい。但し、第1の接着剤322の場合と同様、紫外線を照射したくない場所を隠す遮光マスクを使用するか、あるいは紫外線のエネルギーを調節することで接着剤のみを硬化させ他の部分には損傷を与えないようにする必要がある。
【0059】
以上の工程で第2の接着剤352及び転写体351上に被剥離層314a、314bを備えた発光装置を作製することができる。このような発光装置は外力を加えない状態で50cm〜200cmの曲率を有していることが特徴である。尚、第2の接着剤352と被剥離層314aとの間には第2の材料層である酸化物層313がある。こうして得られる発光装置は、第2の材料層313がスパッタ法で成膜され、第2の材料層313中に微量の希ガス元素を含ませており、装置全体としてフレキシブルにすることもできる。
【0060】
また、有機発光素子からの発光は支持体323側、あるいは転写体351側の双方から取り出すことが可能である。支持体323側からのみ発光を取り出す場合を上面出射あるいは上方出射(top emissionという言い方もなされる)、転写体352側からのみ発光を取り出す場合を下面出射あるいは下方出射、支持体323及び転写体352の両側から発光を取り出す場合を両面出射あるいは両方出射と呼ぶ。いずれにせよ、有機発光素子の発光を外へ取り出すためには、支持体323及び転写体352のいずれか一方は透明である必要がある。発光方向は、有機発光素子の構成、作製方法及び画素の回路構成等によって実施者が適宜決定することができる。
【実施例2】
【0061】
本実施例では、液晶表示装置を作製する手順を図4に示す。
【0062】
図4(1)に示すように、基板411上に第1の材料層412を形成する。第1の材料層412としては、成膜直後において圧縮応力を有していても引張応力を有していてもよいが、被剥離層形成における熱処理やレーザー光の照射によりピーリング等の異常が生じず、且つ、被剥離層形成後で1〜1×1010(Dyne/cm2)の範囲で引張応力を有する材料を用いることが重要である。典型的には、窒化物あるいは金属が好ましく、代表的な一例はW、WN、TiN、TiWから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる単層、またはこれらの積層が挙げられる。なお、第1の材料層412は、スパッタ法を用いればよい。
【0063】
基板411として、ガラス、石英、セラミック等を用いることができる。また、シリコンを代表とする半導体基板、またはステンレスを代表とする金属基板を用いてもよい。ここでは厚さ0.7mmのガラス基板(♯1737)を用いる。
【0064】
次いで、第1の材料層412上に第2の材料層413を形成する。第2の材料層413としては、被剥離層形成における熱処理やレーザー光の照射によりピーリング等の異常が生じず、且つ、被剥離層形成後で1〜1×1010(Dyne/cm2
の範囲で圧縮応力を有する材料を用いることが重要である。第2の材料層413としては酸化物が好ましく、代表的な一例は酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化金属材料、またはこれらの積層が挙げられる。なお、第2の材料層413は、スパッタ法を用いて成膜すればよい。第2の材料層413をスパッタ法で成膜する場合、アルゴンガスで代表される希ガスをチャンバー内に導入して、第2の材料層413中に微量の希ガス元素を含ませる。
【0065】
第1の材料層412と第2の材料層413において、各々の膜厚は、1nm〜1000nmの範囲で適宜設定し、第1の材料層412における内部応力および第2の材料層413における内部応力を調節すればよい。
【0066】
また、図4では、プロセスの簡略化を図るため、基板411に接して第1の材料層412を形成した例を示したが、基板411と第1の材料層412との間にバッファ層となる絶縁層や金属層を設け、基板411との密着性を向上させてもよい。
【0067】
次いで、第2の材料層413上に被剥離層414を形成する。被剥離層414aは画素部TFT(nチャネル型TFT)、画素電極、保持容量、画素部の周辺に設ける駆動回路TFT(nチャネル型TFT及びpチャネル型TFT)、及び配線等を含む。本実施例では、外光のみを利用して発光を得る反射型液晶表示装置を考える。この場合、画素電極として光反射率の高い金属、例えばアルミニウムや銀等を用いればよい。尚、第2の材料層413における内部応力と、第1の材料層412における内部応力が異なっていても、被剥離層414の作製工程における熱処理によって膜剥がれなどが生じない。
【0068】
次いで、被剥離層414上画素部に配向膜を形成し、一方向へラビング処理する。これにより、後に注入する液晶の分子の向きを一方向へ揃えることができる。次いで、柱状あるいは球状のスペーサ415をパターニングあるいは散布により形成する。これにより、後に注入する液晶の層の厚さを制御できる。
【0069】
次いで、第1の材料層412と第2の材料層414との密着性を部分的に低下させる処理を行う。密着性を部分的に低下させる処理は、剥離しようとする領域の周縁に沿って前記第2の材料層または前記第1の材料層にレーザー光を部分的に照射する処理、或いは、剥離しようとする領域の周縁に沿って外部から局所的に圧力を加えて前記第2の材料層の層内または界面の一部分に損傷を与える処理である。具体的にはダイヤモンドペンなどで硬い針を垂直に押しつけて荷重をかけて動かせばよい。好ましくは、スクライバー装置を用い、押し込み量を0.1mm〜2mmとし、圧力をかけて動かせばよい。このように、剥離を行う前に剥離現象が生じやすくなるような部分、即ち、きっかけをつくることが重要であり、密着性を選択的(部分的)に低下させる前処理を行うことで、剥離不良がなくなり、さらに歩留まりも向上する。
【0070】
次いで、図4(2)に示すように、被剥離層414に設けられたTFTと接続する引き出し配線の端部に設けられた端子電極にFPC421を貼りつける。
【0071】
次いで、シール剤422a、422bで支持体423と基板411(正確には酸化物層413)とを接着する。但し、後に液晶を注入するために、422aのように液晶注入口を設ける。元々曲率及び弾性を有している支持体424に外力を加えた状態で接着することになる。接着後、支持体424には復元力が働くが、基板411の方が剛性が高いため、この段階では元の形状には戻らない。スペーサ415の存在によって、支持体423と基板411との間隔は保持される。液晶表示装置の場合、支持体424は一般に対向基板であり、カラーフィルタ、偏光板、共通電極、配向膜等(図示しない)があらかじめ形成されているものとする。反射型液晶表示装置の場合、共通電極には透明導電膜(ITOやIZO等)
を用いればよい。
【0072】
シール剤422a、422bとしては、反応硬化型、熱硬化型、光硬化型、嫌気型等の種類が挙げられる。これらのシール剤の組成としては、例えば、エポキシ系、アクリレート系、シリコーン系等いかなるものでもよい。このようなシール剤の形成は、例えば、塗布法によってなされる。また、シール剤は支持体423側、あるいは基板411側のどちらに塗布してもよい。本実施例ではシール剤422として紫外線硬化型シール剤を用いる。この場合、紫外線を照射することによりシール剤422を硬化する。紫外線を照射する方向は支持体423側あるいは基板411側から照射すればよい。しかし、紫外線により損傷を受ける場所には遮光マスクを使用するか、あるいは紫外線のエネルギーを調節することでシール剤のみを硬化させ他の部分には損傷を与えないようにする必要がある。
【0073】
この後、液晶注入口より液晶424を注入後、液晶注入口を封止剤(図示せず)で完全に封止する。封止剤の組成としては、例えば、エポキシ系、アクリレート系、シリコーン系等いかなるものでもよい。
【0074】
次いで、上記密着性を部分的に低下させた領域側から剥離させ、図4(3)中の矢印の方向に向かって、第1の材料層412が設けられている基板411を物理的手段により引き剥がす。第2の材料層414が圧縮応力を有し、第1の材料層412が引張応力を有するため、比較的小さな力(例えば、人間の手、ノズルから吹付けられるガスの風圧、超音波等)で引き剥がすことができる。
【0075】
こうして、第2の材料層413上に形成された被剥離層414を基板411から分離することができる。この段階で、支持体423は復元力によって元の形状に戻り、それに伴って支持体423に接着されている各層も湾曲する(図4(4))。
【0076】
次いで、図4(5)に示すように、接着剤452で転写体451と第2の材料層413とを接着する。接着剤452としては、反応硬化型、熱硬化型、光硬化型、嫌気型等の各種接着剤を用いる。本実施例では接着剤452として紫外線硬化型接着剤を用いる。紫外線は転写体451側あるいは支持体423側から照射すればよい。但し、紫外線を照射したくない場所には遮光マスクを使用するか、あるいは紫外線のエネルギーを調節することで接着剤のみを硬化させ他の部分には損傷を与えないようにする必要がある。
【0077】
以上の工程で第2の接着剤452及び転写体451上に被剥離層414を備えた液晶表示装置を作製することができる。このような半導体装置は外力を加えない状態で50cm〜200cmの曲率を有していることが特徴である。尚、接着剤452と被剥離層414との間には第2の材料層である酸化物層413がある。こうして得られる液晶表示装置は、第2の材料層413がスパッタ法で成膜され、第2の材料層413中に微量の希ガス元素を含ませており、装置全体としてフレキシブルにすることもできる。
【0078】
また、本実施例では反射型液晶表示装置を考えているので、発光は支持体423側から得られる。そのためには、支持体423は透明である必要がある。
【実施例3】
【0079】
本実施例では、有機発光素子を有する発光装置を作製する装置を図5に示す。
尚、本実施例で示す装置によって、実施例1で示した発光装置を作製することができる。
【0080】
図5は有機発光素子の発光層(EL層)を低分子有機化合物の乾式法により成膜する装置である。この製造装置は、主に基板を搬送する搬送室、受渡を行う受渡室、各種薄膜を作製する成膜室、封止を行う封止室から構成されている。各室には必要な真空度を達成するための排気装置、あるいはN2等のガス雰囲気を生成するための装置が装備されており、また各室間はゲートバルブ等で接続されている。基板搬送は搬送ロボットによって行われる。
【0081】
最初に、受渡室500に有機発光素子作製に必要な基板501c(画素部、駆動回路部、配線、電極、保護膜等があらかじめ作り込まれているものとする)を外部から導入する。典型的には、画素部、駆動回路部にはTFTが用いられる。
【0082】
受渡室500に導入された基板501cは、搬送ロボット501bによって搬送室501a内に運ばれ、更に前処理室502に搬送される。典型的には、前処理室502で基板501cに対して加熱、あるいはO2プラズマ処理などの前処理が行われる。この前処理は有機発光素子の諸特性向上を目的としている。
【0083】
前処理が終了した基板は、受渡室503を経由して、搬送室504へ運ばれる。搬送室504にも搬送ロボットが搭載されており、搬送室504に接続されている各部屋へ基板を搬送する役割を果たす。搬送室504には有機層形成を目的とした成膜室が接続されている。フルカラー表示の有機発光素子を有する表示装置を作ることを念頭に置いて、R、G、B各色の発光層を形成するための成膜室506R、506G、506Bが、さらに各色に共通な層、即ちキャリア輸送層やキャリア注入層等を作製するための成膜室505が設置されている。これらの成膜室では一般に真空蒸着法が用いられる。フルカラー発光を得るためには、R、G、B各色の発光を示す発光層がストライプ状、モザイク状、あるいはデルタ状に配列するように、塗り分け用のシャドウマスクを使用して蒸着を行えばよい。
【0084】
有機層の成膜が終了した基板は、受渡室507を経由して、搬送室508へ運ばれる。搬送室508にも搬送ロボットが搭載されており、搬送室508に接続されている各部屋へ基板を搬送する役割を果たす。搬送室508には裏面電極形成や保護膜等形成を目的とした成膜室が接続されている。成膜室509や510では、真空蒸着法やEB法で電極となる金属(例としてAlLi合金やMgAg合金等)が成膜される。成膜室511では、基板上面から発光を得る場合に必要な透明導電膜(例としてITOやIZO等)が、一般にスパッタ法あるいは化学気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法で成膜される。成膜室512では、表面を保護するためのパッシベーション膜(例としてSiN、SiOx膜等)が、一般にスパッタ法あるいはCVD法で成膜される。
【0085】
成膜が終了した基板は、受渡室513を経由して、搬送室514へ運ばれる。搬送室514には封止を行うために必要な部屋が複数接続されている。搬送室514にも搬送ロボットが搭載されており、搬送室514に接続されている各部屋へ基板あるいは封止基板を搬送する役割を果たす。
【0086】
まず、封止を行うための基板を準備する必要がある。そのための部屋が封止ガラス基板準備室515a、及び封止プラスチック基板準備室515bである。
【0087】
封止ガラス基板準備室515aには、作製した有機発光素子をガラス封止するための対向ガラスを外部から導入する。必要ならば、有機発光素子を水から防ぐ乾燥剤を対向ガラスに導入することができる。例えば、シート状の乾燥剤を、あらかじめザグリ加工が施してある対向ガラスのザグリ部分に両面テープ等で貼りつけておけばよい。
【0088】
一方、封止プラスチック基板準備室515bでは、作製した有機発光素子をプラスチック封止するための準備を行う。外部から目的に合った形状を有するプラスチック(完成品)を導入してもよいが、本実施例では、封止ガラス基板準備室515b内で本発明における支持体(本実施例ではプラスチック)を作製する。
例えば、図2に示したような材料、方法で曲率及び弾性を有する支持体を作製する。つまり、金型211a、211bや熱硬化性樹脂212を外部から導入し、加熱、加圧、冷却といった成形加工を行う。有機発光素子をプラスチック上に転写する場合には、本発明における転写体も同様の方法で作製しておけばよい。これらの作業に関しては完全に自動化してもよいし、グローブを設置して一部手動で行ってもよい。
【0089】
準備された封止ガラス基板あるいは封止プラスチック基板はディスペンサ室516運ばれ、後に基板と貼り合わせるための接着剤(図示しない)が塗布される。本実施例では、接着剤として紫外線硬化型のものを用いる。また、必要ならば、有機発光素子を水から防ぐ乾燥剤(図示しない)を、封止ガラス基板準備室515aにおけるガラス基板導入時ではなく、ディスペンサ室516内で仕込んでもよい。例えば、シート状の乾燥剤を、あらかじめザグリ加工が施してある対向ガラスのザグリ部分に両面テープ等で貼りつけることができる。こうすれば、乾燥剤を大気中で取り扱う必要がなくなる。これらの作業に関しては、完全に自動化してもよいし、グローブを設置して一部手動で行ってもよい。特に封止プラスチック基板が曲率及び弾性を有する場合は、曲がった状態で接着剤を塗布してもよいし、真っ直ぐ伸ばした状態で塗布してもよい。
【0090】
成膜を終えた基板、及び接着剤が塗布された封止ガラス基板あるいは封止プラスチック基板は封止室517へ運ばれ、互いに貼り合わせられる。接着時は適当な治具(図示しない)を用いて加圧する必要がある。曲率及び弾性を有する封止プラスチック基板の場合は真っ直ぐ伸ばした状態で貼りつければよい。これらの作業に関しては、完全に自動化してもよいし、グローブを設置して一部手動で行ってもよい。
【0091】
次いで、封止室517で貼り合わせられた基板および封止基板は紫外光照射室518へ運ばれ、接着剤硬化のための紫外線が照射される。
【0092】
紫外光照射室518で接着された基板および封止基板は受渡室519から外部に取り出せばよい。
【0093】
但し、本発明における装置を作製する場合は、図1(4)(5)に示したように、基板剥離及び転写体接着の2工程が更に必要となる。即ち、紫外光照射室518で紫外線照射により接着された基板および封止基板(支持体)を、一度封止プラスチック基板準備室515bへ戻す。封止プラスチック基板準備室515bで基板剥離を行う。本実施例では、剥離方法として、金属層または窒化物層と酸化物層との膜応力を利用した方法を用いる。一方、支持体の場合と同様に、転写体を封止プラスチック基板準備室515bからディスペンサ室516に運び接着剤を塗布しておく。基板が剥離された支持体、及び接着剤が塗布された転写体を封止室517へ運び、互いに貼り合わせる。その後、紫外光照射室518へ運び、再度紫外線照射を行うことによって表示装置が完成する。最後に完成品を受渡室519から外部に取り出せばよい。
【0094】
また、本実施例は、実施例1と組み合わせることができる。
【実施例4】
【0095】
本実施例では本発明によって得られた曲率を有するディスプレイを乗物に搭載した例を示す。ここでは乗物の代表的な例として自動車を用いたが、特に限定されず、本発明は、スペースシャトル、航空機、列車、電車などに適用できることはいうまでもない。
【0096】
図6は、自動車の運転席周辺を示す図である。ダッシュボード部には音響再生装置、具体的にはカーオーディオや、カーナビゲーションが設けられている。カーオーディオの本体2701は、表示部2702、操作スイッチ2703、2704を含む。表示部2702に本発明を実施することによって薄型、且つ、軽量なカーオーディオを完成させることができる。また、カーナビゲーションの表示部2801に本発明を実施することによって薄型、且つ、軽量なカーナビゲーション完成させることができる。
【0097】
また、操作ハンドル部2602付近には、ダッシュボード部2601にスピードメータなどの計器のデジタル表示がなされる表示部2603が形成される。表示部2702に本発明を実施することによって薄型、且つ、軽量な機械類の表示器を完成させることができる。
【0098】
また、曲面を有するダッシュボード部2601に貼りつけられた表示部2602を形成してもよい。表示部2602に本発明を実施することによって薄型、且つ、軽量な機械類の表示器や画像表示装置を完成させることができる。なお、表示部2602は、矢印で示した方向に湾曲している。
【0099】
また、曲面を有するフロントガラス2604に貼りつけられた表示部2600を形成してもよい。表示部2600に本発明を実施する場合、透過する材料を用いればよく、本発明によって薄型、且つ、軽量な機械類の表示器や画像表示装置を完成させることができる。なお、表示部2600は、矢印で示した方向に湾曲している。ここではフロントガラスとしたが他のウインドウガラスに設けることも可能である。
【0100】
例えば、曲面を有するリアウインドウ2900に貼りつけられた表示部2902を形成してもよい。図7は、自動車の後部座席周辺を示す図である。なお、図7は図6と対応しており、操作ハンドル部は、同一であるため図6と同じ符号を用いている。
【0101】
また、リアウインドウ2900に本発明のフレキシブルな表示装置を貼りつけ、さらに車外に後方を撮影できるカメラを取りつけ、互いに接続すれば、運転者は、車体2906が邪魔になって見ることができない場所を見ることができる。
なお、表示部2902は、矢印で示した方向に湾曲している。
【0102】
また、図7に示すように右ハンドルであれば、左後方に車体2906の一部(窓ガラスの間の部分)があるため死角が存在しているが、窓ガラスの間の部分に本発明の表示装置(表示部2901)を貼りつけ、さらに車外に死角方向を撮影できるカメラを取りつけ、互いに接続すれば、運転者が死角を確認することができる。なお、表示部2901は、矢印で示した方向に湾曲している。
【0103】
また、シート2904に表示部2905を設けてもよい。後部座席に座った人がテレビを見たり、カーナビゲーションの表示を見たりすることができる。
【0104】
また、ここでは図示しないが、車の天井を基材とし、天井の曲面に合致した形状を持つ有機発光素子を有する表示装置を接着することによって、映像の表示や車内の照明を行うことができる。
【0105】
このように、本発明の曲面を有するディスプレイは、曲率半径が50cm〜200cmである曲面を有する車内のいたるところに簡単に搭載することができる。
【0106】
また、本実施例では車載用カーオーディオやカーナビゲーションを示すが、その他の乗物の表示器や、据え置き型のオーディオやナビゲーション装置に用いてもよい。
【0107】
また、本実施例は、実施例1及び実施例2と組み合わせることができる。
【実施例5】
【0108】
本実施例では、被剥離層に含まれる素子およびその周辺構造を示す。ここでは、アクティブマトリクス型の表示装置における一つの画素の断面構造、特に発光素子およびTFTの接続、画素間に配置する隔壁の形状について説明する。
【0109】
図8(A)中、40は基板、41は隔壁(土手とも呼ばれる)、42は絶縁膜、43は第1の電極(陽極)、44は有機化合物を含む層、45は第2の電極(陰極)、46はTFTである。
【0110】
TFT46において、46aはチャネル形成領域、46b、46cはソース領域またはドレイン領域、46dはゲート電極、46e、46fはソース電極またはドレイン電極である。ここではトップゲート型TFTを示しているが、特に限定されず、逆スタガ型TFTであってもよいし、順スタガ型TFTであってもよい。なお、46fは第1の電極43と一部接して重なることによりTFT46とを接続する電極である。
【0111】
また、図8(A)とは一部異なる断面構造を図8(B)に示す。
【0112】
図8(B)においては、第1の電極と電極との重なり方が図8(A)の構造と異なっており、第1の電極をパターニングした後、電極を一部重なるように形成することでTFTと接続させている。
【0113】
また、図8(A)とは一部異なる断面構造を図8(C)に示す。
【0114】
図8(C)においては、層間絶縁膜がさらに1層設けられており、第1の電極がコンタクトホールを介してTFTの電極と接続されている。
【0115】
また、隔壁41の断面形状としては、図8(D)に示すようにテーパー形状としてもよい。フォトリソグラフィ法を用いてレジストを露光した後、非感光性の有機樹脂や無機絶縁膜をエッチングすることによって得られる。
【0116】
また、ポジ型の感光性有機樹脂を用いれば、図8(E)に示すような形状、上端部に曲面を有する形状とすることができる。
【0117】
また、ネガ型の感光性樹脂を用いれば、図8(F)に示すような形状、上端部および下端部に曲面を有する形状とすることができる。
【0118】
また、本実施例は、実施例1、実施例3、または実施例4のいずれとも組み合わせることができる。
【実施例6】
【0119】
本実施例ではパッシブマトリクス型の発光装置(単純マトリクス型の発光装置とも呼ぶ)を作製する例を示す。
【0120】
まず、基板上にストライプ状に複数の第1配線をITOなどの材料(陽極となる材料)で形成する。次いで、レジストまたは感光性樹脂からなる隔壁を発光領域となる領域を囲んで形成する。次いで、蒸着法またはインクジェット法により、隔壁で囲まれた領域に有機化合物を含む層を形成する。フルカラー表示とする場合には、適宜、材料を選択して有機化合物を含む層を形成する。次いで、隔壁および有機化合物を含む層上に、ITOからなる複数の第1配線と交差するようにストライプ状の複数の第2配線をAlまたはAl合金などの金属材料(陰極となる材料)で形成する。以上の工程で有機化合物を含む層を発光層とした発光素子を含む被剥離層を形成することができる。
【0121】
次いで、シール材で支持体となる封止基板を貼り付ける、或いは第2配線上に保護膜を設けて封止する。
【0122】
次いで、基板を剥離し、発光素子を含む被剥離層を転写体(例えば、曲面を有するガラス基板)に貼り合わせる。基板を剥離する方法は特に限定されず、実施の形態や実施例1に示した方法を用いればよい。
【0123】
また、フルカラーの表示装置に限らず、単色カラーの発光装置、例えば、面光源、電飾用装置にも本発明を実施することができる。
【0124】
また、本実施例は実施例1、実施例3、実施例4、または実施例5と自由に組みあわせることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板上にトランジスタを含む層を形成し、
前記トランジスタを含む層上に発光素子を含む層を形成し、
前記発光素子を含む層と可撓性を有する第2基板とを貼り合わせ、
前記トランジスタを含む層及び前記発光素子を含む層を前記第1基板から分離し、
前記第2基板と可撓性を有する第3基板の間に、前記トランジスタを含む層及び前記発光素子を含む層が挟まれるように、前記トランジスタを含む層と前記第3基板とを貼り合わせることを特徴とする発光装置の作製方法。
【請求項2】
基板上に金属を含む第1の材料層を形成し、
前記第1の材料層上に酸化物でなる第2の材料層を形成し、
前記第2の材料層上にトランジスタを含む層を形成し、
前記トランジスタを含む層上に発光素子を含む層を形成し、
前記発光素子を含む層と可撓性を有する第2基板とを貼り合わせ、
前記第2の材料層上に形成された前記トランジスタを含む層及び前記発光素子を含む層を前記第1の材料層が形成された前記第1基板から分離し、
前記第2基板と可撓性を有する第3基板の間に、前記トランジスタを含む層及び前記発光素子を含む層が挟まれるように、前記第2の材料層と前記第3基板とを貼り合わせることを特徴とする発光装置の作製方法。
【請求項3】
請求項2において、前記第2の材料層と前記第3基板とを接着剤を介して貼り合わせることを特徴とする発光装置の作製方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一において、前記発光素子を含む層と前記第2基板とを接着剤を介して貼り合わせることを特徴とする発光装置の作製方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一において、前記第2基板にプラスチックを用いることを特徴とする発光装置の作製方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一において、前記第3基板にプラスチックを用いることを特徴とする発光装置の作製方法。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一に記載の前記発光装置を、表示装置の表示部に用いることを特徴とする発光装置の作製方法。
【請求項8】
請求項7に記載の前記表示装置を、乗物の表示部に用いることを特徴とする発光装置の作製方法。
【請求項9】
請求項7に記載の前記表示装置を、自動車の窓、ダッシュボード部、車体、座席、天井の少なくともいずれか一に貼り付けることを特徴とする発光装置の作製方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−135802(P2010−135802A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286485(P2009−286485)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【分割の表示】特願2002−376605(P2002−376605)の分割
【原出願日】平成14年12月26日(2002.12.26)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】