発電(動力)用として流体中に設置するタービン(水車、風車)のための、浮力(比重)調整機能と流体方向誘導機能を備え、縦列多重連結設置を可能とする外構装置。
【課題】 従来流体中に発電(動力)用タービンを設置して大きな発電量(動力量)を得ようとするためには、発電(動力)用タービンの大型化と、多数設置がその手段であった、そのためには莫大な建設費が必要であった。
【解決手段】個々の発電(動力)用タービン(水車、風車)に適切な形状の外構を備えることにより、前方のタービン(水車、風車)を通過した流体の乱れを、流体に接する適切な形状の外曲面、内曲面、がもたらすベルヌーイの法則に基づく流体方向誘導効果により流体速度を補正補強し、後方のタービンの効率の劣化を防ぐことにより、タービンの縦列多重連結設置を可能とする。 又、浮力(比重)調整機能により、吹き流し方式の設置が可能となり、固定箇所が1箇所又は2箇所となるため建設費の大幅な低減を可能とする。
【解決手段】個々の発電(動力)用タービン(水車、風車)に適切な形状の外構を備えることにより、前方のタービン(水車、風車)を通過した流体の乱れを、流体に接する適切な形状の外曲面、内曲面、がもたらすベルヌーイの法則に基づく流体方向誘導効果により流体速度を補正補強し、後方のタービンの効率の劣化を防ぐことにより、タービンの縦列多重連結設置を可能とする。 又、浮力(比重)調整機能により、吹き流し方式の設置が可能となり、固定箇所が1箇所又は2箇所となるため建設費の大幅な低減を可能とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発電(動力)用タービン(水車、風車)を流体中に、又は河川等の水流上に縦列多数設置した時の発電(動力)効率の低下防止(向上)と設置工事費の低減に関する。
【背景技術】
【0002】
従来発電(動力)用のタービン(水車、風車)は一定範囲内に多数設置の場合、前方タービン(水車、風車)による流体の乱れの影響を避けるため、前方タービン(水車、風車)と一定の距離を保たなければならなかった。
(大型風力発電装置、設置の実例参照)
【0003】
海流、潮流、河川、小水流用等流体発電装置の多様化。
【0004】
蓄電技術(性能)の向上、及び小型化、スマートグリッドの一般化等、電力消費地と発電所の接近による送電距離短縮システムの開発等。
【0005】
移動体設置用の発電装置の場合、個々の発電機のタービン通過時の流体速度が最大となる外構を備えた発電機を連続的に縦列且つ緊密に固定連結する方法がある。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】 特開2005−291193号公報(P2005−291193A)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来大きな発電(動力)量を得るためには発電機(タービン)の大型化と、それに伴い大きな建設費用を必要とした。
【0008】
本発明は特に、海流、潮流、河川、小水流,導管(パイプ)内、移動体内外等の限られたスペースでの発電効率の向上、設置工事費の低減を可能とする発電装置を実現する事を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記目的を達成するため、個々の発電(動力)用タービン(水車、風車)通過時の流体速度が最大となる本発明外構(図1参照)を備えることにより、発電(動力)用タービン(水車、風車)を縦列、多重、緊密な連続的設置を可能とするものである。
【0010】
また、各発電(動力)用タービンの外構内に気体(空気、ヘリウム等)を注入し、流体との比重を同調させ、適度な浮力を持たせることにより、固定箇所を1ケ所(又は2ケ所)として吹き流し状(図8参照)にすることにより、限られた工事費用での、大発電量(大動力量)装置の設置を可能とする、又本発明外構本体は強度を持ちしかも軽量であるFRP、カーボンファイバー等の素材を用いる。
【0011】
また、管(パイプ)内に連続的に固定設置する(図12参照)、又、移動体内外に固定設置する。(図11参照)。
【発明の効果】
【0012】
適切な形状の外構を備えることにより、前方の発電(動力)用タービン通過後に後方タービンに向かう流体の乱れが補正(補強)され、前後の発電(動力)用タービンの間隔を短くしても個々の発電効率は変わらず、限られたスペースに多くの発電機の設置が可能となる。
【0013】
上記効果と流体との比重(浮力)調節機能により、吹き流し型設置が可能となり、限られたスペースにおける大発電量の実現と安い設置費用両方の実現が可能となる、又点検、整備の時は空気(気体)注入量を増やし浮上させることにより点検整備が容易となる。
【0014】
高速移動体に設置した場合、大きな電力を得られるため、大幅な燃費削減が可能となる(図11参照)。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明外構の基本型、正面図と側面図
【図2】外構の拡大部分側面図
【図3】外構にタービンを内蔵した実施例、正面図と側面図と透視図
【図4】流速補強フード付外構
【図5】外構最頂部の変化型図
【図6】小水流、浅い河用の外構図
【図7】6図外構の実例図
【図8】河川の実施例
【図9】海流発電装置実施例
【図10】海流発電装置実施例
【図11】移動体への実施例
【図12】導管(パイプ)内の実施例
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図1〜図12に基づいて説明する。
【0017】
図1の(1)は本発明(海流、潮流、河川用)外構の正面図、(2)Aは側面図、(2)Bは断面図、(3)は正面図が多角形となる外構。1は入水口、2は外曲面、3は排水口、4は連結索、5は内曲面、6は空気注入部位、矢印は水流方向である、1の入水口より外構内面に流入した水流は直進し、流速を変えずに(又は増速して)後方に位置する外構入水口に向かう。外構の外曲面に沿って流れる水流7は、外構外曲面の水流方向誘導効果(ベルヌーイの法則に基づく)により、後方に位置する外構の入水口に集中するため、後方外構内面を通過する流速を増す。この効果により、内部にタービン(水車)を設置した場合、前方タービン(水車)通過後の流体(水流)の乱れ(減速)を補強し、後方外構内に設置したタービン(水車)の発電(動力)効率の劣化を防止する。
【0018】
正面図が円形又は図1(3)のように多角形となる外構を分割成造することにより大型タービン(水車)に適応できる口径の外構を大量生産することを可能とし、又現場への運搬を容易にすることが出来る。
【0019】
図2は外構上部(水面に近い部位)断面の拡大図である。1は連結索、2は比重(浮力)調整のための気体(空気)注入パイプ、3は気体(空気)注入部位(注入部位は吸水、吸気性のある繊維質とする)、4は比重(浮力)調整のための密閉弁を備えた排気口、又外構下部(水底に近い部分)には同様の機能を備えた吸排水口を設ける。又外構側面部位は気体・空気量は固定することも可能。
図2の(2)は連結索断面図、(3)は(2)の拡大図、5は連結索本体、6は各種ケーブルとパイプ、7は皮膜、又、設置状況により本外構には比重感知センサー、気体(空気)ポンプ等装備可能。又点検整備の時は外構内空気量を増量し、水面に浮上させることにより点検整備が容易となる。
【0020】
図3は外構内に発電機(油圧用タービン、水車)を設置した実例図、又は発電機(油圧タービン、水車)の外側に本発明外構を装備した実施例。
【0021】
図4は流体速度が極めて遅い場所に設置する場合の補助フード付外構。
【0022】
図5は流体のあらゆる密度(比重)速度に適応するため、外構頂部Aの変位による側面図の変化を示す。図5の(3)は特に潮流又は新幹線のような、流体方向の逆転のあるような場所、又は移動体に設置するときの双方向適応可能な形状を示す。この場合外構内に装備するタービン(水車、風車)も、双方向適応可能なものとする。又潮流発電の場合は、潮流の反転に対応すべく上流側、下流側、両方を固定し下流側固定部の索を延ばす(緩くして余裕を持たせる)。又外構の内外曲面は双方向対応可能な形状、図5の(3)とし、内部に設置するタービン(水車)も双方向対応型とする。また外構内面の
(図5の点線の内曲面部)もあるが、外曲面による水流(流体)方向誘導効果の方が抵抗が少なく効率が良いと思われるが、内外曲面の効果をほどよく折衷する形状も可能。(図5の点線)。
【0023】
図6は小水流、浅い河川用の浮き流し型の外構様式(大きな浮力が必要な場合は底部もフロートとする)。
【0024】
図7は小水流、浅い河川用浮き流し型発電(動力)用水車の実例図。
【0025】
図8は河川実施例。
【0026】
図9図10は海流(潮流)実施例。潮流の場合2ケ所固定(0022の、又潮流発電の場合は・・・以下を参照)。
【0027】
図11は移動体の固定設置例。
【0028】
図12はパイプ(導管内)固定設置例。
【技術分野】
【0001】
本発明は発電(動力)用タービン(水車、風車)を流体中に、又は河川等の水流上に縦列多数設置した時の発電(動力)効率の低下防止(向上)と設置工事費の低減に関する。
【背景技術】
【0002】
従来発電(動力)用のタービン(水車、風車)は一定範囲内に多数設置の場合、前方タービン(水車、風車)による流体の乱れの影響を避けるため、前方タービン(水車、風車)と一定の距離を保たなければならなかった。
(大型風力発電装置、設置の実例参照)
【0003】
海流、潮流、河川、小水流用等流体発電装置の多様化。
【0004】
蓄電技術(性能)の向上、及び小型化、スマートグリッドの一般化等、電力消費地と発電所の接近による送電距離短縮システムの開発等。
【0005】
移動体設置用の発電装置の場合、個々の発電機のタービン通過時の流体速度が最大となる外構を備えた発電機を連続的に縦列且つ緊密に固定連結する方法がある。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】 特開2005−291193号公報(P2005−291193A)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来大きな発電(動力)量を得るためには発電機(タービン)の大型化と、それに伴い大きな建設費用を必要とした。
【0008】
本発明は特に、海流、潮流、河川、小水流,導管(パイプ)内、移動体内外等の限られたスペースでの発電効率の向上、設置工事費の低減を可能とする発電装置を実現する事を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記目的を達成するため、個々の発電(動力)用タービン(水車、風車)通過時の流体速度が最大となる本発明外構(図1参照)を備えることにより、発電(動力)用タービン(水車、風車)を縦列、多重、緊密な連続的設置を可能とするものである。
【0010】
また、各発電(動力)用タービンの外構内に気体(空気、ヘリウム等)を注入し、流体との比重を同調させ、適度な浮力を持たせることにより、固定箇所を1ケ所(又は2ケ所)として吹き流し状(図8参照)にすることにより、限られた工事費用での、大発電量(大動力量)装置の設置を可能とする、又本発明外構本体は強度を持ちしかも軽量であるFRP、カーボンファイバー等の素材を用いる。
【0011】
また、管(パイプ)内に連続的に固定設置する(図12参照)、又、移動体内外に固定設置する。(図11参照)。
【発明の効果】
【0012】
適切な形状の外構を備えることにより、前方の発電(動力)用タービン通過後に後方タービンに向かう流体の乱れが補正(補強)され、前後の発電(動力)用タービンの間隔を短くしても個々の発電効率は変わらず、限られたスペースに多くの発電機の設置が可能となる。
【0013】
上記効果と流体との比重(浮力)調節機能により、吹き流し型設置が可能となり、限られたスペースにおける大発電量の実現と安い設置費用両方の実現が可能となる、又点検、整備の時は空気(気体)注入量を増やし浮上させることにより点検整備が容易となる。
【0014】
高速移動体に設置した場合、大きな電力を得られるため、大幅な燃費削減が可能となる(図11参照)。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明外構の基本型、正面図と側面図
【図2】外構の拡大部分側面図
【図3】外構にタービンを内蔵した実施例、正面図と側面図と透視図
【図4】流速補強フード付外構
【図5】外構最頂部の変化型図
【図6】小水流、浅い河用の外構図
【図7】6図外構の実例図
【図8】河川の実施例
【図9】海流発電装置実施例
【図10】海流発電装置実施例
【図11】移動体への実施例
【図12】導管(パイプ)内の実施例
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図1〜図12に基づいて説明する。
【0017】
図1の(1)は本発明(海流、潮流、河川用)外構の正面図、(2)Aは側面図、(2)Bは断面図、(3)は正面図が多角形となる外構。1は入水口、2は外曲面、3は排水口、4は連結索、5は内曲面、6は空気注入部位、矢印は水流方向である、1の入水口より外構内面に流入した水流は直進し、流速を変えずに(又は増速して)後方に位置する外構入水口に向かう。外構の外曲面に沿って流れる水流7は、外構外曲面の水流方向誘導効果(ベルヌーイの法則に基づく)により、後方に位置する外構の入水口に集中するため、後方外構内面を通過する流速を増す。この効果により、内部にタービン(水車)を設置した場合、前方タービン(水車)通過後の流体(水流)の乱れ(減速)を補強し、後方外構内に設置したタービン(水車)の発電(動力)効率の劣化を防止する。
【0018】
正面図が円形又は図1(3)のように多角形となる外構を分割成造することにより大型タービン(水車)に適応できる口径の外構を大量生産することを可能とし、又現場への運搬を容易にすることが出来る。
【0019】
図2は外構上部(水面に近い部位)断面の拡大図である。1は連結索、2は比重(浮力)調整のための気体(空気)注入パイプ、3は気体(空気)注入部位(注入部位は吸水、吸気性のある繊維質とする)、4は比重(浮力)調整のための密閉弁を備えた排気口、又外構下部(水底に近い部分)には同様の機能を備えた吸排水口を設ける。又外構側面部位は気体・空気量は固定することも可能。
図2の(2)は連結索断面図、(3)は(2)の拡大図、5は連結索本体、6は各種ケーブルとパイプ、7は皮膜、又、設置状況により本外構には比重感知センサー、気体(空気)ポンプ等装備可能。又点検整備の時は外構内空気量を増量し、水面に浮上させることにより点検整備が容易となる。
【0020】
図3は外構内に発電機(油圧用タービン、水車)を設置した実例図、又は発電機(油圧タービン、水車)の外側に本発明外構を装備した実施例。
【0021】
図4は流体速度が極めて遅い場所に設置する場合の補助フード付外構。
【0022】
図5は流体のあらゆる密度(比重)速度に適応するため、外構頂部Aの変位による側面図の変化を示す。図5の(3)は特に潮流又は新幹線のような、流体方向の逆転のあるような場所、又は移動体に設置するときの双方向適応可能な形状を示す。この場合外構内に装備するタービン(水車、風車)も、双方向適応可能なものとする。又潮流発電の場合は、潮流の反転に対応すべく上流側、下流側、両方を固定し下流側固定部の索を延ばす(緩くして余裕を持たせる)。又外構の内外曲面は双方向対応可能な形状、図5の(3)とし、内部に設置するタービン(水車)も双方向対応型とする。また外構内面の
(図5の点線の内曲面部)もあるが、外曲面による水流(流体)方向誘導効果の方が抵抗が少なく効率が良いと思われるが、内外曲面の効果をほどよく折衷する形状も可能。(図5の点線)。
【0023】
図6は小水流、浅い河川用の浮き流し型の外構様式(大きな浮力が必要な場合は底部もフロートとする)。
【0024】
図7は小水流、浅い河川用浮き流し型発電(動力)用水車の実例図。
【0025】
図8は河川実施例。
【0026】
図9図10は海流(潮流)実施例。潮流の場合2ケ所固定(0022の、又潮流発電の場合は・・・以下を参照)。
【0027】
図11は移動体の固定設置例。
【0028】
図12はパイプ(導管内)固定設置例。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電(動力)のため流体中(流体上)に設置するタービン(水車、風車)用の、浮力(比重)調整(調節)機能により吹き流し型設置を可能とし(固定設置も可)、縦列多重連結設置のとき個々のタービン(水車、風車)の発電力(動力)低下を防止するための
外曲面(内曲面)による流体方向誘導機能、形状、を備えた外構装置。
【請求項2】
請求項1の外構内に発電(動力)用タービン(水車、風車)を備えた縦列多重連結型発電装置。
【請求項3】
本発明外構に内接可能な(その外側に本発明と同様な機能を備えた外構を装備可能な、縦列多重連結に耐える強度を持つ接続部を備えた)、タービン、水車、発電装置。
【請求項1】
発電(動力)のため流体中(流体上)に設置するタービン(水車、風車)用の、浮力(比重)調整(調節)機能により吹き流し型設置を可能とし(固定設置も可)、縦列多重連結設置のとき個々のタービン(水車、風車)の発電力(動力)低下を防止するための
外曲面(内曲面)による流体方向誘導機能、形状、を備えた外構装置。
【請求項2】
請求項1の外構内に発電(動力)用タービン(水車、風車)を備えた縦列多重連結型発電装置。
【請求項3】
本発明外構に内接可能な(その外側に本発明と同様な機能を備えた外構を装備可能な、縦列多重連結に耐える強度を持つ接続部を備えた)、タービン、水車、発電装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−96403(P2013−96403A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252030(P2011−252030)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(504171259)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(504171259)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]