説明

磁気センサ、磁気積層および方法

【課題】この発明のさまざまな実施例は、第1の強磁性自由層138と第2の強磁性自由層140との間に配置されたスペーサ層142とともに構築されてもよい、磁気応答積層132に一般的に向けられる。
【解決手段】少なくとも1つの強磁性自由層は、磁気応答積層の磁気抵抗比(MR)を向上させる結合サブ層186,196を有することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、一般に、磁気抵抗データ要素、特に、少なくとも1つの結合サブ層をともなう磁気抵抗比(MR)の向上に関する。
【背景技術】
【0002】
データ記憶装置は、大きなデータ容量および高速データ転送速度をともなうデータリーダにますます依存するようになっている。そのような要求の厳しいリーダの性能は、リーダ振幅を損ない、望まれないノイズを動作中に生じ得、それは磁気抵抗比に悪影響を及ぼし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、リーダの磁気抵抗比の向上は、フォームファクタが低減され面積分解能が大きくされた装置において、データ記憶容量および転送速度の増大を可能にし得る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
磁気応答積層が、第1の強磁性自由層と第2の強磁性自由層との間に配置されたスペーサ層をともなって構築されてもよい。少なくとも1つの強磁性自由層は、磁気応答積層の磁気抵抗比(MR)を向上させる結合層を有することができる。
【0005】
データリーダの向上は、強磁性自由層間に非磁性スペーサ層を配置することによって達成されてもよく、そこでは、少なくとも1つの強磁性自由層が、リーダにおいて磁気抵抗比(MR)を向上させる結合サブ層を有する。2重の強磁性自由層と結合サブ層との組合せは、磁気モーメントおよび磁気歪のようなさまざまな性能特性に対応するよう調整され向上されることができる100%を超えるより大きなMRを提供することができる。したがって、磁気リーダは、リーダサイズおよび適用可能性を犠牲にせずに、多くの性能向上パラメータに一致するよう製造中に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】例示のデータ記憶装置の斜視図である。
【図2】図1のデータ記憶装置において用いることができる例示の磁気素子を示す概略図である。
【図3】図2の磁気素子において用いることができる例示的な磁気積層の一部分の断面図である。
【図4】この発明のさまざまな実施例に従って構築され動作される例示的な磁気積層の等角図である。
【図5】この発明のさまざまな実施例に従って構築され動作される例示的な磁気積層の一部分のABS図である。
【図6】この発明のさまざまな実施例において用いることができるさまざまな材料のための例示的な動作上のデータを提供する図である。
【図7】この発明のさまざまな実施例において用いることができる、さまざまな材料組成および厚みの動作上のデータのグラフの図である。
【図8】この発明のさまざまな実施例に従って構築され動作される磁気素子の例示的な動作上の特性を提供する図である。
【図9】この発明のさまざまな実施例に従って実行される例示的なデータリーダ積層製造ルーチンのフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、さまざまな実施例に従ってそのような磁気データリーダを利用することができる、例示的なデータ記憶装置100を示す。装置100は、この発明のさまざまな実施例を有利に実施することができる例示的な環境を示すよう設けられる。しかしながら、この発明はそのように限定されないことが理解される。
【0008】
装置100は、基部デッキ104および頂部カバー106から形成された実質的に封止されたハウジング102を含む。内部に配置されたスピンドルモータ108は、多くの記憶媒体110を回転させるよう構成される。媒体110は、ヘッドジンバルアセンブリ(HGA)112によって各々支持されるデータ変換器の対応するアレイによってアクセスされる。各HGA112は、可撓性サスペンション116を含むヘッド積層アセンブリ114(「アクチュエータ」)によって支持することができ、可撓性サスペンション116は、剛性のアクチュエータアーム118によって支持される。アクチュエータ114は、好ましくはボイスコイルモータ(VCM)122への電流の印加を介してカートリッジ軸受アセンブリ120のまわりを旋回する。
【0009】
このようにして、VCM122の被制御動作は、HGA112の変換器124を、媒体表面に規定されたトラック(図示せず)と整列させ、それにデータを保存するかまたはデータをそこから検索する。変換器124の適切な整列を維持する一方でより小さなデータビットからデータを検索する能力は、少なくとも1つの変換磁気素子の動作上の厚みを減少させることによって達成することができる。したがって、装置100は、より高い線密度分解能に対応する、低減された動作上の厚みおよび幅をともなう変換素子の組込みを介して、増大した容量を有し得る。
【0010】
図2は、図1の装置100において用いることができる磁気素子130の例示的なブロック図の断面図を示す。磁気素子130は、第1の減結合層134と第2の減結合層136との間に配置された磁気応答積層132を有する。磁気応答積層132は、非磁性スペーサ層142によって分離された第1の強磁性自由層138および第2の強磁性自由層140を有する。各強磁性自由層138および140は、積層132に近接し空気軸受面(ABS)146から遠くに位置決めされたバイアス磁石144によって所定のデフォルト磁化にバイアスされ得る。
【0011】
ABSは、所定の位置および帯磁方向において配置された1つ以上のデータビット150を格納するデータ記憶媒体表面148から、磁気応答積層132を分離することができる。動作中、磁気応答積層132はABSに乗り、読取信号の提供によってデータビット150に応答することができる。積層132の性能は、データビット150に対する応答を最大限にする一方で信号のノイズを最小限にすることによって向上されてもよい。そのような向上された性能は、ABSに対して直交するX軸に沿って積層132のストライプ高さ152を延長することによって提供することができる。
【0012】
素子130の性能は、積層132に近接する磁気シールドを提供して、強磁性自由層138および140からABSを直接横切るデータビットから遠い、意図しない遠いデータビット150に対する磁気応答を低減することによって、さらに向上されてもよい。シールドは遠いデータビットからの磁界が積層132に到達するのを防ぐことを助けるが、シールドの磁化は積層132の動作に不利に影響を及ぼす場合がある。強磁性自由層138および140とシールドとの間において減結合層134および136を位置決めすることは、強磁性自由層138および140を任意の磁気シールドから遮断し、それにより、より高い精度、振幅およびMRをともなうデータビット150に対する磁気応答を可能にし得る。
【0013】
しかしながら、素子130のさまざまな構成要素は必須ではなく、図2において示される構成に限定されず、さまざまな動作環境およびパラメータに対応するよう自由に修正することができる。たとえば、1つ以上の減結合層134および136は、積層132のストライプ高さ152全体に沿って延在して、積層132と任意の近接する磁気伝導性構成要素との間に増大した磁気減結合を提供できる。
【0014】
図3は、単一のトンネル層166によって分離された2つの磁気自由層162および164により3層リーダとして特徴付けられ得る、ABSから見た例示的なデータリーダ積層160のブロック図を示す。3層リーダ積層160における、任意の留められた磁化困難層または領域の欠如は、最小限のシールド対シールド間隔168での向上されたデータ感知を可能にすることができる。
【0015】
示されるように、リーダ積層160は、必須でなく限定もされないが、所定のデータ感知性能を提供することができる具体的な材料で構築することができる。強磁性自由層162および164はCo4820のようなCoFeB合金として形成されてもよく、一方、トンネル層166はMgOのような非磁性材料であり得る。各強磁性自由層162および164は、タンタルのような磁気的に伝導性でない材料から構築された減結合層170および172で、任意の近接する磁気伝導性シールドから磁気的に減結合されることができる。
【0016】
リーダ積層160のさまざまな層は、さまざまなデータ保存環境において特定のMRを提供するために、ABSに対して平行な所定幅174(頁と平行であってもよい)およびABSに直交する厚みに、個々に、またはまとめて調整され得る。たとえば、減結合層170および172は、各強磁性自由層162および164の厚みに応じて選択された一致した厚みを有して、所定のMR範囲に対応する60〜130Oeの範囲内においてのような、設計された磁気減結合のレベルを提供することができる。
【0017】
リーダ積層160はデータビットを正確に感知するであろう一方で、低減されたフォームファクタのデータ記憶装置においてのようにリーダ積層160のサイズを低減することは、データ感知振幅およびMRを最小限にすることができるリーダ積層160内の減少した磁化に対応し得る。図4は、積層された強磁性自由層182および184をともなってどのように磁気歪およびMRを調整し向上させることができるかを一般的に示す、例示的な磁気積層180を一般的に提供する。一方または両方の強磁性自由層182および184は、結合サブ層186として構築される、NiFeおよびCoFeBのような、異なる磁気伝導性合金の組合せを有してもよい。各複合強磁性自由層積層はトンネル層187を横切って磁気歪、磁気モーメントおよびMRを向上させるために、変動する厚み、幅および材料で調整することができる。
【0018】
いくつかの強磁性自由層構成では、拡散層188が、伝導性合金の任意の結晶学的な組織を隔離するのを助けるよう、磁気自由層182および184の結合サブ層186間において配置されてもよい。さまざまな実施例は、トンネル層187を横切って所定の動作上の相互作用をあたえるために1つ以上の拡散層188の厚みおよび材料組成を修正することによって、磁気飽和のようなさまざまな動作上のパラメータをさらに調整し向上させてもよい。
【0019】
図5は、直接接触する結合サブ層196を各々有するが、図4において示された拡散層188がない、積層された磁気自由層192および194とともに構築された、例示的なデータリーダ積層190の、別のブロック図を示す。各磁気自由層192および194は、2つ以上の磁気伝導性合金からなる、直接接触する積層として形成される。結合サブ層196のそのような直接接触は交換結合を促進するかもしれず、なぜならば、層間の接触は、拡散層を含む磁気自由層積層と異なり得るトンネル層198を横切る特定の磁気歪およびMRをあたえることができるからである。
【0020】
リーダ積層190において多くの異なる合金を用いる能力は、性能を向上させるよう種々の調整を可能にすることができる。第1の結合サブ層196におけるFeCoZrTa合金の使用は、接触するCoFeB合金の第2の結合サブ層196に関して向上された結合をあたえ、減結合層200に関して向上された減結合をあたえ得る。リーダ積層190のMRは、第2の磁気自由層および底部減結合層194および200の組み合わせた厚み204に応じて、組み合わせた第1の磁気自由層および頂部減結合層192および200の厚み202を選択することによってさらに調整することができる。すなわち、厚み202は、トンネル層198を横切って所定のMRを向上させてあたえるために、厚み204から異なるサイズに修正することができる。
【0021】
図6は、図3〜図5のリーダ積層160、180、190に選択的に形成されることができる、異なる磁気伝導性材料に関連付けられるさまざまな動作特性を示す。示されるように、さまざまな合金に対する磁気歪およびトンネル磁気抵抗比(TMR)値は、磁気合金組成に関連付けられる動作上の分散を示す。そのような分散は、さらに、所定の量の磁気歪、磁束およびTMRをあたえるよう動作する、類似するまたは類似しない合金組成で強磁性自由層を構築することによって、データリーダ積層を調整し向上させる能力を示す。
【0022】
例として、相対的に高いTMRおよび磁気歪の第1の磁気自由層、すなわちCoFe10が形成でき、応じて、CoFeである第2の磁気自由層材料が選択されて、先に堆積した合金を補足し、高いTMRおよび磁束をともなう向上された性能を最小の磁気歪で呈する。同様に、類似するまたは類似しない合金のさまざまな組合せが、所定のTMRおよび磁気歪をともなう向上された動作をあたえるよう互いに関係して構築することができる。
【0023】
いくつかの実施例では、データリーダ積層の構造および動作を向上させて調整するために、図6において示される動作上のデータは、さまざまな他の性能データと組み合わせて用いられる。図7は、変動する減結合層組成および厚みをともなう例示的な磁気歪性能データを示す。1つ以上の減結合層が選択されて操作されるとき、さまざまな磁気歪、磁束およびMRは、向上されたリーダ積層性能をあたえるよう、磁気自由層で調整し向上させることができる。
【0024】
図7において示されるデータを参照して、減結合層が用いられないとき、名目上の磁気歪は点220で観察される。より厚いタンタルの層が用いられるにつれ、磁気歪は点222および224で増加する。点226での12nmのタンタルおよび10nmのチタンの組合せによって示されるように、減結合層を材料および厚みの組合せの積層として構築することは、負の磁気歪に至る。しかしながら、ある組合せは、点228での20nmのタンタルおよびルテニウム双方の積層のような測定可能な量の磁気歪に至り得る。
【0025】
図7において示される任意の減結合層組成を利用するようさまざまな設計面の考慮が試みられてもよい一方で、さまざまな実施例は40nmのCrRuから形成された一方または両方の減結合層を有することができ、それは、少なくとも1つの正の磁気歪の磁気自由層と組み合わせて用いることができる負の磁気歪を点230で誘導して、0に近い正味磁気歪およびより安定したデータリーダ積層性能をあたえる。
【0026】
図8は、1つ以上の磁気自由層において用いられるFeの重量パーセントに対応する例示的な動作上のデータをあたえる。示されるように、さまざまな磁気モーメントおよび磁気歪の値はFeのパーセンテージを変動させることと対応する。そのようなさまざまな動作上の挙動は、データリーダ素子に対して所定の磁気歪および磁気モーメントをあたえるよう、Feのパーセンテージが設計され選択されることを可能にする。
【0027】
さまざまなデータリーダ積層構成に対応する動作上のデータの大きさで、材料、厚みおよび層の多数の組合せが、高いMRにより、正確なデータ感知をあたえるよう、環境および性能に対して向上されることができる。性能を向上させ、かつ動作中に所定のMRおよび磁気歪を確実にするために、さまざまな実施例は、データリーダ積層の構成を層毎に調整する。例示的なリーダ積層製造ルーチン300が、図9において概略的に示される。
【0028】
初めに、ルーチン300は、判断302において減結合層がデータリーダ積層の一部となるかどうかを評価し、そうであれば、減結合層の材料組成および厚みを評価する。図6〜図7からの動作上のデータは、減結合層において個々にまたは他の材料と組み合わせて実施することがあり得る手引および例示をあたえてもよい。減結合層を用いる判断はステップ304に進み、設計された減結合層が形成される。
【0029】
減結合層がステップ304において堆積された後、または減結合層が判断302において選択されない場合、判断306で、少なくとも、材料組成、層数および厚みを含む第1の磁性層構成を評価する。磁気自由層の構成に対して限定が存在しない一方、図3〜図5のリーダ積層はいくつかの選択肢をあたえ、その一方で図6および図8のデータは、少なくともMRおよび磁気歪に対して磁気自由層設計を向上させるよう利用することができる動作上のデータを示す。判断306における磁気自由層の設計はルーチン300をステップ308に進め、磁気自由層が堆積され、その後、図4の層187のようなトンネル層が続く。
【0030】
続いて、判断310で第2の磁気自由層の構成を決定するが、それは、ステップ308において堆積した自由層に類似または相違し得る。すなわち、第2の磁気自由層の構成は限定されず、第1の磁気自由層に関して一致または独自に設計することができる。例として、第1の磁気自由層は、交換結合を介してMRを向上させる図5のサブ層192および194のような伝導性合金サブ層の積層であってもよく、他方、第2の磁気自由層は、高い磁気安定性をともなってMRを向上させる図4の自由層184のような拡散層によって分離された伝導性のサブ層の積層であってもよい。
【0031】
判断310における第2の磁気自由層の完全な設計にステップ312が続き、第2の自由層が堆積される。ステップ312における第2の磁気自由層の堆積は、向上された磁気歪、磁気モーメントおよび磁束によりデータビットを正確に速く感知することができる3層磁気リーダ積層を完成する。そのような3層積層は、さまざまなデータ記憶素子において用いることができ、回転するデータ記憶装置に限定されない。判断314で別の減結合層に関して積層の設計を評価するが、それは、磁気伝導性シールドが3層リーダ積層に近接して位置決めされる場合において積層性能を向上させてもよい。
【0032】
別の減結合層が選択される場合、判断314において、判断302で行われたさまざまな材料および厚み構成をさらに評価し、先に堆積した層に応じて次の減結合層を構成することによって、リーダ積層の性能を向上させるよう進むが、それは、第1の減結合層構成と一致する第2の減結合層をもたらす結果となってもならなくてもよい。次に、ステップ316で、第2の磁気自由層上に付加的な減結合層を形成する。
【0033】
第2の減結合層の存在にかかわらず、存在するリーダ積層(それは3層部分および1つ以上の減結合層を含んでもよい)は、ステップ318においてリーダ素子内に実現される。そのような実現例は、リーダシールドおよび図1のスライダ112のようなスライダへの取付けの形成を電子的および物理的の両方で含むことができる。減結合層および磁気自由層の調整で、リーダ積層は、所定の磁気応答(MR)および向上された磁気安定性でさまざまな異なる動作上の環境に対応するよう構築中において向上させることができる。いくつかの実施例では、ルーチン300のリーダ積層構成は、ステップ304および316の減結合層形成前後に図3の層170および172のようなシードおよびキャップ層の製造でそれぞれ拡張することができる。
【0034】
化学蒸着、物理蒸着、スパッタリングおよび原子層堆積のようなさまざまな非限定的な態様においてデータリーダ積層のさまざまな層およびサブ層を堆積することができることが注目されるべきである。ルーチン300におけるさまざまな判断および層の堆積は、異なるニーズに適するために調整された動作上の属性をあたえることができる、種々様々の磁気積層構成を可能にする。そのような可変性は、リーダ積層製造は限定されず、単に例示的であり、判断およびステップを、所望のように、修正、移動、または除去することができることを示す。
【0035】
この開示において述べられた磁気リーダ素子の構成および材料特性は、磁気歪を減少させながら磁気抵抗比および磁束を増大させる向上された構造を介して向上された動作を可能にすることが理解され得る。サブ層をともなうさまざまな磁気自由層を調整する能力は、高い線形および面積のビット密度データ記憶適用例においてさえも向上された所定の動作挙動を示すリーダ素子の構成を可能にする。
【0036】
この発明のさまざまな実施例の多数の特性および利点が、この発明のさまざまな実施例の構造および機能の詳細とともに、前述の記載で述べられたが、この詳細な記載は例示的であるだけであり、特にこの発明の原理内の部品の構造および構成の問題において、特許請求の範囲が表わされる文言の広い一般的な意味によって示される十分な程度にまで変更が詳細に行われてもよいことが理解される。たとえば、特定の要素は、この発明の精神および範囲から逸脱せずに、特定用途に依存して変動してもよい。
【符号の説明】
【0037】
100 装置、102 ハウジング、104 基部デッキ、106 頂部カバー、108 スピンドルモータ、110 記憶媒体、112 ヘッドジンバルアセンブリ(HGA)、114 アクチュエータ、116 可撓性サスペンション、118 アクチュエータアーム、120 カートリッジ軸受アセンブリ、122 ボイスコイルモータ(VCM)、124 変換器、130 磁気素子、132 磁気応答積層、134 第1の減結合層、136 第2の減結合層、138 第1の強磁性自由層、140 第2の強磁性自由層、142 スペーサ層、144 バイアス磁石、146 空気軸受面(ABS)、148 データ記憶媒体表面、150 データビット、152 ストライプ高さ、160,190 データリーダ積層、162,164 磁気自由層、166,187,198 トンネル層、168 シールド対シールド間隔、170,172,200 減結合層、174 所定幅、180 磁気積層、182,184 強磁性自由層、186,196 結合サブ層、188 拡散層、192,194 磁気自由層、202,204 厚み、220,222,224,226,228,230 点、300 ルーチン、302,306,310,314 判断、304,308,312,316,318 ステップ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の強磁性自由層と第2の強磁性自由層との間に配置されたスペーサ層の磁気応答積層を含み、少なくとも1つの強磁性自由層は、磁気抵抗比(MR)を向上させる結合サブ層を有する、磁気センサ。
【請求項2】
第1および第2の強磁性自由層は、各々、結合サブ層を有する、請求項1に記載の磁気センサ。
【請求項3】
磁気応答積層は減結合層間に配置される、請求項1に記載の磁気センサ。
【請求項4】
各減結合層はタンタルである、請求項3に記載の磁気センサ。
【請求項5】
結合層はFeCoZrTaである、請求項1に記載の磁気センサ。
【請求項6】
結合層はCoFe4820である、請求項1に記載の磁気センサ。
【請求項7】
結合層はNiFeである、請求項1に記載の磁気センサ。
【請求項8】
第1および第2の強磁性自由層は、各々、CoFeB合金である、請求項1に記載の磁気センサ。
【請求項9】
各結合サブ層と強磁性自由層との間に拡散層が配置される、請求項1に記載の磁気センサ。
【請求項10】
拡散層はタンタルである、請求項9に記載の磁気センサ。
【請求項11】
結合サブ層は第1および第2の強磁性自由層とは異なる磁気歪を有する、請求項1に記載の磁気センサ。
【請求項12】
少なくとも1つの強磁性自由層は、結合サブ層であり、実質的に0の正味磁気歪を有する、請求項1に記載の磁気センサ。
【請求項13】
第1の減結合層と第2の減結合層との間に配置されたリーダ積層を含み、リーダ積層は、第1の強磁性自由層と第2の強磁性自由層との間に配置されたスペーサ層を含み、各強磁性自由層は、拡散層によってそれぞれの強磁性自由層から分離された結合サブ層を有する、磁気積層。
【請求項14】
各減結合層および拡散層はタンタルである、請求項13に記載の磁気積層。
【請求項15】
スペーサ層はMgOである、請求項13に記載の磁気積層。
【請求項16】
第1の減結合層、第1の強磁性自由層およびそれぞれの拡散層は、第2の減結合層、第2の強磁性自由層およびそれぞれの拡散層によって規定される第2の厚みと実質的に異なる第1の厚みを有する、請求項13に記載の磁気積層。
【請求項17】
少なくとも1つの結合層はNiFeであり、少なくとも1つの強磁性自由層はCoFeB合金である、請求項13に記載の磁気積層。
【請求項18】
第1の強磁性自由層と第2の強磁性自由層との間にスペーサ層を形成することによって、磁気応答積層を構築するステップと;
少なくとも1つの強磁性自由層に近接する結合サブ層を位置決めすることによって、磁気応答積層の磁気抵抗比(MR)を向上させるステップとを含む、方法。
【請求項19】
少なくとも1つの結合サブ層は各それぞれの強磁性自由層で実質的に0の正味磁気歪を生じさせる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
MR比は、磁気応答積層の所定のシールド対シールド間隔に関して向上される、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−70054(P2013−70054A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−206822(P2012−206822)
【出願日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【出願人】(500373758)シーゲイト テクノロジー エルエルシー (278)
【Fターム(参考)】