説明

移動型入力装置、その校正方法、および校正のためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】座標を入力するための移動型入力装置、前記装置を構成する方法、および前記方法をコンピュータに実装させるコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録メディアを提供する。
【解決手段】前記移動型入力装置は、2台のデジタルカメラと、校正ツールと、記憶部と、入力面に置いた対象物の座標を、前記2台のデジタルカメラの画像によって、前記校正ツールを含むように撮像した画像にもとづいて、前記入力面の対象物の座標を計算する制御部と、を有する。前記制御部は、また、前記入力面の近傍に規定された入力区域に対応する検出帯の位置および幅を構成する。前記検出帯の前記位置および前記幅は、前記入力面の位置に関連付けて前記記憶部に記憶される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動型入力装置、その校正方法、およびその校正のためのコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、さらに詳細には、複数の撮像装置有し、コンピュータと組み合わせて点の座標を入力するために使用される移動型入力装置、およびその校正方法ならびにその校正のコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルおよび電子白板は、イメージセンサモジュールが現在適用されている、コンピュータ入力装置を応用した装置である。これらの応用装置においては、センサの画像はコンピュータに取り込まれて解析され、ユーザーの指示した点の座標が決定される(米国特許第6,421,042参照)。
【0003】
タッチパネル応用装置の場合、センサモジュールは、LCDやプラズマディスプレイなどの能動型ディスプレイ、またはプロジェクタスクリーンなどの受動型ディスプレイと組み合わせて使用される。能動型ディスプレイの場合、入力領域によって、ユーザーが対話できる能動領域が規定され、受動型ディスプレイの場合は、投影された画像によって、ユーザーが対話できる入力領域が規定される。
【0004】
電子白板応用装置の場合、ユーザーがパネルの上に情報を書くと、それがコンピュータに転送される。書き込みのために割り当てられた領域によって、ユーザーが対話できる入力範囲が規定される。
【0005】
タッチパネルおよび上記の白板応用装置において、イメージセンサモジュールは、ディスプレイまたは白板の所定の入力領域をカバーするように配置する必要がある。また、イメージセンサモジュールの設置の仕方が、画像処理システムがパネル入力エリア内の対象物の座標を計算するのに用いるパラメータを規定する。センサモジュール間の間隔およびセンサモジュールの3つの回転角度を利用した三角測量を用いて、座標が計算される。
【0006】
タッチパネルへの応用の場合、画像処理システムは、センサモジュールの撮影した画像から次の情報を抽出する。
【0007】
・パネル上の対象物の位置(座標)。
【0008】
・センサ画像上のパネル表面の位置。
【0009】
・対象物がパネル表面に接触しているか、または接触していると考えられる程度に近接しているか。
【0010】
パネル表面の位置は、通常、その表面に対して機械的に配置されたイメージセンサモジュールによって規定される、固定された画素ラインの帯の端部にある。
【0011】
画像処理システムが、いつポインティング用対象物がパネル表面に接触または十分近接したかを判断するために、所定の厚みを有した仮想的な層がパネル表面近傍に規定される。この層は検出区域と呼ばれ、この検出区域に対応して、イメージセンサの上に画素の帯が規定される。ポインティング用対象物がこの帯の中にある場合、その対象物がパネルの表面に接触したと、アルゴリズムによって判断される。この方法がうまく機能するためには、パネル表面に対する、センサモジュールの位置および機械的位置合わせが重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、従来技術の装置には、以下の問題があった。画像処理システムの検出アルゴリズムが用いる、センサモジュールがカバーする部分を規定するために、イメージセンサモジュールに重要な機械的位置合わせが要求される。所定のパネル構成と組み合わせたときだけに機能する専用固定ブラケットを有して機能する精密な筐体が必要である。イメージセンサモジュールは、生産時に決められた間隔を有し、工場組み立て時に規定された1つの領域のみに限定された入力領域を有して装置の一部として所定の位置に設置されている。
【0013】
したがって、従来技術の利用では、イメージセンサモジュールをテーブルなどの表面の上において、コンピュータ入力対話領域を短時間で作ることはできない。その理由は、画素の固定された部分を画像処理システムの検出区域に割り当てるのに、影響の大きい機械的配置が要求されるからである。
【0014】
また現在、任意の仮想領域を空間に規定する、イメージセンサを用いた入力装置は提供されていない。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記に鑑み、本発明の一つの態様にかかる実施形態は、移動型入力装置であって、
イメージセンサを有する第1の撮像装置と、
イメージセンサを有し、前記第1の撮像装置からはなれて設けられた第2の撮像装置であって、前記第1の撮像装置から前記第2の撮像装置まで延長した所定の基線長を有する基線を規定する第2の撮像装置と、を備え、
前記第1の撮像装置の第1の光軸と前記基線長とは第1の角度を成し、
前記第2の撮像装置の第2の光軸と前記基線とは第2の角度を成し、
前記基線、前記第1の光軸、および前記第2の光軸を含む面の近傍には入力面が規定され、
前記入力面の近傍には、前記入力面を覆うように所定の厚さを有する検出区域が規定され、
前記第1の撮像装置および第2の撮像装置の少なくとも一つを検出画像撮像装置とし、
前記検出画像撮像装置のイメージセンサを検出イメージセンサとし、
検出帯が、前記検出イメージセンサ上の所定の位置に形成されると想定される画像であって、前記入力面の所定の位置における前記検出区域の画像として定義され、
前記移動型入力装置は、さらに、
寸法指標部を自身の上に有する、校正ツールと、
制御部であって、前記第1の撮像装置で撮影された、前記入力面の第1の位置に置いた前記校正ツールの第1の画像と、前記第2の撮像装置で撮影された、前記入力面の第2の位置の置いた前記校正ツールの第2の画像とを処理し、
前記第1の画像、前記第2の画像、前記第1の角度、および前記第2の角度に基づいて、前記入力面上の前記第1の位置の、前記基線長で規格化された座標を求め、
前記検出画像撮像装置で撮影された前記第1の画像または前記第2の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記入力面上の前記第1の位置に対する前記検出帯の第1の位置および第1の幅を求め、
前記校正ツールを前記入力面の第2の位置に置いて前記第1の撮像装置で撮影された第3の画像と、前記校正ツールを前記入力面の第2の位置に置いて前記第2の撮像装置で撮影された第4の画像とを処理し、
前記第3の画像、第4の画像、第1の角度、第2の角度に基づいて、前記入力面上の前記第2の位置の、前記基線長で規格化された座標を求め、前記検出画像撮像装置で撮影された前記第3の画像または前記第4の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記入力面上の前記第2の位置に対する前記検出帯の第2の位置および第2の幅を求めるようにされた、制御部と、
前記入力面の前記第1の位置に関連付けて、前記検出帯の前記第1の位置および前記第1の幅を記憶し、前記入力面の前記第2の位置に関連付けて、前記検出帯の前記第2の位置および前記第2の幅を記憶する、記憶部と、を備える移動型入力装置。
【0016】
本発明の他の態様によれば、他の実施形態は、移動型入力装置を設定する方法であって、
イメージセンサを有する第1の撮像装置およびイメージセンサを有する第2の撮像装置を、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置が、前記第1の撮像装置から前記第2の撮像装置へ延在する所定の基線長を有する基線を規定するように配置する工程であって、
前記第1の撮像装置の第1の光軸と、前記基線が第1の角度を形成し、前記第2の撮像装置の第2の光軸と前記基線が第2の角度を形成し、
入力面が、前記基線、前記第1の光軸及び前記第2の光軸を含む面の近傍に規定され、
所定の厚さを有する検出区域が前記入力面の近傍に、前記入力面を覆うように規定され、
前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置の少なくとも1つが検出画像撮像装置とされ、
前記検出画像撮像装置の前記イメージセンサが検出イメージセンサとされ、
検出帯が、前記検出イメージセンサ上に形成されると想定される、前記入力面の所定の位置における前記検出区域の画像、として定義される、工程と、
寸法指標を有する校正ツールを前記入力面の第1の位置に置く工程と、
前記第1の撮像装置で第1の画像を、前記第2の撮像装置で第2の画像撮影する工程であって、前記第1の画像および第2の画像は前記入力面および前記入力面の第1の位置の前記校正ツールを含む、工程と、
前記入力面の前記第1の位置の、前記基線長で規格化された座標を、前記第1の画像、第2の画像、第1の角度、および第2の角度に基づいて求める工程と、
前記検出画像撮像装置で撮影された前記第1の画像または前記第2の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記入力面上の前記第1の位置に対する前記検出帯の第1の位置および第1の幅を求める工程と、
前記校正ツールを前記入力面の第2の位置に置く工程と、
前記第1の撮像装置で第3の画像を、前記第2の撮像装置で第4の画像を撮像する工程であって、前記第3の画像および前記第4の画像はともに前記入力面および前記第2の位置の前記校正ツールを含む、工程と、
前記第3の画像、前記第4の画像、前記第1の角度、前記第2の角度に基づいて、前記入力面上の前記第2の位置の、前記基線長で規格化された座標を求める工程と、
前記検出画像撮像装置で撮影された前記第3の画像または前記第4の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記入力面上の前記第2の位置に対する前記検出帯の第2の位置および第2の幅を求める工程と、
前記入力面の第1の位置に関連付けて、前記検出帯の前記第1の位置および前記第1の幅を記憶部に格納する工程と、
前記入力面の前記第2の位置に関連付けて、前記検出帯の前記第2の位置および前記第2の幅を前記記憶部に格納する工程と、を備える方法。
【0017】
本発明の他の態様によれば、他の実施形態は、コンピュータに移動型入力装置を設定する方法を実行させるプログラムを格納した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記方法は、
イメージセンサを有する第1の撮像装置およびイメージセンサを有する第2の撮像装置を、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置が、前記第1の撮像装置から前記第2の撮像装置へ延在する所定の基線長を有する基線を規定するように配置する工程であって、
前記第1の撮像装置の第1の光軸と、前記基線が第1の角度を形成し、前記第2の撮像装置の第2の光軸と前記基線が第2の角度を形成し、
入力面が、前記基線、前記第1の光軸及び前記第2の光軸を含む面の近傍に規定され、
所定の厚さを有する検出区域が前記入力面の近傍に、前記入力面を覆うように規定され、
前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置の少なくとも1つが検出画像撮像装置とされ、
前記検出画像撮像装置の前記イメージセンサが検出イメージセンサとされ、
検出帯が、前記検出イメージセンサ上に形成されると想定される、前記入力面の所定の位置における前記検出区域の画像、として定義される、工程と、
寸法指標を有する校正ツールを前記入力面の第1の位置に置く工程と、
前記第1の撮像装置で第1の画像を、前記第2の撮像装置で第2の画像撮影する工程であって、前記第1の画像および第2の画像は前記入力面および前記入力面の第1の位置の前記校正ツールを含む、工程と、
前記入力面の前記第1の位置の、前記基線長で規格化された座標を、前記第1の画像、第2の画像、第1の角度、および第2の角度に基づいて求める工程と、
前記検出画像撮像装置で撮影された前記第1の画像または前記第2の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記入力面上の前記第1の位置に対する前記検出帯の第1の位置および第1の幅を求める工程と、
前記校正ツールを前記入力面の第2の位置に置く工程と、
前記第1の撮像装置で第3の画像を、前記第2の撮像装置で第4の画像を撮像する工程であって、前記第3の画像および前記第4の画像はともに前記入力面および前記第2の位置の前記校正ツールを含む、工程と、
前記第3の画像、前記第4の画像、前記第1の角度、前記第2の角度に基づいて、前記入力面上の前記第2の位置の、前記基線長で規格化された座標を求める工程と、
前記検出画像撮像装置で撮影された前記第3の画像または前記第4の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記入力面上の前記第2の位置に対する前記検出帯の第2の位置および第2の幅を求める工程と、
前記入力面の第1の位置に関連付けて、前記検出帯の前記第1の位置および前記第1の幅を記憶部に格納する工程と、
前記入力面の前記第2の位置に関連付けて、前記検出帯の前記第2の位置および前記第2の幅を前記記憶部に格納する工程と、を備える方法。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる移動型入力装置の外観を示す図である。
【図2a】第1の実施形態のデジタルカメラの概略構成を示す図である。
【図2b】第1の実施形態のデジタルカメラの概略構成を示す図である。
【図3】第1の実施形態の携帯型入力装置の、図1の矢印Aの方向から見た側面を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の移動型入力装置の、図1の矢印Bの方向から見た側面を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の移動型入力装置の、図1の矢印Cの方向から見た下面を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の座標系を示す図である。
【図7a】本発明の第1の実施形態に点を入力する場合に、デジタルカメラが撮影した画像を示す図である。
【図7b】本発明の第1の実施形態に点を入力する場合に、デジタルカメラが撮影した画像を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態の校正ツールを示す図である。
【図9】パーソナルコンピュータ31の構成を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態の、カメラの配置を調整するための他の態様を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施形態の、カメラの配置を調整するための他の態様を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施形態の、カメラの配置を調整するための他の態様を示す図である。
【図13a】本発明の第1の実施形態の、カメラの配置の調整の他の態様を示す図である。
【図13b】本発明の第1の実施形態の、カメラの配置の調整の他の態様を示す図である。
【図13c】本発明の第1の実施形態の回転方向位置合わせプログラムのフローチャートを示す図である。
【図14】本発明の第1の実施形態の、カメラの配置を調整するための他の態様を示す図である。
【図15】入力面4aに対するデジタルカメラの向き、および検出区域4bを示す図である。
【図16a】イメージセンサ2b上の検出帯を示す図である。
【図16b】点P2における、校正ツールの拡大図を示す図である。
【図17】本発明の第1の実施形態の、校正プログラムのフローチャートを示す図である。
【図18】校正プログラムが実行されたときの、画面表示を示す図である。
【図19】本発明の第2の実施形態におけるデジタルカメラの、天井への取り付け方法を示す図である。
【図20】設定プログラムが実行されたときの、表示画面31aを示す図である。
【図21】自動マッピングに用いられる複数の値の間の関係を示す図である。
【図22】固定サイズの入力領域をマッピングする場合の、表示画面31aを示す図である。
【図23】マッピングプログラムのフローチャートを示す図である。
【図24】マッピングエラーの場合を示す図である。
【図25】マッピングエラーの場合を示す図である。
【図26a】本発明の第1の実施形態の他のマッピングプログラムのフローチャートを示す図である。
【図26b】本発明の第1の実施形態の他のマッピングプログラムのフローチャートを示す図である。
【図27a】ツールを認識するためのサブルーチンのフローチャートを示す図である。
【図27b】ツールを認識するためのサブルーチンのフローチャートを示す図である。
【図28】ヨー角が異なる場合の、実際の重複領域を示す図である。
【図29】表示画面上の視野の重複領域を示す図である。
【図30】ロール角がゼロでない場合の、検出帯を校正するためのイメージセンサ3b上のパラメータを示す図である。
【図31】デジタルカメラ2と校正点P1およびP2との間の位置関係を示す図である。
【図32】デジタルカメラ2と校正点P1およびP2との間の位置関係を示す図である。
【図33】PD、SAと校正点P1およびP2との関係を示す図である。
【図34】AG1、DAおよびSAの間の角度の関係を示す図である。
【図35】図34の丸で囲まれた部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付の図を参照して、本発明の実施形態を以下に説明する。詳細な説明において、同一の参照符号を同一または同様の要素に与え、その説明は重複を避けるために省略する。
<第1の実施形態>
図1は本発明に係る第1の実施形態の移動型入力装置1の外観を示す。移動型入力装置1は、それぞれがブラケット8および10を用いてホワイトボード4に取り付けられた、第1のデジタルカメラ2および第2のデジタルカメラ3を備える。2台のデジタルカメラは、その間に基線5を規定する。基線5とデジタルカメラ2および3の各光軸6および7はヨー角YA1およびYA2を形成する。参照符号21および22はそれぞれ、デジタルカメラ2および3の上面に印刷されてヨー角YA1およびYA2を一致させるために用いられる矢印を示す。参照符号VAは、デジタルカメラ2および3の水平視野角を示し。デジタルカメラ2および3は、パーソナルコンピュータ(以降、PCと称す)31に、USBなどの通信バスを介して電気的に接続される。
【0020】
図2aおよび2bは、デジタルカメラ2および3の概略校正を示す。参照符号2aおよび3aは撮影レンズ、参照符号2bおよび3bはCCDやCMOSイメージセンサなどのイメージセンサを示す。レンズ2bおよび3bのレンズ中心2cおよび3cは、デジタルカメラの位置を示し、基線5は、一方のレンズ中心から始まり他方のレンズ中心で終わる。基線の長さをLbとする。参照符号FLはレンズ中心からイメージセンサの表面までの長さであり、Wisはイメージセンサ表面の幅である。本実施形態においては、デジタルカメラの撮影レンズが無限遠に焦点合わせしてあるので、FLは撮影レンズの焦点距離と同じである。
【0021】
図3は、矢印Aから見た、移動型入力装置1の側面図を示す。第1のデジタルカメラ2は、ネジ9でホワイトボード4に固定されたブラケット8を用いてホワイトボード4の入力面4aに搭載されている。参照符号D1は第1のカメラ2のレンズ中心から入力面4aまでの距離を示す。第1のデジタルカメラ2の第1の光軸6と入力面4aとで、それらの間にピッチ角PA1を形成する。
【0022】
図4は、矢印Bから見た、移動型入力装置1の側面図を示す。第2のデジタルカメラ3は、ネジ11でホワイトボード4に固定されたブラケット10を用いてホワイトボード4の入力面4aに搭載されている。参照符号D2は第1のカメラ3のレンズ中心から入力面4aまでの距離を示す。第1のデジタルカメラ2の第1の光軸7と入力面4aとで、それらの間にピッチ角PA2を形成する。ピッチ角PA1およびPA2は、通常はゼロである。しかし、それらは、デジタルカメラ2または3が固定されているホワイトボードの入力面が不均一な場合、無視できない値になることもある。
【0023】
図5は、移動型入力装置1の、図1の矢印C方向から見た下面図である。参照符号4bは、入力面4aの近傍にあって5mmの厚みを持つ検出区域を示す。参照符号4cは、検出区域4bの上面を示す。検出区域4bは、入力面4a上の位置を指す対象物を検出するのに用いられる。対象物が検出区域の中にあると検出されると、たとえその対象物と入力面の間に間隔があったとしても、その対象物は入力面に接触しているものと判断される。イメージセンサ2bおよび3bの下の辺(下の辺は、カメラの底面と平行であるとする)および入力面4aは、光軸6および7を中心にしてロール角RA1およびRA2を形成する。デジタルカメラ2および3が搭載されている位置において入力面が平坦でない場合、ロール角RA1およびRA2は無視できない大きさの値になることがある。
【0024】
図6は、対象物の座標の計算方法を説明するための図であり、第1の実施形態の座標系を示す。X軸およびY軸は、入力面4a上にあって、その入力面4a上には、第1のデジタルカメラ2のレンズの中心を入力面4aに垂直に投影した点に、原点Oが位置している。点P1(x1,y1)は、使用者が位置を指すのに用いる対象物の点の例であり、以下に本実施例における点P1の座標(x1、y1)の計算方法を以下に説明する。
【0025】
図7aは、第2のデジタルカメラ3で撮影した画像36であり、画像36の幅をWisとするが、それはイメージセンサの幅である(図2a、2b参照)。参照符号26は、ホワイトボード4の入力面4aに何かを書くためのペン25を保持する使用者の手である。ペン25の先端は入力面に、点P1(x1,y1)で接触している。参照符号12は、画像36の左端からペン25の先端までの距離を示す。以降、デジタルカメラによって撮影された画像の幅は、必ずWisであることに注意すること。
【0026】
図7bは、第1のデジタルカメラ2によって撮影された画像35であり、参照符号26は、ホワイトボード4の入力面4aに何かを書くためのペン25を保持する使用者の手である。ペン25の先端は入力面に、点P1(x1,y1)で接触している。参照符号11は、画像35の右端からペン25の先端までの距離を示す。
<入力点P1の座標(x1、y1)の計算方法>
上記したように、角度パラメータPA1、PA2、RA1、RA2,および寸法パラメータD1、D2はある値を有し、ヨー角YA1,YA2は互いに異なる。しかし、入力面上の対象物の座標を計算する場合、PA1、PA2、RA1、RA2、D1およびD2はゼロであると仮定してよく、YA1およびYA2をYAと仮定しても良い。その理由は、以下の通りである。ホワイトボードの表面は、通常はそれほど粗くはない。D1またはD2があっても、大きな誤差は発生しない。ヨー角は、校正(後述する)によって、YA1およびYA2が同じ値YAになるように調整される。
【0027】
使用者によって指示された入力点P1の座標(x1、y1)は、パラメータYAを用いて、後述するように計算される。
【0028】
図6において、基線5と第1の光軸6との間の角度ya1−1、および基線5と第2の光軸7との間の角度ya2−1は、l1、l2、FL、Wis、YA1、およびYa2から、下式を用いて計算される。
【0029】
ya1−1=YA−tan−1((l1−Wis/2)/FL) 式(1)
ya2−1=YA−tan−1((l2−Wis/2)/FL) 式(2)
座標x1およびy1は、したがって、以下の式で計算される。
【0030】
x1=Lb×tan(ya2−1)/(tan(ya1−1)+tan(ya2−1))
式(3)
y1=x1×tan(ya1−1) 式(4)
上記の式において、基線の長さはLbとするが、Lbは実際の基線長に置き換えてもよいし、1としてもよい。Lbを実際の基線長とした場合、座標P1(x1,y1)は実寸で計算され、Lbを1とした場合、座標P1(x1,y1)はLbで規格化されている。
<カメラの配置の校正>
デジタルカメラ2および3は、ブラケット8および10を用いて、ホワイトボード4の上辺に取り付けられている。第1の矢印21および第2の矢印22は、それぞれ第1のデジタルカメラ2および第2のデジタルカメラ3の上面に印刷されている(図1参照)。第1の矢印21は、それ自身と第1の光軸との間に角度YAを形成するように設けられており、第2の矢印22は、第2のデジタルカメラ3の上面に、矢印と第2の光軸7との間に角度YAを形成するように設けられている。2台のデジタルカメラ2および3は、矢印21および22がお互いを指すように配置される。こうすることにより、2台のデジタルカメラのヨー角がほぼYAに設定される。入力面5aが十分平坦な場合、角度パレメータPA1、PA2、RA1およびRA2は、ほぼゼロになる。
【0031】
図10、ヨー角YA1およびYA2を調整するための、第1の実施形態の他の態様を示す。参照符号2dは、第1のデジタルカメラ2の第1の側面を示し、第1の側面はそれ自身と第1の光軸6との間に角度YAを形成する。同様に、第2のデジタルカメラ3の第2の側面3dは、それ自身と第2の光軸7との間で角度YAを形成する。糸51は、2台のデジタルカメラ2および3の間に張り渡され、デジタルカメラ2および3は、側面2dおよび3dが糸に対して平行になるようにされており、デジタルカメラのヨー角がほぼYAに設定される。
【0032】
図11は、ヨー角YA1およびYA2を調整するための第1の実施形態の他の態様を示す。
【0033】
引用符号2eは、第2のデジタルカメラ3へ向けてレーザビームを放射する第1のレーザダイオードを示し、引用符号3eは、第2のデジタルルカメラへ向けてレーザビームを放射する第2のレーザダイオードを示す。第1のレーザダイオード2eは、レーザビーム52が第1のレーザビームと第1の光軸との間で角度YAを形成するように、第1のデジタルカメラ2に設けられている。第2のレーザダイオード3eは、第2のレーザビーム53が第2のレーザビームと光軸7との間で角度YAを形成するように、デジタルカメラ3に設けられている。デジタルカメラ2および3の配置は、レーザビーム52および53が、それぞれ第1および第2のレーザダイオード3eおよび2eの近傍に当たるように調整され、それによって、第1および第2のデジタルカメラ2および3の配置は、ヨー角YA1およびYA2がほぼYAになるように調整される。第1の実施形態のこの態様においては、レーザビームが届いた場所が使用者に分かりやすいように、検出領域2fおよび3fを設けても良い。検出領域2fおよび3fは、カメラの筐体に明るい色で印刷されてもよいし、カメラの筐体に反射体を取り付けても良い。検出領域2fおよび3fの表面は、入射レーザビームが観察しやすいように、粗面を有するのが好ましい。
【0034】
図12は、ヨー角YA1およびYA2を調整するための第1の実施形態の他の態様を示す。引用符号3gは、第1のレーザダイオード2eから第2のデジタルカメラ3に向けて発射された入射レーザビーム52を反射するための反射領域を示す。反射領域3gは、反射領域3gの法線がそれ自身と光軸7との間で角度YAを形成するように、デジタルカメラ3に設けられている。そのため、反射領域3gで反射されたレーザビーム54がレーザダイオード2eの近傍に当たるように、第1および第2のデジタルカメラ2および3が調整されたとき、ヨー角YA1およびYA2はYAに設定される。
【0035】
図13aおよび13bは、ヨー角YA1およびYA2を調整するための第1の実施形態の他の態様を示す。この態様では、位置合わせツール61、PC31およびPC31用の調整プログラムを用いる。調整を実行する場合、使用者は、まず2台のデジタルカメラ2および3と位置合わせツール61を、デジタルカメラ2および3の視野が入力領域をカバーし、位置合わせツール61から各デジタルカメラ2および3までの距離が同じになるように、配置する。次に、2台のデジタルカメラ2および3間の距離Lbと、2台のデジタルカメラ2および3と位置合わせツール61との距離Dtとを測定する。位置合わせツール61については、入力面4aに吸着する吸盤を有したオレンジ色の3cmの球体であるが、調整プログラムによる画像処理で検出できるものであれば、形状、色、および大きさはそれに限定されるものではない。また、調整ツール61を入力面4aに置くための手段は吸盤に限定されず、磁石を用いてもよい。
【0036】
調整プログラムがスタートすると、使用者は、測定された寸法LbおよびDtの入力を要求され、それらの寸法を入力するとき、コンピュータ画面92は、図13bに示すような表示を行う。図13bでは、デジタルカメラ2および3と位置合わせツール61との構成のようすが、表示画面31aに表示されている。PC31は、デジタルカメラが連続的に撮影するように制御し、PC31は、撮影された調整ツール31の位置に加え、入力されたLbおよびDtから、YA1およびYA2を計算する。算出されたYA1およびYA2に基づき、PC31は、使用者に、どのカメラをどの方向に調整するかを矢印62および63で指示し、YA1およびYA2をほぼ同じ値に調整し、デジタルカメラ2および3の視野が互いに重なった入力領域が、入力面4a上の適当な領域をカバーするように調整する。
【0037】
矢印62または63は、選択的に表示され、使用者は、その矢印の指示した方向へデジタルカメラを調整する。PC31は、指示ウィンドウ64を表示し、そこに、固定目標マーク65および移動目印66を表示し、固定目標マーク65と移動目印66との間の距離は、カメラを回転させる量を示す。使用者は、矢印62および63と、指示ウィンドウ64の指示にしたがって、デジタルカメラ2および3を物理的に調整することができる。
【0038】
図13cは、上記した方法で用いられる回転位置合わせプログラムのフローチャートを示す。回転位置合わせプログラムがスタートすると、デジタルカメラ2および3は、同時の撮影を開始し、撮影した画像の中で位置合わせツール61を探す(ステップS11)。ツール61が、画像中にある場合(ステップS12、Yes)、フローはステップS14へ進む。ステップS12でNoの場合、フローはステップS11を繰り返す。ステップS14で、PC31は、オペレータからパラメータLbおよびDtを受け取り、角度YA1を計算する(ステップS15)。ステップS16で、PC31は、YA1を補正する方向とその量を計算し、図13bに示すように、表示画面31a上で操作者に通知する(ステップS17)。ステップS18で、撮像画像に基づいて、PC31は、角度YA1が正しいかどうかをチェックし、角度YA1が正しい場合(ステップS18,Yes)、フローはステップS19へ進む。ステップS18でNoの場合、フローはステップS16へ戻る。ステップS19では、PC31は、YA2を補正する方向とその量を計算し、図13bに示すように表示画面31a上で操作者に通知する(ステップS19)。ステップS21では、PC31は、撮像画像に基づいて、YA2が正しいかどうかをチェックし、正しい場合(ステップS121、Yes)フローを終える。
【0039】
ステップS21でNoであれば、フローはステップS19へ戻る。
【0040】
図14は、ヨー角YA1およびYA2を調整するための、第1の実施形態の他の態様を示す。本態様では、PC31および調整プログラムが使用される。PC31は、2台のデジタルカメラ2および3を制御し、連続的に画像を撮影し、撮影した画像71および72をコンピュータ画面92に表示する。画像71は、デジタルカメラ2で撮影した画像であり、他方のデジタルカメラ3および入力面4aを含む。画像72は、デジタルカメラ3で撮影した画像であり、他方のデジタルカメラ2および入力面4aを含む。画像71および72上では、所定位置に固定の調整ライン73および74が挿入されている。使用者はデジタルカメラ2および3のヨー角を、デジタルカメラ2および3が、それぞれ調整ライン74および73の位置になるように調整する。このようにすることで、ヨー角YA1およびYA2が、ほぼ同じ値に設定される。
【0041】
上記において、調整線73および74は所定の位置にあるが、入力領域が入力面4aの適当な領域をカバーするように入力域を設定するために、基線長Lbに基づいてそれらの位置を変えても良い。基線長Lbは、撮影レンズ2aおよび3aの焦点距離、イメージセンサ2bよび3bの大きさおよびデジタルカメラ2および3の実寸に基づいて、画像71および72上のデジタルカメラの大きさから求めることが可能である。
<ロール角が0の場合の、検出帯の校正>
ホワイトボードへの応用の場合、重要なことは、対象物がいつ検出面に近づいたのかを判断することである。この目的のため、入力面の近傍に、ある厚さ(本実施形態の場合、5mm)を有した検出区域を規定し、対象物を検出するのに用いる。対象物が検出区域にある場合、その対象物は入力面4aに接触していると判断される。検出区域の、イメージセンサの表面に平行な面での断面は、所定の幅を持った帯の画像を形成する。この帯を、本発明では検出帯と呼ぶ。検出帯の位置と幅は、入力面4a上の位置に依存する。すなわち、イメージセンサ面から遠い位置での検出区域に対応する検出帯上の位置は、イメージセンサの下の方になり、検出区域に対応する検出帯の幅は、その位置までの距離に依存する。以下の記載では、入力面上の位置に対する検出帯の規定の方法を説明する。
【0042】
図8は、校正ツール27aの例を示す。校正ツール27aの下端面は、ツール27aの長軸に直角になっていて、校正ツール27aが入力面4a上に置かれたとき、容易に入力面に垂直になる。校正ツール27aは、オレンジ色の円筒状胴体と、幅Wctの緑の寸法指標28を有している。寸法指標28とツール端との間には、SPのスペースがある。もし、寸法指標28をツール端に設けると、入力面4aによる反射のせいで、その幅が2倍であるように観測されるおそれがある。そのため、寸法指標28とツール端の間には、スペースを設けることが好ましい。
【0043】
図9に、パーソナルコンピュータ31の構成を示す。引用符号91はCPU、92はディスプレイ、93はキーボード、94はRAM、95はROM、96はハードディスク、97はI/Oインタフェースを示す。
【0044】
図15には、入力面4aおよび検出区域4bに対するデジタルカメラ2の配置を示し、符号4cは、検出区域4bの上面である。図16aには、校正ツール27aを入力面4aに置いたときの、デジタルカメラ2のイメージセンサ2bを示す。
【0045】
図16aに、校正ツール27aが、入力面上の座標、点P2(x,y)にある場合を示す。入力面4a上の座標系は、図6および関連する記載で説明されている。図16aには、イメージセンサ2b上のX軸、Y軸で構成された、もうひとつの座標がある。X軸は、イメージセンサ2bの底辺上にあり、Y軸はイメージセンサ2bの左辺にあって、座標の原点は、イメージセンサ2bの左下角にある。
【0046】
本実施形態では、校正を実行するのに、校正ツール27aを2度使用するが、2度より多く使用しても良い。以下では、2つの点P2およびP3を用いて説明する。点P2(x,y)および点P3(x,y)は、イメージセンサ2b上のX−Y画像座標、点PS2(X,Y)および点PS3(X,Y)に対応する。図16aで、参照符号4cは、検出区域4bの、点PS2(X,Y)および点PS3(X,Y)における上端を示す。検出帯4bの幅は、イメージセンサ2b上の点がX軸から離れるほど小さくなる。つまり、点PS3(X,Y)の検出帯の幅は、点PS2(X,Y)の検出帯の幅より狭い。
【0047】
図16bに、イメージセンサ2b上の点PS2周辺の拡大図を示す。図16bにおいて、Wctは、寸法指標28の実寸であり、Wctp2は、イメージセンサ2b上の寸法指標28の寸法である。検出区域4bの実寸は、上記のように5mmであり、点P2の検出帯の幅Bwp2は、次の式で計算される。
【0048】
Bwp2=Wctp2/Wct×5
点P2の検出帯4bの下辺4dは、次の式で表現される。
【0049】
Y=Y 式(5)
点P2の検出帯4bの上辺4cは、次の式で表現される。
【0050】
Y=Y+Bwp2=Y+Wctp2/Wct×5 式(6)
式5および6で規定される領域は、点P2(X,Y)を通ってX軸に平行な線上の点に近づく対象物のための検出帯4bである。
【0051】
同様に、位置P3の検出帯の幅Bwp3は、イメージセンサ2b上の寸法指標28の寸法Wctから次の式で計算される。
【0052】
Bwp3=Wctp3/Wct×5
位置P3の検出帯4bの下辺4dは、次の式で表現される。
【0053】
Y=Y 式(7)
位置P3の検出帯4bの上辺4cは、次の式で表現される。
【0054】
Y=Y+Bwp3=Y+Wctp3/Wct×5 式(8)
ここで、Wctp3は、イメージセンサ2b上の寸法指標28の寸法である。
【0055】
式7および式8で規定される領域は、位置P3(X,Y)を通ってX軸に平行な線上の点に近づく対象物のための検出帯4bである。
【0056】
図17のフローチャートおよび図18の画面表示を参照して、校正フローを以下で説明する。
【0057】
図17において、計算プログラムがスタートすると、検出区域4bの厚さおよび寸法指標28の寸法がP31に入力され(ステップS30)、デジタルカメラ2および3は、校正ツール27aを探すため同時の撮影を開始する(ステップS31)。校正ツール27aが撮影画像の中にないときは(ステップS32、No)、フローはステップS33に進んで、操作者に校正ツール27aを移動するように指示し、ステップS31へ戻る。校正ツール27aが撮影画像の中にある場合には(ステップS32、Yes)、フローはステップS32へ進み、校正ツール27aの移動が止まるのを待つ(ステップS34)。校正ツール27aが静止している場合は(ステップS34、Yes)、フローはステップS35へ進み、校正ツール27aの2次元座標を計算し、校正ツール27aが現在位置する場所の、検出帯の位置および幅を決定する(ステップS36)。ステップS37では、PC31は、操作者に校正ツール27aを第2の位置へ移動するように指示し、校正ツール27aが動くのを待ち(ステップS38)、再び止まるのを待つ(ステップS39)。校正ツール27aが再び止まった場合(ステップS39、Yes)、PC31(CPU91)は、校正ツール27aが現在位置する場所の2次元座標を計算数し(ステップS40)、校正ツール27aが現在位置する場所の検出帯の位置および幅を決定する(ステップS41)。ステップS42では、検出帯の位置と幅をその位置に関連付けて、ハードディスク装置97に記憶する。
【0058】
図18に、校正プログラムが走っているときに、操作者に校正ツール27aをどのように移動させるかを指示するために使用される表示画面31aの例を示す。図18で、引用符号11は、そのひとつが選択的に表示されて、操作者に対し校正ツール27aを移動させる方法を指示する指示矢印を示す。円112は、校正ツール27aがデジタルカメラ2および3の視野内にあるかどうか、または校正ツールが正確に所望の場所にあるかどうかを通知するために表示される。円が赤の場合、校正ツール27aは視野の外にあり、緑の場合には、校正ツール27aは視野の中にある。指標113は目標位置を示し、指標114は現在位置を示す。操作者は、指標114を指標113に一致させるように、校正ツール27aを移動させる。
<ロール角が非ゼロの場合の、検出帯の校正>
ロール角およびピッチ角がゼロでない場合の検出帯の校正方法を説明する。この方法では、下記の条件が必要である。
【0059】
1.この手順が使用される前に、ヨー角が適切に調整されていること。これは、校正位置の正しい座標を計算するために必要である。
【0060】
2.校正のために校正ツールが置かれている校正位置は、デジタルカメラの光軸近傍にあることが好ましい。光軸により近い点の方が、傾斜測定がより正確になる。
【0061】
3.2台のデジタルカメラ間の基線長が測定されていること。これは、校正位置の正しい座標を計算するために必要である。
【0062】
この方法の校正手順では、以下の仮定がある。
【0063】
1.本実施形態の移動型入力装置は、パネル上のすべての点の表面上の位置を取得するタッチパネルとして使用される。
【0064】
2.画素ライン上の物理的画素間隔と、画素ライン間の間隔は同じである(この仮定は、理解容易のため)。
【0065】
3.光学系は、入力面に投影された画素がレンズに対して作る角度がどの画素についても同じであるように設計されている。この形式のレンズは、f−θレンズとして公知である。
【0066】
以下の説明では、校正は、図30および31に示すように、2つの校正位置P1およびP2に基づいて行われる。図30に、デジタルカメラ3のイメージセンサ3bを示す。イメージセンサ3bは、2000×1500画素を有し、その水平ピッチと垂直ピッチは同じである。図31に、デジタルカメラ3と校正位置P1およびP2との位置関係を示す。校正位置P1は、イメージセンサ3bの画素ラインL1上に位置し(図30参照)、デジタルカメラ3からは既知の距離D4だけ離れている(図31参照、D4は、移動型入力装置1で得られた校正点P1の座標から計算される)。校正位置P2は、イメージセンサ3bの画素ラインL2上に位置し(図30参照)、デジタルカメラ3からは既知の距離D5だけ離れている(図31参照、D5は、移動型入力装置1で得られた校正点P2の座標から計算される)。傾斜線AL1および傾斜線AL2は、入力面4a上にあって、光軸7に垂直であり、それぞれ構成位置P1およびP2を通る。傾斜線AL1およびAL2は、それぞれ図30の傾斜線AL1およびAL2に対応する。
【0067】
デジタルカメラ3のロール角SAは、画素ラインと入力面4a上の校正ツール27aとの間の角度として測定され、その校正ツール27aは、入力面4aに垂直である。ここで、位置P3は、位置P1と同じ傾斜線AL1上にある(図31参照)と仮定して、画素ラインL3は以下のように求められる。図31において、放射状線RLA、RLBおよびRLCは、入力面4aと、イメージセンサ3bの右または左の辺に平行でレンズ中心を通り、それぞれが構成位置P1、光軸7および位置P3を含む平面との交線である。P1とP3との間の画素ラインの数はDPと定義し、あとで求める。
【0068】
図30の情報に基づいて、以下の式を立てる。
【0069】
tan(SA)=DP/PD
すなわち DP=tan(SA)×PD 式(9)
P3における画素ラインは、L3=P1−P3であり、DPに式9を代入すると次になる。
【0070】
L3=P1−tan(SA)×PD 式(10)
次に、デジタルカメラ3とP3との距離D3を求める。
【0071】
図32に、角度パラメータAG1、AG2およびD6を示し、AG1=角AC−VA/2、およびAG2=VA/2−角Aである。
【0072】
D6は、以下の式で求められる。
【0073】
cos(AG2)=D6/D4
すなわち D6=D4×cos(AG2)
D3は、以下の式で求められる。
【0074】
cos(AG1)=D6/D3
すなわち D3=D6×cos(AG1)
P2とP3との間の画素ライン、および入力面4a上のこの2点間の距離から、イメージセンサ3bの底辺と直線L2との間、およびイメージセンサ3bの底辺とラインL3までの画素単位での距離をそれぞれl2、l3とすると、任意の放射状線に沿った画素解像度RL(ライン/cm)を以下の式から求めることができる。
【0075】
PR=(l2−l3)/(D2−D3)
この章のはじめに指定した仮定にもとづくと、れは、入力面のいずれの場所においても定数である。
【0076】
入力面4a上でかつ放射状線RLC上にあるさまざまな位置Pxの、(イメージセンサ3bの底辺からlx画素の)ピクセルラインLxは、カメラからの対応する距離Dxを用いて以下の式で算出される。
【0077】
lx=l3+(Dx−D3)×PR
この式は、イメージセンサ3bの底辺と、異なる参照画素ラインLrとの距離lr、およびD3の距離Drを代入して、任意のカメラ視野角に対して用いることができる。
【0078】
lx=lr+(Dx−Dr)×PR
lrおよびDrの値は、カメラ視野角の関数である。LrおよびDrが、ある画素ラインから次の画素ラインに移った点は、以下のように求められる。イメージセンサのピクセルラインはパネルの表面に投影されていると仮定する。カメラの光軸に垂直な線がパネルの上に引かれた場合、この線は投影された画素ラインと交差する。その線が新たな画素ラインと交差するたびに、参照値lrおよびDrは変化する。隣接する2つの交差点間のカメラ視野角を知る必要がある。ロール角の関数であるこの角度変化Axは、SAと定義される。
【0079】
図33に、この角度変化Axを、ピクセルラインに沿う画素および画素ラインL3とL5との間隔lsの関係において示すが、ラインL5は、ラインL3の1ピクセルライン下である。図33から、次の式が導かれる。
【0080】
tan(SA)=ls/Ax
すなわち、Ax=ls/tan(SA)
元の参照点をP3とすると、視野角CがAx画素だけ変化する場合、参照ラインLrおよび参照距離Drが変化する。
【0081】
新しい参照距離Drは、以下のように求められる。
【0082】
図33に、視野角の実際の角度変化を画素単位でDAとして示す。図34および35に、パネルに現れるであろうこの角度および物理的な距離Axを示す。これらの図は、AG1および、図32に示したD6について説明する。図34および35からは、以下の式導かれる。
【0083】
cos(AG1−DA)=D6/Dx
すなわち、Dx=D6/cos(AG1−DA)
したがって、新しいDrは、
Dr=Dx+ls
上記の計算は、この実施形態の完全な入力域を変換するlrおよびDrを持つ表を生成するのに用いられる。P3を元の参照点として、以下の表に例を示す。表1はPC31のハードディスク装置96に保存してもよい。
【0084】
【表1】

【0085】
以下の点に注意すること。
【0086】
1.この手順では、各デジタルカメラの視野角がいくつかの角度区分に分割される。
【0087】
2.各々の角度区分に対して式が定義され、それらの式は検出帯の位置をデジタルカメラからの距離の関数として決めるのに用いられる。
【0088】
また、校正位置が2個用いられるので、
1.どちらの校正位置を参照点として用いても良い。
【0089】
2.校正位置すべてに同じ計算を実行することができ、校正位置すべてからのデータを組み合わせるアルゴリズムを定義することができる(ロール角測定値の平均化、解像度計算の平均化、校正位置のひとつ以外の異なる角度(Aはこの処理に用いられた)を計算する、システムの光学特性を補償する)。
【0090】
ロール角が0で、ピッチ角が0でない場合、検出帯の位置は、イメージセンサの表面を含む平面からの距離だけに依存する、検出帯を構成する画素ラインは、イメージセンサ上の対象物像の垂直角位置が反映される。
【0091】
ピッチ角が0、ロール角が非0、パネルからの光軸の高さが0の場合、検出帯の位置は、カメラからの距離には影響されない。検出帯を構成する画素ラインは、イメージセンサ上の対象物像の角度位置だけに依存する。
【0092】
上記において、検出帯の幅は議論していない。検出帯の幅は、入力面の座標に依存し、既知の方法で算出される。また、上記ではレンズ形式をf−θレンズと仮定したが、普通の形式のレンズを本実施例に使用することもでき、検出帯は同様の方法で校正可能である。
<検出帯の使用方法>
本発明の移動型入力装置1を操作する場合、デジタルカメラ2および3は、それぞれ1秒あたり30枚の画像を撮影し、その画像はPC31によってRAM94に取り込まれる。各デジタルカメラの取り込んだ画像については、ある画像がその次の画像と比較され、当該デジタルカメラの視野内への対象物の進入を見つける。視野内への対象物の侵入が検出された場合、その対象物が入力面4aに位置していると仮定して、上述の方法を用いてその座標が計算される。その後、取得した座標を用いて、対象物が検出帯の中にあるかどうかを検出するのにどの検出帯を用いるかを決める。この、対象物が視野に入ってくることの検出から、その対象物が検出帯に入ってくることの検出までのプロセスは、周期的に実行される。
<コンピュータ画面の、入力域へのマッピング方法>
入力域をコンピュータ画面にマッピングする方法にはいくつかあり、そのためには、設定プログラムを使用する。
【0093】
まず、自動マッピング方を説明する。この方法では、設定プログラムが自動的にディスプレイ画面31aの4つの角を入力面4aの適当な点に割り当てるが、その4点は、表示画面31aと同じアスペクト比を持つ入力域を画定する。図20に示すように、設定プログラムは、入力域93、2台のデジタルカメラ2および3とその視野の位置関係を表示画面31aに表示する。ここで、操作者が、何かの対象物またはその手を入力面4aに置くと、入力域93に指標94が表示され、操作者が対象物または指を入力面4a上で動かすと、指標94は動く。したがって、操作者には、入力域93が入力面4aのどこに規定されているのかが分かる。
【0094】
次に、固定の入力域93を表示画面31aにマッピングする場合を説明する(図20〜22参照)。以下で説明する方法では、デジタルカメラ2および3の配置も調整されるが、この場合デジタルカメラ2および3のヨー角は同じ値YAであり、その視野角VAは90°以下である。デジタルカメラ2および3と、入力域93との最適な位置関係は、以下の式で規定される(図21参照)。
【0095】
tan(YA−VA/2)=Yoff/(W+2×XOFF
tan(90−YA−VA/2)=X/(H+2×YOFF
ここで、
OFFは、入力域93の横の辺とデジタルカメラ2を通って基線5に垂直な線との距離、
OFFは、入力域93の上の辺と基線5との距離、
Hは、入力域93の高さ、
Wは、入力域93の幅である。
【0096】
設定プログラムがスタートすると、操作者は、入力域93の寸法HおよびWならびに好ましいヨー角を入力するように指示される。PC31は、値XOFFおよびYOFFを算出して操作者に通知する。
【0097】
操作者は、入力域93に対してXOFFおよびYOFFの距離を持たせ、レンズ2aおよび3aを互いに向けて、デジタルカメラ2および3を設置するよう指示され、デジタルカメラの向きを変えて入力域の四隅を画定する方法を指示するときにプログラムが基準点として使用する特定の点PL1〜PL4にツールを置くよう指示される。マッピングに使用するツールは、デジタルカメラ2および3が撮影した画像の中で視覚的に認識できるかぎり手に入るものであればなんでも良い。図22は、デジタルカメラ2および3のヨー位置合わせのとき操作者を補助する対話型のPC表示の例である。矢印95および96の指示にしたがってデジタルカメラ2および3のヨー角を調整し、操作者は、入力域の100%を表示画面31aにマッピングすることができる。
【0098】
図23に、上述の方法で使用するマッピングプログラムのフローチャートを示す。プログラムがスタートすると、PC31は、表示画面31のための、パネル寸法WおよびH(ステップS51)ならびにヨー角YA(ステップS52)を受け取り、XOFFおよびYOFFを算出して操作者に通知する。ステップS54で,PC31は、ステップS55での操作者の入力の結果をチェックすることにより、デジタルカメラ2および3が所定位置にあるかどうかをチェックする。デジタルカメラ2および3が所定位置にある場合(ステップS54、Yes)、ステップS56へ進み、もし、ステップS54でNoならステップS54を繰り返す。ステップS56では、PC31は、操作者にツールを位置PL1に置くように指示し、ツールが所定位置になるのを待つ(ステップS57)。ステップS57ではツールの存在が、操作者のステップS58の入力の結果をチェックすることによってチェックされる。ツールが所定位置にあると(ステップS57、Yes)ステップS59に進み、操作者にデジタルカメラ3の回転の方法を指示する。ステップS59では,デジタルカメラ3は、撮影を開始する。
【0099】
ステップS60では、PC31は撮影画像に基づいてヨー角YA2が正しいかどうかをチェックし、もしYA2が正しければ(ステップS60、Yes)、ステップS61へ進む。もし、ステップS60でNoであれば、ステップS59へ戻る。ステップS61では、PC31は、操作者にツールを位置PL2に置くように指示し、ツールが所位置にあれば(ステップS62、Yes)ステップS64に進む。ステップS64では、PC31は、撮影画像に基づいて、位置PL2のツールが視認できるかどうかをチェックする。もし、ツールが視認できるならば(ステップS64、Yes)ステップS66に進むが、もしステップS63でNoならばデジタルカメラ3を置きなおすためにS54へ戻る。ステップS66では、PC31は、YA2が正しいかどうかをチェックする。YA2が正しければステップS68へ進むが、もしステップS66でNoであれば、デジタルカメラ3を置きなおすためにステップS54へ戻る。ステップS69では、PC31はツールを位置PL3に置くように操作者に指示し、ツールが所定位置にあるかどうかをチェックする。ステップS69では、ツールの配置が操作者のステップS70における操作者の入力の結果に基づいてチェックされる。ステップS71では、PC31は、撮影画像に基づいてデジタルカメラ2の回転のさせ方を操作者に指示する。ステップS72では、PC31は、撮影画像に基づいて、YA1が正しいかどうかをチェックする。YA1が正しければ、ステップS73へ進むが、もし正しくなかったら(ステップS72、No)ステップS71へ戻る。ステップS73では、PC31は、ツールを位置PL4に置くように操作者に指示をし、ツールが撮影画像の中に存在するかどうかをチェックする。もしツールが撮影画像の中にあれは、ステップS75へ進むが、もしなければ(ステップS74、No)デジタルカメラ2を置きなおすようステップS54へ進む。ステップS75では、撮影画像に基づいて、YA1が正しいかどうかをチェックする。もし、YA1正しければ(ステップS75、Yes)、フローは終了するが、もし正しくなければ(ステップS75、No)デジタルカメラ2を置きなおすためにステップS54へ戻る。
【0100】
3番目に、入力域93が、2つの視野の重複領域の中に任意に設定される場合を説明する。この場合、操作者には以下の選択肢がある。入力面4a上の入力域を、表示画面31a全体に割り当てるかその一部に割り当てるか、および、表示画面31aの縦横比を使用するかどうか。
【0101】
入力面4a上の入力域93に表示画面31aの一部をマッピングする場合、入力面4aの入力域93を表示画面31aにマッピングする際に使用される参照点を、操作者は、表示画面31a上で指定する必要がある。参照点は、入力域93に割り当てられる領域の左上角であっても良く、参照点は、コンピュータマウスまたはキーボードを用いて指定することができる。
【0102】
表示スクリーン31aの縦横比を入力面の4a上の入力域93として使用する場合、入力面4a上の入力域93の高さまたは幅が必要なだけである。移動型入力装置1は、自動的に他方の寸法を選んで、入力域93を表示画面31aにマッピングするときに使用する倍率を決める。
【0103】
操作者が、表示画面の縦横比を使用せずに、入力面4a上の入力域93の幅および高さの両方を指定するのを選択した場合、操作者は表示画面31aの対応する幅および高さパラメータを選択しなければならない。
【0104】
X座標およびY座標を表示画面31aにマッピングする際に使用される倍率は、幅と高さの相対的寸法の関数である。表示画面31aの縦横比が入力面4a上の入力域93の寸法の一つを決定するために使用される場合、入力域93の他方の寸法は、デジタルカメラ2および3の2つの視野の重複部分を越えて広がるおそれがある。
【0105】
この場合の二つの例を図24および25に示す。図24に、入力域93の下部の2点が2つの視野の重複域を超えて広がっている場合を示し、図25には、入力域93の右の部分が重複領域を超えている場合を示す。操作者がこういう状態を発生させないため、PC31は、操作者が修正しやすいように表示画面31aに図24、25に示すような画像を表示することができる。
【0106】
図24で、操作者は原点101および入力域102の右側の辺102を指定してある。移動型入力装置1は、入力画面31aの縦横比を用いて、底辺103の位置を決定した。図では、下側の2つの角104および105が2台のデジタルカメラ2および3の視野の重複域の外側にあるのを示す。
【0107】
図25の場合、操作者によって、原点101および入力域93の底辺103または高さが入力してある。移動型入力装置1は、表示画面31aの縦横比を用いて、右側の辺102を決定した。図では、入力域93の右の部分104が2台のデジタルカメラ2および3の視野の重複部分の外側にあるのを示す。
【0108】
これら問題を避けるため、図26aおよび26bのフローチャートでは、これらの問題が発生しているかどうかをチェックする(ステップS103、S106、およびS109)。図27aおよび27bには、このチェックを実施したものを2つ示す。図27aの場合は、操作者との対話は不要であるが、図27bの場合には、操作者が設定プログラムに入力をしてから決定が行われる。
【0109】
図26aおよび26bには、第1の実施形態の他のマッピングプログラムのフローチャートを示す。図26aでは、プログラムがスタートした直後、操作者は、表示画面31aの100%を使用するかどうかを選択し(ステップS81)、100%が使用されない場合(ステップS82、No)、フローは図26aのAへ進む。ステップS82でYesの場合、フローはステップS83へ進み、操作者は、PC31が入力域93を規定するかどうかを選択する。PC31が規定する場合(ステップS84、Yes)、S85へ進むが、ステップS84でNoの場合、ステップS86へ進む。
【0110】
ステップS86では、PC31は、入力域93の上左の角にツールを置くよう、操作者に指示し、デジタルカメラ2および3は撮像を開始する。ステップS87では、ツールが認識できる(撮影画像に存在する)のを待ち、ツールが認識されると(ステップS87,Yes)、ステップS88へ進む。ステップ88では、操作者は、表示画面31aの縦横比を使用するかどうかを選択し、使用する場合は(ステップS89、Yes)、ステップS90へ進むが、使用しない場合(ステップS89、No)、ステップS94へ進む。
【0111】
ステップS90では、PC31は、入力域93の縦横比を使用するかどうかを指定するように、操作者に指示し、ステップS91では、PC31は、入力域93の右側または下の辺にツールを置くように、操作者に指示する。ステップS92で、ツールが認識される(撮像画像に存在する)のを待つ。ツールが認識された場合(ステップS92、Yes)、ステップS93へ進む。ステップS93では、表示画面31aの縦横比に応じて、入力域93は表示画面31aにマッピングされる。
【0112】
ステップS94では、PC31は、入力域93の下の辺にツールを置くように、操作者に指示し、ステップS95でツールが認識される(撮影画像に存在する)のを待つ。ツールが認識された場合(ステップS95、Yes)、ステップS96へ進み、PC31は、入力域93の右側の辺にツールを置くように、操作者に指示する。ステップS97では、ツールが認識される(撮影画像に存在する)のを待ち、ツールが認識されたら(ステップS97,Yes)、ステップS98へ進む。ステップS98では、表示画面の縦横比に応じて、入力域93が表示画面31aにマッピングされ、フローは終了する。
【0113】
図26bにおいて、PC31は、PC表示画面31aの使用される領域の上左の角の画素座標を指定し(ステップS101)、入力域93の対応する上左の角にツールを置くように(ステップS102)、操作者に指示する。ステップS103では、フローはツールが認識される(撮影画像に存在する)のを待つ、ツールが認識されたら(ステップS103、Yes)、ステップS104へ進む。PC31は、PC表示画面31aの使用される領域の右の辺の画素座標を指定し(ステップS104)、入力域93の対応する右の辺にツールを置くように(ステップS105)、操作者に指示する。ステップS106では、フローはツールが認識される(撮影画像に存在する)のを待つ、ツールが認識されたら(ステップS106、Yes)、ステップS107へ進む。PC31は、PC表示画面31aの使用される領域の下の辺の画素座標を指定し(ステップS107)、入力域93の対応する右の辺にツールを置くように(ステップS108)、操作者に指示する。ステップS109では、フローはツールが認識される(撮影画像に存在する)のを待つ、ツールが認識されたら(ステップS109、Yes)、ステップS110へ進む。ステップS110では、入力域93を表示画面にマッピングするための倍率が決定され、フローは終了する。
【0114】
図27aおよび27bには、ツールを認識するサブルーチンのフローチャートを示す。図27aにおいて、フローは、ツールが撮影画像中に存在するのを待ち、存在すれば(ステップS122、Yes)、ステップS123へ進んでツールが移動しているかどうかをチェックする。もしツールが移動していなければ(ステップS123、No)、フローはステップS122へ進むが、移動していれば(ステップS123、Yes)、ステップS125へ進む。もし、ツールが存在していなければ(ステップS122、No)、ステップS122を繰り返す。ステップS125では、フローは、ツールが停止するのを待ち、ツールが移動していれば(ステップS125、Yes)、ステップS125を繰り返す。もし、ツールが移動していなければ(ステップS125、No)、フローはリターンする。
【0115】
図27bにおいて、ステップS126では、フローは、マウスまたはキーボードの入力を待つ。もし、入力が検出されなければ(ステップS126、No)、フローはステップS126を繰り返すが、入力が検出されれば(ステップS126、Yes)、リターンする。
【0116】
ある場合には、ヨー角が異なることが理由で入力域が非対称であるにもかかわらず、移動型入力装置1は、2台のデジタルカメラ2および3のヨー角が同じだという前提で、入力座標を計算することがある。図28および29には、そういう場合の状態を示す。図28には、2つの視野の重複領域を示し、図29には、ヨー角が同一だと仮定して表示画面31a上にその領域を示す。したがって、この2つの領域の形状は相似ではない。特に、入力域がたとえば長方形であっても、表示画面31a上の入力域は長方形ではない。
【0117】
この場合、移動型入力装置1は、操作者に、入力域内の校正ツールの相対位置を通知することができる。これによって、操作者が入力面上の入力域を最適化するのが容易になる。表示画面31aは、入力面4a上の入力域の形状の表現を、ヨー角YA1およびYA2が同じであると仮定して表示する。校正ツールは、それが入力域のどこにあるかに基づいてこの領域にマッピングされる。図28には、2台のデジタルカメラ2および3のヨー角がわずかに異なる場合の校正における3つの物理的位置PL1〜PL3を示す。これらの位置は、2台のデジタルカメラ2および3のヨー角が同じであると仮定した表示画面31a上に、図29に示すように見えるであろう。
<物理的入力面を有しない第2の実施形態>
本発明に係る第2の実施携帯の移動型入力装置は、第1の実施形態の場合に用いられた物理的な入力面を有さずに、空間において使用され得る。第2の実施形態が第1の実施形態と異なるのは、第2の実施形が白板4を有さず、図1のその他の部品を有することである。以下の説明では、デジタルカメラの配置および検出帯の調節の、別の適当な方法を説明する。
【0118】
物理的な入力面を有しない移動型入力装置を設定する場合、ロール角のずれの大きさがはるかに大きくなることがある。図19に示すような、特別の取り付け装置が使用された場合、第1の実施形態の場合に使用された位置合わせ手順が適用される。図19に、そのような取り付け装置の例を示す。図において、参照符号91は天井を示し、取り付け部材92は天井91に固定されている。デジタルカメラ3は、取り付け部材92の表面に、不図示のブラケットを用いて調節可能に取り付けられている。取り付け部材92の天井に取り付けられた面、およびデジタルカメラ3が取り付けられる表面は互いに直角である。取り付け部材92は、シート面に直角な方向に延び、デジタルカメラ3が固定されているのと同じ取り付け部材92の面に、デジタルカメラ3の後ろにもう一台のデジタルカメラ2が取り付けられる。したがって、デジタルカメラ3の光軸およびデジタルカメラ2の不図示の光軸は、ほぼ同じ面上にある。
【0119】
上述の取り付け部材92を用いてデジタルカメラ2および3を天井91に取り付けることにより、カメラを直接天井に取り付ける場合に比べて、ロール角の誤差が小さくなる。この場合、図12、13および14で説明した方法を用いてデジタルカメラ2および3のヨー角を調整することができる。
【0120】
検出帯の校正に関しては、以下の方法が好ましい。2台のデジタルカメラの検出帯は、以下のように設定される。検出帯の下の辺は、各デジタルカメラの中央の画素ラインに設定し、検出帯の上の辺は、中央の画素ラインから、距離に応じて所定の間隔を離して設定する。したがって、ロール角の誤差が非常に小さいので、2台のデジタルカメラの検出区域はほぼ重なる。この方法では、入力面は、中央の画素ラインで規定される。
【0121】
検出帯の幅は、異なる二つの位置に置いた校正ツール27aを用いることによって校正する。操作者が校正ツール27aを入力面上の所望の位置に置いたとき、カメラ2および3のイメージセンサ上の校正ツール27aの寸法指標28を検出する校正プログラムを制御部が実行する。制御部は、寸法指標28を用いて検出帯の幅を校正する。本実施形態においては、入力面および検出区域はデジタルカメラそれぞれに定義され、対象物が実質的に入力面に接触しているかどうかを決定する場合、一方のカメラの検出区域だけを入力面のどの位置にある対象物に対して用いても良いし、また、入力面にある対象物の位置に応じてどちらかのカメラの検出区域を用いても良い。あるいは、両方のデジタルカメラの検出区域を用いても良い。
【0122】
上述の方法において、検出区域および入力面は、イメージセンサの中央画素ラインに基づいて規定される。しかし、検出区域および入力面は中央画素ラインに基づかないで別々に規定されても良く、検出区域の位置およびデジタルカメラの視野における入力面は、操作者が任意に置くことのできる校正ツール27aの位置によって校正されてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動型入力装置であって、
イメージセンサを有する第1の撮像装置と、
イメージセンサを有し、前記第1の撮像装置からはなれて設けられた第2の撮像装置であって、前記第1の撮像装置から前記第2の撮像装置まで延長した所定の基線長を有する基線を規定する第2の撮像装置と、を備え、
前記第1の撮像装置の第1の光軸と前記基線長とは第1の角度を成し、
前記第2の撮像装置の第2の光軸と前記基線とは第2の角度を成し、
前記基線、前記第1の光軸、および前記第2の光軸を含む面の近傍には入力面が規定され、
前記入力面の近傍には、前記入力面を覆うように所定の厚さを有する検出区域が規定され、
前記第1の撮像装置および第2の撮像装置の少なくとも一つを検出画像撮像装置とし、
前記検出画像撮像装置のイメージセンサを検出イメージセンサとし、
検出帯が、前記検出イメージセンサ上の所定の位置に形成されると想定される画像であって、前記入力面の所定の位置における前記検出区域の画像として定義され、
前記移動型入力装置は、さらに、
寸法指標部を自身の上に有する、校正ツールと、
制御部であって、前記第1の撮像装置で撮影された、前記入力面の第1の位置に置いた前記校正ツールの第1の画像と、前記第2の撮像装置で撮影された、前記入力面の第2の位置の置いた前記校正ツールの第2の画像とを処理し、
前記第1の画像、前記第2の画像、前記第1の角度、および前記第2の角度に基づいて、前記入力面上の前記第1の位置の、前記基線長で規格化された座標を求め、
前記検出画像撮像装置で撮影された前記第1の画像または前記第2の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記入力面上の前記第1の位置に対する前記検出帯の第1の位置および第1の幅を求め、
前記校正ツールを前記入力面の第2の位置に置いて前記第1の撮像装置で撮影された第3の画像と、前記校正ツールを前記入力面の第2の位置に置いて前記第2の撮像装置で撮影された第4の画像とを処理し、
前記第3の画像、第4の画像、第1の角度、第2の角度に基づいて、前記入力面上の前記第2の位置の、前記基線長で規格化された座標を求め、前記検出画像撮像装置で撮影された前記第3の画像または前記第4の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記入力面上の前記第2の位置に対する前記検出帯の第2の位置および第2の幅を求めるようにされた、制御部と、
前記入力面の前記第1の位置に関連付けて、前記検出帯の前記第1の位置および前記第1の幅を記憶し、前記入力面の前記第2の位置に関連付けて、前記検出帯の前記第2の位置および前記第2の幅を記憶する、記憶部と、を備える移動型入力装置。
【請求項2】
請求項1の移動型入力装置において、前記制御部は、前記入力面上の第3の位置に対する前記検出帯の位置および幅を、前記入力面上の第3の位置、前記検出帯の前記第1の位置、前記第1の幅、前記第2の位置、および前記第2の幅に基づいて、内挿または外挿する。
【請求項3】
請求項1の移動型入力装置において、前記記憶部は、前記検出帯の前記第1の位置および前記第2の位置を、前記検出イメージセンサの表面を含む面と前記入力面上の前記第1の位置との間の距離に関連付けて記憶し、前記検出帯の前記第2の位置および前記第2の幅を、前記検出イメージセンサの前記表面を含む面と前記入力面上の前記第2の位置との間の距離に関連付けて記憶する。
【請求項4】
請求項1の移動型入力装置において、前記第1の撮像装置と前記第2の撮像装置との間の位置関係は、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置が配置される前に解消され、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置が配置された後、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置は、移動型入力装置として構成され、前記移動型入力装置は、
前記第1の撮像装置と、
前記第1の撮像装置からはなれて設けられた前記第2の撮像装置であって、前記第1の撮像装置から前記第2の撮像装置まで延長した第2の所定の基線長を有する第2の基線を規定する第2の撮像装置と、を備え、
前記第1の撮像装置の前記第1の光軸と前記第2の基線長とは第3の角度を成し、
前記第2の撮像装置の第2の光軸と前記基線とは第4の角度を成し、
前記第2の基線、前記第1の光軸、および前記第2の光軸を含む面の近傍には第2の入力面が規定され、
前記第2の入力面の近傍には、前記入力面を覆うように所定の厚さを有する第2の検出区域が規定され、
前記第1の撮像装置および第2の撮像装置の少なくとも一つを第2の検出画像撮像装置とし、
前記第2の検出画像撮像装置のイメージセンサを第2の検出イメージセンサとし、
第2の検出帯が、前記第2の検出イメージセンサ上の所定の位置に形成されると想定される画像であって、前記入力面の所定の位置における前記検出区域の画像として定義され、
前記移動型入力装置は、さらに、
前記制御部であって、前記校正ツールを前記第2の入力面の第3の位置において、それぞれが前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置で撮影された第5の画像および第6の画像を処理し、
前記第5の画像、前記第6の画像、前記第3の角度、および前記第4の角度に基づいて前記第2の入力面上の第3の位置の、前記第2の基線長で規格化された座標を求め、
前記第2の検出画像撮像装置で撮影された前記第5の画像または前記第6の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記第2の入力面上の前記第3の位置に対する前記第2の検出帯の第3の位置および第3の幅を求め、
前記校正ツールを前記第2の入力面の第4の位置において、それぞれが前記第1の撮像装置および前記第2の撮像で撮影された第7の画像および第8の画像を処理し、
前記第7の画像、前記第8の画像、前記第1の角度、前記第2の角度に基づいて、前記第2の入力面上の前記第4の位置の、前記第2の基線長で規格化された座標を求め、
前記第2の検出画像撮像装置で撮影された前記第7の画像または前記第8の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記第2の入力面上の前記第4の位置に対する前記第2の検出帯の第3の位置および第3の幅を求めるようにされた、制御部と、
前記第2の入力面の第3の位置に関連付けて、前記検出帯の前記第3の位置および前記第3の幅を記憶し、前記第2の入力面の第4の位置に関連付けて、前記第2の検出帯の前記第4の位置および前記第4の幅を記憶する、記憶部と、を備える移動型入力装置。
【請求項5】
請求項1の移動型入力装置において、前記第1の角度と前記第2の角度とは、実質的に同一である。
【請求項6】
請求項1の移動型入力装置において、前記第1の撮像装置は、前記第1の光軸に対して前記第1の角度を形成する第1の方向指示部材を有し、
前記第2の撮像装置は、前記第2の光軸に対して前記第2の角度を形成する第2の方向指示部材を有し、
前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置は、前記第1の方向指示部材および前記第2の方向指示部材がお互いを指すように配置される。
【請求項7】
請求項1の移動型入力装置において、前記第1の撮像装置は、
前記第1の光軸に対して前記第1の角度を形成する第1の表面を有し、
前記第2の撮像装置は、前記第2の光軸に対して前記第2の角度を形成する第2の表面を有し、
前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置は、前記第1の表面および前記第2の表面が、前記第1の撮像装置と前記第2の撮像装置との間に張り渡されると想定される直線部材に対して平衡になるように、配置される。
【請求項8】
請求項1の移動型入力装置において、前記第1の撮像装置は、
そのレーザ放射方向が前記第1の光軸に対して前記第1の角度を形成する第1のレーザ放射部を有し、
前記第2の撮像装置は、そのレーザ放射方向が前記第2の光軸に対して前記第2の角度を形成する第2のレーザ放射部を有し、
前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置は、前記第1のレーザ放射部から放射されるレーザビームおよび前記第2のレーザ放射部から放射されるレーザビームが、それぞれ前記第2のレーザ放射部および第1のレーザ放射部へ向かうように、配置される。
【請求項9】
請求項1の移動型入力装置において、前記第1の撮像装置は、
そのレーザ放射方向が前記第1の光軸に対して前記第1の角度を形成するレーザ放射部を有し、
前記第2の撮像装置は、その法線が前記第2の光軸に対して前記第2の角度を形成する反射面を有し、
前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置は、前記レーザ放射部から放射されるレーザビームが、前記レーザ放射部へ向かう方向に前記反射面で反射されるように、配置される。
【請求項10】
請求項1の移動型入力装置において、
前記第2の撮像装置を含むようにして前記第1の撮像装置で撮影された画像において、前記第2の撮像装置が所定の位置に位置するように、前記第1の撮像装置は配置され、
前記第1の撮像装置を含むようにして前記第2の撮像装置で撮影された画像において、前記第1の撮像装置が所定の位置に位置するように、前記第2の撮像装置は配置される。
【請求項11】
請求項1の移動型入力装置において、前記校正ツール上の前記寸法指標は、前記校正ツールの他の部分とは異なる色を有する。
【請求項12】
請求項1の移動型入力装置において、前記寸法指標は前記校正ツールの両端から離れて設けられている。
【請求項13】
請求項1の移動型入力装置は、その表面に前記入力面が規定された入力台を有する。
【請求項14】
移動型入力装置を設定する方法であって、
イメージセンサを有する第1の撮像装置およびイメージセンサを有する第2の撮像装置を、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置が、前記第1の撮像装置から前記第2の撮像装置へ延在する所定の基線長を有する基線を規定するように配置する工程であって、
前記第1の撮像装置の第1の光軸と、前記基線が第1の角度を形成し、前記第2の撮像装置の第2の光軸と前記基線が第2の角度を形成し、
入力面が、前記基線、前記第1の光軸及び前記第2の光軸を含む面の近傍に規定され、
所定の厚さを有する検出区域が前記入力面の近傍に、前記入力面を覆うように規定され、
前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置の少なくとも1つが検出画像撮像装置とされ、
前記検出画像撮像装置の前記イメージセンサが検出イメージセンサとされ、
検出帯が、前記検出イメージセンサ上に形成されると想定される、前記入力面の所定の位置における前記検出区域の画像、として定義される、工程と、
寸法指標を有する校正ツールを前記入力面の第1の位置に置く工程と、
前記第1の撮像装置で第1の画像を、前記第2の撮像装置で第2の画像撮影する工程であって、前記第1の画像および第2の画像は前記入力面および前記入力面の第1の位置の前記校正ツールを含む、工程と、
前記入力面の前記第1の位置の、前記基線長で規格化された座標を、前記第1の画像、第2の画像、第1の角度、および第2の角度に基づいて求める工程と、
前記検出画像撮像装置で撮影された前記第1の画像または前記第2の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記入力面上の前記第1の位置に対する前記検出帯の第1の位置および第1の幅を求める工程と、
前記校正ツールを前記入力面の第2の位置に置く工程と、
前記第1の撮像装置で第3の画像を、前記第2の撮像装置で第4の画像を撮像する工程であって、前記第3の画像および前記第4の画像はともに前記入力面および前記第2の位置の前記校正ツールを含む、工程と、
前記第3の画像、前記第4の画像、前記第1の角度、前記第2の角度に基づいて、前記入力面上の前記第2の位置の、前記基線長で規格化された座標を求める工程と、
前記検出画像撮像装置で撮影された前記第3の画像または前記第4の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記入力面上の前記第2の位置に対する前記検出帯の第2の位置および第2の幅を求める工程と、
前記入力面の第1の位置に関連付けて、前記検出帯の前記第1の位置および前記第1の幅を記憶部に格納する工程と、
前記入力面の前記第2の位置に関連付けて、前記検出帯の前記第2の位置および前記第2の幅を前記記憶部に格納する工程と、を備える方法。
【請求項15】
請求項14の方法は、
前記入力面上の第3の位置に対する前記検出帯の位置および幅を、前記入力面上の第3の位置、前記検出帯の前記第1の位置、前記第1の幅、前記第2の位置、および前記第2の幅に基づいて、内挿または外挿する工程を備える。
【請求項16】
請求項14の方法において、
前記記憶する工程では、前記検出帯の前記第1の位置および前記第1の幅は、前記検出イメージセンサの表面を含む面と前記入力面上の前記第1の位置との間の距離に関連付けて記憶され、
前記検出帯の前記第2の位置および前記第2の幅を記憶する工程では、前記検出帯の前記第2の位置および前記第2の幅は、前記検出イメージセンサの前記表面を含む面と前記入力面上の前記第2の位置との間の距離に関連付けて記憶される。
【請求項17】
請求項14の方法は、
請求項1の方法で設定された前記移動型入力装置の構成を、移動前に解体する工程を備え、
前記方法は、前記解体する工程の後に、
前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置を、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置が、前記第1の撮像装置から前記第2の撮像装置へ延在する所定の基線長を有する第2の基線を規定するように配置する工程であって、
前記第1の撮像装置の第1の光軸と、前記第2の基線が第3の角度を形成し、
前記第2の撮像装置の第2の光軸と前記第2の基線が第4の角度を形成し、
第2の入力面が、前記第2の基線、前記第1の光軸及び前記第2の光軸を含む面の近傍に規定され、
所定の厚さを有する第2の検出区域が前記第2の入力面の近傍に、前記第2の入力面を覆うように規定され、
前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置の少なくとも1つが第2の検出画像撮像装置とされ、
前記第2の検出画像撮像装置の前記イメージセンサが第2の検出イメージセンサとされ、
第2の検出帯が、前記第2の検出イメージセンサ上に形成されると想定される、前記第2の入力面の所定の位置における前記第2の検出区域の画像、として定義される、工程と、
寸法指標を有する校正ツールを前記入力面の第3の位置に置く工程と、
前記第1の撮像装置で第5の画像を、前記第2の撮像装置で第6の画像撮影する工程であって、前記第5の画像および前記第6の画像は前記第2の入力面および前記第2の入力面の前記第3の位置の前記校正ツールを含む、工程と、
前記第2の入力面の前記第3の位置の、前記第2の基線長で規格化された座標を、前記第5の画像、前記第6の画像、前記第3の角度、および前記第4の角度に基づいて求める工程、
前記第2の検出画像撮像装置で撮影された前記第5の画像または前記第6の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記第2の入力面上の前記第3の位置に対する前記第2の検出帯の第3の位置および第3の幅を求める工程と、
前記校正ツールを前記第2の入力面の第4の位置に置おく工程と、
前記第1の撮像装置で第7の画像を、前記第2の撮像装置で第8の画像を撮像する工程であって、前記第7の画像および前記第8の画像はともに前記第2の入力面および前記第4の位置の前記校正ツールを含む、工程と、
前記第7の画像、前記第8の画像、前記第3の角度、前記第4の角度に基づいて、前記入力面上の前記第4の位置の、前記第2の基線長で規格化された座標を求める工程と、
前記第2の検出画像撮像装置で撮影された前記第7の画像または前記第8の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記第2の入力面上の前記第4の位置に対する前記検出帯の第4の位置および第4の幅を求める工程と、
前記入力面の第3の位置に関連付けて、前記第2の検出帯の前記第3の位置および前記第3の幅を記憶部に格納する工程と、
前記入力面の前記第4の位置に関連付けて、前記第2の検出帯の前記第4の位置および前記第4の幅を前記記憶部に格納する工程と、を備える方法。
【請求項18】
請求項14の方法において、前記第1の角度と第2の角度とは、実質的に同一である。
【請求項19】
請求項14方法において、
前記第1の撮像装置は、前記第1の光軸に対して前記第1の角度を形成する第1の方向指示部材を有し、
前記第2の撮像装置は、前記第2の光軸に対して前記第2の角度を形成する第2の方向指示部材を有し、
第1の撮像装置および第2の撮像装置を配置する前記工程は、前記第1の方向指示部材および前記第2の方向指示部材がお互いを指すように前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置を配置する工程を含む。
【請求項20】
請求項14の方法において、前記第1の撮像装置は、前記第1の光軸に対して前記第1の角度を形成する第1の表面を有し、
前記第2の撮像装置は、前記第2の光軸に対して前記第2の角度を形成する第2の表面を有し、
第1の撮像装置および第2の撮像装置を配置する前記工程は、
直線部材を、前記第1の撮像装置と前記第2の撮像装置との間に張る工程と、
前記第1の表面および前記第2の表面が、前記直線部材に対して平衡になるように、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置を配置する工程と、を含む。
【請求項21】
請求項14の方法において、
前記第1の撮像装置は、そのレーザ放射方向が前記第1の光軸に対して前記第1の角度を形成する第1のレーザ放射部を有し、
前記第2の撮像装置は、そのレーザ放射方向が前記第2の光軸に対して前記第2の角度を形成する第2のレーザ放射部を有し、
第1の撮像装置および第2の撮像装置を配置する前記工程は、前記第1のレーザ放射部から放射されるレーザビームおよび前記第2のレーザ放射部から放射されるレーザビームが、それぞれ前記第2のレーザ放射部および第1のレーザ放射部へ向かうように、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置を配置する工程を含む。
【請求項22】
請求項14の方法において、
前記第1の撮像装置は、そのレーザ放射方向が前記第1の光軸に対して前記第1の角度を形成するレーザ放射部を有し、
前記第2の撮像装置は、その法線が前記第2の光軸に対して前記第2の角度を形成する反射面を有し、
第1の撮像装置および第2の撮像装置を配置する工程は、前記レーザ放射部から放射されるレーザビームが、前記レーザ放射部へ向かう方向に前記反射面で反射されるように、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置を配置する工程を含む。
【請求項23】
請求項14の方法において、第1の撮像装置および第2の撮像装置を配置する前記工程は、
前記第2の撮像装置を含むようにして前記第1の撮像装置で、第1の調整画像を繰り返し撮影する工程と、
前記第1の調整画像において、前記第2の撮像装置の像が所定の位置に位置するように、前記第1の撮像装置を位置合わせする工程と、
前記第1の撮像装置を含むようにして前記第2の撮像装置で、第2の調整画像を繰り返し撮影する工程と、
前記第2の調整画像において、前記第1の撮像装置の像が所定の位置に位置するように、前記第2の撮像装置を位置合わせする工程と、を含む。
【請求項24】
請求項14方法において、前記校正ツール上の前記寸法指標は、前記校正ツールの他の部分とは異なる色を有する。
【請求項25】
請求項14の方法において、前記寸法指標は前記校正ツールの両端から離れて設けられている。
【請求項26】
請求項14の方法は、その表面に前記入力面が規定された入力台を有する。
【請求項27】
コンピュータに移動型入力装置を設定する方法を実行させるプログラムを格納した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記方法は、
イメージセンサを有する第1の撮像装置およびイメージセンサを有する第2の撮像装置を、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置が、前記第1の撮像装置から前記第2の撮像装置へ延在する所定の基線長を有する基線を規定するように配置する工程であって、
前記第1の撮像装置の第1の光軸と、前記基線が第1の角度を形成し、前記第2の撮像装置の第2の光軸と前記基線が第2の角度を形成し、
入力面が、前記基線、前記第1の光軸及び前記第2の光軸を含む面の近傍に規定され、
所定の厚さを有する検出区域が前記入力面の近傍に、前記入力面を覆うように規定され、
前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置の少なくとも1つが検出画像撮像装置とされ、
前記検出画像撮像装置の前記イメージセンサが検出イメージセンサとされ、
検出帯が、前記検出イメージセンサ上に形成されると想定される、前記入力面の所定の位置における前記検出区域の画像、として定義される、工程と、
寸法指標を有する校正ツールを前記入力面の第1の位置に置く工程と、
前記第1の撮像装置で第1の画像を、前記第2の撮像装置で第2の画像撮影する工程であって、前記第1の画像および第2の画像は前記入力面および前記入力面の第1の位置の前記校正ツールを含む、工程と、
前記入力面の前記第1の位置の、前記基線長で規格化された座標を、前記第1の画像、第2の画像、第1の角度、および第2の角度に基づいて求める工程と、
前記検出画像撮像装置で撮影された前記第1の画像または前記第2の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記入力面上の前記第1の位置に対する前記検出帯の第1の位置および第1の幅を求める工程と、
前記校正ツールを前記入力面の第2の位置に置く工程と、
前記第1の撮像装置で第3の画像を、前記第2の撮像装置で第4の画像を撮像する工程であって、前記第3の画像および前記第4の画像はともに前記入力面および前記第2の位置の前記校正ツールを含む、工程と、
前記第3の画像、前記第4の画像、前記第1の角度、前記第2の角度に基づいて、前記入力面上の前記第2の位置の、前記基線長で規格化された座標を求める工程と、
前記検出画像撮像装置で撮影された前記第3の画像または前記第4の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記入力面上の前記第2の位置に対する前記検出帯の第2の位置および第2の幅を求める工程と、
前記入力面の第1の位置に関連付けて、前記検出帯の前記第1の位置および前記第1の幅を記憶部に格納する工程と、
前記入力面の前記第2の位置に関連付けて、前記検出帯の前記第2の位置および前記第2の幅を前記記憶部に格納する工程と、を備える方法。
【請求項28】
請求項27のコンピュータ読み取り可能な記憶メディアにおいて、前記方法は、前記入力面上の第3の位置に対する前記検出帯の位置および幅を、前記入力面上の第3の位置、前記検出帯の前記第1の位置、前記第1の幅、前記第2の位置、および前記第2の幅に基づいて、内挿または外挿する工程を備える。
【請求項29】
請求項27のコンピュータ読み取り可能な記憶メディアにおいて、
前記記憶する工程では、前記検出帯の前記第1の位置および前記第2の位置は、前記検出イメージセンサの表面を含む面と前記入力面上の前記第1の位置との間の距離に関連付けて記憶され、
前記検出帯の前記第2の位置および前記第2の幅を記憶する工程では、前記検出帯の前記第2の位置および前記第2の幅は、前記検出イメージセンサの前記表面を含む面と前記入力面上の前記第2の位置との間の距離に関連付けて記憶される。
【請求項30】
請求項27のコンピュータ読み取り可能な記憶メディアにおいて、前記方法は、
請求項1の方法で設定された前記移動型入力装置の構成を、移動前に解体する工程を備え、
前記方法は、前記解体する工程の後に、
前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置を、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置が、前記第1の撮像装置から前記第2の撮像装置へ延在する所定の基線長を有する第2の基線を規定するように配置する工程であって、
前記第1の撮像装置の第1の光軸と、前記第2の基線が第3の角度を形成し、
前記第2の撮像装置と前記第2の基線が第4の角度を形成し、
第2の入力面が、前記第2の基線、前記第1の光軸及び前記第2の光軸を含む面の近傍に規定され、
所定の厚さを有する第2の検出区域が前記第2の入力面の近傍に、前記第2の入力面を覆うように規定され、
前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置の少なくとも1つが第2の検出画像撮像装置とされ、
前記第2の検出画像撮像装置の前記イメージセンサが第2の検出イメージセンサとされ、
第2の検出帯が、前記第2の検出イメージセンサ上に形成されると想定される、前記第2の入力面の所定の位置における前記第2の検出区域の画像、として定義される、工程と、
寸法指標を有する校正ツールを前記入力面の第3の位置に置く工程と、
前記第1の撮像装置で第5の画像を、前記第2の撮像装置で第6の画像撮影する工程であって、前記第5の画像および前記第6の画像は前記第2の入力面および前記第2の入力面の前記第3の位置の前記校正ツールを含む、工程と、
前記第2の入力面の前記第3の位置の、前記第2の基線長で規格化された座標を、前記第5の画像、前記第6の画像、前記第3の角度、および前記第4の角度に基づいて求める工程、
前記第2の検出画像撮像装置で撮影された前記第5の画像または前記第6の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記第2の入力面上の前記第3の位置に対する前記第2の検出帯の第3の位置および第3の幅を求める工程と、
前記校正ツールを前記第2の入力面の第4の位置に置おく工程と、
前記第1の撮像装置で第7の画像を、前記第2の撮像装置で第8の画像を撮像する工程であって、前記第7の画像および前記第8の画像はともに前記第2の入力面および前記第4の位置の前記校正ツールを含む、工程と、
前記第7の画像、前記第8の画像、前記第3の角度、前記第4の角度に基づいて、前記入力面上の前記第4の位置の、前記第2の基線長で規格化された座標を求める工程と、
前記第2の検出画像撮像装置で撮影された前記第7の画像または前記第8の画像の中の前記寸法指標の画像の寸法に基づいて、前記第2の入力面上の前記第4の位置に対する前記検出帯の第4の位置および第4の幅を求める工程と、
前記入力面の第3の位置に関連付けて、前記第2の検出帯の前記第3の位置および前記第3の幅を記憶部に格納する工程と、
前記入力面の前記第4の位置に関連付けて、前記第2の検出帯の前記第4の位置および前記第4の幅を前記記憶部に格納する工程と、を備える方法。
【請求項31】
請求項27のコンピュータ読み取り可能な記憶メディアにおいて、前記第1の角度と第2の角度とは、実質的に同一である。
【請求項32】
請求項27のコンピュータ読み取り可能な記憶メディアにおいて、
前記第1の撮像装置は、前記第1の光軸に対して前記第1の角度を形成する第1の方向指示部材を有し、
前記第2の撮像装置は、前記第2の光軸に対して前記第2の角度を形成する第2の方向指示部材を有し、
第1の撮像装置および第2の撮像装置を配置する前記工程は、前記第1の方向指示部材および前記第2の方向指示部材がお互いを指すように前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置を配置する工程を含む。
【請求項33】
請求項27のコンピュータ読み取り可能な記憶メディアにおいて、前記第1の撮像装置は、前記第1の光軸に対して前記第1の角度を形成する第1の表面を有し、
前記第2の撮像装置は、前記第2の光軸に対して前記第2の角度を形成する第2の表面を有し、
第1の撮像装置および第2の撮像装置を配置する前記工程は、
直線部材を、前記第1の撮像装置と前記第2の撮像装置との間に張る工程と、
前記第1の表面および前記第2の表面が、前記直線部材に対して平衡になるように、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置を配置する工程と、を含む。
【請求項34】
請求項27のコンピュータ読み取り可能な記憶メディアにおいて、前記第1の撮像装置は、そのレーザ放射方向が前記第1の光軸に対して前記第1の角度を形成する第1のレーザ放射部を有し、
前記第2の撮像装置は、そのレーザ放射方向が前記第2の光軸に対して前記第2の角度を形成する第2のレーザ放射部を有し、
第1の撮像装置および第2の撮像装置を配置する前記工程は、前記第1のレーザ放射部から放射されるレーザビームおよび前記第2のレーザ放射部から放射されるレーザビームが、それぞれ前記第2のレーザ放射部および第1のレーザ放射部へ向かうように、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置を配置する工程を含む。
【請求項35】
請求項27のコンピュータ読み取り可能な記憶メディアにおいて、
前記第1の撮像装置は、そのレーザ放射方向が前記第1の光軸に対して前記第1の角度を形成するレーザ放射部を有し、
前記第2の撮像装置は、その法線が前記第2の光軸に対して前記第2の角度を形成する反射面を有し、
第1の撮像装置および第2の撮像装置を配置する工程は、前記レーザ放射部から放射されるレーザビームが、前記レーザ放射部へ向かう方向に前記反射面で反射されるように、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置を配置する工程を含む。
【請求項36】
請求項14の移動型入力装置において、第1の撮像装置および第2の撮像装置を配置する前記工程は、
前記第2の撮像装置を含むようにして前記第1の撮像装置で、第1の調整画像を繰り返し撮影する工程と、
前記第1の調整画像において、前記第2の撮像装置の像が所定の位置に位置するように、前記第1の撮像装置を位置合わせする工程と、
前記第1の撮像装置を含むようにして前記第2の撮像装置で、第2の調整画像を繰り返し撮影する工程と、
前記第2の調整画像において、前記第1の撮像装置の像が所定の位置に位置するように、前記第2の撮像装置を位置合わせする工程と、を含む。
【請求項37】
請求項27のコンピュータ読み取り可能な記憶メディアにおいて、前記校正ツール上の前記寸法指標は、前記校正ツールの他の部分とは異なる色を有する。
【請求項38】
請求項27のコンピュータ読み取り可能な記憶メディアにおいて、前記寸法指標は前記校正ツールの両端から離れて設けられている。
【請求項39】
請求項27のコンピュータ読み取り可能な記憶メディアにおいて、その表面に前記入力面が規定された入力台を有する。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13a】
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【図13b】
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【図13c】
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【図14】
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【図15】
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【図16a】
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【図16b】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26a】
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【図26b】
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【図27a】
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【図27b】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2011−103117(P2011−103117A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−206457(P2010−206457)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】