説明

積層装置および積層布帛の製造方法

【課題】付与する接着性を有する合成樹脂の厚さが均一となり、2枚の布帛を位置精度よく積層することができ、特に、エアバッグ袋体を製造するのに適した装置および製造方法を提供する。
【解決手段】布帛を吸引固定するための少なくとも2つの吸引台と、該吸引台上に吸引固定された少なくとも1つの布帛に接着性を有する合成樹脂を付与するための付与手段とを具備した積層装置であって、該吸引台がその表面から内部に連通する吸引孔を有しており、該吸引孔の数が100個/m以上、該吸引孔同士の間隔が2cm以上、該吸引孔の合計面積が、それが設けられている吸引面の表面積の20%以下および該吸引孔の直径が1〜5mmである積層装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸引により固定された布帛同士を接着積層する際に使用される装置、および、その装置を使用した積層布帛の製造方法に関し、特に付与する接着剤の厚さが均一となり、2枚の布帛を位置精度よく積層することができる装置および製造方法に関する。特に、気密性確保のために、接着剤の厚さの均一性および重ね合わせの精度が要求されるエアバッグ袋体を製造するのに適した装置および製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
布帛を吸引により固定し積層させる装置が、特許文献1に開示されている。前記文献に記載された装置は、布帛を吸引固定して回転可能な上部吸引台と、上部吸引台の上方に移動可能に配置されて、上部吸引台上にセットされた布帛に接着性を有する合成樹脂を付与するためのディスペンサーと、上部吸引台の下方に設置され、布帛を吸引固定して上下・前後に移動可能な吸引台とを具備してなるものである。
【0003】
前記装置により、接着性を有する合成樹脂の布帛への付与と、布帛同士の接着工程を一台の機械で行うことができる。そのため、機械の設置面積を小さくすることができるが、吸引孔については、まったく言及していない。
【0004】
吸引孔を有する吸引台に布帛を吸引固定する際に、吸引孔が適切に設計されていないと、吸引されている部分の布帛が吸引孔側へ凹み、布帛表面に凹凸が生じる。そこに接着剤を付与し圧着すると、吸引孔部分(凹部)と吸引孔の無い部分とで接着剤の圧着厚に差が生じる。その結果、得られる積層布帛の接着層が、部分的に所望の厚さをもたないという問題が生じる場合がある。その対応として、吸引力を弱めると、布帛の固定が不十分となり、2枚の布帛を位置精度よく積層することができない。
【0005】
ところで、車両用エアバッグとして、前面衝突に対応する運転席用エアバッグ、助手席用エアバッグ、後席用エアバッグが装着されるようになって久しい。また、近年では、側面衝突に対応するサイドエアバッグやカーテンシールドエアバッグの装着が増加している。これらのなかでも特に、車両の横転に対応するカーテンシールドエアバッグが注目されている。このエアバッグには、乗員の頭部への衝突を吸収するために、車両が横転している数秒間にわたっての内圧保持が求められている。これらの様々な形態のエアバッグに対応するためには、従来以上に、エアバッグの気密性を高めて、膨張持続時間を長くすることができるエアバッグの開発が急務である。
【0006】
エアバッグの気密性を高めるために、特許文献2には、織布などからなる2枚のパネルの縁部同士を、弾性接着剤による接着と、糸による縫合とにより結合することにより、結合部からのガスリークを防止したエアバッグが開示されている。しかし、高い気密性は、接着剤を正確に均一にパネル縁部に塗布し、さらにこれら2枚のパネルを精度よく重ね合わせて接着することにより、はじめて得られるものであり、この点について、特許文献2では考慮されていない。
【0007】
【特許文献1】特開2003−291220号公報
【特許文献2】特開2001−1854号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、付与する接着性を有する合成樹脂(以下、接着剤と称する場合がある)の厚さが均一となり、2枚の布帛を位置精度よく積層することができ、特に、エアバッグ袋体を製造するのに適した装置および製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明は、布帛を吸引固定するための少なくとも2つの吸引台と、該吸引台上に吸引固定された少なくとも1つの布帛に接着性を有する合成樹脂を付与するための付与手段とを具備した積層装置であって、該吸引台がその表面から内部に連通する吸引孔を有しており、該吸引孔の数が100個/m以上、該吸引孔同士の間隔が2cm以上、該吸引孔の合計面積が、それが設けられている吸引面の表面積の20%以下および該吸引孔の直径が1〜5mmである積層装置に関する。
【0010】
前記吸引台の吸引孔が、2つの吸引台に吸引固定された布帛同士を積層する際に、それぞれ重ならないような位置関係に配置されていることが好ましい。
前記吸引台の少なくとも1つが、内部に加温装置を具備することが好ましい。
前記加温装置を具備する吸引台が、接着剤が付与されない布帛を吸引固定する吸引台であることが好ましい。
【0011】
前記吸引台が、少なくとも、その中央部にある水平方向の回転軸を軸として回転可能であり、かつ、その内部が二層に分離されており、両表面に吸引孔を有している上部吸引台と、上部吸引台の下方に設置され、上下方向および前後方向に移動可能な下部吸引台とからなることが好ましい。
さらに、吸引孔を有する平面プレス手段を具備し、前記吸引台が、前後方向および左右方向に移動可能であることが好ましい。
【0012】
また、本発明は、中央部にある水平方向の回転軸を軸として回転可能な上部吸引台、および、上部吸引台の下方に設置され、上下方向および前後方向に移動可能な下部吸引台に、それぞれ布帛を吸引固定したのち圧着させてなる積層布帛の製造方法であって、該上部吸引台および下部吸引台として、それぞれの吸引台が、その表面から内部に連通する吸引孔を有しており、該吸引孔の数が100個/m以上、該吸引孔同士の間隔が2cm以上、該吸引孔の合計面積が、それが設けられている吸引面の表面積の20%以下および該吸引孔の直径が1〜5mmである吸引台を用いると共に、該上部吸引台および下部吸引台にそれぞれ布帛を吸引固定する工程、上部吸引台に吸引固定された布帛に付与手段により接着性を有する合成樹脂を付与する工程、上部吸引台を、その中央部にある水平方向の回転軸を軸として180度回転させる工程、および下部吸引台を上昇させて吸引固定された2枚の布帛を圧着させる工程を含む積層布帛の製造方法に関する。
【0013】
前記圧着工程と同時に、上部吸引台の布帛を吸引固定されていない面に別の布帛を吸引固定し、合成樹脂を付与することが好ましい。
前記圧着工程の前に、下部吸引台に吸引固定された布帛を加温する工程を含むことが好ましい。
【0014】
さらにまた、本発明は、複数の吸引台にそれぞれ布帛を吸引固定した後、平面プレスにより圧着させてなる積層布帛の製造方法であって、該吸引台として、その表面から内部に連通する吸引孔を有しており、該吸引孔の数が100個/m以上、該吸引孔同士の間隔が2cm以上、該吸引孔の合計面積が、それが設けられている吸引面の表面積の20%以下および該吸引孔の直径が1〜5mmである吸引台を用いると共に、
【0015】
(A)第1の吸引台に第1の布帛を吸引固定する工程、
(B)第2の吸引台に第2の布帛を吸引固定する工程、
(C)第1の吸引台を、平面プレスヘッドの直下に平行移動する工程、
(D)第1の布帛を、第1の吸引台から、該平面プレスヘッドに受け渡す工程、
(E)第2の吸引台を、接着性を有する合成樹脂を付与するために備えられた付与手段の塗布領域に平行移動する工程、
(F)第2の布帛に該合成樹脂を付与する工程、
(G)第2の吸引台を、平面プレス台上に平行移動する工程、および、
(H)平面プレスヘッドを降下させ、平面プレスヘッドに受け渡された第1の布帛と平面プレス台上の第2の布帛とを圧着する工程、を有する積層布帛の製造方法に関する。
さらに、前記(A)〜(H)工程と同時に、
(I)第3の吸引台に第3の布帛を吸引固定する工程、
(J)第4の吸引台に第4の布帛を吸引固定する工程、
(K)第3の吸引台を、他の平面プレスヘッドの直下に平行移動する工程、
(L)第3の布帛を、第3の吸引台から、該平面プレスヘッドに受け渡す工程、
(M)第4の吸引台を、前記付与手段の塗布領域に平行移動する工程、
(N)第4の布帛に該合成樹脂を付与する工程、
(O)第4の吸引台を、他の平面プレス台上に平行移動する工程、および、
(P)他の平面プレスヘッドを降下させ、その平面プレスヘッドに受け渡された第3の布帛と他の平面プレス台上の第4の布帛とを圧着する工程、を有することが好ましい。
前記平面プレスヘッドが、加温されていることが好ましい。
前記布帛が、エアバッグ用パネルであることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、付与する接着剤の厚さが均一となり、2枚の布帛を位置精度よく積層することができ、特に、気密性に優れるエアバッグ袋体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
本発明の装置は、布帛を吸引固定するための少なくとも2つの吸引台と、該吸引台のうち少なくとも1つの吸引台の上方に移動可能であり、吸引台上に吸引固定された布帛に接着性を有する合成樹脂を付与するための付与手段とを具備している。
【0018】
前記吸引台10には、図1に示すように、その表面から内部に連通する吸引孔12aが設けられており、その数が100個/m以上、吸引孔同士の間隔が2cm以上、その合計面積が該吸引台表面積の20%以下および直径が1〜5mmである。図1では、第1の吸引台を示したが、第2の吸引台においても同様である。
【0019】
前記吸引孔の数は、100個/m以上であり、さらには500個/m以上であることが好ましい。吸引孔が、100個/mより少ないと、布帛の固定が不十分で、吸引孔間の布帛がたるみやすくなり、接着層の厚みが安定しない。また、その上限は、3000個/mであることが好ましい。3000個/mをこえると、吸引台の表面が歪みやすく、所望の平面性が確保できなくなる傾向にある。
【0020】
前記吸引孔同士の間隔は、2cm以上であり、さらには2.5cm以上であることが好ましい。間隔が、2cmより小さいと、吸引台の表面が歪みやすく、所望の平面性が確保できない。また、その上限は、10cmであることが好ましい。10cmをこえると、布帛の固定が不十分で、吸引孔間の布帛がたるみやすくなり、接着層の厚みが安定しなくなる傾向にある。ここで、吸引孔同士の間隔とは、孔の中心間の距離をいう。
【0021】
前記吸引孔の合計表面積は、それが設けられている吸引面の表面積の20%以下である。合計表面積が、20%をこえると、吸引固定は良くなるものの、布帛の圧着の際に、圧着面積が不十分であるため、得られる積層布帛の厚さが均一とならない。さらには、5%以下であることが好ましい。また、その下限は、0.01%であることが好ましい。0.01%より少ないと、布帛の固定が不十分となり、布帛のたるみによって接着層の厚みが安定しなくなる傾向がある。
【0022】
また、前記吸引孔の直径は、1〜5mmであり、さらには2〜5mmであることが好ましい。直径が、1mmより小さいと、十分な吸引力が確保できずに、布帛が動きやすく固定されず、5mmをこえると、布帛の吸引孔側への凹みが大きく、付与される接着剤の厚さが安定しなくなる。
前記吸引孔の形状は、特に限定されず、円形、楕円形、矩形、三角形、多角形などがあげられるが、吸引が均一になる点で、円形が好ましい。
【0023】
前記のように、2枚の布帛を吸引した状態で接着剤および圧着により積層する際に、吸引台に設けられる吸引孔を適切に設計することにより、布帛を安全に固定しながらも、吸引孔による布帛表面の凹凸が生じるのを防ぐことができる。そのため、2枚の布帛を位置精度よく重ね合わせることができ、また、吸引孔がある部分と無い部分とでの接着剤の付与厚さ、および、続く圧着工程後の接着剤層の厚さが均一になる。特に、この吸引台を用いてエアバッグ用パネル同士を積層すると、ガスリークの無い気密性に優れたエアバッグ袋体を得ることができる。
【0024】
さらに、図2に示すように、布帛の吸引孔側への凹みが接着剤付与厚に与える影響をより低減させるという点で、2つの吸引台に吸引固定された布帛同士を積層する際に、前記吸引台に設けられた吸引孔が、それぞれ重ならないような位置関係に配置されることが好ましい。
【0025】
さらにまた、接着性を有する合成樹脂が加熱により硬化する場合には、本発明の装置に具備された吸引台の少なくとも1つが、内部に加温装置を具備していることが好ましい。これにより、短時間のうちに、布帛に付与された形状を保持したまま硬化させることができる。
【0026】
前記加温装置は、接着剤が付与されない布帛を吸着する吸引台にのみ設けることが好ましい。加温装置が接着剤を付与する布帛側の吸引台に設けられていると、接着剤の付与直後、圧着の前から接着剤の硬化が開始してしまうが、この構成であれば、圧着時に初めて接着剤が加温される。
【0027】
前記加温装置による加温は、使用される加熱硬化型接着剤の硬化温度に応じて設定すればよい。なかでも、30〜100℃の範囲で行われることが好ましい。加温が30℃より低いと、加温による十分な硬化が期待できず、100℃をこえると、接着層の接着面に気泡による孔が発生したり、布帛の水分が蒸発することで、布帛の表面の凹凸が発生したりする傾向にある。
【0028】
前記吸引台に接続した吸引ブロアモーターの出力は、対象となる布帛を固定することができる程度の吸引力とすればよく、特に限定されない。特に、後述するように、布帛がエアバッグ用パネルである場合、100W〜10KWであることが好ましい。出力が100Wより低いと、布帛の固定が弱くなり、十分に固定されないため、布帛の表面に凹凸が発生する傾向にあり、10KWをこえると、必要以上に布帛を吸引固着するため、吸引部分の布帛に凹みができやすくなる傾向にある。
【0029】
前記吸引台を具備する本発明の装置は、以下のような2つの態様をもつ。
1つ目の態様は、図3に示すように、その中央部にある水平方向の回転軸3を軸として回転可能な上部吸引台10と、該上部吸引台10の上方に移動可能であり、吸引台上に吸引固定された布帛に接着性を有する合成樹脂を付与するための付与手段1と、上部吸引台の下方に設置され、上下方向および前後方向に移動可能な下部吸引台20とを具備した装置である。
【0030】
図3では、上部吸引台10の内部が二層に分離されており、両吸着面(11aおよび11b)に多数の吸引孔(12aおよび12b)を有している場合を示している。なお、符号3は上部吸引台10を回転させるための回転軸、符号4はその動力伝達手段、符号5はモーターであり、符号6はエアシリンダーを示している。
【0031】
上部吸引台10は、その一方の吸着面11aに吸引孔12aを有しており、他方の吸着面11bに吸引孔12bを有している。そして、吸引用ブロアモーター14aによる真空吸引により、吸着面11aに布帛13aを吸引固定する。また、同様に、吸引用ブロアモーター24aにより、吸着面21aに布帛23a(図3では図示せず)を吸引固定する。
【0032】
図3に示すように、まず、吸着面11aに布帛13aを吸引固定する。布帛の吸着面への載置は、作業者により手作業で行われる。吸着面に型枠やピン等の位置決め手段を設置することで、布帛の載置を正確に行うことができる。
【0033】
ついで、付与手段1により、その表面上に接着性を有する合成樹脂2を所定の部分に付与する。この時、付与手段1の駆動は、コンピュータ(図示せず)により制御することが好ましい。
【0034】
ついで、図4に示すように、上部吸引台10を回転軸3を軸として180度回転させる。
この時、図8に示すように、下部吸引台20を前後に移動させ、上部吸引台10と重ならないような位置にしておくと、回転時にも上部吸引台10と干渉せず、また、後述するように、布帛23aを下部吸着面21aに載置することも容易となる。
【0035】
別途、下部吸引台20の下部吸着面21aに布帛23aを吸引固定しておく。前記合成樹脂2の付与工程と、この布帛23aの吸着固定工程とは、どちらが先であってもよい。
【0036】
その後、下部吸引台20をエアシリンダー6により上昇させて、布帛13aと布帛23aとを圧着する(図5)。続いて、上部吸着面11aの真空吸引を停止し、下部吸引台20を所定の位置まで下降させることにより、下部吸引台20上に、布帛13aと布帛23aとが、合成樹脂2を介して接着した積層布帛を得ることができる(図6)。
【0037】
ここで、前記圧着工程と同時に、上部吸引台10の他の吸着面11bに、別の布帛13bを吸引固定し、合成樹脂2を付与しておくと(図7)、つぎの圧着工程までの時間を短縮することができ、生産効率が向上するため好ましい。
【0038】
本発明の2つ目の態様としては、図9に示すように、前後方向および左右方向に移動可能な少なくとも2つの吸引台と、該吸引台上に吸引固定された布帛に接着性を有する合成樹脂を付与するための付与手段と、吸引孔を有する平面プレス手段とを具備した装置である。図9では、4つの吸引台(符号10、20、30および40)と2組の平面プレス手段(符号50および60)とを具備する場合を示している。
【0039】
この装置を使用する場合には、好ましくは作業領域Y1において行われる、2つの吸引台10および20と1組の平面プレス手段50とによる以下の工程(A)〜(H)と、作業領域Y2において行われる、他の2つの吸引台30および40と他の平面プレス手段60とによる以下の工程(I)〜(P)とが並行して行われることにより、積層布帛が製造される。
【0040】
作業領域Y1では、以下の工程がなされている。
まず、第1の吸引台10に第1の布帛13を吸引固定する(工程A)。吸引固定の方法については、1つ目の態様と同様である。ただし、この場合、布帛13の接着面が下を向くように載置する。
【0041】
ついで、第2の吸引台20に第2の布帛23を吸引固定する(工程B)。この場合は、布帛23の接着面が上を向くようにする。なお、工程AとBとは、順序が前後してもよい。
【0042】
布帛13を吸着固定した第1の吸引台10を、平面プレスヘッド51の直下に平行移動する(工程C)。前記平面プレスヘッド51は、その表面に吸引孔が設けられており、吸引台と同様に真空吸引が可能な構成となっている。
【0043】
続いて、前記平面プレスヘッド51を下降させて、第1の吸引台10と密着した状態で、第1の吸引台10の吸引を停止し、ほぼ同時に平面プレスヘッド51の吸引を作動させることで、平面プレスヘッド51のプレス面に第1の布帛13を受け渡す(工程D)。
【0044】
工程Dが行われている間に、第2の吸引台20を、接着性を有する合成樹脂2を付与するために備えられた付与手段1の塗布領域Xに平行移動する(工程E)。この平行移動は、サーボモーターまたは空気圧や油圧の動力により行われる。
【0045】
ついで、第2の布帛23の所定の部分に、合成樹脂2を付与したのち(工程F)、第2の吸引台20を、平面プレス台52上に平行移動する(工程G)。この平行移動もやはり、サーボモーターまたは空気圧や油圧の動力により行われる。
【0046】
最後に、平面プレスヘッド51を降下させ、接着性を有する合成樹脂2が配置された第2の布帛23とその上に配置される第1の布帛13とを所定の荷重で、所定時間圧着することにより(工程H)、第1の布帛13と第2の布帛23とが合成樹脂2を介して接着した積層布帛を得る。
この時、接着性を有する合成樹脂2が一定の厚さになるように、スペーサーなどを用いてプレス後の厚みを調節することが可能である。
【0047】
なお、平面プレスヘッド51の昇降は、ガイド7に沿って行われる。この時、上下運動中の精度については特に考慮せず、プレス時のみに、リニアプッシュ等を使用して、第2の吸引台20との間に必要な平行度を保てばよい。平行度は、0.05mm以下であることが好ましい。
ところで、作業領域Y1での作業と同時に、作業領域Y2においても、以下の工程(I)〜(P)が行われている。
【0048】
(I)第3の吸引台30に第3の布帛33を吸引固定する工程、
(J)第4の吸引台40に第4の布帛43を吸引固定する工程、
(K)第3の吸引台30を、他の平面プレスヘッド61の直下に平行移動する工程、
(L)第3の布帛33を、第3の吸引台30から、該平面プレスヘッド61に受け渡す工程、
(M)第4の吸引台40を、前記付与手段1の塗布領域Xに平行移動する工程、
(N)第4の布帛43に合成樹脂2を付与する工程、
(O)第4の吸引台40を、他の平面プレス台62上に平行移動する工程、および、
(P)他の平面プレスヘッド61を降下させ、その平面プレスヘッド61に受け渡された第3の布帛33と他の平面プレス台62上の第4の布帛43とを圧着する工程。
【0049】
塗布領域Xは、作業領域Y1とY2とで重複する領域である。付与手段1を互いに共有しているため、作業領域Y1における塗布準備工程(工程E)と塗布工程(工程F)の後、すみやかに、他の作業領域Y2における塗布準備工程(工程M)と塗布工程(工程N)が行われるようにすることが、作業効率の点で好ましい。
【0050】
すなわち、作業領域Y1において、圧着準備工程(G)が行われるまでに、作業領域Y2において、工程(I)〜(L)までの工程を終了し、圧着準備工程(G)が行われている間に、塗布領域Xにおける工程(M)を行うことが好ましい。
【0051】
なお、圧着工程が終了した後、積層布帛を載置した第2の吸引台20および第4の吸引台40は最初の位置へと平行移動し、積層布帛が取り出される。ついで、次の製品のための布帛を載置して、一連の作業が繰り返される。
【0052】
図9では、作業領域がY1とY2との2ヶ所である場合を示しているが、図10のように作業領域がY1、Y2、Y3およびY4の4ヶ所の場合であってもよいし、直線的な平行移動ではなく、図11のように、円弧状の移動であってもよい。
【0053】
本発明では、使用される布帛は、予め所望の形状・大きさに裁断されたものであることが好ましいが、吸引台における吸着面は、その布帛より大きいことが好ましい。例えば、後述するカーテンシールドエアバッグの袋体を製造する場合には、最近の大型化した、特に3列シートを有する自動車に搭載されるカーテンシールドエアバッグにも対応できるよう、4000mm×1500mm程度の吸着面を有するものが好ましい。
【0054】
吸引台の材質としては、木材、マグネシウムおよびその合金、アルミニウムおよびその合金、チタンおよびその合金、鉄およびその合金、ステンレス鋼、および、それらの複合体などがあげられる。なかでも、繰り返しプレスを行っても変形や摩耗の少ないステンレス鋼が好ましく、さらには、その表面(プレス面)がフッ素系樹脂やエポキシ系樹脂でコーティングされたものであることが、表面の汚れ防止や摩耗低減の点で、好ましい。
【0055】
ステンレス鋼などで上記4000mm×1500mm程度の吸引台を作製すると、特に長辺方向で反りや歪みが発生するおそれがある。そこで、この内部に所定ピッチでスタッドボルトなどを溶接して、ボルトの締結高さを調節することで、吸着面の平面度を適宜調節可能な構成とすることにより、吸着面の平面度の調節が容易となるため好ましい。
【0056】
本発明で使用される布帛は、前記吸引台に吸引固定することのできるものであれば、特に限定されない。特に、布帛がエアバッグ用パネルである場合は、合成繊維布帛であることが好ましい。ここで、合成繊維布帛とは、合成繊維糸条を用いて製織される織物、または合成繊維糸条を用いて製編される編物を意味する。なかでも、機械的強度に優れ、厚さを薄くできる点で織物が好ましく、平織組織であることが好ましい。
【0057】
使用される合成繊維の種類は、特に限定されるものではない。なかでも、製造が容易で、かつ耐熱性に優れる点で、ポリアミド繊維およびポリエステル繊維が好ましく、耐衝撃性に優れ、熱容量が大きい点では、ポリアミド繊維が好ましい。これらの合成繊維には、耐熱向上剤、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤などを含有させてもよい。その他、糸条の形態、繊度、布帛の密度、目付などは特に限定されず、エアバッグ用として通常用いられているものを適宜選択すればよい。
【0058】
前記繊維布帛の組織が織物の場合は、平織、朱子織、綾織、パナマ織および袋織などがあげられ、編物の場合は、経編および丸編などがあげられる。なかでも、布帛の伸度、強度および厚さを薄くできるという点で、織物が好ましく、平織組織であることがより好ましい。
【0059】
また、使用される繊維の単糸強度は、エアバッグとしての物理的特性を満足させるために5.4cN/デシテックス以上であることが好ましい。
これら繊維の総繊度は、155〜500デシテックスであることが好ましい。155デシテックス未満では布帛の強度を維持することができないおそれがあり、500デシテックスより大きくなると、基布の厚みが増大し、バッグの収納性が悪くなるおそれがある。
【0060】
また、これら合成繊維の単繊維の断面形状は、丸、扁平、三角、長方形、平行四辺形、中空、星型など特に限定されるものではないが、生産性やコスト面からは丸断面のものが好ましく、また、基布の厚みを薄くでき、バッグの収納性がよくなるという点では、扁平断面のものが好ましい。
【0061】
前記布帛が織物である場合のカバーファクターは、1500〜2500であることが好ましい。カバーファクターが1500より小さいと、織物の開口部が大きくなるためバッグの気密性を得ることが困難となり、またカバーファクターが2500より大きいと、繊維の厚みが増大し、バッグの収納性が悪くなるおそれがある。ここで、カバーファクターとは基布のタテ糸総繊度をD(dtex)、タテ糸密度をN(本/2.54cm)とし、ヨコ糸総繊度をD(dtex)、ヨコ糸密度をN(本/2.54cm)とすると(D×0.9)1/2×N+(D×0.9)1/2×Nで表される。
【0062】
前記合成繊維布帛は、精練および熱処理を施されたものであってもよい。また、合成繊維布帛は、少なくとも片面が合成樹脂で被覆されたものであることが好ましい。合成樹脂で被覆することにより、布帛自体の通気性を低減することができる。このような目的で用いられる合成樹脂としては、ウレタン樹脂やシリコーン樹脂などをあげることができる。なかでも、耐熱性、耐候性、可撓性に優れるという理由によりシリコーン樹脂が好ましい。
【0063】
被覆面はエアバッグの内側、外側のいずれであっても構わないが、エアバッグ袋体に外力が加わっても、合成樹脂皮膜の損傷が抑えられる点で、被覆面を内側にすることが好ましい。
【0064】
本発明により製造されるエアバッグ袋体としては、図12に示すカーテンエアバッグ70などがあげられる。このエアバッグ袋体は、合成繊維布帛から所定の形状に裁断された布帛(パネル)13および23の外周および連結部等を、接着性を有する合成樹脂2により接着してなる。なお、その接着部およびその近傍を、ミシン糸71で縫合してもよい。なお、符号73は、車体取り付け用ボルト穴を示している。また、エアバッグ袋体70の構造をわかりやすくするために、切り欠き線74により、布帛(パネル)13の一部を切り欠き、下に重ね合わせている布帛(パネル)23を示している。
【0065】
さらに、エアバッグ70は、環状の接合部72を有していてもよく、この場合、環状部に当たる布帛(パネル)13および23の少なくとも一方に、脱気用のスリットや孔を設けることで、プレス時に環状接合部72内に空気が溜まることを防止することができる。
【0066】
本発明で使用される接着性を有する合成樹脂は、2枚の布帛を強固に接合することのできるものであれば、特に限定されない。その形状も、液状、粉末状あるいはテープ状など、限定されない。なかでも、均一な付与が可能である点、および、取り扱いが容易である点で、液状のものが好ましい。
【0067】
また、その成分も特に限定されない。なかでも、使用する布帛がシリコーン樹脂で被覆されている場合には、合成樹脂もシリコーン系であることが好ましく、ウレタン樹脂で被覆されている場合には、ウレタン系であることが好ましい。
【0068】
前記合成樹脂を付与する方法も、特に限定されない。
合成樹脂が液状である場合には、ディスペンサーなどにより付与する方法以外に、スクリーンで印写する方法、彫刻ロールで転写する方法、ダイキャストで付与する方法などを採用することもできる。
【0069】
また、合成樹脂が粉末状である場合は、例えば、それをプラスに帯電させ、布帛の合成樹脂を付与する部分をマイナスに帯電させて、合成樹脂を付与する方法などを採用することができる。
【0070】
合成樹脂がテープ状である場合は、例えば、接着テープロールから引き出された接着テープの貼付用の貼付ローラーと、接着テープロールから所定長さに引き出されて貼付準備された接着テープを保持する保持装置と、接着テープを配置すべき面に押圧する貼付ローラーを備える装置により付与する方法などを採用することができる。
【0071】
エアバッグ製造のための合成樹脂(接着剤)の付与条件についてさらに述べると、接着剤の硬化後の幅については、5〜20mmが好ましい。幅が5mmより狭いと、必要に応じて行われる後工程の縫合が、接着剤から外れてしまうおそれがあり、幅が20mmより広いと、接合部が嵩高となりバッグの収納性に劣るものとなるおそれがある。
【0072】
また接着剤の硬化後の厚さは、0.05〜2mmが好ましい。厚さが0.05mmより薄いとバッグの気密性が保持できないおそれがあり、厚さが2mmをこえるとバッグの収納性に劣るものとなるおそれがある。
【0073】
接着剤は、合成繊維布帛から所定の形状に裁断された布帛(パネル)の少なくとも外周近傍に付与される。例えば、積載された布帛(パネル)が、図12に示すような袋体となるような位置に部分的に配置される。
【0074】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明で使用される吸引台の一例を示す模式断面図である。
【図2】本発明で使用される吸引台の他の例を示す模式断面図である。
【図3】本発明の装置を示す模式断面図である。
【図4】本発明の装置を示す模式断面図である。
【図5】本発明の装置を示す模式断面図である。
【図6】本発明の装置を示す模式断面図である。
【図7】本発明の装置を示す模式断面図である。
【図8】本発明で使用される2つの吸引台の位置関係を示す模式斜視図である。
【図9】本発明の他の装置を示す模式斜視図である。
【図10】本発明で使用される作業領域の配置の一例を示す概念図である。
【図11】本発明で使用される作業領域の配置の一例を示す概念図である。
【図12】本発明により製造されたエアバッグの一例を示す模式平面図である。
【符号の説明】
【0076】
1 付与手段
2 合成樹脂
3 回転軸
4 動力伝達手段
5 モーター
6 エアシリンダー
7 ガイド
10 第1の吸引台
11a 第1の吸着面
11b 第1の他の吸着面
12a 第1の吸着面に設けられた吸引孔
12b 第1の他の吸着面に設けられた吸引孔
13a 第1の布帛
13b 第1の他の布帛
14a 吸引用ブロアモーター
14b 吸引用ブロアモーター
20 第2の吸引台
21a 第2の吸着面
22a 第2の吸引台に設けられた吸引孔
23a 第2の布帛
24a 吸引用ブロアモーター
30 第3の吸引台
33 第3の布帛
40 第4の吸引台
43 第4の布帛
50 第1の平面プレス手段
51 第1の平面プレスヘッド
52 第1の平面プレス台
60 第2の平面プレス手段
61 第2の平面プレスヘッド
62 第2の平面プレス台
70 エアバッグ袋体
71 ミシン糸
72 環状接合部
73 車体取り付け用ボルト穴
74 切り欠き線
X 塗布領域
Y1 第1の作業領域
Y2 第2の作業領域
Y3 第3の作業領域
Y4 第4の作業領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
布帛を吸引固定するための少なくとも2つの吸引台と、該吸引台上に吸引固定された少なくとも1つの布帛に接着性を有する合成樹脂を付与するための付与手段とを具備した積層装置であって、該吸引台がその表面から内部に連通する吸引孔を有しており、該吸引孔の数が100個/m以上、該吸引孔同士の間隔が2cm以上、該吸引孔の合計面積が、それが設けられている吸引面の表面積の20%以下および該吸引孔の直径が1〜5mmであることを特徴とする積層装置。
【請求項2】
前記吸引台の吸引孔が、2つの吸引台に吸引固定された布帛同士を積層する際に、それぞれ重ならないような位置関係に配置されている請求項1記載の積層装置。
【請求項3】
前記吸引台の少なくとも1つが、内部に加温装置を具備する請求項1または2記載の積層装置。
【請求項4】
前記加温装置を具備する吸引台が、接着剤が付与されない布帛を吸引固定する吸引台である請求項3記載の積層装置。
【請求項5】
前記吸引台が、少なくとも、その中央部にある水平方向の回転軸を軸として回転可能であり、かつ、その内部が二層に分離されており、両表面に吸引孔を有している上部吸引台と、上部吸引台の下方に設置され、上下方向および前後方向に移動可能な下部吸引台とからなる請求項1〜4のいずれか1項記載の積層装置。
【請求項6】
さらに、吸引孔を有する平面プレス手段を具備し、前記吸引台が、前後方向および左右方向に移動可能である請求項1〜4のいずれか1項記載の積層装置。
【請求項7】
中央部にある水平方向の回転軸を軸として回転可能な上部吸引台、および、上部吸引台の下方に設置され、上下方向および前後方向に移動可能な下部吸引台に、それぞれ布帛を吸引固定したのち圧着させてなる積層布帛の製造方法であって、該上部吸引台および下部吸引台として、それぞれの吸引台が、その表面から内部に連通する吸引孔を有しており、該吸引孔の数が100個/m以上、該吸引孔同士の間隔が2cm以上、該吸引孔の合計面積が、それが設けられている吸引面の表面積の20%以下および該吸引孔の直径が1〜5mmである吸引台を用いると共に、該上部吸引台および下部吸引台にそれぞれ布帛を吸引固定する工程、上部吸引台に吸引固定された布帛に付与手段により接着性を有する合成樹脂を付与する工程、上部吸引台を、その中央部にある水平方向の回転軸を軸として180度回転させる工程、および、下部吸引台を上昇させて吸引固定された2枚の布帛を圧着させる工程を含むことを特徴とする積層布帛の製造方法。
【請求項8】
前記圧着工程と同時に、上記吸引台の布帛が吸引固定されていない面に別の布帛を吸引固定し、合成樹脂を付与する請求項7記載の製造方法。
【請求項9】
前記圧着工程の前に、下部吸引台に吸引固定された布帛を加温する工程を含む請求項7または8記載の製造方法。
【請求項10】
複数の吸引台にそれぞれ布帛を吸引固定した後、平面プレスにより圧着させてなる積層布帛の製造方法であって、該吸引台として、その表面から内部に連通する吸引孔を有しており、該吸引孔の数が100個/m以上、該吸引孔同士の間隔が2cm以上、該吸引孔の合計面積が、それが設けられている吸引面の表面積の20%以下および該吸引孔の直径が1〜5mmである吸引台を用いると共に、
(A)第1の吸引台に第1の布帛を吸引固定する工程、
(B)第2の吸引台に第2の布帛を吸引固定する工程、
(C)第1の吸引台を、平面プレスヘッドの直下に平行移動する工程、
(D)第1の布帛を、第1の吸引台から、該平面プレスヘッドに受け渡す工程、
(E)第2の吸引台を、接着性を有する合成樹脂を付与するために備えられた付与手段の塗布領域に平行移動する工程、
(F)第2の布帛に該合成樹脂を付与する工程、
(G)第2の吸引台を、平面プレス台上に平行移動する工程、および、
(H)平面プレスヘッドを降下させ、平面プレスヘッドに受け渡された第1の布帛と平面プレス台上の第2の布帛とを圧着する工程、を有することを特徴とする積層布帛の製造方法。
【請求項11】
さらに、前記(A)〜(H)工程と同時に、
(I)第3の吸引台に第3の布帛を吸引固定する工程、
(J)第4の吸引台に第4の布帛を吸引固定する工程、
(K)第3の吸引台を、他の平面プレスヘッドの直下に平行移動する工程、
(L)第3の布帛を、第3の吸引台から、該平面プレスヘッドに受け渡す工程、
(M)第4の吸引台を、前記付与手段の塗布領域に平行移動する工程、
(N)第4の布帛に該合成樹脂を付与する工程、
(O)第4の吸引台を、他の平面プレス台上に平行移動する工程、および、
(P)他の平面プレスヘッドを降下させ、その平面プレスヘッドに受け渡された第3の布帛と他の平面プレス台上の第4の布帛とを圧着する工程、を有する請求項10記載の製造方法。
【請求項12】
前記平面プレスヘッドが、加温されている請求項10または11記載の製造方法。
【請求項13】
前記布帛が、エアバッグ用パネルである請求項7〜12のいずれか1項記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−143114(P2009−143114A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−323150(P2007−323150)
【出願日】平成19年12月14日(2007.12.14)
【出願人】(000107907)セーレン株式会社 (462)
【Fターム(参考)】