説明

端末装置及びプログラム

【課題】外部装置を接続するためにその接続部を覆う蓋部が開かれた際に、その外部装置を利用する機能に関する制御を実行できるようにする。
【解決手段】中央制御部11は、メモリカード、イヤホン、外部モニタ・スピーカなどの外部装置を接続するための接続部24を覆う蓋部26が開かれことが開閉検出部27によって検出された際に、その外部装置を利用する機能(例えば、音楽再生機能、テレビ機能、データ通信機能など)に関する制御として、その接続部24に応じた機能を示す機能識別情報(機能名)をメニュー表示させて報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、外部装置を接続するための接続部と、その接続部を覆う蓋部とを備える端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話などの端末装置には、イヤホン、通信ケーブル、メモリカードなどの外部装置を接続するための接続部と、その接続部を保護するためにそれを覆う蓋部が設けられている。このような端末装置としては、従来、上述のような接続部に外部装置が接続されたことを条件に、所定の機能を起動するようにした技術が知られている。例えば、外部装置としてヘッドホンが接続された際に、音楽再生機能を起動するようにした携帯電話が知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−245026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したように外部機器の接続に応じて所定の機能を起動する先行技術にあっては、外部装置を携帯電話に接続する際に、どのような機能を利用可能であるかは、実際に外部装置を接続してみなければ分からない。また、外部装置を接続してから機能が実際に利用可能な状態となるまでには、その機能の初期設定処理などを行うようにしているが、このような初期設定処理、例えば、音楽再生機能では、各曲のタイトル読み出し、曲リスト作成、前回再生停止位置読み出し、音量設定値読み出し、…などの処理に時間がかかると、それだけ待ち時間が長くなる。
【0004】
この発明の課題は、外部装置を接続するためにその接続部を覆う蓋部が開かれた際に、その外部装置を利用する機能に関する制御を実行できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、外部装置を接続するための接続部と、その接続部を覆う蓋部とを備える端末装置であって、前記蓋部の開閉を検出する開閉出手段と、この開閉検出手段によって蓋部が開かれたことが検出された場合に、その蓋部が覆っていた前記接続部に応じた機能を示す機能識別情報を報知する報知手段と、を具備したことを特徴とする。
【0006】
請求項1に従属する発明として、前記接続部に対する外部装置の接続を検出する接続検出手段と、この接続検出手段によって接続部に外部装置が接続されたことが検出された場合に、前記報知手段によって報知された機能識別情報が示す機能を起動する起動手段と、を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項2記載の発明であってもよい。
【0007】
請求項1に従属する発明として、前記報知手段によって複数の機能識別情報が報知された場合に、報知された複数の機能識別情報の中から何れかの機能識別情報を特定する特定手段を更に備え、前記起動手段は、前記接続検出手段によって接続部に外部装置が接続されたことが検出された場合に、前記特定手段によって特定された機能識別情報が示す機能を起動する、ようにしたことを特徴とする請求項3記載の発明であってもよい。
【0008】
請求項3に従属する発明として、前記特定手段は、前記報知された複数の機能識別情報の中からユーザ操作によって何れかの機能識別情報を特定する、ようにしたことを特徴とする請求項4記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項3に従属する発明として、前記接続部に接続された外部装置の種類を判別する外部装置判別手段を更に備え、前記特定手段は、前記報知された複数の機能識別情報の中から前記外部装置判別手段の判別結果に基づいて何れかの機能識別情報を特定する、ようにしたことを特徴とする請求項5記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項3に従属する発明として、前記蓋部は、複数の接続部を覆う蓋部であって、この複数の接続部のうち、どの接続部に外部装置が接続されたかを判別する接続部判別手段を更に備え、前記特定手段は、前記報知された複数の機能識別情報の中から前記接続部判別手段の判別結果に基づいて何れかの機能識別情報を特定する、ようにしたことを特徴とする請求項6記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項1に従属する発明として、前記接続部に対する外部装置の接続を検出する接続検出手段と、前記報知された機能識別情報が示す機能が起動されたのち、前記接続検出手段によって当該外部装置の接続が外されたことが検出された場合に、前記起動された機能を終了する機能終了手段を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項7記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項1に従属する発明として、前記報知手段によって機能識別情報が報知されている状態で、前記開閉出手段によって蓋部が閉じられたことが検出された場合に、前記機能識別情報の報知を終了する報知終了手段を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項8記載の発明であってもよい。
【0013】
また、上述した課題を解決するために請求項9記載の発明は、外部装置を接続するための接続部と、その接続部を覆う蓋部とを備える端末装置であって、前記蓋部の開閉を検出する開閉検出手段と、この開閉検出手段によって蓋部が開かれたことが検出された場合に、その蓋部が覆っていた接続部に応じた機能を起動する起動手段と、を具備したことを特徴とする。
【0014】
請求項9に従属する発明として、前記開閉検出手段によって蓋部が開かれたことが検出された場合に、その蓋部が覆っていた接続部に応じた機能が単数か複数かを判別する機能数判別手段を更に備え、前記起動手段は、前記機能数判別手段によって機能が単数であると判別された場合に、その機能を起動する、ようにしたことを特徴とする請求項10記載の発明であってもよい。
【0015】
請求項10に従属する発明として、前記機能数判別手段によって機能が複数であると判別された場合に、それらの機能を示す機能識別情報を報知する報知手段を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項11記載の発明であってもよい。
【0016】
請求項9に従属する発明として、前記接続部に対する外部装置の接続を検出する接続検出手段と、前記起動手段によって機能が起動されている状態で、前記接続検出手段によって接続部に外部装置が接続されたことが検出された場合に、その機能の動作を開始する動作開始手段と、を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項12記載の発明であってもよい。
【0017】
請求項12に従属する発明として、前記機能はコンテンツを再生する再生機能であって、前記動作開始手段は、コンテンツの再生を開始する、ようにしたことを特徴とする請求項13記載の発明であってもよい。
【0018】
請求項9に従属する発明として、前記接続部に対する外部装置の接続を検出する接続検出手段と、前記起動手段によって起動された機能が動作している状態で、前記接続検出手段によって外部装置の接続が外されたことが検出された場合に、この機能の動作を停止する動作停止手段を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項14記載の発明であってもよい。
【0019】
請求項9に従属する発明として、前記起動手段によって機能が起動されたのち、前記開閉検出手段によって蓋部が閉じられたことが検出された場合に、起動された機能を終了する機能終了手段を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項15記載の発明であってもよい。
【0020】
また、上述した課題を解決するために請求項16記載の発明は、コンピュータに対して、外部装置を接続するための接続部を覆う蓋部の開閉を検出する機能と、前記蓋部が開かれたことが検出された場合に、その蓋部が覆っていた前記接続部に応じた機能を示す機能識別情報を報知する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【0021】
また、上述した課題を解決するために請求項17記載の発明は、コンピュータに対して、外部装置を接続するための接続部を覆う蓋部の開閉を検出する機能と、前記蓋部が開かれたことが検出された場合に、その蓋部が覆っていた接続部に応じた機能を起動する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
この発明によれば、外部装置を接続するためにその接続部を覆う蓋部が開かれた際に、その外部装置を利用する機能に関する制御を適切に実行することによって、利便性を大幅に向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(実施形態1)
以下、図1〜図8を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
この実施形態は、端末装置として携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話機1は、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webページアクセス機能)のほか、音楽再生機能、動画再生機能、テレビ機能、ラジオ機能などを備えている。なお、音楽再生機能は、音楽プレーヤを構成するもので、音楽コンテンツを内部スピーカ、外部スピーカから出力させる機能である。また、動画再生機能は、ビデオプレーヤを構成するもので、動画コンテンツを自己の端末画面、外部モニタ、内部スピーカ、外部スピーカから出力させる機能である。また、テレビ機能、ラジオ機能は、デジタル放送を受信し、自己の端末画面、外部モニタ、内部スピーカ、外部スピーカから出力させる機能である。
【0024】
携帯電話機1は、最寄りの基地局2A、交換機2Bから無線通信網(移動体通信網)2に接続されると、この無線通信網2を介して他の携帯電話機1との間で通話可能状態となる。また、携帯電話機1は、無線通信網2を介してインターネット3に接続されると、インターネット3、無線通信網2を介して任意のWebサイトをアクセスしてWebページの閲覧が可能となり、また、コンテンツ提供装置4から音楽、映画などのコンテンツのダウンロードが可能となる。また、携帯電話機1は、テレビ局・ラジオ局5から送信アンテナ6を介して発信された地上波デジタル放送を受信して、その放送内容を出力したり、記録したりする。
【0025】
携帯電話機1には、外部装置として、例えば、メモリカード7a、イヤホン7b、外部モニタ・スピーカ7c、パーソナルコンピュータ(PC)7dが接続可能な接続部(図1では図示省略)が設けられている。充電台8は、例えば、AC電源に接続された充電機能及びデータ通信機能を備えたクレードルで、携帯電話機1が設置(接続)された際に、携帯電話機1側の二次電池に対して充電を行ったり、携帯電話機1との間でデータ通信を行ったりする。
【0026】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
中央制御部11は、二次電池を備えた電池部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置、メモリなどを有している。記憶部13には、プログラム記憶部M1、各種情報一時記憶部M2、機能情報記憶部M3などが設けられている。このプログラム記憶部M1は、図7及び図8に示す動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが記憶されていると共に、それに必要な各種の情報が記憶されている。各種情報一時記憶部M2は、フラグ情報、タイマ情報、表示部に表示させるための画面情報など、この携帯電話機1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。なお、機能情報記憶部M3については、後で詳細に説明するものとする。
【0027】
無線通信部14は、無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、音声信号処理部15を介して通話用スピーカSPから音声出力させ、また、通話用マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナから発信出力させる。
【0028】
放送受信部16は、テレビ放送受信部とラジオ放送受信部とを有し、それらを個別に起動可能なもので、通信端末装置向けの地上波デジタルテレビ放送、地上波デジタルラジオ放送と共に、電子番組表(EPG)などの番組情報も含めて受信可能となっている。この放送受信部16は、放送信号を抽出する受信部(アナログ回路部)と、受信した放送信号をOFDM(直交周波数分割多重)復調したり、多重化されている放送信号から映像、音声、データ(文字データ)に分離して復号化したり、圧縮データの解凍などを行うデジタル回路部を有している。
【0029】
表示部17は、高精細液晶あるいは有機ELなどを使用し、例えば、文字情報、待受画像、テレビ映像などを表示させる。操作部18は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを入力するもので、中央制御部11は、この操作部18からの入力操作信号に応じた処理を実行する。RTC(リアルタイムクロックモジュール)19は、時計部を構成するもので、中央制御部11は、RTC19から現在日時を取得する。報知部20は、サウンドスピーカ21、LED(発光ダイオード)22、振動モータ23を備え、着信時に駆動されて着信報知を行うほか、アラーム報知時などでも駆動される。サウンドスピーカ21は、音楽コンテンツなどを再生出力したり、テレビ放送やラジオ放送などを再生出力したりする。
【0030】
接続部24は、外部装置として、例えば、メモリカード7a、イヤホン7b、外部モニタ・スピーカ7c、PC7dが接続されるメモリスロットやコネクタ(共用接続端子)で、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子によって構成されている。また、接続検出部25は、接続部24に外部装置が接続されたか、その接続が外されたかを検出するもので、例えば、電気的又は機械的なマイクロスイッチや光センサなどによって構成され、その接続検出信号は中央制御部11に与えられる。中央制御部11は、接続検出部25からの検出信号に基づいて接続部24に外部装置が接続されたか否かを判別する。この接続部24は、不使用時にゴミの侵入や防水などを図るために蓋部(スロットカバー、コネクタカバー)26によって覆われている。開閉検出部27は、蓋部26の開閉を検出するもので、例えば、電気的又は機械的なマイクロスイッチや光センサなどによって構成され、その開閉検出信号は中央制御部11に与えられる。中央制御部11は、開閉検出部27からの検出信号に基づいて蓋部26が開かれたか否かを判別する。
【0031】
図3は、携帯電話機1の外観図である。
携帯電話機1は、その装置本体(端末本体)を構成する操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとがヒンジ部1Cを介して折り畳み自在に連結されている折り畳み型の電話機で、図3は、操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとの折り畳みを開いた状態のオープンスタイルを示している。この操作部筐体1Aの内面側には、図2に示した操作部18が配置され、また、表示部筐体1Bの内面側には、図2に示した表示部17が配置されている。操作部筐体1Aの側面部には、接続部24を覆う蓋部26が配置されている。
【0032】
図4は、蓋部26付き接続部24の模式図である。
操作部筐体1Aの側面部には、接続部24を収納するための凹部1Dが形成されている。この凹部1Dは、一端部を固定した蓋部26によって開閉されるもので、この接続部24の不使用時に、蓋部26によって凹部1Dが閉じられると、凹部1D内に収納されている接続部24は、蓋部26で覆われて密閉状態となる。なお、蓋部26は、端末本体の外側に開く構造となっている。
【0033】
図5は、機能情報記憶部M3を説明するための図である。
機能情報記憶部M3は、接続部24に応じた機能、つまり、接続部24に外部装置が接続されたときに、この外部装置を利用する機能として、その機能を示す機能識別情報(機能名)を記憶するもので、図示の例は、その機能名として、“音楽再生機能”、“動画再生機能”、“テレビ機能”、“ラジオ機能”を記憶した場合を示し、その内容はユーザ操作によって任意に設定されたものである。
【0034】
図6は、外部装置を接続するためにその接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に、その外部装置を利用する機能を報知するメニュー画面を例示した図である。
すなわち、中央制御部11は、接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に、機能情報記憶部M3に設定されている各機能名を読み出して一覧表示することで、その接続部24に応じた機能として、“音楽再生機能”、“動画再生機能”、“テレビ機能”、“ラジオ機能”を報知する。
【0035】
このメニュー画面(報知画面)において、機能名を太枠で囲むことによって強調表示(識別表示)されている機能名は、報知されている複数の機能の中からユーザ操作によって任意に選択されることによって特定された機能である。なお、メニュー画面の初期表示時には、その先頭に表示されている機能名又は前回使用されていた機能の機能名を太枠で強調表示するようにしている。なお、図示の例は、複数の機能の中からユーザ操作によって選択された機能(特定された機能)が“動画再生機能”であることを示している。このメニュー画面内には、選択機能の起動を指示する起動キーSK、機能の終了を指示する終了キーEKが設けられている。
【0036】
次に、この第1実施形態における携帯電話機1の動作概念を図7及び図8に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。このことは後述する他の実施形態においても同様であり、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0037】
図7は、携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(ステップA1でYES)、電源供給を開始させて所定のメモリなどを初期化する電源オン処理を実行したのち、所定の待受画像を読み出して表示させたり、基地局2Aとの間で通信を行って位置登録をしたりする待受処理を行う(ステップA2)。そして、何らかの操作が行われたことが検出されたり(ステップA3、A9、A11)、開閉検出部27によって蓋部26が開かれたことが検出されたり(ステップA5)、無線通信部14によって着信が検出されたりするまで(ステップA7)、上述のステップA3に戻る。
【0038】
ここで、設定操作が行われものとすると(ステップA3でYES)、例えば、機能情報記憶部M3に各種の機能情報を設定するなどの設定処理を実行したのち(ステップA4)、上述のステップA3に戻る。また、開閉検出部27によって蓋部26が開かれたことが検出されると(ステップA5でYES)、後述する機能処理を実行したのち(ステップA6)、上述のステップA3に戻る。また、着信が検出されると(ステップA7でYES)、通話可能状態とすると共に、通話履歴を記憶したり、通話に関する情報を表示したりする通話処理を実行したのち(ステップA8)、上述のステップA3に戻る。また、電源オフ操作が行われたときには(ステップA9でYES)、電源オフ処理を実行して(ステップA10)、この図7のフローの終了となるが、その他の操作が行われたときには(ステップA11でYES)、その操作に応じた処理として、例えば、通話発信処理、メール発信処理などを実行したのち(ステップA12)、上述のステップA3に戻る。
【0039】
図8は、外部装置を接続するためにその接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に実行開始される機能処理(図7のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、接続部24の蓋部26が開かれた際に、機能情報記憶部M3から各機能情報(機能名)を読み出し(ステップB1)、それらの一覧をメニュー表示させることで、その接続部24に応じた各機能として、例えば、“音楽再生機能”、“動画再生機能”、“テレビ機能”、“ラジオ機能”を報知する(ステップB2)。ここで、メニュー画面(報知画面)によって報知されている複数の機能名の中からユーザ操作によって任意の機能名が選択されると(ステップB3)、この選択機能を起動対象として特定し、この機能名を太枠で識別表示させる(ステップB4)。なお、機能情報記憶部M3に設定されている機能が一つであれば、その機能名が太枠で識別表示される。
【0040】
このように接続部24に応じた機能が報知されている状態において、外部装置が接続部24に接続されたことが接続検出部25によって検出されたかを調べたり(ステップB5)、選択機能の起動を指示する起動キーSKが操作されたかを調べたり(ステップB7)、この接続部24の蓋部26が閉じられたことが開閉検出部27によって検出されたかを調べたりする(ステップB8)。いま、メニュー画面(報知画面)が表示されている状態において、蓋部26が閉じられたことが検出されると(ステップB8でYES)、その報知を停止させるために、上述のメニュー画面を消去してメニュー表示を終了させたのち(ステップB9)、図8のフローの終了となる。
【0041】
また、起動操作が行われたときには(ステップB7でYES)、その選択機能を起動させる(ステップB6)。また、外部装置が接続されたことが検出されると(ステップB5でYES)、起動操作が行われなくても、その選択機能を起動させる(ステップB6)。ここで、例えば、図6に示すように、報知されている複数の機能の中からユーザ操作によって選択された機能(特定された機能)が“動画再生機能”であれば、その初期設定処理として、再生対象の読み出し、前回再生停止位置読み出し、音量設定値読み出しなどを行い、また、選択された機能が“音楽再生機能”であれば、その初期設定処理として、各曲のタイトル読み出し、曲リスト作成、前回再生停止位置読み出しなどを行い、また、選択された機能が“テレビ機能”であれば、前回指定のチャンネルのテレビ放送受信を開始し、映像表示、音声出力などを行う。
【0042】
このように選択機能が起動している状態において、各種操作として、例えば、音量調整操作、早送り操作、テレビチャンネルやラジオ周波数の切り替え操作などが行われたときには(ステップB10でYES)、その操作に応じた動作処理として、音量調整、早送り、チャンネル/周波数切り替え処理などを行う(ステップB11)。また、外部装置の接続が外れたことが接続検出部25によって検出されたり(ステップB12でYES)、機能の終了を指示する終了キーEKが操作されたりしたときには(ステップB13でYES)、機能終了処理を実行したのち(ステップB14)、図8のフローの終了となる。
【0043】
以上のように、この第1実施形態において中央制御部11は、外部装置を接続するための接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に、その外部装置を利用する機能に関する制御として、その接続部24に応じた機能を示す機能識別情報(機能名)を報知するようにしたので、ユーザにあっては実際に外部装置を接続しなくても、それよりも早いタイミングで、どのような機能が利用可能であるかを知ることができ、利便性を大幅に向上させることができる。
【0044】
外部装置が接続部24に接続された場合に、報知された機能を起動するようにしたので、ユーザは起動操作を行わなくても外部装置を接続するだけでその機能を起動させることができる。
【0045】
外部装置が接続部24に接続された場合に、報知された複数の機能の中から特定された何れかの機能を起動するようにしたので、複数の機能が報知されている場合でも、その何れかの機能を起動することができる。
【0046】
複数の機能が報知されている場合に、ユーザ操作によって特定された機能を起動するようにしたので、複数の機能の中からユーザが所望する機能を起動することができる。
【0047】
機能の起動後、外部装置の接続が外された際に、その機能を終了するようにしたので、ユーザは終了操作を行わなくても外部装置の接続を外すだけで機能を終了させることができる。
【0048】
機能が報知されている状態で、蓋部26が閉じられたことが検出された場合には機能の報知を停止するようにしたので、ユーザは報知停止操作をしなくても蓋部26を閉じるだけで機能の報知を停止させることができる。
【0049】
なお、上述した第1実施形態においては、機能情報記憶部M3に設定する機能は任意で有り、例えば、データ通信機能、動画出力機能などを設定するようにしてもよい。また、上述した第1実施形態においては、ユーザ操作で任意の機能識別情報を機能情報記憶部M3に設定可能としたが、予め機能識別情報が固定的に設定されている場合であってもよい。
また、上述した第1実施形態においては、機能識別情報として機能名を報知するようにしたが、機能アイコンなどを報知するようにしてもよく、また、機能の報知は、表示に限らず、音声出力で報知するようにしてもよい(以下、後述する第2・第3実施形態においても同様)。
【0050】
(実施形態2)。
以下、この発明の第2実施形態について図9〜図11を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態においては、蓋部26が開かれたことが検出された場合に、その蓋部26が覆っていた接続部24に応じた機能を報知するようにしたが、この第2実施形態においては、更に、一つの接続部24に複数の外部装置を接続可能とし、この何れかの外部装置が当該接続部24に接続された際に、この外部装置の種類を判別し、この外部装置の種類に応じて複数の機能の中から特定した機能を起動するようにしたものである。ここで、両実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第2実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0051】
図9は、第2実施形態における蓋部26付き接続部24の模式図である。
この第2実施形態における蓋部26付き接続部24は、イヤホン7bと映像・音声出力ケーブル7eとを接続可能な共用の接続部で、操作部筐体1Aの側面部に形成された凹部1D内に収納され、その不使用時には、端末本体の外側に開く構造の蓋部26によって覆われている。この接続部24に外部装置が接続されると、接続検出部25は、イヤホン7bが接続されたのか、映像・音声出力ケーブル7eが接続されたのかを、例えば、接続ピンの位置や接続ピン数、電気的抵抗値、外部装置との識別信号の送受信などに応じて検出し、その検出結果に応じて中央制御部11は、共用の接続部24に接続された外部装置の種類を判別するようにしている。
【0052】
図10は、第2実施形態における機能情報記憶部M3を説明するための図である。
機能情報記憶部M3は、共用の接続部24に接続される複数の外部装置に対応付けて、その外部装置を利用する機能を示す機能名を記憶するもので、「外部装置の種類」、「機能名」の項目を有している。図示の例は、「外部装置の種類」の“イヤホン”に対応する「機能名」として、“音楽再生機能”を記憶し、“映像・音声出力ケーブル”に対応する「機能名」として、“動画出力機能”を記憶した場合を示し、その内容はユーザ操作によって任意に設定されたものである。なお、動画出力機能は、記録されている動画を映像・音声ケーブル7eから外部モニタや外部スピーカに出力させる機能で、動画の選択、再生、停止、早送り、巻き戻しなどの操作は、携帯電話機1側で行うようにしている。
【0053】
図11は、第2実施形態において、外部装置を接続するためにその接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に実行開始される機能処理(図7のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、接続部24の蓋部26が開かれた際に、機能情報記憶部M3から機能名を読み出し(ステップC1)、それらの一覧をメニュー表示させることで、その接続部24に応じた各機能として、例えば、“音楽再生機能”、“動画出力機能”を報知する(ステップC2)。この状態において、外部装置が接続部24に接続されたことが接続検出部25によって検出されたかを調べたり(ステップC3)、接続部24の蓋部26が閉じられたことが開閉検出部27によって検出されたかを調べたりする(ステップC5)。
【0054】
いま、メニュー画面(報知画面)が表示されている状態で蓋部26が閉じられたことが検出されると(ステップC5でYES)、その報知を停止させるために、上述のメニュー画面を消去してメニュー表示を終了させたのち(ステップC6)、図11のフローの終了となる。また、外部装置が共用の接続部24に接続されたことが検出されると(ステップC3でYES)、接続検出部25からの検出結果に応じて共用の接続部24に接続された外部装置の種類を判別する(ステップC4)。ここで、外部装置の種類を判別した結果、イヤホン7bが接続されたときには(ステップC7でYES)、機能情報記憶部M3を参照し、それに対応する「機能名」として“音楽再生機能”を読み出してその機能を特定して起動させる(ステップC8)。また、映像・音声出力ケーブル7eが接続されたときには(ステップC9でYES)、それに対応する「機能名」として“動画出力機能”を読み出してその機能をと指定して起動させる(ステップC10)。その後、図8のステップB10に移り、以下、第1実施形態と同様、外部装置の接続が外れた際には(ステップB12)、その機能を終了させる(ステップB14)。
【0055】
以上のように、この第2実施形態においては、複数の機能が報知された場合に、接続部24に接続された外部装置の種類によって特定された機能を起動するようにしたので、複数の機能の中から外部装置の種類に適した機能を起動することができる。また、第1実施形態と同様に、機能の起動後、外部装置の接続が外された際に、その機能を終了するようにしたので、ユーザは終了操作を行わなくても外部装置の接続を外すだけで機能を終了させることができる。
【0056】
なお、上述した第2実施形態においては、機能情報記憶部M3に設定する外部装置の種類や機能は任意で有り、例えば、データ通信ケーブルとデータ通信機能などを設定するようにしてもよい。また、上述した第1実施形態の場合と同様、ユーザ操作で任意の機能識別情報を設定可能する場合に限らず、予め機能識別情報が固定的に設定されている場合であってもよい。
【0057】
(実施形態3)。
以下、この発明の第3実施形態について図12〜図14を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態においては、一つの接続部24を一つの蓋部26で覆うようにしたが、この第2実施形態においては、複数の接続部24を一つの蓋部26で覆うようにするほか、この複数の接続部24のうち、どの接続部24に外部装置が接続されたかを判別し、この外部装置が接続された接続部24に応じて複数の機能の中から特定した機能を起動するようにしたものである。ここで、第1・第3実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第3実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0058】
図12は、第3実施形態における蓋部26付き接続部24の模式図である。
この第3実施形態においては、複数の接続部24を一つの蓋部26で覆うようにしたもので、映像・音声出力ケーブル7eが接続される接続部24とデータ通信ケーブル7fが接続される接続部24とは、操作部筐体1Aの側面部に形成された一つの凹部1D内に収納され、その不使用時には、端末本体の外側に開く構造の蓋部26によって覆われている。この複数の接続部24に1対1に対応して接続検出部25が設けられており、中央制御部11は、各接続検出部25からの検出結果に応じてどの接続部24に外部装置が接続されたかを判別するようにしている。
【0059】
図13は、第3実施形態における機能情報記憶部M3を説明するための図である。
機能情報記憶部M3は、蓋部26で覆われている複数の接続部24に対応付けて、それに接続される外部装置を利用する機能を示す機能名を記憶するもので、「接続部」、「機能名」の項目を有している。図示の例は、「接続部」の“データ通信ケーブル用の接続部”に対応する「機能名」として、“データ通信機能”を記憶し、“映像・音声出力ケーブル用の接続部”に対応する「機能名」として、“動画出力機能”を記憶した場合を示し、その内容はユーザ操作によって任意に設定されたものである。
【0060】
図14は、第3実施形態において、外部装置を接続するためにその接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に実行開始される機能処理(図7のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、央制御部11は、接続部24の蓋部26が開かれた際に、機能情報記憶部M3から機能名を読み出し(ステップD1)、それらの一覧をメニュー表示させることで、その接続部24に応じた各機能として、例えば、“データ通信機能”、“動画出力機能”を報知する(ステップD2)。ここで、外部装置が接続部24に接続されたことが接続検出部25によって検出されたかを調べたり(ステップD3)、接続部24の蓋部26が閉じられたことが開閉検出部27によって検出されたかを調べたりする(ステップD5)。
【0061】
いま、メニュー画面(報知画面)が表示されている状態において、蓋部26が閉じられたことが検出されると(ステップD5でYES)、その報知を停止させるために、上述のメニュー画面を消去してメニュー表示を終了させたのち(ステップD6)、図14のフローの終了となる。また、外部装置が接続されたことが検出されると(ステップD3でYES)、接続検出部25からの検出結果に応じて外部装置が接続された接続部24はどれかを判別する(ステップD4)。
【0062】
その結果、データ通信ケーブル用の接続部24に外部装置が接続されたときには(ステップD7でYES)、機能情報記憶部M3を参照し、それに対応する「機能名」の“データ通信機能”を読み出してその機能を起動させ(ステップD8)、また、映像・音声出力ケーブル用の接続部24に外部装置が接続されたときには(ステップD9でYES)、それに対応する「機能名」の“動画出力機能”を読み出してその機能を起動させる(ステップD10)。その後、図8のステップB10に移り、以下、第1実施形態と同様、外部装置の接続が外れた際には(ステップB12)、その機能を終了させる(ステップB14)。
【0063】
以上のように、この第3実施形態においては、複数の機能が報知された場合に、一つの蓋部26で覆われている複数の接続部24のうち、どの接続部24に外部装置が接続されたかによって特定された機能を起動するようにしたので、複数の機能の中から接続部24に適した機能を起動することができる。また、第1実施形態と同様に、機能の起動後、外部装置の接続が外された際に、その機能を終了するようにしたので、ユーザは終了操作を行わなくても外部装置の接続を外すだけで機能を終了させることができる。
【0064】
なお、上述した第3実施形態においては、機能情報記憶部M3に設定する接続部や機能は任意で有り、例えば、映像・音声出力ケーブル用の接続部とテレビ機能などを設定するようにしてもよい。また、上述した第1実施形態の場合と同様、ユーザ操作で任意の機能識別情報を設定可能する場合に限らず、予め機能識別情報が固定的に設定されている場合であってもよい。
【0065】
(実施形態4)。
以下、この発明の第4実施形態について図15及び図16を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態においては、蓋部26が開かれた場合に、その蓋部26が覆っていた接続部24に応じた機能を報知するようにしたが、この第4実施形態においては、蓋部26が開かれた場合に、その蓋部26が覆っていた接続部24に応じた機能を起動するようにしたものである。ここで、第1・第4実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第4実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0066】
図15は、第4実施形態における機能情報記憶部M3を説明するための図である。
機能情報記憶部M3は、第1実施形態と同様、接続部24に応じた機能を示す機能名を記憶するもので、図示の例は、その機能名として、単一の“音楽再生機能(コンテンツ再生機能)”を記憶した場合を示し、その内容はユーザ操作によって任意に設定されたものである。なお、第4実施形態における蓋部26付きの接続部24も上述した第1実施形態と同様の構成となっている。
【0067】
図16は、第4実施形態において、外部装置を接続するためにその接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に実行開始される機能処理(図7のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、接続部24の蓋部26が開かれた際に、機能情報記憶部M3から機能名を読み出し(ステップE1)、この機能名で示される機能として、例えば、“音楽再生機能”を起動させる(ステップE2)。ここで、音楽再生機能”を起動させた場合には、その初期設定処理として、各曲のタイトル読み出し、曲リスト作成、前回再生停止位置読み出しなどが行われる。この状態において、外部装置が接続部24に接続されたことが接続検出部25によって検出されたかを調べたり(ステップE3)、起動された機能の動作開始を指示する動作開始操作が行われたかを調べたり(ステップE5)、その他の各種の操作が行われたかを調べたりする(ステップE6)。
【0068】
また、外部装置の接続が外れたことが接続検出部25によって検出されたかを調べたり(ステップE8)、動作停止を指示する動作停止操作が行われたかを調べたり(ステップE10)、接続部24の蓋部26が閉じられたことが開閉検出部27によって検出されたかを調べたりする(ステップE11)。いま、起動された機能が音楽再生機能の場合に、曲リストの中から任意の曲を選曲する操作や音量調整操作などが行われると(ステップE6でYES)、操作に応じた処理として、選曲処理、音量調整処理など、操作に応じた動作処理を行う(ステップE7)。また、動作開始操作が行われたときには(ステップE5でYES)、次のステップE4に移って、起動された機能の動作を開始させる。例えば、起動された機能が音楽再生機能であれば、選曲された曲の再生動作を開始させる。
【0069】
また、外部装置が接続部24に接続されたことが検出されると(ステップE3でYES)、動作開始操作が行われなくても、機能の動作を開始させる(ステップE4)。また、外部装置の接続が外れたり(ステップE8でYES)、動作停止操作が行われたりしたときには(ステップE10でYES)、その動作を停止させる(ステップE9)。例えば、音楽再生機能が動作中であれば、音楽再生を停止させる。その後、上述のステップE3に戻るが、接続部24の蓋部26が閉じられたときには(ステップE11でYES)、動作中の機能(例えば、音楽再生機能)を終了させる機能終了処理を実行したのち(ステップE12)、図16のフローの終了となる。
【0070】
以上のように、この第4実施形態においては、蓋部26が開かれた際に、その蓋部26が覆っていた接続部24に応じた機能を起動するようにしたので、外部装置が接続された際に機能を起動したり、外部装置が接続されてユーザ操作によって起動が指示された際に機能を起動したりするよりも、機能起動時に実行される初期処理などによるユーザの待ち時間を短縮することができ、早いタイミングで、ユーザはその機能を利用開始することができる。
【0071】
機能が起動されている状態で、接続部24に外部装置が接続された場合に、その機能の動作を開始するようにしたので、ユーザは動作開始操作を行わなくても外部装置を接続するだけで機能の動作を開始させることができる。この場合、音楽再生機能(コンテンツ再生機能)が起動されている状態で、接続部24に外部装置が接続された場合に、コンテンツの再生を開始するようにしたので、ユーザは、再生開始操作を行わなくても外部装置を接続するだけでコンテンツの再生を開始させることができる。
【0072】
起動された機能が動作している状態で、外部装置の接続が外された場合に、機能の動作を停止するようにしたので、ユーザは動作停止操作をしなくても外部装置の接続を外すだけで機能の動作を停止させることができる。
【0073】
機能が起動されたのち、蓋部26が閉じられた場合に、起動された機能を終了するようにしたので、ユーザは終了操作をしなくても蓋部26を閉じるだけで機能を終了させることができる。
【0074】
なお、上述した第4実施形態においては、機能情報記憶部M3に設定する機能は任意で有り、例えば、データ通信機能などを設定するようにしてもよい。なお、データ通信機能の場合、図16のステップE4では、データ通信を開始させ、ステップE9では、データ通信を停止させるようにすればよい。また、上述した第1実施形態の場合と同様、ユーザ操作で任意の機能識別情報を設定可能する場合に限らず、予め機能識別情報が固定的に設定されている場合であってもよい。
【0075】
(実施形態5)
以下、この発明の第5実施形態について図17〜図20を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態の接続部24は、外部装置としてのイヤホン7b、外部モニタ・スピーカ7cなどが接続可能な共用の接続部24を有し、その蓋部26が開かれた場合に、その接続部24に応じた機能を報知するようにしたが、この第5実施形態においては、メモリカード7a用などの専用の接続部24を有するほか、蓋部26が開かれた場合に、その蓋部26が覆っていた接続部24に応じた機能が単数か複数かを判別し、単数であれば、その機能を起動させ、複数であれば、それらの機能を報知するようにしたものである。ここで、第1・第5実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第5実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0076】
図17は、第5実施形態における蓋部26付き接続部24の模式図である。
この第5実施形態においては、メモリカード7aが接続される専用の接続部24と、データ通信ケーブル7fが接続される専用の接続部24とを有し、その不使用時には、端末本体の外側に開く構造の蓋部26によって覆われている。なお、以下、メモリカード用の接続部24を覆っている蓋部26を“蓋部A”と称し、データ通信ケーブル用の接続部24を覆っている蓋部26を“蓋部B”と称する場合がある。
図18は、携帯電話機1の外観図で、操作部筐体1Aの側面部に配置されている2種類の蓋部26付き接続部24を示し、蓋部Aは、メモリカード用の接続部24を覆っている蓋部26を示し、蓋部Bは、データ通信ケーブル用の接続部24を覆っている蓋部26を示している。
【0077】
図19は、第5実施形態における機能情報記憶部M3を説明するための図である。
機能情報記憶部M3は、各蓋部26に対応して、その蓋部26が覆っている接続部24とそれに接続される外部装置を利用する機能を示す機能名を記憶するもので、「蓋部」、「接続部」、「機能名」の項目を有している。図示の例は、「蓋部」、「接続部」の“蓋部A”、
“メモリカード用の接続部”に対応する「機能名」として、“音楽再生機能”と“動画再生機能”を記憶し、「蓋部」、「接続部」の“蓋部B”、“データ通信ケーブル用の接続部”に対応する「機能名」として、“データ通信機能”を記憶した場合を示し、その内容はユーザ操作によって任意に設定されたものである。
【0078】
図20は、第5実施形態において、外部装置を接続するためにその接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に実行開始される機能処理(図7のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、接続部24の蓋部26が開かれた際に、開閉検出部27の検出結果に応じて、どの蓋部26が開かれたのかを判別する(ステップF1)。すなわち、メモリカード用の接続部24を覆う蓋部Aが開かれたのか、データ通信ケーブル用の接続部24を覆う蓋部Bが開かれたのかを判別し、その判別結果に基づいて機能情報記憶部M3を検索し、その機能情報「機能名」を読み出し(ステップF2)、その蓋部26が覆う接続部24用の機能は単数であるかを調べる(ステップF3)。
【0079】
いま、データ通信ケーブル用の接続部24を覆う蓋部Bが開かれた場合、それに対応付けられている「機能名」は単数であるので(ステップF3でYES)、この「機能名」が示す機能として、例えば、“データ通信機能”を起動させる(ステップF4)。一方、メモリカード用の接続部24を覆う蓋部Aが開かれた場合、それに対応付けられている「機能名」は複数であるので(ステップF3でNO)、この「機能名」が示す機能として、例えば、“音楽再生機能”、“動画再生機能”を読み出し、それらの一覧をメニュー表示させることで、その接続部24に応じた各機能として、例えば、“音楽再生機能”、“動画再生機能”を報知する(ステップF5)。ここで、メニュー画面(報知画面)によって報知されている複数の機能名の中からユーザ操作によって任意の機能名を選択してその起動が指示されると(ステップF6)、この機能を起動させる(ステップF4)。その後、図16のステップE3に戻り、以下、上述の動作を行う(図16のステップE3〜E12)。
【0080】
以上のように、この第5実施形態においては、蓋部26が開かれた場合に、その蓋部26が覆っていた接続部24に応じた機能が単数であれば、その機能を起動するようにしたので、ユーザはその接続部24に適した1つの機能を早いタイミングで利用開始することができる。
【0081】
また、蓋部26が開かれた場合に、その蓋部26が覆っていた接続部24に応じた機能が複数であれば、それら機能を報知するようにしたので、ユーザはその接続部24に適した複数の機能を知ることができる。
【0082】
また、上述した第1実施形態と同様に、外部装置の接続が外された場合に、機能の動作を停止するようにしたので、ユーザは動作停止操作をしなくても外部装置の接続を外すだけで機能の動作を停止させることができる。また、蓋部26が閉じられた場合に、起動された機能を終了するようにしたので、ユーザは終了操作をしなくても蓋部26を閉じるだけで機能を終了させることができる。
【0083】
なお、上述した第5実施形態においては、メモリカード7aが接続される専用の接続部24と、データ通信ケーブル7fが接続される専用の接続部24とを示したが、接続部24の種類は、これに限らず任意である。また、機能情報記憶部M3に設定する機能も任意で有り、また、第1実施形態と同様に、ユーザ操作で任意の機能識別情報を設定可能する場合に限らず、予め機能識別情報が固定的に設定されている場合であってもよい。
【0084】
また、上述した各実施形態においては、蓋部26を端末本体の外側に開く構造としたが、これに限らず、例えば、内側に開く構造、スライドして開く構造など、任意の構造であってもよい。また、上述した各実施形態においては、蓋部26を閉めることによって防水構造を図るようにしたが、防水性は必ずしも要件ではない。
【0085】
また、外部装置としては、メモリカード7a、イヤホン7b、外部モニタ・スピーカ7c、PC7d、映像・音声出力ケーブル7e、データ通信ケーブル7fに限らず、他の携帯電話機など、任意の外部装置であってもよい。
その他、端末装置は携帯電話機に限らず、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤーなど、任意の端末装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】端末装置として適用した携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】携帯電話機1の外観図。
【図4】蓋部26付き接続部24の模式図。
【図5】機能情報記憶部M3を説明するための図。
【図6】外部装置を接続するためにその接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に、その外部装置を利用する機能を報知するメニュー画面を例示した図。
【図7】携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャート。
【図8】外部装置を接続するためにその接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に実行開始される機能処理(図7のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図9】第2実施形態における蓋部26付き接続部24の模式図。
【図10】第2実施形態における機能情報記憶部M3を説明するための図。
【図11】第2実施形態において、外部装置を接続するためにその接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に実行開始される機能処理(図7のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図12】第3実施形態における蓋部26付き接続部24の模式図。
【図13】第3実施形態における機能情報記憶部M3を説明するための図。
【図14】第3実施形態において、外部装置を接続するためにその接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に実行開始される機能処理(図7のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図15】第4実施形態における機能情報記憶部M3を説明するための図。
【図16】第4実施形態において、外部装置を接続するためにその接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に実行開始される機能処理(図7のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図17】第5実施形態における蓋部26付き接続部24の模式図。
【図18】第5実施形態における携帯電話機1の外観図で、操作部筐体1Aの側面部に配置されている2種類の蓋部26付き接続部24を示した図。
【図19】第5実施形態における機能情報記憶部M3を説明するための図。
【図20】第5実施形態において、外部装置を接続するためにその接続部24を覆う蓋部26が開かれた際に実行開始される機能処理(図7のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0087】
1 携帯電話機
2 無線通信網
3 インターネット
4 コンテンツ提供装置
5 テレビ局・ラジオ局
7a メモリカード
7b イヤホン
7c 外部モニタ・スピーカ
7d パーソナルコンピュータ(PC)
7e 映像・音声ケーブル
7f データ通信ケーブル
11 中央制御部
13 記憶部
14 無線通信部
16 放送受信部
17 表示部
18 操作部
25 接続部
26 接続検出部
27 蓋部
28 開閉検出部
M1 プログラム記憶部
M3 機能情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置を接続するための接続部と、その接続部を覆う蓋部とを備える端末装置であって、
前記蓋部の開閉を検出する開閉出手段と、
この開閉検出手段によって蓋部が開かれたことが検出された場合に、その蓋部が覆っていた前記接続部に応じた機能を示す機能識別情報を報知する報知手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記接続部に対する外部装置の接続を検出する接続検出手段と、
この接続検出手段によって接続部に外部装置が接続されたことが検出された場合に、前記報知手段によって報知された機能識別情報が示す機能を起動する起動手段と、
を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記報知手段によって複数の機能識別情報が報知された場合に、報知された複数の機能識別情報の中から何れかの機能識別情報を特定する特定手段を更に備え、
前記起動手段は、前記接続検出手段によって接続部に外部装置が接続されたことが検出された場合に、前記特定手段によって特定された機能識別情報が示す機能を起動する、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の端末装置。
【請求項4】
前記特定手段は、前記報知された複数の機能識別情報の中からユーザ操作によって何れかの機能識別情報を特定する、
ようにしたことを特徴とする請求項3記載の端末装置。
【請求項5】
前記接続部に接続された外部装置の種類を判別する外部装置判別手段を更に備え、
前記特定手段は、前記報知された複数の機能識別情報の中から前記外部装置判別手段の判別結果に基づいて何れかの機能識別情報を特定する、
ようにしたことを特徴とする請求項3記載の端末装置。
【請求項6】
前記蓋部は、複数の接続部を覆う蓋部であって、この複数の接続部のうち、どの接続部に外部装置が接続されたかを判別する接続部判別手段を更に備え、
前記特定手段は、前記報知された複数の機能識別情報の中から前記接続部判別手段の判別結果に基づいて何れかの機能識別情報を特定する、
ようにしたことを特徴とする請求項3記載の端末装置。
【請求項7】
前記接続部に対する外部装置の接続を検出する接続検出手段と、
前記報知された機能識別情報が示す機能が起動されたのち、前記接続検出手段によって当該外部装置の接続が外されたことが検出された場合に、前記起動された機能を終了する機能終了手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項8】
前記報知手段によって機能識別情報が報知されている状態で、前記開閉出手段によって蓋部が閉じられたことが検出された場合に、前記機能識別情報の報知を終了する報知終了手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項9】
外部装置を接続するための接続部と、その接続部を覆う蓋部とを備える端末装置であって、
前記蓋部の開閉を検出する開閉検出手段と、
この開閉検出手段によって蓋部が開かれたことが検出された場合に、その蓋部が覆っていた接続部に応じた機能を起動する起動手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項10】
前記開閉検出手段によって蓋部が開かれたことが検出された場合に、その蓋部が覆っていた接続部に応じた機能が単数か複数かを判別する機能数判別手段を更に備え、
前記起動手段は、前記機能数判別手段によって機能が単数であると判別された場合に、その機能を起動する、
ようにしたことを特徴とする請求項9記載の端末装置。
【請求項11】
前記機能数判別手段によって機能が複数であると判別された場合に、それらの機能を示す機能識別情報を報知する報知手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項10記載の端末装置。
【請求項12】
前記接続部に対する外部装置の接続を検出する接続検出手段と、
前記起動手段によって機能が起動されている状態で、前記接続検出手段によって接続部に外部装置が接続されたことが検出された場合に、その機能の動作を開始する動作開始手段と、
を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項9記載の端末装置。
【請求項13】
前記機能はコンテンツを再生する再生機能であって、前記動作開始手段は、コンテンツの再生を開始する、
ようにしたことを特徴とする請求項12記載の端末装置。
【請求項14】
前記接続部に対する外部装置の接続を検出する接続検出手段と、
前記起動手段によって起動された機能が動作している状態で、前記接続検出手段によって外部装置の接続が外されたことが検出された場合に、この機能の動作を停止する動作停止手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項9記載の端末装置。
【請求項15】
前記起動手段によって機能が起動されたのち、前記開閉検出手段によって蓋部が閉じられたことが検出された場合に、起動された機能を終了する機能終了手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項9記載の端末装置。
【請求項16】
コンピュータに対して、
外部装置を接続するための接続部を覆う蓋部の開閉を検出する機能と、
前記蓋部が開かれたことが検出された場合に、その蓋部が覆っていた前記接続部に応じた機能を示す機能識別情報を報知する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項17】
コンピュータに対して、
外部装置を接続するための接続部を覆う蓋部の開閉を検出する機能と、
前記蓋部が開かれたことが検出された場合に、その蓋部が覆っていた接続部に応じた機能を起動する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−93496(P2010−93496A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−260889(P2008−260889)
【出願日】平成20年10月7日(2008.10.7)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】