説明

粉体収容容器及び画像形成装置

【課題】容器本体に情報記録媒体を固定する作業を簡易化して低価格化を図ることができる粉体収容容器及びその粉体収容容器を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】粉体であるトナーを収容する容器本体32,232Y2と、少なくとも容器本体32,232Y2や容器本体32,232Y2に収容されたトナーに係る情報が記録された情報記録媒体であるRFIDタグ60,260Yと、を備えた粉体収容容器であるトナー容器30,232Yにおいて、容器本体32,232Y2と自身との間にRFIDタグ60,260Yを挟み込み、容器本体32,232Y2にRFIDタグ60,260Yを固定する固定部材90,250Yを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に用いられる粉体を収容する粉体収容容器、及び、その粉体収容容器を備える画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
潜像担持体に形成された静電潜像をトナーを用いた可視像化する画像形成装置においては、画像形成に伴って現像装置内のトナーが消費されていく。そのため、トナーを収容したトナー容器を有するトナー補給装置を備え、そのトナー補給装置によってトナー容器に収容されたトナーを現像装置へ補給する画像形成装置が知られている。
【0003】
特許文献1に記載の画像形成装置においては、容器本体内にトナーを収納したトナー容器を着脱自在に保持するトナー補給装置が備えられており、そのトナー補給装置によってトナー容器に収容したトナーを現像装置へ補給している。また、画像形成装置本体内の所定の装着位置に装着されたトナー補給装置を画像形成装置本体外に引き出すことで、経時使用により空になったトナー容器と新しいトナー容器との交換をユーザーによって行えるように構成している。
【0004】
また、このようなトナー容器には、トナー容器に関する情報(トナー容器のロット、製造年月日、トナーの充填量、充填時期、及び、トナーの色など)を記録したICチップなどの情報記録媒体が取り付けられることが多い。情報記録媒体に記録された前記情報は、画像形成装置内に設けられた通信手段を用いて無線信号で受信される。そして、例えば、予め設定された色とは異なる色のトナーが収容されたトナー容器が画像形成装置内にセットされた際に、その旨をユーザーにアラーム表示などによって通知する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、画像形成装置の市場状況を鑑みると各メーカーの開発の中心は、単色のトナーを用いてモノクロ画像を形成するモノクロ機から複数色のトナーを用いてカラー画像を形成するカラー機に移行している。ところが、全てのユーザーがカラー機を利用するような状況にはなっていない。これは、カラー機のほうがモノクロ機よりも画像形成装置本体の価格や消耗品にかかる費用が高くなることが考えられ、市場でのより一層のモノクロ機からカラー機への移行を進める為には、画像形成装置本体や消耗品などの低価格化が望まれる。そのため、本願発明者らは消耗品であるトナー容器に着目し、トナー容器の低価格化を図るためには、トナー容器の製造時に情報記録媒体をトナー容器に取り付けるといった作業でも、より低コストで行える必要があると考えた。
【0006】
本発明は以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、容器本体に情報記録媒体を固定する作業を簡易化して低価格化を図ることができる粉体収容容器及びその粉体収容容器を備えた画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、粉体を収容する容器本体と、少なくとも前記容器本体や該容器本体に収容された粉体に係る情報が記録された情報記録媒体と、を備えた粉体収容容器において、前記容器本体と自身との間に前記情報記録媒体を挟み込み、該容器本体に該情報記録媒体を固定する固定部材を備えることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の粉体収容容器において、上記固定部材によって上記情報記録媒体を上記容器本体に固定する際に、該固定部材を該容器本体に対して直接固定することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の粉体収容容器において、上記固定部材は短冊形状であり、上記固定部材によって上記情報記録媒体を上記容器本体に固定する際に、該固定部材を環状にして該容器本体に取り付けることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の粉体収容容器において、上記固定部材の形状を任意で短冊形状と環状とのいずれの状態もとれるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の粉体収容容器において、上記固定部材を上記容器本体の側面に沿わせつつ、該固定部材の長手方向両端部に形成された穴を該容器本体の側面に形成された凸部に機械的に引っ掛けることで、該固定部材が環状になることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項4の粉体収容容器において、上記固定部材の長手方向一端部の片面に凸部を設け他端部に該凸部が嵌り込む穴を設け、前記一端部と前記他端部とを重ね合わせた際に該凸部と該穴とを嵌め合わせることで、該固定部材が環状になることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1または2の粉体収容容器において、上記固定部材は環状であり、該固定部材の一部もしくは全体が、ゴム物質で構成されることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1または2の粉体収容容器において、上記固定部材は熱が加えられることで収縮する環状のプラスチックフィルムで構成されており、該固定部材に熱を加えて収縮させることにより該固定部材を上記容器本体に取り付けることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1の粉体収容容器において、粘着物質を介して上記容器本体に上記固定部材を固定することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9の粉体収容容器において、上記固定部材は短冊形状であり、該固定部材の両端部に上記粘着物質を設けることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項3または8の粉体収容容器において、上記固定部材に、簡易的に切断可能な切れ目が入っていることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の粉体収容容器において、上記容器本体には収容した粉体を外部に排出する開口が形成されており、前記開口を開放または閉塞するように該容器本体に対して取り付け取り外し可能な栓部材と、少なくとも前記栓部材に係る情報を記録する第2の情報記録媒体と、前記栓部材と自身との間に前記第2の情報記録媒体を挟み込み、該栓部材に該第2の情報記録媒体を固定する第2の固定部材と、を備えることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の粉体収容容器において、上記容器本体には収容した粉体を外部に排出する開口が形成されており、前記開口を覆うように前記容器本体に取り付けられ該容器本体に対して着脱可能な、該開口に連通する第2の開口が形成されたキャップ部材と、少なくとも前記キャップ部材に係る情報を記録する第2の情報記録媒体と、前記キャップ部材と自身との間に前記第2の情報記録媒体を挟みこみ、該キャップ部材に該第2の情報記録媒体を固定する第2の固定部材と、を備えることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、潜像を担持する像担持体と、該像担持体上に担持された該潜像を粉体の現像剤によって現像する現像手段と、該現像剤を収納した粉体収容容器を着脱自在に保持し該現像手段に該粉体収容容器の容器本体内の現像剤を補給する粉体補給手段と、該容器本体に取り付けられ少なくとも該粉体に係る情報情報が記録可能な情報記録媒体と、画像形成装置本体に設けられ該情報記録媒体に記録された情報を読み取る通信手段とを備えた画像形成装置において、前記粉体収容容器として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13の粉体収容容器を用いることを特徴とするものである。
【0008】
本願発明者らは、鋭意検討を行った結果、容器本体に対して情報記録媒体を挟むように固定することで容器本体に情報記録媒体を固定する作業を、従来行われていた容器本体の側壁に情報記録媒体を爪で嵌めたり溝に情報記録媒体を嵌め込んだりして容器本体に情報記録媒体を固定する作業よりも簡易化できることを見出した。
【0009】
本発明においては、容器本体と固定部材との間に情報記録媒体を挟み込んで容器本体に情報記録媒体を固定する。これにより、容器本体と固定部材との間に情報記録媒体を挟み込めば容器本体に情報記録媒体が固定されるので、容器本体に情報記録媒体を固定する作業を上述したような従来の作業で行う場合よりも簡易化できる。よって、容器本体に情報記録媒体を固定する作業を簡易化できる分、粉体収容容器の製造にかかるコストを削減でき、その結果、粉体収容容器の低価格化を図ることが可能となる。
【発明の効果】
【0010】
以上、本発明によれば、容器本体に情報記録媒体を固定する作業を簡易化して粉体収容容器の低価格化を図ることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】RFIDタグを取り付けたトナー容器の模式図。
【図2】実施形態に係る複写機の概略構成図。
【図3】作像部の概略構成図。
【図4】(a)トナー容器の縦断面図。(b)開口近傍の拡大図。
【図5】トナー補給装置の各構成部品の分解斜視図。
【図6】容器保持部材近傍の分解した状態を示す断面図。
【図7】容器ホルダーをガイド板から引き出した状態を示す斜視図。
【図8】トナー容器をトナー補給装置に装着した状態を示す断面図。
【図9】トナー容器内のトナーを容器保持手段内に吐出させた状態を示す断面図。
【図10】トナー容器収容部の保持部を示す斜視図。
【図11】(a)RFIDタグ裏面の斜視図。(b)RFIDタグおもて面の斜視図。
【図12】RFIDタグを開口側の容器本体外周面に寝かせて取り付けた場合のトナー容器回転軸方向開口側からトナー容器の模式図。
【図13】容器本体にRFIDタグを固定部材によって固定する際の説明図。
【図14】RFIDタグを取り付けたトナー容器の断面図。
【図15】RFIDタグを容器本体の口部の外周面に取り付ける際の説明図。
【図16】ミシン目を入れた固定部材を用いた場合の説明図。
【図17】元から環状の固定部材を用いた場合の説明図。
【図18】容器本体中央近辺にRFIDタグを取り付けたトナー容器の模式図。
【図19】(a)トナー容器と栓とにRFIDタグを取り付けた場合の外観図。(b)RFIDタグを取り付けた栓の模式図。
【図20】底部側にRFIDタグを取り付けたトナー容器の模式図。
【図21】伸縮可能なゴム物質からなる固定部材を用いた場合の説明図。
【図22】短冊形状の固定部材の一端部に凸部を設け他端部に凸部が嵌り込む穴を設けた固定部材を用いた場合の説明図。
【図23】短冊形状の固定部材の両端部それぞれの裏面に粘着物質を設けた固定部材を用いた場合の説明図。
【図24】固定部材の両端部に設けられた穴aと容器本体の外周面に設けられた凸部とを嵌め合わせて固定部材を容器本体の外周面に取り付ける場合の説明図。
【図25】実施形態2にかかるトナー容器の斜視図。
【図26】トナー補給装置にトナー容器が設置された状態を示す模式図。
【図27】トナー補給装置を示す側面図。
【図28】複写機本体のトナー容器収容部の近傍を示す斜視図。
【図29】トナー容器収容部を覆うカバーを示す正面図。
【図30】RFIDタグを取り付けた容器本体の模式図。
【図31】RFIDタグを取り付けた容器本体の口部近傍の拡大図。
【図32】キャップ部材の斜視図。
【図33】トナー容器の断面図。
【図34】RFIDタグを取り付けたキャップ部の模式図。
【図35】トナー容器の変形例。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を画像形成装置である電子写真複写機(以下、複写機という)に適用した一実施形態について説明する。
【0013】
まず、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。図2に示すように、画像形成装置本体100にあるトナー容器収容部31には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナー容器30Y、30M、30C、30Kが着脱自在(交換自在)に設置されている。トナー容器収容部31の下方には中間転写ユニット15が配設されている。その中間転写ユニット15の中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。
【0014】
トナー容器収容部31に収容されたトナー容器30Y、30M、30C、30Kは、それぞれ、トナー補給装置70Y、70M、70C、70Kに保持される。そして、トナー容器30Y、30M、30C、30Kに収容されたトナーは、それぞれ、トナー補給装置70Y、70M、70C、70Kによって、作像部6Y、6M、6C、6Kの現像装置内に供給(補給)される。
【0015】
図3を参照して、イエローに対応した作像部6Yは、感光体ドラム1Yと、感光体ドラム1Yの周囲に配設された帯電部4Y、現像装置5Y(現像部)、クリーニング部2Y、除電部(不図示である。)、等で構成されている。そして、感光体ドラム1Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程、除電工程など)がおこなわれて、感光体ドラム1Y上にイエロー画像が形成されることになる。
【0016】
なお、他の3つの作像部6M、6C、6Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イエローに対応した作像部6Yとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の3つの作像部6M、6C、6Kの説明を適宜に省略して、イエローに対応した作像部6Yのみの説明をおこなうことにする。
【0017】
図3を参照して、感光体ドラム1Yは、不図示の駆動モータによって図3中の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部4Yの位置で、感光体ドラム1Yの表面が一様に帯電される(帯電工程)。
【0018】
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光装置7(図2を参照)から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程)。
【0019】
その後、感光体ドラム1Yの表面は、現像装置5Yとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像が形成される(現像工程)。
【0020】
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び一次転写バイアスローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(一次転写工程)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
【0021】
その後、感光体ドラム1Yの表面は、クリーニング部2Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによって機械的に回収される(クリーニング工程)。
【0022】
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上の残留電位が除去される(除電工程)。
【0023】
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
【0024】
なお、上述した作像プロセスは、他の作像部6M、6C、6Kでも、作像部6Yと同様におこなわれる。すなわち、作像部6の下方に配設された露光装置7から、画像情報に基づいたレーザ光Lが、各作像部6M、6C、6Kの感光体ドラム1M、1C、1K上に向けて照射される。詳しくは、露光装置7は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して各感光体ドラム1上に照射する。その後、現像工程を経て各感光体ドラム1上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
【0025】
ここで、図2を参照して、中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8、4つの一次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9K、二次転写バックアップローラ12、複数のテンションローラ、中間転写クリーニング部、等で構成される。中間転写ベルト8は、複数のローラ部材によって張架・支持されるとともに、二次転写バックアップローラ12の回転駆動によって図2中の矢印方向に無端移動される。
【0026】
4つの一次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んで一次転写ニップを形成している。そして、一次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
【0027】
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各一次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kの一次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて一次転写される。
【0028】
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、二次転写ローラ79との対向位置に達する。この位置では、二次転写バックアップローラ12が、二次転写ローラ79との間に中間転写ベルト8を挟み込んで二次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、この二次転写ニップの位置に搬送された転写紙等の記録媒体P上に転写される。このとき、中間転写ベルト8には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
【0029】
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング部(不図示である。)の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8上の未転写トナーが回収される。
【0030】
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
【0031】
ここで、二次転写ニップの位置に搬送された記録媒体Pは、画像形成装置本体100に配設された給紙部86から、給紙ローラ87やレジストローラ対88等を経由して搬送されたものである。詳しくは、給紙部86には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ87が図2中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対88のローラ間に向けて給送される。
【0032】
レジストローラ対88に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対88のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対88が回転駆動されて、記録媒体Pが二次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
【0033】
その後、二次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着部20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト及び加圧ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される。
【0034】
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対89のローラ間を経て、装置外へと排出される。
排紙ローラ対89によって装置外に排出された記録媒体Pは、出力画像として、スタック部130上に順次スタックされる。こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0035】
次に、図3にて、作像部6における現像装置5の構成・動作について、さらに詳しく説明する。現像装置5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ51Y、現像ローラ51Yに対向するドクターブレード52Y、現像剤収容部53Y、54Y内に配設された2つの搬送スクリュ55Y、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Y、等で構成される。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部53Y、54Y内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。現像剤収容部54Yは、その上方に形成された開口を介してトナー落下経路71Yに連通している。
【0036】
このように構成された現像装置5Yは、次のように動作する。現像ローラ51Yのスリーブは、図3の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。
【0037】
ここで、現像装置5Y内の現像剤Gは、現像剤中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。詳しくは、現像装置5Y内のトナー消費に応じて、トナー容器30Yに収容されているトナーが、トナー補給装置70Yを介して現像剤収容部54Y内に補給される。
【0038】
その後、現像剤収容部54Y内に補給されたトナーは、2つの搬送スクリュ55Yによって、現像剤Gとともに混合・撹拌されながら、2つの現像剤収容部53Y、54Yを循環する(図3の紙面垂直方向の移動である)。そして、現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51Y上に担持される。
【0039】
現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、図3中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード52Yの位置に達する。そして、現像ローラ51Y上の現像剤Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム1Yとの対向位置(現像領域である)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム1Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51Y上に残った現像剤Gはスリーブの回転にともない現像剤収容部53Yの上方に達して、この位置で現像ローラ51Yから離脱される。
【0040】
図4(a)は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、又は、ポリエチレン+ポリカーボネイトなどの合成樹脂製のトナー容器30の一例を示した縦断面図であり、図4(b)はトナー容器30の開口23近傍の拡大図である。
【0041】
トナー容器30の容器本体32は、ほぼ円筒状をしており、その一端面のほぼ中央に容器本体32内に収容されたトナーが容器本体32外に排出される開口23が形成されている。この開口23は容器本体32の一部である円筒状の口部24の先端に形成され、この開口23を封止するように栓25が設けられている。この栓25の中央には摘み部26が形成されている。さらに、容器本体32の内周面には、トナー補給装置70にトナー容器30を取り付けた状態で図示しない容器回転駆動装置による容器本体32の回転により内部の収納トナーを開口23側に案内するための案内溝27が螺旋状に形成されている。
【0042】
次にトナー補給装置70について説明する。図5に示すように、符号13は回転駆動手段である駆動部あって、トナー補給装置70に保持したトナー容器30の容器本体32などを回転駆動させる駆動部であり、係合部であるジョイント13c、スプリング13d、モータ13e、及び軸を内蔵したケース部から構成され、図示しない本体後側板に固定されている。容器本体32の底部には突起部32a及び突起部32b(凸部形状)が設けられている。突起部32bは、ジョイント13cの凹部13bに入り、容器本体32の底部を保持する機能を果たし、突起部32aは、同じくジョイント13cの凸部側面13aと嵌合して、容器本体32を回転させるための突起である。この突起部32bの高さは、突起部32aの高さより高くなるように形成されている。符号16は、容器本体32の頭部を保持するための容器保持部材である。符号117は、マイラー、あるいはゴム等の弾性材料から成るトナー補給羽根で、容器保持部材16と一体形成された一種のアジテータであるリブ16aに両面テープ等で貼り付けられている。尚、本実施形態ではトナー補給羽根117は4枚設けている。
【0043】
また、図6に示すように、容器保持部材16の内周面に設けた駆動用リブ16bは、容器本体32の頭部に設けた駆動伝達用突起部32cと係合し、容器保持部材16と容器本体32とが正転方向に一体的に回転するようになっている。
【0044】
図5を参照して、符号20はシール材、符号21は栓25の摘み部26を摘んだり、離したりするコレットチャックで、円筒ケース22内に内蔵され、ネジ84によって軸部材123と一体とされている。符号125はシール部材、符号28は、コレットチャック21、円筒ケース22、及び、軸部材123等の一連の部品をトナー容器30側へ常に加圧するコイルバネであり、これらの構成部品は、トナー補給装置70の容器ホルダー81と一体的に形成された容器保持手段であるケース18a内に保持される。符号76は、栓25を開閉栓するためのハンドルであり、軸部76bがケース18aの軸受部132に入り、回転可能となる。
【0045】
また、符号127は軸部材123に設けられた穴123aに入るスライド軸であり、ハンドル76に設けられたカム部76aと接触しており、ハンドル76の回転によりコレットチャック21、円筒ケース22、及び、軸部材123の一連の部品をトナー容器30から離れる方向にスライドさせることができる。
【0046】
ケース18aに設けられ、容器ホルダー81に支持された容器本体32の開口23に連通する開口18cには、マイラーあるいはゴム等の弾性材料から成っていて、トナー補給羽根117の移動方向に直交する方向(水平方向)に細長い角穴であるスリット穴19aを持つ弾性部材19が両面テープ等で貼り付けられている。このスリット穴19aの開口面積の設定の仕方、即ち、スリット穴19aの長さ(水平方向)と幅(トナー補給羽根117の移動方向)とを適宜設定することにより、トナー補給量を適量にしている。本実施形態では、トナー補給羽根117のスリット穴19aからの突出量が約1mmとなるように、トナー補給羽根117をリブ16aに貼り付けている。
【0047】
符号29は、スリット穴19aから排出されたトナーをトナー落下経路71(図3参照)へ導くためのカバーであり、このカバー29の下側には開口29aが設けられ、これがトナー落下経路71の位置と対応している。このような構成のトナー補給装置70は、図7に示すように、本体後側板31a、図示しない本体前側板に取り付けられたガイド板36により保持されている。容器ホルダー81と一体になっている符号18bは、図示しない前側板に設けられた位置決め用のピンと係合する穴であり、また、トナー補給装置70のずれ防止用の図示しないストッパーが、ガイド板36に取り付けられている。したがって、本実施形態のトナー補給装置70は、ケース18aとこれに内蔵される容器保持部材16等の可動部品とから成る機構部分と、この機構部分に対して着脱可能なトナー容器30と、駆動部13とから構成されている。
【0048】
上記構成において、先ず、トナー補給装置70のセット時の動作について説明する。図7に示すように、容器ホルダー81をガイド板36から引き出して、容器ホルダー81の段差40、41がガイド板36の切欠き部38、39に引っ掛かった状態になっている時に、トナーを充填させたトナー容器30を、矢印Dに示すように容器ホルダー81上に置いてセットする。次にトナー容器30をセットした状態でトナー補給装置70を矢印E方向へガイド板36上を滑らせてセットしていく。これにより、容器本体32の底部の突起部32b(図5参照)がジョイント13cの位置決め用の凹部13bに入って位置決めされ、容器本体32の頭部は容器保持部材16とそれぞれ係合する。この時、前記ストッパーが容器ホルダー81の前面を押さえることによりトナー補給装置70のセットが完了する。
【0049】
そして、図7に示すように、ハンドル76を矢印A方向(下方向)に回動させると、カム部76a(図5参照)がスライド軸127を、図8に示すように、矢印C方向に引っ張ると共に、軸部材123もC方向に移動し始め、コレットチャック21が円筒ケース22の突起部22aに突き当たるようになり、これに伴って、コレットチャック21が閉じ始めて栓25の摘み部26を摘む。この状態で、さらにC方向への移動が進むと、図9に示すように、コレットチャック21によってトナー容器30の栓25が容器本体32から取り外され、容器本体32内のトナーがケース18a内に流出する(容器本体32内のトナーが少ない場合は、この時には流出しない)。この状態が、トナー補給装置70のセット完了の状態である。
【0050】
次に、トナー補給時の動作について説明する。トナー補給は、現像装置5内に設けられた濃度検知センサ56がトナー無しと検知すると、図5及び図7に示す駆動部13が作動し、ジョイント13cをB方向(図7参照)に回転させる。すると、ジョイント13cが容器底部の突起部32aに嵌合し、容器本体32が回転する。容器本体32が回転すると、開口23からトナーが吐出して、ケース18a内に溜る。それと同時に容器本体32の回転は、容器保持部材16と一体の駆動用リブ16bを介して容器保持部材16に伝達され、トナー補給羽根117がケース18aの内壁面を摺動回転することにより、ケース18a内に溜ったトナーを掻きあげる。このトナー補給羽根117が、弾性部材19のスリット穴19aを通過する時に、トナーがスリット穴19aから押し出される。この時、トナー補給羽根117がスリット穴19aから突き出される際に、スリット穴19aの端部や開口18c端部近傍に溜ったトナーが押し出されることになる。押し出されたトナーは、カバー29内で落下し、カバー29下側の開口29aを通って、上述したトナー落下経路71から現像装置5内にトナーが補給される。
【0051】
すなわち、容器本体32が回転している時のみ、弾性部材19よりトナーがトナー落下経路71へ押し出されることにより、現像装置5内へ補給され、そのトナー濃度が一定に保たれる。
【0052】
このような栓25の取り外し機構をトナー補給装置70に設けることによって、開口23を栓25で封止したままの状態で、トナー容器30を容器ホルダー81に載置することができる。そのため、特に、トナー容器30をほぼ水平な状態で容器ホルダー81上に載置する場合にも、開口23からのトナー漏れを防止することができる。
【0053】
また、容器本体32の開口23に栓25を取り付ける場合には、栓25を開口23から取り外す上述した動作の逆の動作を行う。このように、容器ホルダー81からトナー容器30を取り出すときなどに容器本体32の開口23に栓25を取り付け、開口23が栓25で封止された状態にすることで、容器本体32の開口23近傍の壁面などに付着したトナーが開口23から漏れ出して装置内外に飛散してしまうことがない。
【0054】
以上のように本実施形態のトナー補給装置70によれば、容器本体32の開口23からのトナー漏れを生じさせることなく、トナー容器30の交換を行うことができる。
【0055】
また、本実施形態では、図10に示すように、トナー容器30が着脱自在に並設される、トナー容器収容部31(トナー補給装置70Y、70M、70C、70K)のガイド板36に、単数のアンテナ基板122が設置されている。詳しくは、アンテナ基板122には、ガイド板36に並設された4つのトナー容器30Y、30M、30C、30Kの周面に設置された後述するRFIDタグとそれぞれ無線にて通信をおこなうための4つのアンテナ121Y、121M、121C、121Kがトナー容器30のRFIDタグに対向するように同一平面上に並設されている。さらに詳しくは、アンテナ基板122は、ガイド板36に並設された4つのトナー容器30Y、30M、30C、30Kに対して下方に配設されている。本実施形態では、アンテナ基板122やアンテナ121Y、121M、121C、121Kなどで、RFIDタグと情報を非接触で読込みや書込みなどの通信をするRFIDリーダアンドライタ120(以下、RFIDリーダ120という)を構成している。
【0056】
なお、図10においては、画像形成装置本体前側でトナー容器30のRFIDタグとアンテナ121とが対向するようにアンテナ基板122をガイド板36に設けた構成の一例を示しているが、ガイド板36にアンテナ基板122を設ける箇所はこれに限定されるものではなく、トナー容器30のRFIDタグとアンテナ121とが対向するような箇所に適宜アンテナ基板122をガイド板36に設ければ良い。また、極端に言えば、トナー容器30のRFIDタグとアンテナ121との間で良好な通信が行える箇所であれば良い。
【0057】
そして、トナー容器30がトナー容器収容部31にセットされた状態で、トナー容器30のRFIDタグと、RFIDリーダ120が設置された画像形成装置本体100と、の間で必要な情報の授受がおこなわれる。すなわち、RFIDタグに記憶された情報がRFIDリーダ120を介して画像形成装置本体100の図示しない制御部に送信されたり、その制御部で取得した画像形成装置本体100の情報がRFIDリーダ120を介してRFIDタグに送信され記憶されたりすることになる。そして、これらの情報に基いて、画像形成装置本体100が最適に制御される。例えば、上記情報からトナー容器収容部31に設置されるべきトナー色と異なると色のトナーを収納したトナー容器30がトナー容器収容部31に設置されていることが検知された場合などに、トナー補給装置70の稼働を停止させたりする。
【0058】
図11にはRFIDタグ60の一例を示しており、図11(a)がRFIDタグ裏面の斜視図であり、図11(b)がRFIDタグおもて面の斜視図である。RFIDタグ裏面の基板61上に設けられた凸球面状のメモリー部62には、例えば、以下の(1)、(2)、(3)に示すようなデータが収納されている。なお、(1)、(2)のデータはトナー容器製造時のイニシャルデータである。
【0059】
(1)収納されるトナーの種類、トナー特性、収納量、トナーの製造番号、製造年月日、製造工場、収納量に基づくニアエンドタイミング。
(2)収納容器の種類、製造番号、製造年月日、セット可能な本体の種類。
(3)更新データとして、セットされたマシン本体の製造番号、セット日時(履歴)、形成画像の画素総数、画素総数に基づく消費量から算出した最新の収納量(=残存量)、トナーエンド年月日(履歴)。
【0060】
また、RFIDタグ裏面に設けられているコンデンサ63は、ノイズカットのための整流コンデンサであり、本実施形態では、ローパスコンデンサとハイパスコンデンサとの両方が備えられている。
【0061】
RFIDタグ60のおもて面と裏面とには、アンテナ64がプリントされており、RFIDタグ60のおもて面と裏面との両方向(RFIDタグ60のおもて面及び裏面それぞれの面に対して垂直であり面から離れる方向)に電磁波の指向性を有する。なお、画像形成装置本体に設けられたRFIDリーダ120と通信ができればRFIDタグ60のおもて面と裏面とのどちらか片方への指向性のみ有するようにアンテナ64を構成しても良い。
【0062】
図12に示すように、容器本体32はトナー容器回転軸方向(螺旋溝の回転軸方向)から見て最大の投影面積を有し、RFIDタグ60のトナー容器回転軸方向から見た投影面積は、容器本体32の投影面積内に収まっている。これにより、トナー容器30を落下させてしまったときに、容器本体32の外壁面が床などに衝突したとしても、その外壁面よりもトナー容器内側に配設されたRFIDタグ60に直接的な打撃が加わるのを抑制することができる。
【0063】
容器本体32に取り付けるRFIDタグ60としてはコンパクトで安価な、RFIDリーダ120からの電磁波を駆動エネルギーとするパッシブタグタイプが良い。このようなパッシブタグタイプの場合、アンテナ内蔵のタグなのでRFIDリーダ120との通信距離は数十ミリ程度に制限されるが、本実施形態においては、RFIDタグ60とRFIDリーダ120とを近づけて配設するので問題無く通信可能である。また、RFIDタグ60とRFIDリーダ120との間での駆動エネルギーやデータ信号の伝達は、近接するRFIDリーダ120のアンテナ121とRFIDタグ60のアンテナ64とを磁束結合させて、駆動エネルギーとデータ信号とを伝達する電磁誘導方式で行う。電磁波の周波数としては、キャッシュカード等で一般的な非接触IC同様に13.56[MHz]を用いても良いし、他の周波数を選んでも良い。このような電磁誘導方式は電波方式に比べてエネルギーを効率良く伝達でき、現在の非接触ICタグの主流として普及しており、その結果廉価である。
【0064】
次に、本実施形態の特徴部について説明する。
【0065】
[構成例1]
本実施形態においては、図1に示すように容器本体32の口部24の外周面を囲むように、RFIDタグ60を口部24の外周面に固定する環状の固定部材90が取り付けられている。つまり、環状の固定部材90の中空内部に容器本体32の口部24が位置するように固定部材90が容器本体32に取り付けられることで、RFIDタグ60が固定部材90によって容器本体32に固定されている。RFIDタグ60には、トナー色、トナーの容量、トナーの製造番号(製造ロット)、トナーの製造年月日等のトナーに係わる情報や、リサイクル回数、リサイクル年月日、リサイクルメーカ等の容器本体32のリサイクルに係わる情報などが記憶されている。
【0066】
本構成例においては、図13や図14に示すように、RFIDタグ60を容器本体32に固定する短冊形状の固定部材90の一端部のおもて面と他端部の裏面とを重ね合わせ、その重ね合わせた部分を加熱し溶着することで固定部材90を環状にしている。
【0067】
RFIDタグ60を容器本体32の口部24の外周面に取り付ける際には、まず、RFIDタグ60を図15に示すようなトナー容器の口部24の外周面に設けられた窪み34に収める。次に、その窪み34に収められたRFIDタグ60を容器本体32の口部24の外周面と固定部材90の側面との間に挟みこむように、短冊形状の固定部材90を口部24の外周面に沿って巻き付け、その後、固定部材90の上記一端部のおもて面と上記他端部の裏面とを重ね合わせて、その重ね合わせた部分を加熱し溶着させて、最終的に容器本体32に対し環状で固定部材90を取り付けている。これにより、RFIDタグ60が容器本体32の口部24の外周面に固定部材90によって固定される。
【0068】
このように、RFIDタグ60を容器本体32の口部24の外周面に取り付ける作業は、容器本体32の口部24の外周面と固定部材90との間にRFIDタグ60を挟むだけなので、従来の容器本体32の外壁に爪ではめる、もしくは、溝に嵌め込むといった作業よりも、作業内容を簡単にできる。よって、その分、トナー容器30の製造コストを抑えることが可能となり、低コスト化を図ることができる。
【0069】
また、本構成例のようにしてRFIDタグ60を容器本体32に取り付けることにより、副次的な効果として、固定部材90でRFIDタグ60の表面が覆われているため、RFIDタグ60が汚れにくくなったり、RFIDタグ60に物などがぶつかったとしてもRFIDタグ60が容器本体32から剥がれ難くなったりすることができる。
【0070】
容器本体32にRFIDタグ60を固定する固定部材90の材料としては、フィルム状のプラスチックであれば特に制限はないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、硬質塩化ビニル等が使用可能である。
【0071】
また、RFIDタグ60を予め固定部材90に接着剤などによって取り付けておいても構わない。
【0072】
口部24の外周面に取り付けられた固定部材は、図1に示すように、開口23の縁を形成する鍔部23aと、その鍔部23aと共に容器本体長手方向でRFIDタグ60を挟み込むような位置(鍔部23aから容器本体長手方向でRFIDタグ60の幅と略同程度の間隔を空けた位置)にあるリブ57とによって、容器本体長手方向(環状の固定部材90の軸方向)への移動が規制されている。つまり、固定部材90の容器本体長手方向両側端が鍔部23aの端壁やリブ57の端壁などに接触することによって、固定部材90の容器本体長手方向の移動が規制され、如いては容器本体32に対する固定部材90の容器本体長手方向の位置決めがなされている。
【0073】
なお、鍔部23aやリブ57などの高さ方向(ここでは、容器本体32の口部24の外周面よりもトナー容器外側に突出する方向)の寸法と固定部材90の厚さ寸法との大きさの関係は、鍔部23aやリブ57などによって固定部材90の容器本体長手方向の移動が規制できれば、鍔部23aやリブ57などの高さ方向の寸法が固定部材90の厚さ寸法に対し大きくても小さくてもどちらでも良い。ただ、鍔部23aやリブ57などの高さ方向の寸法を固定部材90の厚さ寸法よりも大きくしたほうが、鍔部23aやリブ57などを乗り越えて固定部材90が容器本体長手方向に移動してしまう虞をより低減することが可能となるので望ましい。
【0074】
また、円筒形状の口部24の外周面に環状の固定部材90が取り付けられるので、固定部材90の内側面と口部24の外周面とが接触することで固定部材90の容器本体長手方向に直交する方向(環状の固定部材90の軸方向に対して直交する方向)の移動が口部24の全周にわたって規制される。つまり、容器本体32に対する固定部材90の容器本体長手方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0075】
よって、固定部材90を接着剤などによって容器本体32の外周面に貼り付けなくても、容器本体32に対して固定部材90を位置決めして取り付けることができる。したがって、容器本体32から固定部材90が外れるのを抑えることができ、ひいては、容器本体32の口部24の外周面と固定部材90の内側面とによって挟み込まれて容器本体32の口部24の外周面に固定されたRFIDタグ60が容器本体32から外れるのを抑制することができる。
【0076】
また、図16に示すように、固定部材90に予めミシン目90aを入れておけば、トナーエンド時などの容器本体32の使用終了後に、そのミシン目90aを手作業などで切断することにより、容器本体32から簡単に固定部材90を取り外すことができ、その結果、容器本体32からRFIDタグ60を簡単に取り外すことができる。これにより、容器本体32やRFIDタグ60などの分別や廃棄、もしくは、リサイクルの作業の簡易化を図ることができる。
【0077】
[構成例2]
構成例1においては、短冊状の固定部材90の両端を熱により溶着させて環状にすること、固定部材90によってRFIDタグ60を容器本体32に固定したが、本構成例においては、図17に示すような元から環状の固定部材95を用いて、RFIDタグ60を容器本体32に固定する。
【0078】
本構成例では、固定部材95としてポリエチレン製などの熱収縮性を有する環状のフィルムを用いており、固定部材95に熱を加えることによって固定部材95が収縮し径が小さくなる。
【0079】
RFIDタグ60を容器本体32の口部24の外周面に取り付ける際には、まず、RFIDタグ60を容器本体32の口部24の外周面に設けられた窪み34に収める。次に、その窪みに収められたRFIDタグ60を容器本体32の口部24の外周面と固定部材95の内側面との間に挟みこむように、環状の固定部材95の中空内部に容器本体32を通して固定部材95を口部24の外周面に取り付ける。その後、固定部材95を加熱して固定部材95を収縮させることにより、口部24の外周面の全周にわたって固定部材95の内側面が口部24の外周面に沿って接触し、容器本体32の口部24の外周面に固定部材95が取り付けられる。これにより、容器本体32の口部24の外周面と固定部材95の内側面との間にRFIDタグ60が挟み込まれ、容器本体32の口部24の外周面にRFIDタグ60が固定部材95によって固定される。
【0080】
本構成例のように、最初から環状である固定部材95を用いてRFIDタグ60を容器本体32の口部24の外周面に固定することで、短冊状の固定部材を口部24の外周面に沿わせて取り付けた後に固定部材の両端を重ね合わせて溶着する場合よりも、作業手順が簡略化でき、その分、作業内容を簡単にできる。
【0081】
また、固定部材95に予めミシン目を入れておけば、トナーエンド時などの容器本体32の使用終了後に、そのミシン目を手作業などで切断することにより、容器本体32から簡単に固定部材95を取り外すことができ、その結果、容器本体32からRFIDタグ60を簡単に取り外すことができる。これにより、容器本体32やRFIDタグ60などの分別や廃棄、もしくは、リサイクルの作業の簡易化を図ることができる。
【0082】
[構成例3]
本構成例では、図18に示すように、構成例2で容器本体32の口部24の外周面に取り付けた熱収縮性を有する環状のフィルムからなる固定部材96を大型化し、製品名、ロット番号、成分表示、及び、生産国などのロゴを固定部材96の表面に記載している。また、本構成例では、RFIDタグ60を容器本体32の中央近辺に固定部材96によって固定する。
【0083】
RFIDタグ60を容器本体32の中央近辺の外周面に取り付ける際には、まず、RFIDタグ60を容器本体32の中央近辺の外周面に設置する。なお、容器本体32の中央近辺の外周面にRFIDタグ60が収められる窪みを設けてもよい。次に、RFIDタグ60を容器本体32の中央近辺の外周面と固定部材96の内側面との間に挟みこむように、環状の固定部材96の中空内部に容器本体32を通して固定部材96を容器本体32に中央近辺の外周面に取り付ける。その後、固定部材96を加熱して固定部材96を収縮させることにより、容器本体32の中央近辺の外周面の全周にわたって固定部材96の内側面が容器本体32の中央近辺の外周面に沿って接触し、容器本体32の中央近辺の外周面に固定部材96が取り付けられる。これにより、容器本体32の中央近辺の外周面と固定部材96の内側面との間にRFIDタグ60が挟み込まれ、容器本体32の中央近辺の外周面にRFIDタグ60が固定部材96によって固定される。
【0084】
ここで、一般にトナー容器30の容器本体32には、上述したような製品名、ロット番号、成分表示、及び、生産国などのロゴが記載されたラベルが取り付けられており、そのラベルの記載事項からユーザーがトナー容器30に係る情報を知り得るようになっている。そのため、本構成例のように、RFIDタグ60を容器本体32に固定する固定部材96の表面に前記ロゴを記載することによって、固定部材96が前記ラベルの機能も兼ねることになる。よって、前記ラベルとは別途でRFIDタグ60を容器本体32に固定するため専用に固定部材を設ける場合よりも、部品点数が少なくなり低コスト化を図ることができる。また、RFIDタグ60を容器本体32に固定する固定部材と前記ラベルとを別途で設けた場合には、それぞれを容器本体32に取り付ける作業工程が必要になるが、固定部材96が前記ラベルの機能を兼ねることにより、前記ラベルと固定部材とを別途で設ける場合よりも作業工程が減り、その分、トナー容器30の製造コストを抑えることが可能となる。
【0085】
[構成例4]
本構成例においては、図19(a)や図19(b)などに示すように、容器本体32の開口23に取り付ける栓25にも、栓25に係わる種々の情報、例えば栓25のリサイクル回数や栓25と対となる容器本体32の情報などが予め記憶されたRFIDタグ65を取り付けている。なお、このRFIDタグ65としては、構成例1などで容器本体32に取り付けたRFIDタグ60と同様の構成のものを用いることができるので、その構成の説明は省略する。
【0086】
容器本体32のリサイクルに伴い栓25のリサイクルも行われるが、繰り返しリサイクルされた栓25を経時で使用続けると栓25に変形が生じたり損傷したりする。そのため、使用済みの容器本体32と共にユーザーから回収した栓25をリサイクル工場などで、予め設定された所定のリサイクル限度回数までリサイクルがなされたかどうかなどの栓25のリサイクル品の品質管理を行うことが望ましい。ところが、栓25にRFIDタグ65を接着剤などによって貼り付けた場合、栓25をリサイクルする際の洗浄などの種々の工程の作業中に栓25からRFIDタグ65が外れ、栓25のリサイクル回数など栓25に係わる種々の情報が喪失してしまう虞がある。
【0087】
そのため、本構成例においては、図19(b)に示すように、栓25の外周面と、その外周面を囲むように取り付けられた固定部材97とによって、RFIDタグ65を挟み込み、RFIDタグ65を栓25の外周面に固定部材97によって固定している。固定部材97は、栓25の鍔部25aと、その鍔部25aと共に栓25の軸方向(栓25を容器本体32の開口23に取り付けたときの容器本体長手方向と同一方向)で固定部材97を挟むような位置にあるリブ25bとによって、栓軸方向への移動が規制されている。つまり固定部材97の栓軸方向両側端が鍔部25aの端壁やリブ25bの端壁などに接触することによって、固定部材97の栓軸方向の移動が規制され、ひいては、栓25に対する固定部材97の栓軸方向の位置決めがなされている。
【0088】
また、栓25の外周面の周方向全周にわたって環状の固定部材97が取り付けられるので、固定部材97の内側面と栓25の外周面とが接触することで固定部材97の栓軸方向に直交する方向の移動が栓25の外周面の周方向全周にわたって規制される。つまり、栓25に対する固定部材97の栓軸方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0089】
RFIDタグ65を栓25の外周面に取り付ける際には、まず、RFIDタグ65を栓25の外周面に設けられた図示しない窪みに収める。次に、その窪みに収められたRFIDタグ65を栓25の外周面と固定部材97の側面との間に挟みこむように、短冊形状の固定部材97を栓25の外周面に沿って巻き付け、その後、固定部材97の一端部のおもて面と他端部の裏面とを重ね合わせて、その重ね合わせた部分を加熱し溶着させて、最終的に栓25に対し環状で固定部材97を取り付ける。これにより、RFIDタグ65が栓25の外周面に固定部材97によって固定される。
【0090】
よって、固定部材97を接着剤などによって栓25の外周面に貼り付けなくても、固定部材97を環状で栓25の外周面に取り付けることによって、栓25に対して固定部材97を位置決めして取り付けることができる。したがって、栓25から固定部材97が外れるのを抑えることができ、ひいては、栓25の外周面と固定部材97の内側面とによって挟み込まれて栓25の外周面に固定されたRFIDタグ65が栓25から外れるのを抑制することができる。
【0091】
なお、RFIDタグ65を栓25の外周面に取り付ける箇所としては、栓25を容器本体32の開口23に取り付けて開口23を封止した際に、容器本体32の内側に入り込み容器本体32の口部24の内周面と対向する箇所や、容器本体32の内側に入り込まない箇所など、どちらでも良く、開口23に対する栓25の取り付け取り外しの妨げにならず、且つ、開口23を栓25で封止した際に開口23から容器本体32内に収納されたトナーが漏れ出さなければ、容器本体32の形状やトナー補給装置の構成などに応じて適宜設定すれば良い。
【0092】
例えば、栓25を容器本体32の開口23に取り付けて開口23を封止した際に、容器本体32の内側に入り込み容器本体32の口部24の内周面と対向する栓25の外周面の箇所にRFIDタグ65を取り付ける構成の場合には、RFIDタグ65を栓25の外周面に固定する固定部材の栓軸方向の移動を規制する栓25に形成されたリブ25bの先端部と口部24の内周面とを接触させ、その両者間で生じる摩擦力により容器本体32に対し開口23を封止する位置で栓25が保持されるようにすれば良い。そして、RFIDタグ65や固定部材97としては、リブ25bの高さ方向の寸法よりも自身の厚さ寸法が小さいものを用いる。これにより、開口23に対して栓25の取り付け取り外しを行った際に、栓25の外周面に取り付けた固定部材97の表面や、固定部材97を介してRFIDタグ65の表面が、容器本体32の口部24の内周面と摺擦し合って、固定部材97やRFIDタグ65が損傷してしまうようなことが生じるのを抑えつつ、開口23に対する栓25の取り付け取り外しの妨げや開口23からのトナー漏れを抑制することが可能となる。
【0093】
本構成例のように、栓25からRFIDタグ65が外れるのを防ぐことができることで、栓25をリサイクルする際に洗浄などの種々の工程作業中に栓25からRFIDタグ65が外れ、栓25のリサイクル回数など栓25に係わる種々の情報が喪失してしまうようなことが発生するのを抑制することができる。よって、栓25のリサイクル品の品質管理などを良好に行うことができる。
【0094】
[構成例5]
本構成例においては、図20に示すように、容器本体32の底部近傍の外周面と固定部材90の内側面とでRFIDタグ60を挟み込んで、容器本体32の底部近傍の外周面にRFIDタグ60を固定している。
【0095】
本構成例の容器本体32の底部近傍の側壁には、固定部材90の幅と略同等の幅で周方向に全周にわたって溝部32eが形成されている。また、溝部32eの底面にRFIDタグ60が収められる窪みを設けてもよい。
【0096】
RFIDタグ60を容器本体32の底部近傍の周面に取り付ける際には、まず、RFIDタグ60を容器本体32の溝部32eの底面に設置する。次に、RFIDタグ60を容器本体32の溝部32eの外周面と固定部材90の側面との間に挟みこむように、短冊形状の固定部材90を溝部32eの底面に沿って巻き付け、その後、固定部材90の一端部のおもて面と他端部の裏面とを重ね合わせて、その重ね合わせた部分を加熱し溶着させて、最終的に容器本体32に対し環状で固定部材90を取り付けている。これにより、RFIDタグ60が容器本体32の溝部32eの底面に固定部材90によって固定される。
【0097】
このように、RFIDタグ60を容器本体32の底部近傍にある溝部32eの底面に取り付ける作業は、容器本体32の溝部32eの底面と固定部材90の内側面との間にRFIDタグ60を挟むだけなので、従来のようなRFIDタグを容器本体32の外壁に爪で嵌める、もしくは、溝に嵌め込むといった作業よりも、作業内容を簡単にできる。よって、その分、容器本体32の製造コストを抑えることが可能となり、低コスト化を図ることができる。
【0098】
また、この溝部32eに取り付けられた環状の固定部材90の容器本体長手方向両端部と、固定部材90を挟んで容器本体長手方向で対向する溝部32eの両内壁とが接触することによって、固定部材90の容器本体長手方向の移動が規制され、容器本体32に対する固定部材90の容器本体長手方向の位置決めがなされる。さらに、容器本体32の側壁に周方向全周にわたって形成された溝部32eの底面に環状の固定部材90が取り付けられるので、固定部材90の内側面と溝部32eの底面とが接触することで固定部材90の容器本体長手方向に直交する方向の移動が溝部32eの全周にわたって規制される。つまり、容器本体32に対する固定部材90の容器本体長手方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0099】
よって、固定部材90を接着剤などによって容器本体32の外周面に貼り付けなくても、環状の固定部材90を容器本体32の底部近傍の側壁に形成した溝部32eに取り付けることによって、容器本体32に対して固定部材90を位置決めして取り付けることができる。したがって、容器本体32から固定部材90が外れるのを抑えることができ、ひいては、容器本体32の溝部32eの底面と固定部材90の内側面とによって挟み込まれて容器本体32の溝部32eの底面に固定されたRFIDタグ60が容器本体32から外れるのを抑制することができる。
【0100】
[構成例6]
RFIDタグ60を容器本体32に固定する固定部材としては、図21のように、伸縮可能なゴム物質で構成しても良い。
本構成例においては、環状の固定部材91の内側面にRFIDタグ60が接着剤などによって予め取り付けられている。外力が加えられていないときの固定部材91の内径は、RFIDタグ60が取り付けられる所定箇所における容器本体32の外径よりも小さい。固定部材91は伸縮可能であるため、例えば、作業者の手によって外力を加えて固定部材91を伸ばし固定部材91の内径を容器本体32の外径よりも大きくすることで、容器本体32に対して固定部材91の取り付け取り外しを容易に行うことができる。RFIDタグ60を容器本体32に取り付ける際には、固定部材91の中空内部に容器本体32の前記所定箇所が位置する位置で作業者による固定部材91への外力付加をやめることにより固定部材91が縮み、容器本体32の外周面に沿って固定部材91が取り付けられる。これにより、RFIDタグ60が容器本体32の前記所定箇所における外周面と固定部材91の内側面とに挟み込まれるようにして、RFIDタグ60が容器本体32に固定部材91によって固定される。
【0101】
このように、本構成例においては、固定部材91として伸縮可能なゴム物質からなるものを用いることで、RFIDタグ60が取り付けられた固定部材91の容器本体32に対する取り付け取り外しが容易に行える。これにより、容器本体32へのRFIDタグ60の固定を簡易的に行うことができる。また、容器本体32の使用終了後には、容器本体32からRFIDタグ60を簡単に短時間で取り外すことができるので、廃棄後の分別やリサイクルなども簡単に行えるようになる。
【0102】
[構成例7]
RFIDタグ60を容器本体32に固定する固定部材としては、図22に示すように、短冊形状の固定部材92の一端部の片面に凸部92aを設け、他端部に凸部92aが嵌り込む穴92bを設け、前記一端部と前記他端部とを重ね合わせた際に凸部92aと穴92bとを嵌め合わせることで固定部材92を環状にできるものを用いても良い。
【0103】
このような固定部材92を用いてRFIDタグ60を容器本体32の外周面に取り付ける際には、まず、RFIDタグ60を容器本体32の外周面に設置する。なお、容器本体32の外周面にRFIDタグ60が収められる窪みを設けてもよい。次に、RFIDタグ60を容器本体32の外周面と固定部材92の側面との間に挟みこむように、固定部材92を容器本体32の外周面に沿って巻き付ける。その後、固定部材92の上記一端部と上記他端部とを重ね合わせて、前記一端部に設けられた凸部92aと前記他端部に設けられた穴92bとを嵌め合わせ、最終的に容器本体32に対し環状で固定部材92を取り付ける。これにより、RFIDタグ60が容器本体32の外周面に固定部材92によって固定される。
【0104】
[構成例8]
RFIDタグ60を容器本体32に固定する固定部材は、必ずしも容器本体32の外周面全周を環状に包むことで、RFID90を容器本体32に固定する必要は無い。例えば、図23に示すように短冊形状の固定部材93の両端部それぞれの裏面に粘着物質45を設け、その粘着物質45を介して固定部材93の両端部を容器本体32の外周面に貼り付けて、固定部材93を容器本体32の外周面に沿わせて取り付けてもよい。
【0105】
このように粘着物質45を介して固定部材93を容器本体32の外周面に貼り付けることで、固定部材93が粘着物質45によって容器本体32に固定されるので、固定部材93を単に環状にして容器本体32の外周面に取り付けた場合に生じ得るような、容器本体32の外周面上で固定部材93が滑って回転することを抑制することができる。これにより、ユーザーが容器本体32を取り扱っている最中や画像形成装置内での容器本体32の回転動作中などに、RFIDタグ60が容器本体32から外れるリスクを減らすことができる。
【0106】
また、図24に示すように、短冊形状の固定部材94の両端部それぞれに穴94aを設けるとともに、固定部材94を容器本体32の外周面に沿わせて巻きつけた際に、固定部材94の両端部に設けられた穴94aそれぞれと嵌り合う凸部35を容器本体32の外周面に設けた構成を採用しても良い。このような構成においては、固定部材94を容器本体32の外周面に沿って巻き付けるとともに、固定部材94の両端部に設けられた穴94aと容器本体32の外周面に設けられた凸部35とを嵌め合わせることで、固定部材94を容器本体32の外周面に沿わせて取り付ける。
【0107】
容器本体32の外周面に設けられた凸部35と固定部材94の両端部に設けられた穴94aと嵌め合わせるだけで固定部材94を容器本体32の外周面に取り付けることができることで、容器本体32へのRFIDタグ60の固定を簡易的に行うことができる。また、トナーエンドなどによる容器本体32の使用終了後には、容器本体32の外周面に設けられた凸部35と固定部材94の両端部に設けられた穴94aとの嵌合を解除することで、容器本体32から固定部材94を取り外すことができるので、その結果、容器本体32からRFIDタグ60を簡単に取り外すことができる。
【0108】
[実施形態2]
次に、本発明を適用した画像形成装置である複写機の第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る複写機の基本的な構成は、実施形態1で用いたトナー補給装置70やトナー容器30などが異なる(本実施形態では図26などに示すような後述するトナー補給装置270やトナー容器232を用いる)が、実施形態1の複写機の構成と略同じであるので、実施形態1の複写機と同様の構成についての説明は省略する。
【0109】
まず、本実施形態にかかる、トナー補給装置270Y、270M、270C、270Kについて説明する。なお、4つのトナー補給装置270Y、270M、270C、270Kやトナー容器232Y、232M、232C、232Kは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、イエローに対応したトナー補給装置270Yやトナー容器232Yのみの説明をおこない、他の3つの色に対応したトナー補給装置270M、270C、270Kやトナー容器232M、232C、232Kの説明を適宜に省略する。
【0110】
図25に示すような容器本体232Y2とキャップ部232Y1とからなるトナー容器232Yが、画像形成装置本体100のトナー容器収容部31に収容されトナー補給装置270Yに装着されると、その装着動作に連動して図26に示すようにトナー容器232Yの図示しないシャッタ部材が移動してトナー排出口Wが開放される。これにより、トナー容器232Y内に収容されたトナーがトナー排出口Wから排出されて、トナー補給装置270Yのトナータンク部271Y内に貯溜されることになる。
【0111】
図26に示すように、トナー容器232Yは、略円筒状のトナー容器であって、その内周面に螺旋状の突起が設けられている(外周面側から見ると螺旋状の溝となっている)。この螺旋状の突起は、駆動部278(図27に示す駆動モータ280、駆動カップリング290、ギア291等で構成されている)によってトナー容器232Yを図26の矢印方向に回転駆動してトナー排出口Wからトナーを排出するためのものである。すなわち、駆動部278によってトナー容器232Yの容器本体232Y2が適宜に回転駆動されることで、トナータンク部271Yにトナーが適宜に供給される。なお、トナー容器232Y、232M、232C、232Kは、それぞれ、寿命に達したとき(容器本体232Y2に収容するトナーがほとんどすべて消費されて空になったときである)に新品のものに交換される。
【0112】
トナータンク部271Yは、トナー容器232Yのキャップ部232Y1のトナー排出口Wの下方に配設されていて、キャップ部232Y1のトナー排出口Wから排出されたトナーが貯留される。トナータンク部271Yの底部は、トナー搬送手段272Yの上流部に接続されている。
【0113】
また、トナータンク部271Yの壁面(底部から所定高さの位置)には、トナータンク部271Yに貯留されたトナーが所定量以下になったことを検知するトナーエンドセンサ276Yが設置されている。トナーエンドセンサ276Yとしては、圧電センサ等を用いることができる。そして、図26を参照して、トナーエンドセンサ276Yによってトナータンク部271Yに貯留されたトナーが所定量以下になったことが制御部277にて検知(トナーエンド検知)されると、制御部277の制御により駆動部278によってトナー容器232Yを所定時間回転駆動してトナータンク部271Yへのトナー補給をおこなう。さらに、このような制御を繰り返してもトナーエンドセンサ276Yによるトナーエンド検知が解除されない場合には、トナー容器232Y内にトナーがないものとして、画像形成装置本体100の表示部(不図示)にトナー容器232Yの交換を促す旨の表示をおこなう。
【0114】
また、トナータンク部271Yの中央(トナーエンドセンサ276Yの近傍)には、トナータンク部271Yに貯留されたトナーの凝集を防ぐ撹拌部材275Yが設置されている。撹拌部材275Yは、軸部に可撓性部材が設置されたものであって、図26の時計方向に回転することによりトナータンク部271Y内のトナーを撹拌する。
【0115】
トナータンク部271Yに貯留されたトナーは、トナー搬送手段272Yによって搬送されて最終的に現像装置5Y内に補給される。
【0116】
図27を参照して、トナー補給装置270Yの奥側(トナー容器232Yの着脱方向奥側)には、トナー容器232Yの底部に形成された不図示の係合部に係合する駆動カップリング290Yが設置されている。駆動カップリング290Yには駆動モータ280Yの駆動力が2段のギア291Yを介して伝達されて、駆動カップリング290Yによってトナー容器232Yの容器本体232Y2が所定方向に回転駆動される。
【0117】
一方、ギア291Yに噛合するギア292Yは、駆動伝達軸281aYを介して、トナー補給装置270Yの手前側(トナー容器232Yの着脱方向手前側である。)に設置されたハス歯ギア281Yに駆動力を伝達する。そして、手前側のハス歯ギア281Yに伝達された駆動力によって、ギア282Yなどを介して、トナー搬送手段272Yや撹拌部材275Yの回転駆動がおこなわれる。
【0118】
ここで、図28を参照して、画像形成装置本体100の手前側に設置された本体カバー(不図示である。)を開放すると、各トナー容器収容部31Y、31M、31C、31K(トナー容器収容部31)が露呈される。詳しくは、画像形成装置本体100の本体カバーを開放すると、図29を参照して、4つの挿入口110Y、110M、110C、110Kが形成されたインナーカバー109が露呈する。そして、画像形成装置本体100の手前側から各トナー容器232Y、232M、232C、232Kの着脱操作(トナー容器232の長手方向を着脱方向とする着脱操作)がおこなわれる。
【0119】
また、キャップ部232Y1は、トナー補給装置270Y(画像形成装置本体)に対する装着操作によってトナー補給装置270Y(画像形成装置本体)に固定保持される。すなわち、トナー補給装置270Yへのセットが完了した後のキャップ部232Y1は、回転駆動されることなく、キャップ部232Y1に対して回転自在に設置された容器本体232Y2のみが回転駆動されることになる。
【0120】
次に、本実施形態の特徴部について説明する。
【0121】
[構成例9]
本構成例においては、図30に示すようにトナー容器232Yの容器本体232Y2の口部224Yの外周面を囲むように、RFIDタグ260Yを口部224Yの外周面に固定する環状の固定部材250Yが取り付けられている。つまり、環状の固定部材250Yの中空内部に容器本体232Y2の口部224Yが位置するように固定部材250Yが容器本体232Y2に取り付けられることで、RFIDタグ260Yが固定部材250Yによって容器本体232Y2に固定されている。RFIDタグ260Yには、トナー色、トナーの容量、トナーの製造番号(製造ロット)、トナーの製造年月日等のトナーに係わる情報や、リサイクル回数、リサイクル年月日、リサイクルメーカ等の容器本体232Y2のリサイクルに係わる情報などが記憶されている。
【0122】
なお、本実施形態で用いるRFIDタグ260Yは、実施形態1で用いたRFIDタグ60と同様の構成のものを用いることができるので、その構成の説明は省略する。
【0123】
本構成例においては、図30に示すように、RFIDタグ260Yを容器本体232Y2に固定する短冊形状の固定部材の一端部のおもて面と他端部の裏面とを重ね合わせ、その重ね合わせた部分を加熱し溶着することで固定部材を環状にしている。
【0124】
RFIDタグ260Yを容器本体232Y2の口部224Yの外周面に取り付ける際には、まず、RFIDタグ260Yをトナー容器の口部224Yの外周面に設けられた窪みに収める。次に、その窪みに収められたRFIDタグ260Yを容器本体232Y2の口部224Yの外周面と固定部材250Yの側面との間に挟みこむように、短冊形状の固定部材250Yを口部224Yの外周面に沿って巻き付け、その後、固定部材250Yの一端部のおもて面と他端部の裏面とを重ね合わせて、その重ね合わせた部分を加熱し溶着させて、最終的に容器本体232Y2に対し環状で固定部材250Yを取り付けている。これにより、RFIDタグ260Yが容器本体232Y2の口部224Yの外周面に固定部材250Yによって固定される。
【0125】
このように、RFIDタグ260Yを容器本体232Y2の口部224Yの外周面に取り付ける作業は、容器本体232Y2の口部224Yの外周面と固定部材250Yとの間にRFIDタグ260Yを挟むだけなので、従来のように容器本体232Y2の外壁に爪で嵌める、もしくは、溝に嵌め込むといった作業よりも、作業内容を簡単にできる。よって、その分、容器本体232Y2の製造コストを抑えることが可能となり、低コスト化を図ることができる。
【0126】
また、本構成例のようにしてRFIDタグ260Yを容器本体232Y2に取り付けることにより、副次的な効果として、固定部材250YでRFIDタグ260Yの表面が覆われているため、RFIDタグ260Yが汚れにくくなったり、RFIDタグ260Yに物などがぶつかったとしてもRFIDタグ260Yが容器本体232Y2から剥がれ難くなったりすることができる。
【0127】
容器本体232Y2にRFIDタグ260Yを固定する固定部材250Yの材料としては、フィルム状のプラスチックであれば特に制限はないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、硬質塩化ビニル等が使用可能である。
【0128】
また、RFIDタグ260Yを予め固定部材250Yに接着剤などによって取り付けておいても構わない。
【0129】
口部224Yの外周面に取り付けられた固定部材250Yは、図31に示すように、開口223Yの縁を形成する鍔部223Yaと、その鍔部223Yaと共に容器本体長手方向で固定部材250Yを挟み込むような位置(鍔部223Yaから容器本体長手方向で固定部材250Yの幅と略同程度の間隔を空けた位置)にあるリブ257Yとによって、容器本体長手方向(環状の固定部材250Yの軸方向)への移動が規制されている。つまり、固定部材250Yの容器本体長手方向両側端が鍔部223Yaの端壁やリブ257Yの端壁などに接触することによって、固定部材250Yの容器本体長手方向の移動が規制され、ひいては容器本体232Y2に対する固定部材250Yの容器本体長手方向の位置決めがなされている。
【0130】
なお、鍔部223Yaやリブ257Yなどの高さ方向(ここでは、容器本体232Y2の口部224Yの外周面よりも容器本体外側に突出する方向)の寸法と固定部材250Yの厚さ寸法との大きさの関係は、鍔部223Yaやリブ257Yなどによって固定部材250Yの容器本体長手方向の移動が規制できれば、鍔部223Yaやリブ257Yなどの高さ方向の寸法が固定部材250Yの厚さ寸法に対し大きくても小さくてもどちらでも良い。ただ、鍔部223Yaやリブ257Yなどの高さ方向の寸法を固定部材250Yの厚さ寸法よりも大きくしたほうが、鍔部223Yaやリブ257Yなどを乗り越えて固定部材250Yが容器本体長手方向に移動してしまう虞をより低減することが可能となるので望ましい。
【0131】
また、円筒形状の口部224Yの外周面に環状の固定部材250Yが取り付けられるので、固定部材250Yの内側面と口部224Yの外周面とが接触することで固定部材250Yの容器本体長手方向に直交する方向(環状の固定部材250Yの軸方向に対して直交する方向)の移動が口部224Yの全周にわたって規制される。つまり、容器本体232Y2に対する固定部材250Yの容器本体長手方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0132】
よって、固定部材250Yを接着剤などによって容器本体232Y2の外周面に貼り付けなくても、容器本体232Y2に対して固定部材250Yを位置決めして取り付けることができる。したがって、容器本体232Y2から固定部材250Yが外れるのを抑えることができ、ひいては、容器本体232Y2の口部224Yの外周面と固定部材250Yの内側面とによって挟み込まれて容器本体232Y2の口部224Yの外周面に固定されたRFIDタグ260Yが容器本体232Y2から外れるのを抑制することができる。
【0133】
ここで、本構成例においては、容器本体232Y2に対してキャップ部232Y1を組み付けると、図32に示したキャップ部232Y1に設けられた係合部240Yと、図31に示した容器本体232Y2の鍔部223Yaとが、図33に示すように、鍔部223Yaの容器本体長手方向底部側の端壁に係合部240Yが掛かって係合する。また、容器本体232Y2はキャップ部232Y1に対して係合部240Yと鍔部223Yaとが係合した状態で回転可能にキャップ部232Y1に保持される。
【0134】
容器本体232Y2に対してキャップ部232Y1を組み付け、係合部240Yと鍔部223Yaとが係合すると、係合部240Yと鍔部223Yaとの掛かり量が適度に大きい。そのため、ユーザーが容器本体232Y2やキャップ部232Y1をトナー容器長手方向に引っ張るなどして、容器本体232Y2からキャップ部232Y1を外そうとしても簡単には外れない。これにより、ユーザーの不注意等によって容器本体232Y2からキャップ部232Y1が外れてしまい、容器本体232Y2内に収容されたトナーが床等に飛散してしまうのを抑制することができる。
【0135】
また、容器本体232Y2にキャップ部232Y1を組み付けることで、図33に示すように、キャップ部232Y1が容器本体232Y2に取り付けたRFIDタグ260Yや固定部材250Yを覆うことになる。これにより、外部からの打突や摺擦等によって固定部材250Yが切れたりRFIDタグ260Yが壊れたりするのを抑制することができる。
【0136】
ここで、経時使用により空になったトナー容器232Yは、近年環境保全の見地から、ユーザーから回収して清掃やトナー充填などの所定の再生処理を施した後、再生品として再び使用される。トナー容器232Yに上記所定の再生処理を施す際、容器本体232Y2にキャップ部232Y1が組み付けられたままであると、容器本体232Y2の内側やキャップ部232Y1の内側などの清掃が行い難くなったり、容器本体232Y2内へのトナー充填が行い難くなったりし、上記所定の再処理の作業性が悪くなる。
【0137】
本構成例で用いるトナー容器232Yにおいては、小型のマイナスドライバー等の冶具で係合部240Yを破壊しない程度にキャップ部232Y1の外側に向かって弾性変形させて広げ、容器本体232Y2とキャップ部232Y1との係合を解除することで、容器本体232Y2からキャップ部232Y1を外すことができる。これにより、トナー容器232Yに対して上記所定の処理を施す際、係合部240Yと鍔部223Yaとの係合を解除し容器本体232Y2からキャップ部232Y1を外すことで、容器本体232Y2の内側やキャップ部232Y1の内側などの清掃が行い易くなったり、容器本体232Y2内へのトナー充填が行い易くなったりし、上記所定の再処理の作業性を向上させることができる。
【0138】
また、本構成例においては、図33に示すように、鍔部223Yaを挟んでRFIDタグ260Yや固定部材250Yと開口223Yとが位置している。これにより、鍔部223Yaは、開口223Yから排出されたトナーがRFIDタグ260Yや固定部材250Yまで飛散するのを防ぐ壁の役目を果たすことになるので、RFIDタグ260Yや固定部材250Yにトナーが付着し通信感度が低下してしまうのを抑制することができる。
【0139】
[構成例10]
本構成例においては、図34に示すように、トナー容器232のキャップ部232Y1にも、キャップ部232Y1に係わる種々の情報、例えばキャップ部232Y1のリサイクル回数やキャップ部232Y1と対となる容器本体232Y2の情報などが予め記憶されたRFIDタグ265Yを取り付けている。なお、このRFIDタグ265Yとしては、構成例5などで容器本体232Y2に取り付けたRFIDタグ260Yと同様の構成のものを用いることができるので、その構成の説明は省略する。
【0140】
トナー容器232Yのリサイクルに伴いキャップ部232Y1のリサイクルも行われるが、繰り返しリサイクルされたキャップ部232Y1を経時で使用続けるとキャップ部232Y1に変形が生じたり損傷したりする。そのため、使用済みのトナー容器232Yと共にユーザーから回収したキャップ部232Y1をリサイクル工場などで、予め設定された所定のリサイクル限度回数までリサイクルがなされたかどうかなどのキャップ部232Y1のリサイクル品の品質管理を行うことが望ましい。ところが、キャップ部232Y1にRFIDタグ265Yを接着剤などによって貼り付けた場合、キャップ部232Y1をリサイクルする際の洗浄などの種々の工程作業中にキャップ部232Y1からRFIDタグ265Yが外れ、キャップ部232Y1のリサイクル回数などキャップ部232Y1に係わる種々の情報が喪失してしまう虞がある。
【0141】
そのため、本構成例においては、キャップ部232Y1の外周面と、その外周面を囲むように取り付けられた固定部材251Yとによって、RFIDタグ265Yを挟み込み、RFIDタグ265Yをキャップ部232Y1の外周面に固定部材251Yによって固定している。
【0142】
RFIDタグ265Yをキャップ部232Y1の外周面に取り付ける際には、まず、RFIDタグ265Yをキャップ部232Y1の外周面に設けられた図示しない窪みに収める。次に、その窪みに収められたRFIDタグ265Yをキャップ部232Y1の外周面と固定部材の側面との間に挟みこむように、短冊形状の固定部材251Yをキャップ部232Y1の外周面に沿って巻き付け、その後、固定部材251Yの一端部のおもて面と他端部の裏面とを重ね合わせて、その重ね合わせた部分を加熱し溶着させて、最終的にキャップ部232Y1に対し環状で固定部材251Yを取り付けている。これにより、RFIDタグ265Yがキャップ部232Y1の外周面に固定部材251Yによって固定される。
【0143】
この際、固定部材251Yは、キャップ部232Y1の軸方向(キャップ部232Y1を容器本体232Y2に取り付けたときのトナー容器長手方向と同一方向)で固定部材を挟むような位置にあるリブ252Yaとリブ252Ybとによって、キャップ部軸方向への移動が規制されている。つまり、固定部材251Yのキャップ部軸方向両側端がリブ252Yaの端壁やリブ252Ybの端壁などに接触することによって、固定部材251Yのキャップ部軸方向の移動が規制され、ひいては、キャップ部232Y1に対する固定部材251Yのキャップ部軸方向の位置決めがなされている。
【0144】
また、キャップ部232Y1の外周面の周方向全周にわたって環状の固定部材251Yが取り付けられるので、固定部材251Yの内側面とキャップ部232Y1の外周面とが接触することで固定部材251Yのキャップ部軸方向に直交する方向の移動がキャップ部232Y1の外周面の周方向全周にわたって規制される。つまり、キャップ部232Y1に対する固定部材251Yのキャップ部軸方向に直交する方向の位置決めがなされる。
【0145】
よって、固定部材251Yを接着剤などによってキャップ部232Y1の外周面に貼り付けなくても、環状の固定部材251Yをキャップ部232Y1の外周面に取り付けることによって、キャップ部232Y1に対して固定部材251Yを位置決めして取り付けることができる。したがって、キャップ部232Y1から固定部材251Yが外れるのを抑えることができ、ひいては、キャップ部232Y1の外周面と固定部材251Yの内側面とによって挟み込まれてキャップ部232Y1の外周面に固定されたRFIDタグ265Yがキャップ部232Y1から外れるのを抑制することができる。
【0146】
本構成例のように、キャップ部232Y1からRFIDタグ265Yが外れるのを抑制できることで、キャップ部232Y1をリサイクルする際に洗浄などの種々の工程作業中にキャップ部232Y1からRFIDタグ265Yが外れ、キャップ部232Y1のリサイクル回数などキャップ部232Y1に係わる種々の情報が喪失してしまうようなことが発生するのを抑制することができる。よって、キャップ部232Y1のリサイクル品の品質管理などを良好に行うことができる。
【0147】
なお、トナー容器の容器本体の形状としては、図1や図30などに示したものに限るものではなく、例えば、図35に示すような形状の容器本体432を用いることができる。この容器本体432の口部424とリブ458との間の外周壁及び内周壁は、容器本体432の底部側から開口423側に向かうに従って徐々に径が小さくなっており、その内周壁によって斜面432fが形成されている。この斜面432fは、容器本体432が軸中心で回転し容器本体432内に収容されたトナーが開口423に向かって運ばれる際に、徐々に開口423に運ばれるようにする機能を有している。これにより、開口423から一度に多量のトナーが排出されるのを抑制することが可能となる。また、当然ながら、この容器本体432に対しても口部424の外周面と環状の固定部材490の内側面とでRFIDタグ460を挟み込むようにして、口部424にRFIDタグ460を固定部材490によって固定して取り付け、鍔部423aとリブ457とによって固定部材490の容器本体軸方向の移動を規制することで、固定部材490が容器本体432から取れてしまうのが抑えられ、ひいては、RFIDタグ460が容器本体432から取れてしまうのを抑制することができる。
【0148】
以上、各実施形態によれば、粉体であるトナーを収容する容器本体32,232Y2と、少なくとも容器本体32,232Y2や容器本体32,232Y2に収容されたトナーに係る情報が記録された情報記録媒体であるRFIDタグ60,260Yと、を備えた粉体収容容器であるトナー容器30,232Yにおいて、容器本体32,232Y2と自身との間にRFIDタグ60,260Yを挟み込み、容器本体32,232Y2にRFIDタグ60,260Yを固定する固定部材90,250Yを備える。本実施形態においては、容器本体32,232Y2と固定部材90,250Yとの間にRFIDタグ60,260Yを挟み込んで容器本体32,232Y2にRFIDタグ60,260Yを固定する。これにより、容器本体32,232Y2と固定部材90,250Yとの間にRFIDタグ60,260Yを挟み込めば容器本体32,232Y2にRFIDタグ60,260Yが固定されるので、容器本体32,232Y2にRFIDタグ60,260Yを固定する作業を簡易化できる。よって、容器本体32,232Y2にRFIDタグ60,260Yを固定する作業を簡易化できる分、トナー容器30,232Yの製造にかかるコストを削減でき、その結果、トナー容器30,232Yの低価格化を図ることが可能となる。さらに、副次的な効果として、固定部材90,250YでRFIDタグ60,260Yの表面が覆われているため、RFIDタグ60,260Yが汚れにくくなったり、RFIDタグ60,260Yに物などがぶつかったとしてもRFIDタグ60,260Yが容器本体32,232Y2から剥がれ難くなったりすることができる。
また、各実施形態によれば、固定部材90,250YによってRFIDタグ60,260Yを容器本体32,232Y2に固定する際に、固定部材90,250Yを容器本体32,232Y2に対して直接固定することで、RFIDタグ60,260Yをしっかりと容器本体32,232Y2に固定することができる。そのため、画像形成装置内でのトナー容器30,232Yの回転動作中やユーザーの取り扱いの最中などに、RFIDタグ60,260Yが容器本体32,232Yから取れ難くすることができる。
また、各実施形態によれば、固定部材90,250Yは短冊形状であり、固定部材90,250YによってRFIDタグ60,260Yを容器本体32,232Y2に固定する際に、固定部材90,250Yを環状にして容器本体32,232Y2に取り付けることで、固定部材90,250Yが環状なるだけで固定部材90,250Yを容器本体32,232Y2に固定できるため、その結果、RFIDタグ60,260Yを容器本体32,232Y2に固定する作業を簡単に行うことができる。
また、実施形態1によれば、固定部材の形状を任意で短冊形状と環状とのいずれの状態もとれるように構成したことで固定部材及びRFIDタグ60ともに容器本体32に対して取り外しが可能になり、ひいては、RFIDタグ60のみの交換が可能になる。
また、実施形態1によれば、短冊形状の固定部材94を容器本体32の外周面に沿わせつつ、固定部材94の長手方向両端部に形成された穴94aを容器本体32の外周面に形成された凸部35に機械的に引っ掛けることで、固定部材94が環状になる。これにより、容器本体32の外周面に設けられた凸部35と固定部材94の両端部に設けられた穴94aとを嵌め合わせるだけで固定部材94を容器本体32の外周面に取り付けることができる。よって、容器本体32に固定部材94を簡易的に取り付けることができ、且つ、容器本体32に対して固定部材94の取り付け取り外しが可能となるため、ひいては、RFIDタグ60を容器本体32に簡易的に固定でき、且つ、RFIDタグの取り付け取り外しが可能となる。
また、実施形態1によれば、短冊形状の固定部材92の長手方向一端部の片面に凸部92aを設け他端部に凸部92aが嵌り込む穴92bを設け、前記一端部と前記他端部とを重ね合わせた際に凸部92aと穴92bとを嵌め合わせることで、固定部材92が環状になる。これにより、固定部材92の前記一端部に設けられた凸部92aと前記他端部に設けられた穴92bとを嵌め合わせるだけで固定部材92を容器本体32の外周面に取り付けることができる。よって、容器本体32に固定部材92を簡易的に取り付けることができ、且つ、容器本体32に対して固定部材92の取り付け取り外しが可能となるため、ひいては、RFIDタグ60を容器本体32に簡易的に固定でき、且つ、RFIDタグ60の取り付け取り外しが可能となる。
また、実施形態1によれば、固定部材91の一部もしくは全体が、ゴム物質で構成されることで、固定部材91が伸び縮みすることで容器本体32に固定部材91を簡易的に取り付けることができ、且つ、容器本体32に対して固定部材91の取り付け取り外しが可能となるため、ひいては、RFIDタグ60を容器本体32に簡易的に固定でき、且つ、RFIDタグ60の取り付け取り外しが可能となる。
また、実施形態1によれば、固定部材96は熱が加えられることで収縮する環状のプラスチックフィルムで構成されており、固定部材96に熱を加えて収縮させることにより固定部材96を容器本体32に取り付けることにより、上述したように簡易的にRFIDタグ60を容器本体32に固定でき、低コストでトナー容器30を作製することができる。
また、実施形態1によれば、粘着物質45を介して容器本体32に固定部材93を固定することで、容器本体32に対して固定部材93を強固に固定でき、且つ、短時間で固定作業を終えることができる。
また、実施形態1によれば、固定部材93は短冊形状であり、固定部材93の両端部に粘着物質45を設けることで、容器本体32に固定部材93を簡易的に固定でき、ひいては、RFIDタグ60を簡易的に容器本体32に固定できるので、その結果、低コストでトナー容器30を作製することができる。
また、実施形態1によれば、固定部材90に、簡易的に切断可能な切れ目90aが入っていることで、トナーエンド時などに、簡単に固定部材90とRFIDタグ60とを容器本体32から外すことができる。
また、実施形態1によれば、容器本体32には収容したトナーを外部に排出する開口23が形成されており、開口23を開放または閉塞するように容器本体32に対して取り付け取り外し可能な栓25と、少なくとも栓25に係る情報を記録する第2の情報記録媒体であるRFIDタグ65と、栓25と自身との間にRFIDタグ65を挟み込み、栓25にRFIDタグ65を固定する第2の固定部材である固定部材97と、を備える。実施形態1においては、栓25と固定部材97との間にRFIDタグ65を挟み込んで栓25にRFIDタグ65を固定する。これにより、栓25と固定部材97との間にRFIDタグ65を挟み込めば栓25にRFIDタグ65が固定されるので、栓25にRFIDタグ65を固定する作業を簡易化できる。よって、栓25にRFIDタグ65を固定する作業を簡易化できる分、トナー容器30の製造にかかるコストを削減でき、その結果、トナー容器30の低価格化を図ることが可能となる。
また、実施形態2によれば、容器本体232Y2には収容したトナーを外部に排出する開口223Yが形成されており、開口223Yを覆うように容器本体232Y2に取り付けられ容器本体232Yに対して着脱可能な、開口223Yに連通する第2の開口であるトナー排出口Wが形成されたキャップ部材であるキャップ部232Y1と、少なくともキャップ部232Y1に係る情報を記録する第2の情報記録媒体であるRFIDタグ265Yと、キャップ部232Y1と自身との間にRFIDタグ265Yを挟みこみ、キャップ部232Y1にRFIDタグ265Yを固定する第2の固定部材である固定部材251Yと、を備える。これにより、キャップ部232Y1と固定部材251Yとの間にRFIDタグ265Yを挟み込めばキャップ部232Y1にRFIDタグ265Yが固定されるので、キャップ部232Y1にRFIDタグ265Yを固定する作業を簡易化できる。よって、キャップ部232Y1にRFIDタグ265Yを固定する作業を簡易化できる分、トナー容器232Yの製造にかかるコストを削減でき、その結果、トナー容器232Yの低価格化を図ることが可能となる。
また、各実施形態によれば、潜像を担持する像担持体である感光体ドラム1と、感光体ドラム1上に担持された潜像を粉体の現像剤であるトナーによって現像する現像手段である現像装置5と、トナーを収納したトナー容器32,232Yを着脱自在に保持し現像装置5にトナー容器32,232Yの容器本体内のトナーを補給する粉体補給手段であるトナー補給装置70,270と、容器本体32,232Y2に取り付けられ少なくともトナーに係る情報情報が記録可能なRFIDタグ60,250Yと、画像形成装置本体に設けられRFIDタグ60,250Yに記録された情報を読み取る通信手段であるRFIDリーダ120とを備えた画像形成装置において、トナー容器として、本発明のトナー容器32,232Yを用いることにより、低コスト化を図ることができる。
【符号の説明】
【0149】
1 感光体ドラム
2 クリーニング部
2a クリーニングブレード
4 帯電部
5 現像装置
6 作像部
7 露光装置
8 中間転写ベルト
9 一次転写バイアスローラ
12 二次転写バックアップローラ
13 駆動部
13a 凸部側面
13b 凹部
13c ジョイント
13d スプリング
13e モータ
15 中間転写ユニット
16 容器保持部材
16a リブ
16b 駆動用リブ
18a ケース
18b 穴
18c 開口
19 弾性部材
19a スリット穴
20 定着部
21 コレットチャック
22 円筒ケース
22a 突起部
23 開口
23a 鍔部
24 口部
25 栓
25a 鍔部
25b リブ
26 摘み部
29 カバー
29a 開口
30 トナー容器
31 トナー容器収容部
31a 本体後側板
32 容器本体
32a 突起部
32b 突起部
32c 駆動伝達用突起部
32e 溝部
34 窪み
35 凸部
36 ガイド板
38 切欠き部
40 段差
45 粘着物質
51Y 現像ローラ
52Y ドクターブレード
53Y 現像剤収容部
54Y 現像剤収容部
55Y 搬送スクリュ
56Y 濃度検知センサ
57 リブ
60 RFIDタグ
61 基板
62 メモリー部
63 コンデンサ
64 アンテナ
65 RFIDタグ
70 トナー補給装置
71 トナー落下経路
76 ハンドル
76a カム部
76b 軸部
79 二次転写ローラ
81 容器ホルダー
84 ネジ
86 給紙部
87 給紙ローラ
88 レジストローラ対
89 排紙ローラ対
90 固定部材
90a ミシン目
91 固定部材
92 固定部材
92a 凸部
92b 穴
93 固定部材
94 固定部材
94a 穴
95 固定部材
96 固定部材
97 固定部材
100 画像形成装置本体
109 インナーカバー
110 挿入口
117 トナー補給羽根
120 RFIDリーダ
121 アンテナ
122 アンテナ基板
123 軸部材
123a 穴
127 スライド軸
130 スタック部
132 軸受部
223Y 開口
223Ya 鍔部
224Y 口部
232Y トナー容器
232Y1 キャップ部
232Y2 容器本体
240Y 係合部
250Y 固定部材
251Y 固定部材
252Ya リブ
252Yb リブ
257Y リブ
260Y RFIDタグ
265Y RFIDタグ
270Y トナー補給装置
271Y トナータンク部
272Y トナー搬送手段
275Y 撹拌部材
276Y トナーエンドセンサ
277 制御部
278 駆動部
280Y 駆動モータ
281Y ハス歯ギア
281aY 駆動伝達軸
282Y ギア
290Y 駆動カップリング
291Y ギア
292Y ギア
423 開口
423a 鍔部
424 口部
432 容器本体
432f 斜面
457 リブ
458 リブ
460 RFIDタグ
490 固定部材
【先行技術文献】
【特許文献】
【0150】
【特許文献1】特許第3492856号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体を収容する容器本体と、
少なくとも前記容器本体や該容器本体に収容された粉体に係る情報が記録された情報記録媒体と、を備えた粉体収容容器において、
前記容器本体と自身との間に前記情報記録媒体を挟み込み、該容器本体に該情報記録媒体を固定する固定部材を備えることを特徴とする粉体収容容器。
【請求項2】
請求項1の粉体収容容器において、
上記固定部材によって上記情報記録媒体を上記容器本体に固定する際に、該固定部材を該容器本体に対して直接固定することを特徴とする粉体収容容器。
【請求項3】
請求項1または2の粉体収容容器において、
上記固定部材は短冊形状であり、上記固定部材によって上記情報記録媒体を上記容器本体に固定する際に、該固定部材を環状にして該容器本体に取り付けることを特徴とする粉体収容容器。
【請求項4】
請求項3の粉体収容容器において、
上記固定部材の形状を任意で短冊形状と環状とのいずれの状態もとれるように構成したことを特徴とする粉体収容容器。
【請求項5】
請求項4の粉体収容容器において、
上記固定部材を上記容器本体の側面に沿わせつつ、該固定部材の長手方向両端部に形成された穴を該容器本体の側面に形成された凸部に機械的に引っ掛けることで、該固定部材が環状になることを特徴とする粉体収容容器。
【請求項6】
請求項4の粉体収容容器において、
上記固定部材の長手方向一端部の片面に凸部を設け他端部に該凸部が嵌り込む穴を設け、前記一端部と前記他端部とを重ね合わせた際に該凸部と該穴とを嵌め合わせることで、該固定部材が環状になることを特徴とする粉体収容容器。
【請求項7】
請求項1または2の粉体収容容器において、
上記固定部材は環状であり、
該固定部材の一部もしくは全体が、ゴム物質で構成されることを特徴とする粉体収容容器。
【請求項8】
請求項1または2の粉体収容容器において、
上記固定部材は熱が加えられることで収縮する環状のプラスチックフィルムで構成されており、該固定部材に熱を加えて収縮させることにより該固定部材を上記容器本体に取り付けることを特徴とする粉体収容容器。
【請求項9】
請求項1の粉体収容容器において、
粘着物質を介して上記容器本体に上記固定部材を固定することを特徴とする粉体収容容器。
【請求項10】
請求項9の粉体収容容器において、
上記固定部材は短冊形状であり、該固定部材の両端部に上記粘着物質を設けることを特徴とする粉体収容容器。
【請求項11】
請求項3または8の粉体収容容器において、
上記固定部材に、簡易的に切断可能な切れ目が入っていることを特徴とする粉体収容容器。
【請求項12】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の粉体収容容器において、
上記容器本体には収容した粉体を外部に排出する開口が形成されており、
前記開口を開放または閉塞するように該容器本体に対して取り付け取り外し可能な栓部材と、
少なくとも前記栓部材に係る情報を記録する第2の情報記録媒体と、
前記栓部材と自身との間に前記第2の情報記録媒体を挟み込み、該栓部材に該第2の情報記録媒体を固定する第2の固定部材と、を備えることを特徴とする粉体収容容器。
【請求項13】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の粉体収容容器において、
上記容器本体には収容した粉体を外部に排出する開口が形成されており、
前記開口を覆うように前記容器本体に取り付けられ該容器本体に対して着脱可能な、該開口に連通する第2の開口が形成されたキャップ部材と、
少なくとも前記キャップ部材に係る情報を記録する第2の情報記録媒体と、
前記キャップ部材と自身との間に前記第2の情報記録媒体を挟みこみ、該キャップ部材に該第2の情報記録媒体を固定する第2の固定部材と、を備えることを特徴とする粉体収容容器。
【請求項14】
潜像を担持する像担持体と、
該像担持体上に担持された該潜像を粉体の現像剤によって現像する現像手段と、
該現像剤を収納した粉体収容容器を着脱自在に保持し該現像手段に該粉体収容容器の容器本体内の現像剤を補給する粉体補給手段と、
該容器本体に取り付けられ少なくとも該粉体に係る情報情報が記録可能な情報記録媒体と、
画像形成装置本体に設けられ該情報記録媒体に記録された情報を読み取る通信手段とを備えた画像形成装置において、
前記粉体収容容器として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13の粉体収容容器を用いることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2011−112884(P2011−112884A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−269494(P2009−269494)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】