説明

粉体搬送装置及び画像形成システム

【課題】トナー飛散が少なく、転倒しにくく、交換作業の容易な粉体搬送装置及び画像形成システムを提供する。
【解決手段】粉体を気流に混合させて搬送先に向けて搬送する粉体搬送装置であって、粉体を貯留する粉体貯留部を有するとともに第1のコネクタ79aが配設された粉体貯留ユニット31と、粉体貯留ユニット31を収納する収納部を有するとともに第2のコネクタ79bが配設された収納ユニット21と、を備える。そして、収納部への粉体貯留ユニット31の収納が完了したときに、第1のコネクタ79a及び第2のコネクタ79bが電気的に接続されて粉体貯留ユニット31と収納ユニット21との間で電気信号又は/及び電流のやり取りが可能になるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタなどの画像形成装置に使用する粉体搬送装置に関するものである。さらに詳しく言えば、大容量の粉体貯留部を有する粉体搬送装置、及び該粉体搬送装置を有する画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置へのトナーの供給は、容量で0.5〜2リットル程度のトナー容器を用いて行われていた。これはトナー容器交換をユーザが行うことを前提にしており、操作性の面からそのような容量になっていた。
しかしながら、かかる構成であると、印刷業者等の大量のトナーを消費するヘビーユーザに対して、頻繁にトナー収納容器を交換しなければならないという問題点があった。そのため、交換頻度を減らすことが望まれていた。
そこで、特許文献1には、複数本のトナー容器を収納できるトナーバンクが開示されている。この装置では、すべてのトナー容器が空になる期間が長くなり、空になった容器を画像形成中でも交換できるので無駄な機械の停止も防止できるが、トナー容器自体の容量が従来と同様であるならば交換頻度はかわらない。
また、特許文献2は、トナー容器自体が大容量なので、トナー容器の交換頻度を減らすことができるが、トナー容器の下部側からトナーが排出されて補給されるため、万一トナー配管の外れや破損等が発生すると、収納されていたトナーの多くが飛散してしまう可能性があった。
また、ヘビーユーザ用の大容量のトナー収納容器では、従来と比べて収納量を多くすることが望まれ、例えば5リットルから大きいもので100リットル以上の容量のものも想定し得るが、運搬中あるいは収納中の転倒や地震による転倒などが発生する可能性があった。さらに、作業に未熟な者が交換作業時に結合操作を誤った場合、収納されていたトナーの飛散量が多くなったり、結合部を破壊するという可能性があった。
【0003】
【特許文献1】特許第3534159号公報
【特許文献2】特開2005−24622号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、トナー飛散が少なく、転倒しにくく、交換作業の容易な粉体搬送装置及び画像形成システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明の請求項1記載の発明にかかる粉体搬送装置は、粉体を気流に混合させて搬送先に向けて搬送する粉体搬送装置であって、粉体を貯留する粉体貯留部を有する粉体貯留ユニットと、前記粉体貯留ユニットを収納部に収納する収納ユニットと、を備え、前記粉体貯留ユニットは、該粉体貯留ユニットを動作させるための電動部と、該電動部を駆動するために当該電動部に送られる駆動電流又は該電動部から発信される電気信号を伝達する電気配線と、該電気配線と外部配線とを電気的に導通させるための第1のコネクタと、を具備し、前記収納ユニットは、前記外部配線と電気的に導通するとともに前記第1のコネクタと係合する第2のコネクタを具備するものである。
【0006】
また、請求項2記載の発明にかかる粉体搬送装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記収納ユニットは、前記粉体貯留ユニットを前記収納部に出入するための開口と、該開口を開閉するためのドアと、を具備し、前記第2のコネクタは、前記ドアに配設され、前記粉体貯留ユニットが前記収納部に収納されて前記ドアが前記開口を閉じたときに、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが係合するように構成されたものである。
【0007】
また、請求項3記載の発明にかかる粉体搬送装置は、前記請求項2に記載の発明において、前記収納ユニットは、前記ドアを施錠又は解錠する錠前を具備し、前記錠前は、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの係合に連動して前記ドアを施錠するものである。
【0008】
また、請求項4記載の発明にかかる粉体搬送装置は、前記請求項3に記載の発明において、前記錠前を、電子式の錠前としたものである。
【0009】
また、請求項5記載の発明にかかる粉体搬送装置は、前記請求項2〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記ドアが前記開口を開放しているときに前記粉体貯留部に貯留された粉体が搬送先に向けて搬送されないように制御されるものである。
【0010】
また、請求項6記載の発明にかかる粉体搬送装置は、前記請求項2〜請求項5のいずれかに記載の発明において、前記粉体貯留部に貯留された粉体を吸引管を介して吸引して搬送先に向けて吐出するポンプを備え、前記ポンプは、前記ドアが前記開口を閉鎖して前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが係合しているときのみ稼動可能となるように制御されるものである。
【0011】
また、請求項7記載の発明にかかる粉体搬送装置は、前記請求項2〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前記粉体貯留ユニットは、前記粉体貯留部の底部から当該粉体貯留部の内部に向けて空気を噴出するエア噴出部材を備え、前記エア噴出部材は、前記ドアの開閉にかかわらず稼動可能となるように制御されるものである。
【0012】
また、この発明の請求項8記載の発明にかかる粉体搬送装置は、粉体を気流に混合させて搬送先に向けて搬送する粉体搬送装置であって、粉体を貯留する粉体貯留部を有するとともに第1のコネクタが配設された粉体貯留ユニットと、前記粉体貯留ユニットを収納する収納部を有するとともに第2のコネクタが配設された収納ユニットと、を備え、前記収納部への前記粉体貯留ユニットの収納が完了したときに前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタが電気的に接続されて前記粉体貯留ユニットと前記収納ユニットとの間で電気信号又は/及び電流のやり取りが可能になるように構成されたものである。
【0013】
また、請求項9記載の発明にかかる粉体搬送装置は、前記請求項8に記載の発明において、前記収納ユニットは、前記粉体貯留ユニットを前記収納部に出入するための開口と、該開口を開閉するためのドアと、を具備し、前記第2のコネクタは、前記ドアに配設され、前記粉体貯留ユニットが前記収納部に収納されて前記ドアが前記開口を閉じたときに、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが係合するように構成されたものである。
【0014】
また、請求項10記載の発明にかかる粉体搬送装置は、前記請求項9に記載の発明において、前記収納ユニットは、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの係合に連動して前記ドアを施錠する錠前を具備したものである。
【0015】
また、請求項11記載の発明にかかる粉体搬送装置は、前記請求項10に記載の発明において、前記錠前を、電子式の錠前としたものである。
【0016】
また、請求項12記載の発明にかかる粉体搬送装置は、前記請求項9〜請求項11のいずれかに記載の発明において、前記ドアが前記開口を開放しているときに前記粉体貯留部に貯留された粉体が搬送先に向けて搬送されないように制御されるものである。
【0017】
また、請求項13記載の発明にかかる粉体搬送装置は、前記請求項9〜請求項12のいずれかに記載の発明において、前記粉体貯留部に貯留された粉体を吸引管を介して吸引して搬送先に向けて吐出するポンプを備え、前記ポンプは、前記ドアが前記開口を閉鎖して前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが係合しているときのみ稼動可能となるように制御されるものである。
【0018】
また、請求項14記載の発明にかかる粉体搬送装置は、前記請求項9〜請求項13のいずれかに記載の発明において、前記粉体貯留ユニットは、前記粉体貯留部の底部から当該粉体貯留部の内部に向けて空気を噴出するエア噴出部材を備え、前記エア噴出部材は、前記ドアの開閉にかかわらず稼動可能となるように制御されるものである。
【0019】
また、請求項15記載の発明にかかる粉体搬送装置は、前記請求項1〜請求項14のいずれかに記載の発明において、前記粉体貯留ユニットは、キャスターを具備し、前記収納ユニットは、前記キャスターが進行する方向を規制する規制部材を具備したものである。
【0020】
また、この発明の請求項16記載の発明にかかる画像形成システムは、請求項1〜請求項15のいずれかに記載の粉体搬送装置と画像形成装置とを備えた画像形成システムであって、前記画像形成装置は、前記粉体搬送装置から搬送された粉体を用いて画像形成をおこなうものである。
【0021】
また、請求項17記載の発明にかかる画像形成システムは、前記請求項16に記載の発明において、前記粉体搬送装置は、前記画像形成装置と別体に構成されているものである。
【0022】
また、請求項18記載の発明にかかる画像形成システムは、前記請求項16に記載の発明において、前記粉体搬送装置は、画像形成装置と一体に構成されているものである。
【0023】
また、請求項19記載の発明にかかる画像形成システムは、前記請求項16〜請求項18のいずれかに記載の発明において、前記粉体を、トナーとしたものである。
【0024】
また、請求項20記載の発明にかかる画像形成システムは、前記請求項16〜請求項18のいずれかに記載の発明において、前記粉体を、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤としたものである。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、トナー飛散が少なく、転倒しにくく、交換作業の容易な粉体搬送装置及び画像形成システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0027】
実施の形態1.
以下、図1〜図14を用いて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1は画像形成システムの一例を示す外観概略図である。図1において、符号1は複写ユニット、2は給紙ユニット、3はソートやホチキス止め等を行う後処理ユニットである。複写ユニット1は粉体トナーを用いる電子写真方式の画像形成装置(複写装置)である。給紙ユニット2には図の右側に張り出した給紙トレイのウイング2aがあり、そのウイング2aの下部にトナー供給装置を構成する粉体搬送装置20が設けられている。なお、粉体搬送装置20の設置箇所は任意に設定することが可能であるが、本実施の形態1ではウイング2aの張り出しでデッドスペースとなった箇所を利用している。
なお、粉体搬送装置20は、画像形成装置と一体となっていて画像形成装置内部にあってもよいし、取り外しが可能で画像形成装置の外部にあっても良い。画像形成装置の内部にある場合は、画像形成装置による制御等がより容易になるメリットがあり、外部にある場合には故障時の交換等がより容易になるメリットがある。
【0028】
図2は、複写ユニット1と粉体搬送装置20の接続関係を示す説明図、図3は粉体搬送装置20の外観斜視図である。
図2において、複写ユニット1内には、像担持体としての感光体ドラム4を有し、該感光体ドラム4が図示していない駆動部により時計方向へ回転駆動されるとき、その表面は図示していない帯電装置によって一様に帯電される。次に、光書込み装置(図示せず)によりその帯電部分に例えばレーザビームによる走査露光が施され、感光体ドラム4表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置5により可視像化され、可視像化されたトナー像は、転写装置としての転写ベルト6により、装置本体の下部に配置された給紙部あるいは給紙ユニット2から給紙され所定のタイミングで搬送された記録媒体上に転写される。
このトナー像が転写された記録媒体は定着装置7へと搬送され、永久画像として定着される。一方、感光体ドラム4上に残存する転写残りの残留トナーは、クリーニング装置8により感光体ドラム4表面より除去される。以上の動作を繰り返すことで、次々と画像形成を行うことができる。また、転写ベルト6のトナー等はベルトクリーニング10によって清掃される。
【0029】
粉体搬送装置20は、図2及び図3に示すように、複写機の本体側、本実施の形態1では粉体搬送装置20に固定された収納ユニット21と、その収納ユニット21に対して取り付け取り外し可能な粉体貯留ユニット31とから構成される。そして、粉体貯留ユニット31には収納ユニット21から取り外したときに移動が容易にできるようにキャスター31aが設けられている。この粉体貯留ユニット31には、複写ユニット1に供給するトナーが収納された粉体貯留部32と、そのタンク内の上方に廃トナー回収容器40とが設けられている。また、収納ユニット21にはトナーを移送するポンプ22、23とエアを供給するエアポンプ24、25が設けられている。
粉体搬送装置20から複写ユニット1に供給されるトナーは、直接現像装置4の現像ホッパ(図示せず)に移送することもできるが、本実施の形態1では複写ユニット1内に設けたトナーホッパ9へ送られる。そして、トナーホッパ9に送られたトナーはトナー搬送コイル、粉体ポンプ等のトナー搬送手段により搬送路11を通って現像装置5の現像ホッパに搬送される。
【0030】
粉体搬送装置20と粉体貯留ユニット31との接続は、図3中の粉体貯留ユニット連結部31bと収納ユニット連結部21dで連結されている。粉体貯留ユニット連結部31bは、吸引ノズル、エア供給ノズルからなりたっており、本実施の形態1では、それぞれを収納ユニット連結部21dに連結している。これにより、粉体貯留部32のトナーを飛散することなく、粉体貯留ユニット31、粉体搬送装置20を通して、画像形成装置の現像装置4へと搬送できる。また、前記エアポンプ24、25から、粉体貯留部32へとエアを供給することができる。
図4は、粉体貯留ユニット31の収納状態を示した図である。粉体貯留ユニット連結部31bは、吸引ノズル、エア供給ノズルを一体とした連結部材で固定されており、該連結部材を収納ユニット連結部21dに連結している。これにより、作業に未熟な者による結合操作の誤りを防止する効果を高め、収納されていたトナーの飛散を防止する効果を高めることができる。さらに、収納ユニット連結部21dを一体とした連結部材とすることにより、連結作業が一回で済むため作業効率を上げることもできる。
【0031】
図5は、電気配線用のコネクタを接合させた実施例である。粉体貯留ユニット31には第1のコネクタとしてドロワコネクタ79aが設けてあり、収納ユニット21には第2のコネクタとして79bが設けてある。この前記ドロワコネクタ79a、79bを通じて給電経路を形成する。これにより、容器内に多孔質部材を介してエアを送るエアポンプ、検知センサ等の電動部を駆動させるための電気配線とコネクタ構成を備え、粉体貯留ユニット31外の電源の駆動電流をエアポンプに導いたり、収納ユニット21や画像形成装置に有るCPUにセンサ検知結果を送信したりすることができる。
【0032】
また、電気配線用のコネクタ79a、79bの位置は特に限定されないが、図5に示すように、第1のコネクタ79aは、粉体貯留ユニット31の後方に設け、第2のコネクタとして79bは、収納ユニット21のドアの内側に設けることが好ましい。大型の粉体貯留ユニット31を収納部に収める機構において、従来の挿入先でコネクタが連結するような構成を採用すると、挿入先がユーザから見えず、コネクタの連結を感覚で行うことになり、その際、ユニット重量による慣性力でコネクタ周辺に耐荷重以上の負荷をかけ、コネクタ及び周辺の機構を破壊しかねないという問題がある。前記構成にすることにより、ドア閉鎖動作にあわせて電気的接続を回復でき、かつユーザから視認しやすい手前側のドアといった比較的重量が軽い部材でコネクタを押圧するので破壊の可能性は小さくなる。また、あわせて粉体貯留ユニット31の有無の確認も可能になり、粉体貯留ユニット31を未収納の状態での誤作動の防止効果を高め、収納中の転倒や地震による転倒等を防止することができる。
【0033】
さらに、本発明の電気配線用のコネクタ79a、79bについて、図6乃至図9で説明する。
図6は、本発明の電気配線用のコネクタ79a、79bの拡大図であり、図7は電気配線用のコネクタ79aの詳細図である。コネクタ79aは、上下左右に可動となっている。具体的には、ネジ79a1の軸径とコネクタ79aの穴径にクリアランスをもたせているために、上下、左右に移動が可能となっている。これにより、コネクタ79a、79bの位置の微妙なズレ等を調整でき、スムーズな連結が可能となり、連結作業が容易となる。また、コネクタ79a、79bの誤接続による破損を防止することもできる。
【0034】
図8は、ピン配置を換えて非互換にしたコネクタであり、図9は、形状を変えて非互換にしたコネクタである。ピン配置を換えたり、形状を変えて非互換にすることにより、収納ユニット21のドア21cは閉まらなくなり、その収納ユニット21用にチューニングされた粉体貯留ユニット31のみを選別セットする機能を担保させることができる。
チューニングの例としては、特定の画像形成装置の性能で地肌汚れが多い画像である場合、それに対応する粉体貯留ユニット31出荷時に充填するトナーの帯電特性を通常より高くなるものに変更し、その目印としてコネクタ79a、79bの形状を変えて粉体貯留ユニット31及び収納ユニット21に取り付けるようにすれば、他の通常タイプの粉体貯留ユニット31等との混同による誤装填の発生を抑制することができる。
【0035】
図10は、電気配線用のコネクタを有する場合の電子式の錠前の電気回路を示す図である。図において、80はMPU(マイクロプロセッサ)、81および82はステッピングモータ83を回転駆動するためのモータドライブ回路である。この2つのモータドライブ回路から出力される駆動パルスの位相ψ1、ψ2を変えることにより、ステッピングモータ83を正逆両方向に自在に回転させることができる。
また、84は制御プログラムや暗証番号を格納したEEPROM(メモリ)、85は電源投入時に自動的に回路を初期状態にリセットするパワーオンリセット回路、86はクロック発振用の時定数回路、87は電子ブザーである。そして、89は、電気配線用のコネクタの接続を認識する回路である。収納ユニット21内に粉体貯留ユニット31が収納され、収納ユニット21のドア21cが閉められると、収納ユニット21のドア21cと粉体貯留ユニット31が電気配線用のコネクタ79a、79bで接続される。電気配線用のコネクタ79a、79bの接続が認識されると、MPU80に情報を送信して施錠がなされる。
本発明は、大型の粉体貯留ユニット31であるのでセット時にも周囲の片付け等さまざまな動作をすることが予想され、別箇所に動作開始スイッチを設けると回り込んでONする等の動作を必要とするなど、鍵をかけることを忘れる可能性がある。しかしながら、上記手段により、鍵のかけ忘れを防止する効果を高め、自動運転中に不慣れなユーザの誤操作や粉体貯留ユニット31の盗難を防止することができる。
【0036】
図11は、キャスターの進行方向を規制する規制部材を有する収納ユニット21を示す図である。収納ユニット21の底部には、両端にキャスター31aの進行方向を規制する規制部材101を設ける。また、図12は、キャスターの車輪の水平方向の回転規制を示す図である。粉体貯留ユニット31の側面を規制しても、キャスター31aが、水平方向で回転すると、スムーズに収納ユニット21に進入させることができない。
本発明は、キャスター31aの水平方向での回転を規制して、粉体貯留ユニット31を規制部材101に沿って、あるいは規制部材101に乗せて収納することができる。
規制部材101に乗せて収納する場合は、規制部材101の幅は、粉体貯留ユニット31のキャスターの幅と同じか少し大きめに設定することができる。そのため、キャスター31aをロックして規制部材101を動かして収納することも、キャスター31aを利用して規制部材101上を動かして収納することもできる。
これにより、粉体貯留ユニット31を収納ユニット21内の予定位置に導き、収納ユニット21のドア21c閉鎖動作によるコネクタ79a、79b接続を容易にできるようになる。また、力の弱い者でも重量のある粉体貯留ユニット31の収納が容易にでき、転倒などを防止することができる。
【0037】
図13は、粉体搬送装置20の内部構成を示す説明図である。
粉体貯留ユニット31の粉体貯留部32は、その床面がVの字状に傾斜され、その傾斜角度θは収納するトナーの安息角より小さい角度であればよいが、本実施の形態1ではトナーの安息角度がおおよそ40数度程度であるのに対し、20度程度と緩やかな角度に設定されている。このような床面の傾斜角度閘を緩やかに設定すると、傾斜によるデッドスペースを小さくすることが可能である。そして、上記床面には図14に示すように、多孔質部材33、34、35、36からなるエア噴出部材であるところの流動床が設けられている。この粉体貯留部32は、その横断面形状を直方体にすることでスペース上、最大の収納量を確保することができる。
【0038】
この多孔質部材33〜36は空気の通過が可能な微細な多孔質な部材であり、該多孔質部材33〜36の開口率は5〜40%が好ましく、10〜20%がより好ましい。また、一般にトナーはその粒径が3〜15μmの体積平均粒径のものが使用されることから、多孔質部材33〜36の平均開口径は0.3〜20μmが好ましく、5〜15μmがより好ましい。そして、多孔質部材33〜36の孔部の平均空孔径は、供給搬送対象トナーの体積平均粒径の0.1〜5倍が好ましく、0.5〜3倍がより好ましい。なお、トナー粒子1個あたりの重量は微々たる一方でエア圧は強力であるため、微粉トナーが多孔質部材33〜36の孔部に入り込んでも次回の噴出時に吐き出すことは可能であり、また大きなトナーが孔の排出口を塞いでも同様の原理で吹き飛ばすことが可能である。
前記多孔質部材33〜36の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス、樹脂粒子の焼結体、フォトエッチングされた樹脂、熱的に穿孔された樹脂等の多孔質樹脂材料、金属製の焼結体、穿孔処理された金属板状材料、網積層体、易熔融性金属糸束の周囲に電気化学的方法により金属銅を析出させて易熔融性金属糸束が貫通植設された形に作製した銅版を加熱することにより、該易熔融性金属糸部分が選択的に除去された跡の孔部分を有する選択的熔融跡孔を有する金属材料、などが挙げられる。
【0039】
多孔質部材33〜36の下部には、エアポンプ24に接続されたエアチャンバ33a、34a、35a、36aが設けられている。また、多孔質部材33、34、35、36は下部の多孔質部材33、34が上部の多孔質部材35、36より面積が小さく設定されている。同様に、エアチャンバ33a、34a、35a、36aも下部のチャンバ33a、34aが上部のチャンバ35a,36aより室の容量が小さく設定されている。
【0040】
エアポンプ24が作動されると、各エアチャンバ33a、34a、35a、36aを介して流動床である多孔質部材33、34、35、36からエアが噴出して収納されているトナーに供給され、トナーが流動化される。すなわち、粉体のトナーがエアによってあたかも液体のように流動化される。そして、流動化されたトナーは、ポンプ22によりトナー吸引管(吸引管)37から吸引され、複写ユニット1内に設けられたトナーホッパ9に移送される。このとき、粉体貯留部32の最下位置近くからトナーを上方へ吸引するため、収納するほぼ全トナーを吸引して移送することができる。さらに、トナーを上方へ吸引すると、粉体貯留部32の収納位置よりも高い位置に繋げる複写ユニット1に送る。このため、粉体搬送装置20から複写ユニット1の間の搬送管が破損、あるいは誤って外れる等の問題が発生しても、粉体貯留部32内のトナーが飛散することがなく、僅かに搬送管内を通っていたトナー飛散するという最小限の飛散に抑えられる。
【0041】
また、上記したように下部のチャンバ33a、34aが上部のチャンバ35a、36aより容量が小さく、多孔質部材33、34、35、36も下部の多孔質部材33、34が上部の多孔質部材35、36より面積が小さいので、各エアチャンバ33a、34a、35a、36aに同量のエアが供給されると、下部の多孔質部材33、34から噴出されるエアが上部の多孔質部材35、36から噴出されるエアより均一になる。よって、トナー吸引管37で吸引され部分のトナーがより確実に流動化させることができる。なお、トナー吸引管37の吸引口近くにはニヤエンドセンサ38としてトナーの有無を検知するセンサが設けられている。また、粉体貯留部32には供給するエアによって内部圧が高まることを防止するフィルタ39がその上部に設けられている。このフィルタ39は粉体貯留部32が満杯状態のトナーの喫水線より上方であるならば、粉体貯留部32の上部に限らず側部でもよく、フィルタ39としては上記多孔質部材と同部材や、例えば、フッ素樹脂製の連続多孔質構造体であるゴアテックス(商品名、登録商標、ジャパンゴアテックス社製)のシートで構成することができる。
【0042】
粉体搬送装置20の粉体貯留部32から上記複写ユニット1のトナーホッパ9に移送されたトナーは、搬送路11を介して現像装置5の現像ホッパに搬送され、ここで現像に供される。
【0043】
このように構成された粉体搬送装置20は、トナーが収納される粉体貯留ユニット31を固定ユニット21から取り外して移動することができるので、粉体貯留部32内のトナーがほぼ空になると、粉体貯留ユニット31だけをトナーが充填された別の粉体貯留ユニット31と交換するだけでトナーを継続して供給することができる。しかも、粉体貯留ユニット31は複写ユニット1と電源が別であり、一部トナーが複写ユニット1に残っていれば、複写ユニット1の電源を切らずに粉体貯留ユニット31の交換を行うことが可能となる。
【0044】
ところで、現像により感光体4に付着したトナーの数パーセントは転写紙等の記録媒体に転写されず感光体4に残留する。その残留トナーはクリーニング装置8によって除去される。また、転写ベルト6に付着したトナー等の汚れはベルトクリーニング10によって除去される。従来では、これらクリーニングによって除去したトナーを廃トナーとして装置本体内に設けた回収容器に溜め、回収容器が満杯になると、機械の稼動を停止して新しい回収容器と交換していた。
かかる構成であると、上記粉体搬送装置20の粉体貯留部32に30〜40kgのトナーを収納でき、また感光体付着トナーの10%程度が残留するものとすると、そのトナーを使いきると3〜4kg程度の廃トナーが回収されることになる。したがって、トナーを1ヶ月に約30kgも消費するヘビーユーザにとって回収容器の容量が大型の10kg程度のものであっても2、3ヶ月毎に交換しなければならず、その作業が煩わしい。また、回収容器の容量を巨大化して交換頻度を減らすことも考えられるが、複写ユニット1内に設ける回収容器の容量も限度があり、より大きくすることは難しい。
【0045】
そこで、本実施の形態1では上記したように粉体貯留ユニット31内に廃トナー等を収納する廃トナー回収容器40を設け、複写ユニット1のクリーニングで回収したトナーを廃トナー回収容器40へ送って粉体貯留ユニット31の交換に便乗して回収するものである。
具体的には、複写ユニット1内に回収部12を設け、ここにクリーニング装置8によって除去されたトナーは搬送路13を介して送り、またベルトクリーニング10によって除去されたトナーは搬送路14を介して送り、回収部12に一旦集める。この回収部12には粉体貯留部32と同様に床面が多孔質部材15からなる流動床が設けられ、この多孔質部材15からエアポンプ25によってエアが噴出される。このエアの吹き出しにより流動性が乏しくなった回収トナーの流動化が図られ、上記粉体搬送装置20までポンプ23の吸引よって容易に移送することができる。
【0046】
粉体貯留ユニット31内に設ける廃トナー回収容器40は、そのタンク内のトナー量から算出される回収量を溜められればよいので、さほど大きな容量のものは必要なく、その強度も外部からの衝撃等を考慮せずに済む。したがって、廃トナー回収容器40をフレキシブルな樹脂製袋、例えば、ビニール袋やポリ袋等で構成することができる。また、廃トナー回収容器40はゴムバンド等でセット部41に取り付けられるが、このセット部41には、廃トナーが送り込まれる配管42とエアを抜くフィルタ43とが設けられている。このように、セット部41に配管42とフィルタ43を設けることで、一度の操作で、配管42とフィルタ43を廃トナー回収容器40に取り付けることができる。
【0047】
以上説明したように、本実施の形態1では、収納ユニット21に対して大容量化された粉体貯留ユニット31を着脱自在に構成して、エア噴出部材(多孔質部材)35、36によって粉体貯留部32の底部から空気を噴出しながらポンプ22によってトナー吸引管37の吸引口からトナーを吸引してトナーホッパ9(搬送先)に向けて吐出している。そして、収納部(収納ユニット21)への粉体貯留ユニット31の収納が完了したときに(ドア21cが閉鎖されたときに)、第1のコネクタ79a及び第2のコネクタ79bが電気的に接続されて粉体貯留ユニット31と収納ユニット21との間で電気信号又は/及び電流のやり取りが可能になるように構成している。これにより、トナー飛散が少なく、転倒しにくく、交換作業の容易な粉体搬送装置及び画像形成システムを提供することができる。
【0048】
実施の形態2.
図15にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図15は、実施の形態2における粉体搬送装置でおこなわれる制御を示すタイミングチャートである。
【0049】
本実施の形態2における粉体搬送装置20も、前記実施の形態1のものと同様に、収納ユニット21と、収納ユニット21に対して着脱自在(交換自在)に構成されて大容量化された粉体貯留ユニット31と、で構成されている。そして、エア噴出部材(多孔質部材)35、36によって粉体貯留部32の底部から空気を噴出しながら、粉体貯留部32内のトナーをポンプ22によってトナー吸引管37の吸引口から吸引してトナーホッパ9(搬送先)に向けて吐出している。
【0050】
また、本実施の形態2においても、前記実施の形態1と同様に、収納部(収納ユニット21)への粉体貯留ユニット31の収納が完了したときに、第1のコネクタ79a及び第2のコネクタ79bが電気的に接続されて粉体貯留ユニット31と収納ユニット21との間で電気信号又は/及び電流のやり取りが可能になるように構成されている。
詳しくは、粉体貯留ユニット31が収納ユニット21の収納部に収納されてドア21cが収納ユニット21の開口を閉じたときに、粉体貯留ユニット31に設置された第1のコネクタ79aと、ドア21cに設置された第2のコネクタ79bと、が係合(電気的な接続である。)するように構成されている。
【0051】
また、本実施の形態2においても、前記実施の形態1と同様に、ドア21cが閉鎖されて、第1のコネクタ79aと第2のコネクタ79bとが係合されるとそれに連動して電子式の錠前(図10の回路図を参照できる。)によってドア21cが施錠される。
【0052】
なお、第1のコネクタ79a及び第2のコネクタ79bが電気的に接続されて粉体貯留ユニット31と収納ユニット21との間でやり取りされる電気信号又は/及び電流としては、前記実施の形態1のもの(電動部に送られる駆動電流や電動部から発信される電気信号等である。)に限定されることなく、その他種々の形態のものがありうる。
例えば、第1のコネクタ79a及び第2のコネクタ79bが接続されたときに、粉体貯留ユニット31が収納ユニット21に収納されたことを画像形成装置1(又は粉体搬送装置20)が認識するための電気信号をやり取りすることもできる。
【0053】
ここで、本実施の形態2では、粉体貯留ユニット31が収納ユニット21の収納部に収納されていても、ドア21cが開放されているときには、粉体貯留部32に貯留されたトナーが搬送先のトナーホッパ9に向けて搬送(トナー補給)されないように制御している。
詳しくは、図15を参照して、ポンプ22は、ドア21cが閉鎖(オン)されて第1のコネクタ79aと第2のコネクタ79bとが係合しているときのみ稼動可能となるように制御される。
【0054】
このような制御をおこなうことによって、粉体貯留ユニット31の交換作業が完全に終わらないうちに、ポンプ22が稼動してしまう不具合が抑止される。
具体的に、粉体貯留ユニット31の交換作業において、ドア21cが開放されてポンプ22とトナー吸引管37とを結ぶ搬送管(チューブ)が取り外されている状態で、画像形成装置1から送信されたトナー補給信号に基いてポンプ22が稼動してしまうと、取り外された搬送管からトナーが逆噴射して飛散したり、トナーホッパ9内に空気が多量に送入されてトナーホッパ9を構成する筐体の隙間からトナーが飛散したりしてしまう。本実施の形態2では、ドア21cが開放(オフ)されて第1のコネクタ79aと第2のコネクタ79bとが接続されていないときには、トナー補給信号の有無にかかわらずポンプ22の稼動を強制的に停止しているために、上述した不具合の発生を確実に抑止することができる。
【0055】
また、本実施の形態2では、エア噴出部材(流動床)35、36が、ドア21cの開閉にかかわらず稼動可能となるように制御される。詳しくは、多孔質部材35、36からの気体噴出をおこなうためのエアポンプ24は、ドア21cが開放されていても稼動できるように制御される。これは、粉体貯留ユニット31の交換作業において、ドア21cが開放されてエアポンプ24とエアチャンバ33a〜36aとを結ぶ搬送管(チューブ)が取り外されている状態でエアポンプ24が稼動しても、トナー飛散等の不具合が生じないことによる。むしろ、ドア21cの開放時にもエアポンプ24を稼動することで、粉体貯留部32内のトナーの流動化がより促進されることになる。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態2でも、前記実施の形態1と同様に、トナー飛散が少なく、転倒しにくく、交換作業の容易な粉体搬送装置及び画像形成システムを提供することができる。
【0057】
なお、前記各実施の形態では、トナーを搬送先(供給先)に搬送する粉体搬送装置20に対して本発明を適用したが、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を搬送先に搬送する粉体搬送装置20に対しても当然に本発明を適用することができる。その場合、粉体貯留部32内の2成分現像剤の残量を検知する検知手段として透磁率センサを用いることもできる。
さらに、本発明の現像剤搬送タイプの画像形成装置としては、現像装置内のトナー濃度を一定に保つべく、トナー消費量に応じて補充トナーと一定量のキャリアを含んだ現像剤を搬送し、かつ現像装置内で余剰となった現像剤を劣化現像剤として逐次機外に排出する方式、いわゆるトリクル現像方式や、現像剤の劣化が一気に現像装置内の現像剤を自動排出し、本発明の粉体補給装置から新たな現像剤を搬送するタイプ、更にはトリクル方式で回収した現像剤を新たにトナー濃度を調整して再度現像装置に搬送するリサイクル方式等がある。
【0058】
また、以下の粉体貯留ユニットに対しても本発明を適用することができる。
(1)樹脂成型機に成型材料(ペレット)を補充する粉体貯留ユニット(補充機)
(2)小麦粉、肥料、家畜用飼料等を移送する粉体貯留ユニット
(3)紛末又は液体から成る薬品、錠剤、あるいは粉白粉などの化粧品等を搬送する製造現場で用いられる粉体貯留ユニット
(4)セメントを移送する粉体貯留ユニット
(5)工業用塗料に空気を分散させることで粘度を下げて搬送する工業用塗料用の粉体貯留ユニット
(6)道路塗装成分や空気ベッドの内填材等に用いる工業用ガラスビーズを搬送する粉体貯留ユニット
なお、2成分現像剤やガラスビーズ等の硬度が高い粉体を用いる場合には、気体噴出部33(流動床)をPE、PC等の樹脂材料で形成すると経時でダメージを受けて多孔質部材の孔部が塞がれる可能性がある。したがって、そのような場合には、気体噴出部を銅や鉄の焼結部材や細かい目の金属メッシュフィルタで形成することが好ましい。
【0059】
また、前記各実施の形態における画像形成システムをLANに接続して、ネットワーク上で粉体貯留ユニット31内のトナー残量や画像形成装置の状態を監視することもできる。このような、監視システムを構築することで、サービスマンがユーザの画像形成システムの使用状況を確認できて、粉体貯留ユニットの交換時期や画像形成装置の異常を事前に把握することができる。
【0060】
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成システムの外観を示す全体概略図である。
【図2】粉体搬送装置と複写ユニットの接続状態を示す説明図である。
【図3】粉体搬送装置を示す斜視図である。
【図4】粉体貯留ユニット31の収納状態を示した図である。
【図5】電気配線用のコネクタを接合させた実施例である。
【図6】本発明の電気配線用のコネクタ79a、79bの拡大図である。
【図7】電気配線用のコネクタ79aの詳細図である。
【図8】ピン配置を換えて非互換にしたコネクタである。
【図9】形状を変えて非互換にしたコネクタである。
【図10】電気配線用のコネクタを有する場合の電子式の錠前の電気回路を示す図である。
【図11】キャスターの進行方向を規制する規制部材を有する収納ユニット21を示す図である。
【図12】キャスターの車輪の水平方向の回転規制を示す図である。
【図13】粉体搬送装置の内部構成を示す説明図である。
【図14】粉体貯留ユニットを示す説明図である。
【図15】本発明の実施の形態2における粉体搬送装置でおこなわれる制御を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0062】
1 複写ユニット(画像形成装置)
5 現像装置
15 多孔質部材
20 粉体搬送装置
21 収納ユニット
21b 収納ユニット連結部
21c ドア
22 ポンプ
23 ポンプ
24 エアポンプ
25 エアポンプ
31 粉体貯留ユニット
31a キャスター
31b 粉体貯留ユニット連結部
32 粉体貯留部
33、34、35、36 多孔質部材
33a、34a、35a、36a エアチャンバ
38 ニヤエンドセンサ
39 フィルタ
40 廃トナー回収容器
79a 第1のコネクタ(ドロワコネクタ)
79a1 段ネジ
79b 第2のコネクタ(ドロワコネクタ)
80 MPU(マイクロプロセッサ)
81 モータドライブ回路
82 モータドライブ回路
83 ステッピングモータ
84 EEPROM(メモリ)
85 パワーオンリセット回路
86 クロック発振用の時定数回路
87 電子ブザー
89 電気配線用のコネクタの接続を認識する回路
101 規制部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体を気流に混合させて搬送先に向けて搬送する粉体搬送装置であって、
粉体を貯留する粉体貯留部を有する粉体貯留ユニットと、
前記粉体貯留ユニットを収納部に収納する収納ユニットと、を備え、
前記粉体貯留ユニットは、該粉体貯留ユニットを動作させるための電動部と、該電動部を駆動するために当該電動部に送られる駆動電流又は該電動部から発信される電気信号を伝達する電気配線と、該電気配線と外部配線とを電気的に導通させるための第1のコネクタと、を具備し、
前記収納ユニットは、前記外部配線と電気的に導通するとともに前記第1のコネクタと係合する第2のコネクタを具備することを特徴とする粉体搬送装置。
【請求項2】
前記収納ユニットは、前記粉体貯留ユニットを前記収納部に出入するための開口と、該開口を開閉するためのドアと、を具備し、
前記第2のコネクタは、前記ドアに配設され、
前記粉体貯留ユニットが前記収納部に収納されて前記ドアが前記開口を閉じたときに、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが係合するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の粉体搬送装置。
【請求項3】
前記収納ユニットは、前記ドアを施錠又は解錠する錠前を具備し、
前記錠前は、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの係合に連動して前記ドアを施錠することを特徴とする請求項2に記載の粉体搬送装置。
【請求項4】
前記錠前は、電子式の錠前であることを特徴とする請求項3に記載の粉体搬送装置。
【請求項5】
前記ドアが前記開口を開放しているときに前記粉体貯留部に貯留された粉体が搬送先に向けて搬送されないように制御されることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項6】
前記粉体貯留部に貯留された粉体を吸引管を介して吸引して搬送先に向けて吐出するポンプを備え、
前記ポンプは、前記ドアが前記開口を閉鎖して前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが係合しているときのみ稼動可能となるように制御されることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項7】
前記粉体貯留ユニットは、前記粉体貯留部の底部から当該粉体貯留部の内部に向けて空気を噴出するエア噴出部材を備え、
前記エア噴出部材は、前記ドアの開閉にかかわらず稼動可能となるように制御されることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項8】
粉体を気流に混合させて搬送先に向けて搬送する粉体搬送装置であって、
粉体を貯留する粉体貯留部を有するとともに第1のコネクタが配設された粉体貯留ユニットと、
前記粉体貯留ユニットを収納する収納部を有するとともに第2のコネクタが配設された収納ユニットと、を備え、
前記収納部への前記粉体貯留ユニットの収納が完了したときに前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタが電気的に接続されて前記粉体貯留ユニットと前記収納ユニットとの間で電気信号又は/及び電流のやり取りが可能になるように構成されたことを特徴とする粉体搬送装置。
【請求項9】
前記収納ユニットは、前記粉体貯留ユニットを前記収納部に出入するための開口と、該開口を開閉するためのドアと、を具備し、
前記第2のコネクタは、前記ドアに配設され、
前記粉体貯留ユニットが前記収納部に収納されて前記ドアが前記開口を閉じたときに、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが係合するように構成されたことを特徴とする請求項8に記載の粉体搬送装置。
【請求項10】
前記収納ユニットは、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの係合に連動して前記ドアを施錠する錠前を具備したことを特徴とする請求項9に記載の粉体搬送装置。
【請求項11】
前記錠前は、電子式の錠前であることを特徴とする請求項10に記載の粉体搬送装置。
【請求項12】
前記ドアが前記開口を開放しているときに前記粉体貯留部に貯留された粉体が搬送先に向けて搬送されないように制御されることを特徴とする請求項9〜請求項11のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項13】
前記粉体貯留部に貯留された粉体を吸引管を介して吸引して搬送先に向けて吐出するポンプを備え、
前記ポンプは、前記ドアが前記開口を閉鎖して前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが係合しているときのみ稼動可能となるように制御されることを特徴とする請求項9〜請求項12のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項14】
前記粉体貯留ユニットは、前記粉体貯留部の底部から当該粉体貯留部の内部に向けて空気を噴出するエア噴出部材を備え、
前記エア噴出部材は、前記ドアの開閉にかかわらず稼動可能となるように制御されることを特徴とする請求項9〜請求項13のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項15】
前記粉体貯留ユニットは、キャスターを具備し、
前記収納ユニットは、前記キャスターが進行する方向を規制する規制部材を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の粉体搬送装置。
【請求項16】
請求項1〜請求項15のいずれかに記載の粉体搬送装置と画像形成装置とを備えた画像形成システムであって、
前記画像形成装置は、前記粉体搬送装置から搬送された粉体を用いて画像形成をおこなうことを特徴とする画像形成システム。
【請求項17】
前記粉体搬送装置は、前記画像形成装置と別体に構成されていることを特徴とする請求項16に記載の画像形成システム。
【請求項18】
前記粉体搬送装置は、画像形成装置と一体に構成されていることを特徴とする請求項16に記載の画像形成システム。
【請求項19】
前記粉体は、トナーであることを特徴とする請求項16〜請求項18のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項20】
前記粉体は、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤であることを特徴とする請求項16〜請求項18のいずれかに記載の画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−272167(P2007−272167A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−124698(P2006−124698)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】